JP2007132476A - ヒンジの構造 - Google Patents

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Nobuyuki Ueda
伸行 上田
Toshiyuki Horiki
敏幸 堀木
Takeshi Touchi
武 登内
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Abstract

【課題】回動可能に枢着された部材の可動範囲を規制するためのストッパを露出させないようにする。
【解決手段】第一の部材141aには回転軸173に対して交差する径方向に突出する凸部171を設け、第二の部材131aには前記凸部171を収容して略隠蔽する凹部172を設けて、凸部171の所定部位を凹部172の所定箇所に当接させることを通じて第一の部材141aと第二の部材131aとの相対回動の角度範囲を規制するものとした。
【選択図】図15

Description

本発明は、特に家具ないし什器類の構成部材同士を相対回動可能に連結するヒンジの構造に関する。
椅子等では、適宜に回動操作される部材を構成要素に含むことが多い。例えば、背凭れのフレームやフラップテーブルの支桿がそうであるが、このような部材はほとんどの場合可動範囲が規制されている。背凭れのフレームであれば、着座者の背中を適切に支持し得る角度の範囲内で傾動するものでなければならず、フラップテーブルの支桿であれば、テーブルを水平姿勢に保つ位置で制止されなければならない。
回動可能に枢着された部材の可動範囲を規制する手段としては、下記特許文献にも示されているように、この部材の外面に当接して部材のそれ以上の回動を阻止するストッパを設けておくことが一般的である。
特開2005−034324号公報 特開2002−282085号公報
しかし、上記の如きストッパは必然的に外部に表出するため、ともすれば家具としての格調や美観を損ないかねない。加えて、回動する部材とストッパとの間にコードや衣服等を挟んでしまうおそれも否定できない。
以上に鑑みてなされた本発明は、回動可能に枢着された部材の可動範囲を規制するためのストッパを露出させないことを所期の目的としている。
上述した課題を解決するべく、本発明では、第一の部材と第二の部材とを相対回動可能に連結するヒンジの構造において、第一の部材に、回転軸に対して交差する径方向に突出する凸部を設け、第二の部材に、前記凸部を収容して略隠蔽する凹部を設け、前記凸部の所定部位を前記凹部の所定箇所に当接させることを通じて前記第一の部材と前記第二の部材との相対回動の角度範囲を規制するようにした。ここで、角度範囲を規制するとは、部材の回動の起点及び/または終点を規定することをいう。
このようなものであれば、ストッパの役割を果たす凸部が第二の部材内に隠蔽されるため、家具としての格調や美観は損なわれず、部材とストッパとの間にコードや衣服等が挟まってしまう問題も回避される。また、凸部と凹部との当接位置を回転軸の軸心から離間させていることで、部材の回動を制止する制止力を確実に発揮でき、当接位置に作用させる力も小さく済む。さらに、凸部の外形や凹部の内形の成形誤差が部材の可動範囲に与える影響を少なくできる、換言すれば凸部や凹部の成形精度を顕著に高める必要がない。
前記凹部が、その内壁に前記凸部の一方側を当接させる当たり部と凸部の他方側を当接させる当たり部とを各々設定し、両当たり部の間隙の範囲で凸部の相対回動を許容するものであるならば、単一の凸部と単一の凹部とで部材の回動の起点と終点との両方を規定でき、構造のコンパクト化が図られる。
前記凸部が、回転軸の軸心方向及び径方向に拡張した当たり面を有し、その当たり面で前記凹部に当接するものであるならば、凸部と凹部とが面接触して部材の回動を確実に規制でき、凸部や凹部の局所に負荷が集中することも避けられる。
前記第一の部材に、前記第二の部材に向けて延出する軸受部を設け、その軸受部より前記凸部を突出させるとともに、前記第二の部材に、前記第一の部材の軸受部を挟み込むように対をなす軸受部を設け、両軸受部間に前記凹部を開口させているならば、凸部を好適に隠蔽することができる。
