JP2007148354A - レンズ駆動装置 - Google Patents

レンズ駆動装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2007148354A
JP2007148354A JP2006236183A JP2006236183A JP2007148354A JP 2007148354 A JP2007148354 A JP 2007148354A JP 2006236183 A JP2006236183 A JP 2006236183A JP 2006236183 A JP2006236183 A JP 2006236183A JP 2007148354 A JP2007148354 A JP 2007148354A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lens
coil
magnet
optical axis
moving
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2006236183A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4719107B2 (ja
Inventor
Takeshi Sue
猛 須江
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nidec Sankyo Corp
Original Assignee
Nidec Sankyo Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nidec Sankyo Corp filed Critical Nidec Sankyo Corp
Priority to JP2006236183A priority Critical patent/JP4719107B2/ja
Priority to TW095139890A priority patent/TW200732727A/zh
Publication of JP2007148354A publication Critical patent/JP2007148354A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4719107B2 publication Critical patent/JP4719107B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】製造コストの上昇を防ぎつつ、レンズユニットの静止位置精度を安定化させることが可能なレンズ駆動装置を提供する。
【解決手段】レンズ駆動装置10は、移動レンズ体(スリーブ15等)と、移動レンズ体を光軸Xの方向に移動させる駆動機構と、移動レンズ体を光軸Xの方向に移動可能に支持する固定体(ヨーク16等)とを有し、駆動機構は、光軸Xの方向と直交する方向に着磁されたマグネット17と、光軸Xの方向にマグネット17が介在するように配置された複数のコイル(第1コイル141及び第2コイル142)とを備えている。駆動機構は、複数のコイルに電流を供給して電磁力を発生させたとき、当該電磁力に基づく移動レンズ体の移動を規制する規制部材(板バネ131,132)と、移動レンズ体の側においてマグネット17に磁気吸引される磁性部材30とを備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、レンズを光軸方向に変位駆動して被写体の像を結像させるレンズ駆動装置に関するものである。
近年、カメラが搭載されたカメラ付き携帯電話機が普及するにつれ、その携帯電話機を用いて様々な被写体を撮影する機会が増えている。例えば、友人や風景など、カメラのレンズからある程度離れた被写体を撮影(通常撮影)したり、バスの時刻表や花びらなど、カメラのレンズと近接した位置にある被写体を撮影(接写撮影)したりする場合がある。
接写撮影(マクロ撮影)の場合、カメラのレンズ位置は、通常撮影時のレンズ位置よりも、被写体側に近づいた位置にする必要がある。そのため、この種の撮影レンズ系では、レンズを光軸方向に変位駆動する駆動機構を備えており、スイッチの切り替えによってこの駆動機構を駆動し、レンズを光軸方向に移動させることができるようになっている(例えば特許文献1,2参照)。
特許文献1に開示されたレンズ駆動装置は、コイルを通電して生じる電磁力によって、レンズ支持体をレンズの光軸方向に移動させる、というものである。そして、コイルを通電していない状態では、2個のスプリングによって、レンズ支持体が基台に付勢(押圧)されている。これにより、カメラ非使用時において、レンズ支持体に揺れやガタツキが生じにくく、耐衝撃性に向上させることができる。
