JP2007131681A - 高分子フィルム、位相差フィルム、位相差フィルムの製造方法、位相差フィルムを使用した光学補償偏光板 - Google Patents

高分子フィルム、位相差フィルム、位相差フィルムの製造方法、位相差フィルムを使用した光学補償偏光板 Download PDF

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Abstract


【課題】 単一のフィルムで長波長ほどレターデーション値が大きく、かつ、幅手方向における面内方向レターデーション値(Re)の変動率が±4%以内である位相差フィルムの提供を目的とする。
【解決手段】 本発明の高分子フィルムは、主にセルロースアセテートプロピーネートからなり、前記セルロースアセテートプロピオネートのアセチル置換度(DSac)、及びプロピオニル置換度(DSpr)が、2.0≦DSac+DSpr<3.0、及び1.0≦DSpr<3.0を満足し、かつ、残存溶媒量が0.5〜5.0質量%であることを特徴とする高分子フィルムであり、延伸することにより長波長ほどレターデーション値が大きく、かつ、幅手方向における面内方向レターデーション値(Re)の変動率が±4%以内の位相差フィルムとなる。
【選択図】 なし

Description

本発明は液晶表示装置用光学フィルムとして、アセチル基やプロピル基を置換基とするセルロースエステルを用いた高分子フィルムおよび位相差フィルムおよび前記を使用した光学補償偏光板に関する。
代表的にTFT液晶表示装置に見られるように、近年位相差フィルムは液晶表示装置に広く使用されている。位相差フィルムとしては一般に、ポリカーボネート系フィルムやノルボルネン系フィルム等が使用されている。
位相差フィルムの用途はさらに広がっており、それにつれてより高度な機能が要求されてきている。それら要求のうち特に重要なものとして、可視光領域の任意の波長に対し1/4および1/2の位相差を有するものが要求されている。
例えば、位相差が波長の1/4である1/4波長板として使用される位相差フィルムは、可視光の各波長に対してすべて1/4波長に相当するレターデーション値を有することが望ましい。すなわち、例示すれば、441.6nmの波長に対しては110.4nmのレターデーション値、514.5nmの波長に対しては128.6nmのレターデーション値、632.8nmの波長に対しては158.2nmのレターデーション値を持つ1/4波長板が理想的であり、位相差フィルムを通過する直線偏光は波長に依らず、全て円偏光となり、通過する円偏光は全て直線偏光になる。しかし、現在一般に広く用いられているポリカーボネート位相差フィルムでは、短波長ほど位相差が大きく、このような位相差の波長依存性を示す位相差フィルムを使った反射型TFT液晶表示装置で黒表示をする場合、バックライトからの光を完全に遮光することができないため、コントラストや階調表示の低下を招いてしまう。
これに対して、2枚の位相差フィルムを所定の角度で貼合することにより、ポリカーボネートフィルムでも長波長ほど高いレターデーション値を示す位相差フィルムができるとしている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、これらの方法はフィルムの貼合工程が必要である上に、ポリカーボネート位相差フィルムに適用した場合には次のような問題点がある。すなわち、ビスフェノール成分がビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンである通常のポリカーボネート製フィルムは、その光弾性係数が70×10−12/Nと大きいため、位相差フィルムを製造する際の延伸工程において、張力の僅かな振れにより、レターデーション値のバラツキが生じやすい。さらに、このような位相差フィルムを貼合する際の張力により所望するレターデーション値がずれてしまうばかりでなく、貼合後の偏光板の収縮等により、レターデーション値が変化してしまう。
そのため、比較的光弾性係数が小さい環状ポリオレフィン系高分子を用いた位相差フィルムの検討が種々なされ、レターデーション値のバラツキが抑制された位相差フィルムが開示されている(例えば、特許文献2参照)。しかし、これらの位相差フィルムは、粘着剤を用いて偏光フィルムやガラスと貼合する際、粘着剤との親和性が不十分であり、長期耐久性試験下で剥離や微小発泡が生じやすいといった問題点がある。また、位相差フィルムには高度のフィルム厚み精度が必要であり、一般にはソルベントキャスト法によりフィルム化されるが、該オレフィン系高分子は使用できる溶媒が限られており、特にトルエンやキシレンなどの溶媒を用いた場合、溶媒の沸点が高いために生産性に劣るなど、ポリカーボネートとは別の種々の問題を有している。
