JP2007138460A - 応力伝達調整用ダイアフラムプレートおよびその応力伝達調整用ダイアフラムプレートを用いた柱梁仕口部構造。 - Google Patents

応力伝達調整用ダイアフラムプレートおよびその応力伝達調整用ダイアフラムプレートを用いた柱梁仕口部構造。 Download PDF

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Abstract

【課題】柱の相対する両側に異なる状態で取り付く両梁フランジからの応力伝達を確実なものに調整できると共に、容易で安価に製作できる柱梁仕口部の応力伝達調整用ダイアフラムプレートの提供。
【解決手段】応力伝達調整用ダイアフラムプレート1は、柱2の相対する両側に異なる状態で取り付く両梁3を有する柱梁仕口部4の剛性を高めるものであり、その上面1aに、柱2の相対する両側に取付ける一方の梁3側から他方の梁3側へ上り勾配の斜面に形成していると共に、少なくとも両梁3のフランジの幅寸法と同じ幅寸法に形成した上面5aを有する調整用突起5を一体に形成している。そして、ダイアフラムプレート1の調整用突起5の上面5aと、両梁3の上フランジの上面3aとが連続した同一面上となるように両梁3を柱2に取り付けることにより、両梁3のフランジ3a、3bからの応力伝達が確実となるよう調整して、剛性の高い柱梁仕口部4とする。
【選択図】図1

Description

この発明は、鉄骨構造において、その柱の相対する両側に取り付き状態の異なる両梁を取付ける時に用いて、その柱梁仕口部の剛性を高める応力伝達調整用ダイアフラムプレートおよびそのダイアフラムプレートを用いた柱梁仕口部構造に関するものである。
鉄骨構造における柱梁仕口部は、一般的に、梁が柱に水平に取り付けられるので、仕口部の剛性を高めるダイアフラムプレートも、柱に水平に取り付けている。このような梁が柱に水平に取り付く、一般的な仕口部は、線材置換された構造解析フレームモデルの実態形状と略同じ形状になって、特に問題の無い鉄骨構造となっている。
ところが、例えば、屋根部分の大梁のように、屋根の勾配方向に傾斜して設ける必要がある場合には、図8に示すように、柱(鋼管柱)2の相対する両側に取付ける梁(大梁)3は傾斜していることから、柱(鋼管柱)2に水平に取り付けられない「特殊な仕口部」となる。
このような「特殊な仕口部」は、図9に示すように、柱(鋼管柱)2の相対する両側に取り付けられる各梁(大梁)3の上フランジ3aの上面3cが、屋根の勾配方向に傾斜した同一面上とならないので、柱スパン毎に段差が生じる形態になり、構造解析フレームモデルの実態形状とは違ったものになってしまう。
そのため、この「特殊な仕口部」は、次の(1)〜(5)に述べる問題点がある。
(1)近年、突合せ継ぎ手の食い違いや仕口部のずれの検査による許容値が厳しくなったことから問題点が多い。
(2)屋根勾配に沿って屋根の勾配方向に傾斜した同一面上となるようにして設置されない各梁(大梁)は、工作図より作成した定規型板の寸法確認が大変で、鋼材長さの寸法取りが難しくロス材発生が多い。
(3)鉄骨製作工場でのH型鋼のフランジ面を完全溶け込み溶接するための開先角度、スカラップ形状等が接合箇所毎に異なるため、鋼材の加工(ケガキ、切断など)工数が多い。
(4)溶接工の高度な技量が要求されること、溶接後の非破壊検査も難しいことから、工期コストに大きく影響される。
(5)屋根勾配に沿って屋根の勾配方向に傾斜した同一面上となるようにして設置されない各梁(大梁)の上フランジの上面と、屋根との間に設けて、屋根の傾斜の異なる各梁(大梁)の勾配を補正するため、各梁(大梁)の上フランジの上面に接合される2次部材(小梁、母屋等)のガセットプレート類は、各々異なるサイズになるために、板加工手間、ロス材の発生が多いことで、大梁同様工期コストアップに影響している。
