JP2007136337A - 水素分離膜部材 - Google Patents

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Abstract

【課題】強度の低下を抑えつつ薄い水素透過膜を利用することが可能な技術を提供することを目的とする。
【解決手段】ガス通過用の穴を有する支持部材と、穴を覆って塞ぐように支持部材に接合された水素透過膜とを備える水素分離膜部材を用いる。ここで、水素透過膜の内の、穴と対向する領域を除く残りの領域の一部のみを支持部材に接合する。また、水素透過膜と支持部材との接合部分の面積が、水素透過膜の面積から穴の断面積を引いた残りの面積よりも小さくなるように、水素透過膜と支持部材とを接合してもよい。
【選択図】図3

Description

本発明は、水素含有ガスから水素を分離する水素分離膜部材に関するものである。
近年、水素と酸素とを反応させて発電を行う燃料電池が普及しつつある。このような燃料電池に供給するための水素は、種々の方法で準備されている。例えば、水素を選択的に透過させる薄板状の水素分離部材(「水素透過膜」とも呼ぶ)を用いて水素を含有するガスから水素を抽出する装置が用いられている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−95617号公報 特開2004−146377号公報
ところで、水素透過膜としては、しばしば、パラジウムといった貴金属が利用されている。従って、水素を抽出する装置の広い普及のためには、水素透過膜を薄くして、使用される材料の量を低減したいという要望があった。また、水素透過膜を薄くすることは、水素透過の効率を向上させる点でも望まれていた。ところが、水素透過膜を薄くすると、その強度が低下するという問題があった。
なお、このような問題は、燃料電池に水素を供給する場合に限らず、一般に、水素含有ガスから水素を抽出する場合に共通する問題であった。
本発明は、上述した従来の課題を解決するためになされたものであり、強度の低下を抑えつつ薄い水素透過膜を利用することが可能な技術を提供することを目的とする。
上記課題の少なくとも一部を解決するために、この発明による水素分離膜部材は、ガス通過用の穴を有する支持部材と、前記穴を覆って塞ぐように前記支持部材に接合された水素透過膜と、を備え、前記水素透過膜の内の、前記穴と対向する領域を除く残りの領域の一部のみが前記支持部材に接合されており、前記水素透過膜は、前記穴と対向する領域と、前記穴と対向していない領域とを含む連続した未接合領域を含む。
この水素分離膜部材では、水素透過膜が支持部材によって支持されるので、水素分離膜部材の強度の低下を抑えつつ薄い水素透過膜を利用することが可能となる。さらに、水素透過膜の内の、穴と対向する領域を除く残りの領域の一部のみが支持部材に接合されているので、穴と対向していない領域の内の未接合な部分にも水素を透過させることができる。その結果、水素透過の効率を向上させることもできる。
上記水素分離膜部材において、前記支持部材は複数の穴を有することが好ましい。
この構成によれば、穴の数が1である場合と比べて、各穴の断面積を小さくすることができるので、水素透過膜が穴の中に大きくたわむことを抑制できる。その結果、水素透過膜が破損することを抑制できる。
上記水素分離膜部材において、前記未接合領域は複数の穴と対向する部分を含むこととしてもよい。
この構成によれば、穴と対向していない領域に多量の水素を透過させることが容易となる。
上記各水素分離膜部材において、前記水素透過膜は、前記水素透過膜の周辺部分を全周にわたって接合する閉じたループ状の周辺接合領域と、前記周辺接合領域に取り囲まれた未接合領域とを含むことが好ましい。
この構成によれば、適切に、水素の抽出を行うことができる。
上記各水素分離膜部材において、前記水素透過膜の内で前記支持部材に接合された部分である接合領域は、未接合領域に取り囲まれた島状接合領域を含むこととしてもよい。
この構成によれば、水素透過膜が大きくたわむことが抑制されるので、水素透過膜の破損を抑制することができる。
上記各水素分離膜部材において、前記水素透過膜は、前記水素透過膜の周辺部分を全周にわたって接合する閉じたループ状の周辺接合領域と、前記周辺接合領域に取り囲まれた未接合領域と、前記未接合領域に取り囲まれた島状接合領域と、を含むこととしてもよい。
この構成によれば、適切に、水素の抽出を行うことができる。
上記各水素分離膜部材において、前記支持部材のうちで、前記水素透過膜に接合される部分は、前記水素透過膜に接合されない部分と比べて前記水素透過膜に向かって突出した部分を含むことが好ましい。
この構成によれば、水素透過膜が撓まなくても、未接合領域において水素透過膜と支持部材との間に隙間が形成されるので、水素透過膜の破損を抑制しつつ、水素透過効率を向上させることが可能となる。
なお、この発明は、種々の形態で実現することが可能であり、例えば、水素分離膜部材、水素分離膜部材を備えた燃料電池、水素分離膜部材を備えた水素分離装置、この水素分離装置を備えた水素生成装置、等の形態で実現することができる。
