JP2007139176A - 湯水混合栓 - Google Patents

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Abstract

【課題】 高温吐水域での温度調整を正確に行え、かつ、早いタイミングのハンチングを防止し、コスト安でバイアスバネの組み付け作業を容易にできる湯水混合栓を提供する。
【解決手段】可動弁体22と、湯流入室Sおよび湯水混合室Rと、湯水混合室側に、可動弁体22を湯側弁座26と接近する方向に付勢するよう設けられた形状記憶材料よりなる感温バネ27と、湯流入室側に、感温バネ27の付勢力と反対方向に作用する付勢力で可動弁体22を水側弁座31と接近する方向に付勢するよう設けられ、感温バネ27の付勢力との釣合いにより可動弁体22の位置を決定しうるバイアスバネ32と、水栓本体1の一端に設けられバイアスバネ32を介して可動弁体22を移動させて湯水混合水の設定温度を調整する温調ハンドル3とを備えた湯水混合栓において、バイアスバネ32を、温調ハンドル3の位置によって変化するようなバネ定数を有する単一のバネで構成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、水栓本体内に軸線方向に移動可能に設けられた可動弁体を、形状記憶材料よりなる感温バネとバイアスバネとにより軸線方向の両側から付勢するように構成されている湯水混合栓に関するものである。
この種の湯水混合栓は、水栓本体内に設けられた水側弁座及び湯側弁座と、これら両弁座に選択的に接離するように前記水栓本体内に同軸上で軸線方向に移動可能に設けられた可動弁体と、この可動弁体の上流側および下流側の水栓本体内にそれぞれ形成された湯流入室及び湯水混合室と、前記可動弁体を湯側弁座と接近する方向に付勢するように前記湯水混合室側に設けられた形状記憶材料よりなる感温バネと、この感温バネの付勢力に対抗させて前記可動弁体を水側弁座と接近する方向に付勢するように前記湯流入室側に設けられたバイアスバネと、前記水栓本体の一端に設けられ前記バイアスバネを介して可動弁体を軸線方向に移動させることにより湯水混合水の設定温度を調整する温調ハンドルと、を備えて構成されている。そして、従来一般の湯水混合栓においては、前記バイアスバネとして、図5に示すように、その軸線方向の全長にわたって等ピッチで螺旋状に巻回されてほぼ一定のバネ定数を有するように作製された単一のコイルバネ70が使用されていた。
しかし、このようにバネ定数がほぼ一定の単一コイルバネ(バイアスバネ)を使用してなる従来一般の湯水混合栓では、前記バイアスバネのバネ定数を湯水混合水の温度(以下、吐水温度という)が40℃付近で安定するようなバネ定数に選択すると、温調ハンドルの回転角度が限られるために、高温の吐水域、例えば最高温度に設定すべく温調ハンドルを全開位置に回転操作してもバイアスバネ70の付勢力(押し返す力)が不足気味になり、意図した最高温度の吐水温度が得られない。すなわち、設定温度を高くすると、感温バネが圧縮されて該感温バネの付勢力が増大されることになり、この感温バネの付勢力増大に伴い可動弁体が水側弁座から離間する方向に移動され、その結果、冷水が湯水混合室に流入して、高温吐水域での温度調整を正確に行うことができないという問題がある。
また、等ピッチのバイアスバネ70は、温調ハンドルがいかなる回転角度にあり、可動弁体が軸線方向のどの位置にある場合もそのバネ定数がほとんど一定であるために、感温バネと共振しやすく、共振すると、早いタイミングでハンチングが起き易いという問題もある。