一方、特許文献2に開示されたレンズ駆動装置は、コイルを通電して生じる電磁力によって、レンズホルダをレンズの光軸方向に移動させる、というものであり、レンズホルダの動きを規制するホルダ当接部と、レンズホルダを付勢するホルダバネと、を有している。ホルダ当接部は、ホルダバネが中立状態となる位置を含まないようにして、レンズホルダの可動範囲を規制している。これにより、レンズホルダに対して、ホルダバネの付勢力が常に加えられることになり、ひいては耐衝撃性を向上させることができる。
特開2005−128392号公報(段落番号0014) 特開2005−165058号公報(段落番号0012)
しかしながら、特許文献1及び特許文献2に開示されたレンズ駆動装置は、上述のとおり、バネの付勢力を頼りにレンズユニット(上述したレンズ支持体或いはレンズホルダ)を保持していることから、位置精度が不安定になる、という問題がある。
すなわち、プレス加工によって製造されたバネは、歪やバリが生じるのが一般的であり、バネ定数のバラツキは、結果として位置精度を不安定化させる。この点、エッチングによって製造されたバネであれば、ある程度はバネ定数のバラツキを抑えることができるが、生産性が悪いので、製造コストの上昇を招いてしまう。
本発明は、以上の点に鑑みてなされたものであり、その目的は、レンズユニットの静止位置精度を安定化させることが可能なレンズ駆動装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明では、レンズを備えた移動レンズ体と、前記移動レンズ体をレンズ光軸方向に移動可能に支持する固定体と、前記移動レンズ体をレンズ光軸方向に移動させる駆動機構と、を有するレンズ駆動装置において、前記駆動機構は、前記移動レンズ体及び前記固定体のうちの一方の部材に保持されたコイルと、前記移動レンズ体及び前記固定体のうちの他方の部材に保持されたマグネットと、前記コイルに電流を供給して電磁力を発生させたとき、当該電磁力に基づく前記移動レンズ体の移動を規制する規制部材と、前記一方の部材に保持されて前記マグネットに磁気吸引される磁性部材と、を備えていることを特徴とする。
本発明において、駆動機構は、前記移動レンズ体及び前記固定体のうちの一方の部材に保持されたコイルと、前記移動レンズ体及び前記固定体のうちの他方の部材に保持されたマグネットと、前記コイルに電流を供給して電磁力を発生させたとき、当該電磁力に基づく前記移動レンズ体の移動を規制する規制部材と、前記一方の部材に保持されて前記マグネットに磁気吸引される磁性部材と、を備えていることとしたので、磁性部材とマグネットとの間で磁気吸引力が働くことになる。
従って、例えばマクロ撮影時には、コイルによる電磁力と規制部材による規制力とが釣り合って、移動レンズ体を適切な位置に停止させることができる一方で、例えば通常撮影時(或いはカメラ非使用時)には、磁性部材とマグネットとの間で働く磁気吸引力によって、移動レンズ体を保持させることができる。特に、本発明は、上述した従来のレンズ駆動装置とは異なり、バネの付勢力を頼りに移動レンズ体を保持するものではなく、安定性の高い磁気吸引力を頼りに移動レンズ体を保持するものである。従って、移動レンズ体の静止位置精度のバラツキを抑えて、これを安定化させることができる。なお、移動レンズ体を保持するバネの製造自体が不要になることから、製造コストの削減に寄与することもできる。
ここで、本発明でいう「規制手段」とは、移動レンズ体の移動向きとは反対向きの力を発生させる手段をいい、その力は、移動レンズ体の移動量に応じて変化するものが好ましい。例えば、板バネ,コイルバネ,磁気バネ,ゴム等の弾性部材であってもよいし、また、固定体にN極(S極)の磁石を設置し、移動レンズ体にN極(S極)の磁石を設置して、両者の磁気的反発力を利用したものであってもよいし、その種類の如何は問わない。
また、本発明でいう「磁性部材」は、マグネットとの間で多少なりとも磁気吸引力が働くものであれば、如何なるものであっても構わない。例えば、一般的に非磁性の性質が知られている部材であっても、マグネットとの間で少しでも磁気吸引力が働けば、「磁性部材」に含まれるものとする。また、「磁性部材」の形状・種類・大きさの種類の如何は問わない。
本発明において、前記磁性部材は、レンズの光軸と同軸に配置されていることが好ましい。
本発明によれば、上述した磁性部材は、レンズの光軸と同軸に配置されているので、マグネットとの間で磁気吸引力を安定して発生させることができる。
本発明において、前記マグネットは、前記固定体に保持され、前記磁性部材は、前記移動レンズ体において前記マグネットよりも被写体側位置に保持されていることが好ましい。
