JP2004109252A - 画像情報読取装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】装置本体内に進入した異物、塵埃等を装置本体内から簡便に除去することにある。
【解決手段】装置本体12の底面部72に、一端部74に軸着された一組のピンを支点として反対側の他端部78が揺動可能な蓋部材80を設け、設置面と装置本体12の底面部72との間で開成された前記蓋部材80を通じて装置本体12内に進入した異物等を除去する。
【選択図】図2
【解決手段】装置本体12の底面部72に、一端部74に軸着された一組のピンを支点として反対側の他端部78が揺動可能な蓋部材80を設け、設置面と装置本体12の底面部72との間で開成された前記蓋部材80を通じて装置本体12内に進入した異物等を除去する。
【選択図】図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シート状記録媒体に走査光を照射して画像情報の読み取りを行う画像情報読取装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、蓄積性蛍光体(輝尽性蛍光体)を利用して、人体等の被写体の放射線画像情報を一旦記録し、この放射線画像情報を写真フイルム等の写真感光材料等に再生し、あるいはCRT等に可視像として出力させるシステムが知られている。
【0003】
前記蓄積性蛍光体は、放射線(X線、α線、γ線、電子線、紫外線等)の照射によりこの放射線エネルギの一部を蓄積し、後に可視光等の励起光の照射によって、蓄積されたエネルギに応じて輝尽発光を示す蛍光体をいう。この蓄積性蛍光体は、取り扱いの容易性等から、通常、シート状である蓄積性蛍光体シート(シート状記録媒体)として使用されている。
【0004】
上記システムでは、例えば、予め放射線画像情報が記録された蓄積性蛍光体シートが収容されたカセッテを装填する装填部と、前記カセッテから取り出された前記蓄積性蛍光体シートに担持された放射線画像情報を読み取る読み取り部と、前記蓄積性蛍光体シートに残存する放射線画像情報を消去する消去部とを組み込む画像情報読取装置が採用されている。
【0005】
ところで、本出願人は、カセッテの装填口に開閉可能な蓋を設けて外部からの装置内に対する異物の進入を防止するとともに、カセッテの挿入時に蓋が開閉することにより該蓋の上にある異物を案内・収納する異物収容箱を装置本体内に設けたシート状記録媒体用容器の装填装置を提案している(特許文献1参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開2001−281774号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前記提案に関連してなされたものであり、装置本体内に進入した異物、塵埃等を装置本体内から簡便に除去することが可能な画像情報読取装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記の目的を達成するために、本発明は、シート状記録媒体に走査光を照射して画像情報の読み取りを行う画像情報読取装置であって、
装置本体の下部側には、前記装置本体の外部から変位させることにより、該装置本体内に進入した異物を除去する異物除去手段が設けられることを特徴とする。
【0009】
本発明によれば、例えば、装置本体の上面あるいは側面等に形成されたカセッテの装填口等から誤って異物等が進入した場合、前記異物除去手段を装置本体の外部から変位させることにより、該装置本体を分解することがなく、該装置本体内に進入した異物を簡便に除去することができる。
【0010】
この場合、前記異物除去手段として、装置本体に対して揺動自在に設けられた蓋部材によって構成し、または装置本体から外部に向かって引き出し自在に設けられたスライド部材によって構成し、あるいは前記蓋部材に載置されるトレイが含まれるように構成するとよい。
【0011】
なお、シート状記録媒体を略鉛直上下方向に沿って搬送する搬送路の下端側に前記異物除去手段を配設することにより、装置本体内に進入した異物等を該異物除去手段によって円滑に受容することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明に係る画像情報読取装置について好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照しながら以下詳細に説明する。
【0013】
