JP2007150286A - 荷電粒子ビーム描画方法、荷電粒子ビーム描画装置、位置ずれ量計測方法及び位置計測装置 - Google Patents

荷電粒子ビーム描画方法、荷電粒子ビーム描画装置、位置ずれ量計測方法及び位置計測装置 Download PDF

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Abstract

【目的】装置内のクリーン度を向上させると共に静電チャックを使用する場合と同等な位置にパターンを描画する装置及び方法を提供することを目的とする。
【構成】本発明の一態様の荷電粒子ビーム描画方法は、自重の影響を排除した場合の基板裏面の3次元形状を計測する裏面形状計測工程(S102)と、基板裏面を平面に矯正した場合における位置ずれ量を演算する位置ずれ量演算工程(S108)と、位置ずれ量を補正するための近似式の第1の係数を演算する係数演算工程(S110)と、基板裏面を平面に矯正しない場合の近似式の第2の係数に第1の係数を加算する加算工程(S112)と、加算された結果得られた第3の係数の近似式によって補正した位置に描画する描画工程(S114)と、を備えたことを特徴とする。本発明によれば、静電チャックを用いなくとも静電チャックを用いた場合の位置に描画位置を補正することができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、荷電粒子ビーム描画方法、荷電粒子ビーム描画装置、位置ずれ量計測方法及び位置計測装置に関する。そして、例えば、電子ビームを可変成形させながら極端紫外(EUV:Extreme Ultra Violet)露光に用いるマスクにパターンを描画する描画方法及び描画装置、並びに描画されたEUV用マスクのパターン位置ずれ量を計測する方法及び装置に関する。
近年、半導体の回路線幅はますます細くなり、一方で大集積化を続けている。シリコン(Si)ウエハ上に回路を大量にかつ正確に刻むために、マスク(原画パターン或いはレチクルともいう。)上に描かれた原画を転写する露光技術も進んできている。例えば、本来のマスクパターンの周辺に転写されないような補助パターンを配置する光近接効果補正技術が検討されている。或いは、転写に使用される照明光に異方性を持たせて解像性を部分的に向上させる変形照明技術が検討されている。或いは、対物レンズとウエハの間に空気の屈折率よりも大きな液体(例えば、水や油)などを入れて解像限界を向上させる液浸露光技術などが検討されている。これらにより、露光光源の波長である193nmの半分である90nm以下のパターンが生産可能となってきている。特に液浸露光技術において、水の理論的な屈折率から45nmのパターンも露光可能であることが示されている。よって、さらに理想的な油が見つかれば32nmに近いところまで液浸技術によって達成可能と考えられている。
しかし、このような露光技術では、光近接効果を補正するための補助パターンが複雑になることが想定されている。補助パターンは、原画であるマスクパターンに本来転写されないが像を形成されるときには影響を与える。この補助パターンが空間像の影響が大きくなるにつれて複雑になる。また、複雑なパターンは原画を描画する際の描画時間に大きな影響を与える。さらに、どうやって描画されたパターンを検査すればよいのかという非常に大きな問題もある。
上記問題を解決するために、これまでのリソグラフィの歴史と同様に露光波長そのものを短波長化することも考えられている。157nmの光は、縮小転写するためのレンズ材料の制限から断念されている。そのため、現時点で最も可能性があると考えられているのは、波長が13.4nmのEUV光である。EUV光は、軟X線領域に区分される光で多くの物体で透過吸収されるために、もはや投影光学系を形成することが出来ない。そのため、EUV光を用いた露光手法については反射光学系が提案されている。
そのため、使用される原画マスクも従来のように透過光を通すために周辺を3点または4点で保持するというような方式ではなくて、裏面のほとんどを平面でチャックすることが提案されている。さらに光の減衰を考慮して、システムそのものが真空チャンバー内に設置されるため、EUV用のマスクの固定には静電チャックの使用を前提としている。
そして、露光される基板及び静電チャック自体が、SEMI規格で規定されているように厳しく仕様が定義されている(例えば、非特許文献1〜3参照)。
さらに、EUV用の原画マスクを作る際における反射膜を形成する工程中やパターン形成のプロセス中の基板の変形などが予測不能である。そのため、上記の非特許文献3によれば原画マスクを作るための描画装置、位置計測装置および露光装置(転写装置ともいう。)については、静電チャックによる基板の保持が不可欠とされている。
図27は、従来の可変成形型電子線描画装置の動作を説明するための概念図である。
可変成形型電子線描画装置(EB(Electron beam)描画装置)における第1のアパーチャ410には、電子線330を成形するための矩形例えば長方形の開口411が形成されている。また、第2のアパーチャ420には、第1のアパーチャ410の開口411を通過した電子線330を所望の矩形形状に成形するための可変成形開口421が形成されている。荷電粒子ソース430から照射され、第1のアパーチャ410の開口411を通過した電子線330は、偏向器により偏向。そして、第2のアパーチャ420の可変成形開口421の一部を通過して、所定の一方向(例えば、X方向とする)に連続的に移動するステージ上に搭載された試料340に照射される。すなわち、開口411と可変成形開口421との両方を通過できる矩形形状が、ステージ上に搭載された試料340の描画領域に描画される。第1のアパーチャ410の開口411と第2のアパーチャ420の可変成形開口421との両方を通過させ、任意形状を作成する方式を可変成形方式という。
しかし、上述したSEMI規格(SEMI P40-1103)に記載されているチャックの形状精度仕様を満足すること、そして、さらにかかる満足していることを評価することも非常に困難である。また、EUVマスク製作のプロセスで許容されるパーティクルの粒径は、SEMATECHのロードマップによれば30nmである。しかし、EUVマスクの裏面には静電チャックのために導電性の膜、例えばガラスとの密着性の良いCrなどがコーティングされている。マスクとの接触面積の大きい静電チャックのような方式だと、この裏面の導電膜が接触部分での摩擦などによって剥れて、パーティクルとなる可能性は十分に考えられる。
また、EUVマスクの裏面にパーティクルがあると、局所的に見ればマスクの裏面がパーティクル近辺で密着しないためにEUVマスクが変形して、必要とされるパターンの位置精度が得られない恐れがある。そのため、チャック表面を常に清浄な状態に保つ必要があるが、そのように維持・管理することが非常に難しい。
さらに、露光装置においては、一般にマスクは原画として、ウエハ上に像を順次縮小転写するために使用されるために、最終的な洗浄プロセスを通ってきたマスクのみが扱われる。しかし、EUVマスクを製作する段階での描画装置においては、光マスクにパターンを描画する場合と同様に、感光剤であるレジストが塗布されたEUVマスクを装置に投入する必要がある。ここで述べた光マスクとしては、EUV光以外の例えば紫外線等の光を用いて露光する場合に使用する光マスクが挙げられる。通常の光マスク同様にEUVマスク上に塗布されるレジストは感光材として作用し、電子ビームで描かれた所望のパターンに対して化学的な反応を起こす。その結果として、電子ビームが照射されて変質したパターンの箇所のみが、後の現像プロセスにおいて除去される(ポジ型レジスト)か、照射されたパターンの箇所以外を除去する(ネガ型レジスト)ことによって、レジストパターンが描かれる。その後、レジストパターンを保護膜として、通常の光マスクであれば下層のクロムを、EUVマスクであれば遮光膜となるクロム系の金属あるいは、タンタル系の金属を、エッチングにより取り除くことで、取り除いた箇所だけ光を通すマスクとなる。その後、エッチングの保護膜として残されたレジストは化学的な剥離処理により取り除かれる。
このレジストは光マスクであっても、EUVマスクであっても、薄く均一に塗布される必要がある。一般的に、レジストは炭素を主成分とする高分子膜からなり、溶媒に溶かしたレジストを回転する基板上に所定の分量を滴下して。回転塗布するスピンコート技術等により塗布される。この時、レジストは基板の側面や裏面にも一部回り込んでいる可能性があるが、側面や裏面のレジストなどの残留物や付着物を、マスク表面の必要な箇所のレジストに影響を与えないように取り除くことは非常に困難である。なお、レジストが塗布された後には、主に感度の安定化・均一化のために、レジストの種類や条件に従って、所定の温度でベーキング(プリベーク)される。
しかし、ベーキング処理を行っても、高分子の膜であるレジストは、非常に傷つきやすく剥れやすいという性質を有する。描画装置においては基板を搬送したり描画中に保持したりするために、マスク表面の必要な箇所を避けて必要最小限な箇所のみを接触するようにして取り扱うが、その際に予期していない側面や裏面に回りこんだレジストが、接触部分に付着したり剥れたりして、描画装置内での発塵の大きな原因であることが容易に考えられている。さらに、EUVマスクにおいて静電チャックを使用すると、裏面のほとんどがマスクと接触することになるため、側面や裏面に残っているレジストなどの付着物が剥れてパーティクルとなり、結果的に静電チャックに吸い寄せられることは十分に予想される。そのためチャック表面を清浄な状態に維持することが困難となる。その結果、静電チャック表面とマスク裏面との間にパーティクルが入り込んでしまうため、マスク裏面を理想的な平面に維持することが困難となる。
そこで、静電チャックを用いないで描画装置でマスクとなる基板を保持した状態で基板の裏面形状を描画中あるいは描画前に測定して、測定された基板の裏面形状を元にパターンの位置ずれ量を算出して補正するというパターンの描画方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかし、特許文献1に記載の技術では基板のパターンを形成する面と対抗する裏面の高さ位置分布を測定する。このような方法を採用すると、基板の裏面測定時に自重たわみの影響を受けている上に、基板の公差に応じて基板毎にたわみの量に変化が生じたりする可能性がある。或いは、基板毎にEUVマスク特有な多層膜応力の変化に伴って変形量が変わる恐れがある。そのため、基板の裏面が任意の局面または平面に矯正された状態を計算で再現するときの再現性に問題が生じる可能性がある。さらに、高さ分布の計測装置として、一般的にEUVマスクの平面度を測定するために使用されるような干渉計を使用した測定器がある。しかし、この測定器を描画装置に搭載することは、装置構成の制約から非常に困難である。そのため、搭載可能な測定器の分解能が十分でない恐れがある。
特開2004−214415号公報 SEMI P38−1103 SPECIFICATION FOR ABSORBING FILM STACKS AND MULTILAYERS ON EXTREME ULTRAVIOLET LITHOGRAPHY MASK BLANKS SEMI P37−1102 SPECIFICATION FOR EXTREME ULTRAVIOLET LITHOGRAPHY MASK SUBSTRATES SEMI P40−1103 SPECIFICATION FOR MOUNTING REQUIREMENTS AND ALIGNMENT REFERENCE LOCATIONS FOR EXTREME ULTRAVIOLET LITHOGRAPHY MASKS
上述したように、EUVマスクを描画するため、描画装置内でEUVマスクの保持に静電チャックを使用するにも仕様を満たす静電チャック自体を製作することが非常に困難であるといった問題があった。また、仮に仕様を満たす静電チャックを使用することが可能となったとしても、露光装置とは異なる描画装置特有のレジストが原因のパーティクル管理などの問題があった。