次に、本発明の実施の形態を実施例に基づいて以下の順序で説明する。
A.第1実施例:
B.第2実施例:
C.第3実施例:
D.第4実施例:
E.燃料電池の実施例:
F.水素供給装置の実施例:
G.変形例:
A.第1実施例:
図1は、本発明の一実施例としての水素分離膜部材の構成を示す概略図である。この水素分離膜部材100は、支持板Bと水素透過膜Fとを貼り合わせた構成を有している。
支持板Bは、ステンレス鋼(SUS)で形成されている。この支持板Bには、支持板Bを貫く複数の穴HLが設けられている。これらの穴HLは、支持板Bの中央の穴領域A1内に設けられている。
水素透過膜Fは、パラジウム(Pd)で形成されている。この水素透過膜Fは、水素と、水素以外の不純物とを、含むガス(以下「水素含有ガス」と呼ぶ)の中の水素を選択的に透過させる。
水素透過膜Fは、支持板Bの全ての穴HLを覆って塞ぐように、支持板Bに接合されている。図1の例では、水素透過膜Fは、水素透過膜Fの中央に位置する連続な未接合領域A2と、未接合領域A2を取り囲む閉じたループ形状を有する接合領域A3とに区分されている。図1では、接合領域A3にハッチングが付されている。図1に示すように、接合領域A3は、水素透過膜Fの周辺部分のみに、全周にわたって設けられている。この接合領域A3では、支持板Bと水素透過膜Fとが接合されている。一方、未接合領域A2では、支持板Bと水素透過膜Fとは、対向しているが、接合はされていない。
なお、未接合領域A2は、穴領域A1を内部に含んでいる。従って、穴領域A1では、支持板Bと水素透過膜Fとは接合されていない。また、接合領域A3は、未接合領域A2を取り囲む閉じたループ形状を有している。従って、このループの外側には穴HLは設けられていない。すなわち、全ての穴HLは、水素透過膜Fによって塞がれている。
図2は、水素分離膜部材の比較例の断面図である。この断面図は、水素分離膜部材の中心を通る線(図1のC−C線に相当する)における断面を示している。この比較例の水素分離膜部材100cmpでは、第1実施例の水素分離膜部材100(図1)とは異なり、水素透過膜Fの全面(穴HLと対向する部分を除く)が、支持板Bに接合されている。他の構成は、図1の水素分離膜部材100と同じである。
ここで、水素を抽出するために、この水素分離膜部材100cmpの支持板B側に、水素含有ガス(例えば、改質ガス)を供給すると仮定する。すると、水素は、穴HLを通り抜け、さらに、水素透過膜Fを透過して、水素分離膜部材100cmpの水素透過膜F側に移動する。一方、不純物(例えば、一酸化炭素や窒素)は、水素透過膜Fを透過できないので、水素分離膜部材100cmpの水素透過膜F側には移動しない。このように、水素分離膜部材100cmpによって、水素含有ガスから水素が分離抽出される。
なお、上述したように、水素分離膜部材100cmpでは、水素透過膜Fの内の、穴HLと対向する部分以外の全ての領域が、支持板Bに接合されている。ここで、水素透過膜Fの内の、穴HLと対向する部分以外の領域、すなわち、支持板Bによって隠された陰の領域のことを「陰領域」と呼ぶ。陰領域は、例えば、穴領域A1の外側の領域ORと、穴HLを囲む支持領域BRと対向する領域(穴周囲領域BFR)を含んでいる。比較例の水素分離膜部材100cmpでは、このような陰領域(特に、穴周囲領域BFR)には、水素が供給されないので、陰領域は水素の抽出に寄与することができない。その結果、水素透過膜Fの面積の割には、水素透過の効率が低くなる。ここで、水素分離膜部材100cmpの全体の面積を拡張すれば、水素透過効率を向上させることができるが、水素分離膜部材100cmpが大型化してしまう。また、穴HLの数を増やしたり、各穴HLの断面積を広げたりすれば、穴HLの総断面積が増えるので、水素透過効率を向上させることができる。ただし、水素分離膜部材100cmp(支持板B)の強度は、穴HLの総断面積の拡張に伴って低下する傾向にある。従って、総断面積拡張による水素透過効率向上の効果は、小さく抑えられる。
図3は、第1実施例の水素分離膜部材100の断面図である。この断面図は、図1におけるC−C断面を示している。図3には、この水素分離膜部材100を用いて水素を抽出する様子が示されている。図2の比較例と同様に、水素分離膜部材100の支持板B側に、水素含有ガスを供給すると仮定する。すると、比較例(図2)と同様に、水素透過膜F側に水素が抽出される。また、第1実施例では、未接合領域A2においては、水素透過膜Fと支持板Bとは接合されていない。従って、水素透過膜Fと支持板Bとの間に隙間Sが生じ得る。すると、穴HLを通り抜けた水素ガスは、この隙間Sを通って未接合領域A2内の陰領域(例えば、穴周囲領域BFR)にも供給される。そして、このような水素ガスは、陰領域を透過して水素透過膜F側に移動する。その結果、水素透過膜Fのうちの水素の抽出に寄与する領域が広くなるので、水素透過の効率も向上する。
