JP2007149658A - 誘電体ペースト、ガラスセラミック多層配線基板、電子装置、およびガラスセラミック多層配線基板の製造方法。 - Google Patents

誘電体ペースト、ガラスセラミック多層配線基板、電子装置、およびガラスセラミック多層配線基板の製造方法。 Download PDF

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Abstract

【課題】高い誘電率を有し、加熱や電圧印加に対する誘電体層の絶縁性が高いコンデンサを、1000℃以下で焼成することができる誘電体ペーストを提供すること。
【解決手段】誘電体ペーストは、チタン酸バリウム粉末を70.0乃至99.6質量部と、マンガンおよび希土類元素を含む軟化点が1000℃以下のガラスからなるガラス粉末を0.4乃至30.0質量部と、を含む。
【選択図】図1

Description

本発明は、チタン酸バリウムを用いた誘電体ペースト、誘電体層にチタン酸バリウムを用いたコンデンサを内蔵したガラスセラミック多層配線基板、およびそれを用いた電子装置、ならびにガラスセラミック多層配線基板の製造方法に関するものである。
コンデンサを小型化し、かつ大容量化するには、高い誘電率をもつ誘電体材料を使用する必要がある。この小型化と大容量化の要求に応えることが可能な誘電体材料の1つは、高い誘電率をもつ、チタン酸バリウムに代表されるペロブスカイト構造を有する酸化物である。コンデンサを内蔵する従来のガラスセラミック多層配線基板は、以下のように製造されている。まず、チタン酸バリウム粉末を主成分とする誘電体ペーストと、低抵抗金属粉末を主成分とする導体ペーストと、をガラスセラミックグリーンシート上に印刷してコンデンサを形成する。次に、先の導体ペーストをガラスセラミックグリーンシートの上に印刷して配線層を形成する。そして、コンデンサを形成したガラスセラミックグリーンシートと配線層を形成したガラスセラミックグリーンシートとを積層し、積層体を1000℃以下の比較的低温で同時焼成して作製する。
ところが、ペロブスカイト構造を有する酸化物でコンデンサの誘電体層を構成すると、電圧の印加や加熱によって酸素空孔を生じるので、内蔵したコンデンサの絶縁性が低くなった。また、O濃度の低い雰囲気、例えばN雰囲気の中で焼成すると、チタン酸バリウムが還元されるので酸素空孔が発生して誘電率が低下した。
絶縁性と誘電率の低下に対して以下の解決方法が、提案されている。チタン酸バリウムを主成分として酸化マンガン(MnO)および希土類元素を添加した誘電体をNiを用いた一対の内部電極で挟むようにして形成したセラミックコンデンサを、N雰囲気中で焼成すると、マンガンと希土類元素はペロブスカイト中へ過剰に拡散することがない。逆に、ペロブスカイト構造の結晶格子点にマンガン(Mn)および希土類元素を置換する程度に拡散し、ペロブスカイト構造を安定なものにすることができる。その結果、誘電体に電圧を印可しても、あるいは誘電体を加熱しても絶縁性と誘電率の低下を抑制することができる。この関連技術として下記の特許文献1がある。
特開2005−101478号公報
しかしながら、ガラスセラミック基板は1000℃以下で焼成するのに対して、チタン酸バリウムを主成分とする誘電体層は1250℃〜1350℃で焼成する必要がある。したがって、チタン酸バリウムを主成分とする誘電体層を内蔵するガラスセラミック基板を1000℃以下で焼成した場合には、誘電体層が十分に焼結しないため、誘電率が低下し、加熱や電圧印加に対する誘電体層の絶縁性が低くなるという問題点があった。
本発明は、高い誘電率を有し、加熱や電圧印加に対する誘電体層の絶縁性が高いコンデンサを、1000℃以下で焼成することができる誘電体ペーストを提供することにある。また、高い誘電率を有し、加熱や電圧印加に対する誘電体層の絶縁性が高いコンデンサを内蔵するガラスセラミック多層配線基板を提供する。
上記課題を解決するため、発明者は、誘電体ペーストの組成について再検討した。
その結果、チタン酸バリウムを主成分とする誘電体層を内蔵するガラスセラミック基板を1000℃以下で焼成すると、誘電体層に含まれる酸化マンガン(MnO)および希土類元素が誘電体層の焼結を阻害し、誘電体層の内部に空隙が生じ、誘電率が低下することを見出し、加熱や電圧印加に対する誘電体層の絶縁性が低くなる原因になっていることが明らかとなった。
