JP2007153402A - 収容ケース - Google Patents

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Abstract

【課題】塵埃の付着や静電破壊を防止でき、製作が簡単で強度が大きく、有機ガスによるフォトマスク板等の板状品のヘーズ上昇も生じず、使用上の不便や不都合も解消できる収容ケースを提供する。
【解決手段】四周外縁に金属製の補強枠2を設けた合成樹脂製の上側ケース1aと下側ケース1bとからなり、その内部に塵埃を嫌う板状品を収容する収容ケースであって、合成樹脂製の上側ケース1aと下側ケース1bがいずれも、透光性の合成樹脂基層の両面又はいずれか片面に極細導電繊維を分散させた透光性の制電層を積層一体化したものである収容ケースとする。制電層で塵埃付着や静電破壊を防止し、極細導電繊維を制電層に分散させることで真空又は圧空成形等の二次加工により制電性能を損なうことなく上側ケースと下側ケースを簡単かつ効率良く製作できるようにすると共に、補強枠2で十分な実用強度を付与する。
【選択図】図1

Description

本発明は、塵埃を嫌う板状品を収容して搬送するのに適した収容ケースに関する。
フォトマスク板(マスクブランク板を含む)や液晶ディスプレイなどの塵埃を嫌う板状品は、帯電による塵埃の付着や静電破壊を防止できる収容ケースに収容して搬送することが必要である。そのような収容ケースとして、例えば、制電性熱可塑性樹脂シートの補強用リブを設けた真空又は圧空成形体からなる本体部と蓋体部を具備したものが知られている(特許文献1)。また、複数の制電性の樹脂板の接合部に金属製の補強帯状体を密封ボルト止めしてなる本体部と蓋体部を具備した大型の収容ケースも知られている(特許文献2)。
特開2005−173556号公報 特開2005−170507号公報
特許文献1の収容ケースは、制電性熱可塑性樹脂シートを真空又は圧空成形して本体部と蓋体部を簡単に製作できるという利点があるが、その反面、材料の制電性熱可塑性樹脂シートとして親水性ポリマーとポリアクリロニトリル系樹脂との混合樹脂のシートを用いるため、各種の有機ガスが発生してフォトマスク板のヘーズの上昇をもたらすという恐れがある。しかも、補強用リブのみで強度をもたせ、金属製の補強材を使用していないため、大型の収容ケースを製作する場合には強度が不十分となる問題がある。
また、特許文献2の収容ケースは、複数枚の制電性樹脂板の接合部に金属製の補強帯状体を密封ボルト止めして本体部と蓋体部を製作するのに手間がかかり、しかも、材料の制電性樹脂板として上記特許文献1と同様の混合樹脂からなる板を使用するため、フォトマスク板のヘーズの上昇をもたらすという恐れがある。
更に、特許文献1,2の収容ケースは、収容された板状品の透視による確認、板状品の紫外線による感光の防止(特に板状品がフォトマスクのマスクブランク板の場合)、板状品の保持の仕方、搬送時の収容ケースの固定の仕方、保管時の床面の損傷防止などについて、何ら工夫がされていないため、使用上、種々の不便や不都合を感じることが多々ある。
本発明は上記事情に対処するためになされたもので、帯電による塵埃の付着や静電破壊を防止でき、製作が簡単で強度が大きく、有機ガス発生によるフォトマスク板のヘーズの上昇も生じず、使用上の不便や不都合も解消できる、収容ケースを提供することを解決すべき課題としている。
上記課題を解決するため、本発明の収容ケースは、四周外縁に金属製の補強枠を設けた合成樹脂製の上側ケースと下側ケースとからなり、その内部に塵埃を嫌う板状品を収容する収容ケースであって、合成樹脂製の上側ケースと下側ケースがいずれも、透光性の合成樹脂基層の両面又はいずれか片面に極細導電繊維を分散させた透光性の制電層を積層一体化したものであることを特徴としている。
本発明の収容ケースにおいては、請求項2のように、極細導電繊維がカーボンナノチューブであることが好ましく、請求項3のように、制電層に含まれるこのカーボンナノチューブの目付量が0.5〜50mg/mであることが好ましい。また、請求項4のように、透光性の合成樹脂基層は紫外線領域と短波長の可視光領域との光を遮蔽するものであることが好ましく、特に、請求項5のように、520nm以下の波長の光を実質的に遮断するポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネートなどのポリエステル系樹脂からなる基層であることが好ましい。
また、本発明の収容ケースにおいては、請求項6のように、板状品の端部を上下から押さえて保持する上下一組の保持部材を、上側ケースと下側ケースのそれぞれの四周側壁の内面に沿って複数組取付けることが好ましく、特に、請求項7のように、板状品の端部の上下両面を上下から押さえる凹段面を設けた上下一組の保持部材と、板状品の端部の上下の角(エッヂ)を上下から押さえる傾斜面を設けた上下一組の保持部材とを、上側ケースと下側ケースのそれぞれの四周側壁の内面に沿って交互に取付けることが好ましい。そして、請求項8のように、上下一組の保持部材のそれぞれに、ボルト挿通孔とこれより孔径が大きいナット収容孔を同心的に形成し、上側ケースと下側ケースのそれぞれの補強枠に植設したスタッドボルトを、上側ケースと下側ケースを貫通させて上下一組の保持部材のそれぞれのボルト挿通孔に挿通すると共に、上下一組の保持部材のそれぞれのナット収容孔の内部でナットをスタッドボルトに螺合緊締して、各組の保持部材を取付けることが好ましい。