そこで従来では、例えば、図10に示すように、相対する両側に傾斜した板部31が設けられている外ダイアフラム30を柱32の外周面に設け、その板部31に傾斜して設置する梁33のフランジ33aを取付けたものが創案されている(特開2000−240150号公報参照)。
しかし、この従来の外ダイアフラムでは、その相対する両側に、下り勾配とした梁のフランジ取付け用の板部と、上がり勾配とした梁フランジ取付け用の板部とをそれぞれ溶着して製造する必要がある。
そのため、この各板部に取付けた各梁の上フランジの上面が傾斜した同一面上に設置されるようにすると共に、梁を強固に取り付けられるようにするには、各板部の外ダイアフラムへの溶着に対して、溶接工の高度な技量が要求される等から、この従来の外ダイアフラムは、製作が困難で、高価なものになると思われる。
特開2000−186365号公報 特開2000−240150号公報
例えば、屋根部分の勾配に沿い傾斜して設置する大梁のように、柱に水平に取り付けることのできない場合や梁成が異なる両梁を設ける場合のような「特殊な仕口部」、即ち、柱の相対する両側にそれぞれ異なる取り付き状態の梁を取付ける時に用いる従来のダイアフラムプレートが、異なる取り付き状態の梁のフランジの応力伝達が確実にできるようにすると、製作が困難で高価なものになることである。
この発明は前述した事情に鑑みて創案されたもので、その目的は柱の相対する両側にそれぞれ異なる取り付き状態の梁のフランジからの応力伝達を確実となるように調整できると共に、容易で安価に製作できる応力伝達調整用ダイアフラムプレートおよびそのダイアフラムプレートを用いた柱梁仕口部構造を提供することにある。
この発明(請求項1の発明)での応力伝達調整用ダイアフラムプレートは、柱の相対する両側にそれぞれ取り付き状態の異なる梁を取付ける柱梁仕口部の剛性を高めるものであり、柱の相対する両側に取り付ける一方の梁側から他方の梁側へ上り勾配の斜面に形成していると共に、少なくとも両梁のフランジの幅寸法と同じ幅寸法に形成している上面を有する調整用突起がプレートと一体に形成されている。
そして、例えば、図1に示すように、取り付き状態の異なる両梁が、柱の相対する両側の一方に上がり勾配で傾斜して設置する梁であると共に、柱の相対する両側の他方に下り勾配で傾斜して設置する梁である場合には、この発明(請求項2の発明)の応力伝達調整用ダイアフラムプレートを柱の上端に設けると共に、この発明(請求項3の発明)の応力伝達調整用ダイアフラムプレートを柱の途中に設ける。
このようにこの発明の応力伝達調整用ダイアフラムプレートを柱に設けた状態で、柱の相対する両側の両梁の上フランジの上面が、調整用突起の上面と連続した同一面上となるようにして、柱の相対する両側に両梁を取り付けることで、両梁のフランジからの応力伝達が確実となるように調整できる。
このことから、この発明の応力伝達調整用ダイアフラムプレートを用いることで、図7に示すように、両梁の長手方向へ延びる主軸が同一線上となるように調整できることと共に、調整用突起の上面を屋根勾配に沿う勾配面とすれば、柱の相対する両側に取り付けられる各梁の長手方向へ延びる主軸が、屋根勾配に沿う平行な同一線上となるようにして設置できるので、柱スパン毎に段差が生じる形態になることなく、構造解析フレームモデルの実態形状と同じものにできる。
また、この発明の応力伝達調整用ダイアフラムプレートを用いて、屋根勾配と平行な勾配に梁(大梁)を取り付けることを可能とした場合、デティールの容易さから判るように、材料長さのロス、鋼材加工工数、溶接工数等の低減、容易さによる省力化で、工期、コストが大幅に低減可能である。