このような従来一般の湯水混合栓が有する問題を解決するために、従来、次に示すような構成の湯水混合栓が提案されている。すなわち、図6〜図8に示すように、水栓本体66内に湯側弁座60及び水側弁座61を設けるとともに、これら両弁座60,61に選択的に接離されるように水栓本体66内に同軸上で軸線方向に移動可能な可動弁体62を設け、この可動弁体62を湯側弁座60と接近する方向に付勢する形状記憶材料よりなる感温バネ63と、この感温バネ63の付勢力に対抗するように前記可動弁体62を水側弁座61と接近する方向に付勢する一対のバイアスバネ64,65とを設け、これらのバイアスバネ64,65を介して可動弁体62を軸線方向に移動させることにより湯水混合水の設定温度を調整する温調ハンドル(図示省略する)を設けてなる湯水混合栓であって、前記一対のバイアスバネ64,65は水栓本体66内に同軸上にて並列して設けられた外径及び長さの異なるコイルバネからなる。そして、この従来提案の湯水混合栓では、可動弁体62が低温吐水域に位置するときは、図6に示すように、その可動弁体62に対して両バイアスバネ64,65の付勢力が作用しなくなり、可動弁体62が中温吐水域に位置するときは、図7に示すように、可動弁体62に対して一方のバイアスバネ64のみの付勢力が作用し、また、可動弁体62が高温吐水域に位置するときは、図8に示すように、可動弁体62に対して両バイアスバネ64,65の付勢力が作用するように構成されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−133848号公報
上記の特許文献1で示される従来提案の湯水混合栓は、一対のバイアスバネ64,65を用い、これらバネ64,65を温調ハンドルの回転操作による設定温度に応じて変則的に動作させることにより、可動弁体62が高温吐水域に位置した状態では、一対のバイアスバネ64,65による大きな付勢力を可動弁体62に作用させて、感温バネ63の付勢力に十分に対抗させることが可能であり、感温バネ63が大きく圧縮されてその付勢力が増大されても、可動弁体62が水側弁座61から離間する方向に移動されて冷水が湯水混合室に流入し高温吐水域での温度調整を正確に行うことができないという問題、並びに、バネ定数が異なる一対のバイアスバネ64,65はもともと振動が発生しにくく、感温バネ63との共振に起因するハンチングの発生という従来一般の湯水混合栓が有する問題を解決することができる。
しかしながら、特許文献1で示される従来提案の湯水混合栓は、外径及び長さの異なる二つのバイアスバネ64,65を用いる必要があるだけでなく、水栓本体66内にそれら二つのバイアスバネ64,65を同軸(同芯)上に保持させるために水栓本体66内の構造を大幅に改造することも必要で、部品点数の面からも製作加工面からもコスト高になるとともに、水栓本体66内への組み付け作業にも手間がかかり、さらに、外径の異なる二つのバイアスバネ64,65を水栓本体66内に組み込むために、水栓本体66の必要外径も自ずと大きくなり、湯水混合栓全体が大型化しやすいという問題があった。
本発明は上記のような実情に鑑みてなされたもので、その目的は、コストの低減及び組付け作業の容易化、さらには、全体の小型化を図りながら、高温吐水域での温度調整を正確に行え、かつ、早いタイミングでのハンチングの発生を防止することができる湯水混合栓を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明に係る湯水混合栓は、水栓本体内に設けられた水側弁座及び湯側弁座と、これら両弁座に選択的に接離するように前記水栓本体内に同軸上で軸線方向に移動可能に設けられた可動弁体と、この可動弁体の上流側および下流側の水栓本体内にそれぞれ形成された湯流入室及び湯水混合室と、前記可動弁体を湯側弁座と接近する方向に付勢するように前記湯水混合室側に設けられた形状記憶材料よりなる感温バネと、この感温バネの付勢力に対抗させて前記可動弁体を水側弁座と接近する方向に付勢するように前記湯流入室側に設けられたバイアスバネと、前記水栓本体の一端に設けられ前記バイアスバネを介して可動弁体を軸線方向に移動させることにより湯水混合水の設定温度を調整する温調ハンドルとを備えた湯水混合栓において、前記バイアスバネが、前記温調ハンドルを介して可動弁体を前記湯側弁座と水側弁座との中間位置に移動させたときのバネ定数よりも前記可動弁体を湯側弁座に接触する付近の位置まで移動させたときのバネ定数が大きくなるように、少なくとも大小二段のバネ定数を有する単一のバネから構成されていることを特徴としている。
