JP2007153794A - パーマネントウェーブ用第1剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】 毛髪に対するウェーブの形成力(ウェーブ効率)及びウェーブの持続力(ウェーブ保持率)を高めることによって、アルカリ剤の使用量を低減することのできるパーマネントウェーブ用第1剤を提供する。
【解決手段】 ポルフィリンを含有するパーマネントウェーブ用第1剤。前記ポルフィリンは、ヘマチン、鉄クロロフィリンナトリウム、及び銅クロロフィリンナトリウムのうち、1種または2種類を組み合わせて使用することが好ましい。ポルフィリンがヘマチンである場合には、ヘマチンの濃度が0.001重量%以上0.015重量%以下であることが好ましい。ポルフィリンが鉄クロロフィリンナトリウムである場合には、鉄クロロフィリンナトリウムの濃度が0.0001重量%以上0.005重量%以下であることが好ましい。
【選択図】 なし

Description

本発明は、パーマネントウェーブ用第1剤に関する。更に詳しくは、ウェーブ効率およびウェーブ保持率に優れるとともに、毛髪にダメージを与えにくいパーマネントウェーブ用第1剤に関するものである。
一般的に、パーマネントウェーブ用剤は、還元剤を含有する第1剤と、酸化剤を含有する第2剤とで構成される。第1剤には、チオグリコール酸、システイン、アセチルシステインなどの還元剤が含有されており、この還元剤の作用によって、毛髪中のシスチン結合が切断される。第2剤には、臭素酸ナトリウム、臭素酸カリウム、過酸化水素水などの酸化剤が含有されており、第1剤の作用によって切断された毛髪中のシスチン結合が、第2剤に含まれる酸化剤の作用によって復元される。パーマネントウェーブの施術の際には、ロッドに巻き付けられた毛髪に対して第1剤が塗布された後に、第1剤が洗い流され、その次に第2剤が塗布される。これにより、毛髪に対してパーマネントウェーブが形成される。
なお、このようなパーマネントウェーブ用剤の従来技術としては、例えば特許文献1に記載のものが公知である。
特開2000−212050号公報
ところで、パーマネントウェーブ用第1剤の中には、アンモニアなどのアルカリ剤が含有されており、このアルカリ剤によって、毛髪を保護するキューティクルが開かれ、第1剤に含まれる還元剤による還元反応(シスチン結合の切断)が促進される。しかしながら、アルカリ剤は同時に毛髪に対してダメージを与えてしまうために、アルカリ剤の使用量はできる限り少ない方が望ましい。
そこで本発明は、毛髪に対するウェーブの形成力(ウェーブ効率)及びウェーブの持続力(ウェーブ保持率)を高めることによって、アルカリ剤の使用量を低減することのできるパーマネントウェーブ用第1剤を提供することを目的とする。
本発明者らは、パーマネントウェーブ用第1剤にポルフィリンを添加することによって、毛髪に対するウェーブ効率及びウェーブ保持率が向上することを見出して、以下の発明を完成させた。
(1)ポルフィリンを含有するパーマネントウェーブ用第1剤。
(2)前記ポルフィリンは、ヘマチン、鉄クロロフィリンナトリウム、及び銅クロロフィリンナトリウムのうち少なくとも1種である、上記(1)に記載のパーマネントウェーブ用第1剤。
(3)前記ポルフィリンはヘマチンであり、ヘマチンの濃度が0.001重量%以上0.015重量%以下である、上記(1)に記載のパーマネントウェーブ用第1剤。
(4)前記ポルフィリンは鉄クロロフィリンナトリウムであり、鉄クロロフィリンナトリウムの濃度が0.0001重量%以上0.005重量%以下である、上記(1)に記載のパーマネントウェーブ用第1剤。
(5)前記ポルフィリンは銅クロロフィリンナトリウムであり、銅クロロフィリンナトリウムの濃度が0.0025重量%以上0.01重量%以下である、上記(1)に記載のパーマネントウェーブ用第1剤。