一方、図4〜図6に示すように、取り付き状態の異なる両梁が、梁成の大きな梁と梁成の小さな梁とである場合には、この発明(請求項2の発明)の応力伝達調整用ダイアフラムプレートを柱の上端に、または、この発明(請求項3の発明)の応力伝達調整用ダイアフラムプレートを柱の上端または柱の途中に設ける。
このようにこの発明の応力伝達調整用ダイアフラムプレートを柱に設けた状態で、梁成の小さな梁の上フランジまたは下フランジを調整用突起の他方の梁側に当接させるようにして、梁成の小さな梁を柱に取り付けることで、梁成の小さな梁の上フランジまたは下フランジからの応力伝達が確実となるように調整できる。
この発明の応力伝達調整用ダイアフラムプレートには、柱の相対する両側に取付ける一方の梁側から他方の梁側へ上り勾配の斜面に形成していると共に、少なくとも両梁のフランジの幅寸法と同じ幅寸法に形成した上面を有する調整用突起を一体に形成している。
そのため、柱梁仕口部における柱への取り付き状態の異なる両梁の上下フランジが、調整用突起の他方の梁側に位置するようにして、両梁を柱に取付けることにより、両梁のフランジからの応力伝達が確実となるように調整できる。
例えば、取り付き状態の異なる両梁が、柱の相対する両側の一方に上がり勾配で傾斜して設置する梁であると共に、柱の相対する両側の他方に下り勾配で傾斜して設置する梁である場合、両梁の上フランジの上面が調整用突起の上面と連続した同一面上となるようにして、両梁の上フランジを調整用突起の他方の梁側に位置させることで、両梁のフランジからの応力伝達が確実となるように調整できる。
また、取り付き状態の異なる両梁が、梁成の大きな梁と梁成の小さな梁とである場合、梁成の小さな梁の上下フランジを、調整用突起の他方の梁側に位置させることで、梁成の小さな梁の上下フランジからの応力伝達が確実となるように調整できる。
さらに、この発明の応力伝達調整用ダイアフラムプレートは、調整用突起を一体に形成しているだけなので、容易で安価に製作できる。
[実施例1]
図1はこの発明の応力伝達調整用ダイアフラムプレートを用いた柱梁仕口部を示す概略図で、図2はこの発明の応力伝達調整用ダイアフラムプレートである上下部ダイアフラムプレートを示す概略斜視図で、図3はこの発明の応力伝達調整用ダイアフラムプレートを用いた屋根部の柱梁仕口部を示す概略図で、図4〜図6はこの発明の応力伝達調整用ダイアフラムプレートを用いた別形態の柱梁仕口部を示す概略図で、図7はこの発明の応力伝達調整用ダイアフラムプレートを用いた柱梁仕口部で構成した屋根部を示す概略図で、図8は、従来の屋根部の柱梁仕口部を示す概略図で、図9は従来の柱梁仕口部で構成した屋根部を示す概略図で、図10は従来の柱梁仕口部を示す概略図である。
そして、各図において、符号1は応力伝達調整用ダイアフラムプレートで、2は柱(鋼管柱)で、3は梁(大梁)で、4は柱梁仕口部で、5は調整用突起である。
柱2の相対する両側に、それぞれ取り付き状態の異なる梁3を取付ける柱梁仕口部4の剛性を高める、この発明の応力伝達調整用ダイアフラムプレート1は、プレート本体(後述する上下部ダイアフラムプレート6、7のプレート本体6a、7a)に調整用突起5が一体に形成されている。
この調整用突起5は、柱2の相対する両側に取付ける一方の梁3側から他方の梁3側へ上り勾配の斜面に形成していると共に、少なくとも両梁3のフランジ3a、3bの幅寸法と同じ幅寸法に形成した上面5aを有する。
この実施形態での応力伝達調整用ダイアフラムプレート1を用いた柱梁仕口部4は、柱(鋼管柱)2の相対する両側の一方に、下り勾配で傾斜している梁(大梁)3を取り付けていると共に、柱(鋼管柱)2の相対する両側の他方に、上がり勾配で傾斜している梁(大梁)3を取り付けているものである。
そして、この柱梁仕口部4では、応力伝達調整用ダイアフラムプレート1の調整用突起5の上面5aと、両梁3の上フランジ3aおよび下フランジ3bの上面3cとが連続した同一面上となるようにして、両梁3を柱2に取り付けることにより、両梁3のフランジ3a、3bからの応力伝達が確実となるように調整している。