本発明によれば、上述した磁性部材は、マグネットよりも被写体側に配置されているので、移動レンズ体は、マクロ撮影時に移動する側とは反対側に吸引される。このため、通常撮影時(或いはカメラ非使用時)において、磁性部材とマグネットとの間で働く磁気吸引力によって、移動レンズ体を保持させることができ、ひいては移動レンズ体の静止位置精度を安定化させることができる。
本発明の別の形態では、レンズを備えた移動レンズ体と、前記移動レンズ体をレンズの光軸方向に移動可能に支持する固定体と、前記移動レンズ体をレンズ光軸方向に移動させる駆動機構と、を有するレンズ駆動装置において、前記駆動機構は、前記移動レンズ体及び前記固定体のうちの一方の部材に保持されたコイルと、前記移動レンズ体及び前記固定体のうちの他方の部材に保持されたマグネットと、前記コイルに電流を供給して電磁力を発生させたとき、当該電磁力に基づく前記移動レンズ体の移動を規制する規制部材とを備え、当該規制部材は、前記マグネットに磁気吸引される部材からなることを特徴とする。
本発明において、駆動機構は、前記移動レンズ体及び前記固定体のうちの一方の部材に保持されたコイルと、前記移動レンズ体及び前記固定体のうちの他方の部材に保持されたマグネットと、前記コイルに電流を供給して電磁力を発生させたとき、当該電磁力に基づく前記移動レンズ体の移動を規制し、かつ、マグネットに磁気吸引される規制部材を設けることとしたので、規制部材とマグネットとの間で磁気吸引力が働くことになる。
従って、例えば通常撮影時(或いはカメラ非使用時)に、バネの付勢力に頼ることなく、安定性の高い磁気吸引力を頼りにして、移動レンズ体を保持することができるので、移動レンズ体の静止位置精度のバラツキを抑えることができ、ひいては移動レンズ体の静止位置精度を安定化させることができる。
本発明において、前記規制部材は、前記移動レンズ体をレンズ光軸方向に付勢可能な第1弾性部材と第2弾性部材とを備えている場合がある。この場合、前記規制部材は、前記第1弾性部材及び前記第2弾性部材のうちのいずれか一方が前記マグネットに磁気吸引される部材からなる構成を採用することができる。
本発明においては、前記第1弾性部材及び前記第2弾性部材のうちのいずれか一方が前記マグネットに磁気吸引される部材からなる構成としたので、例えば、第1弾性部材とマグネットとの間で磁気吸引力が働くことになる。
従って、第1弾性部材又は第2弾性部材のうち、被写体側の弾性部材(例えば第1弾性部材)をマグネットに吸引させることで、通常撮影時(或いはカメラ非使用時)に、安定性の高い磁気吸引力を頼りに移動レンズ体を保持することができ、ひいては移動レンズ体の静止位置精度を安定化させることができる。
本発明に係るレンズ駆動装置によれば、例えば通常撮影時(或いはカメラ非使用時)に、安定性の高い磁気吸引力を頼りに移動レンズ体を保持することとしたので、移動レンズ体の静止位置精度のバラツキを抑えることができ、ひいては移動レンズ体の静止位置精度を安定化させることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら説明する。
[実施の形態1]
(機械構成)
図1は、本発明の実施の形態に係るレンズ駆動装置10の機械構成を示す断面図である。より具体的には、図1(a)は、レンズ駆動装置10をレンズの光軸Xの方向に切断したときの断面図であって、図1(b)は、図1(a)の断面図で示されるレンズ駆動装置10において、A−A'の一点鎖線で切断したときの平面断面図である。なお、図1(a)において、説明の便宜上、上を被写体に近い前側とする。
図1において、レンズ駆動装置10は、固定体の一部に相当するカバーホルダ11と、移動レンズ体の一部に相当するスリーブ15とから主に構成されている。スリーブ15の内部には、光軸Xがその中心に位置することになる略円筒形状の鏡筒12が取り付けられ(図1では図示せず。図2参照)、その鏡筒12の内部にはレンズ12aが備えられている(図2参照)。なお、レンズ12aは、一般的には複数枚のレンズが組み合わされて構成される。
カバーホルダ11とホルダ受け19は嵌め込み可能であって(図2参照)、これらによって円筒状のヨーク16が固定されており、カバーホルダ11、ホルダ受け19およびヨーク16によって固定体が構成されている。そして、このヨーク16の内周面には、リング状に形成されたマグネット17が固着されている。すなわち、マグネット17は、ヨーク16の内周面から内側に突出するように、ヨーク16に固着されている(図2参照)。そして、光軸Xの方向と直交する方向に着磁されている。なお、ヨーク16は、例えば鋼板などの強磁性体からなる。
