JP2007125779A - インクジェットヘッド及びインクジェットプリンタ - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明はインク滴を記録媒体に吐出して印字を行うインクジェットヘッド及びインクジェットプリンタに関し、特に画像形成に寄与しないインクミストを効率よく除去すると共に、冷却効率がよく、インクに含まれる不揮発成分を放熱板に残留させることのないインクジェットヘッド及びインクジェットプリンタを提供するものである。
【解決手段】 記録媒体8にインク滴を吐出する複数のノズルと放熱板11とを有するインクジェットヘッドであり、放熱板11内にはノズルから吐出した微小液滴28で構成されるインクミストを遠心分離により除去する微小液滴捕獲機構22が形成され、除去した微小液滴28をアクチュエータ等で発生した熱の放熱に効率よく利用すると共に、負圧によって放熱板11に残る微小液滴28の不揮発成分を廃液タンクに回収する構成である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、インク滴を記録媒体に吐出して印字を行うインクジェットヘッド及びそれを用いたインクジェットプリンタに関する。
インクジェットヘッドを有するプリンタ装置は、例えば一定速度で搬送される記録媒体にインク滴を吐出し、記録媒体に印字を行っている。このようなプリンタ装置において、インク吐出時には画像形成を担うメインのインク滴以外に、画像形成には寄与せず、周囲の気流により流され易い微小液滴が発生する。この微小液滴の集合体であるインクミストは非常に軽く、空気抵抗により速やかに失速し、印字位置と異なる位置に着弾して画質の低下を引き起こす。
また、記録媒体に着弾する前に気流によって流され、プリンタ装置の内外を汚染する。特に、記録媒体の幅以上の記録領域を持つインクジェットヘッドを使用したラインプリンタにおいて、記録媒体を高速搬送すると、記録媒体の搬送に伴う気流が発生し、更に記録媒体とインクジェットヘッドの衝突を避けるためにシリアルプリンタに比べてインクジェットヘッドと記録媒体との間隔が大きくなっている。このため、インクミストが気流に流され易く、インクミストによる汚染が問題となる。
一方、インクジェットヘッドは高周波で駆動するため、駆動回路やアクチュエータが随時発熱する。インクジェットヘッドの正常な動作を保つためには、この熱を排除しなければならない。
特許文献1には、上記2つの問題を解決する発明が開示されている。すなわち、ファンによってインクミストを含む空気を吸引し、この空気の流れを電子部品から発する熱を冷却する放熱板に吹き付け、気流と共に微小液滴の気化熱を利用して冷却させるものである。
特開2000−211163
しかしながら、上記特許文献1に記載の発明では、放熱板に付着せずに気流と共に排気されるインクミストが少なからず存在する。すなわち、気流の流れが放熱板の配設方向と平行であるため、インクミストが放熱板に充分あたらず、放熱板を充分冷却できない。また、放熱板に付着した微小液滴が気化した後、インクに含まれる不揮発成分が残留する。このため、冷却効率も低下する。
そこで、本発明は画像形成に寄与しないインクミストを効率よく除去すると共に、冷却効率がよく、インクに含まれる不揮発成分を放熱板に残留させることのないインクジェットヘッド及びインクジェットプリンタを提供するものである。
上記課題は本発明によれば、少なくとも記録媒体にインク滴を吐出する複数のノズルと、放熱機構を有するインクジェットヘッドにおいて、前記放熱機構は、前記インク滴の吐出時に発生するインクの微小液滴からなるインクミストを吸引し、該インクミストが衝突する内壁を有する吸引経路と、該吸引経路に前記インクミストを吸引するための負圧を発生する負圧発生装置と、前記吸引経路の内壁に前記インクミストを衝突させ、前記微小液滴を捕獲する微小液滴捕獲機構とを備えるインクジェットヘッド及びインクジェットプリンタを提供することによって達成できる。
発明によれば、インク滴吐出時に発生するインクミストを粗大なインク滴塊として放熱板の内壁に付着させるので、インクミストを構成する微小液滴を効率的に気化させることができ、放熱板の冷却を効率よく行うことができる。
また、フィルタによって微小液滴を吸収、分離し、放熱板の内壁を流すことにより、放熱板の冷却を省スペースで実現することができる。