(6)鉄クロロフィリンナトリウム及び銅クロロフィリンナトリウムを含有するパーマネントウェーブ用第1剤。
本発明によれば、毛髪に対するウェーブの形成力(ウェーブ効率)及びウェーブの持続力(ウェーブ保持率)を高めることによって、アルカリ剤の使用量を低減することのできるパーマネントウェーブ用第1剤を提供することができる。
本発明に係るパーマネントウェーブ用第1剤(以下、単に「第1剤」と省略する場合がある)は、ポルフィリンを含有するパーマネントウェーブ用第1剤である。ここでいう「ポルフィリン」とは、ポルフィンの誘導体のことである(「ポルフィリン化合物」と呼ばれる場合もある)。このポルフィリンは、(1)位、(2)位に結合している側鎖によって、種々のものが知られている。例えば、エチオポルフィリン、メソポルフィリン、プロトポルフィリン、ジューテロポルフィリン、ヘマトポルフィリン、コプロポルフィリン、ウロポルフィリン、などのポルフィリンが知られている。また、生体内で合成されるポルフィリンとして、ヘム、ヘマチン、クロロフィル、ビタミンB12などが知られている。また、ここでいう「ポルフィリン」には、鉄、銅、マグネシウムなどの金属原子が導入された分子内金属錯体も含まれる。例えば、鉄クロロフィリン、鉄クロロフィリンナトリウム、銅クロロフィリン、銅クロロフィリンナトリウム、マグネシウムクロロフィリン、などが含まれる。これらのポルフィリンのうち、2種以上を組み合わせて使用することも可能である。
本発明に係るパーマネントウェーブ用第1剤には、毛髪中のシスチン結合を切断するための還元剤が含有される。この還元剤の具体例としては、例えば、チオグリコール酸またはその塩類、システインまたはその塩類、アセチルシステイン、などを挙げることができる。これらの還元剤のうち2種以上を組み合わせて配合することもできる。チオグリコール酸の塩類としては、例えば、チオグリコール酸アンモニウムなどを挙げることができる。システインの塩類としては、システイン塩酸塩などを挙げることができる。還元剤の種類はこれらに限定するものではなく、パーマネントウェーブ用第1剤に一般的に使用されることのある他の種類の還元剤が使用されてもよい。本発明に係るパーマネントウェーブ用第1剤中の還元剤の含有量は、特に制限するものではないが、2.0重量%以上11.0重量%以下程度であるのが好ましい。
本発明に係るパーマネントウェーブ用第1剤には、毛髪のキューティクル(毛小皮)を開いたり、毛髪を湿潤させて柔らかくすることによって、第1剤中の有効成分(主に還元剤)が毛髪内部に浸透し易くするためのアルカリ剤が含有される。また、このアルカリ剤によって、毛髪中の塩結合が切断されてパーマネントウェーブがかかりやすくなる。このアルカリ剤の具体例としては、例えば、アンモニア、炭酸水素アンモニウム、トリエタノールアミン、モノエタノールアミン、アルギニン、リジン等を挙げることができる。これらのアルカリ剤のうち2種以上を組み合わせて使用することもできる。本発明に係るパーマネントウェーブ用第1剤中のアルカリ剤の含有量は、特に制限するものではないが、1.0重量%以上8.0重量%以下程度であるのが好ましい。
本発明に係るパーマネントウェーブ用第1剤には、必要に応じて、界面活性剤、安定化剤、増粘剤、保湿剤、油性物質、蛋白質の加水分解物、などの各種の添加物質が含有される。これら添加物質の具体例としては、例えば特開2000−212050号公報に開示されているものを挙げることができる。
本発明に係るパーマネントウェーブ用第1剤は、例えば、ポルフィリン、還元剤、アルカリ剤、及びその他の添加物質等を水に溶解させて調製することが可能である。
本発明に係るパーマネントウェーブ用第1剤と組み合わせて使用される「第2剤」の種類は、特に制限されるものではない。例えば、ブロム酸ナトリウムや過酸化水素水などを酸化剤として含有する第2剤と組み合わせて使用することが可能である。なお、コールド一浴式で使用される第1剤(チオグリコール酸系第1剤)の場合には、第2剤を使用することなく、パーマネントウェーブの施術が可能である。
