JP3705584B2 - パーマネントウエーブ用組成物およびそれを用いた毛髪のパーマネントウエーブ処理方法 - Google Patents

パーマネントウエーブ用組成物およびそれを用いた毛髪のパーマネントウエーブ処理方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、第1剤と第2剤からなるパーマネントウエーブ用組成物およびそれを用いた毛髪のパーマネントウエーブ処理方法に関し、さらに詳しくは、ヘアカラーを繰り返し、毛髪の根元部分と毛先部分のダメージ度合いが異なり、不均一になった毛髪に対しても均一なウェーブを付与することができるパーマネントウエーブ用組成物およびパーマネントウエーブ処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
パーマネントウエーブ用組成物によるウェーブ付与のためのパーマネントウエーブ処理は、チオグリコール酸またはその塩、システインまたはその塩などからなる還元剤を含むパーマネントウエーブ用第1剤を毛髪に塗布し、該毛髪をロッドなどに巻き付け(毛髪をロッドに巻き付けてから第1剤を毛髪に塗布してもよい)、その状態で毛髪の構成タンパク(蛋白)であるケラチン中のシスチンのジスルフィド結合を上記還元剤で還元開裂してメルカプト化を生成させ、ついで臭素酸ナトリウム、過酸化水素などの酸化剤を主成分とするパーマネントウエーブ用第2剤により、メルカプト基を酸化して新たな位置でジスルフィド結合を再形成させ、ウェーブを固定化させることによって行われる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ヘアカラーを繰り返し、毛髪の根元部分と毛先部分のダメージ度合いが異なり、不均一になった毛髪に対して上記パーマネントウエーブ用組成物によるパーマネントウエーブ処理を行うと、毛先部分は水が浸透しやすい状態になっているため、ウェーブが強く出すぎたり、ちりついてしまうという問題があった。
【0004】
したがって、本発明は、上記のような従来技術における問題点を解決し、ヘアカラーを繰り返し、毛髪の根元部分と毛先部分のダメージ度合いが異なり、不均一になった毛髪に対しても均一なウェーブを付与することができるパーマネントウエーブ用組成物およびパーマネントウエーブ処理方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意研究を重ねた結果、パーマネントウェーブ用第1剤にポリ塩化ジメチルメチレンピペリジニウムを0.04〜0.2質量%含有させ、パーマネントウェーブ用第2剤にポリオキシエチレンアルキル(12〜15)エーテルリン酸を0.1〜1質量%含有させ、それらを用いてパーマネントウェーブ処理するときは、ヘアカラーを繰り返し、毛髪の根元部分と毛先部分のダメージ度合いが異なり、不均一になった毛髪に対しても均一なウェーブを付与することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0006】
すなわち、本発明の第1の要旨は、毛髪の根元部分と毛先部分のダメージ度合いが異なり、不均一になった毛髪のパーマネントウェーブ処理にあたって使用するパーマネントウェーブ用組成物であって、ポリ塩化ジメチルメチレンピペリジニウムを0.04〜0.2質量%含有するパーマネントウェーブ用第1剤と、ポリオキシエチレンアルキル(12〜15)エーテルリン酸を0.1〜1質量%含有する第2剤とからなるパーマネントウェーブ用組成物に存在する。
【0007】
本発明の第2の要旨は、根元部分と毛先部分のダメージ度合いが異なり、不均一になった毛髪を、上記ポリ塩化ジメチルメチレンピペリジニウムを0.04〜0.2質量%含有するパーマネントウェーブ用第1剤で処理した後、上記ポリオキシエチレンアルキル(12〜15)エーテルリン酸を0.1〜1質量%含有するパーマネントウェーブ用第2剤で処理することを特徴とする毛髪のパーマネントウェーブ処理方法に存在する。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明のパーマネントウェーブ用組成物は、第1剤にポリ塩化ジメチルメチレンピペリジニウムを0.04〜0.2質量%含有させ、第2剤にポリオキシエチレンアルキル(12〜15)エーテルリン酸を0.1〜1質量%含有させることに特徴を有するが、それ以外は、従来構成を採用することができる。例えば、本発明のパーマネントウェーブ用第1剤には、従来のパーマネントウェーブ用第1剤と同様に還元剤が配合され、そのような還元剤としては、例えば、チオグリコール酸またはチオグリコール酸アンモニウムなどのチオグリコール酸塩、システイン、システイン塩酸塩などのシステイン酸塩、N−アセチルシステインなどのシステイン誘導体、チオグリコール酸モノグリセリン、システアミン、チオ乳酸、亜硫酸塩、亜硫酸水素塩などの少なくとも1種が用いられる。
