JP2007149280A - クランパを備えたディスク装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】クランパの位置決め精度を向上し、且つディスク装置の薄型化が可能なクランパを備えたディスク装置を提供する。
【解決手段】ディスクをターンテーブルと共に挟持するクランパを備えたディスク装置において、前記ディスクを挟持する際に前記ターンテーブルの略中央部分に形成する凹部と嵌合する前記クランパ1の凸部11の先端面から該凸部11の外周面に向かって切り欠いた単数又は複数の略平面の傾斜面12を形成する。前記凸部11先端に直線部分を残した状態で傾斜面12を形成することにより、該凸部11を必要以上に長く形成することなく前記ターンテーブルに対する前記クランパ1の位置決め精度が向上でき、且つ前記クランパ1を備えたディスク装置の薄型化が可能となる。
【選択図】図1
【解決手段】ディスクをターンテーブルと共に挟持するクランパを備えたディスク装置において、前記ディスクを挟持する際に前記ターンテーブルの略中央部分に形成する凹部と嵌合する前記クランパ1の凸部11の先端面から該凸部11の外周面に向かって切り欠いた単数又は複数の略平面の傾斜面12を形成する。前記凸部11先端に直線部分を残した状態で傾斜面12を形成することにより、該凸部11を必要以上に長く形成することなく前記ターンテーブルに対する前記クランパ1の位置決め精度が向上でき、且つ前記クランパ1を備えたディスク装置の薄型化が可能となる。
【選択図】図1
Description
本発明は、搬送手段によって装置内部に搬入されたディスクの略中央部分を該ディスクの上下面方向より挟持するためのクランパとターンテーブルとを備えたディスク装置に関し、特にディスクの上面側に位置するクランパの形状を部分的に変更することによってディスク装置の薄型化を図ると同時にターンテーブルとの嵌合状態における位置精度の向上を可能としたディスク装置に関する。
従来、記憶媒体のディスクを装置内部に搬入して該ディスクより情報を読み込み再生する、或いは該ディスクに情報を書き込み記録するディスク装置として種々の形式がある。例えば、装置内部と装置外部との間で往復直線移動を可能とするトレイにディスクを載置して装置内部へと搬送するトレイ形式のディスク装置や、装置に設けた挿入口よりディスクを直接挿入することで内部の搬入機構が該ディスクを装置内部へと搬送するスロットイン形式のディスク装置、或いは開閉可能な蓋を開けることによってディスクの載置部分が現れる形式のディスク装置(一般的にポータブル形式のディスク装置に採用されている)等がある。このようにディスクを装置内部へと搬送するための手段は形式によって夫々異なるが、装置内部における記録或いは再生手段についてはほとんどが同じ構造となっている。即ち、装置内部の所定位置に搬入されたディスクの下面側(ディスクの記録面側)は回転可能なターンテーブルによって支持され、このターンテーブルと対向する位置に設けたクランパがディスクの上面側(ディスクのレーベル面側)を押圧することによってディスクの上下面をクランパとターンテーブルとによって挟持した状態とし、この状態からターンテーブルの回転に合わせてディスクが回転し、回転するディスクの記録面にピックアップユニットから照射されるレーザー光が当って該ディスクの記録或いは再生を行う構造としている。
ところで、ターンテーブルとクランパとは互いに凹部と凸部を略中央部分に形成しており、この凹部と凸部の嵌合によってターンテーブルとクランパの位置合わせを行っている。そして、従来はディスクを挟持する際において、ターンテーブルに形成した凹部にクランパの凸部が嵌合できない不具合が稀に生じていた。
凹部と凸部の嵌合ができないことでディスクが挟持できずに隙間が空いてしまうため、この状態でターンテーブルが回転してもディスクが滑った状態で回転しないことから、ディスクの記録或いは再生が行えない。そこで、クランパに形成する凸部の先端付近全周に亘って傾斜面を形成し、対向するターンテーブルの凹部にも全周に亘って傾斜面を形成することで、ターンテーブルとクランパとの位置に多少の誤差が生じても該ターンテーブル上に凸部が乗り上がる不具合を解消することができる。
