JP2007147770A - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 トナー像が担持された記録媒体を定着回転体と加圧部材との圧接部に送り込み、加熱及び加圧して定着する定着装置において、記録媒体に担持されたトナーのオフセットを防止するとともに紙紛に誘発されるトナーのオフセットをも防止する。
【解決手段】 加圧部材22の芯金22aに積層された複数の層のうち、表面層22cの体積抵抗を直下層22bの体積抵抗よりも高く設定し、直下層22bを接地する。そして、表面層22cの体積抵抗を107Ω〜1014Ωの範囲とし、直下層22bの体積抵抗を107Ω未満とするのが望ましい。また、表面層32cの体積抵抗を1014Ω以上とし、直下層32bの体積抵抗を108Ω未満として加圧部材32に除電装置36を設けてもよい。
【選択図】 図2
【解決手段】 加圧部材22の芯金22aに積層された複数の層のうち、表面層22cの体積抵抗を直下層22bの体積抵抗よりも高く設定し、直下層22bを接地する。そして、表面層22cの体積抵抗を107Ω〜1014Ωの範囲とし、直下層22bの体積抵抗を107Ω未満とするのが望ましい。また、表面層32cの体積抵抗を1014Ω以上とし、直下層32bの体積抵抗を108Ω未満として加圧部材32に除電装置36を設けてもよい。
【選択図】 図2
Description
本発明は、静電電位の差による潜像にトナーを選択的に付着させて形成され、記録媒体上に転写されたトナー像を、加熱及び加圧して定着画像とする定着装置及びこの定着装置を用いた画像形成装置に関する。
電子写真方式の画像形成装置では、帯電した感光体ドラムの表面に像光を照射することによって静電潜像が形成され、この静電潜像へトナーを静電的に転移させることにより、感光体ドラム上にトナー像が形成される。その後、トナー像は直接または中間転写体を介して記録媒体に転写され、この記録媒体上に定着される。
記録媒体上の未定着トナー像を定着する定着装置としては、無端状周面が周回移動する加熱回転体として加熱ローラを有し、この周面にトナー像を圧接する加圧部材として加圧ローラを有するものが広く用いられている。この定着装置では、加熱ローラと加圧ローラとが互いに圧接され、これらの圧接部(ニップ部)にトナー像が担持された記録媒体が介挿される。これにより、加熱ローラの回転にともなって記録媒体が圧接部を通過し、記録媒体上の未定着トナー像が加熱され、圧着される。
このような定着装置で多く用いられる加熱ローラは、アルミニウムなどの中空の芯金と、その内部に支持されたヒータとを有しており、離型性を上げるために表面がフッ素樹脂等で被覆されている。また、加圧ローラは、金属の芯金の上にシリコーンゴム等の耐熱性を有する弾性体層を有するものが用いられる。この加圧ローラの表面には、加熱ローラに転移したトナーつまりオフセットとなったトナーが転移して記録媒体の裏面を汚すことがあるため、加圧ローラにもトナーが付着しにくいフッ素樹脂系の表層を設けることが提案されている。例えば加圧ローラの周面を薄いチューブ状のPFA樹脂層で被覆するものである。
このように加圧ローラの表面がフッ素樹脂系の材料で被覆されている定着装置では、表面が高い絶縁性を有するために、未定着トナー像を担持する記録媒体が上記ニップ部を通過するときの摩擦により加圧ローラの表面が帯電する。フッ素樹脂は一般に紙との摩擦によって負極性に帯電し、加圧ローラの表面における負の電位が高くなると、記録媒体上の負帯電性のトナーは加圧ローラの表面との間で電気的に反発し、加熱ローラの表面に転移するいわゆる静電オフセットが生じやすくなる。
特許文献1には、上記のようなオフセットを防止する技術が開示されており、加圧ローラの表面をカーボン等のフィラーを含有させたフッ素樹脂で被覆して導電性とすることが提案されている。つまり、特許文献1に記載の定着装置では、加圧ローラの表面抵抗値を1010Ω以下とし、これにより加圧ローラの表面の帯電を防止してトナーが静電的に加熱ローラの表面に転移するオフセットを防止しようとするものである。
特開平9−222816号公報
しかしながら、特許文献1のように加圧ローラの表面層の抵抗を小さくすると、加圧ローラの表面の帯電を抑制することはできるが、次のような問題点が生じる。
記録媒体は、文書の長期保存の要請から耐久性にすぐれた中性紙が多く使用されており、この中性紙には炭酸カルシウムが填料として使用されている。このような記録媒体にトナー像を転写するときには、転写バイアス電圧の作用によりトナーと逆極性つまりトナーが負極性である場合には正極性に強く帯電し、記録媒体上に分離可能に存在している炭酸カルシウム(以下、「紙粉」という)も正極性に帯電する。このように正極性に強く帯電した記録媒体が加圧ローラと当接されたとき、加圧ローラの抵抗が小さく設定され接地されていると、静電誘導が発生して加圧ローラの表面に誘導電荷が生じる。この負電荷によって記録媒体の裏面に付着している紙粉との間に静電引力が作用し、紙粉が加圧ローラの表面に付着する。そして、記録媒体が加熱ローラと加圧ローラとの圧接部を通過した後、加圧ローラに付着した紙粉が加熱ローラに押し付けられ、加熱ローラの表面に転移する。加熱ローラの表面に転移した紙粉は、除去されずに堆積すると加熱ローラの表面が正極性に帯電した状態となり、負極性に帯電したトナーを引き寄せて、オフセットを誘引することになる。
