JP2007136711A - デバイス実装構造、デバイス実装方法、及び液滴吐出ヘッド - Google Patents

デバイス実装構造、デバイス実装方法、及び液滴吐出ヘッド Download PDF

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Abstract

【課題】接続端子及び接続部の形成ピッチが狭小化した場合でも電気的接続を行う際の作業性を低下させることなく、優れた信頼性をもって歩留まりの高い、デバイス実装構造、デバイス実装方法、及び液滴吐出ヘッドを提供する。
【解決手段】基体10,20の第1面に形成された導電接続部80と、第1面とは段差をもって配された第2面上に設けられるデバイス200A,Bの接続端子200aとを電気的に接続するデバイス実装構造である。導電接続部80上には、段差の高さと略同一の高さを有し、表面に配線部43が引き回されたコネクタ36が設けられ、コネクタ36における少なくとも導電接続部80に当接する部位には、樹脂部42を介して配線部43が設けられていて、コネクタ36及び第2面上にはデバイス200A,Bがフリップチップ実装されて、デバイス200A,Bの接続端子200aの一部が配線部43を介して電気的に接続されている。
【選択図】図3

Description

本発明は、デバイス実装構造とデバイス実装方法、及び液滴吐出ヘッドに関する。
ICチップ等のデバイスを回路基板上に配置し電気的に接続する方法として、従来からワイヤボンディング法が知られ、一般的に用いられている。例えば、画像の形成やマイクロデバイスの製造に際して液滴吐出法(インクジェット法)を適用する場合に用いられる液滴吐出ヘッド(インクジェット式記録ヘッド)においても、インク吐出動作を行うための圧電素子と、圧電素子に電気信号を供給する駆動回路部(ICチップ等)との接続に、ワイヤボンディング法が用いられている(例えば特許文献1及び特許文献2参照)。
特開2003−159800号公報 特開2004−284176号公報
しかしながら、上述したような従来技術には、以下のような問題が存在する。
近年ICチップ等の高集積化に伴いICチップ等の外部接続端子が狭小化、狭ピッチ化される傾向にあり、それに伴い回路基板上に形成される配線パターンも狭ピッチ化される傾向にある。そのため、上記ワイヤボンディングを用いた接続方法の適用が困難になってきている。
また、液滴吐出法に基づいて画像形成やマイクロデバイス製造を行う方法にあっては、画像の高精細化やマイクロデバイスの微細化を実現するために、液滴吐出ヘッドに設けられたノズル開口部同士の間の距離(ノズルピッチ)をできるだけ小さく(狭く)することが好ましい。上記圧電素子はノズル開口部に対応して複数形成されるため、ノズルピッチを小さくすると、そのノズルピッチに応じて圧電素子同士の間の距離も小さくする必要がある。しかしながら、圧電素子同士の間の距離が小さくなると、それら複数の圧電素子のそれぞれとドライバICとをワイヤボンディングの手法によって接続する際に、隣接するワイヤー間が接触するおそれがあり、このようなワイヤーボンディングを用いた接続が困難となる。そこで、ワイヤーボンディングに代わり、微細なピッチの配線接続を可能とする実装方法の提供が望まれている。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであって、ICチップ等のデバイスによる段差や、デバイスが実装される基板の形状に起因する段差を介してデバイスの接続端子と前記基板の導電接続部とを電気的に接続するに際し、前記接続端子及び接続部の形成ピッチが狭小化した場合でも前記電気的接続を行う際の作業性を低下させることなく、優れた信頼性をもって歩留まりよくデバイスを実装できる、デバイス実装構造、デバイス実装方法、及び液滴吐出ヘッドを提供することを目的としている。
本発明のデバイス実装構造は、基体の第1面に形成された導電接続部と、前記第1面とは段差をもって配された第2面上に設けられるデバイスの接続端子とを電気的に接続してなるデバイス実装構造であって、前記導電接続部上には、前記段差の高さと略同一の高さを有し、表面に配線部が引き回されたコネクタが設けられ、前記コネクタにおける少なくとも前記導電接続部に当接する部位には、樹脂部を介して前記配線部が設けられていて、前記コネクタ及び前記第2面上には前記デバイスがフリップチップ実装されて、該デバイスの接続端子の一部が前記配線部を介して電気的に接続されていることを特徴とする。
本発明のデバイス実装構造によれば、少なくとも導電接続部に当接する部位に設けられた配線部が樹脂部を介して形成されているので、デバイスを実装した際に、前記樹脂部が受けた圧に応じて撓んで凹むことにより、前記配線部と前記導電接続部とが密着した状態となり、接続信頼性が高いものとなる。このとき、前記樹脂部が撓んで凹むことにより、デバイスを実装する際の加圧等によって発生する導電接続部への負荷を軽減することもできる。よって、前記コネクタに設けられた配線部を介して、デバイスの接続端子と導電接続部とを良好に接続でき、接続信頼性の高いデバイス実装構造となる。
また、樹脂部を有し、かつ段差の高さと略同一の高さのコネクタを有しているので、該コネクタによって第1面と第2面との間の段差が吸収されて、基体の第2面の高さとコネクタ上の高さとが略同一となっている。よって、前記コネクタ、及び前記第2面上にデバイスが良好に実装されたものとなる。
また、前記コネクタを用いれば、例えば隣接する配線間を接触させることなく微細なピッチの配線を形成できるので、デバイスの接続端子と導電接続部とを良好に接続することができる。
したがって、本デバイス実装構造は、前記コネクタを備えたことで段差間においても、簡便で、かつ信頼性の高い配線接続を提供できる。
また、上記デバイス実装構造においては、前記コネクタは、基材と、該基材の表面に設けられた前記樹脂部とから構成されているのが好ましい。
ここで、微細な配線パターンに対応する小型のコネクタを、例えば金型を用いてコネクタ全体を成形すると精度を出すのが非常に難しくなってしまう。そこで、本発明を採用すれば、例えばSiからなる基材上に樹脂部からなるコアを形成し、該コアの表面にスパッタ法により配線部を形成することで、微細な配線ピッチに対応した樹脂コアバンプを形成することができる。
また、上記デバイス実装構造においては、前記基材が非絶縁性材料から構成される場合、前記樹脂部は絶縁材料から構成されているのが好ましい。
このようにすれば、配線部と基材との間を絶縁することができる。また、樹脂部上が絶縁された状態となっているので、この樹脂部上に複数の配線部を形成することが可能となる。
また、上記デバイス実装構造においては、前記第1面と前記第2面により前記基体に形成される凹部内に前記コネクタが配置されている場合に、前記樹脂部が前記コネクタの側面部にも設けられ、該コネクタの側面部の樹脂部と前記凹部の内側面とが当接しているのが好ましい。
このようにすれば、前記コネクタの幅が前記凹部よりも多少大きい場合でも、前記コネクタを前記凹部内に押し込むことにより、前記樹脂部が変形して前記凹部内に配設されることで凹部内に樹脂部が確実に保持されたものとなる。
また、例えば基体が熱膨張して前記凹部の大きさが小さくなった場合でも、前記コネクタの側面部に設けられた樹脂部が緩衝層として機能することにより、コネクタ及び基体がダメージを受けることが防止される。
このとき、前記基体が非絶縁性材料からなる場合、前記凹部の内側面部に絶縁膜が設けられているのがより好ましい。
このようにすれば、コネクタの配線部が基材の基体の側壁部と接触した際に、配線部と前記基体との間で絶縁できる。
また、上記デバイス実装構造においては、前記コネクタには、前記凹部を挟む、前記第2面上における一方側及び他方側まで引き回された前記配線部間の導通性を規制する導通規制部が設けられているのが好ましい。
このようにすれば、配線部の導通性が導通規制部によって規制されているので、例えば第2面上の一方側及び他方側に実装した2つのデバイスを1つの配線部によって実装できる。
