JP2007144630A - プリフォームの受け取り治具 - Google Patents

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Abstract

【課題】十分には冷却されていない状態のプリフォームを、変形を生じさせることなく、取り出し治具から受け取り、次の装置に受け渡すことの可能な受け取り治具を提供する。
【解決手段】 取り出し治具12からプリフォーム1を受け取って次に搬送する受け取り治具21であって、中心にプリフォーム1内に挿入されるガイド用突起21cを設け、プリフォームの口部1aの外側に真空吸引される空間24を形成し、その空間の負圧をプリフォームのフランジ1bに作用させて吸着保持する構成とし、更にガイド用突起21cには外部に連通した通気孔35を設けてプリフォーム1内を大気に開放しておき、変形しやすいプリフォーム胴部1cに負圧を作用させないようにする。
【選択図】 図2

Description

本発明は、ペットボトル等のプラスチックボトルの製造工程において、射出成形装置等の金型から取り出し治具によって取り出したプラスチックボトル用のプリフォームを、その取り出し治具から受け取って、次の装置に送り出すための受け取り治具に関する。
従来より、清涼飲料を始めとする各種飲料や、洗剤等の容器として、ペットボトル等のプラスチックボトルが広く使用されている。このプラスチックボトルは射出成形によってプリフォームを形成し、このプリフォームをブロー成形することよって製造されており、その一連の工程が特開2004−122636号公報に記載されている。このプラスチックボトルの製造工程において、射出成形装置によって形成されたプリフォームを、該装置の金型から取り出し治具によって取り出し、次いでそのプリフォームを受け取って次の装置、例えばブロー成形装置に搬送するための搬送装置に送り出す受け取り治具が用いられている。
図6は従来の取り出し治具及び受け取り治具を示すものであり、1はプリフォーム、2はプリフォーム1を金型から取り出すための取り出し治具、3は複数個の取り出し治具2(1個のみ図示)を保持し、該取り出し治具2を、金型からプリフォームを取り出す位置と、受け取り治具に受け渡すための受け渡し位置に移動させる取り出しハンドである。取り出し治具2はプリフォーム1を、その口部1aを外側にして吸着保持する空間4を備えており、その空間4には真空吸引通路5が接続されている。7は取り出し治具2に保持されているプリフォーム1を受け取るための受け取り治具、8は複数個の受け取り治具7(1個のみ図示)を保持し、該受け取り治具7を、取り出し治具2からプリフォームを受け取る位置と、受け取ったプリフォームを次の装置に受け渡すための位置に移動させるトランスファーハンドである。この受け取り治具7は、プリフォーム1の口部の端部からプリフォーム1内に嵌合し、プリフォーム1内を真空吸引することで該プリフォーム1を吸着保持する吸着保持部7aと、トランスファーハンド8に取り付けるねじ部7bを有しており、その受け取り治具7には真空吸引通路9が接続されている。この構成の装置では、取り出し治具2が、プリフォームを成形する射出成形装置などの金型(図示せず)の前に移動し、その金型からプリフォーム1を取り出し、吸着保持した状態で図6に示す受け渡し位置に移動してくる。次いで、受け取り治具7が取り出し治具2に対して相対的に前進して、吸着保持部7aをプリフォーム1の口部内に嵌合させ、プリフォーム1内を真空吸引することで吸着保持し、次いで、取り出し治具2の真空を切り、受け取り治具7がプリフォーム1を吸着保持した状態で、取り出し治具2に対して相対的に後退することで、プリフォーム1を取り出し治具2から引き出す。その後、プリフォーム1を吸着保持した受け取り治具7が次の装置(例えば、搬送装置のパレット)にプリフォームを受け渡すための位置に移動して、プリフォーム1を次の装置に受け渡すという動作を行っている。
