JP2008208652A - 屋根トラスの連結構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】現場施工性に優れた屋根トラスの連結構造を得る。
【解決手段】屋根トラス11を構成するガセットプレート16の下部には、頭つなぎ材17が一体的に取り付けられている。さらにこの頭つなぎ材17の下面には壁パネル21に連結される連結板部18が取り付けられている。連結板部18は、当接板部18aと、その一端から当接板部18aの延びる方向の直角方向かつ下方へ延びる取付板部18bとを有している。壁パネル21を構成するランナー材25のウェブ面には、その壁パネル21の短手方向に延びるスリット25aが形成されている。屋根トラス11に取り付けられている連結板部18の取付部18bが壁パネル21のスリット25aに挿入された状態で、取付部18bと壁パネル21を構成するスタッド24とがボルト固定されている。
【選択図】図1
【解決手段】屋根トラス11を構成するガセットプレート16の下部には、頭つなぎ材17が一体的に取り付けられている。さらにこの頭つなぎ材17の下面には壁パネル21に連結される連結板部18が取り付けられている。連結板部18は、当接板部18aと、その一端から当接板部18aの延びる方向の直角方向かつ下方へ延びる取付板部18bとを有している。壁パネル21を構成するランナー材25のウェブ面には、その壁パネル21の短手方向に延びるスリット25aが形成されている。屋根トラス11に取り付けられている連結板部18の取付部18bが壁パネル21のスリット25aに挿入された状態で、取付部18bと壁パネル21を構成するスタッド24とがボルト固定されている。
【選択図】図1
Description
本発明は、屋根トラスの連結構造に関する。
住宅等の建物において、屋根トラスと軒桁等の横架材や外壁上部(以下、外壁等という)とをあおり止め金物により連結する屋根トラスの連結構造が知られている。あおり止め金物としては、各種提案されている。この一例を図7に基づいて説明する。
図7に示すように、あおり止め金物51は、金属板を横架材52の上面及び両側面に当接できるように折り曲げ形成されてなる一対の第1取付板部51aと、屋根トラス53を構成するトラス材54の上面及び側面に当接できるように折り曲げ形成されてなる第2取付板部51bとを備えており、一対の第1取付板部51a上部の内側縁と、第2取付板部51bの下端とが連結されているものである(例えば、特許文献1参照)。
そして、あおり止め金物51の第1取付板部51bが横架材52の上面及び両側面に当接するように取り付けられ、その状態であおり止め金物51に対してトラス材54が挿入され、横架材52の両側面にてビス55により固定されている。
これによれば、あおり止め金物51の第2取付板部51bがトラス材54の上部及び両側面に面接触するとともに、第1取付板部51aが横架材52の上面及び両側面に面接触してビス固定されることから、支持強度を向上させることができるものとされている。
特開平9−287234号公報
しかしながら、上記技術では、あおり止め金物51の構造に起因して、屋根トラス53の長手方向への移動が規制されていないため、屋根トラス53の横架材52への連結作業の際に、当該屋根トラス53の長手方向への位置調整作業を伴うこととなる。したがって、一般に屋根が複数の屋根トラス53から構成されることを考慮した場合、これら屋根トラス53の位置調整作業が大きな負担となる懸念があり、現場施工性の観点では不十分であると考えられる。
そこで、本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、現場施工性に優れた屋根トラスの連結構造を提供することを主たる目的とするものである。
本発明は、上記課題を解決するために、以下の手段を採用した。
すなわち、第1の発明では、屋根トラスを外壁上に載置して当該外壁に取り付ける屋根トラスの連結構造であって、前記屋根トラスを前記外壁上に載置した仮止め状態で少なくとも軒出入寸法が変更不能となるように位置決めする位置決め手段を備えたことを特徴とする。
