JP2007128681A - 中性子偏極装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 これまでにない極めて高い偏極度に中性子を偏極することができる中性子偏極装置を提供する。
【解決手段】 この出願の発明による中性子偏極装置(1)は、中性子ビームを入射して中性子のスピンと磁場との相互作用により偏極した中性子ビームを得るものであり、中性子ビームの通路の周囲に配置される四極磁石(2)と、四極磁石(2)の内部に中性子の軸方向に沿って設けられた筒状の中性子吸収材(3)と、四極磁石(2)の出口に配置され、四極磁石(2)による四極磁場から断熱的に磁場を接続させ、且つ二極磁場を印加させるソレノイドコイル(4)を備えることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

この出願の発明は、極めて高い偏極度に中性子を偏極することができる中性子偏極装置に関するものである。
偏極中性子は、中性子散乱研究において、非常に有用なプローブであり、磁気構造の解明、中性子スピンエコー法による緩和現象などのダイナミクスの研究、非干渉性散乱の除去において、必要不可欠である。また、偏極中性子は、中性子を用いた基礎物理の研究においても、非常に重要な役割を担っている。従来より偏極中性子を得るための方法として、磁性体結晶や磁気多層膜を用いる方法があり、さらに最近では、偏極したHeガスなどを用いる方法があるが、新しい特徴や優れた性能を持った中性子偏極装置の開発は、中性子散乱研究技術の発展において、非常に重要な意味を持っている。
中性子のスピンと磁場との相互作用を利用して偏極中性子が得られるとの概念は、中性子散乱研究者であれば、比較的容易に想像できるものであるが、実際には、中性子のスピンと磁場との相互作用エネルギーが非常に小さいことから、現実の磁石を用いて、実用的な性能を持った中性子偏極装置を製造することは困難であると考えられてきた。また、このような中性子偏極装置を製造しようとしても、装置のサイズがとても巨大になるなど、実用的になるとは思われないとされてきた。
以上のような理由により、これまで、中性子のスピンと磁場との相互作用を利用して偏極中性子を得る装置開発の取り組みが行われていなかったのが実情である。
一方で、この出願の発明者らは、六極磁石を用いた集光型小角散乱装置(F−SANS)の開発研究を進めており、その研究の結果を特許文献1において報告している。この特許文献1に記載されているような六極磁石は、中性子に対して理想的なレンズとしての機能を持っている。中性子が正極性の場合は、六極磁石は集光レンズ(以下、中性子ビームの集光に用いる六極磁石を中性子磁気レンズとも称する。)とし、負極性の場合は発散レンズとして機能する。中性子磁気レンズを用いて中性子を集光する場合、物質による中性子の吸収や散乱を全く受けることがないため、非常に精度良く集光した中性子ビームを得ることができる。よって、中性子磁気レンズは、集光型小角散乱装置に用いる中性子集光素子として、非常に適していると考えられる。しかし、入射中性子に負極性成分が含まれていると、その成分は六極磁石により発散され検出器面上に広がり、バックグランドレベルを上げてしまう。そこで、集光型小角散乱装置の中性子集光素子として六極磁石を用いる場合、入射中性子は、非常に高い偏極度(偏極度Pが0.99以上程度)で偏極されている必要がある。
冷中性子に対しては磁気ミラー型偏極素子を用いることにより、およそ0.99程度の偏極度Pが得られる場合があるが、それ以上の高い偏極度を得ることは、困難であった。
特開平10−247599号公報
この出願の発明は、このような従来技術の実情に鑑みてなされたもので、これまでにない極めて高い偏極度に中性子を偏極することができる中性子偏極装置を提供することを課題とする。
この出願の発明によれば、上記課題を解決するために、第1には、中性子ビームを入射して中性子のスピンと磁場との相互作用により偏極した中性子ビームを得るための中性子偏極装置であって、中性子ビームの通路の周囲に配置される四極磁石と、四極磁石の内部に中性子の軸方向に沿って設けられた筒状の中性子吸収材と、四極磁石の出口に配置され、四極磁石による四極磁場から断熱的に磁場を接続させ、且つ二極磁場を印加させるソレノイドコイルを備えることを特徴とする中性子偏極装置を提供する。
また、第2には、上記第1の発明において、四極磁石が4ピース型磁石であることを特徴とする中性子偏極装置を提供する。
また、第3には、上記第1の発明において、四極磁石がハルバッハ(Halbach)型磁石であることを特徴とする中性子偏極装置を提供する。
また、第4には、上記第1の発明において、四極磁石が発展型ハルバッハ(Halbach)型磁石であることを特徴とする中性子偏極装置を提供する。
