JP2007147006A - 防振装置および防振装置の製造方法 - Google Patents

防振装置および防振装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本体ゴム弾性体にハウジング部を形成する筒状金具に対して、本体ゴム弾性体の成形時に変形が発生した場合でも、独立マス部材のハウジング部に対する打ち当たりが安定して発現され得て、目的とするサージング抑制効果が安定して発揮され得る、新規な構造の防振装置を提供することにある。
【解決手段】本体ゴム弾性体16に対して筒状金具38を加硫接着せしめて、筒状金具38によりハウジング部36の周壁部分を形成し、筒状金具38の軸方向中間部分において独立マス部材42が打ち当たるマス収容部40を構成すると共に、筒状金具38におけるマス収容部40よりも軸方向外方には、筒状金具38に対して軸方向に作用する外力を変形に基づいて吸収する変形許容部46を設けた。
【選択図】図2

Description

本発明は、ゴム弾性体の弾性変形を利用して防振効果を得るようにした防振装置などに関するものである。
従来から、防振連結体乃至は防振支持体の一種として、防振連結される一方の部材に取り付けられる第一の取付部材と、防振連結される他方の部材に取り付けられる第二の取付部材を離隔配置せしめると共に、それら第一の取付部材と第二の取付部材を本体ゴム弾性体によって弾性連結した防振装置が知られている。
ところで、このような防振装置に振動が入力されると、本体ゴム弾性体が繰り返し変形するのであるが、その際、本体ゴム弾性体はマス−バネの振動系を構成しているので、そのマス−バネで決まる本体ゴム弾性体の固有振動数に相当する特定周波数域では、本体ゴム弾性体のマス−バネ共振によって起こるサージングが発生し易い。それ故、本体ゴム弾性体の固有振動数の周波数域が、防振上で問題となる周波数域にあると、かかるサージングに起因して防振装置の防振性能が悪化してしまい、有効な防振効果を得ることが出来なくなるという問題があった。
このような問題に対処するために、本出願人は、先に、特許文献1(特開2002−227921号公報)において新規な構造の防振装置を提案した。かかる防振装置では、本体ゴム弾性体に中空状のハウジング部を形成すると共に、ハウジング部に独立マス部材を収容配置せしめた構造とされている。そして、独立マス部材のハウジング部への打ち当たり作用により、本体ゴム弾性体に対して制振効果を及ぼして、本体ゴム弾性体のサージングを抑えるようになっている。
さらに、特許文献1では、本体ゴム弾性体に硬質のケース部材を固着し、このケース部材でハウジング部を形成することが、一層効果的であることも提案した。硬質のケース部材を採用することにより、本体ゴム弾性体の荷重入力による弾性変形に際して、ハウジング部の内面形状の変形を抑えることが出来る。これにより、独立マス部材とハウジング部内面との当接面間の隙間寸法の大きな変化が防止されて、独立マス部材のハウジングに対する打ち当たりが安定して生ぜしめられるようにすることが出来る。その結果、独立マス部材のハウジング部への打ち当たりに基づいて発揮される、目的とする本体ゴム弾性体のサージング抑制効果がより効果的に且つ安定して発揮され得るのである。
しかしながら、本発明者が更なる研究と検討を重ねた結果、上述のケース部材を採用した防振装置において、新たな問題が生じるおそれのあることがわかった。
すなわち、本体ゴム弾性体にケース部材を強固に固着するためには、本体ゴム弾性体の成形型の成形キャビティにケース部材を位置決めセットして、本体ゴム弾性体にケース部材を加硫接着することが望ましい。ところが、ケース部材を位置決めセットして成形型を型合せすると、成形型の型締力がケース部材に及ぼされてケース部材が変形するおそれがある。そして、ケース部材が変形してしまうと、その中に収容配置される独立マス部材との隙間が変化してしまい、振動入力時における独立マス部材のケース部材への打ち当たりが安定して生ぜしめられなくなる場合がある。
特に、ケース部材としては、製造が容易であること等から筒状体が好適に採用される。そして、その開口端部に成形型を型合方向に重ね合わせることでケース部材の開口端を覆蓋せしめて、筒状体の内部へのゴム材料の回り込みを防止して、本体ゴム弾性体の成形を行うことが考えられる。この場合に、筒状体の開口端を充分に安定して閉塞させるために充分な型締力をケース部材に作用させると、ケース部材の寸法誤差も重畳し、ケース部材に課題な型締力が作用してケース部材が変形するおそれがあるのである。
加えて、ケース部材の配設に起因する共振系のマス成分の増加やゴムボリュームの減少等の不具合を回避するためには、ケース部材を充分に薄肉にすることが望ましい。しかしながら、ケース部材を薄肉にする程、型締力によってケース部材の変形が一層大きな問題となってしまうのである。
特開2002−227921号公報
