JP2007120646A - 制振装置およびそれを備えた露光装置 - Google Patents

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宏二 吉田
Takehiko Mayama
武彦 間山
Yukio Takabayashi
幸夫 高林
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Abstract

【課題】 露光装置において、各種構造体に励起する局所的固有振動は、装置性能の高度な要求に対し、無視できないレベルで発生することがある。複雑な構成となる露光装置では、構造体各部における固有の振動モードを、機械的に抑制することは難しい。このような構造体の共振を、効果的に抑制するアクティブ制振装置を実現する。
【解決手段】
除振台8上に搭載された2つの構造体1、2の位置、速度、加速度の内、少なくとも一つの物理量を検出し、一方の構造体と概略剛に結合された他方の構造体との間で作用するアクチュエータ4と、検出された物理量をもとにアクチュエータを駆動する補償演算器6によって、被制振対象物の固有振動を抑制する。
【選択図】図1

Description

本発明は、防振支持機構に支持され互いに名目上剛に結合された第1及び第2の構造物の少なくとも一方の局所的な固有振動をアクティブに制振する制振装置に関する。この制振装置は、特に、ICやLSI等の半導体チップ、液晶パネル、CCD、薄膜磁気ヘッド、マイクロマシン等の微小パターンを有するデバイスの製造に用いられる露光装置に好適に適用される。
半導体露光装置は、微細なパターンをウエハ上へ露光するため、照明系、レチクル原版、レンズ鏡筒、そしてウエハまでの一連の相対位置関係を厳しい精度で制御しなければならない。そのため、装置各部の振動を抑制するために、高度な制振、除振技術が適用されている。
そこで、半導体露光装置は、能動除振機構と高剛性の構造体を組み合わせることで、装置各部の振動を抑制している。また、高剛性に作られた構造体において発生する固有振動モードに対しては、マスダンパや、アクティブマスダンパ等の制振技術を施すことで振動を抑制することが可能である。これらの構造共振は、おおよその範囲においては設計段階で知ることができ、事前に対策を図ることが可能である。
半導体露光装置で用いられる能動除振機構では低剛性体によって、その露光装置を構成する構造体を床の振動から絶縁している。また、これらの構造体を搭載する除振台上の絶対加速度を補償演算し、除振機構へフィードバックすることにより、除振台上の構造体の絶対位置に対する振動の減衰を掛けることが可能となっている。
さらに、半導体露光装置では、多くの駆動機構を装置内部に搭載しているが、これらが駆動時に発生する駆動反力が時には装置性能へと大きく影響を及ぼしてしまう。従来、特に大きな駆動反力が発生するステージ系においては、ステージ駆動方向と逆方向に移動する質量体であるカウンタマスを設けることで、ステージ駆動反力を相殺し、振動の発生を防いでいる。
特開平11−189332号公報
しかし、上記のような振動対策を施したにも関わらず、各種構造体に励起される振動は、装置性能の高度な要求に対し、無視できないレベルで発生することがある。
複雑な構成となる露光装置では、各ユニットにおける固有の振動モードを、機械的に抑制することは難しい。また、構造体の剛性を上げることで制振を図る場合、重量増加の弊害が懸念される。また、高剛性に作られた構造体であっても、その一部ではローカルな振動モードを持ち、これを完全に抑制することは困難である。
さらに、上記のような振動問題について設計段階では把握することが難しく、実際に装置を組み立ててみて、初めてあらわになる現象もしばしばある。この振動成分は、その振幅が極少だとしても、振動する位置、周波数によっては、装置性能へ影響する可能性を持つ。このような場合、追加の振動対策や、状況によっては設計の見直し等が必要とならざるを得ない。
また、一度、設計が行なわれた装置に対して、対策装置を増設することを考えた場合、空間的な制約のなかで、他の機器に影響を極力与えずに装置性能を確保することが必要である。