ところで、近年生産性の向上が図られており、それに伴い射出成形装置におけるサイクルタイムの短縮が図られている。このため、成形されたプリフォーム1が金型内で十分には冷却されない状態で取り出されることとなり、取り出し治具2から受け取り治具7に受け渡される時点においても、プリフォーム1が十分に冷却していない場合がある。プリフォーム1の冷却が不十分な状態で受け取り治具7で吸着保持すると、プリフォーム1の内面に作用する真空によってプリフォーム1に変形が生じ、本来円形断面であるべきところが、楕円形断面となることがある。このような変形が生じると、ブロー成形後の容器の品質が低下する。そこで、このような問題を回避するため、従来は、取り出し治具2を水冷構造とすると共にその内面形状をプリフォームの外面形状に適合した形状とし、プリフォーム1を吸着保持した際に、その外面に取り出し治具2の内面を接触させて冷却する方法が採られている。しかしながら、この方法は取り出し治具2の構造が複雑となって高価となるという欠点がある。また、更にサイクルタイムを短縮しようとすると、水冷構造の取り出し治具を用いても、冷却が不十分な状態のプリフォーム1を受け取り治具7で吸着保持せざるを得ず、その場合には、やはりプリフォーム1の内面に作用する真空によってプリフォーム1に変形が生じてしまう。
特開2004−122636号公報
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、十分には冷却されていない状態のプリフォームを、変形を生じさせることなく取り出し治具から受け取り、次の装置に受け渡すことの可能な受け取り治具を提供することを課題とする。
本発明は、上記課題を解決するため、プリフォームの内側に真空を作用させて吸着保持する従来の構成に代えて、プリフォームの口部外周に真空を作用させて吸着保持する構成としたものである。すなわち、本発明は、取り出し治具に口部を外側にして保持されたプラスチックボトル用プリフォームを受け取って次の装置に送り出すための受け取り治具であって、前記プリフォームの口部の先端を当接させるボトム面と前記口部外周との間に環状の空間を形成するように口部外周よりも大径に形成された内周面を備えた吸着保持穴と、前記プリフォームの口部を前記吸着保持穴に挿入、保持させた際に前記吸着保持穴の内周面と前記プリフォーム外面のフランジとの間をシールするシール手段と、前記環状の空間に真空を作用させるよう形成された真空導入孔を有することを特徴とするプリフォームの受け取り治具を要旨とする。
ここで、前記吸着保持穴の中心に前記ボトム面から直立するように、前記プリフォームの口部内に嵌合して、該プリフォームの位置決めを行うガイド用突起を設けておくことが好ましく、この構成とすることで、プリフォームを受け取り治具に対して所定位置に位置決めして保持することができる。
前記ガイド用突起には、そのガイド用突起に嵌合したプリフォームの内部を外部の大気に連通させる通気孔を形成しておくことが好ましい。この構成とすると、口部の外側に作用させた真空がプリフォーム内に漏れたとしても、プリフォーム内は通気孔によって大気に開放されているので、プリフォーム内が真空になることはなく、プリフォームの変形を防止できる。
また、前記吸着保持穴の内周面を前記プリフォーム外面のフランジの外径よりも小径に形成し、前記シール手段を、前記内周面の先端領域に且つ前記内周面よりも外側の位置に形成された環状の溝によって前記内周面に対して直角に延び出すように保持された一定厚さのシールリングで構成し、前記溝と前記内周面との間には、前記内周面に近づくにつれて前記ボトム側に近づくように傾斜した傾斜面を形成しておくことが好ましい。プリフォームは高精度に作られているとしてもプラスチック製であるため、ある程度の寸法誤差は避けられず、このため、口部先端からフランジまでの距離にも多少のばらつきがあるが、上記した構成とすると、フランジに接触するシールリングが変形することで、そのばらつきの影響を吸収でき、口部先端をボトム面に押しつけると共にフランジをシールリングに接触させて、両位置での良好なシールを確保できる。
