JP2007153559A - チェーン構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】対向する内リンクプレート5,5間を結ぶ対の筒状支軸4,4を並列して設け、各支軸4,4内にピン7を挿通してその両端を両内リンクプレート5,5の外側に配置した外リンクプレート8,8に固定する。その対向する二枚の内リンクプレート5,5間を結ぶ一の支軸4の一端は、一側の内リンクプレート5に対して不動に固定し、前記一の支軸4の他端を対側の内リンクプレート5に形成した孔5a’に隙間wをもって嵌めて可動とするとともに、他の支軸4をその逆としたので、対向する二枚の内リンクプレート5,5は、各隙間wの範囲で動くことができ、各内リンクプレート5,5間を結ぶ対の支軸4,4同士を並行に維持してチェーンを捩れにくいようにする。さらに、上記一の支軸4に嵌る一のピン7の一端を外リンクプレート8に対して隙間vを介して可動とし、他端を不動に固定し、他のピン7をその逆としてもよい。
【選択図】図5
Description
その支軸4の両端は、それぞれ内リンクプレート5,5の孔5aに圧入されて支軸4と内リンクプレート5,5とが不動に固定され、対向する二枚の内リンクプレート5,5間をその二本の支軸4,4が結んで矩形の枠状に構成されている。
そして、載荷ローラ1上に搬送物が載置されると、搬送物の荷重は、載荷ローラ1から走行ローラ3へと分散され、レール6との接触部で支持される。搬送物は、その載荷ローラ1の回転とともに搬送されていく。
このとき、載荷ローラ1は走行ローラ3よりも大径であるので、その径の違いにより、載荷ローラ1の上面、即ち、搬送面に載置した搬送物を、チェーンの走行速度よりも速い速度で搬送することができるのである(例えば、特許文献1参照)。
また、同じ理由により、ピン7も外リンクプレート8,8にしっかりと固定されている必要がある。
これは、チェーンにテンション(上記引張り力)を加えた際に、ピン7は、支軸4の内面に対しその軸方向に沿って線接触して、その支軸4の軸方向とピン7の軸方向とが同方向を向くようになるからである。すなわち、支軸4の固定角度が内リンクプレート5の面方向に対して直角でなければ、その支軸4に嵌るピン7を介して連結される外リンクプレート8,8は、前記内リンクプレート5,5との並行を維持できず、チェーンに捩れを生じさせるのである。
したがって、内リンクプレート5に対する支軸4の固定角度(直角)には、高い精度が求められる。
対の支軸同士を並行に維持できれば、その各支軸に挿通したピンによって長手方向両側に連結される各外リンクプレートは、それぞれチェーンの軸心に沿って並行を維持し得るようになる。このため、チェーンが捩れ状態になり難いようになる。
すなわち、上記対向する二枚の外リンクプレート間を結ぶ一のピンの一端を、一側の外リンクプレートに対して不動に固定し、前記一のピンの他端を、対側の外リンクプレートに対して可動とするとともに、他のピンの一端を、前記一側の外リンクプレートに対して可動とし、前記他のピンの他端を、前記対側の外リンクプレートに対して不動に固定した構成である。
また、一のピンの一端を外リンクプレートに対して不動に固定し、他端を対側の外リンクプレートに対して可動とし、他のピンは、逆に、一端を外リンクプレートに対して可動とし、他端を対側の外リンクプレートに対して不動に固定したので、この構成においてもチェーンが捩れ状態になり難いようになる。
第一の実施形態を図1乃至図4に基づいて説明する。この実施形態のチェーン構造は、搬送物である物品をチェーンの走行速度よりも早い速度で搬送できるようにする増速ローラチェーンに関するものである。主な構成は従来例と同様であるので説明を省略し、その差異点を中心に以下述べる。
内リンクプレート5の孔5a’に上記支軸4が嵌められることにより、その内リンクプレート5と支軸4とが、その支軸4の周囲の隙間wを縮小又は拡大し得る範囲でその支軸4の径方向へ可動となる。併せて、両者は、前記支軸4の軸方向へも可動状態となる。
また、もう一方の支軸4は、逆に、その一端が、前記一側の内リンクプレート5に形成した前記孔5a’に嵌められることにより上記と同様可動となり、その他端が、対側の内リンクプレート5に形成した前記孔5aに圧入されて不動に固定される。
このため、その内リンクプレート5,5に対してチェーン長手方向両側に続く各外リンクプレート8,8は、それぞれチェーンの中心線Cに対して並行に維持され、その結果、チェーンが捩れ状態になり難いようになる。
これは、対向する二枚の内リンクプレート5,5同士が、上述のように相互に動くことができるため、そのチェーンに外力を加えて捩れば、内リンクプレート5,5間を結ぶ対の支軸4,4同士の向きを並行位置を基準に一定の範囲でずらすことができるからである。
第二の実施形態を図5乃至図7に基づいて説明する。この実施形態のチェーン構造は、上記第一の実施形態のチェーン構造に加えて、ピン7と外リンクプレート8間に可動部分を設けたものである。