また、放熱板内でインクミストを気化させた後、残留する不揮発成分を放熱板から効率よく排除できるため、放熱板のメンテナンスを改善することができる。
さらに、インクミストを効率よく排除できるので、記録媒体にインクミストが付着することによる画質の劣化や、インクミストによるインクジェットプリンタ内外の汚染を防止することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
図2は本実施形態のインクジェットヘッドを搭載したインクジェットプリンタの要部を説明する斜視図である。同図において、インクジェットプリンタ1はインクジェットヘッド2、及び記録媒体搬送装置3で構成されている。インクジェットヘッド2には、インクを吐出する複数のノズルを含むアクチュエータ4、及びアクチュエータ4を駆動する駆動回路5が設けられている。
アクチュエータ4には多数の圧力室と圧電素子が設けられ、各圧力室にはそれぞれ1つずつのノズル9が形成されている。アクチュエータ4には、アクチュエータ4の圧力室に外部からインクを供給するチューブ6が接続されている。また、アクチュエータ4は、駆動回路5とケーブル7を介して電気的に接続されている。
記録媒体8は記録媒体搬送装置3上に電気的に、或いは記録媒体搬送装置3に発生させた負圧により吸着している。また、ノズル9と記録媒体8及び記録媒体搬送装置3は後述する所定の隙間を形成して配設されている。
外部から画像データなどのデータを元にしたインク吐出情報が外部ケーブル10を介して駆動回路5に入力すると、駆動回路5は駆動信号をアクチュエータ4に出力し、アクチュエータ4内の圧電素子を変形させる。圧電素子変形時の圧力室内の圧力変化によってノズル9よりインクが吐出される。また、同時に記録媒体搬送装置3により記録媒体8がノズル9のアレイ方向と直行する方向に搬送されることで記録媒体8上に画像形成が行われる。
この時、画像は1パス、すなわち一度の記録媒体8の走査で形成される。このため、印字動作中の記録媒体搬送装置3による媒体搬送方向は一方に固定されることになり、その結果、印字動作に伴う媒体搬送方向の気流が印字動作中常に発生する。
一方、放熱板11は、上記アクチュエータ4及び駆動回路5の放熱機構であり、インクジェットヘッド2に取り付けられている。放熱板11の材質はインクとの反応性が低く、アルミニウム、銅などの熱伝導性の高い金属、又はそれらを使用した合金、又は伝熱性の高いセラミックスなどが好ましい。また、放熱板11は、例えばビスや接着剤等により、アクチュエータ4及び駆動回路5に密着して取り付けられている。
図3は、上記放熱板11、及び放熱板11が取り付けられたインクジェットヘッド2を下方から見た図である。同図に示すように、放熱板11はインクジェットヘッド2(アクチュエータ4)に対して相対的に媒体搬送方向下流側に位置し、放熱板11の底面11aはノズル9が形成されたノズル面2aに対して媒体搬送方向下流側に位置する。
また、放熱板11の底面11aには直径1mm程度の円形のインクミスト吸引口(以下、単に吸引口で示す)14がノズル9のアレイ方向に中心間隔2mm程度でノズル9の並び幅程度に渡って平行に配設されている。
図4は放熱板11と廃液タンク17との接続関係を説明する図であり、放熱板11の上部に設けられた排気口15はチューブ16を介して廃液タンク17に接続されている。廃液タンク17は大気開放弁17aを有し、更に負圧発生装置17bに接続されている。インクミスト吸引時には廃液タンク17の大気開放弁17aが封鎖され、負圧発生装置17bが作動することによってインクミストが吸引される。このインクミストの吸引動作は、印字動作中常時行われる。尚、負圧発生装置17bは、ファンやポンプなど、充分な負圧を継続的に発生させられる装置であれば適用することができる。
次に、図1、図5乃至図9を使用して放熱板11の内部構成について説明する。
先ず、図5及び図6は放熱板11の内部構成を説明するため、放熱板11を各方向に切断した場合の断面方向を示す。例えば、図5に示す断面Cは吸引口14の列を通る垂直面で切断した場合であり、図7はその断面図である。また、図5に示す断面Dは上記断面Cに垂直であり、後述する微小液滴捕獲機構の中心を通る垂直面で切断した場合であり、図1はその断面図である。一方、図6に示す断面Eは後述する合流路を通る水平面で切断した場合であり、図8はその断面図である。また、図6に示す断面Fはアクチュエータ4を通る水平面で切断した場合であり、図9はその断面図である。以下、放熱板11の内部構成を具体的に説明する。