ここにおいて、本発明は上述の如き事情を背景として為されたものであり、その解決課題とするところは、本体ゴム弾性体にハウジング部を形成する筒状金具に対して、本体ゴム弾性体の成形時に変形が発生した場合でも、独立マス部材のハウジング部に対する打ち当たりが安定して発現され得て、目的とするサージング抑制効果が安定して発揮され得る、新規な構造の防振装置を提供することにある。
以下、前述の課題を解決するために為された本発明の態様を記載する。なお、以下に記載の各態様において採用される構成要素は、可能な限り任意の組み合わせで採用可能である。また、本発明の態様乃至は技術的特徴は、以下に記載のものに限定されることなく、明細書全体および図面に記載されたもの、或いはそれらの記載から当業者が把握することの出来る発明思想に基づいて認識されるものであることが理解されるべきである。
(防振装置に関する本発明の態様1)
防振装置に関する本発明の態様1の特徴とするところは、防振連結される一方の部材に取り付けられる第一の取付部材と、防振連結される他方の部材に取り付けられる第二の取付部材を離隔配置せしめると共に、それら第一の取付部材と第二の取付部材を本体ゴム弾性体によって弾性連結する一方、該本体ゴム弾性体に中空状のハウジング部を形成すると共に、該ハウジング部に独立マス部材を収容配置せしめて、振動入力時に該独立マス部材が該ハウジング部内で飛び跳ねて繰り返し打ち当たるようにした防振装置において、前記本体ゴム弾性体に対して筒状金具を加硫接着せしめて、該筒状金具により前記ハウジング部の周壁部分を形成し、該筒状金具の軸方向中間部分において前記独立マス部材が打ち当たるマス収容部を構成すると共に、該筒状金具における該マス収容部よりも軸方向外方には、該筒状金具に対して軸方向に作用する外力を変形に基づいて吸収する変形許容部を設けた防振装置にある。
本態様に従う構造とされた防振装置においては、筒状金具と本体ゴム弾性体の一体加硫成形に際して、仮に型締力が筒状金具を変形せしめる程の大きな力で筒状金具に軸方向に及ぼされたとしても、型締力が変形許容部の変形に基づいて吸収されることとなる。この変形許容部は筒状金具のマス収容部よりも軸方向外方に形成されているので、型締力がマス収容部にまで達し難い構造とされている。従って、本体ゴム弾性体の加硫成形にあって、型締力等の軸方向外力が筒状金具に及ぼされることに起因するマス収容部の変形が軽減乃至は防止される。その結果、マス収容部を備えた筒状金具で構成されるハウジング部内面と独立マス部材の間の離隔距離が、目的とする範囲内に安定して保持されて、独立マス部材のハウジング部への打ち当たり作用に基づくサージング抑制効果が有利に発揮され得るのである。
また、型締力の如き軸方向の外力作用による変形が許容される変形許容部を筒状金具に設けて、その軸方向内方にあるマス収容部の変形を阻止するようにしたことから、マス収容部や変形許容部には、ハウジング部内面と独立マス部材の離隔距離が安定して保持される強度が備わっていれば、敢えてそれ以上の高強度性を求める必要はない。しかも、外力は、変形許容部で吸収されて、マス収容部に及ぼされる外力が軽減される。これにより、マス収容部や変形許容部を備えた筒状金具の厚さ寸法を小さくすることも出来る。それ故、筒状金具の薄肉化と軽量化に基づき、共振系の周波数域が問題とならない高周波数域に設定されると共に、本体ゴム弾性体のゴムボリュームが十分に確保されて、所期の制振効果を一層安定して得ることも出来る。
(防振装置に関する本発明の態様2)
防振装置に関する本発明の態様2の特徴とするところは、本発明の態様1に係る防振装置において、前記筒状金具の開口端部が前記本体ゴム弾性体から突出していることにある。
本態様においては、本体ゴム弾性体の加硫成形キャビティにあって、筒状金具の開口端部が本体ゴム弾性体の外周面形成部位から突出することとなり、その筒状金具の開口を成形金型で覆蓋することが容易になる。従って、筒状金具(ハウジング部)の内面へのゴム材料の周り込みが防止されて、ハウジング部と独立マス部材の離隔距離が一層精度良く設定され得る。
(防振装置に関する本発明の態様3)
防振装置に関する本発明の態様3の特徴とするところは、本発明の態様1又は2に係る防振装置において、前記変形許容部が軸方向外方に向かって次第に拡がる拡管形状とされていることにある。
本態様においては、筒状金具から軸方向外方に拡がる変形許容部の基端部分に応力集中が生ぜしめられ易くなるため、型締力がより安定して吸収され得る。また、特に拡管形状とされていることによって、変形許容部が変形しても、筒状金具の軸方向内方に向かって大きく入り込むように変位することが抑えられるので、マス収容部の周りに加硫接着される本体ゴム弾性体のゴムボリュームが十分に確保され得ると共に、該本体ゴム弾性体のばね特性に影響を及ぼすことが軽減乃至は回避される。それ故、本体ゴム弾性体の弾性変形による防振効果や独立マス部材の打ち当たり作用による制振効果が、より有効に発揮され得る。
(防振装置に関する本発明の態様4)
防振装置に関する本発明の態様4の特徴とするところは、本発明の態様1乃至3の何れか一つに係る防振装置において、前記筒状金具の軸方向端部の開口部には蓋部材が取り付けられていることにある。
本態様においては、独立マス部材がマス収容部から脱落することが防止されて、目的とする独立マス部材の打ち当たり作用によるサージング抑制効果が一層安定して得られる。
