JP2002029942A - パーマネントウエーブ前処理剤 - Google Patents

パーマネントウエーブ前処理剤

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JP2002029942A
JP2002029942A JP2000210761A JP2000210761A JP2002029942A JP 2002029942 A JP2002029942 A JP 2002029942A JP 2000210761 A JP2000210761 A JP 2000210761A JP 2000210761 A JP2000210761 A JP 2000210761A JP 2002029942 A JP2002029942 A JP 2002029942A
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Arikazu Kanetani
有員 金谷
Kazuki Fujii
一樹 藤井
Katsumi Kanayama
勝美 金山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 既にダメージを受けた毛髪に対しても、パー
マネントウエーブ施術前に塗布するだけで、パーマネン
トウエーブ施術時に起きる毛髪の損傷を防止することが
でき、かつウェーブ形成能を高め、毛髪に弾力を付与
し、さらにウェーブ保持効果を高め得るパーマネントウ
エーブ前処理剤を提供する。 【解決手段】 平均分子量9000〜50000の加水
分解ケラチンを0.1〜20重量%以上含有させてパー
マネントウエーブ前処理剤を構成する。上記パーマネン
トウエーブ前処理剤には塩化ジメチルジアリルアンモニ
ウム・アクリル酸共重合体または塩化ジメチルジアリル
アンモニウム・アクリル酸・アクリルアミド三元共重合
体を0.01〜5重量%含有させることが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パーマネントウエ
ーブ前処理剤に関し、さらに詳しくは、既にダメージを
受けた毛髪に対して特に効果的であって、パーマネント
ウエーブ施術前に塗布するだけで、パーマネントウエー
ブ施術時に起きる毛髪の損傷を防止し、かつウェーブ形
成能を高め、毛髪に弾力を付与し、さらにウェーブ保持
効果を高め得るパーマネントウエーブ前処理剤に関す
る。
【0002】
【従来の技術】パーマネントウエーブ用剤による毛髪の
パーマネントウエーブ処理は、チオグリコール酸または
その塩類、システインまたはその塩酸類などからなる還
元剤とアンモニア水、モノエタノールアミン、炭酸水素
アンモニウムなどのアルカリ剤を配合し、さらに必要に
応じて、湿潤剤、界面活性剤、安定化剤などを適宜配合
したパーマネントウエーブ用第1剤を毛髪に塗布し、該
毛髪をロッドなどに巻き付け(毛髪をロッドに巻き付け
ておいてから毛髪にパーマネントウエーブ用第1剤を塗
布してもよい)、その状態で毛髪の構成タンパク(蛋
白)であるケラチン中のシスチンのジスルフィド結合を
上記還元剤で還元開裂し、ついで臭素酸ナトリウム、過
酸化水素などの酸化剤を主成分とするパーマネントウエ
ーブ用第2剤により、上記還元開裂により生成したメル
カプト基を酸化して、新たな位置でジスルフィド結合を
再形成させ、ウェーブを固定化させることによって行わ
れている。
【0003】しかしながら、上記のようなパーマネント
ウエーブ処理では、処理中に毛髪の還元・酸化反応が行
なわれるので、それに伴い毛髪中、特にダメージを受け
ている部分からタンパク成分の溶出が生じ、それによっ
て、毛先のダメージを受けている部分が引っかかった
り、パサついたり、枝毛、切れ毛が発生したり、毛髪の
艶が失われたり、充分なウェーブが形成されなかった
り、たとえウェーブが形成されたとしてもそのウェーブ
が短期間で消失してしまうなど、毛髪の物性や感触の低
下が生じる上に、満足できるウェーブが得られないとい
う問題があった。
【0004】そのため、パーマネントウエーブ用第1剤
