JP2007130574A - 低温酸化用触媒および複合酸化物の製造方法 - Google Patents

低温酸化用触媒および複合酸化物の製造方法 Download PDF

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洋二 槇田
Takahiro Hirotsu
孝弘 廣津
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純嗣 細川
Isamu Yashima
勇 八島
Yuichi Abu
裕一 阿武
啓充 ▲高▼木
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Abstract

【課題】低温活性が高く、且つ耐熱性を有し、安定した排ガス浄化性能を有する新たな低温酸化用触媒およびそれに用いる複合酸化物の製造方法を提供する。
【解決手段】一般式A1+xMn16(式中、AはAg、LiおよびHからなる群から選択される少なくとも1種を表し、xは0<x≦1.2の範囲である)で示される空間群がI4/mで結晶系が正方晶系のAg1.8Mn16構造を有する複合酸化物およびその加熱処理物からなる。
【選択図】 なし

Description

本発明は炭化水素等の低温酸化用触媒およびこれに用いる複合酸化物の製造方法に関し、より詳しくは、低温活性が高く、耐熱性に優れ、安定した酸化反応を発現することができる低温酸化用触媒およびこれに用いる複合酸化物の製造方法に関し、例えば、内燃機関から排出される排出ガスの処理に適用できるものである。
自動車等の内燃機関から排出される排気ガス中には、メタン、プロパン、プロピレン、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの炭化水素(HC)、一酸化炭素(CO)、窒素酸化物(NOx)等の有害成分が含まれている。それで、従来から、これら有害成分を浄化して無害化する三元触媒が用いられている。
このような三元触媒としては、担体基材上に設けられ、少なくともアルミナを含みZrO2を添加または表層に担持した第1層と、該第1層上に設けられたペロブスカイト型構造の複合酸化物を含む第2層とを備え、該第1層と第2層の少なくともいずれかに貴金属が担持されている排気ガス浄化用触媒が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
このようなペロブスカイト型複合酸化物は、約900℃以上の高温域で使用すると他の金属成分と反応して触媒活性が著しく低下するという問題がある。また、触媒に担持されやすいように、ペロブスカイト粉末をアルミナなどの他の粉末とスラリー状にして混合すると、Aサイトのイオンが溶出することにより結晶構造の変化が起こり、十分な機能が発揮できないことがあるという問題もある。しかも、300℃以下での炭化水素の酸化反応が十分とはいえず、触媒の暖気が不足している場合の浄化能力が不十分である。
このような状況下、低温活性が高く、且つ耐熱性を有する新たな三元触媒の出現が求められている。また、近年、超低排出ガス基準等の導入に伴って、より高い排ガス浄化性能を有する三元触媒の要求が益々高まっている。
特開平7−80311号公報(特許請求の範囲など)
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、低温活性が高く、且つ耐熱性を有し、安定した排ガス浄化性能を有する新たな低温酸化用触媒およびそれに用いる複合酸化物の製造方法を提供することを目的としている。
本発明者等は上記目的を達成するために鋭意検討した結果、一般式A1+xMn16(式中、AはAg、LiおよびHからなる群から選択される少なくとも1種を表し、xは0<x≦1.2の範囲である)で示される空間群がI4/mで結晶系が正方晶系のAg1.8Mn16構造を有する複合酸化物およびその加熱処理物により上記目的が達成されることを見いだし、本発明を完成した。
かかる本発明の低温酸化用触媒は、一般式A1+xMn16(式中、AはAg、LiおよびHからなる群から選択される少なくとも1種を表し、xは0<x≦1.2の範囲である)で示される空間群がI4/mで結晶系が正方晶系のAg1.8Mn16構造を有する複合酸化物からなることを特徴とする。
ここで、本発明の低温酸化用触媒は、好適には、前記一般式がA1.8Mn16で表される。
また、本発明の低温酸化用触媒において、前記複合酸化物中にAgが固溶体化しているか若しくは担持されていてもよい。
さらに、本発明の低温酸化用触媒において、前記複合酸化物中にAg以外の貴金属成分が固溶体化しているか若しくは担持されていてもよい。