さらに、第5には、上記第1から第4のいずれかの発明において、中性子吸収材がCdよりなることを特徴とする中性子偏極装置を提供する。
この出願の発明によれば、上記構成を採用したことにより、これまでにない極めて高い偏極度に中性子を偏極することができる優れた中性子偏極装置の提供が可能となる。
また、この出願の発明によれば、上記の優れた効果に加え、高透過率(極めて高い透過率で、吸収、散乱がなく、極めて高い効率)、線形インストール可(ビーム軸の制御も可能)で、メンテナンスフリー、高安定性、しかもコンパクト(磁場を用いた偏極素子としてはコンパクトという意味で、デザインとしては最適であると考えられる。)な中性子偏極装置が実現できる。
この出願の発明は上記のとおりの特徴をもつものであるが、以下にその実施の形態について説明する。
まず、中性子の性質について着目すると、中性子は、陽子と共に原子核を構成する粒子であり、電気的には中性であるが、磁気モーメントを持っており、微小な磁石ということができる。また、中性子は、電気的には中性であり、磁気モーメントはあるがとても小さいため(電子の約1/1000)、磁場を用いて中性子線を制御することは容易ではない。さらに、中性子は、スピン1/2の角運動量を持っており、その磁気モーメントは磁場ベクトルに対して、平行および反平行の2つの方向を取りうる。
この出願の発明者らは、中性子の上記性質に着目し、中性子の磁気モーメントと磁場との相互作用を利用することにより、高い偏極度の中性子ビームが得られる可能について鋭意検討を重ねてきた。磁場強度に勾配が生じている空間内に中性子が入射すると、その極性により、それぞれ逆向きの力が中性子に生じる。よって、この現象を利用して、空間的に完全に中性子の二つの極性成分を分離し、その一成分を取り出せば、原理的には、偏極度P=1の中性子が得られることになる。この手法を実現させるためには、如何に広い空間に強い磁場強度勾配を形成できるかにかかっている。そこで、広い空間に強い磁場強度勾配を発生させるために、四極磁石の使用を検討した。その結果、四極磁石を用いると、広い空間に効率よく大きな磁場強度勾配を発生させることができ、中性子を非常に高い偏極度Pでスピンを偏極できることを確認し、この出願の発明を完成するに至った。
上記のように、この出願の発明の中性子偏極装置は、中性子ビームを入射して中性子のスピンと磁場との相互作用により偏極した中性子ビームを得るものであり、四極磁石を用いる。また、四極磁石の内側には、筒状の中性子吸収材を設ける。さらに、四極磁石の出口には、四極磁石による四極磁場から断熱的に磁場を接続させ、且つ二極磁場を印加するソレノイドコイルを配置する。すなわち、四極磁石内では、磁場ベクトルは、中性子ビーム軸に対して垂直な平面内で且つ様々な方向に分布している。中性子は局所位置の磁場に対して偏極しているため、中性子のスピンも様々な方向に分布している。よって、様々な方向に分布している中性子スピンの方向を空間的に揃えて、偏極中性子ビームとして取り出すために、四極磁石出口にソレノイドコイルを設置し、中性子ビーム軸と平行な二極磁場を印加する。
四極磁石としては、通常の4ピース型四極磁石を用いることができるが、ハルバッハ型四極磁石や発展型ハルバッハ型四極磁石を用いると、発生磁揚強度が通常の4ピース型四極磁石と比較して数倍に増強されるので、比較的コンパクトなボリュームで、高い偏極度Pの偏極中性子を得るために非常に有効である。
図1にこの出願の発明による、四極磁石を用いた中性子偏極装置の構造を模式的に縦断面図で示す。図中(1)が中性子偏極装置であり、四極磁石(2)の内部に中性子吸収材よりなる筒状体(3)が配置され、四極磁石(2)の出口にソレノイドコイル(4)が配置されている。(5)は中性子の通路である。
また、図2にこの出願の発明の中性子偏極装置において用いられる四極磁石の構造を模式的に横断面図で示す。
ここで、この出願の発明の基本となる原理について述べる。
磁場中での中性子の運動は,以下の2式で記述される。
ここで、rは中性子の座標ベクトル、σは中性子スピンと平行な単位ベクトル、α=|μ/m|=5.77m−2−1、γ(=2μ=−1.83×10−1−1はディラクh)は磁気回転比である。式(1)、(2)より、中性子は磁場中でそのスピンと磁場ベクトルの内積の勾配に沿って加速され、また、中性子のスピンはラーモア周波数ω=−γ|B|(Bは磁場ベクトル)で歳差運動することが分かる。中性子が不均一磁場中を飛行するとき、中性子位置での磁場ベクトルが変化する。その磁場ベクトルの回転角周波数をω=|∂/∂s|ds/dtと定義する。ここでsは中性子の軌道に沿って採った座標ベクトルであり、は磁場の単位ベクトルである。磁場の強度が十分強く、ω/ω≫1の関係が成立するとき,中性子のスピン状態はほぼ保存され、中性子は断熱的に輸送される。この場合、磁場中での中性子の運動方程式は、次式のように簡単に記述できる。