【0010】
そして、上記還元剤はそれぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができ、その還元剤の第1剤中の含有量(第1剤中への配合量)としては、1〜20質量%、特に2〜11質量%が好ましい。
【0011】
本発明のパーマネントウエーブ用第1剤に含有させるポリ塩化ジメチルメチレンピペリジニウムは、毛髪に対するコンディショニング作用を有するとともに、パーマネントウエーブ用第2剤に含有させるポリオキシエチレンアルキル(12〜15)エーテルリン酸との相乗的作用により、ヘアカラーを繰り返し、毛髪の根元部分と毛先部分のダメージ度合いが異なり、不均一になった毛髪に対しても均一なウェーブを付与する役割を果たすものである。
【0012】
上記ポリ塩化ジメチルメチレンピペリジニウムとしては、平均分子量が20万〜28万程度のものが適している。このポリ塩化ジメチルメチレンピペリジニウムの具体例を商品名で例示すると、例えば、カルゴン社からマーコート100の商品名で上市されているものなどが挙げられる。
【0013】
そして、上記ポリ塩化ジメチルメチレンピペリジニウムの第1剤中の含有量(第1剤中への配合量)は、0.04〜0.2質量%である。すなわち、ポリ塩化ジメチルメチレンピペリジニウムのパーマネントウェーブ用第1剤中の含有量が0.04質量%より少ない場合は、前記した作用を充分に発揮することができず、また、0.2質量%より多い場合は、毛髪に対する吸着量が多くなりすぎ、そのため、還元剤による還元作用が阻害され、ウェーブ形成力が弱くなるからである。
【0014】
本発明のパーマネントウエーブ用第1剤には、上記還元剤、ポリ塩化ジメチルメチレンピペリジニウム以外にも、従来のパーマネントウエーブ用第1剤に配合されているものと同様のものを必要に応じて適宜配合することができる。そのような成分としては、例えば、炭酸水素アンモニウム、アンモニア水、トリエタノールアミン、モノエタノールアミンなどのアルカリ剤、アニオン性界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤などの各種界面活性剤、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、グリセリンなどの湿潤剤、パラフィン、脂肪酸エステル、動植物油などの油脂類、セチルアルコール、ステアリルアルコール、オレイルアルコールなどの高級アルコール、コラーゲン、ケラチン、絹、大豆タンパク、小麦タンパクなどの動植物由来の蛋白質の加水分解物やその誘導体、毛髪保護剤、防腐剤、安定剤、抗炎症剤、着色剤、キレート剤、香料などが挙げられる。
【0015】
本発明のパーマネントウェーブ用組成物は、前記のように、第1剤にポリ塩化ジメチルメチレンピペリジニウムを0.04〜0.2質量%含有させ、第2剤にポリオキシエチレンアルキル(12〜15)エーテルリン酸を0.1〜1質量%含有させることに特徴を有するが、それ以外は従来構成を採用することができる。例えば、本発明のパーマネントウェーブ用第2剤には、従来のパーマネントウェーブ用第2剤と同様に酸化剤が配合され、そのような酸化剤としては、例えば、臭素酸カリウム、臭素酸ナトリウム、過ホウ酸ナトリウム、過酸化水素などが挙げられる。そして、これらの酸化剤の第2剤中の含有量(第2剤中への配合量)としては、1〜20質量%、特に2〜10質量%が好ましい。
【0016】