また、上記デバイス実装構造においては、前記導電接続部と前記配線部との間に接着層が設けられているのが好ましい。
このようにすれば、前記第1導電部と前記配線部との間の接続性を高めることができ、より信頼性の高いものとなる。
また、上記デバイス実装構造においては、前記デバイスの接続端子及び前記コネクタの配線部は、それぞれAuを含む導電膜から形成されているのが好ましい。
このようにすれば、デバイスの接続端子とコネクタの配線部とが接続した際に、Au−Au接合が行われることとなり、接合部における抵抗の低い信頼性が高い接合が得られる。
また、上記デバイス実装構造においては前記コネクタにおける前記デバイスが実装される側の面にも前記樹脂部を介して前記配線部が設けられているのが好ましい。
このようにすれば、コネクタ上にデバイスが実装された際に、デバイスの接続端子がコネクタに当接した際に、樹脂部が受けた圧に応じて撓んで凹むことで緩衝層として機能することにより、コネクタへのダメージをより低減できる。
本発明のデバイス実装方法は、基体の第1面に形成された導電接続部と、前記第1面とは段差をもって配された第2面に設けられるデバイスの接続端子とを電気的に接続するデバイス実装方法であって、前記段差の高さと略同一の高さを有し、表面に配線部が引き回されてなり、該配線部が少なくとも前記導電接続部に当接される面において樹脂部を介して設けられてなるコネクタを、前記樹脂部を介して設けられた配線部と前記導電接続部とを接触させるようにして前記第1面に設ける工程と、前記コネクタ、及び前記第2面上に前記デバイスをフリップチップ実装し、前記導電接続部と前記デバイスの接続端子とを前記配線部を介して電気的に接続させる工程と、を備えたことを特徴とする。
本発明のデバイスの実装方法によれば、少なくとも導電接続部に当接する部位に設けられた配線部が樹脂部を介して形成されているので、デバイスを実装した際に前記樹脂部が受けた圧に応じて撓んで凹むことにより、前記配線部と前記導電接続部とが密着した状態となり、接続信頼性が高いものとなる。このとき、前記樹脂部が撓んで凹むことにより、デバイスを実装する際の加圧等によって発生する導電接続部への負荷を軽減することもできる。よって、前記コネクタに設けられた配線部を介して、デバイスの接続端子と導電接続部とを良好に接続でき、デバイス実装時の接続信頼性が高いものとなる。
また、段差の高さと略同一の高さのコネクタを第1面上に設けているので、該コネクタによって第1面と第2面との間の段差が吸収されて、基体の第2面の高さとコネクタ上の高さとが略同一となる。よって、前記コネクタ、及び前記第2面上にデバイスを良好に実装することができる。
また、前記コネクタを用いれば、例えば隣接する配線間を接触させることなく微細なピッチの配線を形成できるので、デバイスの接続端子と導電接続部とを良好に接続することができる。
したがって、本デバイス実装方法は、前記コネクタを設けることで段差を介した第1面及び第2面間においても、簡便で、かつ信頼性の高い配線接続を行うことができる。
本発明の液滴吐出ヘッドは、液滴を吐出するノズル開口に連通する圧力発生室と、該圧力発生室の外側に配設されて該圧力発生室に圧力変化を生じさせる駆動素子と、該駆動素子を挟んで前記圧力発生室と反対側に設けられた保護基板とを備え、前記保護基板を挟んで前記駆動素子と反対側に、前記駆動素子に電気信号を供給する駆動回路部が設けられた液滴吐出ヘッドにおいて、前記駆動回路部と前記駆動素子の回路接続部とが、請求項1〜11のいずれか一項に記載のデバイス実装構造により電気的に接続されていることを特徴とする。
本発明の液滴吐出ヘッドによれば、前記保護基板を挟んで両側に配置された駆動回路部と前記駆動素子とが、上述したコネクタにより接続されているので、ノズル開口の狭小化により駆動素子が狭小化され、ワイヤボンディングでは接続が極めて困難になった場合にも、前記接続孔の狭小化を容易に行うことができ、駆動素子と駆動回路部とを高い接続信頼性をもって容易に接続することができるため、高精細の液滴吐出ヘッドを提供することができる。
また、ワイヤボンディングにより両者を接続する構造では必須のワイヤを引き回すための空間が不要であり、液滴吐出ヘッドを薄型化することができる。さらに、駆動回路部が保護基板上に実装されている構造を採ることができるため、駆動回路部を含めた液滴吐出ヘッド全体の薄型化、コンパクト化に有利な構成となる。
以下、本発明のデバイス実装構造とデバイス実装方法、及び液滴吐出ヘッドの一実施形態を図面を参照して説明する。
以下の説明で参照する各図面においては、図面を見易くするために各構成部材の寸法を変更したり、一部を省略して表示している。
(液滴吐出ヘッド)
まず、本発明の一実施の形態として、本発明にデバイス実装構造を具備した液滴吐出ヘッドについて図1から図3を参照して説明する。図1は液滴吐出ヘッドの一実施形態を示す斜視構成図、図2は液滴吐出ヘッドを下側から見た斜視構成図の一部破断図、図3は図1のA−A線に沿う断面構成図である。
なお、以下の説明においては、XYZ直交座標系を設定し、このXYZ直交座標系を参照しつつ各部材の位置関係について説明する。水平面内における所定方向をX軸方向、水平面内においてX軸方向と直交する方向をY軸方向、X軸方向及びY軸方向のそれぞれに直交する方向(すなわち鉛直方向)をZ軸方向とする。
本実施形態の液滴吐出ヘッド1は、インク(機能液)を液滴状にしてノズルから吐出するものである。図1から図3に示すように、液滴吐出ヘッド1は、液滴が吐出されるノズル開口15を備えたノズル基板16と、ノズル基板16の上面(+Z側)に接続されてインク流路を形成する流路形成基板10と、流路形成基板10の上面に接続されて圧電素子(駆動素子)300の駆動によって変位する振動板400と、振動板400の上面に接続されてリザーバ100を形成するリザーバ形成基板(保護基板)20と、リザーバ形成基板20上に設けられた前記圧電素子300を駆動するための4個の駆動回路部(デバイス)200A〜200Dと、駆動回路部200A〜200Dと接続された複数の配線パターン34とを備えて構成されている。なお、上記流路形成基板10とリザーバ形成基板20とにより、本発明に係る基体が構成される。
液滴吐出ヘッド1の動作は、各駆動回路部200A〜200Dに接続された図示略の外部コントローラによって制御される。図2に示す流路形成基板10には、複数の平面視略櫛歯状の開口領域が区画形成されており、これらの開口領域のうち、X軸方向に延びて形成された部分が、ノズル基板16と振動板400とにより囲まれて圧力発生室12を形成する。また、上記平面視略櫛歯状の開口領域のうち、図示Y方向に延びて形成された部分が、リザーバ形成基板20と流路形成基板10とにより囲まれてリザーバ100を形成している。
図2及び図3に示すように、流路形成基板10の図示下面側(−Z側)は開口しており、その開口を覆うようにノズル基板16が流路形成基板10の下面に接続されている。流路形成基板10の下面とノズル基板16とは、例えば接着剤や熱溶着フィルム等を介して固定されている。ノズル基板16には、液滴を吐出する複数のノズル開口15が設けられている。具体的には、ノズル基板16に設けられた複数のノズル開口15はY軸方向に配列されており、本実施形態では、ノズル基板16上の複数の領域に配列された一群のノズル開口15を、それぞれ第1ノズル開口群15A、第2ノズル開口群15B、第3ノズル開口群15C、及び第4ノズル開口群15Dを構成している。
第1ノズル開口群15Aと第2ノズル開口群15BとはX軸方向に関して互いに対向するように配置されている。第3ノズル開口群15Cは第1ノズル開口群15Aの+Y側に設けられており、第4ノズル開口群15Dは第2ノズル開口群15Bの+Y側に設けられている。これら第3ノズル開口群15Cと第4ノズル開口群15DとはX軸方向に関して互いに対向するように配置されている。