(防振装置に関する本発明の態様5)
防振装置に関する本発明の態様5の特徴とするところは、本発明の態様1乃至4の何れか一つに係る防振装置において、前記筒状金具の内周面が前記ハウジング部に露出しており、前記独立マス部材が該筒状金具の内周面に対して直接に当接せしめられることにある。
本態様においては、一般に製造が難しいとされる、独立マス部材と筒状金具の当接による打音を防止するための緩衝ゴム層等を筒状金具の内周面に固着せしめる作業が省略されることから、製造が容易となる。なお、独立マス部材における筒状金具に打ち当たる部分の外周面がゴム弾性体で構成されることが好ましく、それによって、該ゴム弾性体の弾性に基づき当接による異音防止が有利に発揮され得る。
(防振装置の製造方法に関する本発明)
防振装置の製造方法に関する本発明の特徴とするところは、防振連結される一方の部材に取り付けられる第一の取付部材と、防振連結される他方の部材に取り付けられる第二の取付部材を離隔配置せしめると共に、それら第一の取付部材と第二の取付部材を本体ゴム弾性体によって弾性連結する一方、該本体ゴム弾性体に中空状のハウジング部を形成すると共に、該ハウジング部に独立マス部材を収容配置せしめて、振動入力時に該独立マス部材が該ハウジング部内で飛び跳ねて繰り返し打ち当たるようにした防振装置を製造するに際して、(a)前記ハウジング部の周壁部を形成して、軸方向中間部分において前記独立マス部材が収容せしめられるマス収容部を構成する一方、該マス収容部よりも軸方向外方には、軸方向に作用する外力を変形に基づいて吸収する変形許容部が設けられた筒状金具を準備する工程と、(b)前記本体ゴム弾性体の加硫成形型の成形キャビティ内に前記筒状金具をセットして、該筒状金具を軸方向両側から該加硫成形型で挟み込み、該筒状金具の軸方向端部の開口を該加硫成形型で覆蓋せしめる加硫成形型の型合せ工程と、(c)前記筒状金具をセットして型合わせした前記加硫成形型の成形キャビティにゴム材料を充填して、該筒状金具を備えた前記本体ゴム弾性体を一体加硫成形する加硫成形工程と、(d)前記本体ゴム弾性体と一体加硫成形された該筒状金具の軸方向端部の開口部から前記独立マス部材を入れて、前記マス収容部に該独立マス部材を非接着で独立変位可能に収容配置せしめるマス収容工程と、(e)前記独立マス部材を収容せしめた前記筒状金具の軸方向端部の開口部を、該独立マス部材が飛び出さないように覆う蓋工程とを、含む防振装置の製造方法にある。
本発明方法に従えば、加硫成形工程で、筒状金具の軸方向に作用する型締力が変形許容部の変形に基づいて吸収されることとなり、変形許容部よりも軸方向内方に位置するマス収容部の変形が軽減乃至は防止される。それ故、マス収容部で構成されるハウジング部内面と独立マス部材との間の離隔距離が安定して保持されて、独立マス部材のハウジング部への打ち当たり作用による所期のサージング抑制効果が安定して得られる。
上述の説明からも明らかなように、本発明に従う構造とされた防振装置においては、筒状金具と本体ゴム弾性体の一体加硫成形に際して、筒状金具の軸方向に及ぼされる型締力等が変形許容部の変形に基づいて吸収されることとなる。ここにおいて、独立マス部材を収容配置せしめるマス収容部が、変形許容部よりも軸方向内方に設けられているので、変形許容部の外力吸収作用に基づいて、マス収容部の変形が軽減乃至は防止される。その結果、マス収容部を備えた筒状金具で構成されるハウジング部内面と独立マス部材の間の離隔距離が目的とする範囲内に安定して保持されて、所期の独立マス部材のハウジング部への打ち当たり作用に基づくサージング抑制効果が有利に発揮され得るのである。
以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発明の実施形態について説明する。先ず、図1には、本発明の一実施形態としての自動車用エンジンマウント10が示されている。このエンジンマウント10は、第一の取付部材としての内筒金具12と第二の取付部材としての外筒金具14が本体ゴム弾性体16によって弾性連結された構造とされており、内筒金具12が図示しないパワーユニット側部材に取り付けられると共に、外筒金具14が図示しない車両ボデー側部材に取り付けられることによって、パワーユニットを車両ボデーに対して防振支持せしめるようになっている。
より詳細には、内筒金具12は、厚肉で小径の円筒形状を有していると共に、アルミニウム合金や鉄等の剛性部材を用いて形成されている。内筒金具12は、その内孔18に挿通されるボルトやロッド、ピン等を介してパワーユニットに固着されるようになっている。また、内筒金具12の軸直角方向外方には、外筒金具14が配設されている。
外筒金具14は、大径の円筒形状を有していると共に、アルミニウム合金や鉄等の剛性部材を用いて形成されている。また、その外周面上には、一対の取付板部20,20が突設されており、各取付板部20には、板厚方向に貫通する取付孔22が設けられている。外筒金具14は、取付板部20,20によって形成された平坦な取付座面24が車両ボデー側取付部材に重ね合わせられて、取付孔22に挿通される図示しない固定ボルトによって、車両ボデーに固定されるようになっている。