また、本発明の収容ケースにおいては、請求項9のように、上側ケースと下側ケースとこれらの補強枠のそれぞれのコーナー部を外側に膨出させると共に、1/4円弧状に丸く形成することが好ましく、更に、請求項10のように、上側ケースと下側ケースのそれぞれの補強枠のコーナー部に、合成樹脂製のカバー部材を被着することが好ましい。そして、請求項11のように、上側ケースの補強枠のコーナー部に被着したカバー部材と下側ケースの補強枠のコーナー部に被着したカバー部材のいずれか一方に凸部を設け、他方にこの凸部が嵌まり込む凹部を設けることが好ましい。
更に、本発明の収容ケースにおいては、請求項12のように、上側ケースと下側ケースのそれぞれの四周縁にフランジ部を形成し、上側ケースのフランジ部と下側ケースのフランジ部との間にシール材を挟み込むことが好ましい。
本発明の収容ケースは、上側ケースも下側ケースも、透光性の合成樹脂基層の両面又はいずれか片面に極細導電繊維を分散させた透光性の制電層を積層一体化したものであるから、上側ケースと下側ケースに塵埃が付着せず、塵埃による板状体への悪影響を防止することができ、しかも透光性であるから、収容された板状体を外部から透視して確認することができる。
また、制電層が極細導電繊維を分散させたものであると、この制電層を合成樹脂基層に積層した材料樹脂板を真空又は圧空成形して上側ケースと下側ケースを製作した場合でも、真空又は圧空成形時の材料樹脂板の伸び変形に伴って極細導電繊維が伸展しながら接触状態を保つことができ、金属酸化物等の導電粒子を含有する制電層のように導電粒子相互の接触が断たれることがないため、真空又は圧空成形などの二次加工前と実質的に変わらない制電性能を発現できる。従って、真空又は圧空成形などの手段を採用して上側ケースと下側ケースを簡単に製作できるので、その分だけ本発明の収容ケースは製造効率が向上する。
しかも、本発明の収容ケースは、上側ケースと下側ケースのそれぞれの四周外縁に金属製の補強枠を設けてあるから、十分な実用強度を有し、搬送中や保管中に破損する恐れは実質的にない。
また、請求項2,3の収容ケースのように、極細導電繊維がカーボンナノチューブであって、制電層における該カーボンナノチューブの目付量が0.5〜50mg/mであると、制電層の透光性を実質的に阻害することなく、その表面抵抗率が10〜1011Ω/□程度の制電性を発現するため、塵埃の付着等を十分に防止することができる。
そして、請求項4の収容ケースのように、上側ケースと下側ケースの合成樹脂基層が紫外線領域と短波長の可視光領域との光を遮蔽するものであると、板状品としてフォトマスクのマスクブランク板を収容した場合でも、紫外線及び短波長の可視光領域が合成樹脂基層によって遮蔽されるため、マスクブランク板の感光を防止することができる。特に、請求項5の収容ケースのように、上側ケースと下側ケースの合成樹脂基層が、520nm以下の波長の光を実質的に遮断するポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネートなどのポリエステル系樹脂からなる基層であると、上記の感光防止効果に加えて、有機ガスが実質的に発生せず、イオンの溶出も極くわずかであるため、フォトマスク板のヘーズ上昇の恐れを解消することも可能になる。
また、請求項6の収容ケースでは、上側ケースと下側ケースのそれぞれの四周側壁の内面に沿って複数組取付けた上下一組の保持部材によって板状品を確実に保持することができ、特に、請求項7の収容ケースでは、板状品の端部の上下両面を押さえる凹段面を設けた上下一組の保持部材と、板状品の端部の上下の角を押さえる傾斜面を設けた上下一組の保持部材とによって、水平方向及び垂直方向の荷重を分散し、摩擦力を減らして搬送時の振動による発塵を抑えることができると共に、板状品の厚みの寸法誤差や各辺の長さの寸法誤差を吸収することができる。そして、請求項8の収容ケースでは、上側ケースと下側ケースのそれぞれの補強枠に植設したスタッドボルトとナットによって、上側ケースと上側の保持部材、及び、下側ケースと下側の保持部材を、それぞれ共締めして固定することができるため、組立の工程数が減少して製造の効率が向上すると共に、ケース外面にボルトが飛び出ることがなくて、横置きにして積み重ねることができるし、人を傷付けることもないし、金属粉が飛散することも抑制することができる。