上記のように加熱ローラの表面に付着した紙粉は、次に定着装置に送り込まれる記録媒体に押圧されたときにトナー画像が存在すれば、溶融したトナーの付着力によって加熱ローラの表面から除去される。しかし、その後に送り込まれる記録媒体のトナー画像によっては、加熱ローラの周面上にトナー画像が長期間にわたって当接されない部分が生じ、この部分に紙粉が堆積される。
また、加熱ローラの表面に用いられるフッ素樹脂が記録媒体との摩擦によって摩耗し易いものであると、表面に付着した紙粉は表面層の摩耗とともに除去され易くなるが、定着装置の耐久性を維持するために加熱ローラの表面層には炭化ケイ素等の耐摩耗性のフィラーが混合されることが多い。このように耐摩耗性のフィラーが表面層に混合されていると、加熱ローラの表面に付着した紙粉は除去されずに堆積し、加熱ローラの特定の領域にトナー画像が当接されない状態が続くと、この領域で加熱ローラの離型性が急速に低下する。そして、その後にトナー画像がこの領域に当接されると画像のオフセットが生じ、加熱ローラにトナーが固着してしまうこともある。
また、加熱ローラの表面に用いられるフッ素樹脂が記録媒体との摩擦によって摩耗し易いものであると、表面に付着した紙粉は表面層の摩耗とともに除去され易くなるが、定着装置の耐久性を維持するために加熱ローラの表面層には炭化ケイ素等の耐摩耗性のフィラーが混合されることが多い。このように耐摩耗性のフィラーが表面層に混合されていると、加熱ローラの表面に付着した紙粉は除去されずに堆積し、加熱ローラの特定の領域にトナー画像が当接されない状態が続くと、この領域で加熱ローラの離型性が急速に低下する。そして、その後にトナー画像がこの領域に当接されると画像のオフセットが生じ、加熱ローラにトナーが固着してしまうこともある。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、トナーが加熱ローラへ付着するオフセットを防止し、長期にわたって離型性を維持して良好なトナー画像の定着を行うことができる定着装置及びこれを用いた画像形成装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1に係る発明は、 無端状の周面が加熱されて周回移動する加熱回転体と、 前記加熱回転体の周面に圧接され、該加熱回転体との間を通過する記録媒体を前記加熱回転体の周面に押圧する加圧部材とを有し、 前記記録媒体上に担持される未定着トナー像を、前記加熱回転体と前記加圧部材との間で加熱及び加圧して該記録媒体上に定着する定着装置において、 前記加圧部材は、基材上に複数の層が積層され、 該複数の層のうち、表面を形成する表面層の体積抵抗が、該表面層の直下に形成された直下層の体積抵抗よりも高く設定され、 該直下層が接地されていることを特徴とする定着装置を提供する。
また、請求項2に係る発明は、請求項1に記載の定着装置において、 前記加圧部材の前記表面層の体積抵抗は、107Ω〜1014Ωであり、前記直下層の体積抵抗は107Ω未満であるものとする。
この定着装置では、加圧部材の表面層の体積抵抗がその直下層の体積抵抗より大きくなっており、直下層が接地されていても表面層には誘導電荷が生じにくくなっている。また、表面層は記録媒体との摩擦により帯電することがあっても、直下層の体積抵抗が小さくなっているので、この直下層から接地によって電荷が除去され、表面層は電位がほぼ0ボルトに維持される。
特に、表面層の体積抵抗が107Ω〜1014Ωに設定され、直下層の体積抵抗が107Ω未満に設定されることにより、表面における摩擦帯電による電荷が接地へ容易に除去されるともに、表面に記録媒体と逆極性の誘導電荷が生じるのも有効に抑制される。したがって、表面に紙粉が転移するのを防止することができ、紙粉が加熱ローラに転移してオフセットを誘導するのが有効に防止される。
なお、表面層の体積抵抗とは、加熱回転体と加圧部材との圧接部から接地へ電流が流れるときの表面層が有する抵抗値をいう。また、直下層の体積抵抗とは、圧接部から接地へ電流が流れるときの直下層が有する抵抗値をいうものであり、本願に係る発明において以下同様である。
特に、表面層の体積抵抗が107Ω〜1014Ωに設定され、直下層の体積抵抗が107Ω未満に設定されることにより、表面における摩擦帯電による電荷が接地へ容易に除去されるともに、表面に記録媒体と逆極性の誘導電荷が生じるのも有効に抑制される。したがって、表面に紙粉が転移するのを防止することができ、紙粉が加熱ローラに転移してオフセットを誘導するのが有効に防止される。
なお、表面層の体積抵抗とは、加熱回転体と加圧部材との圧接部から接地へ電流が流れるときの表面層が有する抵抗値をいう。また、直下層の体積抵抗とは、圧接部から接地へ電流が流れるときの直下層が有する抵抗値をいうものであり、本願に係る発明において以下同様である。
