JP2007153611A - カセッテ装填装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】種々のカセッテ装填姿勢に影響されることがなく、画像記録担体の出し入れ動作を円滑且つ確実に行うことを可能にする。
【解決手段】カセッテ装填装置14は、蓄積性蛍光体パネル16を収容するとともに、外部から押圧力が作用する際に、前記蓄積性蛍光体パネル16を保持するシート保持機構24を設けるカセッテ18が、開口部21を下方に向かって装填される。このカセッテ装填装置14は、カセッテ18に近接移動し、シート保持機構24を押圧して蓄積性蛍光体パネル16を前記カセッテ18内に保持可能な押圧機構60を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、シート状の画像記録担体を収容するとともに、外部から押圧力が作用する際に前記画像記録担体を保持するシート保持機構を設けるカセッテが、前記画像記録担体の出し入れを行う開口部を下方に傾斜して装填されるカセッテ装填装置に関する。
人体等の放射線画像を記録する画像記録担体としてX線写真フイルムが知られている。また、X線写真フイルムに代えて、放射線(X線、α線、β線、γ線、電子線、紫外線等)を照射すると、その放射線エネルギの一部を蓄積し、後にレーザ光や可視光等の励起光を照射することで、蓄積されたエネルギに応じた輝尽発光を示す蓄積性蛍光体層を有する蓄積性蛍光体シート(パネル)も多用されている。
これらの画像記録担体は、通常、遮光性のカセッテやマガジンに収納した状態で取り扱われている。カセッテは、シート状の画像記録担体を1枚ずつ収納するように構成されている。
このカセッテが装填されるカセッテ装填装置(例えば、画像情報読取装置)では、カセットに設けられた画像記録担体出し入れ用開口部を下向きにして前記カセッテを装填する場合がある。その際、カセッテ装填装置内で開口部を閉塞している蓋体が開蓋されると、前記カセッテ内の画像記録担体が、前記開口部から落下するという問題がある。
そこで、例えば、特許文献1に開示されているカセッテでは、シート状の画像記録媒体を収納し、この画像記録媒体を出し入れするための開口及び保持部材受け入れ孔が設けられた筐体と、該筐体の前記開口を開閉する蓋体とを備えている。
筐体内には、画像記録媒体の幅方向に前記筐体の一端から他の一端へ向かって延在し、該筐体内に収納された前記画像記録媒体の略全幅にわたって圧接して該画像記録媒体を固定する保持位置と、該画像記録媒体から離れる開放位置との間を移動自在な固定部材が設けられている。この固定部材は、保持位置にばね付勢される一方、保持部材受け入れ孔に進入した保持部材に一部を押されることにより前記ばね付勢に抗して開放位置に変位する。
このため、カセッテ内での画像記録媒体の移動が規制され、このカセッテが開口を下向きにしてカセット利用装置に装填された後に蓋体が開放されても、前記画像記録媒体が、前記開口から落下することがない。
次いで、カセッテの保持部材受け入れ孔に保持部材が進入すると、この保持部材の押圧作用下に固定部材がばね付勢に抗して開放位置に変位する。従って、画像記録媒体の固定機能が開放され、カセッテ利用装置内に前記画像記録媒体を送り出すことができる。
特開平6−235984号公報(第1図)
ところで、カセッテ内では、画像記録媒体が固定部材を介して、常時、ばね付勢されており、保持部材の押圧作用下に前記固定部材を開放位置に確実に変位させることができない場合がある。これにより、画像記録媒体をカセッテから取り出す際に、この画像記録媒体と固定部材との間に摩擦力が発生したり、前記固定部材が前記画像記録媒体を前記カセッテ内に戻す際の妨げになったりするおそれがある。
本発明はこの種のカセッテに関するものであり、種々のカセッテ装填姿勢に影響されることがなく、画像記録担体の出し入れ動作を円滑且つ確実に行うことが可能なカセッテ装填装置を提供することを目的とする。
本発明は、シート状の画像記録担体を収容するとともに、外部から押圧力が作用する際に前記画像記録担体を保持するシート保持機構を設けるカセッテが、前記画像記録担体の出し入れを行う開口部を下方に傾斜し装填されるカセッテ装填装置である。