にラノリン、ミンク油などの油分を配合することが行な
われてきたが、これらはパーマネントウエーブ用第1剤
の毛髪への浸透作用や毛髪に対する還元作用を妨げる原
因の一つになった。
【0005】また、従来のパーマネントウエーブ前処理
剤でも、既にダメージを受けた毛髪のパーマネントウエ
ーブ処理に伴うさらなる損傷を防ぎ、ウェーブ形成能、
弾力、ウェーブ保持効果を高めるため、加水分解ケラチ
ンを配合することが行われてきたが、従来のパーマネン
トウエーブ前処理剤では、既にダメージを受けた毛髪に
対して、引き続き行われるパーマネントウエーブ処理に
よるウェーブ形成能、弾力、ウェーブ保持効果を併立し
て付与できるようにするという配慮に欠けていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な従来技術の問題点を解決し、既にダメージを受けた毛
髪に対して特に効果的であって、パーマネントウエーブ
施術前に毛髪に塗布するだけで、パーマネントウエーブ
施術時に起きる毛髪の損傷を防止し、かつウェーブ形成
能を高め、毛髪に弾力を付与し、さらにウェーブ保持効
果を高め得るパーマネントウエーブ前処理剤を提供する
ことを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するため鋭意研究を重ねた結果、平均分子量90
00〜50000の加水分解ケラチンを0.1〜20重
量%含有させてパーマネントウエーブ前処理剤を調製す
るときは、既にダメージを受けた毛髪を前処理した後、
パーマネントウエーブ処理を行うと、パーマネントウエ
ーブ施術時に起きる毛髪の損傷を防止し、かつウェーブ
形成能を高め、毛髪に弾力を付与し、さらにウェーブ保
持効果を高め得るパーマネントウエーブ前処理剤が得ら
れることを見出し、本発明を完成するにいたった。
【0008】本発明のパーマネントウエーブ前処理剤が
上記のような効果を奏することができる理由は、現在の
ところ必ずしも明確ではないが、次のように考えられ
る。強いダメージを受けた毛髪は、健康毛に比べて、シ
スチン量が極端に減少しているため、パーマネントウエ
ーブ処理をしても、パーマネントウエーブ用第1剤の還
元剤が作用する部位が少なくなっているので、毛髪にか
かるウェーブが弱く、毛髪の弾力が弱く、ウェーブの保
持性が低くなる。また、キューティクルの損傷によっ
て、毛髪表面が親水性となった毛髪は、薬液の作用を非
常に受けやすくなり、パーマネントウエーブ施術時に起
きる毛髪の損傷が特に大きくなる。しかしながら、この
ような強いダメージを受けた毛髪に対しても、本発明の
パーマネントウエーブ前処理剤で前処理すると、毛髪コ
ルテックス〔キューティクルの内側にあり、葉巻状の角
化したケラチン質の皮質細胞が毛髪の長さ方向に比較的
規則正しく並んだ細胞集合で、毛髪の大部分(85〜9
0%)を占めている部分〕の表面に近い部分に、平均分
子量9000〜50000の加水分解ケラチンが導入さ
れ、新たなシスチン結合を形成し、毛髪を強化するとと
もに、毛髪コルテックス内部への還元剤の作用を抑制す
るので、パーマネントウエーブ施術時に起きる毛髪の損
傷を防止することができ、かつウェーブ形成能を高め、
毛髪に弾力を付与し、さらにウェーブ保持効果を高める
ことができるようになる。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明においては、パーマネント
ウエーブ前処理剤に平均分子量9000〜50000の
加水分解ケラチンを必須成分として含有させるが、この
平均分子量9000〜50000の加水分解ケラチンの
パーマネントウエーブ前処理剤中の含有量(パーマネン
トウエーブ前処理剤への配合量)は、0.1〜20重量
%である。すなわち、平均分子量9000〜50000
の加水分解ケラチンのパーマネントウエーブ前処理剤中
の含有量が0.1重量%より少ない場合は、前記のよう
な効果が充分に発現せず、また、平均分子量9000〜
50000の加水分解ケラチンのパーマネントウエーブ
前処理剤の含有量が20重量%より多くなると、毛髪に