請求項3に係る発明は、 無端状の周面が加熱されて周回移動する加熱回転体と、 前記加熱回転体の周面に圧接され、該加熱回転体との間を通過する記録媒体を前記加熱回転体の周面に押圧する加圧部材とを有し、 前記記録媒体上に担持される未定着トナー像を、前記加熱回転体と前記加圧部材との間で加熱及び加圧して該記録媒体上に定着する定着装置において、 前記加圧部材は、基材上に複数の層が積層され、 該複数の層のうち、表面を形成する表面層の体積抵抗が1014Ω以上であり、 該表面層の直下に形成された直下層の体積抵抗が108Ω未満となるように設定され、 該加圧部材の表面を除電する除電手段を有していることを特徴とする定着装置を提供する。
この定着装置では、加圧部材の表面が除電手段によって除電されるので、表面層として抵抗値の高い材料が用いられて記録媒体との摩擦帯電が生じても、速やかに電荷が除去される。したがって、加圧部材の表面電位によって静電オフセットが生じるのが防止される。また、記録媒体から帯電した紙粉が転移するのも防止される。さらに、表面層が高抵抗であることによって、記録媒体の電荷による誘導電荷が表面に生じることはなく、紙粉が加圧部材に転移するのが防止される。したがって、この紙粉が加熱ローラに転移して離型性が低下するのが抑制される。さらに、直下層は体積抵抗が108Ω未満に設定され、接地されているので、加圧部材の表面付近に電荷が滞留することはなく、加圧部材の表面はほぼ0ボルトに維持され、初期的な静電オフセットを生じることもない。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の定着装置において、 前記除電手段は、前記加圧部材との間に交流バイアス電圧を印加するものとする。
この定着装置では加圧部材の表面と除電手段との微小間隙内で放電を生じさせることができ、加圧部材の表面をほぼ0ボルトに調整することができる。
請求項5に記載の発明は、無端状の周面が加熱されて周回移動する加熱回転体と、 前記加熱回転体の周面に圧接され、該加熱回転体との間を通過する記録媒体を前記加熱回転体の周面に押圧する加圧部材とを有し、 前記記録媒体上に担持される未定着トナー像を、前記加熱回転体と前記加圧部材との間で加熱及び加圧して該記録媒体上に定着する定着装置において、 前記加熱回転体は、基材上に積層された表面離型層を有し、 前記表面離型層の内側に設けられた導電体が接地されており、 前記加圧部材は、基材上に複数の層が積層され、 該複数の層のうち、表面を形成する表面層の体積抵抗が、該表面層の直下に形成された直下層の体積抵抗よりも大きく設定され、 該直下層には、前記トナーの帯電電荷と逆極性の電圧が印加されることを特徴とする定着装置を提供する。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の定着装置において、 前記加圧部材の表面層の体積抵抗が107Ω〜1014Ωであり、前記直下層の体積抵抗は107Ω未満であるものとする。
請求項7に記載の発明は、請求項5又は請求項6に記載の定着装置において、 前記加圧部材の直下層には、前記加熱回転体と該加圧部材との圧接部を前記記録媒体が通過中に限定して前記電圧を印加するものとする。
この定着装置では、加圧部材の直下層に電圧を印加することにより、加熱回転体の導電体と加圧部材の直下層との間に、トナーのオフセットを防止するための電界を生じさせることができる。そして、上記電圧はトナーの帯電特性と逆極性の電圧を印加することによって、トナーは加圧部材の表面側へ電気的に引きつけられ、トナーは記録媒体に付着した状態が維持されて、静電オフセットが有効に防止される。一方、トナーと逆極性の電荷を有している記録媒体は加圧部材と電気的に反発し、記録媒体から紙紛が分離されて加圧部材に転移することも防止される。これにより、紙粉が加熱ローラに付着して離型性が低下するのを防止することができる。
なお、上記導電体は、基材を導電性材料で形成してもよいし、基材及び表面離型層とは別途に、これらの間に導電性材料からなる層を形成してもよい。
なお、上記導電体は、基材を導電性材料で形成してもよいし、基材及び表面離型層とは別途に、これらの間に導電性材料からなる層を形成してもよい。
請求項8に記載の発明は、請求項1,請求項3又は請求項5に記載の定着装置において、前記加熱回転体の前記表面離型層には、耐摩耗性フィラーが混合されているものとする。
請求項9に記載の発明は、請求項8に記載の定着装置において、前記耐摩耗性フィラーは、炭化珪素であるものとする。
この定着装置における加熱回転体は、圧接部を通過する記録媒体と接触することによる摩耗を抑制することができ、定着装置の耐久性を向上させることができる。そして、加熱回転体の表面の摩耗が抑制されることによって、表面に紙粉が付着したときに剥離しにくくなるが、紙粉が加熱回転体に転移するのが有効に防止されるので、十分な耐久性を維持するとともに、紙粉の付着に起因するオフセットを防止することができる。
また、表面離型層にフィラーとして混合する炭化ケイ素は、十分な耐摩耗性と耐熱性を有し、十分な耐久性を有するものとなる。
また、表面離型層にフィラーとして混合する炭化ケイ素は、十分な耐摩耗性と耐熱性を有し、十分な耐久性を有するものとなる。