そこで発明者は、マンガンおよび希土類元素をガラスのネットワーク内に形成することにより、マンガンおよび希土類元素がチタン酸バリウムの焼結を阻害せず、ガラスの軟化点である1000℃以下で焼結することができることを見出した。また、N雰囲気中での焼成時あるいは焼結後に電圧印加や加熱によって誘電体層に酸素空孔が生じた場合でも、マンガンおよび希土類元素がペロブスカイト結晶の格子点に置換することができるのでチタン酸バリウム結晶は安定なペロブスカイト構造となり、高誘電率で絶縁性の高い誘電体が実現できる。
本発明の誘電体ペーストは、チタン酸バリウム粉末を70.0乃至99.6質量部と、マンガンおよび希土類元素を含む軟化点が1000℃以下のガラスからなるガラス粉末を0.4乃至30.0質量部と、を含むことを特徴とする。
本発明の誘電体ペーストにおいて、マンガンが、ガラス100質量部に対して0.5乃至10.0質量部含まれており、希土類元素が、ガラス100質量部に対して2.0乃至25.0質量部含まれていることを特徴とする。
本発明のガラスセラミック多層配線基板は、ガラスセラミックから成る絶縁体層が複数積層された積層体と、配線層と、チタン酸バリウム70.0乃至99.6質量部、マンガンおよび希土類元素を含む軟化点が1000℃以下のガラス0.4乃至30.0質量部から成る誘電体層と電極とから成るコンデンサ部とを具備することを特徴とする。
本発明のガラスセラミック多層配線基板において、マンガンがガラス100質量部に対して0.5乃至10.0質量部含まれ、希土類元素がガラス100質量部に対して2.0乃至25.0質量部含まれていることを特徴とする。
本発明の電子装置は、ガラスセラミックから成る絶縁体層が複数積層された積層体と、配線層と、チタン酸バリウム70.0乃至99.6質量部、マンガンおよび希土類元素を含む軟化点が1000℃以下のガラス0.4乃至30.0質量部から成る誘電体層と電極とから成るコンデンサ部とを具備するガラスセラミック多層配線基板に、電子素子が搭載され、該電子素子の電極と前記コンデンサ部の電極とが前記絶縁体層に形成した配線導体を介して電気的に接続されていることを特徴とする。
本発明のガラスセラミック多層配線基板の製造方法は、ガラスセラミックグリーンシートを準備する工程と、前記ガラスセラミックグリーンシートの表面に、電極層と上記本発明の誘電体ペーストにより形成された誘電体層とからなるコンデンサ部を形成する工程と、前記ガラスセラミックグリーンシートを積層して積層体を作製する工程と、前記積層体を焼成する工程とを有することを特徴とする。
本発明によれば、1000℃以下の比較的低温で焼成を行なってもチタン酸バリウムが十分に焼結し、かつチタン酸バリウム結晶を安定したペロブスカイト結晶とすることができる。
本発明の誘電体ペースト、ガラスセラミック多層配線基板、電子装置、およびガラスセラミック多層配線基板の製造方法について、好適な実施例を交えながら詳細に説明する。
図1は、本発明のガラスセラミック多層配線基板の実施の形態の一例を示す断面図である。また、図2および図3は、それぞれ本発明の電子装置の断面図および斜視図である。
誘電体ペーストは、70.0乃至99.6質量部のチタン酸バリウム粉末をと0.4乃至30.0質量部のガラス粉末とを含む。この誘電体ペーストを用いれば、誘電体層1を1000℃以下で焼結した時、誘電体層1内部に空隙の発生が抑制される。その結果、高い誘電率を有する誘電体層1を形成できるため、コンデンサを内蔵する多層配線基板を小型化、大容量化することに適応することができる。
本発明の誘電体ペーストを用いれば、N雰囲気中での焼成時、あるいは焼結体に電圧を印加したり、あるいは焼結体を加熱したりした時、誘電体層に酸素空孔を生じても、発生した酸素空孔にマンガンまたは希土類元素が入る。換言すれば、これらの元素がペロブスカイト結晶の格子点に位置する酸素と置換するため、ペロブスカイトの結晶構造が安定化され、高誘電率で絶縁性の高い誘電体層を維持することができる。
チタン酸バリウム粉末は、結晶粒径が小さいことが好ましい。例えば、マイクロトラック法等で測定して得られる個数積算粒径分布における50%粒径が0.7μm以下とすれば良い。結晶粒径が小さいのでチタン酸バリウムを主成分とする誘電体層を1000℃以下で焼結させることが容易となる。また、内部に空隙などが生じてポーラスになるのを抑制するのが容易となる。それらの結果、高い誘電率が得られ易くなり、基板強度も高く維持することが容易となる。
ガラス粉末は、マンガンおよび希土類元素を含むことが重要である。マンガンおよび希土類元素は、ガラスのネットワーク内に存在しているため、チタン酸バリウムの焼結が阻害されず、ガラスの軟化点である1000℃以下で焼結することができる。