スリーブ15の外周には、前側に、リング状に形成された第1コイル141が固着されており、後ろ側に、リング状に形成された第2コイル142が固着されている。すなわち、スリーブ15の外周において、マグネット17よりも前側に、このマグネット17に対向するように第1コイル141が配置されており、この第1コイル141との関係で光軸Xの方向にマグネット17が介在するように、第2コイル142が配置されている。その結果、第1コイル141の後端面とマグネット17の前端面とが対向し、第2コイル142の前端面とマグネット17の後端面とが対向している。なお、スリーブ15に固着された第1コイル141及び第2コイル142は、ヨーク16に対して光軸Xの方向に相対移動が可能となっている。
マグネット17のN極から出た磁束は、例えば、スリーブ15,第1コイル141,ヨーク16を通過して、再びマグネット17に戻ってくる。また、マグネット17のN極から出た磁束は、例えば、スリーブ15,第2コイル142,ヨーク16を通過して、再びマグネット17に戻ってくる。従って、第1コイル141,第2コイル142,ヨーク16,スリーブ15といった部材によって、磁気回路(磁路)が形成されることになる。この場合、スリーブ15の材料としては、磁性材料を用いることが好ましい。
第1コイル141と第2コイル142の対向面間距離は、マグネット17の光軸Xの方向の厚さよりも大きく、マグネット17と第1コイル141(又は第2コイル142)との間には、光軸Xの方向に間隙が生じていて、この間隙の範囲内で、第1コイル141及び第2コイル142と一体化されたスリーブ15が、光軸Xの方向に移動することができる。そして、ヨーク16は、光軸Xの方向の長さが、第1コイル141と第2コイル142の対向面間距離よりも長くなるように形成されている。これにより、マグネット17と第1コイル141(又は第2コイル142)間で磁路から漏れ出る漏れ磁束を少なくすることができ、スリーブ15の移動量と第1コイル141(及び第2コイル142)に流す電流との間のリニアリティを向上させることができる。
カバーホルダ11の前側の中央には、被写体からの反射光をレンズ12a(図2参照)に取り込むための円形の入射窓18が設けられている。また、レンズ駆動装置10には、スリーブ15の移動を規制する板バネ131(第1弾性部材)及び板バネ132(第2弾性部材)が設けられている。このうち、板バネ132について、図1(b)を用いて詳細に説明する。図1(b)において、ホルダ受け19に取り付けられた板バネ132は、ホルダ受け19に形成された回転防止溝19aと係合している。これにより、板バネ132が回転するのを防いでいる。
板バネ132は、電流を流す金属製のバネであって、最も内側の円周部分132aに、スリーブ15の後端が載置されるようになっている。また、円周部分132aには、第2コイル142を通電するための端子132bが3箇所形成されており(図1(b)参照)、端子132bを通じて第2コイル142に電流を供給することができる。
なお、ここでは詳細な説明を省略するが、板バネ131についても板バネ132と同様に、第1コイル141を通電するための端子が形成されており、その端子を通じて第1コイル141に電流を流すことができる。これにより、板バネ131及び板バネ132を、第1コイル141及び第2コイル142の通電用配線として機能させることができ、ひいてはレンズ駆動装置10の電気回路構成(回路配線)を容易にし、レンズ駆動装置10全体の小型化を図ることができる。
また、本実施形態では、スリーブ15に、第1コイル141及び第2コイル142の通電用配線20を設けている(図1(a)参照)。これにより、第1コイル141に流れる電流と第2コイル142に流れる電流とを等しくすることができ、電流制御が容易となる。
ここで、レンズ駆動装置10には、図1(a)に示すように、円環形状の磁性部材30が、第1コイル141を挟んでマグネット17とは反対側に配置されている。また、磁性部材30は、光軸Xと同軸に配置されている。従って、磁性部材30とマグネット17との間には磁気吸引力が働いており、スリーブ15を保持することができるようになっている。この保持動作については、後述する(保持動作)において詳述する。次に、レンズ駆動装置10の組み立て方法について説明する。
(製造方法)
図2は、本発明の実施の形態に係るレンズ駆動装置10の組み立て方法を説明するための分解斜視図である。なお、後述する本発明の他の実施の形態に係るレンズ駆動装置10Aも、同様の組み立て方法を採用することができる。なお、第1コイル141及び第2コイル142は、予めスリーブ15の外周に固着させておくとともに、レンズ12aを有する鏡筒12は、予めスリーブ15の内部に組み込んでおくものとする。また、マグネット17は、予めヨーク16の内周面に固着させておくものとする。なお、マグネット17及びヨーク16は、光軸Xの方向に割れ目が入っており、2個に分割可能となっている。