上記のような特徴構成を有する本発明では、感温バネの付勢力に対抗するバイアスバネとして、温調ハンドルを介して可動弁体を湯側弁座と水側弁座との中間位置に移動させたときのバネ定数よりも可動弁体を湯側弁座に接触する付近の位置まで移動させたときのバネ定数が大きくなるような少なくとも二段のバネ定数を有する単一バネを用い、この単一バイアスバネを温調ハンドルの回転操作による設定温度に応じて変則的に動作させるようにしているので、中温吐水域付近では、吐水温度を設定温度に安定よく維持することができるのはもとより、高温吐水域では、バイアスバネによる大きな付勢力を可動弁体に作用させて当該高温吐水域で圧縮により付勢力が増大されている感温バネの付勢力に十分に対抗させることが可能であり、したがって、可動弁体が水側弁座から離間する方向に移動されて冷水が湯水混合室に流入することを防いで、高温吐水域において意図した最高温度の吐水温度を容易かつ正確に確保することができる。
また、バイアスバネのバネ定数が変化するので、このバイアスバネが感温バネと共振して振動を起きしにくくなり、早いタイミングでハンチングが発生することも防止できる。
しかも、本発明では、特許文献1で示される従来提案の湯水混合栓が使用していた外径及び長さの異なる二つのバイアスバネが果すところの正確な温度調整機能及びハンチング防止機能を、単一のバイアスバネで果たすことができるので、部品点数の削減が図れるとともに水栓本体内にも特別な構造改造を施す必要がなく、これによって、湯水混合栓全体のコスト低減並びに組付け作業性の向上も図ることができ、加えて、水栓本体内には単一のバイアスバネを組み込めるスペースがあればよいので、水栓本体の必要外径も小さくなり、湯水混合栓全体の小型化を実現できるという効果を奏する。
特に、本発明においては、湯水混合栓の実用的な使用態様からみて、前記バイアスバネとして、前記可動弁体が40℃付近の設定温度になるように移動されたときのバネ定数よりも前記可動弁体が最高温度付近の設定温度になるように移動されたときのバネ定数が大きくなるように構成されていることが望ましい。
また、本発明において使用する大小二段のバネ定数を有する単一のバイアスバネとしては、可動弁体の移動方向に不等ピッチで螺旋状に巻回されたコイルバネ(請求項3)、あるいは、可動弁体の移動方向に等ピッチまたはほぼ等ピッチで、かつ、その移動方向に漸次径を変化させて巻回された円錐バネ(請求項4)のいずれであってもよいが、上述したような温度調整動作時における同軸維持及び製作加工面から考えると、不等ピッチで螺旋状に巻回されたコイルバネの使用がより好ましい。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、例えば浴室の壁面に設置され、シャワーヘッドまたは蛇口等の吐水管に水、湯または湯水混合水を供給して吐出する湯水混合栓Aの全体断面図を示す。
図1において、1は筒状の水栓本体で、その一端に水、湯または混合水に供給して吐出・止水機能と流量調整機能を有する切替ハンドル2が設けられているとともに、他端に湯水混合水の温度調節機能を有する温調ハンドル3が設けられている。これら温調ハンドル3及び切替ハンドル2は、操作時に水栓本体1の軸芯Xまわりに回動可能に構成されている。また、前記水栓本体1は、一端に後述する切替ユニット4の挿入用開口1aを有する一方、他端に後述する温調ユニット6の挿入用開口1bを有する。
前記切替ハンドル2に接続可能な切替ユニット4は、前記開口1aを介して水栓本体1の内部に該水栓本体1の軸芯Xと同軸になるように挿入配置される。5は切替表示リングである。また、前記温調ハンドル3に接続可能な温調ユニット6は、前記開口1bを介して水栓本体31の内部に該水栓本体1の軸芯Xと同軸になるように挿入配置される。
