JP2007146024A - 界面活性剤及びこれを含んでなる洗浄剤 - Google Patents

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JP2007146024A JP2005343435A JP2005343435A JP2007146024A JP 2007146024 A JP2007146024 A JP 2007146024A JP 2005343435 A JP2005343435 A JP 2005343435A JP 2005343435 A JP2005343435 A JP 2005343435A JP 2007146024 A JP2007146024 A JP 2007146024A
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健一 櫻井
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Abstract

【課題】
実質的にアルカリ金属を含まず、再付着防止性に優れる界面活性剤を提供する。
【解決手段】式(1)又は(2)で表されるカルボキシベタイン(A)と、
プロトン付加反応における生成熱変化(Q)が10〜152kcal/molであるアミン(B)とを含有してなることを特徴とする界面活性剤。

1は水素原子又は炭素数1〜22の有機基、R2は炭素数1〜5の有機基、R3は炭素数1〜4の有機基、R4は炭素数1〜8の有機基を表す。
【選択図】なし

Description

本発明は、界面活性剤に関するものである。さらに詳しくは、電子材料・電子部品等の製造工程中、洗浄工程において使用される洗浄剤用として好適な界面活性剤に関する。
近年、超LSI等に代表される微細加工技術の進歩につれて、基板上に残存する微量の不純物(金属イオン、金属等の無機物、又はレジスト樹脂等の有機物から構成されるパーティクル)がデバイスの性能や歩留まりに大きく影響するため、不純物の管理が極めて重要になってきている。特に洗浄対象であるパーティクル自体が、より微粒子化することでさらに界面へ付着しやすくなることから、高度洗浄技術の確立が急務となっている。
このため従来から、このパーティクルによる汚染を防止するために、界面活性剤(非イオン界面活性剤とアルコールまたはアミノアルコールとの組合せ等:特許文献1、アニオン界面活性剤又は非イオン界面活性剤:特許文献2)を添加してパーティクル表面のゼータ電位を下げ、パーティクルの付着を低減する方法が提案されている。
特開平5−138142号公報 特開平6−41770号公報
しかし、特許文献1の界面活性剤では、再付着防止性が不十分であるという問題がある。
一方、特許文献2の界面活性剤は、再付着防止効果が不十分である上に、ナトリウムイオン等のアルカリ金属イオンが含まれているため、洗浄後の残存アルカリ金属イオンが引き起こす基板表面の潜傷やヤケ、基板内部へのアルカリ金属イオンの拡散によるデバイスの信頼性低下が発生するという問題がある。
本発明の目的は、実質的にアルカリ金属を含まず、再付着防止性に優れる界面活性剤を提供することにある。
本発明の界面活性剤の特徴は、式(1)又は(2)で表されるカルボキシベタイン(A)と、
プロトン付加反応における生成熱変化(Q)が10〜152kcal/molであるアミン(B)とを含有してなる点を要旨とする。
1は水素原子又は炭素数1〜22の有機基、R2は炭素数1〜5の有機基、R3は炭素数1〜4の有機基、R4は炭素数1〜8の有機基を表す。
本発明の界面活性剤は、従来の課題であった洗浄工程時におけるパーティクル粒子の基板への再付着を効果的に防ぐことができる。また、実質的にアルカリ金属を含まないため、洗浄後に基板表面にアルカリ金属が残存することが無く、デバイスの信頼性や歩留まりを向上することができるという効果を有する。
<カルボキシベタイン(A)について>
1のうち、炭素数1〜22の有機基としては、アルキル、アルケニル、アリール及びアリールアルキル等が含まれる。
アルキルとしては、メチル、エチル、プロピル、ブチル、イソブチル、2−エチルヘキシル、オクチル、デシル、ウンデシル、イソオクタデシル、シクロヘキシル及びエイコシル等が挙げられる。
アルケニルとしては、1−プロペニル、2−プロペニル、3−ブテニル、4−イソヘキセニル、9−デセニル、オレイル、オクタデカンジエニル、シクロヘキセニル及びエイコセニル等が挙げられる。
アリールとしては、フェニル、トルイル、キシレニル、クメニル、メシチル、フェニルフェニル(ビフェニリル)、ビニルフェニル、プロペニルフェニル、オクチルフェニル、ノナニルフェニル、ジオクチルフェニル、ナフチル、ピリジニル及びアントリル等が挙げられる。
アリールアルキルとしては、ベンジル、フェニルエチル、フェニルプロピル、フェニルヘキシル、トルイルエチル、オクチルフェニルメチル、ビニルフェニルエチル及びプロペニルフェニルメチル等が挙げられる。
これらの他に、炭素数1〜22の有機基としては、N−アシルアミノアルキル(アシルの炭素数4〜20、アルキルの炭素数1〜6)等も含まれる。
1のうち、アルキル、アルケニル及びアリールアルキルが好ましく、さらに好ましくはアルキル及びアリールアルキル、特に好ましくはアルキルである。2個のR1は、同じでも、異なってもよい。
炭素数1〜5の有機基(R2)としては、アルキレン及びアルケニレン等が含まれる。
アルキレンとしては、メチレン、エチレン、1−メチルエチレン、プロピレン、2−メチルプロピレン、2,2−ジメチルプロピレン、ブチレン及びシクロペンチレン等が挙げられる。
アルケニレンとしては、エテニレン(ビニレン)、プロペニレン、2−メチルプロペニレン及びイソペンテニレン等が挙げられる。
これらの他に、炭素数1〜4の有機基(R2)としては、3−オキサペンテン(−CH2CH2OCH2CH2−)、3,5−ジオキサペプテン(−CH2CH2OCH2OCH2CH2−)等も含まれる。
2のうち、アルキレンが好ましい。2個のR2は、同じでも、異なってもよい。
炭素数1〜4の有機基(R3)としては、アルキル及びアルケニル等が含まれる。
アルキルとしては、メチル、エチル、プロピル、ブチル及びイソブチル等が挙げられる。
アルケニルとしては、1−プロペニル、2−プロペニル、イソプロペニル及び3−ブテニル等が挙げられる。
これらのうち、アルキルが好ましく、さらに好ましくはメチル及びエチルである。4個のR3は、すべて同じでも、一部同じでも、すべて異なってもよい。
炭素数1〜8の有機基(R4)としては、アルキレン、アルケニレン、アリレン及びアリレンアルキレン等が含まれる。
アルキレンとしては、メチレン、エチレン、1−メチルエチレン、1−フェニルエチレン、プロピレン、2−メチルプロピレン、ブチレン、2,2−ジメチルプロピレン、ヘキシレン、シクロへキシレン及び2,2−ジエチルプロピレン等が挙げられる。
アルケニレンとしては、エテニレン(ビニレン)、プロペニレン、2−メチルプロペニレン、ヘキセニレン及びシクロヘキセニレン等が挙げられる。
アリレンとしては、フェニレン、メチルフェニレン、ジメチルフェニレン、フランジイル、オキサゾールジイル、ピリジンジイル及びエチルフェニレン等が挙げられる。
アリレンアルキレンとしては、トルエン−4,α−ジイル、トルエン−3,α−ジイル、ジメチルベンゼン−α、α’−ジイル、3−メチルピリジン−6,α−ジイル及びジメチルイミダゾール−α、α’−ジイル等が挙げられる。
これらの他に、炭素数1〜8の有機基(R4)としては、3−オキサペンテン(−CH2CH2OCH2CH2−)、3,5−ジオキサペプテン(−CH2CH2OCH2OCH2CH2−)等も含まれる。
4のうち、アルキレン、アルケニレン及びアリレンが好ましく、さらに好ましくはアルキレンである。