さらに、従来、特許文献1で提案されているように、基板のパターンを形成する面と対抗する裏面の高さ位置分布を測定して補正するといった方法を採用すると、基板毎に変わる条件により再現良く補正できない問題や、高さ測定情報の分解能が十分ではないという問題が想定されている。
本発明は、装置内のクリーン度を向上させると共に静電チャックを使用する場合と同等な位置にパターンを描画する装置及び方法を提供することを目的とする。また、他の目的として、描画されたマスクのパターン位置ずれ量を高精度に計測する方法及び装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様の荷電粒子ビーム描画方法は、
自重の影響を排除した場合の基板裏面の3次元形状を計測する裏面形状計測工程と、
かかる基板裏面の3次元形状に基づいて、基板裏面を平面に矯正した場合における基板の表面にパターンを描画した場合のパターンの第1の位置ずれ量を演算する位置ずれ量演算工程と、
第1の位置ずれ量に基づいて、第1の位置ずれ量を補正するための位置ずれ補正量を示す第1の近似式の第1の係数を演算する係数演算工程と、
基板裏面を平面に矯正せずに基板の表面にパターンを描画した場合のパターンの第2の位置ずれ量を補正するための位置ずれ補正量を示す第2の近似式の第2の係数を用いて、第2の係数に第1の係数を加算する加算工程と、
加算された結果得られた第3の係数を用いた位置ずれ補正量を示す第3の近似式によって得られる位置ずれ補正量と第2の近似式によって得られる位置ずれ補正量との一方に基づいて、荷電粒子ビームを用いて基板の表面にパターンを描画する描画工程と、
を備えたことを特徴とする。
かかる構成により、自重の影響を排除した場合の基板裏面の3次元形状を得ることができる。その結果、自重の影響を排除した基板本来の変形量を得ることができる。よって、基板裏面をSEMI規格で規定する静電チャックで保持した場合のように平面に矯正された際の基板の表面の変形量を得ることができる。かかる変形量からパターンを描画した場合のパターンの第1の位置ずれ量を演算すれば、かかる第1の位置ずれ量を補正するための位置ずれ補正量を示す第1の近似式の第1の係数を得ることができる。よって、かかる第1の係数を装置が本来持っている第2の係数に加算することで、静電チャックで基板を保持しなくてもSEMI規格で規定する静電チャックで保持した場合と同様の位置にパターンを描画することができる。
さらに、基板が極端紫外露光用に用いるマスク用の基板の場合に第3の近似式によって得られる位置ずれ補正量に基づいて描画し、基板が上述したマスク用の基板でない場合に第2の近似式によって得られる位置ずれ補正量に基づいて描画することを特徴とする。
基板がEUV露光に用いるマスク用の基板でない場合には、露光装置でかかる基板がマスクとして使用される場合に静電チャックで裏面を平面に矯正されないので、第2の係数を用いた位置ずれ補正量を示す第2の近似式によって得られる位置ずれ補正量に基づいて、基板の表面に前記パターンを描画することでEUV用マスク用の基板以外も描画することができる。
また、荷電粒子ビーム描画方法は、さらに、基板裏面の3次元形状を多項式でフィッティングすると好適である。そして、荷電粒子ビーム描画方法は、さらに、多項式を微分し、基板裏面の局所的な傾きを演算すると好適である。そして、局所的な傾きと基板の厚さと所定の係数とを乗じて上述した第1の位置ずれ量を演算すると好適である。
また、荷電粒子ビーム描画方法は、さらに、位置計測装置と露光装置のいずれかで使用する静電チャック部材のチャック面形状の高さ分布の値を入力し、基板裏面の3次元形状における高さ分布の値とチャック面の高さ方向の値との差分値を演算し、差分値を基板裏面の3次元形状における基準の高さ分布データとして、第1の位置ずれ量を演算すると好適である。
そして、基板を縦に配置した状態で干渉計を用いて基板裏面の3次元形状を計測すると好適である。
また、本発明の一態様の荷電粒子ビーム描画装置は、
荷電粒子ビームを用いて基板の表面にパターンを描画する荷電粒子ビーム描画装置において、
自重の影響を排除して計測された基板裏面の3次元形状の情報を入力し、基板裏面の3次元形状の情報に基づいて、基板裏面を平面に矯正した場合における基板の表面にパターンを描画した場合のパターンの第1の位置ずれ量を演算する位置ずれ量演算部と、
第1の位置ずれ量に基づいて、第1の位置ずれ量を補正するための位置ずれ補正量を示す第1の近似式の第1の係数を演算する係数演算部と、
基板裏面を平面に矯正せずに基板の表面にパターンを描画した場合のパターンの第2の位置ずれ量を補正するための位置ずれ補正量を示す第2の近似式の第2の係数を用いて、第2の係数に第1の係数を加算する加算部と、
加算された結果得られた第3の係数を用いた位置ずれ補正量を示す第3の近似式によって得られる位置ずれ補正量と前記第2の近似式によって得られる位置ずれ補正量との一方に基づいて、荷電粒子ビームを偏向する偏向器と、
を備えたことを特徴とする。
かかる構成により、上述したように、自重の影響を排除した場合の基板裏面の3次元形状を得ることができる。その結果、自重の影響を排除した基板本来の変形量を得ることができる。よって、基板裏面をSEMI規格で規定する静電チャックで保持した場合のように平面に矯正された際の基板の表面の変形量を得ることができる。かかる変形量からパターンを描画した場合のパターンの第1の位置ずれ量を演算すれば、かかる第1の位置ずれ量を補正するための位置ずれ補正量を示す第1の近似式の第1の係数を得ることができる。よって、かかる第1の係数を装置が本来持っている第2の係数に加算することで、静電チャックで基板を保持しなくてもSEMI規格で規定する静電チャックで保持した場合と同様の位置に荷電粒子ビームを偏向することができる。
そして、偏向器は、基板がEUV(Extreme Ultra Violet)用マスク用の基板の場合に第3の近似式によって得られる位置ずれ補正量に基づいて荷電粒子ビームを偏向し、基板がEUV用マスク用の基板でない場合に第2の近似式によって得られる位置ずれ補正量に基づいて荷電粒子ビームを偏向する。
また、荷電粒子ビーム描画装置は、さらに、第2の係数を格納する記憶装置を備え、
加算部は、記憶装置から第2の係数を読み出して第1の係数に加算すると好適である。
また、本発明の他の態様の荷電粒子ビーム描画装置は、
荷電粒子ビームを用いて基板の表面にパターンを描画する荷電粒子ビーム描画装置において、
基板を配置するステージと、
ステージ上に配置され、基板表面の高さ基準となる基準面を有する基準部材と、
基準面と基板表面との高さを測定するセンサと、
基板の表面にパターンを描画した場合に、基板表面の高さを基準面と同位置に矯正した際に生じるパターンの位置ずれ量を基準面と基板表面との高さの差分に基づいて演算する位置ずれ量演算部と、
位置ずれ量に基づいて、位置ずれ量を補正するための位置ずれ補正量を示す近似式の係数を演算する係数演算部と、
近似式によって得られる位置ずれ補正量を補正した位置に前記荷電粒子ビームを偏向する偏向器と、
を備えたことを特徴とする。
また、基準部材として、シリコンチップを用いると好適である。そして、シリコンチップには、所定のマークが形成されていると好適である。また、基準面として、シリコンチップにおける所定のマークが形成されていない領域を用いるとよい。
また、荷電粒子ビーム描画装置は、さらに、基準部材の近傍に配置され、互いに高さが異なる複数の面を有する段差部材を備え、センサは、複数の面を用いてゲイン調整される。
また、上述した複数の面には、高さを測定するセンサに使用される光に対して50%以上の反射防止効果を有する膜がコーティングされているとよい。また、センサとして、光てこセンサを用いると好適である。
また、本発明の一態様の位置ずれ量計測方法は、
自重の影響を排除した場合の基板裏面の3次元形状を計測する裏面形状計測工程と、
基板裏面の3次元形状に基づいて、基板裏面を平面に矯正した場合における基板の表面にパターンを描画した場合に予測されるパターンの位置ずれ量が補正されて描画された第1のパターンを用いて、基板裏面を静電チャックして第1のパターンの位置ずれ量を計測する第1の位置ずれ量計測工程と、
基板裏面を平面に矯正せずに基板の表面にパターンを描画した場合に予測されるパターンの位置ずれ量が補正されて描画された第2のパターンを用いて、基板裏面を3点支持して第2のパターンの位置ずれ量を計測する第2の位置ずれ量計測工程と、
を備えたことを特徴とする。
第1の位置ずれ量計測工程により、基板裏面をSEMI規格で規定する静電チャックで保持した場合のように平面に矯正された場合と同様の位置にパターンが描画されているかどうかを確認することができる。その結果、補正した補正量の妥当性を確認することができる。一方で、第2の位置ずれ量計測工程により、SEMI規格で規定する静電チャックを用いずに基板裏面を3点支持して保持する場合のように基板裏面が平面に矯正されない場合に、所望する位置にパターンが描画されているかどうかを確認することができる。その結果、描画装置固有の位置ずれ補正量の妥当性を確認することができる。
また、本発明の一態様の位置計測装置は、
基板を3点支持する3点支持部材と、基板を静電チャックする静電チャック部材とを配置する配置部と、
配置部に配置された3点支持部材と静電チャック部材との一方を載置するステージと、
ステージ上に静電チャック部材が載置された状態で、静電チャック部材に電圧を印加するアンプと、
ステージ上に載置された3点支持部材に支持された基板に形成されたパターンの位置と静電チャック部材に静電チャックされた基板上に形成されたパターンの位置とを認識する認識部と、
を備えたことを特徴とする。
配置部に3点支持部材と静電チャック部材とを配置することにより、ステージ上で使用する基板保持部材を選択することができる。そして、静電チャック部材が選択された場合には、アンプにより静電チャック部材に電圧を印加することで基板を静電チャックすることができる。そして、認識部により3点支持部材と静電チャック部材とのうち選択された一方に保持された基板上に形成されたパターンの位置を認識することができる。その結果、基板裏面をSEMI規格で規定する静電チャックで保持した場合のように平面に矯正された場合と同様の位置に描画されるように補正されたパターンの位置を計測する場合には、静電チャック部材に基板を載せておけば、ステージ上で静電チャックにより保持した状態で基板上の所望する位置にパターンが描画されているかどうかを確認することができる。一方、SEMI規格で規定する静電チャックで保持した場合を想定した補正をしていないパターンの位置を計測する場合には、3点支持部材に基板を載せておけば、ステージ上で3点支持により保持した状態で基板上の所望する位置にパターンが描画されているかどうかを確認することができる。
また、基板に形成されたパターンが転写された場合のパターン位置を計測する場合には、静電チャック部材に基板をチャックし、
描画装置で描画されたパターン位置を計測する場合には、3点支持部材に基板を支持すると好適である。
本発明の一態様によれば、静電チャックを用いなくとも静電チャックを用いた場合の位置に描画位置を補正することができる。よって、静電チャックを用いなくとも静電チャックを用いた場合の位置に描画することができる。その結果、描画装置内のクリーン度を向上させることができる。よって、静電チャックを用いる場合よりもより理想的な平面に再現することができ、描画の再現性を向上させることができる。また、本発明の他の態様によれば、静電チャックにより保持する場合を想定して補正したパターンと補正していないパターンとの両方の位置精度を確認することができる。
以下、実施の形態では、荷電粒子ビームの一例として、電子ビームを用いた構成について説明する。但し、荷電粒子ビームは、電子ビームに限るものではなく、イオンビーム等の荷電粒子を用いたビームでも構わない。
実施の形態1.