図1において参照数字10は、本発明の実施の形態に係る画像情報読取装置を示す。
【0014】
この画像情報読取装置10は、ボックス状に形成された装置本体12を有し、前記装置本体12の上面14には、操作部16が設けられる。前記操作部16の近傍には、予め被写体の放射線画像情報が一旦記録された蓄積性蛍光体シート(シート状記録媒体)17(図2参照)が収容された単一のカセッテ18を装填すカセッテ装填部20が設けられる。なお、前記操作部16は、モニタの機能を併有するタッチパネルによって構成されると好適である。
【0015】
前記カセッテ18は、図2に示されるように、蓄積性蛍光体シート17を収容する筐体と、前記蓄積性蛍光体シート17の取り出し動作および挿入動作を行うために、筐体の端部に開閉可能に装着される蓋体22とを備える。
【0016】
前記装置本体12の内部には、図2に示されるように、蓄積性蛍光体シート17が鉛直上下方向からなる一方向に沿って搬送される鉛直搬送路24が形成され、前記鉛直搬送路24に沿った上方から消去部26および読み取り部28が設けられる。また、鉛直搬送路24に沿って、互いに対をなす複数のローラ対30が設けられており、このローラ対30が図示しない駆動手段を介して回転駆動される。
【0017】
また、装置本体12の下面には、各角部の近傍にそれぞれキャスター31が設けられている。前記キャスター31を介して画像情報読取装置10を平面上に載置することにより、画像情報読取装置10全体を平面上に沿って簡便に移動させることができる。
【0018】
前記カセッテ装填部20は、カセッテ18が略鉛直姿勢で挿入される装填口32と、前記蓋体22を開閉する図示しない蓋体開閉手段と、前記蓄積性蛍光体シート17を吸着保持して前記カセッテ18から取り出すとともに、読み取りおよび消去後の前記蓄積性蛍光体シート17を前記カセッテ18に送り込む吸着盤34およびローラ対36とを有する。
【0019】
読み取り部28は、カセッテ18から取り出されて副走査方向(矢印A方向)に搬送される蓄積性蛍光体シート17に対して励起光であるレーザ光Lを主走査方向(副走査方向と略直交する方向)に照射する励起光学系62と、このレーザ光Lの照射によって蓄積性蛍光体シート17から生じる輝尽発光光を光電的に読み取る読取光学系64とからなる。
【0020】
前記読取光学系64は、一端部から蓄積性蛍光体シート17上のレーザ光Lの走査位置に主走査線に沿って配置される光ガイド66と、この光ガイド66の他端部に装着されるフォトマルチプライヤ68とからなる。
【0021】
カセッテ装填部20と読み取り部28との間の鉛直搬送路24の側部に設けられる消去部26は、その内部に複数の消去用光源70が並列して配置される。前記消去用光源70から出力された消去光Sは、予め放射線画像情報が読み取られた蓄積性蛍光体シート17に対して照射されることで残存する放射線画像情報を消去する。
【0022】
装置本体12の底面部72には、一端部74に軸着された一組のピン76a、76bを支点として反対側の他端部78が揺動可能な蓋部材(異物除去手段)80が設けられる。この蓋部材80の他端部78には、外部に向かって突出する突起部82が設けられ、前記突起部82には図示しない金属片が装着される。
【0023】
前記蓋部材80の突起部82に対応する装置本体12には、前記突起部82の金属片を吸着する磁石84が固定され、前記突起部82の金属片を前記磁石84によって吸着することにより、該蓋部材80が装置本体12の底面部72に係止される(図1参照)。
【0024】
一方、突起部82の図示しない金属片に対する磁石84の吸着力に抗して前記突起部82を下方側に向かって押圧することにより、蓋部材80はピン76a、76bを支点として下方側に揺動し、装置本体12の底面部72に開口部86が形成される(図3参照)。
【0025】
なお、前記開成した蓋部材80を介して装置本体12内に進入した異物を外部に取り除いた後、図示しないばね部材の引張力によって前記蓋部材80が自動的に閉成するように設けられるとよい。
【0026】
本発明の実施の形態に係る画像情報読取装置10は、基本的には以上のように構成されるものであり、次にその動作並びに作用効果について説明する。
【0027】
先ず、装置本体12が所望の位置に設置された状態において、図示しない撮影装置により撮影された人体等の被写体の放射線画像情報が蓄積記録された蓄積性蛍光体シート17を収容するカセッテ18が用意され、前記装填口32にカセッテ18が略鉛直姿勢で挿入される。
【0028】
