JP2008027825A - 燃料電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】 水素分離膜基材と電解質膜との剥離を抑制することができる燃料電池を提供する。
【解決手段】 燃料電池(100)は、水素分離膜基材(10)と、水素分離膜基材上に積層されプロトン伝導性を有する電解質からなる電解質膜(20)と、電解質膜上に積層されたカソード(30)とを備え、水素分離膜基材は水素透過性を有する水素透過部(11)と、水素分離膜基材と電解質膜との界面から下方に伸びかつ電解質膜と同様の骨格を有する介在部(12)とを含むことを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、燃料電池に関する。
燃料電池は、一般的には水素及び酸素を燃料として電気エネルギーを得る装置である。この燃料電池は、環境面において優れかつ高いエネルギー効率を実現できることから、今後のエネルギー供給システムとして広く開発が進められてきている。
燃料電池のうち固体電解質を用いたものには、固体高分子型燃料電池、固体酸化物型燃料電池、水素分離膜電池等がある。ここで、水素分離膜電池とは、緻密な水素分離膜を備えた燃料電池である。緻密な水素分離膜は水素透過性を有する金属によって形成される層であり、アノードとしても機能する。水素分離膜電池は、この水素分離膜上にプロトン伝導性を有する電解質膜が積層された構造をとっている。水素分離膜に供給された水素は水素分離膜を透過し、電解質膜においてプロトンに変換され、電解質膜中を移動し、カソードにおいて酸素と結合する。
この水素分離膜電池において、水素分離膜と電解質膜との剥離を抑制する目的で、水素分離膜と電解質膜との間に水素分離膜を構成する金属の窒化物または炭化物を中間層として配置する技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−339815号公報
しかしながら、電解質は、種類によっては金属窒化物または金属炭化物に対して低い親和性を有することがある。したがって、特許文献1の技術では、上記中間層が剥離抑制層として機能しない場合がある。
本発明は、水素分離膜と電解質膜との剥離を抑制することができる燃料電池を提供することを目的とする。
本発明に係る燃料電池は、水素分離膜基材と、水素分離膜基材上に積層されプロトン伝導性を有する電解質からなる電解質膜と、電解質膜上に積層されたカソードとを備え、水素分離膜基材は、水素透過性を有する水素透過部と、水素分離膜基材と電解質膜との界面から電解質膜と反対側に伸びかつ電解質膜と同様の骨格を有する介在部と、を含むことを特徴とするものである。
本発明に係る燃料電池においては、介在部と電解質膜とは高い密着性を有する。両者の骨格が同じであるからである。また、介在部を介さずに水素透過部と電解質膜とが接する場合に比較して、水素透過部と介在部との接触面積は大きい。この場合、アンカー効果によって水素透過部と介在部との密着性が向上する。以上のことから、水素分離膜基材と電解質膜との密着性が向上する。その結果、水素分離膜基材と電解質膜との剥離を抑制することができる。
介在部は、複数設けられていてもよい。この場合、介在部と電解質膜との密着性がより向上する。また、水素透過部と介在部との接触面積がより大きくなる。それにより、水素分離膜基材と電解質膜との密着性が向上する。また、介在部は、水素分離膜基材と電解質膜との界面に対して垂直方向に伸びていてもよい。さらに、介在部は、水素分離膜基材と電解質膜との界面と垂直方向に、水素分離膜基材を貫通していてもよい。この場合、水素透過部と介在部との接触面積が大きくなる。それにより、水素分離膜基材と電解質膜との剥離をより抑制することができる。
電解質膜はガラス電解質からなり、介在部はガラスからなるものであってもよい。この場合、電解質膜および介在部は、いずれもガラス骨格を有する。したがって、電解質膜と介在部との密着性が向上する。また、水素分離膜基材の熱膨張率と電解質膜の熱膨張率との差が小さくなる。それにより、水素分離膜基材と電解質膜との間の応力が緩和される。その結果、水素分離膜基材と電解質膜との剥離を抑制することができる。また、電解質膜のガラス成分と介在部のガラス成分とが同種であってもよい。この場合、電解質膜と介在部との密着性がより向上する。また、水素分離膜基材の熱膨張率と電解質膜の熱膨張率との差がさらに小さくなる。