以上のように、第1実施例の水素分離膜部材100では、水素透過膜Fが支持板Bに支持されているので、水素分離膜部材100の強度の低下を抑えつつ薄い水素透過膜Fを利用することが可能となる。さらに、水素透過膜Fの内の、穴HLと対向する領域を除く残りの領域の少なくとも一部(未接合領域A2)が未接合であるので、穴HLと対向していない領域(例えば、穴周囲領域BFR)にも水素を透過させることができる。従って、水素透過効率を向上させることが可能となる。そして、これらの結果、水素分離膜部材100の製造コストを抑えることが可能となる。また、水素透過効率が向上するので、水素分離膜部材100を小型化することも可能となる。さらに、接合部分の面積が過剰に広くなることが抑制されるので、水素分離膜部材100の温度が変化した場合であっても、水素透過膜Fと支持板Bとの熱膨張率の違いに起因する不具合(例えば、剥離)が生じることを抑制することもできる。
接合方法:
図4は、水素透過膜Fと支持板Bとを接合する方法の一実施例を示す概略図である。図4の例では、接合方法として、いわゆる「クラッド法」が採用されている。クラッド法とは、異なる材質の部材を重ね合わせて圧力を加えることにより接合する方法である。このようなクラッド法は、特に、金属材料の接合に利用されている。また、図4の例では、未接合領域A2を設けるために、離型剤Rが利用されている。水素透過膜Fと支持板Bとは、図4に示す(A)(B)(C)という順番に処理される。各図中には、水素透過膜Fと支持板Bとの、図3と同様の断面図が示されている。
最初のステップ(図4(A))では、穴HLを有する支持板Bの未接合領域A2に離型剤Rが塗布される。図4(A)中では、離型剤Rが、支持板Bとは異なる種類のハッチングで示されている。離型剤Rは、支持板Bの水素透過膜Fと向かい合うべき面に塗布される。離型剤Rを塗布する際には、未接合領域A2以外の部分(特に、接合領域A3)をマスクすることが好ましい。また、離型剤Rの塗布方法としては、スプレーする方法等の種々の方法を採用可能である。なお、離型剤Rの塗布は、支持板Bに穴HLを設ける処理の前に実行してもよい。
次のステップ(図4(B))では、水素透過膜Fと支持板Bとが重ね合わせられ、さらに、対向する方向(厚さ方向)に圧力が加えられる。このような押圧の方法としては、重ね合わせた水素透過膜Fと支持板Bをローラで圧延する方法等の種々の方法を採用可能である。
以上の工程を経て、水素透過膜Fと支持板Bとが接合される(図4(C))。ただし、未接合領域A2では、離型剤Rが塗布されているので、水素透過膜Fと支持板Bとは接合されない。一方、接合領域A3では、離型剤Rが塗布されていないので、水素透過膜Fと支持板Bとが接合される。その結果、未接合領域A2において水素透過膜Fと支持板Bとの間の隙間Sを有する水素分離膜部材100を形成することができる。
なお、離型剤Rとしては、水素透過膜Fと支持板Bとの接合を阻害する任意の物質を採用可能である。例えば、シリコーン離型剤やフッ素系離型剤を採用可能である。
B.第2実施例:
図5は、第2実施例における水素透過膜Fと支持板B2との接合方法を示す説明図である。図4に示す第1実施例の方法との差異は、離型剤Rが利用される代わりに、支持板B2の加工が行われる点だけである。水素透過膜Fと支持板B2とは、図5に示す(A)(B)(C)という順番に処理される。各図中には、水素透過膜Fと支持板B2との、図4と同様の断面図が示されている。なお、第2実施例における水素分離膜部材102を、各層F、B2が対向する方向に沿ってみた構成は、図1の例と同じである。
最初のステップ(図5(A))では、穴HLを有する支持板B2の未接合領域A2を、接合領域A3よりも窪ませる処理が行われる。図5(A)の例では、支持板B2の水素透過膜Fと向かい合うべき面における未接合領域A2が薄く削られる。その結果、接合領域A3が水素透過膜Fに向かって突出し、未接合領域A2が窪むこととなる。
次のステップ(図5(B))では、水素透過膜Fと支持板B2とが重ね合わせられ、さらに、対向する方向に圧力が加えられる。このステップの処理は、図4(B)の処理と同じである。
以上の工程を経て、水素透過膜Fと支持板B2とが接合される(図5(C))。ただし、支持板B2において、未接合領域A2は接合領域A3と比べて窪んでいる。従って、押圧時(図5(B))に、未接合領域A2では、水素透過膜Fと支持板B2とが接しない。あるいは、接したとしても、未接合領域A2における接合力が接合領域A3における接合力と比べて弱いので、未接合領域A2は十分に接合されない。その結果、未接合領域A2において水素透過膜Fと支持板B2との間の隙間Sを有する水素分離膜部材102を形成することができる。
このように、第2実施例では、支持板B2のうち、接合領域A3は、未接合領域A2と比べて、水素透過膜Fに向かって突出している。その結果、水素透過膜Fが撓まなくても、未接合領域A2において隙間Sが形成される。従って、水素透過膜Fの破損を抑制しつつ、水素透過効率を向上させることが可能となる。
C.第3実施例:
図6は、第3実施例における水素分離膜部材100aを示す概略図である。図1に示す水素分離膜部材100との差異は、接合領域A31が、未接合領域A21を取り囲む閉じたループ形状を有する周辺接合領域A31aと、未接合領域A21の内部に設けられた複数の島状接合領域A31bとを、有している点だけである。図中では、周辺接合領域A31aと島状接合領域A31bとが、互いに異なるハッチングで示されている。図6に示すように、周辺接合領域A31aは、水素透過膜Fの周辺部分のみに、全周にわたって設けられている。なお、他の構成は、図1の水素分離膜部材100と同じである。例えば、未接合領域A21は1つの連続な領域である。また、図6の例でも、ループ(周辺接合領域A31a)の外側には、穴HLは設けられていないので、全ての穴HLは水素透過膜Fによって塞がれている。