式(1)又は(2)で表されるカルボキシベタイン(A)は、公知の方法を組み合わせて容易に合成できる。たとえば、ジカルボン酸とジアミンとを反応させて式(3)又は(4)で表されるアミドを得る工程(1)、及び式(3)又は(4)で表されるアミドとハロゲン化カルボン酸塩とを反応させてカルボキシベタインを得る工程(2)とを含む製造方法等が適用できる。
<ジカルボン酸>
ジカルボン酸としては、炭素数2〜10のジカルボン酸及びこのジカルボン酸のジエステル等が含まれる。
ジカルボン酸としては、脂肪族ジカルボン酸、芳香族ジカルボン酸及び芳香脂肪族ジカルボン酸等が含まれる。
脂肪族ジカルボン酸としては、シュウ酸、プロパンジカルボン酸、ブタンジカルボン酸、2−メチルブタンジカルボン酸、2−フェニルブタンジカルボン酸、ペンタンジカルボン酸、3−メチルペンタンジカルボン酸、ヘキサンジカルボン酸、3,3−ジメチルペンタンジカルボン酸、オクタンジカルボン酸、シクロへキサン−1,4−ジカルボン酸、デカンジカルボン酸、3,3−ジエチルペンタンジカルボン酸、ショウノウ酸、マレイン酸、フマル酸、ペンテンジカルボン酸、3−メチルペンテンジカルボン酸、オクテンジカルボン酸、シクロヘキ−2−セン−1,4−ジカルボン酸、イタコン酸、メサコン酸及びイタコン酸等が挙げられる。
芳香族ジカルボン酸としては、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、2−メチルベンゼン−1,4−ジカルボン酸、2,5−ジメチルベンゼン−1,4−ジカルボン酸、フラン−3,4−ジカルボン酸、オキサゾール−2,4−ジカルボン酸、ピリジン−3,5−ジカルボン酸及び5−エチルベンゼン−1,3−ジカルボン酸等が挙げらる。
芳香脂肪族ジカルボン酸としては、4−カルボキシメチル安息香酸、1,4−ビス(カルボキシメチル)ベンゼン、3−カルボキシメチル−5−カルボキシピリジン及び2,4−ビス(カルボキシメチル)イミダゾール等が挙げられる。
ジカルボン酸ジエステルとしては、上記のジカルボン酸のアルキルエステル(アルキル基の炭素数1〜4)等が含まれ、脂肪族ジカルボン酸ジアルキルエステル、芳香族ジカルボン酸ジアルキルエステル及び芳香脂肪族ジカルボン酸ジアルキルエステル等が使用できる。
脂肪族ジカルボン酸ジアルキルエステルとしては、シュウ酸ジメチル、シュウ酸ジエチル、シュウ酸ジイソプロピル、シュウ酸ジt−ブチル、プロパンジカルボン酸ジメチル、ブタンジカルボン酸ジエチル、2−メチルブタンジカルボン酸ジイソプロピル、3,3−ジメチルペンタンジカルボン酸ジメチル、マレイン酸ジメチル及びフマル酸ジエチル等が挙げられる。
芳香族ジカルボン酸ジアルキルエステルとしては、フタル酸ジメチル、イソフタル酸ジt−ブチル、テレフタル酸ジプロピル、フラン−3,4−ジカルボン酸ジメチル及びオキサゾール−2,4−ジカルボン酸ジメチル等が挙げられる。
芳香脂肪族ジカルボン酸ジアルキルエステルとしては、4−メチルカルボキシメチル安息香酸メチル、1,4−ビス(メチルカルボキシメチル)ベンゼン及び2,4−ビス(メチルカルボキシメチル)イミダゾール等が挙げられる。
<ジアミン>
ジアミンとしては、炭素数3〜13のN,N−ジアルキルジアミン、炭素数5〜13のN,N−ジアルケニルジアミン及び炭素数4〜35のN,N,N’−トリアルキルジアミン等が含まれる。
N,N−ジアルキルジアミンとしては、N,N−ジアルキルアルキレンジアミン、N,N−ジアルキルアルケニレンジアミン、N,N−ジアルキルアリレンジアミン及びN,N−ジアルキルアリレンアルキレンジアミン等が含まれる。
N,N−ジアルキルアルキレンジアミンとしては、N,N−ジメチルメチレンジアミン、N,N−ジメチルエチレンジアミン、N,N−ジエチルエチレンジアミン、N,N−ジブチル−1−メチルエチレンジアミン、N,N−ジイソプロピル−1−フェニルエチレンジアミン、N,N−ジメチルプロピレンジアミン、N,N−ジエチル−2−メチルプロピレンジアミン、N,N−ジメチルブチレンジアミン、N,N−メチルエチルブチレンジアミン、N,N−ジメチル−2,2−ジメチルプロピレンジアミン、N,N−ジブチルヘキシレンジアミン、N,N−ジエチルシクロへキシレンジアミン及びN,N−ジエチル2,2−ジエチルプロピレンジアミン等が挙げられる。
N,N−ジアルキルアルケニレンジアミンとしては、1−ジメチルアミノ−6−アミノヘキセン及び1−ジエチルアミノ−4−アミノシクロヘキセン等が挙げられる。
N,N−ジアルキルアリレンジアミンとしては、1−ジメチルアミノ−4−アミノベンゼン、1−ジエチルアミノ−4−アミノ−2−メチルベンゼン、1−ジプロピルアミノ−2−アミノ−4,5−ジメチルベンゼン、3−ジメチルアミノ−4−アミノフラン、2−ジブチルアミノ−4−アミノオキサゾール、3−ジメチルアミノ−5−アミノピリジン及び1−ジイソブチルアミノ−3−アミノ−4−エチルベンゼン等が挙げられる。
N,N−ジアルキルアリレンアルキレンとしては、4−(ジメチルアミノメチル)アニリン、1−(ジメチルアミノメチル)−4−(アミノメチル)ベンゼン、2−(ジエチルアミノメチル)−5−(アミノメチル)ピリジン及び2−(ジイソプロピルアミノメチル)−4−(アミノメチル)イミダゾール等が挙げられる。
N,N−ジアルケニルジアミンとしては、N,N−ジアルケニルアルキレンジアミン、N,N−ジアルケニルアルケニレンジアミン、N,N−ジアルケニルアリレンジアミン及びN,N−ジアルケニルアリレンアルキレンジアミン等が含まれる。
N,N−ジアルケニルアルキレンジアミンとしては、N,N−ジビニルメチレンジアミン、N,N−ジビニルエチレンジアミン、N,N−ジプロペニルエチレンジアミン、N,N−ジプロペニル−1−メチルエチレンジアミン、N,N−ジブテニル−1−フェニルエチレンジアミン、N,N−ジプロペニルプロピレンジアミン、N,N−ジプロペニル−2−メチルプロピレンジアミン、N,N−ジブテニルブチレンジアミン、N,N−ジブテニルシクロへキシレンジアミン及びN,N−ジビニル−2,2−ジエチルプロピレンジアミン等が挙げられる。
N,N−ジアルケニルアルケニレンジアミンとしては、1−ジプロペニルアミノ−6−アミノヘキセン及び1−ジビニルアミノ−4−アミノシクロヘキセン等が挙げられる。
N,N−アルケニルアリレンジアミンとしては、4−ジビニルアミノアニリン、1−ジプロペニルアミノ−4−アミノ−2−メチルベンゼン、1−ジプロペニルアミノ−2−アミノ−4,5−ジメチルベンゼン及び3−ジプロペニルアミノ−5−アミノピリジン等が挙げられる。
N,N−ジアルケニルアリレンアルキレンとしては、4−(ジプロペニルアミノメチル)アニリン、1−(ジプロペニルアミノメチル)−4−(アミノメチル)ベンゼン、2−(ジプロペニルアミノメチル)−5−アミノピリジン及び2−(ジプロペニルアミノメチル)−4−(アミノメチル)イミダゾール等が挙げられる。
N,N,N’−トリアルキルジアミンとしては、N,N,N’−トリアルキルアルキレンジアミン、N,N,N’−トリアルキルアルケニレンジアミン、N,N,N’−トリアルキルアリレンジアミン及びN,N,N’−トリアルキルアリレンアルキレンジアミン等が含まれる。
N,N,N’−トリアルキルアルキレンジアミンとしては、N,N,N’−トリメチルメチレンジアミン、N,N−ジメチル−N’−ブチルエチレンジアミン、N,N−ジエチル−N’−へキシルエチレンジアミン、N,N−ジブチル−N’−デシル−1−メチルエチレンジアミン、N,N−ジイソプロピル−N’−イソデシル−1−フェニルエチレンジアミン、N,N−ジメチル−N’−オクタデカニルプロピレンジアミン、N,N−ジエチル−N’−ドデシル−2−メチルプロピレンジアミン、N,N−ジメチル−N’−ドデシルブチレンジアミン、N−メチル−N−エチル−N’−ヘキサデカニルブチレンジアミン、N,N−ジメチル−N’−ドデシル−2,2−ジメチルプロピレンジアミン、N,N−ジブチル−N’−ドデシルヘキシレンジアミン、N,N−ジエチル−N’−エイコシルシクロへキシレンジアミン及びN,N−ジエチル−N’−へキシル−2,2−ジエチルプロピレンジアミン等が挙げられる。