前記凸部を前記第一の部材に一体成形し、前記凹部を前記第二の部材に一体成形しておくことで、部材同士を連結する作業工程が簡便になる。
本発明に係るヒンジの構造は、特に、椅子の背凭れ面を支持するフレーム要素を傾動可能に枢着するべく適用することができる。
本発明によれば、回動する部材の可動範囲を規制するためのストッパが露出しない。故に、家具としての格調や美観が損なわれず、部材とストッパとの間にコードや衣服等が挟まってしまう問題も回避できる。
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。図1ないし図9にしめすものは、本発明に係るヒンジ17の構造を背フレーム11に適用した椅子である。本実施形態の椅子は、脚体4と、脚体4に支持させた基体2と、基体2上に配設した座3と、水平支軸16を介して基体2に枢着した背凭れ1とを具備し、座3及び背凭れ1が連動して傾動するシンクロロッキング動作が可能なものである。
詳述すると、脚体4は、複数個のキャスターを装着している脚羽根41と、脚羽根41の中央より略垂直に立ち上がる脚支柱42とを備えており、脚羽根41と脚支柱42との間に介設したガススプリング(図示せず)の伸縮により脚支柱42を上下に突没させ得る。
基体2は脚支柱42の上端に固定してあって、脚支柱42の突没操作を通じて座3及び背凭れ1の高さ位置を調節することができる。基体2には、水平支軸16回りに回動する背凭れ1を前方へ付勢する弾性付勢機構(図示せず)、背凭れ1のロッキング角度を固定する固定機構(図示せず)等を内蔵している。弾性付勢機構は、コイルスプリングやガススプリングを実装して背フレーム11を弾性付勢するものである。固定機構は、例えば背フレーム11側に設けた複数段の凹の何れかに選択的に爪を係合させてロッキング角度を固定するものとするが、弾性付勢機構にプッシュロック式のガススプリングを使用している場合にはそのバルブを駆動してガススプリングの伸縮動作を禁止する態様をとり得る。
座3は、座受31に座面を構成するクッション体32を装着してなる。クッション体32は、例えば合成繊維のダブルラッセルメッシュの上にウレタンクッション材を重ね合わせた二層構造をなし、下層のメッシュが衝撃を吸収しつつ適度な弾力性を担保し、上層のウレタンクッション材が姿形の安定性を保つ。座3の前端部は、基体2に対し前後方向にスライド移動可能に支持させており、座3の後端部は、下記背フレーム11における下フレーム部13にヒンジ(図示せず)を介して取着している。
背凭れ1は、背フレーム11の前面に背凭れ面Sを構成する張り部材12を張り設けたものである。背フレーム11は、基体2に対し水平支軸16回りに回動可能に連結している下フレーム部13と、下フレーム部13の上端にヒンジ17を介して連結している上フレーム部14と、上フレーム部14を後方より支持する反力フレーム部15とを備えている。
下フレーム部13は、幅方向に離間させて配置した左右の下フレーム要素131a、131b同士を、剛性横架材132を以て相互に連結してなる。下フレーム要素131a、131b、剛性横架材132はともに、例えば金属製の剛体である。下フレーム要素131a、131bは、側面視水平支軸16の位置する前端から後方に延伸し、後端で上方に屈曲した略L字型をなす。
上フレーム部14は、幅方向に離間させて配置した左右の上フレーム要素141a、141b同士を、弾性横架材142を以て相互に連結してなる。上フレーム要素141a、141bは例えば金属製の剛体であるが、弾性横架材142は例えば樹脂製の弾性体である。上フレーム要素141a、141bは、側面視ヒンジ17の位置する下端から、幾分後方に凹むように緩やかに湾曲しつつ上方に延伸し、その上端近傍で再度前方に膨出する弓形をなす。