請求項10に記載の発明は、 静電電位の差による潜像に粉状のトナーを選択的に付着させてトナー像を形成する像形成手段と、 前記トナー像を直接に記録媒体に、又は中間転写体を介して記録媒体に転写する転写手段と、 前記記録媒体上に転写された前記トナー像を加熱及び加圧して該記録媒体上に定着する定着手段と、を有し、 前記定着手段は、請求項1から請求項9までのいずれかに記載の定着装置であることを特徴とする画像形成装置を提供する。
この画像形成装置では、上記の構成を有した定着装置を用いることにより、静電的なトナーのオフセットを防止するとともに紙粉に誘発されるトナーのオフセットをも効率よく防止することができる。
以上説明したように、本願発明に係る定着装置及び画像形成装置では、記録媒体に担持されるトナーの静電的オフセットを防止できるとともに記録媒体上に分離可能に存在する紙粉に誘発されるトナーのオフセットをも効率よく防止することができ、結果的に離型性を向上させる。
以下、本願に係る発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
図1は、本願に係る発明の第1の実施形態である画像形成装置を示す概略構成図である。
この画像形成装置は、一様帯電後に像光を照射することにより表面に潜像が形成される円筒状の感光体ドラム1(像担持体)を備えており、この感光体ドラム1の周囲に、感光体ドラム1の表面を一様に帯電させる帯電装置2と、感光体ドラム1に像光を照射して表面に潜像を形成する露光装置3と、感光体ドラム1上の静電潜像をトナーの選択的な付着によって可視化する現像装置4と、感光体ドラム1との間に転写バイアス電圧が印加され、形成される電界によって感光体ドラム上のトナー像を記録媒体に転写する転写ローラ5と、トナー像を転写した後の感光体ドラム1上に残留するトナーを除去するクリーニング装置6とを備えている。
図1は、本願に係る発明の第1の実施形態である画像形成装置を示す概略構成図である。
この画像形成装置は、一様帯電後に像光を照射することにより表面に潜像が形成される円筒状の感光体ドラム1(像担持体)を備えており、この感光体ドラム1の周囲に、感光体ドラム1の表面を一様に帯電させる帯電装置2と、感光体ドラム1に像光を照射して表面に潜像を形成する露光装置3と、感光体ドラム1上の静電潜像をトナーの選択的な付着によって可視化する現像装置4と、感光体ドラム1との間に転写バイアス電圧が印加され、形成される電界によって感光体ドラム上のトナー像を記録媒体に転写する転写ローラ5と、トナー像を転写した後の感光体ドラム1上に残留するトナーを除去するクリーニング装置6とを備えている。
また、トナー像が転写される記録媒体を収容する給紙トレイ7と、この給紙トレイから一枚ずつ送り出された記録媒体を感光体ドラム1と転写ローラ5とが対向する転写部5aに搬送する搬送路8と、搬送される記録媒体を所定のタイミングで転写部5aに送り込むレジストローラ9と、記録媒体に転写されたトナー像を加熱ローラ21と加圧ローラ22とが圧接される定着ニップ部10aに挟持して加熱・圧着する定着装置10と、記録媒体を排紙トレイ12へ送り出す排紙ローラ11と、が設けられている。
上記感光体ドラム1は、金属製ドラムの表面にSe、a-Si、a-SiC、Cds等の各種無機感光材料、有機感光材料、アモルファスセレン系感光材料、アモルファスシリコン系感光材料等からなる感光体層を形成したものを用いることができる。
上記帯電装置2は、ステンレススチール、アルミニウム等の導電性を有する金属のローラに高抵抗材料のコーティングを施したものであり、感光体ドラム1に当接され、従動回転するようになっている。そして、所定の電圧が印加されることにより、該ローラと感光体ドラム1との接触部近傍における微小間隙内で継続的な放電を生じ、感光体ドラム1の表面をほぼ一様に帯電するものである。
上記露光装置3は、画像信号に基づいて画素毎に点滅するレーザーを出力するものであり、ポリゴンミラーによって感光体ドラム1の周面を露光走査するものである。これにより感光体ドラム1の周面上で露光部の電位が減衰し、静電電位の差による潜像が形成される。
上記現像装置4は、感光体ドラム1と近接・対向する位置に現像ローラ4aを有し、この現像ローラ4aと感光体ドラム1との間に現像バイアス電圧が印加されるものである。そして、現像ローラ4aの周面上にトナーを担持して感光体ドラム1との対向部に搬送し、電界内で周面上に担持するトナーを潜像に転移して可視像を形成するものである。
上記転写ローラ5は、金属シャフトの外周部に厚さが数ミリメートル程度の半導電性ゴム層を形成したものであり、感光体ドラム1の周面に当接され、従動回転するものとなっている。この転写ローラ5と感光体ドラム1との間に送り込まれた記録媒体は、感光体ドラム1上のトナー像に当接され、転写ローラ5と感光体ドラム1との間に形成された電界の作用によって、電荷を有するトナーが記録媒体上に転移する。
上記定着装置10は、図2に示すように、熱源としてのハロゲンランプ23を内蔵する加熱ローラ21と、加熱ローラ21に圧接される加圧ローラ22とを有している。加熱ローラ21は、ギヤ等の駆動伝達手段(図示せず)を介して460mm/secの周速度で回転駆動され、加圧ローラ22はこの加熱ローラ21の回転駆動に従動して回転するものとなっている。そして、加熱ローラ21と加圧ローラ22とは、2.352KN(240Kgf)の圧力で互いに圧接され、周方向に約9mmの幅のニップ部が形成されている。
