JP2007148178A - トナー、トナーの製造方法及びプロセスカートリッジ - Google Patents
トナー、トナーの製造方法及びプロセスカートリッジ Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】炭化水素系ワックスを内添した樹脂AのT1/2が120〜150℃、ワックスを内添しない樹脂BのT1/2が100〜130℃で、ワックスの含有量が樹脂Aの6〜30質量%、融点が70〜90℃で、T1/2(A)がT1/2(B)より3℃以上高く、樹脂Aと樹脂Bとの質量比が10/90〜45/55で、レオメータによる流出最終温度が140℃以下のトナー、及び該トナーを用いた現像剤並びにプロセスカートリッジである。
【選択図】なし
Description
その過程で、これまでよりも安価で、ユーザーが容易にメンテナンスすることができ、デスクサイドに設置しても圧迫感を感じさせないようなコンパクトさを有する装置が求められている。また、出力画像に訴求力のあるカラー画像を手軽に出力できる装置も求められるようになってきた。
(1)感光体ドラム、感光体ベルトなどと称される潜像担持体を、帯電ローラ、帯電ブラシ、その他の帯電手段を用いて均一に帯電させた後、(帯電プロセス)
(2)レーザー、発光ダイオードなどの光源により露光することにより潜像担持体上の任意の部分を除電して潜像を作成し、(露光プロセス)
(3)ついで、現像ローラ、現像スリーブなどと呼ばれるトナー担持体を潜像担持体に近づける、もしくは接触させることにより潜像担持体上の潜像をトナーにより現像し、(現像プロセス)
(4)潜像担持体上のトナー像を、必要に応じて中間転写体ローラ、もしくは中間転写ベルトなどの転写部材へ転写し、(転写プロセス)
(5)潜像担持体、もしくは転写部材上のトナー像を、紙やOHPなどの記録部材へ転写し、(転写プロセス)
(6)記録部材上のトナー像を、定着ローラ、定着ベルト、などの定着部材により加圧および加熱されることで溶融し、記録部材へ含浸、融着させる(定着プロセス)
といったプロセスを順番に行う。
通常、定着プロセスにおいて、トナーを溶融させると、トナーが定着部材へ密着し、定着部材から記録部材が離れずに記録部材が出力されない現象(ジャム)が発生する。それを防止するために、定着部材にシリコンオイルなどのオイルを塗布する機構を設け、定着部材から記録部材が離型するようにしているが、オイル塗布機構は装置内の占有体積が大きく、装置のコンパクト化には障害となるばかりか、オイルは装置の使用により消耗されるため、ユーザーがオイルの購入・追加補給をする必要が生じる。そこで、オイル塗布を行わない代わりに、トナー中にワックス成分を含有させ、定着プロセスにおいて、トナー溶融時にワックスがトナーと定着部材との間に染み出し、定着部材とトナー界面の接着力を低下させることにより、定着部材と記録部材の離型(定着分離性)を確保する方式が広まってきた。これが、オイルレス定着プロセスである。
たとえば、トナー中のワックス量を低減し、結着樹脂の弾性を向上する方法が採られることがあるが、トナーが溶融しにくくなり、定着不良が生じたり、特にカラー画像において画像の光沢低下を生じ、印刷品位が大きく損なわれる。
そこで、現像プロセスへの弊害がなく、かつ定着分離性が十分に発揮できるためのワックス量をトナーに含有させる方法として、結着樹脂として、あらかじめワックスが含まれる樹脂を用いる方法が提案されている。
たとえば特許文献1があるが、この技術ではワックスの融点が高く、特に定着温度の低い領域においては、ワックスの溶融が遅く、十分にワックスがトナーから染み出さないため、定着分離性向上機能が不十分である。特許文献2のように流出終了温度が高いトナーや、特許文献4のように溶融粘度の大きい樹脂の比率が多いトナーを用いた場合、画像の光沢が低く、特にカラー画像において画像品質が悪く、また、画像の定着強度が不足するといった問題がある。特許文献3のように、ワックスを内添させる樹脂の軟化点が低い場合、トナー製造過程でワックスが表面に多く露出してしまい、プロセスへの弊害が顕在化してしまう。
(1)少なくとも、ワックスを内添した樹脂(樹脂A)、ワックスを内添していない樹脂(樹脂B)、着色剤からなるトナーにおいて、
該樹脂Aの定荷重押出し形細管式レオメータによるT1/2(T1/2(A))が120℃以上、150℃以下であり、
該ワックスの含有量が該樹脂Aの6質量%以上、30質量%以下であり、
該ワックスが、炭化水素系ワックスであり、
該ワックスの融点が70℃以上、90℃以下であり、
該樹脂Bの定荷重押出し形細管式レオメータによるT1/2(T1/2(B))が100℃以上、130℃以下であり、
T1/2(A)とT1/2(B)は、以下の関係式を満たし、
T1/2(A)≧T1/2(B)+3
該トナー中に含まれる該樹脂Aと該樹脂Bの質量比が、10/90〜45/55の範囲で、
該トナーの定荷重押出し形細管式レオメータによる流出終了温度Tendが140℃以下であることを特徴とするトナー。
(3)該炭化水素系ワックスの含有量が該トナーに対して3質量%以上、10質量%以下であることを特徴とする前記(1)又は(2)に記載のトナー。
(4)該トナーの体積平均粒子径が4μm以上、10μm以下であることを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれかに記載のトナー。
(5)該トナーの酸価が10以上、40以下であることを特徴とする前記(1)〜(4)のいずれかに記載のトナー。
(6)該炭化水素系ワックスの示差走査型熱量計(DSC)で測定される昇温時の吸熱ピークの半値幅が7℃以下であることを特徴とする前記(1)〜(5)のいずれかに記載のトナー。
(7)該樹脂Aまたは該樹脂Bの少なくとも一方の一部あるいはすべてにポリエステル骨格を有することを特徴とする前記(1)〜(6)のいずれかに記載のトナー。
(8)ワックス分散剤を含有することを特徴とする前記(1)〜(7)のいずれかに記載のトナー。
(9)該樹脂Aは、
少なくとも樹脂Aを構成する樹脂の原料モノマー(モノマーA)、該ワックスを含む混合物を重合させて得られることを特徴とする前記(1)〜(8)のいずれかに記載のトナー。
(10)該モノマーA中に3官能以上のモノマーを0.1〜5質量%含有することを特徴とする請求項(9)に記載のトナー。
該樹脂Aの定荷重押出し形細管式レオメータによるT1/2(T1/2(A))が120℃以上、150℃以下であり、
該ワックスの含有量が該樹脂Aの6質量%以上、30質量%以下であり、
該ワックスが、炭化水素系ワックスであり、
該ワックスの融点が70℃以上、90℃以下であり、
該樹脂Bの定荷重押出し形細管式レオメータによるT1/2(T1/2(B))が100℃以上、130℃以下であり、
T1/2(A)とT1/2(B)は、以下の関係式を満たし、
T1/2(A)≧T1/2(B)+3
該トナー中に含まれる該樹脂Aと該樹脂Bの質量比が、10/90〜45/55の範囲で、
該トナーの定荷重押出し形細管式レオメータによる流出終了温度Tendが140℃以下であることを特徴とするトナーの製造方法。
(13)該炭化水素系ワックスの含有量が該トナーに対して3質量%以上、10質量%以下であることを特徴とする前記(11)又は(12)に記載のトナーの製造方法。