ピン7は、対向する二枚の外リンクプレート8,8間を結ぶように二本並列して設けられており、各外リンクプレート8には、それぞれ対の孔8a,8a’が設けられている。孔8a’は、ピン7がぴったりと嵌る内径を有する孔8aよりも、ややその内径が大きくなっている(図6参照)。
このように、上記孔8aよりもやや大きい径を有する孔8a’は、上述の内リンクプレート5に設けられる孔5a’の反対側に設けられて、支軸4の可動部分とピン7の可動部分とは千鳥足状に配置されている。
さらに、ピン7が孔8a’に隙間vをもって嵌められた部分には、そのピン7の端部に抜け止めのピン9が設けられて、ピン7と外リンクプレート8とが離脱しないようになっている。
これは、対向する二枚の内リンクプレート5,5同士が、支軸4,4によって不動に固定されていても、一のピン7の一端及び他のピン7の他端が、対応する側の外リンクプレート8の孔8a’内周面との隙間vを適宜縮小又は拡大するように動くことができれば、その外リンクプレート8,8間に掛け渡された対のピン7,7同士の並行を維持するように、外リンクプレート8,8同士が動くことができるからである。このため、チェーンがさらに捩れ難いように機能し得る。
第三の実施形態を図8に示す。この実施形態のチェーン構造は、上記第二の実施形態の増速ローラチェーンの構造を、一般的なチェーンに適用したものである。上記増速ローラチェーンの載荷ローラ1が図8のローラ1に相当する。また、このチェーンの用途は特に限定されるものではない。
その構成は、上記第二の実施形態と同様、筒状の支軸4は、対向する二枚の内リンクプレート5,5間を結ぶように二本並列して設けられる。各内リンクプレート5には、それぞれ対の孔5a,5a’が設けられており、孔5a’は、支軸4がぴったりと嵌る内径を有する孔5aよりも、ややその内径が大きくなっている。
なお、この一般的なチェーン構造においても、上記第一の実施形態と同様、上記可動部を支軸4と内リンクプレート5間にのみ設定してもよいし、逆に、上記可動部をピン7と外リンクプレート8間にのみ設定してもよい。
2 ブシュ
3 走行ローラ
4 支軸
5 内リンクプレート
5a,5a’,8a 孔
6 レール
7 ピン
8 外リンクプレート
9 抜け止めピン
Claims (4)
- 対向する二枚の内リンクプレート5,5間を結ぶ対の筒状支軸4,4を並列して設け、その各支軸4,4内にそれぞれピン7を挿通して、そのピン7の両端を前記両内リンクプレート5,5の外側にそれぞれ配置した外リンクプレート8,8に固定することにより、前記内外両リンクプレート5,8同士を回転自在に連結したチェーン構造において、
上記対向する二枚の内リンクプレート5,5間を結ぶ一の支軸4の一端を、一側の内リンクプレート5に対して不動に固定し、前記一の支軸4の他端を、対側の内リンクプレート5に対して可動とするとともに、他の支軸4の一端を、前記一側の内リンクプレート5に対して可動とし、前記他の支軸4の他端を、前記対側の内リンクプレート5に対して不動に固定したことを特徴とするチェーン構造。 - 上記対向する二枚の外リンクプレート8,8間を結ぶ一のピン7の一端を、一側の外リンクプレート8に対して可動とし、前記一のピン7の他端を、対側の外リンクプレート8に対して不動に固定するとともに、他のピン7の一端を、前記一側の外リンクプレート8に対して不動に固定し、前記他のピン7の他端を、前記対側の外リンクプレート8に対して可動としたことを特徴とする請求項1に記載のチェーン構造。
- 対向する二枚の内リンクプレート5,5間を結ぶ対の筒状支軸4,4を並列して設け、その各支軸4,4内にそれぞれピン7を挿通して、そのピン7の両端を前記両内リンクプレート5,5の外側にそれぞれ配置した外リンクプレート8,8に固定することにより、前記内外両リンクプレート5,8同士を回転自在に連結したチェーン構造において、
上記対向する二枚の外リンクプレート8,8間を結ぶ一のピン7の一端を、一側の外リンクプレート8に対して不動に固定し、前記一のピン7の他端を、対側の外リンクプレート8に対して可動とするとともに、他のピン7の一端を、前記一側の外リンクプレート8に対して可動とし、前記他のピン7の他端を、前記対側の外リンクプレート8に対して不動に固定したことを特徴とするチェーン構造。 - 上記支軸4と上記内リンクプレート5、及び上記ピン7と上記外リンクプレート8、又はそのいずれかは、前記各内外リンクプレート5,8に形成した孔5a’,8a’に、対応する上記支軸4又はピン7が隙間をもって嵌められることにより可動となることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のチェーン構造。
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JP2020189712A (ja) * | 2019-05-20 | 2020-11-26 | 片山チエン株式会社 | ローラチェーンの組み立てに用いられるローラユニット |
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