JP2007132750A - 丸形状材の外周表面温度測定方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】丸形状材1の外周表面温度を測定する方法において,丸形状材1を回転搬送し,当該丸形状材1が1回転する時間に搬送される長さ(リード)以上の範囲を測温し,当該測温を当該丸形状材1が1回転する時間に複数回繰り返すことを特徴とする丸形状材1の外周表面温度測定方法である。測温手段は,走査型温度計3でも,二次元サーモグラフィーでもよい。
【選択図】図1
Description
(1)放射温度計数台で表面を分担して測温する。
(2)走査型温度計で横周方向走査して測温する。
等の方法で解決しようとしてきた。
被測温材が丸形状材1の場合,当該丸形状材1をスキューローラー等で回転(自転)させながら搬送すれば全周の温度を計測できる。
然るに,図8で示したように走査型温度計3の走査範囲で有効な温度の周長は,丸形状材1の計測範囲γ(度),丸形状材1の外径Dのとき,γ*π/180*D/2であり,測温される外表面は丸形状材1がスキュー回転搬送されると,図8に示すハッチングしたような帯のスパイラル面だけとなり,外周の全ての面を測温できているわけではない。丸形状材1が自転せずに,温度計3を公転させる場合も測温される外表面は同様なスパイラル面だけである。現実的には走査型温度計3を回転させる空間の確保,走査型温度計3の耐震・耐久性,信号の伝送方法等で不可能である。
したがって,全外周表面の温度を一度に走査するためには4台の走査型温度計が必要になり,そうでなければ,少なくとも1回転あたり4回の測定が必要ということになる。その台数の温度計を設置距離Hほど丸形状材1から離して丸形状材1の周囲に設置するには広い設置スペースを要し設置できないことも多い。このように(2)に説明した方法は設置方法が難しく費用が高くなる欠点があった。
水冷却により材質の改質を行う場合,その材質のばらつき,例えば硬度は,冷却条件の影響を受ける。上記の温度むらがあると,その部分に硬度の異常が発生する場合がある。そこで,冷却前の材料の温度分布,冷却後の材料の温度分布(むら)を監視し,オンラインで温度の異常部分を発見することは品質管理として重要かつ有効な手段である。冷却後常温になってから硬度を測って異常が発見されても,その測定が行われるまでの時間遅れ中に異常材が大量に発生してしまう。またその異常に対する対処が遅れてしまう。このように全外周の温度を測定できれば,オンラインで異常を発見でき,このことにより,異常材の大量発生を防ぐとともに,迅速な対処を行うことができる。
従来技術による部分的測温方法では温度のむらを検出できず,異常温度部分を見逃すという問題があった。また,前述(2)の方法で4台の走査型温度計を設置する方法は,設置空間の確保の問題,費用の高額化の問題があった。本発明はこのような問題を解決できる丸形状材の全外周を測温できる方法を提供するものである。
すなわち,本発明の第一の特徴は次の通りである。
(1)丸形状材の外周表面温度の測定方法において,丸形状材を回転搬送し,当該丸形状材が1回転する時間に搬送される長さ(以下,リードとも言う)以上の範囲を測温し,当該測温を当該丸形状材が1回転する時間に少なくとも4回以上繰り返すことを特徴とする丸形状材の外周表面温度測定方法。
(2)測温手段が走査型温度計であり,回転搬送手段がスキューローラーであり,且つ走査型温度計の走査方向を丸形状材の長さ方向から下記(a)式の傾斜角±δ以内で傾斜して走査する請求項1記載の丸形状材の外周表面温度測定方法
δ=arctan(De/S) ・・・(a)
De=D*Sin(β)
S=π*D/tan(θ)
De:丸形状材の測温のために走査する領域の精度を確保できる円周方向幅
S:リード;丸形状材が1回転する間に搬送される長さ
D:丸形状材外径
β:放射角;走査線の丸形状材表面法線となす角度
θ:スキューローラーのスキュー角度
π:円周率
(3)走査型温度計を幅方向に複数台並べることによって想定される蛇行範囲を各前記走査型温度計で分担し,これらを同期させて温度測定することを特徴とする前記(2)記載の丸形状材の外周表面温度測定方法