本発明のパーマネントウエーブ用第2剤に含有させるポリオキシエチレンアルキル(12〜15)エーテルリン酸は、毛髪に対するコンディショニング作用を有するとともに、第1剤に含有させるポリ塩化ジメチルメチレンピペリジニウムとの相乗的作用により、ヘアカラーを繰り返し、毛髪の根元部分と毛先部分のダメージ度合いが異なり、不均一になった毛髪に対しても均一なウェーブを付与することができるようにする役割を果たすものである。
【0017】
上記ポリオキシエチレンアルキル(12〜15)エーテルリン酸としては、酸化エチレンの付加モル数が2〜10モルのものが適している。このポリオキシエチレンアルキル(12〜15)エーテルリン酸の具体例を商品名で例示すると、例えば、日光ケミカルズ社からDDP−2、DDP−4、DDP−6、DDP−8、DDP−10などの商品名で上市されているものなどが挙げられる。
【0018】
そして、上記ポリオキシエチレンアルキル(12〜15)エーテルリン酸は、それに属するものをそれぞれ単独で用いることができるし、また、付加モル数が異なるものを組み合わせて用いることもできる。上記ポリオキシエチレンアルキル(12〜15)エーテルリン酸の第2剤中の含有量(第2剤中への配合量)は、0.1〜1質量%である。すなわち、ポリオキシエチレンアルキル(12〜15)エーテルリン酸のパーマネントウェーブ用第2剤中の含有量が0.1質量%より少ない場合は、前記作用を充分に発揮することができず、1質量%より多い場合は、毛髪に対する吸着量が多くなりすぎ、そのため、酸化剤による酸化作用が阻害され、ウェーブ形成力が弱くなるからである。
【0019】
本発明におけるパーマネントウエーブ用第2剤は、上記酸化剤、上記ポリオキシエチレンアルキル(12〜15)エーテルリン酸以外にも従来のパーマネントウエーブ用剤に含有されていたものと同様のものを含有させることができる。そのような成分としては、例えば、製剤のpH緩衝の目的で添加されるリン酸塩、水酸化ナトリウムなどや、毛髪浸透促進剤や毛髪保護剤として添加される界面活性剤、感触向上剤、キレート剤、香料、防腐剤などが挙げられる。
【0020】
本発明のパーマネントウエーブ用組成物における第1剤、第2剤とも、水または水を主剤とする溶剤に前記成分を溶解または分散させることによって調製することができ、調製方法そのものは通常のパーマネントウエーブ用第1剤や第2剤を調製する場合と変わらない。そして、本発明のパーマネントウエーブ用組成物は、常温で毛髪にウェーブを付与するための、いわゆるコールド式パーマネントウエーブ用組成物として調製することができるし、また、加温下で毛髪にウェーブを付与するための、いわゆる加温式パーマネントウエーブ用組成物として調製することもできる。また、常温で縮毛をストレートに伸ばして矯正する、いわゆるコールド式ストレートパーマ処理用のパーマネントウエーブ用組成物として調製することもできるし、また、加温下で縮毛をストレートに伸ばして矯正する、いわゆる加温式ストレートパーマ処理用のパーマネントウエーブ用組成物として調製することもできる。
【0021】
本発明のパーマネントウエーブ用組成物を用いて毛髪のパーマネントウエーブ処理するにあたり、いわゆるコールド式パーマネントウエーブ用組成物の場合、例えば、第1剤による処理は、15〜30℃で5〜20分間、第2剤による処理は、15〜30℃で5〜20分間行われ、いわゆる加温式パーマネントウエーブ用組成物の場合は、例えば、第1剤による処理は、35〜60℃で5〜20分間、第2剤による処理は、15〜30℃で5〜20分間行われる。ただし、パーマネントウエーブ処理は、上記例示の条件のみに限られることなく、他の条件下で行ってもよい。
【0022】
【実施例】
つぎに、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明する。ただし、本発明はそれらの実施例のみに限定されるものではない。なお、以下の実施例などにおいて、溶液や分散液の濃度を示す%はいずれも質量%である。
【0023】
実施例1および比較例1〜3
表1および表2に示す組成で3種類のパーマネントウエーブ用第1剤を調製し、かつ表3および表4に示す組成で2種類のパーマネントウエーブ用第2剤を調製し、それらを表5に示すように組み合わせて実施例1および比較例1〜3のパーマネントウエーブ用組成物とした。なお、表中に示す各成分の配合量を示す数値は質量部である。また、配合する成分で純分でないものについては、その濃度を成分名の末尾にカッコ(括弧)書きで示す。そして、表中の残余とは、それで全体を100質量部にする量を意味する。これらは以後の組成を示す表においても同様である。