なお、図2では各ノズル開口群15A〜15Dのそれぞれは6個のノズル開口15によって構成されているように示されているが、実際には、各ノズル開口群は例えば720個程度の多数のノズル開口15によって構成される。
流路形成基板10の内側には、その中央部からX方向に延びる複数の隔壁11が形成されている。本実施形態の場合、流路形成基板10はシリコンによって形成されており、複数の隔壁11は、流路形成基板10の母材であるシリコン単結晶基板を異方性エッチングにより部分的に除去して形成されたものである。複数の隔壁11を有する流路形成基板10と、ノズル基板16と、振動板400とにより区画された複数の空間が圧力発生室12である。
圧力発生室12とノズル開口15とは、各々対応して設けられている。すなわち、圧力発生室12は、第1〜第4ノズル開口群15A〜15Dのそれぞれを構成する複数のノズル開口15に対応するように、Y軸方向に複数並んで設けられている。そして、第1ノズル開口群15Aに対応して複数形成された圧力発生室12が第1圧力発生室群12Aを構成し、第2ノズル開口群15Bに対応して複数形成された圧力発生室12が第2圧力発生室群12Bを構成し、第3ノズル開口群15Cに対応して複数形成された圧力発生室12が第3圧力発生室群12Cを構成し、第4ノズル開口群15Dに対応して複数形成された圧力発生室12が第4圧力発生室群12Dを構成している。
第1圧力発生室群12Aと第2圧力発生室群12BとはX軸方向に関して互いに対向するように配置されており、それらの間には隔壁10Kが形成されている。同様に、第3圧力発生室群12Cと第4圧力発生室群12Dとの間にも隔壁10Kが形成されており、それらはX軸方向に関して互いに対向するように配置されている。
第1圧力発生室群12Aを形成する複数の圧力発生室12の基板中央部側(−X側)の端部は上述した隔壁10Kによって閉塞されているが、基板外縁部側(+X側)の端部は互いに接続するように集合され、リザーバ100と接続されている。リザーバ100は、図1及び図3に示す機能液導入口25と圧力発生室12との間で機能液を一時的に保持するものであって、リザーバ形成基板20にY軸方向に延びる平面視矩形状に形成されたリザーバ部21と、流路形成基板10にY軸方向に延びる平面視矩形状に形成された連通部13とから構成されている。そして、連通部13において各圧力発生室12と接続され、第1圧力発生室群12Aを構成する複数の圧力発生室12の共通の機能液保持室(インク室)を形成している。図3に示す機能液の経路をみると、ヘッド外端上面に開口する機能液導入口25より導入された機能液が、導入路26を経てリザーバ100に流れ込み、供給路14を経て、第1圧力発生室群12Aを構成する複数の圧力発生室12のそれぞれに供給されるようになっている。
また、第2、第3、第4圧力発生室群12B、12C、12Dのそれぞれを構成する圧力発生室12のそれぞれにも、上述と同様の構成のリザーバ100が接続されており、それぞれ供給路14を介して連通された圧力発生室群12B〜12Dに供給される機能液の一時貯留部を構成している。
流路形成基板10とリザーバ形成基板20との間に配置された振動板400は、流路形成基板10側から順に弾性膜50と下電極膜60とを積層した構造を備えている。流路形成基板10側に配される弾性膜50は、例えば1〜2μm程度の厚さの酸化シリコン膜からなるものであり、弾性膜50上に形成される下電極膜60は、例えば0.2μm程度の厚さの金属膜からなるものである。本実施形態において、下電極膜60は、流路形成基板10とリザーバ形成基板20との間に配される複数の圧電素子300の共通電極としても機能するようになっている。
振動板400を変形させるための圧電素子300は、図3に示すように、流路形成基板10の上面(+Z側の面;第1面)10aに形成された、下電極膜60側から順に圧電体膜70と、上電極膜(導電接続部)80とを積層した構造を備えている。圧電体膜70の厚さは例えば1μm程度、上電極膜80の厚さは例えば0.1μm程度である。
なお、圧電素子300の概念としては、圧電体膜70及び上電極膜80に加えて、下電極膜60を含むものであってもよい。下電極膜60は圧電素子300として機能する一方、振動板400としても機能するからである。本実施形態では、弾性膜50及び下電極膜60が振動板400として機能する構成を採用しているが、弾性膜50を省略して下電極膜60が弾性膜(50)を兼ねる構成とすることもできる。
圧電素子300(圧電体膜70及び上電極膜80)は、複数のノズル開口15及び圧力発生室12のそれぞれに対応するように複数設けられている。本実施形態では、便宜的に、第1ノズル開口群15Aを構成するノズル開口15のそれぞれに対応するようにY軸方向に複数並んで設けられた一群の圧電素子300を第1圧電素子群と呼ぶものとする。また同様に、第2ノズル開口群15Bを構成するノズル開口15のそれぞれに対応するようにY軸方向に複数並んで設けられた一群の圧電素子300を第2圧電素子群と呼ぶものとする。さらに、第3ノズル開口群15Cに対応する一群の圧電素子300を第3圧電素子群と呼び、第4ノズル開口群15Dに対応する一群の圧電素子300を第4圧電素子群と呼ぶものとする。
流路形成基板10上の平面領域において、上記第1圧電素子群及び第2圧電素子群は、X軸方向に関して互いに対向するように配置されている。同様に、第3、第4ノズル開口群15C、15Dにそれぞれ対応する第3、第4圧電素子群は、X軸方向に関して互いに対向するように配置されている。
圧電素子300を含む振動板400上の領域を覆って、リザーバ形成基板20が設けられており、リザーバ形成基板20の上面(流路形成基板10と反対側面)には、封止膜31と固定板32とを積層した構造のコンプライアンス基板30が接合されている。このコンプライアンス基板30において、内側に配される封止膜31は、剛性が低く可撓性を有する材料(例えば、厚さ6μm程度のポリフェニレンスルフィドフィルム)からなり、この封止膜31によってリザーバ部21の上部が封止されている。他方、外側に配される固定板32は、金属等の硬質の材料(例えば、厚さ30μm程度のステンレス鋼)からなる板状部材である。
この固定板32には、リザーバ100に対応する平面領域を切り欠いてなる開口部33が形成されており、この構成によりリザーバ100の上部は、可撓性を有する封止膜31のみで封止され、内部圧力の変化によって変形可能な可撓部22となっている。
通常、機能液導入口25からリザーバ100に機能液が供給されると、例えば、圧電素子300の駆動時の機能液の流れ、あるいは、周囲の熱などによってリザーバ100内に圧力変化が生じる。しかしながら、上述のように、リザーバ100の上部が封止膜31のみよって封止された可撓部22を有しているので、この可撓部22が撓み変形してその圧力変化を吸収する。したがって、リザーバ100内は常に一定の圧力に保持される。なお、その他の部分は固定板32によって十分な強度に保持されている。そして、リザーバ100の外側のコンプライアンス基板30上には、リザーバ100に機能液を供給するための機能液導入口25が形成されており、リザーバ形成基板20には、機能液導入口25とリザーバ100の側壁とを連通する導入路26が設けられている。
リザーバ形成基板20は、流路形成基板10とともに液滴吐出ヘッド1の基体を成す部材であるから剛体とすることが好ましく、リザーバ形成基板20を形成する材料として流路形成基板10と略同一の熱膨張率を有する材料を用いることがより好ましい。本実施形態の場合、流路形成基板10がシリコンからなるものであるから、それと同一材料のシリコン単結晶基板が好適である。シリコン単結晶基板を用いた場合、異方性エッチングにより容易に高精度の加工を施すことが可能であるため、圧電素子保持部24や溝部(貫通孔)700を容易に形成できるという利点が得られる。その他、流路形成基板10と同様、ガラス、セラミックス材料等を用いてリザーバ形成基板20を作製することもできる。