電解質膜はペロブスカイト型の固体酸化物電解質からなり、介在部はペロブスカイト型固体酸化物からなるものであってもよい。この場合、電解質膜および介在部は、いずれもペロブスカイト骨格を有する。したがって、電解質膜と介在部との密着性が向上する。また、水素分離膜基材の熱膨張率と電解質膜の熱膨張率との差が小さくなる。それにより、水素分離膜基材と電解質膜との間の応力が緩和される。その結果、水素分離膜基材と電解質膜との剥離を抑制することができる。また、電解質膜のAサイトと介在部のAサイトとが同種であり、電解質膜のBサイトと介在部のBサイトとが同種であってもよい。この場合、電解質膜と介在部との密着性がより向上する。また、水素分離膜基材の熱膨張率と電解質膜の熱膨張率との差がさらに小さくなる。
介在部は、カソードガス上流側ほど密に配置されていてもよい。ここで、一般的にカソードガス供給側ほど発電反応が促進される。カソードガス中の酸素濃度が高いからである。したがって、カソードガス供給側ほど温度が高くなり、電解質膜と水素分離膜基材との剥離が発生しやすい。しかしながら、カソードガス供給側ほど介在部を密に配置することによって、水素分離膜基材と電解質膜との熱膨張率差を小さくすることができる。その結果、水素分離膜基材と電解質膜との剥離を抑制することができる。
介在部は、水素分離膜成分の水素透過係数よりも小さい水素透過係数を有していてもよい。この場合、カソードガス供給側においては水素透過量が少なくなり、カソードガス排出側においては水素透過量が多くなる。この場合、カソードガス供給側における発電反応を抑制することができる。また、カソードガス排出側における発電反応を促進することができる。このように、酸素濃度が高い領域において発電反応を抑制し、酸素濃度が低い領域において発電反応を促進することができることから、本発明に係る燃料電池は、均一な発電分布を実現することができる。それにより、均一な温度分布を実現することができる。この場合、電解質膜と水素分離膜基材との熱膨張率差を小さくすることができる。
水素透過部は、カソードガス上流側ほど低い水素透過性を有していてもよい。この場合、カソードガス供給側における発電反応を抑制することができる。また、カソードガス排出側における発電反応を促進することができる。
本発明によれば、水素分離膜と電解質膜との剥離を抑制することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を説明する。
図1は、本発明の第1実施例に係る燃料電池100を説明するための図である。図1(a)は燃料電池100の模式的断面図であり、図1(b)は燃料電池100の上面図である。図1(a)に示すように、燃料電池100は、水素分離膜基材10上に、電解質膜20およびカソード30が順に積層された構造を有する。本実施例においては簡略化のために図1のような単セルについて説明するが、実際の燃料電池にはこの単セルが複数積層された構造を有する。
水素分離膜基材10は、燃料ガスが供給されるアノードとして機能するとともに、電解質膜20を支持および補強する支持体として機能する。水素分離膜基材10は、水素透過性を有する水素透過部11と、上下方向(すなわち、水素分離膜基材10と電解質膜20との界面と垂直方向)に伸びる複数のガラス部12とを含む。各ガラス部12は、水素分離膜基材10の上面において露出している。したがって、ガラス部12と電解質膜20とは互いに接している。また、図1(b)に示すように、各ガラス部12は、互いに所定の間隔を空けてストライプ状に配置されている。本実施例においては、ガラス部12は、水素分離膜基材10を上下方向に貫通していない。水素分離膜基材10の厚さは、例えば、100μm程度である。
水素透過部11は、緻密な水素透過性金属からなる。水素透過部11を構成する金属は、水素透過性および水素解離能を有していれば特に限定されるものではない。水素透過部11を構成する金属の例としては、例えば、パラジウム等が挙げられる。
ガラス部12は、SiO等のガラスからなる。ガラス部12の幅は、例えば、0.5mm程度である。また、隣り合うガラス部12同士の間隔は、例えば、1mm程度である。電解質膜20は、プロトン伝導性を有するガラス電解質からなる。プロトン伝導性ガラス電解質としては、例えば、リン酸系ガラス(SiO−P)、硫酸系ガラス(SiO−SOH)等を用いることができる。電解質膜20の膜厚は、例えば、1μm〜2μm程度である。カソード30は、酸化剤ガスが供給される電極であり、例えば、白金担持カーボン等の導電性材料から構成される。カソード30の膜厚は、例えば、30μm程度である。