これらを解決するため、セルロースアセテートを用い、単一のフィルムによって長波長ほど高い位相差を有する位相差フィルムが提案されている。(例えば、特許文献3参照)
しかし、セルロースアセテートは溶媒への溶解性が低いためソルベントキャスト法を用いる場合は選択できる溶媒が限られる。また、セルロースアセテートはソルベントキャスト法において一般に用いられる塩化メチレン単独では溶解しにくいため、塩化メチレンとメタノール等の混合溶媒を用いたり、単独の溶媒の場合には低濃度溶液を用いる必要がある。しかしながら、ソルベントキャスト法でフィルムを製造する場合、混合溶媒を用いると溶媒の回収が困難となり、また、低濃度溶液では乾燥に必要なエネルギーが多大となり、生産コストの増大を招きかねないという問題がある。そのため、塩化メチレンの単独溶媒に溶解し、かつ、単一のフィルムによって長波長ほど高いレターデーション値を有する位相差フィルムが提案されている。(例えば、特許文献4参照)
特開平10−68816号公報 特開2001−126311号公報 特開2000−137116号広報 特開2003−315538号広報
近年は液晶表示装置の大型化が進んでいるため、同一面内における位相差変動が顕著にこうした液晶表示装置の視認性に影響している。併せて、大型液晶表示装置の駆動方式であるVA方式やIPS方式は精度良い位相差制御を必要とするため、フィルム流れ方向に直角な幅手方向の変動率のさらなる低減が求められている。こうしたことから、本発明は、単一のフィルムで長波長ほど位相差が大きく、かつ、幅手方向における面内方向レターデーション値(Re)の変動率が小さい、具体的には±4%以内である位相差フィルムの提供を目的とする。
本発明者らは、前記課題に鑑み鋭意検討を行った結果、残存溶媒量が0.5〜5.0質量%である高分子フィルムを少なくとも一方向に延伸することにより、幅手方向における面内方向レターデーション値(Re)の変動率が小さい位相差フィルムが得られることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち本発明は、セルロースアセテートプロピーネートのアセチル置換度(DSac)およびプロピオニル置換度(DSpr)が次の数式1および数式2を満足し、かつ、残存溶媒量が0.5〜5.0質量%であることを特徴とする高分子フィルム、又は、光学フィルムである。
Figure 2007131681
Figure 2007131681
溶媒に前記セルロースアセテートプロピオネートを溶解した溶液を、キャスト、及び乾燥して得られる前記高分子フィルムであって、前記溶媒が95重量%以上の塩化メチレンを含むようにして製造した高分子フィルムとし、この本発明の高分子フィルムを延伸することにより、幅手方向における面内方向レターデーション値(Re)の変動率が小さい位相差フィルムを得ることができる。
つまり、このような高分子フィルムを、少なくとも一方向に延伸して得られる位相差フィルムは、流れ方向に直角な幅手方向における面内方向レターデーション値(Re)の変動率が±4%以内の位相差フィルムとなり易い。
また、446.1nmの単色光に対するレターデーション値(Re(446.1))と547.4nmの単色光に対するレターデーション値(Re(547.4))および745.8nmの単色光に対するレターデーション値(Re(745.8))がRe(446.1)<Re(547.4)<Re(745.8)を満足する位相差フィルムとすることが好ましい。
このような本発明の高分子フィルム、もしくは位相差フィルムを、偏光板と貼合することにより光学補償偏光板とすることができる。
また、このような本発明の高分子フィルム、もしくは位相差フィルムを、偏光子と直接貼合することにより光学補償偏光板とすることは好ましい実施形態である。
本発明により、単一のフィルムで長波長ほど位相差が大きく、かつ、幅手方向における面内方向レターデーション値(Re)の変動率が±4%以内である位相差フィルムを得ることができる。
高分子フィルムの代表的な成形方法として、樹脂を溶融してTダイなどから押し出してフィルム化する溶融押出法と、有機溶媒に樹脂を溶解して支持体上にキャストし、加熱により溶媒を乾燥してフィルム化するソルベントキャスト法が挙げられる。本発明の位相差フィルムは、各種方法で成形することができるが、フィルム中の残存溶媒量をコントロールした高分子フィルムを延伸して製造することを特徴とするため、ソルベントキャスト法によって成形されることが好ましい。また、ソルベントキャスト法は厚み精度の良い高分子フィルムが比較的容易に成形できるため、厚み変動に由来する面内方向レターデーション値のバラツキをさらに低減できる点でも好適である。
ソルベントキャスト法の乾燥工程については、特に制限はなく一般的に用いられる方法、例えば多数のローラーを介して乾燥炉中を通過させる方法等で実施できるが、フィルム中の残存溶媒量を調整する必要があるため、乾燥工程を2段以上の複数工程とし、各工程での温度あるいは風量を制御することが好ましい。