上記した構成の受け取り治具は、プリフォームの口部の外側に真空を作用させて吸着保持することができ、プリフォーム内に真空が作用しないので、プリフォームの冷却が十分でなくてもプリフォームの変形を防止でき、生産のサイクルタイムを短縮して生産性を上げることができる。なお、プリフォーム成形用の金型は、プリフォームの口部が他の部分に比べて敏速に冷却される構造に作られているので、プリフォームが受け取り治具に吸着保持される時点では、口部は十分に冷却されており、この部分に真空を作用させても問題はない。
図1は本発明の好適な実施の形態に係る受け取り治具を取り出し治具と共に、プリフォームを取り出し治具から受け取る直前の状態で示す概略断面図、図2はプリフォームを受け取った後の受け取り治具を取り出し治具と共に示す概略断面図、図3(a)、(b)は受け取り治具の概略正面図及び概略側面図、(c)は(d)のA−A矢視概略断面図、(d)は受け取り治具の概略背面図、図4は受け取り治具にプリフォームを吸着保持した状態を示す概略断面図、図5は取り出し治具にプリフォームを保持させる状態を示す概略断面図である。図1、図2において、1は、射出成形装置の金型から取り出されてきたプリフォームであり、先端を開口した口部1aと、外周に形成されたフランジ1bと、末端を閉じた胴部1cと、胴部末端に残ったゲート部1d等を備えている。
12はプリフォーム1を金型から取り出すための取り出し治具、13は複数個の取り出し治具12(1個のみ図示)を保持し、該取り出し治具12を、金型からプリフォームを取り出す位置と、受け取り治具に受け渡すための受け渡し位置に移動させる取り出しハンドである。取り出し治具12としては、図6に示すような従来の構造のもの、あるいは水冷式のものを用いてもよいが、ここでは空気冷却方式を採用したものを用いている。すなわち、取り出し治具12は、プリフォーム1を、その口部1aを外側にして吸着保持する筒状の空間14を有すると共にその先端近傍に空間14を外気に連通させる外気導入孔15を形成しており、空間14を吸引した時に外気導入孔15から外気を導入してプリフォーム1の胴部1cを空冷する構造となっている。
ここで、空間14を形成する治具内面12aは、図1に示すように、プリフォーム1をフランジ1bが取り出し治具12の先端に突き当たる状態に吸着保持した際にその治具内面12aとプリフォーム1の胴部1cの外面との間に微小ギャップの環状の通路16が形成されるように、その形状、寸法が定められている。通路16のギャップ寸法(治具内面12aとプリフォーム1外面との間の寸法)は、あまり大きくなると空気流量が多くなって吸着保持が困難となり、あまり小さくなると空気流量が少な過ぎて冷却効果が低下するので、これらを考慮して定めればよく、例えば、0.1〜1.0mm程度とすることが好ましい。通路16のギャップ寸法は全長に渡って一定であることが好ましく、図示した例では、プリフォーム1の胴部1cがフランジ1bの近傍にテーパを有しているので、治具内面12aにもプリフォーム胴部のテーパ領域に対応した位置にテーパを形成しているが、プリフォーム1側のテーパが小さい場合には、治具内面12aではテーパを省略し、単に円筒面としてもよい。また、通路16は空気が流れれば良いので、正確なギャップ寸法とする必要はなく、このため、治具内面12aは、プリフォーム1の外面に正確に倣った形状とする必要はなく、単純な円筒面と、必要に応じテーパ面を組み合わせた形状でよく、しかもその加工精度はあまり高精度にしなくてもよい。従来用いていた水冷式の取り出し治具では、治具内面をプリフォームの外面にぴったりと接触させて冷却する構成であるため、治具内面をプリフォームの外面に正確に一致した形状に高精度で加工する必要があり、きわめてコスト高となっていたが、図1、図2に示す構造の取り出し治具12は、これに比べはるかに低コストで製造できる。