この第1の発明によれば、屋根トラスを外壁上に載置した仮止め状態で少なくとも軒出入寸法が変更不能となるように位置決めする位置決め手段が備えられている。このため、屋根トラスを外壁にボルトやビス等により固定する前の仮止め状態であっても、少なくとも軒出入寸法が決まる。その結果、屋根トラスを外壁に連結する際に所望の軒出入寸法を得るための位置調整を行う必要がないため、現場施工性を向上させることができる。
また、第2の発明では、第1の発明において、前記位置決め手段は、前記屋根トラスと前記外壁との間に設けられ、前記屋根トラスの上方以外への移動が規制されるものであることを特徴とする。
第2の発明によれば、位置決め手段は、屋根トラスと外壁との間に設けられ、屋根トラスの上方以外への移動が規制される。このため、強風等による屋根トラスの位置ずれを抑制することができる。また、これに伴って外壁が強風等により倒れることを抑制する効果も奏する。
第3の発明では、第2の発明において、前記規制は、凹凸関係にある凹部と凸部とが互いに係合することにより行われることを特徴とする。
第3の発明によれば、屋根トラスの上方以外への規制は、凹凸関係にある凹部と凸部とが互いに係合することにより行われる。このため、複雑な位置決め手段を要せず、屋根トラスの位置決めを好適に行うことができる
第4の発明では、第3の発明において、前記凹凸関係は、前記屋根トラス及び前記外壁の一方に設けられた板状の連結板部と、他方に設けられて前記連結板部が挿入されるスリットとによって構築されていることを特徴とする。
第4の発明では、第3の発明において、前記凹凸関係は、前記屋根トラス及び前記外壁の一方に設けられた板状の連結板部と、他方に設けられて前記連結板部が挿入されるスリットとによって構築されていることを特徴とする。
第4の発明によれば、屋根トラス及び外壁の一方に設けられた連結板部を他方に設けられたスリットに挿入するだけで屋根トラスの移動が規制されるため、屋根トラスの位置決めが容易となる。
第5の発明では、第4の発明において、前記連結板部及び前記スリットの一方が前記外壁の上面に設けられ、他方が前記屋根トラスの下面に設けられていることを特徴とする。
第5の発明によれば、連結板部及びスリットの一方が外壁の上面に設けられ、他方が屋根トラスの下面に設けられている。このため、スリットに連結板部を挿入するようにして屋根トラスを外壁に載置するだけで屋根トラスの位置が決まる。また、屋根トラスの下面と外壁の上面との間において、連結板部がスリットに挿入されて外壁内又は屋根トラス内に収まるため、連結板部及びスリットが外壁の屋外側側面に露出することがない。その結果、位置決め手段が要因となって建物の美観が損なわれることがない。
第6の発明では、第4又は第5の発明において、前記スリットが前記外壁に設けられるとともに前記連結板部が前記屋根トラスに設けられ、前記連結板部が前記スリットに挿入された状態で当該連結板部が前記外壁の下地を構成する柱材の側面に固定されていることを特徴とする。
第6の発明によれば、スリットが外壁に設けられるとともに連結板部が屋根トラスに設けられ、連結板部がスリットに挿入された状態で当該連結板部が外壁の下地を構成する柱材の側面に固定されている。このため、従来技術のようにおあり止め金物を外壁に取り付けて屋根トラスを連結する場合と比較して、より強固に連結することができる。
第7の発明では、第4乃至第6の発明において、前記スリットが前記外壁に設けられ、当該外壁の下地を構成する横材に形成されていることを特徴とする。
第7によれば、スリットが外壁の下地を構成する横材に形成されているため、例えば、外壁として外装材と外壁下地とから構成される壁パネルを用いた場合には、外装材と無関係に外壁下地側で処理できる利点がある。すなわち、工場において、横材にスリットを形成する製造工程と外装材の製造工程とを別工程とすることができるため、工場生産に適している利点がある。
第8の発明では、第4乃至第7の発明において、前記連結板部が頭つなぎ材を介して前記屋根トラスに設けられていることを特徴とする。