N,N,N’−トリアルキルアルケニレンジアミンとしては、1−ジメチルアミノ−6−ドデシルアミノヘキ−3−セン及び1−ジエチルアミノ−4−オクタデカニルアミノシクロヘキ−2−セン等が挙げられる。
N,N,N’−トリアルキルアリレンジアミンとしては、1−ジメチルアミノ−4−ドデシルアミノベンゼン、1−ジエチルアミノ−4−デシルアミノ−2−メチルベンゼン、1−ジプロピルアミノ−2−へキシルアミノ−4,5−ジメチルベンゼン、3−ジメチルアミノ−4−ドデシルアミノフラン、2−ジブチルアミノ−4−オクタデカニルアミノオキサゾール、3−ジメチルアミノ−5−デシルアミノピリジン及び1−ジイソブチルアミノ−3−オクチルアミノ−4−エチルベンゼン等が挙げられる。
N,N,N’−トリアルキルアリレンアルキレンとしては、4−(ジメチルアミノメチル)−N−デシルアニリン、1−(ジメチルアミノメチル)−4−(ドデシルアミノメチル)ベンゼン、2−(ジエチルアミノメチル)−5−(ヘキサデカニルアミノメチル)ピリジン及び2−(ジイソプロピルアミノメチル)−4−(デシルアミノメチル)イミダゾール等が挙げられる。
ジカルボン酸とジアミンとの反応との反応には、脱水剤{無水酢酸、五塩化リン及びDCC(N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド)等}、反応触媒(水酸化カリウム、トリエチルアミン、酢酸ナトリウム、四塩化チタン、塩化アンモニウム、ナトリウムメトキシド、ナトリウムアミド、ブチルリチウム及び水素化ナトリウム)及び/又は反応溶媒{ジエチルエーテル、THF(テトラハイドロフラン)、無水酢酸、ベンゼン、キシレン、アセトニトリル、塩化メチレン、ピリジン、DMSO(ジメチルスルホキシド)及びDMF(ジメチルホルムアミド)等}等を用いてもよい。
<式(3)又は(4)で表されるアミド>
1は水素原子又は炭素数1〜22の有機基、R2は炭素数1〜5の有機基、R3は炭素数1〜4の有機基、R4は炭素数1〜8の有機基を表す。
<ハロゲン化カルボン酸塩>
ハロゲン化カルボン酸塩としては、2−クロロ酢酸塩及び2−ブロモ酢酸塩等が挙げられる。塩としては、アルカリ金属塩及びアルカリ土類金属塩等が挙げられる。
工程(2)の反応には、反応溶媒(水、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ジメチルホルミアミド及びジメチルスルホキシド等)を用いることができる。
工程(2)の反応温度は、30〜100℃程度であり、好ましくは40〜90℃である。
<アミン(B)について>
アミン(B)のプロトン付加反応における生成熱変化(Q)(kcal/mol、25℃)は、パーティクル又は油汚れに対する洗浄性の観点等から、10〜152が好ましく、さらに好ましくは30〜148、次に好ましくは40〜145、より好ましくは50〜143、特に好ましくは90〜140、最も好ましくは100〜138ある。
本発明において、プロトン付加反応における生成熱変化(Q)とは、式(5)及び(6)に示すように、アミン(B)のプロトン付加反応におけるアミン(B)の生成熱とアンモニウムカチオン(H+B)の生成熱との差を意味する。
Bはアミン(B)、H+はプロトン、H+Bはアンモニウムカチオン(H+B)を表す。
Qはプロトン付加反応における生成熱変化、Δfo H+B、Δfo Bは、それぞれ順に、H+B、Bについての真空中における生成熱を表す。
生成熱(Δfo)の値は、J.Chem.Soc.Perkin Trans.2,p.923(1995)に記載の半経験的分子軌道法(MOPAC PM3法)を用いて計算することができる。
この生成熱の値は、たとえば、富士通株式会社製「CAChe Worksystem6.01」を用いて真空中における生成熱(25℃)として計算できる。すなわち、この生成熱の値は、計算したい分子構造を「Work Space」上で書き、分子力場法である「MM2 geometry」で構造最適化した後、半経験的分子軌道法である「PM3 geomety」で計算することにより得られる。
なお、H+Bの生成熱を計算する際のH+を付加させる位置は、アミン(B)に含まれる窒素原子上である。また窒素原子が複数個存在する場合、各窒素原子ごとに生成熱を計算し、アミン(B)の生成熱とアンモニウムカチオン(H+B)の生成熱との差が最小になる時の値を生成熱変化(Q)とする。
アミン(B)は、上記のプロトン付加反応における生成熱変化(Q)の範囲にあれば制限なく、例えば、分子内に少なくとも1つのグアニジン骨格を有する化合物(B1)、分子内に少なくとも1つのアミジン骨格を有する化合物(B2)、分子内に少なくとも1つのN=P−N骨格を有する化合物(B3)及びプロトンスポンジ誘導体(B4)等が含まれる。
アミン(B)の分子体積(nm3)は、パーティクル又は油汚れに対する洗浄性の観点等から、0.025〜0.7が好ましく、さらに好ましくは0.050〜0.5、特に好ましくは0.12〜0.36である。
ここで分子体積とは、分子の等電子密度面でできる空間の体積を指し、分子力場法であるMM2{Allinger,N.L.,J.Am.Chem.Soc.,99,8127(1977)}及び半経験的分子軌道法であるPM3{Stewart,J.J.P.,J.Am.Chem.Soc.,10,221(1989)}を用いて計算した最適化構造から得ることができる。たとえば、前記の富士通株式会社製「CAChe Worksystem6.01」を用いて、同様に構造最適化した後、「Project Leader」上で半経験的分子軌道法である「PM3 geomety」により、計算することができる。なお、計算の結果、分子体積の値が複数個得られた場合については、最大値を用いる。
化合物(B1)〜誘導体(B4)について、以下、具体例を示す。なお、{ }内の数字は順に、プロトン付加反応における生成熱変化(Q:kcal/mol)、分子体積(nm3)を示す。
<分子内に少なくとも1つのグアニジン骨格を有する化合物(B1)>
(1)グアニジン
グアニジン(147、0.062)、メチルグアニジン(144、0.084)、テトラメチルグアニジン(145、0.147)、エチルグアニジン(142、0.104)、フェニルグアニジン(141、0.139)等
(2)単環式グアニジン
2−アミノ−イミダゾール{2−アミノ−1H−イミダゾール(146、0.080)、2−ジメチルアミノ−1H−イミダゾール(138、0.113)、2−アミノ−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール(147、0.113)、2−ジメチルアミノ−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール(143、0.133)等}、
2−アミノ−テトラヒドロピリミジン{2−アミノ−1,4,5,6−テトラヒドロ−ピリミジン(145、0.113)、2−ジメチルアミノ−1,4,5,6−テトラヒドロ−ピリミジン(140、0.152)等}、
2−アミノ−ジヒドロピリミジン{2−アミノ−1,6(4)−ジヒドロピリミジン(147、0.113)、2−ジメチルアミノ−1,6(4)−ジヒドロピリミジン(143、0.142)等}等
(3)多環式グアニジン
1,3,4,6,7,8−ヘキサヒドロ−2H−ピリミド[1,2−a]ピリミジン(TBD)(147、0.159)、1,3,4,6,7,8−ヘキサヒドロ−1−メチル−2H−ピリミド[1,2−a]ピリミジン(MTBD)(139、0.180)等
<分子内に少なくとも1つのアミジン骨格を有する化合物(B2)>
(4)イミダゾール
1H−イミダゾール(147、0.067)、2−メチル−1H−イミダゾール(144、0.113)、2−エチル−1H−イミダゾール(143、0.113)、4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール(147、0.113)、2−メチル−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール(147、0.113)、2−エチル−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール(145、0.119)等}