これら内筒金具12と外筒金具14の間には、本体ゴム弾性体16が配設されている。本体ゴム弾性体16は、厚肉の円筒形状を有しており、内周面が内筒金具12の外周面に加硫接着されていると共に、外周面が外筒金具14の内周面に加硫接着されている。要するに、本体ゴム弾性体16が、内筒金具12や外筒金具14を備えた一体加硫成形品として形成されている。
また、本体ゴム弾性体16には、内筒金具12を主たる荷重の入力方向(図1中、上下)に挟んだ両側において、第一スリット26と第二スリット28が形成されている。第一スリット26は略扇形状断面で、第二スリット28は本体ゴム弾性体16の周方向の略半周に亘って延びる三日月状断面で、それぞれ本体ゴム弾性体16を軸方向に貫通している。
すなわち、本体ゴム弾性体16は、内外筒金具12,14間において第一及び第二スリット26,28の間にのみ存在せしめられていることとなり、それによって、内外筒金具12,14間に亘って、径方向に延びる一対の弾性連結部30,30が形成されている。一対の弾性連結部30,30は、協働して略V字状断面とされており、内外筒金具12,14は、実質的にこれらの弾性連結部30,30によって相互に弾性的に連結されている。
特に本実施形態では、各弾性連結部30が、内筒金具12と外筒金具14の間を略一定の断面形状で半径方向に延びている。また、自動車への装着状態下で、内外筒金具12,14間には径方向の静的荷重が及ぼされるようになっており、かかる静的荷重が及ぼされた際に、一対の弾性連結部30,30が、内筒金具12が外筒金具14に対して径方向に相対変位せしめられる方向に向かってV字状に拡がる形状とされている。それによって、外部からの荷重入力に際しての弾性連結部30,30への引張応力の発生が軽減乃至は回避されるようになっている。
また、第一スリット26と第二スリット28の各周方向中央部分の径方向外方端面には、それぞれ外筒金具14から内筒金具12側に突出する第一ストッパ部32と第二ストッパ部34が、本体ゴム弾性体16によって一体形成されている。内筒金具12と外筒金具14が第一ストッパ部32や第二ストッパ部34を介して相互に当接することにより、内筒金具12と外筒金具14の主たる振動入力方向となる径方向一方向(図1中、上下)の相対変位量が緩衝的に制限されるようになっている。
さらに、本体ゴム弾性体16の一対の弾性連結部30,30には、それぞれ一つずつ貫通孔36が形成されている。貫通孔36は、各弾性連結部30の連結方向の中間部分、即ち内外筒金具12,14の径方向対向面間の略中央部分において、所定の大きさの円形断面で弾性連結部30を軸方向に延びていて、内筒金具12や外筒金具14を含むマウント10の中心軸と平行に延びている。
更にまた、貫通孔36の周壁部分には、筒状金具としての金属スリーブ38が配設されている。金属スリーブ38は、全体に亘って薄肉の略円筒形状を有していると共に、鉄やアルミニウム合金等の金属材を用いて形成されており、本体ゴム弾性体16に比して十分に硬質とされている。金属スリーブ38の軸方向長さが、貫通孔36、延いては貫通孔36を備えた弾性連結部30の軸方向長さと略同じとされている。
そして、金属スリーブ38が、マウント10の中心軸と平行に延びるようにして弾性連結部30の貫通孔36に配されて、その外周面が貫通孔36の周壁部(面)に加硫接着されている。即ち、金属スリーブ38は、前述の内外筒金具12,14と共に本体ゴム弾性体16と一体加硫成形されているのであり、その結果、貫通孔36の周壁部を実質的に軸方向全長に亘って補強しうるように配されている。本実施形態では、金属スリーブ38の軸方向両端部(面)と本体ゴム弾性体16の外周面が略面一とされている。
また、貫通孔36に配設された金属スリーブ38の軸方向中央部分が、軸方向にストレートに延びる円筒形状のマス収容部40として構成されていると共に、マス収容部40には、独立マス部材42が収容配置されている。上述の説明からも明らかなように、本体ゴム弾性体16に形成されて独立マス部材42を収容配置せしめる中空状のハウジング部が、貫通孔36によって形成されている。
独立マス部材42は、図2〜3にも示されているように、鉄鋼等の金属材によって形成されており、略一定の円形断面で軸方向に延びる円柱形状を有している。また、独立マス部材42の周壁部には、略全体に亘って、薄肉の緩衝ゴム層44が被着形成されていることによって、独立マス部材42の外周面が、実質的にゴム弾性体で構成されている。
また、緩衝ゴム層44を備えた独立マス部材42の外径寸法が、マス収容部40の内径寸法よりも僅かに小さくされている。即ち、独立マス部材42がマス収容部40に静置されて独立マス部材42における緩衝ゴム層44の下側外周面とマス収容部40の下側内周面が互いに当接した状態で、マス収容部40の上側内周面と独立マス部材42における緩衝ゴム層44の上側外周面との間に所定の大きさの隙間が形成されている。本実施形態では、かかる隙間の鉛直方向(図1〜3中、上下)の最短寸法:δ、換言すれば、独立マス部材42における緩衝ゴム層44の外径寸法:Daとマス収容部40の内径寸法:Dbの差:(Db−Da)が、好ましくは0.2〜1.6mm、より好ましくは0.2〜1.0mmとされている。