カセッテ装填装置は、開口部を下方に傾斜して装填されたカセッテに近接移動し、シート保持機構を押圧して画像記録担体を前記カセッテ内に保持可能な押圧機構を備えている。
また、押圧機構は、シート保持機構に係合する押さえ部材と、前記押さえ部材の移動を監視して前記押さえ部材により前記シート保持機構が付勢されたか否かを検出する検出部とを備えることが好ましい。
さらに、カセッテは、開口部を開閉自在な蓋体を閉蓋するロック機構を設ける一方、カセッテ装填装置は、前記ロック機構を解除するロック解除機構を備えるとともに、押圧機構及び前記ロック解除機構は、同一のアクチュエータに連結される第1及び第2カム機構を介し同期して駆動されることが好ましい。
さらにまた、カセッテ装填部は、カセッテが装填されない状態で外部から内部に異物が進入することを阻止する異物進入阻止機構を備え、前記異物進入阻止機構は、同一のアクチュエータに連結される第3カム機構を介し同期して開閉駆動されることが好ましい。
本発明では、カセッテがカセッテ装填部に装填されると、押圧機構が前記カセッテ側に移動してシート保持機構が押圧されるため、前記シート保持機構を介して画像記録担体が前記カセッテ内に保持される。次いで、開口部が開放されるとともに、画像記録担体が吸着盤等の搬送部に保持されると、押圧機構がカセッテから離間する方向に移動してシート保持機構による前記画像記録担体の保持作用が解除される。
その際、押圧機構をシート保持機構から大きく離間させるだけで、前記シート保持機構による画像記録担体の保持が確実に解除されるため、前記画像記録担体の取り出し時に不要な摩擦力が発生することがなく、前記画像記録担体を円滑且つ確実に取り出すことができる。
しかも、画像記録担体には、摩擦による損傷や汚れが惹起することがなく、前記画像記録担体の管理が有効に簡素化される。さらに、画像記録担体をカセッテに戻す際に、シート保持機構が障害となることがなく、前記画像記録担体の戻し動作が良好且つ円滑に遂行可能になる。
図1は、本発明のカセッテ装填装置が適用される画像読取装置10の内部構成図である。
画像読取装置10は、ケーシング12の上部に本実施形態に係るカセッテ装填装置14を備える。このカセッテ装填装置14に形成された装填口15に対して、放射線画像情報が蓄積記録された画像記録担体、例えば、蓄積性蛍光体パネル16(16a)を収容するカセッテ18(18a)が装填される。
カセッテ18aは、カセッテ18よりも幅サイズが小さく、前記カセッテ18aに収容される蓄積性蛍光体パネル16aは、前記カセッテ18に収容される蓄積性蛍光体パネル16よりも幅サイズが小さい。
カセッテ18(18a)は、蓄積性蛍光体パネル16(16a)を収容する本体部20と、前記蓄積性蛍光体パネル16(16a)を出し入れさせるための開口部21を形成する蓋部材22とを備えている。本体部20の開口部21側先端部には、図示しないが、蓋部材22をこの本体部20にロックするための蓋体ロック機構が設けられる。
本体部20には、蓋部材22の上方に位置してシート保持機構24が設けられる。シート保持機構24は、幅サイズの大きなカセッテ18では、幅方向両端縁部に、すなわち2箇所に設けられる一方、幅サイズの小さなカセッテ18aでは、前記カセッテ18の一方である基準側端縁部に設けられるシート保持機構24と同一位置に一つのシート保持機構24が設けられる。
図2に示すように、シート保持機構24は、本体部20に形成される段付き孔部26に配置される保持部材28を備える。この保持部材28は、本体部20の外表面に沿って配置される押圧面28aの略中央部に穴部28bを設けるとともに、前記押圧面28aとは反対側に段付き孔部26を形成する本体部20の内壁面に係合する大径な保持部28cを設ける。段付き孔部26には、保持部材28を本体部20の外表面側に向かって、常時、押圧するためのスプリング29が配設される。
図1に示すように、画像読取装置10の内部の装填口15に近接する部位には、蓋部材22が開蓋されたカセッテ18(18a)から蓄積性蛍光体パネル16(16a)を吸着して取り出す吸着盤30と、前記吸着盤30によって取り出された前記蓄積性蛍光体パネル16(16a)を挟持搬送するニップローラ32とが配設される。