本発明に係るパーマネントウェーブ用第1剤の施術方法は、特に制限されるものではない。例えば、コールド一浴式(第1剤のみを常温の状態で施術する方法)、コールド二浴式(第1剤及び第2剤を常温の状態で施術する方法)、加温二浴式(第1剤施術時のみ40℃〜50℃に加温する方法)、のいずれであっても、本発明に係るパーマネントウェーブ用第1剤を使用することが可能である。また、必要に応じて、本発明に係るパーマネントウェーブ用第1剤を使用した後に、毛髪に付着している第1剤を酸性のリンス剤等で洗い流す工程(中間酸リンス工程)を実施してもよい。
本発明に係るパーマネントウェーブ用第1剤によれば、ウェーブ効率及びウェーブ保持率を向上させることが可能であるので、例えばある一定のウェーブ効果を得たい場合に、そのウェーブ効果を得るために必要となるアルカリ剤の含有量を減少させることができる。したがって、アルカリ剤の含有量が従来よりも少なく、毛髪に対してダメージを与えにくいパーマネントウェーブ用第1剤を実現することが可能である。
本発明の効果を実証するために、市販のパーマネントウェーブ用第1剤にポルフィリンを配合して以下の実験を行った。第1剤に配合するポルフィリンとしては、「ヘマチン」を使用した。ヘマチンの濃度は、0.001、0.005、0.015重量%となるようにそれぞれ調製した。また、比較例として、ヘマチンを配合していない市販の第1剤(ヘマチン濃度0%)を準備した。
調製した第1剤及び比較例として準備した第1剤を使用して、人毛毛束に対してパーマネントウェーブの施術を行うとともに、ウェーブ効率を測定した。ウェーブ効率の測定結果を下記の表1に示す。表1において、「相対ウェーブ効率」とは、ヘマチン濃度0%のウェーブ効率を100%としたときの各濃度におけるウェーブ効率を百分率で表した値である。なお、ウェーブ効率の測定法としては、下記で説明するスパイラルロッド法を使用した。
スパイラルロッド法について簡単に説明をする。まず、同一人物由来の健康な毛髪を45cmずつ採取して、この毛髪を50本束ねて毛根側の一端を互いに接着して人毛毛束を作成する。得られた人毛毛束を、張力が一定となるようにしながらスパイラルロッド(規格化された測定用器具である)に巻き付けて固定し、この人毛毛束の全体に対して第1剤を塗布する。その後、人毛毛束をスパイラルロッドごと試験管に入れて栓をして放置した後に、人毛毛束を試験管から取り出して、人毛毛束に付着している第1剤を洗い流す。つづいて、第2剤を第1剤と同様に人毛毛束の全体に対して塗布する。その後、人毛毛束をスパイラルロッドごと試験管に入れて栓をして放置した後に、人毛毛束を試験管から取り出して、人毛毛束に付着している第2剤を洗い流す。最後に、人毛毛束を垂直に吊るして乾燥させた後に、人毛毛束を垂直に吊るした状態のまま、その人毛毛束に形成されているパーマネントウェーブの「山の間」の距離を測定し、下記の式(1)により平均波長Lを算出する。平均波長L及びスパイラルロッドの直径Rから、下記の式(2)によりウェーブ効率Wを算出することができる。
Figure 2007153794
L=(l+l)/(n+n) ・・・式(1)
L:平均波長
、l:1番目の山と最後の山を除いた、左右の波の山の距離
、n:左右の波の山の数
W(%)=R/L×100 ・・・式(2)
W:ウェーブ効率
R:ロッド直径
L:平均波長
表1に示す結果からわかるように、ヘマチンを配合しない第1剤と比較すると、ヘマチンを配合した第1剤を使用した場合には、ウェーブ効率が向上することが判明した。また、ヘマチン濃度が0.005重量%のときは、ウェーブ効率が22.5%であり、ウェーブ効率が最大であった。したがって、ウェーブ効率を高めるためには、第1剤のヘマチン濃度が0.001重量%以上0.015重量%以下であることが好ましく、ヘマチン濃度が0.005重量%であることが最も好ましいことが判明した。