図1に示すように、リザーバ形成基板20上には4個の駆動回路部200A〜200Dが配設されている。駆動回路部200A〜200Dは、例えば回路基板あるいは駆動回路を含む半導体集積回路(IC)を含んで構成されている。各駆動回路部200A〜200Dは、図示下面側に複数の接続端子200aを備えており、この接続端子200aがリザーバ形成基板20の上面(第2面)20aに形成された配線パターン34に対して接続されている。
そして、駆動回路部200A、200Cがリザーバ形成基板20上でY軸方向に沿って長手に配置され、駆動回路部200B、200Dはそれぞれ駆動回路部200A、200Cと略平行にY軸方向に長手に配置されている。各駆動回路部200A〜200Dと電気的に接続されている配線パターン34は、いずれも駆動回路部200A〜200Dの外側の端部からX軸方向に延びており、その先端部は外部コントローラとの接続端子として利用可能である。
本実施形態の場合、第1ノズル開口群15Aに対応する第1圧電素子群の圧電素子300に対して電気的に接続される一群(図示では6本)の配線パターン34が第1配線群34Aを構成しており、第2ノズル開口群15Bに対応する第2圧電素子群の圧電素子300に対して電気的に接続される一群の配線パターン34が第2配線群34Bを構成している。また同様に、第3、第4圧電素子群の圧電素子300に対して電気的接続される一群の配線パターン34が、それぞれ第3配線群34C、第4配線群34Dを構成している。
第1配線群34Aを構成する一群の配線パターン34は駆動回路部200Aに接続され、第2配線群34Bを構成する一群の配線パターン34は駆動回路部200Bに接続され、第3配線群34Cを構成する一群の配線パターン34は駆動回路部200Cに接続され、第4配線群34Dを構成する一群の配線パターン34は駆動回路部200Dに接続されている。本実施形態の液滴吐出ヘッド1では、第1ノズル開口群15A〜第4ノズル開口群15Dにそれぞれ対応する第1圧電素子群〜第4圧電素子群を、それぞれ異なる駆動回路部200A〜200Dにより駆動する構成が採用されている。
なお、図1では、各配線群につき6本の配線パターン34を有する構成としているが、これは図2に示したノズル開口15の数、及び圧力発生室12の数に合わせて図示したものに過ぎず、先に記載のように各配線群34A〜34Dに含まれる配線パターン34は、駆動回路部200A〜200Dと外部コントローラとの接続配線を構成するものであるから、その本数は駆動回路部200A〜200Dを駆動制御するのに必要な本数であれば足り、通常は各駆動回路部により駆動される圧電素子300の数より少なくなる。
図1及び図3に示すように、リザーバ形成基板20のうち、X軸方向に関して中央部には、断面が下方に向かうに従って縮径するテーパ形状を有し、Y軸方向に延びる溝部(凹部)700が形成されている。すなわち、本実施形態の液滴吐出ヘッドでは、この溝部700が、圧電素子300の上電極膜80(回路接続部)と、それらに接続されるべき前記駆動回路部200A〜200Dの接続端子200a(配線パターン34)とを隔てる段差を形成している。そして、詳細について後述するデバイス構造のコネクタを介して、前記上電極膜80と前記接続端子200aとの間が接続されたものとなっている。
本実施形態では、図3に示すように、溝部700によってX軸方向に関し区画されるリザーバ形成基板20のうち、回路駆動部200Aと接続される複数の圧電素子300を封止している部分を第1封止部20Aとし、駆動回路部200Bと接続される複数の圧電素子300を封止している部分を第2封止部20Bとする。これらの第1封止部20A及び第2封止部20Bには、それぞれ圧電素子300に対向する領域に、圧電素子300の運動(駆動)を阻害しない程度の空間を確保するとともに、その空間を密封する圧電素子保持部(素子保持部)24が設けられている。圧電素子300のうち、少なくとも圧電体膜70は、この圧電素子保持部24内に密封されている。
また同様に、リザーバ形成基板20のうち、回路駆動部200Cと接続される複数の圧電素子300を封止している部分を第3封止部、駆動回路200Dと接続される複数の圧電素子300を封止している部分を第4封止部とすると、これら第3封止部及び第4封止部にも、それぞれ圧電素子300の運動(駆動)を阻害しない程度の空間を確保してその空間を密封する圧電素子保持部が設けられている。
なお、本実施形態の場合、上記第1〜第4封止部にそれぞれ設けられている圧電素子保持部(24)は、各圧電素子群に含まれる圧電素子300の全体を封止できる寸法とされ、図3の紙面垂直方向に延びる平面視略矩形状の凹部を成している。上記圧電素子保持部は、各圧電素子300毎に区画されていてもよい。
図3に示すように、第1封止部20Aの圧電素子保持部24によって封止されている圧電素子300のうち、上電極膜80の−X側の端部は、第1封止部20Aの外側まで延びて、溝部700の底面部に露出している。溝部700における流路形成基板10上に下電極膜60の一部が配置されている場合においては、上電極膜80と下電極膜60との短絡を防止するための絶縁膜600が、上電極膜80と下電極膜60との間に介挿されている。同様に、第2封止部20Bの圧電素子保持部24によって封止されている圧電素子300のうち、上電極膜80の+X側の端部が、第2封止部20Bの外側まで延びて、溝部700内に露出しており、この露出側の端部にも、上電極膜80と下電極膜60との間に絶縁膜600が介挿されている。さらに不図示ではあるが、第3、第4封止部で封止されている圧電素子300についても、それらの上電極膜80の一部が、第3、第4封止部の外側まで延びて溝部700内に露出されている。
そして、溝部700内には、その底面部に露出された各圧電素子300の上電極膜80に位置合わせされて、コネクタ36が配設されている。本実施形態の液滴吐出ヘッド1では、このコネクタ36によって溝部700の底面部(流路形成基板10の上面10a)と、駆動回路部200A〜200Dが配置されるリザーバ形成基板20の上面20aとの段差が解消され、駆動回路部200A〜200Dがリザーバ形成基板20上に平面的に実装されている。
次に、本実施形態の液滴吐出ヘッド1に用いられているデバイス実装構造を構成するコネクタ36について説明する。図4は、本実施形態におけるコネクタを示す図であり、図中符号36はコネクタである。
コネクタ36は、上述したように、リザーバ形成基板20に形成された溝部700の底面部とリザーバ形成基板20の上面20aとの間に形成された段差と略同じ高さ(例えば、700μm)を有するもので、表面に配線部43が引き回されたものである。すなわち、前記コネクタ36の高さ(図4中Z方向の長さ)が、駆動回路部200A〜200Dの接続端子200aと前記上電極膜80との間に生じる段差(すなわち、流路形成基板10の上面10aとリザーバ形成基板20の上面20aとの段差)の高さと略同一に形成されていて、該コネクタ36を前記溝部700内に設けることで前記段差が吸収されたものとなっている。そして、コネクタ36、及びリザーバ形成基板20の上面20aにフリップチップ実装される駆動回路部200A〜200Dの接続端子200aの一部と溝部700の底面部に設けられている上電極膜80とが前記コネクタ36を介して電気的に接続している。
ところで、前記コネクタ36における少なくとも上電極膜80(前記溝部700の底面)に当接する部位(部分)に形成されている配線部43は、少なくとも樹脂部を介して設けられている。
具体的に本実施形態のコネクタ36は、図4中Y軸方向に沿って形成される四角柱状のコネクタ基材41と、該コネクタ基材41の表面に設けられた樹脂部42から構成されていて、この樹脂部42及び基材41の表面に配線部43が引き回されている。
本実施形態に係るコネクタ36は、前記溝部700に対して当接する部分である、底面、及び側面、すなわち前記溝部700の底面、及び内側面に当接する部分の面上に前記樹脂部42が設けられている。
そして、前記配線部43が前記樹脂部42の表面に沿って形成され、溝部700の底面側から前記リザーバ形成基板20の上面20a側、すなわち前記コネクタ36(コネクタ基材41)の上面側まで引き回されている。
