JP2007147073A - 等速ジョイント - Google Patents

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好己 薄井
Tsutomu Kawakatsu
勉 川勝
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一樹 井戸
Yasuo Suzuki
康夫 鈴木
Daisuke Sakurai
大介 桜井
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Abstract

【課題】鍛造成形時に形成されたパーティングラインを除去することがなく、積極的に活用すること。
【解決手段】トラニオン26a〜26cと該トラニオン26a〜26cに外嵌されるホルダ44との摺動部位には、相互に対向する一組の窪み部36a、36bが形成され、鍛造成形時において前記窪み部36a、36bから突出する凸状に形成されたパーティングライン32は、前記窪み部36a、36bの内部に位置して前記ホルダ44の内壁面と非接触状態に設けられ、前記トラニオン26a〜26cの窪み部36a、36bと前記ホルダ44の内周面との間で形成されたクリアランス38内に潤滑剤39が充填され、前記潤滑剤39は前記パーティングライン32によって攪拌される。
【選択図】図2

Description

本発明は、例えば、自動車の駆動力伝達部において、一方の伝達軸と他方の伝達軸とを連結させる等速ジョイントに関する。
従来より、自動車の駆動力伝達部では、一方の伝達軸と他方の伝達軸とを連結し回転力を各車軸へと伝達する等速ジョイントが用いられている。
この種の等速ジョイントに関し、特許文献1には、軸方向に沿った一端面及び他端面を有する胴部と、前記胴部の外周面に所定の中心角度で設けられた複数の球状部とを備えた球面スパイダの製造方法が開示されている。
この従来技術に係る球面スパイダの製造方法では、1つのプレス機に第1〜第3加工部を設け、先ず、第1加工部の下型に被加工材を設置した後、前記下型と上型とによってプレスすることにより前記胴部と該胴部の外周面に所定の中心角度で複数の突肉部とを形成する。続いて、前記被加工材を第1加工部から第2加工部へ移送した後、打ち抜き加工によって胴部の軸線方向に沿った一端面から他端面まで軸孔を貫通形成する。
次に、前記被加工材を第2加工部から第3加工部の下型へ移送した後、型閉めして前記下型の下パンチと上型の上パンチとを所定の逃げ用空間が形成されるように被加工材の前記軸孔に嵌挿し、且つ、複数の押圧体によって前記複数の突肉部を径方向の中心に向かって押圧して所定形状の球状部を形成し、且つ、余剰肉部を前記軸孔側の前記逃げ用空間へ逃がすことによって球面スパイダが製造されるとしている。
特開2002−137042号公報
しかしながら、前記特許文献1に開示された球面スパイダの製造方法では、第3加工部の下型と上型とを型閉めし、余剰肉部を軸孔側の逃げ用空間へと逃がすようにした場合であっても、前記第3加工部の下型と上型との間の合わせ面によって、成形品には、前記下型と上型との分割面に対応したパーティングラインが形成される。
従って、球面スパイダの球状部と前記球状部に外嵌されるローラ部材とを円滑に係合させるため、その係合面に形成された前記パーティングラインを除去するための研削加工(仕上げ加工)が必要となり、製造コストが高騰するという問題がある。
本発明は、前記の問題に鑑みてなされたものであり、鍛造成形時に形成されたパーティングラインを活用してトラニオンと外嵌部材との間に充填される潤滑剤を好適に攪拌させることにより、潤滑性を向上させることが可能な等速ジョイントを提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明は、所定間隔離間し軸線方向に沿って延在する複数の案内溝が内周面に設けられ一方の伝達軸に連結される筒状のアウタ部材と、前記アウタ部材の開口する内空部内に挿入されて他方の伝達軸に連結されるインナ部材とを有する等速ジョイントにおいて、
前記他方の伝達軸に外嵌されるスパイダボス部と、前記案内溝に向かって膨出する複数のトラニオンとが一体的に形成されたトリポート部材と、
前記トリポート部材に外嵌される環状の外嵌部材とを備え、
前記トラニオンの外周面には、球面部と、トルク負荷が付与される部位に相互に対向して形成された一組の窪み部とが設けられ、
前記窪み部には、前記トリポート部材を成形する金型の合わせ面によって形成されたパーティングラインが前記外嵌部材の内周面と非接触状態で設けられ、
