JP2007141680A - マグネットスイッチ - Google Patents

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Abstract

【課題】主要部品の大きな設計変更を伴うことなく、低コストに、接点寿命時でも可動接点5を固定接点6から確実に分離させるに十分な分離力を得ることができる信頼性の高いマグネットスイッチ1を提供することを目的とする。
【解決手段】係止部4bに係止される部分よりも外側で、可動接点5と固定接点6と励磁コイル2との間に設けられた絶縁板12との間に、ストッパ13を設けた。そして、励磁コイル2通電時の可動接点5の移動量が最大になる接点寿命時において、可動接点5が移動できる長さを、可動鉄心4の移動長さよりも小さくなる位置にストッパ13を配置した。これにより、接点寿命時においても、励磁コイル2通電時の係止部4bと可動接点5との間に隙間Cを確保して、励磁コイル2通電停止時に加速をつけて係止部4bが可動接点5に衝突し、十分な分離力を得ることができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、自動車用エンジン等のスタータ等の用途に好適なマグネットスイッチに関する。
図7及び図8に従来のマグネットスイッチ101の断面図を示す。両図とも励磁コイル102通電状態を示し、図7は新品時、図8は接点寿命時である。
スタータに使用されるマグネットスイッチ101は、励磁コイル102の通電時に固定鉄心103に吸引される可動鉄心104、可動鉄心104に外嵌された可動接点105、筒状のハウジング106内にターミナルボルト107により固定された固定接点108などにより構成される。
可動鉄心104は、固定鉄心103から遠ざかる方向へリターンスプリング109によって付勢されている。また、可動接点105は、コンタクトスプリング110の付勢力によって、可動鉄心104に設けられた係止部111に係止される方向に付勢されている。
励磁コイル102の非通電時には、可動接点105と固定接点108とは離れており、マグネットスイッチ101は開状態にある。この時、可動接点105はコンタクトスプリング110の付勢力によって、可動鉄心104に設けられた係止部111に当接している。
エンジン始動のためにスタータスイッチ(図示せず)がオンされると、励磁コイル102が通電され磁力が発生する。この磁力に吸引されて可動鉄心104は固定鉄心103に当接するまで移動する。同時に、可動鉄心104に配設された可動接点105も可動鉄心104と一体的に移動して、可動接点105が一対の固定接点108に接触し、マグネットスイッチ101は閉状態となる。これによりスタータモータ(図示せず)に通電される。
この際、コンタクトスプリング110は接点同士の衝突による衝撃を吸収すると共に、接点接触圧を得る作用を有する。
エンジンが始動してスタータスイッチがオフされると、励磁コイル102への通電が停止され磁力は消滅し、吸引力がなくなる。すると、可動鉄心104は、リターンスプリング109の付勢力により移動し、可動接点105は固定接点108から離れる。これにより、マグネットスイッチ101は開状態となり、スタータモータへの通電が遮断される。
マグネットスイッチ101が新品の状態において、励磁コイル102が通電されると、最初のうちは可動接点105も可動鉄心104と共に移動する。
すなわち、マグネットスイッチ101が新品の可動接点105が固定接点108に接触すると可動接点105の移動は完了するが、可動鉄心104はさらに移動して固定接点108に当接してその移動は完了した状態においては、可動鉄心104の移動長さは、可動接点105の移動長さよりも大きい。
この時、可動鉄心104の係止部111と可動接点105(具体的には、可動接点105の固定接点108側に設けられた絶縁ワッシャ112)との間に隙間Cが形成される。