固有振動モードを持つ構造体が比較的軽量である場合には、その振動を抑制するのに大きな力は必要とせず、対策は比較的容易である。しかし、被制振対象物の重量が大きい場合、先に述べたマスダンパ等による対策は、空間的制約の厳しい状況においては有用な手段といい難い。
装置内部で発生する外乱力としては、各種搬送機構、補正機構等によるものがある。
また、ステージ系においても、最近の装置ではカウンタマスにより駆動反力の大部分は吸収されるように構成され、装置への外乱は低く抑えられる。しかし、実装配線、配管の影響等により、カウンタマスで受けきれない力成分が構造体へと伝わることがある。また、加工精度からくる寸法誤差等による影響が、微小ながら想定外の外乱として構造体へ力を与える場合がある。これらの外乱力は、上述した構造共振を励起する可能性がある。
以上のように、除振台上に支えられた部分的共振を持つ構造体内では、ローカルに共振モードを持ってしまう。これに反して、高まる要求性能に伴い、装置内の振動も極めて低いレベルにまで抑制しなければならない。また、装置全体としての設計思想を実現するために、構造物の剛性を向上させること自体が難しくなる場合もある。
本発明は、このような剛を保つべき構造体に対して、効果的にその共振を抑制することが可能な制振装置(振動制御装置)、特に空間的、熱的問題等の制約の中でその性能を効果的に発揮する制振装置を提供することを課題とする。
本発明では、以上の課題を解決すべく以下に記す制振装置を開示する。
本発明が開示する制振装置は、概略(または名目上)剛である構造体の局所的な固有振動を検出し、検出信号に基づいた補償演算と、制振力を発生するアクチュエータにより、構造体の固有振動を抑制する。
構造体の振動検出手段として、加速度計、速度計、変位計の少なくともいずれかを一つを備える。
構造体へ制振力を与えるアクチュエータとして、リニアモータを備えてもよい。
前記制振装置における補償演算は、比例補償、積分補償、微分補償、位相補償の少なくともいずれか一つを備える。また、必要に応じて適切なフィルタ演算、ゲイン演算を備えてもよい。
前記振動検出手段の振動検出方向は前記固有振動と同方向となるように設置する。また、前記構造体における固有振動の腹にできるだけ近い位置に設置することが望ましい。
前記アクチュエータの駆動方向は、前記構造体の固有振動と同方向となるように設置する。また、前記アクチュエータは前記振動検出手段とできるだけ近い位置に配置することが望ましい。
前記構造体の具体例として、半導体露光装置における鏡筒を挙げる。鏡筒は、定盤上にフランジを介して搭載されるため、フランジを中心にしてチルト方向へと振動しやすい構造となる。そのため、鏡筒振動を効率よく検出、抑制することができる位置は、鏡筒フランジ面より極力離れた位置となり、例えばレチクルステージを搭載するレチクルステージ定盤付近にあたる。
本発明によれば、剛を保つべき構造体、特に複数の構造体を結合してなる構造体の共振を効果的に抑制することが可能となる。さらに、本発明で開示する制振装置の構成によれば、空間的、熱的問題等の制約の中でその性能を効果的に発揮することが可能である。
以下、本発明の実施例を図面を用いて説明する。
[実施例1]
図1は、本発明の一実施例に係る制振装置を半導体露光装置に適用した例を示す。
図1の露光装置は、構造物として、レチクルステージ定盤1、鏡筒2、鏡筒定盤3及び支持構造物10を備える。これらの構造物は、締結等により、名目上(概略)剛に結合されて1個の構造体を構成するとともに、除振マウント機構(防振支持機構)8によって床の振動から絶縁されている。前記構造体上で発生する外乱に対しては、前記構造体の振動を検出する振動検出手段(不図示)と、マウント機構8によって抑制することができる。このように、前記構造体の絶対振動を抑制することで、露光装置の光学計測系や鏡筒、レチクルステージ駆動へ与える外乱振動の影響を防止している。
前記構造体上には、搬送系駆動機構やレチクルステージなどを備えている。大きな駆動力が発生するレチクルステージは、カウンタマス機構を搭載することでその影響を抑制している。カウンタマスは、ステージの固定子に固定され、またエアベアリング等により支持されており、駆動方向における摩擦が極めて少ない構造となっている。カウンタマスを、レチクルステージの駆動方向と同一軸上反対方向へ、ステージ駆動に同期して駆動することにより、レチクルステージ駆動の反力を相殺することが可能となる。
