JP2003329835A - 位相差フィルム - Google Patents

位相差フィルム

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 位相差の波長依存性、光弾性係数が小さく、
かつ位相差が付与しやすい位相差フィルムであり、さら
に高温環境下での耐久性、耐熱性に優れた位相差フィル
ムの提供。 【解決手段】 ((A)セルロース誘導体、および
(B)劣化防止剤を含有するフィルムで、フィルムの位
相差が550nmの単色光に対して5nmから2000
nmであり、441.6nmの単色光に対する位相差
(Re(441.6))と514.5nmの単色光に対
する位相差(Re(514.5))の比Re(441.
6)/Re(514.5)が0.98から1.02であ
る位相差フィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は優れた光学的特性を
有し、高温下における耐久性に優れた液晶表示装置など
に使用される位相差フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、位相差フィルムはSTN方式やT
FT等の液晶表示装置に広く使用され、色補償、視野角
拡大等の問題を解決するために用いられている。従来、
位相差フィルムとしてはその透明性、耐熱性といった特
徴からポリカーボネートからなるフィルムを延伸配向さ
せたものが主に用いられてきた。例えば、特開平6−8
2624号公報、特開平7−52270号公報には、高
いガラス転移温度を有するポリカーボネートフィルムが
記載されている。しかし、ポリカーボネートからなるフ
ィルムは光弾性係数が90×10-122/Nと大きく、
わずかな応力により位相差が大きく変化するため、組立
時や環境変化によって生じたわずかな応力でも位相差が
変化してしまい、液晶ディスプレイの画面の均一性や安
定性に問題があった。
【0003】光弾性係数が小さい素材として、特開平4
−36120号公報、特開平4−2108号公報、特開
平7−287122号公報に開示されているようなノル
ボルネン系樹脂からなるフィルムがあげられる。しか
し、ノルボルネン系樹脂を用いた場合、光弾性係数が小
さいため、位相差が発現しにくく、延伸して位相差フィ
ルムを作製する場合、必要とする位相差フィルム厚が厚
くなり、極端に大きな延伸倍率を必要とし、均一な位相
差値を有するフィルムを得ることが難しいという問題を
抱えている。
【0004】低光弾性係数だけでなく、位相差の波長依
存性が小さいことも位相差フィルムに要求されている。
この位相差の波長依存性は、Re(441.6)/Re
(514.5)で定義され、ここで、Re(441.
6)は、波長441.6nmの単色光で測定したフィル
ムの位相差を表し、Re(514.5)は、波長51
4.5nmの単色光で測定したフィルムの位相差を表
す。
【0005】前述のポリカーボネート位相差フィルムで
は、波長依存性が大きく、ある波長に対して1/4の位
相差を有する位相差フィルムとし、直線偏光を円偏光に
或いは円偏光を直線偏光に変換するようにしても、他の
波長においては円偏光や直線偏光になるべきところが楕
円偏光になる等、偏光に対する作用の程度が異なるた
め、この位相差フィルムを用いて反射型TFT液晶表示
装置で黒表示をする場合、バックライトからの光を完全
に遮光することができず、コントラストや階調表示の低
下を招いてしまう。また、特開2000−137116
号公報、特開2001−253971号公報に開示され
ているようなトリアセチルセルロース位相差フィルム
も、位相差の波長依存性が大きく、Re(441.6)
/Re(514.5)の絶対値は1からかけ離れてい
る。また、トリアセチルセルロースを用いたフィルムは
位相差が発現しにくいため、求める位相差が大きい場合
にはフィルムを厚くしなければならないという問題点も
ある。
【0006】これに対して、光弾性係数が小さく、かつ
位相差の波長依存性も小さい、セルロース誘導体を用い
た位相差フィルムに関する出願を行っているが、セルロ
ース誘導体の酸化に対する耐久性を更に向上させ、酸化
による劣化が、位相差フィルムの位相差値の低下を引き
起こし難くする必要が生じていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上のよう
な事情に基づいてなされたものであって、その目的は前
述した従来の位相差フィルムの問題点を解消し、高温環
境下での耐久性、耐熱性、透明性に優れた位相差フィル
ムを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記従来にお
ける諸問題を解決し、位相差の波長依存性と光弾性係数
が共に小さい位相差フィルムであり、さらに高温環境下
での耐久性、耐熱性に優れた位相差フィルムを提供する
ことを目的とする。
【0009】本発明は、(A)セルロース誘導体、およ
び(B)劣化防止剤を含有するフィルムで、フィルムの
位相差が550nmの単色光に対して5nmから200
0nmであり、441.6nmの単色光に対する位相差
(Re(441.6))と514.5nmの単色光に対
する位相差(Re(514.5))の比Re(441.