ところで、微細な配線パターンに対応する小型のコネクタを、例えば金型を用いてコネクタ全体を成形すると精度を出すのが非常に難しくなってしまう。そこで、本発明を採用すれば、前記コネクタ基材41を構成する材料として、例えばSi(シリコン)を用いていて、前記コネクタ基材41上に樹脂部42からなるコアを形成し、該コアの表面に例えばスパッタ法により配線部43を形成することで、微細な配線ピッチに対応したコネクタを形成できる。
前記コネクタ基材41はSiすなわち非絶縁性材料から構成されていることから、前記樹脂部42として絶縁材料からなるものを用いている。これにより、樹脂部42上に設けられた配線部とコネクタ基材41との間、及び隣接する配線部43間を確実に絶縁できる。よって、この樹脂部42上には図4に示すよに、複数の配線部43が形成されている。
また、本実施形態では、コネクタ基材41の上面に前記配線部43が直接形成されることから、配線部43を引き回すに際して、この配線部43の設けられるコネクタ基材41の表面に例えば熱酸化によって選択的に酸化シリコン膜を形成したり、直接絶縁性樹脂膜を形成している。これによりコネクタ基材41上に配線部43を直接形成した際のショートが防止されている。
なお、前記コネクタ基材41としては、上述したSiに代えて、少なくともその表面が絶縁性を有する材料からなるもの、例えば、セラミックス、ガラスエポキシ、ガラス等の絶縁性材料の成形体を用いるようにしてもよい。一方、コネクタ基材41としてガラスエポキシやセラミックス等の成形体を用いると、シリコンからなるコネクタ基材41を用いた場合に比して優れた耐衝撃性等を備えたものとなる。
このとき、前記配線部43をコネクタ基材上に酸化シリコン膜等を介することなく直接形成することができる。
前記コネクタ36は、図3に示したように、リザーバ形成基板20の溝部(凹部)700内に配置されることで、本発明のデバイス実装構造の一実施形態をなすものであって、コネクタ36の側面部に設けられた樹脂部42及び該樹脂部42上に設けられた配線部43と溝部700の内側面とが当接した状態に設けられている。このとき、上述したようにリザーバ形成基板20はSiから形成されているので、前記配線部43が当接する溝部700の内側面に、例えば熱酸化により酸化シリコン膜を形成したり、絶縁性樹脂膜を設けている。これにより、前記樹脂部42上に設けられている配線部43が溝部700の内側面と接触した際に、配線部43と前記リザーバ形成基板20との間で絶縁することができる。
本実施形態のコネクタ36は、コネクタ基材41の側面部にも樹脂部42が設けられた構造を採用しているので、前記コネクタ36の幅が前記溝部700よりも多少大きい場合でも、前記コネクタ36を押し込むことで樹脂部42が変形し、溝部700内にコネクタ36が確実に保持される。また、例えばリザーバ形成基板20が熱によって膨張し、前記溝部700の幅が狭まった場合でも、前記コネクタ36の側面部に設けられた樹脂部42が緩衝層として機能することで、コネクタ36及びリザーバ形成基板20がダメージを受けることがない。
ところで、前記配線部43は、駆動回路部200A〜200Dの接続端子200aと図3に示す溝部700内に延出された上電極膜80とを導通させるためのもので、前記上電極膜80に一致するピッチで前記樹脂部42上に配列されている。
前記コネクタ36には、前記溝部700を挟む、前記第2面上における一方側及び他方側まで引き回された配線部43間の導通性を規制する導通規制部が設けられている。具体的に本実施形態では、前記溝部700を挟む、第2面の一方側(図4中+X方向)に引きまわされた第1コネクタ配線群43Aと、第2面の他方側(図4中−X方向)に引きまわされた第2コネクタ配線群43Bとが、樹脂部42に形成された凹部(導通規制部)42aにより1つの配線を分断して形成されている。そして、前記第1,2コネクタ配線群43A,Bは、コネクタ基材41の上面でX軸方向に関し互いに対向して配置され、前記凹部42aによって互いが非導通状態となっている。
また、図4に示すように第3コネクタ配線群43C及び第4コネクタ配線群43Dが、樹脂部42に形成された凹部42aにより1つの配線部を分断して形成されている。そして、前記第3,4コネクタ配線群43C,Dは、コネクタ基材41の上面でX軸方向に関し互いに対向して配置され、互いが非導通状態となっている。
上記第1コネクタ配線群43Aは、先に記載の第1圧電素子群に含まれる各圧電素子300に接続されるべき端子電極352の集合であり、第2コネクタコネクタ配線群43Bは、第2圧電素子群に含まれる各圧電素子300に接続されるべき端子電極352の集合である。また同様に、第3コネクタ配線群43C、第4コネクタ配線群43Dは、それぞれ第3圧電素子群、第4圧電素子群に対応する。
なお、図4に示すコネクタ36では、図面の視認性を確保するために配線部43の数を減じて表示しているが、実際の液滴吐出ヘッドにおいては、圧電素子300は各圧電素子群ごとに720個程度設けられているから、各々の圧電素子300に接続される配線部43も実際には各配線群ごとに720個程度設けられている。
前記配線部43としては、Au(金)、Ag(銀)、Cu(銅)、Al(アルミニウム)、Pd(パラジウム)、Ni(ニッケル)等の金属材料による導電膜からなるものであることが好ましく、本実施形態では後述するようにAuからなる駆動回路部の接続端子との密着性を高めるために、特にAuで形成することが好ましい。後述するように、駆動回路部200A〜200Dの接続端子200aがAuバンプである場合に、Au−Au接合によって確実な接合を容易に得られるためである。
本実施形態の液滴吐出ヘッド1は、図3に示したように、前記コネクタ36Aを溝部700内に配置され、コネクタ36の表面に設けられた配線部43と、リザーバ形成基板20の上面に設けられた配線パターン34とをXY面内で略同一位置に配置されるようになっている。
このような構成のもと、リザーバ形成基板20及びコネクタ36上にフリップチップ実装された駆動回路部200A〜200Dと、各駆動回路部に対応する複数の圧電素子300とがコネクタ36の配線部43を介して電気的に接続されて、各駆動回路部200A〜200Dにより圧電素子300が駆動されるようになっている。
また、前記駆動回路部200A〜200Dは、その一部が前記コネクタ36の配線部43に接続し、他方がリザーバ形成基板20上に設けられた配線パターン34に接続されている。
ここで、デバイスのフリップチップ実装(導電接続構造)の形態としては、ろう材、又は異方性導電フィルム(ACF:anisotropic conductive film)や異方性導電ペースト(ACP:anisotropic conductive paste)を含む異方性導電材料、非導電性フィルム(NCF:Non Conductive Film)や非導電性ペースト(NCP:Non Conductive Paste)を含む絶縁樹脂材料を用いたものとすることができる。
また、配線パターン34に対する駆動回路部200A〜200Dのフリップチップ実装に際しても、上記ろう材、又は異方性導電膜や異方性導電ペーストを含む異方性導電材料、非導電性膜や非導電性ペーストを含む絶縁樹脂材料を用いた導電接続構造が採用できる。
また本実施形態の場合、図3に示すように、圧電素子300の上電極膜80が圧電素子保持部24の外側に引き出されて溝部700内に露出され、その露出部位に対してコネクタ360の配線部43が電気的に接続される構成である。
ここで、コネクタ36と前記上電極膜80との接続部には非導電性の接着剤やNCP、NCF等を設けてもよい。これにより、前記上電極膜80と前記配線部43との間の接続性を高めることができ、コネクタと上電極膜80との接合がより信頼性の高いものとなる。