なお、この実施形態での応力伝達調整用ダイアフラムプレート1は、図1の(a)に示すように、柱(鋼管柱)2の上端に設ける上部ダイアフラムプレート6と、この上部ダイアフラム6の下方で柱(鋼管柱)2の内部に設ける下部ダイアフラムプレート7との二種類の形態がある。
この実施形態での上部ダイアフラムプレート6は、図2(a)に示すように、柱(鋼管柱)2の外周面の縦横幅と略同じ各幅寸法に形成されているプレート本体6aと、このプレート本体6aに一体に形成されている調整用突起5とからなっている。
この上部ダイアフラムプレート6の調整用突起5は、図2(a)に示すように、プレート本体6aの一方側端の縁から他方端の縁へ上り勾配となる斜面に形成していると共に、少なくとも両梁3のフランジ3a、3bの幅寸法と同じ幅寸法に形成した上面5aを有する。即ち、この調整用突起5は、その長さLがプレート本体6aの長さLと同じ長さに形成されている。
この実施形態での下部ダイアフラムプレート7は、図2(b)に示すように、柱(鋼管柱)2の内周面の縦横幅と略同じ各幅寸法に形成されているプレート本体7aと、このプレート本体7aに一体に形成されている調整用突起5とからなっている。
この下部ダイアフラムプレート7の調整用突起5は、図2(b)に示すように、プレート本体7aの一方側端の縁より柱(鋼管柱)2の柱肉厚の分内側に入った位置から他方端の縁より柱(鋼管柱)2の柱肉厚の分内側に入った位置へ上り勾配となる斜面に形成していると共に、少なくとも両梁3のフランジ3a、3bの幅寸法と同じ幅寸法に形成した上面5aを有する。
即ち、この下部ダイアフラムプレート7の調整用突起5は、プレート本体7aの周縁よりも柱(鋼管柱)2の柱肉厚分だけ入った内側に形成されている。
なお、この実施形態での応力伝達調整用ダイアフラムプレート1(プレート本体6a、7a、調整用突起5)には、例えば、溶接構造用鋳鋼改良品(JIS/G5102)を使用することが考えられる。また、この実施形態における柱梁仕口部4の柱2は、鋼管柱を想定しているが、H型鋼の柱にも対応できると思われる。
この実施形態での取り付き状態の異なる両梁(大梁)3は、図1の(a)に示すように、柱(鋼管柱)2の相対する両側に傾斜して設置する梁(大梁)3である。そして、この両梁(大梁)3の上フランジ3aおよび下フランジ3bの上面3cが、上部ダイアフラムプレート6および下部ダイアフラムプレート7の調整用突起5の上面5aと連続した同一面上となるようにして、両梁(大梁)3を柱(鋼管柱)2に取り付けることにより、両梁3のフランジ3a、3bからの応力伝達が確実となるように調整されると共に、両梁(大梁)3の長手方向へ延びる主軸8が同一線上となるように調整される。
このような、この発明の応力伝達調整用ダイアフラムプレート1を、例えば、図7に示すように、屋根部9の勾配に沿って、傾斜して設置する梁(大梁)3を鋼管柱2の相対する両側に取り付けるような柱梁仕口部4に使用する場合は、次に述べるようにして行う。
先ず、図1の(a)および図3に示すように、ダイアフラムプレート1の上部ダイアフラムプレート6を柱(鋼管柱)2の上端に設けると共に、この上部ダイアフラムプレート6の下方の柱(鋼管柱)2に下部ダイアフラムプレート7を設ける。
次に、図1の(a)に示すように、柱(鋼管柱)2の相対する両側に取り付ける一方の梁(大梁)3の上フランジ3aの取り付け位置を、応力伝達調整用ダイヤフラムプレート1(上部ダイアフラムプレート6)の調整用突起5の他方の梁3側の上端まで上げることにより、柱(鋼管柱)2の相対する両側に取り付ける両梁(大梁)3の上フランジ3aの上面3cと、応力伝達調整用ダイヤフラムプレート1(上部ダイアフラムプレート6)の調整用突起5の上面5aとが連続した同一面上となるようにする。