6)/Re(514.5)が0.98から1.02であ
る位相差フィルムを提供するものである。
【0010】セルロース誘導体(A)のセルロースの水
酸基はエトキシル基で置換され、その置換度が1.9か
ら2.5であることが好ましく、また、劣化防止剤
(B)は、りん酸エステル化合物、フェノール誘導体、
エポキシ系化合物およびアミン誘導体からなる群から選
択される少なくとも1種が好ましい。
【0011】また、本発明の位相差フィルムは、好まし
くは、少なくとも一軸方向に延伸倍率1.01から4.
0に延伸して得られるものである。
【0012】また、一つの実施態様において、本発明の
位相差フィルムは光弾性係数が5.0×10-122/N
以上20.0×10-122/N以下である。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の位相差フィルムは、少な
くとも(A)セルロース誘導体、および(B)劣化防止
剤から構成される。
【0014】本発明の位相差フィルムをSTN液晶表示
装置の色補償用に用いる場合には、その位相差値は、一
般的には300nmから2000nmまでの範囲で選択
される。また、本発明の位相差フィルムをλ/2波長板
として用いる場合は、その位相差値は、一般的には20
0nmから400nmの範囲で選択される。λ/2波長
板としてのより好ましい位相差値は、230nmから3
00nmの範囲から選択される。本発明の位相差フィル
ムをλ/4波長板として用いる場合は、その位相差値
は、一般的には90nmから200nmの範囲で選択さ
れる。λ/4波長板としてのより好ましい位相差値は、
100nmから180nmの範囲から選択される。ま
た、5〜100nmの位相差の値のフィルムは、低位相
差の特徴を活かして、偏光子保護フィルムとして用いた
り、また、延伸前の所謂原反フィルムとして用いられ
る。
【0015】本発明の位相差フィルムの位相差の波長依
存性は、Re(441.6)/Re(514.5)で定
義される。ここで、Re(441.6)は波長441.
6nmの単色光で測定したフィルムの位相差を表し、R
e(514.5)は波長514.5nmの単色光で測定
したフィルムの位相差を表す。ポリカーボネート系位相
差フィルムの場合、Re(441.6)/Re(51
4.5)は1.06であるのに対し、本発明位相差フィ
ルムは、0.98から1.02、好ましくは0.99か
ら1.01とすることが出来る。本発明の位相差フィル
ムを用いることにより、ポリカーボネート系位相差フィ
ルムと比較し、特に反射型のTFTやSTN液晶表示装
置用やタッチパネルなどの反射防止用に用いる場合、色
つきの少なく高いコントラストを示す表示像を与えるこ
とができる。
【0016】また、本発明の位相差フィルムは、本発明
のフィルム同士、または他の位相差フィルムとともに複
数枚の位相差フィルムを用い、特開平5−27118号
公報、特開平5−27119号公報、特開平5−100
114号公報および特開平10−68816号公報で開
示されているように、各位相差フィルムを所定の角度で
貼合することにより、更に位相差の波長依存性を小さく
することも可能である。
【0017】本発明に用いられるセルロース誘導体
(A)の水酸基はエトキシル基で置換されたものであ
り、その好ましい置換度は1.9以上2.5以下であ
り、より好ましくは2.2以上2.5以下である。セル
ロース置換度は希硫酸で加水分解した後、遊離したアル
コールを定量する等の公知の方法により測定することが
出来る。セルロースは置換可能な水酸基を繰り返し単位
に3個有しており、全てが置換されたものの置換度は3
であるが、過度にエトキシル基で置換されたセルロース
誘導体(A)は、強度と柔軟性が失われ、熱可塑性もな
くなり、更に相溶性が極端に低下するため好ましくな
い。また、置換度が極端に低いとセルロース誘導体
(A)を単独で溶解できる溶剤が少なくなるとともに、
熱変形が困難になり、溶剤キャスト法によるフィルム化
や延伸による位相差付与が困難になる。また、得られた
フィルムの吸水率が大きくなり、寸法安定性などに好ま
しくない影響を及ぼす。一方、置換度が高すぎる場合に
は溶剤に対する溶解性が再び制限されるばかりかセルロ
ース誘導体が高価になり好ましくない。
【0018】セルロース誘導体(A)は高温、紫外線等
によって酸化による劣化を生じ、位相差フィルムの位相
差値の低下やフィルムの透明性の低下を引き起こすた
め、劣化防止剤を加える必要がある。劣化防止剤(B)
は酸化による劣化を抑制する酸化防止剤や、高温下での
安定性を付与する熱安定剤、さらに紫外線による劣化を
防止する紫外線吸収剤が用いられる。また、塩素化した
樹脂類や可塑剤に対して、分解により発生する遊離酸を
吸収させる酸吸収剤を用いるのも好ましい。
【0019】劣化防止剤(B)としては、りん酸エステ
ル化合物、フェノール誘導体、エポキシ系化合物、アミ
ン誘導体などが挙げられる。具体的には、りん酸エステ
ル化合物としてトリクレジルフォスフェート、ジフェニ
ルフォスフェート、トリフェニルフォスフェート、トリ
フェニルフォスファイト等、フェノール誘導体としては
オクチルフェノール、ペンタフェノン、ジアミルフェノ
ール等、アミン誘導体としてジフェニルアミン等を用い
るのが好ましい。
【0020】劣化防止剤(B)の添加量は、セルロース
誘導体(A)100重量部に対して、0.01から3.
0重量部であることが好ましく、0.05から2.0重
量部であることがさらに好ましい。添加量が1重量部以
上でもその効果はほとんど上がらず、逆にフィルム表面
への滲み出しが認められたり、透明性が上昇する場合が
ある。また、添加量が0.01重量部未満であると、劣
化防止剤の効果はほとんど認められない。
【0021】セルロース誘導体(A)の数平均分子量
は、好ましくは22000から100000であり、よ
り好ましくは30000から80000、更に好ましく
は35000から65000である。不必要に高い分子
量は、溶剤に対する溶解度を低下させるほか、得られた
溶液の粘度が高過ぎ溶剤キャスト法に適さない他、熱成
形を困難にし、フィルムの透明性を低くするなどの問題
を生じる。一方、あまりに低い分子量は、得られたフィ
ルムの機械的強度を低下させるので好ましくない。
【0022】セルロース誘導体(A)は、セルロースに
水酸化ナトリウムを加えてアルカリセルロースを調製
し、塩化エチルを用いてエーテル化するといった既知の
方法により製造できる。
【0023】本発明の位相差フィルムは、セルロース誘
導体(A)として置換度が異なる2種類以上のセルロー
ス誘導体(A)の混合物を用いてもよい。但し、最大の
置換度を有するセルロース誘導体(A)と、最小の置換
度を有するセルロース誘導体(A)との置換度の差が
0.1から0.3である方が好ましい。その場合、セル
ロース誘導体(A)の混合物全体の平均置換度は2.2
から2.5であることが好ましく、より好ましくは2.
3から2.4である。
【0024】本発明の位相差フィルムには、セルロース
誘導体(A)以外の樹脂成分としてセルロース誘導体
(A)以外のセルロースエーテル誘導体、セルロース混
合エステル誘導体が含有されていてもよい。特に、特定
の置換度を有するセルロースアセテートやセルロースア
セテートプロピオネートとのブレンド体は、全光線透過
率が85%以上、好ましくは90%以上を有するブレン
ドフィルムを得ることができ、また、得られた位相差フ
ィルムの波長依存性をブレンド比率により連続的に変え
ることができるため好ましい。
【0025】セルロース誘導体(A)のフィルムのガラ
ス転移温度(Tg)は、熱機械分析法(TMA)による
熱軟化温度にて評価することができる。一般には90℃
以上200℃以下が好ましく、より好ましくは110℃
以上180℃以下、更に好ましくは120℃以上160
℃以下である。上記範囲よりもTgが小さいと十分な耐
熱性が得られず、一方この範囲より大きいと成形加工性
が著しく低下してしまい好ましくない。2種類以上のセ
ルロース誘導体(A)の混合物では、その組成比を変え
る事によりTgを上記温度範囲内とすることで、耐熱性
と成形加工性に優れたフィルムを得ることができる。
【0026】さらに、本発明の位相差フィルムの機械的
物性を改良するために可塑剤を加えることも有効であ
る。
【0027】可塑剤としては、フタル酸ジブチル、フタ
ル酸ジオクチル等のフタル酸エステル化合物、トリクレ
ジルフォスフェート、トリブチルフォスフェート等のり
ん酸エステル化合物、ブチルフタリルブチルグリコレー
ト等のグリコール誘導体、ステアリン酸ブチル等の脂肪
酸エステル化合物が挙げられる。また鉱物油や植物油も
用いることができる。
【0028】可塑剤の添加量は、セルロース誘導体
(A)100重量部に対して0.5から20重量部であ
ることが好ましく、1から15重量部であることがさら
に好ましい。不要に添加量が多いと、フィルムのTgを
下げてしまい、延伸等の加工性を低下させてしまう。ま
た、添加量が上記範囲より少なすぎると、可塑剤の効果
はほとんど認められない。
【0029】本発明にかかわるフィルムは、公知の溶融
押し出し法、溶液流延法等により製造できる。本発明フ
ィルムに極めて均一な厚み精度が必要な場合には、膜厚
ムラの低減のために溶液流延法がより好ましく用いられ
る。溶液流延法はセルロース誘導体(A)を有機溶剤に
溶解した溶液を用いてフィルムを製造する。この方法に
用いることのできる溶剤は、塩化メチレンやトリクロロ
エタン等のハロゲン化炭化水素系溶剤、メタノール、エ
タノール等の低分子量脂肪族アルコール類であり、これ
らは沸点も低いため好適な溶剤の一つである。さらに、
酢酸エチルやプロピオン酸エチルなどのエステル系、ト
ルエン、キシレンやアニソール等の芳香族系、アセト
ン、メチルエチルケトン等のケトン系、テトラヒドロフ
ラン、ジオキサン等の環状エーテル系の溶剤も用いるこ
とができる。また、必要に応じて二種類以上の有機溶剤
を混合することで、フィルムの引張強度、柔軟性、およ
び靭性を調節することができる。
【0030】溶液流延法によりフィルム化する場合、セ
ルロース誘導体(A)を前記溶剤に溶解した後、支持体
に流延し、乾燥してフィルムとする。溶解液の好ましい
粘度は10ポイズから50ポイズであり、より好ましく
は15ポイズから30ポイズである。好ましい支持体と
しては、ステンレス鋼のエンドレスベルトや、ポリイミ
ドフィルム、ニ軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィ
ルム等のようなフィルムを用いることができる。
【0031】本発明フィルムは、支持体に担持されたま
ま、乾燥を行うことも可能であるが、必要に応じて、予
備乾燥したフィルムを支持体から剥離し、さらに乾燥す
ることもできる。フィルムの乾燥は、一般にはフロート
法や、テンターあるいはロール搬送法が利用できる。フ
ロート法の場合、フィルム自体が複雑な応力を受け、光
学的特性の不均一が生じやすい。また、テンター法の場
合、フィルムの両端を支えているピンあるいはクリップ
の距離により、溶剤乾燥に伴うフィルムの幅収縮と自重
を支えるための張力を均衡させる必要があり、複雑な幅
の拡散制御を行う必要がある。一方、ロール搬送法の場
合、安定なフィルム搬送のためのテンションは原則的に
フィルムの流れ方向(MD方向)にかかるため、応力の
方向を一定にしやすい特徴を有する。従って、フィルム
の乾燥は、ロール搬送法によることが最も好ましい。ま
た、溶剤の乾燥時にフィルムが水分を吸収しないよう
に、湿度を低く保った雰囲気中で乾燥することは、機械
的強度と透明度の高い本発明フィルムを得るために有効
な方法である。
【0032】本発明フィルムの厚みは、5μmから20
0μmであり、好ましくは20μmから150μm、よ
り好ましくは30μmから100μmである。
【0033】フィルムのヘイズは2%以下が好ましく、
より好ましくは1%以下である。また、フィルムの光線
透過率は85%以上が好ましく、より好ましくは90%
以上である。
【0034】本発明の位相差フィルムは、公知の延伸方
法で延伸する事で分子が配向し、一定のレターデーショ
ン(位相差)値を持つ位相差フィルムが得られる。レタ
ーデーションは延伸前のフィルムの厚さ、延伸温度、お
よび延伸倍率で制御することができる。その際の好まし
い延伸方法は一軸延伸である。一軸延伸には縦、横延伸
があるが、得られた位相差フィルムの光学的な一軸性が
重要である場合は、自由端縦一軸延伸が特に好ましい延
伸方法である。
【0035】延伸温度は一般には樹脂のTgに対して、
(Tg−30)〜(Tg+50)℃、好ましくは(Tg
±20)℃、より好ましくは(Tg−10)〜(Tg+
20)℃である。温度が高すぎる場合、配向の緩和によ
り期待された配向度が得られなく、配向制御が困難にな
り、温度が低すぎる場合には均一に配向させることが困
難になるため好ましくない。また、適切な延伸倍率は
1.01倍から4.0倍である。
【0036】本発明に関わるこのような位相差フィルム
は、応力により位相差が変化しにくい、つまり光弾性係
数が小さいことが要求される。光弾性係数の高い位相差
フィルムでは、偏光板と貼合して用いた場合、偏光フィ
ルムの収縮等による応力により位相差が変化してしま
い、位相差ムラによるコントラストやカラーバランスの
低下を引き起こしやすいという問題がある。
【0037】本発明の位相差フィルムの光弾性係数は小
さく、20.0×10-122/N以下、好ましくは1
5.0×10-122/N以下である。位相差フィルムに
加工されたフィルムの光弾性係数は小さいほど好ましい
が、光弾性係数が小さい素材は延伸しても位相差が出に
くい傾向にあるため5.0×10-122/N以上が好ま
しい。光弾性係数の大きいポリカーボネート系位相差フ
ィルムと比較すると、本発明のフィルムは光弾性係数が
小さく、応力による位相差変化が小さいという特徴を有
しており、反射TFT液晶表示装置用としてだけでな
く、大画面液晶表示装置用にも好適である。
【0038】一般に、ポリカーボネートフィルムのよう
に光弾性係数が大きいフィルムは位相差の付与が容易で
ある。他方、光弾性係数が小さい特開平4−36120
号公報、特開平4−2108号公報、特開平7−287
122号公報に開示されているようなノルボルネン系樹
脂からなるフィルムは位相差の付与が困難である。しか
し、本発明の位相差フィルムは、位相差の発現が容易で
あり、延伸前のフィルムが厚く、低い延伸倍率でも非常
に高い位相差値を得ることができる。
【0039】本発明の位相差フィルムは、そのまま、あ
るいは各種加工を行い、光学的等方フィルム、偏光子保
護フィルム用として、液晶表示装置周辺等の公知の光学
的用途に用いることができる。その中でも、位相差の波
長依存性が低く、光弾性係数が小さいといった特徴か
ら、そのまま位相差フィルムとして反射型液晶表示装置
に用いた場合に、特に好適に使用することができる。
【0040】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明するが、
本発明がこれらによって制限されるものではない。
【0041】実施例および比較例に示される各物性値の
測定方法を以下に示す。
【0042】<試験方法>実施例、及び比較例1〜2で
得られた位相差フィルムを評価サイズ50mm×50m
mの正方形に切りだし、その試験片に対して耐久評価試
験を行った。試験条件は80℃dryで1000時間ま
で観測し、試験前後での位相差変化により、高温下での
耐久性を評価した。
【0043】<Re値の測定>オーク測定(株)の顕微偏
光分光光度計(TFM−120AFT)を用い、51
4.5nmの波長におけるRe値を回転検光子法で測定
した。
【0044】<波長依存性の測定>オーク測定(株)の顕
微偏光分光光度計(TFM−120AFT)を用い、4
41.6nmおよび514.5nmの波長における各R
e値を回転検光子法で測定し、それぞれの値の比、Re
(441.6)/Re(514.5)を求めた。
【0045】<光線透過率の測定方法>JIS K71
05−1981の5.5記載の方法により測定した。
【0046】<ヘイズの測定方法>JIS K7105
−1981の6.4記載の方法により測定した。
【0047】<光弾性係数>フィルムの複屈折は顕微偏
光分光光度計(オーク製作所製 TFM−120AF
T)により514.5nmの測定波長を用いて測定し
た。光軸方向に幅1cmの短冊に切断したフィルムの一
方を固定し、他方に500gの加重をかけ、単位応力に
よる複屈折率の変化量を算出した。
【0048】(実施例1)セルロース誘導体(A)とし
て平均置換度が2.3、数平均分子量が51000であ
るセルロース誘導体(A)を10重量%、劣化防止剤
(B)としてジアミルフェノールをセルロース誘導体
(A)に対して1重量%を塩化メチレンに溶解しドープ
を調製した。このドープをガラス板上に敷いた二軸延伸
PETフィルム上に流延し室温で3分放置した。その
後、フィルムを剥がし、4片固定治具に挟んで、80℃
で2分間、100℃で2分間乾燥を行って厚さ44μm
の透明フィルムを得た。この透明フィルムのヘイズは
0.2%、全光線透過率は93.7%であった。
【0049】この透明フィルムから15cm×9cmの
サンプルフィルムを切り取り、延伸試験装置(東洋精機
製作所、X4HD−HT)を用いて延伸速度30cm/
分、延伸温度140℃、延伸倍率1.14倍の条件でサ
ンプルフィルムの長手方向へ自由端縦一軸延伸で延伸
し、厚さ45μmの位相差フィルムを得た。得られた位
相差フィルムの波長依存性を計算したところ、Re(4
41.6)/Re(514.5)は1.01であり、光
弾性係数は11.0×10-122/Nであった。
【0050】(実施例2)実施例1で使用したセルロー
ス誘導体(A)を10重量%、劣化防止剤(B)として
トリクレジルフォスフェートとジアミルフェノールの7
対3の混合物をセルロース誘導体(A)に対して1重量
%を塩化メチレンに溶解しドープを調製した。このドー
プを用い、実施例1と同様にして厚さ37μmの透明フ
ィルムを得た。この透明フィルムを、実施例1と同様の
延伸条件にて延伸し、厚さ40μmの位相差フィルムを
得た。得られた位相差フィルムの波長依存性を計算した
ところ、Re(441.6)/Re(514.5)は
1.01であり、光弾性係数は11.0×10-122
Nであった。
【0051】(実施例3)実施例1で使用したセルロー
ス誘導体(A)を10重量%、劣化防止剤(B)として
トリフェニルフォスファイトをセルロース誘導体(A)
に対して1重量%を塩化メチレンに溶解しドープを調製
した。このドープを用い、実施例1と同様にして厚さ4
1μmの透明フィルムを得た。この透明フィルムを、実
施例1と同様の延伸条件にて延伸し、厚さ39μmの位
相差フィルムを得た。得られた位相差フィルムの波長依
存性を計算したところ、Re(441.6)/Re(5
14.5)は1.01であり、光弾性係数は11.0×
10-122/Nであった。
【0052】(実施例4)実施例1で使用したセルロー
ス誘導体(A)を10重量%、劣化防止剤(B)として
トリフェニルフォスファイトとジアミルフェノールをセ
ルロース誘導体(A)に対してそれぞれ1重量%を塩化
メチレンに溶解しドープを調製した。このドープを用
い、実施例1と同様にして厚さ35μmの透明フィルム
を得た。この透明フィルムを、実施例1と同様の延伸条
件にて延伸し、厚さ39μmの位相差フィルムを得た。
得られた位相差フィルムの波長依存性を計算したとこ
ろ、Re(441.6)/Re(514.5)は1.0
1であり、光弾性係数は11.0×10-122/Nであ
った。
【0053】(比較例1)実施例1において使用したセ
ルロース誘導体(A)を単独で製膜し、厚さ38μmの
透明フィルムを得た。この透明フィルムを延伸倍率を
1.07倍とした以外は実施例1と同様の条件で延伸を
行い、厚さ38μmの位相差フィルムを得た。
【0054】(比較例2)比較例1と同様にして得られ
た厚さ37μmのフィルムを用い、延伸倍率を1.19
倍とした以外は実施例1と同様の条件で延伸を行い、厚
さ37μmの位相差フィルムを得た。
【0055】(比較例3)置換度が2.53のトリアセ
チルセルロースを13重量%を塩化メチレン/メタノー
ル(重量比9/1)に溶解しドープを調製した。このド
ープをガラス板上に敷いた二軸延伸PETフィルム上に
流延し室温で3分放置した。その後、フィルムを剥が
し、4片固定治具に挟んで、45℃で5分間、100℃
で10分間乾燥を行って、厚さ100μmの透明フィル
ムを得た。