ニップローラ32に連設して、複数のローラ対34a〜34f及び複数のガイド板36a〜36fが配設され、これらにより湾曲搬送路38が構成される。ニップローラ32とローラ対34aとの間には、読取処理が終了した蓄積性蛍光体パネル16(16a)に残存する放射線画像情報を消去するための消去ユニット39が配設される。消去ユニット39は、消去光を出力する冷陰極管等の消去光源41を有する。
湾曲搬送路38の最下部に配設されるローラ対34d、34e間には、プラテンローラ43が配設される。そして、プラテンローラ43の上部には、蓄積性蛍光体パネル16に蓄積記録された放射線画像情報を読み取る走査ユニット47が配設される。
走査ユニット47は、励起光であるレーザビームLを導出して蓄積性蛍光体パネル16を走査する励起部40と、レーザビームLによって励起されて出力される放射線画像情報に係る輝尽発光光を読み取る画像情報読取部42とを備える。
励起部40は、レーザビームLを出力するレーザ発振器44と、レーザビームLを蓄積性蛍光体パネル16の主走査方向に偏向する回転多面鏡であるポリゴンミラー46と、レーザビームLを反射させ、プラテンローラ43上を通過する蓄積性蛍光体パネル16に導く反射ミラー48とを備える。
画像情報読取部42は、一端部がプラテンローラ43上の蓄積性蛍光体パネル16に近接して配置される光ガイド50と、この光ガイド50の他端部に連結され、前記蓄積性蛍光体パネル16から得られた輝尽発光光を電気信号に変換するフォトマルチプライヤ52とを備える。なお、光ガイド50の一端部には、輝尽発光光の集光効率を高めるための集光ミラー54が近接して配設される。
図3〜図5に示すように、カセッテ装填装置14は、開口部21を下方に傾斜して装填されたカセッテ18(18a)に近接移動し、シート保持機構24を押圧して蓄積性蛍光体パネル16(16a)を前記カセッテ18(18a)内に保持可能な押圧機構60と、前記カセッテ18(18a)のロック機構を解除するロック解除機構62と、前記カセッテ18(18a)が装填されない状態でケーシング12内に異物が進入することを阻止する異物進入阻止機構64とを備える。
押圧機構60、ロック解除機構62及び異物進入阻止機構64は、同一のアクチュエータ、例えば、モータ66に連結される第1〜第3カム機構68、70及び72を介して同期して駆動される。
モータ66の駆動軸66aには、駆動ギア74が軸着される。この駆動ギア74には、ギアトレイン76を介してカムギア78が噛合するとともに、前記カムギア78に回転軸80の一端が軸着される。回転軸80は、カセッテ18(18a)の幅方向(矢印W方向)に延在し、その両端縁部をフレーム81に支持される。
図6に示すように、カムギア78には、第1カム機構68を構成するカムプレート84が設けられる。カムプレート84は、後述する押圧機構60の所望の動作が可能なように、所定のカムプロファイルに設定される。カムプレート84には、揺動カム86の一端に設けられた従動ピン87が係合する。揺動カム86は、略三角形状を有し、頂点部分に支軸88が設けられ、この支軸88を支点に揺動可能である。揺動カム86には、従動ピン87とは逆側の端部に、スライドカム90が係合する。
スライドカム90の端部には、支持バー92の両端が連結される。支持バー92の内側側面には、幅サイズの大きなカセッテ18に設けられている2つのシート保持機構24に対応して押圧機構60を構成する2つの押さえ部材94が設けられる。押さえ部材94の先端には、保持部材28の穴部28bに挿入可能な突起部94aが膨出形成される。
図4に示すように、支持バー92の端部に板状ドグ部96が形成される一方、押さえ部材94によるシート保持機構24の作動位置に対応して検出器98が配置される。ドグ部96及び検出器98により検出部100が構成される。スライドカム90には、押さえ部材94をカセッテ18(18a)側に、常時、付勢するためのスプリング102が取り付けられる。
図4及び図5に示すように、回転軸80の両端縁部には、第2カム機構70を構成するカム部材104が軸着される。カム部材104は、外周部に所定の角度範囲にわたって小径外周面106aが設けられるとともに、この小径外周面106aの端部には、徐々に大径となる傾斜外周面106bが一体に設けられる(図7参照)。