反力フレーム部15は、上フレーム要素141a、141bの各々を支持する同数の反力フレーム要素151a、151bよりなる。反力フレーム要素151a、151bの一端部は上フレーム要素141a、141bの背面に連接し、他端部は下フレーム要素131a、131bの下向面に連接する。但し、反力フレーム要素151a、151bの他端部を、座3や背凭れ1を支持する基体2に固定することを妨げない。反力フレーム要素151a、151bは、例えば弾性横架材142と同質の樹脂製の弾性体とする。本実施形態にあって、反力フレーム要素151a、151bは、側面視下フレーム要素131a、131b及び上フレーム要素141a、141bに沿うように延伸して略L字型をなすフレーム形状の樹脂ばねであり、幅寸法はフレーム要素131a、131b、141a、141bと同程度かそれよりもやや狭小、前後または上下の厚みはフレーム要素131a、131b、141a、141bよりも薄く(付け加えれば、フレーム要素131a、131b、141a、141bと接合する端部から遠ざかるにつれて徐々に薄く)なるように成形している。これにより、反力フレーム要素151a、151bがフレーム要素131a、131b、141a、141bから枝分かれした、背フレーム11の一部であるかのような外観が形作られる。
ヒンジ17は、第一の部材たる下フレーム要素131a、131bと、第二の部材たる上フレーム要素141a、141bとを、回転軸173回りに相対回動可能であるように連結している。図13ないし図16に示すように、下フレーム要素131a、131bは、上フレーム要素141a、141bに向かうように延出する軸受部174を備え、その軸受部174より凸部171を後上方に突出させている。軸受部174には、当該軸受部174を幅方向に貫通する軸孔174xを穿ってある。凸部171は、前方側、後方側にそれぞれ当たり面171a、171bを持つ側面視略三角形状をなす。当たり面171a、171bはともに、回転軸173の軸心方向ベクトル及び径方向ベクトルに平行に拡張している。軸受部174及び凸部171は、下フレーム要素131a、131bに一体成形しておくことができる。
上フレーム要素141a、141bは、下フレーム要素131a、131bの軸受部174を軸心方向の両側より挟み込むように対をなす軸受部175a、175bを備え、かつそれら軸受部175a、175b間に凹部172を開口させている。内方の軸受部175aには、当該軸受部175aを幅方向に貫通する軸孔175xを穿ち、外方の軸受部175bには、内側方に連通するが当該軸受部175bを貫通しない軸穴175yを形成してある。凹部172は、下フレーム要素131a、131bより突出する凸部171を収容して略隠蔽する内形を有し、前端側及び後端側にそれぞれ当たり部172a、172bを設定している。当たり部172a、172bは、凸部171の当たり面171a、171bに回転方向に沿って対向するもので、当たり面171a、171bに略対応した平面形状をなす。軸受部175a、175b及び凹部172は、上フレーム要素141a、141bに一体成形しておくことができる。
下フレーム要素131a、131bと上フレーム要素141a、141bとの連結に際しては、下フレーム要素131a、131bの軸受部174を上フレーム要素141a、141bの軸受部175a、175b間に配置しつつ、凸部171を凹部172内に収容する。そして、軸受部174の軸孔174x、軸受部175aの軸孔175x及び軸受部175bの軸穴175yを側面視重ね合わせた上、これら軸孔174x、175x及び軸穴175yに内側方より回転軸173を挿入して所要の抜け止め(図示せず)を施す。回転軸173の軸端は、内側方からは視認されるが、外側方からは遮蔽される。
上フレーム要素141a、141bは、下フレーム要素131a、131bに対し相対的に前後に傾動することができるが、一方でその可動範囲は約20度の角度範囲に規制される。即ち、図15に示すように、上フレーム要素141a、141bを起立させている状態では、凸部171の後方側の当たり面171aが凹部172の後端側の当たり部172aに面接触で当接し、上フレーム要素141a、141bがそれ以上前傾することを阻止する。翻って、図16に示すように、上フレーム要素141a、141bを傾倒させている状態では、凸部171の前方側の当たり面171bが凹部172の前端側の当たり部172bに面接触で当接し、上フレーム要素141a、141bがそれ以上後傾することを阻止する。