先ず、図1及び図7に示すように、スリット18は各吸引口14から鉛直上方向に駆動回路5を超える高さまで延びており、各スリット18はその上部において一本の合流路19と繋がっている。また、合流路19の中心は微小液滴捕獲機構入口20の通路と連通している。微小液滴捕獲機構入口20は、図7に示すように流路断面が円形であり、その断面積は例えば上記スリット18の一本の断面積に等しい。また、図8に示すように、微小液滴捕獲機構入口20は合流路19の中心から円形であるチャンバー21の水平断面に接する方向へ向かう直線上の通路である。
微小液滴捕獲機構22は、図1及び図8に示すように、水平断面が円形の空間である略円錐台形状のチャンバー21と、チャンバー21の中心軸に沿って微小液滴捕獲機構22の底面の1mm手前まで挿入された吸引経路である水平断面が円形のストロー状流路23とからなる。尚、ストロー状流路23は前述の排気口15まで延びている。
次に、印字処理中におけるインクミストの吸引、及び放熱板11の冷却動作を説明する。
先ず、インク吐出情報に基づいて駆動回路5が働き、アクチュエータ4を駆動してノズル9から記録媒体8に対してインクを吐出する。この時、図1に示すように、画像形成の大部分を担う10〜40pl程度のインク滴(メインインク滴)27と共に、1pl程度の微小なインクである微小液滴28もノズルから吐出する。また、印字動作の開始と共に、負圧発生装置17bが駆動し、負圧がチューブ16を介して放熱板11内に発生し、吸引口14周辺の空気を吸引する。
上記1pl程度の微小なインクである微小液滴28は、非常に小さく、記録媒体8の表面に着弾する前に速やかに失速する。また、前述のように記録媒体8の搬送に伴う気流によって記録媒体8の表面付近には、記録媒体8の搬送方向に気流の流れが生じており、微小液滴28は記録媒体8の搬送方向下流側に位置する放熱板11の方向に流される。ここで、アクチュエータ4の下端と記録媒体8は、例えば図1に示しように1,5mm程度の隙間を有し、アクチュエータ4の下端と吸引口14は例えば0,5mm程度の隙間を有している(但し、微小液滴28の流れの説明を優先させるため、両長さは実際の長さに対応するものではない)。したがって、微小液滴28は狭い隙間を流され、吸引口14より放熱板11内へ効率的に吸引される。
上記のようにして、各吸引口14より吸引されたインクミストはスリット18を通過し、合流路19で合流し、微小液滴捕獲機構入口20を通って微小液滴捕獲機構22内に流れ込む。具体的には、図1及び図8に示すように、微小液滴捕獲機構入口20よりチャンバー21の断面の略接線方向に流入し、チャンバー21の周囲を螺旋状に回転しながら微小液滴捕獲機構22の底部に至り、その後ストロー状流路23を通って排気口15より排出される。
この間、微小液滴28は、チャンバー21内を螺旋状に回る流路S0を通過する過程で、遠心力によって微小液滴捕獲機構22の側壁に押しつけられる。そして、微小液滴28と空気は遠心分離され、遠心分離されて側壁に付着した微小液滴28はそれぞれくっつきあって粗大なインク滴塊30となる。インク滴塊30は放熱板11に接触しているため、熱伝導により速やかに熱交換が行われ、インク滴塊30に含まれる水等の揮発成分は速やかに蒸発し、その際の気化熱によって放熱板11が冷却される。
また、残留したインク滴塊30の不揮発成分は、例えば1μm程度或いはそれ以上の粗大な塊となり、微小液滴捕獲機構22の底部に溜まる。その後、微小液滴捕獲機構22の底部より、例えば高さ1mmまで不揮発成分の塊が蓄積すると、その上面がストロー状流路23の下端に達し、ストロー状流路23より速やかに吸い上げられ、廃液タンク17に送られる。
上記印字処理中、アクチュエータ4及び駆動回路5の熱源で発生した熱は、放熱板11によって放熱される。すなわち、図9に示すように、上記熱源で発生した熱は熱流方向S1に沿って微小液滴捕獲機構22の内壁に伝達され、インク滴塊30の気化熱により放熱される。本例では、熱源と微小液滴捕獲機構22の距離が短く、その間の熱伝導性も高いため、熱源で発生した熱は速やかに微小液滴捕獲機構22の内壁に伝達される。
また、熱源において熱が発生する間(アクチュエータ4が駆動し、インク滴が吐出されている間)、常に微小液滴28が発生して、気化熱による冷却が行われる。したがって、アクチュエータ4及び駆動回路5の駆動による熱の発生と、当該熱の冷却が同時に行われ、効率的である。
