JP2007146771A - 2サイクルエンジン - Google Patents

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Abstract

【課題】混合気の燃料の付着を効果的に防止でき、かつ空気を混合気の吹抜けが有効に防止されるように方向付けて燃焼室内に噴射させる掃気通路を備えた2サイクルエンジンを提供する。
【解決手段】掃気通路24,27の内径壁を形成する掃気通路壁34がシリンダブロック1と別体に形成されて、シリンダブロック1に取り付けられている。掃気通路壁34に設けた掃気規制部37,38により、掃気通路24,27の外径面24C,27Cとシリンダボア1Aの周方向に対向する2つの内側面24A,24B、27A,27Bとから離間し、掃気通路24,27の内径側の周方向中央部を塞ぐ。
【選択図】図3

Description

本発明は、主に、刈払機のような作業機の駆動源として用いられる小型の2サイクルエンジンに関するものである。
従来、2サイクルエンジンの掃気通路は、一般に、シリンダブロックを鋳造する際に同時に型成形されるが、掃気通路上端の掃気ポートを形成するために、シリンダブロックの径方向にスライドするスライド型を使用していたので、成形型が複雑となり、製造コストが高くなる。このような課題を解決するものとして、掃気通路壁をシリンダブロックと別体に形成して、この掃気通路壁の両側端部を、シリンダブロックに設けた軸心方向へ延びる嵌合溝に下方から挿入して固定することにより、掃気通路を掃気通路壁によってシリンダボア内部に対し仕切った構成としたものがある(例えば、特許文献1参照)。
実公昭58−43616号公報
しかしながら、前記2サイクルエンジンでは、掃気行程において、クランク室内の不均一な混合状態の混合気が掃気通路に導入されることから、この混合気が掃気通路を通過するときに、掃気通路の内面に混合気中の燃料が付着し易く、この付着した燃料の層がある程度の厚さになると、前記内面から剥がれて、液滴となって燃焼室内に導入される。こうして、空気との混合が不十分な燃料が燃焼されることで、燃焼効率を低下させる。また、掃気ポートから燃焼室内に導入される混合気は、噴射方向が十分に規制されていないので、混合気の吹き抜けを効果的に抑制できない場合もある。
一方、前記特許文献1に記載の2サイクルエンジンは製造コストを低減できる利点があるが、シリンダブロックと同一材料のアルミニウム合金またはばね鋼などによってシリンダとは別体に形成される掃気通路壁は、両側端部をシリンダの嵌合溝に挿入する手段のみで固定されるようになっているから、シリンダブロックをクランクケースに連結する際に、掃気通路壁嵌合溝の下方に離脱してエンジンの組立性を低下させる可能性がある。
そこで、本発明は、簡単な成形型によって成形できる構造でありながら、混合気中の燃料の付着を効果的に防止でき、かつ混合気を吹抜けが有効に防止されるように十分方向付けて燃焼室内に噴射させることのできる掃気通路を備えた2サイクルエンジンを提供することを目的としている。
前記目的を達成するために、本発明に係る2サイクルエンジンは、掃気通路の内径壁を形成する掃気通路壁がシリンダブロックと別体に形成されて、前記シリンダブロックに取り付けられ、前記掃気通路壁に、前記掃気通路の外径面とシリンダボアの周方向に対向する2つの内側面とから離間し、前記掃気通路の内径側の周方向中央部を塞ぐ掃気規制部が設けられている。
この構成によれば、シリンダブロックとは別体に形成された掃気通路壁をシリンダブロックに取り付けているから、シリンダブロックを成形する成形型が、スライド型を含まない簡単な構造のもので済むので、製造コストが低下する。また、掃気通路壁に、掃気通路における外径面と2つの内側面とから離間し、前記掃気通路の内径側の周方向中央部を塞ぐ掃気規制部を設けたので、掃気通路の通路面積(横断面積)が局所的に小さくなって、この掃気規制部の周囲を流れる混合気の速度が大きくなるとともに、混合気の流れが掃気通路の外径面と2つの内側面にそれぞれ近接した領域に集中する。この混合気の高速の流れにより、混合気に含まれている燃料が掃気通路の外径面および内径面に付着することが抑制される結果、燃料が液滴となって燃焼室内に導入されることに起因する燃焼効率の低下を防止できる。また、混合気は、掃気通路の2つの内側面に沿って流れることから、掃気ポートから、前記内側面に沿った一定の方向に噴出されるので、この方向を適切に設定することにより、混合気の排気ポートからの吹抜けを効果的に抑制できる。さらに、掃気規制部は、シリンダブロックとは別体に形成された掃気通路壁に容易に設けることができるので、製造コストの増大を抑制できる。