しかし、クランパの凸部には傾斜面と共に凹部と位置決めをするための部分が必要となるため、実際には凸部の長さが傾斜面を形成する前に比べて長くなり、対向するターンテーブルの凹部の寸法においても深さを変更する必要が生じることとなる。図11は、従来のクランパの凸部を示す三面図である。凸部先端の全周に亘り、傾斜面が形成されている。このような形状の場合、ターンテーブルの凹部との位置決めをするための部分の長さHが必要であり、更に、これとは別に傾斜面を形成する部分としてhが必要であるため、合計でH+hの長さが必要になる。その結果、ディスクを挟持する位置が高くなり、その分クランパの取り付け位置が変更となってディスク装置の高さが大きくなることが懸念される。
本発明は上述した点に鑑み、ディスク装置の大型化を招くことなくディスクを挟持する際のクランパの位置決め精度を向上することを目的とする。
請求項1に記載のクランパを備えたディスク装置は、ディスクの略中央部分を該ディスクの上下面方向より挟持するためのクランパとターンテーブルを備え、前記クランパは、略中央部分に略円柱状の凸部を形成し、前記ターンテーブルは、略中央部分に前記凸部が嵌合する凹部を形成したクランパを備えたディスク装置であって、前記凸部の先端面から該凸部の外周面に向かって切り欠いた単数又は複数の略平面の傾斜面が形成されていることを特徴とする。
請求項1に記載のクランパを備えたディスク装置によれば、円柱部分だけでなく、傾斜面を形成した部分の一部においても凹部にかかる機能を有するため、凸部の長さを短くすることができる。
請求項2に記載のクランパを備えたディスク装置は、請求項1において、前記略平面の傾斜面は、前記凸部の前記凹部に対向する面に形成する直線部を弦とし、前記凸部の前記凹部に対向する面の中心を中心とする角が180度以下であることを特徴とする。
請求項2に記載のクランパを備えたディスク装置によれば、円柱部分だけでなく、傾斜面を形成した部分においても凹部にかかる機能を有するため、凸部の長さを短くすることができる。
図7は、傾斜面12を角θが180度を越えないように形成した場合のクランパの凸部を示す三面図である。ここで、点A及び点Bは、ターンテーブルに対向する面(傾斜面形成前は円形)に形成される弦の両端の点であり、点Oは、傾斜面12が形成される前の円形面の中心点であり、角θは、点A及び点Bを弦とし点Oを中心とする角AOBである。
凸部の長さとしては、ターンテーブルの凹部との位置決めをするための部分の長さHが必要なだけである。これは、図8の断面図(図7において、ターンテーブルに対向する面に平行な面PQによる断面)から分かるように、傾斜面が形成された区間(長さhの区間)においては、角θ′=A′OB′は、常に角θ<180度よりも小さいため、前記傾斜面を除く凸部の外径を用いて凹部との嵌合によるクランパの位置決めをすることができるからである。即ち、図11に示す従来の凸部では、H+hだけ必要であったが、図7のように傾斜面12を形成すれば、凸部の長さを従来よりも短くすることができる。
図10は、傾斜面12を角θが180度を越えるように形成した場合のクランパの凸部を示す三面図である。ここで、点A及び点Bは、ターンテーブルに対向する面(傾斜面形成前は円形)に形成される弦の両端の点であり、点Oは、傾斜面12が形成される前の円形面の中心点であり、角θは、点A及び点Bを弦とし点Oを中心とする角AOBである。
ターンテーブルの凹部との位置決めをするための部分の長さHが必要であり、更に、L(<h)だけ必要である。これは、(h−L)の部分は、位置決めに使用できるが、残りのhの部分は、位置決めに使用できないからである。この場合も、図11に示す従来の凸部よりも、凸部の長さを短くすることができる。
尚、ディスクを挟持するため、一般的にはターンテーブルの表面(クランパ側)に磁性体を取り付け、クランパの内部に磁石を取り付ける構造とすることでターンテーブルとクランパとを磁石の吸引力によって引き付け合う構造としている。逆に、磁石をターンテーブルに取り付け、磁性体をクランパに取り付ける構造としてもよく、本発明における挟持手段については特に限定しない。