前記トラニオンの窪み部と前記外嵌部材の内周面との間で形成されたクリアランス内に潤滑剤が充填され、前記潤滑剤は前記パーティングラインによって攪拌されることを特徴とする。
本発明によれば、金型によって成形されたトリポート成形体に対し、上ダイと下ダイとの合わせ面によって前記合わせ面に対応するパーティングラインが形成され、前記パーティングラインが除去されることがなくそのまま完成品であるトリポート部材に残存される。この場合、トラニオンと該トラニオンに外嵌される外嵌部材との摺動部位には、窪み部が形成されており、前記摺動部位におけるパーティングラインは、前記窪み部の内部に位置して前記外嵌部材の内壁面と接触することがなく、且つ該外嵌部材との間で干渉しないように設けられている。
従って、本発明では、前記トラニオンの窪み部と前記外嵌部材の内周面との間でクリアランスが形成され、前記クリアランスを通じて供給された潤滑剤が前記パーティングラインによって攪拌されることにより潤滑性が向上する。
また、本発明では、パーティングラインを最終の仕上げ工程において除去することがなく前記パーティングラインを積極的に活用することにより、コストがかかる最終の仕上げ工程(研削加工工程)を省略して製造工程を簡略化することができ、トリポート部材を簡便に製造することができる。
さらに、本発明では、前記外嵌部材を、半径外方向に向かって突出する環状のフランジ部を有する円筒状のホルダによって構成すると共に、前記ホルダの外周面に、複数のベアリングを介してローラ部材が外嵌されるように構成することにより、簡素な構造によって製造コストを低減することができる。
本発明では、トラニオンの窪み部と外嵌部材の内周面との間でクリアランスが形成され、前記クリアランスを通じて供給された潤滑剤がパーティングラインによって攪拌されることにより潤滑性を向上させることができ、鍛造成形時に形成されたパーティングラインを最終の仕上げ工程において除去することがなく、前記パーティングラインを積極的に活用することができる。
図1において参照符号10は、本発明の実施の形態に係る等速ジョイントを示し、この等速ジョイント10は、図示しない第1軸の一端部に一体的に連結されて開口部を有する筒状のアウタカップ(アウタ部材)12と、第2軸14の一端部に固着されてアウタカップ12の孔部内に収納されるインナ部材16とから基本的に構成される。
前記アウタカップ12の内壁面には、図1に示されるように、軸線方向に沿って延在し、軸心の回りにそれぞれ120度の間隔をおいて3本の案内溝18a〜18cが形成される(但し、案内溝18b、18cは図示するのを省略している)。前記案内溝18a〜18cは、中央部に形成された略平坦面からなる天井部20と、前記天井部20の両側に相互に対向して形成され、後述するローラ部材40が転動する転動部22a、22bとから構成される。なお、前記転動部22a、22bの下部側には、前記ローラ部材40を前記案内溝18a〜18cに沿って転動可能に支持する顎部21が膨出して形成される。
第2軸14にはトリポート部材23が外嵌され、前記トリポート部材23は、略円筒状に形成されたスパイダボス部24と、前記スパイダボス部24の外周面に一体的に形成され、それぞれ案内溝18a〜18cに向かって膨出し軸心の回りに120度の離間角度を有する3本のトラニオン26a〜26cとから構成される。
各トラニオン26a〜26cは、図2及び図3に示されるように、前記スパイダボス部24の外周面から半径外方向に向かって膨出する首部28と、前記首部28と一体的に形成される頭部30とから構成される。
この場合、トルク負荷が付与されるトラニオン26a〜26cの首部28及び頭部30の外表面、並びに、隣接するトラニオン26a〜26c間のスパイダボス部24の外周面には、後述する鍛造成形金型60の合わせ面によって形成された微小な凸部からなり、第2軸14の軸線と直交する一平面に沿って連続するパーティングライン32が設けられる(図2及び図3参照)。
トラニオン26a〜26cの軸線と略平行に延在する前記頭部30の外周面には周方向に沿って球面部34が形成され、トルク負荷が付与される(駆動力が伝達される)前記頭部30の外周面の一部には中心側に向かって僅かに窪んだ一組の窪み部36a、36bが相互に対向して形成される。