しかも、チタン酸バリウムのペロブスカイト結晶におけるTiサイトに置換固溶することによりアクセプタとして働く。O濃度の低い雰囲気、例えばN雰囲気の中で焼成を行う際に、チタン酸バリウムが還元されて酸素空孔が発現するが、アクセプタであるマンガンがTiサイトに置換固溶する。マンガンはチタンに比べて価数が2小さいため、Tiサイトにマンガンが固溶すると、一つの酸素空孔の発現で+2に帯電したチタン酸バリウム結晶を電気的に補償するので、結晶の絶縁性を保つことができる。その結果、絶縁性を大きく向上し、価数変化による化学的安定性を増すことができる。
また、マンガンがチタン酸バリウムの焼結過程における粒成長を抑制する効果を有するので、チタン酸バリウムの結晶粒径を小さくすることができる。その結果、誘電体層を構成するチタン酸バリウムは、誘電率が高く、広い温度領域で誘電率の変化(温度変化率)が小さい正方晶結晶とすることができ、絶縁耐圧を高くすることができる。
一方、希土類元素は、O濃度の低い、例えばN雰囲気中などで焼成を行う際にBaまたはTiサイトのいずれにも固溶することができ、それぞれアクセプタおよびドナーとして振舞う。焼成時に発生するチタン酸バリウム中のBaまたはTiサイトのどちらか不足しているサイトに選択的に固溶するため、マンガンの場合と同様に電荷の補償によってチタン酸バリウムの構造をより安定なものとすることができる。その結果、誘電体層の加熱や電圧印加に対する絶縁性を大きく向上させることができる。
希土類元素は、YとLa〜Luのアクチノイドを意味する。希土類元素が、BaイオンとTiイオンの中間の大きさのイオン半径を有していればBaとTiとの両方のサイトに固溶することが可能となる。チタン酸バリウムの構造を電気化学的により安定な結晶にするという観点からは、Gd、Tb、Dy、Y、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、等が挙げられる。
ガラス粉末に含まれるマンガンは、ガラス100質量部に対して0.5乃至10.0質量部含まれており、ガラス粉末に含まれる希土類元素は、ガラス粉末100質量部に対して2.0乃至25.0質量部含まれていることが好ましい。ガラスが液相となる温度を比較的低くして誘電体層を1000℃以下でより良好に焼結させるという観点からは、ガラス粉末に含まれるマンガンを10.0質量部以下、およびガラス粉末に含まれる希土類元素を25.0質量部以下とすることが好ましい。これにより、誘電体層の内部に空隙などが生じるのをより有効に抑制して緻密なものとすることができ、より高い誘電率とすることができるとともに、基板強度をより高めることができる。また、チタン酸バリウムの耐還元性を高くし、チタン酸バリウムの構造を安定にする作用を高めることによって、誘電体層の加熱や電圧印加に対する絶縁性の低下をより抑えるという観点からは、ガラス粉末に含まれるマンガンを0.5質量部以上、およびガラス粉末に含まれる希土類元素を2.0質量部以上とすることが好ましい。
ここで、ガラス粉末に含まれるマンガンおよび希土類元素の成分比は、蛍光X線分析等で測定して得られるものである。誘電体ペースト中のガラス粉末を分析するには、必要に応じて誘電体ペーストを溶剤で薄める等して遠心分離器などの分離装置によりガラス粉末のみを取り出して分析することにより得られる。後述するように誘電体ペーストを用いて誘電体グリーンシートを形成した場合も同様に、誘電体グリーンシートを溶剤で溶解してガラス粉末を分離した後に分析すればよい。
ガラス粉末は、軟化点が1000℃以下のガラスからなる。よって、チタン酸バリウムを1000℃以下の温度で焼成することができ、ガラスセラミックスとコンデンサとの同時焼成が可能となる。
ガラス粉末は、アルカリ金属元素を含有していることが好ましい。アルカリ金属元素を含有したガラスは、1000℃以下の低温で液相となりチタン酸バリウムを液相中に溶解させることによってチタン酸バリウムの液相焼結を促すため、チタン酸バリウムを1000℃以下の低温で焼結させることが容易になる。アルカリ金属元素の中でも、Li、Na等の原子半径の小さい元素がより大きい効果を有することから、少量のガラス添加で緻密で高誘電率の誘電体層を得ることができる。
上記のガラス粉末はガラスを構成する網目形成酸化物および網目修飾酸化物と、アルカリ金属酸化物と、MnOと希土類酸化物とを混合したものを溶融してガラス化させ、例えば回転ミル法やジェットミル法等の粉砕方法で粉砕することにより得ることができる。アルカリ金属元素、マンガン、希土類元素はガラスを構成するネットワーク内に取り込まれているため、ガラスが軟化する温度が高くなることが抑制される。