その際、カセッテ18がカセッテ装填部20の支持部に沿って装置本体12の内部に導入され、係止部によってカセッテ18が所望の位置に装填される。カセッテ装填部20には図示しないロック解除手段が設けられており、カセッテ18がカセッテ装填部20に挿入される際に、蓋体22のロックが解除されてこの蓋体22が所定角度位置まで揺動され、該カセッテ18の開口部が開口される。
【0029】
次に、装置本体12の内部に配設された吸着盤34がカセッテ18内に移動され、この吸着盤34によって蓄積性蛍光体シート17が吸着される。吸着盤34は、蓄積性蛍光体シート17を吸着保持した状態でカセッテ18からローラ対36側に移動し、この蓄積性蛍光体シート17の下端がローラ対36に挟持される。次いで、吸着盤34による蓄積性蛍光体シート17の吸着保持が解除され、蓄積性蛍光体シート17が複数のローラ対30によって鉛直下方向に向かって搬送される。
【0030】
蓄積性蛍光体シート17は、ローラ対30の作用下に矢印A方向に副走査搬送されながら、この蓄積性蛍光体シート17の記録面側に励起光学系62からレーザ光Lが主走査される。これにより蓄積性蛍光体シート17に蓄積記録されていた放射線画像情報が、読取光学系64によって光電的に読み取られる。
【0031】
読み取り処理後の蓄積性蛍光体シート17は、図示しない駆動源を逆方向(矢印B方向)に駆動することによってローラ対30を介して鉛直上方向に向かって搬送され、消去部26に設けられた複数の消去用光源70を介してこの蓄積性蛍光体シート17に残存する放射線画像情報の消去が行われる。消去処理後の蓄積性蛍光体シート17は、ローラ対36、吸着盤34を介してカセッテ装填部20に装填されている空のカセッテ18内に送り込まれる。
【0032】
そして、装置本体12の内部では、カセッテ装填部20に装填されたカセッテ18内の蓄積性蛍光体シート17が読み取り処理および消去処理を施されて前記カセッテ18に戻された後、作業者は前記カセッテ18を装填口32から引き出す作業を行う。
【0033】
ところで、本実施の形態では、装置本体12の底面部72に蓋部材80が設けられており、例えば、装置本体12の上面に形成された装填口32から誤って異物等が進入した場合、作業者は、突起部82を下方側に向かって押圧し、キャスター31によって形成された設置面と装置本体12の底面部72との間で蓋部材80を揺動させる。従って、作業者は、装置本体12を分解することがなく、開成された蓋部材80の開口部86を通じて装置本体12内に進入した異物等を容易に除去することができる。
【0034】
このように本実施の形態では、鉛直上下方向からなる一方向に沿って搬送される鉛直搬送路24の下端側に装置本体12の外部から取り外すことが可能な蓋部材80を設け、装置本体12を分解することがなく該装置本体12内に進入した異物を簡便に除去することができる。
【0035】
次に、異物除去手段の変形例を図4に示す。
【0036】
図4に示す異物除去手段の変形例では、装置本体12内の蓋部材80の上面に異物を収納可能なトレイ88を載置し、蓋部材80を開成させた後、前記トレイ88のみを外部に取り出して該トレイ88内に収納された異物を除去している。このようにトレイ88を用いることにより、異物の除去作業がより一層簡便となる。
【0037】
この場合、異物を取り除いたトレイ88をそのまま使用して蓋部材80の上面に載せて該蓋部材80を閉成し、あるいは収納された異物をトレイ88毎交換して新たなトレイ88を蓋部材80の上面に載せて装置本体12内に配設してもよい。
【0038】
さらに、異物除去手段の他の変形例を図5に示す。
【0039】
図5に示す異物除去手段の他の変形例では、側壁によって異物が収納可能な収納面90を有する箱状に形成され、装置本体12aの外部に向かって略水平方向に沿って引き出しおよび収納自在なスライド部材92を装置本体12aの下部側に設けている。このスライド部材92の前面部94には、作業者によってスライド部材92を引き出し易くするための係合部96が形成されている。
【0040】
装置本体12に前記スライド部材92を収納した際、該スライド部材92の前面部94と装置本体12の一側面98とは、略面一となるように設けられる。
【0041】
なお、光ガイド66、ローラ対30、36等の鉛直搬送路24に近接して配置される部材を図示しないアクチュエータ等によって前記鉛直搬送路24に対して進退自在に設けることにより、該鉛直搬送路24の途中に異物が引っかかる蓋然性が抑制され、装置本体12、12aに進入した異物を、前記蓋部材80、トレイ88、スライド部材92等に好適に落下させることができる。
【0042】