取り出し治具12の先端に設ける外気導入孔15は、空間14を吸引して空間14にプリフォーム1を吸着保持した際に、外気導入孔15から外気を導入してプリフォーム1の胴部1cを空冷するためのものである。外気導入孔15の形成位置は、プリフォーム1のなるべく長い領域を冷却することができるよう、取り出し治具12の先端に極力近接した位置に設けることが好ましく、場合によっては、その先端に開口した溝の形態としてもよい。ただし、溝の形態を用いた場合、吸着保持したプリフォーム1のフランジ1bが、その溝に押し付けられることとなるため、フランジ1bの冷却が不十分であった場合には、フランジ1bに溝の痕が残ることがあるので、その場合には、図示したように、先端から離れた位置に形成した外気導入孔15を用いることが好ましい。外気導入孔15は、取り出し治具12の円周方向には3個以上を、好ましくは6個以上を等ピッチで形成することが好ましく、これにより、プリフォーム1の全周を冷却できると共にプリフォーム1を取り出し治具12の中心に位置決めして吸着保持することができる。なお、外気導入孔15には通常円形孔を用いるが、円形孔に代えて、取り出し治具12の円周方向に長い形状の孔を用いても良い。外気導入孔15の形状、大きさ及び個数は、プリフォーム1の全周を、所望のように冷却できるように定めれば良い。
取り出しハンド13には、取り出し治具12内の空間14にプリフォーム1の吸着保持用の真空を作用させるための吸引通路18が形成されており、その吸引通路18には、ブロワー等の真空吸引装置(図示せず)が接続されている。ここで用いられる真空吸引装置は、到達真空度はあまり高くなくてもよいが(例えば、−250mmHg程度)、吸引風量の大きいものが使用される。吸引通路18には、更に空間14に加圧した空気を送ってプリフォーム1を押し出すための送風装置(図示せず)も接続されている。
図1〜図4において、21は、取り出し治具12に保持されているプリフォーム1を受け取るための受け取り治具、22はその受け取り治具21を保持し、該受け取り治具21を、取り出し治具12からプリフォーム1を受け取る位置と、受け取ったプリフォーム1を次の装置に受け渡すための位置に移動させるトランスファーハンドである。この受け取り治具21は、プリフォームの口部1aの先端を当接させるボトム面21aと前記口部外周との間に環状の空間24を形成するように口部外周よりも大径に形成された内周面21bを備えた吸着保持穴25と、その吸着保持穴25の中心にボトム面21aから直立するように形成され、プリフォームの口部1a内に嵌合して、プリフォーム1の位置決めを行うガイド用突起21cと、プリフォームの口部aを吸着保持穴25に挿入させて吸着保持する際にプリフォーム外面のフランジ1aと前記内周面21bとの間をシールするシール手段27と、環状の空間24に真空を作用させるようボトム面21aに形成された複数の真空導入孔28等を備えている。
ここで、受け取り治具21に形成している内周面21bの内径は、プリフォーム1のフランジ1bの外径よりも小径としており、その内周面21bの先端領域で、内周面21bよりも外側に環状の溝31が形成され、その溝31にシール手段27を構成するシールリング33が装着されている。このシールリング33は、ゴム等で形成された一定厚さの環状のものであり、溝31に、該溝31から内周面21aに対して直角に延び出すように保持されている。溝31よりも外側(ボトム面21aとは反対側)の面21dは、プリフォーム1のフランジ1bの外径よりも大径に形成され、フランジ1bが支障なく入り得るようにしている。また、溝31と内周面21bとの間でシールリング33に面する面21eは、内周面21bに近づくにつれてボトム面21a側に近づくように傾斜した傾斜面とし、シールリング33との間に隙間が生じるようにしている。この傾斜面21eの傾斜は、フランジ1bに形成している傾斜とほぼ等しく定めている。ここで、溝31及びそれに保持させてシールリング33の位置は、図4に示すように、プリフォーム1の口部1aの先端をボトム面21aに押し付けた時、フランジ1bがシールリング33を押して傾斜面21eに押し付けるように定めている。