例えばこのようにして得られた高分子フィルムを延伸し、位相差フィルムを作製する場合、延伸前の高分子フィルムの残存溶媒量は0.5から5.0質量%が好ましく、より好ましくは1.0から3.0質量%であり、更に好ましくは1.0から2.0質量%である。従来より使用されているセルロースアセテートは溶剤への溶解性が低いためアルコール類などとの混合溶媒が使用されることがあり、その際には延伸前の高分子フィルム中の残存溶媒量を10〜30質量%と多くする必要があった(例えば特開2004−163802)。これは、フィルム中の残存溶媒量が10質量%未満では、フィルム延伸時の溶媒乾燥に伴い、溶媒沸点の違いに起因する乾燥ムラが発生し、これが面内方向レターデーション値の変動を引き起こす一因であると考えられる。
しかし、本発明で使用されているセルロースアセテートプロピオネートは95重量%以上の塩化メチレンに溶解可能である特徴を有するため溶媒の乾燥ムラに起因する面内方向レターデーション値の変動が低減される。本発明の高分子フィルムの形成に用いられる溶媒としては、塩化メチレンを95重傷%以上含み、メタノールやエタノールといったアルコール系溶媒の含有量が全溶媒量の5重量%以下であり、溶媒の乾燥ムラが発生しない。
また、ポリカーボネート系樹脂やシクロオレフィン系樹脂と比較して、セルロースアセテートプロピオネートは吸水率が非常に大きいため、成形された高分子フィルム中の水分量は多くなっており、この高分子フィルム中の水分は延伸時に発泡したり、高分子鎖のひきつれを引き起こしたりし、面内方向レターデーション値の変動を引き起こすことがある。しかし、この水分は高分子フィルム中の残存溶媒量を0.5から5.0質量%にすることにより共沸し、面内方向レターデーション値の変動が低減される。この特徴をもとに鋭意検討した結果、面内方向レターデーション値(Re)の変動率を最小限にできる残存溶媒量範囲として、高分子フィルム中の水分による発泡が発生し難い0.5質量%以上であり、乾燥ゾーン温度の熱分布の影響を受けず、十分な高分子鎖の配向が得られる5.0質量%以下であることが好ましく、より好ましくは1.0から3.0質量%であり、更に好ましくは1.0から2.0質量%であることを見出した。こうして得られた高分子フィルムを少なくとも一方に延伸した位相差フィルムの面内方向レターデーション値(Re)の変動率は、液晶表示装置の視認性の観点から、±4%以内が好ましく、より好ましくは±3%以内であり、更に好ましくは±2%以内である。
本発明の高分子フィルムおよび位相差フィルムの膜厚は、使用目的によって異なるが、10μmから500μmが好ましく、より好ましくは30μmから300μmであり、更に好ましくは60μmから150μmである。膜厚が薄すぎるとフィルムの腰が弱くハンドリング性に劣る場合があり、厚すぎると貼合性が損なわれる場合がある。
本発明の高分子フィルムおよび位相差フィルムの光線透過率およびヘーズについては、液晶表示装置の輝度やコントラストへの影響を低減するため、光線透過率は85%以上が好ましく、より好ましくは、90%以上である。また、高分子フィルムおよび位相差フィルムのヘーズは2%以下が好ましく、より好ましくは1%以下である。
本発明の高分子フィルムを得るためにソルベントキャスト法を採用する場合、乾燥効率の観点からは沸点が低い溶媒ほど好ましく、具体的には100℃以下の低沸点溶媒が好ましい。例えば、アセトン(沸点57℃)、メチルエチルケトン(沸点80℃)等のケトン類、酢酸エチル(沸点77℃)やプロピオン酸エチル(99℃)などのエステル系溶媒が使用可能である。また、塩化メチレン(沸点40℃)などのハロゲン化炭化水素系溶媒は樹脂材料を溶解しやすく沸点も低いため、好適な溶媒である。また、塩化メチレンは乾燥中の火災等に対する安全性も高いので、本発明の高分子フィルムを製造する際に用いる溶媒として特に好ましい。従って、本発明の高分子フィルムの形成には、95重量%以上の塩化メチレンを含み、かつ、残りの成分がアルコール類である溶媒が好ましい。
一方、乾燥工程で蒸発する有機溶媒を回収しリサイクル使用することが好ましいが、混合有機溶媒を用いた場合には、回収設備の他に蒸留設備が必要となるためなるべく1種類の溶媒の含有量が多い溶媒の使用が望まれる。
本発明の高分子フィルムは、溶媒にセルロースアセテートプロピオネートを溶解して調製した溶液をキャストして得られるフィルムであるが、該セルロースアセテートプロピオネートのアセチル置換度(DSac)およびプロピオニル置換度(DSpr)が次の数式1および数式2を満足することを特徴とする。
Figure 2007131681