図2において、まず、板バネ132を、ホルダ受け19に形成された回転防止溝19aと係合するように、ホルダ受け19に取り付ける。次に、第1コイル141の上方(或いは上面)に、円環形状の磁性部材30を取り付ける。この際、磁性部材30をスリーブ15の上端に固着させてもよい。次に、マグネット17及びヨーク16を2個に分割し、スリーブ15の外周に固着された第1コイル141と第2コイル142との間にマグネット17が介在するようにして、マグネット17及びヨーク16を再び一体化(固着)させる。そして、スリーブ15が内部に組み込まれたヨーク16を、ホルダ受け19に固定する。このとき、スリーブ15の後端は、板バネ132の最も内側の円周部分132aに載置される。最後に、板バネ131を、その最も内側の円周部分がスリーブ15の前端に当接するように載置した後、カバーホルダ11をホルダ受け19と係合させる。このようにして、図1(a)に示すレンズ駆動装置10を組み立てることができる。なお、板バネ131及び板バネ132には、ラジアル方向外側に舌状のものが形成されており、これは、コイルへの給電部となる。
(保持動作)
図3は、レンズ駆動装置10において、スリーブ15が保持される様子を説明するための説明図である。なお、図3(a)及び図3(b)は、図1(a)において、光軸Xより右半分に着目したときの機械構成を示している。また、マグネット17は、ラジアル方向内向きがN極、ラジアル方向外向きがS極となるように着磁されている。
図3(a)において、マグネット17のN極から出た磁束は、スリーブ15→第1コイル141→ヨーク16の順番で通過している。また、マグネット17のN極から出た磁束は、スリーブ15→第2コイル142→ヨーク16の順番で通過している。このような状態において、図3(a)では、第1コイル141及び第2コイル142に同方向の電流を流しているので(例えば紙面の「奥」から「手前」へと電流を流しているので)、磁界の中におかれた通電中の第1コイル141及び第2コイル142は、それぞれ上向き(前側)の電磁力FHを受けている(図3(a)内の矢印参照)。これにより、第1コイル141及び第2コイル142が固着されたスリーブ15は、前側に移動している。
なお、本実施形態では、上述したように、スリーブ15に通電用配線20を設けており、第1コイル141に流れる電流と第2コイル142に流れる電流とを等しくしているので、第1コイル141と第2コイル142には、ほぼ等しい電磁力FHが働いている。また、レンズ駆動装置10の大きさは小さいため(例えば、外径略10mm×高さ略5mm)、第1コイル141を通過する磁束と第2コイル142を通過する磁束とは、ほぼ等しいものと考えられる。
一方で、板バネ131とスリーブ15の前端との間、板バネ132とスリーブ15の後端との間には、それぞれスリーブ15の移動を規制する力(弾性力FS1、弾性力FS2)が発生している(図3(a)の矢印参照)。このため、図3(a)では、スリーブ15を前側に移動させようとする電磁力FH+FHと、スリーブ15の移動を規制する弾性力FS1+FS2とが釣り合って、スリーブ15が停止している。
次に、マクロ撮影から通常撮影(カメラ非使用)に切り替えると、レンズ駆動装置10は、図3(a)に示す状態から図3(b)に示す状態に移る。具体的に説明すると、第1コイル141及び第2コイル142を通電していない状態では、第1コイル141及び第2コイル142に上述した電磁力FHは働かないため、板バネ131及び板バネ132の弾性力FS1,FS2によって、スリーブ15は元の位置に戻る。
このとき、第1コイル141を介して磁性部材30とマグネット17との間で働く磁気吸引力Fm1及びFm2によって、スリーブ15が保持されることになる。従って、スリーブ15に揺れやガタツキが生じるのを防ぎ、ひいては通常撮影時(カメラ非使用時)におけるレンズ12aや鏡筒12等の移動レンズ体の静止位置精度のバラツキを抑えることができる。
特に、本実施形態に係るレンズ駆動装置10によれば、磁性部材30が円環形状に形成されており、光軸Xと同軸に配置されていることから、磁性部材30とマグネット17と間の磁気吸引力に偏りが生じず、第1コイル141の周方向全ての位置において磁気吸引力を安定して発生させることができる。従って、レンズ12aや鏡筒12等の移動レンズ体の静止位置精度を、より安定化させることができる。なお、磁性部材30の光軸X方向の厚さは、磁気吸引力の強弱を調整するために、種々変更可能である。
また、本実施形態に係るレンズ駆動装置10では、磁性部材30の外径は、第1コイル141の内径と外径の凡そ中間の値となっている(図1又は図2参照)。これにより、磁性部材30とヨーク16との間でラジアル方向の磁気吸引力が働くのを抑えることができ、ひいてはレンズ12aや鏡筒12等の移動レンズ体が光軸Xに対して偏心するのを防ぐことができる。なお、このような観点からすれば、磁性部材30の外径は、上述した中間の値よりも小さい値であることが好ましいといえる。
[実施の形態2]