この構成により、空間24に作用させる真空でプリフォーム1を吸着保持した際、プリフォーム1の先端がボトム面21aに押し付けられてその間をシールすると共にフランジ1bがシールリング33を傾斜面21eに押し付けることで、フランジ1bと内周面21bとの間をシールすることができる。なお、プリフォーム1の先端におけるシールは、単にその先端をボトム面21aに押し付けるのみで行われるので、必ずしも確実なシールができるとは限らず、多少の漏れが生じるかも知れないが、吸着保持には特に問題とはならない。また、漏れた真空がプリフォーム1内に作用するが、後述するようにプリフォーム1は外気に連通しているので、プリフォーム1内が負圧となることはない。もし、プリフォーム1の先端とボトム面21aの間のシールを更に確実とすることが望まれる場合には、ボトム面に適当なシール材を取り付けておいてもよい。
また、図3(c)から良く分かるように、シールリング33は内周面21bに対して直角に延びるように取り付けられており、プリフォーム1を吸着保持しない状態では、シールリング33と傾斜面21eの間には隙間が生じている。これはプリフォーム1に寸法誤差があってもシールを確保するためである。すなわち、プリフォーム1は高精度に作られているとしてもプラスチック製であるため、ある程度の寸法誤差は避けられず、このため、口部先端からフランジ1bまでの距離にも多少のばらつきがあるが、そのばらつきがあって、例えば、この距離が設定値よりも若干長くなっていても、口部先端をボトム面21aに押しつけた時に、フランジ1bはシールリング33には接触してそれを変形させた状態となっており、シールを確保できる。また、この距離が短い時はシールリング33を圧縮することでシールを確保できる。このように、シールリング33が変形することでプリフォーム1の寸法のばらつきの影響を吸収し、口部先端とフランジ1bの両位置でのシールを確保できる。なお、シールリング33の内径は、吸着保持穴25の内周面21bの内径にほぼ等しくしておいてもよいが、図示の実施の形態に示すように、シールリング33の内径を小さくして、そのシールリング33が内周面21bよりも内側に延び出すようにしておくことが、一層良好なシール効果が得られるので好ましい。
ガイド用突起21cには、その先端に開口するように通気孔35が形成されている。この通気孔35は、受け取り治具21の側面に開口した通気孔36に連結している。この構成により、ガイド用突起21cに嵌合したプリフォーム1の内部を外部の大気に連通させることができ、受け取り治具21でプリフォーム1を吸着保持している際に、口部外側の空間24に作用させている真空がボトム面21aと口部先端との間から漏れてプリフォーム1内に作用したとしても、プリフォーム1内は常に大気圧に保持され、負圧となることはない。
受け取り治具21の後端には、中心に取り付け用のねじ部21fが形成され、その周囲に、真空導入孔28に連通する環状の真空溝38が形成され、更にねじ部21fの中心から真空溝38に通じる真空通路39も形成されている。ねじ部21fはトランスファーハンド22に形成しているねじ穴に着脱可能な形態で取り付けるためのものである。なお、このねじ部21fのねじを、図6に示す構造の受け取り治具7のねじ部7bのねじに等しくしておくと、必要に応じ、従来装置におけるトランスファーハンド8に受け取り治具21を取り付けて使用でき、既存の設備を有効利用することができる。図1〜図4において、トランスファーハンド22には、真空吸引通路41が接続され、ブロワー等の真空吸引装置(図示せず)に接続されている。かくして、真空吸引装置からの真空を受け取り治具21に作用させることで、吸着保持穴25に真空を作用させてプリフォーム1を吸着保持することができる。