べたつきが発生し、毛髪を良好な感触に保つことができ
なくなる。そして、この平均分子量9000〜5000
0の加水分解ケラチンのパーマネントウエーブ前処理剤
中の含有量は、3重量%以上が好ましく、5重量%以上
がより好ましく、また、15重量%以下が好ましい。
【0010】本発明において、パーマネントウエーブ前
処理剤に含有させる加水分解ケラチンは平均分子量が9
000〜50000であることを要するが、これは、加
水分解ケラチンの平均分子量が9000より小さい場合
は、毛髪の損傷防止効果や毛髪への弾力付与作用などが
低下し、また、加水分解ケラチンの平均分子量が500
00より大きくなると、水溶性が低下する傾向があり、
取り扱いにくくなるという理由によるものである。この
ような平均分子量9000〜50000の加水分解ケラ
チンの市販品としては、例えば、平均分子量が約100
00のものが(株)成和化成からプロモイスWK−Gの
商品名で上市されている。
【0011】本発明のパーマネントウエーブ前処理剤に
は、上記平均分子量9000〜50000の加水分解ケ
ラチンに加え、さらに塩化ジメチルジアリルアンモニウ
ム・アクリル酸共重合体または塩化ジメチルジアリルア
ンモニウム・アクリル酸・アクリルアミド三元共重合体
を含有させると、製剤に適度の粘性が付与され、毛髪へ
の浴比が高くなり、それによって、毛髪への平均分子量
9000〜50000の加水分解ケラチンの吸着性が向
上するとともに、毛髪表面の保護作用が向上して、パー
マネントウエーブ施術時に起きる毛髪の損傷防止効果、
ウェーブ形成能、毛髪への弾力の付与作用、ウェーブ保
持効果などをさらに高めることができる。
【0012】上記塩化ジメチルジアリルアンモニウム・
アクリル酸共重合体または塩化ジメチルジアリルアンモ
ニウム・アクリル酸・アクリルアミド三元共重合体の市
販品としては、例えば、カルゴン社からマーコート28
0(塩化ジメチルジアリルアンモニウム80重量%とア
クリル酸20重量%との共重合体の液状製品)、マーコ
ート295(塩化ジメチルジアリルアンモニウム95重
量%とアクリル酸5重量%との共重合体の液状製品)、
マーコート3330(塩化ジメチルジアリルアンモニウ
ム50重量%とアクリル酸25重量%とアクリルアミド
25重量%の三元共重合体の液状製品)、マーコート3
331(塩化ジメチルジアリルアンモニウム45重量%
とアクリル酸17重量%とアクリルアミド38重量%の
三元共重合体の液状製品)などの商品名でカッコ(括
弧)内に成分を示した商品が上市されている。
【0013】そして、この塩化ジメチルジアリルアンモ
ニウム・アクリル酸共重合体または塩化ジメチルジアリ
ルアンモニウム・アクリル酸・アクリルアミド三元共重
合体のパーマネントウエーブ前処理剤中の含有量として
は、0.01重量%以上が好ましく、0.05重量%が
より好ましく、また、5重量%以下が好ましく、3重量
%以下がより好ましい。すなわち、塩化ジメチルジアリ
ルアンモニウム・アクリル酸共重合体または塩化ジメチ
ルジアリルアンモニウム・アクリル酸・アクリルアミド
三元共重合体のパーマネントウエーブ前処理剤中の含有
量を0.01重量%以上にすることによって、前記した
塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリル酸共重合
体または塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリル
酸・アクリルアミド三元共重合体の作用を充分に発揮さ
せることができ、また、塩化ジメチルジアリルアンモニ
ウム・アクリル酸共重合体または塩化ジメチルジアリル
アンモニウム・アクリル酸・アクリルアミド三元共重合
体のパーマネントウエーブ前処理剤中の含有量を5重量
%以下にすることによって、ウェーブ形成能、毛髪への
弾力付与作用、ウェーブ保持効果などを高めることがで
きる。もとより、これらの塩化ジメチルジアリルアンモ
ニウム・アクリル酸共重合体と塩化ジメチルジアリルア
ンモニウム・アクリル酸・アクリルアミド三元共重合体
