JP2007140175A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】可視像の形成位置が複数の像担持体で相対的にずれることによる重ね合わせずれと、速度設定処理で設定された駆動速度に変更したときの無端移動体の負荷変動による重ね合わせずれとを抑えることができる画像形成装置を提供する。
【解決手段】所定のタイミングでそれぞれの感光体1Y,M,C,Kに所定の基準トナー像を形成して中間転写ベルト8に転写した後、それぞれの基準トナー像をトナー像検知センサによって検知したタイミングに基づいてそれぞれの基準トナー像における互いの相対的な位置ズレ量を算出し、その算出結果に基づいてそれぞれの感光体の駆動速度を個別に設定する速度設定処理を連続して行う。
【選択図】図7

Description

本発明は、複数の像担持体にそれぞれ形成した可視像を転写体に重ね合わせて転写して重ね合わせ像を得る方式の複写機、ファクシミリ、プリンタ等の画像形成装置に関するものである。
従来、この種の画像形成装置としては、特許文献1に記載のものが知られている。この画像形成装置は、像担持体たる複数の感光体と、それぞれの感光体に対向する転写位置を順次通過するように無端移動せしめられる無端移動体たるベルト部材とを備えている。そして、駆動手段でそれぞれの感光体を個別に駆動し、可視像形成手段によってそれぞれの感光体の表面に互いに色の異なるトナー像を形成する。これらのトナー像は、ベルト部材の表面に保持されながら各転写位置を順次通過する記録紙の表面に転写手段によって重ね合わせて転写される。この重ね合わせの転写により、記録紙の表面上に多色トナー像が形成される。
かかる構成においては、各感光体を光走査する光学系の温度変化による光路の変動による露光位置の相対的なずれや、着脱可能な各感光体のガタツキによる各感光体の転写位置に対する配置位置の相対的なずれなどにより、トナー像形成位置が相対的にずれてしまうことがある。このようなずれが生ずると、記録紙に対する各色トナー像の重ね合わせずれが発生して、画質が低下してしまう。
特許文献1に記載の画像形成装置では、各感光体の駆動速度をそれぞれ個別に設定する速度設定処理を制御手段が実施して、各色トナー像の重ね合わせずれを抑えるようになっている。この速度設定処理においては、まず、所定のタイミングでそれぞれの感光体に所定の基準像たる基準トナー像を形成してベルト部材の表面に転写する。次いで、それぞれの基準トナー像を像検知手段たるフォトセンサによって検知したタイミングに基づいて、それぞれの基準トナー像における互いの相対的な位置ズレ量を算出する。そして、その算出結果に基づいてそれぞれの感光体の駆動速度を個別に設定する。これにより、各感光体それぞれ基準トナー像の相対的な位置ズレ量に対応する速度差で駆動することで、トナー像の形成位置を各感光体で同じにすることができる。その結果、記録紙上のトナー像の重ね合わせずれを抑制することが可能になる。
特開平10−20607号公報
ところが、特許文献1に記載の画像形成装置のように、各感光体に線速差をもたせる構成においては、速度設定処理で設定された駆動速度で各感光体を駆動させても、各色トナー像の重ね合わせずれを十分に抑えることができない場合があった。これは、それぞれの感光体を基準の駆動速度で駆動させて位置ズレ量を算出し、基準の駆動速度から算出結果に基づいた駆動速度に設定が変更されるため、各感光体を基準の駆動速度で駆動させたときと、各感光体をそれぞれ位置ずれ量に対応する速度差で駆動させたときとでベルト部材にかかる負荷が異なる。その結果、各感光体を基準の駆動速度で駆動させたときと、各感光体をそれぞれ位置ずれ量に対応する速度差で駆動させたときとでベルト部材の速度変動が異なってしまい、各色トナー像の重ね合わせずれを十分に抑えることができなかった。特に、位置ズレ量算出結果に基づいて設定された駆動速度が、基準の駆動速度と大幅に異なる場合は、ベルト部材にかかる負荷が大幅に異なってしまうため、速度設定処理後の各色トナー像の重ね合わせずれを十分に抑えることができなかった。
本発明は、以上の背景に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、次のような画像形成装置を提供することである。即ち、可視像の形成位置が複数の像担持体で相対的にずれることによる重ね合わせずれと、速度設定処理で設定された駆動速度に変更したときの無端移動体の負荷変動による重ね合わせずれとを抑えることができる画像形成装置である。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、移動する表面に可視像を担持する複数の像担持体と、それぞれの像担持体を個別に駆動する駆動手段と、それぞれの像担持体に可視像を形成する可視像形成手段と、それぞれの像担持体との対向位置を順次通過するように表面を無端移動させる無端移動体と、それぞれの像担持体の表面に形成された可視像を、該無端移動体の表面に保持される記録体に転写するか、あるいは該無端移動体の表面に転写した後に記録体に転写する転写手段と、該無端移動体の表面に担持される可視像を検知する像検知手段と、所定のタイミングでそれぞれの像担持体に所定の基準像を形成して該無端移動体の表面に転写した後、それぞれの基準像を該像検知手段によって検知したタイミングに基づいてそれぞれの基準像における互いの相対的な位置ズレ量を算出し、その算出結果に基づいてそれぞれの像担持体の駆動速度を個別に設定する速度設定処理を実施する制御手段とを備える画像形成装置