更に、請求項9の収容ケースは、これを縦置きにしたとき、膨出したコーナー部によって補強枠と床面との間に隙間ができるので、この隙間に角材等を入れてコーナー部と係合させることにより、簡単に収容ケースの位置決めを行うことができる。しかも、このコーナー部は1/4円弧状に丸く形成されているので、床面を傷付けたり、作業者がコーナー部で怪我をするといった心配は殆どなく、特に、請求項10の収容ケースのように、合成樹脂製のカバー部材をコーナー部に被着してあると、上記の心配は確実に解消される。そして、請求項11の収容ケースのように、上下のカバー部材の一方に凸部を設け、他方に凹部を設けてあると、収容ケースを横置きして積み重ねるときに、一方のカバー部材の凸部を他方のカバー部材の凹部に嵌め込むことにより、横方向の位置ずれを防止して崩落しないように積み重ねることができる。
また、請求項12の収容ケースのように、上側ケースのフランジ部と下側ケースのフランジ部との間にシール材を挟み込むと、ケース内部への塵埃の侵入を阻止することができる。
以下、図面を参照して本発明の具体的な実施形態を詳述する。
図1は本発明の一実施形態に係る収容ケースの斜視図、図2は同収容ケースの分解斜視図、図3は同収容ケースの平面図、図4は同収容ケースの下側ケースの平面図、図5は同下側ケースの正面図、図6は同下側ケースの右側面図、図7は同下側ケースの背面図、図8は図4のC−C線切断端面図、図9は図4のD−D線切断端面図、図10は同下側ケースと上側ケースの端部切断端面図、図11は同下側ケースの部分切断端面拡大図、図12は同収容ケースの補強枠の平面図、図13は同補強枠の正面図、図14は同補強枠の底面図、図15は図12のE−E線断面図、図16は同収容ケースの凸部を形成したカバー部材の平面図、図17は同カバー部材の正面図、図18は図16のF−F線断面図、図19は同収容ケースの凹部の形成したカバー部材の断面図、図20は同収容ケースの凹段面を形成した保持部材の斜視図、図21は図20のG−G線断面図、図22は同収容ケースの傾斜面を形成した保持部材の断面図、図23は図3のA−A線における部分切断端面拡大分解図、図24は図3のA−A線における部分切断端面拡大図、図25は図3のB−B線における部分切断端面拡大図である。
この収容ケースは、一辺の長さが750〜1000mm程度の大きいフォトマスク板(マスクブランク板も含む)等の塵埃を嫌う板状品を収容して搬送、保管するものであって、図1,図2に示すように、四周外縁に金属製の補強枠2を設けた合成樹脂製の上側ケース1a及び下側ケース1bと、収容される板状品の端部を上下から押さえて保持する保持部材3a,3bと、上側ケース1aの四周縁のフランジ部と下側ケース1bの四周縁のフランジ部との間に挟み込まれるシール材4a,4bと、補強枠2のコーナー部に被着されるカバー部材5a,5bとで構成されている。
上側ケース1aと下側ケース1bはいずれも、図11に示すように、透光性の合成樹脂基層11の内外両面に、極細導電繊維12を分散させた透光性の制電層13を接着層14を介して積層一体化した材料樹脂板を使用し、これを真空成形又は圧空成形などの二次加工を施して製作したものである。従って、上側ケース1aと下側ケース1bはいずれも、図11に示す5層積層構造を有している。
下側ケース1bは、図2,図4,図7〜図10に示すように、方形の平面形状を有するもので、その四周から立ち上がる側壁15の先端にはフランジ部16が形成されており、このフランジ部16の外端には凸縁16bが形成されている。そして、この下側ケース1bには、剛性を高めるために、連続した堤状の湾曲リブ17が下方へ突き出して形成されており、また、四隅のコーナー部18はいずれも外側に膨出し、1/4円弧状に丸く形成されている。更に、この下側ケース1bの四周の側壁15に沿ってその内側には、保持部材3a,3bを固定するためのスタッドボルトを挿通する孔19が2つ一組になって複数組形成されている。
上側ケース1aは、上記の下側ケース1bを上下反転させたものであって、図10に示すように、四周側壁15の先端に形成されたフランジ部16の外端に上記の凸縁16bが存在しない点で異なるのみであり、その他の構成は全て同一になっている。
上側ケース1aと下側ケース1bの合成樹脂基層11は、透光性の熱可塑性樹脂の層であればよく、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、環状ポリオレフィン等のポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン等のビニル系樹脂、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリジメチルシクロウヘキサンテレフタレート、芳香族ポリエステル等のポリエステル系樹脂、ABS樹脂、これらの樹脂の共重合体樹脂、これらの樹脂の混合樹脂などからなる基層が採用されるが、好ましくは、これらの熱可塑性樹脂に顔料や染料や紫外線吸収剤などを適宜配合して、紫外線領域と短波長の可視光領域との光を遮蔽するようにした透光性の合成樹脂基層11が採用される。このような合成樹脂基層11はオレンジ色又は黄色に着色することとなる。上側ケース1aと下側ケース1bの合成樹脂基層11が、上記のような紫外線領域と短波長の可視光領域との光を遮蔽するものであると、板状品としてフォトマスクのマスクブランク板を収容した場合でも、紫外線が合成樹脂基層11によって遮蔽されるため、マスクブランク板の感光を防止できる利点がある。