本発明において、好ましくは、前記掃気通路壁および掃気規制部がそれぞれ、板材で形成されている。この構成によれば、掃気通路壁および掃気規制部を安価に形成することができる。
本発明において、好ましくは、前記掃気通路壁が、前記シリンダブロックに形成されてシリンダブロックの軸方向下方に開口する嵌合溝に挿入され、前記シリンダブロックに取り付けられた保持部材により、前記掃気通路壁の前記嵌合溝からの離脱が阻止されている。この構成によれば、嵌合溝の下方の開口から嵌合溝に挿入した掃気通路壁がシリンダブロックから離脱するのが、保持部材によって阻止されるので、エンジンの組立性が向上する。
本発明の2サイクルエンジンによれば、シリンダブロックとは別体に形成された掃気通路壁に、掃気通路における外径面と2つの内側面とから離間し、前記掃気通路の内径側の周方向中央部を塞ぐ掃気規制部を設けたから、シリンダブロックを成形する成形型が簡単な構造になって製造コストが低下する。また、掃気通路壁に設けた掃気規制部により、混合気の流れが掃気通路の外径面と2つの内側面にそれぞれ近接した領域に集中するとともに、速度が大きくなるので、混合気に含まれている燃料が掃気通路の外径面および内径面に付着することが抑制される結果、燃料が液滴となって燃焼室内に導入されることに起因する燃焼効率の低下を防止できる。さらに、混合気は、掃気通路の2つの内側面に沿って流れることから、掃気ポートから、前記内側面に沿った一定の方向に噴出されるので、この方向を適切に設定することにより、混合気の排気ポートからの吹抜けを効果的に抑制できる。また、掃気規制部は、シリンダブロックとは別体に形成された掃気通路壁に容易に設けることができるので、製造コストの増大を抑制できる。
以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照しながら説明する。図1は本発明の一実施形態に係る2サイクルエンジンを示す正面断面図、図2は図1のII−II線に沿った断面図であり、この実施形態では、刈払機に使用される小型の2サイクルエンジンを例示してある。図1において、この2サイクルエンジンは、内部に燃焼室1aを形成したシリンダブロック1が、クランク室2aを形成するクランクケース2の上部に連結されている。シリンダブロック1およびクランクケース2はそれぞれ、アルミニウムのような金属製であり、成形型(鋳型)により成形される。シリンダブロック1の一側部(図1の左側)には、吸気系を構成する気化器3とエアクリーナ4が接続され、他側部(図1の右側)には排気系を構成するマフラー7が接続されており、クランクケース2の下部には燃料タンク8が取り付けられている。
前記シリンダブロック1には、外側に空冷用の多数の冷却フィン1bが形成され、内側にシリンダボア1Aが形成されて、このシリンダボア1A内に軸方向(この例では上下方向)に往復動するピストン9が挿入されている。図2に示すように、前記クランクケース2の前後の端壁2b,2cには、軸受ハウジング33,33がそれぞれ軸形成され、これら軸受ハウジング33,33に装着されたクランク軸受10,10を介してクランク軸11がクランクケース2に支持されている。このクランク軸11の軸心Cから変位した位置に、図1に示す中空状のクランクピン12が設けられ、このクランクピン12と前記ピストン9に設けた中空状のピストンピン13との間が、大端部軸受14および小端部軸受17を介してコンロッド18により連結されている。前記クランク軸11にはクランクウェブ19が設けられ、シリンダブロック1の上部には点火プラグPが設けられている。前記シリンダブロック1と気化器3の間には、高温のシリンダブロック1からの断熱を目的として、樹脂製のインシュレータ20が設けられている。