(4)測温手段が二次元サーモグラフィー(赤外線映像装置)であり,丸形状材の長さ方向にほぼ直交する方向から該丸形状材が1回転する長さ範囲以上を視野に入れるように設置して測温する(1)記載の丸形状材の外周表面温度測定方法
(5)測温手段を長手方向に複数台並べることによって前記リードを前記測温手段で分担し,これらを同期させて温度測定することを特徴とする前記(2)または(4)に記載の丸形状材の外周表面温度測定方法
丸形状材の外周表面温度の測定方法において、丸形状材を回転搬送し、当該材料が1回転する時間に搬送される長さ(以下、リードとも言う)以上を瞬時に測温し、当該温度を当該材料が1回転する時間に複数回繰り返すことを特徴とする丸形状材の外周表面温度測定方法。
本発明の第二の特徴は次の通りである。
測温手段が走査型温度計であり、回転搬送方法がスキューローラーであり、且つ走査型温度計の走査方向を被測定材の長さ方向から下記(a)式の傾斜角±δ以内で傾斜して走査する前記(1)記載の丸形状材の外周温度測定方法
δ=arctan(De/S) ・・・(a)
De=D*sin(β)
S=π*D/tan(θ)
De:被測定材の測温のために走査する領域の精度を確保できる円周方向幅
S:リード;当該材料が1回転する間に搬送される長さ
D:丸形状材外径
β:放射角;走査線の被測定材表面法線となす角度
θ:スキューローラーのスキュー角度
π:円周率
本発明の第三の特徴は次の通りである。
(3) 走査型温度計を長さ方向に2乃至3台並べて同期させて温度測定することを特徴とする前記(2)記載の丸形状材の外周温度測定方法
本発明の第四の特徴は
(4)走査型温度計を幅方向に2乃至3台並べて同期させて温度測定することを特徴とする前記(2)記載の丸形状材の外周温度測定方法
本発明の第五の特徴は
(5)測温手段が二次元サーモグラフィー(赤外線映像装置)であり、丸形状被測温材の長さ方向にほぼ直交する方向から該材料が1回転する長さ範囲で焦点が合うように設置して測温する前記(1)記載の丸形状材の外周温度測定方法
本発明の第六の特徴は
本発明は,丸形状材を回転搬送することにより,従来温度計または検出器を丸形状材の移動軸廻りに公転させるというような精密計器を高速移動することが無く,保全性,信頼性に優れている。また,丸形状材を回転搬送することは,測温装置前段または後段に配置される加熱または冷却工程において,加熱または冷却の周方向むらを削減する効果もある。さらに,スキューローラーを用いる方法を回転搬送する方法として採用しているので,回転速度を予測しやすく,設備費用も低く抑えることができる。
従来,走査型温度計でも4台必要で温度計設置スペース上設置できなかった,乃至はできたとしても温度計およびその設置費用が多くかかったが,本発明により,スペース制約も軽減され設置可能となり,温度計台数も少なくなり,設備投資費用が削減できた。
本発明は走査型温度計という既存の温度計を用いて構成でき,簡単に実用化できる。
本発明はサーモグラフィーという既存の温度計を用いて構成でき,簡単に実用化できる。
本発明は,被測温材である丸形状材のリードが大きい時,または丸形状材の走行横変位(蛇行)を大きく許容したい場合にもその視野を全体でカバーするように温度計を並列並行に乃至は直列並行に配列することで丸形状材の全周・全長の温度を測定できる。実用的には最大3台の温度計で対応可能であり,従来の4台必要に比べて安価である。
上記の方法に加えて,走査したデーターを処理して画像上に表示し,温度計直下との位置関係が判るようにデーター処理し表示することもできる。
測温データーが設定した閾値を越えたとき,その信号をトラッキング処理し,品質管理データーとして活用することもできる。
閾値を越えたトラッキング信号により後段断に設けたマーキング装置で異常発生部位にマーキングすることもできる。
本発明の代表的な実施例を図1にて説明する。図1は本発明に関わる装置の配列と使い方を示す斜視図である。
1は被測温対象である丸形状材で,スキュー角度θだけライン搬送方向に直角な方向からローラー軸中心を傾けたスキューローラー2の配列であるローラーテーブルにより,回転しながら移動方向に搬送されている。