実施の形態1では、EUVマスクを描画する際に、描画JOB登録前に予めEUVマスク基板裏面の3次元形状をマスク自重の影響を排除して、平面度測定器により基板に固有な裏面の形状のみを測定する。さらに、測定に際しては描画装置に組み込み不可能な干渉計を使った高精度な計測装置を利用することで、精度良くマスク裏面の形状を計測する。
この計測された基板固有の裏面形状情報を元にパターンの位置ずれ量を算出して、描画登録時に基板固有のパラメータの一つとして読み込む。そして、描画パターンの座標系を変換する。これにより、あたかも理想的な平面にチャッキングされたときの座標系でパターンを描画するように、描画パターンの位置を補正する。すなわち、位置ずれ量を補正する。そして、基板の保持手法については、再現性良く基板を保持することが可能な、機械的な3点保持方式を使用する。以下、図面を用いて具体的に説明する。
図1は、実施の形態1における電子ビーム描画方法の要部工程を示すフローチャート図である。
図1において、電子ビーム描画方法は、裏面形状計測工程(S102)と、近時演算工程(S104)と、傾き演算工程(S106)と、位置ずれ量演算工程(S108)と、係数演算工程(S110)と、加算工程(S112)と、描画工程(S114)という一連の工程を実施する。
図2は、実施の形態1における描画装置の構成を示す概念図である。
図2において、荷電粒子ビーム描画装置の一例である可変成形型EB描画装置100は、描画部150を構成する電子鏡筒102、描画室103、XYステージ105、電子銃201、照明レンズ202、第1のアパーチャ203、投影レンズ204、偏向器205、第2のアパーチャ206、対物レンズ207、偏向器208を備え、制御部として、描画データ処理回路322、偏向制御回路320、計算機450、メモリ462、メモリ324、磁気ディスク装置の一例となるハードディスク(HD)装置326を備えている。描画データ処理回路322には、偏向制御回路320、計算機450、メモリ324、磁HD装置326が接続される。また、計算機450には、メモリ462が接続される。HD装置326には、近似式(第2の近似式)の係数(第2の係数)がデフォルト値328として格納されている。この近似式は、マスク基板である試料101の自重によるたわみによる変形によって生じるパターン描画した際の位置ずれやXYステージ105の走りや図示していない位置測長用のミラー誤差等のシステムがもつ座標系固有の位置ずれを補正する位置ずれ補正量を示す。
そして、電子鏡筒102内には、電子銃201、照明レンズ202、第1のアパーチャ203、投影レンズ204、偏向器205、第2のアパーチャ206、対物レンズ207、偏向器208が配置されている。描画室103内には、XYステージ105が配置されている。XYステージ105上には、クランプ210により3箇所で試料101が挟まれ保持されている。また、描画室103には、アライメントチャンバ104が接続され、描画室103に搬送される前に試料101のアライメント(位置合わせ)と恒温化処理が行なわれる。
計算機450内では、近時演算部452、傾き演算部454、位置ずれ量演算部456、係数演算部458、加算部460といった各機能を有している。計算機450には、外部装置となる平面度測定器500からマスク裏面の形状分布データが入力される。また、描画データ処理回路322には、EUVマスク用或いはEUV以外の通常の光マスク用なのかを示すデータが含まれる情報が入力される。
図2では、本実施の形態1を説明する上で必要な構成部分ついて記載している。可変成形型EB描画装置100にとって、通常、必要なその他の構成が含まれても構わない。また、図2では、コンピュータの一例となる計算機450で、近時演算部452、傾き演算部454、位置ずれ量演算部456、係数演算部458、加算部460といった各機能の処理を実行するように記載しているがこれに限るものではない。電気的な回路によるハードウェアにより実施させても構わない。或いは、ハードウェアとソフトウェアとの組み合わせにより実施させても構わない。或いは、かかるハードウェアとファームウェアとの組み合わせでも構わない。
電子銃201から射出した荷電粒子ビームの一例となる電子ビーム200は、照明レンズ202により矩形例えば長方形の穴を持つ第1のアパーチャ203全体を照明する。ここで、電子ビーム200をまず矩形例えば長方形に成形する。そして、第1のアパーチャ203を通過した第1のアパーチャ像の電子ビーム200は、投影レンズ204により第2のアパーチャ206上に投影される。かかる第2のアパーチャ206上での第1のアパーチャ像の位置は、偏向器205によって制御され、ビーム形状と寸法を変化させることができる。そして、第2のアパーチャ206を通過した第2のアパーチャ像の電子ビーム200は、対物レンズ207により焦点を合わせ、偏向器208により偏向される。そして、移動可能に配置されたXYステージ105上の試料101の所望する位置に照射される。偏向器208の偏向電圧は、偏向制御回路320によって制御される。
図3は、実施の形態1における基板保持の状態の一例を示す概念図である。
図3に示すように、XYステージ105上では、クランプ210により基板となる試料101の3箇所をクランプして挟み保持している。
図4は、実施の形態1における基板保持の状態の一例を示す断面概念図である。
クランプ210は、上面基準片212とクランプピン214を備えている。そして、試料101の表面側から上面基準片212で、試料101の裏面側からクランプピン214で同一軸を上下から点接触でクランプして挟む構造になっている。試料101を3箇所でクランプすることにより基板との接触が限定された最小限の箇所で済み、静電チャックのようなパーティクルの集塵を防ぐことができる。よって、クランプ点のクリーン度を維持することができる。また、基板裏面において3点で保持することで、静電チャックのように面で保持する場合に比べ、基板裏面の誤差の影響を受けにくくすることができる。その結果、誤差が小さく再現性に優れている。
しかしながら、EUV用マスクを試料101とした場合に、かかる状態で試料101にパターンを描画したのでは、SEMI規格で規定する静電チャックでチャックした場合のような基板裏面を平面に矯正した状態ではない。そのため、静電チャックでチャックする露光装置にかかる試料101をマスクとして用いるとウエハ等に露光されるパターンの位置がずれてしまう。例えば、試料101となる基板の大きさが152.4mm角である場合に、その中央部の少なくとも142mm角の領域を静電チャックでは吸着する。すなわち、基板裏面において中央部の少なくとも142mm角の領域が平面に矯正される。そこで、本実施の形態1では、基板裏面を平面に矯正した状態での所定の位置にパターンが描画されるように電子ビーム200を照射する位置を補正する。すなわち、かかる試料101にパターンを描画する場合、SEMI規格で規定する静電チャックでチャックした場合のような基板裏面を平面に矯正した状態と同じような状態を作り出す。
EUVマスクを描画する場合について以下に説明する。
S(ステップ)102において、裏面形状計測工程として、可変成形型EB描画装置100の外部にある平面度測定器500を用いて、基板裏面の3次元形状を計測する。その際、自重の影響を排除した場合の試料101となる基板裏面の3次元形状を計測する。
図5は、実施の形態1における平面度測定器で基板裏面の3次元形状を計測する手法を説明するための概念図である。
まず描画JOB登録前に基板裏面の3次元形状を測定するには、例えば、図5に示されるような試料101となる基板を縦にした状態で基台520に載置する。そして、干渉原理を使用して干渉計510を用いて対向する面全体を計測する。干渉原理を使用することで高精度に計測することが可能である。これにより、マスク基板の自重の影響を排除して、基板に固有な裏面の形状のみを再現性良く測定することが可能となる。
図6は、実施の形態1における基板裏面の3次元形状の一例を示す図である。
図6に示すように、基板裏面は、自重によるたわみだけではなく、表面を磨く加工の不完全さによる固有の形状を有することがわかる。
S104において、近似演算工程として、計算機450は、平面度測定器により測定された基板裏面の高さ分布等の形状分布データを入力する。入力された形状分布データは、メモリ462に格納しておけばよい。そして、近似演算部452は、基板固有の裏面形状情報となるかかる基板裏面の形状分布データをメモリ462から読み出す。そして、形状分布を例えば4次の多項式でフィッティング(近似)する。
S106において、傾き演算工程として、傾き演算部454は、近似した4次の多項式の微分値から、局所的な傾きを求める。
S108において、位置ずれ量演算工程として、位置ずれ量演算部456は、基板裏面の3次元形状に基づいて、パターンの位置ずれ量(第1の位置ずれ量)を演算する。このパターンの位置ずれ量は、基板裏面を平面に矯正した場合における基板の表面にパターンを描画した場合のパターンの位置ずれ量である。
図7は、実施の形態1における基板裏面のフィッティングされた3次元形状の一例を示す図である。
図7では、図6で示した基板裏面の3次元形状分布を4次の多項式でフィッティングして、さらに直交するXとYについてそれぞれ偏微分することで、X方向とY方向とにおける局所的な傾きの分布が得られることを示している。
図8は、実施の形態1における位置ずれ量を算出する手法を説明するための概念図である。
図8では、局所的な部分を取り出して説明する。試料101となる基板の厚さをTとして伸び縮みのない中立面を基板の中央の面とする。このとき、傾き演算部454により局所的な傾きθが得られた場合、裏面を静電チャックでチャックする場合のように裏面を平面に矯正すると基板表面ではその分の位置ずれδ(x,y)が生じることになる。ただし、マスクが静電チャックに密着する場合には、マスクと静電チャックとの間の摩擦力が発生する。そのため、中立面が基板の中央ではなく、力の釣り合いから静電チャック面側にずれる可能性がある。その場合に、局所的な傾きΔθに、基板の厚さTと比例係数kを掛け合わせる。これにより、マスク表面でのパターン位置ずれ量δを求めることができる。このようにして、試料101となる基板の表面にパターンを描画した場合のパターンの位置ずれ量の分布を得ることができる。