前記水栓本体1は、湯配管(図示せず)に連通するように湯配管用継手7が着脱可能に装着された湯接続口8と、水配管(図示せず)に連通するように水配管用継手9が着脱可能に装着された水接続口10と、L字型のシャワーホース用継手11が着脱可能に装着されたシャワーホース接続口12とが上面側に形成されているとともに、下面側には、吐水管用継手(図示せず)が着脱可能に装着された水、湯または混合水の吐水管接続口を有する。図1において、111は、水配管から水栓本体1に流入する水流入路を示し、112で示す実線矢印は、水栓本体1内を環状に流れる水の環状流路を示し、113で示す点線矢印は湯配管から水栓本体1に流入し、さらに、後述する可動弁体と後述する湯側弁座との隙間を通り湯流入室Sから前記可動弁体に形成された中央孔を通って湯水混合室Rに至る湯流入路を示し、114で示す一点鎖線矢印は、前記水の環状流路112から前記可動弁体と後述する水側弁座との隙間を通り湯水混合室Rに至る水流入路を示す。
15は前記切替ユニット4の筒状外ケースで、水栓本体1内に該水栓本体1と同軸の横置き状態で設けられている。この外ケース15は、樹脂製で筒状水栓本体1の内壁に0リングなどのシール部材16を介して水密状態に固定されており、この外ケース15と水栓本体1間に前記水の環状流路112が形成されている。なお、前記外ケース15は、湯水混合室Rと吐水管接続口を連通する連通孔及び湯水混合室Rとシャワーホース接続口を連通する連通孔とを有する。
17は前記切替ユニット4の筒状内ケースで、前記外ケース15内に水栓本体1と同軸の横置き状態で設けられている。この内ケース17には吐水管連通用切欠およびシャワーホース連通用切欠が形成され、内ケース17内に設けた筒状の回動部材としての金属製切替バルブ18が、前記切替ハンドル2の切替操作により切替栓棒19を介して、吐水管側あるいはシャワーホース側に、内ケース17の前記吐水管連通用切欠またはシャワーホース連通用切欠を介して水栓本体1の軸芯Xのまわりに切り替わるように構成されている。
一方、前記温調ユニット6は、切替ユニット4の外ケース15の端部にシール可能に当接する端部を有し水栓本体1との間に前記水の環状流路112を形成する筒状の外ケース20と、この外ケース20内に設けられた筒状のハウジング21とを主として備えている。前記筒状ハウジング21は、可動弁体22を軸線方向に移動可能に収容する筒状の弁体収容部材23と、前記温調ハンドル3及び可動弁体22間に水栓本体1と同軸の横置き状態で設けられた筒状の固定ガイド部材24と、これら両者23,24を内側からシール可能に接続するように設けた筒状の接続部材25とから構成される。前記弁体収容部材23は、可動弁体22を介して切替ユニット4側に形成される湯水混合室Rの一部を有し、また、可動弁体22を介して温調ユニット6側に形成される湯流入室Sを有し、さらに、可動弁体22をリング状の湯側弁座26と接近する方向に付勢する形状記憶材料よりなる感温バネ27を湯水混合室Rの一部に有する。前記湯側弁座26は接続部材25の一方端面で可動弁体22が対向する側に形成されている。
一方、固定ガイド部材24は、内部に温調ハンドル3の回転操作に連動して回転操作される温調栓棒28を有するとともに、この温調栓棒28の回転に伴って可動弁体22と離接する軸線方向に移動される移動部材29を収容するとともに、前記温調栓棒28の回転に伴ってこの移動部材29を軸線方向に移動するスクリュー棒30を内部に有する。そして、可動弁体22を水側弁座31側に付勢するよう可動弁体22の感温バネ27とは反対側の湯流入室S内、具体的には、固定ガイド部材24と接続部材25間にわたりバイアスバネ32が設けられている。このバイアスバネ32は、移動部材29の一方端面と可動弁体22の先端面内側に取り付けたバネ受け部材33との間に介設されている。前記水側弁座31は、弁体収容部材23の段差部分である内周小径位置に形成されている。そして、湯水混合水の設定温度調整のたびに、温調ハンドル3を回転させることにより、バイアスバネ32を軸線方向に伸縮させて設定温度である湯水混合水の吐水温度を調整設定するように前記温調栓棒28と移動部材29が設けられている。