3は走査型温度計で,走査方向をライン搬送方向すなわち丸形状材1の長さ方向に,その中心線を狙って設置する。
走査型温度計3の走査幅Lは丸形状材1が1回転する間に搬送される長さ(リード)S以上にセットする。
走査型温度計3の設置距離H(被測温材表面までの直交距離)は,走査角度αに対して H=(L/2)/tan(α/2)で算定された距離である。
実施例では,走査型温度計3はライン真上に設置したが,走査型温度計3は丸形状材1が見通せる位置であれば,ライン直上である必要はなく距離Hを確保できるどの位置でもよい。
本発明の第一要件は丸形状材1が回転搬送されていることである。即ち周方向に回転しながら長さ方向に搬送されている状態を言う。
丸形状材1を回転搬送する装置として,良く使われる方法に,図2に示すスキューローラー方式がある。
スキューローラー方式とは,丸形状材1を搬送するスキューローラー2の回転軸を丸形状材1を搬送するライン方向直角からθ度傾けたものであり,スキューローラー2から摩擦により材料に伝わった回転力はローラー直径方向に伝わるので,その力はライン方向の力と丸形状材1の周方向の力にベクトル分割でき,この材料周方向ベクトル力で丸形状材1に回転力が働き,丸形状材1は回転しながら搬送される。
スキュー角θによる外径Dの丸形状材1が1回転して進む距離即ちリードSはスキューローラー2と丸形状材1の摩擦に滑りが無い時は次の式で表せる。
D:丸形状材料の外径(m)
θ:スキューローラー2のスキュー角度(度)
π:円周率
S:リード;丸形状材1が1回転する間に丸形状材1が進む距離(m)
S=π*D/tan(θ)
このようにリードSは簡単に求められ,原理的にも簡単なので,実生産において再現性も良いことが言える。
ローラー形状は平らでもスキューの回転効果は同じであるが,丸形状材1の回転で横移動もするので,測温位置からずれる恐れがあるから,センタリングガイドでセンタリングする必要がある。
V溝を有した形状のスキューローラー方式でも,センタリングを補うために,センタリングガイドを設けてもよい。
図3は本発明に関わる丸形状材1と走査範囲を説明する図である。
丸形状材1の長さ方向に走査型温度計3で走査角度α走査して測温する。
丸形状材1の表面に描いたスパイラル線は丸形状材が回転しながら長さ方向に移動するのでその表面の1点の移動軌跡を示したものである。
リードSで丸形状材1は1周する。即ち少なくともこのリードSの範囲を長さ方向に走査すると,1走査で長さ方向外周面に描いたスパイラル線上の温度データー1式が得られる。
図4では走査線軌跡が破線で示したのは,材料の回転方向と進行方向との関係から,図では背面になるから破線で示した。
丸形状材1を回転搬送することで長さ方向外周面のほかの位相のスパイラル線上の点を順次測温することができ,結果として1台の走査型温度計3で全外周の表面温度を測温できる。
図4では説明のために走査線の間隔を大きく書いてあるが,実施例では下記の様に充分精緻な温度測定が可能である。
走査角度 α=90度
1走査ラインL長の測温ポイント N1=256ポイント に分けて走査
走査速度 N2=36ライン/秒
丸形状材1のリードSは,今回対象の丸形状材1が外径50mm〜150mm,スキュー角θ=14度にしたので,S=630mm〜1890mm,従って最大の1890mmをカバーする走査幅Lを確保すべく,L=2000mmとして,走査角α=90度で設置距離 H=(L/2)/tan(α/2)=1000mm とした。
1ポイントの視野は走査型温度計3と丸形状材1の被測温面との距離,走査型温度計3の光学系にもよるが,H=1000mm程度で15mmから20mm径位の小ささになる。温度データーはそのスポット面積の平均温度が観測される。
丸形状材1の移動速度VL(m/秒)
丸形状材1の回転速度VC(度/秒) VC=360*VL/S
長さ方向走査時の走査線間隔SL(度) SL=VC/N2
走査線間隔SL(m) SL=π*D*VC/N2/360=π*D*VL/S/N2=VL*tan(θ)/N2
実施例ではVL=0.1〜1.0m/秒であるので,
長さ方向走査時の走査線間隔SL(mm) SL=1000*VL*tan(θ)/N2=0.69mm〜6.9mm