続いて、燃料電池100の動作について説明する。水素分離膜基材10には、水素を含有する燃料ガスが供給される。燃料ガスに含まれる水素分子は、原子状水素となって水素透過部11を透過する。水素透過部11を透過した水素は、水素透過部11と電解質膜20との界面においてプロトンと電子とに分離する。水素透過部11と電解質膜20との界面において発生したプロトンは、電解質膜20を伝導してカソード30に到達する。
一方、カソード30には酸素を含有する酸化剤ガスが供給される。カソード30においては、酸化剤ガス中の酸素とカソード30に到達したプロトンとから水が発生するとともに電力が発生する。発生した電力は、図示しないセパレータを介して回収される。以上の動作により、燃料電池100による発電が行われる。なお、燃料電池100の作動温度は、150℃程度である。
本実施例においては、ガラス部12および電解質膜20は、いずれもガラス骨格を有する。すなわち、ガラス部12および電解質膜20は、同種の骨格を有する。この場合、電解質膜20とガラス部12との密着性が高くなる。また、ガラス部12が設けられていない場合に水素透過部11と電解質膜20とが接する接触面積に比較して、水素透過部11とガラス部12および電解質膜20との接触面積は大きい。この場合、アンカー効果によって水素透過部11とガラス部12および電解質膜20との密着性が向上する。以上のことから、水素分離膜基材10と電解質膜20との密着性が向上する。
なお、ガラス部12のガラス成分と電解質膜20のガラス成分とは同種であることが好ましい。ガラス部12と電解質膜20との密着性が向上するからである。例えば、ガラス部12のガラス成分がSiOであり、電解質膜20のガラス成分がSiOであることによって、ガラス部12と電解質膜20との密着性が向上する。また、ガラス部12は、電解質膜20と同じガラス電解質であることがより好ましい。
また、水素分離膜基材10にガラス部12が含まれていることから、水素分離膜基材10の熱膨張率が電解質膜20の熱膨張率に近づく。この場合、水素分離膜基材10の熱膨張率と電解質膜20の熱膨張率との差が小さくなる。それにより、水素分離膜基材10と電解質膜20との間の応力が緩和される。以上のことから、水素分離膜基材10と電解質膜20との剥離を抑制することができる。
なお、ガラス部12は、水素分離膜基材10の水素透過性に影響を及ぼさない限り、いずれの箇所に配置されていてもよい。図2は、ガラス部12の配置箇所の他の例を示す図である。図2に示すように、ガラス部12は、例えば、格子状に配置されていてもよい。
図3は、ガラス部12の配置箇所のさらに他の例を示す図である。図3に示すように、ガラス部12は、カソードガスが供給される側ほど密に配置され、カソードガスが排出される側ほど疎に配置されていてもよい。ここで、一般に、カソードガス供給側ほど発電反応が促進される。カソードガス中の酸素濃度が高いからである。したがって、カソードガス供給側ほど発電反応によって温度が高くなり、電解質膜と水素分離膜基材との間に応力が発生しやすい。しかしながら、カソードガス供給側ほどガラス部12を密に配置することによって、水素分離膜基材10と電解質膜20との熱膨張率差を小さくすることができる。その結果、水素分離膜基材10と電解質膜20との剥離を抑制することができる。
また、ガラス部12は水素透過性を有していないことから、カソードガス供給側においては水素透過量が少なくなり、カソードガス排出側においては水素透過量が多くなる。この場合、カソードガス供給側における発電反応を抑制することができる。また、カソードガス排出側における発電反応を促進することができる。このように、カソードガス中の酸素濃度が高い領域において発電反応を抑制し、カソードガス中の酸素濃度が低い領域において発電反応を促進することができることから、燃料電池100は、均一な発電分布を実現することができる。それにより、燃料電池100は、均一な温度分布を実現することができる。この場合、電解質膜20と水素分離膜基材10との熱膨張率差を小さくすることができる。
さらに、水素透過部11は、カソードガス供給側ほど低い水素透過係数を有し、カソードガス排出側ほど高い水素透過係数を有していてもよい。例えば、パラジウム−銀合金は、パラジウム濃度が高いほど高い水素透過性を有し、パラジウム濃度が低いほど低い水素透過性を有する。したがって、カソードガス供給側においてパラジウム濃度が低いパラジウム−銀合金を配置することによって水素透過部11の水素透過係数を低下させ、カソードガス排出側においてパラジウム濃度が高いパラジウム−銀合金を配置することによって水素透過部11の水素透過係数を増加させることができる。