カム部材104には、昇降ベース108の両端部に設けられるカムフォロア110が係合する。昇降ベース108は、前記昇降ベース108の両端に設けられたそれぞれ2本の軸112a、112bは、ガイド溝114a、114bに案内されて昇降可能である。
昇降ベース108の下端には、スプリング116が取り付けられており、前記昇降ベース108を、常時、下方向に引張している。昇降ベース108には、幅寸法の大きなカセッテ18の各ロック機構に係合するロック解除機構62を構成するロック解除ピン118が設けられる。
図8に示すように、第3カム機構72を構成するカムギア78は、その一方の側面に円周状のカム面120aに連続して前記カムギア78の中心側に傾斜する傾斜カム面120bが設けられる。カム面120a及び傾斜カム面120bには、カムロッド122に設けられたカムフォロア124が係合する。
カムロッド122は、一端部に支軸126を設け、この支軸126を支点に揺動可能であるとともに、所定の位置にカムフォロア124を設け、且つ他端部には、連結ロッド128の一端が係合する。連結ロッド128の他端には、揺動カム130が係合するとともに、前記揺動カム130の揺動支点には、軸132が軸着される。
軸132には、シャッタ部材134が固着されるとともに、前記シャッタ部材134には、複数のローラ136が回転自在に支持される。軸132には、ばね138が取り付けられており、シャッタ部材134を、常時、矢印C方向に付勢する。
シャッタ部材134は、カムフォロア124が傾斜カム面120bの端部、すなわち、ホームポジションに配置された状態で、異物進入を阻止する第1位置P1に配置される一方、前記カムフォロア124がカム面120aに係合することによりカセッテ装填時の退避位置である位置P2に配置される。ローラ136は、シャッタ部材134が位置P2に配置された状態で、蓄積性蛍光体パネル16(16a)が摺接する際に、摩擦抵抗を低減する機能を有する。
本実施形態に係る画像読取装置10は、以上のように構成されるものであり、次に、その動作について説明する。
先ず、図1に示すように、放射線画像情報が記録された蓄積性蛍光体パネル16を収納したカセッテ18は、蓋部材22を下向きにしてカセッテ装填装置14の装填口15に装填される。カセッテ装填装置14では、図9に示すタイミングチャートに沿って、蓄積性蛍光体パネル16の取り出し及び戻し作業が行われる。
カセッテ装填装置14の運転開始時(又はカセッテ装填装置14が正常に停止した後に再開される際)には、押圧機構60、ロック解除機構62及び異物進入阻止機構64は、それぞれカム上下停留点に設定されており、電源オフ時であっても、その停止状態を維持することができる。
押圧機構60では、図6に示すように、第1カム機構68を構成するカムプレート84の外周面上の変化点から離間した外周面上に、揺動カム86の従動ピン87が係合し、押さえ部材94がカセッテ18から離間する位置に配置されており、この位置が前記押圧機構60のホームポジションである。
ロック解除機構62では、図7に示すように、第2カム機構70を構成するカム部材104の小径外周面104aにカムフォロア110が配置されることにより昇降ベース108がスプリング116を介して下降している。すなわち、ロック解除ピン118は、カセッテ18のロック機構から離間する位置に配置されており、この位置がロック解除機構62のホームポジションである。
異物進入阻止機構64では、図8に示すように、第3カム機構72を構成するカムギア78の傾斜カム面120bにカムフォロア124が係合し、シャッタ部材134が位置P1に配置されており、この位置が前記異物進入阻止機構64のホームポジションである。
そこで、カセッテ18が装填口15に装填されたことが検出されると、モータ66の回転が開始される。モータ66の駆動軸66aには、駆動ギア74が軸着されており、前記駆動ギア74に噛合するギアトレイン76を介してカムギア78が矢印D1方向に回転する(図8参照)。このため、図10に示すように、傾斜カム面120bに載置されていたカムフォロア124は、前記傾斜カム面120bからカム面120aに移動することにより、カムロッド122が支軸126を支点に下方向に揺動する。