長さ方向の測温スポット間隔 L/N1=2000/256=7.8mm
以上から,測温スポットとして15〜20mm直径の細かさで,周方向は0.69mm〜6.9mm,長さ方向は7.8mm間隔のデーターが連続的に得られ,丸形状材1表面の温度分布を把握するに充分精緻である。
なお,丸形状材1を最小の外径50mm,走査線間隔を最大の6.9mmとしても,π*50/6.9=22.7・・である。したがって,測温手段が走査型温度計3である場合は本実施例において最低でも1回転する時間に23回以上の走査(測温)がされていることになる。これは前述(1)の発明の「1回転する時間に少なくとも4回以上」の条件を満たす。
全長のデーターは丸形状材1が通過するまで時間軸方向に続いて表示される。
このようにして,丸形状材1の全外周の温度を測定可能で,温度分布表示することにより簡単に温度異常個所の発見ができる。
したがって,丸形状材1の各外径に対して求められる δ=arctan(De/S)の内最小角をδminとすれば,搬送ラインに並行から±δmin傾斜しても使用できる。
ここで測温有効幅Deは図8で説明したように,放射率の放射角依存性により,丸形状材1の表面温度を正しく表示できる幅である。
なお,走査幅Lは丸形状材1の各外径に対して求められる S=π*D/tan(θ) の最大長さ以上とする。
スキュー角θが大きく取れない,または丸形状材1の外径が大きくリードSが例えば3mを越えるほど大きい場合,走査型温度計の設置距離Hが1.5mを越え,現状の走査型温度計では計測温度スポットサイズが20mm程度以上になり,丸形状材1の全外周の温度分布を正確に測定できない。このような場合の実施例として,最大リードSを2乃至3台の走査型温度計で分担しカバーした。このことにより全外周の温度を計測出来た。
ただし,長手方向に複数台並べるにしても一般に3台で十分である。3台までに制限したのこれは,3台までで丸形状材1としては大きい通常生産される圧力配管用炭素鋼鋼管最大径650A(外径660.4mm)でもスキュー角13度でリード8987mmとなり,3台で分担すれば1台当り約3mの走査幅で可能となるからである。
回転搬送されてくる丸形状材1のセンタリングが不安定で走行横変位する(蛇行する)ラインに設置するため,その蛇行する範囲を数台の走査型温度計でカバーするため,2台の走査型温度計3−1,3−2を搬送ラインに並行に並列して設置し(即ち,丸形状材1の表面から設置距離Hだけ離れた位置において,搬送ラインと直交する方向(幅方向)に並べて走査型温度計3−1,3−2を設置し),丸形状材1の全外周の測温を可能にした。その1実施例を図6および図7に示す。
図6は本発明に関わるガイド幅内の丸形状材1の蛇行と関係寸法を説明する図である。丸形状材1はガイド4内で図のBe幅蛇行する可能性がある。本発明による走査型温度計配置に許容される傾斜角δ=arctan(De/S)であるので,適正な設置距離Hによる走査幅Lでは横変位を1台の走査型温度計ではカバーできない。そこで。走査型温度計3−1と3−2の2台の温度計で一部範囲をラップして,蛇行幅Beをカバーする配置に設置した。図7が本発明に関わる走査型温度計3−1,3−2を2台並行並列に配置し,丸形状材1の蛇行幅をカバーする配置を説明する図である。このことにより丸形状材1の全外周の温度を測温可能となる。図6及び7では2台の温度計を用いているが,3台で中央の1台をメインとする形で同様に測温しても良い。
本発明では温度計(測温手段)を3台以下ととしたするのが望ましい。4台あれば丸形状材1を回転させずに全外周の温度を測定することができる。しかし,丸形状材1の走行軸の周りに設置距離Hを確保して4台の温度計を設置するのは,廻りの設備との取り合い等で実用上かなりの制限を受けて設置できないことが多い。設置できたとしても,3台以下より高価となり実用的ではなくなってくる。一方,本発明は3台以下で特に1台でも全外周の温度が精度良く測温できるので経済的に実用的てきである。
実施例では現在のサーモグラフィーの技術では2倍視野拡大レンズを使用すれば,測定視野角は水平52度,垂直39.2度,検出素子水平320個,垂直240個程度である。