このように、ガラス部12の配置箇所および水素透過部11の水素透過係数を最適化することによって、より均一な発電分布および温度分布を実現することができる。
続いて、燃料電池100の製造方法について説明する。図4は、燃料電池100の製造方法を説明するためのフロー図である。まず、図4(a)に示すように、水素透過性金属基板40を準備する。次に、図4(b)に示すように、水素透過性金属基板40上面に対してエッチング処理を施して、ストライプ状に複数の溝部41を形成する。
次いで、図4(c)に示すように、ゾルゲル法等によって溝部41にガラス部12を形成する。それにより、水素分離膜基材10が完成する。ここで、本実施例に係る水素分離膜基材10と同様にガラスと水素透過性金属とを備えるシリカ担体について考える。水素透過性金属を担持する多孔質状のシリカ担体は、高い面粗度を有する。したがって、このシリカ担体に欠陥のない電解質膜を成膜しようとすれば、電解質膜の膜厚が大きくなってしまう。しかしながら、図4の方法によれば、水素分離膜基材10は、水素透過性金属を担持する多孔質状のシリカ担体に比較して平坦な面を有する。したがって、電解質膜20を薄膜化することができる。
次に、図4(d)に示すように、ゾルゲル法によって作製したガラス電解質をスピンコート法によって水素分離膜基材10上に成膜することによって、電解質膜20を形成する。次いで、図4(e)に示すように、スクリーン印刷法等によって電解質膜20上にカソード30を形成する。以上の工程によって、燃料電池100が完成する。このように、図4に示す製造方法によれば、複数のガラス部12を一度の工程において形成することができる。したがって、燃料電池100の製造効率が向上する。
本実施例においては、ガラス部12が介在部に相当する。
続いて、本発明の第2実施例に係る燃料電池100aについて説明する。図5は、燃料電池100aの模式的断面図である。図5に示すように、燃料電池100aが図1の燃料電池100と異なる点は、水素分離膜基材10の代わりに水素分離膜基材10aが設けられている点である。水素分離膜基材10aが図1の水素分離膜基材10と異なる点は、ガラス部12が水素分離膜基材10を膜厚方向に貫通している点である。なお、前述した実施例1と同一符号を付した部材は、実施例1と同様のものであり、実施例1と同様の位置に配置されている。本実施例においてはガラス部12が水素分離膜基材10を貫通していることから、燃料電池100aの軽量化および低コスト化を図ることができる。
図6は、燃料電池100aの製造方法について説明するための製造フロー図である。まず、図6(a)に示すように、図4(c)に示す水素分離膜基材10を準備し、この水素分離膜基材の下面を研磨してガラス部12を露出させる。それにより、図6(b)に示すように、水素分離膜基材10aが完成する。次に、図6(c)に示すように、ゾルゲル法によって作製されたガラス電解質をスピンコート法によって水素分離膜基材10a上に成膜することによって、電解質膜20を形成する。次いで、図6(d)に示すように、スクリーン印刷法等によって電解質膜20上にカソード30を形成する。以上の工程により、燃料電池100aが完成する。
図7は、燃料電池100aの他の製造方法について説明するための製造フロー図である。まず、図7(a)に示すように、水素分離膜50を形成する。次に、図7(b)に示すように、水素分離膜50上にガラス膜51を形成する。次いで、図7(c)に示すように、水素分離膜50とガラス膜51とを順に繰り返し形成する。水素分離膜50およびガラス膜51は、AD法、PLD法、PVD法、CVD法、スパッタリング法等によって形成することができる。
次に、水素分離膜50およびガラス膜51を積層面に対して垂直方向に切断し、その切断面を研磨する。それにより、図7(d)に示すように、水素分離膜基材10aが完成する。次いで、図7(e)に示すように、ゾルゲル法によって作製されたガラス電解質をスピンコート法によって水素分離膜基材10a上に成膜することによって、電解質膜20を形成する。次に、図7(f)に示すように、電解質膜20上にスクリーン印刷法等によってカソード30を形成する。以上の工程により、燃料電池100aが完成する。
なお、本実施例に係る燃料電池100aにおいても、ガラス部12は、カソードガス供給側において密に配置されカソードガス排出側において疎に配置されていてもよい。水素分離膜50の膜厚を制御することによってガラス部12の配置箇所を決定することができる。
本実施例においては、ガラス部12が介在部に相当する。