次に、上記した構成の取り出し治具12及び受け取り治具21によるプリフォームの取り出し及び受け取り動作を説明する。射出成形装置における射出成形が終わり、金型を開いた後、取り出しハンド13が取り出し治具12を金型からプリフォーム1を受け取る位置に移動させる。次いで、金型からプリフォーム1が突き出され、図5に示すように、プリフォーム1の胴部1cが取り出し治具12の空間14内に挿入される。この際、プリフォーム1は十分に冷却されている必要はなく、例えば、胴部1cが100〜110℃程度の高温状態であってもよい。突き出されたプリフォーム1の胴部1cのかなりの領域が外気導入孔15を通り過ぎ、外気導入孔15よりも吸引通路18に近い側における胴部1cと治具内面12aとの間に微小ギャップの通路16が形成された時点で、真空吸引装置(図示せず)が作動して空間14内を吸引して、空間14内を負圧とする。これにより、プリフォーム1が取り出し治具12内に引き込まれ、図1に示すように吸着保持される。真空吸引装置による吸引はその後も継続され、外気導入孔15から空気が引き込まれ、プリフォーム1の周囲を高速で流れてプリフォーム1を冷却する。この際、空間14内は真空吸引されているが、外気導入孔15から空気が導入されているため、空間14内の負圧はあまり高くはならない。このため、プリフォーム1の温度が高く、変形しやすい状態であっても、プリフォーム1に変形は生じない。なお、プリフォーム1を吸着保持した状態での空間14内の負圧は、真空吸引装置による吸引能力及び外気導入孔15からの導入空気量によって決まるので、空間14内がプリフォーム1の吸着保持は可能とするがプリフォーム1の変形は生じさせないような負圧で且つ必要な冷却空気を引き込むことができる負圧となるように、真空吸引装置による吸引能力や外気導入孔15及び環状の通路16の大きさを定めれば良い。空間14内の負圧の1例としては、200mmHg程度を例示できる。
射出成形装置の金型からプリフォーム1を取り出し、吸着保持した取り出し治具12は、外気導入孔15からの空気流による冷却を行いながら、図1に示すように、受け取り治具21に向かい合う位置に移動してくる。この位置で、受け取り治具21が取り出し治具12に対して相対的に前進し、ガイド用突起21cをプリフォーム1内に挿入させる。次いで、取り出し治具12に接続されている送風装置(図示せず)が空間14に加圧空気を送ってプリフォーム1を押し出し、同時に受け取り治具21に真空吸引装置(図示せず)が真空を作用させる。これにより、図4に示すように、プリフォーム1の口部2と受け取り治具21の内周面21aの間の空間24が負圧状態となり、その負圧がフランジ1aに作用してプリフォーム1を受け取り治具21で吸着保持する。ここで、取り出し治具12からプリフォーム1を加圧空気で押し出す構成としたことにより、受け取り治具21の取り出し治具12に対する前進位置を、受け取り治具21のボトム面21aが、取り出し治具12に保持された状態のプリフォーム1の先端から少し離れた位置とすることができ、このため、ボトム面21aがプリフォーム1の先端にぶつかってトラブルを起こすということがないという利点が得られる。
受け取り治具21がプリフォーム1を吸着保持している際、負圧はプリフォーム1の口部1aの外周及びフランジ1bに作用するのみで、プリフォーム1の胴部1cには作用しない。また、プリフォーム1の吸着保持中において、プリフォーム1の口部先端1aとボトム面21aの間に漏れがあって真空がプリフォーム1内に作用したとしても、プリフォーム1内は通気孔35、36によっいて大気に開放されているので、プリフォーム1内が負圧となることはない。かくして、胴部1cの温度がある程度高くても(例えば、80〜90℃程度でも)変形は生じない。このため、プリフォーム1の胴部1cが十分冷却するのを待つことなく、プリフォーム1の受け渡しを行うことができる。なお、プリフォーム1の口部1aは、ねじやフランジを形成した重要な部位であるので、射出成形装置の金型内で十分に冷却するように金型の水冷構造などに配慮が払われており、このため、この口部1aは十分に冷却されており、口部1aに負圧を作用させても問題はない。
プリフォーム1を吸着保持した受け取り治具21は、その後、次の装置(例えば、搬送装置のパレットなど)にプリフォーム1を受け渡す位置に移動し、次の装置にプリフォーム1を受け渡す。この受け渡しは、通常、受け取り治具21が下向きとなり、真空を解除することで、プリフォーム1を自重で落下させることで行われる。プリフォームを受け取った搬送装置は、そのプリフォームを、ゲート部を切断する装置に送り、ゲート部を切断し、次いで、ブロー成形装置に搬送し、ブロー成形装置においてブロー成形することでプラスチックボトルが製造される。
