JP2007118630A - 自動車用空調装置の内外気切換装置の制御方法及び装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】一対のブロワとその上流に設けられた一対の内外気切換装置を有する自動車空調装置における前記内外気切換装置の吸入モードの切換時に発生する騒音を低減させること。
【解決手段】エバポレータ5、ヒータコア6、エアミックスドア7を持つ空調ケース2に、この空調ケース2と一体で空調空気を取り込む一対のファン13a,13bを有するブロワ4が設けられている。このブロワ4の上流に一対の内外気切換装置19a,19bを備えて、吸入モードの切換信号が発せられると、一対の内外気切換ドア20a,20bをそれぞれ別々に異ならせて制御する。
【選択図】 図2

Description

この発明は、外気(車外空気)又は内気(車室内空気)を選択的に導入する一対のブロワを有する自動車用空調装置の内外気切換装置の制御方法及び装置に関する。
近年、ブロワも温度調節機器であるエバポレータとヒータコア等と同一のケースに組込む一体型の自動車用空調装置が採用されてきている。このため、採用されるブロワの径が今までよりも小さな径となり、風量不足となる傾向にある。
そこで、小径ではあるが、2つのブロワを採用し、風量増を図ると共に、当然ながらそれぞれのブロワに外気と内気を選択的に導入する内外気切換装置を接続している。例えば特許文献1,2に示す構成がある。特許文献1にあっては、空調ケース2内に冷却用熱交換器5と加熱用熱交換器6を前後に配置すると共に、その両熱交換器5,6の上方にブロワ4が設けられている。このブロワ4は1個のモータ12と、その両側に2個のファン13a,13bと、一体のスクロール14a,14bとより成っている。そして、ブロワ4の上流に1個の内外気切換ボックス19が設けられている。
特開2005−186875 特開2005−9754
また、特許文献2では、左右独立温度調節が可能な空調装置で、前記した特許文献1とは目的を異にするが、1個のブロアモータ4により、2個のファン3L,3Rを駆動し、それぞれに設けられた一対の内外気切換ドア2L,2Rにて、内外気の導入の切換制御が行われている。
前述した特許文献1では、1個の内外気切換ボックス19であり、内外気切換ドア20を制御することで、2個のファン13a,13bには、同一の選択された外気又は内気が導入されている。同じく、特許文献2では、2つの内外気切換ドア2L,2Rを持つが、同一の吸入モード信号により一体に制御されている。
この2つの内外気切換ドアを同時に切換える際、特に内気口が微開口となると、2個の内気口から発生する騒音が大きく成り、相乗して更に大きく且つ不快な騒音が車室内に流れ、乗員に不快感を与えていた。しかも、2つの内気口の一方が運転席側にあり、特に運転者の不快感を増長させていた。
そこで、この発明は、2個の内外気切換装置を持つが、運転席側の騒音を減少させ、車室内の快適性の向上を図る内外気切換ドアの制御方法及び装置を提供する。
この発明に関わる自動車用空調装置の内外気切換装置の制御方法は、温度調節機器であるエバポレータとヒータコアが収納される空調ケースと、この空調ケースと一体で、該空調ケース内に空調空気を取り込む一体のファンを有するブロワと、このブロワの一体のファンの上流側にそれぞれ設けられ、内外気の導入を制御する一体の内外気切換装置を備えた自動車用空調装置において、吸入モードの切換信号が発せられると、前記内外気切換装置の構成部品である内外気切換ドアをそれぞれ(運転席側又は助手席側)別々に異ならせたことにある(請求項1)。
これにより、一対の内外気切換ドアのそれぞれ別々に異ならせた制御からは、切換時に大きな騒音源となる内気口の微開口時の重なりが防がれる。即ち、時間差により発生する騒音の相乗して大きくなることを防いで、同時の制御に比して騒音を低減させることができる。
また、前記一対の内外気切換ドアのそれぞれ別々に異ならせる制御として、内気循環モードを外気循環モードにする場合、運転席側の内外気切換ドアの外気化作動の開始を助手席側の内外気切換ドアの外気化作動開始よりも早めるようにしたことにある(請求項2)。さらに、一対の内外気切換ドアのそれぞれ別々に異ならせる制御として、外気導入モードを内気導入モードにする場合、運転席側の内気化作動の開始を助手席側の内気化よりも遅らせるようにしたことにある(請求項3)。これらにより常に運転席側を助手席側よりも優先して低騒音化が図られる。
さらにまた、前記一対の内外気切換ドアのそれぞれ別々に異ならせる制御として、助手席側を内外気循環モードとしながら、運転席側を外気導入モードとする内外気併用モードが設定されることにある(請求項4)。これにより、内外気併用モード時にあっても、助手席側が内気循環モードとなり、運転席側が外気導入モードに維持されることから、騒音源となる助手席側の開かれた内気口が運転席から遠く、騒音が届きにくくなる。
また、この発明に係る自動車用空調装置の内外気切換装置は、温度調節機器であるエバポレータとヒータコアが収納される空調ケースと、この空調ケースと一体で、該空調ケース内に空調空気を取り込む一対のファンを有するブロワと、このブロワの一対のファンの上流側にそれぞれ設けられ、内外気の導入を制御する一対の内外気切換装置を備えた自動車用空調装置において、前記一対の内外気切換装置を構成するそれぞれの外気導入ダクトと内気導入ダクトの少なくとも一方に、双方を連通させたレゾネータを連結したことにある(請求項4)。これにより、導入空気の流れやファンの発生する騒音をレゾネータの共鳴作用により消音することができる。
以上のように、この発明によれば、一対の内外気切換装置の内外気切換ドアの駆動を運転席側と助手席側を別々に異ならせた制御から、時間差を与えて発生する騒音の相乗して大きくなることを防ぐことができ、同時の制御に比して騒音を低減させることが可能となる(請求項1)。内気循環モードから外気導入モードにする場合に、運転席側の内外気切換ドアの外気化作動の開始を助手席側の内外気切換ドアの外気化作動開始よりも常に早めるようにし、また、外気導入モードを内気導入モードにする場合、運転席側の内気化作動の開始を助手席側の内気化よりも遅らせるようにしたことから、運転席側を助手席側に優先して低騒音化を図ることができる(請求項2,3)。また、内外気併用モード時には、助手席側を内気循環モードとし、運転席側を外気循環モードにできるため、騒音源としての開かれた内気口(助手席側)が運転席から遠く、騒音が届きにくい効果が得られる(請求項4)。
さらに、一対の内外気切換装置を構成するそれぞれの外気導入ダクトと内気導入ダクトの少なくとも一方に、双方を連通させたレゾネータを配置したことから、内外気切換装置から発生する低周波騒音を消音することができ、自動車用空調装置から発生する騒音を減少させ、車室内の快適性の向上を図ることができる(請求項5)。
以下、この発明の実施例を図面にもとづいて説明する。
図1,2において、自動車用空調装置1は、車両のインストルメントパネルの下部のセンターに設置されているセンタータイプのもので、空調ケース2には、内気又は外気を導入するブロワ4、導入空気を冷却するエバポレータ5、同じく導入空気を加熱するヒータコア6、前記ヒータコア6を通過させる冷風量を制御して所望の温度制御するエアミックスドア7、そして選択された吹出モードに従って吹出すベント吹出用開口8、デフロスト吹出用開口9、足元吹出用開口10を有している。
前記ブロワ4は、自動車用空調装置1の車両のファイヤーウォール11側にあって、図2からも明らかなように、車両の左右方向に従ってモータ12が中央に、その左右(運転席側、助手席側)にファン13a,13bを有している。このファン13a,13bは、空調ケース2の一部となるスクロール14a,14b内に収納されている。