また、本実施の形態はその構造上、フィルタ等の圧力損失を発生させる部材を含まないため、負圧発生装置17bの出力を低く抑えることができる。また、遠心分離によって微小液滴28を捕獲して側壁に満遍なくインク滴塊30を形成でき、微小液滴28の捕獲効率が高く、放熱板11とインク滴塊30及び空気との接触面積が広くなり、気化効率が高い。
さらに、揮発性成分の気化後に残留する不揮発成分の除去も効率よく行われ、放熱板11のメンテナンスを特別に行うことなく、長期間使用できる。
尚、本実施の形態においては、チャンバー21の空間形状として、略円錐台形としたが、他の円筒形状や、6角柱状等他の形状でも適用できる。また、断面が円または略円形の場合、チャンバー21の空間内で空気が螺旋状に流れ微小液滴28の捕獲効率が高く好適である。
また、本実施の形態において、ストロー状流路23をすり鉢状のチャンバー21の軸部に形成したが、必ずしも当該形状である必要はなく、例えば図10に示すように、ストロー状流路23に代えて、同じ外形を有する円柱状部材を挿入し、ストロー状流路31を形成してもよい。
また、本実施の形態において、ストロー状流路23をすり鉢状のチャンバー21の軸部に形成した。しかし、微小液滴捕獲機構入口20よりチャンバー21の断面の略接線方向に流入させる様に構成した為、チャンバー21の空間内で空気が螺旋状に流れやすいので、必ずしもストロー状流路23は必要では無い。
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。尚、第2の実施形態の説明においては、第1の実施形態と共通する構成要素には同じ符号を付し、第1の実施形態と共通の作用、又は効果においてはその説明を省略する。
図11乃至図13は本実施の形態における放熱板の内部構成を示す図であり、図11は前述の図7対応し、断面Cにおける断面図であり、図12は前述の図1に対応し、断面Dにおける断面図であり、図13は前述の図8に対応し、断面Eにおける断面図である。また、図14は上記図12に対応する断面斜視図である。
本例においては、微小液滴捕獲機構37のチャンバー40は略四角柱形状であり、ストロー状流路41はチャンバー40の側壁内部に形成されている。また、合流路42から微小液滴捕獲機構37に至る微小液滴捕獲機構入口43は合流路42の略全幅に亘って開口されている。また、微小液滴捕獲機構入口43から入口直下に亘ってフィルタ44が配設されている。
フィルタ44は六面体形状であり、各面は長方形もしくは台形である。フィルタ44の上面部、及び微小液滴捕獲機構入口43直下の部分とこれに隣接する側面部はチャンバー40の内壁と接触している。微小液滴捕獲機構入口43と接触している側のフィルタ44の面は、その面の逆側のフィルタ面よりも長い。すなわち、チャンバー40の媒体搬送方向上流側側壁39に接触しているフィルタ面の下端46は、媒体搬送方向下流側のフィルタ面の下端47より低い位置にある。
尚、フィルタ44の形状はこれに限定するものではなく、微小液滴捕獲機構入口43を覆うことができ、かつフィルタ44の下端が側壁39に接触する構成であればよい。
前述の実施の形態と同様、負圧発生装置17bが発生させた負圧によって、各吸引口14より吸引されたインクミスト28はスリット18を通過した後、合流路42で合流し、微小液滴捕獲機構入口43を通って微小液滴捕獲機構37に流れ込む。そして、先ずインクミストはフィルタ44の上部に流入する。この時、インクミストを構成する微小液滴28がフィルタ44に吸収され、微小液滴28が除かれた空気だけが流路S0に沿って流れ、ストロー状流路41を通って排気口15より排気される。
一方、フィルタ44の上部に吸収されたインクは、重力によって徐々にフィルタ44内部を降下し、フィルタ44の下端に達する。フィルタ44内に保持できなくなったインクは、フィルタ44の下端46から流れ出す。この時、フィルタ44の下端46でチャンバー40の媒体搬送方向上流側の側壁39に接触しているフィルタ44の面が最も低い位置にあり、インク滴が他方の下端47よりチャンバー40の底部へ直接滴下することはない。