第8の発明によれば、前記連結板部が頭つなぎ材を介して前記屋根トラスに設けられている。このため、屋根トラスを外壁上のどの部分に載置しても、頭つなぎ材を介して載置されることとなる。したがって、例えば、頭つなぎ材の長手方向の長さ寸法を屋根トラスの奥行寸法と同一寸法程度にすることも可能である。その結果、頭つなぎ材が外壁上に沿って設けられる構成と比較して、大幅なコスト低減を図ることができる。
第9の発明では、第1至第8の発明において、前記屋根トラスは少なくとも上弦材と下弦材とこれらを連結する連結金具とを備え、前記位置決め手段のうち前記屋根トラス側の構成は前記連結金具に設けられていることを特徴とする。
第9の発明によれば、位置決め手段のうち屋根トラス側の構成が連結金具に設けられているため、上弦材や下弦材などのトラス材に位置決め手段に対応した変更を加える必要がなく、連結金具にだけ変更を加えればよい。その結果、既往のトラス材をそのまま用いることができる。
第10の発明では、第1乃至第9のいずれかに記載の発明において、前記屋根トラスは少なくとも上弦材及び下弦材を含む複数のトラス材とこれらトラス材を連結する連結金具とを備え、前記連結金具には連結口が形成されており、前記連結口に前記トラス材が挿入又は嵌め込まれることにより当該トラス材が位置決めされて前記屋根トラスの全体が形成されていることを特徴とする。
第10の発明によれば、連結金具に形成された連結口に各トラス材が挿入又は嵌め込まれることにより当該各トラス材が位置決めされて屋根トラスの全体が形成されている。このため、上弦材や下弦材などのトラス材の位置調整を行わなくても屋根トラス全体を形成することができる。その結果、例えば、現場においても、屋根トラスを容易に形成することができる。また、この場合、トラス材や連結具を運搬車に効率的に積載して現場まで運搬することができる。
第11の発明では、第10の発明において、前記各トラス材は長手方向の一側が開口された溝形鋼であり、前記各トラス材のウェブ面が同一側を向くようにかつ同一平面内に当該各トラス材が配置されるように前記連結金具に連結されていることを特徴とする。
第11の発明によれば、上弦材及び下弦材を含む各トラス材は長手方向の一側が開口された溝形鋼であり、各トラス材のウェブ面が同一側を向くようにかつ同一平面内に当該各トラス材が配置されるように連結金具に連結されている。ここで、従来技術では上弦材や下弦材などのトラス材のウェブ面と板状のガセットプレートの表面とを当接させて連結する。複数のトラス材をガセットプレートに連結する場合には、ガセットプレートの片面だけでなくその裏面にもトラス材のウェブ面を当接させて連結する。この場合、その連結箇所においては2本分のトラス材の厚さがあることとなる。このため、屋根トラスがかさばって運搬時に不利な面がある。これに対し、本発明では、同一平面内に各トラス材が配置されるため、トラス形状をなす屋根トラスであっても効率的に運搬車に積載することができる。また、各トラス材のウェブ面が同一側を向いているため、新たな作業を伴うことなく必要に応じてそのウェブ面に跨って他のトラス材を連結することができる。
[第1の実施形態]
以下に、第1の実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、図1(a)は第1の実施形態における屋根トラスと壁パネルとが分離している状態を示す斜視図、(b)は屋根トラスと壁パネルとの連結状態を示す斜視図、図2は屋根トラスと壁パネルとの連結状態を示す縦断面図、図3は屋根トラス全体を示す立面図である。
以下に、第1の実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、図1(a)は第1の実施形態における屋根トラスと壁パネルとが分離している状態を示す斜視図、(b)は屋根トラスと壁パネルとの連結状態を示す斜視図、図2は屋根トラスと壁パネルとの連結状態を示す縦断面図、図3は屋根トラス全体を示す立面図である。