合成樹脂基層11として更に好ましいものは、顔料や染料や紫外線吸収剤を配合して、520nm以下の波長の光を実質的に遮断するようにしたポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネートなどのポリエステル系樹脂からなる基層であり、このようなポリエステル系樹脂の基層を有する上側ケース1aや下側ケース1bは、有機ガスを実質的に発生しないため、有機ガスによるフォトマスク板のヘーズ上昇の恐れを解消できる利点がある。特に、合成樹脂基層11が、エチレングリコール成分の10〜70%をシクロヘキサンジメタノールで置換した共重合ポリエチレンテレフタレートからなる場合は、上記の利点に加えて、全光線透過率が高いため透視性が向上し、且つ、真空又は圧空成形性や冷間での二次曲げ加工性も向上し、また非晶質であるので製造が容易である、などの利点があるので、極めて好ましい。
上記合成樹脂基層11の内外両面に接着層14を介して積層された透光性の制電層13は、極細導電繊維を分散させた層であり、極細導電繊維の目付量を加減したり分散性を向上させることによって、その表面抵抗率を10〜1011Ω/□の範囲に調整したものである。10Ω/□より低い表面抵抗率を有する層は、制電性ではなくて導電性を有するためスパークなどの別の問題を発生する恐れがあり、1011Ω/□より高い表面抵抗率を有する層は、制電性能が発揮されず、塵埃の付着を防止できないので、いずれも好ましくない。優れた塵埃付着防止効果を得るためには、制電層13の表面抵抗率を10〜1010Ω/□の範囲に調整することが好ましい。
制電層13の極細導電繊維12は、凝集することなく分散して互いに接触していることが好ましい。即ち、極細導電繊維12が絡み合うことなく1本ずつ分離した状態で、もしくは、複数本集まって束になったものが1束ずつ分離した状態で、分散して互いに接触していることが好ましい。このように分散していると、凝集している場合に比べて、極細導電繊維12が解れて広範囲に存在しているため、これら繊維同士の接触する機会が著しく増加し、その結果導通して制電性を著しく高めることができる。極細導電繊維が十分解れないで分散する場合は、10〜1011Ω/□の表面抵抗率を得るために多量の極細導電繊維を含有させる必要があり、その結果制電層13の透光性は阻害されるが、極細導電繊維が上記の如く分散していると、極細導電繊維の量を減少させても同じ接触機会を得ることができるので、極細導電繊維の量が少なくなった分だけ制電層13の透光性を向上させることが可能となる。
なお、極細導電繊維3aは完全に1本ずつ、或は、1束ずつ分離して分散している必要はなく、一部に絡み合った小さな凝集塊があっても良いが、その凝集塊の平均径は0.5μm以上でないことが好ましい。
制電層13は極細導電繊維12のみの層であってもよいが、バインダー樹脂中に極細導電繊維12を上記の分散状態で分散させた層であることが好ましい。後者のように制電層13が極細導電繊維12と透明なバインダー樹脂からなる場合には、極細導電繊維12がバインダー樹脂の内部に上記の分散状態で分散していてもよいし、極細導電繊維12の一部がバインダー樹脂の表面から突出ないし露出して上記の分散状態で分散していてもよいし、これらの両方の分散状態を有していてもよい。
極細導電繊維12としては、カーボンナノチューブ、カーボンナノホーン、カーボンナノワイヤ、カーボンナノファイバー、グラファイトフィブリルなどの極細長炭素繊維、或いは、白金、金、銀、ニッケル、シリコンなどの金属ナノチューブやナノワイヤなどの極細長金属繊維、或いは、酸化亜鉛などの金属酸化物ナノチューブやナノワイヤなどの極細長金属酸化物繊維であって、その直径が0.3〜100nmであり、その長さが0.1〜20μm、好ましくは0.1〜10μmであるものが使用される。
これらの極細導電繊維12の中でも、カーボンナノチューブは直径が0.3〜80nmと極めて細い繊維であり、1本ずつ或は1束ずつ分散すると光透過を阻害することが少なくなるので、全光線透過率が50%以上の良好な透光性を有する制電層13を得るうえで特に好ましいものである。このようなカーボンナノチューブを上記の分散状態で凝集することなく制電層13に分散させて、カーボンナノチューブの目付量を0.5〜50mg/mの範囲に調節すると、制電層13の厚みを500nm以下、好ましくは100nm以下、更に好ましくは50nm以下と極めて薄くして透光性を向上させても、制電層13の表面抵抗率を10〜1011Ω/□にコントロールすることができる。
ここで、「凝集することなく」とは、制電層13を光学顕微鏡で観察し、凝集している塊があれば、その長径と短径とを測定し、その平均値が0.5μm以上の塊がないことを意味する。また、カーボンナノチューブの目付量は、制電層13を電子顕微鏡で観察し、その平面面積に占めるカーボンナノチューブの面積割合を測定し、これに電子顕微鏡で観察した厚みとカーボンナノチューブの比重(グラファイトの文献値2.1〜2.3の平均値2.2を採用)を掛けて計算した値である。