第1剤中に含まれるヘマチンの濃度と、パーマネントウェーブ処理が終了するまでの「時間」との相関を調べるために、以下のような実験を行った。
まず、市販のパーマネントウェーブ用第1剤にヘマチンを添加した。ヘマチンの濃度は、0.0002、0.0005、0.001、0.005、0.010、0.015重量%となるようにそれぞれ調製した。また、比較例として、ヘマチンを配合していない市販の第1剤(ヘマチン濃度0%)を準備した。
つぎに、調製した第1剤(及び比較例として準備した第1剤)50gを100mlビーカーに量り取り、このビーカーに市販の第2剤50gを加えて攪拌し、1分間毎に酸化還元電位を測定した。これにより、第2剤を加えてから酸化還元電位が0になるまでの所要時間(EN.H.E=0までの所要時間)を求めた。結果を下記の表2に示す。表2において、「相対所要時間」とは、ヘマチン濃度0%のときの所要時間を100%としたときの各濃度における所要時間を百分率で表した値である。
前述したとおり、パーマネントウェーブ処理においては、第1剤の還元作用により毛髪中のシスチン結合が切断された後に、第2剤の酸化作用によりシスチン結合が復元される。そのため、第1剤と第2剤を混合した際の酸化還元反応が終了するまでの時間を測定することによって、パーマネントウェーブ処理が終了するまでの時間を調べることができる。すなわち、EN.H.E=0に到達するまでの時間が短ければ短い程、還元及び酸化反応が効率良く行われ、パーマネントウェーブ処理が速やかに進行すると言える。
Figure 2007153794
表2に示す結果からわかるように、ヘマチンを配合しない第1剤と比較すると、ヘマチンを配合した第1剤を使用した場合には、酸化還元電位が0になるまでの時間(EN.H.E=0)が短くなることが判明した。また、第1剤中のヘマチン濃度が高いほど、酸化還元電位が0になるまでの時間が短くなることが判明した。このことにより、第1剤にヘマチンを配合することによって、パーマネントウェーブ処理が速やかに進行することが判明した。
この実施例3では、ヘマチンの水溶液(0.005重量%)を以下の条件でパーマネントウェーブの施術中に用いることによって、ヘマチンを人毛毛束に塗布するタイミングと、ウェーブ効率及びウェーブ保持率との相関を調べた。
ヘマチン水溶液を塗布するタイミングとしては、以下の6つの条件を設定した。
[1] 塗布しない。
[2] 第1剤の前に塗布する。
[3] 第1剤に混合して塗布する。
[4] 第1剤と第2剤の間に塗布する。
[5] 第2剤に混合して塗布する。
[6] 第2剤の後に塗布する。
ウェーブ保持率は、以下に説明する虐待試験により求めた。
すなわち、スパイラルロッド法によりウェーブ効率を算出した後の人毛毛束を、1%ラウリル硫酸ナトリウム液に浸し、60℃の恒温水浴中に1時間放置後軽く水洗し、垂直に吊るして乾燥させる操作を10回繰り返した(虐待試験)。その虐待試験を行った人毛毛束に形成されているウェーブの「山の間」を測定することによって、ウェーブ効率を再び算出した。そして、以下の式(3)により、ウェーブ保持率を算出した。結果を下記の表3に示す。
K(%)= W’/W ・・・式(3)
K :ウェーブ保持率
W :虐待試験前のウェーブ効率
W’ :虐待試験後のウェーブ効率
Figure 2007153794
表3の結果を見ればわかるように、人毛毛束に対してヘマチンを塗布することによって、ウェーブ効率及びウェーブ保持率が向上することが判明した。すなわち、パーマネントウェーブ施術中にヘマチンを塗布することによって、毛髪に対してパーマネントウェーブが「かかりやすく」なり、かつ、「とれにくく」なる効果があることが判明した。