図6の例では、未接合領域A21の内部に、複数の島状接合領域A31bが形成されている。ここで「島状」とは、周囲が未接合領域A21によって囲まれていることを意味している。従って、未接合領域A21において、接合領域A31までの最短距離が過剰に長くなる部分が生じることを、未接合領域A21を小さくせずに、抑えることができる。その結果、第3実施例の水素分離膜部材100aでは、水素透過膜Fが過剰に大きくたわむことが抑制されるので、水素透過膜Fの破損を抑制することができる。
また、第3実施例では、全ての穴HLは、未接合領域A21内部に設けられている。従って、穴HLを通り抜けた水素ガスは未接合領域A21の全体に供給され、そして、水素透過膜Fの未接合領域A21の全体を透過する。ここで、第3実施例では、未接合領域A21を小さくせずに水素透過膜Fの破損を抑制できるので、水素透過効率を容易に向上させることが可能となる。
なお、各領域A21、A31の形成方法としては、図4に示す方法を採用してもよく、図5に示す方法を採用してもよい。
D.第4実施例:
図7は、第4実施例における水素分離膜部材100bを示す概略図である。図1に示す第1実施例の水素分離膜部材100との差違は、未接合領域A22が小さい点だけである。すなわち、第4実施例では、未接合領域A22に加えて、接合領域A32にも穴HLが設けられている。水素透過膜Fの接合領域A32の全面(穴HLと対向する部分を除く)は、支持板Bに接合されている。他の構成は、図1の水素分離膜部材100と同じである。
図8は、第4実施例における水素分離膜部材100bの断面図である。この断面図は、図7におけるC−C断面を示している。接合領域A32においては、陰領域(例えば、第2穴HL2を囲む第2支持領域BR2と対向する第2穴周囲領域BFR2)が接合されているので、陰領域は水素の抽出に寄与しない。ただし、未接合領域A22においては、陰領域(例えば、第1穴HL1を囲む第1支持領域BR1に対向する第1穴周囲領域BFR1)は接合されていない。従って、未接合領域A22内の穴(例えば第1穴HL1)を通り抜けた水素ガスは、隙間Sを通って陰領域にも供給される。その結果、陰領域も水素抽出に寄与するので、水素透過の効率も向上する。
このように、第4実施例では、一部の穴HL(例えば、第2穴HL2(図8))が接合領域A32に設けられているが、他の一部の穴HL(例えば、第1穴HL1(図8))が未接合領域A22に設けられているので、水素透過の効率を向上させることが可能である。このように、少なくとも一部の穴HLが、陰領域を含む連続した未接合領域と対向していれば、水素透過の効率を向上させることができる。なお、各領域A22、A32の形成方法としては、図4に示す方法を採用してもよく、図5に示す方法を採用してもよい。
E.燃料電池の実施例:
図9は、上述の水素分離膜部材100を用いた燃料電池の一例を示す概略図である。図9には、燃料電池の単セル200の断面図が示されている。この単セル200は、電解質層110と、電解質層110を挟むカソード120とアノード(水素分離膜部材100。以下「アノード100」とも呼ぶ)と、これらの層100、120、120を挟むセパレータ130、140とを、有している。水素分離膜部材100の向きは、水素透過膜Fが電解質層110に接し、支持板Bがアノードセパレータ140に接するように、設定されている。この理由は、水素透過膜Fが電極として機能するからである。
電解質層110は、プロトン伝導性を有する電解質からなる層である。電解質層110の材料としては、例えば、「BaCeO3」や「SrCeO3」系のセラミックスプロトン伝導体を用いることができる。
カソードセパレータ130は、酸素含有ガス(例えば、空気)が流れるカソードガス流路130fを有している。カソードガス流路130fを流れる酸素はカソード120に供給され、電気化学反応に利用される。カソード120の材料としては、電気化学反応を進行可能な任意の材料を採用可能であり、例えば、パラジウム(Pd)を採用可能である。また、カソード120には、電気化学反応を促進するために、白金(Pt)等の触媒層を設けてもよい。
アノードセパレータ140は、水素含有ガス(例えば、改質ガス)が流れるアノードガス流路140fを有している。アノードガス流路140fを流れる水素は水素分離膜部材100に供給され、電気化学反応に利用される。水素分離膜部材100の水素透過膜Fは、水素含有ガスから水素を抽出する機能に加えて、電極(アノード)としての機能も有する。
水素含有ガス中の水素(プロトン)は、電解質層110を透過して、アノード100からカソード120へ移動し、酸素と反応する。このような電気化学反応によって、単セル200は、発電する。