は併用することができる。
【0014】本発明のパーマネントウエーブ前処理剤に
は、平均分子量9000〜50000の加水分解ケラチ
ンを必須成分として含有させ、好ましくは塩化ジメチル
ジアリルアンモニウム・アクリル酸共重合体または塩化
ジメチルジアリルアンモニウム・アクリル酸・アクリル
アミド三元共重合体を含有させ、さらにそれら以外に、
通常、パーマネントウエーブ前処理剤に含有されている
任意成分を含有させることができる。そのような任意成
分としては、例えば、アニオン性界面活性剤、カチオン
性界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤
などの各種界面活性剤、カラギーナン、キサンタンガ
ム、各種アルキロールアミドなどの増粘剤、プロピレン
グリコール、1,3−ブチレングリコール、グリセリン
などの湿潤剤、パラフィン、脂肪酸エステル、動植物油
などの油脂類、セチルアルコール、ステアリルアルコー
ル、オレイルアルコールなどの高級アルコール、コラー
ゲン、ケラチン、絹、大豆タンパク、小麦タンパクなど
の動植物由来のタンパク質の加水分解物やその誘導体
(ただし、平均分子量9000〜50000の加水分解
ケラチンを除く)、毛髪保護剤、防腐剤、pH調整剤、
抗炎症剤、キレート剤、香料などが挙げられる。
【0015】
【実施例】つぎに、実施例を挙げて本発明をより具体的
に説明する。ただし、本発明はそれらの実施例のみに限
定されるものではない。なお、以下の実施例などにおい
ては、溶液や分散液の濃度を示す%はいずれも重量%で
ある。
【0016】実施例1〜3および比較例1〜3 表1に示す組成で実施例1〜3のパーマネントウエーブ
前処理剤を調製し、また、表2に示す組成で比較例1〜
3のパーマネントウエーブ前処理剤を調製した。なお、
表中に示す各成分の配合量を示す数値は重量部である。
また、配合する成分で純分でないものについては、その
濃度を成分名の末尾にカッコ(括弧)書きで示す。そし
て、表中に成分を商品名で示したものについては、その
内容を表2の後に示す。
【0017】
【表1】
【0018】
【表2】
【0019】※1:プロモイスWK−G(商品名) 平均分子量約10000の加水分解ケラチン(20%溶
液)、(株)成化成製 ※2:マーコート280(商品名) 塩化ジメチルジアリルアンモニウム80重量%とアクリ
ル酸20重量%の共重合体の液状製品(40%溶液)、
カルゴン社製 ※3:マーコート3330(商品名) 塩化ジメチルジアリルアンモニウム50重量%とアクリ
ル酸25重量%とアクリルアミド25重量%の三元共重
合体の液状製品(10%溶液)、カルゴン社製 ※4:コータミン60W(商品名) 塩化セチルトリメチルアンモニウム(30%溶液)、花
王(株)製 ※5:精製水の配合量のバランスとは、精製水によって
全量を100重量部にする量をいう。
【0020】また、上記パーマネントウエーブ前処理剤
で前処理後の毛髪をパーマネントウエーブ処理するため
のパーマネントウエーブ用剤として下記の第1剤および
第2剤を調製した。配合量はいずれも重量部である。
【0021】パーマネントウエーブ用第1剤 DL−システイン塩酸塩 6.0 チオグリコール酸アンモニウム液(50%) 2.0 モノエタノールアミン液(80%) 4.2 アンモニア水(25%) pH9.3にする 精製水 計100にする
【0022】パーマネントウエーブ用第2剤 臭素酸ナトリウム 10.0 リン酸水素二ナトリウム 1.0 リン酸(85%) pH6.0にする 精製水 計100にする
【0023】上記パーマネントウエーブ前処理剤および
パーマネントウエーブ用剤による処理にあたっては、下
記に示すように毛束をブリーチ処理し、そのブリーチ毛
の毛束を試験用毛束とした。
【0024】長さ20cmで重さ5.0gの毛束を作
り、洗浄液〔5%ポリオキシエチレン(9)ラウリルエ
ーテル水溶液、0.74%EDTA、pH4.5〕中に
含浸させ、33℃、60分間インキュベーターで洗浄し
た後、蒸留水で充分に洗浄し、自然乾燥した後、あらか