において、上記速度設定処理を連続して行うことを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、請求項1の画像形成装置において、2回目以降の速度設定処理を行う際には、それぞれの像担持体を前回の速度設定処理の算出結果に基づいて算出された速度で駆動させるように、上記制御手段を構成したことを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項1または2の画像形成装置において、1回目の速度設定処理を行う際には、それぞれの像担持体を互いに同じ駆動速度で駆動させるように、上記制御手段を構成したことを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項1乃至3の何れかの画像形成装置において、それぞれの像担持体の駆動速度差を、それぞれの像担持体の単位時間あたりにおける表面移動量の差が1画素の半分の大きさよりも小さくなるように設定することを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、請求項1乃至4の何れかの画像形成装置において、複数の記録体に対して画像を連続的に形成する連続画像形成動作にて、先行する記録体に画像を形成するための画像形成動作と、後続の記録体に画像を形成するための画像形成動作との間に、上記基準像を形成しながらそれぞれの像担持体の駆動速度を設定するための画像形成動作を行う場合には、それぞれの画像形成動作を停止させることなく連続的に行わせるようにしたことを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、請求項1乃至5の何れかの画像形成装置において、上記速度設定処理にて、上記位置ズレ量の算出結果又は上記駆動速度の設定値を所定の数値の加算によって補正させるように、上記制御手段を構成したことを特徴とするものである。
また、請求項7の発明は、請求項1乃至6の画像形成装置において、画像形成装置の筺体内に配設されたぞれぞれの像担持体を、該筺体に設けられた開口を通して着脱可能にしたことを特徴とするものである。
また、請求項8の発明は、請求項1乃至7の画像形成装置において、上記像担持体と、これ表面を一様帯電せしめる帯電手段とを共通の支持体に支持させて1つのユニットを構成し、画像形成装置の筺体内に配設された複数の該ユニットを、それぞれ該筺体に設けられた開口を通して着脱可能にしたことを特徴とするものである。
請求項1乃至8の発明によれば、複数の像担持体から中間転写ベルトや紙搬送ベルトなどといった無端移動体の表面にそれぞれ転写した可視像の相対的な位置ずれ量に基づいて各像担持体の駆動速度を個別に設定する。この設定によって位置ずれ量に応じた線速差を各像担持体にもたせることで、可視像の形成位置が複数の像担持体で相対的にずれることによる重ね合わせずれを抑えることができる。そして、2回目以降の速度設定処理を行う際には、それぞれの像担持体を前回の速度設定処理の算出結果に基づいて算出された速度で駆動させるようにすれば、以下のような効果を得ることができる。すなわち、前回の速度設定処理で設定された駆動速度に変更したときの無体移動体にかかる負荷の変化によって生じる重ね合わせずれ量に基づいて各像担持体の駆動速度を再設定することができる。この2回目の以降の速度設定処理によって設定された線速差を各像担持体にもたせることで、速度設定処理で設定された駆動速度に変更したときの無体移動体にかかる負荷の変化によって生じる重ね合わせずれをも抑えることができる。よって、一回のみ速度処理設定を行うものに比べて、重ね合わせずれを抑えることができる。
以下、本発明を適用した画像形成装置として、電子写真方式のプリンタ(以下、単にプリンタという)の一実施形態について説明する。
まず、本プリンタの基本的な構成について説明する。図1は、本プリンタを示す概略構成図である。同図において、このプリンタは、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック(以下、Y、M、C、Kと記す)のトナー像を生成するための4つのプロセスユニット6Y,M,C,Kを備えている。これらは、画像形成物質として、互いに異なる色のY,M,C,Kトナーを用いるが、それ以外は同様の構成になっており、寿命到達時に交換される。Yトナー像を生成するためのプロセスユニット6Yを例にすると、図2に示すように、ドラム状の感光体1Y、ドラムクリーニング装置2Y、除電装置(不図示)、帯電装置4Y、現像器5Y等を備えている。画像形成ユニットたるプロセスユニット6Yは、プリンタ本体に脱着可能であり、一度に消耗部品を交換できるようになっている。
上記帯電装置4Yは、図示しない駆動手段によって図中時計回りに回転せしめられる感光体1Yの表面を一様帯電せしめる。像担持体たる感光体1Yの一様帯電せしめられた表面は、レーザー光Lによって露光走査されてY用の静電潜像を担持する。このYの静電潜像は、Yトナーと磁性キャリアとを含有するY現像剤を用いる現像器5YによってYトナー像に現像される。そして、後述する中間転写ベルト8上に中間転写される。ドラムクリーニング装置2Yは、中間転写工程を経た後の感光体1Y表面に残留したトナーを除去する。また、上記除電装置は、クリーニング後の感光体1Yの残留電荷を除電する。この除電により、感光体1Yの表面が初期化されて次の画像形成に備えられる。他色のプロセスユニット(6M,C,K)においても、同様にして感光体(1M,C,K)上に(M,C,K)トナー像が形成されて、中間転写ベルト8上に中間転写される。