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数式1が意味するところは、次の通りである。DSac+DSprが3の時は全ての水酸基がアセチル化もしくはプロピル化されていることを示す。全ての水酸基がアセチル基またはプロピオニル基のいずれかでエステル化された、DSac+DSprが3のセルロースアセテートプロピオネートからなる高分子フィルムを一軸延伸すると、延伸方向と直交する方向が遅相軸の方向である負の光学異方性の位相差フィルムとなる。この位相差フィルムのレターデーション値の波長依存性は、短波長ほどレターデーション値(絶対値)が大きい傾向を示す。DSac+DSprを3より小さくしていくと、延伸によるレターデーション値の発現のしやすさは低下し、約2.8〜2.9で延伸してもレターデーション値が殆ど出ないフィルムとなり、さらにDSac+DSprを小さくすると、延伸方向が遅相軸の方向となり、正の光学異方性の位相差フィルムとなる。これに伴い、位相差フィルムのレターデーション値の波長依存性は、長波長ほどレターデーション値(絶対値)が大きい傾向を示し、従ってこの2.3〜2.9の範囲が好ましい。DSac+DSprをさらに小さくすると、この傾向は失われていき、波長に依らずに一定の位相差を示すようになる。このような波長に依らずに一定のレターデーション値を示すDSac+DSprは、DSacとDSprの比によって異なるが、概ね2.0〜2.3の範囲にある。そして、更にDSac+DSprを小さくすると、ポリカーボネート製の位相差フィルムと同様の、短波長ほどレターデーション値(絶対値)の大さい位相差フィルムとなる。以上の理由により、DSac+DSprは3を越えることはなく、また、短波長ほどレターデーション値が大きい傾向を示すと液晶表示装置の表示品位が低下するので2以上が適当である。DSac+DSprの好ましい数値範囲は2.0以上3.0未満であり、より好ましくは2.3以上2.9以下であり、更に好ましくは2.5以上2.8以下である。
次に数式2が意味するところを説明する。上述した、波長依存性の観点から言えば、特開2000−137116号公報に開示されているように、セルロースの水酸基は、アセチル基で置換してもプロピオニル基で置換しても目的を達成できる。しかしながら、ソルベントキャスト法で厚み精度の良い高分子フィルムを製膜するためには、高濃度溶液の調製が可能であることが望まれ、更には、単独の溶媒に高濃度で溶解することが望まれる。このような観点から、アセチル置換度(DSac)の高いセルロースアセテートプロピオネートよりも、プロピオニル置換度(DSpr)の高いセルロースアセテートプロピオネートの方が遙かに有機溶媒に対する溶解性が高く、特に塩化メチレンを用いる場合においては顕著な差が認められる。従って、プロピオニル置換度(DSpr)は高い方が好ましく、1.0以上3.0未満が適当であり、より好ましくは2.0以上2.9未満、更に好ましくは2.3以上2.7以下である。
本発明に用いられるセルロースアセテートプロピオネートは、それ自体既知の方法で製造することができる。例えばセルロースを強苛性ソーダ溶液で処理してアルカリセルロースとし、これを無水酢酸とプロピオン酸無水物との混合物によりアシル化する。得られたセルロースエステルは置換度DSac+DSprがほぼ3であるが、アシル基を部分的に加水分解することにより、目的の置換度を有するセルロースアセテートプロピオネートを製造することができる。また、アシル化の際に無水酢酸とプロピオン酸無水物の比率を変えることにより、目的のプロピオニル置換度を得ることができる。
更に、本発明に用いるセルロースアセテートプロピオネートはアセチル基およびプロピオニル基以外のその他の置換基を有していてもかまわない。このような置換基の例としてはブチレートなどその他のエステル基、アルキルエーテル基、アラアルキレンエーテル基などのエーテル基が挙げられる。
本発明に用いられるセルロースアセテートプロピオネートの好ましい数平均分子量は5千から10万であり、より好ましくは1万5千から8万である。この範囲の分子量とすることで、溶媒に対する溶解度を十分とすることができ、得られる溶液の粘度も適切な値となるためソルベントキャスト法に適している。さらに、熱成形を容易にし、得られたフィルムの機械的強度を十分なものとすることができる。
本発明の高分子フィルムおよび、位相差フィルムを構成するセルロースアセテートプロピオネートは、一種類であってもかまわないが、面内方向レターデーション値などの光学補償特性の発現性を容易に調整するために、プロピオニル基やアセチル基の置換度が異なるものを混合することは非常に有効である。また、必要に応じ別の高分子との2種類以上のブレンド体であってもかまわない。このような別の高分子としては、セルロースブチレートなど、その他のセルロースエステルや、メチルセルロース、エチルセルロースなどのセルロースエーテルなどを用いることができる。特にエチルセルロースは面内方向レターデーション値の発現性を向上するという特性を有し、相溶性も良いため、セルロースアセテートプロピオネート100重量部に対して1部から10部、より好ましくは3部から8部、更に好ましくは6部から8部ブレンドすることが有効である。
