JP2007124921A - 製茶揉乾ライン並びにその運転制御方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】粗揉工程を担う複数の揉乾機から成る一連の製茶ラインにおいて、前記単位ごとの揉乾機は、連続的に供給される蒸熱された茶葉Aを揉乾胴2内に受け入れ、この揉乾胴2内において回転駆動される葉ざらい6と揉手7とのいずれか一方または双方を具えた流動式の茶葉Aの揉乾機であり、前記揉乾胴2内は、複数の揉乾室Rに区分される。更に揉乾胴2始端と終端の茶葉Aの投入口27及び排出口22は、揉乾胴2の側板2aに設けられる。またその設置高さは回転主軸5よりもやや高い高さ位置に設けられ、各揉乾機の排出口22から次の揉乾機の投入口27までほぼ水平に搬送されることを特徴とする。
【選択図】図5
Description
図10(a)に示すものは、回分葉打機90、ワイド粗揉機91、粗揉機92(2基)の順に粗揉工程が行われるラインを示すものである。上記揉乾機はそれぞれ回分式で揉乾が行われる。また図10(b)に示すものは、流動葉打機93、粗揉機92(2基)の順に粗揉工程が行われるラインを示すものである。また先願としては、例えば特許文献1の図1に製茶ラインが記載されている。
すなわち請求項1記載の製茶揉乾ラインによれば、揉乾機への茶葉の投入、取出を揉乾胴の側面投入、取出方式を採用したことにより、背の高い垂直バケットコンベヤや、高い位置の投入コンベヤ等を必要としなくなり、清掃がしやすく、水洗い可能な製茶ラインとなる。
(1)運転準備状態
流動式葉打機1の運転状態として、茶葉Aの処理容量(揉乾胴2の大きさ)でも異なるが、第一揉乾室R1の第一回転主軸5Aの回転数は、一例として35〜42rpmで運転され、第二揉乾室R2の第二回転主軸5Bの回転数は、これより7〜20%程度少ない回転数に設定される。更に具体例を挙げると、一番茶では例えば第一回転主軸5Aが41rpm、第二回転主軸5Bが37rpmに設定され、夏茶では例えば第一回転主軸5Aが38rpm、第二回転主軸5Bが35rpmに設定される。
次に茶葉Aの揉乾態様を説明すると、蒸機により蒸されて多量の水分を含んだ茶葉Aが投入口27より第一揉乾室R1内に投入されると、葉ざらい6により茶葉Aの塊が解きほぐされながら、拡散され、熱風にさらされることにより乾燥がなされる。茶葉Aは第二揉乾室R2へ少しずつ移動し、第一揉乾室R1終端まで移動した茶葉Aは、葉ざらい6によりかき上げられた際に開放した流量制御中間バルブ30の隙間から第二揉乾室R2へ少量ずつ移転する。なお第一揉乾室R1において蒸機により蒸熱された茶葉Aは、水分値が約50%減少される。
第二揉乾室R2では、前記葉ざらい6による茶葉Aの拡散乾燥のほか、揉手7による茶葉Aの揉み込みがなされる。また第二揉乾室R2の終端の排出口22付近にきた茶葉Aの一部は、葉ざらい6によりかき上げられた際に水分計測装置8の茶葉収容部80内にサンプリングされる。サンプリングされた茶葉Aは、水分計により含有水分値が計測された後、戻しシリンダ81の戻し板により揉乾胴2内へ返却される。また所定の揉乾がなされた茶葉Aは排出口22より排出され、粗揉機へ移送するための搬送機上に茶葉Aは投下される。
流量制御中間バルブ30は、〔表3〕に示されるように第一回転主軸駆動モータM1及び第二回転主軸駆動モータM2の負荷電流の検出値、すなわち第一揉乾室R1及び第二揉乾室R2の茶葉Aの滞留量によって、開放量が制御される。なお流量制御中間バルブ30の開放度が大きくなれば、それに比例して茶葉Aの第一揉乾室R1から第二揉乾室R2へ移転する量が多くなる。
排出バルブ23は、第一揉乾室R1及び第二揉乾室R2の茶葉滞留量とともに、水分計測装置8により計測された茶葉水分値に基づき制御される。〔表3〕は、水分値を考慮しない場合の排出バルブ23の開放度を示す。従って計測された水分値によって排出バルブ23は〔表3〕とは逆の制御がなされることもある。
〔表3〕について説明すると、第一揉乾室R1の茶葉滞留量と第二揉乾室R2の滞留量が少ないときには、流量制御中間バルブ30の開放度は小さく開放するように制御される。更に第一揉乾室R1の茶葉滞留量が少なく、第二揉乾室R2の滞留量が多い場合には、流量制御中間バルブ30の開放度は大きく開放するように制御される。また第一揉乾室R1の茶葉滞留量が多く、第二揉乾室R2の滞留量が少ない場合には、流量制御中間バルブ30の開放度は小さく開放するように制御される。また第一揉乾室R1の茶葉滞留量と第二揉乾室R2の滞留量がともに多いときには、流量制御中間バルブ30の開放度は大きく開放するように制御される。
製茶揉乾ラインLは、図5に示されるものであり、従来の葉打機から粗揉機までのおおよその粗揉工程を担う製茶ラインである。製茶揉乾ラインLは、第一流動式揉乾機10と、第一取出振動コンベヤ12と、第二流動式揉乾機11と、第二取出振動コンベヤ13とを具えて成る。
前記流動式葉打機1は、第一流動式揉乾機10に適用するものであり、製茶揉乾ラインL用に茶葉Aの排出構造を改良して適用している。改良点の特徴は、茶葉Aの取り出しのための排出バルブ23の高さ位置を第二回転主軸5Bのやや上方に設置していることでである。また第二流動式揉乾機11は、前記第一流動式揉乾機10とほぼ同じ構成をするものであるが、第一揉乾室R1には、葉ざらい6のほか揉手7を具えており、粗揉機としての役割を果たすものである。なお水分計測装置8は、本実施例1では一例として第一流動式揉乾機10及び第二流動式揉乾機11の前管理扉26の投入口27寄りと、排出口22寄りに設けるが、その他、例えば第一流動式揉乾機10の前管理扉26の投入口27寄りと第二流動式揉乾機11の前管理扉26の排出口22寄りに、それぞれ一基ずつ設けるようにしてもよい。
また揉乾胴2先端の茶葉Aの投入口27並びに揉乾胴2後端の茶葉Aの排出口22及びこれに具えられる排出バルブ23は、図5に示すように揉乾胴2底部側ではなく、回転主軸5よりも上方の高さ位置に設けられている。
葉ざらい取付角度αは、15°の角度に設定されている。また第二回転主軸5Bの軸芯可変機構があり、葉ざらい隙間(葉ざらい6と揉底との距離)は前記第一揉乾室R1よりも更に広く設定される。そして回転主軸回転数は低く設定される(例えば32rpm)。また前管理扉26上方の上胴部の内壁面には、高い突出量hの葉打止め24が設けられている。また熱風量は多く、熱風導4からの風向きは図8(b)に示されるように揉底中央側に向けて送風される。また揉乾胴2先端の茶葉Aの投入口27、揉乾胴2後端の茶葉Aの排出口22及びこれに具えられる排出バルブ23は、図5に示すように揉乾胴2底部側ではなく、回転主軸5よりも上方の高さ位置に設けられている。
まず第一流動式揉乾機10の第一揉乾室R1では、揉み込みはなされず、葉打ちのみがなされ、第二揉乾室R2では、葉打ちに加え、弱い揉み込みがなされる。
揉乾胴2の終端でさらい上げられた茶葉Aは、排出口22から出て第一取出振動コンベヤ12上に落下する。茶葉Aはそのままほぼ水平に進み後流の第二流動式揉乾機11の投入口27から第二流動式揉乾機11の揉胴内に投入される。
2 揉乾胴
2a 側板
3 仕切壁
4 熱風導
5 回転主軸
5A 第一回転主軸
5B 第二回転主軸
6 葉ざらい
7 揉手
7a ヘラ
8 水分計測装置
10 第一流動式揉乾機
11 第二流動式揉乾機
12 第一取出振動コンベヤ
13 第二取出振動コンベヤ
14 より込み装置
14a ケーシング
14b スクリュー
14c 抵抗板
20 下胴部
21 ダク板
22 排出口
23 排出バルブ
23a 回動軸
24 葉打止め
25 上胴部
26 前管理扉
27 投入口
30 流量制御中間バルブ
30a 回動軸
31 ベアリング
32 ハウジング
80 茶葉収容部
81 戻しシリンダ
81a 戻し板
90 回分葉打機
91 ワイド粗揉機
92 粗揉機
93 (従来の)流動葉打機
94 振動コンベヤ
95 垂直バケットコンベヤ
96 ベルトコンベヤ
L 製茶揉乾ライン
A 茶葉
C 制御装置
H 熱風発生機
M1 第一回転主軸駆動モータ
M2 第二回転主軸駆動モータ
M3 中間バルブ駆動モータ
M4 排出バルブ駆動モータ
R 揉乾室
R1 第一揉乾室
R2 第二揉乾室
S1 第一電流検出器
S2 第二電流検出器
α 葉ざらい取付角度
h (葉打ち止めの)突出量
Claims (3)
- 蒸機と揉捻機との間に設けられる複数の揉乾機の一連の製茶ラインにおいて、
前記単位ごとの揉乾機は、連続的に供給される蒸熱された茶葉を揉乾胴内に受け入れ、この揉乾胴内において回転駆動される葉ざらいと揉手とのいずれか一方または双方を具えた流動式の茶葉の揉乾機であり、前記揉乾胴内は、複数の揉乾室に区分され、更に揉乾胴始端と終端の茶葉の投入口及び排出口は、揉乾胴の側板に設けられるものであり、その設置高さは回転主軸よりもやや高い高さ位置に設けられ、各揉乾機の排出口から次の揉乾機の投入口までほぼ水平に搬送されることを特徴とする製茶揉乾ライン。 - 前記葉ざらいまたは揉手を支持する回転主軸を各揉乾室毎に独立して具えるとともに、個別の駆動モータにより独立して駆動し、一方、前記各揉乾室の境界に開閉自在な流量制御中間バルブを設け、前記各揉乾室の茶葉の滞留量の検出値に基づき、前記流量制御中間バルブの開度を制御することを特徴とする請求項1記載の製茶揉乾ライン。
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