これにより、独立マス部材42がマス収容部40に収容配置されて、独立マス部材42とマス収容部40が同一中心軸上に位置せしめられた状態下で、独立マス部材42における緩衝ゴム層44の外周面とマス収容部40の内周面の間には、独立マス部材42の全周囲に亘って略一定の隙間が形成されるようになっている。そして、独立マス部材42が、マス収容部40を備えた金属スリーブ38、延いては金属スリーブ38が固着された本体ゴム弾性体16に対して独立して軸直角方向に相対変位可能とされている。
そこにおいて、金属スリーブ38のマス収容部40の軸方向両側には、変形許容部としてのテーパ状部46が形成されている。テーパ状部46は、マス収容部40の軸方向端部から軸方向外方に向かって円錐状に次第に径寸法が拡がる形状を呈している。特に本実施形態では、テーパ状部46の大径側端部に、マス収容部40よりも大径の円筒形状の大径筒部48が一体形成されており、これらマス収容部40や一対のテーパ状部46,46、一対の大径筒部48,48を含んで金属スリーブ38が構成されている。そのため、金属スリーブ38が、マス収容部40からなる軸方向中央部分の細長の円筒部分の軸方向両側から、それぞれテーパ状部46を介して径寸法が広げられて大径筒部48に接続されてなる、所謂拡管形状を呈している。かかる金属スリーブ38は、例えば、公知の引抜き成形により得られた円筒形状の金属パイプの軸方向両端部に拡径加工を施したり、或いは金属パイプの軸方向中間部分に縮径加工を施したりすること等によって、有利に実現されることとなる。本実施形態では、上述の如き金属スリーブ38が形成されることによって、自動車用エンジンマウント10の製造方法に係る金属スリーブ38を準備する工程が完了することとなる。
このような金属スリーブ38を本体ゴム弾性体16の貫通孔36の周壁部に配設して、金属スリーブ38によって実質的に貫通孔36の周壁部を形成するには、例えば、図4にも示されているような、内筒金具12と外筒金具14を備えた本体ゴム弾性体16の一体加硫成形に用いられる加硫成形型50が利用される。
加硫成形型50は、複数の分割型を含んで構成されており、そのうちの一対の分割型52a,52bが軸方向(図4中、左右)に対向位置せしめられている。一方の分割型52aには、軸方向に一定の円形断面で延びる位置決め用のピン54が突設されて、他方の分割型52bに向かって延びている。ピン54は、金属スリーブ38の軸方向全長を超えない範囲で所定の軸方向長さで延びていると共に、ピン54の外径寸法が、金属スリーブ38のマス収容部40の内径寸法よりも僅かに小さくされている。
かかる加硫成形型50に対して、内筒金具12と外筒金具14が径方向に所定距離を隔てて位置せしめられた形態でセットされることにより、本体ゴム弾性体16の成形キャビティ56が構成されている。その際、一対の分割型52a,52bが、内筒金具12と外筒金具14を軸方向両側から挟み込みように配設されていると共に、金属スリーブ38が、一対の分割型52a,52b間に配設されている。金属スリーブ38が軸方向一方の大径筒部48から分割型52aのピン54に内挿されていると共に、金属スリーブ38の軸方向両端部(面)が、それぞれ各分割型52a,52bの端面に重ね合わせられている。これにより、金属スリーブ38が、成形キャビティ56の一部を構成するように加硫成形型50にセットされて、その中心軸が内筒金具12や外筒金具14の中心軸と平行に延びていると共に、本体ゴム弾性体16における貫通孔36の周壁部分の形成予定部位に配されている。なお、本実施形態では、このように内筒金具12や外筒金具14、金属スリーブ38が加硫成形型50にセットされる形態をもって、自動車用エンジンマウント10の製造方法に係る、金属スリーブ38の軸方向両端部の開口が加硫成形型50で覆蓋される加硫成形型50の型合わせ工程が完了することとなる。
そして、ゴム材料が、成形キャビティ56に充填されて、内筒金具12の外周面や外筒金具14の内周面、金属スリーブ38の外周面に、それぞれ略全体に亘って加硫接着され、内筒金具12と外筒金具14が本体ゴム弾性体16により相互に連結されていると共に、かかる連結部間に形成された弾性連結部30の貫通孔36の周壁部分に金属スリーブ38が配設されている。これにより、内外筒金具12,14や金属スリーブ38を備えた本体ゴム弾性体16の一体加硫成形品が形成されている。本実施形態では、当該一体加硫成形品が形成されることによって、自動車用エンジンマウント10の製造方法に係る、金属スリーブ38を備えた本体ゴム弾性体16を一体加硫成形する加硫成形工程が完了することとなる。
特に、金属スリーブ38を備えた本体ゴム弾性体16の一体加硫成形に際して、金属スリーブ38には、両分割型52a,52bが互いに接近する方向に変位することに基づき、所定の大きさの型締力が軸方向に及ぼされることとなる。ここで、特許文献1(特開2002−227921号公報)の図5,6にも示されているような、全長に亘ってストレートな円筒形状を有する従来構造の金属スリーブでは、型締力に起因して金属スリーブの軸方向中間部分に応力集中が生ぜしめられて、座屈変形等が生じる可能性がある。