(14)該トナーの体積平均粒子径が4μm以上、10μm以下であることを特徴とする前記(11)〜(13)のいずれかに記載のトナーの製造方法。
(15)該トナーの酸価が10以上、40以下であることを特徴とする前記(11)〜(14)のいずれかに記載のトナーの製造方法。
(16)該炭化水素系ワックスの示差走査型熱量計(DSC)で測定される昇温時の吸熱ピークの半値幅が7℃以下であることを特徴とする前記(11)〜(15)のいずれかに記載のトナーの製造方法。
(17)該樹脂Aまたは該樹脂Bの少なくとも一方の一部あるいはすべてにポリエステル骨格を有することを特徴とする前記(11)〜(16)のいずれかに記載のトナーの製造方法。
(18)ワックス分散剤を含有することを特徴とする前記(11)〜(17)のいずれかに記載のトナーの製造方法。
(19)該樹脂Aは、
少なくとも樹脂Aを構成する樹脂の原料モノマー(モノマーA)、該ワックスを含む混合物を重合させて得られることを特徴とする前記(11)〜(18)のいずれかに記載のトナーの製造方法。
(20)該モノマーA中に3官能以上のモノマーを0.1〜5質量%含有することを特徴とする前記(19)に記載のトナーの製造方法。
該樹脂Aの定荷重押出し形細管式レオメータによるT1/2(T1/2(A))が120℃以上、150℃以下であり、
該ワックスの含有量が該樹脂Aの6質量%以上、30質量%以下であり、
該ワックスが、炭化水素系ワックスであり、
該ワックスの融点が70℃以上、90℃以下であり、
該樹脂Bの定荷重押出し形細管式レオメータによるT1/2(T1/2(B))が100℃以上、130℃以下であり、
T1/2(A)とT1/2(B)は、以下の関係式を満たし、
T1/2(A)≧T1/2(B)+3
該トナー中に含まれる該樹脂Aと該樹脂Bの質量比が、10/90〜45/55の範囲で、
該トナーの定荷重押出し形細管式レオメータによる流出終了温度Tendが140℃以下であることを特徴とするトナーの製造方法。
(23)該炭化水素系ワックスの含有量が該トナーに対して3質量%以上、10質量%以下であることを特徴とする前記(21)又は(22)に記載のトナーの製造方法。
(24)該トナーの体積平均粒子径が4μm以上、10μm以下であることを特徴とする前記(21)〜(23)のいずれかに記載のトナーの製造方法。
(25)該トナーの酸価が10以上、40以下であることを特徴とする前記(21)〜(24)のいずれかに記載のトナーの製造方法。
(26)該炭化水素系ワックスの示差走査型熱量計(DSC)で測定される昇温時の吸熱ピークの半値幅が7℃以下であることを特徴とする前記(21)〜(25)のいずれかに記載のトナーの製造方法。
(27)該樹脂Aまたは該樹脂Bの少なくとも一方の一部あるいはすべてにポリエステル骨格を有することを特徴とする前記(21)〜(26)のいずれかに記載のトナーの製造方法。
(28)ワックス分散剤を含有することを特徴とする前記(21)〜(27)のいずれかに記載のトナーの製造方法。
(29)該樹脂Aは、
少なくとも樹脂Aを構成する樹脂の原料モノマー(モノマーA)、該ワックスを含む混合物を重合させて得られることを特徴とする前記(21)〜(28)のいずれかに記載のトナーの製造方法。
(30)該モノマーA中に3官能以上のモノマーを0.1〜5質量%含有することを特徴とする前記(29)に記載のトナーの製造方法。
少なくとも、潜像担持体;
該潜像担持体に接触しこれを帯電せしめる帯電部材;
該潜像担持体上の転写残トナーを除去回収するクリーニング部材;からなるドラムユニットと、
少なくとも、トナー;
該トナーを収容するための現像容器;
該現像容器中の固定軸を中心に回転しトナーを撹拌、搬送するトナー搬送手段;
該潜像担持体に接触したトナー担持体;
該トナー担持体に対しトナーを介して当接したトナー規制部材;
該トナー担持体にトナーを供給するトナー供給ローラー;からなるトナーユニットが一体化されたプロセスカートリッジであり、
該トナーは、
少なくとも、ワックスを内添した樹脂(樹脂A)、ワックスを内添していない樹脂(樹脂B)、着色剤からなるトナーにおいて、
該樹脂Aの定荷重押出し形細管式レオメータによるT1/2(T1/2(A))が120℃以上、150℃以下であり、
該ワックスの含有量が該樹脂Aの6質量%以上、30質量%以下であり、
該ワックスが、炭化水素系ワックスであり、
該ワックスの融点が70℃以上、90℃以下であり、
該樹脂Bの定荷重押出し形細管式レオメータによるT1/2(T1/2(B))が100℃以上、130℃以下であり、
T1/2(A)とT1/2(B)は、以下の関係式を満たし、
T1/2(A)≧T1/2(B)+3
該トナー中に含まれる該樹脂Aと該樹脂Bの質量比が、10/90〜45/55の範囲で、
該トナーの定荷重押出し形細管式レオメータによる流出終了温度Tendが140℃以下であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
(33)該炭化水素系ワックスの含有量が該トナーに対して3質量%以上、10質量%以下であることを特徴とする前記(31)又は(32)に記載のプロセスカートリッジ。
(34)該トナーの体積平均粒子径が4μm以上、10μm以下であることを特徴とする前記(31)〜(33)のいずれかに記載のプロセスカートリッジ。
(35)該トナーの酸価が10以上、40以下であることを特徴とする前記(31)〜(34)のいずれかに記載のプロセスカートリッジ。
(36)該炭化水素系ワックスの示差走査型熱量計(DSC)で測定される昇温時の吸熱ピークの半値幅が7℃以下であることを特徴とする前記(31)〜(35)のいずれかに記載のプロセスカートリッジ。
(37)該樹脂Aまたは該樹脂Bの少なくとも一方の一部あるいはすべてにポリエステル骨格を有することを特徴とする前記(31)〜(36)のいずれかに記載のプロセスカートリッジ。
(38)ワックス分散剤を含有することを特徴とする前記(31)〜(37)のいずれかに記載のプロセスカートリッジ。
(39)該樹脂Aは、
少なくとも樹脂Aを構成する樹脂の原料モノマー(モノマーA)、該ワックスを含む混合物を重合させて得られることを特徴とする前記(31)〜(38)のいずれかに記載のプロセスカートリッジ。
(40)該モノマーA中に3官能以上のモノマーを0.1〜5質量%含有することを特徴とする前記(39)に記載のプロセスカートリッジ。
本発明はワックスを内添した樹脂を用いることを特徴としている。本発明に用いられるワックスを内添した樹脂は、樹脂中にワックスを内添していれば良く、樹脂についてはトナー用樹脂として一般に用いられているものであれば特に問題はない。
具体的には、ポリエステル、ポリウレタン、ポリウレア、エポキシ樹脂、ビニル系樹脂およびそれらの共重合体などが挙げられる。このうち、好ましくはポリエステル、ビニル系樹脂、および、これらのブロック重合体、グラフト重合体である。