先に説明した外径150mm スキュー角14度でのリードS=1890mmをカバーする距離として,L=2000mmとすると,水平視野角52度ゆえ設置距離H=2000/2/tan(52/2)=2050mm,水平方向素子数320ゆえ,1素子当り2000/320=6.25mmとなり,測温スポットとして走査型温度計の6.9×7.8mm相当である。然しながら現状のサーモグラフィーでは温度精度が±2%程度であり,走査型温度計の±0.5%には及ばない。
しかし,要求温度精度がサーモグラフィー並の場合,2乃至3台のサーモグラフィーを長手方向にリードを2乃至3等分するように設置し,同期させて測温すれば測温スポットを小さくできより精緻な表面温度分布が得られる。また,サーモグラフィーは面で温度測定をするので,多少蛇行しても温度測定をすることができる。
なお,サーモグラフィーの場合で放射角βを45°以下とすると,1回転する時間に少なくとも4回以上測定すればよい。
2:スキューローラー
3:走査型温度計
4:ガイド
α:走査角度(度)
β:放射角度;丸形状材表面法線と走査線との角度(度)
γ:計測範囲(度)
H:設置距離:温度計から丸形状材表面までの直交距離(m)
H1:温度計から丸形状材遠方表面までの距離(m)
H2:温度計から丸形状材近方表面までの距離(m)
D:丸形状材の外径(m)
θ:スキューローラーのスキュー角度(度)
S:リード;スキューローラーによる搬送に伴う1回転に丸形状材が進む距離(m)
S=π*D/tan(θ)
N1:1ラインの測温ポイントデータ数
N2:走査速度;1秒間の走査線数
VL:被測温材の移動速度(m/秒)
tp:回転ピッチ(秒) tp=S/VL
VC:被測温材の回転速度(度/秒) VC=360*VL/S
SC:横周方向走査時の走査線間隔(m) SC=VL/N2
SL:長さ方向走査時の走査線間隔(度) SL=VC/N2
走査線間隔(m) SL=π*D*VC/N2/360=π*D*VL/S/N2=VL*tan(θ)/N2
δ:走査線走査方向の搬送ラインセンターからの傾斜角
L:走査幅(m)
De:測温有効幅(m)
Hが充分遠いとき De=D*Sin(β)
π:円周率
有効測温周長=γ*π/180*D/2
Be:蛇行幅(m)
Claims (5)
- 丸形状材の外周表面温度の測定方法において,丸形状材を回転搬送し,当該丸形状材が1回転する時間に搬送される長さ(以下,リードとも言う)以上の範囲を測温し,当該測温を当該丸形状材が1回転する時間に少なくとも4回以上複数回繰り返すことを特徴とする丸形状材の外周表面温度測定方法。
- 測温手段が走査型温度計であり,回転搬送手段がスキューローラーであり,且つ走査型温度計の走査方向を丸形状材の長さ方向から下記(a)式の傾斜角±δ以内で傾斜して走査する請求項1記載の丸形状材の外周表面温度測定方法。
δ=arctan(De/S) ・・・ (a)
De=D*Sin(β)
S=π*D/tan(θ)
De:丸形状材の測温のために走査する領域の精度を確保できる円周方向幅
S:リード;丸形状材が1回転する間に搬送される長さ
D:丸形状材外径
β:放射角;走査線の丸形状材表面法線となす角度
θ:スキューローラーのスキュー角度
π:円周率 - 走査型温度計を長さ方向に2乃至3台並べて同期させて温度測定することを特徴とする請求項2記載の丸形状材の外周温度測定方法。
走査型温度計を幅方向に2乃至3複数台並べることによって想定される蛇行範囲を各前記走査型温度計で分担し,これらを同期させて温度測定することを特徴とする請求項2記載の丸形状材の外周表面温度測定方法。 - 測温手段が二次元サーモグラフィー(赤外線映像装置)であり,丸形状材の長さ方向にほぼ直交する方向から該丸形状材が1回転する長さ範囲以上を視野に入れるように設置して測温する請求項1記載の丸形状材の外周表面温度測定方法。
- 測温手段二次元サーモグラフィーを丸形状材の長手方向に2乃至3複数台並べることによって前記リードを前記複数の測温手段で分担し,これらを同期させて温度測定することを特徴とする請求項2または4に5記載の丸形状材の外周表面温度測定方法。
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