(5)テトラヒドロピリミジン
1,4,5,6−テトラヒドロピリミジン(151、0.113)、2−メチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジン(148、0.119)等}
(6)ジヒドロピリミジン
1,6(4)−ジヒドロピリミジン(147、0.088)、2−メチル−1,6(4)−ジヒドロピリミジン(143、0.113)等}
(7)下記一般式(7)で表される2環式アミジン等
5及びR6は、互いに独立して水素原子、炭素数1〜22のアルキル、炭素数2〜22のアルケニル、炭素数2〜22のアルキニル、炭素数6〜22のアリール、炭素数7〜22のアリールアルキルを表し、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール及びアリールアルキル中の水素原子の一部又は全部が水酸基、アミノ基、(ジ)アルキル(炭素数1〜16)アミノ基、(ジ)ヒドロキシアルキル(炭素数2〜4)アミノ基、メルカプト基又はハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)によってさらに置換されていてもよい。また2つのR5及び2つのR6は、同一であってもよいし異なっていてもよく、互いに結合(炭素−炭素結合、エーテル結合等)して炭素数4〜16の環を形成してもよい。m及びnは互いに独立して1〜12の整数を表す。
炭素数1〜22のアルキル基又は炭素数2〜22のアルケニル基としては、炭素数1〜22の有機基(R1)で例示したアルキル又はアルケニルと同様である。
炭素数2〜22のアルキニルとしては、エチニル、1−プロピニル、2−プロピニル、1−又は2−ドデシニル、1−又は2−トリデシニル、1−又は2−テトラデシニル、1−又は2−ヘキサデシニル、1−又は2−ステアリニル及び1−又は2−ノナデシニル、1−又は2−エイコシニル等が挙げられる。
炭素数6〜22のアリール基としては、炭素数6〜20の有機基(R1)で例示したアリールと同様である。
炭素数7〜22のアリールアルキルとしては、ベンジル、2−フェニルエチル、3−フェニルプロピル、4−フェニルブチル、5−フェニルペンチル、6−フェニルヘキシル、7−フェニルヘプチル、8−フェニルオクチル、10−フェニルデシル、12−フェニルドデシル、ナフチルメチル及びナフチルエチル等が挙げられる。
2つのR5又は2つのR6が互いに結合して炭素数4〜16の環を形成する場合、2つのR5又は2つのR6は、2価の有機基を形成する。
2価の有機基としては、酸素原子、窒素原子、硫黄原子及び/又はハロゲン原子等を含んでもよい2価の有機基等が含まれる。
このような2価の有機基としては、炭素数1〜16のアルキレン、炭素数2〜16のアルケニレン及び炭素数6〜16のアリーレン等が含まれる。
アルキレンとしては、メチレン、エチレン、プロピレン、ブチレン、2,2−ジメチルプロピレン、2,2−ジエチルプロピレン、オクチレン、デシレン、ドデシレン及びヘキサデシレン等が挙げられる。
アルケニレンとしては、エテニレン、プロペニレン、ブテニレン、2,2−ジメチルプロペニレン、2,2−ジエチルプロペニレン、4−オクテニレン、5−デセニレン、6−ドデセニレン及び8−ヘキサデセニレン等が挙げられる。
アリーレンとしては、1,4−フェニレン、1,2−フェニレン、1,3−フェニレン、2−メチル−1,4−フェニレン、2,5−ジメチル−1,4−フェニレン、1,4−ナフチレン及び2−デシル−1,4−フェニレン等が挙げられる。
一般式(7)で表されるアミンの具体例としては、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7(DBU:DBUはサンアプロ(株)の登録商標である。){137、0.185}、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノネン−5(DBN){141、0.146}、1,8−ジアザビシクロ[5.3.0]デセン−7{142、0.166}、1,4−ジアザビシクロ[3.3.0]オクテン−4{146、0.126}、1,5−ジアザビシクロ[4.4.0]デセン−5{143、0.166}、6−ジメチルアミノ−1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7{133、0.238}、6−ジブチルアミノ−1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7{137、0.355}、6−(2−ヒドロキシエチル)−1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン{139、0.229}、6−(2−ヒドロキシプロピル)−1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン{138、0.250}、7−(2−ヒドロキシエチル)−1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノネン{142、0.192}、7−(2−ヒドロキシプロピル)−1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノネン{142、0.211}、6−ジ(2−ヒドロキシエチル)アミノ−1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン{137、0.287}等が挙げられる。
<分子内に少なくとも1つのN=P−N骨格を有する化合物(B3)>
一般式(8)で表されるホスファゼン化合物等
7、R8は、互いに独立して、水素原子、炭素数1〜22のアルキル、炭素数2〜22のアルケニル、炭素数6〜22のアリール及び炭素数7〜22のアリールアルキルを表す。また、R7、R8中の水素原子は水酸基、アミノ基、メルカプト基又はハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)によってさらに置換されていてもよい。また、複数のR8は同一であってもよいし異なっていてもよく、隣接するR8は互いに結合(炭素−炭素結合、エーテル結合等)して炭素数4〜12の環を形成してもよい。kは1〜4の整数を表す。
一般式(8)中の炭素数1〜22のアルキル、炭素数2〜22のアルケニル、炭素数6〜22のアリール及び炭素数7〜22のアリールアルキルとしては、R5、R6と同様である。
隣接するR8が環を形成する場合、2つのR8は前記のR5、R6と同様に2価の有機基を形成する。
一般式(8)で示されるアミンの具体例としては、H[N=P(dma)2]N(CH32{122、0.217}、Me[N=P(dma)2]N(CH32{128、0.237}、Et[N=P(dma)2]N(CH32{125、0.260}、t−Bu[N=P(dma)2]N(CH32{107、0.298}、Ph[N=P(dma)2]N(CH32{129、0.294}、CH3CH=CH[N=P(dma)2]N(CH32{123、0.270}、4−Me−C64[N=P(dma)2]N(CH32{126、0.311}、H[N=P(pyrr)2](pyrr){121、0.293}、Me[N=P(pyrr)2](pyrr){125、0.314}、Et[N=P(pyrr)2](pyrr){123、0.339}、t−Bu[N=P(pyrr)2](pyrr){122、0.373}、Ph[N=P(pyrr)2](pyrr){123、0.370}、4−Me−C64[N=P(pyrr)2](pyrr){122、0.390}等が挙げられる。なお、Meはメチル、Etはエチル、Phはフェニル、t−Buはt−ブチル、(dma)はジメチルアミノ、(pyrr)は1−ピロリジニリルを表す。
