JP2007127009A - ガスエンジン駆動式空気調和機及びその制御装置並びに制御方法 - Google Patents
ガスエンジン駆動式空気調和機及びその制御装置並びに制御方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2007127009A JP2007127009A JP2005319105A JP2005319105A JP2007127009A JP 2007127009 A JP2007127009 A JP 2007127009A JP 2005319105 A JP2005319105 A JP 2005319105A JP 2005319105 A JP2005319105 A JP 2005319105A JP 2007127009 A JP2007127009 A JP 2007127009A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- gas engine
- fuel amount
- compressors
- compressor
- torque
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Images
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02T—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
- Y02T10/00—Road transport of goods or passengers
- Y02T10/10—Internal combustion engine [ICE] based vehicles
- Y02T10/30—Use of alternative fuels, e.g. biofuels
Abstract
【課題】トルク不足を回避することによりエンジンストールを防止するとともに、高効率な運転制御を行うこと。
【解決手段】複数の圧縮機33a、33bと、複数の圧縮機33a、33bの駆動源となるガスエンジン1とを備えるガスエンジン駆動式空気調和機の制御装置であって、ガスエンジン1のトルクが最大トルクに近い保護制御領域に達した場合に、運転中の少なくとも1台の圧縮機33a、33bの運転を停止する、又は、圧縮機33a、33bの押しのけ容量を低下させる。
【選択図】図2
【解決手段】複数の圧縮機33a、33bと、複数の圧縮機33a、33bの駆動源となるガスエンジン1とを備えるガスエンジン駆動式空気調和機の制御装置であって、ガスエンジン1のトルクが最大トルクに近い保護制御領域に達した場合に、運転中の少なくとも1台の圧縮機33a、33bの運転を停止する、又は、圧縮機33a、33bの押しのけ容量を低下させる。
【選択図】図2
Description
本発明は、エンジンを圧縮機の駆動源とするガスエンジン駆動式空気調和機に関するものである。
近年、圧縮機をエンジン駆動で行うガスエンジン駆動式空気調和機では、COP向上のために、エンジンを高効率(低燃費)な運転条件で使用することが求められている。
エンジンの高効率化を実現する制御方法として、例えば、特開2002−309986号公報(特許文献1)に示されるものがある。
特許文献1には、エンジン負荷の増加率に応じて、高出力対応マップと低NOx対応マップとを切り替えて使用して、ガスエンジンの出力制御を行う技術が開示されている。この制御方法によれば、超希薄燃費による制御を行っている際に、大きな負荷変動が発生しても、この負荷変動に追従させて出力を確保することができるという利点がある。
エンジンの高効率化を実現する制御方法として、例えば、特開2002−309986号公報(特許文献1)に示されるものがある。
特許文献1には、エンジン負荷の増加率に応じて、高出力対応マップと低NOx対応マップとを切り替えて使用して、ガスエンジンの出力制御を行う技術が開示されている。この制御方法によれば、超希薄燃費による制御を行っている際に、大きな負荷変動が発生しても、この負荷変動に追従させて出力を確保することができるという利点がある。
また、他の方法として、例えば、ガスエンジンのプーリと圧縮機のプーリの径の比(以下、単に「プーリ比」という。)、空気過剰率、及びエンジンスロットル開度(以下、単に「スロットル開度」という。)等を最適化して、エンジンの高効率化を図るものがある。この方法では、高いエンジントルクが得られるようにプーリ比を設定し、また、空気の吸入圧力損失を小さくする目的で、エンジンスロットル開度を極力大きな値としている。
特開2002−309986号公報
ガスエンジンの出力はトルクと回転数とを掛け合わせた値であるから、高い効率で安定した出力を得るためには、トルクと回転数とを如何に設定するかが重要となる。この点、従来においては、図6の点Aのように、出力定格時において高トルクにて運転することにより、高効率を実現していた。
しかしながら、高効率を重視して、出力定格時におけるトルクを最大トルク近傍(例えば、図6における点A)に設定してしまうと、過負荷時において必要とされるトルクが最大トルクを超えてしまい(例えば、図6における点A´)、トルク不足を生じ、エンジンストールを招くという問題があった。
これに対し、過負荷時におけるエンジンストールを防止するために、過負荷時のトルクを最大トルクの手前(例えば、図6における点B´)になるように設定すると、定格出力時のトルク(例えば、図6における点B)が低くなることから、出力定格時における効率が低下してしまい、高効率化の観点から好ましくない。
しかしながら、高効率を重視して、出力定格時におけるトルクを最大トルク近傍(例えば、図6における点A)に設定してしまうと、過負荷時において必要とされるトルクが最大トルクを超えてしまい(例えば、図6における点A´)、トルク不足を生じ、エンジンストールを招くという問題があった。