本実施形態では特に、駆動回路部200A〜200Dに設けられる接続端子200aとして、Auからなるバンプ、又は樹脂コアにAu導電膜を被覆してなるバンプを用いることが好ましい。このように、前記配線部43がAu導電膜から形成されているので、前記駆動回路部200A〜200Dの接続端子200aとコネクタ36の配線部43とが接続した際に、Au−Au接合が行われることとなり、接合部における抵抗の低い信頼性が高い接合が得られる。
このように、本実施形態の液滴吐出ヘッド1では、リザーバ形成基板20に設けた溝部700内に、リザーバ形成基板20の厚さと略同一の高さを有するコネクタ36を配設し、圧電素子保持部24から溝部700内に露出するように延出された圧電素子300の回路接続部(上電極膜80)に対して、前記コネクタ36の配線部43が接続されている。そして、リザーバ形成基板20の上面と略同一高さのコネクタ36の上面に引き回された配線部43に対して、駆動回路部200A〜200Dが実装されている。
これにより、本実施形態の液滴吐出ヘッド1では、ワイヤボンディングにより駆動回路部と圧電素子とを接続する構造のようなワイヤを引き回す空間が不要となり、液滴吐出ヘッド1の薄型化を実現できるものとなっている。また、前記コネクタ36は、表面に設けられた樹脂部42を介して溝部700の底面及び内側面に当接しているので、リザーバ形成基板20が熱膨張や外力によって撓んだ際にも、前記樹脂部42が緩衝層として機能することでリザーバ形成基板20がダメージを受けることがない。さらには、コネクタ36によって溝部700が埋められているため、液滴吐出ヘッド1自体の剛性を高めることができ、反り等による吐出精度の低下を効果的に防止できるものとなっている。
また、ノズル開口15の狭ピッチ化に伴って圧電素子300のピッチが狭くなり、ワイヤボンディングを行うのが極めて困難な場合であっても、上述したコネクタ36の表面に沿って予め狭ピッチで配列される配線部43が形成されているので、容易に駆動回路部200A〜200Dと圧電素子300との電気的接続を行うことができる。したがって本実施形態によれば、高精細の画像形成や機能膜のパターン形成が可能な液滴吐出ヘッド1を得ることができる。
上述した構成を有する液滴吐出ヘッド1により機能液の液滴を吐出するには、当該液滴吐出ヘッド1に接続された外部コントローラ(図示略)によって機能液導入口25に接続された不図示の外部機能液供給装置を駆動する。外部機能液供給装置から送出された機能液は、機能液導入口25を介してリザーバ100に供給された後、ノズル開口15に至るまでの液滴吐出ヘッド1の内部流路を満たす。
また外部コントローラは、リザーバ形成基板20上に実装された駆動回路部200等に駆動電力や指令信号を送信する。指令信号等を受信した駆動回路部200は、外部コントローラからの指令に基づく駆動信号を、配線パターン34、パッド35、導電部材36等を介して導電接続された各圧電素子300に送信する。
すると、圧力発生室12に対応するそれぞれの下電極膜60と上電極膜80との間に電圧が印加される結果、弾性膜50、下電極膜60及び圧電体膜70に変位が生じ、この変位によって各圧力発生室12の容積が変化して内部圧力が高まり、ノズル開口15より液滴が吐出される。
(液滴吐出ヘッドの製造方法)
次に、前記液滴吐出ヘッド1の製造方法について説明する。
以下では、駆動回路部200と圧電素子300との電気的接続に用いるコネクタ36を用いて前記駆動回路部200A〜200Dの接続端子200aと上電極膜80との接続手順について主に説明する。なお、液滴吐出ヘッド1のうち、ノズル基板16、流路形成基板10、リザーバ形成基板20、圧電素子300等は従来の公知の方法により製造され、これらの接続・配置作業は既に完了しているものとする。
まず、コネクタ36を形成するに際し、図4に示したSiからなるコネクタ基材41を用意する。ここで、コネクタ36は上述したようにリザーバ形成基板20に設けられた溝部700に設けられるものであるため、非常に小型なものとなる。具体的には、Siからなる基板に、公知のフォトリソ工程、エッチング工程を施すことによりコネクタの芯材となるコネクタ基材41を形成する。ここで、前記コネクタ基材41の表面に熱酸化により酸化シリコン膜を形成している。あるいは、絶縁性の樹脂膜を直接形成する。これにより、コネクタ基材41の上面に配線部43を直接引き回すことが可能となる。
続いて、前記コネクタ基材41の表面上に、絶縁性を有するフェノール系やアクリル系の液体材料を例えばインクジェット法を用いて吐出し、熱処理することにより樹脂をコアとする絶縁性を有した樹脂部42を前記基材の3面(溝部700に当接する底面及び両側面)上に形成する。このとき、前記熱処理により前記樹脂部42は、図4に示したように断面視、凸形状の曲面を有したものとなる。
続いて、前記樹脂部42の全面上に例えばスパッタ法を用いてAuを成膜し、Au膜をパターニングすることにより前記樹脂部42上にAu導電膜からなる配線部の前駆体を形成する。
続いて、前記溝部700の底面に当接される側の面の前記樹脂部42に前記配線の電気的導通を規制する凹部42aを形成する。この凹部42aを形成することで、前記配線部の前駆体が分断され、それぞれが配線部43となる。よって、樹脂部42上に形成した1つの配線を分断しているので、配線部43を形成する工程を簡略化することができる。なお、前記凹部42aは、樹脂部42を形成した際に形成し、その後配線部43を形成するようにしてもよい。
このようにして、後に実装される駆動回路部200A〜Dに対応する第1コネクタ配線群43A〜Dが前記樹脂部42上に形成された前記コネクタ36が得られる。ここで、前記コネクタ36の幅は、リザーバ形成基板20に設けられている溝部700の幅よりも多少大きく形成している。また、前記コネクタの高さは、流路形成基板10の上面10aとリザーバ形成基板20の上面20aとの段差の高さと略同一となるように調整しておく。ここで、略同じ高さとは、前記コネクタ36が溝部700内に設けられた際に、コネクタ36の上面に設けられた配線部43が、前記リザーバ形成基板20の上面20aに設けられた配線パターン34よりも少なくとも同じ或いは多少高くなることを意味している。なお、前記コネクタ36の高さは、前記樹脂部42の厚みを変えることにより容易に変更可能である。
(駆動回路部の実装)
次に、コネクタ36を用いて駆動回路部200A〜200Dの実装を行う。
まず、図3に示したように、リザーバ形成基板20の溝部700内に、上記工程で作製したコネクタ36を配置し、コネクタ36の下面側(溝部700底面側)に形成されている配線部43と、溝部700内に延出されている圧電素子の上電極膜80とを電気的に接続する。
このとき、上述したように、前記コネクタの幅は溝部700の幅よりも多少大きくなっているので、例えば100℃〜120℃程度にコネクタ36自体を加熱するとともに、前記溝部700内に圧入している。すると、前記加熱により前記コネクタ36の側面及び底面に設けられた樹脂部42が軟化し、該樹脂部が緩衝材として機能しリザーバ形成基板20にダメージを与えることなく、溝部700内にコネクタ36が良好に配置される。これにより、コネクタ36が溝部700内に良好に配置されることとなり、コネクタ36に設けられた配線部43と前記上電極膜80とが電気的に接続される。なお、配線部43と上電極膜80との接続信頼性を高めるために、非導電性の接着剤やNCP、NCF等を用いてもよい。
また、前記溝部700に配置するコネクタ36の高さは、前記溝部700の深さリザーバ形成基板20の厚さと同等以上となっているので、少なくともコネクタ36の上面に引き回された配線部43は、リザーバ形成基板20上に設けられた配線パターン34と同一面よりも高い位置に配置される。
次に、リザーバ形成基板20上に形成されている配線パターン34と、コネクタ36の上面に引き回された配線部43に対して、駆動回路部200A〜200Dをフリップチップ実装する。すなわち、図3に示すように、駆動回路部200A〜200Dの一面側に形成された接続端子200aをリザーバ形成基板20側に向けて配置するとともに、駆動回路部200A〜200Dの接続端子200aの一部と前記配線部43を接続し、該配線部43を介して前記接続端子200aと上電極膜80とを電気的に接続する。このフリップチップ実装の形態としては、Au−Au接合や、ACP,ACF等を用いた異方性導電材料による接合、NCP,NCF等を用いた非導電性材料を用いた接着等、種々のものを用いることができる。