【発明の効果】
本発明によれば、以下の効果が得られる。
【0043】
例えば、蓋部材、スライド部材等によって構成される異物除去手段を装置本体の外部から変位させることにより、該装置本体を分解することがなく、該装置本体内に進入した異物を簡便に除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る画像情報読取装置の斜視図である。
【図2】図1に示す画像情報読取装置の軸線方向に沿った縦断面概略構造図である。
【図3】図1に示す画像情報読取装置において、底面部に設けられた蓋部材が開成された状態の斜視図である。
【図4】前記蓋部材の上面に設けられたトレイが引き出された状態を示す斜視図である。
【図5】スライド部材が引き出された状態を示す縦断面概略構造図である。
【符号の説明】
10…画像情報読取装置 12、12a…装置本体
17…蓄積性蛍光体シート 18…カセッテ
20…カセッテ装填部 31…キャスター
32…装填口 72…底面部
76a、76b…ピン 80…蓋部材
82…突起部 84…磁石
86…開口部 88…トレイ
92…スライド部材 96…係合部
【発明の属する技術分野】
本発明は、シート状記録媒体に走査光を照射して画像情報の読み取りを行う画像情報読取装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、蓄積性蛍光体(輝尽性蛍光体)を利用して、人体等の被写体の放射線画像情報を一旦記録し、この放射線画像情報を写真フイルム等の写真感光材料等に再生し、あるいはCRT等に可視像として出力させるシステムが知られている。
【0003】
前記蓄積性蛍光体は、放射線(X線、α線、γ線、電子線、紫外線等)の照射によりこの放射線エネルギの一部を蓄積し、後に可視光等の励起光の照射によって、蓄積されたエネルギに応じて輝尽発光を示す蛍光体をいう。この蓄積性蛍光体は、取り扱いの容易性等から、通常、シート状である蓄積性蛍光体シート(シート状記録媒体)として使用されている。
【0004】
上記システムでは、例えば、予め放射線画像情報が記録された蓄積性蛍光体シートが収容されたカセッテを装填する装填部と、前記カセッテから取り出された前記蓄積性蛍光体シートに担持された放射線画像情報を読み取る読み取り部と、前記蓄積性蛍光体シートに残存する放射線画像情報を消去する消去部とを組み込む画像情報読取装置が採用されている。
【0005】
ところで、本出願人は、カセッテの装填口に開閉可能な蓋を設けて外部からの装置内に対する異物の進入を防止するとともに、カセッテの挿入時に蓋が開閉することにより該蓋の上にある異物を案内・収納する異物収容箱を装置本体内に設けたシート状記録媒体用容器の装填装置を提案している(特許文献1参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開2001−281774号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前記提案に関連してなされたものであり、装置本体内に進入した異物、塵埃等を装置本体内から簡便に除去することが可能な画像情報読取装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記の目的を達成するために、本発明は、シート状記録媒体に走査光を照射して画像情報の読み取りを行う画像情報読取装置であって、
装置本体の下部側には、前記装置本体の外部から変位させることにより、該装置本体内に進入した異物を除去する異物除去手段が設けられることを特徴とする。
【0009】
本発明によれば、例えば、装置本体の上面あるいは側面等に形成されたカセッテの装填口等から誤って異物等が進入した場合、前記異物除去手段を装置本体の外部から変位させることにより、該装置本体を分解することがなく、該装置本体内に進入した異物を簡便に除去することができる。
【0010】
この場合、前記異物除去手段として、装置本体に対して揺動自在に設けられた蓋部材によって構成し、または装置本体から外部に向かって引き出し自在に設けられたスライド部材によって構成し、あるいは前記蓋部材に載置されるトレイが含まれるように構成するとよい。
【0011】
なお、シート状記録媒体を略鉛直上下方向に沿って搬送する搬送路の下端側に前記異物除去手段を配設することにより、装置本体内に進入した異物等を該異物除去手段によって円滑に受容することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明に係る画像情報読取装置について好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照しながら以下詳細に説明する。