図9は、実施の形態1における基板の表面のパターンの位置ずれ量分布の一例を示す図である。
図9に示すように、上述した演算により基板に固有な裏面の形状のみから生じる基板表面のパターン位置ずれ量の分布を得ることができる。
S110において、係数演算工程として、係数演算部458は、得られた位置ずれ量に基づいて、近似式(第1の近似式)の係数(第1の係数)を演算する。この近似式は、かかる位置ずれ量を補正するための位置ずれ補正量を示す。実施の形態1における位置ずれ補正量の近似式は、以下の式(1−1)と式(1−2)とで示すことができる。
図9で得られた位置ずれ量分布の位置ずれ量を元に、3次多項式のフィッティングで描画されるグリッド補正量(位置ずれ補正量)を求める。そして、X方向とY方向の3次多項式を近似する場合に必要な式(1−1)に示すX方向の係数(a10、a11、・・・a19)と式(1−2)に示すY方向の係数(b10、b11、・・・b19)を演算により求める。かかる係数をパラメータとして描画データ処理回路322に設定すれば、自重を排除した基板固有の変形量に基づいた位置ずれ量を補正することができる。ここで得られる多項式の係数を、後述するように通常の裏面補正無しの場合に使用されている3次多項式の係数に加えたものを、該当基板の描画に使用する。
以上のように、実施の形態1では、自重の影響を排除した場合の基板裏面の3次元形状を得ることができる。その結果、自重の影響を排除した基板本来の変形量を得ることができる。よって、基板裏面をSEMI規格で規定する静電チャックで保持した場合のように平面に矯正された際の基板の表面の変形量を得ることができる。かかる変形量からパターンを描画した場合のパターンの第1の位置ずれ量を演算すれば、かかる第1の位置ずれ量を補正するための位置ずれ補正量を示す第1の近似式の第1の係数を得ることができる。
S112において、加算工程として、加算部460は、第2の係数に第1の係数を加算する。ここで、第2の係数は、近似式(第2の近似式)の係数である。近似式(第2の近似式)は、基板裏面を平面に矯正せずに基板の表面にパターンを描画した場合のパターンの位置ずれ量(第2の位置ずれ量)を補正するための位置ずれ補正量を示す。かかる第2の係数となる係数パラメータは、描画装置のデフォルト値328としてHD装置326に格納されている。よって、加算部460は、描画データ処理回路322を介してHD装置326からデフォルト値328を読み出す。そして、係数演算部458により得られた係数(第1の係数)を加算する。実施の形態1におけるシステム固有の位置ずれ補正量の近似式は、式(2−1)と式(2−2)で示すことができる。
上述したように、可変成形型EB描画装置100では、静電チャックを使用せずに3箇所のクランプ210により試料101となるEUV用マスク基板を水平方向に保持するため、パターン描画した際の位置ずれが生じる。この位置ずれは、描画マスク基板である試料101の自重によるたわみによる変形によって生じる。その他にもシステム固有の位置ずれ等が生じる。よって、かかる位置ずれを補正するため、3次多項式のフィッティングで描画されるグリッド補正量(位置ずれ補正量)を予め求めておく。そして、X方向とY方向の3次多項式を近似する場合に必要な式(2−1)に示すX方向の係数(as0、as1、・・・as9)と式(2−2)に示すY方向の係数(bs0、bs1、・・・bs9)を演算により求めておく。かかる位置ずれ補正量を示す近似式(第2の近似式)の係数(第2の係数)がデフォルト値328として格納されている。そして、実施の形態1における加算された後の位置ずれ補正量の近似式は、式(3−1)と式(3−2)で示すことができる。
式(3−1)と式(3−2)に示す近似式により、3次多項式の各係数を加算して、システム固有の位置ずれ補正量に自重を排除した基板固有の位置ずれ補正量をも加味した位置ずれ補正量を得ることができる。
なお、この実施の形態1においては、電子ビーム描画装置のシステムが持つ座標系固有の位置ずれを補正するための位置ずれ補正量を示す近似式として、3次多項式が使われている場合を例として述べたが、4次以上の次数を持つ多項式を使用しても構わない。その時は、描画装置のシステムが持つ座標系固有の位置ずれ量を補正するための位置ずれ補正量を示す近似式の次数に合わせて、EUVマスクの裏面形状を表す3次元形状分布をフィッティングする多項式は、+1の次数、即ち描画装置のシステムが持つ座標系固有の位置ずれ量を補正するための位置ずれ補正量を示す近似式が4次多項式である場合は、5次の多項式で近似することが好ましい。
S114において、描画工程として、描画部150は、電子ビーム200を用いて試料101となる基板の表面にパターンを描画する。その際、加算された結果得られた加算値(第3の係数)を用いた位置ずれ補正量を示す近似式(第3の近似式)によって得られる位置ずれ補正量に基づいて描画する。すなわち、描画データ処理回路322では、加算された結果得られた係数を用いた位置ずれ補正量を示す近似式によって得られる位置ずれ補正量の情報を偏向制御回路320に出力する。そして、かかる偏向制御回路320によって制御された偏向電圧が偏向器208に印加される。そして、偏向器208が電子ビーム200を制御された偏向電圧分だけ偏向することで電子ビーム200が所定の位置に照射される。よって、かかる第1の係数を装置が本来持っている第2の係数に加算することで、静電チャックで基板を保持しなくてもSEMI規格で規定する静電チャックで保持した場合と同様の位置に荷電粒子ビームを偏向することができる。
図10は、実施の形態1における自重を排除した場合の変形を補正する位置ずれ補正量分布の一例を示す図である。
図11は、実施の形態1における位置ずれ補正を行なって描画されたEUV用マスクのパターン位置分布の一例を示す図である。
図12は、図10に示す分布と図11に示す分布とを差分した分布を示す図である。
図12に示すように、分布が広がり或いは狭まるといった変形を示さず正方形に近い形になっていることから図10に示す予測した位置ずれ補正量が合っており、実施の形態1における位置ずれ補正が有効であることがわかる。
以上のように、デフォルト値328に係数演算部458により得られた係数(第1の係数)を加算することで、3箇所のクランプ210で試料101を保持しても静電チャックを使用した場合の位置に補正することができる。すなわち、3箇所のクランプ210は、試料101となるEUV用マスク基板を水平方向に保持する。そして、この状態で可変成形型EB描画装置100により描画される。この場合のように、静電チャックを使用しなくても静電チャックを使用した場合の位置に補正することができる。
また、通常、基板の温度が安定するまでの間、アライメントチャンバ104内で一定時間真空にした状態で温度がなじむまで描画開始を待つ(恒温化)という機能が用意されている。しかし、EUVマスクの場合には基板の材料が通常の光マスクのようなガラス基板と異なり熱膨張係数が著しく小さい材料を用いるため、そのような温度恒温化の待ち時間が必要ない。そのため、描画データ処理回路322は、入力される情報を元にEUVマスクか通常の光マスクかを識別して、かつEUVマスクのときだけ選択的に基板の裏面形状情報に基づくパターン位置ずれ補正を行なえばよい。よって、予め描画JOB登録時にEUV用マスクなのか、通常の光マスクなのかを描画データ処理回路322に入力する。情報を入力する方法は、パラメータファイル、あるいは手入力などで構わない。言い換えれば、描画データ処理回路322は、EUVマスクを描画するときには、温度恒温化のための慣らし時間が指定されていても、自動的にキャンセルするように構成すると好適である。
さらに、EUVマスクではなく通常の光マスクを描画する場合には、静電チャックによる基板裏面の平面への矯正が必要ないので、システム固有の位置ずれを補正すればよい。よって、S102からS112までの位置ずれ補正が不要となる。よって、描画データ処理回路322は、予め描画JOB登録時にEUVマスクなのか、通常の光マスクなのかを入力された情報から判断する。そして、さらにEUV用マスクのときだけ選択的にS102からS112までの基板の裏面形状情報に基づくパターン位置ずれ補正を行うように構成すると好適である。通常の光マスクの場合には、描画データ処理回路322は、S102からS112までの工程と行なわずにデフォルト値328をそのまま用いたパターン位置ずれ補正を行うように構成する。
つまり、上述した描画工程において、基板がEUV用マスク用の基板の場合に第3の係数を用いた位置ずれ補正量を示す第3の近似式によって得られる位置ずれ補正量に基づいて、基板の表面に前記パターンを描画し、基板がEUV用マスク用の基板でない場合に第2の係数を用いた位置ずれ補正量を示す第2の近似式によって得られる位置ずれ補正量に基づいて、基板の表面に前記パターンを描画するように構成すると良い。
以上のように、静電チャックに密着させることで個々の基板に固有な形状に基づく変形が発生することが想定される。そして、その変形がパターンの位置ずれを引き起こす。しかし、実施の形態1によれば、3点保持方式(3箇所でのクランプ方式)を使用してもこのパターンの位置ずれを高精度に予測・補正が可能となる。さらに、3点保持方式を使用することで再現性を良く保つことができる。よって、UVマスクを描画する際に要求されている静電チャックを使用することなくパターンの位置ずれを高精度に予測・補正が可能となる。さらに、描画されるマスクの種類に応じて、補正情報の使用の有無を切り替えることで、EUVマスクであっても、光マスクであっても同じように描画することが可能となる。さらに、EUVマスクを描画するときには、温度恒温化のための慣らし時間をスキップすることで、描画プロセス全体を短縮することが可能となる。
以上のように、実施の形態1によれば、静電チャックを用いなくとも静電チャックを用いた場合の位置に描画位置を補正することができる。よって、静電チャックを用いなくとも静電チャックを用いた場合の位置に描画することができる。その結果、描画装置内のクリーン度を向上させることができる。よって、静電チャックを用いる場合よりもより理想的な平面に再現することができ、描画の再現性を向上させることができる。
実施の形態2.