図1では、マウント機構8によって防振支持された鏡筒定盤3上に、鏡筒2と、支持構造物10を介してレチクルステージ定盤1が搭載されている。つまり、鏡筒2とレチクルステージ定盤1は鏡筒定盤3という同一台上に搭載されている。
鏡筒2は鏡筒定盤3上にスペーサを介し締結されており、この点において片持ち支持構造となっている。これらマウント機構8上に搭載される各構造物は、締結等により、それぞれ概略剛に結合されている。
実施例1では、前記構造体に搭載されている鏡筒2の局所的な振動に係る物理量を検出する手段(振動検出手段)を適用する。振動検出手段としては、加速度計、速度計、または変位計を用いることができる。なお、振動検出手段は、被制振対象物の固有振動周波数を検出可能な検出有効帯域、及び分解能を有する。
図1は、振動検出手段として鏡筒2の加速度を検出する加速度計5を適用した例を示す。加速度計5は、サーボ型加速度計、圧電型加速度計を適用することができる。前記加速度計設置箇所の熱による影響を抑制したい場合には、圧電型を適用することが望ましい。
加速度計5は、鏡筒2の振動を検出しやすい位置に設置される。
鏡筒2は、鏡筒定盤3上の支持点を中心にしてチルト方向に振動する。つまり、鏡筒2の支持点からできるだけ離れた位置に、鏡筒2のチルト振動における接線方向の振動を検出できる方向に設置する。図1に示す露光装置の構造では、加速度計5はレチクルステージ定盤1にできるだけ近い位置に設置することで、鏡筒2の振動を効率よく検出することができる。
前記加速度計5によって検出される鏡筒振動情報を基に、補償演算を行い、鏡筒2へ直接力を印加することにより鏡筒振動を抑制することができる。
鏡筒2へ制振力を与えるアクチュエータ4としては、リニアモータ等の非接触の電磁アクチュエータを用いることができる。アクチュエータ4は、推力発生方向を鏡筒チルト振動の接線方向と同一軸上とし、加速度計5とできるだけ近い位置に設置する。
図2は、図1における制振装置部分の詳細を示す。
図2において、アクチュエータ4の固定子42をレチクルステージ定盤1に設置し、レチクルステージ定盤1と鏡筒2との間で力を発生させる。被制振対象物である鏡筒2に対して、レチクルステージ定盤1の質量が比較的重ければ、アクチュエータ4の駆動反力によってレチクルステージ定盤1が大きく変位することはない。また、アクチュエータ4にリニアモータを使用した場合、レチクルステージ定盤1と鏡筒2とは非接触であるのでレチクルステージ定盤1からの振動が鏡筒2へ影響することはほとんどない。リニアモータの磁気ダンパ力は発生してしまうが、推力定数の小さなものを選定すれば、この影響は無視することができる。このアクチュエータ4の駆動反力の影響や、レチクルステージ定盤1から鏡筒2への振動伝達の影響が懸念される場合には、アクチュエータ4の固定子42を、構造体1,2,3,10とは別に防振支持された構造体から支持してもよい。なお、アクチュエータ4は、被制振対象物の固有振動を抑制可能な制御帯域を有する。さらに、アクチュエータにリニアモータを使用した場合、コイルに発生する誘導起電力を基にして鏡筒の振動制御をしてもよい。すなわち、リニアモータのコイルを振動検出手段のセンサ部として用いることができる。
構造体1,2,3,10に搭載される多くの計測系、駆動系、光学系は構造体の物体温度、及び空間温度に対して敏感に影響を受けるため、実施例1ではこれらの温度を一定に制御している。また、アクチュエータ4や加速度計5を鏡筒へ設置することによる、鏡筒とその周りの空間温度の変化を抑制している。図2に示す実施例1の詳細図において、リニアモータのコイル42は断熱材41を介してレチクルステージ定盤1に固定される。同様に加速度計51も断熱材53を介して鏡筒2に固定される。これら断熱材は、振動検出および推力伝達に影響を与えないよう、剛性が高く、且つ断熱性能の高い物質を用いることが望ましい。
また、発熱体であるコイル42及び、加速度計51は液冷または空冷、もしくはこれらの併用による冷却装置により冷却される。図2において、52は加速度計51を空冷するための冷却ブロックである。また、熱容量の大きいレチクルステージ定盤1に比べ鏡筒2は温度敏感度が高いため、リニアモータ4はコイル42をレチクルステージ定盤1に設置し、マグネット43を鏡筒2に設置している。
アクチュエータ4、加速度計5の発熱量が小さく、鏡筒2や、他の計測系、駆動系、光学系に有意な影響を与えない範囲においては、前記温調対策を省略してもよい。
アクチュエータ4、及び加速度計5は各構造物に、ネジ止め、接着、マグネット吸着のいずれか、もしくはこれらを併用することによって固定することが可能である。また、各構造物とアクチュエータ4及び加速度計5の一部を一体型としてもよい。
次に、実施例1における制御動作について説明する。
図1に示す実施例1の補償器(補償演算手段)6は、加速度計5によって得られる鏡筒加速度情報に対して、フィルタ演算、擬似積分演算、およびゲイン演算を施す。補償器6が出力する駆動指令値と、駆動回路(電力変換手段)7によりアクチュエータ4を駆動することで、鏡筒振動を抑制する。
フィルタ演算では、加速度計5の検出帯域、アクチュエータ4の制御帯域を考慮した低域通過フィルタおよび、高域通過フィルタを適用する。加速度信号は、擬似積分演算により速度信号へと変換される。速度信号は適切なゲイン演算により増幅され、アクチュエータの駆動指令値が生成される。駆動指令値に比例した電流が、駆動回路7からリニアモータ4へ供給され、鏡筒2へ力を印加する。ここで、鏡筒2の固有振動に対してダンピング力を与えるために、鏡筒速度信号の極性と鏡筒2へ印加する力の極性は逆位相でなければならない。なお、上記のフィルタ演算後の演算処理順序については、信号が飽和しない限りにおいて、いかなる順序でもよい。
以上の構成により、鏡筒2の固有振動に対しダンピング力を付与することが可能となり、鏡筒2が外乱を受けた場合にも固有値で共振することなく速やかに振動減衰する。さらに、この実施例1では、被制振対象である鏡筒2の絶対振動に作用するスカイフックダンパを構成している。
図1では、アクチュエータ4、加速度計5は一個ずつ用いた例を記載しているが、非制振対象物が持つ振動モードの数が2軸以上存在する場合、アクチュエータ4、加速度計5、補償器6、駆動回路7は複数個設置することで対処することができる。
[実施例2]
実施例1では、鏡筒2の絶対振動に対して制振制御が行なわれる例を示した。実施例2は、レチクルステージ定盤1と鏡筒2との相対振動に対して制振制御が行なわれる例を示す。
図3は、本発明の実施例2に係る制振装置の詳細を示す。
露光装置における回路パターン結像の精度は、照明系からレチクル原板、レンズ、ウエハの相対位置関係に影響を受ける。鏡筒2の振動に対して、レチクルステージ定盤1が鏡筒2と同相に振動しているような場合では、鏡筒1の振動を絶対位置に対して制振すると、レチクルステージ定盤1と鏡筒2との間では相対偏差が大きくなる。この場合、図3に示すように、実施例1の構成に対してさらに、レチクルステージ定盤1に振動検出手段11を新たに追加する。振動検出手段11は実施例1で述べた振動検出手段5と同様のものが使用できる。振動検出手段11の設置位置は、アクチュエータ4にできるだけ近い位置とし、振動検出方向は、振動検出手段5の検出方向及び、アクチュエータ4の推力発生方向と同じ方向となるよう設置する。これらレチクルステージ定盤1の振動と鏡筒2の振動の差分を差分器12で演算し、この演算結果に基づき実施例1と同様の補償演算を施すことにより、レチクルステージ定盤1と鏡筒2との相対振動を抑制することが可能となる。
なお、振動検出手段5及び11の一方または双方を重み付けすることにより、前記絶対振動と相対振動とを適宜の割合で制振することも可能である。
[実施例3]
図4に示す実施例3について説明する。
アクチュエータ4にリニアモータ等の電磁アクチュエータを使用した場合、鏡筒2がアクチュエータ4の駆動方向に振動すると、リニアモータのコイルに誘導起電力が励起する。ここで発生するリニアモータコイルの端子間電圧は前記鏡筒振動の速度に比例した電気信号13となる。この速度振動と等価な電気信号13を用いて適切なフィルタ処理、ゲイン演算14を適用し、速度フィードバックループを構成することができる。その効果として、実施例2と同様にレチクルステージ定盤1と鏡筒2との間の相対振動を抑制することが可能となる。アクチュエータ4の設置位置、方向は、実施例1で示すものと同様とすることができる。実施例3によれば、実施例1、2で示した振動検出手段は必要なくなることが分かる。また、アクチュエータ4の推力定数が大きく、誘導起電力のみで所望の制振力が得られる場合には、補償演算器14または駆動回路7を省略することが可能である。
[実施例4]
実施例1、2では振動検出手段として加速度計を用い、加速度情報を積分することにより速度フィードバックループを構成している。
図5に示す実施例4では、レチクルステージ定盤1と鏡筒2間の相対変位を変位計16、17により測定する。この相対変位情報に、補償器18による擬似的な微分演算、ゲイン補償、そして適切なフィルタを適用し、速度フィードバックループを構成する。実施例4では、非接触で変位を測定できる渦電流型、静電容量型、レーザ型等を使用すると、機器に与える振動的また熱的な影響が少なくて済む。
[実施例5]
上記の実施例1〜4において、アクチュエータ4は、レチクルステージ定盤1と鏡筒2との間で作用するものである。しかし、本発明が開示する制振装置を作用させる箇所は、レチクルステージ定盤1と鏡筒2との間に限定されない。図6は、本発明に係る制振装置を照明系構造体15とレチクルステージ定盤1の間に適用した例を示す。本発明は、照明系構造体15とレチクルステージ定盤1間、または、照明系構造体15と鏡筒定盤3の間に適用しても実施例1〜4と同様の制振効果を得ることができるものである。
[実施例6]
次に、本発明に係る露光装置を利用した微小デバイス(ICやLSI等の半導体チップ、液晶パネル、CCD、薄膜磁気ヘッド、マイクロマシン等)の製造プロセスを説明する。
図7は半導体デバイスの製造のフローを示す。
ステップ1(回路設計)では半導体デバイスの回路設計を行う。ステップ2(マスク製作)では設計したパターンを形成したマスクを製作する。
一方、ステップ3(ウエハ製造)ではシリコン等の材料を用いてウエハを製造する。ステップ4(ウエハプロセス)は前工程と呼ばれ、上記用意したマスクを設置した露光装置とウエハを用いて、リソグラフィ技術によってウエハ上に実際の回路を形成する。
次のステップ5(組み立て)は後工程と呼ばれ、ステップ4によって作製されたウエハを用いて半導体チップ化する工程であり、アッセンブリ工程(ダイシング、ボンディング)、パッケージング工程(チップ封入)等の組み立て工程を含む。ステップ6(検査)ではステップ5で作製された半導体デバイスの動作確認テスト、耐久性テスト等の検査を行う。こうした工程を経て半導体デバイスが完成し、ステップ7でこれを出荷する。
上記ステップ4のウエハプロセスは以下のステップを有する。ウエハの表面を酸化させる酸化ステップ、ウエハ表面に絶縁膜を成膜するCVDステップ、ウエハ上に電極を蒸着によって形成する電極形成ステップ、ウエハにイオンを打ち込むイオン打ち込みステップ、ウエハに感光剤を塗布するレジスト処理ステップ、上記の露光装置によって回路パターンをレジスト処理ステップ後のウエハに焼付露光する露光ステップ、露光ステップで露光したウエハを現像する現像ステップ、現像ステップで現像したレジスト像以外の部分を削り取るエッチングステップ、エッチングが済んで不要となったレジストを取り除くレジスト剥離ステップ。これらのステップを繰り返し行うことによって、ウエハ上に多重に回路パターンを形成する。
本発明の第1の実施例に係る制振装置を適用した半導体露光装置の構成を示す図である。 図1における制振装置のより詳細な構成を示す図である。 本発明の第2の実施例に係る制振装置の構成を示す図である。 本発明の第3の実施例に係る制振装置の構成を示す図である。 本発明の第4の実施例に係る制振装置の構成を示す図である。 本発明の第5の実施例に係る制振装置を適用した半導体露光装置の構成を示す図である。 デバイスの製造プロセスのフローを説明する図である。
符号の説明
1:レチクルステージ定盤
2:鏡筒
3:鏡筒定盤
4、16:アクチュエータ
41:断熱材
42:コイル
43:マグネット
5、11:振動検出手段
51:加速度計
52:冷却ブロック
53断熱材
6、14、18:補償器(補償演算手段)
7:駆動回路(電力変換手段)
8:マウント機構(防振支持機構)
9:基礎構造体
10:支持構造物
12:差分器
13:誘導起電力
15:照明系構造体
16、17:変位計

Claims (16)

  1. 防振支持機構に支持され互いに概略剛に結合された第1及び第2の構造物の少なくとも一方の局所的な固有振動を制振する制振装置であって、
    前記第1及び第2の構造物の少なくとも一方の局所的な固有振動に係る位置、速度、加速度の少なくとも一つの物理量を検出する検出手段と、
    前記第1及び第2の構造物間に作用する、前記固有振動に対して制御力を与えるアクチュエータと、
    前記検出手段によって検出される物理量を基に、前記アクチュエータを駆動する指令値を演算する補償演算手段と、
    前記アクチュエータを駆動する電力変換手段と
    を備えることを特徴とする制振装置。
  2. 前記第1及び第2の構造物は、除振手段を介することなく結合されていることを特徴とする請求項1に記載の制振装置。
  3. 前記第1及び第2の構造物は、同一台上に搭載されていることを特徴とする請求項1または2に記載の制振装置。
  4. 前記補償演算手段は、前記第2の構造物に搭載された前記検出手段によって検出される物理量を基に、前記第2の構造物の固有振動を低減するように前記アクチュエータを駆動することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の制振装置。
  5. 前記アクチュエータは、固定子と可動子が非接触のリニアモータであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の制振装置。
  6. 前記検出手段は、前記リニアモータで発生する誘導起電力に基づいて、前記第1の構造物と前記第2の構造物との間の振動を検出するものであることを特徴とする請求項5に記載の制振装置。
  7. 前記検出手段は、前記第2の構造物の加速度を検出する加速度計であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1つに記載の制振装置。
  8. 前記検出手段は、前記第2の構造物の速度を検出する速度計であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の制振装置。
  9. 前記検出手段は、前記第1の構造物と前記第2の構造物との間の変位を検出する変位計であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の制振装置。
  10. 前記補償演算手段は、前記第1の構造物と前記第2の構造物との間の振動を低減するように前記アクチュエータを駆動することを特徴とする請求項1〜6及び9のいずれか1つに記載の制振装置。
  11. 前記補償演算手段は、前記第1の構造物について検出された物理量と前記第2の構造物について検出された物理量とにより求められる相対物理量を低減するように前記アクチュエータを駆動することを特徴とする請求項1〜5、7及び8のいずれか1つに記載の制振装置。
  12. 前記第2の構造体は、片持ち支持構造体であり、前記検出手段のセンサ部は、該片持ち支持構造体に励起する振動の節から極力離れ、該振動の振幅方向に作用する位置に設置されることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1つに記載の制振装置。
  13. 当該制振装置を設置する周辺の温度を一定に保つための温調手段、または断熱材の少なくとも一方を備えることを特徴とする請求項1〜12のいずれか1つに記載の制振装置。
  14. 鏡筒と、レチクル原板を保持、駆動させるステージを搭載した定盤とを備えた露光装置において、
    請求項1〜13のいずれか1つに記載の制振装置を、前記鏡筒と定盤との間で、該鏡筒または定盤の局所的な振動を低減するように作用させることを特徴とする露光装置。
  15. 照明系構造体と本体構造体とを備えた露光装置において、
    請求項1〜13のいずれか1つに記載の制振装置を、前記照明系構造体と本体構造体との間で、該照明系構造体または本体構造体の局所的な振動を低減するように作用させることを特徴とした露光装置。
  16. 請求項14または15に記載の露光装置を用いて基板を露光する工程と、露光した前記基板を現像する工程とを有することを特徴とするデバイス製造方法。
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