これに対し、過負荷時におけるエンジンストールを防止するために、過負荷時のトルクを最大トルクの手前(例えば、図6における点B´)になるように設定すると、定格出力時のトルク(例えば、図6における点B)が低くなることから、出力定格時における効率が低下してしまい、高効率化の観点から好ましくない。
本発明は、上記問題を解決するためになされたもので、エンジンストールを防止しながら高効率な運転を実現するガスエンジン駆動式空気調和機及びその制御装置並びに制御方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は以下の手段を採用する。
本発明は、複数の圧縮機と、複数の前記圧縮機の駆動源となるガスエンジンとを備えるガスエンジン駆動式空気調和機の制御装置であって、ガスエンジンのトルクが最大トルクに近い保護制御領域に達した場合に、運転中の少なくとも1台の前記圧縮機の運転を停止する、又は、前記圧縮機の押しのけ容量を低下させるガスエンジン駆動式空気調和機の制御装置を提供する。
本発明は、複数の圧縮機と、複数の前記圧縮機の駆動源となるガスエンジンとを備えるガスエンジン駆動式空気調和機の制御装置であって、ガスエンジンのトルクが最大トルクに近い保護制御領域に達した場合に、運転中の少なくとも1台の前記圧縮機の運転を停止する、又は、前記圧縮機の押しのけ容量を低下させるガスエンジン駆動式空気調和機の制御装置を提供する。
上記構成によれば、ガスエンジンのトルクが最大トルクに近い保護制御領域に達した場合には、運転中の少なくとも1台の圧縮機の運転を停止する、又は、圧縮機の押しのけ容量を低下させるので、ガスエンジンのトルクを低下させることができる。これにより、保護制御領域におけるガスエンジンの運転を脱することができる。
また、このようにトルクを低下させても、ガスエンジンの回転数を上昇させることにより一定の出力を保つことが可能となるため、安定した冷凍能力を維持することができる。
また、このようにトルクを低下させても、ガスエンジンの回転数を上昇させることにより一定の出力を保つことが可能となるため、安定した冷凍能力を維持することができる。
上記圧縮機の押しのけ容量制御については、例えば、スクロール圧縮機を採用する場合には、圧縮室内にキャパシティコントロールバルブを設け、このキャパシティコントロールバルブの開閉を制御することにより、吐出冷媒を圧縮機の吸入側へショートカットさせて、押しのけ容量を低下させる。また、複数のピストンをそれぞれのシリンダ(気筒)内に備えたレシプロ型圧縮機を採用する場合には、仕事をする気筒数を減らすことで、押しのけ容量を低下させる。
上記ガスエンジンのトルクは、ガスエンジンの吸気管圧力により一意に決定されるように制御値を設定してあるので、ガスエンジンのトルクが保護制御領域に達したか否かの判定において、ガスエンジンの吸気管圧力を指標値として採用することができる。
上記ガスエンジンのトルクは、ガスエンジンの吸気管圧力により一意に決定されるように制御値を設定してあるので、ガスエンジンのトルクが保護制御領域に達したか否かの判定において、ガスエンジンの吸気管圧力を指標値として採用することができる。
本発明は、圧縮機と、前記圧縮機の駆動源となるガスエンジンとを備えるガスエンジン駆動式空気調和機の制御装置であって、前記ガスエンジンの運転状態に基づいて基準燃料量を決定する基準燃料量決定手段と、前記ガスエンジンの燃焼安定度に基づいて前記基準燃料量を調整するための調整燃料量決定手段と、前記基準燃料量と前記調整燃料量とを加算することにより、前記ガスエンジンへ供給する燃料量を決定する燃料量決定手段とを備え、前記ガスエンジンのトルクが最大トルクに近い保護制御領域に達した場合に、前記調整燃料量決定手段が前記調整燃料量を増加させるガスエンジン駆動式空気調和機の制御装置を提供する。
上記構成によれば、ガスエンジンのトルクが最大トルクに近い保護制御領域に達した場合には、調整燃料量決定手段が調整燃料量を増加させるので、ガスエンジンに供給する燃料量を増加させることが可能となる。これにより、エンジン吸気の空気過剰率を低下させることができるので、同一の吸気管圧力に対するエンジントルクを増加させることが可能となる。これにより、保護制御領域におけるガスエンジンの運転を脱することができるとともに、仮にトルク不足が生じてもエンジンストールしにくくすることができる。
本発明は、複数の圧縮機と、複数の前記圧縮機の駆動源となるガスエンジンとを備えるガスエンジン駆動式空気調和機の制御装置であって、前記ガスエンジンの運転状態に基づいて基準燃料量を決定する基準燃料量決定手段と、前記ガスエンジンの燃焼安定度に基づいて前記基準燃料量を調整するための調整燃料量決定手段と、前記基準燃料量と前記調整燃料量とを加算することにより、前記ガスエンジンへ供給する燃料量を決定する燃料量決定手段とを備え、ガスエンジンのトルクが最大トルクに近い保護制御領域に達した場合に、運転中の少なくとも1台の前記圧縮機の運転を停止し、又は、前記圧縮機の押しのけ容量を低下させ、且つ、前記調整燃料量決定手段が前記調整燃料量を増加させるガスエンジン駆動式空気調和機の制御装置を提供する。
上記のガスエンジン駆動式空気調和機において、ガスエンジン駆動式空気調和機が圧縮機とともにガスエンジンに連結した発電機を備えている場合には、前記調整燃料量決定手段が、前記発電機の発電量に応じて調整燃料量の増加量を調整するようにしても良い。
これにより、ガスエンジン駆動式空気調和機に発電機が備えられている場合であっても、その発電機の発電量も加味した燃料量がガスエンジンに供給されることとなるので、燃焼状態を安定させることができる。
本発明は、複数の圧縮機と、複数の前記圧縮機の駆動源となるガスエンジンと、前記ガスエンジンのトルクが最大トルクに近い保護制御領域に達した場合に、運転中の少なくとも1台の前記圧縮機の運転を停止する、又は、前記圧縮機の押しのけ容量を低下させる制御装置とを具備するガスエンジン駆動式空気調和機を提供する。