因みに、下フレーム要素131a、131bの軸受部174の外周面は、側面視回転軸173と同心の円弧状の輪郭をなすような曲面に成形してある。これは、上フレーム要素141a、141bを傾動させた場合にも、上下のフレーム要素131a、131b、141a、141bの前面形状がなだらかな湾曲面となるようにするためである。並びに、上フレーム要素141a、141bの軸受部175a、175bの外周面を、側面視回転軸173と同心の円弧状の輪郭をなすような曲面に成形し、なおかつこれら軸受部175a、175bに摺接または極近接する下フレーム要素131a、131bの両側部位を、軸受部175a、175bの外周面に対応した凹面に成形している。これは、上フレーム要素141a、141bの傾動に伴って下フレーム要素131a、131bと上フレーム要素141a、141bとの間の空隙が拡開しないようにする、要するに下フレーム要素131a、131bと上フレーム要素141a、141bとを一本の連続したフレームに見せるためである。
下フレーム要素131a、131bと上フレーム要素141a、141bとを互いに枢着するヒンジ17の周辺、具体的には下フレーム要素131a、131bの後端から上端近傍にかけて及び上フレーム要素141a、141bの下端近傍の範囲で、側面視フレームの前面が前方に膨出するような湾曲形状をなしている。既に述べたように、上フレーム要素141a、141bの上端近傍においても、側面視フレームの前面が前方に膨出するような湾曲形状をなしている。しかして、上記の下フレーム要素131a、131b及び上フレーム要素141a、141bの湾曲形状をなす部位に架け渡すように、張り部材12を張り設けている。
張り部材12は、伸縮性に富む張り地121を主体とする。張り地121は、例えば合成繊維のダブルラッセルメッシュにさらにエラストマ糸等の弾性糸を編み込んだもので、強度とクッション性とを両備している。張り地121は、それぞれ伸縮変形可能なメッシュ地の表布と裏布とをダブルラッセル編みで立体的に縫い合わせてなり、表裏で見え方(色彩、模様、光沢等)が異なる。張り地121の上辺及び左右の側辺は、バックアップ材122で保形している。図10に示すように、バックアップ材122は、左右両側に対をなす縦枠122a、122bと両縦枠122a、122bを連結する横枠122cとが正面視三方枠状または四方枠状をなし、前後方向に撓み変形可能な例えば樹脂製の薄板体で、特に張り地121の左右の側辺が内側方に撓もうとすることを防ぎ、張り地121を張った状態に保つ。図示例のバックアップ材122は、左右両側の縦枠122a、122bの上端部同士を横枠122cを介して相互に連結した正面視略三方枠状をなすものである。
バックアップ材122の上端部は、背フレーム11の上端部に支持させる。本実施形態では、バックアップ材122の縦枠122a、122bの上端部に貫通孔122xを穿ち、その貫通孔122xにビスまたはピン等の止着具191を挿通して上フレーム要素141a、141bの上端部に止着している。一方で、バックアップ材122の下端部は、背フレーム11の下端部に支持させる。本実施形態では、バックアップ材122の縦枠122a、122bの下端部及び中間よりやや下方の部位にそれぞれ上下方向に延伸する長孔122yを穿ち、それら長孔122yにビスまたはピン等の止着具192を挿通して各々を下フレーム要素131a、131bの下端部及び上端部に止着している。バックアップ材122の上端部は上フレーム要素141a、141bに対して固定されるが、下端部は下フレーム要素131a、131bに対して上下スライド可能となる。
背フレーム11の上端部とヒンジ17近傍との間は側面視後方に凹むように湾曲しており、縦枠122a、122bの中間部位が後方に撓み変形し得る余地を与えている。背フレーム11の上辺をなす弾性横架材142もまた平面視後方に凹むように湾曲しており、横枠122cが後方に撓み変形し得る余地を与えている。
張り部材12の上端部は左右の上フレーム要素141a、141bに装着して支持させ、下端部は左右の下フレーム要素131a、131bに装着して支持させる。張り地121を背フレーム11に架設するに際しては、張り地121の上縁をバックアップ材122の横枠122cに、張り地121の左右の側縁をバックアップ材122の縦枠122a、122bに装着する。具体的には、図10及び図11に示すように、バックアップ材122の周端面、即ち横枠122cの上端面及び左右の縦枠122a、122bの外側端面にそれぞれ凹溝122zを形成し、凹溝122zに張り地121の三方の縁端を嵌め入れて係止する。張り地121の三方の縁端には、予め、長尺な薄板状をなす例えば樹脂製の縁端材121xを(縫合、接着、溶着等により)取り付けておく。さらに、張り地121の下縁を下フレーム部13の所定部位に固定する。図示例では、張り地121の下縁にブラケット121yを取り付けておき、このブラケット121yを下フレーム部13の剛性横架材132にボルト193等を用いて固定している。