実施の形態1では、EUVマスク描画時に基板裏面の3次元形状情報を元に高精度なパターンの位置ずれ補正を再現性良く実施可能なマスク描画装置を説明した。そして、かかる描画装置で描画されたマスクパターンの位置精度及び描画されたマスクから得られるマスク描画装置の描画性能を評価する際には、基板の保持方式として静電チャックおよび3点支持方式とを選択可能な位置精度評価装置を使用する。実施の形態2では、かかる静電チャックと3点支持方式とを選択可能な位置計測装置について説明する。
図13は、実施の形態2における位置計測装置の構成を示す概念図である。
図13において、位置計測装置600は、筐体602、パターン位置認識部610、ステージ620、位置制御系622、定盤630、搬送ロボット640、配置部の一例となるホルダ650、ロボット制御回路646、計算機660、メモリ662、静電チャック用アンプ672、ステージ制御回路674を備えている。筐体602内には、CCDカメラ等のパターン位置認識部610、ステージ620、位置制御系622、定盤630、搬送ロボット640、ホルダ650が配置されている。計算機660には、ロボット制御回路646、メモリ662、静電チャック用アンプ672、ステージ制御回路674が接続され、計算機660に制御されている。
また、筐体602内は恒温化され、定盤630は、除振機能を有している。ホルダ650には、複数段の配置場所(格納場所)が存在し、3点支持部材220と3点支持部材220上に載置された試料101の第1のセット、或いは静電チャック部材230と静電チャック部材230上に載置された試料101の第2のセットが格納されている。また、搬送ロボット640は、ハンド642と本体644とを有している。そして、ロボット制御回路646に制御された搬送ロボット640は、ハンド642を使って、第1のセット、或いは第2のセットをホルダ650から搬出してステージ620上に搬送する。また、搬送ロボット640は、ハンド642を使って、第1のセット、或いは第2のセットをステージ620上から搬出してホルダ650に格納する。ここで、図13では、本実施の形態2を説明する上で必要な構成部分について記載している。位置計測装置600にとって、通常、必要なその他の構成が含まれても構わない。
そして、かかる位置計測装置において、EUV用マスクに設けられたパターンがウエハ上へ転写された時に想定されるパターンの位置を計測する際には、静電チャックを使用して計測する。他方、EUV用マスクを描画する描画装置の状態管理や描画精度管理の目的で描画されたパターンの位置を計測する際には通常の3点支持方式を使用して計測する。
EUVマスクに設けられたパターンがウエハ上へ転写された時に想定されるパターンの位置を計測する場合の位置計測装置600の動作を説明する。まず、搬送ロボット640がハンド642を使って、静電チャックによる第2のセットをホルダ650から搬出してステージ620上に搬送する。そして、ステージ620上に第2のセットを載置する。そして、ステージ620上に静電チャック部材230が載置された状態で、静電チャック用アンプ672によりステージ620を介して静電チャック部材230に電圧が印加される。これにより静電チャック部材230上に載置された試料101が静電チャック部材230に吸着されチャックされる。かかる状態で、ステージ620がステージ制御回路674によってXY方向に移動しながらパターン位置認識部610によりEUVマスクに設けられたパターンを認識して撮像される。そして、撮像された画像が位置制御系622によって制御された位置情報と共に計算機660に送られる。そして、かかる撮像した画像と位置情報からEUVマスクに設けられたパターンの位置を計測する。EUVマスクに設けられたパターンの位置を計測することで、静電チャックでチャックする場合に所望する位置からの位置ずれ量を計測することができる。
次に、EUVマスクを描画する描画装置の状態管理や描画精度管理の目的で描画されたパターンの位置を計測する場合の位置計測装置600の動作を説明する。搬送ロボット640がハンド642を使って、3点支持による第1のセットをホルダ650から搬出してステージ620上に搬送する。そして、ステージ620上に第1のセットを載置する。3点支持部材220では、単に3点支持部材220上に試料101を載せているだけなので、その状態で、パターン位置認識部610により撮像される。パターン位置認識部610は、ステージ620がステージ制御回路674によってXY方向に移動しながらEUVマスクに設けられたパターンを認識して撮像する。そして、撮像した画像を位置制御系622によって制御された位置情報と共に計算機660に送られる。そして、かかる撮像した画像と位置情報からEUVマスクに設けられたパターンの位置を計測する。EUVマスクに設けられたパターンの位置を計測することで、可変成形型EB描画装置100のクランプ210で3箇所クランプした場合に所望する位置からの位置ずれ量を計測することができる。すなわち、ここでは、描画装置の精度を評価することができる。
以上のように、EUVマスクに設けられたパターンがウエハ上へ転写された時に想定されるパターンの位置精度を評価する際には、静電チャックを使用することで、裏面形状補正が正確に機能していることが評価することができる。また、基板保持の再現性に優れていてかつ異物の付着の恐れが少ない通常の3点支持方式を使用することで、EUVマスクを描画するマスク描画装置の精度評価を行なうことができる。
EUVマスクの位置精度を計測・評価する際には、以下に説明するテストマスクを用いて計測することも好適である。
図14は、実施の形態2におけるテストマスクの一例を示す図である。
まず、裏面形状計測工程として、実施の形態1で説明したように、平面度測定器500を用いて自重の影響を排除した場合の試料101となる基板裏面の3次元形状を計測する。
そして、基板裏面を平面に矯正せずに基板の表面にパターンを描画した場合に予測されるパターンの位置ずれ量が補正されたパターンを描画する。そして、その周囲に基板裏面を平面に矯正した場合における基板の表面にパターンを描画した場合に予測されるパターンの位置ずれ量が補正されたパターンを描画する。言い換えれば、静電チャック用に基板裏面を平面に矯正するための補正がされていない実施の形態1で説明したデフォルト値328をそのまま使用した補正なしパターン712(第2のパターン)をパターン710の中心位置に描画する。そして、デフォルト値328に係数が加算された加算値を係数パラメータとして使用した補正パターン714(第1のパターン)を補正なしパターン712の周囲を取り囲むように描画する。このようなパターン710が所定のピッチで複数描画されたテストマスクを実施の形態1で説明した可変成形型EB描画装置100により描画して作成する。かかる2種類のパターンは、2回に分けて別々に描画すればよい。
図15は、3点支持部材の構成の一例を示す概念図である。
図15に示すように、3点支持部材220には、3つの支持ピン222が配置されている。そして、かかる3つの支持ピン222で試料101の裏面を支持する。支持ピン222をルビーやサファイヤといった硬い材料で構成することで試料101を載置した場合の支持ピン222の変形を抑制することができる。その結果、誤差が小さく再現性に優れている。
図16は、静電チャック部材の構成の一例を示す概念図である。
図16に示すように、静電チャック部材230は、試料101の外周部を除く裏面全面を吸着するように吸着面が形成されている。吸着面の仕様は、上述したようにSEMI規格に規定されている。
そして、第1の位置ずれ量計測工程として、基板裏面を静電チャックして補正パターン714の位置ずれ量を計測する。補正パターン714は、上述したように基板裏面の3次元形状に基づいて、基板裏面を平面に矯正した場合における基板の表面にパターンを描画した場合に予測されるパターンの位置ずれ量が補正されて描画されたパターンである。
位置計測装置600の動作を説明する。まず、搬送ロボット640がハンド642を使って、静電チャックによる第2のセットをホルダ650から搬出してステージ620上に搬送する。そして、ステージ620上に第2のセットを載置する。そして、ステージ620上に静電チャック部材230が載置された状態で、静電チャック用アンプ672によりステージ620を介して静電チャック部材230に電圧が印加される。これにより静電チャック部材230上に載置された試料101が静電チャック部材230に吸着されチャックされる。かかる状態で、ステージ620がステージ制御回路674によってXY方向に移動しながらパターン位置認識部610により補正パターン714を認識して撮像される。そして撮像された画像は位置制御系622によって制御された位置情報と共に計算機660に送られる。そして、かかる撮像した画像と位置情報から補正パターン714の位置を計測する。補正パターン714の位置を計測することで、静電チャックでチャックする場合に所望する位置からの位置ずれ量を計測することができる。
次に、第2の位置ずれ量計測工程として、パターン712を用いて、基板裏面を3点支持して第2のパターンの位置ずれ量を計測する。パターン712は、上述したように基板裏面を平面に矯正せずに基板の表面にパターンを描画した場合に予測されるパターンの位置ずれ量が補正されて描画されたパターンである。
位置計測装置600の動作を説明すると、搬送ロボット640は、ハンド642を使って、先に搬送した静電チャックによる第2のセットをステージ620上から搬出してホルダ650に格納する。そして、今度は搬送ロボット640がハンド642を使って、3点支持による第1のセットをホルダ650から搬出してステージ620上に搬送する。そして、ステージ620上に第1のセットを載置する。3点支持部材220では、単に3点支持部材220上に試料101を載せているだけなので、その状態で、パターン位置認識部610により撮像される。パターン位置認識部610は、ステージ620がステージ制御回路674によってXY方向に移動しながら補正なしパターン712を認識して撮像する。そして、撮像されたた画像は、位置制御系622によって制御された位置情報と共に計算機660に送られる。そして、かかる撮像した画像と位置情報から補正なしパターン712の位置を計測する。補正なしパターン712の位置を計測することで、可変成形型EB描画装置100のクランプ210で3箇所クランプした場合に所望する位置からの位置ずれ量を計測することができる。すなわち、ここでは、描画装置の精度を評価することができる。
ここではパターン714の位置計測を先に行なっているが、パターン712とパターン714の位置計測の順序は、どちらが先でも構わないことはいうまでもない。
以上のように、1枚のマスクに裏面補正されたパターン群と裏面補正をしていないパターン郡との両方を描画する。そして、3点支持方式あるいは静電チャックを場合によって使い分けて計測することで補正することによるパターンの劣化がないかを効率良く評価することが可能となる。また、基板保持の再現性に優れる3点支持方式を使った時には、補正なしパターン712が所望の精度で描画されていることが確認可能である。また、補正パターン714についても、静電チャックを使用した場合には、補正された座標が実際にチャックされた状態で精度良く得られているかどうかを評価することが可能となる。すなわち、静電チャックにより保持する場合を想定して補正したパターンと補正していないパターンとの両方の位置精度を確認することができる。
ここで、テストマスクは、複数用意して静電チャック部材230上に載置したセットと3点支持部材220上に載置したセットとを予めホルダ650に格納しておいてもよい。或いは、1枚のテストマスクを使って、静電チャック部材230上に載置したり3点支持部材220上に載置し直したりして計測しても構わない。
また、実施の形態2の位置計測装置600では、EUV用マスクとそうでないマスク(例えば上述した光マスク)をそれぞれ計測することが可能である。すなわち、EUV用マスクが露光装置(転写装置)により転写された時に想定されるパターンの位置を計測する場合には、静電チャック部材230に配置すればよい。そして、EUV用マスクではないマスクが露光装置により転写された時に想定されるパターンの位置を計測する場合には、3点支持部材220に配置すればよい。EUV用マスクではないマスクでは、露光装置に設置される場合に静電チャックされないので、裏面矯正されていない。よって、位置を計測する場合も同様の条件にすることが望ましいからである。以上のように、実施の形態2の位置計測装置600を用いれば、静電チャックにより裏面矯正されて露光されたパターンと裏面矯正されずに露光されたパターンとの両方の位置精度を確認することができる。
実施の形態3.
実施の形態2では、基板裏面の3次元形状情報を元に高精度なパターンの位置ずれ補正を再現性良く実施可能なマスク描画装置で描画されたマスクパターンの位置精度及び描画されたマスクから得られるマスク描画装置の描画性能を評価する場合に、少なくとも2種類のテストパターン郡を有したテストマスクを用意した。そして、一方は、描画JOB登録前に基板裏面の3次元形状をマスク自重の影響を排除してかつ描画装置に具備されていない計測装置で計測する。そして、前記基板固有の裏面形状情報を元にパターンの位置ずれ量を算出する。そして、描画登録時に基板固有のパラメータの一つとして読み込む。これらによって位置ずれ量が補正されているテストパターン郡とした。そして、他方は、前記裏面形状に基づく位置ずれを補正しない通常の光マスクとして描画されるテストパターン郡とした。この例におけるパターンでは、周囲の8つのパターン郡それぞれに異なるパラメータを与えることが可能である。さらに、それら8つのパターン郡においても、条件を変えて描画するには、条件の種類別に分けて描画をすれば良い。そして、補正パターン714のテストパターン郡を評価する際は静電チャックで基板を保持した状態で位置精度を評価した。そして、補正なしパターン712のテストパターン郡を評価する際は3点支持方式で基板を保持した状態で位置精度を評価した。実施の形態3では、両方のパターン郡を3点支持方式の基板保持方法を採用した位置精度評価装置にて評価する。装置構成やテストマスクの構成は、実施の形態2と同様で構わないため、説明を省略する。
これにより、基板保持の再現性に優れる3点支持方式を使い、補正無しのテストパターンが所望の精度で描画されていることが確認可能である。また、補正ありのテストパターンについても、補正による意図的に補正された描画パターンと実際のパターンとを比較することで、裏面補正によるパターン位置ずれ量の予測が可能となる。
以上のように、静電チャックと3点支持方式とを選択可能な位置精度評価装置を、状況に応じて使い分けることで、目的に応じた効率の良い評価が可能となる。
実施の形態4.