また、表3の結果を見ればわかるように、ヘマチンを塗布するタイミングとしては、[3]パーマネントウェーブ用第1剤中に混合する、あるいは、[4]第1剤と第2剤の間に塗布する、の2つのタイミングが最も効果が高いことが判明した。しかし、これら2つのタイミングのうち、第1剤と第2剤の間にヘマチンを塗布するタイミングでは、パーマネント施術の工程が少なくとも1工程以上増加することになるので、現場におけるパーマネント施術の利便性の観点からは、あまり好ましくないといえる。したがって、ヘマチンを塗布するタイミングとしては、第1剤中に混合する方法が最も好ましい。第1剤中にヘマチンを混合することによって、パーマネント施術の際の工程を増やすことなく、ウェーブ効率及びウェーブ保持率を従来よりも向上させることが可能である。
なお、ヘマチンを第2剤に混合しても効果が少ないのは、第2剤のpHは酸化剤の種類にもよるが、一般的に2.5〜7.0程度と低く、ヘマチンがpHが6より低い酸性液中では沈殿してしまうことが一つの理由であると考えられる。また、第2剤に含まれている酸化剤の作用によって、ヘマチンが分解してしまったためであるとも考えられる。
この実施例4では、第1剤に配合するポルフィリンとして「鉄クロロフィリンナトリウム」を使用した。鉄クロロフィリンナトリウムの濃度は、0.0001、0.0003、0.001、0.005重量%となるようにそれぞれ調製した。また、比較例として、鉄クロロフィリンナトリウムを配合していない市販の第1剤(鉄クロロフィリンナトリウム濃度0%)を準備した。調製した第1剤及び比較例として準備した第1剤を使用して、人毛毛束に対してパーマネントウェーブの施術を行うとともに、スパイラルロッド法によりウェーブ効率及び相対ウェーブ効率を測定した。測定結果を下記の表4に示す。
Figure 2007153794
表4に示す結果からわかるように、鉄クロロフィリンナトリウムを配合していない第1剤と比較すると、鉄クロロフィリンナトリウムを配合した第1剤を使用した場合には、ウェーブ効率が向上することが判明した。また、鉄クロロフィリンナトリウム濃度が0.001重量%のときは、ウェーブ効率が24.4%であり、ウェーブ効率が最大であった。したがって、ウェーブ効率を高めるためには、第1剤の鉄クロロフィリンナトリウム濃度が0.0001重量%以上0.005重量%以下であることが好ましく、さらに好ましくは、鉄クロロフィリンナトリウム濃度が0.0003重量%以上0.005重量%以下であり、最も好ましくは、鉄クロロフィリンナトリウム濃度が0.001重量%であることが判明した。
この実施例5では、実施例2と同様の手順で、鉄クロロフィリンナトリウムを添加した場合の酸化還元電位を測定した。
まず、市販のパーマネントウェーブ用第1剤に鉄クロロフィリンナトリウムを添加した。鉄クロロフィリンナトリウムの濃度は、0.0001、0.0003、0.0005、0.001、0.005重量%となるようにそれぞれ調製した。また、比較例として、鉄クロロフィリンナトリウムを添加していない市販の第1剤(鉄クロロフィリンナトリウム濃度0%)を準備した。
つぎに、調製した第1剤(及び比較例として準備した第1剤)50gを100mlビーカーに量り取り、このビーカーに市販の第2剤50gを加えて攪拌し、1分間毎に酸化還元電位を測定した。これにより、第2剤を加えてから酸化還元電位が0になるまでの所要時間(EN.H.E=0までの所要時間)を求めた。結果を下記の表5に示す。表5において、「相対所要時間」とは、鉄クロロフィリンナトリウム濃度0%のときの所要時間を100%としたときの各濃度における所要時間を百分率で表した値である。
Figure 2007153794
表5に示す結果からわかるように、鉄クロロフィリンナトリウムを配合しない第1剤と比較すると、鉄クロロフィリンナトリウムを配合した第1剤を使用した場合には、酸化還元電位が0になるまでの時間(EN.H.E=0)が短くなることが判明した。このことから、第1剤に鉄クロロフィリンナトリウムを配合することによって、パーマネントウェーブ処理が速やかに進行することが判明した。また、第1剤中の鉄クロロフィリンナトリウム濃度は、0.0003重量%以上0.001重量%以下であることが好ましいことが判明した。