加熱ローラ21と加圧ローラ22とが圧接される定着ニップ部8aの下流側には加熱ローラ21に記録媒体Pが巻き付くことを防ぐ分離爪24が配置されている。そして、加熱ローラ21の周面には温度検知手段としてのサーミスタ25が配置され、このサーミスタの検知温度に基づいてハロゲンランプ23の点滅が制御される。これにより、加熱ローラ21の表面温度が約180°となるように制御されるものとなっている。
上記加熱ローラ21は、厚さ5mmのアルミニウムからなる長さが350mm、径が65mmの中空円筒状の芯金21aと、芯金21aの外周面上にPFA樹脂を焼成し、厚さが30μmとなるように形成された表面離型層21bとで構成されている。表面離型層21bを構成するPFA樹脂には耐摩耗性フィラーとして平均粒径5μmの炭化珪素が10重量%混合されおり、加熱ローラ21の表面が搬送される記録媒体との摩擦によって摩耗することを防止している。
一方、加圧ローラ22は、金属製の円筒状部材を芯金22aとし、この芯金22aの表面にスポンジやゴムなどの弾性層22b(直下層)が設けられ、その上にPFA樹脂からなる表面層22cが積層されたものである。本実施形態では、芯金22aは、長さが350mm、径が41mmの鋼部材の表面にメッキを施したものである。弾性層22b(直下層)は、厚さが12mmの多孔質のシリコーンゴムであり、ゴム硬度は60度(JIS−A)である。また、この弾性層22b(直下層)には導電性フィラーが分散して混合され、体積抵抗が106Ωになるように調整され、芯金22aが電気的に接地されている。
表面層22cは、前記弾性層22b(直下層)に厚さ100μmのチューブ状のPFA樹脂を被覆したものであり、カーボン粒子などの導電性フィラーが分散されて、その体積抵抗は109Ω程度に調整されている。
なお、本実施の形態では、体積抵抗を上記のように調整したが、表面層の抵抗値を107Ω〜1014Ωの範囲で設定し、直下層の抵抗値は107Ω未満となる範囲で適宜に設定してもよい。
なお、本実施の形態では、体積抵抗を上記のように調整したが、表面層の抵抗値を107Ω〜1014Ωの範囲で設定し、直下層の抵抗値は107Ω未満となる範囲で適宜に設定してもよい。
また、本実施の形態では、PFA樹脂からなる表面層22cの厚さを100μmとしたが、10μm程度以上の厚さを有していればよく、加熱ローラ21との圧接部から円筒状の芯金22aへ電流が流れるときの体積抵抗が上記値となるものであれば、厚さは適宜に設定することができる。
上記のような画像形成装置は、次のように動作する。
感光体ドラム1は、帯電装置2によってほぼ一様なマイナス極性に帯電され、露光装置3は画像データに基づき、帯電された感光体ドラム1の周面に像光を照射する。感光体ドラム1の表面の露光された部分は帯電電位が減衰し、非露光部との電位差による潜像が形成される。現像装置4は、マイナスの電荷を有するトナーを現像ローラ4aの周面上に薄層化して担持し、感光体ドラム1の周面と対向する位置に搬送する。感光体ドラム1と現像ローラ4aとの間には、双方間に印加された現像バイアス電圧による電界が形成されており、負電荷を有するトナーが露光部に転移する。このようにして形成されたトナー像は、感光体ドラム1の回転により、転写ローラ5が圧接される転写ニップ5aへと搬送される。
感光体ドラム1は、帯電装置2によってほぼ一様なマイナス極性に帯電され、露光装置3は画像データに基づき、帯電された感光体ドラム1の周面に像光を照射する。感光体ドラム1の表面の露光された部分は帯電電位が減衰し、非露光部との電位差による潜像が形成される。現像装置4は、マイナスの電荷を有するトナーを現像ローラ4aの周面上に薄層化して担持し、感光体ドラム1の周面と対向する位置に搬送する。感光体ドラム1と現像ローラ4aとの間には、双方間に印加された現像バイアス電圧による電界が形成されており、負電荷を有するトナーが露光部に転移する。このようにして形成されたトナー像は、感光体ドラム1の回転により、転写ローラ5が圧接される転写ニップ5aへと搬送される。
一方、用紙トレイ7から一枚ずつ送り出された記録媒体は、レジストローラ9で一旦保持され、感光体ドラム1上のトナー像と当接されるタイミングで転写ニップ5aへ送り込まれる。記録媒体は転写ニップ5aの上流側で感光体ドラム1の表面に接触し、密着した状態で転写ニップ5aを通過する。
転写ニップ5a及びその周辺には転写バイアス電圧によって電界が形成されており、この電界内でトナー像は記録媒体に転写される。
転写ニップ5a及びその周辺には転写バイアス電圧によって電界が形成されており、この電界内でトナー像は記録媒体に転写される。
その後、トナー像を担持した記録媒体が転写ローラ5から剥離されるときの放電によって記録媒体にプラスの電荷が付与され、トナー像を記録媒体上に保持した状態で定着装置10へと送られる。定着装置10では、加熱ローラ21と加圧ローラ22との定着ニップ部10aにトナー像を担持した記録媒体Pが挟みこまれ、加熱ローラ21に圧接されたトナーが加熱・溶融されて記録媒体P上に圧着される。定着ニップ部10aを通過した記録媒体Pは加熱ローラ21又は加圧ローラ22から剥離され、排紙ローラ11へと送られる。