この状態で、スタータスイッチがオフされると、可動鉄心104が後端側へ移動し始め、隙間Cの長さだけ加速しながら移動し可動接点105に衝突するので、可動接点105は固定接点108から離れる方向(図7の右方向)の衝撃力を受ける。
一般に、スタータモータ通電時は数十A以上の電流が流れるため、マグネットスイッチ101の可動接点105と固定接点108との接触部は高温になり、そして、非常に過酷な使用条件によっては、非常にまれではあるが、部分的な溶着が発生する可能性が懸念される。
可動接点105と固定接点108との接触部に部分的な溶着力が発生した場合、前述の衝撃力は可動接点105を固定接点108から分離させるための分離力として作用し、有効な役割を果たしている。
ところで、可動接点105が固定接点108から離れる際には、アーク放電が発生し固定接点108が磨耗する。磨耗量が増大するにつれて、可動接点105が移動できる移動量が増大し、それに伴い、隙間Cも小さくなる。接点寿命時(固定接点108が磨耗し、励磁コイル102通電時の可動接点105の移動量が最大となる時)には、可動接点105の移動量は可動鉄心104の移動量と等しくなり、隙間Cは消滅する。隙間Cが消滅すると、スタータスイッチがオフされた時の可動接点105が受ける固定接点108から離れる方向の衝撃力はなくなり、分離しにくくなるという不具合が生じる。
また、可動接点105の移動量と可動鉄心104の移動量とが等しくなると、接点接触時のコンタクトスプリング111による接点の接触圧がほぼ零となり、接点のばたつきは増大する可能性が高くなる。さらに、可動接点105と固定接点108の接触抵抗が増大し、接触部が非常に高温になる可能性がある。この状態で、マグネットスイッチ101がオフされると、接点分離力が小さいため、分離スピードが遅く、分離するまでの間に接点間でアーク放電が生じやすくなるという問題もある。
接点分離力を確保するための対策としては、リターンスプリング109の付勢力を大きくすることが考えられるが、この場合、励磁コイル102の吸引力を増大させる必要があり、マグネットスイッチ101の体格が大きくなるなどの不具合が生じる。
そこで、マグネットスイッチ101の体格を大きくすることなく、上記のような問題を解決するために、可動接点105が固定接点108に接触する方向への可動接点105の移動を規制する規制部材を、励磁コイル102通電時における可動鉄心104の移動量が、可動接点105の移動量よりも大きくなるように設定したマグネットスイッチ101が提案されている(特許文献1参照)。
特開2002−42627公報
しかしながら、この従来技術のマグネットスイッチでは、励磁コイル通電時の可動鉄心の移動量を可動接点の移動量よりも大きくし、接点寿命時でも係止部と可動接点との間に十分な隙間を生じさせるためには、マグネットスイッチの主要部品の設計変更が必要であった。具体的には、係止部の位置をさらに固定鉄心側に設けるために可動鉄心を削ったり、規制部材の厚さを厚くする事に伴ってターミナルボルトの位置を反固定鉄心側へ変更したり、ハウジングの設計変更などをしなくてはならない。
このため、すでに量産している製品に、簡単に改良を加えられるものではなく、製造コストが増大するという問題が生じる。
また、十分な衝突力及び分離力を得るためには、隙間Cを所定mm以上設定することが望ましいが、大きな設計変更が必要となり、必要最低限の隙間Cの設定に留まっていた。
そこで、本発明は上記の問題点を解決するためになされたものであり、主要部品の大きな設計変更を伴うことなく、付属部品の変更だけで、低コストに、可動接点と固定接点の分離力を維持することができるマグネットスイッチを提供する。そして、接点寿命時でも係止部と可動接点との間に十分な隙間を生じさせることにより、接点寿命時においても可動接点を固定接点から確実に分離させて両接点間の導通を遮断できる、信頼性の高いマグネットスイッチを提供することを目的とする。
〔請求項1の手段〕