また、前記複合酸化物の結晶の形状は特に限定されず、針状結晶、不定形結晶でもよいが、針状結晶が好ましい。なぜなら、本発明の低温酸化物用触媒は用途によっては高温雰囲気にさらされるが、針状結晶の前記複合酸化物は高温にさらされた後でも低温活性が低下しないからである。
また、前記複合酸化物中に、MnにAgがMnに対してモル比y(0.125<y≦0.275)で固溶体化しているか若しくは担持されており且つ一次粒子が針状結晶である酸化物及びMnにAgがMnに対してモル比z(0.125<z≦0.275)で固溶体化しているか若しくは担持されており且つ一次粒子が針状結晶である酸化物の少なくとも一方が含有されていてもよい。
さらに、MnにAgがMnに対してモル比y(0.125<y≦0.275)で固溶体化しているか若しくは担持されており且つ一次粒子が針状結晶である酸化物からなってもよい。
また、MnにAgがMnに対してモル比z(0.125<z≦0.275)で固溶体化しているか若しくは担持されており且つ一次粒子が針状結晶である酸化物からなってもよい。
一方、本発明の複合酸化物の製造方法は、スピネル型Mn系の多孔性材料のカチオンを酸および金属塩の少なくとも一種により酸処理し、加熱加圧条件でイオン交換処理することにより、一般式A1+xMn16(式中、AはAg、LiおよびHからなる群から選択される少なくとも1種を表し、xは0<x≦1.2の範囲である)で示される空間群がI4/mで結晶系が正方晶系のAg1.8Mn16構造を有する複合酸化物を得ることを特徴とする。
ここで、本発明の複合酸化物の製造方法において、好適には、前記スピネル型Mn系の多孔性材料が、Li1.33Mn1.67で表される。スピネル型マンガン酸化物の製造方法は、例えば、炭酸リチウムと炭酸マンガンを所定のモル比で混合し、加熱処理することにより得られる(例えば、「Langmuir」18巻、7号、1861ページ(1992年)等参照)。
また、前記イオン交換処理した後、必要に応じて、酸素含有雰囲気下又は大気中で700℃未満あるいは不活性雰囲気下で550℃未満で焼成しても構わない。
この方法で得られる複合酸化物は、針状結晶となる場合と、不定形結晶になる場合とがある。例えば、前記スピネル型Mn酸化物を酸処理した後、銀含有水溶液を用いて加熱加圧条件でイオン交換処理すると、針状結晶が得られる。また、銀含有酸溶液を用いて、酸処理とイオン交換処理を同時に行っても、針状結晶が得られる。
また、複合酸化物が針状結晶の場合には、酸素または大気中で700℃以上の温度で加熱することにより、前記複合酸化物の少なくとも一部を、MnにAgがMnに対してモル比y(0.125<y≦0.275)で固溶体化しているか若しくは担持されており且つ一次粒子が針状結晶である酸化物としてもよい。
また、得られた複合酸化物を、不活性雰囲気で550℃以上の温度で加熱することにより、MnにAgがMnに対してモル比z(0.125<z≦0.275)で固溶体化しているか若しくは担持されており且つ一次粒子が針状結晶である酸化物としてもよい。
本発明の他の複合酸化物の製造方法は、銀の塩とマンガンの塩とを少なくとも含む出発原料に沈殿剤を混合し、生成した沈殿を濾過、乾燥、仮焼し、さらに焼結することにより、一般式A1+xMn16(式中、AはAg、LiおよびHからなる群から選択される少なくとも1種を表し、xは0<x≦1.2の範囲である)で示される空間群がI4/mで結晶系が正方晶系のAg1.8Mn16構造を有する複合酸化物を得ることを特徴とする。
この方法で得られる複合酸化物は、不定形結晶となる。
本発明の低温酸化用触媒は、例えば、自動車等の内燃機関から排出される高温排気ガスに含まれる有害成分、特に炭化水素の浄化に使用して好適なものであり、低温領域において酸化活性が高く、所期の触媒性能を発揮することができ、また、耐熱性に優れるため、高温においても安定した排ガス浄化性能を示すことができる。
また、本発明の複合酸化物の製造方法によれば、低温酸化用触媒を製造することができ、低温酸化用触媒として供することができる。
以下に、本発明を実施形態に基づいて具体的に説明する。
本発明の低温酸化用触媒は、一般式A1+xMn16(式中、AはAg、LiおよびHからなる群から選択される少なくとも1種を表し、xは0<x≦1.2の範囲である)で示される空間群がI4/mで結晶系が正方晶系のAg1.8Mn16構造を有する複合酸化物からなる。また、好適には、前記一般式がA1.8Mn16で表される。
何れにしても、本発明の低温酸化用触媒は、複合酸化物が、空間群がI4/mで結晶系が正方晶系のAg1.8Mn16構造を有するものであればよく、このような特定の構造を有することにより、以下に詳細に説明するように、低温酸化特性および耐熱性に優れる。なお、空間群がI4/mで結晶系が正方晶系のAg1.8Mn16構造は、ICSD(Inorgainic Crystal Structure Databese)に登録されたものである。