実施の形態4では、実施の形態1とは一部が異なる描画装置或いは描画方法について説明する。実施の形態4では、EUVマスクを描画する場合に、描画JOB登録前に基板裏面の3次元形状をマスク自重の影響を排除してかつ描画装置に具備されていない計測装置で計測する点は実施の形態1と同様である。ここで、それとは別に予め使用される静電チャックの3次元形状データをパラメータとして有しておく。そして、マスクが使用される静電チャックの3次元形状データから、静電チャックに基板が保持されたときの基板表面のパターン位置ずれ量を、基板裏面の3次元形状情報と静電チャックの3次元形状情報との差分から算出する。そして、描画登録時にかかる位置ずれ量を基板固有のパラメータの一つとして読み込んで位置ずれ量を補正する。そして、基板の保持手法については、既に確立された技術として再現性良く基板を保持することが可能な、機械的な3点保持方式を使用する。以下、図面を用いて具体的に説明する。
図17は、実施の形態4における電子ビーム描画方法の要部工程を示すフローチャート図である。
図17において、電子ビーム描画方法は、裏面形状計測工程(S102)と、差分演算工程(S103)と、近時演算工程(S104)と、傾き演算工程(S106)と、位置ずれ量演算工程(S108)と、係数演算工程(S110)と、加算工程(S112)と、描画工程(S114)という一連の工程を実施する。差分演算工程(S103)が追加された点以外は図1と同様である。
図18は、実施の形態4における描画装置の構成を示す概念図である。
図18に示す可変成形型EB描画装置100において、計算機450内に差分演算部451が追加された点と計算機450に静電チャック面形状分布データ232が入力される点以外は、図2と同様である。
また、図18では、本実施の形態1を説明する上で必要な構成部分について記載している。可変成形型EB描画装置100にとって、通常、必要なその他の構成が含まれても構わない。また、図18では、コンピュータの一例となる計算機450で、差分演算部451、近時演算部452、傾き演算部454、位置ずれ量演算部456、係数演算部458、加算部460といった各機能の処理を実行するように記載しているがこれに限るものではない。電気的な回路によるハードウェアにより実施させても構わない。或いは、ハードウェアとソフトウェアとの組み合わせにより実施させても構わない。或いは、かかるハードウェアとファームウェアとの組み合わせでも構わない。
EUVマスクを描画する場合について以下に説明する。
S102において、裏面形状計測工程として、可変成形型EB描画装置100の外部にある平面度測定器500を用いて、自重の影響を排除した場合の試料101となる基板裏面の3次元形状を計測する。この工程は実施の形態1と同様である。
図19は、実施の形態4における試料の側面の一部を示す概念図である。
図19において、試料101は、自重の影響を排除してもそれ以外の基板固有の変形が裏面に生じていることは上述した通りである。また、試料101を識別するための識別マーク234を設けておく。識別マーク234を設ける位置は、側面に限るものではなく、本来のマスク描画パターンとは無関係な領域に設けてあれば構わない。
図20は、実施の形態4における理想的なチャック面をもつ静電チャックに保持された試料の断面の一部を示す概念図である。
図20に示すように、理想的な平面に形成されたチャック面をもつ静電チャックに保持された場合、試料101の裏面形状の変形に基づいて基板表面が変形する。実施の形態1では、かかる理想的な平面に形成されたチャック面をもつ静電チャックに保持される場合を想定した位置ずれ補正を行なっていた。実施の形態4では、さらに踏み込んで、静電チャックのチャック面の形状をも考慮する場合を説明する。
図21は、実施の形態4における静電チャックの断面の一例を示す概念図である。
図22は、図21に示すチャック面をもつ静電チャックに保持された試料の断面の一部を示す概念図である。
図21に示すように、静電チャック部材230のチャック面は、必ずしも理想的な平面に形成されているとは限らない。かかる静電チャック部材230のチャック面で試料101がチャックされると図22に示すように、静電チャック部材230のチャック面の形状の影響を試料101となる基板の表面が受けることになる。
S103において、差分演算工程として、まず、計算機450は、平面度測定器により測定された基板裏面の高さ分布等の形状分布データを入力する。さらに、計算機450は、位置計測装置或いは露光装置で使用する静電チャック部材230のチャック面の3次元形状を示す静電チャック面形状分布データを入力する。入力された形状分布データと静電チャック面形状分布データは、メモリ462に格納しておけばよい。或いは、静電チャック面形状分布データは、予め、参照可能な位置に保存しておいても好適である。そして、差分演算部451は、基板裏面の形状分布データと静電チャック面形状分布データをメモリ462から読み出す。そして、基板裏面の形状分布データが示す基板の厚さTの方向となる高さ形状と静電チャック面形状分布データが示す基板の厚さTの方向となる高さ形状の差分値を演算する。マスク基板の高さ方向のデータから、静電チャックのデータを差し引くことで、静電チャック基準のマスク基板の高さ方向データが得られる。言い換えれば、静電チャックごとに基準面をオフセットすることができる。
S104において、近時演算工程として、近時演算部452は、得られた差分値の形状分布を例えば4次の多項式でフィッティング(近似)する。以下、描画工程に至るまで、実施の形態1と同様であるため説明を省略する。
以上のように、基板裏面の形状分布データと静電チャック面形状分布データとの差分値の形状分布を用いることで、予め使用される静電チャックの形状情報を元に、使用される静電チャックの形状に合わせて、描画されるパターンの位置精度を補正することができる。
また、EUVマスクにパターンを描画した描画装置を識別するための識別マーク234を、例えば基板の側面などに予め設けたので、描画装置ごとに使用する基板を識別することができる。この識別マーク234を露光装置の例えば図示していない搬送システムの途中などに設けられたカメラなどにより検知する。これにより、例えば裏面補正機能を具備しているマスク描画装置で描画された基板であるか、否かを識別することができる。
さらに、露光装置によって静電チャック面の形状が異なることから、識別マーク234を設けてEUVマスクにパターンを描画した描画装置を識別する。これにより、かかる描画装置がどの露光装置の静電チャック面のデータを使用して補正しているかを識別することができる。
以上のように、上述した実施の形態のいずれかによれば、描画装置で静電チャックを使用しなくても、静電チャックを使用した場合に生じることが予想されるパターンの位置ずれを精度良く補正することが可能となる。言い換えれば、従来から使用されている再現性の良い3点保持方式を使用して、静電チャックを使用した場合に生じることが予想されるパターンの位置ずれを精度良く補正することが可能となる。結果的にEUV露光に際してマスクを静電チャックに保持したときの転写精度の向上に寄与することができる。
実施の形態5.
EUV用マスクは、露光装置で保持する時は静電チャックが使用され、静電チャックもマスクと同等のフラットネスが必要となる。上述した”SEMI P40−1103”の”Table 1”では、50nm以下のフラットネスがマスクブランクス全面で必要となると規定している。上述した実施の形態1及び実施の形態4では、EUV用マスクのブランクスとなる試料101の平面及び裏面の平面精度が不十分である場合について説明した。ここで、描画で使用されるEUV用マスクブランクスの仕様のうち、”SEMI P37−1102”の”Table 4”で示す例えば”Class D”に相当するような30nm以下のフラットネスを有し、かつ基板の厚さムラも30nm以下であるような基板には、表面及び裏面は理想平面とみなすことが可能である。現在、”SEMI P37−1102”の仕様では、”Wedge”として100μmの傾きを基板として許容している。しかし、近年厚さムラを小さくする必要があるとの議論もある。マスクブランクスの厚さムラが非常に小さい場合には、マスクブランクス表面と裏面とは平行平面とみなすことができる。このように、例えば、フラットネスと厚さムラとが30nm以下であるような場合、使用されるEUV用マスクのブランクスの表面形状を計測することで、裏面の変形量と変形によるパターンの変形量を計算することが可能である。そこで、実施の形態5では、このような平行平面とみなされる基板を用いて、3点支持における表面形状を計測してその結果を使って描画する手法について説明する。
図23は、実施の形態5における電子ビーム描画方法の要部工程を示すフローチャート図である。
図23において、電子ビーム描画方法は、表面高さ計測工程(S202)と、差分演算工程(S203)と、近時演算工程(S204)と、傾き演算工程(S206)と、位置ずれ量演算工程(S208)と、係数演算工程(S210)と、加算工程(S212)と、描画工程(S214)という一連の工程を実施する。
図24は、実施の形態5における描画装置の構成を示す概念図である。
図24において、描画部150は、図2の構成の他に、さらに、基準チップ270、クランプ240、段差部材280、マーク台250、投光器262、受光器264を有している。そして、制御部として、計算機450内では、表面高さ計測部470、差分演算部471、近時演算部472、傾き演算部474、位置ずれ量演算部476、係数演算部478、加算部480といった各機能を有している。その他は、図2の構成と同様である。マーク台250は、XYステージ105上に配置される。そして、マーク台250上には、クランプ240で保持された基準部材の一例となる基準チップ270が配置される。また、マーク台250上では、基準チップ270の近傍に段差部材280が配置される。また、投光器262と受光器264は、描画室103の上面付近に電子鏡筒102を挟むように配置される。受光器264には、例えば、PSD(Position Sensitive Detector)が搭載されると好適である。そして、投光器262から照射されたレーザ光266を基板となる試料101、基準チップ270、或いは段差部材280に当てる。そして、反射されたレーザ光266を受光器264で受光して、Z方向(高さ方向)の位置を計測する。受光器264は、反射した光を拡大してPSDに導く。このように、投光器262と受光器264とにより、電子ビーム200が偏向照射される付近のマスクブランクス等の試料101の表面の高さを非接触に計測可能な光てこ式の計測センサを構成する。
また、図24では、実施の形態5を説明する上で必要な構成部分について記載している。可変成形型EB描画装置100にとって、通常、必要なその他の構成が含まれても構わない。また、図24では、コンピュータの一例となる計算機450で、表面高さ計測部470、差分演算部471、近時演算部472、傾き演算部474、位置ずれ量演算部476、係数演算部478、加算部480といった各機能の処理を実行するように記載しているがこれに限るものではない。すなわち、電気的な回路によるハードウェアにより実施させても構わない。或いは、ハードウェアとソフトウェアとの組み合わせにより実施させても構わない。或いは、かかるハードウェアとファームウェアとの組み合わせでも構わない。
図25は、実施の形態5における基準チップ保持の状態の一例を示す断面概念図である。