ポリオール(1)としては、ジオール(1−1)および3価以上のポリオール(1−2)が挙げられ、(1−1)単独、または(1−1)と少量の(1−2)の混合物が好ましい。ジオール(1−1)としては、アルキレングリコール(エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールなど);アルキレンエーテルグリコール(ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコールなど);脂環式ジオール(1,4−シクロヘキサンジメタノール、水素添加ビスフェノールAなど);ビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールSなど);上記脂環式ジオールのアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物;上記ビスフェノール類のアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物などが挙げられる。これらのうち好ましいものは、炭素数2〜12のアルキレングリコールおよびビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物であり、特に好ましいものはビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物、およびこれと炭素数2〜12のアルキレングリコールとの併用である。3価以上のポリオール(1−2)としては、3〜8価またはそれ以上の多価脂肪族アルコール(グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトールなど);3価以上のフェノール類(トリスフェノールPA、フェノールノボラック、クレゾールノボラックなど);上記3価以上のポリフェノール類のアルキレンオキサイド付加物などが挙げられる。
(1)ビニル系炭化水素:
脂肪族ビニル系炭化水素:アルケン類、例えばエチレン、プロピレン、ブテン、イソブチレン、ぺンテン、ヘプテン、ジイソブチレン、オクテン、ドデセン、オクタデセン、前記以外のα−オレフィン等;アルカジエン類、例えばブタジエン、イソプレン、1,4−ペンタジエン、1,6−ヘキサジエン、1,7−オクタジエン。
脂環式ビニル系炭化水素:モノ−もしくはジ−シクロアルケンおよびアルカジエン類、例えばシクロヘキセン、(ジ)シクロペンタジエン、ビニルシクロヘキセン、エチリデンビシクロヘプテン等;テルペン類、例えばピネン、リモネン、インデン等。
芳香族ビニル系炭化水素:スチレンおよびそのハイドロカルビル(アルキル、シクロアルキル、アラルキルおよび/またはアルケニル)置換体、例えばα−メチルスチレン、ビニルトルエン、2,4−ジメチルスチレン、エチルスチレン、イソプロピルスチレン、ブチルスチレン、フェニルスチレン、シクロヘキシルスチレン、ベンジルスチレン、クロチルベンゼン、ジビニルベンゼン、ジビニルトルエン、ジビニルキシレン、トリビニルベンゼン等;およびビニルナフタレン。
炭素数3〜30の不飽和モノカルボン酸、不飽和ジカルボン酸ならびにその無水物およびそのモノアルキル(炭素数1〜24)エステル、例えば(メタ)アクリル酸、(無水)マレイン酸、マレイン酸モノアルキルエステル、フマル酸、フマル酸モノアルキルエステル、クロトン酸、イタコン酸、イタコン酸モノアルキルエステル、イタコン酸グリコールモノエーテル、シトラコン酸、シトラコン酸モノアルキルエステル、桂皮酸等のカルボキシル基含有ビニル系モノマー。
炭素数2〜14のアルケンスルホン酸、例えはビニルスルホン酸、(メタ)アリルスルホン酸、メチルビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸;およびその炭素数2〜24のアルキル誘導体、例えばα−メチルスチレンスルホン酸等;スルホ(ヒドロキシ)アルキル−(メタ)アクリレートもしくは(メタ)アクリルアミド、例えば、スルホプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−(メタ)アクリロキシプロピルスルホン酸、2−(メタ)アクリロイルアミノ−2,2−ジメチルエタンスルホン酸、2−(メタ)アクリロイルオキシエタンスルホン酸、3−(メタ)アクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、3−(メタ)アクリルアミド−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸、アルキル(炭素数3〜18)アリルスルホコハク酸、ポリ(n=2〜30)オキシアルキレン(エチレン、プロピレン、ブチレン:単独、ランダム、ブロックでもよい)モノ(メタ)アクリレートの硫酸エステル[ポリ(n=5〜15)オキシプロピレンモノメタクリレート硫酸エステル等]、ポリオキシエチレン多環フェニルエーテル硫酸エステル;ならびそれらの塩等。
(メタ)アクリロイルオキシアルキル燐酸モノエステル、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリロイルホスフェート、フェニル−2−アクリロイロキシエチルホスフェート、(メタ)アクリロイルオキシアルキル(炭素数1〜24)ホスホン酸類、例えば2−アクリロイルオキシエチルホスホン酸;ならびにそれらの塩等。
なお、上記(2)〜(4)の塩としては、例えばアルカリ金属塩(ナトリウム塩、カリウム塩等)、アルカリ土類金属塩(カルシウム塩、マグネシウム塩等)、アンモニウム塩、アミン塩もしくは4級アンモニウム塩が挙げられる。
ヒドロキシスチレン、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、(メタ)アリルアルコール、クロチルアルコール、イソクロチルアルコール、1−ブテン−3−オール、2−ブテン−1−オール、2−ブテン−1,4−ジオール、プロパルギルアルコール、2−ヒドロキシエチルプロペニルエーテル、庶糖アリルエーテル等。
アミノ基含有ビニル系モノマー:アミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、t−ブチルアミノエチルメタクリレート、N−アミノエチル(メタ)アクリルアミド、(メタ)アリルアミン、モルホリノエチル(メタ)アクリレート、4−ビニルピリジン、2−ビニルピリジン、クロチルアミン、N,N−ジメチルアミノスチレン、メチル−α−アセトアミノアクリレート、ビニルイミダゾール、N−ビニルピロ一ル、N−ビニルチオピロリドン、N−アリールフェニレンジアミン、アミノカルバゾール、アミノチアゾール、アミノインドール、アミノピロール、アミノイミダゾール、アミノメルカプトチアゾール、ならびにこれらの塩等。
アミド基含有ビニル系モノマー;(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−ブチルアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N,N−メチレン−ビス(メタ)アクリルアミド、桂皮酸アミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジベンジルアクリルアミド、メタクリルホルムアミド、N−メチル−N−ビニルアセトアミド、N−ビニルピロリドン等。
ニトリル基含有ビニル系モノマー:(メタ)アクリロニトリル、シアノスチレン、シアノアクリレ一ト等。
4級アンモニウムカチオン基含有ビニル系モノマー:ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジアリルアミン等の3級アミン基含有ビニル系モノマーの4級化物(メチルクロライド、ジメチル硫酸、ベンジルクロライド、ジメチルカーボネート等の4級化剤を用いて4級化したもの)。