また、一般式A1+xMn16(式中、AはAg、LiおよびHからなる群から選択される少なくとも1種を表し、xは0<x≦1.2の範囲である)で示される空間群がI4/mで結晶系が正方晶系のAg1.8Mn16構造を有し、且つ一次粒子が針状結晶である低温酸化用触媒は、酸素、大気中または不活性雰囲気で焼成した後も針状の形状を維持し、AgがMnまたはMnに固溶体化しているか若しくは担持された酸化物からなり、以下に説明するように、低温酸化特性および耐熱性の低下はない。
本発明の低温酸化用触媒は、特定の構造を有する複合酸化物からなるため、低温活性が高く、且つ耐熱性を有し、安定した排ガス浄化性能を有するものである。
本発明の低温酸化用触媒に用いる複合酸化物の一般式A1+xMn16において、AサイトのAはAg、LiおよびHからなる群から選択される少なくとも1種であり、その比率は特に限定されないが、空間群がI4/mで結晶系が正方晶系のAg1.8Mn16構造を有する範囲であれば、本発明の低温酸化用触媒に使用することができる。なお、BサイトはMnであり、置換し難いが、空間群がI4/mで結晶系が正方晶系のAg1.8Mn16構造を維持する限りにおいては、ごく一部を他の元素で置換してもよい。
本発明者らの実験によると、AがLiのみの場合には空間群がI4/mで結晶系が正方晶系のAg1.8Mn16構造を取り難く、AとしてAgが増加するほど、低温酸化特性に優れることがわかった。本発明の低温酸化用触媒は、スピネル型Mn系の多孔性材料のカチオンを酸処理する製造工程でほとんどHに置換されるため、実質的にはAはAgまたはHからなるといえる。
また、本発明の低温酸化用触媒に用いる複合酸化物は、Agが固溶体化しているか若しくは担持されていてもよい。ここで、複合酸化物中のAgを分析した場合において、一般式A1+xMn16でxが0.8を越えた過剰のAg、すなわち、Ag1.8Mn16で示される量以上にAgが存在した場合、過剰分のAgが結晶に取り込まれてA1+xMn16(0.8<x≦1.2)として存在するのか、結晶中に固溶体化若しくは担持されて存在するのかは明らかではないが、以下の実施例では、Ag1.8Mn16を越えた過剰分のAgは結晶中に固溶体化若しくは担持されて結晶と共存すると推定した。なお、Ag1.8Mn16を越えた過剰分のAgはxの範囲が0.8<x≦1の時は、結晶中に取り込まれてAg1+xMn16(0.8<x≦1)として存在する可能性もある。例えば、AgMn16は、JCPDS29−1143及びICSDに登録されており、これらによれば、空間群がI4/mで結晶系が正方晶系であり、Ag1.8Mn16と極めて類似の結晶構造を有している。
本発明の低温酸化用触媒は、用途によっては、上述した複合酸化物を粉末または粉砕物としてそのまま用いることもできるが、例えば、排気ガス浄化用触媒として用いる場合には、セラミックスまたは金属材料からなる担体上に担持されている触媒層として用いるのが好ましい。なお、セラミックスまたは金属材料からなる担体の形状は、特に限定されるものではないが、一般的にはハニカム、板、ペレット等の形状であり、好ましくはハニカム形状である。また、このような担体の材質としては、例えば、アルミナ(Al23)、ムライト(3Al23−2SiO2)、コージライト(2MgO−2Al23−5SiO2)等のセラミックスや、ステンレス等の金属材料が挙げられる。
また、一般的には、排ガス浄化用触媒としては、担体上に複数層、例えば、二層の触媒層を具備するが、本発明の低温酸化用触媒は、何れの層として用いてもよい。
一方、本発明の低温酸化用触媒は、前記複合酸化物をそのまま用いてもよいが、複合酸化物中にAg以外の貴金属成分が固溶体化しているか若しくは担持されていてもよい。ここで、貴金属としては、Pt、Pd、Rhなどを挙げることができる。また、貴金属の含有量は、特に限定されないが、複合酸化物100質量部に対して、0.1〜5質量%程度である。
このような貴金属固溶化若しくは担持複合酸化物は、上述したような排ガス浄化用触媒として、特に、排ガス浄化用触媒の触媒層として好適に用いることができ、例えば、貴金属の種類を変えたものを複数層の触媒層としてそれぞれ用いてもよい。
なお、かかる貴金属固溶体化若しくは担持複合酸化物は、複合酸化物を製造後、貴金属を吸着させることにより製造してもよいし、複合酸化物の製造過程で貴金属成分を混入させて製造してもよい。
本発明の複合酸化物の製造方法は、特に限定されないが、好適な製造方法を以下に示す。