分子中のエステル基の存在は、高分子の親水性を増大させるため、フィルム化時に水分が存在し易くなるが、水分が存在したままだと、得られるフィルム強度に好ましくない影響を及ぼすおそれがある。従って、フィルム化に用いる樹脂やペレット、溶媒などの水分を事前に除去しておくことが好ましい。
また、フィルム化の際に、必要に応じて少量の可塑剤や熱安定剤、紫外線安定剤等の添加剤を加えてもよい。特に得られたフィルムが脆い場合、延伸などの加工特性を改善する目的で可塑剤を加えることは有効である。可塑剤は既知のものが使用可能であるが、特にフタル酸ジエチルはセルロースアセテートプロピオネートとの相溶性が良く、面内方向レターデーション値への影響が少ないため使用に適する。
ソルベントキャスト法によりフィルム化する際、セルロースアセテートプロピーネートを前記溶媒に溶解したのち、支持体にキャストし、乾燥して高分子フィルムを得るが、その際の溶液の粘度は塗工性の容易さから、10ポイズ以上50ポイズ以下であり、さらに好ましくは15ポイズ以上40ポイズ以下である。
好ましい支持体としてはステンレス鋼のエンドレスベルトや、ポリイミドフィルム、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム等のようなフィルムを用いることができる。
キャスト後の乾燥は、支持体に担持されたまま行うことも可能であるが、必要に応じて、自己支持性を有するまで予備乾燥した高分子フィルムを支持体から剥離し、さらに乾燥することもできる。高分子フィルムの乾燥は、一般にはフロート法や、テンターあるいはロール搬送法が利用できる。フロート法の場合、高分子フィルム自体が複雑な応力を受け、光学的特性の不均一が生じやすい。また、テンター法の場合、フィルム両端を支えているピンあるいはクリップの距離により、溶媒乾燥に伴う高分子フィルムの幅収縮と自重を支えるための張力を均衡させる必要があり、複雑な幅の拡縮制御を行う必要がある。一方、ロール搬送法の場合、高分子フィルム搬送のためのテンションは原則的に高分子フィルムの流れ方向(MD方向)にかかるため、応力の方向を一定にしやすい特徴を有する。従って、高分子フィルムの乾燥は、ロール搬送法によることが最も好ましい。また、溶媒の乾燥時に高分子フィルムが水分を吸収しないよう、湿度を低く保った雰囲気中で乾燥することは、機械的強度と透明度の高い本発明高分子フィルムを得るには有効な方法である。
位相差フィルムを得るためには、上記で得られた高分子フィルムを公知の延伸方法により、少なくとも一軸方向に延伸して配向処理を行う。延伸方法としては一軸や二軸の熱延伸法を採用することができる。本発明の高分子フィルムは延伸時にレターデーション値が発現しにくく、従来のポリカーボネートと異なり、大きな延伸倍率を取る必要があるため、縦一軸延伸が好ましい。また、得られた位相差フィルムの光学的な一軸性が重要となる場合は、自由端一軸延伸が特に好ましい延伸方法である。また特開平5−157911号公報に示されるような特殊な二軸延伸を施し、高分子フィルムの三次元での屈折率を制御することも可能である。レターデーション値を付与するに際しても、配向によるレターデーション値が発現しにくい為、位相差フィルムの面内方向レターデーション値の変動を低減したフィルムを得ることができるという特徴を有する。
位相差フィルムのレターデーション値は5nmを超え1000nmまでの間で目的に応じて選択することができるが、特に80nmから330nmまでの間が面内レターデーション値の変動を低減するのに好ましい。レターデーション値はフィルム厚み、延伸温度や延伸倍率を制御することにより所望の値にすることができる。一般には延伸倍率は1.05倍から4倍であり、延伸温度はガラス転移温度Tgに対して、(Tg−30)℃から(Tg+30)℃までの範囲で選択される。特に好ましい延伸温度は(Tg−20)℃から(Tg+20)℃までの範囲である。この温度範囲とすることにより、延伸時のフィルム白化を防止でき、また、得られた位相差フィルムの面内方向レターデーション値の変動を低減することができる。