じめ調製しておいたブリーチ剤(※6)中に浸漬し(こ
のブリーチ剤に浸漬することによって毛髪にダメージを
受けさせる)、30℃で30分間静置した後、蒸留水で
充分に洗浄し、自然乾燥した。 ブリーチ剤(※6):精製水に過酸化水素を3%、アン
モニア水(25%)を4%溶解させ、pH10.2に調
整したもの。
【0025】上記のようにして準備したブリーチ毛の毛
束を使用し、20本を一束とし、毛根に近い部分を束ね
て毛束を作り、該毛束に対して以下に示すように、パー
マネントウエーブ前処理剤による前処理およびパーマネ
ントウエーブ用第1剤とパーマネントウエーブ用第2剤
とによるキルビー法(kirby法)によるパーマネン
トウエーブ処理を行った。
【0026】パーマネントウエーブ前処理 上記ブリーチ毛の毛束に実施例1〜3のパーマネントウ
エーブ前処理剤および比較例1〜3のパーマネントウエ
ーブ前処理剤をそれぞれ0.5mlずつ別々に塗布し、
室温で5分間放置して、パーマネントウエーブ前処理を
完了した。
【0027】キルビー法によるパーマネントウエーブ処
上記前処理後の毛束の方の一端部(束ねた側の端部)を
キルビーの器具に輪ゴムを用いて固定し、該毛束を一定
の力で交互の棒にジグザグにかけ、もう一方の端部を同
じように固定した。この毛束をセットした器具をシャー
レに入れ、そこにパーマネントウエーブ用第1剤を毛束
が充分に浸るまで注いだ後、45℃の恒温水浴中で15
分間放置し、その後、シャーレから器具を取り出し、流
水で第1剤を洗い流してから、第2剤を毛束が充分に浸
るまで注いだ後、35℃の恒温水浴中で15分間放置し
た後、再び器具を取り出し、流水で充分に第2剤を洗い
流した後、乾燥した。
【0028】上記パーマネントウエーブ処理を行った毛
束を用い、ウェーブ効率およびウェーブ保持率を測定し
た。それらの評価方法の詳細や評価結果の詳細を以下に
示す。
【0029】(1)ウェーブ効率の測定 上記パーマネントウエーブ処理後、毛束を器具から無理
のないように静かにはずし、それをガラスプレート上に
置き、形成されたウェーブの第1番目の山から第5番目
の山までの距離を測定し、下記の式により、ウェーブ効
率を求める。
【0030】 A:器具の棒の第1番目から第6番目までの距離(m
m) B:形成されたウェーブの第1番目の山から第5番目の
山までの距離(mm) C:Bをまっすぐに伸ばしたときの距離(mm)
【0031】(2)ウェーブ保持率の測定 ウェーブ効率を測定した後の毛束を、20%ラウリル硫
酸ナトリウム水溶液に浸漬し、60℃の恒温水浴中に1
時間放置する(虐待試験)。これをピンセットで取り出
し、軽く水洗いした後、再びウェーブの第1番目の山か
ら第5番目の山までの距離を測定し、ウェーブ効率を算
出し、下記の式により、ウェーブ保持率を求める。
【0032】
【0033】上記ウェーブ効率およびウェーブ保持率の
評価結果を表3に示す。
【0034】
【表3】
【0035】表3に示すように、実施例1〜3は、比較
例1〜3に比べて、ウェーブ効率およびウェーブ保持率
が高く、この結果から、本発明の実施例1〜3のパーマ
ネントウエーブ前処理剤は、既にダメージを受けた毛髪
に対して、パーマネントウエーブ施術前に毛髪に塗布す
るだけで、ウェーブ形成能を高め、弾力を付与し、さら
にウェーブ保持効果を高めていることが明らかであっ
た。
【0036】さらに、上記実施例1〜3および比較例1
〜3のパーマネントウエーブ前処理剤のそれぞれと上記
パーマネントウエーブ用第1剤とパーマネントウエーブ
用第2剤を用い、毛束に対して下記のパーマネントウエ
ーブ前処理およびパーマネントウエーブ処理を行い、処
理後の毛髪の引っ張り強度を測定することにより、毛髪
の損傷防止効果を評価した。
【0037】長さ20cmで重さ0.5gの毛束を作
り、洗浄液〔5%ポリオキシエチレン(9)ラウリルエ
ーテル水溶液、0.74%EDTA、pH4.5〕中に
含浸させ、33℃、60分間インキュベーターで洗浄し
た後、蒸留水で充分に洗浄し、自然乾燥した後、前記と
同様のブリーチ剤中に浸漬し(このブリーチ剤に浸漬す