網目形成酸化物としては、SiO、B、SO、P、As、Sb、等が挙げられ、網目修飾酸化物としては、MgO、CaO、BaO、等が挙げられ、アルカリ金属酸化物としては、LiO、NaO、KO、CsO、等が挙げられ、希土類酸化物としては、Gd、Tb、Dy、Y、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、等が挙げられる。
上記の方法で得たアルカリ金属元素とマンガンと希土類元素とを含むガラスとしては、アルカリ金属元素をMとし、希土類元素をMと示すと、SiO−M O−MnO−M 、SiO−B−M O−MnO−M 、SiO−B−Al−M O−MnO−M が挙げられる。なかでも、誘電体ペーストをより低温で焼結させ、チタン酸バリウムの構造をより安定なものにするという観点からは、SiO−LiO−MnO−Yが好ましい。
誘電体ペーストに用いられる樹脂バインダおよび溶剤としては、ガラスセラミックグリーンシートとの同時焼成が可能であれば特に制限されるものではなく、例えばガラスセラミックグリーンシートに配合される樹脂バインダおよび溶剤と同様のものが使用可能である。樹脂バインダとしては、例えばアクリル樹脂(アクリル酸、メタクリル酸またはそれらのエステルの単独重合体または共重合体で、具体的にはアクリル酸エステル共重合体、メタクリル酸エステル共重合体、アクリル酸エステル−メタクリル酸エステル共重合体等)、ポリビニルブチラール、ポリビニルアルコール、アクリル−スチレン樹脂、ポリプロピレンカーボネート、セルロース等の単独重合体または共重合体が挙げられる。溶剤としては、チタン酸バリウム粉末とガラス粉末および樹脂バインダを分散させ、適切な粘度の誘電体ペーストが得られるように、例えば炭化水素類、エーテル類、エステル類、ケトン類、アルコール類、水等の溶剤が挙げられる。また、分散をより良好なものとするために分散剤を添加してもよい。
樹脂バインダはチタン酸バリウム粉末とガラス粉末を合わせた誘電体粉末100質量部に対して5〜40質量部程度添加し、溶剤は誘電体粉末100質量部に対して1〜20質量部程度添加するとよい。後述するように誘電体ペーストを用いて誘電体グリーンシートを形成する場合は混合粉末100質量部に対して樹脂バインダを5〜40質量部程度添加し、溶剤は混合粉末100質量部に対して10〜50質量部程度添加するとよい。
誘電体ペーストの作製方法としては、誘電体粉末に樹脂バインダおよび溶剤を加え、例えば三本ロール等の混練手段により混練することで作製される。誘電体ペーストを用いて誘電体グリーンシートを形成する場合は、誘電体粉末に樹脂バインダおよび溶剤を加え、例えばボールミル等の混合手段により混合することで作製される。
本発明のガラスセラミック基板は以下のようにして作製される。まず、ガラスセラミックグリーンシートを準備する。ガラスセラミックグリーンシートは、ガラス粉末またはガラス粉末とセラミック粉末との混合物、および樹脂バインダに、溶剤(有機溶剤、水等)、必要に応じて所定量の可塑剤、分散剤を加えてボールミル法等の混合手段により混合することによりスラリーを得、これをPETフィルム等の支持体上にドクターブレード法、リップコーター法、ダイコーター法等によりシート状に成形して乾燥することによって得る。
セラミック粉末としては、例えばAl、SiO、ZrOとアルカリ土類金属酸化物との複合酸化物、TiOとアルカリ土類金属酸化物との複合酸化物、AlおよびSiOから選ばれる少なくとも1種を含む複合酸化物(例えばスピネル、ムライト、コージェライト)等の粉末が挙げられる。
ガラス粉末としては、例えばSiO−B、SiO−B−Al、SiO−B−Al−MO(但し、MはCa、Sr、Mg、BaまたはZnを示す)、SiO−Al−MO−MO(但し、MおよびMは同一または異なってCa、Sr、Mg、BaまたはZnを示す)、SiO−B−Al−MO−MO(但し、MおよびMは上記と同じである)、SiO−B−M O(但し、MはLi、NaまたはKを示す)、SiO−B−Al−M O(但し、Mは上記と同じである)、SiO−Bi、SiO−B−Bi、SiO−B−Al−Bi等のガラス粉末が挙げられる。
なお、誘電体ペーストを実際に用いるときには、上記の誘電体ペースト組成に対して、樹脂バインダおよび溶剤を加えることは言うまでもない。
樹脂バインダとしては、従来からセラミックグリーンシートに使用されているものが使用可能であり、例えばアクリル樹脂(アクリル酸、メタクリル酸またはそれらのエステルの単独重合体または共重合体で、具体的にはアクリル酸エステル共重合体、メタクリル酸エステル共重合体、アクリル酸エステル−メタクリル酸エステル共重合体等)、ポリビニルブチラール、ポリビニルアルコール、アクリル−スチレン樹脂、ポリプロピレンカーボネート、セルロース等の単独重合体または共重合体が挙げられる。