この点に関して、本実施形態に係る金属スリーブ38には、マス収容部40を挟んだ軸方向両側にテーパ状部46が設けられているため、外方から軸方向に型締力が及ぼされると、テーパ状部46の大径側端部と大径筒部48の軸方向端の接続部位乃至はテーパ状部46の小径側端部とマス収容部40の軸方向端の接続部位に応力集中が発生し、かかる部位からテーパ状部46の変形が許容されることとなる。その結果、金属スリーブ38に変形を生ぜしめる程の大きな型締力が軸方向に作用せしめられても、テーパ状部46が変形すると共に、大径筒部48が軸方向内方に向かって変位するだけであり、金属スリーブ38の軸方向中央のマス収容部40には、型締力が殆ど及ぼされない構造とされているのである。
なお、テーパ状部46のテーパ比:((大径筒部48の外径寸法:a)−(マス収容部40の外径寸法:b))/(テーパ状部46の軸方向寸法:l)は、要求される変形特性や製作性、防振効果等に応じて適宜に設定変更されるものであって特に限定されるものでないが、好ましくは1/10〜5とされている。蓋し、テーパ比:(a−b)/lが1/10よりも小さくなると、テーパ状部46の軸方向寸法:lが大きくなって、テーパ状部46を備えた金属スリーブ38の配設スペースが確保され難くなったり、テーパ状部46の変形特性が得られ難くなったりする。一方、テーパ比:(a−b)/lが5よりも大きくなると、テーパ状部46が軸直角方向に大きく広がることによって、本体ゴム弾性体16のゴムボリュームが確保され難くなって、本体ゴム弾性体16のばね特性に大きな影響を及ぼすおそれがあることに加え、金属スリーブ38の拡径加工が難しくなること等が考えられる。なお、図1〜6に示される金属スリーブ38においては、本発明の内容が容易に理解されるために、その形状や大きさ等が誇張してある。
また、本実施形態では、加硫成形型50を用いた本体ゴム弾性体16の加硫成形に際して、金属スリーブ38の軸方向両端部の開口が分割型52a,52bで覆蓋されていることにより、金属スリーブ38の内周面にはゴムが被着形成されておらず、その金属材からなる内周面が貫通孔36に露出している。
さらに、本体ゴム弾性体16の一体加硫成形品における各金属スリーブ38のマス収容部40には、前述したように、独立マス部材42と金属スリーブ38の間に所定の大きさの隙間をもって、独立マス部材42が収容配置されている。本実施形態では、このように独立マス部材42が金属スリーブ38のマス収容部40に入れられて、非接着で独立変位可能に収容配置される形態をもって、自動車用エンジンマウント10の製造方法に係るマス収容工程が完了することとなる。
また、金属スリーブ38の軸方向両端の大径筒部48の開口部分には、蓋部材58が組み付けられている。蓋部材58は、合成樹脂材等の弾性材乃至は剛性材によって形成されており、全体として円板形状を有していると共に、その一方の面には、大径筒部48やテーパ状部46に対応した形状の円形突部60が一体形成されている。そして、円形突部60が大径筒部48に嵌着固定されることにより、金属スリーブ38の軸方向両端の開口部に蓋部材58が固着されて、金属スリーブ38で周壁部が構成された貫通孔36の両端開口が覆蓋せしめられている。また、独立マス部材42の軸方向両端部と各円形突部60の内側先端部の間には、独立マス部材42がマス収容部40に打ち当たるための変位を円形突部60が阻害しないように、所定の大きさの隙間が設けられている。なお、本実施形態では、このように蓋部材58が金属スリーブ38の開口部に固着されることによって、自動車用エンジンマウント10の製造方法に係る、金属スリーブ38の軸方向両端部の開口を独立マス部材42が飛び出さないように覆う蓋工程が完了することとなる。
このような構造とされた自動車用エンジンマウント10においては、内筒金具12と外筒金具14の間に振動が入力されると、本体ゴム弾性体16の弾性連結部30にあって、内外筒金具12,14の径方向の圧縮変形や周方向の剪断変形等の弾性変形が生ぜしめられる。そこで、特にばね定数が比較的に小さい剪断方向に防振性能を低下させるサージングが惹起されるおそれがあるが、かかる弾性連結部30の弾性変形に伴って、独立マス部材42が飛び跳ね変位してマス収容部40に繰り返し打ち当たることにより、本体ゴム弾性体16のサージングが抑えられる。その結果、本体ゴム弾性体16のサージング周波数域における振動伝達力を低減させることが出来て、要求される防振性能が広い周波数域に亘って安定して発揮され得るのである。
特に本実施形態では、貫通孔36の周壁部を構成するマス収容部40が硬質の金属材で形成されていることから、本体ゴム弾性体16の変形に伴う貫通孔36の周壁部の変形が抑えられる。それによって、貫通孔36の周壁部と独立マス部材42の間の隙間寸法が安定して保持されて、独立マス部材42の周壁部に対する打ち当たり(当接)に基づくサージング抑制効果がより有効に得られる。