クランプ240は、上面基準片242と支持部材244を備えている。そして、基準チップ270の表面側から上面基準片242で、基準チップ270の裏面側から支持部材244で同一軸を上下から点接触でクランプして挟む構造になっている。支持部材244がばね材により構成されているため、上面基準片242を持ち上げることなく基準チップ270を挟み固定することができる。よって、基準チップ270の表面側の高さ位置を所望する高さ位置に精度良く合わせることができる。また、段差部材280は、上面側に互いに高さ位置が異なる複数の面を有している。例えば、図25に示すように、3つの平面282,284,286が記載されている。これら3つの平面282,284,286によって段差が形成されている。段差部材280は、電子ビームの近傍に配置されるため導電性を有する金属で製作されるか、表面に例えば金メッキなどが施された材料により形成される。
基準チップ270表面の高さとマスクブランクス表面の高さの差が、投光器262と受光器264とで組みとなる計測センサの測定範囲に比べて十分小さいように調整されている。この調整は、例えば、XYステージ105に取り付けられたマーク台250の高さ寸法によって調整されればよい。基準チップ270表面の高さは、クランプ240を用いて基準チップ270を取り付けた状態での高さである。また、試料101となるマスクブランクス表面の高さは、上面基準片212の突き当て面に当接しクランプ210によって保持された状態での高さである。また、表面の高さの計測には、図24に示すような投光器262と受光器264とで組みとなる光てこ式のセンサを用いると好適である。この光てこセンサでは、マスクブランクス表面で反射するレーザ光266の結像位置でのずれを拡大検出することで、マスクブランクス表面の位置を高精度に計測することが可能となる。この光てこセンサを用いると、機械設計上の制約から100μm程度の測定レンジを得ることができる。一方、基準チップ270表面の高さとマスクブランクス表面の高さの差は、機械的な調整手段により10μm以下に調整することが可能である。10μm以下の値は、マスクブランクスの撓みや固有の形状(フラットネス)に基づく高さ変動、その他の誤差を含めても十分に小さい値と言える。
図26は、実施の形態5における基準チップの一例を示す概念図である。
図26に示すように、基準チップ270は、シリコン基板(シリコンウェハ)から切り出されたチップで構成される。例えば、10〜14mm角のチップで構成される。基準チップ270には、パターン領域272とパターン無し領域274とふちの領域276を有している。パターン領域272には、描画装置100がキャリブレーション等を行なう際に使用するマークがパターンとして形成される。元の基板であるシリコンウェハに対して例えばタングステン(W)やタンタル(Ta)などの重金属でパターンを設けると良い。これにより、このマークパターンを電子ビーム200でスキャンすることにより2次元プロファイルとして良好なコントラストを持って反射電子や2次電子の測定データを得ることができる。このマークパターンの2次元プロファイルを元に電子ビーム200の位置座標をXYステージ105の位置の位置座標基準とすることができる。XYステージ105の位置は、図示していないレーザ干渉計等の位置計測手段により測定される。枠状のふちの領域276は、基準チップ270をクランプ240で挟み固定する領域となる。その他の領域には、矩形パターン等のパターンが別途形成されていてもよい。
ここで、電子ビーム200は、偏向器208等で偏向走査されている。電子ビーム200は、ある角度をもって試料101面上に照射されるため、試料101面の高さが変わると偏向領域が変化する。例えば、試料101面から上方に0.2mの位置で5mradの開き角で偏向したとすると偏向領域は1mm角の領域となる。すなわち、試料101面の高さが0.2μm変わると偏向領域は1nm変化することになる。上述した光てこセンサは0.1μm以下の分解能を有するため、試料101となるマスクブランクスの高さ変化に伴う偏向領域の変化を高精度に計測することが可能である。
光てこセンサは、試料101面で反射した光をPSDで検出することで位置情報を得ている。マスクブランクスには文字通りパターンは無いため、描画中に高さを計測しても問題はない。ここで、試料101面上にパターン等があると、入射したレーザ光がパターンのエッジ部分で乱反射して十分な光を得ることができないため高さの計測に問題が生じる。よって、基準チップ270上で光てこセンサを使って高さを計測する際には、パターンが設けられていないパターン無し領域274を使用することが望ましい。これにより、十分な光を得ることができ、問題なく計測することが可能となる。
ここで、金メッキなどが施された金属面は、例えば汎用で使用されている赤色レーザ光に対して80%以上の反射率を有している。しかし、通常のマスクブランクスでは可視光の反射率を抑える反射防止膜が設けられているため、上述した赤色レーザ光に対して40%以下の反射率しか得られない。一方、PSD側の感度は、試料101面で反射してくる光の強度に対して上限を持つ。そのため、このままでは、PSD側の感度がオーバーフローしないように強い光の方、すなわち、80%以上の反射率の光に合せる必要がある。よって、反射率の高い段差部材280の面に合せることになる。しかし、この場合、実際に使用する20〜40%程度の反射率しか持たないマスクブランクスでは、十分な感度が得られなくなってしまう場合が生じる。従って、実施の形態5では、段差部材280の平面282,284,286の反射率をマスクブランクスと同じように、クロム膜及び反射防止膜をコーティングすることで基準チップ270やマスクブランクスと同じ程度の反射率とする。これにより、PSD側の感度をマスクブランクスの反射率となる40%程度の反射率の光に合せることができる。よって、マスクブランクスの高さ位置を測定する際のPSD側の実効感度を向上させることが可能となる。
また、段差部材280の各平面の大きさは、光てこセンサのスポット径よりも大きく、例えば、500μm×2000μm程度で形成されると好適である。そして各平面間の段差は例えば10μmピッチで設けられていると良い。また、段差部材280は、高精度の機械加工などにより製作することにより、1μm程度の形状精度で製作することが可能である。段差は、光てこセンサよりも高精度な信頼のできる計測器などを用いて、装置に組み込む前に計測しておくことが望ましい。このように製作された各平面間の段差の段差量(ステップ量:高さ位置の差)が判っている段差部材280の複数の平面282,284,286を使用して、段差量と計測値の関係を求める。これにより、光てこセンサのゲインを調整することができる。
そこで、描画装置100を使用する場合には、まず、基準チップ270近傍に設けられた段差部材280を使って光てこセンサにおける段差量と計測値との関係、即ちゲインを求めておく。段差部材280の段差量は、事前に計測してあるのでその値を使えばよい。そして、このゲインが判っている光てこセンサを使って基準チップ270のパターン無し領域274の高さを計測する。そして、その基準チップ270上でパターン無し領域274に隣接して設けられているパターン領域272のパターンを使用して電子ビーム200の偏向調整(キャリブレーション)等を行なっておく。その後は、マスクブランクスの撓みなどにより高さが変わっても、電子ビーム200の照射位置近傍の高さを光てこセンサをパターン無し領域274の高さ基準で計測可能となる。よって、高さの差分で生じる偏向誤差を補正して高精度な描画精度を維持することが可能となる。以下、位置ずれ量を補正していく手法を説明する。
S202において、表面高さ計測工程として、表面高さ計測部470は、投光器262と受光器264とで構成される光てこセンサを使って基板(試料101)となるマスクブランクス表面の位置を計測する。少なくともフラットネス精度保証領域内を7×7のマトリックス状に仮想分割して、各点について高精度に計測する。理想的には、描画後に露光装置で使用される静電チャックにおいて、吸着された基板と接触してその基板を支える支持部分の間隔と同程度かそれよりも小さいピッチで計測することが望ましい。
S203において、差分演算工程として、差分演算部471は、計測された基板面の高さ値と基準となるパターン無し領域274の高さ値との差分を演算する。
S204において、近似演算工程として、近似演算部472は、得られた差分に基づく基板表面の形状データを4次の多項式でフィッティングする。
S206において、傾き演算工程として、傾き演算部474は、フィッティングで得られた4次式をX方向及びY方法についてそれぞれ偏微分する。これによって、マトリックス座標におけるX方向及びY方法についての局所的な基板表面の傾き(Local Slope)を得ることができる。
S208において、位置ずれ量演算として、位置ずれ量演算部476は、基板の表面にパターンを描画した場合に、基板表面の高さを基準面となるパターン無し領域274の面と同位置に矯正した際に生じるパターンの位置ずれ量を演算する。
ここで、仮に静電チャック上に隙間無く基板が密着して、かつ基板の伸び縮みがない(中立面が基板断面中央面となる)場合、算出された局所的な傾き量に基板の厚さの1/2を掛け合わせた値がパターンの位置ずれ量となる。よって、位置ずれ量演算部476は、局所的な傾き量に基板の厚さの1/2を掛け合わせてパターンの位置ずれ量を演算する。
S210において、係数演算工程として、係数演算部478は、求めた位置ずれ量に基づいて、位置ずれ量を補正するための位置ずれ補正量を示す近似式の係数を演算する。例えば、3次多項式に近似する。
S212において、加算工程として、加算部480は、描画データ処理回路322を介してHD装置326から上述したデフォルト値328を読み出し、係数演算部478により得られた係数を加算する。これにより近似式によって得られる位置ずれ補正量で描画装置の座標系を補正することができる。この補正により、センサで全ての計測点で高さが0となる時に所望の精度が得られるようにパターンを描画することが可能となる。すなわち、補正データを描画装置の座標系を補正している計算回路に描画毎に足しこむことによって、静電チャックに保持されたような姿勢で描画することができる。これにより静電チャックを描画装置に導入しなくても、静電チャックに保持されたように描画することができる。よって、静電チャックに保持されたような姿勢で所望の精度が得られるようなEUV用マスクを得ることが可能となる。
S214において、描画工程として、描画部150は、加算された結果得られた加算値を用いた位置ずれ補正量を示す近似式によって得られる位置ずれ補正量に基づいて、電子ビーム200を用いて試料101となる基板の表面にパターンを描画する。すなわち、描画データ処理回路322では、加算された結果得られた係数を用いた位置ずれ補正量を示す近似式によって得られる位置ずれ補正量の情報を偏向制御回路320に出力する。そして、かかる偏向制御回路320によって制御された偏向電圧が偏向器208に印加され、電子ビーム200を偏向して所定の位置に照射する。
以上のように構成することで、事前に干渉計510により裏面測定を行なわなくても静電チャックに保持されたような姿勢で所望の精度が得られるようなEUV用マスクを得ることが可能となる。
ここで、可変成形型EB描画装置100は、実施の形態1或いは実施の形態4の構成と実施の形態5の構成との両方を合わせもった構成にしても好適である。そして、厚さムラの非常に小さい基板が使用されることがマスクブランクスの情報として入力された場合には、実施の形態5の構成で描画するように選択すればよい。また、厚さムラが十分でない場合には、実施の形態1或いは実施の形態4の構成で描画するように選択すればよい。