溶剤としては、ガラス粉末とセラミック粉末、および樹脂バインダを分散させ、グリーンシート成形に適した粘度のスラリーが得られるように、例えば炭化水素類、エーテル類、エステル類、ケトン類、アルコール類等の有機溶剤が挙げられる。
次に、得られたガラスセラミックグリーンシートの表面に、電極層と誘電体ペーストにより形成された誘電体層とからなるコンデンサ部を形成する。ガラスセラミックグリーンシート上に電極層を形成し、その上に誘電体層を形成し、さらにその上に電極層を形成することでコンデンサ部が形成される。
ガラスセラミックグリーンシート上に電極層を形成する方法としては、導体ペーストを所定パターン形状に印刷する方法を用いることができる。導電体ペーストは導体材料粉末に樹脂バインダおよび溶剤を加え、例えば三本ロール等の混練手段により混練することで作製され、スクリーン印刷法やグラビア印刷法等の印刷方法により印刷される。
導体材料粉末の導体材料としては、例えばAu,Ag,Cu,Pd,Pt,W等の1種または2種以上の金属が挙げられ、2種以上の場合の粉末は2種以上の金属粉末を混合したものでもよいし、合金化、コーティング等により作製された2種以上の金属を含む粉末であってもよい。焼成時に絶縁基板3および誘電体層1のそれぞれの成分が相互拡散し、誘電体層1の誘電率が減少することを抑えるために、少なくとも電極層2となる部分の導電体ペーストの導体材料粉末は直径5μm以下の粒径の細かいものであることが好ましい。
また、上記導体材料と絶縁基板との接着をよくするために必要に応じてガラスが添加される。このガラスとしては、例えばガラスセラミックグリーンシートに配合されるガラスと同様のものが使用可能である。
導体ペーストに用いられる樹脂バインダおよび溶剤としては、ガラスセラミックグリーンシートとの同時焼成が可能であれば特に制限されるものではなく、例えばガラスセラミックグリーンシートに配合される樹脂バインダおよび溶剤と同様のものが使用可能である。なお、電極層の形成と同時に電極層以外の配線層も電極層と同様にして形成される。また、電極層と配線層との接続または配線層同士を接続するためのビアホール導体やスルーホール導体等の貫通導体も形成される。貫通導体は、印刷により電極層および配線層を形成する前にパンチング加工やレーザー加工等によりガラスセラミックグリーンシートに形成した貫通孔に、導体材料粉末をペースト化した貫通導体用の導体ペーストを印刷やプレス充填により埋め込む等の手段によって形成される。貫通導体用の導体ペーストは上記導体ペーストと同様の金属が使用可能であるが、貫通導体と絶縁基板との接着をよくするために必要に応じてガラスが添加される。ガラス量が少なくなると、貫通導体と絶縁基板の界面に隙間やボイドが発生し、基板強度の低下、等の不具合が生じる。ガラスとしては、例えばガラスセラミックグリーンシートに配合されるガラスと同様のものが使用可能である。
電極層および配線層の形成方法は、上記のような導体ペーストを印刷する方法以外に、めっき法や蒸着法等により所定パターン形状の金属膜を形成するようなグリーンシート上に直接形成する方法、あるいは印刷により所定パターン形状に形成した導体厚膜や所定パターン形状に加工した金属箔、めっき法や蒸着法等により形成した所定パターン形状の金属膜をグリーンシート上に転写する方法を用いてもよい。
ガラスセラミックグリーンシート上に形成された電極層の上に誘電体層を形成する方法は、誘電体ペーストをスクリーン印刷法やグラビア印刷法等により印刷することにより形成する方法、または、誘電体ペーストをスラリーとして用いてドクターブレード法、リップコーター法、ダイコーター法等の成型方法により誘電体グリーンシートを作製し、電極層の形成されたガラスセラミックグリーンシート上に積層する方法を用いることができる。
形成された誘電体層の上にさらに電極層を形成する方法は、先の電極層の形成と同様にして行なわれる。後述するガラスセラミックグリーンシート積層体を作製する工程において、コンデンサ部の上部に積層されるガラスセラミックグリーンシートの下面に電極層を形成しておき、誘電体層の位置に合わせて積層してもよい。また、誘電体グリーンシートを積層する方法の場合、誘電体グリーンシートの上面にあらかじめ上部の電極層を形成しておいたものを位置合わせして積層してもよい。
コンデンサ部は、より高容量とするために複数の誘電体層と電極層とが交互に重なるように形成してもよい。