この一方の梁(大梁)3の上フランジ3aを調整用突起5の上端に当接させて、両梁(大梁)3の上フランジ3aの上面3cと、調整用突起5の上面5aとが連続した同一面上となるようにした時には、図1(a)および図3に示すように、両梁(大梁)3の下フランジ3bの上面3cと、応力伝達調整用ダイヤフラムプレート1(下部ダイアフラムプレート7)の調整用突起5の上面5aとも連続した同一面上となる。
そして、両梁(大梁)3の上フランジ3aの上面3cおよび調整用突起5の上面5aと、両梁(大梁)3の下フランジ3bの上面3cおよび調整用突起5の上面5aとが、それぞれ連続した同一面上となると共に、鋼管柱2の相対する両側に取り付けられる梁(大梁)3の主軸8が同一線上に一致することになる。
このことから、調整用突起5の上面5aを屋根部9の勾配に沿った平行平滑な面に形成すれば、柱(鋼管柱)2の相対する両側に取り付けられる梁(大梁)3の主軸8が同一線上に一致することと相まって、柱(鋼管柱)2の相対する両側に取り付けられる梁(大梁)3の上フランジ3aの上面3cが屋根部9の勾配に沿った平行平滑な面となる。
これにより、図7に示すように、屋根部9の勾配方向の柱スパンごとの段差が解消でき、屋根部9と梁(大梁)3とを平行にするための補助材が不要で、母屋などの取り付けるガセットプレートが均一になり、容易に製作可能となる。
また、柱(鋼管柱)2に取り付けられる梁(大梁)3の主軸8が同一線上に一致することで、線材置換された構造解析フレームモデルとの整合性が増し解析容易となり、柱(鋼管柱)2部分での付加曲げモーメントの発生を抑制しスムーズに応力伝達することができる。
なお、図4(a)に示すように、柱(鋼管柱)2の相対する両側に取り付ける他方の梁(大梁)3の梁成が、一方の大梁3の梁成よりも小さい場合でも、他方の梁(大梁)3の上フランジ3aを上部ダイアフラムプレート6の調整用突起5の上端に当接させて、他方の梁(大梁)3の上フランジ3aの上面3cと、調整用突起5の上面5aとが連続した同一面上となるように取り付けることで、梁成が異なる梁(大梁)3を柱(鋼管柱)2の相対する両側に取り付けることができる。この時に梁成の小さい他方の梁(大梁)3の下フランジ3bは、柱(鋼管柱)2の途中内部に設けた一般の内ダイアフラムプレート10の位置となる。
また、梁成の大きい一方の梁(大梁)3は、この図4(a)に示すように、その上フランジ3aが、応力伝達調整用ダイヤフラムプレート1(上部ダイアフラムプレート6)のプレート本体6aに当接すると共に、その下フランジ3bが、柱(鋼管柱)2の途中に設けた一般のダイアフラムプレート11に当接する。
一方、図4(b)に示すように、この発明の応力伝達調整用ダイアフラムプレート1である下部ダイアフラムプレート7の調整用突起5を大きく突出させて、柱2の相対する両側に取付ける他方の梁3(梁成の小さい他方の大梁3)の下フランジ3bが、調整用突起5に当接する位置となるようにすることも考えられる。
このように、この発明の応力伝達調整用ダイアフラムプレート1の調整用突起5は、種々の大きさに形成することができる。そして、このことにより、柱(鋼管柱)2の相対する両側に取り付ける両梁3が、梁成の異なる梁の場合でも、両梁(大梁)3の上下フランジ3a、3bからの応力伝達が確実となるように調整できる。なお、梁成差は、50mm〜100mmの範囲内であることが望ましい。
これら述べてきたように、取り付き状態の異なる両梁(大梁)3が、柱(鋼管柱)2の相対する両側の一方に上がり勾配で傾斜して設置する梁(大梁)3であると共に、柱(鋼管柱)2の相対する両側の他方に下り勾配で傾斜して設置する梁(大梁)3である場合には、この発明の応力伝達調整用ダイアフラムプレート1を用いることで、その調整用突起5の上面5aと、両梁(大梁)3の上フランジ3aの上面3cとが連続した同一面上となるようにして、両梁(大梁)3を前柱2に取り付けることにより、両梁(大梁)3のフランジ3a、3bからの応力伝達が確実となるように調整している。