前記インシュレータ20内には、上部側にシリンダブロック1に連通する空気供給通路21が形成され、下部側にシリンダブロック1に連通して前記空気供給通路21に平行に配設された混合気通路22が形成されている。さらに、前記シリンダブロック1の周壁には、シリンダボア1Aに開口する掃気ポート22aを有する混合気通路22の下流部と、シリンダボア1Aに開口する排気ポート23aを有する排気通路23とが形成され、この排気通路23からの排気ガス(燃焼ガス)はマフラー7を経て外部に排出される。
前記シリンダブロック1とクランクケース2の内部には、燃焼室1aとクランク室2aとをクランク軸11のクランク軸受10を介して連通させる第1、第2掃気通路24,27が設けられており、前記第2掃気通路27は前記第1掃気通路24よりも排気ポート23a寄りに形成されている。第1、第2掃気通路24,27の上端の第1、第2掃気ポート24a,27aは、排気ポート23aの上端よりも低い位置に設定されている。
シリンダブロック1には、インシュレータ20の空気供給通路21からの空気を第1および第2掃気通路24,27の上部に供給するための空気導入通路52が形成されている。前記インシュレータ20における空気供給通路21の下流側出口には、これに連なる空気導入通路52の圧力が所定値以下に低下したときに、空気供給通路21を開くリードバルブ54が取り付けられている。上述のように、空気導入通路52は、第1および第2掃気通路24,27の両方に連通させているが、排気通路23に近い第2掃気通路27のみに連通させてもよい。
図2において、クランクケース2にクランク軸受10を介して回転自在に支持されたクランク軸11の一端部(図2の左端部)には、フライホイールを兼ねる冷却ファン28が取り付けられ、この冷却ファン28にエンジンの出力を刈払機の動力伝達シャフトに伝達する遠心クラッチ9が取り付けられている。一方、クランク軸11の他端部(図2の右端部)にはスタータプーリー30が取り付けられ、そのスタータプーリー30の軸方向外方に、当該プーリー30を介してクランク軸11を回転させるリコイルスタータ31が配置されている。
前記冷却ファン28から送給された冷却風CAは、シリンダブロック1およびマフラー7を覆うシュラウド32によってシリンダブロック1の冷却フィン1b,1b間を通るように導かれてシリンダブロック1を冷却し、高温の冷却風CAとなって、シュラウド32に形成された通気孔32aを通して外部に排出される。
図3は図2の要部の拡大図、図4は図3のシリンダブロック1の底面図である。図4において、シリンダブロック1の内部には、第1および第2掃気通路24,27が排気通路23の軸心ECを挟んで各一対ずつ形成されている。図3に示すように、各掃気通路24,27は、シリンダブロック1に型成形により形成されて、シリンダボア1Aの上下方向中央部から下端までシリンダ軸心CCに沿って上下方向に延びた溝33と、この溝33の上端部を除いて、溝33のシリンダボア1Aへの開口部を覆う掃気通路壁34とで形成されている。この掃気通路34は、シリンダブロック1とは別体に形成されている。これにより、第1、第2掃気通路24,27は、掃気通路壁34によってシリンダボア1Aの内方空間とは仕切られて、掃気通路壁34の上方に残された第1,第2掃気ポート24a,27aを介し、シリンダボア1Aの内方空間と連通している。
前記掃気通路壁34は、図6に示すように、金属の板材により形成されており、シリンダボア1Aの一部分を形成する湾曲状となった仕切壁部34aと、この仕切壁部34aの両側端から径方向外方へ向けた方向に屈曲した形状に形成された2つの取付片部34b,34cと、一方の取付片部34bから外側方へ延びる係合片部34eとを備えている。前記一方の取付片部34bおよび係合片部34eの下端には、切欠き34dが形成されている。この掃気通路壁34の仕切壁部34aの外径面には、金属の板材からなる第1および第2掃気規制部37,38が溶接により固着されている。両掃気規制部37,38はそれぞれ、L字形状に折り曲げられて、仕切壁部34aに固着される支持片37a,38aと、仕切壁部34aに対してほぼ直交する突出片37b,38bとを有している。