ニトロ基含有ビニル系モノマー:ニトロスチレン等。
グリシジル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、p−ビニルフェニルフェニルオキサイド等。
塩化ビニル、臭化ビニル、塩化ビニリデン、アリルクロライド、クロルスチレン、ブロムスチレン、ジクロルスチレン、クロロメチルスチレン、テトラフルオロスチレン、クロロプレン等。
ビニルエステル、例えば酢酸ビニル、ビニルブチレート、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、ジアリルフタレート、ジアリルアジペート、イソプロペニルアセテート、ビニルメタクリレート、メチル−4−ビニルベンゾエート、シクロヘキシルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ビニルメトキシアセテート、ビニルベンゾエート、エチル−α−エトキシアクリレート、炭素数1〜50のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート[メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ヘキサデシル(メタ)アクリレート、ヘプタデシル(メタ)アクリレート、エイコシル(メタ)アクリレート等]、ジアルキルフマレート(2個のアルキル基は、炭素数2〜8の、直鎖、分枝鎖もしくは脂環式の基である)、ジアルキルマレエート(2個のアルキル基は、炭素数2〜8の、直鎖、分枝鎖もしくは脂環式の基である)、ポリ(メタ)アリロキシアルカン類[ジアリロキシエタン、トリアリロキシエタン、テトラアリロキシエタン、テトラアリロキシプロパン、テトラアリロキシブタン、テトラメタアリロキシエタン等]等、ポリアルキレングリコール鎖を有するビニル系モノマー[ポリエチレングリコール(分子量300)モノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(分子量500)モノアクリレート、メチルアルコールエチレンオキサイド10モル付加物(メタ)アクリレート、ラウリルアルコールエチレンオキサイド30モル付加物(メタ)アクリレート等]、ポリ(メタ)アクリレート類[多価アルコール類のポリ(メタ)アクリレート:エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート等]等。ビニル(チオ)エーテル、例えばビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルプロピルエーテル、ヒニルブチルエーテル、ビニル−2−エチルヘキシルエーテル、ビニルフェニルエーテル、ビニル−2−メトキシエチルエーテル、メトキシブタジエン、ビニル−2−ブトキシエチルエーテル、3,4−ジヒトロ−1,2−ピラン、2−ブトキシ−2'−ビニロキシジエチルエーテル、ビニル−2−エチルメルカプトエチルエーテル、アセトキシスチレン、フェノキシスチレン。ビニルケトン、例えはビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルフェニルケトン;ビニルスルホン、例えばジビニルサルファイド、p−ビニルジフェニルサルファイド、ビニルエチルサルファイド、ビニルエチルスルフォン、ジビニルスルフォン、ジビニルスルフォキサイド等。
イソシアナートエチル(メタ)アクリレート、m−イソプロペニル−α,α−ジメチルベンジルイソシアネート等。
(1)ワックスを溶解、もしくは分散したモノマー(ポリオール、ポリカルボン酸、ビニル系モノマー)を重合する。
(2)ワックス、樹脂を溶媒に溶解し、ワックスを微分散した状態で、溶媒を除去する。
(3)ワックス、樹脂を溶融、混練する。
等の方法が挙げられる。
(1)の方法に関しては、ブロック化、グラフト化と同時に行ってもよい。
樹脂中にワックスを均一に分散させ、かつワックスの内包性を高めるためには、樹脂にある程度架橋構造を持たせたほうが好ましい。
本発明のワックスを内添していない樹脂は、定荷重押出し形細管式レオメータによるT1/2(T1/2(A)))が100℃〜130℃の範囲、好ましくは105〜120℃の領域であり、ワックスを内添した樹脂よりも3℃以上、好ましくは5℃以上、さらに好ましくは7℃以上低い。
ワックスを内添した樹脂は、ワックス内包性を高めるため、若干高粘度に設計する必要があり、定着強度を満足するためには、ワックスを内添していない樹脂の粘度はワックスを内添した樹脂よりも3℃以上低く設計しなければならない。
また、ワックスを内添していない樹脂のT1/2が100℃よりも低いと、高温高湿環境下においてトナー粒子同士が融着するなど、保存安定性の低下が顕在し、T1/2が130℃よりも高いと、トナーの溶融性が悪化し、定着性能に悪影響をもたらす。
本トナーの酸価は10〜40の範囲である。10よりも低いと定着強度が低下し、40を超えると環境変動が顕著になる。
一般に、ワックスの極性が低いほうが定着部材ローラとの離型性に優れている。本発明に用いられるワックスは、極性の低い炭化水素系ワックスである。
炭化水素系ワックスとは、炭素原子と水素原子のみからなるワックスであり、エステル基、アルコール基、アミド基などを実質的に含まない。
具体的な炭化水素系ワックスとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレンとプロピレンの共重合体、などのポリオレフィンワックス、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックスなどの石油ワックス、フィッシャートロプシュワックス、などの合成ワックスなどが挙げられる。このうち、本発明において好ましいものは、ポリエチレンワックス、パラフィンワックス、フィッシャートロプシュワックスであり、さらに好ましくはポリエチレンワックス、パラフィンワックスであり、最も好ましいのはパラフィンワックスである。
また、示差走査型熱量計(DSC)にて測定される昇温時におけるワックスの吸熱ピークの半値幅は、7℃以下であることが好ましい。本発明におけるワックスの融点は比較的低いため、吸熱ピークがブロード、つまり低温域から溶融するようなワックスは、トナーの保存安定性に悪影響を及ぼす。
また、耐プロセス性を悪化しない範囲において、樹脂に内添されているワックスとは別に、樹脂に内添されていないワックスを含有しても良い。
ワックス分散剤としては特に限定はなく、公知のものを使用することができ、ワックスとの相溶性の高いユニットと樹脂との相溶性の高いユニットがブロック体として存在するポリマーやオリゴマー、ワックスとの相溶性の高いユニットと樹脂との相溶性の高いユニットのうち一方に他方がグラフトしているポリマーもしくはオリゴマー、エチレン・プロピレン・ブテン・スチレン・α−スチレンなどの不飽和炭化水素と、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、無水イタコン酸などのα,β−不飽和カルボン酸やそのエステルもしくはその無水物との共重合体、ビニル系樹脂とポリエステルとのブロック、もしくはグラフト体などが挙げられる。
ワックス分散剤の量は、ワックスに対して0.1倍〜5倍、好ましくは0.3倍〜2.5倍の範囲がよい。0.1倍未満では、ワックス分散効果が見られず、5倍を超えると、定着プロセスにおけるワックスの染み出しが抑制され、定着分離性の乏しいトナーとなる。