上記のカーボンナノチューブには、中心軸線の周りに直径が異なる複数の円筒状に閉じたカーボン壁を同心的に備えた多層カーボンナノチューブと、中心軸線の周りに単独の円筒状に閉じたカーボン壁を備えた単層カーボンナノチューブとがある。前者の多層カーボンナノチューブは1本ずつ分離した状態で分散して互いに接触し、後者の単層カーボンナノチューブは複数本集まって束になったものが1束ずつ分離した状態で分散して互いに接触する。好ましい多層カーボンナノチューブは、カーボン壁が2〜30層、より好ましくは2〜15層重なったものであり、この範囲の層の重なりであれば光線透過量を向上させることができる。また、単層カーボンナノチューブは、10〜50本集まって1束になったものが好ましく使用される。
カーボンナノチューブを制電層13中に少量含ませて良好な制電性能と透光性を発現させるには、上記のようにカーボンナノチューブの分散性を高めることが必要であり、そのためには、分散性に優れた太さと長さのカーボンナノチューブを使用すると共に、分散剤を併用することが好ましい。多層カーボンナノチューブは、その外径が1〜20nmでアスペクト比が50〜10000であるもの、特に外径が5〜15nmでアスペクト比が100〜1000であるものが分散性に優れているので好ましく使用される。また、単層カーボンナノチューブは、その束の外径が1〜20nmで長さが0.1〜10μmであるもの、特に束の外径が5〜15nmで長さ0.5〜5μmであるものが分散性に優れているので好ましく使用される。
制電層13に添加する上記の分散剤としては、酸性ポリマーのアルキルアンモニウム塩溶液や3級アミン修飾アクリル共重合物やポリオキシエチレン-ポリオキシプロピレン共重合物などの高分子系分散剤、カップリング剤等が好ましく使用され、その添加量はカーボンナノチューブに対して5〜85質量%程度、好ましくは10〜40質量%程度である。
また、制電層13の前記バインダー樹脂としては、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体、ポリメチルメタクリレート、ニトロセルロース、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、弗化ビニリデンなどの熱可塑性樹脂が好ましく使用される。これらのバインダー樹脂にはコロイダルシリカのような無機材が添加されてもよく、その場合は制電層13の耐磨耗性などが向上する利点がある。
また、この制電層13の表面には、上記のバインダー樹脂のみからなる薄い20〜500nm程度の透明樹脂層を設けてもよく、このような透明樹脂層を形成すると、制電層13の耐薬品性が良好になることに加えて、極細導電繊維12の脱落を防止できるので、長期に亘る制電性能を維持できる利点がある。特に、制電層13がカーボンナノチューブだけの層(極僅かの樹脂を含む場合もある)である場合には、カーボンナノチューブが脱落する恐れがあるため、上記の透明樹脂層を設けることが好ましい。また、カーボンナノチューブの含有量を制電層13の表面で零又は極く少量とし、制電層13の反対面に近づくほど含有量を増加させる場合も、或は上記の透明樹脂層に極僅かにカーボンナノチューブを含ませた場合も、上記と同様に耐薬品性の向上とカーボンナノチューブの脱落防止を図ることができる。
さらに、この制電層13には、酸化錫等の導電性金属微粒子の粉末を透明性を損なわない範囲で含有させてもよく、また、紫外線吸収剤、表面改質剤、安定剤等の添加剤を適宜加えて、耐候性その他の物性を向上させてもよい。
制電層13の厚さは50〜500nmとすることが好ましく、50nmより薄くなると極細導電繊維12同士の接触の機会が少なくなって制電性能を発揮し難くなる。一方500nmより厚くなると、透明性が低下するので好ましくなく、また、表面抵抗率が低くなりすぎてスパーク等を生じる懸念があるため好ましくない。
上側ケース1aと下側ケース1bにおける前記の接着層14は、合成樹脂基層11や制電層13のバインダー樹脂と同種もしくは相溶性のある透光性の熱可塑性樹脂からなる層であって、例えば、アクリル系樹脂、塩化ビニル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂、変性ウレタン樹脂などからなる接着層が好適である。この接着層14の厚さは0.5〜100μm程度にすればよく、0.5μmより薄い場合は接着性能に劣り、100μmより厚くしても接着性能の更なる向上がみられない。接着層14の好ましい厚さは0.5〜30μm程度であり、更に好ましい厚さは1〜10μm程度である。なお、この接着層14は、制電層13のバインダー樹脂が合成樹脂基層11との接着性の良好なものであれば、省略してもよい。
合成樹脂基層11の内外両面に接着層14を介して制電層13を積層した上側ケース1a及び下側ケース1bの材料樹脂板は、十分な強度を得るために3〜10mm程度の厚さを有することが好ましい。
かかる材料樹脂板は、例えば次の方法で製造される。
一つの製法は、合成樹脂基層11となる透光性の熱可塑性樹脂板の両面に、前記の接着性を有する樹脂を溶剤に溶解した接着塗料を塗布、乾燥して接着層14を形成し、次いで、前記のバインダー樹脂を溶剤に溶解して極細導電繊維12を均一に分散させた制電塗料を接着層14の上に塗布、乾燥して制電層13を形成することにより、材料樹脂板を得る方法である。