【0013】
図1において参照数字10は、本発明の実施の形態に係る画像情報読取装置を示す。
【0014】
この画像情報読取装置10は、ボックス状に形成された装置本体12を有し、前記装置本体12の上面14には、操作部16が設けられる。前記操作部16の近傍には、予め被写体の放射線画像情報が一旦記録された蓄積性蛍光体シート(シート状記録媒体)17(図2参照)が収容された単一のカセッテ18を装填すカセッテ装填部20が設けられる。なお、前記操作部16は、モニタの機能を併有するタッチパネルによって構成されると好適である。
【0015】
前記カセッテ18は、図2に示されるように、蓄積性蛍光体シート17を収容する筐体と、前記蓄積性蛍光体シート17の取り出し動作および挿入動作を行うために、筐体の端部に開閉可能に装着される蓋体22とを備える。
【0016】
前記装置本体12の内部には、図2に示されるように、蓄積性蛍光体シート17が鉛直上下方向からなる一方向に沿って搬送される鉛直搬送路24が形成され、前記鉛直搬送路24に沿った上方から消去部26および読み取り部28が設けられる。また、鉛直搬送路24に沿って、互いに対をなす複数のローラ対30が設けられており、このローラ対30が図示しない駆動手段を介して回転駆動される。
【0017】
また、装置本体12の下面には、各角部の近傍にそれぞれキャスター31が設けられている。前記キャスター31を介して画像情報読取装置10を平面上に載置することにより、画像情報読取装置10全体を平面上に沿って簡便に移動させることができる。
【0018】
前記カセッテ装填部20は、カセッテ18が略鉛直姿勢で挿入される装填口32と、前記蓋体22を開閉する図示しない蓋体開閉手段と、前記蓄積性蛍光体シート17を吸着保持して前記カセッテ18から取り出すとともに、読み取りおよび消去後の前記蓄積性蛍光体シート17を前記カセッテ18に送り込む吸着盤34およびローラ対36とを有する。
【0019】
読み取り部28は、カセッテ18から取り出されて副走査方向(矢印A方向)に搬送される蓄積性蛍光体シート17に対して励起光であるレーザ光Lを主走査方向(副走査方向と略直交する方向)に照射する励起光学系62と、このレーザ光Lの照射によって蓄積性蛍光体シート17から生じる輝尽発光光を光電的に読み取る読取光学系64とからなる。
【0020】
前記読取光学系64は、一端部から蓄積性蛍光体シート17上のレーザ光Lの走査位置に主走査線に沿って配置される光ガイド66と、この光ガイド66の他端部に装着されるフォトマルチプライヤ68とからなる。
【0021】
カセッテ装填部20と読み取り部28との間の鉛直搬送路24の側部に設けられる消去部26は、その内部に複数の消去用光源70が並列して配置される。前記消去用光源70から出力された消去光Sは、予め放射線画像情報が読み取られた蓄積性蛍光体シート17に対して照射されることで残存する放射線画像情報を消去する。
【0022】
装置本体12の底面部72には、一端部74に軸着された一組のピン76a、76bを支点として反対側の他端部78が揺動可能な蓋部材(異物除去手段)80が設けられる。この蓋部材80の他端部78には、外部に向かって突出する突起部82が設けられ、前記突起部82には図示しない金属片が装着される。
【0023】
前記蓋部材80の突起部82に対応する装置本体12には、前記突起部82の金属片を吸着する磁石84が固定され、前記突起部82の金属片を前記磁石84によって吸着することにより、該蓋部材80が装置本体12の底面部72に係止される(図1参照)。
【0024】
一方、突起部82の図示しない金属片に対する磁石84の吸着力に抗して前記突起部82を下方側に向かって押圧することにより、蓋部材80はピン76a、76bを支点として下方側に揺動し、装置本体12の底面部72に開口部86が形成される(図3参照)。
【0025】
なお、前記開成した蓋部材80を介して装置本体12内に進入した異物を外部に取り除いた後、図示しないばね部材の引張力によって前記蓋部材80が自動的に閉成するように設けられるとよい。
【0026】
本発明の実施の形態に係る画像情報読取装置10は、基本的には以上のように構成されるものであり、次にその動作並びに作用効果について説明する。
【0027】
先ず、装置本体12が所望の位置に設置された状態において、図示しない撮影装置により撮影された人体等の被写体の放射線画像情報が蓄積記録された蓄積性蛍光体シート17を収容するカセッテ18が用意され、前記装填口32にカセッテ18が略鉛直姿勢で挿入される。