<プロトンスポンジ誘導体(B4)>
1,8−ビス(ジメチルアミノ)ナフタレン{138、0.249}、1−ジメチルアミノ−8−メチルアミノ−キノリジン{126、0.221}、1−ジメチルアミノ−7−メチル−8−メチルアミノ−キノリジン{132、0.240}、1−ジメチルアミノ−7−メチル−8−メチルアミノ−イソキノリン{128、0.242}、7−メチル−1,8−メチルアミノ−2,7−ナフチリジン{118、0.211}、2,7−ジメチル−1,8−メチルアミノ−2,7−ナフチリジン{120、0.230}等
アミン(B)は、単独で用いてもよく、2種以上の混合物として用いてもよい。
これらのアミン(B)のうち、化合物(B1){グアニジン、メチルグアニジン、エチルグアニジン、TBD、MTBD}、化合物(B2){DBU、DBN}、化合物(B3){H[N=P(dma)2]N(CH32、Me[N=P(dma)2]N(CH32、Et[N=P(dma)2]N(CH32、t−Bu[N=P(dma)2]N(CH32、Et[N=P(dma)22N(CH32、Ph[N=P(dma)2]N(CH32、H[N=P(pyrr)2](pyrr)、Me[N=P(pyrr)2](pyrr)}及び誘導体(B4){1,8−ビス(ジメチルアミノ)ナフタレン、1−ジメチルアミノ−8−メチルアミノ−キノリジン、1−ジメチルアミノ−7−メチル−8−メチルアミノ−イソキノリン及び7−メチル−1,8−メチルアミノ−2,7−ナフチリジン}が好ましく、さらに好ましくはグアニジン、メチルグアニジン、エチルグアニジン、TBD、MTBD、DBU及びDBN、特に好ましくはTBD、MTBD、DBU及びDBN、最も好ましくはDBU及びDBNである。
アミン(B)のpKaは、パーティクル又は油汚れに対する洗浄性の観点等から、11〜40が好ましく、さらに好ましくは11.5〜30、特に好ましくは12〜25である。
なお、pKaは、公知の方法{例えば、Can.J.Chem.65,626(1987)}等により得られる。
なお、pKaは、公知の方法{例えば、Can.J.Chem.65,626(1987)}等により得られる。
アミン(B)の含有量(モル%)は、パーティクル又は油汚れに対する洗浄性の観点等から、カルボキシベタイン(A)のモル数に基づいて、10〜200が好ましく、さらに好ましくは30〜150、特に好ましくは50〜110、最も好ましくは80〜100である。
本発明の界面活性剤の製品形状は、粉末状、液状(溶液状、エマルジョン状、懸濁液状)など公知の任意の形状で使用できる。これらの形状の内、使用時のハンドリングの観点から液状が好ましく、さらに好ましくは溶液状である。
これら溶液にするための溶剤については、水溶性有機溶剤(C)及び/又は水が使用できる。
水溶性有機溶剤(C)とは、20℃における水に対する溶解度(g/100gH2O)が3以上、好ましくは10以上の有機溶剤である。
このような水溶性有機溶剤(C)としては、スルホキシド{ジメチルスルホキシド、スルホラン、ブチルスルホン、3−メチルスルホラン及び2,4−ジメチルスルホラン等};スルホン{ジメチルスルホン、ジエチルスルホン及びビス(2−ヒドロキシエチル)スルホン等};アミド{N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド及びN,N−ジメチルプロピオンアミド等};ラクタム{N−メチル−2−ピロリドン、N−エチル−2−ピロリドン及びN−ヒドロキシメチル−2−ピロリドン等};ラクトン{β−プロピオラクトン、β−ブチロラクトン、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン及びδ−バレロラクトン等};アルコール{メタノ−ル、エタノ−ル及びイソプロパノ−ル等};グリコール及びグリコールエーテル{エチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、1,3−ブチレングリコール、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル及びトリエチレングリコールジエチルエーテル等};オキサゾリジノン(N−メチル−2−オキサゾリジノン及び3,5−ジメチル−2−オキサゾリジノン等);ニトリル(アセトニトリル、プロピオニトリル、ブチロニトリル、アクリロニトリル、メタクリルニトリル及びベンゾニトリル等);カーボネート(エチレンカーボネート及びプロピオンカーボネート等);ケトン(アセトン、ジエチルケトン、アセトフェノン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン及びジアセトンアルコール等);及び環状エーテル(テトラヒドロフラン及びテトラヒドロピラン等)等が挙げられる。水溶性有機溶剤(D)は単独で使用しても、2種以上併用して使用してもよい。
水としては、水道水、工業用水、地下水、蒸留水、イオン交換水及び超純水などが挙げられる。これらのうち、イオン交換水、超純水が好ましい。
水溶性有機溶剤(C)を使用する場合、(C)の含有量(重量%)は、アミノカルボン酸(A)及びアミン(B)の重量に基づいて、10〜90が好ましく、さらに好ましくは20〜70、特に好ましくは30〜50である。また水を使用する場合、水の含有量(重量%)は、アミノカルボン酸(A)及びアミン(B)の重量に基づいて、10〜90が好ましく、さらに好ましくは30〜80、特に好ましくは40〜70である。
水溶性有機溶剤(C)及び水を使用する場合、これらの含有量比率には特に制限がない。
さらに本発明の界面活性剤には、特に金属(アルミ配線など)が施された電子部品を洗浄する際に金属腐食を防止する観点等から、3〜2,000価の多価アルコール(D)を添加してもよい。
多価アルコール(D)としては、(D1)脂肪族多価アルコール(グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン及びペンタエリスリトール等);(D2)(D1)の脱水縮合物(ジグリセリン、トリグリセリン、テトラグリセリン及びジペンタエリスリトール等);(D3)糖[(D31)単糖{ペントース(アラビノース、キシロース、リボース、キシルロース及びリブロース等)、ヘキソース(グルコース、マンノース、ガラクトース、フルクトース、ソルボース及びタガトース等)、ヘプトース(セドヘプツロース等)等}、(D32)二糖類{トレハロース、サッカロース、マルトース、セロビオース、ゲンチオビオース及びラクトース等}、(D33)三糖類(ラフィノース及びマルトトリオース等)等];(D4)単糖類からなる多糖類及びこの誘導体{セルロース化合物(メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース及びこれらのケン化物等)、ゼラチン、デンプン、デキストリン、キチン及びキトサン等};(D5)糖アルコール(アラビトール、アドニトール、キシリトール、ソルビトール、マンニトール及びズルシトール等);(D6)トリスフェノール(トリスフェノールPA等);(D7)ノボラック樹脂(重量平均分子量:1,000〜100,000)(フェノールノボラック、クレゾールノボラック等);(D8)ポリフェノール;(D9)その他の水酸基を有するポリマー(重量平均分子量:1,000〜1,000,000)[ポリビニルアルコール、アクリルポリオール{ポリヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートと他のビニルモノマーとの共重合物等}等];並びにこれらのアルキレンオキシド(炭素数2〜4)付加物(付加モル数1〜7モル)等が挙げられる。多価アルコール(D)は単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
多価アルコール(D)のうち、金属腐食の防止効果の観点等から、(D1)脂肪族多価アルコール、(D2)(D1)の脱水縮合物、(D3)糖及び(D5)糖アルコールが好ましく、さらに好ましくはグリセリン、サッカロース及びソルビトールである。