図1に示すように、第1実施形態は、鉄骨骨組壁工法により建造された建物10(スチールハウス)の、屋根トラス11と壁パネル21との連結構造に適用したものである。
図3に示すように、屋根トラス11(ハウトラス)は、上弦材12と、下弦材13と、その両者の間に設けられる斜材14、束材15及びこれらトラス材を連結するガセットプレート16とからなり、全体として略二等辺三角形状に形成されている。
ガセットプレート16は薄肉板状とされ、トラス材同士の連結部分に配設されている。
上弦材12、下弦材13、斜材14及び束材15のトラス材は溝形鋼とされ、これらトラス材のウェブ面とガセットプレート16の表面とが当接された状態でボルト等により連結されている。
図1(a)に示すように、上弦材12の下端部近傍には、その下端部が斜め下方に突出するようにして下弦材13の先端部がガセットプレート16により連結されている。この上弦材12の突出している部分が建物10の軒先部となる。
ガセットプレート16の下部には、木製の頭つなぎ材17が一体的に取り付けられている。頭つなぎ材17の幅寸法(横寸法)は、上弦材12の幅寸法(フランジの長さ寸法)とガセットプレート16の厚さ寸法との合計寸法と略同一寸法に設定されている(図2参照)。
頭つなぎ材17の下面には、壁パネル21に連結される連結板部18が一体的に取り付けられている。連結板部18は、当接板部18aと、その一端から当接板部18aの延びる方向の直角方向かつ下方へ延びる取付板部18bとを有し、全体として断面L字形状をなしている。当接板部18aの幅寸法は、頭つなぎ材17の幅寸法と略同一寸法に設定されている。取付板部18bにはボルト孔18cが形成されている。連結板部18は、当接板部18aが頭つなぎ材17の下面に当接され、取付板部18bがガセットプレート16側に位置するようにして頭つなぎ材17に取り付けられている。
一方、壁パネル21は、外装材22と、その背面側に取り付けられるフレーム23とから構成されている。フレーム23は、垂直に延びる複数のスタッド24と、これらスタッド24の上下を繋げるランナー材25とから構成されている。スタッド24及びランナー材25はいずれも溝形鋼とされている。
スタッド24の上側に配置されるランナー材25のウェブ面には、壁パネル21の短手方向(屋内外方向)に延びるスリット25aが形成されている。スリット25aは、連結板部18の取付板部18bが挿入できるような長さ寸法(奥行寸法)に形成されている。
スリット25aの下方には、ウェブ面がスリット25a側に向くようにしてスタッド24が位置している。スタッド24のウェブ面にはボルト孔24aが形成されている。
スタッド24のボルト孔24aと連結板部18のボルト孔18cとは互いに略同一径に形成されており、連結板部18がスリット25aに挿入された状態では、ボルト孔18cとボルト孔24aとが水平方向に見て略同一軸線上になるようにそれぞれの部材の位置に形成されている。
次に、屋根トラス11と壁パネル21との連結方法について、図1及び図2を参照しながら説明する。
図1(a)に示すように、所定位置に配置された壁パネル21の上方に屋根トラス11を配置する。この場合、連結板部18の取付板部18bとスリット25aとが上下方向に見て一致するように屋根トラス11を位置調整する。なお、第1の実施形態では上弦材12等のトラス材が予め連結された屋根トラス11を工場にて製造し、完成された屋根トラス11に頭つなぎ材17及び連結板部18を一体的に取り付けたものを用いている。これにより、現場施工の負担が軽減される。
次に、図1(b)に示すように、屋根トラス11を上記位置のまま下方に移動させて、連結板部18の取付板部18bをスリット25aに挿入する。また、屋根トラス11の他端部に設けられている連結板部18の取付板部18b(図3参照)も同様に、対向配置されている壁パネル21のスリット25aに挿入する。この場合、屋根トラス11は、連結板部18とスリット25aとが係合された状態で壁パネル21に載置されている。この仮止め状態において、屋根トラス11がその長手方向への移動が規制され、軒出入寸法が決められる。また、図2に示すように、連結板部18のボルト孔18cとスタッド24のボルト孔24aとが水平方向に見て略同一軸線上になっているとともに、スタッド24のウェブ面と取付板部18bとの間に隙間が形成されている。