本発明は、圧縮機と、前記圧縮機の駆動源となるガスエンジンと、前記ガスエンジンの運転状態に基づいて基準燃料量を決定する基準燃料量決定手段、前記ガスエンジンの燃焼安定度に基づいて前記基準燃料量を調整するための調整燃料量決定手段、及び前記基準燃料量と前記調整燃料量とを加算することにより前記ガスエンジンへ供給する燃料量を決定する燃料量決定手段を有する制御装置とを備え、前記ガスエンジンのトルクが最大トルクに近い保護制御領域に達した場合に、前記制御装置の前記調整燃料量決定手段が前記調整燃料量を増加させるガスエンジン駆動式空気調和機を提供する。
本発明は、複数の圧縮機と、複数の前記圧縮機の駆動源となるガスエンジンとを備えるガスエンジン駆動式空気調和機の制御方法であって、ガスエンジンのトルクが最大トルクに近い保護制御領域に達した場合に、運転中の少なくとも1台の前記圧縮機の運転を停止する、又は、前記圧縮機の押しのけ容量を低下させるガスエンジン駆動式空気調和機の制御方法を提供する。
上記方法によれば、ガスエンジンのトルクが最大トルクに近い保護制御領域に達した場合には、運転中の少なくとも1台の圧縮機の運転を停止する、或いは、圧縮機の押しのけ容量を低下させるので、ガスエンジンのトルクを低下させることができる。これにより、保護制御領域におけるガスエンジンの運転を脱することができる。また、ガスエンジンのトルクが低下すると同時に、ガスエンジンの回転数を上昇させるので、ガスエンジンの出力を一定に保つことができ、圧縮機の能力を一定に保つことが可能となる。この結果、安定した冷凍能力を維持することができる。
本発明は、圧縮機と、前記圧縮機の駆動源となるガスエンジンとを備えるガスエンジン駆動式空気調和機の制御方法であって、前記ガスエンジンの運転状態に基づいて基準燃料量を決定する基準燃料量決定過程と、前記ガスエンジンの燃焼安定度に基づいて前記基準燃料量を調整するための調整燃料量決定過程と、前記基準燃料量と前記調整燃料量とを加算することにより、前記ガスエンジンへ供給する燃料量を決定する燃料量決定過程とを備え、前記調整燃料量決定過程において、前記ガスエンジンのトルクが最大トルクに近い保護制御領域に達した場合に、前記調整燃料量を増加させるガスエンジン駆動式空気調和機の制御方法を提供する。
上記構成によれば、ガスエンジンのトルクが最大トルクに近い保護制御領域に達した場合には、調整燃料量決定手段が調整燃料量を増加させるので、ガスエンジンに供給する燃料量を増加させることが可能となる。これにより、エンジン吸気の空気過剰率を低下させることができるので、同一の吸気管圧力に対するエンジントルクを増加させることが可能となる。これにより、保護制御領域におけるガスエンジンの運転を脱することができるとともに、仮にトルク不足が生じてもエンジンストールしにくくすることができる。
本発明によれば、トルク不足を回避することによりエンジンストールを防止するとともに、高効率な運転制御を行うことができるという効果を奏する。
以下に、本発明に係るガスエンジン駆動式空気調和機の一実施形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係るガスエンジン駆動式空気調和機の概略構成図である。本実施形態に係る空気調和機は、圧縮機の動力源としてガスエンジンを用いるガスエンジン駆動式空気調和機であり、大きく室内機ユニット10および室外機ユニット20から構成されている。室内機ユニット10には、冷房運転時に低温低圧の液冷媒を蒸発気化させて室内の空気から熱を奪い、暖房運転時には高温高圧のガス冷媒を凝縮液化させて室内の空気を暖める室内熱交換器11と、室内の空気を循環させるファン12と、冷房時に液冷媒を減圧膨張させる室内機膨張弁13とが具備されている。
図1は、本実施形態に係るガスエンジン駆動式空気調和機の概略構成図である。本実施形態に係る空気調和機は、圧縮機の動力源としてガスエンジンを用いるガスエンジン駆動式空気調和機であり、大きく室内機ユニット10および室外機ユニット20から構成されている。室内機ユニット10には、冷房運転時に低温低圧の液冷媒を蒸発気化させて室内の空気から熱を奪い、暖房運転時には高温高圧のガス冷媒を凝縮液化させて室内の空気を暖める室内熱交換器11と、室内の空気を循環させるファン12と、冷房時に液冷媒を減圧膨張させる室内機膨張弁13とが具備されている。
室外機ユニット20は、その内部でさらに冷媒回路を構成する冷媒回路部30と、ガスエンジン1を中心として、これに付随する機器を備えたガスエンジン部40の大きく二つの構成部分により構成されている。
冷媒回路部30内には、室外熱交換器31、水熱交換器32、2台の圧縮機33a、33b、四方弁35、オイルセパレータ36、膨張弁37、水熱交換器膨張弁38、およびファン39が具備されている。室外熱交換器31は、冷房運転時に高温高圧のガス冷媒を凝縮液化させて屋外の空気に放熱し、逆に暖房運転時には低温低圧の液冷媒を蒸発気化させて屋外の空気から熱を奪う。つまり、冷暖房それぞれの運転時において、室外熱交換器31は、先の室内熱交換器11と逆の働きを行うことになる。
水熱交換器32は、後述するガスエンジン1の冷却水から冷媒が熱を回収するために設けられている。すなわち、暖房運転時において、冷媒はガスエンジン1の冷却水から熱を与えられることになるから、暖房運転の効果を高めることが可能となる。
圧縮機33a、33bは、室内熱交換器11または室外熱交換器31のいずれかより吸入されるガス冷媒を圧縮して高温高圧のガス冷媒として吐出する。
また、四方弁35は、圧縮機33において圧縮された高温高圧のガス冷媒を室内熱交換器11または室外熱交換器31のいずれかに選択的に送出するために設けられている。オイルセパレータ36は、冷媒中に含まれる油分を分離するものである。
また、四方弁35は、圧縮機33において圧縮された高温高圧のガス冷媒を室内熱交換器11または室外熱交換器31のいずれかに選択的に送出するために設けられている。オイルセパレータ36は、冷媒中に含まれる油分を分離するものである。
膨張弁37は、冷房運転時に室外熱交換器31から送出される高温高圧の液冷媒を減圧、膨張させて低温低圧の液冷媒とするためのものである。また、ファン39は、屋外の空気を室外機ユニット20内部に導入し、室外熱交換器31および後述するラジエータ53に流通させるために設けられている。
一方、ガスエンジン部40にはガスエンジン1を中心として、冷却水系50、排気ガス系60、燃料および空気吸入系70、およびエンジンオイル系80の四つの系が具備されている。
一方、ガスエンジン部40にはガスエンジン1を中心として、冷却水系50、排気ガス系60、燃料および空気吸入系70、およびエンジンオイル系80の四つの系が具備されている。
冷却水系50は、水ポンプ51、リザーバタンク52、ラジエータ53を備え、これらと水熱交換器32により構成される回路を冷却水が巡ってガスエンジン1を冷却する系となっている。水ポンプ51は、ガスエンジン1の冷却水を回路に循環させるために設けられている。リザーバタンク52は、この回路を流れる冷却水において、その余剰分を一時貯蔵しておく、あるいは冷却水が回路に不足した場合にそれを供給するためのものである。ラジエータ53は、室外熱交換器31と一体的に構成されたものであって、冷却水がガスエンジン1から奪った熱を外気に放出するために設けられている。
冷却水系50には、上記した構成の他に排気ガス熱交換器54が設けられている。これは排気ガスの熱を冷却水に回収するために設けられているものである。また、冷却水系50には先に説明した水熱交換器32が備えられ、冷媒系30および冷却水系50の両系に跨るように配置されている。これらのことから、暖房運転時には、冷却水はガスエンジン1から熱を奪うだけでなく排気ガスからも熱を回収し、かつその回収された熱が、冷却水より水熱交換器32を通して冷媒に与えられる仕組みになっている。
さらに、冷却水系50には、水熱交換器32に流入する冷却水をバイパスさせるバイパス配管55が設けられている。また、水熱交換器32に冷却水を流通させる経路とバイパス配管55との分岐には、分配流量調整弁である第1水弁56が設けられている。さらに、水熱交換器32に冷却水を流通させる経路とラジエータ53に冷却水を流通させる経路との分岐には、第2水弁57が設けられている。第1水弁56は、冷却水の流路を第2水弁57側とバイパス配管55側とに切り換え、第2水弁57は、水熱交換器32側とラジエータ53側とに冷却水を分配する。
第1・第2水弁56、57は、例えば、後述する制御装置(図2参照)によって制御され、水熱交換器32、ラジエータ53、ならびにバイパス配管55を流通する冷却水の流路を変更する。
第1・第2水弁56、57は、例えば、後述する制御装置(図2参照)によって制御され、水熱交換器32、ラジエータ53、ならびにバイパス配管55を流通する冷却水の流路を変更する。
排気ガス系60は、マフラ61、排気トップ62、ドレンフィルタ63を備え、ガスエンジン1から排出される排気ガスを外部へ導くための系である。マフラ61は、ガスエンジン1が排気ガスを排出するときに伴う騒音を吸収するために設けられている。排気トップ62は、排気ガスに含まれている水分を分離し、これを外部環境に飛散させることのないように設けられている。ドレンフィルタ63は、いま述べた排気トップ62から分離された水分を一時貯蔵しておくために設けられている。
燃料および空気吸入系70は、ガスレギュレータ71、電磁弁72、吸気ボックス73、エアクリーナ74を備え、ガスエンジン1に燃料および空気を供給するための系である。ガスレギュレータ71は、電磁弁72を介して室外ユニット20の外部から供給されるガスの送出圧力を調整するために設けられている。一方、吸気ボックス73は、室外ユニット20外部から空気を取り入れるために設けられている。また、吸気ボックス73は、吸気の際の騒音の発生を抑制する働きも担っている。エアクリーナ74は、このように吸入された空気から塵埃を取り除くために設けられている。
エンジンオイル系80はオイルサブタンク81を備え、ガスエンジン1に潤滑油を供給するために設けられている。ガスエンジン1下部には、エンジン摺動部に供給するオイルをためておくためのオイルパン41aが設けられている。
次に、上記の構成となるガスエンジン駆動式空気調和機において、室内冷房および暖房のそれぞれの運転時の作用について説明する。まず、冷房運転時において、冷媒回路部30の四方弁35は、圧縮機33a及び33bと室外熱交換器31、室内熱交換器11がそれぞれ接続された状態となっている。この状態では、圧縮機33a、33bより吐出された高温高圧のガス冷媒は室外熱交換器31に送られる。
高温高圧のガス冷媒は室外熱交換器31で凝縮液化され、屋外の空気に放熱して高温高圧の液冷媒となる。さらにこの高温高圧の液冷媒は膨張弁37を通過する過程で減圧されて低温低圧の液冷媒となり、次いで室内熱交換器11で蒸発気化される。冷媒は室内の空気から熱を奪って冷却したのち低温低圧のガス冷媒となり、四方弁35を経て圧縮機33a、33bに吸入される。圧縮機33a、33bに吸入されたガス冷媒は圧縮機33a、33bの作動により圧縮され、高温高圧のガス冷媒となって再び室外熱交換器31に送られる。
一方、暖房運転時においては、四方弁35は圧縮機33a、33bと室内熱交換器11、水熱交換器32、圧縮機33a、33bとがそれぞれ接続された状態となっている。この状態では、圧縮機33a、33bより吐出された高温高圧のガス冷媒は室内機ユニット10の室内熱交換器11に送られる。高温高圧のガス冷媒は室内熱交換器11で凝縮液化され、室内の空気に放熱して暖めたのち、高温高圧の液冷媒となって水熱交換器32および室外熱交換器31の両方もしくはどちらか一方へと流入する。水熱交換器32においては、高温高圧の液冷媒はエンジン冷却水から熱を奪い蒸発気化して低温低圧のガス冷媒となる。室外熱交換器31においては室外空気から熱を奪い蒸発気化して低温低圧のガス冷媒となる。これらのガス冷媒は、圧縮機33a、33bに吸入される。圧縮機33a、33bに吸入されたガス冷媒は圧縮され、高温高圧のガス冷媒となって再び室内熱交換器11に送られる。
ガスエンジン1は、冷房運転時、暖房運転時に関わらず圧縮機33a、33bに動力を伝達するために駆動状態にあり、冷却水系50では、排気ガス熱交換器54における排熱回収ならびにガスエンジンにおけるエンジン冷却が常時行われている。そして、排熱を回収した後ガスエンジンを通過して加熱された冷却水は、冷却水系50を構成する配管50aを通じてラジエータ53、水熱交換器32に流通される。
さて、上記のような構成のガスエンジン駆動式空気調和機のガスエンジン1及び圧縮機33a、33bは、図2に示す制御装置100によって運転が制御される。制御装置100には、主にガスエンジン部40の制御を行うガスエンジン制御部101と主に冷媒系30の制御を行う冷媒系制御部102とが設けられている。
図2において、ガスエンジン1には、上述のように燃料吸入系70から燃料と空気との混合気が供給される。ガスエンジン1へ混合気を供給する吸気配管には、吸気管圧力を検出する圧力センサ2、ガスエンジン1へ供給する混合気の量を調節するスロットバルブ3、ガスエンジン1へ供給する燃料量を調節する燃料調節弁4が設けられている。
上記ガスエンジン1の出力軸にはエンジンプーリ21が設けられている。このエンジンプーリ21と、圧縮機33a、33bの駆動軸に設けられたプーリ22、23との間には、ベルト24が掛け渡され、これにより、作動連結させている。更に、圧縮機33a、33bのプーリ22、23には、電磁クラッチ25、26が設けられており、冷房要求の有無に応じて圧縮機33a、33bの作動と停止とを切り替えることが可能な構成とされている。そして、この電磁クラッチ25、26を必要に応じて接離させることにより、ガスエンジン1のクランク軸から圧縮機33a、33bの駆動軸への駆動力(回転力)の供給と供給停止とを切り替えられるようになっている。また、上記圧縮機33a、33bは、吐出冷媒を圧縮機33の吸入側へショートカットさせて、押しのけ容量を低下させるためのキャパシティコントロールバルブ(以下、単に「コントロールバルブ」という。)27、28を圧縮室内に備えている。
このような構成において、制御装置100には、ガスエンジン1やガスエンジン1の周辺に取り付けられた各種センサから、ガスエンジン1及び圧縮機33a、33bの駆動制御に必要なデータが入力される。例えば、ガスエンジン1の回転数を検出する回転数センサ(図示略)からの検出信号、吸気管圧力を検出する圧力センサ2からの検出信号、外気温を検出する温度センサ(図示略)からの検出信号等が入力される。
制御装置100内のガスエンジン制御部101は、これらの検出信号に基づいて、ガスエンジン1のトルクが最大トルク近傍に設けられた保護制御領域に達したか否かを判定し、この判定結果に応じて、以下に示す通常運転モードと保護運転モードとを切り替える。
ここで、ガスエンジン1のトルクが保護制御領域に達したか否かの判定は、例えば、吸気管圧力が規定値を超えたか否かにより判定することができる。これは、ガスエンジン1のトルクと吸気管圧力とは、図3に示すように、略比例関係にあり、吸気管圧力に対するトルクを一意的に決定することができるからである。
ここで、ガスエンジン1のトルクが保護制御領域に達したか否かの判定は、例えば、吸気管圧力が規定値を超えたか否かにより判定することができる。これは、ガスエンジン1のトルクと吸気管圧力とは、図3に示すように、略比例関係にあり、吸気管圧力に対するトルクを一意的に決定することができるからである。
以下、ガスエンジン1のトルクが保護制御領域に達していない場合に行われる通常運転モード、並びに、保護制御領域に達した場合に行われる保護運転モードについて説明する。
〔通常運転モード〕
通常運転モードでは、ガスエンジン制御部101は、例えば、予め保有している点火時期および燃料弁開度制御値に基づいて、最適な制御を行う。スロットルはエンジン回転数の指令値と実エンジン回転数からフィードバック制御を行う。
特に、燃料調節弁4については、図4に示す燃料制御部103により開度制御がなされることにより、低燃費での効率の良い運転を実現する。
図4に示すように、燃料量制御部103は、基準燃料算出部(基準燃料決定手段)111、調整燃料量算出部(調整燃料量決定手段)112及び燃料量算出部(燃料量決定手段)113を備えて構成されている。これら各部は、通常運転時において、以下のような制御を行う。
〔通常運転モード〕
通常運転モードでは、ガスエンジン制御部101は、例えば、予め保有している点火時期および燃料弁開度制御値に基づいて、最適な制御を行う。スロットルはエンジン回転数の指令値と実エンジン回転数からフィードバック制御を行う。
特に、燃料調節弁4については、図4に示す燃料制御部103により開度制御がなされることにより、低燃費での効率の良い運転を実現する。
図4に示すように、燃料量制御部103は、基準燃料算出部(基準燃料決定手段)111、調整燃料量算出部(調整燃料量決定手段)112及び燃料量算出部(燃料量決定手段)113を備えて構成されている。これら各部は、通常運転時において、以下のような制御を行う。
基準燃料量算出部111は、ガスエンジン1のトルク及び回転数に基づき、予め保有している弁開度制御値114を参照することによりガスエンジン1の運転状態に応じた基準燃料量を求め、この基準燃料量に対応する燃料調整弁4の弁開度xを出力する。
調整燃料量算出部112は、燃料不安定指数算出部115から入力されるエンジン回転数の変動指数に基づいてガスエンジン1の燃焼状態が安定状態か否かを判定し、この燃焼状態の安定度に応じて調整燃料量を最適な値に設定する。具体的には、調整燃料量算出部112は、燃焼状態が安定状態を維持できる最低の燃料量を調整燃料量として設定することにより、安定状態を維持しながら効率のよい運転を実現させる。
調整燃料量算出部112は、燃料不安定指数算出部115から入力されるエンジン回転数の変動指数に基づいてガスエンジン1の燃焼状態が安定状態か否かを判定し、この燃焼状態の安定度に応じて調整燃料量を最適な値に設定する。具体的には、調整燃料量算出部112は、燃焼状態が安定状態を維持できる最低の燃料量を調整燃料量として設定することにより、安定状態を維持しながら効率のよい運転を実現させる。
ここで、上記エンジン回転数の変動指数は、燃焼不安定指数算出部115によりエンジン回転数に基づいて算出される。このエンジン回転数の変動指数の算出手法については、例えば、特許第2947065号公報、特許第2956456号公報に詳述されている。これらの公知技術を採用することによりエンジン回転数の変動指数を算出することが可能である。
燃料量算出部113は、基準燃料量算出部111からの弁開度xと調整燃料量算出部112からの弁開度x´とを加算することで最終的な弁開度を求め、この弁開度x+x´に基づいて燃料調節弁4を制御する。これにより、低燃費でありながらも安定した燃焼状態を維持できる運転が実現される。
また、制御装置100内の冷媒系制御部102は、要求される冷凍能力に応じて圧縮機33a、33bのコントロールバルブ25、26の開閉を制御する。本実施形態では、コントロールバルブ25、26を全閉にした状態で圧縮機を運転するフル運転モードと、コントロールバルブ25、26を全開にすることで、押しのけ量を低下させ、この状態で圧縮機を運転するパーシャル運転モードとの2つのモードを備えており、冷媒系制御部102は、要求される冷凍能力に応じて各圧縮機の運転モードの切替を行う。
ここで、圧縮機制御部102は、冷凍能力、運転モード及び回転数が対応付けられた制御テーブルを有しており、この制御テーブルを参照することにより、要求される冷凍能力に応じて、圧縮機33a、33bの運転モードを切り替える。図5に、制御テーブルの一例を示す。図5において、横軸は冷凍能力、縦軸は回転数である。また、Pはパーシャル運転モード、Fはフル運転モードを示している。
ここで、圧縮機制御部102は、冷凍能力、運転モード及び回転数が対応付けられた制御テーブルを有しており、この制御テーブルを参照することにより、要求される冷凍能力に応じて、圧縮機33a、33bの運転モードを切り替える。図5に、制御テーブルの一例を示す。図5において、横軸は冷凍能力、縦軸は回転数である。また、Pはパーシャル運転モード、Fはフル運転モードを示している。
要求される冷凍能力が低い場合には、1台の圧縮機をパーシャル運転モードで運転する。また、要求される冷凍能力が除々に増加するにつれて、1台の圧縮機によるフル運転モード、2台の圧縮機によるパーシャル運転モード、2台の圧縮機によるフル運転モードに切り替える。また、同じ運転モードであれば、回転数が高いほど、高い冷凍能力が得られることとなる。
〔保護運転モード〕
次に、保護運転モードについて説明する。
保護運転モードは、上述のようにガスエンジン1のトルクが保護制御領域に達した場合に行われる運転モードである。なお、ガスエンジン1のトルクが保護制御領域に達するような事象とは、例えば、酷暑時などのように高い冷凍能力が要求されることにより、2台の圧縮機33a、33bがフル運転モードにて高い負荷を要求される場合などが挙げられる。
次に、保護運転モードについて説明する。
保護運転モードは、上述のようにガスエンジン1のトルクが保護制御領域に達した場合に行われる運転モードである。なお、ガスエンジン1のトルクが保護制御領域に達するような事象とは、例えば、酷暑時などのように高い冷凍能力が要求されることにより、2台の圧縮機33a、33bがフル運転モードにて高い負荷を要求される場合などが挙げられる。
保護運転モードにおいては、まず、圧縮機制御部102が、運転中である2台の圧縮機33a、33bのうち1台の運転を停止する。本実施形態では、一例として圧縮機33bの運転を停止する。
これにより、ガスエンジン1のトルクは低下するので、図3に示した保護制御領域における運転制御を脱することができる。一方、このトルクの低下に伴い、ガスエンジン1の回転数は上昇する。本実施形態においては、ガスエンジン制御部101は、出力一定の制御を行っていることから、トルク低下に伴う出力低下を補うように、回転数が増加することとなる。この結果、圧縮機33aの回転数も上昇する。
これにより、ガスエンジン1のトルクは低下するので、図3に示した保護制御領域における運転制御を脱することができる。一方、このトルクの低下に伴い、ガスエンジン1の回転数は上昇する。本実施形態においては、ガスエンジン制御部101は、出力一定の制御を行っていることから、トルク低下に伴う出力低下を補うように、回転数が増加することとなる。この結果、圧縮機33aの回転数も上昇する。
例えば、保護運転モードに入る直前において、ガスエンジン1からの駆動力によって2台の圧縮機33a、33bが駆動され、図5に示すS点における冷凍能力を実現していた場合、保護運転モードにおいては、このS点における同一の冷凍能力を1台の圧縮機33aにて維持するために必要となる回転数R1まで圧縮機33aの回転数が上昇することとなる。これにより、保護運転モードへの切替時及び切替後において一定の冷凍能力を維持することが可能となる。
続いて、ガスエンジン制御部101の燃料量制御部103により、燃料量を増加させる制御が行われる。具体的には、図4に示した調整量制御部103の調整燃料量算出部112が調整燃料量を所定量増加させる制御を行う。これにより、ガスエンジン1に供給されるガス流量が所定量増加するので、エンジン吸気の空気過剰率を低下させることができ、安定した燃焼状態を維持することが可能となる。
以上、説明してきたように、本実施形態に係るガスエンジン駆動式空気調和機の制御装置によれば、ガスエンジン1のトルクが最大トルクに近い保護制御領域に達した場合には、運転中の少なくとも1台の圧縮機の運転を停止するので、ガスエンジン1のトルクを低下させることができる。また、ガスエンジン1のトルクが低下することにより、回転数が上昇するので、ガスエンジン1の出力を一定に保つことができ、圧縮機33aの能力を維持することが可能となる。この結果、安定した冷凍能力を維持することができる。
更に、燃料量制御部103が備える調整燃料量算出部112が調整燃料量を増加させるので、ガスエンジン1に供給する燃料量を増加させることが可能となる。これにより、空燃比をリッチの方向に調整することができるので、エンジンストールしにくくすることができ、より安定した運転を維持することが可能となる。
更に、燃料量制御部103が備える調整燃料量算出部112が調整燃料量を増加させるので、ガスエンジン1に供給する燃料量を増加させることが可能となる。これにより、空燃比をリッチの方向に調整することができるので、エンジンストールしにくくすることができ、より安定した運転を維持することが可能となる。
なお、上記実施形態においては、保護運転モードにおいて、圧縮機制御部102が1台の圧縮機33bの運転を停止していたが、運転停止に代わって、フル運転モードからパーシャル運転モードへの切替を行うようにしても良い。このように、運転モードを切り替えることによってもガスエンジン1のトルクを低下させることができる。なお、この場合には、回転数が図5に示すR2まで上昇することとなり、上述のように圧縮機の能力を一定に保つことが可能となる。
また、上記実施形態では、圧縮機の運転停止を行った後に、ガスエンジン1への燃料供給量を増加させる例について説明したが、圧縮機の運転停止或いは運転モード切替を行う制御のみを実施し、燃料供給量を増加させる制御は、必ずしも行わなくても良い。また、逆に、圧縮機の運転停止或いは運転モード切替を行わずに、燃料供給量を増加させることのみで、エンジンストールを回避するような制御を行うことも可能である。
なお、上述した実施形態のように、圧縮機の運転モード切替等と燃料供給量を増加させる制御とを両方ともに行う場合の制御においては、燃料供給量を増加させる制御を先に行うことも可能であるが、圧縮機の運転停止等の方が燃料供給量を増加させる制御に比べて早期に効果を得ることができるため、圧縮機の運転停止等の制御を先に行う方が好ましい。
なお、上述した実施形態のように、圧縮機の運転モード切替等と燃料供給量を増加させる制御とを両方ともに行う場合の制御においては、燃料供給量を増加させる制御を先に行うことも可能であるが、圧縮機の運転停止等の方が燃料供給量を増加させる制御に比べて早期に効果を得ることができるため、圧縮機の運転停止等の制御を先に行う方が好ましい。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
例えば、上記実施形態では、スクロール圧縮機を採用した例を示したが、これに限定されるものではなく、例えば、押しのけ容量を段階的に調節できる機構を備えたロータリ圧縮機、運転する気筒数を減らすことにより押しのけ容量を低下させるレシプロ圧縮機等の他の型式の圧縮機を採用するようにしても良い。
また、圧縮機の駆動軸に発電機が連結されている構成を備えるガスエンジン駆動式空気調和機の場合には、上述の保護運転モードにおいて、発電機の発電容量を加味して、ガスエンジンに供給する燃料量を増加させるように制御するようにしても良い。これにより、発電機を備えるガスエンジン駆動式空気調和機についても、本発明の制御方法を適用することが可能となる。
例えば、上記実施形態では、スクロール圧縮機を採用した例を示したが、これに限定されるものではなく、例えば、押しのけ容量を段階的に調節できる機構を備えたロータリ圧縮機、運転する気筒数を減らすことにより押しのけ容量を低下させるレシプロ圧縮機等の他の型式の圧縮機を採用するようにしても良い。
また、圧縮機の駆動軸に発電機が連結されている構成を備えるガスエンジン駆動式空気調和機の場合には、上述の保護運転モードにおいて、発電機の発電容量を加味して、ガスエンジンに供給する燃料量を増加させるように制御するようにしても良い。これにより、発電機を備えるガスエンジン駆動式空気調和機についても、本発明の制御方法を適用することが可能となる。
1 ガスエンジン
2 圧力センサ
3 スロットバルブ
4 燃料調節弁
100 制御装置
101 ガスエンジン制御部
102 冷媒系制御部
103 燃料量制御部
111 基本燃料量算出部
112 調整燃料量算出部
113 燃料量算出部
2 圧力センサ
3 スロットバルブ
4 燃料調節弁
100 制御装置
101 ガスエンジン制御部
102 冷媒系制御部
103 燃料量制御部
111 基本燃料量算出部
112 調整燃料量算出部
113 燃料量算出部
Claims (8)
- 複数の圧縮機と、複数の前記圧縮機の駆動源となるガスエンジンとを備えるガスエンジン駆動式空気調和機の制御装置であって、
ガスエンジンのトルクが最大トルクに近い保護制御領域に達した場合に、運転中の少なくとも1台の前記圧縮機の運転を停止する、又は、前記圧縮機の押しのけ容量を低下させるガスエンジン駆動式空気調和機の制御装置。 - 圧縮機と、前記圧縮機の駆動源となるガスエンジンとを備えるガスエンジン駆動式空気調和機の制御装置であって、
前記ガスエンジンの運転状態に基づいて基準燃料量を決定する基準燃料量決定手段と、
前記ガスエンジンの燃焼安定度に基づいて前記基準燃料量を調整するための調整燃料量決定手段と、
前記基準燃料量と前記調整燃料量とを加算することにより、前記ガスエンジンへ供給する燃料量を決定する燃料量決定手段と
を備え、
前記ガスエンジンのトルクが最大トルクに近い保護制御領域に達した場合に、前記調整燃料量決定手段が前記調整燃料量を増加させるガスエンジン駆動式空気調和機の制御装置。 - 複数の圧縮機と、複数の前記圧縮機の駆動源となるガスエンジンとを備えるガスエンジン駆動式空気調和機の制御装置であって、
前記ガスエンジンの運転状態に基づいて基準燃料量を決定する基準燃料量決定手段と、
前記ガスエンジンの燃焼安定度に基づいて前記基準燃料量を調整するための調整燃料量決定手段と、
前記基準燃料量と前記調整燃料量とを加算することにより、前記ガスエンジンへ供給する燃料量を決定する燃料量決定手段と
を備え、
ガスエンジンのトルクが最大トルクに近い保護制御領域に達した場合に、運転中の少なくとも1台の前記圧縮機の運転を停止し、又は、前記圧縮機の押しのけ容量を低下させ、且つ、前記調整燃料量決定手段が前記調整燃料量を増加させるガスエンジン駆動式空気調和機の制御装置。 - 発電機が前記圧縮機とともにガスエンジンに連結されている場合には、前記調整燃料量決定手段が、前記発電機の発電量に応じて前記調整燃料量を調整する請求項3に記載のガスエンジン駆動式空気調和機の制御装置。
- 複数の圧縮機と、
複数の前記圧縮機の駆動源となるガスエンジンと、
前記ガスエンジンのトルクが最大トルクに近い保護制御領域に達した場合に、運転中の少なくとも1台の前記圧縮機の運転を停止する、又は、前記圧縮機の押しのけ容量を低下させる制御装置と
