JP2007133064A - 手術用顕微鏡 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】顕微鏡の鏡体102内に三つの観察光学系101と各観察光学系と夫々対をなす三つの撮像手段105a、105b、105cとを並列配置すると共に、両側の撮像手段105a、105cにより得られた画像を表示する第1の表示手段110と、第1の表示手段110とは別の第2の表示手段111とを備え、第2の表示手段111へ中央の前記撮像手段105bにより得られた画像を表示するようになっている。
【選択図】図1
Description
また、特許文献2に開示された顕微鏡の場合には、左右いずれかの観察像が得られない時に、左右どちらか一方の光束に液晶シャッタを配置することにより立体観察が可能となるが、液晶シャッタにより一本の光束の左右の所定領域を交互に遮断し、一つの撮像手段によって撮像するため、観察像の光量が失われ、得られる観察像は暗くなってしまう。
これにより、術者が左右端にある撮像手段で取得された画像により立体観察を行うが、(第二の観察手段で観察する)助手は、撮像手段が第一の観察手段のための二つの撮像手段の中央に配置されているため、術者と略同一部分の観察ができる。
これにより、手術部位の開口部が比較的広く、奥行の浅い部位を観察する場合には、左右二つの観察光学系および受光素子を使用することにより術部の立体観察が行える。また、脳神経外科におけるキーホール手術のように、開口部が狭く奥行のある部位を観察する場合には、二つの観察光学系のどちらか一方と中央の観察光学系を使用して、立体観察が行える。また、助手は術者の観察する像の左右どちらか若しくは中央から術部を観察可能な側に切り替え、平面像の観察が行える。
これにより、術者が左右の撮像手段で取得された画像により立体観察を行い、脳神経外科におけるキーホール手術のように、開口部が狭く奥行のある部位を観察する場合には、助手が観察する平面像を取得するための撮像手段を、術者が、術部を観察可能な側に切り替えて、術部の平面像の観察が行える。
これにより、脳神経外科におけるキーホール手術のように、開口部が狭く奥行のある部位を観察する場合でも、二つの観察光学系のどちらか一方の瞳位置に瞳分割光学素子を挿入し、瞳分割された光束を左右それぞれの観察光学系として使用することによって、術部の立体観察が行える。
実施例1
図1は本発明に係る手術用顕微鏡装置の第1実施例の基本構成図である。図1に示すように、本発明の顕微鏡装置は、鏡体104と、画像処理装置109と、画像表示手段103から構成されている。鏡体104は、図示しない周知の支持アーム装置により三次元的に移動可能に支持されていて、内部に観察光学系101と受光素子105が装備されている。観察光学系101は、一つの対物レンズ106と、並列配置された三つの変倍レンズ107と、並列配置された三つの結像レンズ108とからなり、この三つの結像レンズ108の各結像位置には受光素子105a、105b、105cがそれぞれ並列配置されている。
これらの受光素子105a、105b、105cは画像処理装置109に接続され、更に、この画像処理装置109は、画像表示手段103としての二つの画像表示装置110と111に接続されている。画像表示装置110は、受光素子105aと105cから得られた二つの画像を別々に投影し得る投影装置112と、アーム114を介して投影装置112から所定距離だけ離れた位置に固定配置されたフレネルレンズ113とにより構成されていて、全体として図示しない公知の保持手段により三次元的に移動可能に保持されている。
フレネルレンズ113は、投影装置112によって投影された二つの画像を反射して、ある所定の二つの空間位置に光学的な画像の瞳を形成するようになっている。
また、画像表示装置111は、画像表示装置110からは独立して別途保持装置により保持されたディスプレイで、受光素子10bから得られた画像を表示するようになっている。
即ち、画像表示装置110へ導かれた二つの画像は、投影装置112からフレネルレンズ113に向けて投影され、フレネルレンズ113によりそれぞれ反射されて、観察者(術者)の左右の瞳位置に各反射像の瞳が作られる。これにより、術者は立体像を観察しながら手術を行うことが可能となる。一方、画像表示装置111へ導かれた画像は、観察者(助手等)により平画面像として観察される。
図2は本発明に係る手術用顕微鏡装置の第2実施例の基本構成図である。図2に示すように、本実施例では、鏡体202の内部に左右二つの観察光学系201と二つの受光素子205が装備されている。受光素子205のうち右側受光素子205aは、接続ケーブル216aにより画像処理装置209に接続され、更に接続ケーブル217aにより制御手段204に接続されている。同様に、左側受光素子205bは、接続ケーブル216bにより画像処理装置209に接続され、更に接続ケーブル217bにより制御手段204に接続されている。
