JP2007152236A - アンモニアを含む排水の処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】アンモニア性窒素を含む排水から効率よくかつ簡便に窒素成分を除去する方法を提供すること。
【解決手段】本発明の有機物およびアンモニア性窒素を含む排水を処理する方法は、該排水を嫌気性脱窒槽に導入して脱窒水を得る工程;該脱窒水の一部を完全亜硝酸化槽に導入して亜硝酸化水を得る工程;該脱窒水の他の一部および該亜硝酸化水をアナモックス処理槽に導入してアナモックス処理水を得る工程;および該アナモックス処理水を膜分離装置で分離して透過水および濃縮水を得る工程;を含む。同時に、本発明の方法は、上記濃縮水を上記嫌気性脱窒槽に返送する工程をさらに含む。
【選択図】図2

Description

本発明は、排水処理システムに関する。さらに詳しくは、アンモニアを含む排水からのアンモニア性窒素の効率的な除去システムに関する。
下水処理を含む有機性廃棄物の処理排水中に含まれるアンモニア性窒素は、河川、海洋などにおける富栄養化の原因物質の一つであるため、除去する必要がある。一般に、アンモニア性窒素を含む排水処理には、好気条件下において、アンモニア酸化細菌および亜硝酸酸化細菌によってアンモニア性窒素を亜硝酸性窒素および硝酸性窒素に酸化する硝化反応と、嫌気条件下において、脱窒細菌により亜硝酸性窒素および硝酸性窒素を窒素ガスに還元する脱窒反応とを組み合わせた生物学的硝化脱窒法が採用されている。
しかし、この方法は、硝化反応において大量の酸素(空気)の曝気を必要とすること、脱窒反応において電子供与体としてメタノールなどの有機物を大量に必要とすること、汚泥が大量に発生すること、反応速度が遅いため大規模な処理設備が必要となることなど、処理コストが上昇する。
これに代わる方法として、独立栄養性の脱窒微生物(以下、アナモックス微生物という)を用いる窒素除去方法が提案されている。この方法は、嫌気条件下でアンモニアが電子供与体および亜硝酸が電子受容体となる反応であり、大量の酸素(空気)の供給ならびに有機物の添加を必要としないため、極めて経済的な窒素除去方法である。例えば、特許文献1には、アンモニア性窒素を部分的に亜硝酸化または硝酸化し、アナモックス微生物と反応させて脱窒する方法が提案されている。また、特許文献2には、アンモニア性窒素を部分的に亜硝酸化し、これとアンモニア性窒素を含む原水とを混合した混合液から有機物を除き、アナモックス微生物と接触させて窒素を除去する方法が記載されている。また、特許文献3には、アナモックス微生物の脱窒効率を上げるために、アンモニア性窒素の亜硝酸化率を55%以下に制御し、これをアナモックス微生物と接触させて、脱窒する方法が記載されている。さらに、特許文献4には、メタン発酵で有機物を除去した後に亜硝酸化工程を行い、アンモニア性窒素の亜硝酸化率を60%に制御する脱窒方法が記載されている。これらの方法では、アナモックス処理により硝酸が発生し(1NH +1.32NO +0.066HCO +0.13H→1.02N+0.26NO +0.066CH0.50.15+2.03HO)、生じた硝酸の除去のために、メタノールなどの有機物を添加しなければならず、新たに汚泥が発生する。
このように、従来のアナモックス処理法では、亜硝酸化槽(好気槽)で排水中のアンモニアの一部を、アンモニア酸化細菌を用いて亜硝酸に部分酸化し、次いで、アナモックス処理槽(嫌気槽)でアナモックス菌を用いて、アンモニアを亜硝酸により嫌気的に酸化し、窒素ガスの形態にして処理する(図1参照)。しかし、これらの方法では、亜硝酸とアンモニアとの比率を、理論値である亜硝酸/アンモニア=1.32付近に制御することが困難であり、アナモックス処理水中に亜硝酸またはアンモニアが残存する。また、アナモックス処理により一部硝酸が生成されるため、脱窒率を高めることも困難であった。
特開平8−192185号公報 特開2001-104992号公報 特開2003−33784号公報 特開2005−74253号公報
本発明は、アンモニア性窒素を含む排水から効率よくかつ簡便に窒素成分を除去する方法を提供することを目的とする。