励磁コイルと、励磁コイルの一端側に配置される固定鉄心と、励磁コイルの内径部に固定鉄心と対向して挿入され、励磁コイル通電時に固定鉄心に吸引される可動鉄心と、可動鉄心を固定鉄心から遠ざける方向へ付勢する第1の弾性部材と、可動鉄心の外周に、可動鉄心に相対変位可能に絶縁して配され、可動鉄心とともに移動する可動接点と、可動鉄心よりも外側において、可動接点と対向配置され、可動接点の往復により可動接点と接離する固定接点と、可動接点を固定接点に接触する方向へ付勢する第2の弾性部材と、固定接点と励磁コイルとの間に挟持され、可動鉄心が通過する穴が設けられた絶縁板とを備えるマグネットスイッチであって、可動鉄心は、可動接点を係止する係止部を有し、可動接点は、第2の弾性部材により、可動接点を係止部に係止する方向へ付勢されて、可動鉄心の外周に変位可能に保持され、励磁コイル通電時には、可動鉄心が、可動接点を係止しながら可動接点と共に固定鉄心方向へ移動し、可動接点が固定接点と接触してからは、可動接点が係止部から離れて、可動鉄心のみが固定鉄心側へ移動し、励磁コイル通電停止時には、可動鉄心が第1の弾性部材の付勢力によって固定鉄心から遠ざかる方向へ移動し、係止部が可動接点を押し出すことにより可動接点が固定接点から離れる構成のマグネットスイッチにおいて、励磁コイル通電停止時に係止部が接触する部分よりも外側の位置に、可動接点と絶縁板との間に設けられたストッパを備え、ストッパは、固定接点の磨耗により励磁コイル通電時の可動接点の移動量が最大となる接点寿命時において、可動接点の最大移動量L2maxと、励磁コイル通電時の可動接点の移動量L1との関係が、L1>L2maxとなるように規制する。
これによれば、ストッパを設けるという簡単な改良だけで、接点寿命時において、励磁コイル通電時に、可動接点と係止部との間に十分な隙間を確保することができるために、励磁コイル通電停止時における十分な接点分離力を得ることができる。
そして、接点寿命時においても、励磁コイル通電時に、可動接点が移動できる長さが可動鉄心の移動長さよりも小さくなるため、第2の弾性部材による十分な接点接触圧が得られ、接点のばたつきや、接点の異常な発熱を防止することができる。
〔請求項2の手段〕
請求項2に記載のマグネットスイッチによれば、可動接点の固定接点側の、可動接点の固定接点が接触する部分よりも内側で可動接点と係止部との間には絶縁部材が設けられており、ストッパは、絶縁部材と一体的に形成する。
これによれば、部品点数や加工工数を増やすことなく、ストッパを設けることができるため、コストを低減できる。また、すでに量産されている製品においても、絶縁部材のみを交換するだけで済み、低コストにて、可動接点と固定接点の分離力を維持することができる。
〔請求項3の手段〕
請求項3に記載のマグネットスイッチによれば、絶縁部材は円環板状の絶縁ワッシャであり、ストッパは、絶縁ワッシャの外周全周に連続して、絶縁板側に突出するように設けられた突出縁部である。
これにより、可動鉄心の作動による潤滑油脂(グリース)が可動接点に侵入してくるのを突出縁部によって防ぐことができる。このため、可動接点にグリースが付着することにより生じる電気抵抗の増大といった不具合を回避することができる。
〔請求項4の手段〕
請求項4に記載のマグネットスイッチによれば、ストッパは絶縁板の穴の周辺に可動接点側に突出するように設けられた。
これによれば、可動接点にストッパを設けることが困難な場合でも、ストッパを可動接点と絶縁板との間にもうけることができる。