図4は、本発明の実施の形態2に係るレンズ駆動装置10Aの機械構成の概略を示す図である。
図4において、レンズ駆動装置10Aでは、図3(b)に示すレンズ駆動装置10と異なり、磁性部材30を除去し、板バネ131をマグネット17に磁気吸引される磁性部材としている。これにより、第1コイル141を介して板バネ131とマグネット17との間で働く磁気吸引力Fm1及びFm2によって、スリーブ15(移動レンズ体)が保持される。その他の構成は、実施の形態1と同様であるため、共通部分には同一の符号を付して図示し、それらの説明を省略する。
このように、レンズ駆動装置10Aによれば、スリーブ15に揺れやガタツキが生じるのを防ぐことができ、ひいては通常撮影時(カメラ非使用時)におけるレンズ12aや鏡筒12等の移動レンズ体の静止位置精度のバラツキを抑えることができる。
なお、板バネ131は、上述のとおり、第1コイル141を通電するための端子(ターミナル)としての機能を有していることに鑑みれば、その材質は、例えば銅系或いはリン系の磁性ステンレスであることが好ましい。
[その他の実施の形態]
図5(a)、(b)、本発明の他の実施の形態に係るレンズ駆動装置10B,10Cの機械構成の概略を示す図である。
図5(a)、(b)に示すように、レンズ駆動装置10C,10Dでは、図3(b)および図4を参照して説明したレンズ駆動装置10A,10Bと異なり、スリーブ15(移動レンズ体)には、マグネット17に対して被写体側のみにコイル141が保持され、マグネット17に対してホルダ受け19の側にはコイル141が保持されていない。
このように構成したレンズ駆動装置10C,10Dのうち、レンズ駆動装置10Cでは、磁性部材30とマグネット17との間で働く磁気吸引力Fm1及びFm2によって、スリーブ15が保持されることになる。また、板バネ131とマグネット17との間で働く磁気吸引力Fm1及びFm2によって、スリーブ15(移動レンズ体)が保持される。その他の構成は、実施の形態1、2と同様であるため、共通部分には同一の符号を付して図示し、それらの説明を省略する。
また、上記の実施の形態では、コイルが移動レンズ体(スリーブ15)に保持され、マグネットが固定体(ヨーク)に保持された構成であったが、マグネットが移動レンズ体(スリーブ15)に保持され、コイルが固定体に保持された構成であってもよい。また、マグネットが移動レンズ体(スリーブ15)に保持され、コイルが固定体に保持された構成において、図3(b)および図5(a)に示す磁性部材30を設ける場合には、固定体の側に磁性部材を設ければよい。さらに、上記形態では、コイルとマグネットがレンズ光軸方向に配置されていたが、コイルおよびマグネットのうちの一方が移動レンズ体の外周面に保持され、他方が固定体の内周面に保持されている構成を採用してもよい。
また、磁性部材30は円環形状に限定されるものではない。例えば、複数の磁性部材をレンズ光軸と同軸状、すなわち、周方向で等角度間隔に配置してもよい。具体的には、ボール状、ワイヤ状、棒状等の磁性部材があり、このような磁性部材とマグネットとの間に作用する磁気的な付勢力を移動レンズ体に印加する構成を採用してもよい。また、ボール状、ワイヤ状、棒状等の磁性部材については、レンズ光軸が複数の磁性部材の中心に位置するように配置するのであれば、レンズ光軸の周りにおいて等角度間隔からずれた位置に複数の磁性部材を配置してもよい。さらに、ボール状、ワイヤ状、棒状等の磁性部材については、レンズ光軸の周りで数や大きさが異なるように配置して移動レンズ体の傾き調整に利用してもよい。
[レンズ駆動装置の利用例]
以上説明したようなレンズ駆動装置は、カメラ付き携帯電話機の他にも、様々な電子機器に取り付けることが可能である。例えば、PHS,PDA,バーコードリーダ,薄型のデジタルカメラ,監視カメラ,車の背後確認用カメラ,光学的認証機能を有するドア等である。
本発明に係るレンズ駆動装置は、レンズユニットの静止位置精度を安定化させることが可能なものとして有用である。
本発明の実施の形態に係るレンズ駆動装置の機械構成を示す断面図である。 本発明の実施の形態に係るレンズ駆動装置の組み立て方法を説明するための分解斜視図である。 レンズ駆動装置において、スリーブが保持される様子を説明するための説明図である。 本発明の他の実施の形態に係るレンズ駆動装置の機械構成の概略を示す図である。 本発明の他の実施の形態に係るレンズ駆動装置の機械構成の概略を示す図である。
符号の説明
10,10A,10B,10C レンズ駆動装置
11 カバーホルダ(固定体)
12 鏡筒
12a レンズ
131,132 板バネ
141,142 第1コイル,第2コイル(弾性部材/規制部材)
15 スリーブ(移動レンズ体)
16 ヨーク(固定体)
17 マグネット
18 入射窓
19 ホルダ受け(固定体)
30 磁性部材