図10は、単セル200を用いた燃料電池システムの構成例を示す説明図である。この燃料電池システム900は、燃料電池300と、改質器400と、エアポンプ510、520と、燃料ポンプ600と、燃料弁610と、改質原料タンク620と、2次電池700と、燃料電池システム900の動作を制御する制御用の電子制御ユニット(ECU)800(以下「ECU800」とも呼ぶ)と、を備えている。
燃料電池300は、複数の単セル200(図9)を直列に接続したスタック構造を有している。図10には、このような燃料電池300が簡略化して示されている。燃料電池300は、カソード300ctと、アノード300anと、冷却部300clと、を有している。カソード300ctは、図9のカソード120に相当し、アノード300anは、図9のアノード100に相当する。また、冷却部300clは、燃料電池300を冷却するための空気が流れる流路である。エアポンプ520は、冷却用の空気を冷却部300clに供給する。
改質器400は、加熱部410と改質部420とを有している。加熱部410及び改質部420には、図示しない触媒が担持されている。改質部420では、水蒸気を利用した水蒸気改質反応と、酸素を利用した部分酸化反応とが進行することによって、改質原料から水素が生成される。加熱部410は、改質部420を加熱する装置である。この加熱によって、改質反応の進行が促進される。
エアポンプ510は、酸素含有ガスとしての空気をカソード300ctに供給する。カソード300ctからの排ガス(カソードオフガス)には、発電によって生成された水と、発電に利用されなかった酸素とが、含まれている。このような水と酸素とを改質反応に利用するために、カソードオフガスは改質部420に供給される。
また、改質部420には、改質原料タンク620に貯蔵された改質原料が、燃料ポンプ600によって、燃料弁610を介して供給される。なお、改質燃料としては、例えば、ガソリンや天然ガスなどの炭化水素や、メタノールなどのアルコール、あるいはアルデヒド等、種々の炭化水素系化合物を用いることが可能である。
改質部420では、改質原料とカソードオフガスとを用いた改質反応によって水素が生成される。生成された水素を含む改質ガスは、アノード300anに供給される。燃料電池300は、カソード300ctに供給された酸素とアノード300anに供給された水素とを用いて発電する。生成された電力は2次電池700に蓄えられる。また、生成された電力を、図示しない他の電子装置(例えばモータ)に供給してもよい。
アノード300anからの排ガス(アノードオフガス)は、発電に利用されなかった水素や、種々の炭化水素(例えば、HC)等の燃料成分を含んでいる。また、アノードオフガスは、改質ガスに含まれていた水素以外の種々の成分(例えば、一酸化炭素)も含んでいる。そこで、アノードオフガスは、加熱部410に供給される。加熱部410には、冷却部300clからの排ガス(空気)も供給される。加熱部410は、アノードオフガスに含まれる種々の成分を、空気に含まれる酸素を用いて燃焼させることによって、熱を発生する。これにより、燃料成分や一酸化炭素が、そのまま、大気中に排出されることが抑制される。
以上説明した燃料電池システム900の各構成要素の動作は、ECU800によって制御される。ECU800は、各構成要素から種々の情報を取得することによって、制御を行う。このような情報としては、例えば、改質部420の触媒の温度や、燃料電池300の温度、燃料電池300による発電電流、2次電池700の蓄電残量、エアポンプ510による空気流量がある。
以上のように、本実施例の燃料電池システム900によれば、燃料電池300には、水素分離膜部材100が用いられている。この水素分離膜部材100では、その強度の向上と、水素透過効率の向上とが、多量の水素透過膜材料を用いずに実現されている。従って、燃料電池システム900自体の製造コストを抑えることが可能となる。また、燃料電池システム900(燃料電池300)による発電効率を高めることも可能となる。また、水素分離膜部材100の小型化が可能であるので、燃料電池300の小型化も可能となる。その結果、燃料電池300の熱容量を小さく抑えることができるので、発電のために燃料電池300を昇温させる場合であっても、昇温に必要なエネルギの増加を抑えることができる。
なお、燃料電池300(単セル200)に用いられる水素分離膜部材としては、図1に示す水素分離膜部材100に限らず、上述の各実施例の水素分離膜部材(例えば、図6の水素分離膜部材100aや、図7の水素分離膜部材100b)を採用可能である。
F.水素供給装置の実施例:
図11は、上述の水素分離膜部材100を用いた水素製造装置の一例を示す概略図である。この水素製造装置910は、改質器400aと、燃料ポンプ600と、燃料弁610と、改質原料タンク620とを、有している。燃料ポンプ600と、燃料弁610と、改質原料タンク620とは、図10のものと、それぞれ同じである。
改質器400aは、加熱部410と、改質部420と、収集部430とを、有している。加熱部410と改質部420とは、図10に示す改質器400のものとそれぞれ同じである。改質部420には、燃料ポンプ600によって、改質原料が供給される。また、改質部420には、図示しない外部装置から、水と空気(酸素)も供給される。改質部420では、これらの改質原料と水と酸素とを利用した改質反応が進行することによって、水素が生成される。