ここで,負号“−”は中性子スピンが正極性(中性子スピンと磁場ベクトルが平行)の状態に,正号“+”は負極性(中性子スピンと磁場ベクトルが反平行)の状態にそれぞれ対応する。四極磁場ベクトルBは、次式で記述される。

ここで、Gは磁場強度勾配定数である。四極磁場強度の分布は、

と表される。式(5)を式(3)に代入すると、四極磁場中での中性子の運動方程式

が得られる。式(6)は、解析的に解くことができない。ここで、簡単のために、中性子の軌道をy=0に制限すると、

となり、中性子の位置に依存せず、一定の大きさの力を受けることが分かる。力の方向は、中性子のスピンが正極性のときは磁石の中心軸方向に、負極性の時は磁石の中心軸と反対方向に力を受ける。
ここで、参考のために、六極磁場の場合について記しておく。
六極磁場ベクトルBは,次式で記述される。

ここで、Gは磁場強度勾配の大きさを表す磁場強度勾配定数である.式(8)より、六極磁場強度の分布は、

と表される.式(9)を式(3)に代入すると、六極磁場中での中性子の運動方程式:

が得られる。ここで、ω=Gαである。式(10)は解析的に解くことができ、その解は、以下のように与えられる。
(i)正極性の場合

ここで、λはz軸に沿った中性子の波長、ν(0)は時刻t=0における中性子の速度のi(=x、y、z)方向成分である。もし、中性子がz軸と平行に六極磁場中に入射した場合、中性子は、z=πh/(2ωmλ)で焦点を結ぶことになる(図3(a))。
(ii)負極性の場合

六極磁場内に入射した中性子ビームは、磁場の中心軸から遠ざかる方向に加速され、発散される(図3(b))。
ここで、四極磁場中に入射した中性子ビームの強度分布がどのように変化するかを理解するために、式(6)を用いて計算した中性子ビームの強度分布の時間変化を図4(a)に示す。また、比較のために、六極磁場の場合についても同様な関係を図4(b)に示す。ここで、入射ビームのサイズは、2mm×2mm、ビーム軸に対して垂直方向の最大速度成分は0.8m/sで、磁場の中心軸上に入射した。また、四極磁場及び六極磁場の磁場強度勾配定数は、共に磁石の内径が5mmφとした場合に、最大磁場強度が2Tになるように決定した。四極磁場についてはG=400T/m、六極磁場についてはG=640000T/mである。図4より、四極磁場の場合は、t=1msec経過した時点で、正と負の極性成分が空間的に完全に分離されていることが分かる。一方、六極磁場の場合は、時間と共に負極性成分は広がっていくが、正、負の両極成分は、完全に分離することはない。よって、六極磁場と比較して、磁石内部に一様な磁場強度勾配を発生する四極磁場は、スピン偏極素子としての利用に適していることが理解できる。
以下、実施例によりこの出願の発明ついてさらに詳しく説明する。もちろん、この出願の発明は上記の実施形態及び以下の例に限定されるものではなく、細部については様々な態様が可能であることは言うまでもない。
図5にこの出願の発明による実施例の中性子偏極装置を用いた実験装置の構成を模式的に断面図で示す。
図5において、(11)は中性子偏極装置であり、ハルバッハ型四極磁石(12)(以下、単に四極磁石(12)ともいう)を備えている。ハルバッハ型四極磁石(12)は軸方向の長さが約600mmであり、その内部にはCdよりなる筒状の中性子吸収材(以下、Cd筒ともいう)(13)が配置され、中性子の通路となる中空部分は直径が5mmφとなるように軸方向に延びている。中性子吸収材(13)は四極磁石(12)内表面での中性子の反射を防ぐためのもので、厚さ0.5mmtのCd板を螺旋状に巻いて形成されている。四極磁石(12)の下流側端部には磁場接続用ソレノイドコイル(Sc0)(14)が配置され、二極磁場を印加できるようになっている。四極磁石(12)の上流側にはφ5スリット(15)とφ2スリット(16)が配置されている。
ソレノイドコイル(Sc0)(14)の下流側にはガイド磁場を印加するためのガイド磁場コイル(17)が配置され、その出口には、スピンフリッパー(18)が配置され、さらにその下流側にφ2スリット(19)、超伝導六極磁石(SSM)(20)が配置されている。この超伝導六極磁石(SSM)(20)は中性子偏極装置(11)により偏極された中性子ビームの偏極度Pを評価するためのものであり、磁場接続用ソレノイドコイル(21−1)、(21−2)と中央ソレノイドコイル(21−3)を備えている。そして超伝導六極磁石(SSM)(20)の下流側には位置検出型光電子増倍管(PSPMT)(22)が配置されている。
用いた単色中性子の波長はλ=9.5Åである。5φスリット(15)、2φスリット(16)で絞った中性子ビームを中性子偏極装置(11)の四極磁石(12)の中心軸上に入射させた。また、中性子が四極磁石(12)を通過して外に出てくる部分で、四極磁場から二極磁場へ断熱的に磁場を接続させるために、ソレノイドコイル(Sc0)(14)で、二極磁場を印加した。中性子偏極装置(11)を通過した中性子は、ガイド磁場コイル(17)内を通過して、さらにスピンフリッパー(18)を通過した後、φ2スリット(19)を介して超伝導六極磁石(SSM)に入射させた。そして、超伝導六極磁石(SSM)(20)により、中性子偏極装置(11)を通過して出てきた中性子ビームの偏極度Pを評価した。
中性子が超伝導六極磁石(SSM)(20)の六極磁場中に入射すると、正極性のスピン成分は六極磁場の中心軸に向かって加速され、負極性成分は、中心軸から遠ざかる方向に加速される。よって、コリメートされた中性子ビームがOff−Axisで六極磁場中に入射すると、中性子ビームは空間的に2つに分離する。その分離した中性子の割合から、その中性子ビームの偏極度Pを求めることができる。そこで、超伝導六極磁石(SSM)(20)の直上流にφ2スリット(19)を超伝導六極磁石(SSM)(20)の中心軸からx方向に−5mm、y方向に−3mmオフセットして設置してある。これにより、コリメートされた中性子ビームがOff−Axisで超伝導六極磁石(SSM)(20)に入射することが可能となる。超伝導六極磁石(SSM)(20)を通過した中性子ビームは、受光面に中性子シンチレータZnSを貼り付けた位置検出型光電子増倍管(PSPMT)(22)により、その強度の空間分布を測定した。
なお、超伝導六極磁石(SSM)(20)の中央ソレノイドコイル(21−3)の印加電流はISSM=240A、磁場接続用ソレノイドコイル(21−1)、(21−2)の印加電流はISOL0=80Aとした。
図5の構成の実験装置を用い、以下の条件で超伝導六極磁石(SSM)(20)下流の中性子強度分布を測定した。
・条件1:磁場接続用ソレノイドコイル(Sc0)(14)への印加電流ISc0=0A、スピンフリッパー(18)オフ
・条件2:ISc0=40A、スピンフリッパー(18)オフ
・条件3:ISc0=40A、スピンフリッパー(18)オン
各条件について得られた中性子二次元強度分布を図6に示す。図を見易くするために、各条件について、カラースケール(Color scale)をリニア(Linear)と対数(Log)の両方のスケールで描画した。
条件1の結果については、領域A(Region-A)と領域B(Region-B)の領域にそれぞれ中性子強度のスポットが観られた。領域Aにあるスポットは、超伝導六極磁石(SSM)(20)により集光された中性子の正極性成分によるもので、領域Bにあるスポットは、超伝導六極磁石(SSM)(20)により発散された中性子の負極性成分によるものと考えられる。対数スケールの図において、領域Aにある小さなスポットの位置でクロスするストリーク(すじ)が見られるが、これは検出器(22)の信号処理回路のバグによるもので、真の信号ではない。
次に、条件2の結果については、中性子強度の二次元強度分布を見る限り、領域Aにはスポットが観られたが、領域Bにはスポットらしきものは観られなかった。また、条件3の結果については、条件2の結果とは逆に、領域Bにスポットが観られたが、領域Aにはスポットらしきものは観られなかった。以上の実験結果は、次のように解釈できる。
1)条件2及び条件3では、中性子偏極装置(11)の四極磁石(12)を通過した後、超伝導六極磁石(SSM)(20)に入射した中性子はほぼ100%偏極している。また、超伝導六極磁石(SSM)(20)の直上流に設置されているスピンフリッパー(18)のスピン反転効率もほぼ100%であり、スピンフリッパー(18)のオン・オフにより、スポットが現れる領域が領域Aと領域Bで入れ替わっている。
2)条件1では、磁場接続用ソレノイドコイル(Sc0)(14)への印加電流がISc0=0Aであるため、四極磁石出口付近で、中性子スピンが減偏極(Depolarization)している。
次に、四極磁石内表面での中性子の反射を防ぐために、四極磁石内部に挿入したCd筒を取り除いて、条件2及び3と同条件の実験を行った。その結果を図7に示す。
図7を見ると、図6では見られなかったもう一方の領域のスポットが現れていることがわかる。これは、Cd筒状体(13)がない場合、四極磁石(12)で発散された負極性スピン成分が四極磁石(12)内表面で反射し、正極性成分と同じビームパスに混じり込んできているものと考えられる(四極磁石(12)の内表面を理想的な円筒面と仮定し、内表面に当たった中性子は100%反射すると仮定してシミュレーションを行うと、正極性成分と同じビームパスに負極性成分が混じり込んでくるという結果が得られている)。
次に、各条件について、中性子ビームの偏極度Pを定量的に評価した。領域A及び領域Bの中性子強度の積分値からバックグラウンドを差し引いた中性子強度をそれぞれ、I及びIとした。ここで、バックグラウンドの値は、ビームシャッター閉の状態で測定したデータから求めた。次に次式を用いて、偏極度Pを評価した。