上記現像器5Yは、そのケーシングの開口から一部露出させるように配設された現像ロール51Yを有している。また、互いに平行配設された2つの搬送スクリュウ55Y、ドクターブレード52Y、トナー濃度センサ(以下、Tセンサという)56Yなども有している。
現像器5Yのケーシング内には、磁性キャリアとYトナーとを含む図示しないY現像剤が収容されている。このY現像剤は2つの搬送スクリュウ55Yによって撹拌搬送されながら摩擦帯電せしめられた後、上記現像ロール51Yの表面に担持される。そして、ドクターブレード52Yによってその層厚が規制されてからY用の感光体1Yに対向する現像領域に搬送され、ここで感光体1Y上の静電潜像にYトナーを付着させる。この付着により、感光体1Y上にYトナー像が形成される。現像器5Yにおいて、現像によってYトナーを消費したY現像剤は、現像ロール51Yの回転に伴ってケーシング内に戻される。
2つの搬送スクリュウ55Yの間には仕切壁が設けられている。この仕切壁により、現像ロール51Yや図中右側の搬送スクリュウ55Y等を収容する第1供給部53Yと、図中左側の搬送スクリュウ55Yを収容する第2供給部54Yとがケーシング内で分かれている。図中右側の搬送スクリュウ55Yは、図示しない駆動手段によって回転駆動せしめられ、第1供給部53Y内のY現像剤を図中手前側から奥側へと搬送しながら現像ロール51Yに供給する。図中右側の搬送スクリュウ55Yによって第1供給部53Yの端部付近まで搬送されたY現像剤は、上記仕切壁に設けられた図示しない開口部を通って第2供給部54Y内に進入する。第2供給部54Y内において、図中左側の搬送スクリュウ55Yは、図示しない駆動手段によって回転駆動せしめられ、第1供給部53Yから送られてくるY現像剤を図中右側の搬送スクリュウ55Yとは逆方向に搬送する。図中左側の搬送スクリュウ55Yによって第2供給部54Yの端部付近まで搬送されたY現像剤は、上記仕切壁に設けられたもう一方の開口部(図示せず)を通って第1供給部53Y内に戻る。
透磁率センサからなる上述のTセンサ56Yは、第2供給部54Yの底壁に設けられ、その上を通過するY現像剤の透磁率に応じた値の電圧を出力する。トナーと磁性キャリアとを含有する二成分現像剤の透磁率は、トナー濃度と良好な相関を示すため、Tセンサ56YはYトナー濃度に応じた値の電圧を出力することになる。この出力電圧の値は、図示しない制御部に送られる。この制御部は、Tセンサ56Yからの出力電圧の目標値であるY用Vtrefを格納したRAMを備えている。このRAM内には、他の現像器に搭載された図示しないTセンサからの出力電圧の目標値であるM用Vtref、C用Vtref、K用Vtrefのデータも格納されている。Y用Vtrefは、後述するY用のトナー搬送装置の駆動制御に用いられる。具体的には、上記制御部は、Tセンサ56Yからの出力電圧の値をY用Vtrefに近づけるように、図示しないY用のトナー搬送装置を駆動制御して第2供給部54Y内にYトナーを補給させる。この補給により、現像器5Y内のY現像剤中のYトナー濃度が所定の範囲内に維持される。他のプロセスユニットの現像器についても、M,C,K用のトナー搬送装置を用いた同様のトナー補給制御が実施される。
先に示した図1において、プロセスユニット6Y,M,C,Kの図中下方には、光書込ユニット7が配設されている。潜像形成手段たる光書込ユニット7は、画像情報に基づいて発したレーザー光Lにより、プロセスユニット6Y,M,C,Kにおけるそれぞれの感光体を走査する。この走査により、感光体1Y,M,C,K上にY,M,C,K用の静電潜像が形成される。なお、光書込ユニット7は、光源から発したレーザー光(L)を、モータによって回転駆動されるポリゴンミラー上での反射によって主走査方向に偏向せしめながら、複数の光学レンズやミラーを介して感光体に照射するものである。
光書込ユニット7の図中下側には、給紙カセット26、これらに組み込まれた給紙ローラ27など有する紙収容手段が配設されている。給紙カセット26は、シート状の記録体たる転写紙Pを複数枚重ねて収納しており、それぞれの一番上の転写紙Pには給紙ローラ27を当接させている。給紙ローラ27が図示しない駆動手段によって図中反時計回りに回転せしめられると、一番上の転写紙Pが給紙路70に向けて送り出される。
この給紙路70の末端付近には、レジストローラ対28が配設されている。レジストローラ対28は、転写紙Pを挟み込むべく両ローラを回転させるが、挟み込んですぐに回転を一旦停止させる。そして、転写紙Pを適切なタイミングで後述の2次転写ニップに向けて送り出す。
プロセスユニット6Y,M,C,Kの図中上方には、中間転写体たる中間転写ベルト8を張架しながら無端移動せしめる無端移動体たる転写ユニット15が配設されている。この転写ユニット15は、中間転写ベルト8の他、2次転写バイアスローラ19、クリーニング装置10などを備えている。また、4つの1次転写バイアスローラ9Y,M,C,K、2次転写バックアップローラ12、クリーニングバックアップローラ13、テンションローラ14なども備えている。中間転写ベルト8は、これら7つのローラに張架されながら、少なくとも何れか1つのローラの回転駆動によって図中反時計回りに無端移動せしめられる。1次転写バイアスローラ9Y,M,C,Kは、このように無端移動せしめられる中間転写ベルト8を感光体1Y,M,C,Kとの間に挟み込んでそれぞれ1次転写ニップを形成している。これらは中間転写ベルト8の裏面(ループ内周面)にトナーとは逆極性(例えばプラス)の転写バイアスを印加する方式のものである。1次転写バイアスローラ9Y,M,C,Kを除くローラは、全て電気的に接地されている。中間転写ベルト8は、その無端移動に伴ってY,M,C,K用の1次転写ニップを順次通過していく過程で、感光体1Y,M,C,K上のY,M,C,Kトナー像が重ね合わせて1次転写される。これにより、中間転写ベルト8上に4色重ね合わせトナー像(以下、4色トナー像という)が形成される。