次に、コンデンサ部が形成されたガラスセラミックグリーンシートを含む複数のガラスセラミックグリーンシートを位置合わせして積層し、圧着することによりガラスセラミックグリーンシート積層体を作製する。圧着は3.0〜8.0MPa程度の圧力を加えて行ない、必要に応じて35〜80℃で加熱を行なう。グリーンシート同士の十分な接着性を得るために、グリーンシートに溶剤と樹脂バインダを混合するなどして作製した接着剤を用いてもよい。
そして最後に、グリーンシート積層体を焼成することによりコンデンサを内蔵したガラスセラミック多層配線基板が作製される。焼成する工程は、100〜800℃の温度範囲で有機成分を分解、揮発させ、約800〜1000℃でガラスセラミックを焼結させる。焼成雰囲気はセラミック粉末や導体材料により異なり、電極層や配線層の導体材料が酸化しやすいCuの場合は、窒素雰囲気等の還元雰囲気中や真空雰囲気等の非酸化性雰囲気中等で行なわれ、有機成分の除去を効果的に行なうために水蒸気等を含ませてもよい。
グリーンシート積層体の上下面にさらに拘束グリーンシートを積層して焼成し、焼成後に拘束グリーンシートを除去するようにすれば、より高寸法精度のガラスセラミック多層基板を得ることが可能となる。拘束グリーンシートは、Al等の難焼結性無機材料を主成分とするグリーンシートであり、焼成時に収縮しないものである。この拘束グリーンシートが積層された積層体は、収縮しない拘束グリーンシートにより積層平面方向(xy平面方向)の収縮が抑制され、積層方向(z方向)にのみ収縮するので、焼成収縮に伴う寸法ばらつきが抑制される。
また、拘束グリーンシートには難焼結性無機成分に加えて、焼成温度以下の軟化点を有するガラス成分、例えばグリーンシート中のガラスと同じガラスを含有させるとよい。焼成中にこのガラスが軟化してグリーンシートと結合することによりグリーンシートと拘束グリーンシートとの結合が強固なものとなり、より確実な拘束力が得られるからである。このときのガラス量は難焼結性無機成分とガラス成分を合わせた無機成分に対して0.5〜15質量%とすると拘束力が向上し、かつ拘束グリーンシートの焼成収縮が0.5%以下に抑えられる。
拘束グリーンシートを除去する方法としては、例えば研磨、ウォータージェット、ケミカルブラスト、サンドブラスト、ウェットブラスト(砥粒と水とを空気圧により噴射させる方法)等が挙げられる。
なお、作製されたガラスセラミック多層配線基板の誘電体層に含まれるチタン酸バリウムとガラスの成分比およびガラスに含まれるマンガンおよび希土類元素の成分比は、誘電体ペーストのそれとほとんど変わることはなく、ガラスセラミック多層配線基板からも分析することができるものである。
よって、本発明の誘電体ペーストとガラスセラミックグリーンシートとを焼成することにより作製したガラスセラミック多層配線基板は、チタン酸バリウム70.0乃至99.6質量部、マンガンおよび希土類元素を含む軟化点が1000℃以下のガラス0.4〜30.0質量部から成る誘電体層と、電極と、から成るコンデンサ部を具備するものとなる。
誘電体層の成分比は、ガラスセラミック多層配線基板を切断し、断面に現れた誘電体層の成分比を原子吸光分析、発光分析等で測定することによって得られる。具体的な方法としては、まず基板を切断し、断面を研磨するなどして内部に形成された誘電体層1を外部から観察可能な状態にした後に、例えばレーザーアブレーションシステム(LSX−200、CETAC Tachnologies社製)を用いて誘電体部分の10μm程度の範囲内にレーザーを照射することにより誘電体成分を蒸発させる。蒸発された誘電体成分にICP発光分光分析を行うことにより、各元素における酸化物における成分比を測定する。次に得られた成分比から、チタン酸バリウム成分の成分比に相当するBaO成分とTiO成分を加えた部分と、その他の部分であるガラス成分比の算出を行う。算出したガラス成分比を100質量部とし、その中に含まれるMnOおよび希土類酸化物の成分比の算出を行う。
そして本発明の電子装置は、上記本発明のガラスセラミック多層配線基板に半導体素子等の電子素子6を半田などの電気的接続部材7を介して搭載することにより構成される。電子素子6の電極は、絶縁体層3に形成した配線導体層5や貫通導体4を含む配線導体を介して、ガラスセラミック多層配線基板のコンデンサ部の電極2と電気的に接続されている。
このような構成により、従来、ガラスセラミック多層配線基板の表面に実装していたコンデンサ素子の数を減少させることができ、ガラスセラミック多層配線基板を小型化できる。