乳化重合会合法によってトナーを製造する場合は、少なくともワックスをビニル系モノマーに溶解あるいは分散し、ミニエマルション重合などの方法により、ビニル系樹脂分散体中にワックスを内添し、ワックスを内添したビニル系樹脂分散体、顔料分散体などとともに会合、融着しトナースラリーを得たのち、公知の方法に従い洗浄・濾過により回収し、乾燥することにより単離できる。
粉砕法によってトナーを製造する場合は、従来公知の手段に従い、少なくともワックスを内添した樹脂、ワックスを内添していない樹脂及び着色材のトナー成分を機械的に混合する工程と、溶融混練する工程と、粉砕する工程と、分級する工程とを有するトナーの製造方法が適用できる。また、機械的に混合する工程や溶融混練する工程において、粉砕または分級する工程で得られる製品となる粒子以外の粉末を戻して再利用する製造方法も含まれる。
少なくともワックスを内添していない樹脂及び着色材のトナー成分を機械的に混合する混合工程は、回転させる羽による通常の混合機などを用いて通常の条件で行えばよく、特に制限はない。
示差走査型熱量計(DSC)は、セイコーインスツル社製のDSC6200を用い、200℃まで昇温し、その温度から降温速度10℃/分で0℃まで冷却したサンプルを昇温速度10℃/分で測定した。
(1)300mlのビーカーに試料を入れ、トルエン/エタノール(4/1:v/v)の混合液150mlを加え溶解する。
(2)0.1mol/lのKOHのエタノール溶液を用いて、電位差滴定装置を用いて滴定する。例えば、京都電子株式会社製の電位差滴定装置AT−400(win workstation)とABP−410電動ビュレットを用いての自動滴定が利用できる。
(3)この時のKOH溶液の使用量をSmlとし、同時にブランクを測定し、この時のKOH溶液の使用量をBmlとする。
(4)次式により酸価を計算する。fはKOHのファクターである。
酸価(mgKOH/g)={(S−B)×f×5.61}/W
コールターカウンター法によるトナー粒子の粒度分布の測定装置としては、コールターカウンターTA−II、コールターマルチサイザーIIやコールターマルチサイザーIII(いずれもコールター社製)があげられる。以下に測定方法について述べる。
まず、電解水溶液100〜150ml中に分散剤として界面活性剤(好ましくはアルキルベンゼンスルフォン酸塩)を0.1〜5ml加える。ここで、電解液とは1級塩化ナトリウムを用いて約1%NaCl水溶液を調製したもので、例えばISOTON−II(コールター社製)が使用できる。ここで、更に測定試料を固形分として2〜20mg加える。試料を懸濁した電解液は、超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行ない、前記測定装置により、アパーチャーとして100μmアパーチャーを用いて、トナー粒子又はトナーの体積、個数を測定して、体積分布と個数分布を算出する。得られた分布から、トナーの重量平均粒径(Dv)、個数平均粒径(Dn)を求めることができる。本実施例では、電解水溶液100ml中に(ISOTON−II(コールター社製))測定試料を固形分として5mg加える。試料を懸濁した電解液は、超音波分散器で3分間分散処理を行ない、前記測定装置により、アパーチャーとして100μmアパーチャーを用いて、トナー粒子又はトナーの体積、個数を測定して、体積分布と個数分布を算出した。得られた分布から、トナーの重量平均粒径(Dv)、個数平均粒径(Dn)を求めた。
≪樹脂H1の作成≫
ビニル系モノマーとして、スチレン600部、アクリル酸ブチル110部、アクリル酸30部及び重合開始剤としてジクミルパーオキサイド30部を滴下ロートに入れた。ポリエステルの単量体のうち、ポリオールとして、ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン1230部、ポリオキシエチレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン290部、イソドデセニル無水コハク酸250部、テレフタル酸310部、無水1,2,4−ベンゼントリカルボン酸180部及びエステル化触媒としてジブチル錫オキシド7部、ワックスとしてW1(パラフィンワックス、融点73.3℃、示差走査型熱量計で測定される昇温時の吸熱ピークの半値幅は3.9℃)を460部(仕込モノマー100質量部に対して15.1質量部)を、温度計、ステンレス製攪拌機、流下式コンデンサー及び窒素導入管を装備した反応容器に入れ、窒素雰囲気下に、160℃の温度で撹拌しつつ、滴下ロートよりビニル系モノマー樹脂と重合開始剤の混合液を一時間かけて滴下した。160℃に保持したまま2時間付加重合反応を熟成させた後、230℃に昇温して縮重合反応を行わせた。重合度は、定荷重押出し形細管式レオメータを用いて測定した軟化点により追跡を行い、所望の軟化点に達したときに反応を終了させ、樹脂H1を得た。
ポリオールとして、ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン2210部、テレフタル酸850部、無水1,2,4−ベンゼントリカルボン酸120部及びエステル化触媒としてジブチル錫オキシド0.5部、ワックスとしてW1(パラフィンワックス、融点73.3℃、示差走査型熱量計で測定される昇温時の吸熱ピークの半値幅は3.9℃)を350部(仕込モノマー100重量部に対して11.0質量部)を、温度計、ステンレス製攪拌機、流下式コンデンサー及び窒素導入管を装備した反応容器に入れ、窒素雰囲気下230℃に昇温して縮重合反応を行わせた。重合度は、定荷重押出し形細管式レオメータを用いて測定した軟化点により追跡を行い、所望の軟化点に達したときに反応を終了させ、樹脂H4を得た。
樹脂L1に関しても、ワックスを添加しないこと以外は樹脂H4と同様の方法で、材料の組成を表1に従って作成した。
樹脂H1 30部
樹脂L1 70部
帯電制御剤(サリチル酸誘導体の金属塩) 1部
着色剤(銅フタロシアニンブルー顔料) 2.5部
上記材料をブレンダーで充分混合したのち2軸押出し機にて混練し、冷却後粉砕、分級し体積平均粒径約7.5μmのシアン色の母体トナーを得た。
母体トナー100部に対して、外添剤として、疎水性シリカ(ヘキサメチルジシラザンでの表面処理品、1次粒子の平均粒径が0.02μm)0.4部をヘンシェルミキサーにて混合を行ない、シアン色のトナーを得た。ワックスの含有量は4.5質量%である。
トナーの酸価を測定したところ、22.4KOHmg/gであり、またT1/2は120℃、Tendは127℃で、円形度は0.922であった。
(a)定着分離性
リコー製ipsio CX7500の定着機を取り外した改造機に、トナー5部とシリコーン樹脂コートキャリア95部を混合攪拌して作成した二成分現像剤を入れ、転写紙(リコー製 タイプ6200Y目紙)に縦方向の先端余白3mmを有するベタ画像で、1.1±0.1mg/cm2のトナーが現像される様に調整を行ない、未定着状態の転写紙を6枚出力した。