総じて言えば、背フレーム11の前面にバックアップ材122を、バックアップ材122の前面に張り地121を配している。このとき、バックアップ材122は板ばねの作用を営み、張り地121を前方に押圧して張り出させる。
また、張り部材12の背後、着座者の腰部に対応する高さ位置に、ランバーサポートベルト18を架け渡しておくこともできる。着座者が身体を背凭れ面Sに凭せかけた場合にも、ランバーサポートベルト18を架け渡している部位はランバーサポートベルト18の長さに応じた深度以上には後方に沈み込まない。ランバーサポートベルト18の両端部は、バックアップ材122の左右の縦枠122a、122bに取着して支持させる。但し、ランバーサポートベルト18の両端部を、左右の上フレーム要素141a、141bまたは下フレーム要素131a、131bに支持させることを妨げない。
本実施形態の椅子は、座3及び背凭れ1が連動して傾動するシンクロロッキング動作が可能である。図6に示すように、シンクロロッキング動作では、背フレーム11全体が水平支軸16回りに回動することで背凭れ1が前後に傾動する。同時に、座3の後端部が背フレーム11に連動して上下に揺動し、かつ座3の前端部が前後にスライドする。
その上で、本実施形態の椅子は、着座者が着座したまま後ろを振り向いたり、手を伸ばしたり、身体をねじったりする動きに追随して、背凭れ面Sの上部の左半部のみ、または右半部のみを後方に変位させる動作が可能である。背凭れ面Sの上部を支持している上フレーム部14は、左右に対をなす上フレーム要素141a、141bが互いに独立して前後動する。即ち、左側の上フレーム要素141aは左側の下フレーム要素131aにヒンジ17を介して連結し、右側の上フレーム要素141bは右側の下フレーム要素131bにヒンジ17を介して連結しており、これら上フレーム要素141a、141bが個別に回動し得る。
図7に示すように、上フレーム要素141a、141bをヒンジ17回りに後傾させたとき、下フレーム要素131a、131b及び上フレーム要素141a、141bの湾曲形状をなす部位に張り部材12が接触する面積が徐々に増大するとともに、背フレーム11の上端部と下端部との離間距離が拡大するために張り地121が張力を増しつつ上下に伸長する。また、同時に、バックアップ材122の下端部が長孔122yの寸法範囲内で下フレーム要素131a、131bに対し上下方向に相対変位する。並びに、反力フレーム要素151a、151bがアングルを拡げるように変形して反力を蓄積し、上フレーム要素141a、141bを原位置に復帰させる方向、つまり前方に弾性付勢する。
そして、何れか一方の上フレーム要素141a(141b)を他方の上フレーム要素141b(141a)に対し相対的に前後方向に変位させれば、図8、図9に示すように、背凭れ面Sの形状を三次元的に変化させることができる。この動作において、下フレーム部13は必ずしも駆動されない。また、左右に対をなす下フレーム要素131a、131bは剛性横架材132を介して剛体連結されているため、それら下フレーム要素131a、131bは常に一体的に運動する。故に、背凭れ面Sの下部、着座者の腰部より下方にあたる部分は、恒常的に一定の形状を維持する。
着座者の動きに伴い、上フレーム要素141a、141bの一方が他方に対し相対的に前後動すると、左右の上フレーム要素141a、141b間の距離が増大する。その際、両上フレーム要素141a、141bの離間距離の増大に対応するべく、弾性横架材142が弾性変形する。本実施形態の弾性横架材142は、上フレーム要素141a、141bの上端部同士を相互に連結しており、平面視後方に凹む湾曲形状をなす状態で組み付けてある。弾性横架材142の前後の厚みは、上フレーム要素141a、141bに連結している両端部から幅方向の中央に向かうにつれて徐々に薄くなっており、両端部よりも中間部の方が比較的変形し易くなっている。これは、上フレーム要素141a、141bと弾性横架材142との連結箇所に負荷が集中することを避けるためである。