切替えスイッチ301の可動接点304は画像表示装置211に接続され、接続ケーブル217a及び217bは、第1実施例と同様に構成された画像表示装置210の投影装置212にそれぞれ接続されている。
図4は本発明に係る手術用顕微鏡装置の第3実施例の基本構成図である。この実施例は、図2に示すように、鏡体401の内部には、左右及び中央の三つの撮像光学系と三つの受光素子402a、402b及び402cが設けられており、これらの受光素子402a、402b及び402cは、三本の接続ケーブル408a、408b及び408cによりそれぞれ画像処理装置403に接続され、更に三本の接続ケーブル409a、409b及び409cによりそれぞれ制御手段410に接続されている。
図6は本発明に係る手術用顕微鏡装置の第4実施例の要部構成図である。この実施例は、図6に示すように、制御盤406の内部に、画像表示装置404の右眼用切替えスイッチ601と、画像表示装置404の左眼用切替えスイッチ602と、画像表示装置405用の切替えスイッチ603の三種類の切替えスイッチが設けられている点で、第3実施例と異なる。
図7は本発明に係る手術用顕微鏡装置の第5実施例の基本構成図である。この実施例は、第2実施例(図2)の構成に加えて、観察光学系を対物レンズの光軸に直交する面内で移動させるための移動手段701及びスイッチ702を備えている点で、第2実施例と異なる。移動手段701は、例えば、観察光学系を移動可能に支持するガイド軸と、観察光学系を移動させるためのモーターと、モーターの回転を観察光学系の平行移動に変換する周知のラックピニオン機構と、スイッチ702の操作によりモーターを駆動制御するための電装系とからなる。
図8乃至12は本発明に係る手術用顕微鏡装置の第6実施例を示す。特に、図8はその全体構成図、図9は図8に示した撮像部の左側面図、図10は図9に示した撮像部の上面図、図11は右側の撮影光軸が手術開口部によりケラレた状態を示す立体観察用撮像部の図9と同様な左側面図、図12は左側の撮影光軸が手術開口部によりケラレた状態を示す立体観察用撮像部の図11と同様な左側面図である。
図13は本発明に係る手術用顕微鏡装置の第7実施例の基本構成図である。図中、第1実施例と実質上同一の部材には同一符号が付され、それらについての説明は省略されている。本実施例は、撮像素子としてCCDが用いられ、術者用画像表示装置及び助手用画像表示装置として両眼部に液晶表示板を装着したメガネが用いられ、さらに他の観察者用にTVモニタが付設されている点で、図1に示した第1実施例と異なる。
即ち、両側の撮像素子105a及び105cは、それぞれ接続ケーブルを介して、術者用メガネ131の両眼部に装着された液晶板装置131aに接続されており、中央の撮像素子105bは接続ケーブルを介して、助手用メガネ132の両眼部に装着された液晶板装置131aと、TVモニタ133にそれぞれ接続されている。
このように、本実施例は第1実施例と同様の効果を有するばかりか、より多くの観察者が術部の同時観察をすることができるという利点がある。
図14は本発明に係る手術用顕微鏡装置の第8実施例の基本構成図である。図中、第2実施例と実質上同一の部材には同一符号が付され、それらについての説明は省略されている。本実施例は、撮像素子としてCCDが用いられ、術者用画像表示装置及び助手用画像表示装置として両眼部に液晶表示板を装着したメガネが用いられている点で、図2に示した第2実施例と異なる。
即ち、一対の撮像素子205a及び205bは、それぞれ接続ケーブルを用い、術者用メガネ131の両眼部に装着された液晶板装置131aに接続されており、さらに、助手用メガネ132の両眼部に装着された液晶板装置132aにも接続されている。なお、助手用メガネ132への接続ラインL及びR中には、その何れかを選択し得る周知の切替えスイッチ(図示せず)が設けられている。
なお、この説明で明らかなように、何れの光路も術部開口部の縁で遮られない場合は、術者は立体画像を、助手は平面画像を、それそれ見ることができるが、各接続ライン中に適宜の切替えスイッチ装置を設けて、それらを選択的に切り替えることにより、助手も術者と同様に立体画像を見ることができる。
このように、本実施例によれば、第2実施例と同様の効果が得られるのみならず、術者が観察できている部位は必ず助手も見ることが出来るという利点がある。
(1)前記三つの撮像手段により得られた画像を前記第二の表示手段に導き、導かれた前記三つの画像の内の一つを選択して表示するように構成したことを特徴とする請求項1又は2に記載の顕微鏡。
(2)前記三つの観察光学系及び撮像手段の内の何れか片側又は両側の観察光学系及び撮像手段を、前記対物光学系の光軸に対して垂直な方向に移動させるための移動手段を設けたことを特徴とする請求項2に記載の顕微鏡。
(3)前記瞳分割光学素子がプリズムであることを特徴とする請求項4に記載の手術用顕微鏡。