上記2次転写バックアップローラ12は、2次転写ローラ19との間に中間転写ベルト8を挟み込んで2次転写ニップを形成している。中間転写ベルト8上に形成された可視像たる4色トナー像は、この2次転写ニップで転写紙Pに転写される。そして、転写紙Pの白色と相まって、フルカラートナー像となる。2次転写ニップを通過した後の中間転写ベルト8には、転写紙Pに転写されなかった転写残トナーが付着している。これは、クリーニング装置10によってクリーニングされる。2次転写ニップで4色トナー像が一括2次転写された転写紙Pは、転写後搬送路71を経由して定着装置20に送られる。
定着装置20は、内部にハロゲンランプ等の発熱源を有する定着ローラ20aと、これに所定の圧力で当接しながら回転する加圧ローラ20bとによって定着ニップを形成している。定着装置20内に送り込まれた転写紙Pは、その未定着トナー像担持面を定着ローラ20aに密着させるようにして、定着ニップに挟まれる。そして、加熱や加圧の影響によってトナー像中のトナーが軟化さしめられて、フルカラー画像が定着せしめられる。
定着装置20内でフルカラー画像が定着せしめられた転写紙Pは、定着装置20を出た後、排紙路72と反転前搬送路73との分岐点にさしかかる。この分岐点には、第1切替爪75が揺動可能に配設されており、その揺動によって転写紙Pの進路を切り替える。具体的には、爪の先端を反転前送路73に近づける方向に動かすことにより、転写紙Pの進路を排紙路72に向かう方向にする。また、爪の先端を反転前搬送路73から遠ざける方向に動かすことにより、転写紙Pの進路を反転前搬送路73に向かう方向にする。
第1切替爪75によって排紙路72に向かう進路が選択されている場合には、転写紙Pは、排紙路72から排紙ローラ対100を経由した後、機外へと配設されて、プリンタ筺体の上面に設けられたスタック50a上にスタックされる。これに対し、第1切替爪75によって反転前搬送路73に向かう進路が選択されている場合には、転写紙Pは反転前搬送路73を経て、反転ローラ対21のニップに進入する。反転ローラ対21は、ローラ間に挟み込んだ転写紙Pをスタック部50aに向けて搬送するが、転写紙Pの後端をニップに進入させる直前で、ローラを逆回転させる。この逆転により、転写紙Pがそれまでとは逆方向に搬送されるようになり、転写紙Pの後端側が反転搬送路74内に進入する。
反転搬送路74は、鉛直方向上側から下側に向けて湾曲しながら延在する形状になっており、路内に第1反転搬送ローラ対22、第2反転搬送ローラ対23、第3反転搬送ローラ対24を有している。転写紙Pは、これらローラ対のニップを順次通過しながら搬送されることで、その上下を反転させる。上下反転後の転写紙Pは、上述の給紙路70に戻された後、再び2次転写ニップに至る。そして、今度は、画像非担持面を中間転写ベルト8に密着させながら2次転写ニップに進入して、その画像非担持面に中間転写ベルトの第2の4色トナー像が一括2次転写される。この後、転写後搬送路71、定着装置20、排紙路72、排紙ローラ対100を経由して、機外のスタック部50a上にスタックされる。このような反転搬送により、転写紙Pの両面にフルカラー画像が形成される。
上記転写ユニット15と、これよりも上方にあるスタック部50aとの間には、ボトル支持部31が配設されている。このボトル支持部31は、Y,M,C,Kトナーを収容するトナー収容部たるトナーボトル32Y,M,C,Kを搭載している。トナーボトル32Y,M,C,Kは、互いに水平よりも少し傾斜した角度で並ぶように配設され、Y、M、C、Kという順で配設位置が高くなっている。トナーボトル32Y,M,C,K内のY,M,C,Kトナーは、それぞれ後述するトナー搬送装置により、プロセスユニット6Y,M,C,Kの現像器に適宜補給される。これらのトナーボトル32Y,M,C,Kは、プロセスユニット6Y,M,C,Kとは独立してプリンタ本体に脱着可能である。
図3は本プリンタの電気回路の一部を示すブロック図である。図において制御部150には、プロセスユニット6Y,M,C,K、光書込ユニット8、給紙カセット26、レジストローラ対28、転写ユニット15、トナー像検知センサ69、データ入力ポート68などが接続されている。また、Y,M,C,K感光体モータ90Y,M,C,Kや、Y,M,C,Kギヤセンサ91Y,M,C,Kなども接続されている。トナー像検知センサ69は、中間転写ベルト(8)上に転写された後述の基準トナー像を検知するものである。また、Y,M,C,K感光体モータ90Y,M,C,Kは、Y,M,C,K感光体(1Y,M,C,K)を回転駆動するものである。また、Y,M,C,Kギヤセンサ91Y,M,C,Kは、Y,M,C,K感光体の回転軸部材に固定されたギヤに付された目印を検知するものである。
制御部150は、演算処理を実施するCPU150aと、データを記憶するRAM150bとを備えている。そして、所定のタイミングが到来する毎に、速度設定処理を実施するようになっている。この速度設定処理では、まず、図1に示した感光体1Y,M,C.Kを回転させながら一様帯電せしめる。そして、所定の画素パターンかからなるY,M,C,K基準トナー像を形成するための静電潜像を、レーザー光の走査によって4つの感光体1Y,M,C,Kにそれぞれ形成せしめる。そして、これらの現像によって感光体1Y,M,C,K上で得られたY,M,C,K基準トナー像を、それぞれ中間転写ベルト8上に転写せしめる。