第1の製造方法としては、スピネル型Mn系の多孔性材料のカチオンを酸および金属塩により酸処理し、加熱加圧条件でイオン交換処理することにより、一般式A1+xMn16(式中、AはAg、LiおよびHからなる群から選択される少なくとも1種を表し、xは0<x≦1.2の範囲である)で示される空間群がI4/mで結晶系が正方晶系のAg1.8Mn16構造を有する複合酸化物を得る方法を挙げることができる。この方法により、一次粒子の形状が針状の低温酸化用触媒を得ることができる。
この方法は、母材としてイオンが置換しやすい多孔性材料であるスピネル型Mn系の多孔性材料を用い、孔内に存在しているカチオンを酸処理によりプロトン(H)やAgなどの金属イオンと置換することにより、目的の複合酸化物を得るものである。酸処理する処理液としては、塩酸、硝酸などの酸、および硝酸銀などの金属塩を用いればよく、酸および金属塩を順次用いて処理してもよいし、両者を混合して用いてもよいし、何れか一方を用いてもよい。
ここで、目的の複合酸化物の組成および構造は、母材の組成、処理液の種類および濃度により制御することができる。例えば、Li1.33Mn1.67で表される多孔性材料を用いた場合には、例えば、最初に酸により処理してLiの一部または全てをプロトン置換し、その後、銀の塩、例えば、塩化銀、硝酸銀などを用いてプロトンの一部または全部をAgイオンで置換することにより、目的の複合酸化物を得ることができる。銀の塩として硝酸銀を用いる場合には硝酸銀水溶液の使用が好適であり、塩化銀を用いる場合には、塩化銀の溶融塩の使用が好適である。
また、目的の空間群がI4/mで結晶系が正方晶系のAg1.8Mn16構造を有する複合酸化物を得るためには、イオン置換を短時間で達成することが重要であり、このためには、オートクレーブなどの耐圧容器を用いて加熱加圧条件下で処理することが必要となる。ここで、加熱加圧条件は、目的の空間群がI4/mで結晶系が正方晶系のAg1.8Mn16構造を得るものであれば、特に限定されないが、例えば、耐圧容器中で130〜180℃程度で0.5〜3日程度処理すればよく、このときの圧力は、耐圧容器の容量によっても異なるが、例えば、0.3〜1MPa程度となる。
このようにイオン交換処理した後、必要に応じて仮焼し、焼結することにより、所望の複合酸化物を得ることができる。
この方法では、貴金属を固溶体化若しくは担持するためには、酸処理する工程で、塩化パラジウム、塩化ロジウム、塩化白金などを添加してもよいし、合成後の複合酸化物に塩化パラジウム、塩化ロジウム、塩化白金などを吸着させ、仮焼、あるいは焼成してもよい。
また、複合酸化物を合成する第2の製造方法は、銀の塩とマンガンの塩とを少なくとも含む出発原料に沈殿剤を混合し、生成した沈殿を濾過、乾燥、仮焼し、さらに焼結することにより、一般式A1+xMn16(式中、AはAg、LiおよびHからなる群から選択される少なくとも1種を表し、xは0<x≦1.2の範囲である)で示される空間群がI4/mで結晶系が正方晶系のAg1.8Mn16構造を有する複合酸化物を得るものである。この方法により、一次粒子の形状が不定形の低温酸化用触媒を得ることができる。
この方法は、いわゆる湿式合成であり、出発原料として、硝酸マンガンなどのマンガンの塩と、硝酸銀などの銀の塩とを用い、これに必要に応じてリチウムの塩を混合した後、沈殿剤により沈殿を生成するというものである。沈殿剤としては、NaHCOなどを用いることができ、沈殿生成後、濾過、乾燥、仮焼、焼成することにより、目的の複合酸化物を得ることができる。
ここで、目的の複合酸化物の組成および構造は、母液の組成および濃度、沈殿剤の種類、乾燥、仮焼、焼成条件などにより制御することができる。この方法では、乾燥は、例えば、100〜140℃程度で2〜4時間程度、仮焼は、例えば、250℃〜350℃程度で2〜4時間程度、焼成は、例えば、400〜600℃程度で2〜6時間程度行えばよい。
また、この方法でも、貴金属を固溶体化若しくは担持するためには、母液に、塩化パラジウム、塩化ロジウム、塩化白金などを添加してもよいし、仮焼後または焼成後の複合酸化物に塩化パラジウム、塩化ロジウム、塩化白金などを吸着させ、仮焼、あるいは焼成してもよい。
一方、MnにAgがMnに対してモル比y(0.125<y≦0.275)で固溶体化しているか若しくは担持されており且つ一次粒子が針状結晶である酸化物からなる複合酸化物の製造方法としては、前記した第1の製造方法で得られる一次粒子の形状が針状である複合酸化物を、酸素または大気中で700℃以上の高い温度で加熱処理する方法を挙げることができる。この場合、加熱処理の条件により、複合酸化物の一部又は全てが上記酸化物となる。
また、MnにAgがMnに対してモル比z(0.125<z≦0.275)で固溶体化しているか若しくは担持されており且つ一次粒子が針状結晶である酸化物からなる複合酸化物の製造方法としては、前記した第1の製造方法で得られる一次粒子の形状が針状である複合酸化物を、不活性雰囲気で550℃以上の温度で処理する方法を挙げることができる。この場合、加熱処理の条件により、複合酸化物の一部又は全てが上記酸化物となる。
針状結晶の大きさは、特に限定されるものではないが、太さは1000nm以下、長さは1000nm以上で、アスペクト比(長さ/太さ)は5以上が好ましく、より好ましくは、太さは200nm以下、長さは1000nm以上で、アスペクト比(長さ/太さ)は10以上がより好ましい。
また、本発明の低温酸化用触媒を、例えば、排ガス浄化用触媒の触媒層として用いる方法は、特に限定されないが、例えば、複合酸化物を含有するスラリーを用いて担体上にウォッシュコートし、乾燥し、焼成することによって形成することができる。なおこの場合、上述した貴金属の担持は、焼成物層を形成した後に行うことも可能であり、例えば、焼成物層を形成した後、塩基性貴金属塩水溶液中に浸漬し、所定量の貴金属を担持させた後、300〜600℃で焼成することによっても形成することができる。
以下に実施例、比較例および試験例に基づいて本発明を説明する。
(実施例1)
まず、「Langmuir」18巻、7号、1861ページ(1992年)に記載の方法により製造したスピネル型マンガン酸化物(Li1.33Mn1.67)を室温で一日間、0.5Mの塩酸で酸処理し、プロトン交換した。このときのLiの抽出率は97.6%であった。次に、プロトン交換したサンプルを、Ag吸着量が0.50mmol/gとなるようにAg濃度を調整した硝酸銀水溶液に添加し、耐圧容器に封入し、150℃で1日間処理し、銀イオン交換した。このときの耐圧容器中の圧力は0.48MPaである。その後、銀イオン交換したサンプルを大気中で600℃で2時間焼成し、実施例1の複合酸化物を得た。
この複合酸化物を、走査電子顕微鏡および透過電子顕微鏡を用いて観察した結果、針状結晶であった。走査電子顕微鏡像を図1に示す。
また、この複合酸化物について、粉末X線回折パターンを、理学電気製のRINT2000を用いて、スキャンスピード1.5degで測定した。この結果を図2に示す。
この結果をICSDのAg1.8Mn16構造の回折パターンと比較することにより、空間群がI4/mで結晶系が正方晶系のAg1.8Mn16構造を有する複合酸化物であることが同定された。
なお、焼成前のサンプルについても同様に回折パターンを測定した結果、空間群がI4/mで結晶系が正方晶系のAg1.8Mn16構造のパターンが得られ、耐圧容器中での銀イオン交換処理によりAg1.8Mn16構造を有する複合酸化物が生成していることが確認できた。
また、組成分析するために、湿式分析としてICP(誘導結合型プラズマ発光)とAA(原子吸光)を用い、Li、Ag、Mnの各濃度を算出した。なお、HおよびO濃度は理論式より計算した。結果は下記表1に示す。
(実施例2)
実施例1と同様にプロトン交換したサンプルを、Ag吸着量が1.00mmol/gとなるようにAg濃度を調整した硝酸銀水溶液に添加し、実施例1と同様に耐圧容器中で処理し、同様に焼成し、実施例2の複合酸化物を得た。
この複合酸化物を、走査電子顕微鏡および透過電子顕微鏡を用いて観察した結果、実施例1と同様に、針状結晶であった。
この複合酸化物について、実施例1と同様にX線回折パターンを測定したところ、空間群がI4/mで結晶系が正方晶系のAg1.8Mn16構造を有する複合酸化物であることを示した。
また、組成分析するために、湿式分析としてICP(誘導結合型プラズマ発光)とAA(原子吸光)を用い、Li、Ag、Mnの各濃度を算出した。なお、HおよびO濃度は理論式より計算した。結果は下記表1に示す。
(実施例3)
実施例1と同様にプロトン交換したサンプルに、Ag吸着量が1.64mmol/gとなるようにAg濃度を調整した硝酸銀水溶液に添加し、実施例1と同様に耐圧容器中で処理し、同様に焼成し、実施例3の複合酸化物を得た。
この複合酸化物を、走査電子顕微鏡および透過電子顕微鏡を用いて観察した結果、実施例1と同様に、針状結晶であった。
この複合酸化物について、実施例1と同様にX線回折パターンを測定したところ、空間群がI4/mで結晶系が正方晶系のAg1.8Mn16構造を有する複合酸化物であることを示した。
また、組成分析するために、湿式分析としてICP(誘導結合型プラズマ発光)とAA(原子吸光)を用い、Li、Ag、Mnの各濃度を算出した。なお、HおよびO濃度は理論式より計算した。結果は下記表1に示す。
(実施例4)
「Langmuir」18巻、7号、1861ページ(1992年)に記載の方法により製造したスピネル型マンガン酸化物(Li1.33Mn1.67)を室温で一日間、0.5Mの塩酸で処理し、プロトン交換した。このときLiの抽出率は98.7%であった。次に、プロトン交換したサンプルを、Ag吸着量が2.10mmol/gとなるようにAg濃度を調整した硝酸銀水溶液に添加し、実施例1と同様に耐圧容器中で処理し、同様に焼成し、実施例4の複合酸化物を得た。
この複合酸化物を、走査電子顕微鏡および透過電子顕微鏡を用いて観察した結果、実施例1と同様に、針状結晶であった。
この複合酸化物について、実施例1と同様にX線回折パターンを測定したところ、空間群がI4/mで結晶系が正方晶系のAg1.8Mn16構造を有する複合酸化物であることを示した。
また、組成分析するために湿式分析としてICP(誘導結合型プラズマ発光)とAA(原子吸光)を用い、Li、Ag、Mnの各濃度を算出した。
(実施例5)
実施例1と同様にプロトン交換したサンプルに、Ag吸着量が2.52mmol/gとなるようにAg濃度を調整した硝酸銀水溶液に添加し、実施例1と同様に耐圧容器中で処理し、同様に焼成し、実施例5の複合酸化物を得た。
この複合酸化物を、走査電子顕微鏡および透過電子顕微鏡を用いて観察した結果、実施例1と同様に、針状結晶であった。
この複合酸化物について、実施例1と同様にX線回折パターンを測定したところ、空間群がI4/mで結晶系が正方晶系のAg1.8Mn16構造を有する複合酸化物であることを示した。
また、組成分析するために、湿式分析としてICP(誘導結合型プラズマ発光)とAA(原子吸光)を用い、Li、Ag、Mnの各濃度を算出した。なお、HおよびO濃度は理論式より計算した。結果は下記表1に示す。
(実施例6)
実施例1と同様にプロトン交換したサンプルに、Ag吸着量が2.90mmol/gとなるようにAg濃度を調整した硝酸銀水溶液に添加し、実施例1と同様に耐圧容器中で処理し、同様に焼成し、実施例6の複合酸化物を得た。
この複合酸化物を、走査電子顕微鏡像および透過電子顕微鏡を用いて観察した結果、実施例1と同様に、針状結晶であった。
この複合酸化物について、実施例1と同様にX線回折パターンを測定したところ、空間群がI4/mで結晶系が正方晶系のAg1.8Mn16構造を有する複合酸化物であることを示した。
また、組成分析するために、湿式分析としてICP(誘導結合型プラズマ発光)とAA(原子吸光)を用い、Li、Ag、Mnの各濃度を算出した。なお、HおよびO濃度は理論式より計算した。結果は下記表1に示す。
(実施例7)
硝酸マンガン溶液と、硝酸銀溶液とを混合し、これに沈殿剤としてNaHCOを添加して沈殿を生成し、濾過、乾燥し、300℃で仮焼し、さらに、450℃で焼成することにより、目的の複合酸化物を得た。
この複合酸化物を、走査電子顕微鏡および透過電子顕微鏡を用いて観察した結果、形状が不定形の結晶粒子であった。走査電子顕微鏡像を図3に示す。
この複合酸化物について、実施例1と同様にX線回折パターンを測定したところ、空間群がI4/mで結晶系が正方晶系のAg1.8Mn16構造を有する複合酸化物であることを示した。
(比較例1)
実施例1で用いた「Langmuir」18巻、7号、1861ページ(1992年)に記載の方法により製造したスピネル型マンガン酸化物(Li1.33Mn1.67)をプロトン交換および銀イオン交換を行わないで、大気中で600℃で2時間焼成し、比較例1のサンプルを得た。
このサンプルについて、実施例1と同様にX線回折パターンを測定したところ、結晶構造はスピネルのままであった。
また、組成分析するために、湿式分析としてICP(誘導結合型プラズマ発光)とAA(原子吸光)を用い、Li、Ag、Mnの各濃度を算出した。なお、HおよびO濃度は理論式より計算した。結果は下記表1に示す。
(比較例2)
実施例1で用いた「Langmuir」18巻、7号、1861ページ(1992年)に記載の方法により製造したスピネル型マンガン酸化物(Li1.33Mn1.67)を室温で一日間、0.5Mの塩酸で酸処理し、プロトン交換した。このときのLiの抽出率は97.6%であった。次に、プロトン交換したサンプルを、Ag吸着量が2.07mmol/gとなるようにAg濃度を調整した硝酸銀水溶液に添加し、室温で1日間処理し、銀イオン交換した。その後、銀イオン交換したサンプルを大気中で600℃で2時間焼成し、比較例2のサンプルを得た。
このサンプルについて、実施例1と同様にX線回折パターンを測定したところ、結晶構造はスピネルのままであった。
また、組成分析するために、湿式分析としてICP(誘導結合型プラズマ発光)とAA(原子吸光)を用い、Li、Ag、Mnの各濃度を算出した。なお、HおよびO濃度は測定できないため、無視した。結果は下記表1に示す。
(試験例1)
実施例1〜7および比較例1および2のサンプルについて、固定床流動式反応装置を用い、触媒の低温活性を評価した。サンプル充填量は、100mgとし、原料ガスとしてC(1000ppm)+O(1%)+He(balance)を、ガス流量200sccmで流し、反応温度域を室温から590℃として、反応装置から生成したガスを分析した。