【0024】
上記パーマネントウエーブ用第1剤の調製にあたって、還元剤としては塩酸L−システイン、N−アセチル−L−システイン(2)およびチオグリコール酸アンモニウムを用い、ポリ塩化ジメチルメチレンピペリジニウムとしては、カルゴン社からマーコート100の商品名で市販されている液状のものを用い、このポリ塩化ジメチルメチレンピペリジニウムを含有させたものを「本発明品1−1」とし、ポリ塩化ジメチルメチレンピペリジニウムを含有させていないものを「比較品1−1」とし、ポリ塩化ジメチルメチレンピペリジニウムに代えて、塩化ジメチルジアリルアンモニウム−アクリル酸共重合体を含有させたものを「比較品1−2」とした。
【0025】
また、パーマネントウエーブ用第2剤の調製にあたって、酸化剤としては臭素酸ナトリウムを用い、ポリオキシエチレンアルキル(12〜15)エーテルリン酸としては酸化エチレンの付加モル数が10モルのもの〔これをポリオキシエチレンアルキル(12〜15)エーテルリン酸(10E.O.)で示す〕を用い、このポリオキシエチレンアルキル(12〜15)エーテルリン酸(10E.O.)を含有させたものを「本発明品2−1」とし、ポリオキシエチレンアルキル(12〜15)エーテルリン酸(10E.O.)を含有させていないものを「比較品2−1」とした。
【0026】
【表1】
Figure 0003705584
【0027】
【表2】
Figure 0003705584
【0028】
【表3】
Figure 0003705584
【0029】
【表4】
Figure 0003705584
【0030】
そして、上記のように調製した第1剤と第2剤を下記の表5に示すように組み合わせて実施例1および比較例1〜3のパーマネントウエーブ用組成物とした。
【0031】
【表5】
Figure 0003705584
【0032】
上記第1剤と第2剤を表5に示す組み合わせになるようにしつつ、毛束に対して下記に示すようにパーマネントウエーブ処理を行った。
【0033】
同一人から採取した健康毛で長さ210mmで重さ0.5gの毛束を作製し、その毛束を10%ラウリル硫酸ナトリウム水溶液で洗浄し、自然乾燥する。ついで、上記毛束をあらかじめ調製しておいたブリーチ剤(※1)中に毛先から70mmのところまでを浸漬し、30℃で30分間静置した後、洗浄し、自然乾燥し、試料毛束とする。
ブリーチ剤(※1):精製水に過酸化水素を3%、アンモニア水(25%)を4%溶解させ、pH10.2に調整したもの。
【0034】
つぎに、上記毛束に第1剤をそれぞれ0.3mlずつ塗布し、室温で20分間保ち、その間に上記毛束を直径17mmのロッドに巻き付け(約4回転巻き付ける)、ついで、第1剤を0.7mlずつ塗布し、45℃で15分間放置した後、水洗し、ついで第2剤を0.7ml塗布し、室温で10分間放置した後、さらに、第2剤を0.3ml塗布し、5分間放置した後、水洗し、24時間自然乾燥してパーマネントウエーブ処理を終了した。
【0035】
ウェーブ形状を調べるにあたっては、まず、乾燥後の毛束をラセン状(螺旋状)で同じ向きになるように吊り下げる。この状態の毛束を図1〜図4に示す。図1は実施例1のパーマネントウエーブ用組成物により処理し、乾燥した後の毛束を示し、図2は比較例1のパーマネントウエーブ用組成物により処理し、乾燥した後の毛束を示し、図3は比較例2のパーマネントウエーブ用組成物により処理し、乾燥した後の毛束を示し、図4は比較例3のパーマネントウエーブ用組成物により処理し、乾燥した後の毛束を示す。
【0036】
つぎに、毛束の中間部の波長と毛先部の波長との差を算出するにあたって使用する山の特定について説明すると、上記毛束の毛先(自由端側)の位置を固定して(ただし、荷重をかけず、自然状態で固定する)真横から観察した場合、サインカーブの頂点になる所を山とし、毛先を始点とし、その毛先から順番に第1山、第2山、第3山、第4山……と定義する。その山の部分を図1〜図4においては矢印「→」と矢印「←」とで示している。
【0037】
毛先部の波長と中間部の波長は、それぞれ下記の計算式により求めた。
毛先部の波長=(根元から第1山までの長さ)−(根元から第3山までの長さ)