次に、本プリンタの特徴的な構成について説明する。
感光体1Y,M,C,Kに対する基準トナー像用の光走査は、図4に示すように、それぞれ、Y,M,C,K基準トナー像がそれぞれ中間転写ベルト8上でベルト移動方向に等間隔で転写されるようなタイミングで開始される。中間転写ベルト8上に等間隔に並ぶように転写されたY,M,C,K基準トナー像Ty,Tm,Tc,Tkは、反射型フォトセンサからなるトナー像検知センサ69によって順次検知される。通常であれば、トナー像検知センサ69によるY,M,C,K基準トナー像の検知間隔は等しくなる。しかし、温度変化によって光書込ユニット内におけるレーザー光の光路が変動したり、プロセスユニット6Y,M,C,Kががたついたりすると、感光体1Y,M,C,Kに対する光書込位置が互いに相対的にずれて、Y,M,C,K基準トナー像が等間隔に形成されなくなる。そして、トナー像検知センサ69によるY,M,C,K基準トナー像の検知間隔が等しくなくなる。このような状態では、プリントアウト時の各色トナー像に重ね合わせずれが発生することになる。そこで、制御部150は、Y,M,C,K基準トナー像のトナー像検知センサ69による検知間隔のバラツキに基づいて、Y,M,C,K感光体モータ90Y,M,C,Kの駆動速度をそれぞれ個別に設定する。そして、この設定により、必要に応じてプリント動作時の各感光体に線速差をもたせて、各色トナー像を各1次転写ニップで正確に重ね合わせるようにする。
図5は、制御部150によって実施される速度設定処理の制御フローの一例を示すフローチャートである。この速度設定処理は、図示しないプリンタの主電源が投入された直後や、主電源が投入された状態で所定時間が経過する毎に実施される。この速度設定処理では、まず、各感光体や中間転写ベルトの駆動が開始された後、Y,M,C,K基準トナー像を形成するための光書込が各感光体に対して行われる(ステップ1:以下、ステップをSと記す)。この光書込によって得られた静電潜像は、それぞれ対応する現像器によって現像されてY,M,C,K基準トナー像になった後(S2)、それぞれ中間転写ベルト上に転写される(S3)。中間転写ベルト上に転写されたY,M,C,K基準トナー像は、それぞれトナー像検知センサによって順次検知される(S4)。この検知の過程において、制御部は、Y基準トナー像検知時点からK基準トナー像検知時点までの時間であるYK検知間隔、M基準トナー像検知時点からK基準トナー像検知時点までの時間であるMK検知間隔をそれぞれ計測する(S5)。また、C基準トナー像検知時点からK基準トナー像検知時点までの時間であるCK検知間隔も計測する(S5)。そして、YK検知間隔、MK検知間隔、CK検知間隔からそれぞれ所定値X1、X2、X3を減算して、YK転写ずれ量D1、CK転写ずれ量D2、MK転写ずれ量D3をそれぞれ算出する(S6、S7、S8)。これらの転写ずれ量がそれぞれ「ゼロ」である場合には、K基準トナー像と、Y,M,C基準トナー像とに転写ずれがないことになる。
制御部150の上記RAM(150b)には、各転写ずれ量D1、D2、D3について、それぞれその転写ずれ量の値と、予めの試験によって確認されている適切な駆動速度差補正値とを関連付けるずれ補正データテーブルが記憶されている。これら駆動速度差補正値は、その値だけの駆動速度差をK用の感光体とY,M,C感光体との間に設けることで、Y,M,Cトナー像をKトナー像にピッタリと重ね合わせることができることを示している。制御部150は、各転写ずれ量D1,D2,D3を算出すると、YK転写ずれ量D1に対応する駆動速度差をYK用補正データテーブルから特定し、その分だけ標準速度から増減した値に、Y用の感光体の駆動速度を設定する(S9)。転写ずれ量D2、D3についても、同様の処理を行って、M用の感光体、C用の感光体の駆動時間をそれぞれ特定した駆動速度差の分だけ増減した値に設定する(S10、S11)。そして、各感光体と中間転写ベルトの駆動を停止する(S12)。次に、駆動速度設定が何回目かを判断し(S13)、1回目の場合は、1回目で設定した駆動速度「標準速度±特定した駆動速度差」で各感光体と、中間転写ベルトを駆動開始し各色の光書込みを実施する(S14)。その後S2〜S13を同様に実施する。なお、2回目の駆動速度は、「標準速度±1回目で特定した駆動速度差±2回目で特定した駆動速度差」に設定される。そして、次回のプリントジョブ時には、K用の感光体については所定の標準速度で駆動し、且つ、Y,M,C用の感光体については、それぞれ図示の速度設定処理で設定した駆動速度で駆動して、各色のトナー像を形成する。
図7は、4つの感光体1Y,M,C,Kと、転写ユニットと、それらの周囲構成とを示す拡大構成図である。同図において、感光体1Y,M,C,Kは、それぞれ、図示しない軸受けにより、その回転軸を中心にして回転可能に支持されている。それぞれの回転軸の一端部には、感光体1Y,M,C,Kよりも遙かに大きな経の感光体ギヤ101Y,M,C,Kが固定されている。K用の感光体ギヤ101Kには、K感光体モータ102Yのモータ軸に固定されたK原動ギヤ103Kが噛み合っている。また、C用の感光体ギヤ101Cには、C感光体モータ102Cのモータ軸に固定されたC原動ギヤ103Cが噛み合っている。また、M用の感光体ギヤ101Mには、M感光体モータ102Mのモータ軸に固定されたM原動ギヤ103Mが噛み合っている。また、Y用の感光体ギヤ101Yには、Y感光体モータ102Yのモータ軸に固定されたY原動ギヤ103Yが噛み合っている。