他の製法は、前記の接着性を有する樹脂からなる接着層用フィルムの表面に、前記の制電塗料を塗布、乾燥して制電層13を形成することにより、制電性ラミネートフィルムを製作し、この制電性ラミネートフィルムを熱圧着、押出ラミネートなどの手段で合成樹脂基層11となる熱可塑性樹脂板の両面にラミネートすることにより、材料樹脂板を得る方法である。
更に他の製法は、剥離フィルムの表面に前記の制電塗料を塗布、乾燥して制電層13を形成すると共に、その上に前記の接着塗料を塗布、乾燥して接着層14を形成することにより、制電性転写フィルムを製作し、この制電性転写フィルムを接着層14が合成樹脂基層11側となるように熱可塑性樹脂板に重ねて熱圧着して、制電層13と接着層14を転写することにより、材料樹脂板を得る方法である。
上記の材料樹脂板を真空成形又は圧空成形して上側ケース1aと下側ケース1bを作成すると、成形時に材料樹脂板が伸び変形するが、このように伸び変形しても、制電層13の極細導電繊維12が伸び変形に伴って伸展(伸張)しながら繊維相互の接触状態を保つことができるため、上側ケース1aと下側ケース1bは成形前の材料樹脂板と実質的に変わらない良好な制電性能を発現する。従って、塵埃の付着を十分に防止し、収容される板状品を塵埃から保護することができる。
なお、この実施形態では、上側ケース1aも下側ケース1bも、合成樹脂基層11の内外両面に接着層14を介して制電層13を積層した積層構造となっているが、合成樹脂基層11の片面に接着層14を介して制電層13を積層した3層構造にしてもよい。外面に制電層13を設けると、保管・搬送などの際に外面への塵埃付着を防止してケースを開いた時の塵埃の巻き込みをなくし、フォトマスク板への塵埃の付着を防止できる。また、内面に制電層13を設けると、ケース内面への塵埃の付着を防止し、フォトマスク板への塵埃の落下などによる付着をなくすことができる。
下側ケース1bの四周外縁に取付けられる前記の補強枠2は、アルミニウム等の金属製の補強枠であって、図12〜図15に示すように、四周の直状の枠材21を四隅のコーナー部材22に溶接したものである。直状の枠材21は、図15、図23に示すように、略L形の断面形状を有するものであって、その側板部23の上端が内側に折曲されて支持部24を形成しており、この支持部24によって下側ケース1bのフランジ部16が支持されるようになっている。そして、この枠材21の底板部25には、保持部材3a,3bを取付けるためのスタッドボルト26が2本一組として複数組植設されている。
この補強枠2のコーナー部のコーナー部材22は略扇形の平面形状を有するもので、直状の枠材21より外側へ膨出しており、その側板部27は1/4円弧状に丸く形成されている。そして、このコーナー部材22の側板部27は、枠材21の側板部23よりも下側ケース1bのフランジ部16の厚さだけ高くなっており、その内側に下側ケース1bのコーナー部18が嵌め込まれるようになっている。また、このコーナー部材22の底板部28には、収容される板状品のコード番号を確認するための覗き孔29が形成されている。
上側ケース1aの四周外縁に取付けられる補強枠2は、下側ケース1bの上記補強枠2と同じものであり、これを上下反転させて取付けている。
上側ケース1aの補強枠2のコーナー部材22に被着される前記カバー部材5aは、ウレタン樹脂等の合成樹脂で射出成形されたものであって、図16〜図18に示すように、略扇形の天板部51と、1/4円弧状に湾曲する側板部52を備え、コーナー部材22と実質的に相似する形状を有している。そして、このカバー部材5aの天板部51の上面には、該天板部51と相似形の凸部53が形成されており、また、下面には複数の位置決め用の小突起54が形成されている。更に、この天板部51には、コーナー部材22の前記覗き孔29に対応する覗き孔55が形成され、これらの覗き孔55,29を通して収容ケース内部の板状品の識別コードが確認できるようになっている。このカバー部材5aはコーナー部材22に被せられ、位置決め用の小突起54をコーナー部材22の小孔(不図示)に嵌め込んで位置決めした状態のまま、接着剤でコーナー部材22に接着されて取り付け固定されている。
下側ケース1bの補強枠2のコーナー部材22に被着されるカバー部材5bは、図19に示すように、天板部51の上面に上記凸部53が嵌まり込む凹部56を形成した点を除いて、上記カバー部材5aと同様に構成されたものであり、このカバー部材5bは、上下反転させて下側ケース1bの補強枠2のコーナー部材22に位置決めした状態で被せられ、接着剤で固定されている。
上記のように、上側ケース1aと下側ケース1bのそれぞれの補強枠2,2のコーナー部材22が1/4円弧状に湾曲した側板部27を有し、かつ、該コーナー部材22がほぼ1/4円弧状に湾曲した側板部52を有する合成樹脂製のカバー部材5a,5bで被着されていると、搬送時や保管時に床面等を傷付けたり、作業者がコーナー部で怪我をする心配が確実に解消される。しかも、収容ケースを横置きして積み重ねるときに、カバー部材5aの凸部53を上側のカバー部材5bの凹部56に嵌め込むと、横方向の位置ずれを防止して崩落しないように積み重ねることができる。また、上記のように補強枠2のコーナー部材22が直状の枠材21よりも外側に膨出していると、収容ケースを縦置きしたとき直状の枠材21と床面との間に隙間ができるので、この隙間に角材等を入れてコーナー部材22と係合させることにより、収容ケースの位置決めを簡単に行うこともできる。
収容される板状品を保持する前記の保持部材3aは、図20、図21に示すようなブロック状のもので、例えば、ポリアセタール樹脂の成形品等が好ましく使用される。この保持部材3aは上下一組で使用され、板状品Wの端部の上下両面を上下から押さえて板状品Wを保持するものであって、この保持部材3aには板状品Wの端部の上下両面を押さえる凹段面31が形成されている。そして、前記スタッドボルト26を上下に挿通するボルト挿通孔32が一対形成されると共に、該ボルト挿通孔32より孔径の大きいナット収容孔33が該ボルト挿通孔32と同心的に連続して一対形成されている。
一方、保持部材3bは、板状品Wの端部の角(エッヂ)を上下から押さえる傾斜面34を形成した点を除いて、上記の保持部材3aと同様に構成されたものである。
上記の保持部材3a,3bはいずれも、上下一組にして上側ケース1aと下側ケース1bのそれぞれ四周側壁15の内面に沿って交互に配置され、図23に示すように、上側ケース1aと下側ケース1bのそれぞれの補強枠2,2のスタッドボルト26,26を上側ケース1aと下側ケース1bの孔19,19を貫通させて、上下一組の保持部材3a,3bのボルト挿通孔32,32に挿通すると共に、上下一組の保持部材3a,3bのナット収容孔33の内部でナット35をスタッドボルト26に螺合緊締することによって、取付固定されている。このように、上側ケース1aと補強枠2と上側の保持部材3a(3b)をスタッドボルト26とナット35で共締めし、下側ケース1aと補強枠2と下側の保持部材3aをスタッドボルト26とナット35で共締めして固定すると、組立の工程数が減少して製造の効率が向上する利点がある。さらに、スタッドボルトを補強枠2,2の内面に植設してあるので、ボルトが補強枠2,2の外面に飛び出ることがなく、横置きにして積み重ねることができるし、人を傷付けることもないし、金属粉が飛散することも抑制することができる。
また、保持部材3a,3bを上下一組にして、上側ケース1aと下側ケース1bのそれぞれの四周側壁15,15の内面に沿って交互に取付けてあると、板状品Wの端部の上下両面を押さえる凹段面31を設けた上下一組の保持部材3aと、板状品Wの端部の上下の角を押さえる傾斜面34を設けた上下一組の保持部材3bとによって、水平方向及び垂直方向の荷重を分散し、摩擦力を減らして搬送時の振動による発塵を抑えることができると共に、板状品Wの厚みの寸法誤差や各辺の長さの寸法誤差を吸収することもできる。なお、保持部材3a,3bのいずれか一方のみを使用して板状品Wを保持してもよい。
この収容ケースは、図2、図23〜図25に示すように、上側ケース1aのフランジ部16と下側ケース1bのフランジ部16との間に、帯状のシール材4aと円弧状のシール材4bを挟み込むことにより、収容ケース内部への塵埃の侵入を阻止している。これらのシール材4a,4bは、下側ケース1bのフランジ部16の外端に凸縁16bが形成されているため、外側へはみ出すことはない。
四周外縁に補強枠2をそれぞれ設けた上側ケース1aと下側ケース1bは、図1示すように、それぞれの補強枠2に取付けた複数の結合金具(ファスナー)6によって緊密に結合され、下側ケース1bの補強枠2に取付けた複数の取手7を持って搬送される。結合金具6は、補強枠2,2を設けた上側ケース1aと下側ケース1bを緊密に結合できるものであればどのようなものでもよく、また、取手7も丈夫なものであればどのようなものでもよい。
以上のような本発明の収容ケースは、上側ケース1aと下側ケース1bを真空成形又は圧空成形しても良好な制電性能を有するため、上側ケース1aの内面にも下側ケース1bの内面にも塵埃が付着せず、また、シール材4a,4bによって塵埃が内部に侵入することもないので、塵埃による板状体Wへの悪影響を防止することができる。そして、透光性の上側ケース1a又は下側ケース1bを通して内部の板状品Wを透視することにより、簡単に板状品Wを確認することができ、コーナー部の覗き孔29,55を通して板状品Wの識別コードを見ることもできる。また、板状品Wがマスクブランク板の場合でも、上側ケース1aと下側ケースによって紫外線などが遮蔽されるのでマスクブランク板が感光する心配もない。
更に、本発明の収容ケースは、上側ケース1aも下側ケース1bも補強枠2が設けられているので十分な実用強度を有し、搬送中や保管中に破損する恐れは皆無に等しい。しかも、組立が簡単で効率よく製造でき、保持部材3a,3bによって搬送時の振動による発塵を押さえると共に、板状体の寸法誤差を吸収することができる。そして、搬送時に収容ケースを縦置きして位置決めしたり、横置きして崩落しないように積み重ねて保管することができ、床面を傷つけたり作業者が怪我をする心配もないなど、多くの効果を奏し、従来の収容ケースに比べると格段に利便性の向上したものである。