次に、ボルト孔18c及びボルト孔24aにボルト30をねじ込んで、連結板部18とスタッド24とをボルト固定する。これにより、屋根トラス11が壁パネル21に本固定される。
以上説明した構成及び作用により、第1の実施形態における屋根トラス11の連結構造では、以下に示す有利な効果が得られる。
壁パネル21に設けたスリット25aに屋根トラス11に設けた連結板部18の取付板部18bを挿入する構成とした。これにより、仮止め状態において、屋根トラス11の位置決めが行われ、建物10の軒出入寸法が決まる。その結果、屋根トラス11を壁パネル21に連結する際に、所望の軒出入寸法を得るための位置調整を行う必要がないため、現場施工性を向上させることができる。また、この場合、強風等による屋根トラス11の位置ずれを抑制することができるとともに壁パネル21の倒れ防止効果も奏する。
屋根トラス11の位置決めを、凹凸関係にある連結板部18とスリット25aとを係合させることにより行った。これにより、複雑な位置決め手段を要せず、屋根トラス11の位置決めを好適に行うことができる。
スリット25aを壁パネル21の上側のランナー材25に設けるとともに、連結板部18を屋根トラス11の下面に設けた。これにより、連結板部18をスリット25aに挿入するようにして屋根トラス11を壁パネル21に載置するだけで屋根トラス11の位置決めを行うことができる。また、連結板部18がスリット25aに挿入されて壁パネル21内に収まるため、連結板部18及びスリット25aが壁パネル21の屋外側側面に露出することがない。その結果、連結板部18及びスリット25aが要因となって建物10の美観が損なわれることがない。さらに、外装材21と無関係にスリット25aをランナー材25に形成することができる。すなわち、工場において、ランナー材25にスリット25aを形成する製造工程と外装材21の製造工程とを別工程とすることができるため、工場生産に適している。この場合、建物10の外観を構成する外装材23に傷がつく等の不都合を抑制する効果も奏する。
連結板部18の取付板部18bをスリット25aに挿入した状態で、その取付板部18bをスタッド24に直接ボルト固定した。これにより、従来技術のようにあおり止め金物を壁パネル21に取り付けて連結する場合と比較して、より強固に連結することができる。
連結板部18を頭つなぎ材17を介してガセットプレート37の下部に取り付けた。これにより、上弦材32等のトラス材に連結板部18を形成する必要がないため、トラス材を加工する必要がない。その結果、既往のトラス材をそのまま用いることができる。
頭つなぎ材17及び連結板部18を屋根トラス11に一体に設けた。これにより、壁パネル21の上面に沿って頭つなぎ材を設ける必要もないし、連結板部18を壁パネル21などに設ける必要もないため、現場施工の負担が軽減する。
また、頭つなぎ材17の幅寸法を、上弦材12の幅寸法とガセットプレート16の厚さ寸法との合計寸法と略同一寸法に設定した。これにより、一般に壁パネル21の上部に沿って設ける構成と比較して、大幅なコスト低減を図ることができる。
さらに、木製の頭つなぎ材17を用いる構成とした。これにより、第1の実施形態のように建物10がスチールハウスの場合には熱橋防止効果を奏する。すなわち、例えば、上弦材12の先端部(軒先部)が外気により冷却された場合、その冷熱が屋根トラス11からスタッド24へと伝わる熱伝達を抑制することができる。その結果、スタッド24が冷却されることにより発生する壁パネル21内での結露を抑制することができる。
[第1の実施形態における別例]
第1の実施形態では、頭つなぎ材17及び連結板部18を屋根トラス11に設け、スリット25aを壁パネル21に設けたが、これを次のように変更してもよい。例えば、頭つなぎ材17を壁パネル21の上面に設け、頭つなぎ材17の上面に取付板部18bが上方に向くように連結板部18を設けるとともに、スリット25aを屋根トラス11に設けてもよい。