多価アルコール(D)を使用する場合、(D)の含有量(重量%)は、カルボキシベタイン(A)及びアミン(B)の重量に基づいて、1〜20が好ましく、さらに好ましくは2〜10、特に好ましくは3〜7である。
本発明の界面活性剤に、水及び多価アルコール(D)が含有されている場合、多価アルコール(D)は、金属腐食の著しい防止効果を発揮することができる。
本発明の界面活性剤は、パーティクルや基板のゼータ電位を効果的に下げることができ、従来の界面活性剤で達成不可能であったパーティクルの再付着を防止することができる。
本発明の界面活性剤を用いると、パーティクル表面のゼータ電位は、−80mV以下にすることができ、特に−90mV以下、さらに−100mV以下、特にさらに−105mV以下にすることができる。
本発明の界面活性剤は、再付着防止機能以外にも界面活性機能(表面張力低下能、乳化力、低泡性、可溶化力、分散力、洗浄力など)を発揮することができる。例えば、湿潤剤、浸透剤、起泡剤、消泡剤、乳化剤、分散剤、可溶化剤、洗浄剤、平滑剤、帯電防止剤、潤滑剤、防錆剤、均染剤、染料固着剤、疎水化剤、殺菌剤、凝集剤などの用途に適しており、特に洗浄剤として好適である。
本発明の界面活性剤を洗浄剤として用いる場合、本発明の界面活性剤の他に、水を含んでいることが好ましい。水を含むことにより、次式のように水のイオン解離が助長されると考えられ、以下のような化学構造となることにより、パーティクル又は油汚れに対する洗浄性がさらに良好になると考えられる。この際に使用する水としては、上記と同様であるが、イオン交換水及び超純水が好ましい。
なお、式中、R1、R2、R3及びR4は一般式(1)及び(2)と同じであり、Bはプロトン付加反応における生成熱変化(Q)が10〜152kcal/molであるアミン(B)を意味する。
このような洗浄剤には、本発明の効果に影響を及ぼさない範囲で、公知の分散剤及び/又は他の界面活性剤(本発明の界面活性剤を含まない)を含有してもよい。
公知の分散剤としては、ポリ(メタ)アクリル酸の塩{アンモニウム塩、アルキルアミン塩(ジメチルアミン、ジエチルアミン及びトリエチルアミン等)又はアルカノールアミン塩(トリエタノールアミン塩等)};多糖類(ヒドロキシエチルセルロース、カチオン化セルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、グァーガム、カチオン化グァーガム、キサンタンガム、アルギン酸塩及びカチオン化デンプン等)、ポバール、縮合リン酸(メタリン酸及びピロリン酸等)、リン酸エステル{フィチン酸、ジ(ポリオキシエチレン)アルキルエーテルリン酸及びトリ(ポリオキシエチレン)アルキルエーテルリン酸等}及びこれらの混合物等が挙げられる。
公知の分散剤を使用する場合、この含有量(重量%)は、カルボキシベタイン(A)及びアミン(B)の重量に基づいて、0.0001〜10程度が好ましい。
他の界面活性剤としては、ノニオン性、アニオン性、カチオン性、両性及びこれらの混合物のいずれでもよいが、これらのうち、ノニオン性界面活性剤又はアニオン性界面活性剤が好ましい。
ノニオン性界面活性剤としては、エーテル型界面活性剤{アルキルエーテル型、アルキルアリルエーテル型及びアルキルチオエーテル型等};エステル型界面活性剤{アルキルエステル型及びソルビタンアルキルエステル型等};アミン縮合型界面活性剤{ポリオキシアルキレンアルキルアミン等};アミド縮合型界面活性剤{ポリオキシアルキレンアルキルアマイド等};及びプルロニック又はテトロニック型界面活性剤{ポリオキシエチレンとポリオキシプロピレンをランダム又はブロック付加させた界面活性剤}等が挙げられる。
アニオン界面活性剤としては、スルホン酸型界面活性剤、硫酸エステル型界面活性剤、リン酸エステル型界面活性剤、脂肪酸型界面活性剤及びポリカルボン酸型界面活性剤等が挙げられる。
カチオン界面活性剤としては、アミン型界面活性剤及び4級アンモニウム塩型界面活性剤が挙げられる。
両性界面活性剤としては、アミノ酸型界面活性剤及びベタイン型界面活性剤等が挙げられる。
他の界面活性剤を使用する場合、この含有量(重量%)は、カルボキシベタイン(A)及びアミン(B)の重量に基づいて、0.0001〜10程度が好ましい。
本発明における洗浄剤には、本発明の効果を妨げない範囲で、その他の添加剤(酸化防止剤、キレート剤、防錆剤、pH調整剤、緩衝剤、消泡剤及び還元剤等)の1種以上を含有してもよい。
酸化防止剤としては、フェノール系酸化防止剤{2,6−ジ−t−ブチルフェノール、2−t−ブチル−4−メトキシフェノール及び2,4−ジメチル−6−t−ブチルフェノール等};アミン系酸化防止剤{モノアルキルジフェニルアミン(モノオクチルジフェニルアミン及びモノノニルジフェニルアミン等);ジアルキルジフェニルアミン(4,4’−ジブチルジフェニルアミン及び4,4’−ジペンチルジフェニルアミン等);ポリアルキルジフェニルアミン(テトラブチルジフェニルアミン及びテトラヘキシルジフェニルアミン等);ナフチルアミン(α−ナフチルアミン及びフェニル−α−ナフチルアミン等)};硫黄系化合物{フェノチアジン、ペンタエリスリトール−テトラキス−(3−ラウリルチオプロピオネート)及びビス(3,5−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)スルフィド等};リン系酸化防止剤{ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、フェニルジイソデシルホスフィト、ジフェニルジイソオクチルホスファイト及びトリフェニルホスファイト等}等が挙げられる。これらは1種又は2種以上を組み合わせて使用してもよい。
酸化防止剤を使用する場合、この含有量(重量%)は、カルボキシベタイン(A)及びアミン(B)の重量に基づいて、0.001〜10程度が好ましい。
キレート剤としては、アミノポリカルボン酸塩{エチレンジアミンテトラ酢酸塩(EDTA)、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸塩(HEDTA)、ジヒドロキシエチルエチレンジアミン四酢酸塩(DHEDDA)、ニトリロ酸酢酸塩(NTA)、ヒドロキシエチルイミノ二酢酸塩(HIDA)、β−アラニンジ酢酸塩、アスパラギン酸ジ酢酸塩、メチルグリシンジ酢酸塩、イミノジコハク酸塩、セリンジ酢酸塩、ヒドロキシイミノジコハク酸塩、ジヒドロキシエチルグリシン塩、アスパラギン酸塩及びグルタミン酸塩等};ヒドロキシカルボン酸塩{ヒドロキシ酢酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩及びグルコン酸塩等};シクロカルボン酸塩{ピロメリット酸塩、ベンゾポリカルボン酸塩及びシクロペンタンテトラカルボン酸塩等};エーテルカルボン酸塩{カルボキシメチルタルトロネート、カルボキシメチルオキシサクシネート、オキシジサクシネート、酒石酸モノサクシネート及び酒石酸ジサクシネート等};その他カルボン酸塩{マレイン酸塩及びシュウ酸塩等};有機カルボン酸(塩)ポリマー{(メタ)アクリル酸(共)重合体(アクリル酸−アリルアルコール共重合体、アクリル酸−マレイン酸共重合体、ヒドロキシアクリル酸重合体及び多糖類−アクリル酸共重合体等);多価カルボン酸(共)重合体(マレイン酸、イタコン酸、フマル酸、テトラメチレン−1,2−ジカルボン酸、コハク酸、アスパラギン酸、グルタミン酸等のモノマーを構成単位としてなる(共)重合体等);グリオキシル酸重合体};多糖類{デンプン、セルロース、アミロース、ペクチン及びカルボキシメチルセルロース等};ホスホン酸塩{メチルジホスホン酸塩、アミノトリスメチレンホスホン酸塩、エチリデンジホスホン酸塩、エチルアミノビスメチレンホスホン酸塩及びエチレンジアミンビスメチレンホスホン酸塩等}等が挙げられる。