カムロッド122には、連結ロッド128を介して揺動カム130が連結されており、この揺動カム130が下方向に揺動すると、軸132を介してシャッタ部材134が位置P1から位置P2に揺動する。これにより、シャッタ部材134は、開放位置から閉塞位置に揺動する(図9中、H1参照)。
カムギア78には、第1カム機構68を構成するカムプレート84が設けられている。このため、図11に示すように、カムギア78が矢印D1方向に所定角度回転すると、カムプレート84の外周面に摺接する揺動カム86は、前記カムプレート84のカムプロファイルに沿って矢印E方向に揺動する。
揺動カム86には、スライドカム90を介して支持バー92が連結されており、前記揺動カム86が矢印E方向に揺動すると、スプリング102の付勢作用下に、前記支持バー92がカセッテ18側に移動する。支持バー92には、左右一対の押さえ部材94が設けられており、前記押さえ部材94は、カセッテ18に設けられている左右一対のシート保持機構24に係合する(図2参照)。
その際、各押さえ部材94に膨出形成される突起部94aは、各シート保持機構24を構成する保持部材28の穴部28bに嵌合するとともに、前記押さえ部材94が前記保持部材28をスプリング29の弾発力に抗してカセッテ18内に押圧する(図9中、H2参照)。このため、保持部材28の保持部28cは、蓄積性蛍光体パネル16をカセッテ18の内面に押圧保持する。この状態は、カムプレート84が所定の角度に回転するまで維持される。
シート保持機構24が、押さえ部材94を介して蓄積性蛍光体パネル16をカセッテ18内に押圧保持した後、第2カム機構70を構成するカム部材104では、小径外周面106aから傾斜外周面106bがカムフォロア110に接触する(図12参照)。従って、カムフォロア110は、傾斜外周面106bにより上方に押圧される。
カムフォロア110は、昇降ベース108の幅方向両端に設けられており、この昇降ベース108は、軸112a、112b及びガイド溝114a、114bの案内作用下に、鉛直上方向に平行移動する。その際、昇降ベース108に設けられている一対のロック解除ピン118は、カセッテ18の先端側に設けられているロック機構に係合してこのロック機構を解除する。これにより、蓋部材22のロックが解除されて開口部21が開放される(図9中、H3参照)。
次いで、吸着盤30は、開口部21からカセッテ18内に進入して蓄積性蛍光体パネル16を吸着すると、第1カム機構68を構成するカムプレート84及び揺動カム86を介し、スライドカム90がカセッテ18から離間する方向に移動する。従って、押さえ部材94は、シート保持機構24から離脱して所定の退避位置に移動する。一方、シート保持機構24では、図2に示すように、保持部材28がスプリング29の付勢作用下に外方に変位する。このため、保持部28cによる蓄積性蛍光体パネル16の保持作用が解除される(図9中、H4参照)。
蓄積性蛍光体パネル16は、シート保持機構24による保持が解除されると、吸着盤30の吸引作用下にカセッテ18から取り出される。カセッテ18から取り出された蓄積性蛍光体パネル16の先端がニップローラ32に挟持されるのと略同時に、吸着盤30による前記蓄積性蛍光体パネル16の吸着保持が解除される。
これにより、蓄積性蛍光体パネル16は、ニップローラ32の回転作用下に鉛直下方向に向かって搬送される。この蓄積性蛍光体パネル16は、ローラ対34a〜34f及びガイド板36a〜36fからなる湾曲搬送路38によって搬送される。
蓄積性蛍光体パネル16は、ローラ対34d、34e間で矢印B方向に副走査搬送されるとともに、励起部40から射出されたレーザビームLが副走査方向と略直交する主走査方向に蓄積性蛍光体パネル16を走査する。
従って、蓄積性蛍光体パネル16の先端部は、レーザビームLの照射位置に向かって副走査搬送される。一方、レーザ発振器44から出力されたレーザビームLは、高速で回転するポリゴンミラー46によって反射偏向された後、反射ミラー48を介して蓄積性蛍光体パネル16に導かれる。