本発明の誘電体ペーストおよびガラスセラミック多層配線基板の実施例を以下に詳細に説明する。図1に試料として作製したガラスセラミック多層配線基板の断面図を示す。図1において、1は誘電体層、2は電極層、3はガラスセラミックからなる絶縁体層、4は貫通導体、5は配線層である。この図1に示したガラスセラミック多層配線基板は次のように作製した。
まず、ガラスとしてSiO−CaO−MgOガラス粉末60質量部と、セラミック粉末としてAl粉末40質量部とを混合し、この混合した粉末100質量部に対して、樹脂バインダとしてアクリル樹脂12質量部、フタル酸可塑剤6質量部および溶剤としてトルエン30質量部を加え、ボールミル法により混合しスラリーとし、このスラリーを用いてドクターブレード法により厚さ250μmの絶縁体層3となるガラスセラミックグリーンシートを成形した。
次に、中層の絶縁体層3となるガラスセラミックグリーンシート上に、導体ペーストをスクリーン印刷により塗布し、80℃の温風により乾燥することにより縦1.3mm×横1.3mm×厚み12μmの電極層2を形成した。導体ペーストは、Cu粉末98.0質量部とSiO−Bガラス粉末2.0質量部とを混合し、この混合粉末100質量部に対して樹脂バインダとしてアクリル樹脂10.9質量部、溶剤としてテルピネオール1.5質量部を加えて、攪拌脱泡機SNB−350(アイ・ケイ・エス社製)を用いて混練して作製した。
次に、電極層2上に誘電体ペーストをスクリーン印刷法により塗布し、80℃の温風により乾燥することにより縦1.7mm×横1.7mm×厚み27μmの誘電体層を形成した。誘電体ペーストは、チタン酸バリウム粉末とSiO−LiO−MnO−M(Mは希土類元素)ガラス粉末とからなる混合粉末100質量部に、樹脂バインダとしてアクリル樹脂30.0質量部、溶剤としてテルピネオール3.0質量部、ノニオン分散剤3.0質量部を加えて攪拌脱泡機により十分に混合した後に3本ロールで十分に混練して作製した。チタン酸バリウム粉末とガラス粉末の比率、ガラス中に含まれるマンガン(Mn)量、ガラス中に含まれる希土類元素の種類および量は表1に示すようなものを作製した。
そして、誘電体層1上に導体ペーストを塗布し、80℃の温風により乾燥して縦1.3mm×横1.3mm×厚み12μmの上部の電極パターン2を形成することによりコンデンサ部を形成した。
また、下層および上層の絶縁体層3となるガラスセラミックグリーンシートに、金型によるうち抜き加工により直径0.2mmの貫通孔を形成し、貫通孔内部に貫通導体用の導体ペーストをスクリーン印刷により充填することにより貫通導体4を形成した。貫通導体用の導体ペーストは、Cu粉末92.0質量部とSiO−Bガラス粉末8.0質量部とを混合し、この混合粉末100質量部に対して樹脂バインダとしてアクリル樹脂12.0質量部、溶剤としてテルピネオール1.0質量部を加えて、攪拌脱泡機SNB−350(アイ・ケイ・エス社製)を用いて混練して作製した。ガラスセラミックグリーンシート上に貫通導体4が露出した部分に重ねて導体ペーストを塗布し、80℃の温風により乾燥して配線層5を形成した。
次に、上層、中層および下層の絶縁体層3となるガラスセラミックグリーンシートを積層し、5.6Paの圧力、55℃の温度で真空プレスすることによりガラスセラミックグリーンシート積層体を作製した。
最後に、ガラスセラミックグリーンシート積層体を60℃の温水に通したN雰囲気中で700℃1時間脱バインダし、続いてN雰囲気中で900℃、40分間焼成することによりガラスセラミック多層配線基板を作製した。
このようにして得られたガラスセラミック多層配線基板は、内蔵コンデンサの容量値、加熱や電圧印加に対する絶縁性の評価を行った。
容量の測定は、インピーダンス測定器(型式「4294Aプレシジョンインピーダンスアナライザ」、測定精度±0.08%、アジレントテクノロジー株式会社製)のプローブを配線層5にあて、測定周波数1MHz、測定温度25℃の条件で行なった。
加熱や電圧印加に対する絶縁性の評価は、125℃の加熱および32Vの電圧印加を行い、加熱、電圧印加後、0時間、100時間、500時間、1000時間後の絶縁抵抗値の測定を行った。絶縁抵抗値の測定は、測定電圧16V、測定温度25℃の条件で、デジタルスーパーメグオームメーターDSM−8103(TOA社製)を用いて行い、電圧印加後1分後の絶縁抵抗値を測定した。
内蔵コンデンサの容量値と絶縁抵抗値の測定結果を図4〜図6に示す。