最良の形態1のマグネットスイッチは、励磁コイルと、励磁コイルの一端側に配置される固定鉄心と、励磁コイルの内径部に固定鉄心と対向して挿入され、励磁コイル通電時に固定鉄心に吸引される可動鉄心と、可動鉄心を固定鉄心から遠ざける方向へ付勢する第1の弾性部材と、可動鉄心の外周に、可動鉄心に相対変位可能に絶縁して配され、可動鉄心とともに移動する可動接点と、可動鉄心よりも外側において、可動接点と対向配置され、可動接点の往復により可動接点と接離する固定接点と、可動接点を固定接点に接触する方向へ付勢する第2の弾性部材と、固定接点と励磁コイルとの間に挟持され、可動鉄心が通過する穴が設けられた絶縁板とを備えるマグネットスイッチであって、可動鉄心は、可動接点を係止する係止部を有し、可動接点は、第2の弾性部材により、可動接点を係止部に係止する方向へ付勢されて、可動鉄心の外周に変位可能に保持され、励磁コイル通電時には、可動鉄心が、可動接点を係止しながら可動接点と共に固定鉄心方向へ移動し、可動接点が固定接点と接触してからは、可動接点が係止部から離れて、可動鉄心のみが固定鉄心側へ移動し、励磁コイル通電停止時には、可動鉄心が第1の弾性部材の付勢力によって固定鉄心から遠ざかる方向へ移動し、係止部が可動接点を押し出すことにより可動接点が固定接点から離れる構成のマグネットスイッチにおいて、励磁コイル通電停止時に係止部が接触する部分よりも外側の位置に、可動接点と絶縁板との間に設けられたストッパを備え、ストッパは、固定接点の磨耗により励磁コイル通電時の可動接点の移動量が最大となる接点寿命時において、可動接点の最大移動量L2maxと、励磁コイル通電時の可動接点の移動量L1との関係が、L1>L2maxとなるように規制する。
そして、可動接点の固定接点側の、可動接点の固定接点が接触する部分よりも内側で可動接点と係止部との間には絶縁部材が設けられており、ストッパは、絶縁部材と一体的に形成する。絶縁部材は円環板状の絶縁ワッシャであり、ストッパは、絶縁ワッシャの外周全周に連続して、絶縁板側に突出するように設けられた突出縁部である。
最良の形態2のマグネットスイッチは、ストッパは絶縁板の穴の周辺に可動接点側に突出するように設けられた。
〔実施例1の構成〕
実施例1のマグネットスイッチ1の構成を図1ないし図5を用いて説明する。
図1、2は、本発明のマグネットスイッチ1の側部断面図である。上半分が励磁コイル通電時、下半分が励磁コイル非通電時である。図1が新品時、図2が接点寿命時である。
本実施例のマグネットスイッチ1は、図3に示すように、自動車のエンジン始動用スタータに装着されている。
スタータSは、リダクション型スタータの例であり、ピニオンP、ピニオンPを回転駆動させるモータM、ピニオンPを図示しないリングギヤに向けて押し出してからモータMを通電するマグネットスイッチ1などを備えている。
マグネットスイッチ1は、通電されると起磁力を発生する励磁コイル2、励磁コイル2の起磁力により固定鉄心3に吸引される可動鉄心4、可動鉄心4の外周に保持された可動接点5、可動接点5が接離する一対の固定接点6、可動鉄心4を後方側(図1、2右側)へ付勢するリターンスプリング9(第1の弾性部材)、及び可動鉄心4の外周に保持されたコンタクトスプリング10(第2の弾性部材)、スイッチ部品を収容するハウジング11、固定接点6と励磁コイル2との間に挟持された絶縁板12、及び可動接点5と絶縁板12との間に設けられたストッパ13等から構成される。
励磁コイル2は、太い線で巻かれたプルインコイル2a、及び細い線で巻かれ、プルインコイル2aより起磁力の弱いホールディングコイル2bが、コイルボビン2cに巻回され、磁性材料製のコイルハウジング2d内に収容されて成っている。励磁コイル2の先端側(図1、2左側)には固定鉄心3を嵌め込まれており、後端部から可動鉄心4が軸方向に摺動自在に嵌め込まれており、励磁コイル2が通電されると、可動鉄心4及び固定鉄心3により磁気回路が形成される。
可動鉄心4は、コイルボビン2cの内側に摺動自在に嵌め込まれている。可動鉄心4の反固定鉄心3側の端部には、小径部4aが同軸上に設けられ、小径部4aの前端には可動接点5を係止する段状の係止部4bが形成されている。小径部4aには、可動接点5が摺動自在に嵌合している。また、可動鉄心4は、内部にドライブスプリング16を収容保持する軸方向穴4cを形成している。この可動鉄心4の後端部には、ワッシャ17が軸方向穴4cの後端部を塞ぐように溶接等の接合手段を用いて接合されている。可動鉄心4は、先端側に、シャフト4dを有する。シャフト4dは、外周にリターンスプリング9を装着している。