リコー製ipsio CX2500の定着部分のみを取り出し、定着ベルトの温度およびベルト線速度を所望の値になるように改造した定着試験装置を用い、ベルト線速度125mm/secに設定して、定着ベルトの温度を140℃から190℃の範囲で10℃刻みの温度で先端余白3mmのほうから転写紙の定着を行った。転写紙が定着ベルトに巻きついたり、定着機の出口で蛇腹のようになって詰まったりすることなく、正常に定着できた枚数によって、下記基準に基づき評価した。
◎:正常に定着できた枚数が6枚。
○:正常に定着できた枚数が5枚。
△:正常に定着できた枚数が3〜4枚。
×:正常に定着できた枚数が2枚以下。
「◎」および「○」を合格とした。
リコー製ipsio CX7500の定着機を取り外した改造機に、トナー5部とシリコーン樹脂コートキャリア95部を混合攪拌して作成した二成分現像剤を入れ、転写紙(リコー製 タイプ6200Y目紙)に縦方向の先端余白100mmを有するベタ画像で、1.1±0.1mg/cm2のトナーが現像される様に調整を行ない、未定着状態の転写紙を出力した。
リコー製ipsio CX2500の定着部分のみを取り出し、定着ベルトの温度およびベルト線速度を所望の値になるように改造した定着試験装置を用い、ベルト線速度125mm/sec、定着ベルト温度140℃に設定して転写紙の定着を行った後、上島製作所製 描画試験器 AD−401を使用し、評価画像上にサファイヤ針125μR、針回転直径8mm、荷重1gの条件で当接した状態で走行させ、サファイヤ針尖端部の走行面を目視により観察してひっかき傷(走行跡)の発生状況を下記ランクにより評価した。
◎:走行した跡(線)が全く認められない。
○:僅かに線が認められる。
△:画像の真上から観察すると線は微かに認められるが、斜め45度から観察すると
はっきりと認められない。
×:画像の真上から観察すると線がはっきりと認められる。
「◎」および「○」を合格とした。
リコー製ipsio CX2500の定着部分のみを取り出し、定着ベルトの温度およびベルト線速度を所望の値になるように改造した定着試験装置を用い、ベルト線速度125mm/sec、定着ベルト温度160℃に設定して、「(b)定着強度」の評価と同様の方法で出力した未定着状態の転写紙の定着を行った。定着後の画像の光沢度を、日本電色工業株式会社製のグロスメーターにより入射角60°により計測した。オフィスで使用されるフルカラー画像としては適度な光沢が好まれ、5〜15%程度が好ましい。
リコー製ipsio CX3000を用いて、印字率6%の所定のプリントパターンを、N/N環境下(23℃、45%)の2000枚連続複写後(耐久後)に現像器の現像ローラの状態および複写画像を目視により観察し、評価した。判定基準は以下の通りである。
◎:現像ローラ上にスジ、ムラの発生はなかった。
○:現像ローラ上にスジあるいはムラが若干発生しているものの、
複写画像上に縦スジがなく、実用上問題なかった。
×:現像ローラ上にスジあるいはムラが多数発生しており、
複写画像上に縦スジ状の抜けが発生し、実用上問題があった。
「◎」および「○」を合格とした。
リコー製ipsio CX3000を用いて、印字率6%の所定のプリントパターンをN/N環境下(23℃、45%)で連続印字した。N/N環境下の2000枚連続印字後(耐久後)に、感光体および中間転写体ベルト上を目視で観察評価した。判断基準は以下の通りである。
◎:感光体上および中間転写体上にはフィルミングの発生がなく、全く問題なかった。
○:感光体上および中間転写体上、どちらか片方でフィルミングの発生が見られたが、
複写画像上には見えず、実用上問題なかった。
×:感光体上および/または中間転写体上にフィルミングの発生があり、
画像上でも確認でき、実用上問題があった。
「◎」および「○」を合格とした。
実施例1と同様に、表4に示した樹脂・ワックス組成でトナー2〜6を作成し、実施例1と同様の評価を行った。
比較例1〜5
実施例1と同様に、表4に示した樹脂・ワックス組成でトナー101〜105を作成し、実施例1と同様の評価を行った。
実施例2〜6および比較例1〜5の評価結果は表5に示す。
<シアン着色剤分散液>
顔料C.I.ピグメントブルー15:3 50部
ドデシル硫酸ナトリウム 10部
イオン交換水 200部
上記をサンドグラインダーミルで分散させ、体積平均粒子径(D50)が170nmのシアン着色剤分散液を得た。
<ラテックスの調製>
(ラテックス1Lの調製)
(分散媒)
ドデシル硫酸ナトリウム 4.05部
イオン交換水 2500部
撹拌装置、温度センサー、冷却管、窒素導入装置を取り付けた5000m1のセパラブルフラスコに、上記分散媒を仕込み、窒素気流下230rpmの撹拌速度で撹拌しながら、フラスコ内の温度を80℃に昇温させた。
スチレン 612部
n−ブチルアクリレート 156部
メタクリル酸 32部
n−オクチルメルカプタン 13部
この活性剤溶液に、重合開始剤(過硫酸カリウム)9.62部をイオン交換水200部に溶解させた開始剤溶液を添加し、上記の単量体溶液を90分かけて滴下し、この系を80℃にて2時間にわたり加熱、撹拌することにより重合(第一段重合)を行い、ラテックスを調製した。これを「ラテックス(1L)」とする。乾燥したラテックス(1L)のT1/2は124℃であった。
(1)核粒子の調製(第一段重合)
(分散媒1)
ドデシル硫酸ナトリウム 4.05部
イオン交換水 2500.00部
撹拌装置、温度センサー、冷却管、窒素導入装置を取り付けた5000m1のセパラブルフラスコに、上記分散媒1を仕込み、窒素気流下230rpmの撹拌速度で撹拌しながら、フラスコ内の温度を80℃に昇温させた。
スチレン 568.00部
n−ブチルアクリレート 164.00部
メタクリル酸 68.00部
n−オクチルメルカプタン 16.51部
この活性剤溶液に、重合開始剤(過硫酸カリウム)9.62部をイオン交換水200部に溶解させた開始剤溶液を添加し、上記の単量体溶液を90分かけて滴下し、この系を80℃にて2時間にわたり加熱、撹拌することにより重合(第一段重合)を行い、ラテックスを調製した。これを「ラテックス(1H)」とする。ラテックス(1H)の重量平均粒径は68nmであった。
(単量体溶液2)
スチレン 123.81部
n−ブチルアクリレート 39.51部
メタクリル酸 12.29部
n−オクチルメルカプタン 0.72部
ワックスW1 75.0g部
撹拌装置を取り付けたフラスコ内において、上記の単量体溶液2を仕込み、80℃に加熱し溶解させて単量体溶液を調製した。
C10H21(OCH2CH2)2OSO3Na 0.60部
イオン交換水 2700.00部
一方、上記分散媒2を98℃に加熱し、この分散媒に、核粒子の分散媒である前記ラテックス(1H)を固形分換算で32部添加した後、循環経路を有する機械式分散機「クレアミツクス(CLEARMIX)」(エム・テクニック(株)製)により、単量体溶液2を8時間混合分散させ、乳化粒子(油滴)を含む分散液(乳化液)を調製した。
次いで、この分散液(乳化液)に、重合開始剤(過硫酸カリウム)6.12部をイオン交換水250m1に溶解させた開始剤溶液を添加し、この系を82℃にて12時間にわたり加熱撹拌することにより重合(第二段重合)を行い、ラテックス(ラテックス(1H)粒子の表面が被膜された構造の複合樹脂粒子の分散液)を得た。これを「ラテックス(1HM)」とする。
(単量体溶液3)
スチレン 350部
n―ブチルアクリレート 95部
メタクリル酸 5部
n−オクチルメルカプタン 6.1部