ここで、所望の容量値が得られている指針の1つとして、400pF以上、より好ましくは700pF以上を目安とした。また、絶縁抵抗信頼性の評価の指針として積層セラミックコンデンサの絶縁抵抗値に関する規格を目安とし、125℃の加熱および32Vの電圧印加をかけたとき1000時間後の絶縁抵抗値が1.0×10Ω以上であるならば16Vの使用電圧で適応可能な内蔵コンデンサであるとした。また、1000時間後の絶縁抵抗値が5.0×10Ω以上の場合は16Vの使用電圧において充分高い信頼性をもつ内蔵コンデンサであるとした。よって、容量値が400pF以上で、かつ1000時間後の絶縁抵抗値が1.0×10Ω以上の場合は、本発明の目的を達成できた優れたものである。特に、容量値が700pF以上で、かつ1000時間後の絶縁抵抗値が5.0×10Ω以上の場合は、高誘電率で絶縁性が非常に優れたものであると考えられる。
実施例201〜252と比較例101〜116との比較から、チタン酸バリウム粉末とマンガンおよび希土類元素であるYを含むガラス粉末を用いて作製した実施例201〜252のコンデンサは、充分高い容量値と充分高い信頼性をもつ内蔵コンデンサであることがわかった。特に、誘電体ペースト中に含まれるガラス量を0.4乃至30.0質量部とするとともに、マンガンを上記ガラス100質量部に対して0.5乃至10.0質量部とし、かつ、希土類元素を上記ガラス100質量部に対して2.0乃至25.0質量部とした実施例202〜204,221〜223,228〜230,235〜237,247〜252は、容量値が700pF以上で、かつ1000時間後の絶縁抵抗値が5.0×10Ω以上となり、高誘電率で絶縁性が非常に優れたものとなることが分かった。
これに対し、本発明の範囲外である比較例101〜116のコンデンサは、容量値が低いか、または、絶縁抵抗値の低下が見られた。
本発明は、その精神または主要な特徴から逸脱することなく、他のいろいろな形態で実施できる。従って、前述の実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、本発明の範囲は特許請求の範囲に示すものであって、明細書本文には何ら拘束されない。さらに、特許請求の範囲に属する変形や変更は全て本発明の範囲内のものである。
本発明のガラスセラミック多層配線基板の実施の形態の一例を示す断面図である。 本発明の電子装置の実施の形態の一例を示す断面図である。 本発明の電子装置の実施の形態の一例を示す斜視図である。 本発明の誘電体ペーストの評価結果を示す表である。 本発明の誘電体ペーストの評価結果を示す表である。 本発明の誘電体ペーストの評価結果を示す表である。
符号の説明
1・・・誘電体層
2・・・電極層
3・・・絶縁体層
4・・・貫通導体(配線導体)
5・・・配線層(配線導体)
6・・・電子素子

Claims (6)

  1. チタン酸バリウム粉末を70.0乃至99.6質量部と、
    マンガンおよび希土類元素を含む軟化点が1000℃以下のガラスからなるガラス粉末を0.4乃至30.0質量部と、
    を含むことを特徴とする誘電体ペースト。
  2. 前記マンガンが、前記ガラス100質量部に対して0.5乃至10.0質量部含まれており、前記希土類元素が、前記ガラス100質量部に対して2.0乃至25.0質量部含まれていることを特徴とする請求項1記載の誘電体ペースト。
  3. ガラスセラミックから成る絶縁体層が複数積層された積層体と、
    配線層と、
    チタン酸バリウム70.0乃至99.6質量部、マンガンおよび希土類元素を含む軟化点が1000℃以下のガラス0.4乃至30.0質量部から成る誘電体層と電極とから成るコンデンサ部と
    を具備することを特徴とするガラスセラミック多層配線基板。
  4. 前記マンガンが、前記ガラス100質量部に対して0.5乃至10.0質量部含まれており、前記希土類元素が、前記ガラス100質量部に対して2.0乃至25.0質量部含まれていることを特徴とする請求項3記載のガラスセラミック多層配線基板。
  5. 請求項3又は4記載のガラスセラミック多層配線基板を具備し、
    該ガラスセラミック多層配線基板に電子素子が搭載され、
    該電子素子の電極と前記コンデンサ部の電極とが前記絶縁体層に形成した配線導体を介して電気的に接続されていることを特徴とする電子装置。
  6. ガラスセラミックグリーンシートを準備する工程と、
    前記ガラスセラミックグリーンシートの表面に、電極層と請求項1または請求項2のいずれかに記載の誘電体ペーストにより形成された誘電体層とからなるコンデンサ部を形成する工程と、
    前記ガラスセラミックグリーンシートを積層して積層体を作製する工程と、
    前記積層体を焼成する工程と
    を有することを特徴とするガラスセラミック多層配線基板の製造方法。
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