リターンスプリング9は、先端を図示しないピニオンシャフトに保持され、後端を可動鉄心4の先端面に形成された凹部に保持されている。励磁コイル2通電停止時に、可動鉄心4を静止位置へ復帰させる方向へ付勢力が働く。
可動接点5は、後述する一対の固定接点6に接触することで、マグネットスイッチ1の電気回路を形成し、モータMへの通電を行う。
可動接点5は、導電性金属材料からなり円環状に形成されており、絶縁性ブッシュ5aと絶縁ワッシャ5b(絶縁部材)の後端面との間に挟持されて可動鉄心4の外周に保持されている。絶縁ワッシャ5bは、可動接点5の固定接点6側の、可動接点5の固定接点6が接触する部分よりも内側で、可動接点5と係止部4bとの間に設けられて、可動鉄心4と可動接点5を電気的に絶縁している。
絶縁ワッシャ5bには後述するストッパ13が一体的に設けられている。
絶縁性ブッシュ5aと可動鉄心4のワッシャ17との間には、コンタクトスプリング10が保持されている。コンタクトスプリング10は、可動接点5を固定接点6の方向(つまり係止部4bに係止させる方向)に付勢し、可動接点5を可動鉄心4の外周に摺動自在に保持している。
一対の固定接点6は、導電性金属材料からなり、絶縁性ブッシュ20、21を介して、ターミナルボルト22に接続され、ハウジング11に固定されている。固定接点6は、ハウジング11の軸と直交する面内に半径方向に設定されている(図4参照)。尚、可動接点5と固定接点6とが接触すると、バッテリとスタータモータ(いずれも図示せず)とが電気的に接続される。
ハウジング11は、可動鉄心4及び励磁コイル2等を収容すると共に、固定接点6を保持している。また、ハウジング11の後端部にはカバー23が固定されている。励磁コイル2非通電時において、可動鉄心4がリターンスプリング9の付勢力によって、固定鉄心3から遠ざかる方向へ移動する際に、絶縁性ブッシュ5aがカバー23に当接する。
絶縁板12は、矩形の絶縁材料からなり、ハウジング11内において、コイルハウジング2dと固定接点6との間に挟持され、励磁コイル2と固定接点6を電気的に絶縁している。絶縁板12の中央には可動鉄心4が遊挿可能な穴12aが設けられている。可動接点5はこの穴12aを通過することはできない大きさになっている。
ストッパ13は、可動接点5の固定接点6側に設けられた絶縁ワッシャ5bと一体的に設けられており、絶縁ワッシャ5bの外周全周にわたって連続的に設けられるとともに、絶縁板12側に突出した突出縁部である(図5参照)。絶縁ワッシャ5bはエポキシ樹脂で射出成形により形成されている。
ストッパ13は、接点寿命時における励磁コイル2通電時(図2(a)の下半分参照)に、絶縁板12と当接する。
本実施例のマグネットスイッチ1では、励磁コイル2非通電時の可動鉄心4と固定鉄心3との間の長さ(励磁コイル2通電時の可動接点5の移動量)L1は、非通電時の可動接点5と固定接点6との間の長さ(新品時における励磁コイル2通電時の可動接点5の移動量)L2よりも大きい(図1参照)。
ストッパ13は、励磁コイル2非通電時におけるストッパ13と絶縁板12との間の長さL3が、励磁コイル2非通電時の可動接点5と固定接点6との間の長さL2よりも大きく、且つ、励磁コイル2非通電時の可動鉄心4と固定鉄心3との間の長さL1よりも小さくなるような軸方向長さを有する。
固定接点6が磨耗していくと、L2は徐々に大きくなっていくとともに、励磁コイル2通電時のストッパ13と絶縁板12との距離が小さくなっていく。最終的に、接点寿命時には、励磁コイル2通電時のストッパ13と絶縁板12との距離が0となり(ストッパ13と絶縁板12とが当接し)、可動接点5の移動量L2は、最大となる。この時の移動量が可動接点の最大移動量L2maxであり、励磁コイル2非通電時におけるストッパ13と絶縁板12との間の長さL3と等しい(図2参照)。