(4)前記瞳分割光学素子がミラーであることを特徴とする請求項4に記載の手術用顕微鏡。
2 画像処理部
3 表示部
4 スタンド部
5 本体
5a、5b 軸受け部
5c 中心軸
5d スリット穴
6 対物レンズ
7L、7R ズームレンズ
8L、8L 結像レンズ
9L、9R 撮像素子
10 移動枠
11L、11R、12L、12R 接続ケーブル
12 第一反射ミラー
13 第二反射ミラー
14 第三反射ミラー
15 第四反射ミラー
16 ツマミ部
18、19 手術部位
19a 開口部
20L 左側表示部
20R 右側表示部
21 第一光路補正レンズ
22 第二光路補正レンズ
23 瞳分割プリズム
101、201 観察光学系
102、202、401 鏡体
103、110、111、210 画像表示装置
105、105a、105b、105c 撮像素子
106、206 対物レンズ
107、207 変倍レンズ
108、208 結像レンズ
109、209、403 画像処理装置
112、212 投影装置
113、213 フレネルレンズ
114 アーム
131 術者用メガネ
132 助手用メガネ
131a、132a 液晶表示板装置
133 TVモニタ
204 制御手段
205、205a、205b 撮像素子
214、406 制御盤
215、407 制御装置
216a、216b、217a、217b 接続ケーブル
204、410 制御手段
205、205a、205b 撮像素子
301、501、502 切替えスイッチ
302A、302B、303 接続ケーブル
304、505R、505L 可動接点
402a、402b、402c 撮像素子
408a、408b、408c 接続ケーブル
409a、409b、409c 接続ケーブル
404、405 画像表示装置
503A、503B、503C 接続ケーブル
604A、604B、604C 接続ケーブル
605L、605C、605R 接続ケーブル
601、602、603 切替えスイッチ
605R、605C、605L 接続ケーブル
606R、606C、606L 可動接点
701 移動手段
702 スイッチ
A、A1〜A3、B、B1〜B3、C、C1〜C3 固定接点
L、R 接続ライン
Claims (4)
- 対物光学系を備えた観察光学系と、前記観察光学系と対をなす撮像手段を備えた顕微鏡において、前記顕微鏡の鏡体内に三つの観察光学系と前記各観察光学系と夫々対をなす三つの撮像手段とを並列配置すると共に、前記三つの撮像手段の内の両側の撮像手段により得られた画像を表示する第一の表示手段と、前記三つの撮像手段の内の中央の撮像手段により得られた画像を表示する第二の表示手段とを備えたことを特徴とする顕微鏡。
- 対物光学系を備えた観察光学系と、前記観察光学系と対をなす撮像手段を備えた顕微鏡において、前記顕微鏡の鏡体内に三つの観察光学系と前記各観察光学系と夫々対をなす三つの撮像手段とを並列配置すると共に、前記三つの観察光学系により得られた画像の内の二つを選択して表示する第一の表示手段と、前記三つの観察光学系の内の中央の観察光学系により得られた画像を表示する第二の表示手段とを備えたことを特徴とする顕微鏡。
- 対物光学系を備えた一対の観察光学系と、前記各観察光学系と夫々対をなす一対の撮像手段とを備えた顕微鏡において、前記一対の撮像手段により得られた画像を表示する第一の表示手段と、前記一対の撮像手段により得られた画像の内の何れか一方を選択して表示する第二の表示手段とを備えたことを特徴とする顕微鏡。
- 対物光学系を備えた一対の観察光学系と、前記各観察光学系と夫々対をなす一対の撮像手段とを備えた顕微鏡において、前記一対の観察光学系の少なくとも一つの観察光学系の略瞳位置に瞳分割光学素子を挿脱する挿脱手段を配設すると共に、前記瞳分割光学素子により分割された二つの光束を前記一対の撮像手段に各々導くための反射部材を備えたことを特徴とする顕微鏡。
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Cited By (2)
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---|---|---|---|---|
WO2020161905A1 (ja) * | 2019-02-08 | 2020-08-13 | 株式会社ニコン | 顕微鏡、顕微鏡用制御装置及びプログラム |
JP7467137B2 (ja) | 2020-01-28 | 2024-04-15 | キヤノンメディカルシステムズ株式会社 | 検体分析装置 |
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2005
- 2005-11-09 JP JP2005324544A patent/JP2007133064A/ja active Pending
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