ることによって毛髪にダメージを受けさせる)、30℃
で30分間静置した後、蒸留水で充分に洗浄し、自然乾
燥した。
【0038】パーマネントウエーブ前処理 上記のようにして準備したブリーチ毛の毛束に実施例1
〜3のパーマネントウエーブ前処理剤および比較例1〜
3のパーマネントウエーブ前処理剤をそれぞれ1mlず
つ別々に塗布し、室温で5分間放置して、パーマネント
ウエーブ前処理を完了した。
【0039】パーマネントウエーブ処理 上記前処理後の毛束を、直径17mmのロッドに巻き付
け、第1剤をそれぞれ1mlずつ塗布し、45℃の恒温
水浴中で15分間放置した後、水洗し、ついで第2剤を
それぞれ0.5mlずつ塗布し、10分間放置した後、
さらに、第2剤をそれぞれ0.5mlずつ塗布し、5分
間放置した後、水洗し、自然乾燥してパーマネントウエ
ーブ処理を完了した。
【0040】上記パーマネントウエーブ処理後の毛束を
用い、毛髪の引っ張り強度を測定した。その評価方法の
詳細と評価結果の詳細を以下に示す。
【0041】(3)毛髪の引っ張り強度測定 上記パーマネントウエーブ処理後の毛束から毛髪をそれ
ぞれ10本採取し、毛先から4cm離れたところを開始
端として1cm幅のガラス繊維入りテープで止め、そこ
から2cm離れたところを開始端として再び1cm幅の
ガラス繊維入りテープで止め、上記2本のガラス繊維入
りテープ間の2cm幅部分の毛髪の直径(長径および短
径)をマイクロメーターで測定する。この試料を蒸留水
に24時間浸漬した後、上記2cm幅の部分の毛髪の破
断重量をテンシロンで測定し、下記の式により、毛髪の
引っ張り強度を求める。
【0042】 A:破断重量(g) B:毛髪の長径(m) C:毛髪の短径(m)
【0043】上記のようにして求めた毛髪の引っ張り強
度を表4に示す。なお、表4においては、パーマネント
ウエーブ処理による毛髪の損傷を理解しやすくするた
め、未処理毛(すなわち、パーマネントウエーブ処理を
行っていない毛髪)の引っ張り強度も併記する。
【0044】
【表4】
【0045】表4に示すように、実施例1〜3は、比較
例1〜3に比べて、毛髪の引っ張り強度が高く、この結
果から、本発明の実施例1〜3のパーマネントウエーブ
前処理剤は、既にダメージを受けた毛髪に対して、パー
マネントウエーブ施術前に毛髪に塗布するだけで、パー
マネントウエーブ施術時に起きる毛髪の損傷を防止する
ことができることが明らかであった。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、既に
ダメージを受けた毛髪に対して特に効果的であって、パ
ーマネントウエーブ施術前に毛髪に塗布するだけで、パ
ーマネントウエーブ施術時に起きる毛髪の損傷を防止
し、かつウェーブ形成能を高め、毛髪に弾力を付与し、
さらにウェーブ保持効果を高め得るパーマネントウエー
ブ前処理剤を提供することができた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 金山 勝美 大阪市旭区赤川2丁目17番2号 株式会社 ミルボン内 Fターム(参考) 3B038 FA07 4C083 AB012 AB082 AB282 AB332 AC132 AC542 AC582 AC692 AC772 AD042 AD131 AD132 AD441 AD442 CC34 EE07 EE25 EE29

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平均分子量9000〜50000の加水
    分解ケラチンを0.1〜20重量%含有することを特徴
    とするパーマネントウエーブ前処理剤。
  2. 【請求項2】 塩化ジメチルジアリルアンモニウム・ア
    クリル酸共重合体または塩化ジメチルジアリルアンモニ
    ウム・アクリル酸・アクリルアミド三元共重合体を0.
    01〜5重量%含有する請求項1記載のパーマネントウ
    エーブ前処理剤。
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