従って、本実施例では、ストッパ13が、励磁コイル2非通電時におけるストッパ13と絶縁板12との間の長さL3が、励磁コイル2非通電時の可動鉄心4と固定鉄心3との間の長さL1よりも小さくなるような軸方向長さを有するようにすることで、L1とL2maxとの関係を、L1>L2max(=L3)としている。
〔実施例1の作用〕
次にマグネットスイッチ1の作動について説明する。
〔1.励磁コイル2が通電されていない時(図1、図2の下半分参照)〕
この時、可動鉄心4は、リターンスプリング9の付勢力によって図の右方向に付勢され、可動接点5と一対の固定接点6とが離れた状態で、可動接点5の絶縁性ブッシュ5aがカバー23に当接している。
従って、一対の固定接点6の導通は断たれており、モータMには通電されない。また、この時可動接点5は、コンタクトスプリング10の付勢力によって係止部4bに係止されている。具体的には、可動接点5に設けられた絶縁ワッシャ5bのストッパ13より内側に係止部4bが当接して係止されている。
〔2.励磁コイル2へ通電した時〕
(a)マグネットスイッチ1の新品時(図1参照)。
スタータスイッチ(図示せず)がオンされて、励磁コイル2が通電されると、励磁コイル2は磁力を発生するので、可動鉄心4は固定鉄心3に吸引されて図1中の左方向へ移動し、可動接点5も固定鉄心3と一体的に移動する。
やがて、可動接点5が固定接点6に当接して停止すると、可動接点5によって固定接点6が導通され、モータMに通電される。
この時点では、可動鉄心4はまだ、固定鉄心3に当接していないため、可動接点5が係止部4bから離れて、可動鉄心4だけが、さらに固定鉄心3に当接するまで移動し、同時にコンタクトスプリング10が撓む。このため、可動鉄心4の係止部4bと可動接点5に設けられた絶縁ワッシャ5bとの間には隙間Cが形成され(図1(a)上半分参照)、コンタクトスプリング10により可動接点5が固定接点6に押し付けられ接点接触圧を得る。隙間Cの長さk1は、可動鉄心4の移動量L1から可動接点5の移動量L2を差し引いた大きさである。
(b)マグネットスイッチ1の接点寿命時(図2参照)。
スタータスイッチがオンされて、励磁コイル2が通電されると、新品時と同様に、可動鉄心4は固定鉄心3に吸引されて図1中の左方向へ移動し、可動接点5も固定鉄心3と一体的に移動する。
やがて、可動接点5が固定接点6に当接して停止すると同時に、ストッパ13と絶縁板12とが当接して停止する。可動接点5によって固定接点6が導通され、モータMに通電される。
この時点では、可動鉄心4はまだ、固定鉄心3に当接していないため、可動接点5が係止部4bから離れて、可動鉄心4だけが、さらに固定鉄心3に当接するまで移動し、同時にコンタクトスプリング10が撓む。このため、可動鉄心4の係止部4bと可動接点5に設けられた絶縁ワッシャ5bとの間には隙間Cが形成され(図2(b)参照)、コンタクトスプリング10により可動接点5が固定接点6に押し付けられ接点接触圧を得る。隙間Cの長さk2は、可動鉄心4の移動量L1から可動接点5の最大移動量L2max(すなわちL3)を差し引いた大きさである。
〔3.励磁コイル2への通電が停止された時〕
スタータスイッチがオフされて、励磁コイル2への通電が停止されると励磁コイル2の磁力が消滅して吸引力がなくなるので、可動鉄心4は、リターンスプリング9の付勢力によって固定鉄心3から遠ざかる方向(図1、2の右方向)へ移動し始める。この時、まだ、可動接点5と固定接点6は接触したままである。可動鉄心4が、隙間Cの長さだけ加速しながら移動し、可動鉄心4の係止部4bが可動接点5の絶縁ワッシャ5bのストッパ13よりも内側に衝突し、その衝撃力と可動接点5のリターンスプリング9の押し出し力とにより、可動接点5と固定接点6とが離れる。このため、一対の固定接点6の導通が断たれ、モータMへの通電が遮断される。
この後、可動鉄心4の係止部4bに可動接点5が係止されて、可動鉄心4と可動接点5は一体的に図1、2の右方向へ移動し、絶縁性ブッシュ5aがカバー23に当接して停止する。