Claims (5)

  1. レンズを備えた移動レンズ体と、前記移動レンズ体をレンズ光軸方向に移動可能に支持する固定体と、前記移動レンズ体をレンズ光軸方向に移動させる駆動機構と、を有するレンズ駆動装置において、
    前記駆動機構は、前記移動レンズ体及び前記固定体のうちの一方の部材に保持されたコイルと、前記移動レンズ体及び前記固定体のうちの他方の部材に保持されたマグネットと、前記コイルに電流を供給して電磁力を発生させたとき、当該電磁力に基づく前記移動レンズ体の移動を規制する規制部材と、前記一方の部材に保持されて前記マグネットに磁気吸引される磁性部材と、を備えていることを特徴とするレンズ駆動装置。
  2. 前記磁性部材は、レンズ光軸と同軸状に配置されていることを特徴とする請求項1記載のレンズ駆動装置。
  3. 前記マグネットは、前記固定体の側に保持され、
    前記磁性部材は、前記移動レンズ体において前記マグネットよりも被写体側位置に保持されていることを特徴とする請求項1又は2記載のレンズ駆動装置。
  4. レンズを備えた移動レンズ体と、前記移動レンズ体をレンズの光軸方向に移動可能に支持する固定体と、前記移動レンズ体をレンズ光軸方向に移動させる駆動機構と、を有するレンズ駆動装置において、
    前記駆動機構は、前記移動レンズ体及び前記固定体のうちの一方の部材に保持されたコイルと、前記移動レンズ体及び前記固定体のうちの他方の部材に保持されたマグネットと、前記コイルに電流を供給して電磁力を発生させたとき、当該電磁力に基づく前記移動レンズ体の移動を規制する規制部材とを備え、
    当該規制部材は、前記マグネットに磁気吸引される部材からなることを特徴とするレンズ駆動装置。
  5. 前記規制部材は、前記移動レンズ体をレンズ光軸方向に付勢可能な第1弾性部材と第2弾性部材とを備え、
    前記規制部材は、前記第1弾性部材及び前記第2弾性部材のうちのいずれか一方が前記マグネットに磁気吸引される部材からなることを特徴とする請求項4記載のレンズ駆動装置。
JP2006236183A 2005-10-28 2006-08-31 レンズ駆動装置 Expired - Fee Related JP4719107B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006236183A JP4719107B2 (ja) 2005-10-28 2006-08-31 レンズ駆動装置
TW095139890A TW200732727A (en) 2005-10-28 2006-10-27 Lens drive unit