本発明は、有機物およびアンモニア性窒素を含む排水を処理する方法を提供し、該方法は、
該排水を嫌気性脱窒槽に導入して脱窒水を得る工程;
該脱窒水の一部を完全亜硝酸化槽に導入して亜硝酸化水を得る工程;
該脱窒水の他の一部および該亜硝酸化水をアナモックス処理槽に導入してアナモックス処理水を得る工程;および
該アナモックス処理水を膜分離装置で分離して透過水および濃縮水を得る工程;
を含む。
1つの実施態様では、上記アナモックス処理槽に導入される上記脱窒水の一部の量と上記亜硝酸化水の量との比率は、40〜50:60〜50である。
さらなる実施態様では、上記方法は、上記濃縮水を上記嫌気性脱窒槽に返送する工程をさらに含む。
本発明はまた、有機物およびアンモニア性窒素を含む排水を処理するための排水処理システムを提供し、該排水処理システムは、
該排水が導入される嫌気性脱窒槽;
該嫌気性脱窒槽で得られた脱窒水の一部が導入される完全亜硝酸化槽;
該脱窒水の他の一部および該完全亜硝酸化槽で得られた亜硝酸化水が導入されるアナモックス処理槽;および
該アナモックス処理槽で得られたアナモックス処理水が導入される膜分離装置;
を備える。
ある実施態様では、上記排水処理システムは、上記膜分離装置で分離された濃縮水を上記嫌気性脱窒槽に返送するための返送路をさらに備える。
1つの実施態様では、上記排水処理システムは、上記アナモックス処理槽に導入される上記脱窒水の量と上記亜硝酸化水の量とを所定の比率で分配する装置をさらに備える。
本発明によれば、排水中のアンモニアを完全亜硝酸化槽で完全に亜硝酸化するため、アナモックス反応槽に導入する亜硝酸化された処理水の量とアンモニアを含む脱窒水の量との比率を固定することができる。したがって、運転制御が容易である。また、アナモックス反応の副生成物である硝酸については、これを含む濃縮水を嫌気性脱窒槽に返送することにより、排水に含まれる有機物を使用して除去(脱窒)することができる。そのため、排水中の窒素濃度を効率よく低減できる。
本発明の排水処理方法およびシステムを、添付の図面を参照して説明する。
(排水処理システム)
図2に、本発明の排水処理システムの一実施態様を示す。本発明の排水処理システムは、有機物およびアンモニア性窒素を含む排水が導入される嫌気性脱窒槽1;該嫌気性脱窒槽1で得られた脱窒水の一部が導入される完全亜硝酸化槽2;該脱窒水の他の一部および該完全亜硝酸化槽2で得られた亜硝酸化水が導入されるアナモックス処理槽3;および該アナモックス処理槽3で得られたアナモックス処理水が導入される膜分離装置4を備える。好適には、膜分離装置4で分離された濃縮水を嫌気性脱窒槽1に返送するための返送路11をさらに備える。また、アナモックス処理槽3に導入される脱窒水の量と亜硝酸化水の量とを所定の比率で分配する装置13をさらに備える。ここで、所定の比率は、好ましくは40〜50:60〜50となるように調節される。
(排水処理方法)
本発明の排水処理方法は、有機物およびアンモニア性窒素を含む排水の処理に好適である。本発明の方法は、このような排水を嫌気性脱窒槽1に導入して脱窒水を得る工程(嫌気性脱窒工程);該脱窒水の一部を完全亜硝酸化槽2に導入して亜硝酸化水を得る工程(完全亜硝酸化工程);該脱窒水の他の一部および該亜硝酸化水をアナモックス処理槽3に導入してアナモックス処理水を得る工程(アナモックス処理工程);および該アナモックス処理水を膜分離装置4で分離して透過水および濃縮水を得る工程(膜分離工程);を含む。好適には、濃縮水を嫌気性脱窒槽1に返送する工程(濃縮水返送工程)をさらに含み、嫌気性脱窒槽1において、濃縮水中の硝酸は排水中の有機物を利用して脱窒される。この方法は、例えば、図2に示すような排水処理システムにおいて行われ得る。
(嫌気性脱窒工程)
有機物およびアンモニア性窒素を含む排水は、排水供給路5から嫌気性脱窒槽1に導入されて、嫌気性脱窒工程に供される。この工程では、嫌気条件下において脱窒細菌により、アナモックス処理により生成した硝酸性窒素(および亜硝酸性窒素)が窒素ガスに還元される。ここでは、脱窒細菌として、既存の水処理施設で行われている嫌気性脱窒処理に用いられる脱窒細菌を含む汚泥が用いられ得る。
この工程で処理される排水には、脱窒反応の電子供与体として必要な有機物が含まれているため、嫌気性脱窒槽1中の脱窒細菌は、この有機物を利用して窒素ガスを発生する。なお、本明細書において、有機物は、微生物などの生物により酸化され得る有機物をいい、生物学的酸素要求量(BOD)と同義で使用する。したがって、有機物をBODと表記することがある。
脱窒細菌の基質である硝酸性窒素は、後述するように、膜分離装置4で分離して得られる濃縮水を返送することによって供給され得る。この工程で脱窒された排水(および濃縮水)は、アンモニア性窒素を含むが硝酸(および亜硝酸)を含まない脱窒水として、次の完全亜硝酸化工程に供給され、そして発生した窒素ガスは、排ガス路16から排出される。
(完全亜硝酸化工程)
アンモニアを含む脱窒水の一部は、ポンプ12を介して脱膣水供給路6から完全亜硝酸化槽2に導入される。ここでは、好気条件下でアンモニア酸化細菌(亜硝酸化菌)の働きにより、脱窒水に含まれるアンモニアの全量が亜硝酸に酸化される。亜硝酸化菌は、ニトロソモナス属に代表される好気性バクテリアであり、アンモニアを酸化して亜硝酸を生成する。
アンモニアの完全亜硝酸化は、亜硝酸とアンモニアとの比率を一定に保つ部分亜硝酸化に比較して技術的に容易である。そのため、次のアナモックス処理工程に供する亜硝酸化水の量を制御することにより、亜硝酸量を一定にすることができる。ただし、完全亜硝酸化を制御するには、完全亜硝酸化槽2へのブロア14からの空気吹き込み量を制御するために、アンモニアが完全に亜硝酸に酸化されていることを測定するためのアンモニアセンサ15が必要である。こうして得られた亜硝酸化水は、アンモニアをほとんど含まない。
(アナモックス処理工程)
アナモックス処理槽3ではアナモックス菌によるアナモックス反応が起こり、アンモニアが亜硝酸により嫌気的に酸化され、窒素ガスとして排ガス路17から大気中に放出される。アナモックス菌は、独立栄養性の脱窒微生物であり、嫌気条件下、アンモニア性窒素および亜硝酸性窒素を電子供与体・受容体として反応させ、それらの窒素成分を窒素ガスとして除去する。酸素の供給および有機物の添加を必要としないため、極めて経済的に窒素除去され得る。独立栄養性のアナモックス菌は、有機物が存在すると生育を阻害されるが、本発明においては、先の嫌気的脱窒工程および完全亜硝酸化工程における好気性従属栄養細菌により排水中の有機物が消費されて少なくなっているため、アナモックス処理を迅速に行うことができる。
アナモックス処理槽3には、亜硝酸化水が亜硝酸化水供給路7を介して導入される。同時に、反応比率に応じた量のアンモニアを含む脱窒水が、ポンプ13を介して脱窒水バイパス路8から投入される。アナモックス処理の脱窒効率を上げるために、アンモニア態窒素と亜硝酸態窒素との比率は、好ましくは約1:1.1〜1.4、より好ましくは約1:1.32に制御される。したがって、脱窒水の量と亜硝酸化水の量との比率は、好ましくは約40〜50:60〜50となる。
こうしてアナモックス処理されたアナモックス処理水には、亜硝酸性窒素およびアンモニア性窒素がほとんど含まれていない。
(膜分離工程)
アナモックス処理水は、次いで、アナモックス処理水供給路9から膜分離装置4に送られる。膜分離装置4により、アナモックス処理水中のアナモックス処理において生成した硝酸や一部未分解の有機物などが分離され、透過水は透過水放流路10から系外に放流される。
膜分離装置4に備えられる膜としては、アナモックス処理水中のアナモックス処理において生成した硝酸や一部未分解の有機物などを除去できるものであれば特に限定されない。例えば、孔径と水中の除去対象物質の分子の大きさとによって分子レベルのふるい分けを行うUF膜(限外濾過膜)と、水は通すがイオンや低分子物質を通しにくい性質を有する半透膜であるRO膜(逆浸透膜)との組み合わせが挙げられる。
膜分離装置4において膜を透過した透過水は、系外に放流され、一方、硝酸や有機物を含む濃縮水は、濃縮水返送路11を通って嫌気的脱窒槽1に戻される。返送された濃縮水は、硝酸の供給源となり得る。
以下に、実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明は以下の実施例に制限されない。なお、以下の実施例および比較例において、アンモニア態窒素、亜硝酸態窒素、硝酸態窒素、リン酸態リン、およびBODは、JIS−K0102に準じて測定した。
(実施例1)
畜産廃棄物(養豚業)のメタン発酵脱離水を対象として、図2に示す構成のシステムにおいて排水処理を行った。なお、以下に記載のように、メタン発酵脱離水を完全亜硝酸化槽に直接導入し、最初のみ嫌気的脱窒槽1への導入を省略した。
畜産廃棄物(豚の糞尿)をメタン発酵処理(35℃、処理時間25日)した後、固液分離して得られた脱離水を処理した。脱離水の性状は、以下の表1に示すように、アンモニア態窒素が2,740mg/l、およびBODが3,770mg/lであった。このうち1.32容量部を完全亜硝酸化槽2に導入し、亜硝酸化処理した。亜硝酸化槽2の運転条件は、温度30℃、pH=7.5、滞留時間10時間とした。完全亜硝酸化処理水の性状を以下の表1に併せて示す。アンモニア態窒素が10mg/l、亜硝酸態窒素が2,730mg/l、およびBODが1,490mg/lであった。アンモニア態窒素は酸化されて、ほぼ100%が亜硝酸態窒素になっていた。
次いで、亜硝酸化処理水1.32容量部および脱離水1.00容量部をアナモックス処理槽3に導入し、温度30℃、pH=7.5、滞留時間8時間で運転した。アナモックス処理水の性状を以下の表1に併せて示す。アンモニア態窒素が5mg/l、亜硝酸態窒素が10mg/l、硝酸態窒素が300mg/l、およびBODが600mg/lであった。
次いで、膜分離装置4(UF膜[日東電工株式会社NUT−3000,キャピラリー型]とRO膜[東レ株式会社SU−710,スパイラル型]との組み合わせ)により膜分離を行った。透過水および濃縮水の性状を、以下の表1に併せて示す。透過水には窒素成分は含まれておらず、放流基準を満たしていた。濃縮水には、アナモックス処理により生成した硝酸態窒素、ならびに分解できなかったアンモニア態窒素、亜硝酸態窒素、およびBOD成分が含まれていた。次いで、主として硝酸態窒素の分解を目的として、濃縮水を脱離水が導入されている嫌気性脱窒槽1に返送して、脱窒処理を行った。以降、同様の操作を繰り返した。
Figure 2007152236
(比較例1)
上記実施例1と同様の畜産廃棄物のメタン発酵脱離水を用い、図1に示すような装置において従来の方法でアナモックス処理を行った。
脱離水を部分亜硝酸化槽に導入し、アンモニア酸化細菌によりアンモニアの亜硝酸化を行った。運転条件は、温度30℃、pH=7.5、滞留時間5時間とした。次いで、部分亜硝酸化処理水をアナモックス処理槽に導入し、温度30℃、pH=7.5、滞留時間8時間でアナモックス処理を行った。脱離水、部分亜硝酸化処理水、およびアナモックス処理水の性状を表2に示す。実施例1と比較して、処理水中のアンモニア態、亜硝酸態、および硝酸態窒素濃度が高く、放流するにはさらなる処理の必要があった。
Figure 2007152236
(実施例2)
食品廃棄物のメタン発酵脱離水を対象として、図2に示す構成のシステムにおいて排水処理を行った。
食品廃棄物をメタン発酵処理(35℃、処理時間20日)した後、固液分離されて得られた脱離水を用いた。脱離水の性状は、以下の表3に示すように、アンモニア態窒素が1,140mg/l、およびBODが4,000mg/lであった。このうち1.32容量部を完全亜硝酸化槽2に導入し、亜硝酸化処理した。亜硝酸化槽2の運転条件は、温度30℃、pH=7.5、滞留時間10時間とした。完全亜硝酸化処理水の性状を以下の表3に併せて示す。アンモニア態窒素が5mg/l、亜硝酸態窒素が1,430mg/l、およびBODが1,600mg/lであった。アンモニア態窒素は酸化されて、ほぼ100%が亜硝酸態窒素になっていた。
次いで、亜硝酸化処理水1.32容量部および脱離水1.00容量部をアナモックス処理槽3に導入し、温度30℃、pH=7.5、滞留時間8時間で運転した。アナモックス処理水の性状を以下の表3に併せて示す。アンモニア態窒素が10mg/l、亜硝酸態窒素が10mg/l、硝酸態窒素が160mg/l、およびBODが240mg/lであった。
次いで、膜分離装置4(UF膜[日東電工株式会社NUT−3000,キャピラリー型]とRO膜[東レ株式会社SU−710,スパイラル型]との組み合わせ)により膜分離を行った。透過水および濃縮水の性状を、以下の表3に併せて示す。透過水には窒素成分は含まれておらず、放流基準を満たしていた。濃縮水には、アナモックス処理により生成した硝酸態窒素、ならびに分解できなかったアンモニア態窒素、亜硝酸態窒素、およびBOD成分が含まれていた。次いで、主として硝酸態窒素の分解を目的として、濃縮水を脱離水が導入されている嫌気性脱窒槽1に返送して、脱窒処理を行った。
Figure 2007152236
(比較例2)
上記実施例2と同様の食品廃棄物のメタン発酵脱離水を用い、図1に示すような装置において従来の方法でアナモックス処理を行った。
脱離水を部分亜硝酸化槽に導入し、アンモニア酸化細菌によりアンモニアの亜硝酸化を行った。運転条件は、温度30℃、pH=7.5、滞留時間5時間とした。次いで、部分亜硝酸化処理水をアナモックス処理槽に導入し、温度30℃、pH=7.5、滞留時間8時間でアナモックス処理を行った。脱離水、部分亜硝酸化処理水、およびアナモックス処理水の性状を表4に示す。実施例2と比較して、処理水中のアンモニア態、亜硝酸態、および硝酸態窒素濃度が高く、放流するにはさらなるアンモニア除去処理の必要があった。
Figure 2007152236
本発明によれば、排水中のアンモニアを完全亜硝酸化槽で完全に亜硝酸化するため、アナモックス反応槽に導入するアンモニアを含む脱窒水の量と亜硝酸化水の量との比率を固定することができる。したがって、アナモックス処理における運転制御が容易である。また、アナモックス反応の副生成物である硝酸については、これを含む濃縮水を嫌気性脱窒槽に返送することにより、排水に含まれる有機物を使用して除去(脱窒)することができる。そのため、排水中の窒素濃度を効率よく低減できるだけでなく、メタノールなどの新たな有機物の投入の必要がないため汚泥発生量も少なくすることができる。このように、比較的小さい規模の設備でのアンモニア態窒素の除去が可能である。
従来のアナモックス処理法に用いられる脱窒装置を示す系統図である。 本発明の排水処理システムを示す系統図である。
符号の説明
1 嫌気脱窒槽
2 完全亜硝酸化槽
3 アナモックス処理槽
4 膜分離装置
5 排水供給路
6 脱窒水供給路
7 亜硝酸化水供給路
8 脱窒水バイパス路
9 アナモックス処理水供給路
10 透過水放流路
11 濃縮水返送路
12、13 ポンプ
14 ブロア
15 アンモニアセンサ
16、17 排ガス路

Claims (6)

  1. 有機物およびアンモニア性窒素を含む排水を処理する方法であって、
    該排水を嫌気性脱窒槽に導入して脱窒水を得る工程;
    該脱窒水の一部を完全亜硝酸化槽に導入して亜硝酸化水を得る工程;
    該脱窒水の他の一部および該亜硝酸化水をアナモックス処理槽に導入してアナモックス処理水を得る工程;および
    該アナモックス処理水を膜分離装置で分離して透過水および濃縮水を得る工程;
    を含む、方法。
  2. 前記アナモックス処理槽に導入される前記脱窒水の一部の量と前記亜硝酸化水の量との比率が、40〜50:60〜50である、請求項1に記載の方法。
  3. 前記濃縮水を前記嫌気性脱窒槽に返送する工程をさらに含む、請求項1または2に記載の方法。
  4. 有機物およびアンモニア性窒素を含む排水を処理するための排水処理システムであって、
    該排水が導入される嫌気性脱窒槽;
    該嫌気性脱窒槽で得られた脱窒水の一部が導入される完全亜硝酸化槽;
    該脱窒水の他の一部および該完全亜硝酸化槽で得られた亜硝酸化水が導入されるアナモックス処理槽;および
    該アナモックス処理槽で得られたアナモックス処理水が導入される膜分離装置;
    を備える、排水処理システム。
  5. 前記膜分離装置で分離された濃縮水を前記嫌気性脱窒槽に返送するための返送路をさらに備える、請求項4に記載の排水処理システム。
  6. 前記アナモックス処理槽に導入される前記脱窒水の量と前記亜硝酸化水の量とを所定の比率で分配する装置をさらに備える、請求項4または5に記載の排水処理システム。
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