ここで、上フレーム要素141a、141bと弾性横架材142との連結態様に関して補足する。上フレーム要素141a、141bは、上端で互いに相寄る内側方に接合端部を突き出させており、それら接合端部に弾性横架材142の両端部を連接する。図12に示すように、上フレーム要素141a、141bの接合端部及び弾性横架材142の両端部の相互に向き合う端面の一方(図示例では、上フレーム要素141a、141b側)には凸部141xを突設し、他方(図示例では、弾性横架材142側)には凹部142xを形成して、凸部141xを凹部142xに嵌め入れる嵌合構造を構築している。そして、嵌合の方向とは交差する方向からボルト194を螺入して凸部141xと凹部142xの周壁とを螺合緊締することで、上フレーム要素141a、141bの接合端部と弾性横架材142の端部とを結合する。図示例では、ボルト194を前方より螺入しており、このボルト194は背フレーム11に張り設けられる張り部材12によって略隠蔽される。
上フレーム要素141a、141bの一方が他方に対し相対的に前後動するとき、弾性横架材142は曲率を減少させるように変形して両端間の距離を伸張する。
加えて、背凭れ面Sが受けた着座者の荷重は、張り部材12を介して上フレーム要素141a、141bに作用し、上フレーム要素141a、141bを内側方に倒れ込ませようとしてヒンジ17に負荷をかける。このような負荷を打ち消し低減する目的で、弾性横架材142を、上フレーム要素141a、141bを幅方向に離反させるような初期弾性力を発揮する状態で組み付けている。
尤も、左右両側の上フレーム要素141a、141bをともに傾動させることもできる。その場合、例えば着座者の背を大きく反らせるようなストレッチが可能になる。
本実施形態によれば、第一の部材141a、141bと第二の部材131a、131bとを相対回動可能に連結するヒンジ17の構造において、第一の部材141a、141bに、回転軸173に対して交差する径方向に突出する凸部171を設け、第二の部材131a、131bに、前記凸部171を収容して略隠蔽する凹部172を設け、前記凸部171の所定部位を前記凹部172の所定箇所に当接させることを通じて前記第一の部材141a、141bと前記第二の部材131a、131bとの相対回動の角度範囲を規制するようにしたため、ストッパの役割を果たす凸部171が第二の部材131a、131b内に隠蔽され、家具としての格調や美観が損なわれず、部材とストッパとの間にコードや衣服等が挟まってしまう問題も回避される。また、凸部171と凹部172との当接位置を回転軸173の軸心から離間させていることで、部材の回動を制止する制止力を確実に発揮でき、当接位置に作用させる力も小さく済む。さらに、凸部171の外形や凹部172の内形の成形誤差が部材の可動範囲に与える影響を少なくできる、換言すれば凸部171や凹部172の成形精度を顕著に高める必要がない。とりわけ、本実施形態の椅子の如く、第一の部材141a、141bと第二の部材131a、131bとの相対回動の角度範囲が大きくないものについて、本発明に係るヒンジ17の構造を採用することは好ましい。
前記凹部172が、その内壁に前記凸部171の一方側を当接させる当たり部172aと凸部171の他方側を当接させる当たり部172bとを各々設定し、両当たり部172a、172bの間隙の範囲で凸部171の相対回動を許容するものであるため、単一の凸部171と単一の凹部172とで部材の回動の起点と終点との両方を規定でき、構造のコンパクト化が図られる。
前記凸部171が、回転軸173の軸心方向及び径方向に拡張した当たり面171a、171bを有し、その当たり面171a、171bで前記凹部172に当接するものであるため、凸部171と凹部172とが面接触して部材の回動を確実に規制でき、凸部171や凹部172の局所に負荷が集中することも避けられる。