【0028】
その際、カセッテ18がカセッテ装填部20の支持部に沿って装置本体12の内部に導入され、係止部によってカセッテ18が所望の位置に装填される。カセッテ装填部20には図示しないロック解除手段が設けられており、カセッテ18がカセッテ装填部20に挿入される際に、蓋体22のロックが解除されてこの蓋体22が所定角度位置まで揺動され、該カセッテ18の開口部が開口される。
【0029】
次に、装置本体12の内部に配設された吸着盤34がカセッテ18内に移動され、この吸着盤34によって蓄積性蛍光体シート17が吸着される。吸着盤34は、蓄積性蛍光体シート17を吸着保持した状態でカセッテ18からローラ対36側に移動し、この蓄積性蛍光体シート17の下端がローラ対36に挟持される。次いで、吸着盤34による蓄積性蛍光体シート17の吸着保持が解除され、蓄積性蛍光体シート17が複数のローラ対30によって鉛直下方向に向かって搬送される。
【0030】
蓄積性蛍光体シート17は、ローラ対30の作用下に矢印A方向に副走査搬送されながら、この蓄積性蛍光体シート17の記録面側に励起光学系62からレーザ光Lが主走査される。これにより蓄積性蛍光体シート17に蓄積記録されていた放射線画像情報が、読取光学系64によって光電的に読み取られる。
【0031】
読み取り処理後の蓄積性蛍光体シート17は、図示しない駆動源を逆方向(矢印B方向)に駆動することによってローラ対30を介して鉛直上方向に向かって搬送され、消去部26に設けられた複数の消去用光源70を介してこの蓄積性蛍光体シート17に残存する放射線画像情報の消去が行われる。消去処理後の蓄積性蛍光体シート17は、ローラ対36、吸着盤34を介してカセッテ装填部20に装填されている空のカセッテ18内に送り込まれる。
【0032】
そして、装置本体12の内部では、カセッテ装填部20に装填されたカセッテ18内の蓄積性蛍光体シート17が読み取り処理および消去処理を施されて前記カセッテ18に戻された後、作業者は前記カセッテ18を装填口32から引き出す作業を行う。
【0033】
ところで、本実施の形態では、装置本体12の底面部72に蓋部材80が設けられており、例えば、装置本体12の上面に形成された装填口32から誤って異物等が進入した場合、作業者は、突起部82を下方側に向かって押圧し、キャスター31によって形成された設置面と装置本体12の底面部72との間で蓋部材80を揺動させる。従って、作業者は、装置本体12を分解することがなく、開成された蓋部材80の開口部86を通じて装置本体12内に進入した異物等を容易に除去することができる。
【0034】
このように本実施の形態では、鉛直上下方向からなる一方向に沿って搬送される鉛直搬送路24の下端側に装置本体12の外部から取り外すことが可能な蓋部材80を設け、装置本体12を分解することがなく該装置本体12内に進入した異物を簡便に除去することができる。
【0035】
次に、異物除去手段の変形例を図4に示す。
【0036】
図4に示す異物除去手段の変形例では、装置本体12内の蓋部材80の上面に異物を収納可能なトレイ88を載置し、蓋部材80を開成させた後、前記トレイ88のみを外部に取り出して該トレイ88内に収納された異物を除去している。このようにトレイ88を用いることにより、異物の除去作業がより一層簡便となる。
【0037】
この場合、異物を取り除いたトレイ88をそのまま使用して蓋部材80の上面に載せて該蓋部材80を閉成し、あるいは収納された異物をトレイ88毎交換して新たなトレイ88を蓋部材80の上面に載せて装置本体12内に配設してもよい。
【0038】
さらに、異物除去手段の他の変形例を図5に示す。
【0039】
図5に示す異物除去手段の他の変形例では、側壁によって異物が収納可能な収納面90を有する箱状に形成され、装置本体12aの外部に向かって略水平方向に沿って引き出しおよび収納自在なスライド部材92を装置本体12aの下部側に設けている。このスライド部材92の前面部94には、作業者によってスライド部材92を引き出し易くするための係合部96が形成されている。
【0040】
装置本体12に前記スライド部材92を収納した際、該スライド部材92の前面部94と装置本体12の一側面98とは、略面一となるように設けられる。
【0041】
なお、光ガイド66、ローラ対30、36等の鉛直搬送路24に近接して配置される部材を図示しないアクチュエータ等によって前記鉛直搬送路24に対して進退自在に設けることにより、該鉛直搬送路24の途中に異物が引っかかる蓋然性が抑制され、装置本体12、12aに進入した異物を、前記蓋部材80、トレイ88、スライド部材92等に好適に落下させることができる。