以上の説明において、「〜部」或いは「〜工程」と記載したものの処理内容或いは動作内容は、コンピュータで動作可能なプログラムにより構成することができる。或いは、ソフトウェアとなるプログラムだけではなく、ハードウェアとソフトウェアとの組み合わせにより実施させても構わない。或いは、ファームウェアとの組み合わせでも構わない。また、プログラムにより構成される場合、プログラムは、磁気ディスク装置、磁気テープ装置、FD、或いはROM(リードオンリメモリ)等の記録媒体に記録される。
また、図2、図18或いは図24におけるコンピュータとなる計算機450、或いは図13におけるコンピュータとなる計算機660は、さらに、図示していないバスを介して、記憶装置の一例となるRAM(ランダムアクセスメモリ)、ROM、磁気ディスク(HD)装置、入力手段の一例となるキーボード(K/B)、マウス、出力手段の一例となるモニタ、プリンタ、或いは、入力出力手段の一例となる外部インターフェース(I/F)、FD、DVD、CD等に接続されていても構わない。
以上、具体例を参照しつつ実施の形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。
また、装置構成や制御手法等、本発明の説明に直接必要しない部分等については記載を省略したが、必要とされる装置構成や制御手法を適宜選択して用いることができる。例えば、可変成形型EB描画装置100を制御する制御部構成については、記載を省略したが、必要とされる制御部構成を適宜選択して用いることは言うまでもない。
その他、本発明の要素を具備し、当業者が適宜設計変更しうる全ての荷電粒子ビーム描画方法、荷電粒子ビーム描画装置、位置ずれ量計測方法及び位置計測装置は、本発明の範囲に包含される。
実施の形態1における電子ビーム描画方法の要部工程を示すフローチャート図である。 実施の形態1における描画装置の構成を示す概念図である。 実施の形態1における基板保持の状態の一例を示す概念図である。 実施の形態1における基板保持の状態の一例を示す断面概念図である。 実施の形態1における平面度測定器で基板裏面の3次元形状を計測する手法を説明するための概念図である。 実施の形態1における基板裏面の3次元形状の一例を示す図である。 実施の形態1における基板裏面のフィッティングされた3次元形状の一例を示す図である。 実施の形態1における位置ずれ量を算出する手法を説明するための概念図である。 実施の形態1における基板の表面のパターンの位置ずれ量分布の一例を示す図である。 実施の形態1における自重を排除した場合の変形を補正する位置ずれ補正量分布の一例を示す図である。 実施の形態1における位置ずれ補正を行なって描画されたEUV用マスクのパターン位置分布の一例を示す図である。 図10に示す分布と図11に示す分布とを差分した分布を示す図である。 実施の形態2における位置計測装置の構成を示す概念図である。 実施の形態2におけるテストマスクの一例を示す図である。 実施の形態2における3点支持部材の構成の一例を示す概念図である。 実施の形態2における静電チャック部材の構成の一例を示す概念図である。 実施の形態4における電子ビーム描画方法の要部工程を示すフローチャート図である。 実施の形態4における描画装置の構成を示す概念図である。 実施の形態4における試料の側面の一部を示す概念図である。 実施の形態4における理想的なチャック面をもつ静電チャックに保持された試料の断面の一部を示す概念図である。 実施の形態4における静電チャックの断面の一例を示す概念図である。 図21に示すチャック面をもつ静電チャックに保持された試料の断面の一部を示す概念図である。 実施の形態5における電子ビーム描画方法の要部工程を示すフローチャート図である。 実施の形態5における描画装置の構成を示す概念図である。 実施の形態5における基準チップ保持の状態の一例を示す断面概念図である。 実施の形態5における基準チップの一例を示す概念図である。 従来の可変成形型電子線描画装置の動作を説明するための概念図である。
符号の説明
100 可変成形型EB描画装置
101,340 試料
102 電子鏡筒
103 描画室
104 アライメントチャンバ
105 XYステージ
150 描画部
200 電子ビーム
201 電子銃
202 照明レンズ
203,410 第1のアパーチャ
204 投影レンズ
205,208 偏向器
206,420 第2のアパーチャ
207 対物レンズ
210 クランプ
212 上面基準片
214 クランプピン
220 3点支持部材
222 支持ピン
230 静電チャック部材
232 静電チャック面形状分布データ
234 識別マーク
320 偏向制御回路
322 描画データ処理回路
324,462 メモリ
326 HD装置
328 デフォルト値
330 電子線
411 開口
421 可変成形開口
430 荷電粒子ソース
450 計算機
451 差分演算部
452 近時演算部
454 傾き演算部
456 位置ずれ量演算部
458 係数演算部
460 加算部
500 平面度測定器
510 干渉計
520 基台
600 位置計測装置
602 筐体
610 パターン位置認識部
620 ステージ
622 位置制御系
630 定盤
640 搬送ロボット
642 ハンド
644 本体
646 ロボット制御回路
650 ホルダ
660 計算機
662 メモリ
672 アンプ
674 ステージ制御回路
710,712,714 パターン

Claims (10)

  1. 自重の影響を排除した場合の基板裏面の3次元形状を計測する裏面形状計測工程と、
    前記基板裏面の3次元形状に基づいて、前記基板裏面を平面に矯正した場合における前記基板の表面にパターンを描画した場合の前記パターンの第1の位置ずれ量を演算する位置ずれ量演算工程と、
    前記第1の位置ずれ量に基づいて、前記第1の位置ずれ量を補正するための位置ずれ補正量を示す第1の近似式の第1の係数を演算する係数演算工程と、
    前記基板裏面を平面に矯正せずに前記基板の表面に前記パターンを描画した場合の前記パターンの第2の位置ずれ量を補正するための位置ずれ補正量を示す第2の近似式の第2の係数を用いて、前記第2の係数に前記第1の係数を加算する加算工程と、
    加算された結果得られた第3の係数を用いた位置ずれ補正量を示す第3の近似式によって得られる位置ずれ補正量と前記第2の近似式によって得られる位置ずれ補正量との一方に基づいて、荷電粒子ビームを用いて前記基板の表面に前記パターンを描画する描画工程と、
    を備えたことを特徴とする荷電粒子ビーム描画方法。
  2. 前記基板が極端紫外露光に用いるマスク用の基板の場合に前記第3の近似式によって得られる位置ずれ補正量に基づいて描画し、前記基板が前記マスク用の基板でない場合に前記第2の近似式によって得られる位置ずれ補正量に基づいて描画することを特徴とする請求項1記載の荷電粒子ビーム描画方法。
  3. 前記荷電粒子ビーム描画方法は、さらに、
    位置計測装置と露光装置のいずれかで使用する静電チャック部材のチャック面形状の高さ分布の値を入力し、前記基板裏面の3次元形状における高さ分布の値と前記チャック面の高さ方向の値との差分値を演算し、
    前記差分値を前記基板裏面の3次元形状における基準の高さ分布データとして、前記第1の位置ずれ量を演算することを特徴とする請求項1記載の荷電粒子ビーム描画方法。
  4. 前記基板を縦に配置した状態で干渉計を用いて前記基板裏面の3次元形状を計測することを特徴とする請求項1記載の荷電粒子ビーム描画方法。
  5. 荷電粒子ビームを用いて基板の表面にパターンを描画する荷電粒子ビーム描画装置において、
    自重の影響を排除して計測された基板裏面の3次元形状の情報を入力し、前記基板裏面の3次元形状の情報に基づいて、前記基板裏面を平面に矯正した場合における前記基板の表面にパターンを描画した場合の前記パターンの第1の位置ずれ量を演算する位置ずれ量演算部と、
    前記第1の位置ずれ量に基づいて、前記第1の位置ずれ量を補正するための位置ずれ補正量を示す第1の近似式の第1の係数を演算する係数演算部と、
    前記基板裏面を平面に矯正せずに前記基板の表面に前記パターンを描画した場合の前記パターンの第2の位置ずれ量を補正するための位置ずれ補正量を示す第2の近似式の第2の係数を用いて、前記第2の係数に前記第1の係数を加算する加算部と、
    加算された結果得られた第3の係数を用いた位置ずれ補正量を示す第3の近似式によって得られる位置ずれ補正量と前記第2の近似式によって得られる位置ずれ補正量との一方に基づいて、前記荷電粒子ビームを偏向する偏向器と、
    を備えたことを特徴とする荷電粒子ビーム描画装置。
  6. 荷電粒子ビームを用いて基板の表面にパターンを描画する荷電粒子ビーム描画装置において、
    前記基板を配置するステージと、
    前記ステージ上に配置され、前記基板表面の高さ基準となる基準面を有する基準部材と、
    前記基準面と前記基板表面との高さを測定するセンサと、
    前記基板の表面にパターンを描画した場合に、前記基板表面の高さを前記基準面と同位置に矯正した際に生じる前記パターンの位置ずれ量を前記基準面と前記基板表面との高さの差分に基づいて演算する位置ずれ量演算部と、
    前記位置ずれ量に基づいて、前記位置ずれ量を補正するための位置ずれ補正量を示す近似式の係数を演算する係数演算部と、
    前記近似式によって得られる位置ずれ補正量を補正した位置に前記荷電粒子ビームを偏向する偏向器と、
    を備えたことを特徴とする荷電粒子ビーム描画装置。
  7. 前記荷電粒子ビーム描画装置は、さらに、前記基準部材の近傍に配置され、互いに高さが異なる複数の面を有する段差部材を備え、
    前記センサは、前記複数の面を用いてゲイン調整されることを特徴とする請求項6記載の荷電粒子ビーム描画装置。
  8. 前記複数の面には、高さを測定するセンサに使用される光に対して50%以上の反射防止効果を有する膜がコーティングされていることを特徴とする請求項7記載の荷電粒子ビーム描画装置。
  9. 自重の影響を排除した場合の基板裏面の3次元形状を計測する裏面形状計測工程と、
    前記基板裏面の3次元形状に基づいて、前記基板裏面を平面に矯正した場合における前記基板の表面にパターンを描画した場合に予測される前記パターンの位置ずれ量が補正されて描画された第1のパターンを用いて、前記基板裏面を静電チャックして前記第1のパターンの位置ずれ量を計測する第1の位置ずれ量計測工程と、
    基板裏面を平面に矯正せずに前記基板の表面にパターンを描画した場合に予測される前記パターンの位置ずれ量が補正されて描画された第2のパターンを用いて、前記基板裏面を3点支持して前記第2のパターンの位置ずれ量を計測する第2の位置ずれ量計測工程と、
    を備えたことを特徴とする位置ずれ量計測方法。
  10. 基板を3点支持する3点支持部材と、基板を静電チャックする静電チャック部材とを配置する配置部と、
    前記配置部に配置された3点支持部材と静電チャック部材との一方を載置するステージと、
    前記ステージ上に前記静電チャック部材が載置された状態で、前記静電チャック部材に電圧を印加するアンプと、
    前記ステージ上に載置された3点支持部材に支持された基板に形成されたパターンの位置と静電チャック部材に静電チャックされた基板上に形成されたパターンの位置とを認識する認識部と、
    を備えたことを特徴とする位置計測装置。
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