なお、塩としては、アルカリ金属(リチウム、ナトリウム及びカリウム等)塩、アンモニウム塩、アミン(トリメチルアミン、トリエチルアミン及びi−プロピルアミン等)アルカノールアミン(モノエタノールアミン及びトリエタノールアミン等)塩等が挙げられる。これらは1種又は2種以上を組み合わせて使用してもよい。
キレート剤を使用する場合、この含有量(重量%)は、カルボキシベタイン(A)及びアミン(B)の重量に基づいて0.0001〜10程度が好ましい。
防錆剤としては、含窒素有機防錆剤{ベンゾトリアゾール、トリルトリアゾール、炭素数2〜10の炭化水素基を有するベンゾトリアゾール、ベンゾイミダゾール、炭素数2〜20炭化水素基を有するイミダゾール、炭素数2〜20炭化水素基を有するチアゾール及び2−メルカプトベンゾチアゾール等};アルキル又はアルケニルコハク酸{ドデセニルコハク酸ハーフエステル、オクタデセニルコハク酸無水物及びドデセニルコハク酸アミド等};多価アルコール部分エステル{ソルビタンモノオレエート、グリセリンモノオレエート及びペンタエリスリトールモノオレエート等}等が挙げられる。これらは1種又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
防錆剤を使用する場合、この含有量(重量%)は、カルボキシベタイン(A)及びアミン(B)の重量に基づいて0.01〜10程度が好ましい。
pH調整剤としては、鉱酸{塩酸、硫酸及び硝酸等};アルカノールアミン{モノエタノールアミン及びトリエタノールアミン等};水溶性アミン{アンモニア、トリメチルアミン及びトリエチルアミン等}等が挙げられる(金属イオンを実質的に含まないものが好ましい)。これらの1種又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
pH調整剤を使用する場合、この含有量(重量%)は、カルボキシベタイン(A)及びアミン(B)の重量に基づいて、0.001〜10程度が好ましい。
緩衝剤としては、緩衝作用を有する酸(有機酸又は無機酸)及び/又はこれらの塩等を用いられる。
有機酸としては、酢酸、ギ酸、グルコン酸、グリコール酸、酒石酸、フマル酸、レブリン酸、吉草酸、マレイン酸及びマンデル酸等を挙げられる。
無機酸としては、リン酸及びホウ酸等が挙げられる。
塩としては、アンモニウム塩やアルカノールアミン塩(トリエタノールアミン塩等)等が挙げられる。これらは1種又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
緩衝剤を使用する場合、この含有量(重量%)は、カルボキシベタイン(A)及びアミン(B)の重量に基づいて0.1〜10程度が好ましい。
消泡剤としては、シリコーン消泡剤{ジメチルシリコーン、フルオロアルキル変性シリコーン及びポリエーテル変性シリコーン等を構成成分とする消泡剤等}等が挙げられる。
消泡剤を使用する場合、この含有量(重量%)は、カルボキシベタイン(A)及びアミン(B)の重量に基づいて0.0001〜1程度が好ましい。
還元剤としては、亜硫酸塩(亜硫酸ナトリウム及び亜硫酸アンモニウム等);チオ硫酸塩(チオ硫酸ナトリウム及びチオ硫酸アンモニウム等);アルデヒド(ホルムアルデヒド及びアセトアルデヒド等);リン系還元剤(トリス‐2‐カルボキシエチルホスフィン等);及びその他の有機系還元剤(ギ酸、シュウ酸、コハク酸、乳酸、リンゴ酸、酪酸、ピルビン酸、クエン酸、1,4−ナフトキノン−2−スルホン酸、アスコルビン酸及びイソアスコルビン酸等)が挙げられる。これらは1種又は2種以上を組み合わせて使用してもよい。
還元剤を使用する場合、この含有量(重量%)は、カルボキシベタイン(A)及びアミン(B)の重量に基づいて0.1〜10程度が好ましい。
本発明の洗浄剤の表面張力(25℃)(dyn/cm)は、パーティクル又は油汚れに対する洗浄性の観点等から、10〜65が好ましく、さらに好ましくは12〜50、特に好ましくは15〜40である。
表面張力は、JIS K3362:1998の輪環法:対応国際規格ISO 304に従って測定できる。
本発明の洗浄剤中のアルカリ金属及びアルカリ土類金属(原子及びイオンを含む)の合計含有量(重量%)は、洗浄剤の重量に基づいて、0.0000001〜0.1が好ましく、さらに好ましくは0.000001〜0.01、特に好ましくは0.00001〜0.001である。本発明の洗浄剤としては、アルカリ金属、アルカリ土類金属を全く含まないものが最も好ましいが、製造しやすさの観点等から、上記の範囲が好ましい。
アルカリ金属及びアルカリ土類金属の合計含有量の測定方法としては、公知の方法、例えば原子吸光法、ICP法、ICP質量分析法が利用できるが、分析精度の観点等から、ICP質量分析法が好ましい。
本発明の洗浄剤の用途には特に限定はないが、電子材料・電子部品を製造する工程中、洗浄工程における洗浄剤として適している。
電子材料・電子部品としては、半導体素子;シリコンウェハ;カラーフィルター;電子デバイス用基板{フラットパネルディスプレイ(液晶パネル、プラズマ及び有機EL等)、光・磁気ディスク、CCD等};光学レンズ;プリント配線基板;光通信用ケーブル;LED等等が挙げられる。これらのうち、液晶パネル用基板又は半導体素子の製造用として好適である。
なお、本発明の洗浄剤で洗浄される洗浄対象物(汚れ)としては、有機物{油分、指紋、樹脂及び有機パーティクル等}、無機物{ガラス粉、砥粒、セラミック粉及び金属粉等}が挙げられる。
本発明の洗浄剤を用いた電子材料・電子部品の洗浄方法としては、超音波洗浄、シャワー洗浄、スプレー洗浄、ブラシ洗浄、浸漬洗浄、浸漬揺動洗浄及び枚葉式洗浄からなる群より選ばれる少なくとも1種が適用できる。特に、超音波洗浄法を適用することによって、さらに優れた洗浄効果が発揮できる。
本発明の洗浄剤は、必要によりさらに水で希釈して使用してもよい。その際に使用する水としては、上記と同様であるが、イオン交換水及び超純水が好ましい。
特に、本発明の洗浄剤を電子材料・電子部品の洗浄工程に使用する場合、カルボキシベタイン(A)及びアミン(B)の合計濃度が1〜500ppmとなるように水で希釈することが好ましい。
本発明の洗浄剤を原液または水で希釈して使用する際のpHは、使用する添加剤の種類や量等によっても異なってくるが、1〜12が好ましく、さらに好ましくは2〜11、特に好ましくは4〜8である。なお、本発明の界面活性剤は、中性領域でも優れたゼータ電位低下能を有するため、中性下で洗浄する用途(電子部品等の金属腐食が懸念される用途等)においても、特に優れた効果を発揮する。
以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。なお、特に限定がない限り%は重量%、部は重量部を示す。また、生成熱変化(Q)は、富士通株式会社製CAChe Worksystem6.01を用いて計算した。すなわち、分子力場法である「MM2 geometry」で構造最適化した後、半経験的分子軌道法であるPM3 geometyにより、Δfo H+B、Δfo B、Δfo HX、Δfo X-を計算し、上述した計算式に従って(Q)を求めた。
<実施例1>
シュウ酸90部(1モル部)、N,N−ジメチル−N’−ドデシルエチレンジアミン{N,N−ジメチルエチレンジアミンとドデカンアルデヒドとを反応させた後、水素化ホウ素ナトリウムで還元して得た}512部(2モル部)及び水酸化カリウム3部をキシレン1000部中、100℃で15時間反応させた後、溶媒留去してN,N’−ジドデシル−N,N’−ビス(ジメチルアミノエチル)シュウ酸ジアミドを得た。
次いで、このN,N’−ジドデシル−N,N’−ビス(ジメチルアミノエチル)シュウ酸ジアミド566部(1モル部)、水600部及びクロル酢酸ソーダ280.3部(2.4モル部)の混合物を50℃で撹拌して反応させた後、イオン交換クロマトグラフィ(イオン交換樹脂:バイオラッド社製AG501X8)により精製し、溶媒留去して、カルボキシベタイン(a1)を得た。