ガス分析には、Cの酸化反応で生じるCO、COの定量分析を行うため、メタナイザー付きのガスクロマトグラフィー(GC)を用いて、CO、COはメタン化して分析した。GCの条件は、カラム(Column)を2本用い、カラム1はNi触媒メタナイザー+MS−5A(ジーエルサイエンス社製)×4mで、CO=0.8min、CO=2.6min、カラム2はUnibead−1s(ジーエルサイエンス社製)×4mで、C=2.1minとした。キャリアガスにはHeを用い、Ni触媒メタナイザーの温度は350℃とした。
このガス分析から、原料ガスの分解率を、C(1000ppm)と、CO+COの出口ガス濃度から算出し、分解率が50%の温度T50(℃)を求めた。結果は下記表1に示す。
Figure 2007130574
表1の結果から明らかなように、各実施例の複合酸化物は空間群がI4/mで結晶系が正方晶系のAg1.8Mn16構造を有するため、Cの酸化温度が230℃から300℃前後と低く、スピネル構造の比較例では酸化温度が高いことがわかった。特に、Ag吸着量が同程度の実施例4と比較例2とを比較すると、実施例4の方が酸化温度が著しく低く、高活性であることがわかる。この結果、酸化活性の能力には結晶構造が寄与し、空間群がI4/mで結晶系が正方晶系のAg1.8Mn16構造を有する複合酸化物がスピネル構造より酸化活性が著しく高いことが明らかとなった。
また、空間群がI4/mで結晶系が正方晶系のAg1.8Mn16構造を有する複合酸化物の中では、Agの吸着量により低温酸化特性が異なり、すなわち、Agの置換量が多いほど酸化温度が低温になる傾向にあり、Ag1.8Mn16組成に近い実施例4が最も低かった。また、Ag1.8Mn16で示される化学量論量以上にAgが存在した場合でも、実施例5および6に示されるように、過剰分のAgが全体の5質量%以内であれば、高い低温酸化活性を示した。
また、測定後のサンプルを用いて、再度、同じ方法で触媒の低温活性を評価したところ、低温酸化特性は変化しなかったことから、繰り返し使用可能であることが示された。
(実施例8)
銀イオン交換したサンプルをOガス(100%)雰囲気中で800℃で2時間焼成する以外は実施例5と同じ方法で複合酸化物を得た。
この複合酸化物を、走査電子顕微鏡および透過電子顕微鏡を用いて観察した結果、実施例5と同様に、針状結晶であった。
この複合酸化物について、実施例1と同様にX線回折パターンを測定したところ、MnとAgの結晶ピークがそれぞれ観察された。
(実施例9)
銀イオン交換したサンプルをHeガス雰囲気中で700℃で2時間焼成する以外は実施例5と同じ方法で複合酸化物を得た。
この複合酸化物を、走査電子顕微鏡および透過電子顕微鏡を用いて観察した結果、実施例5と同様に、針状結晶であった。
この複合酸化物について、実施例1と同様にX線回折パターンを測定したところ、MnとAgの結晶ピークがそれぞれ観察された。
(比較例3)
実施例7で得られた複合酸化物をOガス(100%)雰囲気中で800℃で2時間焼成し、比較例3の複合酸化物を得た。
この複合酸化物を、走査電子顕微鏡および透過電子顕微鏡を用いて観察した結果、実施例7と同様に、形状が不定形の結晶粒子であった。
この複合酸化物について、実施例1と同様にX線回折パターンを測定したところ、MnとAgの結晶ピークがそれぞれ観察された。
(試験例2)
実施例8および9および比較例3のサンプルについて、試験例1と同じ方法で、触媒の低温活性を評価した。結果は下記表2に示す。
Figure 2007130574
表2の結果から明らかなように、形状が針状である各実施例のサンプルは、酸化マンガンの組成に関係なく、Cの酸化温度が240〜270℃と低かった。また、実施例5のAgとMnのモル比(Ag/Mn)は実施例8及び9と同じ0.234であるが、実施例8及び9のT50値は、実施例5とほぼ同じ値を示した。一方、形状が不定形の比較例3では、実施例8と組成がほぼ同じであるにもかかわらず、酸化温度が高く反応温度域590℃の範囲ではT50に到達しなかった。この結果から、実施例8および9の複合酸化物は形状が針状の形状を持ち且つAgがMnまたはMnに固溶体化しているか若しくは担持されることにより、形状が不定形のサンプルに比べて、酸化活性が著しく高いことが明らかとなった。
また、測定後のサンプルを用いて、再度、同じ方法で触媒の低温活性を評価したところ、低温酸化特性は変化しなかったことから、繰り返し使用可能であることが示された。