上記のような基本構成を有する湯水混合栓Aにおいて、前記バイアスバネ32は、図2に明示するように、前記可動弁体22の移動方向に不等ピッチ(P1≠P2≠P3≠P4≠P5≠P6≠P7)で螺旋状に巻回して作製された単一のコイルバネからなり、これによって、40℃付近の設定温度のときのバネ定数よりも、40℃よりも高温の吐水域で最高温度付近の設定温度のときのバネ定数が大きくなるように構成されている。具体的に、この実施の形態で用いたバイアスバネ(コイルバネ)32は、1.6mmの線径を有するSUS製線材を長さ方向両端の細ピッチ部有効巻数が1.25T、中間の粗ピッチ部有効巻数が2.50T、総巻数が5.75T(座各1T)で、かつ、コイル外径DがΦ12.4±0.1mm、全長Lが20.67mmとなるように螺旋状に巻回することによって作製されている。
ところで、湯水混合栓Aでは湯水混合水の設定温度が大になるにつれて、温調ハンドル3の回転角度を大きくしていき、この温調ハンドル3の回転量の増大によってバイアスバネ32に与えられる荷重が大きくなればなるほどバネ長Lが短くなり、それに伴ってバイアスバネ32が発生する付勢力も増大して行く。
図3は、前記のように作製されたバイアスバネ32のバネ長対バネ荷重の特性図を示しており、同図からも明らかなように、例えば吐水温度が40℃よりは低い低温の吐水域のときは温調ハンドル3の回転によってバイアスバネ32に与えられる荷重が38(N)のときバネ長が17.5mmであるが、吐水温度が40℃付近の中温度の吐水域のときは温調ハンドル3の回転によってバイアスバネ32に与えられる荷重は50.0(N)でバネ長は16.5mmとなる。このように、低温及び中温の吐水域ではバネ長と荷重の測定値がほぼ同じ勾配を持った直線B上に位置するバネ定数となるとともに、吐水温度が40℃よりも高い高温の吐水域のときは温調ハンドル3の回転によってバイアスバネ32に与えられる荷重が115.0(N)でバネ長が12.7mmになる。すなわち、高温の吐水域ではバネ長と荷重の測定値がほぼ同じ勾配を持ち、前記直線Bよりも勾配の大きい直線C上に位置するバネ定数となる。
このように、吐水温度40℃付近のバネ定数よりも、高温の吐水域、例えば最高温度付近のバネ定数が大きく(強く)なるように二段のバネ定数を有する単一のバイアスバネ32を用いることにより、吐水温度40℃付近の安定性を維持しながら、温調ハンドル3の全開操作時のバイアスバネ32の付勢力(押し返す力)を感温バネ27の付勢力よりも大きくすることができ、意図した最高温度の吐水温度を確保することができる。また、バイアスバネ32は温度調整動作に伴いそのバネ定数が変化するので、感温バネ27との共振による振動が抑えられハンチングの発生を防止することができる。
さらに、従来提案の湯水混合栓において、二つのバイアスバネの使用で果たしていた正確な温度調整機能と、早いタイミングでのハンチング防止機能とを、単一のバイアスバネ32で果たすことができるので、部品点数の削減及び水栓本体1内における特別な構造改造の不要化によって、湯水混合栓A全体のコスト低減並びに組付け作業性の向上も図ることができ、さらに、水栓本体1内には単一のバイアスバネ32を組み込めるスペースがあればよいので、水栓本体1の必要外径も小さくなり、湯水混合栓A全体の小型化を実現できる。
また、温調ユニット6の外ケース20と水栓本体1とで水の環状流路112を形成している。そのため、湯流入室Sの湯により弁体収容部材23を介して外ケース20に湯による熱が伝導しても水の環状流路11によって最も外側の水栓本体1にはその熱が伝わらず、やけど等の火傷を防止し使用の安全性をより高めることができる。