上記のようにトナー像が定着される工程で、マイナス帯電したトナーはプラス電荷を有する記録媒体Pに引きつけられた状態でニップ部を通過する。そして、加圧ローラ22の表面層22cの体積抵抗が109Ω、直下層22bの体積抵抗が106Ωに調整されているので、表面層22cは記録媒体Pとの摩擦で帯電し難く、電荷が生じても導電性の高い直下層22bを介する接地によって除電される。したがって、加圧ローラ22が強い電荷を有することはなく、加圧ローラ22の帯電に起因する静電オフセットは生じない。
さらに、加圧ローラ22の表面層は、体積抵抗が109Ωとやや高い値に設定され、厚さも10μm以上となっているので、記録媒体Pが有する電荷によって加圧ローラ22の表面に誘導電荷が生じることもない。したがって、加圧ローラ22の表面に生じた誘導電荷によって記録媒体から正の電荷を有する紙粉が転移することも防止される。したがって、加圧ローラ22を介して紙粉が加熱ローラ21に付着するのが防止される。
このようにトナーが加熱ローラ21に静電的に転移するオフセットが有効に防止されるともに、紙粉が加熱ローラ21に転移するのが防止されるので、加熱ローラ21の表面離型層21bは炭化珪素が混合されたものとして、摩耗が低減されたものであっても紙粉の堆積が防止され、加熱ローラ21上に堆積した紙粉に誘引されるオフセットを防止することができる。
次に、本願に係る発明の効果を確認するために、上記画像形成装置を用いて行った実験について説明する。
表1は、従来技術の定着装置及び本願発明に係る上記定着装置10を使用してトナー像を定着したときの、オフセットの発生状態を比較した結果を示すものである。
本実験で使用した従来技術の定着装置は、加熱ローラとして、上記本願発明に係る定着装置と同じものが用いられている。一方、加圧ローラは、円筒状芯金上にシリコーンゴムからなる耐熱性の弾性層が設けられ、この上に体積抵抗を105Ωに調整した導電性PFA樹脂からなる表面層が形成されている。そして、この表面層は電気的に接地されている。
上記定着装置を用いて、図5に示す画像を連続して所定の枚数を通紙する。記録媒体は、富士ゼロックスオフィスサプライ社(株)製の用紙GREEN100のA4サイズを使用し、長辺を先頭にして定着装置に送り込む。そして、所定の枚数の定着を行った後、画像濃度が50%の全面ハーフトーンの画像を同種の用紙上に形成し、定着装置に通紙してオフセットの発生状態を観察したものである。
表1は、従来技術の定着装置及び本願発明に係る上記定着装置10を使用してトナー像を定着したときの、オフセットの発生状態を比較した結果を示すものである。
本実験で使用した従来技術の定着装置は、加熱ローラとして、上記本願発明に係る定着装置と同じものが用いられている。一方、加圧ローラは、円筒状芯金上にシリコーンゴムからなる耐熱性の弾性層が設けられ、この上に体積抵抗を105Ωに調整した導電性PFA樹脂からなる表面層が形成されている。そして、この表面層は電気的に接地されている。
上記定着装置を用いて、図5に示す画像を連続して所定の枚数を通紙する。記録媒体は、富士ゼロックスオフィスサプライ社(株)製の用紙GREEN100のA4サイズを使用し、長辺を先頭にして定着装置に送り込む。そして、所定の枚数の定着を行った後、画像濃度が50%の全面ハーフトーンの画像を同種の用紙上に形成し、定着装置に通紙してオフセットの発生状態を観察したものである。
上記実験の結果は、表1に示すように、従来の定着装置では、10000枚連続コピー後にはオフセットが発生したのに対し、本願発明に係る定着装置では、100000枚以上連続してコピーした後でもトナーのオフセットは発生しなかった。また、100000枚以上コピーした後の加熱ローラ21は、表面離型層21bの摩耗が10μm以下であり、良好な状態であった。
したがって、本願発明に係る上記構成の定着装置では、トナーのオフセットが抑制できるとともに加熱ローラ表面の摩耗をも低減できることが判明した。
したがって、本願発明に係る上記構成の定着装置では、トナーのオフセットが抑制できるとともに加熱ローラ表面の摩耗をも低減できることが判明した。
次に、本願発明の第2の実施形態である画像形成装置について説明する。
この画像形成装置は、図1に示す画像形成装置で用いられる定着装置10に代えて、図3に示す定着装置30を備えるものである。定着装置30以外の構成は、図1に示す画像形成装置と同じものが用いられており、説明を省略する。
この画像形成装置は、図1に示す画像形成装置で用いられる定着装置10に代えて、図3に示す定着装置30を備えるものである。定着装置30以外の構成は、図1に示す画像形成装置と同じものが用いられており、説明を省略する。
上記定着装置30は、図3に示すように、熱源としてのハロゲンランプ33を内蔵した加熱ローラ31と、この加熱ローラ31に圧接される加圧ローラ32とを有している。加熱ローラ31は、460mm/secの周速度で回転駆動され、加圧ローラ32はこの加熱ローラ31の回転駆動に従動して回転するものとなっている。そして、図2に示す定着装置と同様に加熱ローラ31と加圧ローラ32とは、2.352KN(240Kgf)の圧力で互いに圧接され、約9mmのニップ部が形成されている。そして、加圧ローラ32の周面には除電ローラ36が当接され、加圧ローラ32に従動回転するように配置されている。