前記第一の部材141a、141bに、前記第二の部材131a、131bに向けて延出する軸受部174を設け、その軸受部174より前記凸部171を突出させるとともに、前記第二の部材131a、131bに、前記第一の部材141a、141bの軸受部174を挟み込むように対をなす軸受部175a、175bを設け、両軸受部175a、175b間に前記凹部172を開口させているため、凸部171を好適に隠蔽することができる。
前記凸部171を前記第一の部材141a、141bに一体成形し、前記凹部172を前記第二の部材131a、131bに一体成形してあるため、部材同士を連結する作業工程が簡便になる。
なお、本発明は以上に詳述した実施形態に限られるものではない。例えば、下フレーム要素に凹部を設け、上フレーム要素に凸部を設けてもよいことは言うまでもない。
凸部の当たり面は平面でなく曲面でもよい。これに対応して、凹部の当たり部を曲面状に形成してもよい。
凸部や凹部を、第一の部材、第二の部材における軸受部から独立した部位に設けても構わない。
凸部及び凹部を複数設けても構わない。その場合、一の凸部及び凹部によって部材の回動の起点を規定し、他の凸部及び凹部によって部材の回動の終点を規定することが可能である。
また、特に、本発明の適用対象は、椅子の背凭れに限られない。回動可能に枢着される部材であって使用者が手を触れ得るものを構成要素に含む種々の家具ないし什器類に、本発明に係るヒンジの構造を採用することが考えられる。
その他各部の具体的構成や処理の手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
本発明の一実施形態の椅子を正面側から見た斜視図。 同椅子を背面側から見た斜視図。 同椅子の側面図。 同椅子の背面図 同椅子の平面図。 同椅子のシンクロロッキング動作を示す側面図。 同椅子の上フレーム要素を後方に変位させた状態を示す側面図。 図椅子の背凭れ面変形動作を示す斜視図。 同椅子の背凭れ面変形動作を示す平面図。 同椅子の張り地及びバックアップ材を示す要部分解斜視図。 同椅子の張り地のバックアップ材への装着の態様を示す要部平断面図。 同椅子の上フレーム要素と弾性横架材との連結の態様を示す要部平断面図。 同椅子のヒンジの構造を示す要部分解斜視図。 同椅子のヒンジの構造を示す要部正断面図。 同椅子のヒンジの構造を示す要部側断面図。 同椅子のヒンジの構造を示す要部側断面図。
符号の説明
S…背凭れ面
131a、131b…下フレーム要素(第一の部材)
141a、141b…上フレーム要素(第二の部材)
17…ヒンジ
171…凸部
172…凹部
173…回転軸

Claims (6)

  1. 第一の部材と第二の部材とを相対回動可能に連結するヒンジの構造であって、
    第一の部材に、回転軸に対して交差する径方向に突出する凸部を設け、
    第二の部材に、前記凸部を収容して略隠蔽する凹部を設け、
    前記凸部の所定部位を前記凹部の所定箇所に当接させることを通じて前記第一の部材と前記第二の部材との相対回動の角度範囲を規制するヒンジの構造。
  2. 前記凹部は、その内壁に前記凸部の一方側を当接させる当たり部と凸部の他方側を当接させる当たり部とを各々設定し、両当たり部の間隙の範囲で凸部の相対回動を許容するものである請求項1記載のヒンジの構造。
  3. 前記凸部は、回転軸の軸心方向及び径方向に拡張した当たり面を有し、その当たり面で前記凹部に当接するものである請求項1または2記載のヒンジの構造。
  4. 前記第一の部材には、前記第二の部材に向けて延出する軸受部を設け、その軸受部より前記凸部を突出させており、
    前記第二の部材には、前記第一の部材の軸受部を挟み込むように対をなす軸受部を設け、両軸受部間に前記凹部を開口させている請求項1、2または3記載のヒンジの構造。
  5. 前記凸部を前記第一の部材に一体成形し、前記凹部を前記第二の部材に一体成形している請求項1、2、3または4記載のヒンジの構造。
  6. 前記第一の部材または前記第二の部材が、椅子の背凭れ面を支持するフレーム要素である請求項1、2、3、4または5記載のヒンジの構造。
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