第1の実施形態では、頭つなぎ材17及び連結板部18を屋根トラス11に設け、スリット25aを壁パネル21に設けたが、これを次のように変更してもよい。例えば、頭つなぎ材17を壁パネル21の上面に設け、頭つなぎ材17の上面に取付板部18bが上方に向くように連結板部18を設けるとともに、スリット25aを屋根トラス11に設けてもよい。
第1の実施形態では、凹凸関係を、板状の連結板部18とスリット25aとによって構築したが、これに限定されない。例えば、円柱状の連結ピンと円形状の孔部などであってもよい。
第1の実施形態では、屋根トラス11のトラス形状をハウトラスとして形成したが、特定のトラス形状に限定されることはなく、例えば、キングトラスやフィンクトラスなどであってもよい。
第1の実施形態では、スチールハウスの建物10に適用したが、特定の工法により建造された建物10に限定されることはなく、屋根が屋根トラス11により構成される建物10であればよい。
[第2の実施形態]
第1の実施形態における屋根トラス11の場合、上弦材12等のトラス材のウェブ面とガセットプレート16等の表面とが当接された状態で、各トラス材をガセットプレート16等に連結する必要がある。このため、例えば、図3に示す連結箇所Aにおいては、上弦材12が連結されたガセットプレート16の裏面に斜材14及び束材15が連結されている。したがって、連結箇所Aでは、上弦材12の厚さ寸法と斜材14(束材15)の厚さ寸法とを合計した厚さ寸法あり、運搬時には屋根トラス11がかさばって不利な面がある。
第1の実施形態における屋根トラス11の場合、上弦材12等のトラス材のウェブ面とガセットプレート16等の表面とが当接された状態で、各トラス材をガセットプレート16等に連結する必要がある。このため、例えば、図3に示す連結箇所Aにおいては、上弦材12が連結されたガセットプレート16の裏面に斜材14及び束材15が連結されている。したがって、連結箇所Aでは、上弦材12の厚さ寸法と斜材14(束材15)の厚さ寸法とを合計した厚さ寸法あり、運搬時には屋根トラス11がかさばって不利な面がある。
また、上弦材12等のトラス材に他のトラス材を連結すれば連結状態を安定保持できる。この場合、ウェブ面同士を当接させて連結することとなるが、上記連結方法では、トラス材のウェブ面の向きに制約が生じる。このため、どうしてもトラス材の開口部側に他のトラス材を連結しなければならない場合には、開口部にその開口部を塞ぐように例えば断面コ字状のトラス片を取り付けて、そのトラス片の表面に連結することとなる。したがって、第1の実施形態では、トラス片の取付作業を伴うため、施工性の面でも不利な面がある。
そこで、第2の実施形態では、上記事情を勘案してなされたものであり、その構成について、以下に説明する。なお、図4(a)は第2の実施形態における屋根トラスと壁パネルとが分離している状態を示す斜視図、(b)は屋根トラスと壁パネルとの連結状態を示す斜視図、図5は屋根トラス全体を示す立面図である。また、第1の実施形態と同一の構成は同一符号を付して説明を省略し、第1の実施形態との相違点を中心に説明する。
図5に示すように、屋根トラス31(クイーントラス)は、上弦材32、下弦材33、斜材34、束材35、軒先材36及びガセットプレート37,38,39,40を備えている。
上弦材32、下弦材33、斜材34、束材35の長さ寸法(各トラス材の長手方向の長さ寸法)は、それぞれ配置されるガセットプレート間を連結できる程度の長さ寸法に設定されている。軒先材36の長手方向の長さ寸法は、建物10の軒先部を形成できる程度の長さ寸法に設定されている。また、上弦材32同士、下弦材33同士のように同種類同士のトラス材は互いに同一形状・同一寸法に形成されている。
屋根トラス31は、上弦材32等の各トラス材がガセットプレート37,38,39,40により適宜連結されることで、全体としてトラス形状に形成されるようになっている。