本発明によれば、クランパの凸部に傾斜面を形成することで、嵌合できない不具合が解消された(即ち、位置決め精度が向上した)クランパを備えたディスク装置を提供することができる。更に、位置決め精度を向上しつつ、従来の凸部先端の全周に傾斜面を形成する場合に比較して、凸部の長さを短くでき、高さ方向の寸法の増加を抑えたクランパを備えたディスク装置を提供できる。更に、凸部の傾斜面が平面という単純な形状であるため、位置決め精度を向上し、又、高さ方向の寸法の増加を抑えた、クランパの形成の容易なクランパを備えたディスク装置を提供できる。
本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。尚、以下の実施例は本発明の具体例に過ぎず、本発明が以下の実施形態に限定されるものではない。
装置内部に搬入されたディスクの上面側を所定位置において押圧するクランパは、ディスクを押圧するための押圧部を底面側に形成し、この押圧部の略中央付近には下方へ延出した凸部を形成する。又、クランパの上面側には外周方向へと延出した支持部と、中央付近に磁石を収納するための収納部とを形成する。図1はクランパ1を反転して底面側を示した斜視図であり、同図に示すように押圧部の中央部分には一段低い段差面(使用状態においては図1の状態から反転させてディスク装置の上方位置に取り付けるため、実際の表現では一段高い段差面となる)を形成し、この段差面の中央より凸部11が延出している。
クランパ1の凸部11の先端には部分的に傾斜面12を形成する。図1では約3分の1程度の傾斜面12を凸部11の先端に形成している。本発明はこの形状に限定するものではなく、例えば凸部の半周以下の傾斜面を設けたり、又複数の傾斜面を設けたり、或いは断面視略三角形状の傾斜面としてもよい。
ターンテーブルの上面には、クランパ1の段差に嵌る傾斜状の突起部分と、この突起部分の外周方向に延出して形成するディスクの載置面と、突起部分の略中央に形成する貫通孔とがある。ターンテーブルの底面側よりスピンドルモータの軸部を嵌入することでターンテーブルの貫通孔一方側が塞がり、該ターンテーブルの上面側中央付近が凹部となる。
ターンテーブルの凹部上面側には全周に亘って傾斜面を形成する。又、ターンテーブルの突起部分にはクランパに収納する磁石との間で吸引力が働くようにするための磁性体を取り付ける。尚、ディスクを挟持するための手段として、磁石と磁性体との取り付け位置を逆にしてもよく(即ち、磁石をターンテーブルに取り付け、クランパに磁性体を取り付ける場合)、又磁石と磁性体による吸引力を利用する以外のディスクの挟持手段を設けてもよい。
図2はディスク装置4の上部にカバー部材2、クランパ1、及び天板3を取り付ける前の状態を示す斜視図であり、図3は前記各部材をディスク装置4に取り付けた後の状態を示す斜視図である。図2ではディスク装置4の上面を覆う大きさの天板3にクランパ1の取り付け開口部を形成しており、この開口部にクランパ1を載置した後、さらにその上面からカバー部材2を取り付ける構造としている。
本発明におけるクランパ1の取り付け構造についてはこれに限定するものではなく、たとえばディスク装置4の上面においてフレームと一体に水平な支持部を形成し、この支持部に対してクランパにフックなどを形成して係合する構造としてもよい。又、図2及び図3に示すディスク装置4においては装置内部と装置外部との間で往復直線移動を可能とするトレイを備えたディスク装置を示しているが、本発明はトレイ形式のディスク装置のみに限定するものではなく、例えばディスクを直接挿入するための挿入口を装置に設けたスロットイン形式のディスク装置や、開閉可能な蓋を備えたディスク装置など、装置内部においてターンテーブルと共にディスクを挟持するためのクランパを備えたディスク装置全般において適応可能である。