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005314565 2005-10-28
JP2005314565 2005-10-28
JP2006236183A JP4719107B2 (ja) 2005-10-28 2006-08-31 レンズ駆動装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007148354A true JP2007148354A (ja) 2007-06-14
JP4719107B2 JP4719107B2 (ja) 2011-07-06

Family

ID=38209770

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006236183A Expired - Fee Related JP4719107B2 (ja) 2005-10-28 2006-08-31 レンズ駆動装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4719107B2 (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009122333A (ja) * 2007-11-14 2009-06-04 Nidec Sankyo Corp レンズ駆動装置
JP2009237192A (ja) * 2008-03-27 2009-10-15 Nidec Sankyo Corp レンズ駆動装置
WO2010084703A1 (ja) * 2009-01-23 2010-07-29 日本電産サンキョー株式会社 レンズ駆動装置
JP2010276850A (ja) * 2009-05-28 2010-12-09 Nidec Sankyo Corp レンズ駆動装置
JP2011518354A (ja) * 2008-04-16 2011-06-23 エルジー イノテック カンパニー リミテッド レンズ駆動装置
US8004779B2 (en) 2007-09-26 2011-08-23 Nidec Sankyo Corporation Lens drive device
US8102612B2 (en) 2007-11-14 2012-01-24 Nidec Sankyo Corporation Lens driving device
EP2437382A1 (en) * 2010-09-30 2012-04-04 Newson Engineering N.V. Electromagnetic motor
JP2014010281A (ja) * 2012-06-29 2014-01-20 Nidec Sankyo Corp レンズ駆動装置およびレンズ駆動装置の調整方法

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004144795A (ja) * 2002-10-21 2004-05-20 Fdk Corp レンズ駆動装置
JP2004280031A (ja) * 2003-03-13 2004-10-07 Shicoh Eng Co Ltd レンズ駆動装置
JP2005037865A (ja) * 2003-04-16 2005-02-10 Sankyo Seiki Mfg Co Ltd レンズ駆動装置およびカメラ付き携帯機器

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004144795A (ja) * 2002-10-21 2004-05-20 Fdk Corp レンズ駆動装置
JP2004280031A (ja) * 2003-03-13 2004-10-07 Shicoh Eng Co Ltd レンズ駆動装置
JP2005037865A (ja) * 2003-04-16 2005-02-10 Sankyo Seiki Mfg Co Ltd レンズ駆動装置およびカメラ付き携帯機器

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8004779B2 (en) 2007-09-26 2011-08-23 Nidec Sankyo Corporation Lens drive device
JP2009122333A (ja) * 2007-11-14 2009-06-04 Nidec Sankyo Corp レンズ駆動装置
US8102612B2 (en) 2007-11-14 2012-01-24 Nidec Sankyo Corporation Lens driving device
JP2009237192A (ja) * 2008-03-27 2009-10-15 Nidec Sankyo Corp レンズ駆動装置
JP2011518354A (ja) * 2008-04-16 2011-06-23 エルジー イノテック カンパニー リミテッド レンズ駆動装置
WO2010084703A1 (ja) * 2009-01-23 2010-07-29 日本電産サンキョー株式会社 レンズ駆動装置
JP2010276850A (ja) * 2009-05-28 2010-12-09 Nidec Sankyo Corp レンズ駆動装置
EP2437382A1 (en) * 2010-09-30 2012-04-04 Newson Engineering N.V. Electromagnetic motor
JP2014010281A (ja) * 2012-06-29 2014-01-20 Nidec Sankyo Corp レンズ駆動装置およびレンズ駆動装置の調整方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP4719107B2 (ja) 2011-07-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4719107B2 (ja) レンズ駆動装置
JP5201587B2 (ja) レンズ駆動装置
WO2007026830A1 (ja) レンズ駆動装置
JP4312610B2 (ja) レンズ駆動装置
US8004779B2 (en) Lens drive device
US20110141564A1 (en) Lens actuator
JPWO2008129827A1 (ja) レンズ駆動装置
JP2018120072A (ja) レンズ駆動装置
US8643964B2 (en) Lens driving device without permanent magnet
JP2009122331A (ja) レンズ駆動装置及びコイル巻回方法
JP2007025640A (ja) レンズ駆動装置
JP2007094364A (ja) レンズ駆動装置
JP2008096705A (ja) レンズ駆動装置及び撮像装置並びに携帯端末
JP5146951B2 (ja) レンズ駆動装置
JP4660394B2 (ja) レンズ駆動装置
JP2007248964A (ja) レンズ駆動装置
JP2010014920A (ja) レンズ駆動装置
JP4695011B2 (ja) レンズ駆動装置
JP2009047935A (ja) レンズ駆動装置
CN112868222A (zh) 相机致动器及包括该相机致动器的相机模块
WO2010084703A1 (ja) レンズ駆動装置
JP2004280039A (ja) 固体撮像装置
JP2022541785A (ja) カメラモジュール
JP2011027947A (ja) 光学ユニット
JP2005141188A (ja) 携帯電話用デジタルカメラの焦点変換装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20071228

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100824

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101019

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110111

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110207

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110315

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110401

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4719107

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140408

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees