JP2007131637A - 治療剤 - Google Patents
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Abstract
【課題】安全で、簡便に摂取可能な、食品素材、医薬品素材として適したインスリン様作用を有する物質を開発し、当該組成物もしくは物質を用いた、医薬、食品、飲料または飼料を提供すること。
【解決手段】カルコン類化合物、アセトフェノン類化合物、クマリン類化合物、フタリド類化合物、それらの誘導体、及び薬理学的に許容されるそれらの塩からなる群より選択される少なくとも1つの化合物を有効成分として含有することを特徴とするインスリン量またはインスリン応答の変調を伴う疾患の治療剤および予防剤、インスリン様作用剤、食品、飲料および飼料、細胞へのグルコース取り込み促進剤、並びに脂肪細胞への分化誘導剤。
【選択図】なし
【解決手段】カルコン類化合物、アセトフェノン類化合物、クマリン類化合物、フタリド類化合物、それらの誘導体、及び薬理学的に許容されるそれらの塩からなる群より選択される少なくとも1つの化合物を有効成分として含有することを特徴とするインスリン量またはインスリン応答の変調を伴う疾患の治療剤および予防剤、インスリン様作用剤、食品、飲料および飼料、細胞へのグルコース取り込み促進剤、並びに脂肪細胞への分化誘導剤。
【選択図】なし
Description
本発明は、生体内でインスリンが関連する疾病、例えば糖尿病や肥満症等の治療または予防に有用な医薬、食品、飲料又は飼料に関する。
インスリンは、哺乳動物の正常な炭水化物、タンパク質、及び脂肪代謝に必要なホルモンである。I型糖尿病のヒトは、生命を支えるホルモンであるインスリンが十分産生されないので、生存のために外部からのインスリン投与を必要とする。II型糖尿病のヒトは、インスリン産生量の不足、インスリン抵抗性などの要因による不適切な血液グルコース量の適切な量への制御のために、インスリンの投与やインスリン分泌促進薬の投与が必要となる。しかし、II型糖尿病のヒトの中でも、高インスリン血症やインスリン受容体異常、インスリン受容体の下流シグナルの異常などにより起こるインスリン抵抗性が要因の糖尿病患者については、インスリンやインスリン分泌促進薬を投与しても治療効果は見られないことがある。
近年、インスリンの副作用や上記の問題を解決するため、インスリンと同様の生理機能を有する物質(以下、インスリン様物質と称することもある)の開発が行われてきており、合成のベンゾキノン誘導体がインスリン様物質であること(例えば、特許文献1)、またシコン(紫根)由来のシコニンがインスリン様物質であること(例えば、非特許文献1)が判明している。これらのようなインスリン様物質は、I型糖尿病患者だけでなく、II型糖尿病患者、さらにはインスリン抵抗性が要因のII型糖尿病患者についても、インスリンと同様の生理活性を示すことにより症状を改善することが期待されている。
カルコン類化合物は、細胞毒性、抗がん活性、抗菌作用、抗ウィルス作用等のさまざまな生理活性を有することが知られている(例えば、非特許文献2)。また、カルコン類はNGF産生増強作用を有することが知られており(例えば、特許文献2)、当該文献中にはカルコン類化合物がNGF産生を促すことにより、糖尿病性網膜症を改善することが記載されている。糖尿病性網膜症は糖尿病の二次的疾患であり、当該文献はカルコン類化合物が糖尿病そのものを改善することを示したものではなく、糖尿病の二次疾患として誘発される網膜症を局所的に治療することを単に開示したものである。カルコン類化合物による抗糖尿病作用や抗肥満作用等の、インスリン様作用についてはこれまで知られていなかった。
アセトフェノン類化合物は、シクロオキシゲナーゼ−2(COX−2)発現抑制作用を有していることが知られており(例えば、特許文献3)、当該文献中にはアセトフェノン類がCOX−2発現抑制作用を示すことにより大腸癌等の予防に有用であることが開示されている。しかしながら、アセトフェノン類による抗糖尿病作用や抗肥満作用等の、インスリン様作用についてはこれまで知られていなかった。
クマリン類化合物はNGF産生増強作用を有することが知られており(例えば、特許文献4)、当該文献中にはクマリン類化合物がNGF産生を促すことにより、糖尿病性網膜症を改善することが記載されている。糖尿病性網膜症は糖尿病の二次的疾患であり、当該文献はクマリン類化合物が糖尿病そのものを改善することを示したものではなく、糖尿病の二次疾患として誘発される網膜症を局所的に治療することを単に開示したものである。クマリン類化合物による抗糖尿病作用や抗肥満作用等の、インスリン様作用についてはこれまで知られていなかった。
フタリド類化合物は鎮痙作用を有することが知られているが、フタリド類化合物による抗糖尿病作用や抗肥満作用等のインスリン様作用についてはこれまでに知られていなかった。
国際公開第99/51225号パンフレット
国際公開第01/54682号パンフレット
国際公開第01/030341号パンフレット
国際公開第02/083660号パンフレット
Kamei R. 他7名,Biochem. Biophys. Res. Commun.,2002年,Vol.292,P642−651
J.R.Dimmock 他3名,Current Medicinal Chemistry,1999年,Vol.6,P1125−1149
本発明の目的は、安全で、簡便に摂取可能な、食品素材、医薬品素材として適したインスリン様作用を有する物質を開発し、当該組成物もしくは物質を用いた、医薬、食品、飲料または飼料を提供することにある。
本発明を概説すれば、本発明の第1の発明は、下記一般式(化1)で表される化合物、下記一般式(化2)で表される化合物、下記一般式(化3)で表される化合物、それらの誘導体、および薬理学的に許容されるそれらの塩からなる群より選択される少なくとも1つの化合物を有効成分として含有することを特徴とするインスリン量またはインスリン応答の変調を伴う疾患の治療剤又は予防剤に関する。
(式中、R1〜R5はそれぞれ同じであっても異なっていても良く、水素原子、エステル化もしくはエーテル化されていても良い水酸基、ハロゲン基、アシル基、アミノ基、ニトロ基、ハイドロペルオキシ基、脂肪族基、芳香族基、芳香脂肪族基または糖残基を示し、また、R1とR2、R2とR3、R3とR4、およびR4とR5のいずれか1組以上が可能な範囲でそれぞれ炭素原子、酸素原子、窒素原子および硫黄原子のいずれか1つ以上を含有する環を形成してもよく、さらに前記の環にはエステル化もしくはエーテル化されていても良い水酸基、ハロゲン基、アシル基、アミノ基、ニトロ基、ハイドロペルオキシ基、脂肪族基、芳香族基、芳香脂肪族基、または糖残基が結合していても良い。また、式中X0としては、水素原子、脂肪族基、芳香族基、または芳香脂肪族基を示し、脂肪族基、芳香族基、または芳香脂肪族基には、エステル化もしくはエーテル化されていても良い水酸基、ハロゲン基、アシル基、アミノ基、ニトロ基、ハイドロペルオキシ基、脂肪族基、芳香族基、芳香脂肪族基、または糖残基が結合していても良い。)
(式中、R’1〜R’6はそれぞれ同じであっても異なっていても良く、水素原子、エステル化もしくはエーテル化されていても良い水酸基、ハロゲン基、アシル基、アミノ基、ニトロ基、ハイドロペルオキシ基、脂肪族基、芳香族基、芳香脂肪族基、または糖残基を示し、また、R’1とR’2、R’2とR’3、R’3とR’4、R’4とR’5、およびR’5とR’6のいずれか1組以上が可能な範囲でそれぞれ炭素原子、酸素原子、窒素原子および硫黄原子のいずれか1つ以上を含有する環を形成してもよく、さらに前記の環にはエステル化もしくはエーテル化されていても良い水酸基、ハロゲン基、アシル基、アミノ基、ニトロ基、ハイドロペルオキシ基、脂肪族基、芳香族基、芳香脂肪族基、または糖残基が結合していても良い。)
(式中、点線を含む結合は単結合又は二重結合を示す。)
本発明の第1の発明において、上記一般式(化1)で表される化合物としては、下記一般式(化4)で表される化合物、および/または下記一般式(化5)で表される化合物が例示される。
本発明の第1の発明において、上記一般式(化1)で表される化合物としては、下記一般式(化4)で表される化合物、および/または下記一般式(化5)で表される化合物が例示される。
(式中、R’’1〜R’’12はそれぞれ同じであっても異なっていても良く、水素原子、エステル化もしくはエーテル化されていても良い水酸基、ハロゲン基、アシル基、アミノ基、ニトロ基、ハイドロペルオキシ基、脂肪族基、芳香族基、芳香脂肪族基、または糖残基を示し、また、R’’1とR’’2、R’’2とR’’3、R’’3とR’’4、R’’4とR’’5、R’’8とR’’9、R’’9とR’’10、R’’10とR’’11、およびR’’11とR’’12のいずれか1組以上が可能な範囲でそれぞれ炭素原子、酸素原子、窒素原子、および硫黄原子のいずれか1つ以上を含有する環を形成してもよく、さらに前記の環にはエステル化もしくはエーテル化されていても良い水酸基、ハロゲン基、アシル基、アミノ基、ニトロ基、ハイドロペルオキシ基、脂肪族基、芳香族基、芳香脂肪族基、または糖残基が結合していても良い。)
(式中、R’’’1〜R’’’5はそれぞれ同じであっても異なっていても良く、水素原子、エステル化もしくはエーテル化されていても良い水酸基、ハロゲン基、アシル基、アミノ基、ニトロ基、ハイドロペルオキシ基、脂肪族基、芳香族基、芳香脂肪族基、または糖残基を示し、また、R’’’1とR’’’2、R’’’2とR’’’3、R’’’3とR’’’4、およびR’’’4とR’’’5のいずれか1組以上が可能な範囲でそれぞれ炭素原子、酸素原子、窒素原子、および硫黄原子のいずれか1つ以上を含有する環を形成してもよく、さらに前記の環にはエステル化もしくはエーテル化されていても良い水酸基、ハロゲン基、アシル基、アミノ基、ニトロ基、ハイドロペルオキシ基、脂肪族基、芳香族基、芳香脂肪族基、または糖残基が結合していても良い。)
本発明の第1の発明において、上記一般式(化4)で表される化合物としては、下記一般式(化6)で表される化合物が例示される。
(式中、R’’’’1、R’’’’3、R’’’’4、およびR’’’’5はそれぞれ同じであっても異なっていても良く、水素原子、水酸基、メチル基、メトキシ基、プレニル基、ゲラニル基、ハロゲン基、アセトキシ基、メチルブチル基、ファルネシル基、エトキシ基、ベンジル基またはベンジルオキシ基を示す。R’’’’2は水素原子、水酸基、メチル基、メトキシ基、ハロゲン基、アセトキシ基、エトキシ基、ベンジル基、ベンジルオキシ基または炭素数が5〜15の脂肪族基を示す。また、R’’’’6とR’’’’7はそれぞれ同じであっても異なっていても良く、水素原子または水酸基を示す。また、R’’’’8、R’’’’9、R’’’’10はそれぞれ同じであっても異なっていても良く、水素原子、水酸基、テトラハイドロピラニルオキシ基、アセトキシ基、メトキシ基、ゲラニルオキシ基、プレニル基、ハロゲン基またはニトロ基のうちいずれかを示す。ただし、R’’’’3、R’’’’9およびR’’’’10が共に水酸基である場合を除く。さらに、R’’’’1とR’’’’2、またはR’’’’2とR’’’’3は共に下記式(化7)で表される環構造を形成しても良い。
(式中、WおよびZは炭素原子または酸素原子を示し、Xは炭素原子を示し、Yは0または1つの炭素原子を示す。点線は単結合または二重結合を示す。上記A環は5員環または6員環を示す。
A環が5員環を示す場合、R’’’’1がWを構成し、R’’’’2がZを構成するか、もしくはR’’’’2がWを構成し、R’’’’3がZを構成する。ここで、R’’’’1がWを構成し、R’’’’2がZを構成する場合、Wは酸素原子を示し、W−X結合は単結合を示し、XおよびZは炭素原子を示し、Yは存在しない。さらにこの場合、Xには1−ハイドロキシ−1−メチルエチル基が結合する。また、R’’’’2がWを構成し、R’’’’3がZを構成する場合、Wは炭素原子を示し、W−X結合は単結合を示し、Xは炭素原子を示し、Yは存在せず、Zは酸素原子を示す。さらにこの場合、Xには1−ハイドロキシ−1,5−ジメチル−4−ヘキセニル基が結合する。
Aが6員環を示す場合、R’’’’1がWを構成し、R’’’’2がZを構成するか、もしくはR’’’’2がWを構成し、R’’’’3がZを構成する。ここで、R’’’’1がWを構成し、R’’’’2がZを構成する場合、Wは酸素原子を示し、W−X結合は単結合を示し、X、Y及びZは共に炭素原子を示す。さらにこの場合、XおよびYには水素原子、水酸基、メチル基およびイソヘキセニル基のいずれか1つ以上が結合するか、もしくはXとYが共にハイドロキシジメチルシクロヘキサン環を形成し、かつXにはメチル基が結合する。また、R’’’’2がWを構成し、R’’’’3がZを構成する場合、W、XおよびYは炭素原子を示し、W−X結合は二重結合を示し、Zは酸素原子を示す。さらにこの場合、Yにはメチル基およびイソヘキセニル基が結合する。))
A環が5員環を示す場合、R’’’’1がWを構成し、R’’’’2がZを構成するか、もしくはR’’’’2がWを構成し、R’’’’3がZを構成する。ここで、R’’’’1がWを構成し、R’’’’2がZを構成する場合、Wは酸素原子を示し、W−X結合は単結合を示し、XおよびZは炭素原子を示し、Yは存在しない。さらにこの場合、Xには1−ハイドロキシ−1−メチルエチル基が結合する。また、R’’’’2がWを構成し、R’’’’3がZを構成する場合、Wは炭素原子を示し、W−X結合は単結合を示し、Xは炭素原子を示し、Yは存在せず、Zは酸素原子を示す。さらにこの場合、Xには1−ハイドロキシ−1,5−ジメチル−4−ヘキセニル基が結合する。
Aが6員環を示す場合、R’’’’1がWを構成し、R’’’’2がZを構成するか、もしくはR’’’’2がWを構成し、R’’’’3がZを構成する。ここで、R’’’’1がWを構成し、R’’’’2がZを構成する場合、Wは酸素原子を示し、W−X結合は単結合を示し、X、Y及びZは共に炭素原子を示す。さらにこの場合、XおよびYには水素原子、水酸基、メチル基およびイソヘキセニル基のいずれか1つ以上が結合するか、もしくはXとYが共にハイドロキシジメチルシクロヘキサン環を形成し、かつXにはメチル基が結合する。また、R’’’’2がWを構成し、R’’’’3がZを構成する場合、W、XおよびYは炭素原子を示し、W−X結合は二重結合を示し、Zは酸素原子を示す。さらにこの場合、Yにはメチル基およびイソヘキセニル基が結合する。))
本発明の第1の発明において、上記一般式(化1)で表される化合物としては、キサントアンゲロール、4−ハイドロキシデリシン、キサントアンゲロールH、1−(5,6,7,8,8a,10a−ヘキサハイドロ−1,7−ジハイドロキシ−8,8,10a−トリメチル−9H−キサンテン−4−イル)−3−(4−ハイドロキシフェニル)−2−プロペン−1−オン、1−(3,4−ジハイドロ−3,5−ジハイドロキシ−2−(3−イソヘキセニル)−2−メチル−2H−ベンゾピラン−8−イル)−3−(4−ハイドロキシフェニル)−2−プロペン−1−オン、1−[2,3−ジハイドロ−4−ハイドロキシ−2−(1−ハイドロキシ−1,5−ジメチル−4−ヘキセニル)−ベンゾフラン−5−イル]−3−(4−ハイドロキシフェニル)−2−プロペン−1−オン、1−[2,3−ジハイドロ−2−(1−ハイドロキシ−1−メチルエチル)−4−メトキシ−ベンゾフラン−7−イル]−3−(4−ハイドロキシフェニル)−2−プロペン−1−オン、1−[2,4−ジハイドロキシ−3−(6,7−ジハイドロキシ−3,7−ジメチル−2−オクテニル)フェニル]−3−(4−ハイドロキシフェニル)−2−プロペン−1−オン、1−[3−(7−エトキシ−6−ハイドロキシ−3,7−ジメチル−2−オクテニル)−2,4−ジハイドロキシフェニル]−3−(4−ハイドロキシフェニル)−2−プロペン−1−オン、1−[3−(2,5−エポキシ−2,6,6−トリメチル−シクロヘキシルメチル)−2−ハイドロキシ−4−メトキシフェニル]−3−(4−ハイドロキシフェニル)−2−プロペン−1−オン、1−[2−ハイドロキシ−3−(7−ハイドロペルオキシ−3,7−ジメチル−2,5−オクタジエニル)−4−メトキシフェニル]−3−(4−ハイドロキシフェニル)−2−プロペン−1−オン、1−[2−ハイドロキシ−3−(6−ハイドロペルオキシ−3,7−ジメチル−2,7−オクタジエニル)−4−メトキシフェニル]−3−(4−ハイドロキシフェニル)−2−プロペン−1−オン、1−[2−ハイドロキシ−3−(7−ハイドロキシ−3,7−ジメチル−2,5−オクタジエニル)−4−メトキシフェニル]−3−(4−ハイドロキシフェニル)−2−プロペン−1−オン、キサントアンゲロールG、キサントアンゲロールF、レスペオール、イソババカルコン、キサントフモール、4,2’−ジハイドロキシ−4’−メトキシカルコン、4,2’−ジハイドロキシ−3’−メチル−4’−メトキシカルコン、ババカルコン、4−テトラハイドロピラニルオキシ−2’−ハイドロキシ−3’−プレニル−4’−メトキシカルコン、3,4,2’−トリハイドロキシ−3’−プレニル−4’−メトキシカルコン、4,2’−ジアセトキシ−3’−プレニル−4’−メトキシカルコン、4,4’−ジメトキシ−2’−ハイドロキシ−3’−プレニルカルコン、3,4−ジハイドロキシ−2’,4’−ジクロロカルコン、4,2’−ジハイドロキシ−3’−(3−メチルブチル)−4’−メトキシカルコン、4,4’,6’−トリメトキシ−2’−ハイドロキシ−3’−プレニルカルコン、4,2’−ジハイドロキシ−3’−プレニル−4’−エトキシカルコン、4,2’−ジハイドロキシ−3’−ゲラニル−4’−エトキシカルコン、4,2’−ジハイドロキシ−3’−ファルネシル−4’−メトキシカルコン、4,2’−ジハイドロキシ−3’−ベンジル−4’−メトキシカルコン、4,2’,4’−トリハイドロキシ−3’−ベンジルカルコン、4,2’,4’−トリハイドロキシ−3’−ファルネシルカルコン、4,2’,4’−トリアセトキシ−3’−ゲラニルカルコン、4,2’−ジアセトキシ−3’−ゲラニル−4’−メトキシカルコン、2’−アセトキシ−3’−ゲラニル−4−ハイドロキシ−4’−メトキシカルコン、2,2’−ジハイドロキシ−3,3’−ジプレニル−4,4’−ジメトキシカルコン、4,2’−ジハイドロキシ−3’−ゲラニル−4’−ベンジルオキシカルコン、4−クロロ−2’,4’−ジハイドロキシ−3’−ゲラニルカルコン、4−クロロ−2’,4’−ジハイドロキシ−3’−プレニルカルコン、3−ニトロ−2’−ハイドロキシ−3’−プレニル−4’−メトキシカルコン、4−ハイドロキシ−2’−ベンジルオキシ−3’−プレニル−4’−メトキシカルコン、4−アセトキシ−2’−ハイドロキシ−3’−プレニル−4’−メトキシカルコン、4−クロロ−2’−アセトキシ−3’−プレニル−4’−メトキシカルコン、4−クロロ−2’−アセトキシ−3’−ゲラニル−4’−メトキシカルコン、3,4,2’−トリハイドロキシカルコン、3,4,2’,5’−テトラハイドロキシカルコン、カルコン、4−クロロ−2’−ベンジルオキシカルコン、キサントアンゲロールB、キサントアンゲロールC、キサントアンゲロールD、キサントアンゲロールEおよびババクロマノールからなる群より選択される少なくとも1つの化合物が例示される。
本発明の第1の発明において、上記一般式(化1)で表される化合物の誘導体としては、4’−O−ゲラニルナリンゲニン、イソババチン、プロストラトールF、8−ゲラニル−4’−ハイドロキシ−7−メトキシフラバノン、1−(2−ハイドロキシ−3−(3−メチルブチル)−4−メトキシフェニル)−3−(4−ハイドロキシフェニル)−プロパン−1−オン、7−メトキシ−8−プレニル−4’−ハイドロキシフラバノン、1−アダマンチル−3−(3,4−ジハイドロキシフェニル)−2−プロペン−1−オン、1−アダマンチル−3−ハイドロキシ−4−(3,4−ジハイドロキシフェニル)−ブタン−1−オン、および1−アダマンチル−4−(3,4−ジハイドロキシフェニル)−3−ブテン−1−オンからなる群より選択される少なくとも1つの化合物が例示される。
本発明の第1の発明において、上記一般式(化5)で表される化合物としては、下記一般式(化8)で表される化合物が例示される。
(式中、R’’’’’1は水酸基、メチル基またはベンジルオキシ基を示し、R’’’’’2およびR’’’’’4は同じであっても異なっていても良く、水素原子、水酸基、メチル基、メトキシ基、エトキシ基、プレニル基、メチルブチル基、プレニルオキシ基、ゲラニル基、ファルネシル基、ベンジル基、ベンジルオキシ基またはテトラハイドロピラニルオキシ基を示す。R’’’’’3は水素原子、水酸基、メトキシ基、エトキシ基、アセトキシ基、テトラハイドロピラニルオキシ基、ベンジルオキシ基またはプレニルオキシ基を示す。)
本発明の第1の発明において、上記一般式(化1)で表される化合物としてはまた、2’,4’−ジハイドロキシ−5’−プレニルアセトフェノン、2’−ハイドロキシ−4’−メトキシ−5’−プレニルアセトフェノン、2’−ハイドロキシ−3’−プレニル−4’−メトキシアセトフェノン、2’−ハイドロキシ−3’−メチル−4’−メトキシアセトフェノン、2’,4’−ジハイドロキシ−3’−ゲラニルアセトフェノン、2’−ハイドロキシ−3’−ゲラニル−4’−メトキシアセトフェノン、2’−ハイドロキシ−3’−(3−メチルブチル)−4’−メトキシアセトフェノン、2’−ハイドロキシ−3’−プレニル−4’−テトラハイドロピラニルオキシアセトフェノン、2’−ハイドロキシ−3’−ゲラニル−4’−テトラハイドロピラニルオキシアセトフェノン、2’−ハイドロキシ−3’−プレニル−4’−エトキシアセトフェノン、2’−ハイドロキシ−3’−ゲラニル−4’−エトキシアセトフェノン、2’,4’−ジハイドロキシ−3’−ファルネシルアセトフェノン、2’−ハイドロキシ−3’−ファルネシル−4’−メトキシアセトフェノン、2’,4’−ジハイドロキシ−3’−ベンジルアセトフェノン、2’−ハイドロキシ−3’−ベンジル−4’−メトキシアセトフェノン、2’−メチル−4’−プレニルオキシアセトフェノン、2’−ベンジルオキシアセトフェノンおよび2’−ハイドロキシ−3’−ゲラニル−4’−ベンジルオキシアセトフェノンからなる群より選択される少なくとも1つの化合物が例示される。
本発明の第1の発明において、上記一般式(化1)で表される化合物としては、当該一般式中、X0が水素原子、2−(2−フリル)ビニル基、2−(2−チエニル)ビニル基、4−フェニル−1,3−ブタジエニル基、または4−メチル−1,3−ペンタジエニル基であって、R1が水酸基、R2が水素原子またはプレニル基、R3がメトキシ基、R4およびR5が水素原子である化合物が例示される。
本発明の第1の発明において、上記一般式(化1)で表される化合物としてはまた、1−(2−ハイドロキシ−4−メトキシ−3−プレニルフェニル)−3−(2−チエニル)−2−プロペン−1−オン、1−(2−ハイドロキシ−4−メトキシ−3−プレニルフェニル)−5−フェニル−2,4−ペンタジエン−1−オン、3−(2−フリル)−1−(2−ハイドロキシ−3−プレニル−4−メトキシフェニル)−2−プロペン−1−オン、2−ハイドロキシ−3−プレニル−4−メトキシベンズアルデヒド、1−(2−ハイドロキシ−3−プレニル−4−メトキシフェニル)−5−メチル−2,4−ヘキサジエン−1−オンおよび2−ハイドロキシ−4−メトキシベンズアルデヒドからなる群より選択される少なくとも1つの化合物が例示される。
本発明の第1の発明において、上記一般式(化1)で表される化合物の誘導体としてはまた、2−(2−フリル)−3−(2−フリルメチレン)−2,3−ジハイドロ−7−メトキシ−8−プレニル−4H−1−ベンゾピラン−4−オンが例示される。
本発明の第1の発明において、上記一般式(化2)で表される化合物としては、下記一般式(化9)で表される化合物が例示される。
(式中、R’’’’’’1およびR’’’’’’2は同じであっても異なっていても良く、水素原子、水酸基、アセトキシ基、またはアンゲロイルオキシ基を示す。)
本発明の第1の発明において、上記一般式(化2)で表される化合物としては、3’−アセトキシ−4’−アンゲロイルオキシ−3’,4’−ジハイドロセセリン、3’−アンゲロイルオキシ−3’,4’−ジハイドロセセリン、3’−アンゲロイルオキシ−4’−ハイドロキシ−3’,4’−ジハイドロセセリンおよびキサントトキシンからなる群より選択される少なくとも1つの化合物が例示される。
本発明の第1の発明において、上記一般式(化3)で表される化合物としては、セダノライドおよび/またはn−ブチリデンフタリドが例示される。
本発明の第2〜5の発明は、それぞれ本発明の第1の発明の有効成分を含有することを特徴とするインスリン様作用剤、インスリン量またはインスリン応答の変調を伴う疾患の治療用又は予防用の食品、飲料又は飼料、細胞へのグルコース取り込み促進剤、脂肪細胞への分化誘導剤に関する。
本発明の第6の発明は、下記式(化10)〜(化44)で表される化合物又はそれらの塩に関する。
本発明は、インスリン量またはインスリン応答の変調を伴う疾患の治療用又は予防用の医薬、食品、飲料又は飼料を提供する。該医薬は糖尿病または肥満症等のインスリン量またはインスリン応答の変調を伴う疾患の治療剤又は予防剤として有用である。また、該食品又は飲料によれば、日常の飲食品として摂取することにより、インスリン量またはインスリン応答の変調を伴う疾患の症状改善等が可能となる。従って、本発明の飲食品は機能性飲食品であると言え、そのインスリン様作用により、生体の恒常性の維持にとって有効である。また、本発明の飼料も同様な効果を発揮し得る。
本発明により提供される医薬、食品、飲料又は飼料等は、前記一般式(化1)で表される化合物、前記一般式(化2)で表される化合物、前記一般式(化3)で表される化合物、それらの誘導体、および薬理学的に許容されるそれらの塩からなる群より選択される少なくとも1つの化合物を有効成分とする。以下に述べるような本発明の所望の効果の発現は、それらの有効成分が発揮するインスリン様作用に基づくものである。
本発明においてインスリン様作用とは、インスリンの有する生理活性のうち、少なくとも1つを示すものであれば特に限定はなく、例えば、細胞における糖、アミノ酸の取り込み促進、グリコーゲン、タンパク質合成及び分解抑制などの代謝調節作用のうち少なくとも1つが例示される。また、インスリン様作用の有無については、後述の実施例82又は83に記載の方法により簡便に測定することができる。本発明の有効成分はインスリン様作用を有することから、治療上または予防上、インスリンの使用が有効であるあらゆる疾患に対し治療効果または予防効果を発揮し得る。
本明細書においてハロゲン基としては、特に限定されるものではないが、例えばフルオロ基、クロロ基、ブロモ基、ヨード基、ヨードシル基、ヨージル基、ジクロロヨード基が挙げられる。
エステル化もしくはエーテル化されていても良い水酸基としては、特に限定されるものではないが、例えば、水酸基、メトキシ基、エトキシ基、ベンジルオキシ基、アセトキシ基、テトラハイドロピラニルオキシ基、アンゲロイルオキシ基、プレニルオキシ基、ゲラニルオキシ基、ファルネシルオキシ基が挙げられる。
アシル基としては、特に限定されるものではないが、例えば、アルデヒド基、カルボキシメチル基、カルボキシル基、アセチル基、アロイル基等が挙げられる。
脂肪族基とは、任意の官能基(置換基を含む)が付加していてもよい、飽和もしくは不飽和の直鎖、分枝鎖もしくは環状の炭化水素基をいう。ここで炭化水素基としては、特に限定はないが、好適には炭素数が1〜30の直鎖状アルキル基、分枝状アルキル基、直鎖状アルケニル基、分枝状アルケニル基、環状アルキル基等の炭化水素基が例示される。さらに、これらの脂肪族基に上記のエステル化もしくはエーテル化されても良い水酸基、ハロゲン基、アシル基、アミノ基、ニトロ基、ハイドロペルオキシ基が付加したものや、分子内にエポキシ構造を含むものも本明細書においては脂肪族基に包含される。
すなわち、本明細書において脂肪族基としては、たとえば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、tert−ペンチル基、エテニル基、アリル基、トランス−1−プロペニル基、シス−1−プロペニル基、メチルブチル基、プレニル基、イソヘキセニル基、ゲラニル基、ファルネシル基、イソプロペニル基、シス−1−メチル−1−プロペニル基、トランス−1−メチル−1−プロペニル基、トランス−1−メチル−1−プロペニル基、トランス−1−エチル−1−プロペニル基、アダマンチル基、4−メチル−1,3−ペンタジエニル基、6,7−ジハイドロキシ−3,7−ジメチル−2−オクテニル基、7−エトキシ−6−ハイドロキシ−3,7−ジメチル−2−オクテニル基、2,5−エポキシ−2,6,6−トリメチル−シクロヘキシルメチル基、7−ハイドロペルオキシ−3,7−ジメチル−2,5−オクタジエニル基、6−ハイドロペルオキシ−3,7−ジメチル−2,7−オクタジエニル基、7−ハイドロキシ−3,7−ジメチル−2,5−オクタジエニル基、6−ハイドロキシ−3,7−ジメチル−2,7−オクタジエニル基、3−メチル−6−オキソ−2−ヘキセニル基、2−ハイドロキシ−3−メチル−3−ブテニル基、2−ハイドロペルオキシ−3−メチル−3−ブテニル基、1−ハイドロキシ−1,5−ジメチル−4−ヘキセニル基、1−ハイドロキシ−1−メチルエチル基が例示される。
なお、前記一般式(化1)中のX0に例示される脂肪族基としては、好適にはメチル基、4−メチル−1,3−ペンタジエニル基が挙げられる。
また、前記一般式(化6)における、炭素数が5〜15の脂肪族基としては、メチルブチル基、プレニル基、ゲラニル基、ファルネシル基、6,7−ジハイドロキシ−3,7−ジメチル−2−オクテニル基、7−エトキシ−6−ハイドロキシ−3,7−ジメチル−2−オクテニル基、2,5−エポキシ−2,6,6−トリメチル−シクロヘキシルメチル基、7−ハイドロペルオキシ−3,7−ジメチル−2,5−オクタジエニル基、6−ハイドロペルオキシ−3,7−ジメチル−2,7−オクタジエニル基、7−ハイドロキシ−3,7−ジメチル−2,5−オクタジエニル基、6−ハイドロキシ−3,7−ジメチル−2,7−オクタジエニル基、3−メチル−6−オキソ−2−ヘキセニル基、2−ハイドロキシ−3−メチル−3−ブテニル基、2−ハイドロペルオキシ−3−メチル−3−ブテニル基が例示される。
また、芳香族基としては、たとえば、フェニル基、フリル基、チエニル基、ナフチル基、ビフェニル基の他、ピロリル基、ピリジル基、インドリル基、イミダゾリル基、トリル基、キシリル基などが挙げられる。また、これらの芳香族基にエステル化もしくはエーテル化されていても良い水酸基やハロゲン基、アシル基、アミノ基、ニトロ基、ハイドロペルオキシ基が付加したものも本明細書においては芳香族基に包含される。
芳香脂肪族基の好適な例としては、炭素数が1〜20である飽和もしくは不飽和の直鎖もしくは分枝鎖の炭化水素基を有する芳香脂肪族基が例示され、例えばアルキル基の炭素数が1〜20であるフェニルアルキル基(例、ベンジル基、フェネチル基)、2−フェニルビニル基、2−(4−ハイドロキシフェニル)ビニル基、2−(2−フリル)ビニル基、2−(2−チエニル)ビニル基、4−フェニル−1,3−ブタジエニル基、スチリル基、シンナミル基などが挙げられる。また、これらの芳香脂肪族基にエステル化もしくはエーテル化されていても良い水酸基やハロゲン基、アシル基、ニトロ基、アミノ基、ハイドロペルオキシ基が付加したものも本明細書においては芳香脂肪族基に包含される。
なお、前記一般式(化1)中のX0に例示される芳香脂肪族基としては、好適には2−フェニルビニル基を構造中に含むものや、2−(2−フリル)ビニル基、2−(2−チエニル)ビニル基、4−フェニル−1,3−ブタジエニル基が挙げられる。
糖残基を構成する糖としては、たとえば、グルコース、スレオース、リボース、アピオース、アロース、ラムノース、アラビノピラノース、リブロース、キシロース、ガラクトース、3,6−アンハイドロガラクトース、マンノース、タロース、フコース、フルクトース、グルクロン酸、ガラクツロン酸等の単糖、ゲンチオビオース、ネオヘスペリドース、ルチノース、アガロビオース、イソマルトース、スクロース、キシロビオース、ニゲロース、マルトース、ラクトース等の二糖、アガロース、フコイダン、デンプン等の多糖由来のオリゴ糖、およびアガロース、フコイダン、デンプン等の多糖等が挙げられる。また、糖残基としては、糖がO−、N−、S−、またはC−グリコシド結合した化合物の他に、糖の還元末端以外の炭素とC−C結合により結合した化合物をも含む。また、これらの糖残基にエステル化もしくはエーテル化されていても良い水酸基や、ハロゲン基、アシル基、ニトロ基、アミノ酸、ハイドロペルオキシ基、硫酸基、リン酸基等が付加したものも本明細書においては糖残基に包含される。
なお、本明細書において、一般式の説明における「可能な範囲で」とは天然に存在し得るか、または人工的に合成可能な範囲であることを意味する。
本発明の有効成分である、前記一般式(化1)で表される化合物、前記一般式(化2)で表される化合物、または前記一般式(化3)で表される化合物の誘導体とは、インスリン様作用を有し、かつそれらの化合物から合成され得る、もしくはそれらの化合物の類縁体であって、好適にはそれらの化合物の構造の一部が置換、欠失等により修飾を受けたものであり、以下に述べるような各種の誘導体が含まれる。
本発明の前記一般式(化1)で表される化合物の一態様である、上記一般式(化4)で表される化合物はカルコン類化合物である。本発明において、カルコン類化合物としては、上記一般式(化6)で表される化合物が例示される。上記一般式(化6)の式中において、特に好適には、R’’’’1は水酸基、メトキシ基、アセトキシ基、ハロゲン基、ベンジルオキシ基又は水素原子が例示され、R’’’’2は、炭素数が5〜15の脂肪族基、水素原子、メチル基、又はベンジル基が例示され、R’’’’3は、水酸基、メトキシ基、ハロゲン基、エトキシ基、アセトキシ基、ベンジルオキシ基又は水素原子が例示され、R’’’’4は水素原子、プレニル基又は水酸基が例示され、R’’’’5は水素原子、水酸基又はメトキシ基が例示され、R’’’’6、R’’’’7およびR’’’’8は同じであっても異なっていても良く、水素原子又は水酸基が例示され、R’’’’9は水素原子、水酸基、プレニル基又はニトロ基が例示され、R’’’’10は水酸基、水素原子、テトラハイドロピラニルオキシ基、アセトキシ基、メトキシ基、ゲラニルオキシ基又はハロゲン基が例示される。ただし、R’’’’3、R’’’’9、およびR’’’’10が共に水酸基である場合を除く。また、R’’’’1とR’’’’2、又はR’’’’2とR’’’’3は共に下記式(化7)で表される環構造を形成しても良い。
(式中、WおよびZは炭素原子または酸素原子を示し、Xは炭素原子を示し、Yは0または1つの炭素原子を示す。点線は単結合または二重結合を示す。上記A環は5員環または6員環を示す。
A環が5員環を示す場合、R’’’’1がWを構成し、R’’’’2がZを構成するか、もしくはR’’’’2がWを構成し、R’’’’3がZを構成する。ここで、R’’’’1がWを構成し、R’’’’2がZを構成する場合、Wは酸素原子を示し、W−X結合は単結合を示し、XおよびZは炭素原子を示し、Yは存在しない。さらにこの場合、Xには1−ハイドロキシ−1−メチルエチル基が結合する。また、R’’’’2がWを構成し、R’’’’3がZを構成する場合、Wは炭素原子を示し、W−X結合は単結合を示し、Xは炭素原子を示し、Yは存在せず、Zは酸素原子を示す。さらにこの場合、Xには1−ハイドロキシ−1,5−ジメチル−4−ヘキセニル基が結合する。
Aが6員環を示す場合、R’’’’1がWを構成し、R’’’’2がZを構成するか、もしくはR’’’’2がWを構成し、R’’’’3がZを構成する。ここで、R’’’’1がWを構成し、R’’’’2がZを構成する場合、Wは酸素原子を示し、W−X結合は単結合を示し、X、Y及びZは共に炭素原子を示す。さらにこの場合、XおよびYには水素原子、水酸基、メチル基およびイソヘキセニル基のいずれか1つ以上が結合するか、もしくはXとYが共にハイドロキシジメチルシクロヘキサン環を形成し、かつXにはメチル基が結合する。また、R’’’’2がWを構成し、R’’’’3がZを構成する場合、W、XおよびYは炭素原子を示し、W−X結合は二重結合を示し、Zは酸素原子を示す。さらにこの場合、Yにはメチル基およびイソヘキセニル基が結合する。)
A環が5員環を示す場合、R’’’’1がWを構成し、R’’’’2がZを構成するか、もしくはR’’’’2がWを構成し、R’’’’3がZを構成する。ここで、R’’’’1がWを構成し、R’’’’2がZを構成する場合、Wは酸素原子を示し、W−X結合は単結合を示し、XおよびZは炭素原子を示し、Yは存在しない。さらにこの場合、Xには1−ハイドロキシ−1−メチルエチル基が結合する。また、R’’’’2がWを構成し、R’’’’3がZを構成する場合、Wは炭素原子を示し、W−X結合は単結合を示し、Xは炭素原子を示し、Yは存在せず、Zは酸素原子を示す。さらにこの場合、Xには1−ハイドロキシ−1,5−ジメチル−4−ヘキセニル基が結合する。
Aが6員環を示す場合、R’’’’1がWを構成し、R’’’’2がZを構成するか、もしくはR’’’’2がWを構成し、R’’’’3がZを構成する。ここで、R’’’’1がWを構成し、R’’’’2がZを構成する場合、Wは酸素原子を示し、W−X結合は単結合を示し、X、Y及びZは共に炭素原子を示す。さらにこの場合、XおよびYには水素原子、水酸基、メチル基およびイソヘキセニル基のいずれか1つ以上が結合するか、もしくはXとYが共にハイドロキシジメチルシクロヘキサン環を形成し、かつXにはメチル基が結合する。また、R’’’’2がWを構成し、R’’’’3がZを構成する場合、W、XおよびYは炭素原子を示し、W−X結合は二重結合を示し、Zは酸素原子を示す。さらにこの場合、Yにはメチル基およびイソヘキセニル基が結合する。)
また、本発明において使用されるカルコン類化合物としては、特に好適にはキサントアンゲロール、4−ハイドロキシデリシン、キサントアンゲロールH、1−(5,6,7,8,8a,10a−ヘキサハイドロ−1,7−ジハイドロキシ−8,8,10a−トリメチル−9H−キサンテン−4−イル)−3−(4−ハイドロキシフェニル)−2−プロペン−1−オン(TB1)、1−(3,4−ジハイドロ−3,5−ジハイドロキシ−2−(3−イソヘキセニル)−2−メチル−2H−ベンゾピラン−8−イル)−3−(4−ハイドロキシフェニル)−2−プロペン−1−オン(TB2)、1−[2,3−ジハイドロ−4−ハイドロキシ−2−(1−ハイドロキシ−1,5−ジメチル−4−ヘキセニル)−ベンゾフラン−5−イル]−3−(4−ハイドロキシフェニル)−2−プロペン−1−オン(TB3)、1−[2,3−ジハイドロ−2−(1−ハイドロキシ−1−メチルエチル)−4−メトキシ−ベンゾフラン−7−イル]−3−(4−ハイドロキシフェニル)−2−プロペン−1−オン(TB4)、1−[2,4−ジハイドロキシ−3−(6,7−ジハイドロキシ−3,7−ジメチル−2−オクテニル)フェニル]−3−(4−ハイドロキシフェニル)−2−プロペン−1−オン(TB5)、1−[3−(7−エトキシ−6−ハイドロキシ−3,7−ジメチル−2−オクテニル)−2,4−ジハイドロキシフェニル]−3−(4−ハイドロキシフェニル)−2−プロペン−1−オン(TB6)、1−[3−(2,5−エポキシ−2,6,6−トリメチル−シクロヘキシルメチル)−2−ハイドロキシ−4−メトキシフェニル]−3−(4−ハイドロキシフェニル)−2−プロペン−1−オン(TB7)、1−[2−ハイドロキシ−3−(7−ハイドロペルオキシ−3,7−ジメチル−2,5−オクタジエニル)−4−メトキシフェニル]−3−(4−ハイドロキシフェニル)−2−プロペン−1−オン(TB8)、1−[2−ハイドロキシ−3−(6−ハイドロペルオキシ−3,7−ジメチル−2,7−オクタジエニル)−4−メトキシフェニル]−3−(4−ハイドロキシフェニル)−2−プロペン−1−オン(TB9)、1−[2−ハイドロキシ−3−(7−ハイドロキシ−3,7−ジメチル−2,5−オクタジエニル)−4−メトキシフェニル]−3−(4−ハイドロキシフェニル)−2−プロペン−1−オン(C081)、キサントアンゲロールG、キサントアンゲロールF、レスペオール、イソババカルコン、キサントフモール、4,2’−ジハイドロキシ−4’−メトキシカルコン(C020)、4,2’−ジハイドロキシ−3’−メチル−4’−メトキシカルコン(C023)、ババカルコン、4−テトラハイドロピラニルオキシ−2’−ハイドロキシ−3’−プレニル−4’−メトキシカルコン(C030)、3,4,2’−トリハイドロキシ−3’−プレニル−4’−メトキシカルコン(C031)、4,2’−ジアセトキシ−3’−プレニル−4’−メトキシカルコン(C032)、4,4’−ジメトキシ−2’−ハイドロキシ−3’−プレニルカルコン(C035)、3,4−ジハイドロキシ−2’,4’−ジクロロカルコン(C011)、4,2’−ジハイドロキシ−3’−(3−メチルブチル)−4’−メトキシカルコン(C043)、4,4’,6’−トリメトキシ−2’−ハイドロキシ−3’−プレニルカルコン(C046)、4,2’−ジハイドロキシ−3’−プレニル−4’−エトキシカルコン(C049)、4,2’−ジハイドロキシ−3’−ゲラニル−4’−エトキシカルコン(C050)、4,2’−ジハイドロキシ−3’−ファルネシル−4’−メトキシカルコン(C053)、4,2’−ジハイドロキシ−3’−ベンジル−4’−メトキシカルコン(C056)、4,2’,4’−トリハイドロキシ−3’−ベンジルカルコン(C057)、4,2’,4’−トリハイドロキシ−3’−ファルネシルカルコン(C058)、4,2’,4’−トリアセトキシ−3’−ゲラニルカルコン(C061)、4,2’−ジアセトキシ−3’−ゲラニル−4’−メトキシカルコン(C064−1)、2’−アセトキシ−3’−ゲラニル−4−ハイドロキシ−4’−メトキシカルコン(C064−2)、4−クロロ−2’−ベンジルオキシカルコン(C066)、2,2’−ジハイドロキシ−3,3’−ジプレニル−4,4’−ジメトキシカルコン(C072)、4,2’−ジハイドロキシ−3’−ゲラニル−4’−ベンジルオキシカルコン(C073)、4−クロロ−2’,4’−ジハイドロキシ−3’−ゲラニルカルコン(C074)、4−クロロ−2’,4’−ジハイドロキシ−3’−プレニルカルコン(C075)、3−ニトロ−2’−ハイドロキシ−3’−プレニル−4’−メトキシカルコン、(C076)、4−ハイドロキシ−2’−ベンジルオキシ−3’−プレニル−4’−メトキシカルコン(C077)、4−アセトキシ−2’−ハイドロキシ−3’−プレニル−4’−メトキシカルコン(C078)、4−クロロ−2’−アセトキシ−3’−プレニル−4’−メトキシカルコン(C079)、4−クロロ−2’−アセトキシ−3’−ゲラニル−4’−メトキシカルコン(C080)、3,4,2’−トリハイドロキシカルコン(C005)、3,4,2’,5’−テトラハイドロキシカルコン(C006)、カルコン、キサントアンゲロールB、キサントアンゲロールC、キサントアンゲロールD、キサントアンゲロールE及びババクロマノールが例示される。これらの化合物の構造式を表1〜6に示す。表1〜6において、最右列の実施例の記載は、それぞれの化合物の下記実施例で使用されている名称を示す。
なお、本明細書において「Me」とはメチル基を、「MeO」または「OMe」とはメトキシ基を、「EtO」とはエトキシ基を、「OAc」とはアセトキシ基を示す。
本発明に使用されるカルコン類化合物は、市販の化合物を利用できるほか、公知の方法により合成もしくは半合成したり、植物から常法にしたがって抽出し、精製することにより得ることができる。例えば、セリ科植物、例えばアシタバから各種クロマトグラフィー等により分画し、精製することにより得ることができる。
すなわち、例えばキサントアンゲロール、4−ハイドロキシデリシン、キサントアンゲロールH、TB1、TB2、TB3、TB4、TB5、TB6、TB7、TB8、TB9、キサントアンゲロールF、レスペオール、イソババカルコン、キサントアンゲロールB、キサントアンゲロールC、キサントアンゲロールD、キサントアンゲロールE、キサントアンゲロールGを精製する場合は、下記実施例を参照して、アシタバから酢酸エチルを溶媒として抽出を行い、シリカクロマトグラフィーと逆相クロマトグラフィーにより適宜分画し、これらの化合物を精製することができる。また、ホップからキサントフモールを精製する場合は、例えば、ホップから酢酸エチルを溶媒として抽出を行い、シリカクロマトグラフィーにより適宜分画し、キサントフモールを精製することができる。
また、本発明に使用されるカルコン類化合物を合成する場合は、公知の方法により合成すれば良いが、例えば上記の表1〜6に記載のカルコン類化合物を合成する場合は、下記実施例に記載の方法により合成することができる。
また、本発明で使用されるカルコン類化合物としては、上記の表1〜6に記載の化合物の他に、3,2’−ジハイドロキシ−3’−プレニル−4’−メトキシカルコン、α−ハイドロキシ−4−ハイドロキシデリシン、β−ハイドロキシ−4−ハイドロキシデリシン、4−ハイドロキシ−2’,4’−ジメトキシ−3’−プレニルカルコンを使用することもできる。これらの化合物の構造を下記表7に示す。
3,2’−ジハイドロキシ−3’−プレニル−4’−メトキシカルコンは、3−ハイドロキシベンズアルデヒドと2’−ハイドロキシ−3’−プレニル−4’−メトキシアセトフェノンを水酸化バリウム存在下、クライゼン縮合反応することにより製造し、本発明に使用することができる。
α−ハイドロキシ−4−ハイドロキシデリシンは、4−ハイドロキシデリシンを弱アルカリ性の水/ジメチルスルフォキシド中で処理することにより製造することができる。
β−ハイドロキシ−4−ハイドロキシデリシンは、4−ハイドロキシデリシンを弱アルカリ性の水/ジメチルスルフォキシド中で処理することにより製造し、本発明に使用することができる。
4−ハイドロキシ−2’,4’−ジメトキシ−3’−プレニルカルコンは、4−ハイドロキシベンズアルデヒドと2’,4’−ジメトキシ−3’−プレニルアセトフェノンを水酸化バリウム存在下、クライゼン縮合反応することにより製造し、本発明に使用することができる。
また、本発明の有効成分としては、上記式(化4)で表される化合物の誘導体、すなわちカルコン類化合物の誘導体を使用することもできる。カルコン類化合物の誘導体としては、カルコン類化合物から合成され得る、もしくはカルコン類化合物の類縁体であり、本発明の所望の効果を得られるものであれば特に限定はない。例えば、上記式(化4)で表される化合物において、R’’1が水酸基でありR’’7が水素原子である場合、この水酸基と水素原子が縮合することにより得られ得る化合物も本発明においてカルコン類化合物の誘導体として使用することができる。ここでカルコン類化合物としては、好適には上記式(化6)で表される化合物が例示される。このようなカルコン類化合物の誘導体としては、特に限定はないが、例えば4’−O−ゲラニルナリンゲニン、イソババチン、プロストラトールF、8−ゲラニル−4’−ハイドロキシ−7−メトキシフラバノン(C082)、7−メトキシ−8−プレニル−4’−ハイドロキシフラバノン(C034)が例示される。また、その他のカルコン類化合物の誘導体としては、特に限定はないが、例えば1−(2−ハイドロキシ−3−(3−メチルブチル)−4−メトキシフェニル)−3−(4−ハイドロキシフェニル)−プロパン−1−オン(C033)、1−アダマンチル−3−(3,4−ジハイドロキシフェニル)−2−プロペン−1−オン(C013)、1−アダマンチル−3−ハイドロキシ−4−(3,4−ジハイドロキシフェニル)−ブタン−1−オン(C014)及び1−アダマンチル−4−(3,4−ジハイドロキシフェニル)−3−ブテン−1−オン(C015)が使用できる。これらの化合物の構造式を表8、9に示す。表8、9において、最右列の実施例の記載は、それぞれの化合物の下記実施例で使用されている名称を示す。
本発明に使用されるカルコン類化合物の誘導体は、市販の化合物を利用できるほか、公知の方法により合成もしくは半合成したり、植物から常法にしたがって抽出し、精製することにより得ることができる。例えば、セリ科植物、例えばアシタバから各種クロマトグラフィー等により分画し、精製することにより得ることができる。
すなわち、例えば4’−O−ゲラニルナリンゲニン、イソババチン、プロストラトールF、7−メトキシ−8−プレニル−4’−ハイドロキシフラバノン(別名ムンドゥレアフラバノンA)を精製する場合は、下記実施例を参考に、アシタバから酢酸エチルを溶媒として抽出を行い、シリカクロマトグラフィーと逆相クロマトグラフィーにより適宜分画し、これらの化合物を精製することができる。
また、本発明に使用されるカルコン類化合物の誘導体を合成する場合は、公知の方法により合成すれば良いが、例えば上記の表8、9に記載のカルコン類化合物の誘導体を合成する場合は、下記実施例に記載の方法により合成することができる。
また、上記表8、9に記載の化合物の他にカルコン類化合物の誘導体としては、下記式(化45)で表される化合物が本発明に使用できる。
(式中、Ra、Rb、Rcは水素原子、水酸基、メチル基、メトキシ基、アセトキシ基、プレニル基、ゲラニル基又はメチルブチル基を示し、これらのうち少なくとも2つは水素原子以外の官能基を示す。また、Ra、Rb、Rcは異なっていても良く、また水素原子以外であれば同一であってもよい。また、Rd、Reは水素原子又は水酸基を示し、これらのうち少なくとも一方は水素原子を示す。また、Rd及びReは共に水素原子であっても良い。Rf、Rgは水素原子、水酸基又はアセトキシ基のうちのいずれかを示し、これらのうち少なくとも一方は水素原子以外の官能基を示す。また、Rf、Rgは異なっていても良く、また水素原子以外であれば同一であってもよい。)
また、上記一般式(化45)で表される化合物としては、例えば2’,4−ジハイドロキシ−4’−メトキシジハイドロカルコン、2’,4−ジハイドロキシ−4’−メトキシ−3’−メチルジハイドロカルコン、2’,4−ジハイドロキシ−4’−メトキシ−3’−プレニルジハイドロカルコン、2’,3−ジハイドロキシ−4’−メトキシ−3’−プレニルジハイドロカルコン、2’,3,4−トリハイドロキシ−4’−メトキシ−3’−プレニルジハイドロカルコン、2’,4,4’−トリハイドロキシ−3’−プレニルジハイドロカルコン、3’−ゲラニル−2’,4−ジハイドロキシ−4’−メトキシジハイドロカルコン、2’,4−ジアセトキシ−4’−メトキシ−3’−プレニルジハイドロカルコン、α,2’,4−トリハイドロキシ−4’−メトキシ−3’−プレニルジハイドロカルコン、β,2’,4−トリハイドロキシ−4’−メトキシ−3’−プレニルジハイドロカルコン、4−ハイドロキシ−2’,4’−ジメトキシ−3’−プレニルジハイドロカルコンが例示される。これらの化合物の構造式を表10に示す。
2’,4−ジハイドロキシ−4’−メトキシジハイドロカルコンは、前述の4,2’−ジハイドロキシ−4’−メトキシカルコンをパラジウムを触媒として、水素還元することにより製造することができる。
2’,4−ジハイドロキシ−4’−メトキシ−3’−メチルジハイドロカルコンは、4,2’−ジハイドロキシ−3’−メチル−4’−メトキシカルコンをパラジウムを触媒として、水素還元することにより製造することができる。
2’,4−ジハイドロキシ−4’−メトキシ−3’−プレニルジハイドロカルコンは、前述の4−ハイドロキシデリシンをパラジウムを触媒として、水素還元することにより製造することができる。
2’,3−ジハイドロキシ−4’−メトキシ−3’−プレニルジハイドロカルコンは、2’,3−ジハイドロキシ−4’−メトキシ−3’−プレニルカルコンを、パラジウムを触媒として水素還元することにより製造することができる。
2’,3,4−トリハイドロキシ−4’−メトキシ−3’−プレニルジハイドロカルコンは、前述の3,4,2’−トリハイドロキシ−3’−プレニル−4’−メトキシカルコンをパラジウムを触媒として、水素還元することにより製造することができる。
2’,4,4’−トリハイドロキシ−3’−プレニルジハイドロカルコンは、前述のイソババカルコンを、パラジウムを触媒として、水素還元することにより製造することができる。
3’−ゲラニル−2’,4−ジハイドロキシ−4’−メトキシジハイドロカルコンは、前述のキサントアンゲロールFをパラジウムを触媒として、水素還元することすることにより製造することができる。
2’,4−ジアセトキシ−4’−メトキシ−3’−プレニルジハイドロカルコンは、前述の4,2’−ジアセトキシ−3’−プレニル−4’−メトキシカルコンをパラジウムを触媒として、水素還元することにより製造することができる。
α,2’,4−トリハイドロキシ−4’−メトキシ−3’−プレニルジハイドロカルコンは、前述のα−ハイドロキシ−4−ハイドロキシデリシンをパラジウムを触媒として、水素還元することにより製造することができる。
β,2’,4−トリハイドロキシ−4’−メトキシ−3’−プレニルジハイドロカルコンは、前述のβ−ハイドロキシ−4−ハイドロキシデリシンをパラジウムを触媒として、水素還元することにより製造することができる。
4−ハイドロキシ−2’,4’−ジメトキシ−3’−プレニルジハイドロカルコンは、4−ハイドロキシ−2’,4’−ジメトキシ−3’−プレニルカルコンを、パラジウムを触媒として、水素還元することにより製造することができる。
さらに、上記以外のカルコン類化合物の誘導体としては、例えばエステルなど、体内で容易に加水分解し、所望の効果を発揮し得る誘導体(プロドラッグ)を調製可能である。かかるプロドラッグの調製は公知の方法に従えばよい。また、テトラハイドロピラニル基等の保護基を水酸基に付加したものについても本発明で使用される化合物の誘導体に包含される。また、本発明の化合物をほ乳動物に投与して代謝されてできた誘導体も本発明の誘導体に包含される。なお、かかる誘導体は、それらの塩であってもよい。
本発明のカルコン類化合物またはその誘導体の塩としては薬理学的に許容される塩が用いられる。また、前述するようにプロドラッグとして機能し得る当該化合物の誘導体であってもよい。従って、本発明に係るカルコン類化合物とは、本発明の所望の効果が得られ得る限り、その誘導体ならびにそれらの塩も包含するものである。また、カルコン類化合物の光学異性体、ケト−エノール互変異性体、幾何異性体などの各種異性体、各異性体の単離されたものであっても、インスリン様作用を有する限り、全て本発明において使用することができる。
なお、本明細書に記載の化合物の薬理学的に許容される塩としては、例えば、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、有機塩基との塩などが例示される。本発明において使用される薬理学的に許容される塩とは生物に対して実質的に無毒であって、かつインスリン様作用を有する化合物の塩を意味する。当該塩としては、たとえば、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、アンモニウムまたはプロトン化されたベンザチン(N,N′−ジ−ベンジルエチレンジアミン)、コリン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、エチレンジアミン、メグラミン(N−メチルグルカミン)、ベネタミン(N−ベンジルフェネチルアミン)、ピペラジンもしくはトロメタミン(2−アミノ−2−ハイドロキシメチル−1,3−プロパンジオール)等の塩が挙げられる。
本発明において有効成分として使用されるカルコン類化合物としては、セリ科植物、たとえばアシタバから公知の方法で分画することによって得られる当該カルコン類化合物を高濃度に含む画分を使用することもできる。分画手段としては、抽出、分別沈殿、カラムクロマトグラフィー、薄層クロマトグラフィー等が挙げられる。得られた画分の精製を、下記実施例82および83に例示されるとおり、脂肪細胞への分化誘導作用又は細胞へのグルコース取り込み促進作用を指標としてさらに進めることにより、当該カルコン類化合物を単離することもできる。
本発明の前記一般式(化1)の一態様である上記一般式(化5)で表される化合物はアセトフェノン類化合物である。本発明において、アセトフェノン類化合物としては、上記一般式(化8)で表される化合物が例示される。上記一般式(化8)の式中において、特に好適には、R’’’’’1は水酸基、メチル基又はベンジルオキシ基が例示され、R’’’’’2は水素原子、プレニル基、メチル基、ゲラニル基、メチルブチル基、ファルネシル基、またはベンジル基が例示され、R’’’’’3は水素原子、水酸基、メトキシ基、テトラハイドロピラニルオキシ基、エトキシ基、ベンジルオキシ基又はプレニルオキシ基が例示され、R’’’’’4は水素原子又はプレニル基が例示される。
また、本発明において使用されるアセトフェノン類化合物としては、特に好適には2’,4’−ジハイドロキシ−5’−プレニルアセトフェノン(C025)、2’−ハイドロキシ−4’−メトキシ−5’−プレニルアセトフェノン(C027)、2’−ハイドロキシ−3’−プレニル−4’−メトキシアセトフェノン(C026)、2’−ハイドロキシ−3’−メチル−4’−メトキシアセトフェノン(C022)、2’,4’−ジハイドロキシ−3’−ゲラニルアセトフェノン(C036)、2’−ハイドロキシ−3’−ゲラニル−4’−メトキシアセトフェノン(C038)、2’−ハイドロキシ−3’−(3−メチルブチル)−4’−メトキシアセトフェノン(C041)、2’−ハイドロキシ−3’−プレニル−4’−テトラハイドロピラニルオキシアセトフェノン(C044)、2’−ハイドロキシ−3’−ゲラニル−4’−テトラハイドロピラニルオキシアセトフェノン(C045)、2’−ハイドロキシ−3’−プレニル−4’−エトキシアセトフェノン(C047)、2’−ハイドロキシ−3’−ゲラニル−4’−エトキシアセトフェノン(C048)、2’,4’−ジハイドロキシ−3’−ファルネシルアセトフェノン(C051)、2’−ハイドロキシ−3’−ファルネシル−4’−メトキシアセトフェノン(C052)、2’,4’−ジハイドロキシ−3’−ベンジルアセトフェノン(C054)、2’−ハイドロキシ−3’−ベンジル−4’−メトキシアセトフェノン(C055)、2’−メチル−4’−プレニルオキシアセトフェノン(C059)、2’−ベンジルオキシアセトフェノン(C065)又は2’−ハイドロキシ−3’−ゲラニル−4’−ベンジルオキシアセトフェノン(C070)が例示される。これらの化合物の構造式を表11、12に示す。表11、12において、最右列の実施例の記載は、それぞれの化合物の下記実施例で使用されている名称を示す。
本発明に使用されるアセトフェノン類化合物は、市販の化合物を利用できるほか、公知の方法で合成することにより得ることができる。例えば上記の表11、12に記載のアセトフェノン類化合物を合成する場合は、下記実施例に記載の方法により合成することができる。
また、本発明の有効成分としては、上記式(化5)で表される化合物の誘導体、すなわちアセトフェノン類化合物の誘導体を使用することもできる。アセトフェノン類化合物の誘導体としては、アセトフェノン類化合物から合成され得る、もしくはアセトフェノン類化合物の類縁体であり、本発明の所望の効果を得られるものであれば特に限定はない。
本発明に使用されるアセトフェノン類化合物の誘導体は、市販の化合物を利用できるほか、公知の方法により合成して得ることができる。
アセトフェノン類化合物の誘導体としては、例えばエステルなど、体内で容易に加水分解し、所望の効果を発揮し得る誘導体(プロドラッグ)を調製可能である。かかるプロドラッグの調製は公知の方法に従えばよい。また、テトラハイドロピラニル基等の保護基を水酸基に付加したものについても本発明で使用される化合物の誘導体に包含される。また、本発明の化合物をほ乳動物に投与して代謝されてできた誘導体も本発明の誘導体に包含される。なお、かかる誘導体は、それらの塩であってもよい。
また、本発明に使用されるアセトフェノン類化合物またはその誘導体の塩としては前述したカルコン類化合物の塩と同様の塩を使用することができる。また、前述するようにプロドラッグとして機能し得る当該化合物の誘導体であってもよい。従って、本発明に係るアセトフェノン類化合物とは、本発明の所望の効果が得られ得る限り、その誘導体ならびにそれらの塩も包含するものである。また、アセトフェノン類化合物の光学異性体、ケト−エノール互変異性体、幾何異性体などの各種異性体、各異性体の単離されたものであっても、インスリン様作用を有する限り、全て本発明において使用することができる。
本発明において、上記一般式(化1)で表される化合物であって、上記のカルコン類化合物やアセトフェノン類化合物とは異なる化合物も例示される。すなわち、上記式(化1)において、X0が水素原子、2−(2−フリル)ビニル基、2−(2−チエニル)ビニル基、4−フェニル−1,3−ブタジエニル基、4−メチル−1,3−ペンタジエニル基であって、R1が水酸基、R2が水素原子またはプレニル基、R3がメトキシ基、R4およびR5が水素原子である化合物及びそれらの誘導体が本発明において使用される。
当該化合物としては、特に好適には、1−(2−ハイドロキシ−4−メトキシ−3−プレニルフェニル)−3−(2−チエニル)−2−プロペン−1−オン(C−THP)、1−(2−ハイドロキシ−4−メトキシ−3−プレニルフェニル)−5−フェニル−2,4−ペンタジエン−1−オン(C−CIN)、3−(2−フリル)−1−(2−ハイドロキシ−3−プレニル−4−メトキシフェニル)−2−プロペン−1−オン(FUR−1)、2−ハイドロキシ−3−プレニル−4−メトキシベンズアルデヒド(C063)、1−(2−ハイドロキシ−3−プレニル−4−メトキシフェニル)−5−メチル−2,4−ヘキサジエン−1−オン(C069)及び2−ハイドロキシ−4−メトキシベンズアルデヒドが例示される。また、当該化合物の誘導体としては、例えば上記FUR−1の誘導体として、2−(2−フリル)−3−(2−フリルメチレン)−2,3−ジハイドロ−7−メトキシ−8−プレニル−4H−1−ベンゾピラン−4−オン(FUR−2)が例示される。これらの化合物及びその誘導体の構造式を表13に示す。表13において、最右列の実施例の記載はそれぞれの化合物の下記実施例で使用されている名称を示す。
これらの化合物及びその誘導体は市販の化合物を利用できるほか。公知の方法により合成して得ることができる。上記表13に記載の化合物を合成する場合は、下記実施例に記載の方法を参照して合成することができる。
また、当該化合物の誘導体としては、上記の誘導体のほか、例えばエステルなど、体内で容易に加水分解し、所望の効果を発揮し得る誘導体(プロドラッグ)を調製可能である。かかるプロドラッグの調製は公知の方法に従えばよい。また、テトラハイドロピラニル基等の保護基を水酸基に付加したものについても本発明で使用される化合物の誘導体に包含される。また、本発明の化合物をほ乳動物に投与して代謝されてできた誘導体も本発明の誘導体に包含される。なお、かかる誘導体は、それらの塩であってもよい。
また、当該化合物またはその誘導体の塩としては前述したカルコン類化合物の塩と同様の塩を使用することができる。また、前述するようにプロドラッグとして機能し得る当該化合物の誘導体であってもよい。従って、本発明に係る化合物とは、本発明の所望の効果が得られ得る限り、その誘導体ならびにそれらの塩も包含するものである。また、当該化合物の光学異性体、ケト−エノール互変異性体、幾何異性体などの各種異性体、各異性体の単離されたものであっても、インスリン様作用を有する限り、全て本発明において使用することができる。
本発明において、上記一般式(化2)で表される化合物はクマリン類化合物である。本発明において、クマリン類化合物としては、好適には上記一般式(化9)で表される化合物が例示される。上記一般式(化9)の式中において、特に好適には、R’’’’’’1は水素原子、水酸基又はアンゲロイルオキシ基が例示され、R’’’’’’2はアセトキシ基又はアンゲロイルオキシ基が例示される。
また、本発明に使用されるクマリン類化合物としては、特に好適には、3’−アセトキシ−4’−アンゲロイルオキシ−3’,4’−ジハイドロセセリン(クマリン化合物A)、3’−アンゲロイルオキシ−3’,4’−ジハイドロセセリン(クマリン化合物B)、3’−アンゲロイルオキシ−4’−ハイドロキシ−3’,4’−ジハイドロセセリン(クマリン化合物C)又はキサントトキシンが例示される。これらの化合物の構造式を表14に示す。表14において、最右列の実施例の記載は、それぞれの化合物の下記実施例で使用されている名称を示す。
本発明において有効成分として使用されるクマリン類化合物は、市販の化合物を使用できるほか、公知の方法により合成することができる。また、植物から常法にしたがって抽出し、精製することにより得ることもできる。例えば、3’−アセトキシ−4’−アンゲロイルオキシ−3’,4’−ジハイドロセセリン(クマリン化合物A)、3’−アンゲロイルオキシ−3’,4’−ジハイドロセセリン(クマリン化合物B)、3’−アンゲロイルオキシ−4’−ハイドロキシ−3’,4’−ジハイドロセセリン(クマリン化合物C)及びキサントトキシンはいずれもセリ科植物アシタバに含まれているクマリン類化合物である。これらを調製する場合は、下記実施例に記載のとおり、アシタバから酢酸エチルを溶媒として抽出を行い、逆相クロマトグラフィーにより適宜分画し、これらの化合物を精製し、本発明に使用することができる。
クマリン類化合物の誘導体としては、例えばエステルなど、体内で容易に加水分解し、所望の効果を発揮し得る誘導体(プロドラッグ)を調製可能である。かかるプロドラッグの調製は公知の方法に従えばよい。また、テトラハイドロピラニル基等の保護基を水酸基に付加したものについても本発明で使用される化合物の誘導体に包含される。また、本発明の化合物をほ乳動物に投与して代謝されてできた誘導体も本発明の誘導体に包含される。なお、かかる誘導体は、それらの塩であってもよい。
また、本発明に使用されるクマリン類化合物またはその誘導体の塩としては前述したカルコン類化合物の塩と同様の塩を使用することができる。また、前述するようにプロドラッグとして機能し得る当該化合物の誘導体であってもよい。従って、本発明に係るクマリン類化合物とは、本発明の所望の効果が得られ得る限り、その誘導体ならびにそれらの塩も包含するものである。また、クマリン類化合物の光学異性体、ケト−エノール互変異性体、幾何異性体などの各種異性体、各異性体の単離されたものであっても、インスリン様作用を有する限り、全て本発明において使用することができる。
本発明において、上記一般式(化3)で表される化合物はフタリド類化合物である。上記一般式(化3)で表される化合物としては、特に好適には、セダノライド又はn−ブチリデンフタリドが例示される。これらの化合物の構造式を表15に示す。
本発明において有効成分として使用される上記一般式(化3)で表される化合物は、市販の化合物を使用できるほか、公知の方法により合成し、本発明に使用することができる。また、植物から常法にしたがって抽出し、精製することにより得ることもできる。例えば、セダノライドはセリ科植物のセロリに含まれている成分であり、n−ブチリデンフタリドはセリ科植物のトウキやセンキュウに含まれている成分である。これらの化合物はいずれも植物から公知の方法により各種溶媒抽出、各種クロマトグラフィーを行って精製し、本発明に使用することができる。
上記一般式(化3)で表される化合物の誘導体としては、例えばエステルなど、体内で容易に加水分解し、所望の効果を発揮し得る誘導体(プロドラッグ)を調製可能である。かかるプロドラッグの調製は公知の方法に従えばよい。また、テトラハイドロピラニル基等の保護基を水酸基に付加したものについても本発明で使用される化合物の誘導体に包含される。また、本発明の化合物をほ乳動物に投与して代謝されてできた誘導体も本発明の誘導体に包含される。なお、かかる誘導体は、それらの塩であってもよい。
また、本発明に使用される上記一般式(化3)で表される化合物またはその誘導体の塩としては前述したカルコン類化合物の塩と同様の塩を使用することができる。また、前述するようにプロドラッグとして機能し得る当該化合物の誘導体であってもよい。従って、本発明に係る上記一般式(化3)で表される化合物とは、本発明の所望の効果が得られ得る限り、その誘導体ならびにそれらの塩も包含するものである。また、上記一般式(化3)で表される化合物の光学異性体、ケト−エノール互変異性体、幾何異性体などの各種異性体、各異性体の単離されたものであっても、インスリン様作用を有する限り、全て本発明において使用することができる。
本発明は、前記の通りの有効成分を含有してなる医薬、食品、飲料、飼料等の他、本発明の有効成分として使用される後述の実施例でそれぞれ、C082、C023、C030、C031、C041、C043、C044、C045、C047、C048、C049、C050、C052、C053、C056、C057、C058、C059、C061、C064−1、C064−2、C069、C070、C072、C073、C074、C075、C076、C077、C078、C079、C080、C−THP、C−CIN、FUR−1、およびFUR−2と称される新規化合物をも提供する。
なお、本明細書において、上記一般式(化1)、上記一般式(化2)、上記一般式(化3)、それらの誘導体及び薬理学的に許容される塩を本発明の有効成分と称し、本発明の有効成分を含有するインスリン量またはインスリン応答の変調を伴う疾患の治療剤又は予防剤を本発明の治療剤又は予防剤と称することがある。また、該治療剤、予防剤の他、インスリン様作用剤を含めて本発明の医薬という場合がある。
本発明に係る有効成分には、後述するように特に毒性は認められない。また、副作用の発生の心配もない。それゆえ、安全かつ適切に疾患の治療又は予防を行うことができる。従って、当該有効成分を含んでなる本発明の治療剤、予防剤、食品、飲料または飼料は、インスリン量またはインスリン応答の変調を伴う疾患の治療または予防に有効である。
本発明において、インスリン量またはインスリン応答の変調を伴う疾患としては、血中のインスリンレベルの変化、インスリンもしくはインスリン受容体の活性のレベルの変化、インスリン受容体の下流シグナルの異常、及びそれらの組み合わせから選択される因子によって特徴づけられる疾患が挙げられ、例えば、糖尿病、肥満症、高血圧、動脈硬化、コカイン禁断症状、鬱血性心不全、健忘症、心臓血管痙攣、大脳血管痙攣、クロム親和性細胞腫、神経節神経芽腫、ハンチントン病、高脂血症が例示される。糖尿病としては、I型糖尿病、II型糖尿病のいずれもが例示される。また、II型糖尿病としては、インスリンやインスリン分泌促進薬を投与しても治療効果の見られないようなインスリン抵抗性が要因の疾患についても包含される。
インスリン抵抗性の状態においてはインスリンによるインスリンレセプターからの信号が阻害されており、インスリンの持つ多彩な機能が発揮されず、種々の代謝異常が生じる。本発明に使用される有効成分は実施例88〜92、94及び95に記載のとおり、インスリン抵抗性の症状に対してもインスリン様の効果を発揮することができる。すなわち、本発明の予防剤または治療剤を用いることで、インスリン抵抗性が要因の疾患、例えばインスリンやインスリン分泌促進薬を投与しても治療効果の見られないようなII型糖尿病に対しても治療もしくは予防効果を発揮することができる。また、本発明の有効成分は、血中インスリン量の低下効果をも発揮し得る。すなわち、本発明の医薬を、治療又は予防にインスリン量の低下を要する疾患の治療又は予防剤として使用することもできる。当該疾患としては、特に限定はないが、高インスリン血症やアルツハイマー病等が例示される。また、インスリン受容体を介する刺激と延命効果については密接な関係があるという報告もあることから(Science,vol.299,P572〜574(2003年);Nature,vol.424,P277〜284(2003年))、本発明の医薬を老化防止剤として使用することもできる。
インスリンは前駆脂肪細胞の脂肪細胞への分化誘導を促進することが知られており、また成熟した脂肪細胞ではグルコースを取り込み、細胞内にトリグリセリドが蓄積されることが知られている(J.Biol.Chem., Vol.253,No.20,P7570〜7578(1978年))。すなわち、この方法を利用して、インスリンの代わりに被験物質を投与し、脂肪細胞への分化や細胞中のトリグリセリド量を測定することで、被験物質のインスリン様作用を測定することができる。
また、インスリンは細胞へのグルコース取り込み促進作用を有することが知られており、成熟した脂肪細胞ではインスリンの作用により細胞内へのグルコースの取り込みが促進されることが知られている(J.Biol.Chem., Vol.253,No.20,P7579−7583(1978年))。すなわち、この方法を利用して、インスリンの代わりに被験物質を投与し、成熟脂肪細胞内へのグルコースの取り込み量を測定することで、被験物質のインスリン様作用を測定することができる。
また、本発明の治療剤又は予防剤の特に好適な形態としては、細胞へのグルコース取り込み促進作用の強い化合物と、脂肪細胞分化誘導作用の強い化合物を併用することができる。具体的には、実施例86、90および91に記載のとおり、4−ハイドロキシデリシンとキサントアンゲロールの併用により、相乗効果を発現することができる。
本発明の治療剤または予防剤としては、本発明に係る前記有効成分を公知の医薬用担体と組み合わせて製剤化したものが挙げられる。本発明の態様においては、有効成分としての塩は薬理学的に許容され得る塩を用いる。また、本発明の治療剤または予防剤としては、前記有効成分を当該有効成分と同じ用途に使用可能な他の成分、例えば、公知のインスリン製剤、インスリン分泌促進剤、インスリン抵抗性改善剤、食後過血糖改善剤、インスリン様作用剤などと配合することもできる。
本発明の治療剤または予防剤の製造は、通常、前記有効成分を薬理学的に許容できる液状または固体状の担体と配合することにより行われ、所望により溶剤、分散剤、乳化剤、緩衝剤、安定剤、賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤等を加えて、錠剤、顆粒剤、散剤、粉末剤、カプセル剤等の固形剤、通常液剤、懸濁剤、乳剤等の液剤とすることができる。また、使用前に適当な担体の添加によって液状となし得る乾燥品や、その他、外用剤とすることもできる。
医薬用担体は、治療剤または予防剤の投与形態および剤型に応じて選択することができる。固体組成物からなる経口剤とする場合は、錠剤、丸剤、カプセル剤、散剤、細粒剤、顆粒剤等とすることができ、たとえば、デンプン、乳糖、白糖、マンニット、カルボキシメチルセルロース、コーンスターチ、無機塩などが利用される。また経口剤の調製に当っては、更に結合剤、崩壊剤、界面活性剤、潤沢剤、流動性促進剤、矯味剤、着色剤、香料などを配合することもできる。たとえば、錠剤または丸剤とする場合は、所望によりショ糖、ゼラチン、ハイドロキシプロピルセルロースなどの糖衣または胃溶性もしくは腸溶性物質のフィルムで被覆してもよい。液体組成物からなる経口剤とする場合は、薬理学的に許容される乳濁剤、溶液剤、懸濁剤、シロップ剤などとすることができ、たとえば、精製水、エタノールなどが担体として利用される。また、さらに所望により湿潤剤、懸濁剤のような補助剤、甘味剤、風味剤、防腐剤などを添加してもよい。
一方、非経口剤とする場合は、常法に従い本発明の前記有効成分を希釈剤としての注射用蒸留水、生理食塩水、ブドウ糖水溶液、注射用植物油、ゴマ油、落花生油、大豆油、トウモロコシ油、プロピレングリコール、ポリエチレングリコールなどに溶解ないし懸濁させ、必要に応じ、殺菌剤、安定剤、等張化剤、無痛化剤などを加えることにより調製することができる。また、固体組成物を製造し、使用前に無菌水または無菌の注射用溶媒に溶解して使用することもできる。
外用剤としては、経皮投与用または経粘膜(口腔内、鼻腔内)投与用の、固体、半固体状または液状の製剤が含まれる。また、座剤なども含まれる。たとえば、乳剤、ローション剤などの乳濁剤、外用チンキ剤、経粘膜投与用液剤などの液状製剤、油性軟膏、親水性軟膏などの軟膏剤、フィルム剤、テープ剤、パップ剤などの経皮投与用または経粘膜投与用の貼付剤などとすることができる。
以上の各種製剤は、それぞれ公知の医薬用担体などを利用して、適宜、常法により製造することができる。また、かかる製剤における有効成分の含有量は、その投与形態、投与方法などを考慮し、好ましくは後述の投与量範囲で当該有効成分を投与できるような量であれば特に限定されるものではない。典型的な製剤中の有効成分の含有量としては、0.1〜100重量%程度である。
本発明の治療剤又は予防剤は、製剤形態に応じた適当な投与経路で投与される。投与方法も特に限定はなく、内用、外用および注射によることができる。注射剤は、たとえば静脈内、筋肉内、皮下、皮内などに投与し得、外用剤では、たとえば、座剤をその適する投与方法により投与すればよい。
本発明の治療剤または予防剤としての投与量は、その製剤形態、投与方法、使用目的および当該治療剤または予防剤の投与対象である患者の年齢、体重、症状によって適宜設定され一定ではない。一般には、製剤中に含有される本発明の有効成分の投与量で、たとえば、成人1日当り0.1μg〜10g/kg体重、好ましくは1μg〜5g/kg体重、さらに好ましくは10μg〜1g/kg体重である。もちろん投与量は、種々の条件によって変動するので、上記投与量より少ない量で十分な場合もあるし、あるいは範囲を超えて必要な場合もある。投与は、所望の投与量範囲内において、1日内において単回で、または数回に分けて行ってもよい。投与期間も特に限定されるものではない。また、本発明の治療剤または予防剤はそのまま経口投与するほか、任意の飲食品に添加して日常的に摂取させることもできる。
また、本発明は前記有効成分を含むインスリン様作用剤を提供することもできる。当該インスリン様作用剤としては、前記有効成分そのものであってもよく、また、前記有効成分を含む組成物であってもよい。本発明の態様においては、有効成分としての塩は薬理学的に許容される塩が用いられる。当該インスリン様作用剤は、たとえば、前記有効成分を当該有効成分と同じ用途に使用可能な他の成分、たとえば、公知のインスリン製剤、インスリン分泌促進剤、インスリン抵抗性改善剤、食後過血糖改善剤、インスリン様作用剤などと配合し、上記治療剤または予防剤の製造方法に準じて通常使用される試薬の形態に製造すればよい。当該インスリン様作用剤における前記有効成分の含有量は、当該インスリン様作用剤の投与方法、使用目的などを考慮し、本発明の所望の効果の発現が得られ得るような量であればよく、特に限定されるものではない。典型的なインスリン様作用剤中の有効成分の含有量としては、0.1〜100重量%程度である。また、当該インスリン様作用剤の使用量も、本発明の所望の効果の発現が得られ得るようであれば特に限定されるものではない。特に、生体に投与して使用する場合には、好ましくは前記治療剤または予防剤における有効成分の投与量範囲内で有効成分を投与できるような量で使用すればよい。インスリン様作用剤は、インスリン量またはインスリン応答の変調を伴う疾患の治療または予防において有用である。また、当該インスリン様作用剤はインスリン量またはインスリン応答の変調を伴う疾患に対する薬物のスクリーニングにも有用である。さらに当該インスリン様作用剤は、インスリンによる細胞への作用メカニズム研究や、その細胞の物理的変化に関する機能研究にも有用である。また、当該インスリン様作用剤は、血清やインスリン製剤のかわりに、もしくはそれらと共に細胞・組織・臓器培養用の培地に添加して使用することもできる。当該培地は血清やインスリン製剤を低減もしくは含まない細胞・組織・臓器培養用の培地として使用するのに非常に有用である。
また、本発明のインスリン様作用剤をヒトに投与することにより、血中インスリン量の低下を期待することができる。すなわち、本発明のインスリン様作用剤を、治療又は予防にインスリン量の低下を要する疾患の治療又は予防剤として使用することもできる。当該疾患としては、特に限定はないが、高インスリン血症やアルツハイマー病等が例示される。また、インスリン受容体を介する刺激と延命効果については密接な関係があるという報告もあることから(Science,vol.299,P572〜574(2003年);Nature,vol.424,P277〜284(2003年))、本発明のインスリン様作用剤を老化防止剤として使用することもできる。
本発明に係る有効成分には、後述するように特に毒性は認められない。また、副作用の発生の心配もない。それゆえ、本発明の医薬等によれば、安全かつ適切にインスリン様作用を発現することができる。従って、当該有効成分を含んでなる本発明の医薬、食品、飲料または飼料は、インスリン量またはインスリン応答の変調を伴う疾患の治療または予防に有効である。
また、本発明は、前記有効成分を含有してなるインスリン量またはインスリン応答の変調を伴う疾患の治療用又は予防用の食品、飲料又は飼料(以下、本発明の食品又は飲料と称することがある)を提供する。本発明の態様においては、有効成分の塩としては、薬理学的に許容される塩が用いられ、また、それと同等の安全性を有する塩が好適に用いられる。本発明の食品、飲料または飼料は、そのインスリン様作用により、インスリン量またはインスリン応答の変調を伴う疾患の症状改善、予防に極めて有用である。さらに、本発明の食品又は飲料は、血糖値を低下させる作用を有する、血糖値低下用の食品又は飲料であり、血糖値が気になる方や体脂肪が気になる方に対して有効な機能性食品又は飲料として有用である。
本発明の食品、飲料または飼料は、抗糖尿病作用を有することが知られている他の物質、たとえば、公知のインスリン様作用物質、インスリン分泌促進作用を有する物質、インスリン抵抗性改善作用を有する物質、食後過血糖改善作用を有する物質などと配合することもできる。たとえば、難消化性デキストリン等と配合することもできる。
なお、本発明の食品、飲料または飼料における「含有」の語は、含有、添加および/または希釈の意を含む。ここで、「含有」とは食品、飲料または飼料中に本発明で使用される有効成分が含まれるという態様を、「添加」とは食品、飲料または飼料の原料に、本発明で使用される有効成分を添加するという態様を、「希釈」とは本発明で使用される有効成分に、食品、飲料または飼料の原料を添加するという態様をいうものである。
本発明の食品、飲料または飼料の製造法に特に限定はない。たとえば、配合、調理、加工などは一般の食品、飲料または飼料のものに従えばよく、それらの製造法により製造することができ、得られた食品、飲料または飼料にインスリン様作用を有する本発明に係る前記有効成分が含有されていれば良い。
本発明の食品または飲料としては特に限定はないが、たとえば、本発明に係る前記有効成分が含有されてなる、穀物加工品(小麦粉加工品、デンプン類加工品、プレミックス加工品、麺類、マカロニ類、パン類、あん類、そば類、麩、ビーフン、はるさめ、包装餅など)、油脂加工品(可塑性油脂、てんぷら油、サラダ油、マヨネーズ類、ドレッシングなど)、大豆加工品(豆腐類、味噌、納豆など)、食肉加工品(ハム、ベーコン、プレスハム、ソーセージなど)、水産製品(冷凍すりみ、かまぼこ、ちくわ、はんぺん、さつま揚げ、つみれ、すじ、魚肉ハム、ソーセージ、かつお節、魚卵加工品、水産缶詰、つくだ煮など)、乳製品(原料乳、クリーム、ヨーグルト、バター、チーズ、練乳、粉乳、アイスクリームなど)、野菜・果実加工品(ペースト類、ジャム類、漬け物類、果実飲料、野菜飲料、ミックス飲料など)、菓子類(チョコレート、ビスケット類、菓子パン類、ケーキ、餅菓子、米菓類など)、アルコール飲料(日本酒、中国酒、ワイン、ウイスキー、焼酎、ウオッカ、ブランデー、ジン、ラム酒、ビール、清涼アルコール飲料、果実酒、リキュールなど)、嗜好飲料(緑茶、紅茶、ウーロン茶、コーヒー、青汁、清涼飲料、乳酸飲料など)、調味料(しょうゆ、ソース、酢、みりんなど)、缶詰・瓶詰め・袋詰め食品(牛飯、釜飯、赤飯、カレー、その他の各種調理済み食品)、半乾燥または濃縮食品(レバーペースト、その他のスプレッド、そば・うどんの汁、濃縮スープ類)、乾燥食品(即席麺類、即席カレー、インスタントコーヒー、粉末ジュース、粉末スープ、即席味噌汁、調理済み食品、調理済み飲料、調理済みスープなど)、冷凍食品(すき焼き、茶碗蒸し、うなぎかば焼き、ハンバーグステーキ、シュウマイ、餃子、各種スティック、フルーツカクテルなど)、固形食品、液体食品(スープなど)、香辛料類などの農産・林産加工品、畜産加工品、水産加工品などが挙げられる。
本発明の食品または飲料は、前記有効成分が単独もしくは複数含有、添加および/または希釈されており、その含有量がインスリン様作用を発現するための必要量に相当するものであれば特にその形状に限定はなく、タブレット状、顆粒状、カプセル状等の形状の経口的に摂取可能な形状物も包含する。
本発明の食品又は飲料中の前記有効成分の含有量は特に限定されず、その官能と活性発現の観点から適宜選択できるが、例えば食品中、好ましくは0.00001重量%以上、より好ましくは0.0001〜10重量%、更に好適には0.0006〜6重量%であり、例えば、飲料中、好ましくは0.00001重量%以上、より好ましくは0.0001〜10重量%、更に好適には0.0006〜6重量%である。また本発明の食品又は飲料は、好ましくは、それらに含有される有効成分が、例えば成人1日当たり0.1μg〜10g/kg体重、好ましくは1μg〜5g/kg体重、さらに好ましくは10μg〜1g/kg体重となるように摂取すればよい。
また、本発明は、前記有効成分を含有、添加および/または希釈してなる、インスリン様作用を有する生物用の飼料(以下、本発明の飼料と称することがある)を提供するものであり、さらに、別の一態様として、前記有効成分を生物に投与することを特徴とする生物の飼育方法をも提供する。また、本発明の別の一態様として、前記有効成分を含有することを特徴とする生物飼育用剤が提供される。
これらの発明において、生物とはたとえば養殖動物、ペット動物などであり、養殖動物としては家畜、実験動物、家禽、魚類、甲殻類または貝類が例示される。飼料としては体調の維持および/または改善用飼料が例示される。生物飼育用剤としては浸漬用剤、飼料添加剤、飲料用添加剤が例示される。
これらの発明によれば、それらを適用する前記例示するような生物において、本発明に使用される前記有効成分のインスリン様作用に基づき、本発明の前記治療剤または予防剤によるのと同様の効果の発現が期待できる。すなわち、当該生物におけるインスリン量またはインスリン応答の変調を伴う疾患の治療または予防効果を有する。
本発明の飼料や生物飼育用剤を用いる場合、前記有効成分は通常、対象生物の体重1kg、1日当たり好ましくは0.01〜2000mg投与される。投与は、たとえば、当該有効成分を、対象生物に供する人工配合飼料の原料中に添加混合しておくか、人工配合飼料の粉末原料と混合した後、その他の原料にさらに添加混合しておくことで行うことができる。また、前記有効成分の飼料中の含有量は特に限定されるものではなく、目的に応じて適宜設定すれば良いが、典型的には、0.001〜15重量%の割合が好適である。生物飼育用剤中の有効成分の含有量も飼料と同程度とすればよい。
本発明の飼料および生物飼育用剤の製造法に特に限定はなく、また配合も一般の飼料に準ずるものであればよく、製造されたものにインスリン様作用を有する本発明に係る前記有効成分が含まれていればよい。
本発明が適用できる生物としては限定はないが、養殖動物としては、ウマ、ウシ、ブタ、ヒツジ、ヤギ、ラクダ、ラマなどの家畜、マウス、ラット、モルモット、ウサギなどの実験動物、ニワトリ、アヒル、七面鳥、駝鳥などの家禽、ペット動物としてはイヌ、ネコなどが挙げられ、広く適用できる。
インスリン様作用を有する本発明に使用される前記有効成分を含んでなる飼料を摂取させること、またはインスリン様作用を有する本発明に使用される前記有効成分の含有液(前記浸漬用剤をプール等に添加して溶解したもの)に対象生物を浸漬することにより、家畜、実験動物、家禽、ペット動物などの体調を良好に維持し、または、改善させたりすることができる。対象生物に対して本発明の有効成分を投与するこれらの態様は本発明における生物の飼育方法の一態様に含まれる。
また、本発明は前記有効成分を含む細胞へのグルコース取り込み促進剤を提供することもできる。当該グルコース取り込み促進剤としては、前記有効成分そのものであってもよく、また、前記有効成分を含む組成物であってもよい。本発明の態様においては、有効成分としての塩は薬理学的に許容される塩が用いられる。当該グルコース取り込み促進剤は、たとえば、前記有効成分を当該有効成分と同じ用途に使用可能な他の成分、たとえば、公知のインスリン製剤、インスリン分泌促進剤、インスリン抵抗性改善剤、食後過血糖改善剤、インスリン様作用剤などと配合し、上記治療剤または予防剤の製造方法に準じて通常使用される試薬の形態に製造すればよい。当該グルコース取り込み促進剤における前記有効成分の含有量は、当該グルコース取り込み促進剤の投与方法、使用目的などを考慮し、本発明の所望の効果の発現が得られ得るような量であればよく、特に限定されるものではない。典型的なグルコース取り込み促進剤中の有効成分の含有量としては、0.1〜100重量%程度である。また、該グルコース取り込み促進剤の使用量も、本発明の所望の効果の発現が得られ得るようであれば特に限定されるものではない。特に、生体に投与して使用する場合には、好ましくは前記治療剤または予防剤における有効成分の投与量範囲内で有効成分を投与できるような量で使用すればよい。当該グルコース取り込み促進剤は、治療又は予防に細胞へのグルコース取り込み促進作用を要する疾患の治療又は予防に有用である。当該疾患としては、例えば上記のインスリン様作用を要する疾患のほか、心臓疾患、特に心筋梗塞、虚血後の心臓損傷等が例示される。また、当該グルコース取り込み促進剤は、細胞によるグルコースの取り込みを促進することから、筋肉細胞においては当該作用が機能することにより、筋肉増強作用、疲労回復作用を誘発することができる。また、当該グルコース取り込み促進剤は、これらの疾患に対する治療又は予防用の食品、飲料又は飼料の製造に使用することもできる。これらの食品、飲料又は飼料については、前述のインスリン様作用を要する疾患の治療用又は予防用の食品、飲料又は飼料に準じて使用することができる。また、当該グルコース取り込み促進剤は上記の治療又は予防に細胞へのグルコース取り込み促進作用を要する疾患に対する薬物のスクリーニングにも有用である。さらに当該グルコース取り込み促進剤は、細胞によるグルコース取り込み作用のメカニズム研究やその細胞の物理的変化等の機能研究にも有用である。
また、本発明は前記有効成分を含む脂肪細胞への分化誘導剤を提供することもできる。当該分化誘導剤が脂肪細胞に分化誘導できる前駆細胞としては、脂肪細胞に分化しうる細胞であれば特に限定はないが、例えば前駆脂肪細胞の他、繊維芽細胞や間葉系幹細胞等が挙げられる。当該分化誘導剤としては、前記有効成分そのものであってもよく、また、前記有効成分を含む組成物であってもよい。本発明の態様においては、有効成分としての塩は薬理学的に許容される塩が用いられる。当該分化誘導剤は、たとえば、前記有効成分を当該有効成分と同じ用途に使用可能な他の成分、たとえば、公知のインスリン製剤、インスリン分泌促進剤、インスリン抵抗性改善剤、食後過血糖改善剤、インスリン様作用剤などと配合し、上記治療剤または予防剤の製造方法に準じて通常使用される試薬の形態に製造すればよい。当該分化誘導剤における前記有効成分の含有量は、当該分化誘導剤の投与方法、使用目的などを考慮し、本発明の所望の効果の発現が得られ得るような量であればよく、特に限定されるものではない。典型的な脂肪細胞への分化誘導剤中の有効成分の含有量としては、0.1〜100重量%程度である。また、当該分化誘導剤の使用量も、本発明の所望の効果の発現が得られ得るようであれば特に限定されるものではない。特に、生体に投与して使用する場合には、好ましくは前記治療剤または予防剤における有効成分の投与量範囲内で有効成分を投与できるような量で使用すればよい。当該分化誘導剤は、治療又は予防に脂肪細胞への分化誘導作用を要する疾患の治療又は予防に有用である。当該疾患としては、例えば上記のインスリン様作用を要する疾患のほか、痛風、脂肪肝、胆石症、月経異常、不妊症等が例示される。また、当該分化誘導剤は、これらの疾患に対する治療又は予防用の食品、飲料又は飼料の製造に使用することもできる。これらの食品、飲料又は飼料については、前述のインスリン様作用を要する疾患の治療用又は予防用の食品、飲料又は飼料に準じて使用することができる。また、当該分化誘導剤は上記の治療又は予防に脂肪細胞への分化誘導を要する疾患に対する薬物のスクリーニングにも有用である。さらに当該分化誘導剤は、脂肪細胞への分化誘導作用のメカニズム研究やその物理的変化等の機能研究にも有用である。
本発明で使用される前記有効成分は、その作用発現にとっての有効量の投与を生体に行っても毒性は認められない。たとえば経口投与の場合、前述の表1〜15に記載の化合物、もしくはこれらの光学活性体又はそれらの塩のいずれかを、それぞれ1g/kg体重でマウスに単回投与しても死亡例は認められない。また、前記有効成分は、ラットへの経口投与において1g/kg体重を経口単回投与しても死亡例は認められない。
以下、実施例を挙げて、本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの記載に何ら限定されるものではない。なお、実施例における%は特に記載がなければすべて容量%を意味する。
実施例1 キサントアンゲロールの調製
(1)明日葉根部の乾燥粉末5kgに15Lのエタノールを加え、室温で30分間抽出を行い、吸引ろ過後、エタノール抽出液と残渣に分けた。残渣に対して同様の抽出を2回行った後、エタノール抽出液を合わせ減圧濃縮し、エタノール抽出濃縮液を得た。
(1)明日葉根部の乾燥粉末5kgに15Lのエタノールを加え、室温で30分間抽出を行い、吸引ろ過後、エタノール抽出液と残渣に分けた。残渣に対して同様の抽出を2回行った後、エタノール抽出液を合わせ減圧濃縮し、エタノール抽出濃縮液を得た。
(2)実施例1−(1)で得られたエタノール抽出濃縮液を2Lの25%エタノール水溶液に溶解し、ついで逆相クロマトグラフィーを用いて分画した。樹脂はコスモシール140 C18−OPN(ナカライテスク社製:400mL)を用い、1Lの30%エタノール水溶液、5Lの40%エタノール水溶液、4Lの75%エタノール水溶液、3Lの100%エタノール水溶液の順に溶出を行った。
(3)実施例1−(2)で得られた75%エタノール水溶液溶出画分を減圧濃縮し、シリカゲル(BW−300SP:富士シリシア化学社製、350mL)に吸着させた。溶出はクロロホルム:ヘキサンの溶媒比を2:1(800mL)、10:4(1800mL)、および酢酸エチル(1400mL)の順に段階的に行った。溶出液はフラクション1から5まで200mLごと、フラクション6は150mL、フラクション7から10は100mLごと、フラクション11から16は200mLごと、フラクション17は1000mLの順に分画した。
(4)実施例1−(3)で得られたフラクションの番号17を減圧濃縮し、シリカゲル(350mL)に吸着させた。溶出はクロロホルム:ヘキサンの溶媒比を10:3(1000mL)、10:1(2100mL)、20:1(1000mL)、酢酸エチル(500mL)の順に段階的に行い、最初の2300mLを溶出の後、100mLごとに分画した。
(5)実施例1−(4)で得られたフラクションの番号4から22を減圧濃縮後、クロロホルムに溶解した。続いてヘキサンによる再結晶を行い、生じた沈殿と上清とを分けた。得られた沈殿を乾燥し、キサントアンゲロールを得た。
実施例2 4−ハイドロキシデリシンの調製
実施例1−(3)で得られたシリカフラクションの番号10から15を集めて減圧濃縮後、クロロホルムに溶解した。続いてヘキサンによる再結晶を行い、生じた沈殿と上清とを分けた。得られた沈殿を乾燥し、4−ハイドロキシデリシンを得た。
実施例1−(3)で得られたシリカフラクションの番号10から15を集めて減圧濃縮後、クロロホルムに溶解した。続いてヘキサンによる再結晶を行い、生じた沈殿と上清とを分けた。得られた沈殿を乾燥し、4−ハイドロキシデリシンを得た。
実施例3 キサントアンゲロールHの調製
(1)実施例1−(2)で得られた40%エタノール水溶液溶出画分を減圧濃縮し、シリカゲル(350mL)に吸着させた。溶出はクロロホルム:メタノールの溶媒比を50:1(960mL)、40:1(520mL)、20:1(1000mL)、10:1(840mL)、5:1(520mL)の順に段階的に行い、溶出液を8mLごとに分画した。
(1)実施例1−(2)で得られた40%エタノール水溶液溶出画分を減圧濃縮し、シリカゲル(350mL)に吸着させた。溶出はクロロホルム:メタノールの溶媒比を50:1(960mL)、40:1(520mL)、20:1(1000mL)、10:1(840mL)、5:1(520mL)の順に段階的に行い、溶出液を8mLごとに分画した。
(2)実施例3−(1)で得られたシリカフラクションの番号142から164を集めて濃縮乾固後、酢酸エチルに溶解した。続いてヘキサンによる再結晶を行い、生じた沈殿と上清とを分けた。得られた沈殿を乾燥し、キサントアンゲロールHを得た。
実施例4 TB1の調製
(1)実施例3−(1)で得られたシリカフラクションの番号303から325を集めて濃縮乾固後、酢酸エチルに溶解した。続いてヘキサンによる再結晶を行い、生じた沈殿を乾燥し黄色物質を得た。
(1)実施例3−(1)で得られたシリカフラクションの番号303から325を集めて濃縮乾固後、酢酸エチルに溶解した。続いてヘキサンによる再結晶を行い、生じた沈殿を乾燥し黄色物質を得た。
(2)実施例4−(1)で得られた黄色物質を核磁気共鳴(NMR)スペクトル装置(AVANCE600型:ブルカ・バイオスピン社製)を用い、各種NMRスペクトルを測定し構造解析した。以下にNMRの帰属の信号を示す。なお、ピークの番号は下記式(化46)のとおりである。
1H−NMR(重ジメチルスルホキシド):δ0.81(3H,s,CH3−7”),1.03(3H,s,CH3−7”),1.24(3H,s,CH3−3”),1.54(1H,m,H−5”),1.61(1H,dd,J=4.8Hz,J=13.2Hz,H−2”),1.71(1H,m,H−5”),1.75(1H,m,H−4”),1.87(1H,m,H−4”),2.34(1H,dd,J=13.2Hz,J=16.8Hz,H−1”),2.67(1H,dd,J=4.8Hz,J=16.8Hz,H−1”),3.27(1H,m,H−6”),4.65(1H,d,J=4.8Hz,OH−6”),6.47(1H,d,J=8.4Hz,H−5’),6.83(2H,d,J=8.4Hz,H−3およびH−5),7.39(1H,d,J=8.4Hz,H−6’),7.42(1H,d,J=15.6Hz,H−β),7.48(1H,d,J=15.6Hz,H−α),7.51(2H,d,J=8.4Hz,H−2およびH−6),9.97(1H,br−s,OH−4),10.22(1H,br−s,OH−4’)
第1図に1H−NMRスペクトルを示す。
13C−NMR(重ジメチルスルホキシド):δ15.3(CH3−7”),18.8(C−1”),20.7(CH3−3”),28.1(CH3−7”),28.9(C−5”),38.3(C−4”),38.9(C−7”),46.4(C−2”),76.8(C−6”),77.9(C−3”),107.7(C−5’),110.4(C−3’),116.8(C−3およびC−5),120.8(C−1’),125.2(C−α)127.1(C−1),130.2(C−6’),130.8(C−2およびC−6),141.2(C−β),154.9(C−2’),160.3(C−4),160.6(C−4’),189.8(C=O)
第2図に13C−NMRスペクトルを示す。
次いで、実施例4−(1)で得られた黄色物質の質量スペクトル(MS)を質量分析計(DX302:日本電子社製)によりFAB−MSの手法で測定した。
FAB−MS:m/z 407(M−H)− メタニトロベンジルアルコールをマトリックスに用いた。
FAB−MS:m/z 407(M−H)− メタニトロベンジルアルコールをマトリックスに用いた。
以上、NMRスペクトル、質量スペクトル解析の結果、実施例4−(1)で得られた黄色物質が1−(5,6,7,8,8a,10a−hexahydro−1,7−dihydroxy−8,8,10a−trimethyl−9H−xanthen−4−yl)−3−(4−hydroxyphenyl)−2−propen−1−one(分子量408、以下TB1と称する)であることを確定した。
実施例5 TB2の調製
(1)実施例3−(1)で得られたシリカフラクションの番号283から302を集めて濃縮乾固後、酢酸エチルに溶解した。続いてヘキサンによる再結晶を行い、生じた沈殿を乾燥し黄色物質を得た。
(1)実施例3−(1)で得られたシリカフラクションの番号283から302を集めて濃縮乾固後、酢酸エチルに溶解した。続いてヘキサンによる再結晶を行い、生じた沈殿を乾燥し黄色物質を得た。
(2)実施例5−(1)で得られた黄色物質のNMRスペクトルと質量スペクトルを実施例4−(2)と同様の方法で測定した。以下にNMRの帰属の信号を示す。なお、ピークの番号は下記式(化47)のとおりである。
1H−NMR(重ジメチルスルホキシド):δ1.20(3H,s,CH3−3”),1.36(3H,s,CH3−7”),1.57(3H,s,CH3−7”),1.68(2H,m,H−4”),2.10(2H,m,H−5”),2.41(1H,dd,J=9.0Hz,J=16.8Hz,H−1”),2.85(1H,dd,J=6.0Hz,J=16.8Hz,H−1”),3.76(1H,m,H−2”),5.01(1H,m,H−6”),5.23(1H,d,J=4.8Hz,OH−2”),6.47(1H,d,J=8.4Hz,H−5’),6.80(2H,d,J=8.4Hz,H−3およびH−5),7.38(1H,d,J=8.4Hz,H−6’),7.44(1H,d,J=15.6Hz,H−β),7.47(1H,d,J=15.6Hz,H−α),7.50(2H,d,J=8.4Hz,H−2およびH−6),9.96(1H,s,OH−4),10.19(1H,s,OH−4’)
第3図に1H−NMRスペクトルを示す。
13C−NMR(重ジメチルスルホキシド):δ18.1(CH3−3”),18.2(CH3−7”),22.1(C−5”),26.3(CH3−7”),27.2(C−1”),38.7(C−4”),66.7(C−2”),80.2(C−3”),107.8(C−5’),109.1(C−3’),116.7(C−3およびC−5),121.0(C−1’),125.1(C−6”),125.1(C−α)127.0(C−1),130.3(C−6’),130.8(C−2およびC−6),131.6(C−7”),141.5(C−β),154.6(C−2’),160.4(C−4),160.4(C−4’),189.9(C=O)
第4図に13C−NMRスペクトルを示す。
FAB−MS:m/z 407(M−H)− メタニトロベンジルアルコールをマトリックスに用いた。
以上、NMRスペクトル、質量スペクトル解析の結果、実施例5−(1)で得られた黄色物質が1−(3,4−dihydro−3,5−dihydroxy−2−(3−isohexenyl)−2−methyl−2H−benzopyran−8−yl)−3−(4−hydroxyphenyl)−2−propen−1−one(分子量408、以下TB2と称する)であることを確定した。
実施例6 TB3の調製
(1)実施例1−(4)で得られたフラクションの番号23,24を減圧濃縮後、クロロホルムに溶解し、ヘキサンによる再結晶を行い黄色物質を得た。
(1)実施例1−(4)で得られたフラクションの番号23,24を減圧濃縮後、クロロホルムに溶解し、ヘキサンによる再結晶を行い黄色物質を得た。
(2)実施例6−(1)で得られた黄色物質のNMRスペクトルと質量スペクトルを実施例4−(2)と同様の方法で測定した。以下にNMRの帰属の信号を示す。なお、ピークの番号は下記式(化48)のとおりである。
1H−NMR(重クロロホルム):δ1.34(3H,s,CH3−3”),1.57(2H,m,H−4”),1.65(3H,s,CH3−7”),1.71(3H,s,CH3−7”),1.79(1H,s,OH−3”),2.11(1H,m,H−5”),2.19(1H,m,H−5”),3.19(2H,d,J=8.7Hz,H−1”),4.82(1H,t,J=8.7Hz,H−2”),5.15(1H,t,J=6.7Hz,H−6”),5.21(1H,s,OH−4),6.44(1H,d,J=8.4Hz,H−5’),6.89(2H,d,J=7.2Hz,H−3およびH−5),7.46(1H,d,J=15.0Hz,H−α),7.58(2H,d,J=7.2Hz,H−2およびH−6),7.80(1H,d,J=8.4Hz,H−6’),7.84(1H,d,J=15.0Hz,H−β),13.51(1H,s,OH−2’)
第5図に1H−NMRスペクトルを示す。
13C−NMR(重クロロホルム):δ18.1(CH3−7”),22.4(C−5”),23.2(CH3−3”),26.1(CH3−7”),27.3(C−1”),37.1(C−4”),74.2(C−3”),91.6(C−2”),102.1(C−5’),114.2(C−3’),115.4(C−1’),116.4(C−3およびC−5),118.6(C−α),124.4(C−6”),128.2(C−1),130.9(C−2およびC−6),132.1(C−6’),132.7(C−7”),144.3(C−β),158.3(C−4),161.9(C−2’),167.0(C−4’),192.5(C=O)
第6図に13C−NMRスペクトルを示す。
FAB−MS:m/z 407(M−H)− メタニトロベンジルアルコールをマトリックスに用いた。
以上、NMRスペクトル、質量スペクトル解析の結果、実施例6−(1)で得られた黄色物質が1−[2,3−dihydro−4−hydroxy−2−(1−hydroxy−1,5−dimethyl−4−hexenyl)−benzofuran−5−yl]−3−(4−hydroxyphenyl)−2−propen−1−one(分子量408,以下TB3と称する)であることを確定した。
実施例7 TB4の調製
(1)実施例3−(1)で得られたシリカフラクションの番号118から132を集めて濃縮乾固して黄色物質を得た。
(1)実施例3−(1)で得られたシリカフラクションの番号118から132を集めて濃縮乾固して黄色物質を得た。
(2)実施例7−(1)で得られた黄色物質のNMRスペクトルと質量スペクトルを実施例4−(2)と同様の方法で測定した。以下にNMRの帰属の信号を示す。なお、ピークの帰属の番号は以下の式(化49)のとおりである。
1H−NMR(重ジメチルスルホキシド):δ1.18(3H,s,CH3−3”),1.28(3H,s,CH3−3”),3.07(2H,m,H−1”),3.87(3H,s,OCH3−4’),4.72(1H,s,OH−3”),4.78(1H,t,J=8.7Hz,H−2”),6.65(1H,d,J=9.0Hz,H−5’),6.82(2H,d,J=8.4Hz,H−3およびH−5),7.57(2H,d,J=8.4Hz,H−2およびH−6),7.59(1H,d,J=15.6Hz,H−β),7.69(1H,d,J=9.0Hz,H−6’),7.81(1H,d,J=15.6Hz,H−α),10.02(1H,s,OH−4)
第7図に1H−NMRスペクトルを示す。
13C−NMR(重ジメチルスルホキシド):δ26.2(CH3−3”),26.8(CH3−3”),27.6(C−1”),56.5(OCH3−4’),70.9(C−3”),91.5(C−2”),105.2(C−5’),115.7(C−3’),116.0(C−1’),116.7(C−3およびC−5),123.8(C−α),127.0(C−1),131.0(C−2およびC−6),131.3(C−6’),142.7(C−β),160.5(C−4’),160.6(C−4),161.8(C−2’),186.5(C=O)
第8図に13C−NMRスペクトルを示す。
FAB−MS:m/z 353(M−H)− メタニトロベンジルアルコールをマトリックスに用いた。
以上、NMRスペクトル、質量スペクトル解析の結果、実施例7−(1)で得られた黄色物質が1−[2,3−dihydro−2−(1−hydroxy−1−methylethyl)−4−methoxybenzofuran−7−yl]−3−(4−hydroxyphenyl)−2−propen−1−one(分子量354、以下TB4と称する)であることを確定した。
実施例8 TB5の調製
(1)実施例3−(1)で得られたシリカフラクションの番号335から349を集めて減圧濃縮後、逆相クロマトグラフィーを用いて分画した。樹脂はコスモシール140 C18−OPN(30mL)を用いた。それぞれ200mLの10%エタノール水溶液、15%エタノール水溶液、20%エタノール水溶液、25%エタノール水溶液、30%エタノール水溶液、500mLの35%エタノール水溶液、200mLの75%エタノール水溶液の順に溶出を行い、100mLごとに溶出液を分画した。
(1)実施例3−(1)で得られたシリカフラクションの番号335から349を集めて減圧濃縮後、逆相クロマトグラフィーを用いて分画した。樹脂はコスモシール140 C18−OPN(30mL)を用いた。それぞれ200mLの10%エタノール水溶液、15%エタノール水溶液、20%エタノール水溶液、25%エタノール水溶液、30%エタノール水溶液、500mLの35%エタノール水溶液、200mLの75%エタノール水溶液の順に溶出を行い、100mLごとに溶出液を分画した。
(2)実施例8―(1)で得られたフラクションの番号6、7を集めて濃縮乾固後、黄色物質を得た。
(3)実施例8−(2)で得られた黄色物質のNMRスペクトルと質量スペクトルを実施例4−(2)と同様の方法で測定した。以下にNMRの帰属の信号を示す。なお、ピークの帰属の番号は以下の式(化50)のとおりである。
1H−NMR(重ジメチルスルホキシド):δ0.96(3H,s,CH3−7”),1.02(3H,s,CH3−7”),1.16(1H,m,H−5”),1.61(1H,m,H−5”),1.73(3H,s,CH3−3”),1.85(1H,m,H−4”),2.15(1H,m,H−4”),3.01(1H,m,H−6”),3.24(1H,m,H−1”),3.31(1H,m,H−1”),4.00(1H,s,OH−7”),4.23(1H,d,J=6.0Hz,OH−6”),5.19(1H,t,J=7.2Hz,H−2”),6.47(1H,d,J=8.4Hz,H−5’),6.84(2H,d,J=8.4Hz,H−3およびH−5),7.75(1H,d,J=5.4Hz,H−α),7.75(1H,d,J=5.4Hz,H−β),7.75(2H,d,J=8.4Hz,H−2およびH−6),8.03(1H,d,J=8.4Hz,H−6’),10.11(1H,s,OH−4),10.55(1H,s,OH−4’),14.00(1H,s,OH−2’)
第9図に1H−NMRスペクトルを示す。
13C−NMR(重ジメチルスルホキシド):δ17.0(CH3−3”),22.1(C−1”),25.4(CH3−7”),27.2(CH3−7”),30.3(C−5”),37.5(C−4”),72.4(C−7”),78.0(C−6”),108.2(C−5’),113.6(C−1’),115.4(C−3’),116.7(C−3およびC−5),118.3(C−α),122.4(C−2”),126.7(C−1),130.7(C−6’),132.0(C−2およびC−6),135.7(C−3”),145.0(C−β),161.1 (C−4),163.2(C−4’),164.4(C−2’),192.6(C=O)
第10図に13C−NMRスペクトルを示す。
FAB−MS:m/z 425(M−H)− メタニトロベンジルアルコールをマトリックスに用いた。
以上、NMRスペクトル、質量スペクトル解析の結果、実施例8−(2)で得られた黄色物質が1−[2,4−dihydroxy−3−(6,7−dihydroxy−3,7−dimethyl−2−octenyl)phenyl]−3−(4−hydroxyphenyl)−2−propen−1−one(分子量426,以下TB5と称する)であることを確定した。
実施例9 TB6の調製
(1)実施例3―(2)で得られた上清の濃縮物をシリカゲル(100mL)に吸着させた。溶出はヘキサン:酢酸エチル=7:5の溶媒を用い、溶出液を8mLごとに分画した。
(1)実施例3―(2)で得られた上清の濃縮物をシリカゲル(100mL)に吸着させた。溶出はヘキサン:酢酸エチル=7:5の溶媒を用い、溶出液を8mLごとに分画した。
(2)実施例9−(1)で得られたシリカフラクションの番号41から51を集めて濃縮乾固して黄色物質を得た。
(3)実施例9−(2)で得られた黄色物質のNMRスペクトルと質量スペクトルを実施例4−(2)と同様の方法で測定した。以下にNMRの帰属の信号を示す。なお、ピークの帰属の番号は以下の式(化51)のとおりである。
1H−NMR(重ジメチルスルホキシド):δ0.96(3H,s,CH3−7”),0.99(3H,t,J=6.9Hz,−O−CH2−CH 3),1.04(3H,s,CH3−7”),1.15(1H,m,H−5”),1.60(1H,m,H−5”),1.72(3H,s,CH3−3”),1.89(1H,m,H−4”),2.13(1H,m,H−4”),3.18(1H,m,H−6”),3.24(2H,m,H−1”),3.29(2H,m,−O−CH 2−CH3),4.27(1H,d,J=6.0Hz,OH−6”),5.20(1H,t,J=6.9Hz,H−2”),6.47(1H,d,J=9.0Hz,H−5’),6.84(2H,d,J=8.4Hz,H−3およびH−5),7.75(1H,d,J=4.8Hz,H−α),7.75(1H,d,J=4.8Hz,H−β),7.75(2H,d,J=8.4Hz,H−2およびH−6),8.31(1H,d,J=9.0Hz,H−6’),10.11(1H,s,OH−4),10.55(1H,s,OH−4’),14.00(1H,s,OH−2’)
第11図に1H−NMRスペクトルを示す。
13C−NMR(重ジメチルスルホキシド):δ17.0(CH3−3”),17.0(−O−CH2−CH3),21.1(CH3−7”),22.1(C−1”),23.3(CH3−7”),29.9(C−5”),37.2(C−4”),56.6(−O−CH2−CH3),75.1(C−6”),77.5(C−7”),108.2(C−5’),113.6(C−1’),115.4(C−3’),116.7(C−3およびC−5),118.3(C−α),122.7(C−2”),126.7(C−1),130.6(C−6’),132.0(C−2およびC−6),135.5(C−3”),145.0(C−β),161.1(C−4),163.1(C−4’),164.4(C−2’),192.6(C=O)
第12図に13C−NMRスペクトルを示す。
FAB−MS:m/z 453(M−H)− メタニトロベンジルアルコールをマトリックスに用いた。
以上、NMRスペクトル、質量スペクトル解析の結果、実施例9−(2)で得られた黄色物質が1−[3−(7−ethoxy−6−hydroxy−3,7−dimethyl−2−octenyl)−2,4−dihydroxyphenyl]−3−(4−hydroxyphenyl)−2−propen−1−one(分子量454、以下TB6と称する)であることを確定した。
実施例10 TB7の調製
(1)実施例1―(5)で得られた上清の濃縮物をシリカゲル(350mL)に吸着させた。溶出はクロロホルム:ヘキサンの溶媒比を100:1(1500mL)、50:1(2600mL)、20:1(2600mL)、酢酸エチル(300mL)の順に段階的に行い、溶出液を8mLごとに分画した。
(1)実施例1―(5)で得られた上清の濃縮物をシリカゲル(350mL)に吸着させた。溶出はクロロホルム:ヘキサンの溶媒比を100:1(1500mL)、50:1(2600mL)、20:1(2600mL)、酢酸エチル(300mL)の順に段階的に行い、溶出液を8mLごとに分画した。
(2)実施例10−(1)で得られたフラクションの21から30を集めて濃縮乾固して黄色物質を得た。
(3)実施例10−(2)で得られた黄色物質のNMRスペクトルと質量スペクトルを実施例4−(2)と同様の方法で測定した。以下にNMRの帰属の信号を示す。なお、ピークの帰属の番号は以下の式(化52)のとおりである。
1H−NMR(重ジメチルスルホキシド):δ0.91(3H,s,CH3−7”),0.96(3H,s,CH3−7”),1.21(3H,s,CH3−3”),1.26(1H,m,H−4”),1.43(1H,m,H−4”),1.53(1H,m,H−5”),1.85(1H,m,H−5”),2.12(1H,t,J=7.2Hz,H−2”),2.52(1H,m,H−1”),2.56(1H,m,H−1”),3.62(1H,d,J=5.4Hz,H−6”),3.91(3H,s,OCH3−4’),6.67(1H,d,J=9.0Hz,H−5’),6.85(2H,d,J=8.4Hz,H−3およびH−5),7.78(1H,d,J=15.6Hz,H−β),7.78(2H,d,J=8.4Hz,H−2およびH−6),7.83(1H,d,J=15.6Hz,H−α),8.23(1H,d,J=9.0Hz,H−6’),10.15(1H,s,OH−4),13.99(1H,s,OH−2’)
第13図に1H−NMRスペクトルを示す。
13C−NMR(重ジメチルスルホキシド):δ19.0(CH3−3”),21.3(C−1”),24.5(CH3−7”),26.0(CH3−7”),26.4(C−5”),39.9(C−4”),46.3(C−7”),53.5(C−2”),56.8(OCH3−4’),85.8(C−6”),86.9(C−3”),103.7(C−5’),114.8(C−1’),116.7(C−3およびC−5),117.4(C−3’),118.2(C−α),126.6(C−1),131.3(C−6’),132.2(C−2およびC−6),145.7(C−β),161.3(C−4),163.5(C−2’),164.1(C−4’),193.4(C=O)
第14図に13C−NMRスペクトルを示す。
FAB−MS:m/z 421(M−H)− メタニトロベンジルアルコールをマトリックスに用いた。
以上、NMRスペクトル、質量スペクトル解析の結果、実施例10−(2)で得られた黄色物質が1−[3−(2,5−epoxy−2,6,6−trimethyl−cyclohexylmethyl)−2−hydroxy−4−methoxyphenyl]−3−(4−hydroxyphenyl)−2−propen−1−one(分子量422、以下TB7と称する)であることを確定した。
実施例11 TB8の調製
(1)実施例2で得られた上清を減圧濃縮後、逆相クロマトグラフィーを用いて分画した。カラムはTSK gel ODS−80Ts (21.5mm×30cm:東ソー社製)を用いた。溶媒は蒸留水:アセトニトリル=15:85、溶出速度は5mL/分、検出は215nmで行った。溶出液の紫外線吸収を指標に溶出液を分画した。
(1)実施例2で得られた上清を減圧濃縮後、逆相クロマトグラフィーを用いて分画した。カラムはTSK gel ODS−80Ts (21.5mm×30cm:東ソー社製)を用いた。溶媒は蒸留水:アセトニトリル=15:85、溶出速度は5mL/分、検出は215nmで行った。溶出液の紫外線吸収を指標に溶出液を分画した。
(2)実施例11−(1)で得られた逆相クロマトフラクション2(保持時間57.6分の検出ピークを含むフラクション)を濃縮乾固して黄色物質を得た。
(3)実施例11−(2)で得られた黄色物質のNMRスペクトルと質量スペクトルを実施例4−(2)と同様の方法で測定した。以下にNMRの帰属の信号を示す。なお、ピークの帰属の番号は以下の式(化53)のとおりである。
1H−NMR(重ジメチルスルホキシド):δ1.19(3H,s,CH3−7”),1.19(3H,s,CH3−7”),1.70(3H,s,CH3−3”),2.62(2H,d,J=6.6Hz,H−4”),3.29(1H,m,H−1”),3.31(1H,m,H−1”),3.91(3H,s,OCH3−4’),5.19(1H,t,J=6.9Hz,H−2”),5.47(1H,m,H−5”),5.55(1H,d,J=15.6Hz,H−6”),6.68(1H,d,J=9.0Hz,H−5’),6.85(2H,d,J=8.4Hz,H−3およびH−5),7.78(2H,d,J=8.4Hz,H−2およびH−6),7.79(1H,d,J=13.2Hz,H−β),7.83(1H,d,J=13.2Hz,H−α),8.23(1H,d,J=9.0Hz,H−6’),10.14(1H,s,OH−4),10.81(1H,s,OOH−7”),13.81(1H,s,OH−2’)
第15図に1H−NMRスペクトルを示す。
13C−NMR(重ジメチルスルホキシド):δ16.8(CH3−3”),22.1(C−1”),25.5(CH3−7”),25.5(CH3−7”),43.0(C−4”),56.9(OCH3−4’),81.1(C−7”),103.7(C−5’),114.9(C−1’),116.6(C−3’),116.7(C−3およびC−5),118.1(C−α),123.5(C−2”),126.5(C−1),127.9(C−5”),131.4(C−6’),132.3(C−2およびC−6),134.3(C−3”),137.0(C−6”),145.7(C−β),161.3(C−4),163.0(C−2’),163.9(C−4’),193.3(C=O)
第16図に13C−NMRスペクトルを示す。
FAB−MS:m/z 437(M−H)− メタニトロベンジルアルコールをマトリックスに用いた。
以上、NMRスペクトル,質量スペクトル解析の結果、実施例11−(2)で得られた黄色物質が1−[2−hydroxy−3−(7−hydroperoxy−3,7−dimethyl−2,5−octadienyl)−4−methoxyphenyl]−3−(4−hydroxyphenyl)−2−propen−1−one(分子量438,以下TB8と称する)であることを確定した。
実施例12 TB9の調製
(1)実施例11―(1)で得られた逆相クロマトフラクション3(保持時間61.2分の検出ピークを含むフラクション)を濃縮乾固して黄色物質を得た。
(1)実施例11―(1)で得られた逆相クロマトフラクション3(保持時間61.2分の検出ピークを含むフラクション)を濃縮乾固して黄色物質を得た。
(2)実施例12−(1)で得られた黄色物質のNMRスペクトルと質量スペクトルを実施例4−(2)と同様の方法で測定した。以下にNMRの帰属の信号を示す。なお、ピークの帰属の番号は以下の式(化54)のとおりである。
1H−NMR(重ジメチルスルホキシド):δ1.40(1H,m,H−5”),1.56(1H,m,H−5”),1.62(3H,s,CH3−7”),1.72(3H,s,CH3−3”),1.89(2H,m,H−4”),3.27(1H,m,H−1”),3.31(1H,m,H−1”),3.91(3H,s,OCH3−4’),4.07(1H,t,J=6.9Hz,H−6”),4.79(1H,s,H−8”),4.84(1H,s,H−8”),5.14(1H,t,J=6.6Hz,H−2”),6.68(1H,d,J=9.0Hz,H−5’),6.85(2H,d,J=8.4Hz,H−3およびH−5),7.78(2H,d,J=8.4Hz,H−2およびH−6),7.78(1H,d,J=15.0Hz,H−β),7.83(1H,d,J=15.0Hz,H−α),8.24(1H,d,J=9.0Hz,H−6’),10.15(1H,s,OH−4),11.25(1H,s,OOH−6”),13.81(1H,s,OH−2’)
第17図に1H−NMRスペクトルを示す。
13C−NMR(重ジメチルスルホキシド):δ16.7(CH3−3”),17.7(CH3−7”),22.0(C−1”),29.5(C−5”),36.0(C−4”),56.9(OCH3−4’),88.2(C−6”),103.6(C−5’),114.0(C−8”),114.9(C−1’),116.7(C−3’),116.7(C−3およびC−5),118.1(C−α),122.9(C−2”),126.5(C−1),131.3(C−6’),132.3(C−2およびC−6),134.9(C−3”),145.3(C−7”),145.7(C−β),161.3(C−4),163.0(C−2’),163.8(C−4’),193.3(C=O)
第18図に13C−NMRスペクトルを示す。
FAB−MS:m/z 437(M−H)− メタニトロベンジルアルコールをマトリックスに用いた。
以上、NMRスペクトル,質量スペクトル解析の結果、実施例12−(1)で得られた黄色物質が1−[2−hydroxy−3−(6−hydroperoxy−3,7−dimethyl−2,7−octadienyl)−4−methoxyphenyl]−3−(4−hydroxyphenyl)−2−propen−1−one(分子量438,以下TB9と称する)であることを確定した。
実施例13 化合物(C081)の調製
(1)実施例11−(2)で得られたTB8 100mgをメタノール50mLに溶解し、トリフェニルホスフィン(東京化成工業社製)60mgを加え室温で1時間反応した。反応液を減圧濃縮し、クロロホルム:メタノール=10:1を展開溶媒とした薄層クロマトグラフィーに供した。次に、紫外線吸収部分をかきとり、展開溶媒で抽出後、濃縮乾固することにより、黄色物質57.2mgを得た。
(1)実施例11−(2)で得られたTB8 100mgをメタノール50mLに溶解し、トリフェニルホスフィン(東京化成工業社製)60mgを加え室温で1時間反応した。反応液を減圧濃縮し、クロロホルム:メタノール=10:1を展開溶媒とした薄層クロマトグラフィーに供した。次に、紫外線吸収部分をかきとり、展開溶媒で抽出後、濃縮乾固することにより、黄色物質57.2mgを得た。
(2)実施例13−(1)で得られた黄色物質のNMRスペクトルと質量スペクトルを実施例4−(2)と同様の方法で測定した。以下にNMRの帰属の信号を示す。なお、ピークの帰属の番号は以下の式(化55)のとおりである。
1H−NMR(重ジメチルスルホキシド):δ1.13(3H,s,CH3−7”),1.13(3H,s,CH3−7”),1.70(3H,s,CH3−3”),2.59(2H,d,J=7.2Hz,H−4”),3.28(2H,d,J=7.2Hz,H−1”),3.91(3H,s,OCH3−4’),4.42(1H,s,OH−7”),5.17(1H,t,J=7.2Hz,H−2”),5.42(1H,m,H−5”),5.52(1H,d,J=15.0Hz,H−6”),6.68(1H,d,J=9.0Hz,H−5’),6.85(2H,d,J=9.0Hz,H−3およびH−5),7.77(1H,d,J=15.0Hz,H−β),7.78(2H,d,J=9.0Hz,H−2およびH−6),7.83(1H,d,J=15.0Hz,H−α),8.24(1H,d,J=9.0Hz,H−6’),10.17(1H,s,OH−4), 13.80(1H,s,OH−2’)
第19図に1H−NMRスペクトルを示す。
13C−NMR(重ジメチルスルホキシド):δ16.8(CH3−3”),22.1(C−1”),31.0(CH3−7”),31.0(CH3−7”),42.7(C−4”),56.9(OCH3−4’),69.7(C−7”),103.6(C−5’),114.9(C−1’),116.7(C−3’),116.7(C−3およびC−5),118.1(C−α),123.2(C−2”),123.9(C−5”),126.6(C−1),131.3(C−6’),132.3(C−2およびC−6),134.6(C−3”),141.5(C−6”),145.7(C−β),161.3(C−4),163.0(C−2’),163.8(C−4’),193.3(C=O)
第20図に13C−NMRスペクトルを示す。
FAB−MS:m/z 421(M−H)− メタニトロベンジルアルコールをマトリックスに用いた。
以上、NMRスペクトル、質量スペクトル解析の結果、実施例13−(1)で得られた黄色物質が1−[2−hydroxy−3−(7−hydroxy−3,7−dimethyl−2,5−octadienyl)−4−methoxyphenyl]−3−(4−hydroxyphenyl)−2−propen−1−one(分子量422、以下化合物(C081)と称する)であることを確定した。
実施例14 キサントアンゲロールGの調製
(1)実施例12−(1)で得られたTB9 100mgをメタノール50mLに溶解し、トリフェニルホスフィン60mgを加え室温で1時間反応した。反応液を減圧濃縮し、クロロホルム:メタノール=10:1を展開溶媒とした薄層クロマトグラフィーに供した。次に、紫外線吸収部分をかきとり、展開溶媒で抽出後、濃縮乾固することにより、キサントアンゲロールG57.2mgを得た。
(1)実施例12−(1)で得られたTB9 100mgをメタノール50mLに溶解し、トリフェニルホスフィン60mgを加え室温で1時間反応した。反応液を減圧濃縮し、クロロホルム:メタノール=10:1を展開溶媒とした薄層クロマトグラフィーに供した。次に、紫外線吸収部分をかきとり、展開溶媒で抽出後、濃縮乾固することにより、キサントアンゲロールG57.2mgを得た。
実施例15 キサントアンゲロールFの調製
実施例1−(3)で得られたシリカフラクションの番号6から9を集めて減圧濃縮後、クロロホルムに溶解した。続いてヘキサンによる再結晶を行い、生じた沈殿と上清とを分けた。得られた沈殿物を乾燥しキサントアンゲロールFを得た。
実施例1−(3)で得られたシリカフラクションの番号6から9を集めて減圧濃縮後、クロロホルムに溶解した。続いてヘキサンによる再結晶を行い、生じた沈殿と上清とを分けた。得られた沈殿物を乾燥しキサントアンゲロールFを得た。
実施例16 4’−O−ゲラニルナリンゲニンの調製
(1)実施例15で得られた上清を減圧濃縮後、逆相クロマトグラフィーを用いて分画した。カラムはTSK gel ODS−80Ts(21.5mmX30cm)を用いた。溶出は45分間、蒸留水:アセトニトリル=15:85で行った後、続く50分間はアセトニトリル容量比を100%に直線的に変化させた。溶出速度は5mL/分、検出は215nmで行った。溶出液の紫外線吸収を指標に溶出液を分画した。
(1)実施例15で得られた上清を減圧濃縮後、逆相クロマトグラフィーを用いて分画した。カラムはTSK gel ODS−80Ts(21.5mmX30cm)を用いた。溶出は45分間、蒸留水:アセトニトリル=15:85で行った後、続く50分間はアセトニトリル容量比を100%に直線的に変化させた。溶出速度は5mL/分、検出は215nmで行った。溶出液の紫外線吸収を指標に溶出液を分画した。
(2)実施例16−(1)で得られた逆相クロマトフラクション2(保持時間33分の検出ピークを含むフラクション)を濃縮乾固して4’−O−ゲラニルナリンゲニンを得た。
実施例17 レスペオールの調製
実施例16−(1)で得られた逆相クロマトフラクション5(保持時間49分の検出ピークを含むフラクション)を濃縮乾固してレスペオールを得た。
実施例16−(1)で得られた逆相クロマトフラクション5(保持時間49分の検出ピークを含むフラクション)を濃縮乾固してレスペオールを得た。
実施例18 イソババカルコンの調製
(1)実施例1−(2)で得られた75%エタノール水溶液溶出画分を減圧濃縮し、シリカゲル(BW−300SP:350mL)に吸着させた。溶出はクロロホルム:ヘキサンの溶媒比を2:1(2600mL)、10:3、15:1、20:1(各600mL)、100:1(1000mL)および酢酸エチル(500mL)の順に段階的に行った。溶出液は200mLごとに分画した。
(1)実施例1−(2)で得られた75%エタノール水溶液溶出画分を減圧濃縮し、シリカゲル(BW−300SP:350mL)に吸着させた。溶出はクロロホルム:ヘキサンの溶媒比を2:1(2600mL)、10:3、15:1、20:1(各600mL)、100:1(1000mL)および酢酸エチル(500mL)の順に段階的に行った。溶出液は200mLごとに分画した。
(2)実施例18−(1)で得られたフラクションの番号23〜30を減圧濃縮し、イソババカルコンを得た。
実施例19 イソババチンの調製
実施例3−(1)で得られたシリカフラクションの番号108から114を集めて濃縮乾固してイソババチンを得た。
実施例3−(1)で得られたシリカフラクションの番号108から114を集めて濃縮乾固してイソババチンを得た。
実施例20 プロストラトールFの調製
実施例1−(5)で得られたキサントアンゲロール100mgを2%水酸化ナトリウム水溶液 100mLに溶解し50℃で2時間反応した。反応液を中和後、逆層クロマトグラフィーを用いて分画した。樹脂はコスモシール140 C18−OPN(100mL)を用いた。それぞれ200mLの40%エタノール水溶液、50%エタノール水溶液、60%エタノール水溶液の順に溶出を行った。次に、50%エタノール水溶液溶出画分を濃縮乾固して、プロストラトールF63mgを得た。
実施例1−(5)で得られたキサントアンゲロール100mgを2%水酸化ナトリウム水溶液 100mLに溶解し50℃で2時間反応した。反応液を中和後、逆層クロマトグラフィーを用いて分画した。樹脂はコスモシール140 C18−OPN(100mL)を用いた。それぞれ200mLの40%エタノール水溶液、50%エタノール水溶液、60%エタノール水溶液の順に溶出を行った。次に、50%エタノール水溶液溶出画分を濃縮乾固して、プロストラトールF63mgを得た。
実施例21 化合物(C082)の調製
(1)実施例15で得られたキサントアンゲロールF 100mgを2%水酸化ナトリウム水溶液100mlに溶解し50℃で2時間反応した。反応液を中和後、逆層クロマトグラフィーを用いて分画した。樹脂はコスモシール140 C18−OPN(100ml)を用いた。それぞれ200mlの40%エタノール水溶液、50%エタノール水溶液、60%エタノール水溶液、70%エタノール水溶液の順に溶出を行った。次に、60%エタノール水溶液溶出画分を濃縮乾固して、黄色物質22mgを得た。
(1)実施例15で得られたキサントアンゲロールF 100mgを2%水酸化ナトリウム水溶液100mlに溶解し50℃で2時間反応した。反応液を中和後、逆層クロマトグラフィーを用いて分画した。樹脂はコスモシール140 C18−OPN(100ml)を用いた。それぞれ200mlの40%エタノール水溶液、50%エタノール水溶液、60%エタノール水溶液、70%エタノール水溶液の順に溶出を行った。次に、60%エタノール水溶液溶出画分を濃縮乾固して、黄色物質22mgを得た。
(2)実施例21−(1)で得られた黄色物質のNMRスペクトルと質量スペクトルを実施例4−(2)と同様の方法で測定した。以下にNMRの帰属の信号を示す。なお、ピークの帰属の番号は以下の式(化56)のとおりである。
1H−NMR(重ジメチルスルホキシド):δ1.51(3H,s,CH3−7”),1.57(3H,s,CH3−3”),1.58(3H,s,CH3−7”),1.88(2H,m,H−4”),1.98(2H,m,H−5”),2.72(1H,dd,J=16.8Hz,J=2.4Hz,H−3),3.10(1H,dd,J=12.6Hz,J=16.8Hz,H−3),3.23(2H,d,J=6.6Hz,H−1”),3.86(3H,s,OCH3−7),5.01(1H,t,J=6.0Hz,H−6”),5.09(1H,t,J=6.6Hz,H−2”),5.45(1H,dd,J=2.4Hz,J=12.6Hz,H−2),6.78(1H,d,J=8.4Hz,H−6),6.79(2H,d,J=9.0Hz,H−3’およびH−5’),7.31(2H,d,J=9.0Hz,H−2’およびH−6’),7.68(1H,d,J=8.4Hz,H−5),9.54(1H,s,OH−4’)
第21図に1H−NMRスペクトルを示す。
13C−NMR(重ジメチルスルホキシド):δ16.7(CH3−3”),18.4(CH3−7”),22.5(C−1”),26.3(CH3−7”),27.0(C−5”),40.2(C−4”),44.0(C−3),57.0(OCH3−7),79.7(C−2),106.0(C−6),115.8(C−10),115.9(C−3’およびC−5’),117.5(C−8),122.5(C−2”),124.8(C−6”),126.5(C−5),128.8(C−2’およびC−6’),130.8(C−1’),131.5(C−7”),135.4(C−3”),158.4(C−4’),160.5(C−9),163.5(C−7),191.8(C−4)
第22図に13C−NMRスペクトルを示す。
FAB−MS:m/z 405(M−H)− メタニトロベンジルアルコールをマトリックスに用いた。
以上、NMRスペクトル、質量スペクトル解析の結果、実施例21−(1)で得られた黄色物質が8−Geranyl−4’−hydroxy−7−methoxy−flavanone(分子量406:以下化合物(C082)と称する)であることを確定した。
実施例22 クマリン化合物Aの調製
(1)実施例1−(2)で得られた40%エタノール水溶液溶出画分を減圧濃縮し、逆相クロマトグラフィーを用いて分画した。以下にその条件について述べる。カラムはTSK gel ODS−80Ts (21.5mm×30cm)を用いた。溶媒は蒸留水:アセトニトリル=1:3を用い、溶出速度は5mL/分、検出は215nmで行なった。溶出液の紫外線吸収を指標に溶出液を分画した。
(1)実施例1−(2)で得られた40%エタノール水溶液溶出画分を減圧濃縮し、逆相クロマトグラフィーを用いて分画した。以下にその条件について述べる。カラムはTSK gel ODS−80Ts (21.5mm×30cm)を用いた。溶媒は蒸留水:アセトニトリル=1:3を用い、溶出速度は5mL/分、検出は215nmで行なった。溶出液の紫外線吸収を指標に溶出液を分画した。
(2)実施例22−(1)で得た逆相クロマトフラクション5(保持時間30.5分の検出のピークを含むフラクション)のNMRスペクトルと質量スペクトルを実施例4−(2)と同様の方法で測定した。以下にNMRの帰属の信号を示す。なお、帰属の番号は以下の式(化57)のとおりである。
1H−NMR(重ジメチルスルホキシド):δ1.40(3H,s,CH3−2’),1.41(3H,s,CH3−2’),1.79(3H,br−t,J=1.5Hz,H−5”),1.89(3H,br−dd,J=1.2Hz,J=7.2Hz,H−4”),2.04(3H,s,H−2’’’),5.30(1H,d,J=5.0Hz,H−3’),6.08(1H,br−q,J=7.2 Hz,H−3”),6.31(1H,d,J=9.6Hz,H−3),6.50(1H,d,J=5.0Hz,H−4’),6.90(1H,d,J=9.0Hz,H−6),7.66(1H,d,J=9.0Hz,H−5),8.00(1H,d,J=9.6Hz,H−4)
第23図に1H−NMRスペクトルを示す。
13C−NMR(重ジメチルスルホキシド):δ16.0(C−4”),20.8(C−5”),21.3(CH3−2’),23.0(C−2’’’),25.3(CH3−2’),61.1(C−4’),70.4(C−3’),78.1(C−2’),107.4(C−8),113.4(C−4a),113.4(C−3),115.0(C−6),128.0(C−2”),130.9(C−5),138.0(C−3”),145.3(C−4),154.4(C−8a),156.9(C−7),160.2(C−2),167.1(C−1”),170.3(C−1’’’)
第24図に13C−NMRスペクトルを示す。
FAB−MS:m/z 387(M+H)+ メタニトロベンジルアルコールをマトリックスに用いた。
以上、NMRスペクトル、質量スペクトル解析の結果、逆相クロマトフラクション5が3’−Acetoxy−4’−Angeloyloxy−3’,4’−dihydroseselin(分子量386:以下クマリン化合物Aと称する)であることを確定した。
実施例23 クマリン化合物Bの調製
実施例22−(1)で得た逆相クロマトフラクション7(保持時間32.4分の検出のピークを含むフラクション)のNMRスペクトルと質量スペクトルを実施例4−(2)と同様の方法で測定した。以下にNMRの帰属の信号を示す。なお、帰属の番号は以下の式(化58)のとおりである。
実施例22−(1)で得た逆相クロマトフラクション7(保持時間32.4分の検出のピークを含むフラクション)のNMRスペクトルと質量スペクトルを実施例4−(2)と同様の方法で測定した。以下にNMRの帰属の信号を示す。なお、帰属の番号は以下の式(化58)のとおりである。
1H−NMR(重ジメチルスルホキシド):δ1.33(3H,s,CH3−2’),1.37(3H,s,CH3−2’),1.78(3H,br−t,J=1.5Hz,H−5”),1.80(3H,br−dd,J=1.8Hz,J=7.2Hz,H−4”),2.92(1H,dd,J=4.2Hz,J=18.0Hz,H−4’),3.20(1H,dd,J=4.8Hz,J=18.0Hz,H−4’),5.18(1H,dd,J=4.2Hz,J=4.8Hz,H−3’),6.12(1H,br q,J=7.2Hz,H−3”),6.29(1H,d,J=9.6Hz,H−3),6.85(1H,d,J=9.0Hz,H−6),7.50(1H,d,J=9.0Hz,H−5),7.98(1H,d,J=9.6Hz,H−4)
第25図に1H−NMRスペクトルを示す。
13C−NMR(重ジメチルスルホキシド):δ16.0(C−4”),21.0(C−5”),23.3(C−4’),24.2(CH3−2’),24.9(CH3−2’),69.8(C−3’),77.4(C−2’),107.1(C−8),112.8(C−4a),112.9(C−3),114.5(C−6),127.9(C−2”),128.1(C−5),139.2(C−3”),145.5(C−4),153.8(C−7),156.6(C−8a),161.0(C−2),167.2(C−1”)
第26図に13C−NMRスペクトルを示す。
FAB−MS:m/z 329(M+H)+ メタニトロベンジルアルコールをマトリックスに用いた。
以上、NMRスペクトル、質量スペクトル解析の結果、逆相クロマトフラクション7が3’−Angeloyloxy−3’,4’−dihydroseselin(分子量328:以下クマリン化合物Bと称する)であることを確定した。
実施例24 クマリン化合物Cの調製
実施例22−(1)で得た逆相クロマトフラクション3(保持時間23.9分の検出のピークを含むフラクション)のNMRスペクトルと質量スペクトルを実施例4−(2)と同様の方法で測定した。以下にNMRの帰属の信号を示す。なお、帰属の番号は以下の式(化59)のとおりである。
実施例22−(1)で得た逆相クロマトフラクション3(保持時間23.9分の検出のピークを含むフラクション)のNMRスペクトルと質量スペクトルを実施例4−(2)と同様の方法で測定した。以下にNMRの帰属の信号を示す。なお、帰属の番号は以下の式(化59)のとおりである。
1H−NMR(重ジメチルスルホキシド):δ1.39(3H,s,CH3−2’),1.43(3H,s,CH3−2’),1.91(3H,br−s,H−5”),1.98(3H,br−d,J=7.2Hz,H−4”),4.93(1H,d,J=5.0Hz,H−4’),5.24(1H,t,J=5.0Hz,H−3’),5.78(1H,d,J=5.0Hz,OH−4’),6.20(1H,br−q,J=7.2Hz,H−3”),6.31(1H,d,J=9.6Hz,H−3),6.82(1H,d,J=8.4Hz,H−6),7.57(1H,d,J=8.4Hz,H−5),7.99(1H,d,J=9.6Hz,H−4)
第27図に1H−NMRスペクトルを示す。
FAB−MS:m/z 345(M+H)+ メタニトロベンジルアルコールをマトリックスに用いた。
以上、NMRスペクトル、質量スペクトル解析の結果、逆相クロマトフラクション3が3’−Angeloyloxy−4’−hydroxy−3’,4’−dihydroseselin(分子量344:以下クマリン化合物Cと称する)であることを確定した。
実施例25 キサントフモールの調製
(1)ホップの乾燥粉末1kgに10Lのエタノールを加え、室温で2時間抽出を行った。次いで抽出残渣に5Lのエタノールを加え、室温で30分抽出を行った。得られた抽出液を合わせロータリーエバポレーターで減圧濃縮し、ホップエタノール抽出液800mLを得た。
(1)ホップの乾燥粉末1kgに10Lのエタノールを加え、室温で2時間抽出を行った。次いで抽出残渣に5Lのエタノールを加え、室温で30分抽出を行った。得られた抽出液を合わせロータリーエバポレーターで減圧濃縮し、ホップエタノール抽出液800mLを得た。
(2)実施例25−(1)で得たホップエタノール抽出液に蒸留水とヘキサンを加えて混合後、ヘキサン層と水層に分画した。次に水層にクロロホルムを加えて混合後、水層とクロロホルム層に分画した。クロロホルム層は減圧濃縮後、クロロホルム60mLに溶解した。
(3)実施例25−(2)で得たクロロホルム層をシリカゲル(BW−300SP、100mL)に吸着させた。ついでクロロホルム(100mL)、クロロホルム:酢酸エチル=1:1(100mL)の順に溶出した。
(4)実施例25−(3)で得たクロロホルム:酢酸エチル=1:1溶出画分から酢酸エチルとヘキサンにより再結晶を行うことでキサントフモールを得た。
実施例26 4,2’−dihydroxy−4’−methoxychalcone(以下、化合物(C020)と称する)の合成
2’−hydroxy−4’−methoxyacetophenone(アルドリッチ社製)と4−hydroxybenzaldehyde(アルドリッチ社製)をクライゼン縮合することにより、化合物(C020)を得た。化合物(C020)を核磁気共鳴(NMR)スペクトル装置(AVANCE600型:ブルカ・バイオスピン社製)、質量スペクトル(MS)((DX302)質量分析計(日本電子社製))により構造解析した。
2’−hydroxy−4’−methoxyacetophenone(アルドリッチ社製)と4−hydroxybenzaldehyde(アルドリッチ社製)をクライゼン縮合することにより、化合物(C020)を得た。化合物(C020)を核磁気共鳴(NMR)スペクトル装置(AVANCE600型:ブルカ・バイオスピン社製)、質量スペクトル(MS)((DX302)質量分析計(日本電子社製))により構造解析した。
1H−NMR(重ジメチルスルホキシド): δ3.84(3H,s,−OCH3),6.50(1H,d,J=2.4Hz,H−3’),6.55(1H,dd,J=9Hz,H−5’),6.86(2H,d,J=8.4Hz,H−3,5),7.79(4H,m),8.25(1H,d,H−6’), 10.17(1H,s,−OH−4),13.65(1H,s,−OH−2’)
FAB−MS:m/z 271(M+H)+グリセロールをマトリックスに用いた。
実施例27 2’4’−dihydroxy−5’−prenylacetophenone(以下、化合物(C025)と称する)、2’−hydroxy−4’−methoxy−5’−prenylacetophenone(以下、化合物(C027)と称する)の合成
2’,4’−dihydroxyacetophenone(和光純薬社製)をアルゴン雰囲気下無水ジオキサン中、三フッ化ホウ素・エーテル錯体(和光純薬社製)存在下、2−methyl−3−buten−2−ol(和光純薬社製)と室温で1時間反応することにより化合物(C025)を得た。
2’,4’−dihydroxyacetophenone(和光純薬社製)をアルゴン雰囲気下無水ジオキサン中、三フッ化ホウ素・エーテル錯体(和光純薬社製)存在下、2−methyl−3−buten−2−ol(和光純薬社製)と室温で1時間反応することにより化合物(C025)を得た。
1H−NMR(重クロロホルム): δ1.67,1.68(6H,2s,(CH 3)2C=),2.50(3H,s,−CO−CH 3),3.15(2H,d,J=7.2Hz,Ar−CH 2−CH=),5.27(1H,m,−CH2−CH=),6.29(1H,s,H−5’),7.53(1H,s,H−6’),10.63(1H,s,−OH−4’),12.45(1H,s,−OH−2’)
FAB−MS:m/z 221(M+H)+グリセロールをマトリックスに用いた。
化合物(C025)を無水アセトン中、炭酸カリウム存在下、ジメチル硫酸(和光純薬) と加熱還流しながら反応することにより化合物(C027)を得た。
1H−NMR(重クロロホルム): δ1.72,1.77(6H,2s,(CH 3)2C=),2.56(3H,s,−CO−CH3),3.24(2H,d,J=7.2Hz,Ar−CH 2−CH=),3.88(3H,s,−OCH3),5.27(1H,m,−CH2−CH=),6.41(1H,s,H−5’),7.42(1H,s,H−6’),12.72(1H,s,−OH−2’)
FAB−MS:m/z 235(M+H)+ グリセロールをマトリックスに用いた。
実施例28 2’−hydroxy−3’−prenyl−4’−methoxyacetophenone(以下、化合物(C026)と称する)の合成
2’,4’−dihydroxyacetophenoneを2M KOH/メタノールに溶解し、氷冷下1−bromo−2−methyl−2−butene(アルドリッチ)を添加し、氷冷下 15分、室温 45分反応することにより2’,4’−dihydroxy−3’−prenylacetophenone(以下、化合物(C024)と称する。)を得た。化合物(C024)を実施例27と同様に処理することにより化合物(C026)を得た。
2’,4’−dihydroxyacetophenoneを2M KOH/メタノールに溶解し、氷冷下1−bromo−2−methyl−2−butene(アルドリッチ)を添加し、氷冷下 15分、室温 45分反応することにより2’,4’−dihydroxy−3’−prenylacetophenone(以下、化合物(C024)と称する。)を得た。化合物(C024)を実施例27と同様に処理することにより化合物(C026)を得た。
1H−NMR(重クロロホルム): δ1.69,1.80(6H,2s,(CH 3)2C=),2.58(3H,s,−CO−CH3),3.37(2H,d,J=7.2Hz,Ar−CH 2−CH=),3.91(3H,s,−OCH3),5.22(1H,m,−CH2−CH=),6.47(1H,d,J=9Hz,H−5’),7.62(1H,d,H−6’),12.75(1H,s,−OH−2’)
FAB−MS:m/z 235(M+H)+グリセロールをマトリックスに用いた。
実施例29 2’−hydroxy−3’−methyl−4’−methoxyacetophenone(以下、化合物(C022)と称する)の合成
2’,4’−dihydroxy−3’−methylacetophenone(アルドリッチ)を実施例27と同様に処理することにより化合物(C022)を得た。
2’,4’−dihydroxy−3’−methylacetophenone(アルドリッチ)を実施例27と同様に処理することにより化合物(C022)を得た。
1H−NMR(重クロロホルム): δ2.11(3H,s,−CH 3),2.58(3H,s,−CO−CH3),3.91(3H,s,−OCH3),6.47(1H,d,J=9Hz,H−5’),7.62(1H,s,H−6’),12.77(1H,s,−OH−2’)
FAB−MS:m/z 181(M+H)+ メタニトロベンジルアルコールをマトリックスに用いた。
実施例30 4,2’−dihydroxy−3’−methyl−4’−methoxychalcone(以下、化合物(C023)と称する)の合成
2’−hydroxy−3’−methyl−4’−methoxyacetophenone(C022)、4−hydroxybenzaldehyde(アルドリッチ)をクライゼン縮合することにより、化合物(C023)を得た。
2’−hydroxy−3’−methyl−4’−methoxyacetophenone(C022)、4−hydroxybenzaldehyde(アルドリッチ)をクライゼン縮合することにより、化合物(C023)を得た。
1H−NMR(重ジメチルスルホキシド): δ2.02(3H,s,−CH3)3.91(3H,s,−OCH3),6.68(1H,d,J=9Hz,H−5’),6.85(2H,d,J=8.4Hz,H−3,5),7.78(2H,d、H−2,6),7.79(1H,d,J=15.6Hz,CO−CH=CH−),7.83(1H,d,CO−CH=CH−),8.23(1H,d,H−6’), 10.15(1H,s,−OH−4),13.78(1H,s,−OH−2’)
第28図に、化合物(C023)の1H−NMRスペクトルを示す。
FAB−MS:m/z 285(M+H)+ メタニトロベンジルアルコールをマトリックスに用いた。
実施例31 4,2’−dihydroxy−4’−methoxy−5’−prenylchalcone(ババカルコン)の合成
2’−hydroxy−4’−methoxy−5’−prenylacetophenone(C027)と4−hydroxybenzaldehyde(アルドリッチ)をクライゼン縮合することにより、ババカルコンを得た。
2’−hydroxy−4’−methoxy−5’−prenylacetophenone(C027)と4−hydroxybenzaldehyde(アルドリッチ)をクライゼン縮合することにより、ババカルコンを得た。
1H−NMR(重ジメチルスルホキシド):δ1.67,1.71(6H,2s,(CH 3)2C=),3.24(2H,d,J=7.2Hz,Ar−CH 2−CH=),3.86(3H,s,−OCH3),5.23(1H,m,−CH2−CH=),6.52(1H,s,H−3’),6.86(2H,d,J=8.4Hz,H−3,5),7.76(2H,s,CO−CH=CH−),7.77(2H,d,H−2,6),8.02(1H,s,H−6’), 10.14(1H,s,−OH−4),13.61(1H,s,−OH−2’)
FAB−MS:m/z 339(M+H)+ メタニトロベンジルアルコールをマトリックスに用いた。
実施例32 4−tetrahydropyranyloxy−2’−hydroxy−3’−prenyl−4’−methoxychalcone(以下、化合物(C030)と称する)の合成
4,2’−dihydroxy−3’−prenyl−4’−methoxychalconeを触媒量のPyridinium−p−toluenesulfonate(東京化成)含むをジクロロメタンに溶解し室温で30分撹拌した後、3,4−dihydro−2H−pyrane(東京化成)を添加し、室温で更に3時間撹拌することにより化合物(C030)を得た。
4,2’−dihydroxy−3’−prenyl−4’−methoxychalconeを触媒量のPyridinium−p−toluenesulfonate(東京化成)含むをジクロロメタンに溶解し室温で30分撹拌した後、3,4−dihydro−2H−pyrane(東京化成)を添加し、室温で更に3時間撹拌することにより化合物(C030)を得た。
1H−NMR(重ジメチルスルホキシド):δ1.50−1.80(6H,m,THP),1.62,1.73(6H,2s,(CH 3)2CH=),3.27(2H,d,J=7.2Hz,Ar−CH 2−CH=),3.59(1H,m,THP),3.75(1H,m,THP),3.91(3H,s,−OCH3),5.13(1H,m,−CH2−CH=),5.60(1H,m,THP),6.69(1H,d,J=9.6Hz,H−5’),7.11(2H,d,J=9Hz,H−3,5),7.81(1H,d,J=15Hz,CO−CH=CH−),7.88(2H,d,H−2,6),7.92(1H,d,CO−CH=CH−),8.26(1H,d,H−6’),13.72(1H,s,−OH−2’)
第29図に、化合物(C030)の1H−NMRスペクトルを示す。
FAB−MS:m/z 423(M+H)+メタニトロベンジルアルコールをマトリックスに用いた。
実施例33 3,4,2’−trihydroxy−3’−prenyl−4’−methoxychalcone(以下、化合物(C031)と称する)の合成
2’−hydroxy−3’−prenyl−4’−methoxyacetophenone(C026)と3,4−dihydroxybenzaldehyde(アルドリッチ)をクライゼン縮合することにより、化合物(C031)を得た。
2’−hydroxy−3’−prenyl−4’−methoxyacetophenone(C026)と3,4−dihydroxybenzaldehyde(アルドリッチ)をクライゼン縮合することにより、化合物(C031)を得た。
1H−NMR(重ジメチルスルホキシド): δ1.62,1.72(6H,2s,(CH 3)2C=),3.26(2H,d,J=6.6Hz,Ar−CH 2−CH=),3.90(3H,s,−OCH3),5.13(1H,m,−CH2−CH=),6.67(1H,d,J=9Hz,H−5’),6.82(1H,d,J=7.8Hz,H−5),7.23(1H,dd,J=1.8Hz,H−6),7.30(1H,d,H−2),7.70(1H,d,J=15.6Hz,CO−CH=CH−),7.73(1H,d,CO−CH=CH−),8.21(1H,d,H−6’),13.79(1H,s,−OH−2’)
第30図に、化合物(C031)の1H−NMRスペクトルを示す。
FAB−MS:m/z 355(M+H)+メタニトロベンジルアルコールをマトリックスに用いた。
実施例34 4,2’−diacetoxy−3’−prenyl−4’−methoxychalcone(以下、化合物(C032)と称する)の合成
4,2’−dihydroxy−3’−prenyl−4’−methoxychalconeをジクロロメタン中、トリエチルアミンおよび触媒量のジメチルアミノピリジン(DMAP)存在下、無水酢酸と室温で1時間反応することにより化合物(C032)を得た。
4,2’−dihydroxy−3’−prenyl−4’−methoxychalconeをジクロロメタン中、トリエチルアミンおよび触媒量のジメチルアミノピリジン(DMAP)存在下、無水酢酸と室温で1時間反応することにより化合物(C032)を得た。
1H−NMR(重ジメチルスルホキシド):δ1.62,1.71(6H,2S,(CH 3)2C=),2.24,2.29(6H,2s,−CO−CH3),3.22(2H,d,J=7.2Hz,Ar−CH 2−CH=),3.91(3H,s,−OCH3),5.03(1H,m,−CH2−CH=),7.03(1H,d,J=8.4Hz,H−5’),7.22(2H,d,J=8.4Hz,H−3,5),7.54(1H,d,J=15.6Hz,CO−CH=CH−),7.58(1H,d,CO−CH=CH−),7.86(2H,d,H−2,6),7.94(1H,d,H−6’)
FAB−MS:m/z 423(M+H)+ メタニトロベンジルアルコールをマトリックスに用いた。
実施例35 1−(2−hydroxy−3−(3−methylbutyl)−4−methoxyphenyl)−3−(4−hydroxyphenyl)−propan−1−one(以下、化合物(C033)と称する)の合成
4,2’−dihydroxy−3’−prenyl−4’−methoxychalconeをメタノール中、パラジウム黒(ナカライテスク)存在下、室温で30分、水素還元することで化合物(C033)を得た。
4,2’−dihydroxy−3’−prenyl−4’−methoxychalconeをメタノール中、パラジウム黒(ナカライテスク)存在下、室温で30分、水素還元することで化合物(C033)を得た。
1H−NMR(重ジメチルスルホキシド):δ0.89,0.90(6H,2s,(CH 3)2CH−),1.29(2H,m,(CH 3)2−CH−CH 2−),1.50(1H,m,(CH3)2CH−CH2−),2.55(2H,m,Ar−CH 2−CH2−),2.83(2H,t,J=7.2Hz,CO−CH 2−CH2−),3.26(2H,t,CO−CH2−CH 2−),3.85(3H,s,−OCH3),6.60(1H,d,J=9Hz,H−5’),6.73(2H,d,J=8.4Hz,H−3,5),7.06(2H,d,H−2,6),7.84(1H,d,H−6’),9.15(1H,s,−OH−4),12.88(1H,s,−OH−2’)
FAB−MS:m/z 343(M+H)+ メタニトロベンジルアルコールをマトリックスに用いた。
実施例36 4,4’−dimethoxy−2’−hydroxy−3’−prenylchalcone(以下、化合物(C035)と称する)の合成
4,2’−dihydroxy−3’−prenyl−4’−methoxychalconeを実施例27と同様に処理することにより化合物(C035)を得た。
4,2’−dihydroxy−3’−prenyl−4’−methoxychalconeを実施例27と同様に処理することにより化合物(C035)を得た。
1H−NMR(重ジメチルスルホキシド):δ1.62,1.73(6H,2s,(CH 3)2C=),3.27(2H,d,J=7.2Hz,Ar−CH 2−CH=),3.84,3.91(6H,2s,−OCH3),5.14(1H,m,−CH2−CH=),6.69(1H,d,J=9.6Hz,H−5’),7.04(2H,d,J=8.4Hz,H−3,5),7.83(1H,d,J=15.6Hz,CO−CH=CH−),7.90(2H,d,H−2,6),7.91(1H,d,CO−CH=CH−),8.27(1H,d,H−6’),13.74(1H,s,−OH−2’)
FAB−MS:m/z 353(M+H)+ メタニトロベンジルアルコールをマトリックスに用いた。
実施例37 3,4−dihydroxy−2’,4’−dichlorochalcone(以下、化合物(C011)と称する)の合成
2’,4’−dichloroacetophenone (シグマ)と3,4−dihydroxybenzaldehyde(東京化成)をクライゼン縮合することにより、化合物(C011)を得た。
2’,4’−dichloroacetophenone (シグマ)と3,4−dihydroxybenzaldehyde(東京化成)をクライゼン縮合することにより、化合物(C011)を得た。
1H−NMR(重ジメチルスルホキシド):δ6.76(1H,d,J=8Hz,H−5),6.88(1H,d,J=15Hz,CO−CH=CH−),7.04(1H,dd,J=2Hz,H−6),7.11(1H,d,H−2),7.23(1H,d,CO−CH=CH−),7.55(2H,m,H−5’,6’), 7.74(1H,s,H−3’)
FAB−MS:m/z 309(M+H)+ メタニトロベンジルアルコールをマトリックスに用いた。
実施例38 7−methoxy−8−prenyl−4’−hydroxyflavanone(以下、化合物(C034)と称する)の合成
化合物(C030)を0.5g/mLの水酸化ナトリウムを含むメタノール中、40度で反応することにより化合物(C034)のテトラハイドロキシピラン(THP)化体を得た。化合物(C034)のTHP化体をメタノール中、触媒量のp−トルエンスルホン酸で処理することにより化合物(C034)を得た。
化合物(C030)を0.5g/mLの水酸化ナトリウムを含むメタノール中、40度で反応することにより化合物(C034)のテトラハイドロキシピラン(THP)化体を得た。化合物(C034)のTHP化体をメタノール中、触媒量のp−トルエンスルホン酸で処理することにより化合物(C034)を得た。
1H−NMR(重ジメチルスルホキシド): δ1.57,1.59(6H,2s,(CH 3)2C=),2.72(1H,dd,J=16.8,3Hz,CO−CH 2−CH),3.11(1H,dd,J=12.6Hz,CO−CH 2−CH),3.23(2H,d,J=7.2Hz,Ar−CH 2−CH=),3.86(3H,s,−OCH3),5.09(1H,m,−CH2−CH=),5.47(1H,dd,CO−CH2−CH),6.79(3H,m,H−3,5,5’),7.32(2H,d,J=9Hz,H−2,6),7.68(1H,d,J=9Hz,H−6’),9.53(1H,s,−OH−4)
FAB−MS:m/z 339(M+H)+ メタニトロベンジルアルコールをマトリックスに用いた。
実施例39 2’,4’−dihydroxy−3’−geranylacetophenone(以下、化合物(C036)と称する)、2’−hydroxy−3’−geranyl−4’−methoxyacetophenone(以下、化合物(C038)と称する)の合成
2’,4’−dihydroxyacetophenone(和光純薬)とgeranyl bromide(アルドリッチ)を実施例28と同様の方法で処理し、2’,4’−dihydroxy−3’−geranylacetophenone(化合物(C036))を得た。
2’,4’−dihydroxyacetophenone(和光純薬)とgeranyl bromide(アルドリッチ)を実施例28と同様の方法で処理し、2’,4’−dihydroxy−3’−geranylacetophenone(化合物(C036))を得た。
1H−NMR(重ジメチルスルホキシド): δ1.61,1.69,1.84(9H,3s,(CH 3)2C=,−C(CH 3)=CH−),2.11(4H,m,−CH2−CH 2−C(CH3)=,=CH−CH 2−CH2−),2.57(3H,s,−CO−CH 3),3.47(2H,d,J=7.2Hz,Ar−CH 2−CH=),5.07(1H,m,(CH3)2C=CH−CH2−),5.29(1H,m,−C(CH3)=CH−),6.40(1H,d,J=9Hz,H−5’),7.56(1H,d,H−6’),13.13(1H,s,−OH−2’)
FAB−MS:m/z 289(M+H)+ メタニトロベンジルアルコールをマトリックスに用いた。
化合物(C036)をジメチル硫酸(和光純薬)と実施例27と同様の方法で処理することにより化合物(C038)を得た。
1H−NMR(重ジメチルスルホキシド): δ1.50,1.57,1.70(9H,3s,(CH 3)2C=,−C(CH 3)=CH−),1.89(2H,m,−CH2−CH 2−C(CH3)=),1.98(2H,m,=CH−CH 2−CH2−),2.57(3H,s,−CO−CH3),3.23(2H,d,J=7.2Hz,Ar−CH 2−CH=),3.89(3H,s,−OCH3),5.00(1H,m,(CH3)2C=CH−CH2−),5.10(1H,m,−C(CH3)=CH−),6.64(1H,d,J=9Hz,H−5’),7.82(1H,d,H−6’),12.84(1H,s,−OH−2’)
FAB−MS:m/z 303(M+H)+ メタニトロベンジルアルコールをマトリックスに用いた。
実施例40 2’−hydroxy−3’−(3−methylbutyl)−4’−methoxyacetophenone(以下、化合物(C041)と称する)の合成
2’,4’−dihydroxy−3’−prenylacetophenone(C024)を、実施例35と同様に処理することにより2’,4’−dihydroxy−3’−(3−methylbutyl)acetophenone(C040)を得た。化合物(C040)を実施例27と同様の方法で処理することにより、化合物(C041)を得た。
2’,4’−dihydroxy−3’−prenylacetophenone(C024)を、実施例35と同様に処理することにより2’,4’−dihydroxy−3’−(3−methylbutyl)acetophenone(C040)を得た。化合物(C040)を実施例27と同様の方法で処理することにより、化合物(C041)を得た。
1H−NMR(重ジメチルスルホキシド): δ0.89,0.90(6H,2s,(CH 3)2CH−),1.29(2H,m,(CH3)2CH−CH 2−),1.50(1H,m,(CH3)2CH−CH2−),2.55(2H,m,Ar−CH 2−CH2−),2.57(3H,s,CO−CH3),3.87(3H,s,−OCH3),6.64(1H,d,J=9Hz,H−5’),7.81(1H,d,H−6’),12.83(1H,s,−OH−2’)
第31図に、化合物(C041)の1H−NMRスペクトルを示す。
FAB−MS:m/z 237(M+H)+ メタニトロベンジルアルコールをマトリックスに用いた。
実施例41 4,2’−dihydroxy−3’−(3−methylbutyl)−4’−methoxychalcone(以下、化合物(C043)と称する)の合成
2’−hydroxy−3’−(3−methylbutyl)−4’−methoxyacetophenone(C041)と4−hydroxybenzaldehyde(アルドリッチ)をクライゼン縮合することにより、化合物(C043)を得た。
2’−hydroxy−3’−(3−methylbutyl)−4’−methoxyacetophenone(C041)と4−hydroxybenzaldehyde(アルドリッチ)をクライゼン縮合することにより、化合物(C043)を得た。
1H−NMR(重ジメチルスルホキシド): δ0.91,0.92(6H,2s,(CH 3)2CH−),1.32(2H,m,(CH3)2CH−CH 2−),1.53(1H,m,(CH3)2CH−CH2−),2.58(2H,m,Ar−CH 2−CH2−),3.90(3H,s,−OCH3),6.67(1H,d,J=9Hz,H−5’),6.84(2H,d,J=9Hz,H−3,5),7.78(2H,d,H−2,6),7.78(1H,d,J=15Hz,CO−CH=CH−),7.83(1H,d,CO−CH=CH−),8.22(1H,d,H−6’),10.14(1H,s,−OH−4),13.76(1H,s,−OH−2’)
第32図に、化合物(C043)の1H−NMRスペクトルを示す。
FAB−MS:m/z 341(M+H)+メタニトロベンジルアルコールをマトリックスに用いた。
実施例42 2’−hydroxy−3’−prenyl−4’−tetrahydropyranyloxyacetophenone(以下、化合物(C044)と称する)の合成
2’,4’−dihydroxy−3’−prenylacetophenone(C024)を、実施例32と同様の方法で処理することにより化合物(C044)を得た。
2’,4’−dihydroxy−3’−prenylacetophenone(C024)を、実施例32と同様の方法で処理することにより化合物(C044)を得た。
1H−NMR(重ジメチルスルホキシド): δ1.50−1.90(6H,m,THP),1.62,1.73(6H,2s,(CH 3)2C=),2.57(3H,s,−CO−CH 3),3.28(1H,m,Ar−CH 2−CH=),3.33(1H,m,Ar−CH 2−CH=),3.57(1H,m,THP),3.65(1H,m,THP),5.17(1H,m,−CH2−CH=),5.68(1H,m,THP),6.72(1H,d,J=9Hz,H−5’),7.77(1H,d,H−6’),12.89(1H,s,−OH−2’)
第33図に、化合物(C044)の1H−NMRスペクトルを示す。
FAB−MS:m/z 305(M+H)+ メタニトロベンジルアルコールをマトリックスに用いた。
実施例43 2’−hydroxy−3’−geranyl−4’−tetrahydropyranyloxyacetophenone(以下、化合物(C045)と称する)の合成
2’,4’−dihydroxy−3’−geranylacetophenone(C036)を、実施例42と同様の方法で処理しすることにより化合物(C045)を得た。
2’,4’−dihydroxy−3’−geranylacetophenone(C036)を、実施例42と同様の方法で処理しすることにより化合物(C045)を得た。
1H−NMR(重ジメチルスルホキシド): δ1.50−1.90(6H,m,THP),1.51,1.58,1.73(9H,3s,(CH 3)2C=,−C(CH 3)=CH−),1.91(2H,m,−CH2−CH 2−C(CH3)=),1.99(2H,m,=CH−CH 2−CH2−),2.57(3H,s,−CO−CH3),3.28(1H,m,Ar−CH 2−CH=),3.33(1H,m,Ar−CH 2−CH=),3.57(1H,m,THP),3.66(1H,m,THP),5.02(1H,m,(CH3)2C=CH−CH2−),5.17(1H,m,−C(CH3)=CH−),5.69(1H,m,THP),6.72(1H,d,J=9Hz,H−5’),7.78(1H,d,H−6’),12.89(1H,s,−OH−2’)
第34図に、化合物(C045)の1H−NMRスペクトルを示す。
FAB−MS:m/z 373(M+H)+メタニトロベンジルアルコールをマトリックスに用いた。
実施例44 4,4’, 6’−trimethoxy−2’−hydroxy−3’−prenylchalcone(以下、化合物(C046)と称する)の合成
キサントフモール(4,2’,4’−trihydroxy−3’−prenyl−6’−methoxychalcone)を実施例27と同様の方法で処理することにより化合物(C046)を得た。
キサントフモール(4,2’,4’−trihydroxy−3’−prenyl−6’−methoxychalcone)を実施例27と同様の方法で処理することにより化合物(C046)を得た。
1H−NMR(重ジメチルスルホキシド):δ1.61,1.70(6H,2s,(CH 3)2C=),3.17(2H,d,J=7.2Hz,Ar−CH 2−CH=),3.82,3.92,3.99(9H,3s,−OCH3),5.10(1H,m,−CH2−CH=),6.28(1H,s,H−5’),7.03(2H,d,J=9Hz,H−3,5),7.70(2H,d,H−2,6),7.72(1H,d,J=15Hz,CO−CH=CH−),7.79(1H,d,CO−CH=CH−),14.11(1H,s,−OH−2’)
FAB−MS:m/z 383(M+H)+メタニトロベンジルアルコールをマトリックスに用いた。
実施例45 2’−hydroxy−3’−prenyl−4’−ethoxyacetophenone(以下、化合物(C047)と称する)の合成
2’,4’−dihydroxy−3’−prenylacetophenone(C024)を硫酸ジエチル(ナカライテスク)と実施例27と同様の方法で処理することにより、化合物(C047)を得た。
2’,4’−dihydroxy−3’−prenylacetophenone(C024)を硫酸ジエチル(ナカライテスク)と実施例27と同様の方法で処理することにより、化合物(C047)を得た。
1H−NMR(重クロロホルム): δ1.46(3H,t,J=7.2Hz,CH 3−CH2O−),1.69,1.81(6H,2s,(CH 3)2−CH=),2.57(3H,s,−CO−CH3),3.38(2H,d,J=7.2Hz,Ar−CH 2−CH=),4.13(2H,tt,J=7.2Hz,CH3−CH 2O−),5.24(1H,m,−CH2−CH=),6.45(1H,d,J=9Hz,H−5’),7.60(1H,d,H−6’),12.76(1H,s,−OH−2’)
第35図に、化合物(C047)の1H−NMRスペクトルを示す。
FAB−MS:m/z 249(M+H)+ メタニトロベンジルアルコールをマトリックスに用いた。
実施例46 2’−hydroxy−3’−geranyl−4’−ethoxyacetophenone(以下、化合物(C048)と称する)の合成
2’,4’−dihydroxy−3’−geranylacetophenone(C036)を、実施例45と同様の方法で処理することにより、化合物(C048)を得た。
2’,4’−dihydroxy−3’−geranylacetophenone(C036)を、実施例45と同様の方法で処理することにより、化合物(C048)を得た。
1H−NMR(重クロロホルム): δ1.46(3H,t,J=7.2Hz,CH 3−CH2O−),1.58,1.65,1.80(9H,3s,(CH 3)2C=,−C(CH 3)=CH−),1.97(2H,m,−CH2−CH 2−C(CH3)=),2.07(2H,m,=CH−CH 2−CH2−),2.57(3H,s,−CO−CH3),3.39(2H,d,J=7.2Hz,Ar−CH 2−CH=),4.13(2H,tt,J=7.2Hz,CH3−CH 2O−),5.08(1H,m,(CH3)2C=CH−CH2−),5.24(1H,m,−C(CH3)=CH−),6.45(1H,d,J=9Hz,H−5’),7.60(1H,d,H−6’),12.76(1H,s,−OH−2’)
第36図に、化合物(C048)の1H−NMRスペクトルを示す。
FAB−MS:m/z 317(M+H)+ メタニトロベンジルアルコールをマトリックスに用いた。
実施例47 4,2’−dihydroxy−3’−prenyl−4’−ethoxychalcone(以下、化合物(C049)と称する)の合成
2’−hydroxy−3’−prenyl−4’−ethoxyacetophenone(C047)と4−hydroxybenzaldehyde(アルドリッチ)をクライゼン縮合することにより、化合物(C049)を得た。
2’−hydroxy−3’−prenyl−4’−ethoxyacetophenone(C047)と4−hydroxybenzaldehyde(アルドリッチ)をクライゼン縮合することにより、化合物(C049)を得た。
1H−NMR(重ジメチルスルホキシド): δ1.37(3H,t,J=7.2Hz,CH 3−CH2O−),1.62,1.74(6H,2s,(CH 3)2C=),3.27(2H,d,J=7.2Hz,Ar−CH 2−CH=),4.17(2H,tt,J=7.2Hz,CH3−CH 2O−),5.16(1H,m,−CH2−CH=),6.64(1H,d,J=9Hz,H−5’),6.85(2H,d,J=8.4Hz,H−3,5),7.78(2H,d,H−2,6),7.78(1H,d,J=15Hz,CO−CH=CH−),7.82(1H,d,CO−CH=CH−),8.20(1H,d,H−6’),10.14(1H,s,−OH−4),13.79(1H,s,−OH−2’)
第37図に、化合物(C049)の1H−NMRスペクトルを示す。
FAB−MS:m/z 353(M+H)+ メタニトロベンジルアルコールをマトリックスに用いた。
実施例48 4,2’−dihydroxy−3’−geranyl−4’−ethoxychalcone(以下、化合物(C050)と称する)の合成
2’−hydroxy−3’−geranyl−4’−ethoxyacetophenone(C048)と4−hydroxybenzaldehyde(アルドリッチ)をクライゼン縮合することにより、化合物(C050)を得た。
2’−hydroxy−3’−geranyl−4’−ethoxyacetophenone(C048)と4−hydroxybenzaldehyde(アルドリッチ)をクライゼン縮合することにより、化合物(C050)を得た。
1H−NMR(重ジメチルスルホキシド): δ1.36(3H,t,J=7.2Hz,CH 3−CH2O−),1.51,1.57,1.73(9H,3s,(CH 3)2C=,−C(CH 3)=CH−),1.91(2H,m,−CH2−CH 2−C(CH3)=),2.00(2H,m,=CH−CH 2−CH2−),3.27(2H,d,J=7.2Hz,Ar−CH 2−CH=),4.17(2H,tt,J=7.2Hz,CH3−CH 2O−),5.01(1H,m,(CH3)2C=CH−CH2−),5.16(1H,m,−C(CH3)=CH−),6.65(1H,d,J=9Hz,H−5’),6.85(2H,d,J=9Hz,H−3,5),7.78(2H,d,H−2,6),7.78(1H,d,J=15Hz,CO−CH=CH−),7.82(1H,d,CO−CH=CH−),8.21(1H,d,H−6’),10.14(1H,s,−OH−4),13.81(1H,s,−OH−2’)
第38図に、化合物(C050)の1H−NMRスペクトルを示す。
FAB−MS:m/z 421(M+H)+ メタニトロベンジルアルコールをマトリックスに用いた。
実施例49 2’,4’−dihydroxy−3’−farnesylacetophenone(以下、化合物(C051)と称する)の合成
2’,4’−dihydroxyacetophenone(和光純薬) とfarnesyl bromide(アルドリッチ)を実施例28と同様の方法で処理することで化合物(C051)を得た。
2’,4’−dihydroxyacetophenone(和光純薬) とfarnesyl bromide(アルドリッチ)を実施例28と同様の方法で処理することで化合物(C051)を得た。
1H−NMR(重ジメチルスルホキシド): δ1.51,1.53,1.62,1.71(12H,4s,(CH 3)2C=,−C(CH 3)=CH−),1.80−2.10(8H,m,),2.50(3H,s,−CO−CH3),3.21(2H,d,J=7.2Hz,Ar−CH 2−CH=),5.02(2H,m,−CH2−CH2−CH=),5.14(1H,m,Ar−CH2−CH=),6.44(1H,d,J=9Hz,H−5’),7.62(1H,d,H−6’),10.50(1H,s,−OH−4’),13.03(1H,s,−OH−2’)
FAB−MS:m/z 357(M+H)+メタニトロベンジルアルコールをマトリックスに用いた。
実施例50 2’−hydroxy−3’−farnesyl−4’−methoxyacetophenone(以下、化合物(C052)と称する)の合成
2’,4’−dihydroxy−3’−farnesylacetophenone(化合物(C051))をジメチル硫酸(和光純薬)で実施例28と同様の方法で処理することにより化合物(C052)を得た。
2’,4’−dihydroxy−3’−farnesylacetophenone(化合物(C051))をジメチル硫酸(和光純薬)で実施例28と同様の方法で処理することにより化合物(C052)を得た。
1H−NMR(重ジメチルスルホキシド): δ1.49,1.52,1.61,1.71(12H,4s,(CH 3)2C=,−C(CH 3)=CH−),1.80−2.10(8H,m,),2.56(3H,s,−CO−CH3),3.24(2H,d,J=7.2Hz,Ar−CH 2−CH=),3.86(3H,s,−OCH3),5.01(2H,m,−CH2−CH2−CH=),5.09(1H,m,Ar−CH2−CH=),6.64(1H,d,J=9Hz,H−5’),7.81(1H,d,H−6’),12.83(1H,s,−OH−2’)
第39図に、化合物(C052)の1H−NMRスペクトルを示す。
FAB−MS:m/z 371(M+H)+ メタニトロベンジルアルコールをマトリックスに用いた。
実施例51 4,2’−dihydroxy−3’−farnesyl−4’−methoxychalcone(以下、化合物(C053)と称する)の合成
2’−hydroxy−3’−farnesyl−4’−methoxyacetophenone(化合物(C052))と4−hydroxybenzaldehyde(アルドリッチ)をクライゼン縮合することにより、化合物(C053)を得た。
2’−hydroxy−3’−farnesyl−4’−methoxyacetophenone(化合物(C052))と4−hydroxybenzaldehyde(アルドリッチ)をクライゼン縮合することにより、化合物(C053)を得た。
1H−NMR(重ジメチルスルホキシド): δ1.50,1.51,1.59,1.73(12H,4s,(CH 3)2C=,−C(CH 3)=CH−),1.80−2.10(8H,m),3.27(2H,d,J=7.2Hz,Ar−CH 2−CH=),3.90(3H,s,−OCH3),5.00(2H,m,−CH2−CH2−CH=),5.13(1H,m,Ar−CH2−CH=),6.67(1H,d,J=9Hz,H−5’),6.85(2H,d,J=9Hz,H−3,5),7.78(2H,d,H−2,6),7.78(1H,d,J=15Hz,CO−CH=CH−),7.82(1H,d,CO−CH=CH−),8.23(1H,d,H−6’),13.79(1H,s,−OH−2’)
第40図に、化合物(C053)の1H−NMRスペクトルを示す。
FAB−MS:m/z 475(M+H)+ メタニトロベンジルアルコールをマトリックスに用いた。
実施例52 2’,4’−dihydroxy−3’−benzylacetophenone(以下、化合物(C054)と称する)の合成
2’,4’−dihydroxyacetophenone(和光純薬)とbenzyl bromide(和光純薬)を実施例28と同様の方法で処理することで化合物(C054)を得た。
2’,4’−dihydroxyacetophenone(和光純薬)とbenzyl bromide(和光純薬)を実施例28と同様の方法で処理することで化合物(C054)を得た。
1H−NMR(重ジメチルスルホキシド): δ2.53(3H,s,−CO−CH3),3.86(2H,s,−CH 2−C6H5,),6.49(1H,d,J=9Hz,H−5’),7.00−7.30(5H,m,−C6H5),7.69(1H,d,H−6’),10.68(1H,s,−OH−4’),13.13(1H,s,−OH−2’)
FAB−MS:m/z 243(M+H)+ メタニトロベンジルアルコールをマトリックスに用いた。
実施例53 2’−hydroxy−3’−benzyl−4’−methoxyacetophenone(以下、化合物(C055)と称する)の合成
2’,4’−dihydroxy−3’−benzylacetophenone(C054)をジメチル硫酸(和光純薬)と実施例27と同様の方法で処理することにより化合物(C055)を得た。
2’,4’−dihydroxy−3’−benzylacetophenone(C054)をジメチル硫酸(和光純薬)と実施例27と同様の方法で処理することにより化合物(C055)を得た。
1H−NMR(重ジメチルスルホキシド): δ2.59(3H,s,−CO−CH3),3.86(5H,s,−CH 2−C6H5,−OCH3),6.71(1H,d,J=9Hz,H−5’),7.10−7.30(5H,m,−C6H5),7.89(1H,d,H−6’),12.93(1H,s,−OH−2’)
FAB−MS:m/z 257(M+H)+ メタニトロベンジルアルコールをマトリックスに用いた。
実施例54 4,2’−dihydroxy−3’−benzyl−4’−methoxychalcone(以下、化合物(C056)と称する)の合成
2’−hydroxy−3’−benzyl−4’−methoxyacetophenone(C054)と4−hydroxybenzaldehyde(アルドリッチ)をクライゼン縮合することにより、化合物(C056)を得た。
2’−hydroxy−3’−benzyl−4’−methoxyacetophenone(C054)と4−hydroxybenzaldehyde(アルドリッチ)をクライゼン縮合することにより、化合物(C056)を得た。
1H−NMR(重ジメチルスルホキシド): δ3.92(5H,s,−CH 2−C6H5,−OCH3),6.73(1H,d,J=9Hz,H−5’),6.85(2H,d,J=8.4Hz,H−3,5),7.10−7.30(5H,m,−C6H5),7.79(2H,d,H−2,6),7.80(1H,d,J=15.6Hz,CO−CH=CH−),7.85(1H,d,CO−CH=CH−),8.30(1H,d,H−6’),10.15(1H,s,−OH−4),13.90(1H,s,−OH−2’)
第41図に、化合物(C056)の1H−NMRスペクトルを示す。
FAB−MS:m/z 361(M+H)+メタニトロベンジルアルコールをマトリックスに用いた。
実施例55 4,2’,4’−trihydroxy−3’−benzylchalcone(以下、化合物(C057)と称する)の合成
2’,4’−dihydroxy−3’−benzylacetophenone(C053)と4−hydroxybenzaldehyde(アルドリッチ)をクライゼン縮合することにより、化合物(C057)を得た。
2’,4’−dihydroxy−3’−benzylacetophenone(C053)と4−hydroxybenzaldehyde(アルドリッチ)をクライゼン縮合することにより、化合物(C057)を得た。
1H−NMR(重ジメチルスルホキシド): δ3.89(2H,s,−CH 2−C6H5),6.52(1H,d,J=9Hz,H−5’),6.84(2H,d,J=8.4Hz,H−3,5),7.10−7.30(5H,m,−C6H5),7.75(2H,d,H−2,6),7.76(2H,s,CO−CH=CH−),8.10(1H,d,H−6’),14.10(1H,s,−OH−2’)
第42図に、化合物(C057)の1H−NMRスペクトルを示す。
FAB−MS:m/z 347(M+H)+メタニトロベンジルアルコールをマトリックスに用いた。
実施例56 4,2’,4’−trihydroxy−3’−farnesylchalcone(以下、化合物(C058)と称する)の合成
2’,4’−dihydroxy−3’−farnesylacetophenone(C051)と4−hydroxybenzaldehyde(アルドリッチ)をクライゼン縮合することにより、化合物(C058)を得た。
2’,4’−dihydroxy−3’−farnesylacetophenone(C051)と4−hydroxybenzaldehyde(アルドリッチ)をクライゼン縮合することにより、化合物(C058)を得た。
1H−NMR(重ジメチルスルホキシド): δ1.51,1.52,1.59,1.73(12H,4s,(CH 3)2C=,−C(CH 3)=CH−),1.80−2.10(8H,m),3.23(2H,d,J=7.2Hz,Ar−CH 2−CH=),5.03(2H,m,−CH2−CH2−CH=),5.18(1H,m,Ar−CH2−CH=),6.45(1H,d,J=9Hz,H−5’),6.83(2H,d,J=8.4Hz,H−3,5),7.73(2H,s,CO−CH=CH−),7.74(2H,d,H−2,6),8.01(1H,d,H−6’),14.01(1H,s,−OH−2’)
第43図に、化合物(C058)の1H−NMRスペクトルを示す。
FAB−MS:m/z 461(M+H)+ メタニトロベンジルアルコールをマトリックスに用いた。
実施例57 2’−methyl−4’−prenyloxyacetophenone(以下、化合物(C059)と称する)の合成
2’−methyl−4’−hydroxyacetophenone(和光純薬)とprenylbromide(アルドリッチ)を実施例28と同様の方法で処理し化合物(C059)を得た。
2’−methyl−4’−hydroxyacetophenone(和光純薬)とprenylbromide(アルドリッチ)を実施例28と同様の方法で処理し化合物(C059)を得た。
1H−NMR(重ジメチルスルホキシド): δ1.71,1.74(6H,2s,(CH 3)2C=),2.45(3H,s,Ar−CH3),2.49(3H,s,−OCH3),4.58(1H,d,J=6.6Hz,Ar−CH 2−CH=),5.42(1H,m,Ar−CH2−CH=),6.82(1H,d,J=3Hz,H−3’),6.84(1H,dd,J=9Hz,H−5’),7.83(1H,d,H−6’)
第44図に、化合物(C059)の1H−NMRスペクトルを示す。
FAB−MS:m/z 219(M+H)+メタニトロベンジルアルコールをマトリックスに用いた。
実施例58 4,2’,4’−triacetoxy−3’−geranylchalcone(以下、化合物(C061)と称する)の合成
4,2’,4’−trihydroxy−3’−geranylchalcone(キサントアンゲロール)をジクロロメタン中、トリエチルアミン(ナカライテスク)と触媒量のジメチルアミノピリジン(和光純薬)存在下、無水酢酸(ナカライテスク)で処理することにより化合物(C061)を得た。
4,2’,4’−trihydroxy−3’−geranylchalcone(キサントアンゲロール)をジクロロメタン中、トリエチルアミン(ナカライテスク)と触媒量のジメチルアミノピリジン(和光純薬)存在下、無水酢酸(ナカライテスク)で処理することにより化合物(C061)を得た。
1H−NMR(重ジメチルスルホキシド): δ1.53,1.60,1.70(9H,3s,(CH 3)2C=,−C(CH 3)=CH−),1.91(2H,m,−CH2−CH 2−C(CH3)=),2.00(2H,m,=CH−CH 2−CH2−),2.21,2.29,2.32(9H,3s,−OAc),3.21(2H,d,J=6.6Hz,Ar−CH 2−CH=),4.93(1H,m,(CH3)2C=CH−CH2−),5.03(1H,m,−C(CH3)=CH−),7.22(2H,d,J=8.4Hz,H−3,5),7.24(1H,d,J=9Hz,H−5’),7.47(1H,d,J=15.6Hz,CO−CH=CH−),7.59(1H,d,CO−CH=CH−),7.85(1H,d,H−6’),7.87(2H,d,H−2,6)
第45図に、化合物(C061)の1H−NMRスペクトルを示す。
FAB−MS:m/z 519(M+H)+ メタニトロベンジルアルコールをマトリックスに用いた。
実施例59 2−hydroxy−3−prenyl−4−methoxybenzaldehyde(以下、化合物(C063)と称する)の合成
2’,4’−dihydroxybenzaldehyde(和光純薬) とprenylbromide(アルドリッチ)を実施例28と同様の方法で処理し、2’,4’−dihydroxy−3’−prenylbenzaldehyde(C062)を得た。化合物(C062)をジメチル硫酸(和光純薬)と実施例27と同様の方法で処理することにより化合物(C063)を得た。
2’,4’−dihydroxybenzaldehyde(和光純薬) とprenylbromide(アルドリッチ)を実施例28と同様の方法で処理し、2’,4’−dihydroxy−3’−prenylbenzaldehyde(C062)を得た。化合物(C062)をジメチル硫酸(和光純薬)と実施例27と同様の方法で処理することにより化合物(C063)を得た。
1H−NMR(重ジメチルスルホキシド): δ1.60,1.70(6H,2s,(CH 3)2C=),3.23(2H,d,J=7.2Hz,Ar−CH 2−CH=),3.89(3H,s,−OCH3),5.11(1H,m,Ar−CH2−CH=),6.76(1H,d,J=9Hz,H−5),7.63(1H,d,H−6),9.80(1H,s,−CHO),11.43(1H,s,−OH−2)
FAB−MS:m/z 221(M+H)+ メタニトロベンジルアルコールをマトリックスに用いた。
実施例60 4,2’−diacetoxy−3’−geranyl−4’−methoxychalcone(以下、化合物(C064−1)と称する)および2’−acetoxy−3’−geranyl−4−hydroxy−4’−methoxychalcone(以下、化合物(C064−2)と称する)の合成
4,2’−dihydroxy−3’−geranyl−4’−methoxychalcone(キサントアンゲロールF)をジクロロメタン中、トリエチルアミン(ナカライテスク)と触媒量のジメチルアミノピリジン(和光純薬)存在下、無水酢酸(ナカライテスク)で処理することにより化合物(C064−1)および化合物(C064−2)を得た。
4,2’−dihydroxy−3’−geranyl−4’−methoxychalcone(キサントアンゲロールF)をジクロロメタン中、トリエチルアミン(ナカライテスク)と触媒量のジメチルアミノピリジン(和光純薬)存在下、無水酢酸(ナカライテスク)で処理することにより化合物(C064−1)および化合物(C064−2)を得た。
化合物(C064−1)
1H−NMR(重ジメチルスルホキシド): δ1.52,1.59,1.71(9H,3s,(CH 3)2C=,−C(CH3)=CH−),1.90(2H,m,−CH2−CH 2−C(CH3)=),2.00(2H,m,=CH−CH 2−CH2−),2.23,2.28(6H,2s,−OAc),3.22(2H,d,J=7.2Hz,Ar−CH 2−CH=),3.92(3H,s,−OCH 3),5.01(1H,m,(CH3)2C=CH−CH2−),5.02(1H,m,−C(CH3)=CH−),7.04(1H,d,J=9Hz,H−5’),7.21(2H,d,J=8.4Hz,H−3,5),7.53(1H,d,J=15.6Hz,CO−CH=CH−),7.57(1H,d,CO−CH=CH−),7.86(2H,d,H−2,6),7.94(1H,d,H−6’)
1H−NMR(重ジメチルスルホキシド): δ1.52,1.59,1.71(9H,3s,(CH 3)2C=,−C(CH3)=CH−),1.90(2H,m,−CH2−CH 2−C(CH3)=),2.00(2H,m,=CH−CH 2−CH2−),2.23,2.28(6H,2s,−OAc),3.22(2H,d,J=7.2Hz,Ar−CH 2−CH=),3.92(3H,s,−OCH 3),5.01(1H,m,(CH3)2C=CH−CH2−),5.02(1H,m,−C(CH3)=CH−),7.04(1H,d,J=9Hz,H−5’),7.21(2H,d,J=8.4Hz,H−3,5),7.53(1H,d,J=15.6Hz,CO−CH=CH−),7.57(1H,d,CO−CH=CH−),7.86(2H,d,H−2,6),7.94(1H,d,H−6’)
第46図に、化合物(C064−1)の1H−NMRスペクトルを示す。
FAB−MS:m/z 491(M+H)+ メタニトロベンジルアルコールをマトリックスに用いた。
化合物(C064−2)
1H−NMR(重クロロホルム): δ1.59(3H,s,(CH 3)2C=),1.67(3H,s,(CH 3)2C=),1.77(3H,s,−C(CH 3)=CH−),1.98(2H,m,−CH2−CH 2−C(CH3)=),2.06(2H,m,=CH−CH 2−CH2−),2.31(3H,s,−OAc),3.34(2H,m,Ar−CH 2−CH=),3.92(3H,s,−OCH 3),5.08(1H,m,(CH3)2C=CH−CH2−),5.12(1H,m,−C(CH3)=CH−),6.03(1H,s,−OH−4),6.84(3H,m,H−3,5,5’),7.10(1H,d,J=15.6Hz,CO−CH=CH−),7.45(2H,d,J=8.4Hz,H−2,6),7.57(1H,d,J=15.6Hz,CO−CH=CH−),7.68(1H,d,J=8.4Hz,H−6’)
1H−NMR(重クロロホルム): δ1.59(3H,s,(CH 3)2C=),1.67(3H,s,(CH 3)2C=),1.77(3H,s,−C(CH 3)=CH−),1.98(2H,m,−CH2−CH 2−C(CH3)=),2.06(2H,m,=CH−CH 2−CH2−),2.31(3H,s,−OAc),3.34(2H,m,Ar−CH 2−CH=),3.92(3H,s,−OCH 3),5.08(1H,m,(CH3)2C=CH−CH2−),5.12(1H,m,−C(CH3)=CH−),6.03(1H,s,−OH−4),6.84(3H,m,H−3,5,5’),7.10(1H,d,J=15.6Hz,CO−CH=CH−),7.45(2H,d,J=8.4Hz,H−2,6),7.57(1H,d,J=15.6Hz,CO−CH=CH−),7.68(1H,d,J=8.4Hz,H−6’)
第64図に、化合物(C064−2)の1H−NMRスペクトルを示す。
FAB−MS:m/z 449(M+H)+ メタニトロベンジルアルコールをマトリックスに用いた。
実施例61 2’−benzyloxyacetophenone(以下、化合物(C065)と称する)の合成
2’−hydroxyacetophenone(アルドリッチ)とbenzyl bromide(和光純薬)を炭酸カリウム存在下、アセトン中、加熱還流することで化合物(C065)を得た。
2’−hydroxyacetophenone(アルドリッチ)とbenzyl bromide(和光純薬)を炭酸カリウム存在下、アセトン中、加熱還流することで化合物(C065)を得た。
1H−NMR(重ジメチルスルホキシド): δ2.51(3H,s,−CO−CH3),5.23(2H,s,−CH 2−C6H5),7.03(1H,t,J=7.2Hz,H−5’),7.25(1H,d,J=8.4Hz,H−3’),7.30−7.55(6H,m,H−4’,−C6H5),7.61(1H,dd,J=1.8Hz,H−6’)
FAB−MS:m/z 227(M+H)+ メタニトロベンジルアルコールをマトリックスに用いた。
実施例62 1−(2’−hydroxy−3’−prenyl−4’−methoxyphenyl)−5−methyl−2,4−hexadiene−1−one(以下、化合物(C069)と称する)の合成
2’−hydroxy−3’−prenyl−4’−methoxyacetophenone(C026)と3−methyl−2−butenal(アルドリッチ)をクライゼン縮合することにより、化合物(C069)を得た。
2’−hydroxy−3’−prenyl−4’−methoxyacetophenone(C026)と3−methyl−2−butenal(アルドリッチ)をクライゼン縮合することにより、化合物(C069)を得た。
1H−NMR(重ジメチルスルホキシド): δ1.61,1.71,1.93,1.94(12H,4s,(CH 3)2C=),3.24(2H,d,J=6.6Hz,Ar−CH 2−CH=),3.88(3H,s,−OCH3),5.12(1H,m,Ar−CH2−CH=),6.27(1H,d,J=12Hz,CO−CH=CH−CH=),6.65(1H,d,J=9.6Hz,H−5’),7.29(1H,d,J=14.4Hz,CO−CH=CH−CH=),7.70(1H,dd,CO−CH=CH−CH=),7.98(1H,d,H−6’),13.66(1H,s,−OH−2’)
第47図に、化合物(C069)の1H−NMRスペクトルを示す。
FAB−MS:m/z 301(M+H)+メタニトロベンジルアルコールをマトリックスに用いた。
実施例63 2’−hydroxy−3’−geranyl−4’−benzyloxyacetophenone(以下、化合物(C070)と称する)の合成
2’,4’−dihydroxy−3’−geranylacetophenone(C036)を1.2等量のbenzylbromide(和光純薬)と炭酸カリウム存在下、アセトン中加熱還流することで化合物(C070)を得た。
2’,4’−dihydroxy−3’−geranylacetophenone(C036)を1.2等量のbenzylbromide(和光純薬)と炭酸カリウム存在下、アセトン中加熱還流することで化合物(C070)を得た。
1H−NMR(重ジメチルスルホキシド): δ1.50,1.57,1.62(9H,3s,(CH 3)2C=,−C(CH 3)=CH−),1.89(2H,m,−CH2−CH 2−C(CH3)=),1.98(2H,m,=CH−CH 2−CH2−),2.57(3H,s,−CO−CH3),3.28(2H,d,J=7.2Hz,Ar−CH 2−CH=),5.01(1H,m,(CH3)2C=CH−CH2−),5.13(1H,m,−C(CH3)=CH−)5.25(2H,s,−CH 2−C6H5),6.73(1H,d,J=9Hz,H−5’),7.30−7.50(5H,m,−C6H5),7.81(1H,d,H−6’),12.87(1H,s,−OH−2’)
第48図に、化合物(C070)の1H−NMRスペクトルを示す。
FAB−MS:m/z 379(M+H)+メタニトロベンジルアルコールをマトリックスに用いた。
実施例64 2,2’−dihydroxy−3,3’−diprenyl−4,4’−dimethoxychalcone(以下、化合物(C072)と称する)の合成
2’−hydroxy−3’−prenyl−4’−methoxyacetophenone(C026)と2−hydroxy−3−prenyl−4−methoxybenzaldehyde(C063)をクライゼン縮合することにより、化合物(C072)を得た。
2’−hydroxy−3’−prenyl−4’−methoxyacetophenone(C026)と2−hydroxy−3−prenyl−4−methoxybenzaldehyde(C063)をクライゼン縮合することにより、化合物(C072)を得た。
1H−NMR(重ジメチルスルホキシド):δ1.62,1.72,1.73(12H,3s,(CH 3)2C=),3.27(2H,d,J=7.2Hz,Ar−CH 2−CH=),3.83,3.90(6H,2s,−OCH3),5.09,5.14(2H,2m,−CH2−CH=),6.66,6.67(2H,2d,J=9Hz,H−5,5’),7.82(1H,d,J=15.6Hz,CO−CH=CH−),7.86,8.19(2H,2d,H−6,6’),8.24(1H,d,CO−CH=CH−),9.28(1H,s,−OH−2),13.87(1H,s,−OH−2’)
第49図に、化合物(C072)の1H−NMRスペクトルを示す。
FAB−MS:m/z 437(M+H)+メタニトロベンジルアルコールをマトリックスに用いた。
実施例65 4,2’−dihydroxy−3’−geranyl−4’−benzyloxychalcone(以下、化合物(C073)と称する)の合成
2’−hydroxy−3’−geranyl−4’−benzyloxyacetophenone(C070)と4−hydroxybenzaldehyde(アルドリッチ)をクライゼン縮合することにより、化合物(C073)を得た。
2’−hydroxy−3’−geranyl−4’−benzyloxyacetophenone(C070)と4−hydroxybenzaldehyde(アルドリッチ)をクライゼン縮合することにより、化合物(C073)を得た。
1H−NMR(重ジメチルスルホキシド): δ1.50,1.57,1.64(9H,3s,(CH 3)2C=,−C(CH 3)=CH−),1.90(2H,m,−CH2−CH 2−C(CH3)=),1.99(2H,m,=CH−CH 2−CH2−),5.02(1H,m,(CH3)2C=CH−CH2−),5.16(1H,m,−C(CH3)=CH−),5.28(2H,s,−CH 2−C6H5),6.75(1H,d,J=9Hz,H−5’),6.85(2H,d,J=9Hz,H−3,5),7.30−7.50(5H,m,−C6H5),7.78(2H,d,H−2,6),7.78(1H,d,J=15Hz,CO−CH=CH−),7.83(1H,d,CO−CH=CH−),8.22(1H,d,H−6’),13.82(1H,s,−OH−2’)
第50図に、化合物(C073)の1H−NMRスペクトルを示す。
FAB−MS:m/z 483(M+H)+メタニトロベンジルアルコールをマトリックスに用いた。
実施例66 4−chloro−2’,4’−dihydroxy−3’−geranylchalcone(以下、化合物(C074)と称する)の合成
2’,4’−dihydroxy−3’−geranylacetophenone(C036)と4−chlorobenzaldehyde(アルドリッチ)をクライゼン縮合することにより、化合物(C074)を得た。
2’,4’−dihydroxy−3’−geranylacetophenone(C036)と4−chlorobenzaldehyde(アルドリッチ)をクライゼン縮合することにより、化合物(C074)を得た。
1H−NMR(重ジメチルスルホキシド): δ1.52,1.58,1.73(9H,3s,(CH 3)2C=,−C(CH 3)=CH−),1.91(2H,m,=CH−CH2−CH 2−),2.00(2H,m,=CH−CH 2−CH2−),3.23(2H,d,J=7.2Hz,Ar−CH 2−CH=),5.03(1H,m,(CH3)2C=CH−CH2−),5.18(1H,m,−C(CH3)=CH−),6.44(1H,d,J=9Hz,H−5’),7.53(2H,d,J=9Hz,H−3,5),7.76(1H,d,J=15.6Hz,CO−CH=CH−),7.94(2H,d,H−2,6),7.99(1H,d,CO−CH=CH−),8.04(1H,d,H−6’),13.85(1H,s,−OH−2’)
第51図に、化合物(C074)の1H−NMRスペクトルを示す。
FAB−MS:m/z 411(M+H)+メタニトロベンジルアルコールをマトリックスに用いた。
実施例67 4−chloro−2’,4’−dihydroxy−3’−prenylchalcone(以下、化合物(C075)と称する)の合成
2’,4’−dihydroxy−3’−prenylacetophenone(C024)と4−chlorobenzaldehyde(アルドリッチ)をクライゼン縮合することにより、化合物(C075)を得た。
2’,4’−dihydroxy−3’−prenylacetophenone(C024)と4−chlorobenzaldehyde(アルドリッチ)をクライゼン縮合することにより、化合物(C075)を得た。
1H−NMR(重ジメチルスルホキシド): δ1.62,1.73(6H,2s,(CH 3)2C=),3.23(2H,d,J=7.2Hz,Ar−CH 2−CH=),5.18(1H,m,Ar−CH2−CH=),6.48(1H,d,J=9Hz,H−5’),7.53(2H,d,J=9Hz,H−3,5),7.78(1H,d,J=15.6Hz,CO−CH=CH−),7.94(2H,d,H−2,6),8.00(1H,d,CO−CH=CH−),8.07(1H,d,H−6’),13.80(1H,s,−OH−2’)
第52図に、化合物(C075)の1H−NMRスペクトルを示す。
FAB−MS:m/z 343(M+H)+メタニトロベンジルアルコールをマトリックスに用いた。
実施例68 3−nitro−2’−hydroxy−3’−prenyl−4’−methoxychalcone(以下、化合物(C076)と称する)の合成
2’−hydroxy−3’−prenyl−4’−methoxyacetophenone(C026)と3−nitrobenzaldehyde(アルドリッチ)をクライゼン縮合することにより、化合物(C076)を得た。
2’−hydroxy−3’−prenyl−4’−methoxyacetophenone(C026)と3−nitrobenzaldehyde(アルドリッチ)をクライゼン縮合することにより、化合物(C076)を得た。
1H−NMR(重ジメチルスルホキシド):δ1.73,1.62(6H,2s,(CH 3)2C=),3.28(2H,d,J=7.2Hz,Ar−CH 2−CH=),3.93(3H,s,−OCH3),5.14(1H,m,Ar−CH2−CH=),6.72(1H,d,J=9Hz,H−5’),7.77(1H,t,J=7.8Hz,H−5),7.95(1H,d,J=15.6Hz,CO−CH=CH−),8.27(1H,d,CO−CH=CH−),8.28(1H,d,H−6),8.36(1H,d,H−6’),8.37(1H,d,H−4),8.83(1H,s,H−2),13.47(1H,s,−OH−2’)
第53図に、化合物(C076)の1H−NMRスペクトルを示す。
FAB−MS:m/z 368(M+H)+メタニトロベンジルアルコールをマトリックスに用いた。
実施例69 4−hydroxy−2’−benzyloxy−3’−prenyl−4’−methoxychalcone(以下、化合物(C077)と称する)の合成
2’−hydroxy−3’−prenyl−4’−methoxyacetophenone(C026)とbenzylbromide(和光純薬)を炭酸カリウム存在下、アセトン中加熱還流することで化合物2’−benzyloxy−3’−prenyl−4’−methoxyacetophenoneを得た。2’−benzyloxy−3’−prenyl−4’−methoxyacetophenoneと4−hydroxybenzaldehyde(アルドリッチ)をクライゼン縮合することにより、化合物(C077)を得た。
2’−hydroxy−3’−prenyl−4’−methoxyacetophenone(C026)とbenzylbromide(和光純薬)を炭酸カリウム存在下、アセトン中加熱還流することで化合物2’−benzyloxy−3’−prenyl−4’−methoxyacetophenoneを得た。2’−benzyloxy−3’−prenyl−4’−methoxyacetophenoneと4−hydroxybenzaldehyde(アルドリッチ)をクライゼン縮合することにより、化合物(C077)を得た。
1H−NMR(重ジメチルスルホキシド):δ1.61(6H,s,(CH 3)2C=),3.87(3H,s,−OCH3),5.10(1H,m,Ar−CH2−CH=),4.76(2H,s,−CH 2−C6H5),6.77(2H,d,J=8.4Hz,H−3,5),6.93(1H,d,J=8.4Hz,H−5’),7.20−7.40(6H,m,−C6H5,CO−CH=CH−),7.48(2H,d,H−2,6),7.55(1H,d,J=16.2Hz,CO−CH=CH−),7.58(1H,d,H−6’)
第54図に、化合物(C077)の1H−NMRスペクトルを示す。
FAB−MS:m/z 429(M+H)+ メタニトロベンジルアルコールをマトリックスに用いた。
実施例70 4−acetoxy−2’−hydroxy−3’−prenyl−4’−methoxychalcone(以下、化合物(C078)と称する)の合成
4,2’−dihydroxy−3’−prenyl−4’−methoxychalcone(4−ハイドロキシデリシン)をジクロロメタン中、トリエチルアミンと触媒量のDMAP存在下、無水酢酸で氷冷下処理することにより化合物(C078)を得た。
4,2’−dihydroxy−3’−prenyl−4’−methoxychalcone(4−ハイドロキシデリシン)をジクロロメタン中、トリエチルアミンと触媒量のDMAP存在下、無水酢酸で氷冷下処理することにより化合物(C078)を得た。
1H−NMR(重クロロホルム):δ1.70,1.82(6H,2s,(CH 3)2C=),2.34(3H,s,−OAc),3.41(2H,d,J=7.2Hz,Ar−CH 2−CH=),3.93(3H,s,−OCH3),5.25(1H,m,Ar−CH2−CH=),6.52(1H,d,J=9Hz,H−5’),7.18(2H,d,J=8.4Hz,H−3,5),7.57(1H,d,J=15.6Hz,CO−CH=CH−),7.68(2H,d,H−2,6),7.80(1H,d,H−6’),7.86(1H,d,CO−CH=CH−),13.34(1H,s,−OH−2’)
第55図に、化合物(C078)の1H−NMRスペクトルを示す。
FAB−MS:m/z 381(M+H)+メタニトロベンジルアルコールをマトリックスに用いた。
実施例71 4−chloro−2’−acetoxy−3’−prenyl−4’−methoxychalcone(以下、化合物(C079)と称する)の合成
4−chloro−2’,4’−dihydroxy−3’−prenylchalcone(化合物(C075))を実施例28と同様に、硫酸ジメチルで処理した後、反応物をジクロロメタン中、トリエチルアミンと触媒量のDMAP存在下、無水酢酸で処理することにより化合物(C079)を得た。
4−chloro−2’,4’−dihydroxy−3’−prenylchalcone(化合物(C075))を実施例28と同様に、硫酸ジメチルで処理した後、反応物をジクロロメタン中、トリエチルアミンと触媒量のDMAP存在下、無水酢酸で処理することにより化合物(C079)を得た。
1H−NMR(重クロロホルム):δ1.69,1.77(6H,2s,(CH 3)2C=),2.30(3H,s,−OAc),3.32(2H,d,J=7.2Hz,Ar−CH 2−CH=),3.93(3H,s,−OCH3),5.12(1H,m,Ar−CH2−CH=),6.84(1H,d,J=9Hz,H−5’),7.24(1H,d,J=15.6Hz,CO−CH=CH−),7.39(2H,d,J=8.4Hz,H−3,5),7.53(2H,d,H−2,6),7.58(1H,d,CO−CH=CH−),7.69(1H,d,H−6’)
第56図に、化合物(C079)の1H−NMRスペクトルを示す。
FAB−MS:m/z 399(M+H)+メタニトロベンジルアルコールをマトリックスに用いた。
実施例72 4−chloro−2’−acetoxy−3’−geranyl−4’−methoxychalcone(以下、化合物(C080)と称する)の合成
4−chloro−2’,4’−dihydroxy−3’−geranylchalcone(C074)を実施例28と同様に、硫酸ジメチルで処理した後、反応物をジクロロメタン中、トリエチルアミンと触媒量のDMAP存在下、無水酢酸で処理することにより化合物(C080)を得た。
4−chloro−2’,4’−dihydroxy−3’−geranylchalcone(C074)を実施例28と同様に、硫酸ジメチルで処理した後、反応物をジクロロメタン中、トリエチルアミンと触媒量のDMAP存在下、無水酢酸で処理することにより化合物(C080)を得た。
1H−NMR(重クロロホルム): δ1.59,1.66,1.77(9H,3s,(CH 3)2C=,−C(CH 3)=CH−),1.98(2H,m,=CH−CH2−CH 2−),2.06(2H,m,=CH−CH 2−CH2−),2.30(3H,s,−OAc),3.33(2H,d,J=7.2Hz,Ar−CH 2−C=),3.93(3H,s,−OCH3),5.08(1H,m,(CH3)2C=CH−CH2−),5.12(1H,m,−C(CH3)=CH−),6.84(1H,d,J=8.4Hz,H−5’),7.24(1H,d,J=15.6Hz,CO−CH=CH−),7.39(2H,d,J=8.4Hz,H−3,5),7.53(2H,d,H−2,6),7.58(1H,d,CO−CH=CH−),7.69(1H,d,H−6’)
第57図に、化合物(C080)の1H−NMRスペクトルを示す。
FAB−MS:m/z 467(M+H)+メタニトロベンジルアルコールをマトリックスに用いた。
実施例73 3,4,2’−trihydroxychalcone(以下、化合物(C005)と称する)の合成
2’−hydroxyacetophenone(東京化成)と3,4−dihydroxybenzaldehyde(東京化成)をクライゼン縮合することにより、化合物(C005)を得た。
2’−hydroxyacetophenone(東京化成)と3,4−dihydroxybenzaldehyde(東京化成)をクライゼン縮合することにより、化合物(C005)を得た。
1H−NMR(重ジメチルスルホキシド):δ6.81(1H,d,J=8Hz,H−5),6.98 (2H,m,H−3’,5’),7.22(1H,dd,J=8Hz,H−6), 7.29(1H,d,H−2),7.53(1H,td,J=8,8,2Hz,td,H−4’),7.71(2H,m,CO−CH=CH−),8.21(1H,dd,J=8Hz,H−6’)
FAB−MS:m/z 257(M+H)+グリセロールをマトリックスに用いた。
実施例74 3,4,2’,5’−tetrahydroxychalcone(以下、化合物(C006)と称する)の合成
2’,5’−dihydroxyacetophenone(東京化成) と3,4−dihydroxybenzaldehyde(東京化成)をクライゼン縮合することにより、化合物(C006)を得た。
2’,5’−dihydroxyacetophenone(東京化成) と3,4−dihydroxybenzaldehyde(東京化成)をクライゼン縮合することにより、化合物(C006)を得た。
1H−NMR(重ジメチルスルホキシド):δ6.79(1H,d,J=8Hz,H−5),6.81(1H,d,J=9Hz,H−3’),6.00(1H,dd,J=3Hz,H−4’),7.17(1H,dd,J=2Hz,H−6),7.23(1H,d,H−2),7.44(1H,d,H−6’),7.55(1H,d,J=15Hz,CO−CH=CH−),7.66(1H,d,CO−CH=CH−)
FAB−MS:m/z 273(M+H)+グリセロールをマトリックスに用いた。
実施例75 1−adamantyl−3−(3,4−dihydroxyphenyl)−2−propen−1−one(以下、化合物(C013)と称する)の合成
1−adamantyl−methylketone(シグマ)と3,4−dihydroxybenzaldehyde(東京化成)をクライゼン縮合することにより、化合物(C013)を得た。
1−adamantyl−methylketone(シグマ)と3,4−dihydroxybenzaldehyde(東京化成)をクライゼン縮合することにより、化合物(C013)を得た。
1H−NMR(重ジメチルスルホキシド):δ1.65−2.04(15H,m,−adamantyl),6.74(1H,d,J=8Hz,H−5),7.00(1H,dd,J=2Hz,H−6),7.11(1H,d,J=16Hz,CO−CH=CH−),7.13(1H,d,H−2),7.36(1H,d,CO−CH=CH−)
FAB−MS:m/z 299(M+H)+グリセロールをマトリックスに用いた。
実施例76 1−adamantyl−3−hydroxy−4−(3,4−dihydroxyphenyl)−butan−1−one(以下、化合物(C014)と称する)の合成
THP化した3’,4’−dihydroxyphenylaceticacid(ナカライテスク)を、1M DIBALヘキサン溶液(ナカライテスク)で還元することにより3’,4’−dihydroxyphenylacetaldehydeのTHP化体を得た。3’,4’−dihydroxyphenylacetaldehydeのTHP化体をメタノール/ドライアイスで−70℃に冷却下、リチウムジイソプロピルアミンを含むヘンキサン中、1−adamantyl−methylketoneと反応した後、THP基を脱保護することにより化合物(C014)を得た。
THP化した3’,4’−dihydroxyphenylaceticacid(ナカライテスク)を、1M DIBALヘキサン溶液(ナカライテスク)で還元することにより3’,4’−dihydroxyphenylacetaldehydeのTHP化体を得た。3’,4’−dihydroxyphenylacetaldehydeのTHP化体をメタノール/ドライアイスで−70℃に冷却下、リチウムジイソプロピルアミンを含むヘンキサン中、1−adamantyl−methylketoneと反応した後、THP基を脱保護することにより化合物(C014)を得た。
1H−NMR(重ジメチルスルホキシド):δ 1.58−1.98(15H,m,−adamantyl),2.25(1H,dd,J=4.5,16.5Hz,CO−CH 2−CH(OH)−CH2−),2.41(1H,dd,J=6.0,13.5Hz,CO−CH 2−CH(OH)−CH 2),2.61(1H,dd,J=4.5Hz,CO−CH 2−CH(OH)−CH2−),3.99(1H,m,CO−CH2−CH(OH)−CH2−),6.38(1H,dd,J=2,8Hz,H−6),6.55(1H,d,H−2),6.57(1H,d,H−2)
FAB−MS:m/z 331(M+H)+グリセロールをマトリックスに用いた。
実施例77 1−adamantyl−4−(3,4−dihydroxyphenyl)−3−buten−1−one(以下、化合物(C015)と称する)の合成
化合物(C014)のTHP化体をジクロロメタン中、トリエチルアミンと触媒量のDMAP存在下、無水酢酸で処理した後、ジクロロメタン中、DBUと室温で処理することにより化合物(C015)のTHP化体を得た。化合物(C015)のTHP化体より、THP基を脱保護することで化合物(C015)を得た。
化合物(C014)のTHP化体をジクロロメタン中、トリエチルアミンと触媒量のDMAP存在下、無水酢酸で処理した後、ジクロロメタン中、DBUと室温で処理することにより化合物(C015)のTHP化体を得た。化合物(C015)のTHP化体より、THP基を脱保護することで化合物(C015)を得た。
1H−NMR(重ジメチルスルホキシド):δ1.66−2.00(15H,m,−adamantyl),3.37(2H,dd,J=7,1Hz,CO−CH 2−CH=CH−),5.93(1H,dt,J=11Hz,CO−CH2−CH=CH−),6.22(1 H,d,CO−CH2−CH=CH−),6.59(1H,dd,J=2,8Hz,H−6),6.63(1H,d,H−5),6.75(1H,d,H−2)
FAB−MS:m/z 313(M+H)+グリセロールをマトリックスに用いた。
実施例78 1−(2−Hydroxy−4−methoxy−3−prenylphenyl)−3−(2−thienyl)−2−propen−1−one(以下、化合物(C−THP)と称する)の合成
2’−Hydroxy−4’−methoxy−3’−prenylacetophenone(C026)と2−Thiophenealdehyde(東京化成工業)をクライゼン縮合することにより、化合物(C−THP)を得た。
2’−Hydroxy−4’−methoxy−3’−prenylacetophenone(C026)と2−Thiophenealdehyde(東京化成工業)をクライゼン縮合することにより、化合物(C−THP)を得た。
1H−NMR(重クロロホルム):δ1.70(3H,s,(CH 3)2C=),1.82(3H,s,(CH 3)2C=),3.40(2H,d,J=7.2Hz,Ar−CH 2−CH=),3.93(3H,s,OCH3),5.25(1H,t,J=7.2Hz,Ar−CH2−CH=),6.52(1H,d,J=9.0Hz,phenyl H−5),7.12(1H,dd,J=3.6Hz,J=4.8Hz,thienyl H−4),7.38(1H,d,J=3.6Hz,thienyl H−3),7.40(1H,d,J=15.0Hz,−CO−CH=CH−),7.45(1H,d,J=4.8Hz,thienyl H−5),7.77(1H,d,J=9.0Hz,phenyl H−6),8.02(1H,d,J=15.0Hz,−CO−CH=CH−),13.4(1H,s,OH)
第58図に、化合物(C−THP)の1H−NMRスペクトルを示す。
FAB−MS:m/z 329(M+H)+メタニトロベンジルアルコールをマトリックスに用いた。
実施例79 1−(2−Hydroxy−4−methoxy−3−prenylphenyl)−5−phenyl−2,4−pentadien−1−one(以下、化合物(C−CIN)と称する)の合成
2’−Hydroxy−4’−methoxy−3’−prenylacetophenone(C026)とtrans−Cinnamaldehyde(東京化成工業)をクライゼン縮合することにより、化合物(C−CIN)を得た。以下にNMRの帰属の信号を示す。なお、ピークの帰属の番号は以下の式(化60)のとおりである。
2’−Hydroxy−4’−methoxy−3’−prenylacetophenone(C026)とtrans−Cinnamaldehyde(東京化成工業)をクライゼン縮合することにより、化合物(C−CIN)を得た。以下にNMRの帰属の信号を示す。なお、ピークの帰属の番号は以下の式(化60)のとおりである。
1H−NMR(重クロロホルム):δ1.70(3H,s,CH3−3’’’),1.81(3H,s,CH3−3’’’),3.40(2H,d,J=7.2Hz,H−1’’’),3.93(3H,s,OCH3−4”),5.24(1H,t,J=7.2Hz,H−2’’’),6.51(1H,d,J=9.0Hz,H−5”),7.05(1H,d,J=3.6Hz,H−5),7.05(1H,d,J=7.2Hz,H−4),7.18(1H,d,J=15.0Hz,H−2),7.35(1H,d,J=7.2Hz,H−4’),7.40(2H,dd,J=7.2Hz,J=7.2Hz,H−3’およびH−5’),7.52(2H,d,J=7.2Hz,H−2’およびH−6’),7.68(1H,m,H−3),7.72(1H,d,J=9.0Hz,H−6”)
第59図に、化合物(C−CIN)の1H−NMRスペクトルを示す。
13C−NMR(重クロロホルム):δ18.2(CH3−3’’’),22.1(C−1’’’),26.2(CH3−3’’’),56.2(OCH3−4”),102.5(C−5”),115.0(C−1’’),118.0(C−3”),122.4(C−2’’’),124.5(C−2),127.3(C−4),127.7(C−3’およびC−5’),129.3(C−2’およびC−6’),129.5(C−4’),129.6(C−6”),132.3(C−3’’’),136.5(C−1’),142.3(C−5),144.6(C−3),163.5(C−2”),163.7(C−4”),192.6(C−1)
第60図に、化合物(C−CIN)の13C−NMRスペクトルを示す。
FAB−MS:m/z 349(M+H)+ メタニトロベンジルアルコールをマトリックスに用いた。
実施例80 3−(2−furyl)−1−(2−Hydroxy−3−prenyl−4−methoxyphenyl)−2−propen−1−one(以下、化合物(FUR−1)と称する)の合成と2−(2−furyl)−3−(2−furylmethylene)−2,3−dihydro−7−methoxy−8−prenyl−4H−1−benzopyran−4−one(以下、化合物(FUR−2)と称する)の合成
(1)2’−Hydroxy−4’−methoxy−3’−prenylacetophenone(C026)とFurfural(東京化成工業)をクライゼン縮合することにより、化合物(FUR−1)、化合物(FUR−2)を得た。
(1)2’−Hydroxy−4’−methoxy−3’−prenylacetophenone(C026)とFurfural(東京化成工業)をクライゼン縮合することにより、化合物(FUR−1)、化合物(FUR−2)を得た。
(2)実施例80−(1)で得られた化合物(FUR−1)のNMRスペクトルと質量スペクトルを実施例4−(2)と同様の方法で測定した。以下にNMRの帰属の信号を示す。
1H−NMR(重クロロホルム):δ1.70(3H,s,(CH 3)2C=),1.81(3H,s,(CH 3)2C=),3.41(2H,d,J=7.2Hz,Ar−CH 2−CH=),3.92(3H,s,OCH3)5.25(1H,t,J=7.2Hz,Ar−CH2−CH=),6.51(1H,d,J=9.0Hz,phenyl H−5),6.54(1H,dd,J=3.6Hz,J=1.8Hz,furyl H−4)、6.74(1H,d,J=3.6Hz,furyl H−3),7.52(1H,d,J=15.0Hz,−CO−CH=CH−),7.56(1H,d,J=1.8Hz,furyl H−5),7.65 1H,d,J=15.0Hz,−CO−CH=CH−),7.81(1H,d,J=9.0 Hz,phenyl H−6),13.4(1H,s,OH)
第61図に、化合物(FUR−1)の1H−NMRスペクトルを示す。
FAB−MS:m/z 313(M+H)+ メタニトロベンジルアルコールをマトリックスに用いた。
(3)実施例80−(1)で得られた(FUR−2)のNMRスペクトルと質量スペクトルを実施例4−(2)と同様の方法で測定した。以下にNMRの帰属の信号を示す。なお、ピークの帰属の番号は以下の式(化61)のとおりである。
1H−NMR(重クロロホルム):δ1.66(3H,s,CH3−3’’’),1.80(3H,s,CH3−3’’’),3.30(1H,dd,J=7.2Hz,J=13.8Hz,H−1’’’),3.36(1H,dd,J=7.2Hz,J=13.8Hz,H−1’’’),3.87(3H,s,OCH3−7),5.07(1H,t,J=7.2Hz,H−2’’’),6.17(1H,m,H−2’),6.20(1H,m,H−3’),6.52(1H,m,H−4”),6.62(1H,d,9.0Hz,H−6),6.72(1H,m,H−3”),7.15(1H,s,H−2),7.37(1H,m,H−4’),7.54(1H,m,H−5”),7.68(1H,s,H−1”),7.90(1H,d,J=9.0Hz,H−5)
第62図に、化合物(FUR−2)の1H−NMRスペクトルを示す。
13C−NMR(重クロロホルム):δ18.2(CH3−3’’’),22.4(C−1’’’),26.2(CH3−3’’’),56.2(OCH3−7),72.8(C−2),105.6(C−6),109.9(C−2’),110.6(C−3’),113.0(C−4”),116.8(C−10),118.7(C−8),119.0(C−3”),122.4(C−2’’’),123.7(C−1”),127.2(C−5),127.2(C−3),132.0(C−3’’’),143.5(C−4’),146.3(C−5”),151.4(C−2”),152.4(C−1’),158.1(C−9),163.6(C−7),181.2(C−4)
第63図に、化合物(FUR−2)の13C−NMRスペクトルを示す。
FAB−MS:m/z 391(M+H)+メタニトロベンジルアルコールをマトリックスに用いた。
実施例81 4−chloro−2’−benzyloxychalcone(以下、化合物(C066)と称する)の合成
4−chlorobenzaldehyde(アルドリッチ)と2’−hydroxyacetophenone(東京化成)をクライゼン縮合することにより、4−chloro−2’−hydroxychalconeを得た。4−chloro−2’−hydroxychalconeを実施例63と同様に処理することで、化合物(C066)を得た。
4−chlorobenzaldehyde(アルドリッチ)と2’−hydroxyacetophenone(東京化成)をクライゼン縮合することにより、4−chloro−2’−hydroxychalconeを得た。4−chloro−2’−hydroxychalconeを実施例63と同様に処理することで、化合物(C066)を得た。
1H−NMR(重ジメチルスルホキシド): δ5.22(2H,s,−CH 2−C6H5),7.10(1H,t,J=7.2Hz),7.27−7.34(4H,m),7.42−7.61(10H,m)
FAB−MS:m/z 349(M+H)+m−ニトロベンジルアルコールをマトリックスに用いた。
実施例82 脂肪細胞への分化誘導作用の測定
(1)脂肪細胞への分化誘導
脂肪細胞への分化誘導は前述のRubin C.S.らの方法を一部改良し、行った。また、被験化合物は前述の実施例により調製したものあるいは市販のものを使用した。200μMアスコルビン酸を含む10%ウシ胎児血清(バイオウィタカー社製)含有ダルベッコ改良イーグル培地(シグマ社製,D6046)に3T3−L1細胞(ATCC CCL−92.1)を4×103個/mLになるように懸濁し、12穴マイクロタイタープレートのウェルに2mlずつ加えて5%炭酸ガス存在下、37℃で7日間培養した。7日目に、200μMアスコルビン酸及び0.25μMデキサメタゾンを含む10%ウシ胎児血清(バイオウィタカー社製)含有ダルベッコ改良イーグル培地に交換し、各ウェルに表16〜19に示した濃度でジメチルスルホキシドに溶解した被験化合物を添加した。なお陽性対照として4μLの5mg/mLインスリン(タカラバイオ社製)水溶液添加の区分を、陰性対照としてジメチルスルホキシド添加の区分を設定した。45時間後に200μMアスコルビン酸を含む10%ウシ胎児血清含有ダルベッコ改良イーグル培地に交換し、各ウェルに同じ濃度で被験化合物、陽性対照として2μLの5mg/mLインスリン水溶液、陰性対照としてジメチルスルホキシドを添加し、さらに7日間培養した。なお、2日後、5日後に培地を交換し、その際各ウェルに同じ濃度で被験化合物、陽性対照として2μLの5mg/mLインスリン水溶液、陰性対照としてジメチルスルホキシドを添加した。
(1)脂肪細胞への分化誘導
脂肪細胞への分化誘導は前述のRubin C.S.らの方法を一部改良し、行った。また、被験化合物は前述の実施例により調製したものあるいは市販のものを使用した。200μMアスコルビン酸を含む10%ウシ胎児血清(バイオウィタカー社製)含有ダルベッコ改良イーグル培地(シグマ社製,D6046)に3T3−L1細胞(ATCC CCL−92.1)を4×103個/mLになるように懸濁し、12穴マイクロタイタープレートのウェルに2mlずつ加えて5%炭酸ガス存在下、37℃で7日間培養した。7日目に、200μMアスコルビン酸及び0.25μMデキサメタゾンを含む10%ウシ胎児血清(バイオウィタカー社製)含有ダルベッコ改良イーグル培地に交換し、各ウェルに表16〜19に示した濃度でジメチルスルホキシドに溶解した被験化合物を添加した。なお陽性対照として4μLの5mg/mLインスリン(タカラバイオ社製)水溶液添加の区分を、陰性対照としてジメチルスルホキシド添加の区分を設定した。45時間後に200μMアスコルビン酸を含む10%ウシ胎児血清含有ダルベッコ改良イーグル培地に交換し、各ウェルに同じ濃度で被験化合物、陽性対照として2μLの5mg/mLインスリン水溶液、陰性対照としてジメチルスルホキシドを添加し、さらに7日間培養した。なお、2日後、5日後に培地を交換し、その際各ウェルに同じ濃度で被験化合物、陽性対照として2μLの5mg/mLインスリン水溶液、陰性対照としてジメチルスルホキシドを添加した。
(2)トリグリセリド生合成量の測定
成熟脂肪細胞への分化誘導の指標として、またインスリン様作用の評価として細胞中のトリグリセリドの量を測定した。
成熟脂肪細胞への分化誘導の指標として、またインスリン様作用の評価として細胞中のトリグリセリドの量を測定した。
培養終了後、培地を除き、リン酸緩衝塩溶液で2回細胞を洗浄した。細胞に1mLのヘキサン:イソプロパノール=3:2の溶媒を添加し、30分間室温に置いた後上清を回収した。この操作を再度繰り返し、2mLの上清を濃縮乾固した。沈殿を100μLのイソプロパノールに溶解後、溶液10μL中に含まれるトリグリセリドの量をトリグリセライドE−テスト(和光純薬社製、code 432−40201)を用い測定した。また、測定は全て2連で行った。分化誘導作用は以下の計算式により算出し、+++、++、+、+/−の4段階で示した。
S:被験化合物存在下のトリグリセリド量
N:陰性対照におけるトリグリセリド量
P:陽性対照におけるトリグリセリド量
X=(S−N)/(P−N)
(分化誘導作用の判定)
+++:1<X
++:0.6<X≦1
+:0.3<X≦0.6
+/−:0.15<X≦0.3
S:被験化合物存在下のトリグリセリド量
N:陰性対照におけるトリグリセリド量
P:陽性対照におけるトリグリセリド量
X=(S−N)/(P−N)
(分化誘導作用の判定)
+++:1<X
++:0.6<X≦1
+:0.3<X≦0.6
+/−:0.15<X≦0.3
この結果を表16〜19に示す。表16〜19は各被験化合物とその濃度においての分化誘導作用を一覧に示したものである。表16〜19において、各濃度の被験化合物添加区分においてトリグリセリド生合成の誘導が認められた。すなわち、表に記載の各被験化合物に明らかな成熟脂肪細胞への分化誘導作用が認められた。
実施例83 成熟脂肪細胞でのグルコース取り込み促進作用の測定
(1)成熟脂肪細胞の調製
成熟脂肪細胞への分化誘導は上記記載のRubin C.S.らの方法を一部改良し行った。200μMアスコルビン酸を含む10%ウシ胎児血清(バイオウィタカー社製)含有ダルベッコ改良イーグル培地(シグマ社製,D6046)に3T3−L1細胞(ATCC CCL−92.1)を4×103個/mLになるように懸濁し、コラーゲンtypeIコート12ウェルプレート(岩城硝子,code 4815−010)のウェルに2mLずつ加えて5%炭酸ガス存在下、37℃で7日間培養した。7日目に、200μMアスコルビン酸、0.25μMデキサメタゾン及び10μg/mLインスリン(タカラバイオ社製)、0.5mM 3−イソブチル−1−メチルキサンチン(ナカライテスク社製、19624−86)を含む10%ウシ胎児血清(バイオウィタカー社製)含有ダルベッコ改良イーグル培地2mLに交換した。45時間後に200μMアスコルビン酸及び5μg/mLインスリンを含む10%ウシ胎児血清含有ダルベッコ改良イーグル培地2mLに交換し、さらに2日後、5日後に同培地を交換し7日間培養することで成熟脂肪細胞を調製した。
(1)成熟脂肪細胞の調製
成熟脂肪細胞への分化誘導は上記記載のRubin C.S.らの方法を一部改良し行った。200μMアスコルビン酸を含む10%ウシ胎児血清(バイオウィタカー社製)含有ダルベッコ改良イーグル培地(シグマ社製,D6046)に3T3−L1細胞(ATCC CCL−92.1)を4×103個/mLになるように懸濁し、コラーゲンtypeIコート12ウェルプレート(岩城硝子,code 4815−010)のウェルに2mLずつ加えて5%炭酸ガス存在下、37℃で7日間培養した。7日目に、200μMアスコルビン酸、0.25μMデキサメタゾン及び10μg/mLインスリン(タカラバイオ社製)、0.5mM 3−イソブチル−1−メチルキサンチン(ナカライテスク社製、19624−86)を含む10%ウシ胎児血清(バイオウィタカー社製)含有ダルベッコ改良イーグル培地2mLに交換した。45時間後に200μMアスコルビン酸及び5μg/mLインスリンを含む10%ウシ胎児血清含有ダルベッコ改良イーグル培地2mLに交換し、さらに2日後、5日後に同培地を交換し7日間培養することで成熟脂肪細胞を調製した。
(2)成熟脂肪細胞へのグルコース取り込み促進作用の測定
グルコース取り込み促進作用の評価として、またインスリン様作用の評価として成熟脂肪細胞において被験化合物刺激時の細胞内への2−デオキシグルコース取り込み量を測定した。また、被験化合物は前述の実施例により調製したものあるいは市販のものを使用した。
グルコース取り込み促進作用の評価として、またインスリン様作用の評価として成熟脂肪細胞において被験化合物刺激時の細胞内への2−デオキシグルコース取り込み量を測定した。また、被験化合物は前述の実施例により調製したものあるいは市販のものを使用した。
培養終了後、培地を除き、0.1%(w/v)牛血清アルブミン(シグマ社製、A8022)含有ダルベッコ改良イーグル培地で2回細胞を洗浄した後、各ウエルに表20〜23に示した濃度で被験化合物を含む同培地1mLを添加し、5%炭酸ガス存在下、37℃で一晩培養した。なお、陰性対照として被験化合物を含まない区分を設定した。一晩培養後、ヘペス緩衝塩溶液(140mM NaCl、5mM KCl、2.5mM MgSO4、1mM CaCl2、20mM HEPES−Na (pH 7.4))で2回細胞を洗浄し、各ウエルに同じ濃度で被験化合物を含む同緩衝液0.9mLを添加し、37℃で75分培養した。この際陽性対照として、45分経過した時点で被験化合物を添加していないウエルで終濃度1μg/mLとなるようにインスリンを添加した区分を設定した。その後、0.5μCi/mL 2−デオキシ−[1,2−3H(N)]−グルコース(パーキンエルマーライフサイエンス社製、NET549A)、1mM 2−デオキシグルコース(ナカライテスク社製、10722−11)含有ヘペス塩緩衝液100μLを添加し、さらに37℃で10分培養した。培養終了後、上清を除去し、4℃に冷却したリン酸塩緩衝液で3回細胞を洗浄後、1%ノニデットP−40含有リン酸塩緩衝液0.5mLを添加し細胞を溶解することで、細胞中に取り込まれた2−デオキシ−[1,2−3H(N)]−グルコースを溶出した。上清25μLを用いてウルチマゴールド(パーキンエルマーライフサイエンス社製、6013329)をシンチレーションカクテルとして液体シンチレーションカウンターLS6500(ベックマン社製)により放射活性を測定した。グルコース取り込み促進作用は以下の計算式により算出し、+++、++、+、+/−の4段階で示した。