図6はディスク装置の内部に搬入されたディスクをターンテーブルとクランパとによって挟持する状態を示す概念的な図であり、図6(a)はディスクを挟持する前の状態を示す側面側断面図、図6(b)はディスクを挟持した後の状態を示す側面側断面図である。尚、図6(a)ではクランパ1の凸部11がターンテーブル6の上面に乗りあがる状況を誇張して示しており、同図に示す状態から前記凸部11の先端に形成した傾斜面12によって前記ターンテーブル6の凹部上面側の全周に亘って形成された傾斜面に沿って前記凹部へと移動し、図6(b)に示すように前記クランパ1と前記ターンテーブル6とによってディスク5を挟持することが可能となる。
以上述べたように、本発明では、クランパの凸部に傾斜面を形成することで、嵌合できない不具合が解消された(即ち、位置決め精度が向上した)クランパを備えたディスク装置を提供することができる。更に、位置決め精度を向上しつつ、従来の凸部先端の全周に傾斜面を形成する場合に比較して、凸部の長さを短くでき、高さ方向の寸法の増加を抑えたクランパを備えたディスク装置を提供できる。更に、凸部の傾斜面が平面という単純な形状であるため、位置決め精度を向上し、又、高さ方向の寸法の増加を抑えた、クランパの形成の容易なクランパを備えたディスク装置を提供できる。
尚、クランパの凸部において、傾斜面は複数形成しても良い。図4は、クランパ1の凸部11に2つの傾斜面12を形成した場合の斜視図であり、図9は、この場合の三面図である。又、図5は、クランパ1の凸部11に3つの傾斜面12を形成した場合の斜視図、平面図、及び断面図である。このように複数の傾斜面を形成した場合も、上述の場合(傾斜面が1つだけ形成される場合)と同様の効果が得られることは、明らかである。
1 クランパ
2 カバー部材
3 天板
4 ディスク装置
5 ディスク
6 ターンテーブル
11 凸部
12 傾斜面
2 カバー部材
3 天板
4 ディスク装置
5 ディスク
6 ターンテーブル
11 凸部
12 傾斜面
Claims (2)
- ディスクの略中央部分を該ディスクの上下面方向より挟持するためのクランパとターンテーブルを備え、前記クランパは、略中央部分に略円柱状の凸部を形成し、前記ターンテーブルは、略中央部分に前記凸部が嵌合する凹部を形成したクランパを備えたディスク装置であって、前記凸部の先端面から該凸部の外周面に向かって切り欠いた単数又は複数の略平面の傾斜面が形成されていることを特徴とするクランパを備えたディスク装置。
- 前記略平面の傾斜面は、前記凸部の前記凹部に対向する面に形成する直線部を弦とし、前記凸部の前記凹部に対向する面の中心を中心とする角が180度以下であることを特徴とする請求項1に記載のクランパを備えたディスク装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005345131A JP2007149280A (ja) | 2005-11-30 | 2005-11-30 | クランパを備えたディスク装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2005345131A JP2007149280A (ja) | 2005-11-30 | 2005-11-30 | クランパを備えたディスク装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007149280A true JP2007149280A (ja) | 2007-06-14 |
Family
ID=38210503
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2005345131A Pending JP2007149280A (ja) | 2005-11-30 | 2005-11-30 | クランパを備えたディスク装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2007149280A (ja) |
-
2005
- 2005-11-30 JP JP2005345131A patent/JP2007149280A/ja active Pending
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