前記窪み部36a、36bには、前記パーティングライン32がトラニオン26a〜26cの軸線と略平行に延在し、且つ窪み部36a、36bの壁面から半径外方向に向かって僅かに突出するように設けられる。この場合、前記窪み部36a、36bの形状は、図2に示されるように、トラニオン26a〜26cの軸線と略平行な直線状の帯体からなる曲面、又は、図3に示されるように、球面部34の一部を切り欠いた略円形状の平坦面に形成され、あるいは、平面と曲面との図示しない複合面に形成されるとよい。
トラニオン26a〜26cに対して後述するホルダ44が外嵌されたとき、前記ホルダ44の内壁とトラニオン26a〜26cの一組の窪み部36a、36bとの間でクリアランス38がそれぞれ形成され(図4及び図5参照)、前記クリアランス38を介して容易に潤滑剤39を注入することができると共に、前記クリアランス38内に充填された潤滑剤39によって潤滑性を向上させることができる。
また、前記クリアランス38内において、ホルダ44の内壁に向かって突出する前記パーティングライン32の先端部(頂部)は、ホルダ44の内壁に対して非接触状態に設けられ(図5参照)、前記窪み部36a、36bを構成する壁面が所定だけ頭部30の中心側に向かって窪んだ窪み量に設定される。
トラニオン26a(26b、26c)は、下部側に半径外方向に所定長だけ突出したフランジ部44aを有する円筒状のホルダ44によって囲繞され、前記ホルダ44に対して所定角度傾動自在に設けられる。前記ホルダ44の外周面には、複数本のニードルベアリング42を介してリング状のローラ部材40が外嵌される。
なお、前記ホルダ44は、トラニオン26a〜26cを外嵌する外嵌部材として機能するものであるが、前記外嵌部材はホルダ44に限定されるものではなく、例えば、ホルダ44を設けることがなくニードルベアリング42を内径部に保持したローラ部材40がトラニオン26a〜26cに対して直接的に外嵌される場合には、前記ローラ部材40が外嵌部材として機能する。
各ニードルベアリング42及びローラ部材40は、ホルダ44の環状溝に嵌着されたサークリップ46及びワッシャ48によって保持される。なお、前記ワッシャ48を用いることがなくサークリップ46のみでニードルベアリング42及びローラ部材40を保持することも可能である。
前記複数本のニードルベアリング42は、ローラ部材40の内周面に沿って略平行に並設され、各ニードルベアリング42は、それぞれ略同一の直径を有し、略同一形状に形成されている。
本実施の形態に係る等速ジョイント10は、基本的には以上のように構成されるものであり、次に、その動作並びに作用効果について説明する。
先ず、等速ジョイント10の動作について説明する。
図示しない第1軸が回転すると、その回転力はアウタカップ12を介してインナ部材16に伝達され、トラニオン26a〜26cを通じて第2軸14が所定方向に回転する。
すなわち、アウタカップ12の回転力は、案内溝18a(18b、18c)の転動部22a、22bに接触するローラ部材40、複数本のニードルベアリング42及びホルダ44を介して、トラニオン26a(26b、26c)に伝達されることにより前記トラニオン26a(26b、26c)に係合する第2軸14が回転する。
この場合、第1軸を有するアウタカップ12に対して第2軸14が所定角度傾斜すると、トラニオン26a(26b、26c)は、その軸心を回動中心として矢印A方向に沿って所定角度だけ回動する(図1参照)。
また、前記トラニオン26a(26b、26c)は、ホルダ44と接触しながら該トラニオン26a(26b、26c)の軸線方向(矢印B方向)に沿って変位する(図1参照)。
さらに、前記トラニオン26a(26b、26c)は、ローラ部材40及びニードルベアリング42の転動作用下に該トラニオン26a(26b、26c)の軸線と略直交する方向(図1の紙面と直交する方向)に沿って変位する。
このようにして、第1軸の回転運動は、アウタカップ12に対する第2軸14の傾斜角度(作動角)に影響されることなく第2軸14に円滑に伝達される。
次に、3本のトラニオン26a〜26cが膨出形成されたスパイダボス部24を有するトリポート部材23の製造工程について以下詳細に説明する。
先ず、準備工程において、略円柱体の浸炭鋼からなるワーク(ビレット)に対してボンデライト処理を施すと共に後述する鍛造成形金型60との抱き付きを防止するために離型材を塗布した後、約400℃〜600℃の温度に加熱しておく。
次いで、図6に示される鍛造成形金型60を使用してワークに対する鍛造成形を行うことにより、スパイダボス部24の外周面に半径外方向に向かって3本のトラニオン26a〜26cが膨出形成されたトリポート成形体が形成される。
続いて、前記トリポート成形体のスパイダボス部24の中心に対してピアス成形を施すことにより該スパイダボス部24の軸線方向に沿って貫通する孔部が形成され、さらに前記孔部の軸線方向に沿った両端面及びその孔部の内壁に対するセレーション等のレース加工を施した後、浸炭焼き入れ及び焼き戻し等の熱処理工程を経て完成品としてのトリポート部材23が完成する。
ここで、前記鍛造成形金型60の構成について概略説明する。
図6に示されるように、この鍛造成形金型60は、図示しない第1押圧機構に連結されて上下方向に沿って変位自在に設けられた鍛造成形用上パンチ62aと、前記鍛造成形用上パンチ62aと同軸状に配置され、図示しない第2押圧機構に連結されて上下方向に沿って変位自在に設けられた鍛造成形用下パンチ62bとを含む。なお、前記鍛造成形用上パンチ62aと前記鍛造成形用下パンチ62bとは、それぞれ同一に構成される。
さらに、前記鍛造成形金型60は、図示しない昇降機構に連結された上ダイ64と、図示しない固定ダイに位置決めされて固定された下ダイ66とを有し、前記上ダイ64及び下ダイ66には、前記鍛造成形用上下パンチ62a、62bによって上下方向から加圧されて塑性流動する肉が流入してトラニオン26a〜26cを形成するための湾曲した凹部68がそれぞれ設けられる。
なお、前記凹部68には、トラニオン26a〜26bの球面部34に対応し該球面部34を形成するための図示しない球面成形部と、トラニオン26a〜26cの窪み部36a、36bに対応する凸部からなり該窪み部36a、36bを形成するための図示しない窪み成形部とが設けられる。
前記凹部68に近接する部位には、上ダイ64及び下ダイ66が相互に接近する方向に向かって断面円弧状に膨出した第1及び第2ダイ成形部70a、70bがそれぞれ形成される。
この場合、下ダイ66及び鍛造成形用下パンチ62bによって形成される位置決め用のキャビティ内に円柱状のワーク(図示せず)を装填し、図示しない第1及び第2押圧機構を駆動させて鍛造成形用上下パンチ62a、62bを相互に接近させる方向に変位させることにより前記ワークが加圧される。
前記鍛造成形用上下パンチ62a、62bと略同時に図示しない昇降機構を付勢して上ダイ64を下降させることにより前記上ダイ64と前記下ダイ66とが当接し、前記上ダイ64及び下ダイ66を型閉めすることにより前記上下ダイ64、66の凹部68を介してトラニオン成形用のキャビティが形成される。
その際、鍛造成形用上下パンチ62a、62bによって加圧されたワークが塑性変形し、前記トラニオン成形用のキャビティに前記塑性変形した肉が流動しようとする肉流れが発生し、上ダイ64及び下ダイ66に設けられた第1及び第2ダイ成形部70a、70bによって好適に絞られた状態でトラニオン成形用のキャビティ内に流入するため、前記トラニオン成形用のキャビティの隅々まで塑性変形した肉が充填される。
本実施の形態では、鍛造成形金型60によって鍛造成形されたトリポート成形体に対し、上ダイ64と下ダイ66との合わせ面によって前記合わせ面に対応するパーティングライン32が形成され、前記パーティングライン32が除去されることがなくそのまま完成品であるトリポート部材23に残存される。
この場合、トラニオン26a〜26cと該トラニオン26a〜26cに外嵌されるホルダ44との摺動部位には、窪み部36a、36bが形成されており、前記摺動部位におけるパーティングライン32は、窪み部36a、36bの内部に位置して前記ホルダ44の内壁面と接触することがなく、且つ該ホルダ44との間で干渉しないように設けられている。
さらに、トラニオン26a〜26cの窪み部36a、36bとホルダ44の内周面との間にクリアランス38が形成され、前記クリアランス38内に充填される潤滑剤39が前記パーティングライン32である凸部によって攪拌されるため、ホルダ44の内周面及びトラニオン26a〜26cの外周面に対して潤滑剤39を略均一に且つ隅々まで行きわたらせることができる。
すなわち、図7及び図8に示されるように、ホルダ44に対してトラニオン26a〜26cが矢印C1又はC2方向に回転した際、窪み部36a、36bから突出するパーティングライン32によって、例えば、クリアランス38内に充填されたグリース、ワックス等の潤滑剤39が攪拌されて前記トラニオン26a〜26cの回転方向に沿って矢印方向に移動する。このようにして攪拌された潤滑剤39は、ホルダ44の内周面とトラニオン26a〜26cの球面部34との摺動部位50a、50b内に好適に進入して潤滑性を高めることができる。