収集部430は、水素分離膜部材100を介して改質部420に接続されている。改質部420で生成された水素は、水素分離膜部材100を透過して収集部430に集められる。集められた水素は、図示しない外部装置(例えば、燃料電池や水素タンク)に供給される。
なお、図11の例では、改質部420からの排ガスは、加熱部410に供給される。排ガスに含まれる種々の成分(例えば、燃料成分や一酸化炭素)は、加熱部410によって燃焼される。これにより、排ガスに含まれる種々の成分が、そのまま、大気中に排出されることが抑制される。また、図11の例では、水素分離膜部材100によって抽出されたガス中に一酸化炭素が混入することが抑制される。従って、抽出ガス(水素)を、そのまま、燃料電池のアノードに供給する場合であっても、アノードの触媒の一酸化炭素による被毒を抑制できる。その結果、改質ガス中の一酸化炭素濃度を低減するためのシフト反応を促進させる装置(例えば、シフト触媒)を省略することができる。
以上のように、本実施例の水素製造装置910によれば、水素の抽出に水素分離膜部材100が用いられている。従って、水素製造装置910による水素透過効率を高めることが可能となる。また、水素分離膜部材100の小型化が可能であるので、水素製造装置910の小型化も可能となる。
なお、水素製造装置910に用いられる水素分離膜部材としては、図1に示す水素分離膜部材100に限らず、上述の各実施例の水素分離膜部材(例えば、図6の水素分離膜部材100aや、図7の水素分離膜部材100b)を採用可能である。
G.変形例:
なお、上記各実施例における構成要素の中の、独立クレームでクレームされた要素以外の要素は、付加的な要素であり、適宜省略可能である。また、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
変形例1:
上記各実施例において、水素分離膜部材を透過する水素の流れる向きが逆向きであってもよい。例えば、図3に示す水素分離膜部材100において、水素含有ガスが、水素分離膜部材100の水素透過膜F側に供給され、そして、水素が、水素透過膜Fを透過して水素分離膜部材100の支持板B側へ移動することとしてもよい。この場合も、未接合領域A2内の陰領域(例えば、穴周囲領域BFR)を透過した水素が、隙間Sを通って穴HLへ移動するので、水素透過の効率を高めることが可能となる。
変形例2:
上記各実施例において、水素透過膜Fとしては、水素を選択的に透過させる任意の膜を採用可能である。ここで、ある部材が「水素を選択的に透過させる」とは、流入側と流出側との間をこの部材で仕切るとともに流入側に水素含有ガスを供給した場合に、流出側に透過したガスにおける全圧に対する水素分圧の割合が、供給されたガスにおける全圧に対する水素分圧の割合よりも高かくなることを意味している。
また、水素透過膜Fの材料としては、種々の材料を採用可能である。ここで、水素透過の効率を高めるためには、水素を透過させやすい材料を用いることが好ましい。例えば、その材料を1.0μmの厚みに形成して水素透過係数を測定した場合に、その水素透過係数が1.0×10-11(mol/(m*s*Pa1/2))以上であることが好ましく、水素透過係数が5.0×10-11(mol/(m*s*Pa1/2))以上であることが特に好ましく、水素透過係数が1.0×10-10(mol/(m*s*Pa1/2))以上であることが最も好ましい。なお、材料によっては、水素透過係数が温度によって変化する場合もある。このような場合には、水素分離膜部材が組み込まれた装置が動作している状態における温度での水素透過係数が高いことが好ましい。このような温度は、装置(例えば、燃料電池や改質器)の種類によって異なり、例えば、400℃や700℃に至る場合がある。なお、このような水素透過膜Fの材料としては、例えば、パラジウム(Pd)やバナジウム(V)、パラジウム合金やパラジウム合金などの貴金属や、VA族元素、たとえばニオブ(Nb)、タンタル(Ta)等を採用可能である。ただし、水素透過膜Fに用いる材料の水素透過係数としては、水素分離膜部材に要求される水素透過の効率に応じた任意の値を採用可能であり、水素透過係数が1.0×10-11(mol/(m*s*Pa1/2))以下であってもよい。
また、実際の水素透過膜Fの厚さは、水素分離膜部材(水素透過膜F)に要求される強度や水素透過の効率に基づいて、実験的に設定すればよい。水素透過膜Fの面積についても同様である。
変形例3:
上記各実施例において、支持板Bの材料としては、任意の材料を採用可能である。ただし、水素透過膜Fとの接合が容易な材料を用いることが好ましい。例えば、水素透過膜Fとして金属を利用する場合には、支持板Bとして金属を採用すれば、クラッド法を利用することができるので、接合が容易である。また、金属を採用する場合には、水素脆化に強い金属(例えば、ステンレス鋼)を採用することが好ましい。
変形例4:
上記各実施例において、水素透過膜Fと支持板Bとの接合方法としては、クラッド法に限らず、他の任意の接合方法を採用可能である。例えば、接着剤を用いて接合する方法を採用してもよい。また、未接合領域を形成する方法としても、任意の方法を採用可能である。
変形例5:
上記各実施例において、支持板B(図1、図6、図7)に設けられる穴HLの数と穴HLの断面積とは、任意に設定可能である。この際、水素分離膜部材に要求される強度や水素透過の効率に基づいて、これらのパラメータを実験的に設定すればよい。例えば、穴を1つだけ設けることとしてもよい。ただし、1つの穴の断面積が過剰に大きくなると、水素透過膜Fが、その穴の中に(穴の方向に)大きくたわみ得る。その結果、水素透過膜Fが破損する可能性が高くなる。従って、穴の総断面積が一定の場合において、1つの大きな穴のみを用いるよりも、複数の小さな穴を用いることが好ましい。支持板Bの厚さについても、同様に、水素分離膜部材に要求される強度や水素透過の効率に基づいて、実験的に設定すればよい。
変形例6:
水素分離膜部材の構成としては、上述の各実施例の構成に限らず、種々の構成を採用可能である。一般には、水素透過膜と支持部材との接合部分の面積が、水素透過膜の面積から穴の断面積(穴が複数ある場合には、穴の総断面積)を引いた残りの面積よりも小さい構成を採用可能である。換言すれば、水素透過膜の内の穴と対向する部分を除く残りの領域(陰領域)の一部のみが接合されている構成を採用可能である。こうすれば、陰領域に水素を透過させることができるので、水素透過の効率を向上させることが可能となる。
なお、このような構成としては、種々の構成を採用可能である。例えば、水素透過膜のうちで、穴と対向する領域と、穴と対向していない領域(例えば、図3の穴周囲領域BFR)とを含む連続した領域が未接合であるような形態を採用してもよい(例えば、図3の未接合領域A2)。こうすれば、穴と対向していない領域(陰領域)にも、確実に水素を透過させることができる。ここで、1つの連続した未接合領域が複数の穴と対向していることが好ましい(例えば、図3の未接合領域A2)。こうすれば、穴と対向していない領域に多量の水素を透過させることが容易となる。ただし、1つの連続した未接合領域と対向している穴の数が1であってもよい。
また、図6に示す第3実施例のように、水素透過膜と支持部材との接合部分(接合領域A31)が、未接合な領域(未接合領域A21)に取り囲まれた島状接合領域(島状接合領域A31b)を含むことが好ましい。こうすれば、水素透過膜が大きくたわむことが抑制されるので、水素透過膜の破損を抑制することができる。ここで、島状接合領域の形状と配置とは、未接合領域内の任意の位置における接合領域までの最短距離が過剰に長くならないように、設定することが好ましい。
また、島状接合領域の数としては、「1」を採用してもよく、2以上の数を採用してもよい。ただし、2以上の数を採用することが好ましい。こうすれば、未接合領域において水素透過膜が大きくたわむことを抑制するために島状接合領域の大きさを大きくせずに(すなわち、未接合領域を小さくせずに)済むので、水素透過効率の低下を抑制できる。
また、未接合領域の形状としては、任意の形状を採用可能であり、例えば、渦巻き形状を採用してもよい。これは、接合領域の形状についても同じである。また、接合領域によって分断された複数の未接合領域が設けられていてもよい。この場合には、少なくとも1つの連続な未接合領域が、少なくとも1つの穴と対向していることが好ましい。さらに、少なくとも1つの連続な未接合領域が、複数の穴と対向していることが特に好ましい。また、少なくとも1つの連続な未接合領域内に少なくとも1つの島状接合領域が設けられていることが好ましい。さらに、少なくとも1つの連続な未接合領域内に複数の島状接合領域が設けられていることが特に好ましい。
ただし、水素分離膜部材を容易に製造するためには、上記各実施例にように、過剰に複雑な形状を避けることが好ましい。具体的には、水素透過膜Fが、水素透過膜Fの周辺部分を全周にわたって接合する閉じたループ状の周辺接合領域(例えば、図1の接合領域A3や図6の周辺接合領域A31a)と、その周辺接合領域に取り囲まれた未接合領域とを含むことが好ましい。いずれの場合も、適切に水素の抽出を行うためには、全てのガス通過用穴が、水素透過膜によって覆われて塞がれる。
変形例7:
上記各実施例において、接合領域と非接合領域とのそれぞれの形状に拘わらず、接続領域が、未接合領域と比べて水素透過膜に向かって突出した部分を含むことが好ましい。こうすれば、図5に示す第2実施例と同様に、水素透過膜の破損を抑制しつつ、水素透過効率を向上させることが可能となる。このような接合領域と未接合領域とを形成する方法としては、任意の方法を採用可能である。例えば、プレス加工によって未接合領域と接合領域とを形成してもよい。いずれの場合も、支持部材に、未接合領域と接合領域とを区切る段差を設けることが好ましい。ここで、この段差は、接合領域側が未接合領域側と比べて水素透過膜に向かって突出する段差である。こうすれば、未接合領域の隙間を適切に設けることが可能となる。なお、このような支持板を形成する処理を、支持板に穴を設ける処理の前に実行してもよい。
変形例8:
上述の各実施例における水素分離膜部材を適用する燃料電池としては、図9に示す燃料電池200に限らず、種々の燃料電池を採用可能である。例えば、固体高分子電解質型や、固体酸化物電解質型や、リン酸電解質型や、アルカリ水溶液電解質型や、溶融炭酸塩電解質型等の種々の型の燃料電池を採用可能である。また、燃料電池と、燃料電池システムとの、それぞれの構成としても、図9、図10に示す構成に限らず、任意の構成を採用可能である。
また、上述の各実施例における水素分離膜部材を適用する水素製造装置の構成としては、図11に示す水素製造装置910の構成に限らず、任意の構成を採用可能である。
また、上述の各実施例における水素分離膜部材を適用する装置としては、燃料電池や水素製造装置に限らず、水素含有ガスから水素を抽出する任意の装置を採用可能である。
本発明の一実施例としての水素分離膜部材の構成を示す概略図である。 水素分離膜部材の比較例の断面図である。 第1実施例の水素分離膜部材100の断面図である。 水素透過膜Fと支持板Bとを接合する方法の一実施例を示す概略図である。 第2実施例における水素透過膜Fと支持板B2との接合方法を示す説明図である。 第3実施例における水素分離膜部材100aを示す概略図である。 第4実施例における水素分離膜部材100bを示す概略図である。 第4実施例における水素分離膜部材100bの断面図である。 上述の水素分離膜部材100を用いた燃料電池の一例を示す概略図である。 単セル200を用いた燃料電池システムの構成例を示す説明図である。 上述の水素分離膜部材100を用いた水素製造装置の一例を示す概略図である。
符号の説明
100、100a、100b、102…水素分離膜部材
100cmp…水素分離膜部材の比較例
110…電解質層
120…カソード
130…カソードセパレータ
130f…カソードガス流路
140…アノードセパレータ
140f…アノードガス流路
200…燃料電池(単セル)
300…燃料電池
300an…アノード
300cl…冷却部
300ct…カソード
400、400a…改質器
410…加熱部
420…改質部
430…収集部
510、520…エアポンプ
600…燃料ポンプ
610…燃料弁
620…改質原料タンク
800…ECU
900…燃料電池システム
910…水素製造装置
B、B2…支持板
F…水素透過膜
S…隙間
R…離型剤
A1…穴領域
BFR1…第1穴周囲領域
BFR2…第2穴周囲領域
A2、A21、A22…未接合領域
A3、A31、A32…接合領域
A31a…周辺接合領域
A31b…島状接合領域
HL…穴
OR…領域
BR…支持領域
HL1…第1穴
HL2…第2穴
BR1…第1支持領域
BR2…第2支持領域
BFR…穴周囲領域

Claims (8)

  1. 水素分離膜部材であって、
    ガス通過用の穴を有する支持部材と、
    前記穴を覆って塞ぐように前記支持部材に接合された水素透過膜と、
    を備え、
    前記水素透過膜の内の、前記穴と対向する領域を除く残りの領域の一部のみが前記支持部材に接合されており、
    前記水素透過膜は、前記穴と対向する領域と、前記穴と対向していない領域とを含む連続した未接合領域を含む、水素分離膜部材。
  2. 請求項1に記載の水素分離膜部材であって、
    前記支持部材は複数の穴を有する、水素分離膜部材。
  3. 請求項1または請求項2に記載の水素分離膜部材であって、
    前記未接合領域は複数の穴と対向する部分を含む、水素分離膜部材。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の水素分離膜部材であって、
    前記水素透過膜は、前記水素透過膜の周辺部分を全周にわたって接合する閉じたループ状の周辺接合領域と、前記周辺接合領域に取り囲まれた未接合領域とを含む、水素分離膜部材。
  5. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の水素分離膜部材であって、
    前記水素透過膜の内で前記支持部材に接合された部分である接合領域は、未接合領域に取り囲まれた島状接合領域を含む、水素分離膜部材。
  6. 請求項5に記載の水素分離膜部材であって、
    前記水素透過膜は、前記水素透過膜の周辺部分を全周にわたって接合する閉じたループ状の周辺接合領域と、前記周辺接合領域に取り囲まれた未接合領域と、前記未接合領域に取り囲まれた島状接合領域と、を含む、水素分離膜部材。
  7. 請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の水素分離膜部材であって、
    前記支持部材のうちで、前記水素透過膜に接合される部分は、前記水素透過膜に接合されない部分と比べて前記水素透過膜に向かって突出した部分を含む、水素分離膜部材。
  8. 燃料電池であって、
    請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の水素分離膜部材と、
    前記水素分離膜部材に接合された電解質層と、
    を備える、燃料電池。
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