中間部の波長=(根元から第2山までの長さ)−(根元から第4山までの長さ)
【0038】
その中間部の波長から毛先部の波長を引いたものを、ウェーブ形状の差とし、それを「波長の差」という表現で表6に示す。
【0039】
【表6】
Figure 0003705584
【0040】
表6に示す結果から明らかなように、実施例1は、比較例1〜3に比べて、中間部の波長と毛先部の波長との差が少なく、より均一にウェーブが付与されている。
【0041】
つぎに、上記パーマネントウエーブ処理後の毛束を用い、水分吸収抑制効果付与作用について評価を行った。その評価方法の詳細や評価結果の詳細を以下に示す。
【0042】
上記パーマネントウエーブ処理後の毛束の毛先から70mmまでの部分から毛髪0.1gを採取し、その重量を測定する。
【0043】
その毛先部分を精製水中に5分間浸漬し、表面の水分をふきとってから、すぐに重量を測定する。増えた分の重量を水分吸収量とし、その値を水に浸漬する前の毛髪の重量で割り、毛髪1gあたりの水分量を求め、それを吸水量として表7に示す。
【0044】
【表7】
Figure 0003705584
【0045】
表7に示すように、実施例1は、比較例1〜3に比べて、吸水量が少なく、優れた水分吸収抑制効果付与作用を有することが明らかであった。
【0046】
実施例2および比較例4〜6
表8および表9に示す組成で3種類のパーマネントウエーブ用第1剤を調製し、第2剤には前記のように調製した本発明品2−1と比較品2−1を用い、それらを表10に示すように組み合わせて実施例2および比較例4〜6のパーマネントウエーブ用組成物とした。
【0047】
上記パーマネントウエーブ用第1剤の調製にあたって、還元剤としてはチオグリコール酸アンモニウムを用い、ポリ塩化ジメチルメチレンピペリジニウムとしては実施例1の場合と同様にカルゴン社からマーコート100の商品名で市販されている液状のものを用い、このポリ塩化ジメチルメチレンピペリジニウムを含有させたものを「本発明品1−2」とし、ポリ塩化ジメチルメチレンピペリジニウムを含有させていないものを「比較品1−3」とし、ポリ塩化ジメチルメチレンピペリジニウムに代えて、塩化ジメチルジアリルアンモニウム−アクリル酸共重合体(40%)を含有させたものを「比較品1−4」とした。
【0048】
【表8】
Figure 0003705584
【0049】
【表9】
Figure 0003705584
【0050】
また、上記のように調製した第1剤と第2剤を下記の表10に示すように組み合わせて実施例2および比較例4〜6のパーマネントウエーブ用組成物とした。
【0051】
【表10】
Figure 0003705584
【0052】
上記第1剤と第2剤を表10に示す組み合わせになるようにしつつ、毛束に対して下記に示すようにパーマネントウエーブ処理を行った。
【0053】
同一人から採取した健康毛で長さ210mmで重さ0.5gの毛束を作製し、その毛束を10%ラウリル硫酸ナトリウム水溶液で洗浄し、自然乾燥する。ついで、その毛束を前記実施例1の場合と同様のブリーチ剤中に毛先から70mmのところまでを浸漬し、30℃で30分間静置した後、洗浄し、自然乾燥し、試料毛束とする。
【0054】
つぎに、上記毛束に第1剤をそれぞれ0.3mlずつ塗布し、室温で20分間保ち、その間に上記毛束を直径17mmのロッドに巻き付け(約4回転巻き付ける)、ついで、第1剤を0.7mlずつ塗布し、25℃の恒温大気中で15分間放置した後、水洗し、ついで第2剤を0.7ml塗布し、室温で10分間放置した後、さらに、第2剤を0.3ml塗布し、5分間放置した後、水洗し、24時間自然乾燥してパーマネントウエーブ処理を終了した。
【0055】
ウェーブ形状を調べるにあたっては、まず、乾燥後の毛束をラセン状(螺旋状)で同じ向きになるように吊り下げる。この状態の毛束を図5〜図8に示す。図5は実施例2のパーマネントウエーブ用組成物により処理し、乾燥した後の毛束を示し、図6は比較例4のパーマネントウエーブ用組成物により処理し、乾燥した後の毛束を示し、図7は比較例5のパーマネントウエーブ用組成物により処理し、乾燥した後の毛束を示し、図8は比較例6のパーマネントウエーブ用組成物により処理し、乾燥した後の毛束を示す。
【0056】