次にガセットプレートの構成及びトラス材との連結方法について、ガセットプレート37の連結箇所を中心に説明する。
図4(a)に示すように、ガセットプレート37は中空筒状をなし、トラス材が挿入される連結孔37a,37b,37cを有している。
連結孔37aには上弦材32が、連結孔37bには下弦材33が、連結孔37cには軒先材36が挿入され、ボルト等により連結固定されるようになっている。(図4(b)参照)。この連結により上弦材32等の位置決めが行われるとともに各トラス材が同一平面内に配置される。また、上弦材32等の各トラス材のウェブ面が同一方向を向いて連結される。
ガセットプレート37の下面には、頭つなぎ材17が一体的に取り付けられ、その下面に連結板部18が一体的に取り付けられている。
その他のガセットプレート38,39,40も同様に、中空筒状をなし、上弦材32等のトラス材を挿入するだけで当該トラス材が位置決めされるように、それぞれ異なる位置・数の連結孔が形成されている。
上記方法により各トラス材とガセットプレート37等とが連結された屋根トラス31が、第1の実施形態と同様の連結方法により壁パネル21に連結固定される。
以上説明した構成及び作用により、第2の実施形態における屋根トラスの連結構造では、第1の実施形態とは異なる有利な効果が得られる。
中空筒状のガセットプレート37等に、短尺状の上弦材32等のトラス材を挿入することにより、屋根トラス31をトラス形状に形成した。これにより、各トラス材の位置調整を行わなくても屋根トラス31を形成することができる。また、各トラス材が同一平面内に配置されるため、効率的に運搬車に積載することができる。さらに、トラス形状に形成されていない状態のトラス材及びガセットプレート37等を運搬車に隙間無くを積載して運搬することにより、飛躍的に運送効率を向上させることができる。
上弦材32等の各トラス材を、そのウェブ面が同一側に向くようにガセットプレート37等に挿入した。これにより、各トラス材のウェブ面に跨って他のトラス材を連結することができる。
対向して並べられている壁パネル21にガセットプレート37をそれぞれ取り付け、これらガセットプレート37に下弦材33の両端を挿入して連結するすることにより、壁パネル21が強風等により倒れることを抑制することができる。すなわち、トラス形状をなす屋根トラス31を壁パネル21に載置しなくても、壁パネル21の倒れ防止効果が得られる。
[第2の実施形態における別例]
なお、以上説明した第2の実施形態に限らず、例えば以下に別例として示した形態で実施することもできる。
なお、以上説明した第2の実施形態に限らず、例えば以下に別例として示した形態で実施することもできる。
第2の実施形態では、上弦材32等の各トラス材を、そのウェブ面が同一側に向くようにガセットプレート37等に挿入したが、必ずしも同一側に向ける必要はなく、建物10の小屋組みの構造に応じて、各トラス材のウェブ面の向きを変更してもよい。
第2の実施形態では、ガセットプレート37の下面に頭つなぎ材17及び連結板部18を設けたが、次のように変更してもよい。例えば、図6(a)に示すように、頭つなぎ材17を設けずに、ガセットプレート41の側面から下方に延びる連結部41aを一体に形成してもよい。これによれば、第2の実施形態のようにガセットプレート37と頭つなぎ材17と、または頭つなぎ材17と連結板部18とが強風等によって剥れる等の不具合を解消することができる。また、この場合、連結部41aが壁パネル21のスリット25aに挿入された状態で、連結部41aとスタッド24との間に緩衝材を設けてもよい。これにより、強風等の外力に対する抵抗力を更に向上させることができる。
第2の実施形態では、ガセットプレート37等を中空筒状に形成したが、次のように変更してもよい。例えば、図6(b)に示すガセットプレート42のように、片方の側面を開口させ、連結口42a,42b,42cを形成してもよい。この場合、これら連結口42a,42b,42cに上弦材32、下弦材33、軒先材36がそれぞれ嵌め込まれてボルト等により固定されるようになっている。これによれば、ガセットプレート42に上弦材32等のトラス材を嵌め込むだけで、第2の実施形態と同様に、トラス材の位置が決まったり、同一平面内に配置することができたり等の効果が得られる。