レターデーション値の波長依存性は、Re(446.1)/Re(547.4)で表される。ここで、Re(441.6)は、波長441.6nmの単色光で測定した位相差フィルムのレターデーション値を表し、Re(547.4)は波長547.4nmの単色光で測定した位相差フィルムのレターデーション値を表す。ビスフェノール成分としてビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンを用いたポリカーボネートでこの値は1.06となり、長波長ほど低いレターデーション値を示すのに対し、本発明の位相差フィルムは、エステル置換基の置換度にも依存するが、0.70以上0.99以下、より好ましくは0.85以上0.99以下、更に好ましくは0.90以上0.95以下である。そして、Re(446.1)<Re(547.4)<Re(745.8)を満足する。本発明に関わるこのような位相差フィルムは、公知のポリカーボネートからなる位相差フィルムと比較し、レターデーション値の波長依存性が好ましく、TFT液晶表示装置用などに好適に用いることができる。
本発明の光学補償偏光板について説明する。本発明の光学補償偏光板に用いる偏光子としては、従来公知のものを用いることができる。例えば、ポリビニルアルコールの如き親水性ポリマーからなるフィルムを、ヨウ素の如き二色性染料で処理して延伸したものや、塩化ビニルの如きプラスチックフィルムを処理して配向させたものを用いる。こうして得られた偏光子を、例えばアセチルセルロースフィルムなどの偏光子保護フィルムによりラミネートすることで偏光板が得られる。この偏光板と位相差フィルムを粘着剤などで貼合することにより、光学補償偏光板を得ることができる。
また、本発明の位相差フィルムを前述の偏光子の少なくとも一面に使用してラミネートし、偏光板を作成することもできる。こうすることで、従来別々に用いられてきた偏光子保護フィルムと位相差フィルムを一枚とすることができ、手数のかかる偏光板と位相差フィルムの貼合工程を短縮できると共に、光学補償偏光板の薄肉化および材料原価の低減化ができる。
以下に実施例に基づいて本発明の内容を具体的に説明するが、本発明はこれによって限定されるものではない。
なお、実施例で行った測定項目は以下の方法で測定した。
(1)残存溶媒量
本発明でいう残存溶媒量は、下記の数式3で表せる値である。
Figure 2007131681
数式3中、Mは光学フィルムの質量、NはMを150℃で5時間乾燥させたときの質量である。
(2)面内方向レターデーション値(Re)
本発明でいう面内方向レターデーション値(Re)は下記数式4で表され、王子計測機器(株)製自動複屈折計KOBRA−WRにより測定した。
Figure 2007131681
数式4中、nxおよびnyは位相差フィルムの面内屈折率であり、dは位相差フィルムの厚さである。
(3)面内方向レターデーション値(Re)の変動率
本発明でいう面内方向のリターデーション値Reの変動率は、位相差フィルムをフィルム流れ方向に直角なフィルムの幅手方向に30mm間隔で複数の点を測定して得られたRe(547.4)の結果をもとに、下記の数式5、及び数式6で表せる。
Figure 2007131681
Figure 2007131681
(4)フィルムの厚み
アンリツ(株)製触針式厚み計KG601Aを使用し、フィルムの幅手方向の厚さを1mm間隔で測定し、得られた厚み曲線からその平均値を算出した。
(5)ガラス転移温度(Tg)
セイコーインスツル(株)製示差走査熱量計DSC220により、JIS K7121に記載の方法にて測定した。
(6)セルロースアセテートプロピオネートの置換度の算出
ASTM−D817−96記載の方法にて有機酸を定量し、特開平11−71464号公報に記載の方法で置換度を算出した。
(7)樹脂の選定
本検討には、表1に示すアセチル置換度(DSac)およびプロピオニル置換度(DSpr)の樹脂を使用した。
Figure 2007131681
(実施例1)
実施例1として、溶媒として塩化メチレンを用いて、樹脂Aの17重量%溶液を調合し、コンマコーターを用いて、溶液流延法により、幅1550mmの高分子フィルムを得た。高分子フィルムの製膜にあたっては、6ゾーンある乾燥ゾーン温度を1Z/2Z/3Z/4Z/5Z/6Z=40℃/50℃/70℃/90℃/90℃/100℃とすることにより、高分子フィルム中の残存溶剤量が0.5質量%、平均厚さ110μm、幅方向の厚さバラツキが±1.0μmのフィルムを得た。本高分子フィルムの両端部を切り落として幅を1400mmとし、高分子フィルムのTg温度+10℃で、しわの発生が出ないように搬送性を調整しながら縦一軸延伸を行った後、両端部を切り落として幅800mmの位相差フィルムを得た。また、得られた位相差フィルムの面内方向レターデーション値Re(547.4)は、幅方向に30mm間隔で測定した結果、表2の通りであり、変動率は+3.3%、−3.0%であった。Re(446.1)、Re(547.4)、Re(745.8)は、それぞれ124.3nm、136.5nm、147.3nmであった。
(実施例2)