【0042】
【発明の効果】
本発明によれば、以下の効果が得られる。
【0043】
例えば、蓋部材、スライド部材等によって構成される異物除去手段を装置本体の外部から変位させることにより、該装置本体を分解することがなく、該装置本体内に進入した異物を簡便に除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る画像情報読取装置の斜視図である。
【図2】図1に示す画像情報読取装置の軸線方向に沿った縦断面概略構造図である。
【図3】図1に示す画像情報読取装置において、底面部に設けられた蓋部材が開成された状態の斜視図である。
【図4】前記蓋部材の上面に設けられたトレイが引き出された状態を示す斜視図である。
【図5】スライド部材が引き出された状態を示す縦断面概略構造図である。
【符号の説明】
10…画像情報読取装置 12、12a…装置本体
17…蓄積性蛍光体シート 18…カセッテ
20…カセッテ装填部 31…キャスター
32…装填口 72…底面部
76a、76b…ピン 80…蓋部材
82…突起部 84…磁石
86…開口部 88…トレイ
92…スライド部材 96…係合部
Claims (5)
- シート状記録媒体に走査光を照射して画像情報の読み取りを行う画像情報読取装置であって、
装置本体の下部側には、前記装置本体の外部から変位させることにより、該装置本体内に進入した異物を除去する異物除去手段が設けられることを特徴とする画像情報読取装置。 - 請求項1記載の装置において、
前記異物除去手段は、装置本体に対して揺動自在に設けられた蓋部材からなることを特徴とする画像情報読取装置。 - 請求項1記載の装置において、
前記異物除去手段は、装置本体から外部に向かって引き出し自在に設けられたスライド部材からなることを特徴とする画像情報読取装置。 - 請求項2記載の装置において、
前記異物除去手段には、蓋部材に載置されるトレイが含まれることを特徴とする画像情報読取装置。 - 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の装置において、
前記異物除去手段は、シート状記録媒体を略鉛直上下方向に沿って搬送する搬送路の下端側に配設されることを特徴とする画像情報読取装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002269030A JP2004109252A (ja) | 2002-09-13 | 2002-09-13 | 画像情報読取装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002269030A JP2004109252A (ja) | 2002-09-13 | 2002-09-13 | 画像情報読取装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004109252A true JP2004109252A (ja) | 2004-04-08 |
Family
ID=32267083
Family Applications (1)
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JP2002269030A Pending JP2004109252A (ja) | 2002-09-13 | 2002-09-13 | 画像情報読取装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2004109252A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7274033B2 (en) | 2004-12-15 | 2007-09-25 | Konica Minolta Medical & Graphic, Inc. | Reading method for radiation image information and radiation image reading apparatus |
-
2002
- 2002-09-13 JP JP2002269030A patent/JP2004109252A/ja active Pending
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