つぎに、毛束の中間部の波長と毛先部の波長との差を算出するにあたって使用する山の特定について説明すると、前記実施例1などの場合と同様に、上記毛束の毛先(自由端側)の位置を固定して(ただし、荷重をかけず、自然状態で固定する)真横から観察した場合、サインカーブの頂点になる所を山とし、毛先を始点とし、その毛先から順番に第1山、第2山、第3山、第4山……と定義する。その山の部分を図5〜図8においては矢印「→」と矢印「←」とで示している。
【0057】
そして、前記実施例1などの場合と同様に、毛先部の波長と中間部の波長を求め、その中間部の波長から毛先部の波長を引いたものを、ウェーブ形状の差とし、それを「波長の差」という表現で表11に示す。
【0058】
【表11】
Figure 0003705584
【0059】
表11に示す結果から明らかなように、実施例2は、比較例4〜6に比べて、中間部の波長と毛先部の波長との差が少なく、より均一にウェーブが付与されていた。
【0060】
つぎに、上記パーマネントウエーブ処理後の毛束を用い、前記実施例1などの場合と同様に、水分吸収抑制効果付与作用について評価を行い、毛髪1gあたりの吸収水分量を求め、それを表12に吸水量として示した。
【0061】
【表12】
Figure 0003705584
【0062】
表12に示すように、実施例2は、比較例4〜6に比べて、吸水量が少なく、優れた水分吸収抑制効果付与作用を有することが明らかであった。
【0063】
なお、実施例では、システイン系に関しては加温式のパーマネントウエーブ用組成物について例示し、また、チオグリコール酸系に関してはコールド式のパーマネントウエーブ用組成物について例示したが、システイン系でコールドパーマネントウエーブ用組成物の場合やチオグリコール酸系で加温式の場合においても、実施例の場合と同様に不均一になった毛髪に対しても均一なウェーブを付与することができ、毛先部分に対して水分吸収抑制効果付与作用を与え得る。
【0064】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明では、毛髪の根元部分と毛先部分のダメージ度合いが異なり、不均一になった毛髪に対しても均一なウェーブを付与することができるパーマネントウエーブ用組成物およびパーマネントウエーブ処理方法を提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1のパーマネントウエーブ用組成物により処理し、乾燥した後の毛束を示す図である。
【図2】比較例1のパーマネントウエーブ用組成物により処理し、乾燥した後の毛束を示す図である。
【図3】比較例2のパーマネントウエーブ用組成物により処理し、乾燥した後の毛束を示す図である。
【図4】比較例3のパーマネントウエーブ用組成物により処理し、乾燥した後の毛束を示す図である。
【図5】実施例2のパーマネントウエーブ用組成物により処理し、乾燥した後の毛束を示す図である。
【図6】比較例4のパーマネントウエーブ用組成物により処理し、乾燥した後の毛束を示す図である。
【図7】比較例5のパーマネントウエーブ用組成物により処理し、乾燥した後の毛束を示す図である。
【図8】比較例6のパーマネントウエーブ用組成物により処理し、乾燥した後の毛束を示す図である。

Claims (2)

  1. 毛髪の根元部分と毛先部分のダメージ度合いが異なり、不均一になった毛髪のパーマネントウェーブ処理にあたって使用するパーマネントウェーブ用組成物であって、ポリ塩化ジメチルメチレンピペリジニウムを0.04〜0.2質量%含有するパーマネントウェーブ用第1剤と、ポリオキシエチレンアルキル(12〜15)エーテルリン酸を0.1〜1質量%含有するパーマネントウェーブ用第2剤とからなるパーマネントウェーブ用組成物。
  2. 根元部分と毛先部分のダメージ度合いが異なり、不均一になった毛髪を、ポリ塩化ジメチルメチレンピペリジニウムを0.04〜0.2質量%含有するパーマネントウェーブ用第1剤で処理した後、ポリオキシエチレンアルキル(12〜15)エーテルリン酸を0.1〜1質量%含有するパーマネントウェーブ用第2剤で処理することを特徴とする毛髪のパーマネントウェーブ処理方法。
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