尚、可動鉄心4の移動に伴って、グリースが可動接点5側に上がってこようとするが、絶縁ワッシャ5bと絶縁ワッシャ5bと一体的に設けられたストッパ13とが、可動接点5側へのグリースの侵入を防ぐ。
〔実施例1の効果〕
励磁コイル2非通電時におけるストッパ13と絶縁板12との間の長さL3を、励磁コイル2通電時の可動鉄心4の移動量L1よりも小さくなるようにすることにより、可動接点5の最大移動量L2maxを励磁コイル2通電時の可動鉄心4の移動量L1よりも小さくでき、ストッパ13を設けるという簡単な改良だけで、接点寿命時においても、励磁コイル2通電時に、可動接点5と係止部4bとの間に十分な隙間Cを確保することができる。このため、接点寿命時においても、十分な分離力を得ることができる。
尚、十分な衝突力及び分離力を得るためには、隙間Cは0.5mm以上あることが望ましいが、本実施例では、ストッパを設けるだけで、主要部品の設計変更をすることなく、接点寿命時における隙間Cの大きさを0.6mmとでき、十分な衝突力及び分離力を得ることができる。
そして、接点寿命時においても、励磁コイル2通電時に、可動鉄心4の移動量L1が可動接点5の最大移動量L2maxよりも大きくなるため、コンタクトスプリング10が撓み、十分な接点接触圧が得られ、接点のばたつきや、接点の異常な発熱を防止することができる。
また、ストッパ13を、絶縁ワッシャ5bと一体的に成形しているために、部品点数や加工工数を増やすことなく、ストッパ13を設けることができるため、コストを低減できる。また、すでに量産されている製品においても、絶縁部材のみを交換するだけで済み、低コストにて、可動接点5と固定接点6の分離力を維持することができる。
そして、ストッパ13を、絶縁ワッシャ5b全周にわたって絶縁板12側へ突出する突出縁部とすることにより、可動接点5側へのグリースの侵入を防ぎ、可動接点5にグリースが付着することにより生じる電気抵抗の増大といった不具合を回避することができる。
実施例2のマグネットスイッチ1の構成を図6を用いて説明する。
実施例1では、ストッパ13を絶縁ワッシャ5bと一体的に、つまり可動接点5側に設けたが、実施例2では、ストッパ13を絶縁板12に設ける。
絶縁板12には可動鉄心4が通過する穴12aが設けられ、可動接点5の方向に固定接点6が当接している。ストッパ13は、板状であり、絶縁板12の可動接点5方向に、穴12aの周辺で、固定接点6と干渉しない位置に設けられる。ストッパ13は、絶縁板12と一体的に形成しても、別体に形成してもよい。
これにより、可動接点5にストッパ13を設けることが困難な場合でも、ストッパ13を可動接点5と絶縁板12との間に設けることができ、接点寿命時においても、隙間Cを形成することができる。
尚、実施例1では、絶縁ワッシャ5bとストッパ13を一体形成したが、ストッパ13を形成した後に、絶縁ワッシャ5bと接着して設けてもよい。
(a)は、新品時のマグネットスイッチの側部断面図である。上半分が励磁コイル通電時、下半分が励磁コイル非通電時である。(b)は、(a)の要部拡大図である(実施例1)。 (a)接点寿命時のマグネットスイッチの側部断面図である。上半分が励磁コイル通電時、下半分が励磁コイル非通電時である。(b)は、(a)の要部拡大図である(実施例1)。 マグネットスイッチを用いたスタータの部分断面図である。 後端側からみたマグネットスイッチの部分断面図である(実施例1)。 ストッパが設けられた絶縁ワッシャの斜視図である(実施例1)。 ストッパが設けられた絶縁板の正面図(a)と側部断面図(b)である(実施例2)。 (a)は、従来のマグネットスイッチの新品時の励磁コイル通電時の側部断面図である。(b)は、(a)の要部拡大図である。 (a)は、従来のマグネットスイッチの接点寿命時の励磁コイル通電時の側部断面図である。(b)は、(a)の要部拡大図である。
符号の説明
1 マグネットスイッチ
2 励磁コイル