上記の様にして得られたラテックス(1HM)に、重合開始剤(KPS)8.8部をイオン交換水350mlに溶解させた開始剤溶液を添加し、82℃の温度条件下に、単量体溶液3を一時間かけて滴下した。滴下終了後、2時間にわたり加熱撹拌することにより重合(第三段重合)を行った後、28℃まで冷却しラテックス(ラテックス(1H)からなる中心部と、第二段重合樹脂からなる中間層と、第三段重合樹脂からなる外層とを有し、前記第二段重合樹脂層にワックスが含有されている複合樹脂の分散液)を得た。このラテックスを「ラテックス(1HML)」とする。ラテックス(1HML)に仕込んだワックスW1の量は、単量体に対して12.5質量%であり、また乾燥したラテックス(1L)のT1/2を測定したところ131℃であった。
ラテックス(1L)を240.0部(固形分換算)と、ラテックス(1HML)を180.0部(固形分換算)と、イオン交換水900部と、上記シアン着色剤分散液150部とを、温度センサー、冷却管、窒素導入装置、撹拌装置を取り付けた反応容器(四つ口フラスコ)に入れ撹拌した。容器内の温度を30℃に調整した後、この溶液に5Nの水酸化ナトリウム水溶液を加えてpHを8〜10.0に調整した。
次いで、塩化マグネシウム・6水和物65.0部をイオン交換水1000mlに溶解した水溶液を、撹拌下、30℃にて10分間かけて添加した。3分間放置した後に92℃まで昇温し、凝集粒子の生成を行った。その状態で、「コールターカウンターTA−II」にて凝集粒子の粒径を測定し、個数平均粒径が6.6μmになった時点で、塩化ナトリウム80.4部をイオン交換水1000mlに溶解した水溶液を添加して粒子成長を停止させ、更に熟成処理として液温度94℃にて加熱撹拌することにより、粒子の融着及び結晶性物質の相分離を継続させた(熟成工程)。その状態で、「FPIA−2000」にて融着粒子の形状を測定し、形状係数が0.952になった時点で30℃まで冷却し、撹拌を停止した。生成した融着粒子を濾過し、45℃のイオン交換水で繰り返し洗浄を行い、その後、40℃の温風で乾燥することにより、母体トナーを得た。
母体トナーの個数平均粒径と形状係数を再度測定したところ、それぞれ6.5μm、0.954であった。
また、トナー7の酸価を測定したところ、25.1KOHmg/gであり、定荷重押出し形細管式レオメータによるT1/2は127℃、Tendは135℃であった。
トナー7に対して行った評価の結果を表5に示す。
ラテックス(1HML)を420.0部(固形分換算)と、イオン交換水900部と、上記シアン着色剤分散液150部とを、温度センサー、冷却管、窒素導入装置、撹拌装置を取り付けた反応容器(四つ口フラスコ)に入れ撹拌した。容器内の温度を30℃に調整した後、この溶液に5Nの水酸化ナトリウム水溶液を加えてpHを8〜10.0に調整した。
次いで、塩化マグネシウム・6水和物65.0部をイオン交換水1000mlに溶解した水溶液を、撹拌下、30℃にて10分間かけて添加した。3分間放置した後に92℃まで昇温し、凝集粒子の生成を行った。その状態で、「コールターカウンターTA−II」にて凝集粒子の粒径を測定し、個数平均粒径が6.6μmになった時点で、塩化ナトリウム80.4部をイオン交換水1000mlに溶解した水溶液を添加して粒子成長を停止させ、更に熟成処理として液温度94℃にて加熱撹拌することにより、粒子の融着及び結晶性物質の相分離を継続させた(熟成工程)。
その状態で、「FPIA−2000」にて融着粒子の形状を測定し、形状係数が0.952になった時点で30℃まで冷却し、撹拌を停止した。生成した融着粒子を濾過し、45℃のイオン交換水で繰り返し洗浄を行い、その後、40℃の温風で乾燥することにより、母体トナーを得た。母体トナーの個数平均粒径と形状係数を再度測定したところ、それぞれ6.5μm、0.953であった。
また、トナー106の酸価を測定したところ、25.6KOHmg/gであり、定荷重押出し形細管式レオメータによるT1/2は132℃、Tendは140℃であった。
トナー106に対して行った評価の結果を表5に示す。
Claims (40)
- 少なくとも、ワックスを内添した樹脂(樹脂A)、ワックスを内添していない樹脂(樹脂B)、着色剤からなるトナーにおいて、
該樹脂Aの定荷重押出し形細管式レオメータによるT1/2(T1/2(A))が120℃以上、150℃以下であり、
該ワックスの含有量が該樹脂Aの6質量%以上、30質量%以下であり、
該ワックスが、炭化水素系ワックスであり、
該ワックスの融点が70℃以上、90℃以下であり、
該樹脂Bの定荷重押出し形細管式レオメータによるT1/2(T1/2(B))が100℃以上、130℃以下であり、
T1/2(A)とT1/2(B)は、以下の関係式を満たし、
T1/2(A)≧T1/2(B)+3
該トナー中に含まれる該樹脂Aと該樹脂Bの質量比が、10/90〜45/55の範囲で、
該トナーの定荷重押出し形細管式レオメータによる流出終了温度Tendが140℃以下であることを特徴とするトナー。 - 該トナー中に樹脂に内添されていない炭化水素系ワックスを含むことを特徴とする請求項1に記載のトナー。
- 該炭化水素系ワックスの含有量が該トナーに対して3質量%以上、10質量%以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載のトナー。
- 該トナーの体積平均粒子径が4μm以上、10μm以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のトナー。
- 該トナーの酸価が10以上、40以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のトナー。
- 該炭化水素系ワックスの示差走査型熱量計(DSC)で測定される昇温時の吸熱ピークの半値幅が7℃以下であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のトナー。
- 該樹脂Aまたは該樹脂Bの少なくとも一方の一部あるいはすべてにポリエステル骨格を有することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のトナー。
- ワックス分散剤を含有することを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のトナー。
- 該樹脂Aは、
少なくとも樹脂Aを構成する樹脂の原料モノマー(モノマーA)、該ワックスを含む混合物を重合させて得られることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載のトナー。 - 該モノマーA中に3官能以上のモノマーを0.1〜5質量%含有することを特徴とする請求項9に記載のトナー。
- 少なくともワックスを内添した樹脂(樹脂A)、ワックスを内添していない樹脂(樹脂B)、着色剤を原材料混合機に供給して混合し、混練、圧延冷却したのち、粉砕、分級するトナーの製造方法において、
該樹脂Aの定荷重押出し形細管式レオメータによるT1/2(T1/2(A))が120℃以上、150℃以下であり、
該ワックスの含有量が該樹脂Aの6質量%以上、30質量%以下であり、
該ワックスが、炭化水素系ワックスであり、
該ワックスの融点が70℃以上、90℃以下であり、
該樹脂Bの定荷重押出し形細管式レオメータによるT1/2(T1/2(B))が100℃以上、130℃以下であり、