以上説明したように、本実施形態の液滴吐出ヘッドの製造方法では、圧電素子保持部24から溝部700の底面部に延出されている圧電素子300の回路接続部(上電極膜80)を、溝部700内に配設したコネクタ36の配線部43によってリザーバ形成基板20の上面に形成された配線パターン34と略面一な位置まで引き出し、コネクタ36の上面側の配線部43と配線パターン34とに対して、駆動回路部200A〜200Dを実装している。したがって本実施形態の製造方法によれば、前記コネクタ36を用いることで、駆動回路部200A〜200Dをリザーバ形成基板20に対して略平行に配置してフリップチップ実装することができ、これによって容易かつ確実な実装を可能にし、また液滴吐出ヘッドの薄型化を実現できるものとなっている。
また、本実施形態の製造方法は、高精細の液滴吐出ヘッドの製造にも容易に対応できるものである。すなわち、ノズルピッチを小さくすることにより圧電素子300同士の間のY軸方向に関する距離が小さく(狭く)なった場合であっても、コネクタ36の配線部43を高精度に形成することで、該配線部43を圧電素子(上電極膜80)300のピッチに合わせて小径化、狭ピッチ化することが容易である。
(第2の実施形態)
次に、図5,6を参照して液滴吐出ヘッドの第2の実施形態について説明する。図5は、本実施形態の液滴吐出ヘッドの断面構成図を示し、図6は本実施形態に用いたコネクタ36Aの斜視構成図である。
本実施形態の液滴吐出ヘッドは、溝部700内に配設されたコネクタの構成に特徴を有しており、その他の構成は、先の第1実施形態の液滴吐出ヘッドと同様である。したがって以下では、主にコネクタの構成について説明することとする。また、図5において、先の実施形態の液滴吐出ヘッド1と共通の構成要素には、図1から図3と同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。
本実施形態のコネクタ36Aは、図6に示すように、四角柱状のコネクタ基材41と、前記実施形態と異なりコネクタ基材41の四面を覆った設けられた樹脂部42と、該樹脂部42の表面に引き回された配線部43とから構成されている。前記実施形態のコネクタ36と異なり、本実施形態では、コネクタ36Aの上面、すなわち駆動回路部200A〜Dが実装される面にも樹脂部42を介して前記配線部43が設けられたものとなっている。
前記コネクタ36Aは、前記溝部700を挟む、前記第2面上における一方側及び他方側まで引き回された配線部43間の導通性を規制する凹部42aが設けられている。具体的には、前記溝部700を挟む、第2面の一方側(図6中+X方向)に引きまわされてた第1コネクタ配線群43Aと、第2面の他方側(図4中−X方向)に引きまわされてた第2コネクタ配線群43Bとは、樹脂部42の上面側及び下面側に形成された凹部42aにより1つの配線を分断して形成されている。そして、前記第1,2コネクタ配線群43A,Bは、コネクタ基材41の上面でX軸方向に関し互いに対向して配置され、前記凹部42aによって互いが非導通状態となっている。
また、第3コネクタ配線群43Cと第4コネクタ配線群43Dについても同様に、樹脂部42に形成された凹部42aにより1つの配線部を分断することにより、コネクタ基材41の上面でX軸方向に関し互いに対向して配置され、互いが非導通状態となっている。
上記第1コネクタ配線群43A〜Dは、それぞれ第1〜4圧電素子群に対応するものである。このような構造を採用することにより、コネクタ36Aを形成する際に、コネクタ基材41上に設けた樹脂部42の表面に1周した状態に配線を形成し、前記凹部42aを形成する際に、この配線を分断し各配線部43を形成し、各配線部43の製造工程を簡略化できる。
本実施形態の液滴吐出ヘッド1についても、コネクタ36Aを溝部700内に配置することで、コネクタ36Aの表面に設けられた配線部43と、リザーバ形成基板20の上面に設けられた配線パターン34とをXY面内で略同一位置に配置されるようになっている。
このような構成のもと、フリップチップ実装された駆動回路部200A〜200Dと、各駆動回路部に対応する複数の圧電素子300とがコネクタ36の配線部43を介して電気的に接続され、各駆動回路部200A〜200Dにより圧電素子300が駆動されるようになっている。なお、フリップチップ実装の形態としては、先の実施形態のコネクタ36と同様、ろう材による実装や、ACF、ACPを用いた実装、NCF、NCPを用いた実装等、種々の実装形態が採用できる。
本実施形態では、駆動回路部200A〜200Dに設けられる接続端子200aとして、Auからなるバンプ、又は樹脂コアにAu導電膜を被覆してなるバンプを用いることが好ましい。本実施形態では、前記接続端子200aに当接される配線部43が樹脂部42を介して形成されているので、特にAuバンプからなる接続端子200aが配線部43に当接した際に、前記樹脂部42が受けた圧に応じて撓んで凹み緩衝層として機能する効果が前記実施形態よりも顕著となる。これにより、コネクタ36及び該コネクタを保持する溝部700へのダメージを低減できる。
一方、前記接続端子200aとして樹脂コアにAu導電膜を被覆してなるものを採用した場合には、接続端子200aが配線部43に当接した際に、配線部43下の樹脂部42と接続端子200aの樹脂コアが互いに潰れて変形することで、配線部とAu導電膜との接触面積が増加し、より信頼性の高い接続が可能となる。
上記接続端子200aがAuバンプ、あるいは樹脂コアにAu導電膜を被覆してなるバンプであるかに関わらず、接続端子200aとコネクタ36の配線部43との接合部においてAu−Au接合が行われることとなり電気抵抗の低い信頼性が高い接合ができる。
上記構成を備えた本実施形態の液滴吐出ヘッドは、先の第1実施形態の液滴吐出ヘッド1と同等の効果に加えて、さらに駆動回路200A〜Dの接続端子200aに接続される配線部43が樹脂部42を介した状態に設けられているので、各駆動回路実装時する際のコネクタへの外力等による基体(リザーバ形成基板20、及び流路形成基板10)へのダメージをより緩和されたものとなる。
(液滴吐出装置)
次に、先の実施形態の液滴吐出ヘッドを備えた液滴吐出装置の一例について図7を参照しながら説明する。図7は、前記各実施形態の液滴吐出ヘッドを具備した液滴吐出装置IJの概略構成を示す斜視図である。
図7に示すように、液滴吐出装置IJは、本発明に係る液滴吐出ヘッド101と、X軸方向駆動軸4と、Y軸方向ガイド軸5と、制御装置CONTと、ステージ7と、クリーニング機構8と、基台9と、ヒータ15とを備えている。ステージ7は、この液滴吐出装置IJによりインク(液体材料)を設けられる基板Pを支持するものであって、基板Pを基準位置に固定する不図示の固定機構を備えている。
液滴吐出ヘッド101は、先に記載のように、複数の吐出ノズルを備えたマルチノズルタイプの液滴吐出ヘッドであり、長手方向とY軸方向とを一致させている。複数の吐出ノズルは、液滴吐出ヘッド101の下面にY軸方向に並んで一定間隔で設けられている。液滴吐出ヘッド101のノズルからは、ステージ7に支持されている基板Pに対して、形成する機能膜の種類に応じたインク(例えば導電性微粒子を含むインク)が吐出される。
X軸方向駆動軸4には、X軸方向駆動モータ2が接続されている。X軸方向駆動モータ2はステッピングモータ等であり、制御装置CONTからX軸方向の駆動信号が供給されると、X軸方向駆動軸4を回転させる。X軸方向駆動軸304が回転すると、液滴吐出ヘッド101はX軸方向に移動する。
Y軸方向ガイド軸5は、基台9に対して動かないように固定されている。ステージ7は、Y軸方向駆動モータ3を備えている。Y軸方向駆動モータ3はステッピングモータ等であり、制御装置CONTからY軸方向の駆動信号が供給されると、ステージ7をY軸方向に移動する。