レーザビームLが照射された蓄積性蛍光体パネル16は、蓄積記録されている放射線画像情報に応じた輝尽発光光を出力する。この輝尽発光光は、蓄積性蛍光体パネル16の主走査方向に沿って近接配置された光ガイド50を介して画像情報読取部42を構成するフォトマルチプライヤ52に導かれる。
蓄積性蛍光体パネル16は、ローラ対34eに受け渡された後、ローラ対34f側まで搬送される。次に、蓄積性蛍光体パネル16は、湾曲搬送路38により逆転搬送され、ローラ対34a、ニップローラ32間に配置される消去ユニット39に送られる。その際、消去ユニット39を構成する消去光源41が点灯し、出力される消去光が蓄積性蛍光体パネル16に照射されることで、残存する放射線エネルギが除去される。
放射線エネルギの除去された蓄積性蛍光体パネル16は、カセッテ装填装置14が上記取り出し処理とは逆の動作を行うことにより、カセッテ18に収容される。すなわち、モータ66が上記とは逆方向に駆動され、ギアトレイン76を介してカムギア78が矢印D2方向に回転される(図6及び図11参照)。このため、第1カム機構68を介して支持バー92と一体的に押さえ部材94がカセッテ18側に近接変位する。この押さえ部材94は、シート保持機構24を押圧して蓄積性蛍光体パネル16をカセッテ18の内面に押圧保持する(図9中、H5参照)。
さらに、図12に示すように、カムギア78が矢印D2方向に回転すると、第2カム機構70の作用下に、昇降ベース108と一体的にロック解除ピン118が下降する。従って、ロック解除ピン118は、ロック機構から退避し、カセッテ18では、図示しない閉蓋機構によって蓋部材22が本体部20に閉蓋される(図9中、H6参照)。
次に、第1カム機構68の作用下に、支持バー92と一体的に押さえ部材94がカセッテ18から離間する方向に移動する。このため、押さえ部材94は、シート保持機構24から離脱して、前記シート保持機構24による蓄積性蛍光体パネル16の保持が解除される(図9中、H7参照)。そして、第3カム機構72の作用下に、シャッタ部材134が位置P2から位置P1に揺動する(図9中、H8参照)。
これにより、放射線画像情報の読み取り及び消去処理が終了した蓄積性蛍光体パネル16は、カセッテ18内に戻される一方、押圧機構60、ロック解除機構62及び異物進入阻止機構64は、それぞれホームポジションに配置される。カセッテ18は、画像読取装置10から抜き取られた後、次なる放射線画像の撮影に供される。
この場合、本実施形態では、カセッテ18にシート保持機構24が設けられる一方、カセッテ装填装置14には、前記シート保持機構24を押圧することにより、前記シート保持機構24を介して蓄積性蛍光体パネル16を前記カセッテ18内に保持させるための押圧機構60が設けられている。
このため、カセッテ18が開口部21を下方に向けて装填された後、押圧機構60を介してシート保持機構24を押圧するだけで、前記シート保持機構24を介して蓄積性蛍光体パネル16が前記カセッテ18内に保持され、蓋部材22が開蓋される際に、前記蓄積性蛍光体パネル16の落下を確実に阻止することができる。
そして、吸着盤30がカセッテ18内の蓄積性蛍光体パネル16を吸着保持した状態で、押圧機構60をカセッテ18から離間する方向に大きく変位させるだけで、シート保持機構24による前記蓄積性蛍光体パネル16の保持が確実に解除される。従って、吸着盤30の移動作用下に、蓄積性蛍光体パネル16をカセッテ18から取り出す際、この蓄積性蛍光体パネル16がシート保持機構24に摺接することがない。これにより、蓄積性蛍光体パネル16に不要な摩擦力が発生することがなく、前記蓄積性蛍光体パネル16を円滑且つ確実に取り出すことが可能になる。
しかも、蓄積性蛍光体パネル16には、摩擦による損傷や汚れ等が惹起することがない。このため、蓄積性蛍光体パネル16の管理が有効に簡素化されるという効果が得られる。
さらに、放射線画像情報の読み取り及び消去処理が終了した蓄積性蛍光体パネル16をカセッテ18内に戻す際には、シート保持機構24が障害となることがない。これにより、蓄積性蛍光体パネル16をカセッテ18内に良好且つ確実に戻すことが可能になる。