続いて、本発明の第3実施例に係る燃料電池100bについて説明する。図8は、燃料電池100bの模式的断面図である。燃料電池100bが図5の燃料電池100aと異なる点は、水素分離膜基材10aの代わりに水素分離膜基材10bが設けられている点である。水素分離膜基材10bが水素分離膜基材10aと異なる点は、水素透過部11の代わりに水素透過部11bが設けられている点、ならびに、水素透過部11とガラス部12との間および水素透過部11bと電解質膜20との間に酸化抑制層13が設けられている点である。なお、前述した実施例1と同一符号を付した部材は、実施例1と同様のものであり、実施例1と同様の位置に配置されている。
水素透過部11bは、水素透過性金属であればどのようなものでもよく、水素解離能を有していなくてもよく酸化されやすくてもよい。例えば、水素透過部11bとして、バナジウム、チタン、タンタル、バナジウム−クロム合金等のパラジウムよりも卑で安価な水素透過性金属を用いることができる。酸化抑制層13は、水素分離層11を構成する金属よりも酸化しにくくかつ水素解離能を有する材料から構成される。酸化抑制層13は、例えば、パラジウム等からなる。この場合、水素透過部11bの酸化を抑制することができる。酸化抑制層13の層厚は、例えば、1μm程度である。
本実施例においては、水素透過部11bを透過してきた水素は、酸化抑制層13と電解質膜20との界面においてプロトンと電子とに解離する。このように、水素透過部11bと電解質膜20との間に酸化抑制層13を設けることによって、水素透過部11bに水素解離能が必要なくなる。したがって、本実施例においては、パラジウム等の高価な材料の使用量を低減させることができる。その結果、燃料電池100bの製造コストを低下させることができる。
続いて、燃料電池100bの製造方法について説明する。図9は、燃料電池100bの製造方法について説明するための製造フロー図である。まず、図9(a)に示すように、水素透過性金属基板60を準備する。次に、図9(b)に示すように、水素透過性金属基板60上面に対してエッチング処理を施して、ストライプ状に複数の溝部61を形成する。
次いで、図9(c)に示すように、水素透過性金属基板60の上面のうち溝部61の底面以外の領域に、メッキ法等によって酸化抑制層13を形成する。次いで、図9(d)に示すように、溝部61にガラス部12をゾルゲル法等によって形成する。次に、図9(e)に示すように、水素透過性金属基板60の下面を研磨することによってガラス部12を露出させる。それにより、水素分離膜基材10bが完成する。次に、図9(f)に示すように、水素分離膜基材10b上に電解質膜20およびカソード30を形成する。以上の工程により、燃料電池100bが完成する。
図10は、燃料電池100bの他の製造方法について説明するための製造フロー図である。まず、図10(a)に示すように、水素分離膜70を形成する。次に、図10(b)に示すように、水素分離膜70上に酸化抑制膜71、ガラス膜72、酸化抑制膜71および水素分離膜70を順に繰り返し形成する。水素分離膜70、酸化抑制層71およびガラス膜72は、AD法、PLD法、PVD法、CVD法、スパッタリング法等によって形成することができる。
次に、図10(c)に示すように、水素分離膜70、酸化抑制層71およびガラス膜72を積層面に対して垂直方向に切断し、その切断面を研磨する。次いで、図10(d)に示すように、水素分離膜70を挟んで隣り合う酸化抑制膜71同士が接続されるように、メッキ法等によって酸化抑制膜71と同様の成分を有する層を形成する。それにより、水素分離膜基材10bが完成する。次に、図10(e)に示すように、水素分離膜基材10b上に、電解質膜20およびカソード30を順に形成する。以上の工程により、燃料電池100bが完成する。
なお、本実施例に係る燃料電池100bにおいても、ガラス部12は、カソードガス供給側において密に配置されカソードガス排出側において疎に配置されていてもよい。水素分離膜70の膜厚を制御することによってガラス部12の配置箇所を決定することができる。
本実施例においては、ガラス部12が介在部に相当する。
続いて、本発明の第4実施例に係る燃料電池100cについて説明する。図11は、燃料電池100cの模式的断面図である。図11に示すように、燃料電池100cが図5の燃料電池100aと異なる点は、水素分離膜基材10aの代わりに水素分離膜基材10cが設けられている点、電解質膜20の代わりに電解質膜20cが設けられている点およびカソード30の代わりにカソード30cが設けられている点である。水素分離膜基材10cが水素分離膜基材10aと異なる点は、ガラス部12の代わりに固体酸化物部12cが設けられている点である。なお、前述した実施例1と同一符号を付した部材は、実施例1と同様のものであり、実施例1と同様の位置に配置されている。