図3のV−V線に沿って切断した拡大断面図である図5に明示するように、シリンダブ
ロック1には、第1および第2掃気通路24,27を1組として、各組の近傍で周方向の外側に、掃気通路壁34の係合片部34eと他方の取付片部34cとがそれぞれ挿入される嵌合溝39,40が形成されている。これら嵌合溝39,40は、シリンダブロック1の底面図である図4に示すように、シリンダブロック1の下方に開口している。したがって、掃気通路壁34は、係合片部34eと他方の取付片部34cとを嵌合溝39,40に対し下方から挿入することにより、仕切壁部34aが第1、第2掃気通路24,27の内径壁を形成する。
これにより、図3に示す第1、第2掃気通路24,27は、掃気通路壁33の仕切壁部34aによってシリンダボア1Aの内部に対し仕切られて、第1、第2掃気ポート24a,27aのみを通じてシリンダボア1Aの内部に連通する通路となる。この状態で、掃気規制部37,38は、対応する掃気通路24,27内の上下方向のほぼ中央部に位置している。掃気通路壁34は、図4のシリンダブロック1の底面に設けたねじ孔1cにボルトからなる保持部材41をねじ込み、その頭部41aに、図6に示す切欠き34dを当接させて、下方に脱落するのが防止されている。保持部材41の頭部41aは、図4に示すシリンダブロック1の底面に設けた凹所51に入り込んでおり、頭部41aの頂面が、図3に示すシリンダブロック1とクランクケース2の合せ面53よりもシリンダブロック1寄りに位置している。
図5に示すように、掃気通路壁34がシリンダブロック1に取り付けられた状態で、第1掃気規制部37は、第1掃気通路24におけるシリンダボア1Aの周方向に対向する2つの内側面24A,24Bと外径面24Cとから離間し、第1掃気通路24の内径側の周方向中央部を塞ぐように位置する。同様に、第2掃気規制部38は、第2掃気通路27におけるシリンダボア1Aの周方向に対向する2つの内側面27A,27Bと外径面27Cとから離間し、第2掃気通路27の内径側の周方向中央部を塞ぐように位置する。
次に、以上の構成としたエンジンの作用について説明する。図7に示す吸気行程において、シリンダブロック1内のピストン9が上死点付近に至り、シリンダブロック1やクランク室2aの内部が負圧状態のときに、混合気Mがシリンダブロック1の内周面に開口する混合気ポート22aからクランク室2a内へと直接導入される。この導入された混合気Mにより、コンロッド18の大端部軸受14や小端部軸受17が潤滑される。このとき、クランク軸受10を介してクランク室2aに連通している第1および第2掃気通路24,27も負圧になるので、これら掃気通路24,27に連らなる空気導入通路52が負圧になって、インシュレータ20の空気供給通路21の出口に取り付けたリードバルブ54が開放され、前記空気供給通路21からの空気Aが空気導入通路52を通って一旦両掃気通路24,27に導入される。このように、吸気行程においてクランク室2aの負圧を受けてリードバルブ54が開放しているときは、両掃気通路24,27内に常に空気Aが導入されるため、掃気通路24,27内の上部に吹き抜け防止用の十分な空気量が確保される。
つづいて、掃気行程では、第1掃気通路24および第2掃気通路27の第1、第2掃気ポート24a,27aから混合気Mと空気Aが燃焼室1a内に導入される。このとき、まず、図8に示す第1および第2掃気ポート24a,27aから空気Aが導入され、つづいて混合気Mが導入されるようになっており、先に導入された空気Aにより、排気ポート23a(図1)からの混合気Mの吹き抜けを防止できる。第1および第2掃気通路24,27からの混合気Mが燃焼室1a内に導入される際に、クランク室2a内の混合気Mがクランク軸受10の内外輪間の間隙を通って両掃気通路24,27に入るので、この際に、混合気Mに含まれている燃料およびオイルによって前記クランク軸受10が潤滑される。
前記掃気行程では、混合気Mが、図5に示す掃気通路24,27内の掃気規制部37,38によって流れを規制されて、掃気通路37,38における外径面24C,27Cと2つの内側面24A,24B、27A,27Bとに近接する領域に制限されながら流れたのち、掃気ポート24a,27a(図3)からシリンダボア1A内に噴射される。
