JP2007131470A - ランガテイト単結晶の製造方法 - Google Patents

ランガテイト単結晶の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】クラックが発生することなく均一な組成を有するランガテイト単結晶の製造方法を提供すること。
【解決手段】坩堝3の内部にランガテイト種結晶5を充填すると共に、ランガテイト種結晶5上にランガテイト原料6を積み重ねて充填する充填工程と、坩堝3の垂直方向に温度勾配を有する炉の内部に坩堝3を配置し、ランガテイト原料6を融解して融液を形成する融解工程と、融液を下方から上方に向けて漸次固化させてランガテイト単結晶を育成する育成工程とを備え、ランガテイト原料6は、ランガテイト種結晶5から最も離間した部分のランタン及びタンタルの含有量が、それぞれランガテイト種結晶5と接する部分と比較して高い。
【選択図】図2

Description

本発明は、例えば圧電デバイスに用いられるランガテイト単結晶の製造方法に関する。
ランガテイト(LaGa5.5Ta0.514)単結晶は、圧電定数が水晶と比較して約3倍と大きいため、各種の圧電デバイス用基板の材料として研究が行われている。また、ランガテイト単結晶は、水晶と比較して高温まで圧電性が保持されるため、高温向け圧電デバイス用材料としても注目されている。
さらに、ランガテイトは、同様の構造や特性を有するランガサイト(LaGaSiO14)と比較して圧電定数の温度変化が小さく、温度による電荷発生量のバラツキを抑制することができる。一般に、このようなランガテイト単結晶はチョクラルスキー法を用いて育成されているが、低コスト化を目的として垂直ブリッジマン法による育成が検討されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−219952号公報
しかしながら、上記従来の単結晶の製造方法には、以下の課題が残されている。すなわち、ブリッジマン法を用いてランガテイト単結晶の育成を行う際は、化学量論比の組成近傍の原料を用いて育成するが、育成の初期段階でランタン(La)及びタンタル(Ta)を主成分としたLaTaOなどの異相が発生することがある。そして、この異相の熱膨張係数がランガテイト単結晶と異なることから、育成した単結晶の冷却時に異相を起点としてクラックが発生して単結晶化できないという問題がある。
ここで、育成の初期段階における異相の発生は、融液の状態でランガテイトの一部が相分離しているためと考えられる。すなわち、融液中ではランタンやタンタルを主成分とする化合物が融液を構成する要素の中で重いので、これら化合物が坩堝の底に沈む傾向がある。これにより、ランガテイト単結晶の育成初期つまり坩堝の下部ではランタンやタンタルが過剰な組成となることから、ランタンやタンタルを主成分とした異相が発生すると考えられる。
本発明は、前述の課題に鑑みてなされたもので、クラックが発生することなく均一な組成を有するランガテイト単結晶の製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、前記課題を解決するために以下の構成を採用した。すなわち、本発明のランガテイト単結晶の製造方法は、坩堝の内部に種結晶を充填すると共に、該種結晶上に原料を積み重ねて充填する充填工程と、前記坩堝の垂直方向に温度勾配を有する炉の内部に前記坩堝を配置し、前記原料を融解して融液を形成する融解工程と、前記融液を下方から上方に向けて漸次固化させて単結晶を育成する育成工程とを備え、前記原料は、前記種結晶から最も離間した部分のランタン及びタンタルの含有量が、前記種結晶と接する部分と比較してそれぞれ高いことを特徴とする。
この発明では、原料を融解して融液としたときに、ランタンやタンタルが種結晶の近傍において過剰に存在することを抑制しているので、単結晶を育成初期段階において異相が発生することを防止する。すなわち、垂直ブリッジマン法を用いたランガテイト単結晶の製造は坩堝の上部の温度が下部よりも高いため、坩堝の下部に位置する融液中では対流が基本的に生じず、坩堝の上部に位置する融液では対流や拡散が生じやすくなっている。このため、原料の構成元素の移動が坩堝の下部に位置する融液における拡散によるものだけとなり、原料のうち種結晶と接する下部ではランタンやタンタルの含有量が低くなっていることから、単結晶を育成するときに異相の発生を防止できる。
一方、坩堝の上部に位置する融液では対流や拡散が生じやすく、また、ランタンやタンタルの含有量が高くなっていることから、ランタンやタンタルが坩堝の下部に位置する融液に向けてゆっくりと供給される。したがって、融液の下部において融液の組成がランガテイトの化学量論比の近傍となるので、均一で組成ムラのないランガテイト単結晶を得ることができる。
以上より、育成工程後に冷却した際、異相との熱膨張係数差に起因するクラックが発生することなく、育成したランガテイト単結晶部分の全量を取得することができる。
また、本発明のランガテイト単結晶の製造方法は、前記原料が、複数の原料塊を積み重ねて形成されており、該複数の原料塊のうち、前記種結晶から最も離間した位置に配置された一の原料塊の前記ランタン及びタンタルの含有量が、前記種結晶と接して配置された他の原料塊と比較してそれぞれ高いことが好ましい。
この発明では、ランタン及びタンタルの含有量の異なる複数の原料塊を、種結晶から最も離間した位置に配置される原料塊が種結晶と接する位置に配置される他の原料塊と比較してランタン及びタンタルの含有量が高くなるように積層することで、種結晶と接する側から離間する側に向けて増大する原料を形成する。これにより、原料を一つの塊として内部でランタン及びタンタルの含有量に分布を形成することと比較して、容易に一端側から他端側に向けてランタン及びタンタルの含有量がそれぞれ増大する原料を形成することができる。
また、本発明のランガテイト単結晶の製造方法は、前記複数の原料塊がそれぞれ異なる組成を有しており、前記原料は、前記ランタン及びタンタルの含有量が、段階的に変化することとしてもよい。
この発明では、それぞれ異なる組成を有する複数の原料塊を、ランタン及びタンタルの含有量が種結晶から順に段階的に高くなるように積み重ねることで、容易にランタン及びタンタルの含有量がそれぞれ積み重ね方向に沿って増大する原料を形成できる。
また、本発明のランガテイト単結晶の製造方法は、前記育成工程で、前記坩堝を前記垂直方向の軸回りで回転させることが好ましい。
この発明では、単結晶を育成する際に坩堝を回転させることで、各組成からなる融液を拡散させることができる。これにより、より均一で組成ムラのないランガテイト単結晶を製造することができる。
本発明のランガテイト単結晶の製造方法によれば、融液中のランタンやタンタルが種結晶の近傍において過剰になることがなく、単結晶を育成するときに異相が発生することを防止する。これにより、異相との熱膨張係数差に起因するクラックが発生することなく、均一で組成ムラのないランガテイト単結晶を得ることができる。
以下、本発明にかかるランガテイト単結晶の製造方法の一実施形態を、図面を参照しながら説明する。
本実施形態によるランガテイト単結晶の製造方法は、図1に示すようなブリッジマン法を用いた製造装置1を用いて製造される。
この製造装置1は、図1及び図2に示すように、垂直方向に温度勾配を形成することができる垂直ブリッジマン炉(以下、炉と省略する)2と坩堝3とを有しており、この坩堝3内にランガテイト種結晶(種結晶)5及びランガテイト原料(原料)6を充填する。そして、この製造装置1は、ランガテイト原料6を加熱して融液7にした後、融液7を図1及び図2に示す矢印A方向である下方から上方に向けて漸次固化させてランガテイト単結晶8を育成する。
炉2は、図1に示すように、筒型形状を有し、高温加熱を可能とするスーパーカンタル製であって、内部にランガテイト原料6を加熱するヒータ10と、坩堝3の外周に配設されたチューブ11と、坩堝3を載置する坩堝受12と、坩堝受12を上下動させる軸部材13とを備えている。
ヒータ10は、例えば長さが200mmの3ゾーンヒータによって構成されており、炉2内で上中下段に別れている。また、ヒータ10は、製造装置1が有する温度制御部(図示略)に接続されており、各段の温度がそれぞれ独立した温度となるように温度制御されている。これにより、炉2は、垂直方向に温度勾配を形成することができる。ここで、ヒータ10は、上段がランガテイト原料6の融点よりも高温(例えば、1550℃)に設定され、中段が1500℃、下段がランガテイト原料6の融点よりも低温(例えば、1400℃)の温度幅となるように設定されている。
チューブ11は、坩堝3を保護するように坩堝受12の上であって坩堝3の外周に設けられており、例えばアルミナによって形成されている。そして、チューブ11の一箇所には、貫通孔11aが形成されている。この貫通孔11aから坩堝3内に充填されたランガテイト種結晶5とランガテイト原料6との界面にあたる坩堝3の側壁位置3aに対して点接触するように、熱電対14が設けられている。熱電対14は、製造装置1が有する温度表示部(図示略)に接続されており、側壁位置3aで検出した温度を表示するように構成されている。
坩堝受12は、緻密質アルミナ(SSA−S)によって形成されている。
軸部材13は、製造装置1が有する駆動機構(図示略)によって、坩堝受12を上下動させると共に、坩堝3の垂直方向である軸回りで回転させるように構成されている。
坩堝3は、白金などの材料で上部が開口部となっている円柱状の有底筒状を有しており、例えば、高さ(L)200mm、内径(φ)52mm、厚さ0.2mmとなっている。また、坩堝3の上部には、坩堝3の内部にゴミなどの不純物が混入することを防止するため、例えば白金箔などで形成された蓋15が被せられている。
ランガテイト種結晶5は、例えば、直径51.5mm、厚さ5〜30mmのペレット状を有している。
ランガテイト原料6は、例えば直径が約50mm、高さが80mmの円柱状を有しており、複数(本実施形態では4)の第1から第4原料ペレット(原料塊)20A〜20Dをこの順でランガテイト種結晶5上に積層して構成されている。
この第1から第4原料ペレット20A〜20Dは、例えば、直径が約50mm、厚さが20mmであって、酸化ランタン(La)、酸化ガリウム(Ga)及び酸化タンタル(Ta)の混合粉末をプレス成形し、仮焼してペレット状としたものである。ここで、第1原料ペレット20Aは、ランガテイト種結晶5の上端を基準としたときにランガテイト原料6のうち0〜20mmの育成初期部に位置している。また、第2から第4原料ペレット20B〜20Dは、ランガテイト原料6のうち20〜40mmの第1育成中期部、40〜60mmの第2育成中期部、60〜80mmの育成終了部にそれぞれ位置している。
これら第1から第4原料ペレット20A〜20Dは、以下のようにして形成されている。まず、酸化ランタン、酸化ガリウム及び酸化タンタルの各粉末を秤量し、十分に混合して混合粉末とした後、坩堝3の内径以下となるようにプレス成形する。そして、プレス成形した成形物をゴム袋などに入れて真空引きを行うことでゴム袋と密着させ、静水圧ラバープレスなどによってゴム袋を除去した後、例えば1100〜1300℃で5時間仮焼することによって形成される。
また、第1から第4原料ペレット20A〜20Dは、この順でランタン及びタンタルの含有量が増大するように形成されている。すなわち、第1から第4原料ペレット20A〜20Dは、以下の表1に示すように、坩堝3内に充填した際にランガテイト種結晶5から離間するにしたがって酸化ランタン及び酸化タンタルの分量を増大させることによって、ランタン及びタンタルの含有量が増大するように構成されている。これにより、ランガテイト原料6は、ランガテイト種結晶5と接触する側から離間する側に向けて、段階的にランタン及びタンタルの含有量が増大することになる。なお、原料ペレット20A〜20D全体、すなわちランガテイト原料6全体としては、ランガテイトの化学量論比近傍の組成となるように形成されている。
Figure 2007131470
次に、このように構成されたランガテイト単結晶の製造装置1を用いたランガテイト単結晶8の製造方法を説明する。このランガテイト単結晶8の製造方法は、充填工程と、融解工程と、育成工程とを有している。
最初に、ランガテイト種結晶5及び第1から第4原料ペレット20A〜20Dを坩堝3内に充填する充填工程を行う。これは、図2に示すように、ランガテイト種結晶5(例えば、厚さ30mm)を坩堝3の下部に充填すると共に、ランガテイト種結晶5上に複数の異なる組成を有する第1から第4原料ペレット20A〜20Dをこの順で積層する。そして、第1から第4原料ペレット20A〜20Dの充填後、坩堝3の上部にゴミなどの混入を防止するために蓋15を被せる。
次に、ランガテイト原料6を融解する融解工程を行う。これは、図1に示すように、坩堝3を炉2の内部に配設された坩堝受12の上に載置して固定する。そして、坩堝3の外周にチューブ11を被せ、坩堝3を保護する。さらに、チューブ11に形成された貫通孔11aから熱電対14を挿入し、熱電対14を坩堝3の側壁位置3aに接触させる。その後、軸部材13を上記駆動機構によって駆動し、坩堝受12が炉2の最下部に位置するようにセットする。そして、アルゴンや窒素ガスなどの不活性ガスに酸素を混合した混合ガスを層流で流れるように炉2内に流す。この状態で、ヒータ10の温度を下段から上段に向けて順次温度が高くなるように温度勾配を設定して昇温を行う。このとき、例えば1400℃〜1550℃の温度範囲となるように各ヒータ10の温度を設定する。
ヒータ10による昇温が終了して炉2の内部温度が安定した後、軸部材13を駆動して坩堝3を緩やかな速度で上昇させる。このとき、上述のように、炉2の上部に向かうにしたがってヒータ10の温度が高くなるように設定されているので、第1から第4原料ペレット20A〜20Dが加熱融解されて融液7となる。ここで、融液7は最終的に高さが約100mmとなる。なお、坩堝3の上部の温度が下部の温度と比較して高いので、融液7の全体での対流は発生しない。
また、ヒータ10による加熱と同時に、軸部材13と共に坩堝3を例えば10〜20rpmの速度で回転させると共に、熱電対14によって坩堝3の側壁位置3aの温度をモニタしながら坩堝3の高さを調節する。これにより、ランガテイト種結晶5とランガテイト原料6との界面の温度が、例えば1496℃〜1516℃付近の温度安定状態となる位置に坩堝3を位置させる。このように坩堝3を回転させることで、各組成からなる第1から第4原料ペレット20A〜20Dの融液7をほどよく拡散させることができる。そして、この位置で坩堝3を数時間保持する。
次に、融液7を下方から上方に向けて漸次固化させてランガテイト単結晶8を育成する育成工程を行う。これは、坩堝3を、例えば1mm/hの速度で降下させて坩堝3をヒータ10の温度が低い炉2の底部に移動させる。これにより、安定状態に加熱されていた融液7の温度が低下し始める。そして、坩堝3の側壁付近から坩堝3の中心に向けて、融液7が冷却固化してランガテイト種結晶5にランガテイト単結晶8を育成する。このランガテイト単結晶8の吸着が坩堝3の降下と共に順次繰り返されることで、ランガテイト単結晶8が坩堝3の下部から上部に向けて育成される。
所定時間ランガテイト単結晶8を育成した後、1〜3℃/hの冷却速度で炉2の温度を下げ、坩堝3を剥がしてランガテイト単結晶8のインゴットを得る。
ここで、坩堝3の下部の温度が上部の温度よりも高いので、坩堝3の下部に位置する融液7中では対流が小さく、それに伴う拡散が基本的に生じず、坩堝3の上部に位置する融液8中では対流や拡散が生じやすくなっている。このため、ランガテイト原料6を構成するランタン及びタンタルの移動は坩堝3の下部に位置する融液7内での拡散によるものだけとなる。また、第1から第4原料ペレット20A〜20Dがランガテイト種結晶5に近づくにしたがってランタン及びタンタルの含有量が低くなるように各組成が調整されているので、ランタンやタンタルを主成分とした融液相が存在しにくくなる。これにより、育成工程においてランガテイト種結晶5上に最初に形成されるランガテイト単結晶8中にLaTaOなどの異相が発生しない。
一方、坩堝3の上部の温度が下部の温度よりも高いので、坩堝3の上部に位置する融液7では対流や拡散が生じやすく、第1から第4原料ペレット20A〜20Dがランガテイト種結晶5から離間するにしたがってランタン及びタンタルの含有量が高くなるように各組成が調整されているので、ランタンやタンタルが坩堝3の下部に位置する融液7に向けてゆっくりと供給される。これにより、融液7の下部において融液7の組成がランガテイトの化学量論比の近傍となり、均一で組成ムラのないランガテイト単結晶8が形成される。