電解質膜20cは、プロトン伝導性を有するAB1−x型のペロブスカイト骨格を有する電解質からなる。すなわち、電解質膜20cは、Bサイトの一部が金属Mによって置換された構造を有する。Aサイトとしては、Sr,Ba等を用いることができる。Bサイトとしては、Zr,Ce等を用いることができる。また、金属Mとしては、In等を用いることができる。具体的に、電解質膜20cを構成する電解質としては、例えばSrZr1−xIn、BaCe1−xIn等を用いることができる。電解質膜20cの膜厚は、例えば、2μm程度である。
固体酸化物部12cは、電解質膜20cを構成する電解質と同様の骨格を有する。すなわち、固体酸化物部12cは、ペロブスカイト骨格を有する。なお、固体酸化物部12cのAサイトと電解質膜20のAサイトとが同じであり、固体酸化物部12cのBサイトと電解質膜20cのBサイトとが同じであることが好ましい。固体酸化物部12cと電解質膜20cとの密着性がより向上するからである。また、固体酸化物部12cは、電解質膜20cと同じ電解質であることがより好ましい。固体酸化物部12cの幅は、例えば、0.5mm程度である。カソード30bは、例えば、LaSrCoO、LaSrMnO等からなる。
燃料電池100cは、図6および図7の方法によって製造することができる。なお、燃料電池100cの作動温度は、400℃程度である。また、本実施例に係る燃料電池100cにおいても、固体酸化物部12cは、カソードガス供給側において密に配置されカソードガス排出側において疎に配置されていてもよい。
本実施例においては、固体酸化物部12cが介在部に相当する。
続いて、本発明の第5実施例に係る燃料電池100dについて説明する。図12は、燃料電池100dの模式的断面図である。図12に示すように、燃料電池100dが図5の燃料電池100aと異なる点は、水素分離膜基材10aの代わりに水素分離膜基材10dが設けられている点、電解質膜20の代わりに電解質膜20dが設けられている点およびカソード30の代わりにカソード30dが設けられている点である。水素分離膜基材10dが水素分離膜基材10aと異なるん点は、水素透過部11の代わりに水素透過部11dが設けられている点、ガラス部12の代わりに固体酸化物部12dが設けられている点および固体酸化物部12dと水素透過部11dとの間に酸化抑制層13dおよび拡散抑制層14が設けられている点である。
電解質膜20d、カソード30dおよび固体酸化物部12dは、それぞれ図11の電解質膜20c、カソード30cおよび固体酸化物部12cと同様の構成を有する。水素透過部11dおよび酸化抑制層13dは、それぞれ、図8の水素透過部11bおよび酸化抑制層13と同様の構成を有する。
拡散抑制層14は、水素透過部11dと酸化抑制層13dとの間に設けられている。拡散抑制層14は、例えばタンタル等からなる。この場合、水素透過部11dを構成する金属と酸化抑制層13dを構成する金属とが相互に拡散することを抑制することができる。特に、本実施例に係る燃料電池100dのように、作動温度が400℃程度である場合には、拡散抑制層14の効果が特に発揮される。
続いて、燃料電池100dの製造方法について説明する。図13は、燃料電池100dの製造方法について説明するための製造フロー図である。まず、図13(a)に示すように、水素透過性金属基板80を準備する。次に、図13(b)に示すように、水素透過性金属基板80上面に対してエッチング処理を施して、ストライプ状に複数の溝部81を形成する。
次いで、図13(c)に示すように、水素透過性金属基板80の上面のうち溝部81の底面以外の領域に、メッキ法等によって拡散抑制層14を形成する。次いで、図13(d)に示すように、溝部81の底面以外の領域であって拡散抑制層14を覆う領域に、メッキ法等によって酸化抑制層13dを形成する。次に、図13(e)に示すように、溝部81に固体酸化物部12dをAD法、PLD法、PVD法、CVD法、スパッタリング法等によって形成する。
次に、図13(f)に示すように、水素透過性金属基板80の下面を研磨して拡散抑制層14、酸化抑制層13dおよび固体酸化物層12dを露出させる。それにより、水素分離膜基材10dが完成する。次いで、図13(g)に示すように、水素分離膜基材10d上に電解質膜20およびカソード30を、AD法、PLD法、PVD法、CVD法、スパッタリング法等によって形成する。以上の工程により、燃料電池100dが完成する。