上記加熱ローラ31は、図2に示す定着装置で用いられているものと同じ構成を有するものである。
加圧ローラ32は、金属製の円筒状部材を芯金32aとし、この芯金32aの表面に弾性層32b(直下層)及びPFA樹脂からなる表面層32cが積層されたものであり、芯金32aの径(41mm)、弾性層(直下層)32bの層厚(12mm)、ゴム硬度(60度)、表面層32cの層厚(100μm)は、図2に示す定着装置と同じものとなっている。また、弾性層32bは、シリコーンゴムに導電性フィラーであるカーボンの粒子を分散・混合し、体積抵抗が106Ωとなるように調整され、この弾性層32bを支持する円筒状の芯金32aが電気的に接地されている。
加圧ローラ32は、金属製の円筒状部材を芯金32aとし、この芯金32aの表面に弾性層32b(直下層)及びPFA樹脂からなる表面層32cが積層されたものであり、芯金32aの径(41mm)、弾性層(直下層)32bの層厚(12mm)、ゴム硬度(60度)、表面層32cの層厚(100μm)は、図2に示す定着装置と同じものとなっている。また、弾性層32bは、シリコーンゴムに導電性フィラーであるカーボンの粒子を分散・混合し、体積抵抗が106Ωとなるように調整され、この弾性層32bを支持する円筒状の芯金32aが電気的に接地されている。
この定着装置30で用いられる加圧ローラ32の表面層32cは、厚さ100μmのチューブ状のPFA樹脂からなるものであるが、図2に示す定着装置とは異なり、カーボン粒子などの導電性フィラーは分散されておらず、その体積抵抗は1016Ω以上となっている。
上記除電ローラ36は、ステンレススチールやアルミニウム等の導電性を有する金属ローラ36aの外周面上に、厚さ50μmのPFA樹脂からなる表面層36bを形成したものである。上記金属ローラ36aは長さが350mm、径が10mmとなっている。上記表面層36bは、PFA樹脂にカーボン粒子を混合させて体積抵抗が105Ωに調整されている。そして、この金属ローラ36aには電源37からピーク電圧250Vの交流電圧が印加され、加圧ローラ32の表面電位をほぼ0ボルトに調整するものとなっている。
このような定着装置30では、記録媒体Pと加圧ローラ32の表面層32cとの摩擦により、加圧ローラの表面層32cは負極性に強く帯電するが、除電ローラ36によって電荷が除去され、ほぼ0ボルトに維持される。したがって、記録媒体P上に担持されたマイナス帯電のトナーはプラス電荷を有する記録媒体Pに引きつけられ、加圧ローラ32の有する電荷の影響を受けることなく、圧接部(ニップ部)を通過する。これにより静電オフセットが防止される。また、記録媒体Pの裏側に分離可能に存在する紙粉は、記録媒体Pと同様にプラスの電荷を有しているが、加圧ローラ32の表面は除電されているのでプラス極性の紙粉を引きつけることもない。さらに、加圧ローラの表面層32cは大きな抵抗値を有するものであり、プラスの電荷を有する記録媒体Pが加熱ローラ31との圧接部を通過する際に、静電誘導によるマイナス電荷が加圧ローラ32の表面付近に生じることはなく、プラス電荷を有する紙粉が加圧ローラ32に静電的に転移することも回避される。
したがって、上記の構成により静電的なトナーのオフセット及び紙粉に誘発されるオフセットを防止することができる。
したがって、上記の構成により静電的なトナーのオフセット及び紙粉に誘発されるオフセットを防止することができる。
上記定着装置について、図2に示す定着装置10と同様の実験を行ったところ、この定着装置30でも従来の定着装置に比べてトナーのオフセットが顕著に低減することが確認された。
次に、本願に係る発明の第3の実施形態である画像形成装置について説明する。
この画像形成装置は、図2に示す画像形成装置の定着装置10に代えて、図4に示す定着装置40を用いるものである。この画像形成装置の定着装置以外の構成は、図1に示す画像形成装置と同じものである。
この画像形成装置で用いられている定着装置40は、図2に示す定着装置10と同じ構成を有するものであり、さらに以下の構成を付加したものである。
この画像形成装置は、図2に示す画像形成装置の定着装置10に代えて、図4に示す定着装置40を用いるものである。この画像形成装置の定着装置以外の構成は、図1に示す画像形成装置と同じものである。
この画像形成装置で用いられている定着装置40は、図2に示す定着装置10と同じ構成を有するものであり、さらに以下の構成を付加したものである。
加熱ローラ41は、図2に示す定着装置10と同じものが用いられているが、円筒状の芯金41aが電気的に接地されている。また、加圧ローラ42の円筒状芯金42aは、接地に代えてバイアス電源46に接続され、トナーと逆極性の電圧として+250ボルトが印加されるものとなっている。この加圧ローラ42に印加される電圧は、記録媒体Pが定着装置40に送り込まれるタイミングに合わせて印加されるものとなっており、記録媒体Pが加熱ローラ41と加圧ローラ42との圧接部を通過している間に限って、これらの間に電界を形成するものとなっている。