実施例2として、樹脂Bを使用し、乾燥ゾーン温度を1Z/2Z/3Z/4Z/5Z/6Z=40℃/50℃/70℃/80℃/90℃/90℃とした以外は実施例1と同様の方法で高分子フィルムと位相差フィルムを得た。高分子フィルム中の残存溶剤量は2.0質量%であり、位相差フィルムの面内方向レターデーション値Re(547.4)は、幅方向に30mm間隔で測定した結果、表2の通りであり、変動率は+2.0%、−1.8%であった。Re(446.1)、Re(547.4)、Re(745.8)は、それぞれ126.9nm、137.7nm、147.3nmであった。
(実施例3)
実施例3として、樹脂Cを使用し、乾燥ゾーン温度を1Z/2Z/3Z/4Z/5Z/6Z=40℃/50℃/70℃/80℃/90℃/100℃とした以外は実施例1と同様の方法で高分子フィルムと位相差フィルムを得た。高分子フィルム中の残存溶剤量は1.2質量%であり、平均厚さは140μmであった。位相差フィルムの面内方向レターデーション値Re(547.4)は、幅方向に30mm間隔で測定した結果、表2の通りであり、変動率は+1.6%、−1.2%であった。Re(446.1)、Re(547.4)、Re(745.8)は、それぞれ74.8nm、99.3nm、120.1nmであった。
(実施例4)
実施例4として、樹脂Dを使用し、乾燥ゾーン温度を1Z/2Z/3Z/4Z/5Z/6Z=40℃/50℃/70℃/70℃/80℃/80℃とした以外は実施例1と同様の方法で高分子フィルムと位相差フィルムを得た。高分子フィルム中の残存溶剤量は4.8質量%であり、平均厚さは140μmであった。位相差フィルムの面内方向レターデーション値Re(547.4)は、幅方向に30mm間隔で測定した結果、表2の通りであり、変動率は+2.6%、−2.5%であった。Re(446.1)、Re(547.4)、Re(745.8)は、それぞれ84.8nm、99.0nm、113.6nmであった。
(実施例5)
実施例5として、固形分重量の合計を103部としたとき、樹脂Aを94部、樹脂Eを6部、可塑剤としてフタル酸ジエチル(大八化学工業製)を3部混合した樹脂を使用し、乾燥ゾーン温度を1Z/2Z/3Z/4Z/5Z/6Z=40℃/50℃/70℃/70℃/80℃/90℃とした以外は実施例1と同様の方法で高分子フィルムと位相差フィルムを得た。高分子フィルム中の残存溶剤量は3.0質量%であり、位相差フィルムの面内方向レターデーション値Re(547.4)は、幅方向に30mm間隔で測定した結果、表2の通りであり、変動率は+2.6%、−1.9%であった。Re(446.1)、Re(547.4)、Re(745.8)は、それぞれ140.5nm、150.2nm、158.1nmであった。
(実施例6)
実施例6として、固形分重量の合計を100部としたとき、樹脂Aを60部、樹脂Dを40部混合した樹脂を使用し、乾燥ゾーン温度を1Z/2Z/3Z/4Z/5Z/6Z=40℃/50℃/70℃/80℃/80℃/90℃とした以外は実施例1と同様の方法で高分子フィルムと位相差フィルムを得た。高分子フィルム中の残存溶剤量は2.5質量%であり、位相差フィルムの面内方向レターデーション値Re(547.4)は、幅方向に30mm間隔で測定した結果、表2の通りであり、変動率は+2.6%、−1.8%であった。Re(446.1)、Re(547.4)、Re(745.8)は、それぞれ80.6nm、89.4nm、97.0nmであった。
(実施例7)
実施例7として、固形分重量の合計を100部としたとき、樹脂Aを70部、樹脂Dを30部混合した樹脂を使用し、乾燥ゾーン温度を1Z/2Z/3Z/4Z/5Z/6Z=40℃/50℃/70℃/80℃/95℃/100℃とした以外は実施例1と同様の方法で高分子フィルムと位相差フィルムを得た。高分子フィルム中の残存溶剤量は1.0質量%であり、位相差フィルムの面内方向レターデーション値Re(547.4)は、幅方向に30mm間隔で測定した結果、表2の通りであり、変動率は+1.8%、−1.9%であった。Re(446.1)、Re(547.4)、Re(745.8)は、それぞれ125.5nm、138.2nm、149.4nmであった。
(実施例8)
実施例8として、固形分重量の合計を103部としたとき、樹脂Aを65部、樹脂Dを35部、可塑剤としてフタル酸ジエチルを3部混合した樹脂を使用し乾燥ゾーン温度を1Z/2Z/3Z/4Z/5Z/6Z=40℃/50℃/70℃/80℃/90℃/95℃とした以外は実施例1と同様の方法で高分子フィルムと位相差フィルムを得た。高分子フィルム中の残存溶剤量は1.8質量%であり、位相差フィルムの面内方向レターデーション値Re(547.4)は、幅方向に30mm間隔で測定した結果、表2の通りであり、変動率は+1.2%、−1.1%であった。Re(446.1)、Re(547.4)、Re(745.8)は、それぞれ125.8nm、138.6nm、149.5nmであった。
表2に、各実施例の面内方向のレターデーション値測定結果を示す。
Figure 2007131681
(比較例1)