なお、本実施例に係る燃料電池100dにおいても、固体酸化物部12dは、カソードガス供給側において密に配置されカソードガス排出側において疎に配置されていてもよい。なお、本実施例においては、固体酸化物部12dが介在部に相当する。
上記各実施例においては、介在部が水素分離膜基材と電解質膜との界面と垂直方向に伸びているが、それに限られない。介在部は、水素分離膜基材と電解質膜との界面から電解質膜と反対側に伸びていれば本発明の効果が得られる。また、介在部は、少なくとも1つ設けられていればよい。
本発明の第1実施例に係る燃料電池を説明するための図である。 ガラス部の配置箇所の他の例を示す図である。 ガラス部の配置箇所のさらに他の例を示す図である。 第1実施例に係る燃料電池の製造方法について説明するためのフロー図である。 第2実施例に係る燃料電池の模式的断面図である。 第2実施例に係る燃料電池の製造方法について説明するためのフロー図である。 第2実施例に係る燃料電池の他の製造方法について説明するためのフロー図である。 第3実施例に係る燃料電池の模式的断面図である。 第3実施例に係る燃料電池の製造方法について説明するためのフロー図である。 第3実施例に係る燃料電池の他の製造方法について説明するためのフロー図である。 第4実施例に係る燃料電池の模式的断面図である。 第5実施例に係る燃料電池の模式的断面図である。 第5実施例に係る燃料電池の他の製造方法について説明するためのフロー図である。
符号の説明
10 水素分離膜基材
11 水素透過部
12 ガラス部
20 電解質膜
30 カソード
40 水素透過性金属基板
41 溝部
100 燃料電池

Claims (11)

  1. 水素分離膜基材と、
    前記水素分離膜基材上に積層され、プロトン伝導性を有する電解質からなる電解質膜と、
    前記電解質膜上に積層されたカソードとを備え、
    前記水素分離膜基材は、水素透過性を有する水素透過部と、前記水素分離膜基材と前記電解質膜との界面から前記電解質膜と反対側に伸びかつ前記電解質膜と同様の骨格を有する介在部と、を含むことを特徴とする燃料電池。
  2. 前記介在部は、複数設けられていることを特徴とする請求項1記載の燃料電池。
  3. 前記介在部は、前記水素分離膜基材と前記電解質膜との界面に対して垂直方向に伸びていることを特徴とする請求項1または2記載の燃料電池。
  4. 前記介在部は、前記水素分離膜基材と前記電解質膜との界面と垂直方向に、前記水素分離膜基材を貫通していることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の燃料電池。
  5. 前記電解質膜は、ガラス電解質からなり、
    前記介在部は、ガラスからなることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の燃料電池。
  6. 前記電解質膜のガラス成分と前記介在部のガラス成分とが同種であることを特徴とする請求項5記載の燃料電池。
  7. 前記電解質膜は、ペロブスカイト型の固体酸化物電解質からなり、
    前記介在部は、ペロブスカイト型固体酸化物からなることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の燃料電池。
  8. 前記電解質膜のAサイトと前記介在部のAサイトとが同種であり、前記電解質膜のBサイトと前記介在部のBサイトとが同種であることを特徴とする請求項7記載の燃料電池。
  9. 前記介在部は、カソードガス上流側ほど密に配置されていることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の燃料電池。
  10. 前記介在部は、前記水素分離膜成分の水素透過係数よりも小さい水素透過係数を有することを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の燃料電池。
  11. 前記水素透過部は、カソードガス上流側ほど低い水素透過性を有することを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の燃料電池。
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JP2013120639A (ja) * 2011-12-06 2013-06-17 Konica Minolta Inc 燃料電池システム

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