スクロール14a,14bは、巻き始めのノーズから徐々に拡大し、その最終端はブロワ4の出口となり、エバポレータ5を収納する通路へ拡大し継がっている。また、スクロール14a,14bは、その一端に吸入口17a,17bを持ち、運転席側及び助手席側の内外気切換装置19a,19bから選択された車外空気(外気)又は車室内空気(内気)が吸込まれる。
内外気切換装置19a,19bは、外気導入口に21a,21bと内気口22a,22bとが形成され、その接続位置に内外気切換ドア20a,20bが支軸23a,23bにより回転自在に配され、その回転位置により、外気又は内気を選択して導入している。この内外気切換ドアドア20a,20bを駆動するアクチュエータ24a,24bは、自動車空調制御用のマイクロコンピュータより成る制御回路26からの出力により同時に又は必要に左右(運転席側と助手席側)別々に駆動されている。
制御回路26は、設定温度、車室内温度等の空調制御用の信号が入力され、所望のプログラムに沿ってブロワ4、エアミックスドア7、吹出モード切換ドア30,31,32等に回転数、ミックスドア開度、吹出モードを出力して所望する空調状態に適宜にコントロールしている。また、この制御回路26には、内外気切換スイッチ27が接続され、この内外気切換スイッチ27を切換えることで、内気循環モード、外気導入モードを順次切換えることができる。また、必要によっては、内外気併用モードを加えることもできる。
内外気切換スイッチ27を押圧すると、内気循環モード(REC)と外気導入モード(FRESH)とが順次切換えられ、例えば内気循環モード時に、内外気切換スイッチ27を押圧すると、まず運転席側の内外気切替装置19aの内外気切換ドア20aが図3に示すT1時に駆動が始められ、T3時に終了し、外気導入モードに切換られる、そして、助手席側の内外気切換装置19bの内外気切換ドア20bも図3に示すT2時から遅れて駆動が開始され、T4時に終了し、外気導入モードに切換られる。即ち、内外気切換ドア22a,22bの駆動をT2−T1時間ずらせて制御し、これにより、発生する騒音、特に内気口が微開口時に大きくなるが、時間差から重ならず、相乗して大きくなることを防ぐことができ、切換時の騒音を低下させることができる。
そして、外気導入モード時に、内外気切換スイッチ27を再び押圧すると、まず助手席側の内外気切替装置19aの内外気切換ドア20aが図4に示すT1時に駆動が始められ、T3時に終了し、内気循環モードに切換られる。そして運転席側の内外気切換装置19bの内外気切換ドア20bが図4に示すT2時から遅れて駆動が開始され、T4時に終了し内気循環モードに切換られる。即ち、内外気切換ドア22a,22bの駆動をT2−T1時間ずらせて制御し、これにより発生する騒音、特に内気口が微開口時に大きくなるが時間差から重ならず、相乗して大きくなることを防ぐことができ、切換時の騒音を低下させることができる。
内外気切換スイッチ27に内外気併用モード追加する場合には、該スイッチ27に内外気併用モード位置を加える。内外気併用モード位置に設定されると、例えば内気循環モード時からは、運転席側の内外気切換ドア20aが駆動されて外気導入口21aが全て開かれると共に、助手席側の内外気切換ドア20bはその所定の位置にとどまり、内気口22bが開かれた状態のまま維持される。即ち、運転席側が外気導入モード、助手席側が内気循環モードとなり、内気に加えて外気が導入されるようになる。
また、外気導入モード時からは、運転席側の内外気切換ドア20aはその位置にとどまり、外気導入口21aが全て開かれた状態のまま維持されると共に、助手席側の内外気切換ドア20bが駆動されて外気導入口21bが閉じられる。即ち、助手席側が内気循環モードとなり、内外気併用モードとなる。これら、前述の制御は制御回路26内に組込まれているソフトにより行われる。
図5,図6において、この発明の他の実施例が示されている。前述の実施例は内外気切換ドアの制御方法にして騒音を低減させようとしているが、この実施例では、内外気切換装置19a,19b内で発生する騒音を装置的に消音しようとするものである。即ち、内気口22a,22bに連らなる内気導入ダクト35a,35b間にその双方と連通するレゾネータ38を配置している。これにより特に内気口付近で発生する騒音(低周波騒音)を消音することができる。