【0056】この透明フィルムを、延伸温度180℃に
て延伸を試みたが、フィルムは全く伸びず、延伸されな
かった。
【0057】(比較例4)置換度が2.66のトリアセ
チルセルロースを13重量%、可塑剤としてフタル酸ジ
ブチルをトリアセチルセルロースに対して3重量%を塩
化メチレン/メタノール(重量比9/1)に溶解しドー
プを調製した。このドープを用い、比較例3と同様にし
て、透明フィルムを得た。
【0058】この透明フィルムを、延伸倍率1.5倍、
延伸温度170℃にて延伸し、厚さ100μm、波長5
14.5nmでの位相差が68.8nmの位相差フィル
ムを得た。得られた位相差フィルムの波長依存性を計算
したところ、Re(441.6)/Re(514.5)
は0.74であった。 (比較例5)置換度が2.73のトリアセチルセルロー
スを13重量%、可塑剤としてフタル酸ジブチルをトリ
アセチルセルロースに対して3重量%を塩化メチレン/
メタノール(重量比9/1)に溶解しドープを調製し
た。このドープを用い、比較例3と同様にして、透明フ
ィルムを得た。
【0059】この透明フィルムを、延伸倍率1.3倍、
延伸温度170℃にて延伸し、波長514.5nmでの
位相差が25.8nmの位相差フィルムを得た。得られ
た位相差フィルムの波長依存性を計算したところ、Re
(441.6)/Re(514.5)は0.66であっ
た。
【0060】
【表1】
【0061】表1から明らかなように、実施例1〜4で
得られた位相差フィルムは、比較例1〜2で得られた位
相差フィルムに比べて、80℃dryの条件下での位相
差変化が極めて少なく、高温環境下での耐熱性に優れた
ものである事がわかる。
【0062】
【発明の効果】以上述べたように本発明のフィルムは、
位相差の波長依存性が小さく、光弾性係数が小さいため
に応力による位相差ズレが小さいにもかかわらず、位相
差が付与しやすい位相差フィルムであり、さらに高温環
境下での耐久性、耐熱性に優れた位相差フィルムが提供
される。また、本発明の位相差フィルムを反射型TFT
液晶表示装置の構成フィルムとして用いると、コントラ
ストや色純度の高い表示像を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G02F 1/13363 G02F 1/13363 // B29K 1:00 B29K 1:00 B29L 7:00 B29L 7:00 11:00 11:00 Fターム(参考) 2H049 BA06 BA42 BB49 BC03 BC10 BC22 2H091 FA11 FB02 FB12 FC08 LA04 4F071 AA09 AC11 AC12 AC15 AF30 AH19 BA02 BB02 BB07 BC01 BC10 4F210 AA01 AB06 AG01 AH73 AR12 QA08 QC02 QD01 QG01 QG17 4J002 AB022 AB031 EJ026 EN076 EW046 EW066 FD020 FD206 GP00

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)セルロース誘導体、および(B)
    劣化防止剤を含有するフィルムで、フィルムの位相差が
    550nmの単色光に対して5nmから2000nmで
    あり、441.6nmの単色光に対する位相差(Re
    (441.6))と514.5nmの単色光に対する位
    相差(Re(514.5))の比Re(441.6)/
    Re(514.5)が0.98から1.02である位相
    差フィルム。
  2. 【請求項2】 セルロース誘導体(A)のセルロースの
    水酸基がエトキシル基で置換され、その置換度が1.9
    から2.5である請求項1に記載の位相差フィルム。
  3. 【請求項3】 劣化防止剤(B)が、りん酸エステル化
    合物、フェノール誘導体、エポキシ系化合物およびアミ
    ン誘導体からなる群から選択される少なくとも1種であ
    る、請求項1または2に記載の位相差フィルム。
  4. 【請求項4】フィルムが少なくとも一軸方向に延伸倍率
    1.01から4.0で延伸されている請求項1から3の
    いずれかに記載の位相差フィルム。
  5. 【請求項5】光弾性係数が5×10-122/N以上20
    ×10-122/N以下であることを特徴とする請求項1
    から4のいずれかに記載の位相差フィルム。
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