この結果、本実施の形態では、鍛造成形時に形成されたパーティングライン32を除去することがなく積極的に活用して潤滑剤39の攪拌作用を発揮させることにより、等速ジョイント10における潤滑性を向上させ、終局的には等速ジョイント10の耐久性を高めることができる。なお、前記パーティングライン32の攪拌作用によって潤滑剤39自体の均質化を図ることができる利点がある。
また、本実施の形態では、図9に示されるように、鍛造成形金型60を構成する上ダイ64及び下ダイ66の成形面が摩耗してトラニオン26a〜26cに形成される窪み部36a、36bの窪み量が減少した場合であっても、パーティングライン32の先端部(頂部)がホルダ44の内周面と非接触状態に形成されて好適である。
さらに、本実施の形態では、前記パーティングライン32の凸形状を、縦断面が鋭角状又は曲線状の頂部を有する形状、例えば、山形状とすることにより、浸炭焼き入れ及び焼き戻し等の熱処理工程(熱衝撃を含む)における歪み、変形、欠落等の防止を考慮した形状とすることができる。
さらにまた、本実施の形態では、トリポート部材23に対しパーティングライン32を残存させた場合であっても前記パーティングライン32を除去する研削加工工程を省略することが可能となり、従来と同等の性能を維持して製造コストを低減することができる。
なお、完成品であるトリポート部材23全体の外表面には、パーティングライン32を除去するための研削加工(仕上げ加工)が施されていないため、浸炭焼き入れ処理によって形成される黒皮がそのまま残存する。本実施の形態では、トリポート部材23全体の外表面に黒皮を残存させた場合であっても、従来から使用されているトリポート部材と同等の耐久性を得ることができる。
本発明の実施の形態に係る等速ジョイントの軸線と直交する方向に沿った部分拡大縦断面図である。 トリポート部材にパーティングラインが形成された状態を示す斜視図である。 トリポート部材にパーティングラインが形成された状態を示す斜視図である。 図1のIV−IV線に沿った横断面図である。 図4の部分拡大横断面図である。 前記トリポート部材を製造するための鍛造成形金型の部分縦断面図である。 ホルダの内周面と窪み部との間で形成されたクリアランス内に潤滑剤が充填され、前記潤滑剤がパーティングラインによって攪拌される状態を示す部分拡大横断面図である。 ホルダの内周面と窪み部との間で形成されたクリアランス内に潤滑剤が充填され、前記潤滑剤がパーティングラインによって攪拌される状態を示す部分拡大横断面図である。 トラニオンに形成される窪み部の窪み量が減少した際に前記窪み部に形成されるパーティングラインの部分拡大横断面図である。
符号の説明
10…等速ジョイント 18a〜18c…案内溝
21…顎部 23…トリポート部材
24…スパイダボス部 26a〜26c…トラニオン
32…パーティングライン 34…球面部
36a、36b…窪み部 39…潤滑剤
40…ローラ部材 42…ニードルベアリング
44…ホルダ 46…サークリップ
48…ワッシャ 60…鍛造成形金型

Claims (3)

  1. 所定間隔離間し軸線方向に沿って延在する複数の案内溝が内周面に設けられ一方の伝達軸に連結される筒状のアウタ部材と、前記アウタ部材の開口する内空部内に挿入されて他方の伝達軸に連結されるインナ部材とを有する等速ジョイントにおいて、
    前記他方の伝達軸に外嵌されるスパイダボス部と、前記案内溝に向かって膨出する複数のトラニオンとが一体的に形成されたトリポート部材と、
    前記トリポート部材に外嵌される環状の外嵌部材とを備え、
    前記トラニオンの外周面には、球面部と、トルク負荷が付与される部位に相互に対向して形成された一組の窪み部とが設けられ、
    前記窪み部には、前記トリポート部材を成形する金型の合わせ面によって形成されたパーティングラインが前記外嵌部材の内周面と非接触状態で設けられ、
    前記トラニオンの窪み部と前記外嵌部材の内周面との間で形成されたクリアランス内に潤滑剤が充填され、前記潤滑剤は前記パーティングラインによって攪拌されることを特徴とする等速ジョイント。
  2. 請求項1記載の等速ジョイントにおいて、
    前記外嵌部材は、半径外方向に向かって突出する環状のフランジ部を有する円筒状のホルダからなることを特徴とする等速ジョイント。
  3. 請求項2記載の等速ジョイントにおいて、
    前記ホルダの外周面には、複数のベアリングを介してローラ部材が外嵌されることを特徴とする等速ジョイント。
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