以上のように本実施形態におけるランガテイト単結晶の製造方法によれば、ランガテイト原料6を融解して融液7としたときに、ランタンやタンタルがランガテイト種結晶5の近傍において過剰に存在することがなく、ランガテイト単結晶8を育成するときにLaTaOなどの異相が発生することを防止できる。したがって、育成工程後に冷却した際、異相との熱膨張係数差に起因するクラックが発生することなく、育成したランガテイト単結晶8部分の侵食を防止することができる。これにより、均一で組成ムラのないランガテイト単結晶8が形成される。
また、第1から第4原料ペレット20A〜20Dを積層することによりランガテイト原料6においてランタン及びタンタルの含有量をそれぞれ段階的に増大させているので、ランガテイト原料6を一つの原料ペレットで形成して内部でランタン及びタンタルの含有量をそれぞれ増大させる場合と比較して、容易にランガテイト種結晶5と接する側から離間する側に向けてランタン及びタンタルの含有量がそれぞれ増大するランガテイト原料6を形成することができる。
また、育成工程において坩堝3を回転させているので、融液7を良好に拡散させることができ、より均一で組成ムラのないランガテイト単結晶8を製造することができる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記実施形態では4つの原料ペレットを積層することによって原料を形成しているが、原料ペレットの積層数は3以下であっても、5以上であってもよい。また、ランタン及びタンタルの含有量をランガテイト種結晶と接する側から離間する側に向けて増大するように形成された1つの原料ペレットによってランガテイト原料を構成してもよい。
また、各原料ペレットにおける酸化ランタン、酸化タンタル及び酸化ガリウムの混合比は、ランガテイト種結晶と接する原料ペレットから最も離間した位置に配置された原料ペレットに向けて酸化ランタン及び酸化タンタルの混合比が増大するように形成され、育成工程の初期段階において異相の発生が抑制されれば、他の混合比としてもよい。
また、坩堝を回転させてランガテイト単結晶を製造したが、坩堝を回転させずに製造してもよい。
本発明の一実施形態における単結晶製造装置を示す概略図である。 充填工程後の図1の坩堝を示す概略図である。
符号の説明
2 炉
3 坩堝
5 ランガテイト種結晶(種結晶)
6 ランガテイト原料(原料)
7 融液
8 ランガテイト単結晶(単結晶)
20A 第1原料ペレット(原料塊)
20B 第2原料ペレット(原料塊)
20C 第3原料ペレット(原料塊)
20D 第4原料ペレット(原料塊)

Claims (4)

  1. 坩堝の内部に種結晶を充填すると共に、該種結晶上に原料を積み重ねて充填する充填工程と、
    前記坩堝の垂直方向に温度勾配を有する炉の内部に前記坩堝を配置し、前記原料を融解して融液を形成する融解工程と、
    前記融液を下方から上方に向けて漸次固化させて単結晶を育成する育成工程とを備え、
    前記原料は、前記種結晶から最も離間した部分のランタン及びタンタルの含有量が、前記種結晶と接する部分と比較してそれぞれ高いことを特徴とするブリッジマン法を用いたランガテイト単結晶の製造方法。
  2. 前記原料が、複数の原料塊を積み重ねて形成されており、
    該複数の原料塊のうち、前記種結晶から最も離間した位置に配置された一の原料塊の前記ランタン及びタンタルの含有量が、前記種結晶と接して配置された他の原料塊と比較してそれぞれ高いことを特徴とする請求項1に記載のランガテイト単結晶の製造方法。
  3. 前記複数の原料塊がそれぞれ異なる組成を有しており、
    前記原料は、前記ランタン及びタンタルの含有量が、段階的に変化することを特徴とする請求項2に記載のランガテイト単結晶の製造方法。
  4. 前記育成工程で、前記坩堝を前記垂直方向の軸回りで回転させることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のランガテイト単結晶の製造方法。
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