この実施例6では、第1剤に配合するポルフィリンとして「鉄クロロフィリンナトリウム」及び「銅クロロフィリンナトリウム」を使用した。
すなわち、市販のパーマネントウェーブ用第1剤に鉄クロロフィリンナトリウム(濃度0.0005重量%)を添加したものに対して、銅クロロフィリンナトリウムをさらに添加した。銅クロロフィリンナトリウムの濃度は、0.001、0.0025、0.005、0.01重量%となるようにそれぞれ調製した。また、比較例として、銅クロロフィリンナトリウムを配合していない第1剤(銅クロロフィリンナトリウム濃度0%)を準備した。さらに、比較例として、鉄クロロフィリンナトリウム及び銅クロロフィリンナトリウムを配合していない第1剤(鉄クロロフィリンナトリウム濃度0%、銅クロロフィリンナトリウム濃度0%)を準備した。調製した第1剤及び比較例として準備した第1剤を使用して、人毛毛束に対してパーマネントウェーブの施術を行うとともに、スパイラルロッド法により、ウェーブ効率、相対ウェーブ効率、及びウェーブ保持率を測定した。測定結果を下記の表6に示す。
Figure 2007153794
表6に示す結果からわかるように、銅クロロフィリンナトリウムを配合していない第1剤と比較すると、銅クロロフィリンナトリウムを配合した第1剤を使用した場合には、ウェーブ効率及びウェーブ保持率が向上することが判明した。また、鉄クロロフィリンナトリウム及び銅クロロフィリンナトリウムを配合した第1剤を使用した場合には、2種類のクロロフィリンの相乗的な効果によって、ウェーブ効率及びウェーブ保持率が飛躍的に向上することが判明した。
また、銅クロロフィリンナトリウム濃度が0.005重量%のときは、ウェーブ効率が24.6%であり最大であった。したがって、ウェーブ効率を高めるためには、第1剤の銅クロロフィリンナトリウム濃度が0.0025重量%以上0.01重量%以下であることが好ましく、0.005重量%であることが最も好ましいことが判明した。
また、銅クロロフィリンナトリウム濃度が0.01重量%のときはウェーブ保持率が86%であり最大となることが判明した。
この実施例7では、実施例2と同様の手順で、鉄クロロフィリンナトリウム及び銅クロロフィリンナトリウムを添加した場合の酸化還元電位を測定した。
まず、市販のパーマネントウェーブ用第1剤に鉄クロロフィリンナトリウムを添加した。鉄クロロフィリンナトリウムの濃度は、0.0005重量%となるように調製した。次に、この第1剤に対して、銅クロロフィリンナトリウムを添加した。銅クロロフィリンナトリウムの濃度は、0.001、0.0025、0.005、0.01重量%となるようにそれぞれ調製した。また、比較例として、銅クロロフィリンナトリウムを添加していない市販の第1剤(銅クロロフィリンナトリウム濃度0重量%)を準備した。
つぎに、調製した第1剤(及び比較例として準備した第1剤)50gを100mlビーカーに量り取り、このビーカーに市販の第2剤50gを加えて攪拌し、1分間毎に酸化還元電位を測定した。これにより、第2剤を加えてから酸化還元電位が0になるまでの所要時間(EN.H.E=0までの所要時間)を求めた。結果を下記の表7に示す。表7において、「相対所要時間」とは、銅クロロフィリンナトリウム濃度0%のときの所要時間を100%としたときの各濃度における所要時間を百分率で表した値である。
Figure 2007153794
表7に示す結果からわかるように、銅クロロフィリンナトリウムを配合していない第1剤と比較すると、銅クロロフィリンナトリウムを配合した第1剤を使用した場合には、酸化還元電位が0になるまでの時間(EN.H.E=0)が短くなることが判明した。このことにより、第1剤に銅クロロフィリンナトリウムを配合することによって、パーマネントウェーブ処理が速やかに進行することが判明した。