そこにおいて、本実施形態に係る自動車用エンジンマウント10では、金属スリーブ38のマス収容部40よりも軸方向外方にテーパ状部46が設けられている。これにより、金属スリーブ38と本体ゴム弾性体16の一体加硫成形に際して、仮に型締力が金属スリーブ38に座屈変形等を生ぜしめる程の大きな力で金属スリーブ38に軸方向に及ぼされたとしても、テーパ状部46と大径筒部48乃至はマス収容部40の接続端部に応力集中が生じることに基づき、該接続端部からテーパ状部46が軸方向内方に向かって変形すると共に、大径筒部48が軸方向内方に向かって変位する。その結果、金属スリーブ38の軸方向に作用する型締力が吸収されることとなって、金属スリーブ38のテーパ状部46よりも軸方向内方に位置するマス収容部40には、型締力が殆ど作用せしめられないこととなる。それ故、マス収容部40の変形が軽減乃至は防止されるのであり、それに基づいて、マス収容部40を含んで構成される貫通孔36の周壁部と独立マス部材42の間の隙間寸法が高度に保持されて、独立マス部材42のマス収容部40への打ち当たり作用に基づくサージング抑制効果が、極めて有利に発揮され得るのである。
また、このように型締力を逃がす構造が、マス収容部40とテーパ状部46が一体形成されてなる金属スリーブ38で実現し得たことから、特別に型締力の耐強度性を高めるために金属スリーブ38を厚肉の部材で形成する必要がない。これにより、本実施形態の如き薄肉の金属スリーブ38が好適に採用されて、共振系の周波数域が問題とならない高周波数域に設定されると共に、本体ゴム弾性体16のゴムボリュームが十分に確保されることから、所期の制振効果が安定して得られるのである。
以上、本発明の一実施形態について詳述してきたが、かかる実施形態における具体的な記載によって、本発明は、何等限定されるものでなく、当業者の知識に基づいて種々なる変更、修正、改良等を加えた態様で実施可能であり、また、そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであることは、言うまでもない。
例えば、前記実施形態では、変形許容部として、軸方向外方に向かって次第に拡がる拡管形状のテーパ状部46が採用されていると共に、テーパ状部46がマス収容部40を挟んだ軸方向両側に一対設けられていたが、これに限定されるものでない。
具体的には、例えば、変形許容部として、マス収容部の軸方向端部から軸直角方向外方に環状に拡がって外周縁部が大径筒部の端部に接続される環状段差部や、マス収容部の軸方向端部から軸方向外方に向かって外形形状が段階的に大きくなる蛇腹形状の変形許容部等が採用されても良い。
また、変形許容部は、マス収容部の軸方向一方の外方に一つだけ設けたり、或いはマス収容部の軸方向外方に複数併設したりすることも可能である。
また、テーパ状部46の大径側端部と一体形成される大径筒部48は必ずしも必要でない。即ち、テーパ状部の大径側端部(面)が本体ゴム弾性体の外周面と略面一とされても良い。
また、前記実施形態では、金属スリーブ38を備えた本体ゴム弾性体16の一体加硫成形の際に、金属スリーブ38の開口端部に加硫成形型50が重ね合わせられて開口が覆蓋されることによって、金属スリーブ38の内周面にゴム層が被着されないようになっていたが、例えば、一体加硫成形の際に開口を覆蓋せずに、金属スリーブの内周面にゴム材料が回り込むようにして、本体ゴム弾性体と一体形成された薄肉のゴム層が被着形成されるようにしても良く、それによって、かかる内周面に独立マス部材とマス収容部の当接打音を軽減する緩衝ゴム層が設けられるようにしても良い。
また、独立マス部材42の外周面に被着形成される緩衝ゴム層44は、必須の部材でない。
また、前記実施形態では、金属スリーブ38の開口端面と本体ゴム弾性体16の外周面が略面一とされていたが、例えば図5にも示されているように、金属スリーブ38の開口端部が本体ゴム弾性体16から軸方向外方に向かって突出するようにしても良い。このような形態のエンジンマウントを形成するには、例えば図6にも示されているように、本体ゴム弾性体16の加硫成形型50における一対の分割型52a,52bに、それぞれ金属スリーブ38の大径筒部48の軸方向端部に対応した形状の嵌着溝62を所定の深さで設けて、加硫成形型50の型合わせ工程で、各大径筒部48の軸方向端部を嵌着溝62に嵌め込んで、加硫成形することにより、金属スリーブ38の軸方向端部が本体ゴム弾性体16から突出した形態となる。なお、図5,6を用いた説明において、前記実施形態と実質的に同一の構造とされた部材及び部位については、図中に前記実施形態と同一の符号を付することにより、それらの詳細な説明を省略する。
また、図6に示されるように、金属スリーブ38の軸方向両端が分割型52の嵌着溝62に嵌め込まれて支持されるのであれば、嵌着溝62が金属スリーブ38を本体ゴム弾性体16の加硫成形型50の所定の位置にセットする位置決め手段として機能することから、前記実施形態に示される如き、分割型52aに配設される位置決め用のピン54は必ずしも必要でない。