各感光体ギヤ103Y,M,C,Kには、それぞれその最大偏心箇所に光反射性材料からなる目印104Y,M,C,Kが付されており、これは反射型フォトセンサからなるギヤセンサ105Y、M、C、Kによって所定の回転角度で検知される。
カラープリントよりも需要の高いモノクロプリント時においては、K用の感光体1Kだけを駆動させるようにすることで、他の感光体1Y,M,Cやモータの消耗を抑えたり、省エネルギー化を図ったりする。この際、転写ユニット15は、4つの感光体1Y,M,C,Kのうち、K用の感光体1Kだけに中間転写ベルト8を接触させるような姿勢をとる。
モノクロプリント時には、このようにして、K用の感光体1Kだけが回転駆動されることから、K用の感光体ギヤ103Kと、他の感光体ギヤ103Y,M,Cとの最大偏心箇所の位相は、一度合わせたとしても、その後にどうしても異なってくる。そこで、本プリンタでは、プリント動作終了時に、各ギヤセンサからの検知結果に基づいて、各感光体ギヤの回転位相を合わせるように、各感光体モータをそれぞれ個別に停止させるようになっている。
次に、実施形態に係るプリンタに、より特徴的な構成を付加した実施例のプリンタについて説明する。なお、以下に特筆しない限り、実施例に係るプリンタの基本的な構成は、実施形態に係るプリンタと同様である。
図6は、感光体1Y,M,C,Kに対する副走査方向における光走査開始位置の相対位置関係を示す模式図である。図中○で囲ったY,M,C,Kのアルファベットは、それぞれ感光体1Y,M,C,Kに対する1ドット目のレーザー照射スポットを示している。また、同図において、点線の○で囲ったCは、C用の感光体1Cに対する1ドット目のレーザー照射予定位置を示している。また、同時において、L1は、1ドットの副走査方向における長さを示している。また、(L1/2)は、言うまでもなく、L1の半分の長さを示している。また、先に説明したように、本プリンタにおいては、Y,M,C用の感光体1Y,M,Cの駆動速度を、標準速度で駆動されるK用の感光体1Kにを基準にしてそれぞれ設定するようになっている。
同図において、C用の感光体1Cに対する1ドット目のレーザースポット照射位置が図中点線の○で囲ったCの位置であると、Cトナー像とKトナー像とは、副走査方向において(L1/2)以上、即ち、1ドットのサイズの半分以上の重ね合わせずれが発生してしまう。このような副走査方向におけるずれを解消するべく、単純に、レーザー光の照射時間をその分だけずらすといったことを行うことはできない。レーザー光は主走査方向に移動しているため、予定の照射開始タイミングからわずかにずらして照射を開始すると、主走査方向における端部よりも中央よりから、端部に対応する光書込を行ってしまうからである。照射開始タイミングをずらすには、少なくとも、1ドット分(1ライン)単位でずらす必要があるのである。ここで、C用の感光体1Cに対する照射開始タイミングを当初の予定から1ドット分だけ遅らせたとする。すると、C用の感光体1Cに対する光書込開始位置が、図中において点線の○で囲ったCの位置から、実線○で囲ったCの位置に、シフトする。そして、Cトナー像とKトナー像との重ね合わせずれが、(L1/2)よりも短い長さになる。即ち、重ね合わせずれが低減されるのである。このように照射開始タイミングをずらすことで、感光体間に線速差をもたせることなく、重ね合わせずれ量を(L1/2)以下に留めることができる。Mトナー像とKトナー像、Cトナー像とKトナー像との関係においても、同様にして、感光体間に線速差をもたせることなく、重ね合わせずれ量を(L1/2)以下に留めることができる。
そこで、本実施例に係るプリンタにおいては、上述の速度設定処理において、各基準トナー像の検知タイミングに基づいて、Y,M,Cの3色のうち、Kとの重ね合わせずれが(L1/2)以上になる演算結果となったものについては、次のような処理を行うようになっている。即ち、まず、図7に示したように、予定の照射開始タイミングよりも1ドット分だけ、照射開始タイミングを早めるあるいは遅らせる設定をする。これにより、感光体の駆動速度を変化させることなく、(L1/2)以上の長さで生ずるはずであった重ね合わせずれ量を、(L1/2)以下に留め得る設定にする。
但し、このような設定をしたとしても、(L1/2)以下の長さで、重ね合わせずれが発生してしまう。そこで、この(L1/2)以下の長さの重ね合わせずれ量について、Y、M又はC用の感光体1Y、1M又は1Cの駆動速度の設定を変更して、K用の感光体1Kの駆動速度(標準速度)とに線速差をもたせる。
かかる構成では、(L1/2)以上の重ね合わせずれを感光体の線速差によってのみ抑える場合に比べて、線速差を小さくしつつ、重ね合わせずれを感光体の線速によってのみ抑える場合と同様に重ね合わせずれを抑えることができる。
また、2回目の各感光体1K、1Y、1M、1Cの駆動速度の設定は、所定の標準速度に一回目で特定した駆動速度差と2回目で特定した駆動速度差とを足し合わせたものとなる。このため、一回目で特定した駆動速度差および2回目で特定した駆動速度差は、それぞれ(L1/2)以下の重ね合わせずれを補正する速度差であったとしても、それらを足し合わせたものが、(L1/2)以上の長さで生ずる速度差となる場合がある。このため、1回目で駆動速度差を特定するために用いられた重ね合わせずれ量と、2回目で駆動速度差を特定するために用いられた重ね合わせずれ量との合計が(L1/2)以上の場合は、予定の照射開始タイミングよりも1ドット分だけ、照射開始タイミングの設定を変更し、照射開始タイミングの設定変更後の重ね合わせずれ量について駆動速度の設定を変更するようにする。これにより、2回目の速度設定処理後のK用感光体の駆動速度差を(L1/2)以下の重ね合わせずれ量から算出された場合の駆動速度差にすることができる。