このような構成とすることにより、加熱ローラ41と加圧ローラ42との間に形成された電界によって、記録媒体P上のトナーには記録媒体側に引きつける静電気力が作用し、トナーの静電オフセットがさらに有効に防止される。一方、正極性に帯電した記録媒体Pとの間には電気的な反発が生じるので、記録媒体Pの裏面に分離可能に存在する正電荷を備えた紙粉が記録媒体から引き離されて加圧ローラ42に転移することはない。このように、加圧ローラ42に印加する電圧を調整して、効率よくトナーのオフセットを防止するものである。
このような定着装置について、図3示す定着装置と同様にオフセットの発生状態を調査する実験を行ったところ、さらに良好な結果が得られている。
1:感光体ドラム、 2:帯電装置、 3:露光装置、 4:現像装置、 5:転写ローラ、 5a:転写圧接部、 6:クリーニング装置、 7:用紙トレイ、 8:搬送路、 9:レジストローラ、 10、30、40:定着装置、 10a:定着ニップ部、 11:排紙ローラ、 12:排紙トレイ、
21、31、41:加熱ローラ、 22、32、42:加圧ローラ、 23、33、43:ハロゲンランプ、 24、34、44:分離爪、 25、35、45:サーミスタ、
36:除電ローラ、 36a:金属ローラ、 36b:表面層、 37:電源、
46:電源
21、31、41:加熱ローラ、 22、32、42:加圧ローラ、 23、33、43:ハロゲンランプ、 24、34、44:分離爪、 25、35、45:サーミスタ、
36:除電ローラ、 36a:金属ローラ、 36b:表面層、 37:電源、
46:電源
Claims (10)
- 無端状の周面が加熱されて周回移動する加熱回転体と、
前記加熱回転体の周面に圧接され、該加熱回転体との間を通過する記録媒体を前記加熱回転体の周面に押圧する加圧部材とを有し、
前記記録媒体上に担持される未定着トナー像を、前記加熱回転体と前記加圧部材との間で加熱及び加圧して該記録媒体上に定着する定着装置において、
前記加圧部材は、基材上に複数の層が積層され、
該複数の層のうち、表面を形成する表面層の体積抵抗が、該表面層の直下に形成された直下層の体積抵抗よりも高く設定され、
該直下層が接地されていることを特徴とする定着装置。 - 前記加圧部材の前記表面層の体積抵抗は、107Ω〜1014Ωであり、前記直下層の体積抵抗は107Ω未満であることを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
- 無端状の周面が加熱されて周回移動する加熱回転体と、
前記加熱回転体の周面に圧接され、該加熱回転体との間を通過する記録媒体を前記加熱回転体の周面に押圧する加圧部材とを有し、
前記記録媒体上に担持される未定着トナー像を、前記加熱回転体と前記加圧部材との間で加熱及び加圧して該記録媒体上に定着する定着装置において、
前記加圧部材は、基材上に複数の層が積層され、
該複数の層のうち、表面を形成する表面層の体積抵抗が1014Ω以上であり、
該表面層の直下に形成された直下層の体積抵抗が108Ω未満となるように設定され、
該加圧部材の表面を除電する除電手段を有していることを特徴とする定着装置。 - 前記除電手段は、前記加圧部材との間に交流バイアス電圧を印加するものであることを特徴とする請求項3に記載の定着装置。
- 無端状の周面が加熱されて周回移動する加熱回転体と、
前記加熱回転体の周面に圧接され、該加熱回転体との間を通過する記録媒体を前記加熱回転体の周面に押圧する加圧部材とを有し、
前記記録媒体上に担持される未定着トナー像を、前記加熱回転体と前記加圧部材との間で加熱及び加圧して該記録媒体上に定着する定着装置において、
前記加熱回転体は、基材上に積層された表面離型層を有し、
前記表面離型層の内側に設けられた導電体が接地されており、
前記加圧部材は、基材上に複数の層が積層され、
該複数の層のうち、表面を形成する表面層の体積抵抗が、該表面層の直下に形成された直下層の体積抵抗よりも大きく設定され、
該直下層には、前記トナーの帯電電荷と逆極性の電圧が印加されることを特徴とする定着装置。 - 前記加圧部材の表面層の体積抵抗が107Ω〜1014Ωであり、前記直下層の体積抵抗は107Ω未満であることを特徴とする請求項5に記載の定着装置。
- 前記加圧部材の直下層には、前記加熱回転体と該加圧部材との圧接部を前記記録媒体が通過中に限定して前記電圧を印加することを特徴とする請求項5又は請求項6に記載の定着装置。
- 前記加熱回転体の前記表面離型層には、耐摩耗性フィラーが混合されていることを特徴とする請求項1、請求項3又は請求項5に記載の定着装置。
- 前記耐摩耗性フィラーは、炭化珪素であることを特徴とする請求項8に記載の定着装置。
- 静電電位の差による潜像に粉状のトナーを選択的に付着させてトナー像を形成する像形成手段と、
前記トナー像を直接に記録媒体に、又は中間転写体を介して記録媒体に転写する転写手段と、
前記記録媒体上に転写された前記トナー像を加熱及び加圧して該記録媒体上に定着する定着手段と、を有し、
前記定着手段は、請求項1から請求項9までのいずれかに記載の定着装置であることを特徴とする画像形成装置。
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