そして、柱(鋼管柱)2の相対する両側にそれぞれ取り付き状態の異なる梁(大梁)3を取り付ける柱梁仕口部4の剛性を高めることができる。
[実施例2]
この実施形態(図5および図6参照)での柱(鋼管柱)2の相対する両側に取付ける、取り付き状態の異なる両梁(大梁)3は、梁成の大きな梁(大梁)3と、梁成の小さな梁(大梁)3とである。
そして、図5に示した実施形態では、梁成の小さな梁(大梁)3の下フランジ3bを、柱(鋼管柱)2の途中内部に設けた応力伝達調整用ダイアフラムプレート1(下部ダイアフラムプレート7)の調整用突起5の他方の梁側に当接するように位置させて、梁成の小さな梁(大梁)3を柱(鋼管柱)2に取り付けることにより、梁成の小さな梁(大梁)3の下フランジ3bからの応力伝達が確実となるように調整している。この時に、梁成の小さな梁(大梁)3の上フランジ3aは、柱(鋼管柱)2の上端に設けた一般のダイアフラムプレート11に当接する。
また、図6に示した実施形態では、上部ダイアフラムプレート6を調整用突起5が下方を向くように逆さにして、柱(鋼管柱)2の上端に設けている。そして、梁成の小さな梁(大梁)3の上フランジ3aを調整用突起5の他方の梁側下端に当接できるような位置にして、梁成の小さな梁(大梁)3を柱(鋼管柱)2に取り付けることにより、上フランジ3aからの応力伝達が確実となるように調整している。この時に、梁成の小さな梁(大梁)3の下フランジ3bは、柱(鋼管柱)2の途中に設けた一般のダイアフラムプレート11に当接する。
このように、この発明の応力伝達調整用ダイアフラムプレート1は、通常の柱梁仕口部4において、柱(鋼管柱)2の両側に取り付けられる梁(大梁)3が、同一面内フレームで梁成に差がある場合でも、上下部ダイアフラムプレート6、7を利用することにより、柱(鋼管柱)2の相対する両側に取付ける、梁成の異なる梁における上フランジ3aまたは下フランジ3aからの応力伝達調整用としても使用可能である。なお、この場合も、梁成差は、50mm〜100mmの範囲内であることが望ましい。
また、この発明の応力伝達調整用ダイアフラムプレート1を用いた柱梁仕口部4の構成、即ち、取り付き状態の異なる両梁(大梁)3を柱(鋼管柱)2に取り付ける時の柱梁仕口部4の、この発明の応力伝達調整用ダイアフラムプレート1(上下部ダイアフラムプレート6、7)や、一般のダイアフラムプレート11、内ダイアフラムプレート10の組合わせは、前述した図1〜図6に示した構成に限定されるものではなく、他に種々の組合わせの構成が考えられる。
(a)はこの発明の応力伝達調整用ダイアフラムプレートを用いた柱梁仕口部を示す概略断面図で、(b)は(a)のA−A線矢視図で、(c)は(a)のB−B線端面図である。 (a)はこの発明の応力伝達調整用ダイアフラムプレートの上部ダイアフラムプレートを示す概略斜視図で、(b)はこの発明の応力伝達調整用ダイアフラムプレートの下部ダイアフラムプレートを示す概略斜視図である。 この発明の応力伝達調整用ダイアフラムプレートを用いた屋根部における柱梁仕口部を示す概略図である。 (a)はこの発明の応力伝達調整用ダイアフラムプレートを用いた屋根部における別形態の柱梁仕口部を示す概略図で、(b)はこの発明の応力伝達調整用ダイアフラムプレートの別形態の下部ダイアフラムプレートを用いた屋根部の柱梁仕口部を示す概略図である。 この発明の応力伝達調整用ダイアフラムプレートを用いた別形態の柱梁仕口部を示す概略図である。 この発明の応力伝達調整用ダイアフラムプレートを用いた別形態の柱梁仕口部を示す概略図である。 この発明の応力伝達調整用ダイアフラムプレートを用いた屋根部における柱梁仕口部の柱梁取り付け状態を示す概略全体図である。 従来のダイアフラムを用いた屋根部の柱梁仕口部を示す概略図である。 従来のダイアフラムを用いた柱梁仕口部で構成した屋根部を示す概略図である。 (a)は従来の外ダイアフラムを示す拡大概略斜視図で、(b)はその従来の外ダイアフラムによる柱梁取り付け状態を示す概略斜視図である。