T1/2(A)とT1/2(B)は、以下の関係式を満たし、
T1/2(A)≧T1/2(B)+3
該トナー中に含まれる該樹脂Aと該樹脂Bの質量比が、10/90〜45/55の範囲で、
該トナーの定荷重押出し形細管式レオメータによる流出終了温度Tendが140℃以下であることを特徴とするトナーの製造方法。 - 該トナー中に樹脂に内添されていない炭化水素系ワックスを含むことを特徴とする請求項11に記載のトナーの製造方法。
- 該炭化水素系ワックスの含有量が該トナーに対して3質量%以上、10質量%以下であることを特徴とする請求項11又は12に記載のトナーの製造方法。
- 該トナーの体積平均粒子径が4μm以上、10μm以下であることを特徴とする請求項11〜13のいずれかに記載のトナーの製造方法。
- 該トナーの酸価が10以上、40以下であることを特徴とする請求項11〜14のいずれかに記載のトナーの製造方法。
- 該炭化水素系ワックスの示差走査型熱量計(DSC)で測定される昇温時の吸熱ピークの半値幅が7℃以下であることを特徴とする請求項11〜15のいずれかに記載のトナーの製造方法。
- 該樹脂Aまたは該樹脂Bの少なくとも一方の一部あるいはすべてにポリエステル骨格を有することを特徴とする請求項11〜16のいずれかに記載のトナーの製造方法。
- ワックス分散剤を含有することを特徴とする請求項11〜17のいずれかに記載のトナーの製造方法。
- 該樹脂Aは、
少なくとも樹脂Aを構成する樹脂の原料モノマー(モノマーA)、該ワックスを含む混合物を重合させて得られることを特徴とする請求項11〜18のいずれかに記載のトナーの製造方法。 - 該モノマーA中に3官能以上のモノマーを0.1〜5質量%含有することを特徴とする請求項19に記載のトナーの製造方法。
- 少なくともワックスを内添した樹脂(樹脂A)の樹脂粒子、ワックスを内添していない樹脂(樹脂B)の樹脂粒子、着色剤粒子を水系媒体中で凝集させる工程を経て得られるトナーの製造方法において、
該樹脂Aの定荷重押出し形細管式レオメータによるT1/2(T1/2(A))が120℃以上、150℃以下であり、
該ワックスの含有量が該樹脂Aの6質量%以上、30質量%以下であり、
該ワックスが、炭化水素系ワックスであり、
該ワックスの融点が70℃以上、90℃以下であり、
該樹脂Bの定荷重押出し形細管式レオメータによるT1/2(T1/2(B))が100℃以上、130℃以下であり、
T1/2(A)とT1/2(B)は、以下の関係式を満たし、
T1/2(A)≧T1/2(B)+3
該トナー中に含まれる該樹脂Aと該樹脂Bの質量比が、10/90〜45/55の範囲で、
該トナーの定荷重押出し形細管式レオメータによる流出終了温度Tendが140℃以下であることを特徴とするトナーの製造方法。 - 該トナー中に樹脂に内添されていない炭化水素系ワックスを含むことを特徴とする請求項21に記載のトナーの製造方法。
- 該炭化水素系ワックスの含有量が該トナーに対して3質量%以上、10質量%以下であることを特徴とする請求項21又は22に記載のトナーの製造方法。
- 該トナーの体積平均粒子径が4μm以上、10μm以下であることを特徴とする請求項21〜23のいずれかに記載のトナーの製造方法。
- 該トナーの酸価が10以上、40以下であることを特徴とする請求項21〜24のいずれかに記載のトナーの製造方法。
- 該炭化水素系ワックスの示差走査型熱量計(DSC)で測定される昇温時の吸熱ピークの半値幅が7℃以下であることを特徴とする請求項21〜25のいずれかに記載のトナーの製造方法。
- 該樹脂Aまたは該樹脂Bの少なくとも一方の一部あるいはすべてにポリエステル骨格を有することを特徴とする請求項21〜26のいずれかに記載のトナーの製造方法。
- ワックス分散剤を含有することを特徴とする請求項21〜27のいずれかに記載のトナーの製造方法。
- 該樹脂Aは、
少なくとも樹脂Aを構成する樹脂の原料モノマー(モノマーA)、該ワックスを含む混合物を重合させて得られることを特徴とする請求項21〜28のいずれかに記載のトナーの製造方法。 - 該モノマーA中に3官能以上のモノマーを0.1〜5質量%含有することを特徴とする請求項29に記載のトナーの製造方法。
- 画像形成装置本体に着脱可能に装着されるプロセスカートリッジにおいて、
少なくとも、潜像担持体;
該潜像担持体に接触しこれを帯電せしめる帯電部材;
該潜像担持体上の転写残トナーを除去回収するクリーニング部材;からなるドラムユニットと、
少なくとも、トナー;
該トナーを収容するための現像容器;
該現像容器中の固定軸を中心に回転しトナーを撹拌、搬送するトナー搬送手段;
該潜像担持体に接触したトナー担持体;
該トナー担持体に対しトナーを介して当接したトナー規制部材;
該トナー担持体にトナーを供給するトナー供給ローラー;からなるトナーユニットが一体化されたプロセスカートリッジであり、
該トナーは、
少なくとも、ワックスを内添した樹脂(樹脂A)、ワックスを内添していない樹脂(樹脂B)、着色剤からなるトナーにおいて、
該樹脂Aの定荷重押出し形細管式レオメータによるT1/2(T1/2(A))が120℃以上、150℃以下であり、
該ワックスの含有量が該樹脂Aの6質量%以上、30質量%以下であり、
該ワックスが、炭化水素系ワックスであり、
該ワックスの融点が70℃以上、90℃以下であり、
該樹脂Bの定荷重押出し形細管式レオメータによるT1/2(T1/2(B))が100℃以上、130℃以下であり、
T1/2(A)とT1/2(B)は、以下の関係式を満たし、
T1/2(A)≧T1/2(B)+3
該トナー中に含まれる該樹脂Aと該樹脂Bの質量比が、10/90〜45/55の範囲で、
該トナーの定荷重押出し形細管式レオメータによる流出終了温度Tendが140℃以下であることを特徴とするプロセスカートリッジ。 - 該トナー中に樹脂に内添されていない炭化水素系ワックスを含むことを特徴とする請求項31に記載のプロセスカートリッジ。
- 該炭化水素系ワックスの含有量が該トナーに対して3質量%以上、10質量%以下であることを特徴とする請求項31又は32に記載のプロセスカートリッジ。
- 該トナーの体積平均粒子径が4μm以上、10μm以下であることを特徴とする請求項31〜33のいずれかに記載のプロセスカートリッジ。
- 該トナーの酸価が10以上、40以下であることを特徴とする請求項31〜34のいずれかに記載のプロセスカートリッジ。
- 該炭化水素系ワックスの示差走査型熱量計(DSC)で測定される昇温時の吸熱ピークの半値幅が7℃以下であることを特徴とする請求項31〜35のいずれかに記載のプロセスカートリッジ。
- 該樹脂Aまたは該樹脂Bの少なくとも一方の一部あるいはすべてにポリエステル骨格を有することを特徴とする請求項31〜36のいずれかに記載のプロセスカートリッジ。
- ワックス分散剤を含有することを特徴とする請求項31〜37のいずれかに記載のプロセスカートリッジ。
- 該樹脂Aは、
少なくとも樹脂Aを構成する樹脂の原料モノマー(モノマーA)、該ワックスを含む混合物を重合させて得られることを特徴とする請求項31〜38のいずれかに記載のプロセスカートリッジ。 - 該モノマーA中に3官能以上のモノマーを0.1〜5質量%含有することを特徴とする請求項39に記載のプロセスカートリッジ。
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