3 固定鉄心
4 可動鉄心
4b 係止部
5 可動接点
5b 絶縁ワッシャ(絶縁部材)
6 固定接点
9 リターンスプリング(第1の弾性部材)
10 コンタクトスプリング(第2の弾性部材)
12 絶縁板
12a 穴
13 ストッパ(突出縁部)
C 隙間
L1 励磁コイル非通電時の可動鉄心と固定鉄心との間の長さ(励磁コイル通電時の可動接点の移動量)
L2 非通電時の可動接点と固定接点との間の長さ(新品時における励磁コイル通電時の可動接点の移動量)
L2max 可動接点の最大移動量
L3 励磁コイル非通電時におけるストッパと絶縁板との間の長さ
k1 新品時の隙間の長さ
k2 接点寿命時の隙間の長さ

Claims (4)

  1. 励磁コイルと、
    前記励磁コイルの一端側に配置される固定鉄心と、
    前記励磁コイル通電時に前記固定鉄心に吸引される可動鉄心と、
    前記可動鉄心を前記固定鉄心から遠ざける方向へ付勢する第1の弾性部材と、
    前記可動鉄心に相対変位可能に絶縁して配され、前記可動鉄心とともに移動する可動接点と、
    前記可動接点と対向配置され、前記可動接点の往復により前記可動接点と接離する固定接点と、
    前記可動接点を前記固定接点に接触する方向へ付勢する第2の弾性部材と、
    前記固定接点と前記励磁コイルとの間に挟持され、前記可動鉄心が通過する穴が設けられた絶縁板とを備えるマグネットスイッチであって、
    前記可動鉄心は、前記可動接点を係止する係止部を有し、
    前記可動接点は、前記第2の弾性部材により、前記可動接点を前記係止部に係止する方向へ付勢されて、前記可動鉄心の外周に変位可能に保持され、
    励磁コイル通電時には、前記可動鉄心が、前記可動接点を係止しながら前記可動接点と共に固定鉄心方向へ移動し、前記可動接点が前記固定接点と接触してからは、前記可動接点が前記係止部から離れて、前記可動鉄心のみが固定鉄心側へ移動し、
    励磁コイル通電停止時には、前記可動鉄心が前記第1の弾性部材の付勢力によって前記固定鉄心から遠ざかる方向へ移動し、前記係止部が前記可動接点を押し出すことにより前記可動接点が前記固定接点から離れるマグネットスイッチにおいて、
    前記可動接点と前記絶縁板との間に設けられたストッパを備え、
    該ストッパは、前記固定接点の磨耗により前記励磁コイル通電時の前記可動接点の移動量が最大となる接点寿命時において、前記可動接点の最大移動量L2maxと、励磁コイル通電時の可動接点の移動量L1との関係が、L1>L2maxとなるように規制することを特徴とするマグネットスイッチ。
  2. 請求項1に記載のマグネットスイッチにおいて、
    前記可動接点の固定接点側の、前記可動接点の前記固定接点が接触する部分よりも内側で前記可動接点と前記係止部との間には絶縁部材が設けられており、
    前記ストッパは、前記絶縁部材と一体的に形成することを特徴とするマグネットスイッチ。
  3. 請求項2に記載のマグネットスイッチにおいて、
    前記絶縁部材は円環板状の絶縁ワッシャであり、前記ストッパは、前記絶縁ワッシャの外周全周に連続して、絶縁板側に突出するように設けられた突出縁部であることを特徴とするマグネットスイッチ。
  4. 請求項1に記載のマグネットスイッチにおいて、
    前記ストッパは前記絶縁板の前記穴の周辺に可動接点側に突出するように設けられたことを特徴とするマグネットスイッチ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014031721A (ja) * 2012-08-01 2014-02-20 Denso Corp スタータ用電磁ソレノイド装置
WO2023234018A1 (ja) * 2022-05-30 2023-12-07 株式会社デンソー 電磁継電器

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