さらにまた、押圧機構60では、押さえ部材94の先端に突起部94aが設けられる一方、シート保持機構24では、保持部材28の押圧面28aに穴部28bが設けられている。このため、突起部94aが穴部28bに挿入された状態で、押さえ部材94が保持部材28を押圧すると、この保持部材28により蓄積性蛍光体パネル16がカセッテ18内に確実に押圧保持された位置では、検出部100を構成するドグ部96が検出器98から離脱して、前記検出器98がオンされる。
一方、タイプの異なるカセッテが装填された際には、突起部94aが嵌合する穴部28dが設けられていないために、この突起部94aで、直接、図示しない押圧部材を押圧することになる。従って、押さえ部材94のストロークが短尺化され、ドグ部96が検出器98を閉塞して、この検出器98がオフ状態となる。これにより、カセッテの誤装填を自動的に検出することが可能になる。
本発明のカセッテ装填装置が適用される画像読取装置の内部構成図である。 カセッテに設けられるシート保持機構の断面説明図である。 前記カセッテ装填装置を構成する押圧機構、ロック解除機構及び異物進入阻止機構の側面説明図である。 前記押圧機構、前記ロック解除機構及び前記異物進入阻止機構の斜視説明図である。 前記押圧機構、前記ロック解除機構及び前記異物進入阻止機構の正面説明図である。 前記押圧機構の説明図である。 前記ロック解除機構の説明図である。 前記異物進入阻止機構の構成説明図である。 前記押圧機構、前記ロック解除機構及び前記異物進入阻止機構の動作を示すタイミングチャートである。 前記異物進入阻止機構の動作説明図である。 前記押圧機構の動作説明図である。 前記ロック解除機構の動作説明図である。
符号の説明
10…画像読取装置 14…カセッテ装填装置
16、16a…蓄積性蛍光体パネル 18、18a…カセッテ
20…本体部 21…開口部
22…蓋部材 24…シート保持機構
28…保持部材 29、102、116…スプリング
30…吸着盤 34a〜34f…ローラ対
36a〜36f…ガイド板 38…湾曲搬送路
47…走査ユニット 60…押圧機構
62…ロック解除機構 64…異物進入阻止機構
66…モータ 68、70、72…カム機構
78…カムギア 80…回転軸
84…カムプレート 94…押さえ部材
94a…突起部 100…検出部
104…カム部材 108…昇降ベース
110、124…カムフォロア 118…ロック解除ピン
120a…カム面 134…シャッタ部材

Claims (4)

  1. シート状の画像記録担体を収容するとともに、外部から押圧力が作用する際に前記画像記録担体を保持するシート保持機構を設けるカセッテが、前記画像記録担体の出し入れを行う開口部を下方に傾斜して装填されるカセッテ装填装置であって、
    前記開口部を下方に傾斜して装填された前記カセッテに近接移動し、前記シート保持機構を押圧して前記画像記録担体を前記カセッテ内に保持可能な押圧機構を備えることを特徴とするカセッテ装填装置。
  2. 請求項1記載のカセッテ装填装置において、前記押圧機構は、前記シート保持機構に係合する押さえ部材と、
    前記押さえ部材の移動を監視して前記押さえ部材により前記シート保持機構が付勢されたか否かを検出する検出部と、
    を備えることを特徴とするカセッテ装填装置。
  3. 請求項1又は2記載のカセッテ装填装置において、前記カセッテは、前記開口部を開閉自在な蓋体を閉蓋するロック機構を設ける一方、
    前記カセッテ装填装置は、前記ロック機構を解除するロック解除機構を備えるとともに、
    前記押圧機構及び前記ロック解除機構は、同一のアクチュエータに連結される第1及び第2カム機構を介し同期して駆動されることを特徴とするカセッテ装填装置。
  4. 請求項3記載のカセッテ装填装置において、前記カセッテが装填されない状態で装置外部から装置内部に異物が進入することを阻止する異物進入阻止機構を備え、
    前記異物進入阻止機構は、前記同一のアクチュエータに連結される第3カム機構を介し同期して開閉駆動されることを特徴とするカセッテ装填装置。
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