加えて、前記実施形態では、内筒金具12と外筒金具14が本体ゴム弾性体16で弾性連結されただけのソリッドタイプの自動車用エンジンマウントに適用されたものの具体例について示されていたが、これに限定されるものでなく、例えば特許文献1(特開2002−227921号公報)の図7に示されるような、第一の取付部材としての第一の取付金具と第二の取付部材としての第二の取付金具が本体ゴム弾性体で弾性連結されると共に、内部に非圧縮性流体が封入された流体室を備えてなるリキッドタイプの自動車用エンジンマウントに対して適用することも可能である。また、本発明の適用範囲も、自動車用エンジンマウントに限らず、自動車用ボデーマウントやデフマウント、サスペンションブッシュ等、或いは自動車以外の各種装置に用いられる防振装置に対して有効である。
本発明の一実施形態としての自動車用エンジンマウントを示す横断面説明図である。 図1における自動車用エンジンマウントの一要部を拡大して示す縦断面説明図である。 図2におけるIII−III断面図である。 図1における自動車用エンジンマウントの一製造工程を示す縦断面説明図である。 本発明の別の一実施形態としての自動車用エンジンマウントの一要部を拡大して示す縦断面説明図である。 図5における自動車用エンジンマウントの一製造工程を示す縦断面説明図である。
符号の説明
10 自動車用エンジンマウント
12 内筒金具
14 外筒金具
16 本体ゴム弾性体
36 貫通孔
38 金属スリーブ
40 マス収容部
42 独立マス部材
46 テーパ状部

Claims (6)

  1. 防振連結される一方の部材に取り付けられる第一の取付部材と、防振連結される他方の部材に取り付けられる第二の取付部材を離隔配置せしめると共に、それら第一の取付部材と第二の取付部材を本体ゴム弾性体によって弾性連結する一方、該本体ゴム弾性体に中空状のハウジング部を形成すると共に、該ハウジング部に独立マス部材を収容配置せしめて、振動入力時に該独立マス部材が該ハウジング部内で飛び跳ねて繰り返し打ち当たるようにした防振装置において、
    前記本体ゴム弾性体に対して筒状金具を加硫接着せしめて、該筒状金具により前記ハウジング部の周壁部分を形成し、該筒状金具の軸方向中間部分において前記独立マス部材が打ち当たるマス収容部を構成すると共に、該筒状金具における該マス収容部よりも軸方向外方には、該筒状金具に対して軸方向に作用する外力を変形に基づいて吸収する変形許容部を設けたことを特徴とする防振装置。
  2. 前記筒状金具の開口端部が前記本体ゴム弾性体から突出している請求項1に記載の防振装置。
  3. 前記変形許容部が軸方向外方に向かって次第に拡がる拡管形状とされている請求項1又は2に記載の防振装置。
  4. 前記筒状金具の軸方向端部の開口部には蓋部材が取り付けられている請求項1乃至3の何れか一項に記載の防振装置。
  5. 前記筒状金具の内周面が前記ハウジング部に露出しており、前記独立マス部材が該筒状金具の内周面に対して直接に当接せしめられる請求項1乃至4の何れか一項に記載の防振装置。
  6. 防振連結される一方の部材に取り付けられる第一の取付部材と、防振連結される他方の部材に取り付けられる第二の取付部材を離隔配置せしめると共に、それら第一の取付部材と第二の取付部材を本体ゴム弾性体によって弾性連結する一方、該本体ゴム弾性体に中空状のハウジング部を形成すると共に、該ハウジング部に独立マス部材を収容配置せしめて、振動入力時に該独立マス部材が該ハウジング部内で飛び跳ねて繰り返し打ち当たるようにした防振装置を製造するに際して、
    前記ハウジング部の周壁部を形成して、軸方向中間部分において前記独立マス部材が収容せしめられるマス収容部を構成する一方、該マス収容部よりも軸方向外方には、軸方向に作用する外力を変形に基づいて吸収する変形許容部が設けられた筒状金具を準備する工程と、
    前記本体ゴム弾性体の加硫成形型の成形キャビティ内に前記筒状金具をセットして、該筒状金具を軸方向両側から該加硫成形型で挟み込み、該筒状金具の軸方向端部の開口を該加硫成形型で覆蓋せしめる加硫成形型の型合せ工程と、
    前記筒状金具をセットして型合わせした前記加硫成形型の成形キャビティにゴム材料を充填して、該筒状金具を備えた前記本体ゴム弾性体を一体加硫成形する加硫成形工程と、
    前記本体ゴム弾性体と一体加硫成形された該筒状金具の軸方向端部の開口部から前記独立マス部材を入れて、前記マス収容部に該独立マス部材を非接着で独立変位可能に収容配置せしめるマス収容工程と、
    前記独立マス部材を収容せしめた前記筒状金具の軸方向端部の開口部を、該独立マス部材が飛び出さないように覆う蓋工程と
    を、含むことを特徴とする防振装置の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014055602A (ja) * 2012-09-11 2014-03-27 Nok Corp 中空軸用ダイナミックダンパ

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