また、本プリンタは、上述の速度設定処理を行うにあたって、Y,M,C用の感光体1Y,M,C(以下、カラー感光体という)を、それぞれ先の速度設定処理で設定した駆動速度で駆動するのではなく、これらもK用の感光体1Kと同様に標準速度で駆動するようになっている。かかる構成においては、各カラー感光体を先の速度設定処理で設定した駆動速度で駆動することによって駆動速度の補正値を積み重ねてしまうことによる計算処理の煩雑化や精度低下を回避することができる。
また、本プリンタの速度設定処理は、K用の感光体1Kと同様に標準速度で駆動して1回目の速度設定処理を行った後、1回目の速度設定処理で設定した駆動速度で2回目の速度設定処理を行うようになっている。これにより、K用の感光体1Kと同様に標準速度で駆動して速度設定処理で設定した駆動速度で各感光体を駆動させたときに生じるずれを抑制することができる。
上述したように、速度設定処理については、図示しない主電源が投入された状態で所定時間が経過する毎(例えば所定枚数のプリントアウトが行われる毎)に行うようになっている。そして、速度設定処理をすべきタイミングが、複数の転写紙Pに対して画像を連続的にプリントアウトしていく連続画像形成動作たる連続プリント動作中に到来することもある。かかる到来があった場合、先行する転写紙Pに対応するプリント動作と、後続の転写紙Pに対応するプリント動作との間のタイミング(以下、紙間タイミングという)に、速度設定処理を実行することが可能であるが、この場合、速度設定処理に長時間を要してしまうと、ユーザーの待機時間を延ばしてしまうことになる。そこで、本プリンタにおいては、紙間タイミングに速度設定処理を行う場合には、先行するプリント動作、速度設定処理用の動作、後続するプリント動作をそれぞれ停止させることなく、連続的に行うようになっている。かかる構成では、何れかのプリント動作を停止させてしまう場合に比べて、ユーザーの待機時間を短縮することができる。
ところで、完成直後のプリンタであっても、製造ロットの違いなどに起因して、上述のトナー像検知センサの検知感度や、各感光体に対する駆動負荷などが標準のものよりも大きく異なっていると、上述したずれ補正データテーブルの関係が得られなくなる。そして、このことにより、通常通りに速度設定処理をしたのでは、重ね合わせずれが良好に低減されないといった事態が起こってしまう。但し、この場合には、一般に、速度設定処理後の重ね合わせずれ量が、一定の値になることが殆どである。そこで、本プリンタにおいては、このような場合には、位置ズレ量たる上述のYK転写ずれ量D1、CK転写ずれ量D2、あるいは、MK転写ずれ量D3に所定の数値の加算を加算して補正するようになっている。これらずれ時間に所定の数値を加算することは、駆動速度に所定の数値を加算することと同じである。かかる構成では、トナー像検知センサの検知感度や、各感光体に対する駆動負荷に製品毎の誤差がある場合でも、各色トナー像の重ね合わせずれを良好に抑えることができる。なお、所定の数値を加算する具体的方法は次の通りである。即ち、先に示した図5のフローチャートにおいて、S8の処理の後に、YK転写ずれ量D1、CK転写ずれ量D2、あるいはMK転写ずれ量D3に所定の数値を加算するのである。
(1)
以上、本実施形態の画像形成装置によれば、位置ずれ量に応じた線速差を各像担持体にもたせることで、可視像の形成位置が複数の像担持体で相対的にずれることによる重ね合わせずれを抑えることができる。
(2)
また、2回目以降の速度設定処理を行う際には、それぞれの像担持体を前回の速度設定処理の算出結果に基づいて算出された速度で駆動させるようにすることで、以下のような効果を得ることができる。すなわち、前回の速度設定処理で設定された駆動速度に変更したときの無体移動体の負荷変動による重ね合わせずれを抑えることができる。これにより、1回目の速度設定処理で可視像の形成位置が複数の像担持体で相対的にずれることによる重ね合わせずれを抑え、2回目以降の速度設定処理で前回の速度設定処理で設定された駆動速度に変更したときの無体移動体の負荷変動による重ね合わせずれを抑えるので、重ねあわせズレ量を十分に抑えることができる。
(3)
また、1回目の速度設定処理を行う際には、それぞれの像担持体を互いに同じ駆動速度で駆動させるようにすることで、各カラー感光体を先の速度設定処理で設定した駆動速度で駆動することによって駆動速度の補正値を積み重ねてしまうことによる計算処理の煩雑化や精度低下を回避することができる。
(4)
また、それぞれの像担持体の駆動速度差を、それぞれの像担持体の単位時間あたりにおける表面移動量の差が1画素Lの半分(1/2L)の大きさよりも小さくなるように設定している。かかる構成においては、(L1/2)以上の重ね合わせずれを感光体の線速差によってのみ抑える場合に比べて、線速差を小さくしつつ、重ね合わせずれを感光体の線速によってのみ抑える場合と同様に重ね合わせずれを抑えることができる。
(5)