また、掃気通路24,27内に存在する掃気規制部37,38によって流れを規制されることにより、掃気通路24,27の通路面積が局所的に小さくなるので、この部分を通過する混合気Mの速度が大きくなるとともに、混合気Mの流れが掃気通路24,27の外径面24C,27Cと内側面24A,24B、27A,27Bにそれぞれ近接した領域に集中する。その結果、この高速の混合気Mにより、混合気Mに含まれている燃料が掃気通路24,27の外径面24C,27Cおよび内径面に付着することが抑制されるので、燃料が液滴となって燃焼室1a内に導入することに起因する燃焼効率の低下を効果的に防止できる。
また、混合気Mは、掃気通路24,27の2つの内側面24A,24B、27A,27Bに沿って流れたのち、掃気ポート24a,27a(図3)から、そのまま内側面24A,24B、27A,27Bに沿った一定の方向に噴射されるので、この方向を排気ポート23aから離れる方向に適切に設定することにより、混合気の排気ポート23aからの吹抜けを効果的に抑制できる。
さらに、シリンダブロック1とは別体に形成された掃気通路壁34をシリンダブロック1に取り付けているから、シリンダブロック1を成形する成形型が、スライド型を含まない簡単な構造のもので済むので、製造コストが低下する。また、掃気通路壁34がシリンダブロック1とは別体であることから、掃気規制部37,38を掃気通路壁34に容易に設けることができるので、製造コストの増大を抑制できる。さらに、前記掃気通路壁34および掃気規制部37,38はそれぞれ板材で形成されているから、掃気通路壁34および掃気規制部37,38自体を安価に製造できる。
さらに、掃気通路壁34は、図4に示すシリンダブロック1に形成されてシリンダブロック1の軸方向下方に開口する嵌合溝39,40に挿入され、掃気通路壁34の下端部がシリンダブロック1に取り付けられた保持部材41の頭部41aに当接して嵌合溝39,40からの離脱が阻止されているから、シリンダブロック1を単体で移動させるときに排気通路壁34がシリンダブロック1から離脱することがないので、エンジンの組立性が向上する。
なお、図3に示す第1および第2掃気通路24,27は、その一方または両方の下端を軸受10まで延在させないで、軸受10よりも上方において、破線で示す下端開口24b,27bを介してクランク室2aに連通させることにより、クランク室2a内の混合気Mを、軸受10を介することなく、直接、掃気通路24,27に導入してもよい。
本発明の一実施形態に係る2サイクルエンジンの正面断面図である。 図1のII−II線に沿った側面断面図である。 (a)は図2の要部の拡大図である。 図3のシリンダブロックの底面図である。 図3のV−V線に沿った拡大断面図である。 掃気通路壁および保持部材を示す斜視図である。 吸気行程におけるシリンダブロックとクランクケースとを拡大して示す正面断面図である。 掃気行程におけるシリンダブロックとクランクケースとを拡大して示す側面断面図である。
符号の説明
1 シリンダブロック
1A シリンダボア
24,27 掃気通路
24A,24B、27A,27B 内側面
24C,27C 外径面
27,28 掃気規制部
34 掃気通路壁
39,40 嵌合溝
41 保持部材

Claims (3)

  1. 掃気通路の内径壁を形成する掃気通路壁がシリンダブロックと別体に形成されて、前記シリンダブロックに取り付けられ、
    前記掃気通路壁に、前記掃気通路の外径面とシリンダボアの周方向に対向する2つの内側面とから離間し、前記掃気通路の内径側の周方向中央部を塞ぐ掃気規制部が設けられている2サイクルエンジン。
  2. 請求項1において、前記掃気通路壁および掃気規制部はそれぞれ、板材で形成されている2サイクルエンジン。
  3. 請求項1または2において、前記掃気通路壁は、前記シリンダブロックに形成されてシリンダブロックの軸方向下方に開口する嵌合溝に挿入され、前記シリンダブロックに取り付けられた保持部材により、前記掃気通路壁の前記嵌合溝からの離脱が阻止されている2サイクルエンジン。
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