この実施例8では、ポルフィリンを含有するパーマネントウェーブ用第1剤(A)と、ポルフィリンを含有しないパーマネントウェーブ用第1剤(B)を調製した。第1剤(A)及び第1剤(B)は、ウェーブ効率が同程度となるようにアルカリ剤の量を調整した。アルカリ剤としては、28%アンモニア水溶液を使用した。これら2種類の第1剤の組成を表8に示す。
Figure 2007153794
第1剤(A)及び第1剤(B)を調整する際には、スパイラルロッド法によりウェーブ効率を測定するとともに、pH、アルカリ度(パーマネントウェーブ用第1剤1mLを中和するのに必要な0.1N塩酸標準溶液の量)、及び還元力を測定した。これにより、ウェーブ効率が同程度となるように調整を行うとともに、第1(A)及び第1剤(B)のアルカリ剤の使用量について検証を行った。測定結果を表9、表10に示す。なお、ウェーブ効率測定の際には、第2剤として6%臭素酸ナトリウム水溶液を使用した。
Figure 2007153794
Figure 2007153794
表9に示すように、第1剤(A)及び第1剤(B)のウェーブ効率はともに25.7%と同一となった。また、表10に示すように、第1剤(B)のpHは8.9となり、第1剤(A)よりも0.7高くなる結果となった。また、第1剤(B)のアルカリ度は2.8となり、第1剤(A)よりも1.4高くなる結果となった。
以上の結果からわかるように、ポルフィリンを配合した第1剤(A)は、第1剤(B)と同程度のウェーブ効率を得ることができることが判明した。そして、ポルフィリンを配合した第1剤(A)は、ウェーブ効率は同程度であるにも係わらず、アルカリ剤の使用量を第1剤(B)の約5分の2に低減でき、アルカリ度を50%〜60%程度に抑えることが可能であった。このことから、本発明に係るパーマネントウェーブ用第1剤は、アルカリ剤の使用量を低減することが可能であり、毛髪に与えるダメージを従来よりも大幅に低減できることを実証することができた。

Claims (6)

  1. ポルフィリンを含有するパーマネントウェーブ用第1剤。
  2. 前記ポルフィリンは、ヘマチン、鉄クロロフィリンナトリウム、及び銅クロロフィリンナトリウムのうち少なくとも1種である、請求項1に記載のパーマネントウェーブ用第1剤。
  3. 前記ポルフィリンはヘマチンであり、ヘマチンの濃度が0.001重量%以上0.015重量%以下である、請求項1に記載のパーマネントウェーブ用第1剤。
  4. 前記ポルフィリンは鉄クロロフィリンナトリウムであり、鉄クロロフィリンナトリウムの濃度が0.0001重量%以上0.005重量%以下である、請求項1に記載のパーマネントウェーブ用第1剤。
  5. 前記ポルフィリンは銅クロロフィリンナトリウムであり、銅クロロフィリンナトリウムの濃度が0.0025重量%以上0.01重量%以下である、請求項1に記載のパーマネントウェーブ用第1剤。
  6. 鉄クロロフィリンナトリウム及び銅クロロフィリンナトリウムを含有するパーマネントウェーブ用第1剤。
JP2005350527A 2005-12-05 2005-12-05 パーマネントウェーブ用第1剤 Active JP4182101B2 (ja)

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JP2010105964A (ja) * 2008-10-30 2010-05-13 Aderans Co Ltd パーマネント及びヘアカラー用後処理剤
JP2014152167A (ja) * 2013-02-14 2014-08-25 Hazel Thompson:Kk 毛髪処理剤

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