また、本実施形態の画像形成装置においては、紙間タイミングに速度設定処理を行う場合には、先行するプリント動作、速度設定処理用の動作、後続するプリント動作をそれぞれ停止させることなく、連続的に行うようになっている。かかる構成では、何れかのプリント動作を停止させてしまう場合に比べて、ユーザーの待機時間を短縮することができる。
(6)
また、速度設定処理にて、上記位置ズレ量の算出結果又は上記駆動速度の設定値を所定の数値の加算によって補正させるように構成することで、トナー像検知センサの検知感度や、各感光体に対する駆動負荷に製品毎の誤差がある場合でも、各色トナー像の重ね合わせずれを良好に抑えることができる。
(7)
また、感光体を、着脱可能にしたことで寿命到達時に交換することができる。
(8)
また、感光体、ドラムクリーニング装置、除電装置(不図示)、帯電装置、現像器5Y等を共通の支持体に支持させてプロセスユニットを構成し、プロセスユニットを、プリンタ本体に脱着可能とすることで、一度に消耗部品を交換することできる。
実施形態に係るプリンタを示す概略構成図。 同プリンタのY用のプロセスユニットと、その周囲とを示す拡大構成図。 側面カバーを開いた状態の同プリンタの反転搬送ユニット及び筺体を示す拡大構成図。 同プリンタの転写ユニットを示す斜視図。 同プリンタの制御部によって実施される速度設定処理の制御フローの一例を示すフローチャート。 同プリンタのY,M,C,K用の感光体に対する副走査方向における光走査開始位置の相対位置関係を示す模式図。 4つの感光体と、転写ユニットと、それらの周囲構成とを示す拡大構成図。
符号の説明
1Y,M,C,K 感光体(像担持体)
4Y 帯電装置(耐電手段)
6Y、M、C、K プロセスユニット(ユニット)
8 中間転写ベルト(無端移動体)
15 転写ユニット(転写手段)
101Y,M,C,K 感光体ギヤ(駆動手段の一部)
102Y,M,C,K 感光体モータ(駆動手段の一部)
103Y,M,C,K 原動ギヤ(駆動手段の一部)
150 制御部(制御手段)
P 転写紙(記録体)

Claims (8)

  1. 移動する表面に可視像を担持する複数の像担持体と、それぞれの像担持体を個別に駆動する駆動手段と、それぞれの像担持体に可視像を形成する可視像形成手段と、それぞれの像担持体との対向位置を順次通過するように表面を無端移動させる無端移動体と、それぞれの像担持体の表面に形成された可視像を、該無端移動体の表面に保持される記録体に転写するか、あるいは該無端移動体の表面に転写した後に記録体に転写する転写手段と、該無端移動体の表面に担持される可視像を検知する像検知手段と、所定のタイミングでそれぞれの像担持体に所定の基準像を形成して該無端移動体の表面に転写した後、それぞれの基準像を該像検知手段によって検知したタイミングに基づいてそれぞれの基準像における互いの相対的な位置ズレ量を算出し、その算出結果に基づいてそれぞれの像担持体の駆動速度を個別に設定する速度設定処理を実施する制御手段とを備える画像形成装置において、
    上記速度設定処理を連続して行うことを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1の画像形成装置において、
    2回目以降の速度設定処理を行う際には、それぞれの像担持体を前回の速度設定処理の算出結果に基づいて算出された速度で駆動させるように、上記制御手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項1または2の画像形成装置において、
    1回目の速度設定処理を行う際には、それぞれの像担持体を互いに同じ駆動速度で駆動させるように、上記制御手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項1乃至3の何れかの画像形成装置において、
    それぞれの像担持体の駆動速度差を、それぞれの像担持体の単位時間あたりにおける表面移動量の差が1画素の半分の大きさよりも小さくなるように設定することを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項1乃至4の何れかの画像形成装置において、
    複数の記録体に対して画像を連続的に形成する連続画像形成動作にて、先行する記録体に画像を形成するための画像形成動作と、後続の記録体に画像を形成するための画像形成動作との間に、上記基準像を形成しながらそれぞれの像担持体の駆動速度を設定するための画像形成動作を行う場合には、それぞれの画像形成動作を停止させることなく連続的に行わせるようにしたことを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項1乃至5の何れかの画像形成装置において、
    上記速度設定処理にて、上記位置ズレ量の算出結果又は上記駆動速度の設定値を所定の数値の加算によって補正させるように、上記制御手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項1乃至6の画像形成装置において、
    画像形成装置の筺体内に配設されたぞれぞれの像担持体を、該筺体に設けられた開口を通して着脱可能にしたことを特徴とする画像形成装置。
  8. 請求項1乃至7の画像形成装置において、
    上記像担持体と、これ表面を一様帯電せしめる帯電手段とを共通の支持体に支持させて1つのユニットを構成し、画像形成装置の筺体内に配設された複数の該ユニットを、それぞれ該筺体に設けられた開口を通して着脱可能にしたことを特徴とする画像形成装置。
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