各条件について得られた偏極度を表1に示す。
表1より、Cd筒ありの条件2及び条件3のとき、非常に高いスピン偏極度Pが得られていることが分かった。また。Cd筒ありの条件2のとき、統計エラーを考慮しても偏極度Pが1を超える値が得られている。これは、バックグラウンドデータを測定したときと偏極度データを測定した時で、バックグラウンドレベルが異なっていたために起こったものと考えられる。今回の実験では、ビームの偏極度Pが非常に高かったために、普段は気にならないわずかなバックグラウンドレベルのゆらぎが効いてきたと考えられる。
そこで、次に短時間の偏極度測定とバックグラウンド測定を交互に繰り返し行い、系統的なエラーを考慮した実験を行った。実験装置は、図5に示したものと同じであるが、この実験より、図6に見られたストリークの原因となっていた検出器信号処理回路のバグを修復したものを用いた。1測定の測定時間は600secとし、次の
・条件1:スピンフリッパー(18)オフ
・条件2:スピンフリッパー(18)オン
・条件3:BG(ビームシャッター閉)
の3条件の測定を1セットとして、これを43セット繰り返し測定した。同条件で測定した中性子強度分布データを足し込んだものを、図8に示す。ここで、前と同様に式(1)を用いて、中性子ビームの偏極度Pを評価した。得られた偏極度を表2に示す。今回、偏極度が1より大きくなってしまうようなことはなく、リーズナブルな値が得られた。
次に、ハルバッハ型四極磁石を中性子偏極素子として用いて、集光型小角散乱実験の実験装置で、超伝導六極磁石の中性子集光特性を評価した。実験装置の構成を模式的に図9に示す。図9において、図5と同様な要素には同様な符号を付してある。図9中、(23)は真空チャンバーであり、(24)はSiウィンドウ、(25)はAlウィンドウである。
スピンフリッパー(18)のオン及びオフの条件で、位置検出型光電子増倍管(PSPMT)(22)を用いて測定した。測定時間は共に4800secである。得られた中性子強度の二次元強度分布を図10に示す。また、各条件の動径平均値を図11に示す。図10及び図11より、この実験の中性子ビームの偏極度Pは、これまでになく非常に高い値が得られていることがわかる。また、図11より、スピンフリッパー(18)オフの時、負極性成分の混入が良く抑えられているために、中性子強度分布のピーク値とバックグラウンドレベルの強度比は10程度にまで達していることが分かる。また、スピンフリッパー(18)オフのとき、図10(b)及び図11より、僅かの中性子が中心に集まっている様子がわかる。これは、中性子ビームの偏極度Pが完全に1でないために、僅かに含まれている逆極性の中性子が超伝導六極磁石(SSM)(20)により集光されたものと考えられる。このピーク値(図11のA)より、逆極性成分の量を見積もると全中性子の約0.26%であった。この値を用いて中性子ビームの偏極度を見積もると、P=0.995であった。
次に、この実験装置を用いて試験的に、単分散性の良い平均粒径500nmのSiO粒子の小角散乱測定を行った。測定結果を図12に示す。粒子形状を反映した振動パターンが明瞭にみられた。そこで、粒子からの散乱強度を以下の式を用いてフィッティングした。