符号の説明
1 応力伝達調整用ダイアフラムプレート
2 柱(鋼管柱)
3 梁(大梁)
3a 上フランジ
3b 下フランジ
3c 上面
4 柱梁仕口部
5 調整用突起
5a 上面
6 上部ダイアフラムプレート
6a プレート本体
6b 上面
7 下部ダイアフラムプレート
7a プレート本体
7b 上面
8 主軸
9 屋根部
10 内ダイアフラムプレート
11 ダイアフラムプレート

Claims (5)

  1. 柱の相対する両側にそれぞれ取り付き状態の異なる梁を取り付ける柱梁仕口部において、前記各取り付き状態の異なる梁の応力伝達を調整して前記柱梁仕口部の剛性を高める応力伝達調整用ダイアフラムプレートであり、
    前記応力伝達調整用ダイアフラムプレートには、前記柱の相対する両側に取り付ける一方の梁側から他方の梁側へ上り勾配の斜面に形成していると共に、少なくとも前記両梁のフランジの幅寸法と同じ幅寸法に形成している上面を有する調整用突起がプレートと一体に形成されていることを特徴とする応力伝達調整用ダイアフラムプレート。
  2. 前記調整用突起は、その突起幅を前記応力伝達調整用ダイアフラムプレートの幅より狭く形成していると共に、その突起長さを応力伝達調整用ダイアフラムプレートの長さと同じに形成していることを特徴とする請求項1記載の応力伝達調整用ダイアフラムプレート。
  3. 前記調整用突起は、その突起幅を前記応力伝達調整用ダイアフラムプレートの幅より狭く形成していると共に、その突起長さを応力伝達調整用ダイアフラムプレートの長さより短く形成していることを特徴とする請求項1記載の応力伝達調整用ダイアフラムプレート。
  4. 柱の相対する両側にそれぞれ取り付き状態の異なる梁を取り付ける柱梁仕口部の剛性を高める柱梁仕口部構造であり、
    前記取り付き状態の異なる両梁は、前記柱の相対する両側の一方に上がり勾配で傾斜して設置する梁であると共に、柱の相対する両側の他方に下り勾配で傾斜して設置する梁であり、
    前記応力伝達調整用ダイアフラムプレートの調整用突起の上面と、前記両梁の上フランジの上面とが連続した同一面上となるようにして、前記両梁を前記柱に取り付けることにより、前記両梁のフランジからの応力伝達が確実となるように調整していることを特徴とする請求項1、2または請求項3記載の応力伝達調整用ダイアフラムプレートを用いた柱梁仕口部構造。
  5. 柱の相対する両側にそれぞれ取り付き状態の異なる梁を取り付ける柱梁仕口部の剛性を高める柱梁仕口部構造であり、
    前記柱の相対する両側に取り付き状態の異なる両梁は、梁成の大きな梁と梁成の小さな梁とであり、
    前記梁成の小さな梁の上フランジまたは下フランジを前記応力伝達調整用ダイアフラムプレートの調整用突起の他方の梁側に位置させて、前記梁成の小さな梁を前記柱に取り付けることにより、前記梁成の小さな梁の上フランジまたは下フランジからの応力伝達が確実となるように調整していることを特徴とする請求項1、2または請求項3記載の応力伝達調整用ダイアフラムプレートを用いた柱梁仕口部構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104790537A (zh) * 2015-05-04 2015-07-22 同济大学建筑设计研究院(集团)有限公司 一种h型钢结构构件与圆钢管柱空间斜交刚接连接节点

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