なお、上記実施の形態では、単一のバイアスバネとして不等ピッチのコイルバネ32を用いたが、これに代えて、図4に示すように、可動弁体22の移動方向に等ピッチまたはほぼ等ピッチで、かつ、その移動方向に漸次径を変化させて巻回させた円錐バネ42を用いてもよい。この場合、当該円錐バネ42はその径の変化率の工夫によって、上記実施の形態で示した不等ピッチのコイルバネ(バイアスバネ)32と同様に、40℃付近の設定温度のときのバネ定数よりも、40℃よりも高温の吐水域で最高温度付近の設定温度のときのバネ定数が大きくなるような二段のバネ定数を有するように構成されている。
また、本発明では、バネ定数が変化する単一のバイアスバネであれば、上記不等ピッチのコイルバネ32、円錐バネ42に限るものではない。さらに、バイアスバネ32として、バネ定数が40℃付近の設定温度のときよりも、最高温度付近の設定温度のときの方が大きく(強く)なるように構成されたものを示したが、高温の吐水域において二つ以上の異なるバネ定数を持つように構成してもよく、この場合は高温になるほど強いバネ定数を持つように構成することは勿論である。
本発明に係る湯水混合栓の実施形態を示す全体断面図である。 本発明に係る湯水混合栓の主要構成であるバイアスバネの拡大側面図である。 図2に示すバイアスバネのバネ長さ対バネ荷重特性図である。 本発明に係る湯水混合栓の主要構成であるバイアスバネの他の例を示す拡大側面図である。 従来一般の湯水混合栓で用いられていたバイアスバネを示す拡大側面図である。 従来提案の湯水混合栓における低温吐水域の動作を示す要部の拡大断面図である。 前記従来提案の湯水混合栓における中温吐水域の動作を示す要部の拡大断面図である。 前記従来提案の湯水混合栓における高温吐水域の動作を示す要部の拡大断面図である。
符号の説明
1 水栓本体
3 温調ハンドル
22 可動弁体
26 湯側弁座
27 感温バネ
31 水側弁座
32 バイアスバネ
S 湯流入室
R 湯水混合室

Claims (4)

  1. 水栓本体内に設けられた水側弁座及び湯側弁座と、これら両弁座に選択的に接離するように前記水栓本体内に同軸上で軸線方向に移動可能に設けられた可動弁体と、この可動弁体の上流側および下流側の水栓本体内にそれぞれ形成された湯流入室及び湯水混合室と、前記可動弁体を湯側弁座と接近する方向に付勢するように前記湯水混合室側に設けられた形状記憶材料よりなる感温バネと、この感温バネの付勢力に対抗させて前記可動弁体を水側弁座と接近する方向に付勢するように前記湯流入室側に設けられたバイアスバネと、前記水栓本体の一端に設けられ前記バイアスバネを介して可動弁体を軸線方向に移動させることにより湯水混合水の設定温度を調整する温調ハンドルとを備えた湯水混合栓において、前記バイアスバネが、前記温調ハンドルを介して可動弁体を前記湯側弁座と水側弁座との中間位置に移動させたときのバネ定数よりも前記可動弁体を湯側弁座に接触する付近の位置まで移動させたときのバネ定数が大きくなるように、少なくとも大小二段のバネ定数を有する単一のバネから構成されていることを特徴とする湯水混合栓。
  2. 前記バイアスバネは、前記可動弁体が40℃付近の設定温度になるように移動されたときのバネ定数よりも、前記可動弁体が最高温度付近の設定温度になるように移動されたときのバネ定数が大きくなるように構成されている請求項1に記載の湯水混合栓。
  3. 前記バイアスバネが、可動弁体の移動方向に不等ピッチで螺旋状に巻回されたコイルバネである請求項1または2に記載の湯水混合栓。
  4. 前記バイアスバネが、可動弁体の移動方向に等ピッチまたはほぼ等ピッチで、かつ、その移動方向に漸次径を変化させて巻回された円錐バネである請求項1または2に記載の湯水混合栓。
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