また、外気導入口21a,21bに連らなる外気導入ダクト36a,36b間にその双方に連通するレゾネータ39を配置している。これにより、特に外気導入口21a,21b付近で発生する騒音(低周波騒音)を消音することができる。なお、この実施例2では、レゾネータ39を2個有しているが、どちらか一方でも充分に消音効果を得ることができる。また、その他の構成部分は同一のため、同一部分に前記実施例と同一符号を付けて説明を省略した。
この発明の実施例を示す縦断慨略図である。 同上に一対のブロワ及び一対の内外気切換装置を軸の前方から後方に向けて見た拡大の概略図である。 内外気切換装置の内外気切換ドアの作動例を示す線図である。 同じく内外気切換ドアの作動例を示す線図である。 この発明の実施例を示し、一対すブロワ及び一対の内外気切替装置を車両の前方から後方に向けて見た拡大の概略図である。 同上に助手席側から見た概略図で、ヒータコア等が配された上部ユニットが外された状態を示す。
符号の説明
1 自動車用空調装置
2 空調ケース
4 ブロワ
5 エバポレータ
6 ヒータコア
7 エアミックスドア
8 ベント吹出用開口
9 デフロスト吹出用開口
10 足元吹出用開口
12 モータ
13a,13b ファン
17a,17b 吸入口
19a,19b 内外気切換装置
20a,20b 内外気切換ドア
21a,21b 外気導入口
22a,22b 内気口
24a,24b アクチュエータ
26 制御回路
27 内外気切換スイッチ
35a,35b 内気導入ダクト
38 レゾネータ
39 外気導入ダクト

Claims (5)

  1. 温度調節機器であるエバポレータとヒータコアが収納される空調ケースと、
    この空調ケースと一体で、該空調ケース内に、空調空気を取り込む一対のファンを有するブロワと、
    このブロワの一対のファンの上流側にそれぞれ設けられ、内外気の導入を制御する一対の内外気切換装置を備えた自動車用空調装置において、
    吸入モードの切換信号が発せられると、前記一対の内外気切換装置の構成部品である内外気切換ドアをそれぞれ別々に異ならせて制御したことを特徴とする自動車用空調装置の内外気切換装置の制御方法。
  2. 前記一対の内外気切換ドアのそれぞれ別々に異ならせる制御として、内気循環モードを外気導入モードにする場合、運転席側の内外気切換ドアの外気化作動の開始を助手席側の内外気切換ドアの外気化作動開始よりも早めるようにしたことを特徴とする請求項1記載の自動車用空調装置の内外気切換装置の制御方法。
  3. 前記一対の内外気切換ドアのそれぞれ別々に異ならせる制御として、外気導入モードを内気導入モードにする場合、運転席側の内気化作動の開始を助手席側の内気化よりも遅らせるようにしたことを特徴とする請求項1記載の自動車用空調装置の内外気切換装置の制御方法。
  4. 前記一対の内外気切換ドアのそれぞれ別々に異ならせる制御として、助手席側を内気循環モードとしながら、運転席側を外気導入モードとする内外気併用モードが設定されることを特徴とする請求項1記載の自動車用空調装置の内外気切換装置の制御方法。
  5. 温度調節機器であるエバポレータとヒータコアが収納される空調ケースと、
    この空調ケースと一体で、該空調ケース内に空調空気を取り込む一対のファンを有するブロワと、
    このブロワの一対のファンの上流側にそれぞれ設けられ、内外気の導入を制御する一対の内外気切換装置を備えた自動車用空調装置において、
    前記一対の内外気切換装置を構成するそれぞれの外気導入ダクトと内気導入ダクトの少なくとも一方に、双方を連通させたレゾネータを配置したことを特徴とする請求項1記載の自動車用空調装置の内外気切換装置。
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