フィッティングの結果得られたパラメータを表3に示す。また、フィッティング結果を図12(b)に実線で示す。実験結果を、フィッティング関数で非常に良く表現することができた。
上記のように、この出願の発明の実施例によれば、偏極度P>0.99の非常に高い値が得られた。このような高偏極度は、磁気ミラーを用いて達成することは困難である。さらに、四極磁石を用いる場合、中性子の吸収は全くなく透過率100%であり、これも特筆すべき点である。高偏極性能と高透過性能を持った四極磁石は、特に磁気レンズを用いた集光型小角散乱装置の偏極素子として最適な素子と考えられる。
この出願の発明による、四極磁石を用いた中性子偏極装置の構造を模式的に示す縦断面図である。 この出願の発明による中性子偏極装置において用いられる四極磁石の構造を模式的に示す横断面図である。 中性子が六極磁場に入射したときの様子を示す図である。 四極磁場中と六極磁場中に入射した中性子ビームの強度分布の時間変化を示す図である。 この出願の発明による実施例の中性子偏極装置を用いた実験装置の構成を模式的に示す断面図である。 図5の実験装置を用い、各条件について得られた中性子二次元強度分布を示す図である。 四極磁石内部に挿入したCd筒を取り除いて実験を行った結果を示す図である。 短時間の偏極度測定とバックグラウンド測定を交互に繰り返し行って、系統的なエラーを考慮した実験を反映させた中性子強度分布データを示す図である。 ハルバッハ型四極磁石を中性子偏極素子として用いた集光型小角散乱実験の実験装置の構成を模式的に示す図である。 図9の装置により得られた中性子強度の二次元分布を示す図である。 中性子強度の動径平均値を示す図である。 図9の実験装置を用いてSiO粒子の小角散乱測定を行った結果を示す図である。
符号の説明
1 中性子偏極装置
2 四極磁石
3 筒状体
4 ソレノイドコイル
5 中性子の通路
11 中性子偏極装置
12 ハルバッハ型四極磁石
13 Cdよりなる筒状体
14 磁場接続用ソレノイドコイル
15、16、19 スリット
17 ガイド磁場コイル
18 スピンフリッパー
20 超伝導六極磁石(SSM)
21−1、21−2 磁場接続用ソレノイドコイル
21−3 中央ソレノイドコイル
22 位置検出型光電子増倍管(PSPMT)
23 真空チャンバー
24 Siウィンドウ
25 Alウィンドウ

Claims (5)

  1. 中性子ビームを入射して中性子のスピンと磁場との相互作用により偏極した中性子ビームを得るための中性子偏極装置であって、
    中性子ビームの通路の周囲に配置される四極磁石と、
    四極磁石の内部に中性子の軸方向に沿って設けられた筒状の中性子吸収材と、
    四極磁石の出口に配置され、四極磁石による四極磁場から断熱的に磁場を接続させ、且つ二極磁場を印加させるソレノイドコイルを備えることを特徴とする中性子偏極装置。
  2. 四極磁石が4ピース型磁石であることを特徴とする請求項1記載の中性子偏極装置。
  3. 四極磁石がハルバッハ(Halbach)型磁石であることを特徴とする請求項1記載の中性子偏極装置。
  4. 四極磁石が発展型ハルバッハ(Halbach)型磁石であることを特徴とする請求項1記載の中性子偏極装置。
  5. 中性子吸収材がCdよりなることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の中性子偏極装置。
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