10…建物、11…屋根トラス、12…上弦材、13…下弦材、14…斜材、15…束材、16…連結金具としてのガセットプレート、17…頭つなぎ材、18…位置決め手段としての連結板部、21…外壁としての壁パネル、22…外装材、24…柱材としてのスタッド、25…横材としてのランナー材、25a…位置決め手段としてのスリット、30…ボルト。
Claims (11)
- 屋根トラスを外壁上に載置して当該外壁に取り付ける屋根トラスの連結構造であって、前記屋根トラスを前記外壁上に載置した仮止め状態で少なくとも軒出入寸法が変更不能となるように位置決めする位置決め手段を備えたことを特徴とする屋根トラスの連結構造。
- 前記位置決め手段は、前記屋根トラスと前記外壁との間に設けられ、前記屋根トラスの上方以外への移動が規制されるものである請求項1に記載の屋根トラスの連結構造。
- 前記規制は、凹凸関係にある凹部と凸部とが互いに係合することにより行われる請求項2に記載の屋根トラスの連結構造。
- 前記凹凸関係は、前記屋根トラス及び前記外壁の一方に設けられた板状の連結板部と、他方に設けられて前記連結板部が挿入されるスリットとによって構築されている請求項3に記載の屋根トラスの連結構造。
- 前記連結板部及び前記スリットの一方が前記外壁の上面に設けられ、他方が前記屋根トラスの下面に設けられている請求項4に記載の屋根トラスの連結構造。
- 前記スリットが前記外壁に設けられるとともに前記連結板部が前記屋根トラスに設けられ、前記連結板部が前記スリットに挿入された状態で当該連結板部が前記外壁の下地を構成する柱材の側面に固定されている請求項4又は5に記載の屋根トラスの連結構造。
- 前記スリットが前記外壁に設けられ、当該外壁の下地を構成する横材に形成されている請求項4乃至6に記載の屋根トラスの連結構造。
- 前記連結板部が頭つなぎ材を介して前記屋根トラスに設けられている請求項4乃至7に記載の屋根トラスの連結構造。
- 前記屋根トラスは少なくとも上弦材と下弦材とこれらを連結する連結金具とを備え、前記位置決め手段のうち前記屋根トラス側の構成は前記連結金具に設けられていることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の屋根トラスの連結構造。
- 前記屋根トラスは少なくとも上弦材及び下弦材を含む複数のトラス材とこれらトラス材を連結する連結金具とを備え、前記連結金具には連結口が形成されており、前記連結口に前記トラス材が挿入又は嵌め込まれることにより当該トラス材が位置決めされて前記屋根トラスの全体が形成されている請求項1乃至9のいずれかに記載の屋根トラスの連結構造。
- 前記各トラス材は長手方向の一側が開口された溝形鋼であり、前記各トラス材のウェブ面が同一側を向くようにかつ同一平面内に当該各トラス材が配置されるように前記連結金具に連結されている請求項10に記載の屋根トラスの連結構造。
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CN101974938A (zh) * | 2010-10-11 | 2011-02-16 | 林娟 | 植杆式体结点铝合金三角形与矩形空间桁架结构 |
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WO2012037773A1 (zh) * | 2010-09-21 | 2012-03-29 | Lin Juan | 体结点铝合金链杆系结构 |
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2007
- 2007-02-27 JP JP2007047717A patent/JP2008208652A/ja active Pending
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