制御装置CONTは、液滴吐出ヘッド101に液滴の吐出制御用の電圧を供給する。また、X軸方向駆動モータ2に液滴吐出ヘッド101のX軸方向の移動を制御する駆動パルス信号を、Y軸方向駆動モータ3にステージ7のY軸方向の移動を制御する駆動パルス信号を供給する。
クリーニング機構8は、液滴吐出ヘッド101をクリーニングするものである。クリーニング機構8には、図示しないY軸方向の駆動モータが備えられている。このY軸方向の駆動モータの駆動により、クリーニング機構は、Y軸方向ガイド軸5に沿って移動する。
クリーニング機構8の移動も制御装置CONTにより制御される。
ヒータ15は、ここではランプアニールにより基板Pを熱処理する手段であり、基板P上に塗布された液体材料に含まれる溶媒の蒸発及び乾燥を行う。このヒータ15の電源の投入及び遮断も制御装置CONTにより制御される。
液滴吐出装置IJは、液滴吐出ヘッド101と基板Pを支持するステージ7とを相対的に走査しつつ基板Pに対して液滴を吐出する。ここで、以下の説明において、X軸方向を走査方向、X軸方向と直交するY軸方向を非走査方向とする。したがって、液滴吐出ヘッド101の吐出ノズルは、非走査方向であるY軸方向に一定間隔で並んで設けられている。
なお、図8では、液滴吐出ヘッド101は、基板Pの進行方向に対し直角に配置されているが、液滴吐出ヘッド101の角度を調整し、基板Pの進行方向に対して交差させる向きにノズルが配列される配置としてもよい。このようにすれば、液滴吐出ヘッド101の角度を調整することで、ノズル間のピッチを調節することができる。また、基板Pとノズル面との距離を任意に調節できるようにしてもよい。
上記構成を備えた液滴吐出装置IJは、液相法により各種デバイスを形成するためのデバイス形成装置として好適に用いることができる。この形態においては、液滴吐出ヘッドより吐出されるインク(機能液)として、液晶表示デバイスを形成するための液晶表示デバイス形成用材料、有機EL表示デバイスを形成するための有機EL形成用材料、電子回路の配線パターンを形成するための配線パターン形成用材料などを含むものが用いられる。これらの機能液を液滴吐出装置により基体上に選択配置する製造プロセスによれば、フォトリソグラフィ工程を経ることなく機能材料のパターン配置が可能であるため、液晶表示装置や有機EL装置、回路基板等を安価に製造することができる。
また、本発明に係る液滴吐出装置は、液滴吐出ヘッドを画像形成手段として備えたプリンタ(インクジェットプリンタ)として構成することもでき、液滴吐出ヘッドを組み込むことによって実現されるプリンタユニットとして構成することもできる。このようなプリンタユニットは、例えば、テレビ等の表示デバイスやホワイトボード等の入力デバイスに装着され、該表示デバイス又は入力デバイスによって表示若しくは入力された画像を印刷するために使用することができる。
第1実施形態に係る液滴吐出ヘッドの斜視構成図である。 同、液滴吐出ヘッドを下側から見た斜視構成図である。 図1のA−A線矢視による液滴吐出ヘッドの側断面図である。 デバイス実装構造に用いられるコネクタを示す斜視構成図である。 第2実施形態に係る液滴吐出ヘッドを説明するための構成図である。 本実施形態に用いられるコネクタを示す斜視構成図である。 液滴吐出装置の一例を示す斜視構成図である。
符号の説明
1…液滴吐出ヘッド、10…流路形成基板(基体)、10a…流路形成基板の上面(第1面)、15…ノズル開口、15A〜15D…ノズル開口群、20…リザーバ形成基板(保護基板、基体)、20a…リザーバ形成基板の上面(第2面)、21…リザーバ部(リザーバ)、24…圧電素子保持部(素子保持部)、34…配線パターン(導電接続部)、34A〜34D…配線群、36,36A…コネクタ、41…コネクタ基材(基材)、42…樹脂部42…配線部、70…圧電体膜、80…上電極膜(導電接続部)、200a…接続端子、200A〜200D…駆動回路部(デバイス)、300…圧電素子(駆動素子)


Claims (11)

  1. 基体の第1面に形成された導電接続部と、前記第1面とは段差をもって配された第2面上に設けられるデバイスの接続端子とを電気的に接続してなるデバイス実装構造であって、
    前記導電接続部上には、前記段差の高さと略同一の高さを有し、表面に配線部が引き回されたコネクタが設けられ、
    前記コネクタにおける少なくとも前記導電接続部に当接する部位には、樹脂部を介して前記配線部が設けられていて、
    前記コネクタ及び前記第2面上には前記デバイスがフリップチップ実装されて、該デバイスの接続端子の一部が前記配線部を介して電気的に接続されていることを特徴とするデバイス実装構造。
  2. 前記コネクタは、基材と、該基材の表面に設けられた前記樹脂部とから構成されていることを特徴とする請求項1に記載のデバイス実装構造。
  3. 前記基材が非絶縁性材料から構成される場合、前記樹脂部は絶縁材料から構成されていることを特徴とする請求項2に記載のデバイス実装構造。
  4. 前記第1面と前記第2面により前記基体に形成される凹部内に前記コネクタが配置されている場合に、前記樹脂部が前記コネクタの側面部にも設けられ、該コネクタの側面部の樹脂部と前記凹部の内側面とが当接していることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のデバイス実装構造。
  5. 前記基体が非絶縁性材料からなる場合、前記凹部の内側面部に絶縁膜が設けられていることを特徴とする請求項4に記載のデバイス実装構造。
  6. 前記コネクタには、前記凹部を挟む、前記第2面上における一方側及び他方側まで引き回された前記配線部間の導通性を規制する導通規制部が設けられていることを特徴とする請求項4又は5に記載のデバイス実装構造。
  7. 前記導電接続部と前記配線部との間に接着層が設けられていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のデバイス実装構造。
  8. 前記デバイスの接続端子及び前記コネクタの配線部は、それぞれAuを含む導電膜から形成されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載のデバイス実装構造。
  9. 前記コネクタにおける前記デバイスが実装される側の面にも前記樹脂部を介して前記配線部が設けられていることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載のデバイス実装構造。
  10. 基体の第1面に形成された導電接続部と、前記第1面とは段差をもって配された第2面に設けられるデバイスの接続端子とを電気的に接続するデバイス実装方法であって、
    前記段差の高さと略同一の高さを有し、表面に配線部が引き回され、少なくとも前記導電接続部に当接される部位において前記配線部が樹脂部を介して設けられてなるコネクタを、前記導電接続部上に設ける工程と、
    前記コネクタ、及び前記第2面上に前記デバイスをフリップチップ実装して、該配線部を介して、前記デバイスの接続端子の一部と前記導電接続部とを電気的に接続させる工程と、を備えたことを特徴とするデバイス実装方法。
  11. 液滴を吐出するノズル開口に連通する圧力発生室と、該圧力発生室の外側に配設されて該圧力発生室に圧力変化を生じさせる駆動素子と、該駆動素子を挟んで前記圧力発生室と反対側に設けられた保護基板とを備え、前記保護基板を挟んで前記駆動素子と反対側に、前記駆動素子に電気信号を供給する駆動回路部が設けられた液滴吐出ヘッドにおいて、
    前記駆動回路部と前記駆動素子の回路接続部とが、請求項1〜11のいずれか一項に記載のデバイス実装構造により電気的に接続されていることを特徴とする液滴吐出ヘッド。

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