表1及び表2より、一般式A1+XMn16(式中、AはAg、LiおよびHからなる群から選択される少なくとも1種を表し、xは0<x≦1.2の範囲である)で示される空間群がI4/mで結晶系が正方晶系のA1.8Mn16構造を持つ複合酸化物においては、一次粒子の形状に関係なく、高い低温酸化活性を示すことが分かった。また、MnまたはMnにAgが固溶体化しているか若しくは担持されるサンプルにおいては、粒子形状が針状の場合のみ高い低温酸化活性を示し、AgとMnのモル比が同じであれば、A1.8Mn16構造を持つ複合酸化物とほぼ同じ低温酸化活性を示すことが分かった。
実施例1で得られた複合酸化物の走査電子顕微鏡写真である 実施例1で得られた複合酸化物の粉末X線回折パターンを示すチャートである。 実施例7で得られた複合酸化物の走査電子顕微鏡写真である。

Claims (14)

  1. 一般式A1+xMn16(式中、AはAg、LiおよびHからなる群から選択される少なくとも1種を表し、xは0<x≦1.2の範囲である)で示される空間群がI4/mで結晶系が正方晶系のAg1.8Mn16構造を有する複合酸化物からなることを特徴とする低温酸化用触媒。
  2. 請求項1記載の低温酸化用触媒において、前記一般式がA1.8Mn16で表されることを特徴とする低温酸化用触媒。
  3. 請求項1又は2記載の低温酸化用触媒において、前記複合酸化物中にAgが固溶体化しているか若しくは担持されていることを特徴とする低温酸化用触媒。
  4. 請求項1〜3の何れかに記載の低温酸化用触媒において、前記複合酸化物中にAg以外の貴金属成分が固溶体化しているか若しくは担持されていることを特徴とする低温酸化用触媒。
  5. 請求項1〜4の何れかに記載の低温酸化用触媒において、前記複合酸化物が針状結晶であることを特徴とする低温酸化用触媒。
  6. 請求項1〜4の何れかに記載の低温酸化用触媒において、前記複合酸化物中に、MnにAgがMnに対してモル比y(0.125<y≦0.275)で固溶体化しているか若しくは担持されており且つ一次粒子が針状結晶である酸化物及びMnにAgがMnに対してモル比z(0.125<z≦0.275)で固溶体化しているか若しくは担持されており且つ一次粒子が針状結晶である酸化物の少なくとも一方が含有されていることを特徴とする低温酸化用触媒。
  7. MnにAgがMnに対してモル比y(0.125<y≦0.275)で固溶体化しているか若しくは担持されており且つ一次粒子が針状結晶である酸化物からなることを特徴とする低温酸化用触媒。
  8. MnにAgがMnに対してモル比z(0.125<z≦0.275)で固溶体化しているか若しくは担持されており且つ一次粒子が針状結晶である酸化物からなることを特徴とする低温酸化用触媒。
  9. スピネル型Mn系の多孔性材料のカチオンを酸および金属塩の少なくとも一種により酸処理し、加熱加圧条件でイオン交換処理することにより、一般式A1+xMn16(式中、AはAg、LiおよびHからなる群から選択される少なくとも1種を表し、xは0<x≦1.2の範囲である)で示される空間群がI4/mで結晶系が正方晶系のAg1.8Mn16構造を有する複合酸化物を得ることを特徴とする複合酸化物の製造方法。
  10. 請求項9記載の複合酸化物の製造方法において、前記スピネル型Mn系の多孔性材料が、Li1.33Mn1.67で表されることを特徴とする複合酸化物の製造方法。
  11. 請求項9記載の複合酸化物の製造方法において、前記イオン交換処理した後、酸素含有雰囲気下又は大気中で700℃未満で焼成することを特徴とする複合酸化物の製造方法。
  12. 請求項9又は10記載の複合酸化物の製造方法において、得られた複合酸化物が針状結晶であり、これを、酸素または大気中で700℃以上の温度で加熱することにより、前記複合酸化物の少なくとも一部を、MnにAgがMnに対してモル比y(0.125<y≦0.275)で固溶体化しているか若しくは担持されており且つ一次粒子が針状結晶である酸化物とすることを特徴とする複合酸化物の製造方法。
  13. 請求項9又は10記載の複合酸化物の製造方法において、得られた複合酸化物が針状結晶であり、これを、不活性雰囲気で550℃以上の温度で加熱することにより、MnにAgがMnに対してモル比z(0.125<z≦0.275)で固溶体化しているか若しくは担持されており且つ一次粒子が針状結晶である酸化物とすることを特徴とする複合酸化物の製造方法。
  14. 銀の塩とマンガンの塩とを少なくとも含む出発原料に沈殿剤を混合し、生成した沈殿を濾過、乾燥、仮焼し、さらに焼結することにより、一般式A1+xMn16(式中、AはAg、LiおよびHからなる群から選択される少なくとも1種を表し、xは0<x≦1.2の範囲である)で示される空間群がI4/mで結晶系が正方晶系のAg1.8Mn16構造を有する複合酸化物を得ることを特徴とする複合酸化物の製造方法。

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