を具備するガスエンジン駆動式空気調和機。 - 圧縮機と、
前記圧縮機の駆動源となるガスエンジンと、
前記ガスエンジンの運転状態に基づいて基準燃料量を決定する基準燃料量決定手段、前記ガスエンジンの燃焼安定度に基づいて前記基準燃料量を調整するための調整燃料量決定手段、及び前記基準燃料量と前記調整燃料量とを加算することにより前記ガスエンジンへ供給する燃料量を決定する燃料量決定手段を有する制御装置と
を備え、
前記ガスエンジンのトルクが最大トルクに近い保護制御領域に達した場合に、前記制御装置の前記調整燃料量決定手段が前記調整燃料量を増加させるガスエンジン駆動式空気調和機。 - 複数の圧縮機と、複数の前記圧縮機の駆動源となるガスエンジンとを備えるガスエンジン駆動式空気調和機の制御方法であって、
ガスエンジンのトルクが最大トルクに近い保護制御領域に達した場合に、運転中の少なくとも1台の前記圧縮機の運転を停止する、又は、前記圧縮機の押しのけ容量を低下させるガスエンジン駆動式空気調和機の制御方法。 - 圧縮機と、前記圧縮機の駆動源となるガスエンジンとを備えるガスエンジン駆動式空気調和機の制御方法であって、
前記ガスエンジンの運転状態に基づいて基準燃料量を決定する基準燃料量決定過程と、
前記ガスエンジンの燃焼安定度に基づいて前記基準燃料量を調整するための調整燃料量決定過程と、
前記基準燃料量と前記調整燃料量とを加算することにより、前記ガスエンジンへ供給する燃料量を決定する燃料量決定過程と
を備え、
前記調整燃料量決定過程において、前記ガスエンジンのトルクが最大トルクに近い保護制御領域に達した場合に、前記調整燃料量を増加させるガスエンジン駆動式空気調和機の制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005319105A JP2007127009A (ja) | 2005-11-02 | 2005-11-02 | ガスエンジン駆動式空気調和機及びその制御装置並びに制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005319105A JP2007127009A (ja) | 2005-11-02 | 2005-11-02 | ガスエンジン駆動式空気調和機及びその制御装置並びに制御方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007127009A true JP2007127009A (ja) | 2007-05-24 |
Family
ID=38149859
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005319105A Withdrawn JP2007127009A (ja) | 2005-11-02 | 2005-11-02 | ガスエンジン駆動式空気調和機及びその制御装置並びに制御方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2007127009A (ja) |
-
2005
- 2005-11-02 JP JP2005319105A patent/JP2007127009A/ja not_active Withdrawn
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
WO2009147826A1 (ja) | 冷凍サイクル装置 | |
WO2006028218A1 (ja) | 冷凍装置 | |
US10197307B2 (en) | Air conditioner with oil level control for both gas and electric heat pump cycles | |
JP2010139155A (ja) | 冷凍装置 | |
JP2007225141A (ja) | ガスヒートポンプ式空気調和装置及びガスヒートポンプ式空気調和装置の起動方法 | |
JP2000146328A (ja) | 冷凍空調装置 | |
EP2581689A1 (en) | Engine-driven hot water supply circuit, and engine-driven hot water supply system using same | |
JP4622296B2 (ja) | 複合動力源ヒートポンプ式空調装置 | |
JP4898025B2 (ja) | マルチ型ガスヒートポンプ式空気調和装置 | |
JP4556469B2 (ja) | 内燃機関駆動ヒートポンプ式空調装置 | |
JP2021021509A (ja) | 空気調和装置 | |
JP2017150689A (ja) | 空気調和装置 | |
JP2007127009A (ja) | ガスエンジン駆動式空気調和機及びその制御装置並びに制御方法 | |
JP2006234321A (ja) | 室外ユニットおよび空気調和装置 | |
KR102042238B1 (ko) | 가스 히트펌프 시스템 | |
KR102004480B1 (ko) | 가스 히트펌프 시스템 | |
JP4585422B2 (ja) | ガスヒートポンプ式空気調和装置 | |
KR102048737B1 (ko) | 가스 히트펌프 시스템 | |
JP3617742B2 (ja) | スクロールコンプレッサ及び空調装置 | |
KR102216716B1 (ko) | 가스 히트펌프 시스템 | |
JP4006390B2 (ja) | 空調装置 | |
JP2006234317A (ja) | 空気調和装置 | |
JP7262175B2 (ja) | ヒ-トポンプ装置 | |
JP4167856B2 (ja) | 吸収冷温水機 | |
JP2009236398A (ja) | 空気調和装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20090106 |