本発明の一実施形態に係る収容ケースの斜視図である。 同収容ケースの分解斜視図である。 同収容ケースの平面図である。 同収容ケースの下側ケースの平面図である。 同下側ケースの正面図である。 同下側ケースの右側面図である。 同下側ケースの背面図である。 図4のC−C線切断端面図である。 図4のD−D線切断端面図である。 同下側ケースと上側ケースの端部切断端面図である。 同下側ケースの部分切断端面拡大図である。 同収容ケースの補強枠の平面図である。 同補強枠の正面図である。 同補強枠の底面図である。 図12のE−E線断面図である。 同収容ケースの凸部を形成したカバー部材の平面図である。 同カバー部材の正面図である。 図16のF−F線断面図である。 同収容ケースの凹部を形成したカバー部材の断面図である。 同収容ケースの凹段面を形成した保持部材の斜視図である。 図20のG−G線断面図である。 同収容ケースの傾斜面を形成した保持部材の断面図である。 図3のA−A線における部分切断端面拡大分解図である。 図3のA−A線における部分切断端面拡大図である。 図3のB−B線における部分切断端面拡大図である。
符号の説明
1a 上側ケース
1b 下側ケース
11 合成樹脂基層
12 極細導電繊維
13 制電層
14 接着層
15 四周側壁
16 フランジ部
18 コーナー部
19 スタッドボルトを通す孔
2 補強枠
22 コーナー部材
26 スタッドボルト
3a,3b 保持部材
31 凹段面
32 ボルト挿通孔
33 ナット収容孔
34 傾斜面
35 ナット
4a,4b シール材
5a,5b カバー部材
53 凸部
56 凹部

Claims (13)

  1. 四周外縁に金属製の補強枠を設けた合成樹脂製の上側ケースと下側ケースとからなり、その内部に塵埃を嫌う板状品を収容する収容ケースであって、合成樹脂製の上側ケースと下側ケースがいずれも、透光性の合成樹脂基層の両面又はいずれか片面に極細導電繊維を分散させた透光性の制電層を積層一体化したものであることを特徴とする収容ケース。
  2. 極細導電繊維がカーボンナノチューブであることを特徴とする請求項1に記載の収容ケース。
  3. 制電層に含まれるカーボンナノチューブの目付量が0.5〜50mg/mであることを特徴とする請求項2に記載の収容ケース。
  4. 透光性の合成樹脂基層が、紫外線領域と短波長の可視光領域との光を遮蔽するものであることを特徴とする請求項1に記載の収容ケース。
  5. 透光性の合成樹脂基層が、520nm以下の波長の光を実質的に遮断するポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネートなどのポリエステル系樹脂からなる基層であることを特徴とする請求項4に記載の収容ケース。
  6. 板状品の端部を上下から押さえて保持する上下一組の保持部材を、上側ケースと下側ケースのそれぞれの四周側壁の内面に沿って複数組取付けたことを特徴とする請求項1に記載の収容ケース。
  7. 板状品の端部の上下両面を上下から押さえる凹段面を設けた上下一組の保持部材と、板状品の端部の上下の角を上下から押さえる傾斜面を設けた上下一組の保持部材とを、上側ケースと下側ケースのそれぞれの四周側壁の内面に沿って交互に取付けたことを特徴とする請求項6に記載の収容ケース。
  8. 上下一組の保持部材のそれぞれに、ボルト挿通孔とこれより孔径が大きいナット収容孔を同心的に形成し、上側ケースと下側ケースのそれぞれの補強枠に植設したスタッドボルトを、上側ケースと下側ケースを貫通させて上下一組の保持部材のそれぞれのボルト挿通孔に挿通すると共に、上下一組の保持部材のそれぞれのナット収容孔の内部でナットをスタッドボルトに螺合緊締して、各組の保持部材を取付けたことを特徴とする請求項6又は請求項7に記載の収容ケース。
  9. 上側ケースと下側ケースとこれらの補強枠のそれぞれのコーナー部を外側に膨出させると共に、1/4円弧状に丸く形成したことを特徴とする請求項1に記載の収容ケース。
  10. 上側ケースと下側ケースのそれぞれの補強枠のコーナー部に、合成樹脂製のカバー部材を被着したことを特徴とする請求項1又は請求項9に記載の収容ケース。
  11. 上側ケースの補強枠のコーナー部に被着したカバー部材と下側ケースの補強枠のコーナー部に被着したカバー部材のいずれか一方に凸部を設け、他方にこの凸部が嵌まり込む凹部を設けたことを特徴とする請求項10に記載の収容ケース。
  12. 上側ケースと下側ケースのそれぞれの四周縁にフランジ部を形成し、上側ケースのフランジ部と下側ケースのフランジ部との間にシール材を挟み込んだことを特徴とする請求項1に記載の収容ケース。
  13. 塵埃を嫌う板状品がフォトマスク板である請求項1に記載の収容ケース。
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