したがって、フィルタ44から流れ出したインクはインク滴塊48となり、微小液滴捕獲機構37の側壁39に沿って流れ落ち、微小液滴捕獲機構37の底部に至る。この間、インク滴塊48の揮発成分の気化熱によって放熱板は冷却される。すなわち、印字処理中、アクチュエータ4及び駆動回路5の熱源で発生した熱は、放熱板によって放熱される。具体的には、上記熱源で発生した熱は熱流方向に沿って微小液滴捕獲機構37の内壁に伝達され、インク滴塊48の気化熱により放熱される。
本例においても、熱源と微小液滴捕獲機構37の距離は短く、その間の熱伝導性も高いため、熱源で発生した熱は速やかに微小液滴捕獲機構37の内壁に伝達され、加熱した放熱板は気化熱による冷却される。
また、第2の実施形態によれば、前述の第1の実施形態に対して、構造上広い空間を要しないため、微小液滴捕獲機構を省スペースで実現できる。
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。なお、第3の実施形態の説明においては、第1、第2の実施形態と共通する構成要素には同じ符号を付し、第1、第2の実施形態と共通の作用、又は効果においてはその説明を省略する。
図15は本発明の第3の実施の形態を説明する図であり、前述の図1及び図12に対応し、断面Dにおける断面図である。同図に示すように、微小液滴捕獲機構49の媒体搬送方向上流側の側壁50と媒体搬送方向下流側の側壁51から、水平よりやや下向きに数度傾斜した仕切り52が交互に4枚ずつ、放熱板と一体形成されている。尚、仕切り52により形成されたジグザク流路は、本実施の形態においては媒体搬送方向に垂直な方向に配列しているが、この方向に限定されるものでなく、例えばノズル9のアレイ方向に流路が配列されるように仕切りを形成してもよい。
この仕切り52により、流線S0は蛇行したものとなる。したがって、微小液滴捕獲機構入口53に流入したインクミストは、約180度の折り返しを8回経てストロー状流路55に到達する。微小液滴28に働く慣性は、空気の構成分子に働く慣性と比べて非常に大きいため、各屈曲部において空気の流れに追従しきれずに微小液滴捕獲機構49の側壁に衝突し、そのまま付着する。即ち、各屈曲部において微小液滴28が慣性分離され、インク滴塊54が微小液滴捕獲機構49の側壁50及び51に形成される。
インク滴塊54は、インク滴塊54に含まれる揮発成分の気化によって放熱板を冷却しつつ、重力によって微小液滴捕獲機構49の内壁および仕切り52に沿って微小液滴捕獲機構49の底部まで流下する。
したがって、第3の実施の形態においては、インク滴塊54が形成される位置からストロー状流路55までの距離が他の実施形態より長く、インク滴塊54を晒す時間が長いため、揮発性の低いインクを用いる場合に適している。
尚、上記第1乃至第3の実施形態の説明において、スリット18の下面は記録媒体8に対して並行に形成されていたが、例えば図16に示すように所定の角度を有する形状としてもよい。このように構成することにより、記録媒体8の詰まりを防止し、かつインクミストの実質的な吸い込み面積を広くすることができる。
また、スリット18の吸引口を細長の溝で形成し、放熱板11内で上記実施の形態で説明したように各別の流路としてもよい。このように構成することにより、スリット18の吸引口は広くなり、インクミストの吸引効率を高くすると共に、熱伝導率を低下させることのないインクジェットヘッド及びこれを用いたインクジェットプリンタを提供できる。
断面Dを示す断面図であり、本発明の要部を説明する図である。 インクジェットプリンタの要部斜視図である。 放熱板が取り付けられたインクジェットヘッドを下方から見た図である。 インクジェットヘッドと廃液タンクとの接続関係を説明する図である。 放熱板の断面位置を説明する図である。 放熱板の断面位置を説明する図である。 図5の断面Cを示す断面図である。 図6の断面Eを示す断面図である。 図6の断面Fを示す断面図である。 第1の実施形態の変形例を示す放熱板の断面図である。 第2の実施形態における放熱板の断面Cを示す断面図である。 第2の実施形態における放熱板の断面Dを示す断面図である。 第2の実施形態における放熱板の断面Eを示す断面図である。 図12に対応する放熱板の断面を示す斜視図である。 第3の実施の形態を説明する放熱板の断面図である。 インクミストの吸引効率を向上させる構成を説明する図である
符号の説明
1・・・インクジェットプリンタ
2・・・インクジェットヘッド
3・・・記録媒体搬送装置
4・・・アクチュエータ
5・・・駆動回路
6・・・チューブ
7・・・ケーブル
7a・・大気開放弁
7b・・負圧発生装置
8・・・記録媒体
9・・・ノズル
10・・外部ケーブル
11・・放熱板
14・・吸引口
15・・排気口
16・・チューブ
17・・廃液タンク
17a・・大気開放弁
17b・・負圧発生装置
18・・スリット
19・・合流路
20・・微小液滴捕獲機構入口
21・・チャンバー
22・・微小液滴捕獲機構
23・・ストロー状流路
28・・微小液滴
30・・インク滴塊
37・・微小液滴捕獲機構
40・・チャンバー
41・・ストロー状流路
42・・合流路
43・・微小液滴捕獲機構入口
44・・フィルタ
46、47・・下端
48・・インク滴塊
49・・微小液滴捕獲機構
50、51・・側壁
52・・仕切り
53・・微小液滴捕獲機構入口
54・・インク滴塊
55・・ストロー状流路

Claims (12)

  1. 少なくとも記録媒体にインク滴を吐出する複数のノズルと、放熱機構を有するインクジェットヘッドにおいて、
    前記放熱機構は、前記インク滴の吐出時に発生するインクの微小液滴からなるインクミストを吸引し、該インクミストが衝突する内壁を有する吸引経路と、
    該吸引経路に前記インクミストを吸引するための負圧を発生する負圧発生装置と、
    前記吸引経路の前記内壁に前記インクミストを衝突させ、前記微小液滴を捕獲する微小液滴捕獲機構と、
    を備えることを特徴とするインクジェットヘッド。
  2. 前記放熱機構は放熱板を有し、前記放熱板の内部に形成された内壁に付着した微小液滴の気化熱によって前記放熱板を冷却することを特徴とする請求項1記載のインクジェットヘッド。
  3. 前記微小液滴捕獲機構は遠心分離を使用して前記微小液滴を捕獲することを特徴とする請求項1、又は2記載のインクジェットヘッド。
  4. 前記微小液滴捕獲機構は略円形断面を有する空間を有し、
    前記インクミストは前記空間の接線方向から前記空間に流入し、前記インクミストが前記空間内を螺旋状に回る過程で、遠心力によって前記微小液滴を前記内壁に衝突させ、前記微小液滴を捕獲することを特徴とする請求項3記載のインクジェットヘッド。
  5. 前記微小液滴捕獲機構は慣性分離を使用して前記微小液滴を捕獲することを特徴とする請求項1、又は2記載のインクジェットヘッド。
  6. 前記微小液滴捕獲機構は、屈曲した流路の折り返し部を有し、
    前記インクミストが前記折り返し部を通過する際、前記微小液滴を慣性力によって前記内壁に衝突させ、前記微小液滴を捕獲することを特徴とする請求項5記載のインクジェットヘッド。
  7. 少なくとも記録媒体にインク滴を吐出する複数のノズルと、放熱機構を有するインクジェットヘッドにおいて、
    前記放熱機構は、前記インク滴の吐出時に発生するインクの微小液滴からなるインクミストを吸引し、該インクミストが流入するフィルタを有する吸引経路と、
    該吸引経路に前記インクミストを吸引するための負圧を発生する負圧発生装置と、
    前記フィルタに前記インクミストを流入させ、前記微小液滴を捕獲する微小液滴捕獲機構と、
    を備えることを特徴とするインクジェットヘッド。
  8. 前記放熱機構は放熱板を有し、前記放熱板の内部に配置された前記フィルタに吸収された微小液滴を前記放熱板の内部に形成された内壁に沿って流し、前記微小液滴の気化熱によって前記放熱板を冷却することを特徴とする請求項7記載のインクジェットヘッド。
  9. 前記微小液滴捕獲機構によって捕獲された前記微小液滴に含まれる不揮発成分を前記吸引経路経由で前記負圧発生装置によって吸引することを特徴とする請求項1、2、7、又は8に記載のインクジェットヘッド。
  10. 請求項1乃至9のいずれかに記載のインクジェットヘッドを搭載することを特徴とするインクジェットプリンタ。
  11. 前記記録媒体を所定方向のみに搬送するラインプリンタであって、前記放熱機構が前記インクジェットヘッドの前記記録媒体の搬送方向下流側に隣接していることを特徴とする請求項10記載のインクジェットプリンタ。
  12. 前記記録媒体を所定方向のみに搬送するラインプリンタであって、前記放熱機構の下端が前記インクジェットヘッドの下端と画像形成時の前記記録媒体との間に位置することを特徴とする請求項10記載のインクジェットプリンタ。
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