S:被験化合物存在下の2−デオキシグルコース取り込み量
N:陰性対照における2−デオキシグルコース取り込み量
P:陽性対照における2−デオキシグルコース取り込み量
X=(S−N)/(P−N)
(2−デオキシグルコース取り込み促進作用の判定)
+++:1<X
++:0.6<X≦1
+:0.3<X≦0.6
+/−:0.15<X≦0.3
S:被験化合物存在下の2−デオキシグルコース取り込み量
N:陰性対照における2−デオキシグルコース取り込み量
P:陽性対照における2−デオキシグルコース取り込み量
X=(S−N)/(P−N)
(2−デオキシグルコース取り込み促進作用の判定)
+++:1<X
++:0.6<X≦1
+:0.3<X≦0.6
+/−:0.15<X≦0.3
この結果を表20〜23に示す。表20〜23は各被験化合物とその濃度においての2−デオキシグルコース取り込み促進作用を一覧に示したものである。
表20〜23において、各濃度の被験化合物添加区分において2−デオキシグルコース取り込み促進作用が認められた。すなわち、表に記載の各被験化合物に明らかなグルコース取り込み促進作用が認められた。
実施例84 4−ハイドロキシデリシンとインスリンによるグルコース取り込み促進相乗作用
実施例2により調製した4−ハイドロキシデリシンと低濃度インスリンとのグルコース取り込み促進相乗作用の評価として、実施例83記載の方法に一部準じて成熟脂肪細胞でのサンプル刺激時の細胞内への2−デオキシグルコース取り込み量を測定した。
実施例2により調製した4−ハイドロキシデリシンと低濃度インスリンとのグルコース取り込み促進相乗作用の評価として、実施例83記載の方法に一部準じて成熟脂肪細胞でのサンプル刺激時の細胞内への2−デオキシグルコース取り込み量を測定した。
成熟脂肪細胞の調製は実施例83−(1)記載の方法に準じて行った。
培養終了後、培地を除き、0.1%(w/v)牛血清アルブミン(シグマ社製、A8022)含有ダルベッコ改良イーグル培地で2回細胞を洗浄した後、終濃度5μMの4−ハイドロキシデリシンジメチルスルホキシド溶液を含む同培地1mLを添加し、5%炭酸ガス存在下、37℃で一晩培養した。なお、陰性コントロールとして4−ハイドロキシデリシンを含まない区分を設定した。一晩培養後、ヘペス緩衝塩溶液(140mM NaCl, 5mM KCl, 2.5mM MgSO4, 1mM CaCl2, 20mM HEPES−Na (pH 7.4))で2回細胞を洗浄し終濃度5μMの4−ハイドロキシデリシンを含む同緩衝液0.9mLを添加し、37℃で45分培養した。続いて終濃度0.01μg/mLとなるようにインスリンを添加しさらに30分培養した。この際対照として、4−ハイドロキシデリシンを添加していないウエルで終濃度0.01μg/mLとなるようにインスリンを添加した区分を設定した。その後、実施例83−(2)記載の方法と同様に、細胞中に取り込まれた2−デオキシ−[1,2−3H(N)]−グルコースを測定した。
この結果、4−ハイドロキシデリシンを添加した区分で陰性コントロールと比較してインスリンを添加した区分と同様に2−デオキシ−[1,2−3H(N)]−グルコース取り込みの促進が見られたが、インスリンと同時に添加した区分において、インスリン単独で添加した区分および4−ハイドロキシデリシン単独で添加した区分のいずれよりも、グルコース取り込みの促進が認められた。すなわち、4−ハイドロキシデリシンには、インスリンと同時に添加することにより、グルコース取り込み促進活性を相乗的に増加させる作用があることが認められた。これを第65図に示す。第65図は、横軸に各サンプルを、縦軸に2−デオキシ−[1,2−3H(N)]−グルコース量(dpm)を示す。
実施例85 4−ハイドロキシデリシンによるグルコース取り込み促進作用のサイトカラシンBによる阻害
実施例83により示した4−ハイドロキシデリシンのグルコース取り込み促進作用が、グルコーストランスポーターの阻害剤であるサイトカラシンBにより阻害されるか、実施例83記載の方法に準じて成熟脂肪細胞でのサンプル刺激時の細胞内への2−デオキシグルコース取り込みにおけるサイトカラシンBの影響を試験した。
実施例83により示した4−ハイドロキシデリシンのグルコース取り込み促進作用が、グルコーストランスポーターの阻害剤であるサイトカラシンBにより阻害されるか、実施例83記載の方法に準じて成熟脂肪細胞でのサンプル刺激時の細胞内への2−デオキシグルコース取り込みにおけるサイトカラシンBの影響を試験した。
すなわち、サンプルとして終濃度7.8μMとなるように4−ハイドロキシデリシンジメチルスルホキシド溶液を添加した区分を設定した。なお、陰性コントロールとしてサンプルを添加しない区分を、陽性コントロールとして、終濃度1μg/mLとなるようにインスリンを添加した区分を設定した。さらに各区分においてインスリンを添加する時期と同じ時期に終濃度40μMとなるようにサイトカラシンB(ナカライテスク社製、10435−81)を添加する区分を設定した。この後同様に、細胞中に取り込まれた2−デオキシ−[1,2−3H(N)]−グルコースを測定した。
この結果、4−ハイドロキシデリシンを添加した区分で陰性コントロールと比較してインスリンを添加した区分と同様に2−デオキシ−[1,2−3H(N)]−グルコース取り込みの促進が見られたが、各区分ともにサイトカラシンB添加により2−デオキシ−[1,2−3H(N)]−グルコース取り込みはほぼ完全に抑制された。すなわち、4−ハイドロキシデリシンによるグルコース取り込み促進活性は、インスリンと同様にグルコーストランスポーターを介していることが確認できた。これを第66図に示す。第66図は、横軸に各サンプルを、縦軸に2−デオキシ−[1,2−3H(N)]−グルコース量(dpm)を示す。
実施例86 キサントアンゲロールにより分化誘導した脂肪細胞でのインスリンおよび4−ハイドロキシデリシン刺激グルコース取り込み促進作用
キサントアンゲロールによって分化誘導した脂肪細胞を得たのち、インスリンあるいは4−ハイドロキシデリシンの刺激によって該細胞のグルコース取り込みが促進するか確認した。
キサントアンゲロールによって分化誘導した脂肪細胞を得たのち、インスリンあるいは4−ハイドロキシデリシンの刺激によって該細胞のグルコース取り込みが促進するか確認した。
すなわち、サンプルとして、終濃度10μMのキサントアンゲロールジメチルスルホキシド溶液を添加した区分を設定した。この後、デキサメタゾン添加時期と同時期に終濃度0.5mM 3−イソブチル−1−メチルキサンチンを添加した以外は、実施例82記載の方法に準じて、培地およびサンプルの交換を行い、キサントアンゲロールにより分化誘導した成熟脂肪細胞を得た。
次に、実施例83記載の方法に準じて、得られた成熟脂肪細胞でのインスリンあるいは4−ハイドロキシデリシン刺激時の細胞内への2−デオキシグルコース取り込み量を測定した。
すなわち、無添加区分、終濃度1μg/mLとなるようにインスリンあるいは終濃度20μMとなるように4−ハイドロキシデリシンを添加した区分を設定した。この後同様に、細胞中に取り込まれた2−デオキシ−[1,2−3H(N)]−グルコース量を測定した。
この結果、キサントアンゲロールにより分化誘導した成熟脂肪細胞においてインスリンあるいは4−ハイドロキシデリシンの刺激により、2−デオキシ[1,2−3H(N)]−グルコース取り込みの促進が見られた。すなわち、キサントアンゲロールにより分化誘導した成熟脂肪細胞には、インスリンあるいは4−ハイドロキシデリシン刺激グルコース取り込み促進が認められた。このことにより、キサントアンゲロールと4−ハイドロキシデリシンを利用することにより分化誘導からグルコース取り込み促進までインスリンを全く必要としないことが示された。これを第67図に示す。第67図は、横軸に各サンプルを、縦軸に2−デオキシ[1,2−3H(N)]−グルコース量(dpm)を示す。
実施例87 4−ハイドロキシデリシンおよびキサントアンゲロールの毒性試験
4−ハイドロキシデリシンおよびキサントアンゲロールについて雌12週齢のICR系マウス(日本SLC社)を用いて、3日間連日強制経口投与による影響を検討した。4−ハイドロキシデリシン、キサントアンゲロールは0.5%(w/v)カルボキシメチルセルロース溶液(CMC)あるいはオリーブ油に20%(w/v)になるように懸濁・溶解し、体重1kgあたり5mL(4−ハイドロキシデリシン、キサントアンゲロールとして1g/kg)を1日1回3日間強制経口投与した。各群3例を用いた。4−ハイドロキシデリシンおよびキサントアンゲロールはCMC、オリーブ油いずれの投与溶媒においても実験期間中、死亡例は無く、一般症状にも変化は認められなかった。
4−ハイドロキシデリシンおよびキサントアンゲロールについて雌12週齢のICR系マウス(日本SLC社)を用いて、3日間連日強制経口投与による影響を検討した。4−ハイドロキシデリシン、キサントアンゲロールは0.5%(w/v)カルボキシメチルセルロース溶液(CMC)あるいはオリーブ油に20%(w/v)になるように懸濁・溶解し、体重1kgあたり5mL(4−ハイドロキシデリシン、キサントアンゲロールとして1g/kg)を1日1回3日間強制経口投与した。各群3例を用いた。4−ハイドロキシデリシンおよびキサントアンゲロールはCMC、オリーブ油いずれの投与溶媒においても実験期間中、死亡例は無く、一般症状にも変化は認められなかった。
実施例88 4−ハイドロキシデリシンの糖尿病改善効果
II型糖尿病モデルマウスを用いて4−ハイドロキシデリシンの病態改善効果を検討した。雄12週齢のKK−Ayマウス(日本クレア)を、各群5匹に分け実験を行った。4−ハイドロキシデリシンは、0.5%(w/v)カルボキシメチルセルロース溶液(CMC)に4%(w/v)になるように懸濁・溶解し、200mg/kgで1日1回連日強制経口投与した。対照群には同様にCMCを5mL/kgで投与した。投与開始前日と4日目および18日目にマウス尾静脈より採血し、簡易血糖測定システムアキュチェックコンパクト(ロシュ・ダイアグノスティクス株式会社)にて血糖値を測定した。結果を表24に示した。4−ハイドロキシデリシン(200mg/kg)投与により、血糖値の低下が認められた。尚、実験期間中、体重および一般症状に変化は認められなかった。
II型糖尿病モデルマウスを用いて4−ハイドロキシデリシンの病態改善効果を検討した。雄12週齢のKK−Ayマウス(日本クレア)を、各群5匹に分け実験を行った。4−ハイドロキシデリシンは、0.5%(w/v)カルボキシメチルセルロース溶液(CMC)に4%(w/v)になるように懸濁・溶解し、200mg/kgで1日1回連日強制経口投与した。対照群には同様にCMCを5mL/kgで投与した。投与開始前日と4日目および18日目にマウス尾静脈より採血し、簡易血糖測定システムアキュチェックコンパクト(ロシュ・ダイアグノスティクス株式会社)にて血糖値を測定した。結果を表24に示した。4−ハイドロキシデリシン(200mg/kg)投与により、血糖値の低下が認められた。尚、実験期間中、体重および一般症状に変化は認められなかった。
実施例89 キサントアンゲロールの糖尿病改善効果
II型糖尿病モデルマウスを用いてキサントアンゲロールの病態改善効果を検討した。雌12週齢のKK−Ayマウス(日本クレア)を、各群5匹に分け実験を行った。キサントアンゲロールは、オリーブ油に4%(w/v)になるように懸濁・溶解し、200mg/kgで1日1回連日強制経口投与した。対照群には同様にオリーブ油を5mL/kgで投与した。投与開始前日と4日目および22日目に実施例88と同様に血糖値を測定した。また、22日目には同時に腹部大静脈より採血し、血清中インスリン濃度をレビスインスリンキット(シバヤギ株式会社)により測定した。その結果を表25に示した。キサントアンゲロール(200mg/kg)投与により、血糖値の低下およびインスリン濃度の低下が認められた。すなわち、キサントアンゲロールにインスリン抵抗性を改善する作用が認められた。尚、実験期間中、体重および一般症状に変化は認められなかった。
II型糖尿病モデルマウスを用いてキサントアンゲロールの病態改善効果を検討した。雌12週齢のKK−Ayマウス(日本クレア)を、各群5匹に分け実験を行った。キサントアンゲロールは、オリーブ油に4%(w/v)になるように懸濁・溶解し、200mg/kgで1日1回連日強制経口投与した。対照群には同様にオリーブ油を5mL/kgで投与した。投与開始前日と4日目および22日目に実施例88と同様に血糖値を測定した。また、22日目には同時に腹部大静脈より採血し、血清中インスリン濃度をレビスインスリンキット(シバヤギ株式会社)により測定した。その結果を表25に示した。キサントアンゲロール(200mg/kg)投与により、血糖値の低下およびインスリン濃度の低下が認められた。すなわち、キサントアンゲロールにインスリン抵抗性を改善する作用が認められた。尚、実験期間中、体重および一般症状に変化は認められなかった。
実施例90 4−ハイドロキシデリシンとキサントアンゲロールの併用による糖尿病改善効果
II型糖尿病モデルマウスを用いて4−ハイドロキシデリシンとキサントアンゲロールの併用による病態改善効果を検討した。雄12週齢のKK−Ayマウス(日本クレア)を、各群5匹に分け実験を行った。4−ハイドロキシデリシンおよびキサントアンゲロールは、それぞれオリーブ油に4%(w/v)になるように懸濁・溶解後混合し、各投与濃度が100mg/kgとなるように1日1回連日強制経口投与した。対照群には同様にオリーブ油を5mL/kgで投与した。投与開始前日と4日目および18日目に実施例88と同様に血糖値を測定した。その結果を表26に示した。4−ハイドロキシデリシンとキサントアンゲロール(各100mg/kg)併用投与により、血糖値の低下が認められた。
II型糖尿病モデルマウスを用いて4−ハイドロキシデリシンとキサントアンゲロールの併用による病態改善効果を検討した。雄12週齢のKK−Ayマウス(日本クレア)を、各群5匹に分け実験を行った。4−ハイドロキシデリシンおよびキサントアンゲロールは、それぞれオリーブ油に4%(w/v)になるように懸濁・溶解後混合し、各投与濃度が100mg/kgとなるように1日1回連日強制経口投与した。対照群には同様にオリーブ油を5mL/kgで投与した。投与開始前日と4日目および18日目に実施例88と同様に血糖値を測定した。その結果を表26に示した。4−ハイドロキシデリシンとキサントアンゲロール(各100mg/kg)併用投与により、血糖値の低下が認められた。
実施例91 4−ハイドロキシデリシンおよび4−ハイドロキシデリシンとキサントアンゲロールの併用による耐糖能改善作用
II型糖尿病モデルマウスを用いて4−ハイドロキシデリシンおよび4−ハイドロキシデリシンとキサントアンゲロールの併用による耐糖能改善効果を検討した。雄12週齢のKK−Ayマウス(日本クレア)を、各群5匹に分け実験を行った。4−ハイドロキシデリシン投与群には、オリーブ油に4%(w/v)になるように懸濁・溶解した4−ハイドロキシデリシンを200mg/kgで1日1回連日強制経口投与した。4−ハイドロキシデリシンとキサントアンゲロール併用投与群には、それぞれオリーブ油に4%(w/v)になるように懸濁・溶解した4−ハイドロキシデリシンおよびキサントアンゲロールを等量混合し、各投与濃度が100mg/kgとなるように1日1回連日強制経口投与した。対照群には同様にオリーブ油を5mL/kgで投与した。投与15日から16日目にかけて一晩絶食し、糖負荷試験を実施した。サンプル投与4時間後に10%グルコース溶液を1g/kg腹腔内投与した。糖負荷30分前および負荷後30分に尾静脈より採血し、簡易血糖測定システムアキュチェックコンパクト(ロシュ・ダイアグノスティクス株式会社)にて血糖値を測定した。その結果を表27に示した。4−ハイドロキシデリシン単独あるいはキサントアンゲロールとの併用投与により、耐糖能改善効果が認められた。
II型糖尿病モデルマウスを用いて4−ハイドロキシデリシンおよび4−ハイドロキシデリシンとキサントアンゲロールの併用による耐糖能改善効果を検討した。雄12週齢のKK−Ayマウス(日本クレア)を、各群5匹に分け実験を行った。4−ハイドロキシデリシン投与群には、オリーブ油に4%(w/v)になるように懸濁・溶解した4−ハイドロキシデリシンを200mg/kgで1日1回連日強制経口投与した。4−ハイドロキシデリシンとキサントアンゲロール併用投与群には、それぞれオリーブ油に4%(w/v)になるように懸濁・溶解した4−ハイドロキシデリシンおよびキサントアンゲロールを等量混合し、各投与濃度が100mg/kgとなるように1日1回連日強制経口投与した。対照群には同様にオリーブ油を5mL/kgで投与した。投与15日から16日目にかけて一晩絶食し、糖負荷試験を実施した。サンプル投与4時間後に10%グルコース溶液を1g/kg腹腔内投与した。糖負荷30分前および負荷後30分に尾静脈より採血し、簡易血糖測定システムアキュチェックコンパクト(ロシュ・ダイアグノスティクス株式会社)にて血糖値を測定した。その結果を表27に示した。4−ハイドロキシデリシン単独あるいはキサントアンゲロールとの併用投与により、耐糖能改善効果が認められた。
実施例92 キサントアンゲロールの耐糖能改善作用
雌12週齢のKK−Ayマウスを用いキサントアンゲロールの耐糖能改善効果を検討した。キサントアンゲロール投与群には、オリーブ油に4%(w/v)になるように懸濁・溶解したキサントアンゲロールを200mg/kgで1日1回連日強制経口投与した。対照群には同様にオリーブ油を5mL/kgで投与した。投与16日から17日目にかけて一晩絶食し、実施例91と同様に糖負荷試験を実施した。その結果を表28に示した。キサントアンゲロールにより、糖負荷後の血糖値の上昇に対する抑制作用が認められた。
雌12週齢のKK−Ayマウスを用いキサントアンゲロールの耐糖能改善効果を検討した。キサントアンゲロール投与群には、オリーブ油に4%(w/v)になるように懸濁・溶解したキサントアンゲロールを200mg/kgで1日1回連日強制経口投与した。対照群には同様にオリーブ油を5mL/kgで投与した。投与16日から17日目にかけて一晩絶食し、実施例91と同様に糖負荷試験を実施した。その結果を表28に示した。キサントアンゲロールにより、糖負荷後の血糖値の上昇に対する抑制作用が認められた。
実施例93 ペルオキシソーム増殖剤応答性受容体γ(PPARγ)活性化能の測定
PPARγ活性化能は酵母GAL4DNA結合ドメインとヒトPPARγリガンド結合部位の融合蛋白質を用いたレポーターアッセイにより測定した。
PPARγ活性化能は酵母GAL4DNA結合ドメインとヒトPPARγリガンド結合部位の融合蛋白質を用いたレポーターアッセイにより測定した。
(1)レポーターアッセイ用プラスミドの調製
pGL3−Promoterベクター(Promega社)のマルチクローニングサイトにGAL4の結合部位(UASg)を5回繰り返し挿入したプラスミド(pGAL4/GL3−Promoter)を作成した。また、ヒト肝臓cDNAライブラリー(タカラバイオ社製)よりPPARγ遺伝子のリガンド結合部位(アミノ酸配列204−505)をポリメラ−ゼ連鎖反応によりクローニングし、これをpFA−CMVプラスミドベクター(ストラタジーン社)のマルチクローニングサイトに挿入し、pFA−CMV(PPARγ)を得た。
pGL3−Promoterベクター(Promega社)のマルチクローニングサイトにGAL4の結合部位(UASg)を5回繰り返し挿入したプラスミド(pGAL4/GL3−Promoter)を作成した。また、ヒト肝臓cDNAライブラリー(タカラバイオ社製)よりPPARγ遺伝子のリガンド結合部位(アミノ酸配列204−505)をポリメラ−ゼ連鎖反応によりクローニングし、これをpFA−CMVプラスミドベクター(ストラタジーン社)のマルチクローニングサイトに挿入し、pFA−CMV(PPARγ)を得た。
以上の手順で得られた2種類のプラスミドおよびpFA−CMV、pRL―TK(Promega社)をもちいて、各々常法により大腸菌JM−109株を形質転換した。それぞれの大腸菌をアンピシリン100μg/mLを含むLB培地にて、37℃18時間振とう培養した。その後、QIAfilter Plasmid midi Kit(QIAGEN社)の手順書に従ってそれぞれのプラスミドを精製した。
(2)動物細胞への遺伝子導入
CV−1細胞を24ウェルプレートに1ウェルあたり4×104細胞となるように播種後、10%ウシ胎児血清(バイオウイタカー社製)を含むダルベッコ改良イーグル培地(シグマ社製、D5796)中で37℃5%CO2の条件下で24時間培養した。その後、LipofectAmine2000(Invitrogen社)の手順書に従い、上記CV−1細胞に対し、1ウェルあたりpFA−CMV(PPARγ)もしくはpFA−CMV200ng、pGAL4/GL3−promoter400ng、およびpRL―TK200ngを遺伝子導入した後、37℃5%CO2の条件下で24時間培養した。その後、ジメチルスルホキシドに溶解した被験体化合物を終濃度10μMとなるように添加したダルベッコ改良イーグル培地に培地交換した後、さらに24時間培養した。なお、陰性対照として被験化合物の代わりにジメチルスルホキシドを添加した区分、陽性対照として終濃度3μMとなるようにトログリタゾン(Calbiochem社製)を添加した区分を設定した。細胞をリン酸緩衝塩溶液で洗浄後、蒸留水で5倍に希釈した5×PassiveLysisBuffer(Promega社)を1ウェルあたり100μL添加した。これを15分間室温で振とうし、細胞を溶解した。この溶解液20μLをDual Luciferase Assay System(Promega社)の手順書に従い適用し、Mithras−LB940(Berthold社)をもちいて、蛍ルシフェラーゼ発光強度およびウミシイタイケルシフェラーゼ発光強度を測定した。各被験化合物の転写活性化促進作用は、ウミシイタケルシフェラーゼ発光強度に対する蛍ルシフェラーゼ発光強度を算出し、陰性対照を添加した区分の値を1としたときの相対値で示した。結果を第68図に示す。
CV−1細胞を24ウェルプレートに1ウェルあたり4×104細胞となるように播種後、10%ウシ胎児血清(バイオウイタカー社製)を含むダルベッコ改良イーグル培地(シグマ社製、D5796)中で37℃5%CO2の条件下で24時間培養した。その後、LipofectAmine2000(Invitrogen社)の手順書に従い、上記CV−1細胞に対し、1ウェルあたりpFA−CMV(PPARγ)もしくはpFA−CMV200ng、pGAL4/GL3−promoter400ng、およびpRL―TK200ngを遺伝子導入した後、37℃5%CO2の条件下で24時間培養した。その後、ジメチルスルホキシドに溶解した被験体化合物を終濃度10μMとなるように添加したダルベッコ改良イーグル培地に培地交換した後、さらに24時間培養した。なお、陰性対照として被験化合物の代わりにジメチルスルホキシドを添加した区分、陽性対照として終濃度3μMとなるようにトログリタゾン(Calbiochem社製)を添加した区分を設定した。細胞をリン酸緩衝塩溶液で洗浄後、蒸留水で5倍に希釈した5×PassiveLysisBuffer(Promega社)を1ウェルあたり100μL添加した。これを15分間室温で振とうし、細胞を溶解した。この溶解液20μLをDual Luciferase Assay System(Promega社)の手順書に従い適用し、Mithras−LB940(Berthold社)をもちいて、蛍ルシフェラーゼ発光強度およびウミシイタイケルシフェラーゼ発光強度を測定した。各被験化合物の転写活性化促進作用は、ウミシイタケルシフェラーゼ発光強度に対する蛍ルシフェラーゼ発光強度を算出し、陰性対照を添加した区分の値を1としたときの相対値で示した。結果を第68図に示す。
その結果、pFA−CMV(PPARγ)を用いた場合、陽性対照であるトログリタゾンを添加した区分では転写活性化促進作用が見られるのに対し、4−ハイドロキシデリシン、キサントアンゲロール、キサントフモール、キサントアンゲロールFおよびキサントアンゲロールHの各被験化合物を添加した区分のいずれにおいても転写活性化促進作用は認められなかった。また、pFA−CMVを用いた場合はいずれの化合物を用いた場合も転写活性化促進作用は認められなかった。このことより、陽性対照であるトログリタゾンにはPPARγ活性化に伴う転写活性化促進作用が認められるが、4−ハイドロキシデリシン、キサントアンゲロール、キサントフモール、キサントアンゲロールFおよびキサントアンゲロールHにはPPARγ活性化能が認められないことが示された。
実施例94 キサントアンゲロールと4−ハイドロキシデリシンの糖尿病の発症抑制効果
II型糖尿病モデルマウスを用いてキサントアンゲロールと4−ハイドロキシデリシンの糖尿病の発症抑制効果を検討した。雄5週齢のKK−Ayマウス(日本クレア)を、各群7匹に分け実験を行った。キサントアンゲロールと4−ハイドロキシデリシンは、0.15%となるよう粉末飼料(CE−2:日本クレア)に混合し摂食させた。対照群には粉末飼料(CE−2)を摂食させた。投与開始前日と15日目に実施例88と同様に血糖値を測定した。また、糖尿病発症の指標として投与2〜8日目と9〜15日目の飲水量を測定し、それぞれ一日平均の飲水量を算出した。その結果を表29に示した。キサントアンゲロールと4−ハイドロキシデリシンの混餌投与により、血糖値の上昇の抑制が認められた。さらに糖尿病発症の指標である飲水量増加の抑制が認められた。すなわち、キサントアンゲロールと4−ハイドロキシデリシンに糖尿病の発症を抑制する効果が認められた。尚、実験期間中、体重、摂餌量および一般症状に変化は認められなかった。
II型糖尿病モデルマウスを用いてキサントアンゲロールと4−ハイドロキシデリシンの糖尿病の発症抑制効果を検討した。雄5週齢のKK−Ayマウス(日本クレア)を、各群7匹に分け実験を行った。キサントアンゲロールと4−ハイドロキシデリシンは、0.15%となるよう粉末飼料(CE−2:日本クレア)に混合し摂食させた。対照群には粉末飼料(CE−2)を摂食させた。投与開始前日と15日目に実施例88と同様に血糖値を測定した。また、糖尿病発症の指標として投与2〜8日目と9〜15日目の飲水量を測定し、それぞれ一日平均の飲水量を算出した。その結果を表29に示した。キサントアンゲロールと4−ハイドロキシデリシンの混餌投与により、血糖値の上昇の抑制が認められた。さらに糖尿病発症の指標である飲水量増加の抑制が認められた。すなわち、キサントアンゲロールと4−ハイドロキシデリシンに糖尿病の発症を抑制する効果が認められた。尚、実験期間中、体重、摂餌量および一般症状に変化は認められなかった。
実施例95 インスリン抵抗性細胞におけるグルコース取り込み促進作用
(1)インスリン抵抗性成熟脂肪細胞の調製
腫瘍壊死因子α(Tumor necrosis factor α;TNFα)はインスリン抵抗性に深く関与すると言われており、成熟脂肪細胞をTNFαで処理することにより、インスリンレセプターからの信号が阻害され、インスリン刺激によるグルコース取り込み反応が阻害されることが知られている(Proc.Natl.Acad.Sci.USA, vol.91,p4854−4858(1994年))。TNFαによりインスリン抵抗性を惹起した成熟脂肪細胞において4−ハイドロキシデリシンによるグルコース取り込み促進作用の評価を行った。
(1)インスリン抵抗性成熟脂肪細胞の調製
腫瘍壊死因子α(Tumor necrosis factor α;TNFα)はインスリン抵抗性に深く関与すると言われており、成熟脂肪細胞をTNFαで処理することにより、インスリンレセプターからの信号が阻害され、インスリン刺激によるグルコース取り込み反応が阻害されることが知られている(Proc.Natl.Acad.Sci.USA, vol.91,p4854−4858(1994年))。TNFαによりインスリン抵抗性を惹起した成熟脂肪細胞において4−ハイドロキシデリシンによるグルコース取り込み促進作用の評価を行った。
成熟脂肪細胞への分化誘導は実施例83に記載の方法に準じて行った。ただし、成熟脂肪細胞の調製後、これら成熟脂肪細胞にインスリン抵抗性を惹起するため、マウス由来TNFα(コスモバイオ社製、3410)を終濃度10ng/mLもしくは20ng/mLになるように培地に添加し、更に2日間培養した。また、マウス由来TNFαを含まないウエルも設定した。なお、以降細胞を溶解するまでの培地交換の際には、続けてマウス由来TNFαを各濃度で含有させた。
(2)インスリン抵抗性成熟脂肪細胞でのグルコース取り込み促進作用の測定
グルコース取り込み促進作用の評価は実施例83に記載の方法に準じて行った。上記実施例95−(1)により調製した細胞それぞれに対し、終濃度30μMの4−ハイドロキシデリシンを含む区分、陰性対照としてサンプルを添加しない区分、そしてインスリン処理を行った区分を設定し、各群の放射活性を測定した。
グルコース取り込み促進作用の評価は実施例83に記載の方法に準じて行った。上記実施例95−(1)により調製した細胞それぞれに対し、終濃度30μMの4−ハイドロキシデリシンを含む区分、陰性対照としてサンプルを添加しない区分、そしてインスリン処理を行った区分を設定し、各群の放射活性を測定した。
この結果得られた2−デオキシ[1,2−3H(N)]−グルコース取り込み量の値から、各サンプルを加えたときの陰性対照に対するグルコース取り込み量の増加率を求めた。さらに、インスリン抵抗性による効果を見るため、TNFαを加えなかったときの各サンプルによるグルコース取り込み量の増加率を100%となるように標準化した。この結果、インスリン処理群におけるグルコース取り込み促進作用はマウス由来TNFαを処理した成熟脂肪細胞では4割程度に落ち込んでおり、これらの細胞は確かにインスリン抵抗性であった。一方、4−ハイドロデリシン処理群におけるグルコース取り込み促進作用はマウス由来TNFαを処理したインスリン抵抗性細胞でも8割程度残存していた。このことから、4−ハイドロデリシンはインスリン抵抗性の成熟脂肪細胞においても、グルコースの取り込みを促進することが示された。この結果を第69図に示す。すなわち、第69図はインスリン抵抗性細胞におけるグルコース取り込み量の増加率の変化であり、縦軸にグルコース取り込み量の増加率の変化、横軸に添加したマウス由来TNFα濃度を示したものである。
本発明により、上記一般式(化1)で表される化合物、上記一般式(化2)で表される化合物、上記一般式(化3)で表される化合物、それらの誘導体及び薬理学的に許容されるそれらの塩からなる群より選択される少なくとも1つの化合物を含有するインスリン量またはインスリン応答の変調を伴う疾患の治療用又は予防用の医薬、食品、飲料又は飼料が提供される。該医薬は糖尿病または肥満症等のインスリン量またはインスリン応答の変調を伴う疾患の治療剤又は予防剤として有用である。また、該食品又は飲料は、日常の飲食品として摂取することにより、インスリン量またはインスリン応答の変調を伴う疾患の症状改善等が可能となる。従って、本発明の有効成分を含有する機能性飲食品はそのインスリン様作用により、生体の恒常性の維持に有用な機能性飲食品である。また、本発明により、上記一般式(化1)で表される化合物、上記一般式(化2)で表される化合物、上記一般式(化3)で表される化合物、それらの誘導体及び薬理学的に許容されるそれらの塩からなる群より選択される少なくとも1つの化合物を含有するインスリン様作用剤も提供され、該インスリン様作用剤はインスリンの機能研究、インスリンに関連する疾患用医薬のスクリーニングに有用である。また、本発明により、上記一般式(化1)で表される化合物、上記一般式(化2)で表される化合物、上記一般式(化3)で表される化合物、それらの誘導体及び薬理学的に許容されるそれらの塩からなる群より選択される少なくとも1つの化合物を含有する細胞へのグルコース取り込み促進剤も提供され、該グルコース取り込み促進剤は、治療又は予防に細胞へのグルコース取り込み促進作用を要する疾患の治療又は予防、当該疾患の治療又は予防用の食品、飲料又は飼料の製造、該グルコース取り込み促進作用を要する疾患に対する薬物のスクリーニングにも有用である。また、本発明により、上記一般式(化1)で表される化合物、上記一般式(化2)で表される化合物、上記一般式(化3)で表される化合物、それらの誘導体及び薬理学的に許容されるそれらの塩からなる群より選択される少なくとも1つの化合物を含有する脂肪細胞への分化誘導剤も提供され、該分化誘導剤は、治療又は予防に脂肪細胞への分化誘導作用を要する疾患の治療又は予防、当該疾患の治療又は予防用の食品、飲料又は飼料の製造、該分化誘導作用を要する疾患に対する薬物のスクリーニングにも有用である。
Claims (8)
- 下記一般式(化2)で表される化合物、下記一般式(化3)で表される化合物、それらの誘導体、および薬理学的に許容されるそれらの塩からなる群より選択される少なくとも1つの化合物を有効成分として含有することを特徴とするインスリン量またはインスリン応答の変調を伴う疾患の治療剤又は予防剤。
- 一般式(化2)で表される化合物が、3’−アセトキシ−4’−アンゲロイルオキシ−3’,4’−ジハイドロセセリン、3’−アンゲロイルオキシ−3’,4’−ジハイドロセセリン、3’−アンゲロイルオキシ−4’−ハイドロキシ−3’,4’−ジハイドロセセリンおよびキサントトキシンからなる群より選択される少なくとも1つの化合物である請求項1記載の治療剤又は予防剤。
- 一般式(化3)で表される化合物が、セダノライドおよび/またはn−ブチリデンフタリドである請求項1記載の治療剤又は予防剤。
- 請求項1〜4いずれかにおいて記載の化合物を有効成分として含有することを特徴とするインスリン様作用剤。
- 請求項1〜4いずれかにおいて記載の化合物を有効成分として含有することを特徴とするインスリン量またはインスリン応答の変調を伴う疾患の治療用または予防用の食品、飲料又は飼料。
- 請求項1〜4いずれかにおいて記載の化合物を有効成分として含有することを特徴とする細胞へのグルコース取り込み促進剤。
- 請求項1〜4いずれかにおいて記載の化合物を有効成分として含有することを特徴とする脂肪細胞への分化誘導剤。
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