以上のように、本発明の実施の形態に係る受け取り治具21を用いることで、十分には冷却していないプリフォーム1を受け取って次の装置に受け渡すことができ、このため、製造するプラスチックボトルの品質を落とすことなく、生産のサイクルタイムを短縮して生産性を上げることができる。また、上記した構成の取り出し治具12を用いることで、金型から十分には冷却していないプリフォームを取り出すことができるので、この取り出し治具12と受け取り治具21を組み合わせて使用することで、一層サイクルタイムを短縮して生産性を上げることができる。
以上に本発明の好適な実施の形態を説明したが、本発明はこの実施の形態に限定されず、特許請求の範囲の記載範囲内で適宜変更可能であることはいうまでもない。
本発明の好適な実施の形態に係る受け取り治具を取り出し治具と共に、プリフォームを取り出し治具から受け取る直前の状態で示す概略断面図 プリフォームを受け取った後の受け取り治具を取り出し治具と共に示す概略断面図 (a)、(b)は受け取り治具の概略正面図及び概略側面図、(c)は(d)のA−A矢視概略断面図、(d)は受け取り治具の概略背面図 受け取り治具にプリフォームを吸着保持した状態を示す概略断面図 取り出し治具にプリフォームを保持させる状態を示す概略断面図 従来の受け取り治具を取り出し治具と共に、プリフォームを取り出し治具から受け取る直前の状態で示す概略断面図
符号の説明
1 プリフォーム
1a 口部
1b フランジ
1c 胴部
1d ゲート部
12 取り出し治具
12a 治具内面
13 取り出しハンド
14 空間
15 外気導入孔
16 通路
18 吸引通路
21 取り出し治具
21a ボトム面
21b 内周面
21c ガイド用突起
21e 傾斜面
21f ねじ部
22 トランスファーハンド
24 空間
25 吸着保持穴
27 シール手段
28 真空導入孔
31 溝
33 シールリング
35、36 通気孔
38 真空溝
39 真空通路
41 真空吸引通路

Claims (4)

  1. 取り出し治具に口部を外側にして保持されたプラスチックボトル用プリフォームを受け取って次の装置に送り出すための受け取り治具であって、前記プリフォームの口部の先端を当接させるボトム面と前記口部外周との間に環状の空間を形成するように口部外周よりも大径に形成された内周面を備えた吸着保持穴と、前記プリフォームの口部を前記吸着保持穴に挿入、保持させた際に前記吸着保持穴の内周面と前記プリフォーム外面のフランジとの間をシールするシール手段と、前記環状の空間に真空を作用させるよう形成された真空導入孔を有することを特徴とするプリフォームの受け取り治具。
  2. 前記吸着保持穴の中心に前記ボトム面から直立するように、前記プリフォームの口部内に嵌合して、該プラスチックボトル用プリフォームの位置決めを行うガイド用突起が設けられていることを特徴とする請求項1記載のプリフォームの受け取り治具。
  3. 前記ガイド用突起には、そのガイド用突起に嵌合したプリフォームの内部を外部の大気に連通させる通気孔が形成されていることを特徴とする請求項2記載のプリフォームの受け取り治具。
  4. 前記吸着保持穴の内周面が前記プリフォーム外面のフランジの外径よりも小径に形成されており、前記シール手段が、前記内周面の先端領域に且つ前記内周面よりも外側の位置に形成された環状の溝によって前記内周面に対して直角に延び出すように保持された一定厚さのシールリングで構成されており、前記溝と前記内周面との間には、前記内周面に近づくにつれて前記ボトム側に近づくように傾斜した傾斜面が形成されていることを特徴とする請求孔1から3のいずれか1項記載のプリフォームの受け取り治具。
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