次いで、このカルボキシベタイン(a1)682部(1モル部)、水1000部及びアミン(b1){DBU}304部(2モル部)を均一混合して、本発明の界面活性剤(1)を得た。
なお、水は、超純水(オルガノ株式会社製「PURIC−MX2」で得られる比抵抗値が18MΩ以上の水)を用いた(以下、同様である)。また、質量分析(FABイオン化法)及び1H−NMRにより、各化学構造を確認した(以下、同様である)。
<実施例2>
シュウ酸90部(1モル部)をコハク酸118部(1モル部)に変更したこと以外、実施例1と同様にして、カルボキシベタイン(a2)を得た。
次いで、このカルボキシベタイン(a2)710部(1モル部)、水1000部及びアミン(b1){DBU}304部(1モル部)を均一混合して、本発明の界面活性剤(2)を得た。
<実施例3>
シュウ酸90部(1モル部)をオクタン二酸174部(1モル部)に変更したこと、及びN,N−ジメチル−N’−ドデシルエチレンジアミン512部(2モル部)をN,N−ジメチル−N’−(2−エチルヘキシル)エチレンジアミン{N,N−ジメチルエチレンジアミンと2−エチルへキシルアルデヒドとを反応させた後、水素化ホウ素ナトリウムで還元して得た}400部(2モル部)に変更したこと以外、実施例1と同様にして、カルボキシベタイン(a3)を得た。
次いで、このカルボキシベタイン(a3)654部(1モル部)、水1000部及びアミン(b1){DBU}304部(1モル部)を均一混合して、本発明の界面活性剤(3)を得た。
<実施例4>
シュウ酸90部(1モル部)をテレフタル酸166部(1モル部)に変更したこと、及びN,N−ジメチル−N’−ドデシルエチレンジアミン512部(2モル部)をN,N−ジメチル−N’−ヘキサドデシルエチレンジアミン{N,N−ジメチルエチレンジアミンとヘキサンアルデヒドとを反応させた後、水素化ホウ素ナトリウムで還元して得た}624部(2モル部)に変更したこと以外、実施例1と同様にして、カルボキシベタイン(a4)を得た。
次いで、このカルボキシベタイン(a4)870部(1モル部)、水1000部及びアミン(b1){DBU}304部(1モル部)を均一混合して、本発明の界面活性剤(4)を得た。
<実施例5>
実施例1で得たカルボキシベタイン(a1)682部(1モル部)、水1000部及びアミン(b2){DBN}248部(2モル部)を均一混合して、本発明の界面活性剤(5)を得た。
<実施例6>
実施例2で得たカルボキシベタイン(a2)710部(1モル部)、水1000部及びアミン(b2){DBN}248部(1モル部)を均一混合して、本発明の界面活性剤(6)を得た。
<実施例7>
実施例3で得たカルボキシベタイン(a3)654部(1モル部)、水1000部及びアミン(b2){DBN}248部(1モル部)を均一混合して、本発明の界面活性剤(7)を得た。
<実施例8>
実施例4で得たカルボキシベタイン(a4)870部(1モル部)、水1000部及びアミン(b2){DBN}248部(1モル部)を均一混合して、本発明の界面活性剤(8)を得た。
<実施例9>
実施例1で得た界面活性剤(1)1986部に、サッカロース30部を添加混合して、本発明の界面活性剤(9)を得た。
<実施例10>
実施例2で得た界面活性剤(2)2014部に、ソルビトール70部を添加混合して、本発明の界面活性剤(10)を得た。
<実施例11>
実施例1で得た界面活性剤(1)1986部に、グリセリン69部を添加混合して、本発明の界面活性剤(11)を得た。
<比較例1>
50%オレイン酸アンモニウム水溶液を比較用の界面活性剤(12)とした。
<比較例2>
実施例1で得たカルボキシベタイン(a1)
部に、ジエタノールアミン105部(1モル部)を添加混合して、比較用の界面活性剤(13)を得た。
<比較例3>
50%N−ドデシル−N,N−ジメチルアンモニオアセテート水溶液を比較用の界面活性剤(14)とした。
界面活性剤(1)〜(14)について、以下のようにして、微粒子付着数を評価し、結果を表1に示した。また、超純水のみ(ブランク)についても同様に評価し、併せて表1に示した。
<微粒子付着数>
4インチシリコンウェハを0.5%HF水溶液1リットルが入った1リットル容のビーカーに20℃、15分間浸漬して自然酸化膜を除去し、超純水1リットルが入った1リットルのビーカーに30℃、1分間浸漬しリンスした。
次に、界面活性剤(1)〜(14)について、濃度が50ppmとなるように超純水で希釈して評価試料を調製した。そして、1リットルのビーカー中でポリスチレンラテックス{体積平均粒径2.0μm、Duke Scientific Corporation社製、Catalog No.4202、0.5重量%、CV 1.1%}1mLに評価試料999mLを配合して混合液(1,000mL)を得た。
この混合液に、上記の洗浄(酸化膜除去及びリンス)したシリコンウェハを30℃で10分間浸漬した。その後、超純水1リットルが入った1リットルのビーカーに1分間浸漬、取り出し、自然乾燥した後、レーザー表面検査装置(トプコン株式会社製、WM−2500)を使ってシリコンウェハ表面に付着したパーティクル数を測定した。
以上のように、本発明の界面活性剤(実施例1〜11)は、比較用の界面活性剤に比べて、シリコンウエハ1枚当たりの微粒子付着数を著しく減少させることができた。
このことから、a)本発明の界面活性剤がシリコンウェハへのパーティクルの再付着防止に著しく高い効果をもつことがわかった。また、b)本発明の界面活性剤がパーティクルのゼータ電位を著しく効果的に低下させたものと考えられる。
本発明の界面活性剤は、被洗浄物から剥がれた汚れの再付着防止効果に優れているため、半導体素子、シリコンウェハ、カラーフィルター、電子デバイス用基板(液晶パネル、プラズマ、有機ELなどのフラットパネルディスプレイ、光・磁気ディスク、CCD)、光学レンズ、プリント配線基板、光通信用ケーブル、LEDなどの電子部品を製造する工程の洗浄剤として有効に使用することができる。

Claims (9)

  1. 式(1)又は(2)で表されるカルボキシベタイン(A)と、
    プロトン付加反応における生成熱変化(Q)が10〜152kcal/molであるアミン(B)とを含有してなることを特徴とする界面活性剤。
    1は水素原子又は炭素数1〜22の有機基、R2は炭素数1〜5の有機基、R3は炭素数1〜4の有機基、R4は炭素数1〜8の有機基を表す。
  2. アミン(B)の分子体積(nm3)が0.025〜0.7である請求項1に記載の界面活性剤。
  3. アミン(B)が、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7及び1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノネン−5からなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項1又は2に記載の界面活性剤。
  4. さらに、水溶性有機溶剤(C)及び水からなる群より選ばれる少なくとも1種を含有してなる請求項1〜3のいずれかに記載の界面活性剤。
  5. さらに、3〜2,000価の多価アルコール(D)を含有してなる請求項1〜4のいずれかに記載の界面活性剤。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の界面活性剤を含んでなる洗浄剤。
  7. 電子材料・電子部品の製造工程中、洗浄工程における洗浄剤として使用される請求項6に記載の洗浄剤。
  8. 請求項6又は7に記載の洗浄剤を用いて、超音波洗浄、シャワー洗浄、スプレー洗浄、ブラシ洗浄、浸漬洗浄、浸漬揺動洗浄及び枚葉式洗浄からなる群より選ばれる少なくとも1種によって洗浄する工程を含む電子材料・電子部品の製造方法。
  9. 電子材料・電子部品が液晶パネル用基板又は半導体素子である請求項8に記載の製造方法。
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