比較例1として、樹脂Bを使用し、乾燥ゾーン温度を1Z/2Z/3Z/4Z/5Z/6Z=40℃/50℃/70℃/100℃/100℃/100℃とした以外は実施例1と同様の方法で高分子フィルムと位相差フィルムを得た。高分子フィルム中の残存溶剤量は0.1質量%であり、位相差フィルムの面内方向レターデーション値Re(547.4)は、幅方向に30mm間隔で測定した結果、表3の通りであり、変動率は+4.9%、−4.1%であった。Re(446.1)、Re(547.4)、Re(745.8)は、それぞれ124.6nm、135.2nm、144.6nmであった。
(比較例2)
比較例2として、樹脂Dを使用し、乾燥ゾーン温度を1Z/2Z/3Z/4Z/5Z/6Z=40℃/50℃/70℃/70℃/70℃/70℃とした以外は実施例1と同様の方法で高分子フィルムと位相差フィルムを得た。高分子フィルム中の残存溶剤量は5.4質量%であり、平均厚さは140μmであった。位相差フィルムの面内方向レターデーション値Re(547.4)は、幅方向に30mm間隔で測定した結果、表3の通りであり、変動率は+4.6%、−5.6%であった。Re(446.1)、Re(547.4)、Re(745.8)は、それぞれ88.5nm、96.1nm、122.9nmであった。
(比較例3)
比較例3として、固形分重量の合計を103部としたとき、樹脂Aを94部、樹脂Eを6部、可塑剤としてフタル酸ジエチル(大八化学工業製)を3部混合した樹脂を使用し、乾燥ゾーン温度を1Z/2Z/3Z/4Z/5Z/6Z=40℃/50℃/60℃/60℃/70℃/70℃とした以外は実施例1と同様の方法で高分子フィルムと位相差フィルムを得た。高分子フィルム中の残存溶剤量は6.2質量%であり、位相差フィルムの面内方向レターデーション値Re(547.4)は、幅方向に30mm間隔で測定した結果、表2の通りであり、変動率は+5.3%、−4.5%であった。Re(446.1)、Re(547.4)、Re(745.8)は、それぞれ138.6nm、148.2nm、156.0nmであった。
(比較例4)
比較例4として、固形分重量の合計を103部としたとき、樹脂Aを65部、樹脂Dを35部、可塑剤としてフタル酸ジエチルを3部混合した樹脂を使用し、乾燥ゾーン温度を1Z/2Z/3Z/4Z/5Z/6Z=40℃/50℃/60℃/60℃/70℃/70℃とした以外は実施例1と同様の方法で高分子フィルムと位相差フィルムを得た。高分子フィルム中の残存溶剤量は7.1質量%であり、位相差フィルムの面内方向レターデーション値Re(547.4)は、幅方向に30mm間隔で測定した結果、表2の通りであり、変動率は+5.6%、−6.1%であった。Re(446.1)、Re(547.4)、Re(745.8)は、それぞれ120.4nm、132.7nm、143.1nmであった。
表3に、各比較例の面内方向のレターデーション値測定結果を示す。
Figure 2007131681

Claims (6)

  1. 主にセルロースアセテートプロピーネートからなる高分子フィルムであって、該セルロースアセテートプロピオネートのアセチル置換度(DSac)、及びプロピオニル置換度(DSpr)が次の数式1、及び数式2を満足し、かつ、残存溶媒量が0.5〜5.0質量%であることを特徴とする高分子フィルム。
    Figure 2007131681
    Figure 2007131681
  2. 溶媒に前記セルロースアセテートプロピオネートを溶解した溶液を、キャスト、及び乾燥して得られる請求項1に記載の高分子フィルムであって、該溶媒が95重量%以上の塩化メチレンを含むことを特徴とする高分子フィルム。
  3. 請求項1、又は2に記載の高分子フィルムを、少なくとも一方向に延伸して得られる位相差フィルムであって、流れ方向に直角な幅手方向における面内方向レターデーション値(Re)の変動率が±4%以内であることを特徴とする位相差フィルム。
  4. 446.1nmの単色光に対するレターデーション値(Re(446.1))と547.4nmの単色光に対するレターデーション値(Re(547.4))および745.8nmの単色光に対するレターデーション値(Re(745.8))がRe(446.1)<Re(547.4)<Re(745.8)を満足することを特徴とする請求項3に記載の位相差フィルム。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の高分子フィルム、もしくは位相差フィルムが偏光板と貼合されていることを特徴とする光学補償偏光板。
  6. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の高分子フィルム、もしくは位相差フィルムが偏光子と直接貼合わされていることを特徴とする光学補償偏光板。
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