JP2007116451A - 無線通信システム - Google Patents

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Abstract

【課題】アンテナから送信される電波及びその反射波を通じて無線タグとの情報授受を行う場合であれ、常に好適な通信環境を維持することのできる無線通信システムを提供する。
【解決手段】通信制御装置112のアンテナ113は、該アンテナ113から放射される電波(変調信号)を反射する反射板114と対向配設されている。この反射板114は、人や物などの識別情報が登録された無線タグ111と通信制御装置112との間での情報授受に際し、アンテナ113から送信される電波を同無線タグ111越しに反射する。ここで、反射板114は、通信制御装置112のアンテナ113から電波として入射される入射波の偏波面に対し、反射する電波である反射波の偏波面を異ならしめる反射構造を有してなる。
【選択図】図5

Description

この発明は、情報媒体としての無線タグとの間でRF(Radio Frequency)帯域での無線通信による情報授受を行う無線通信システムに関する。
従来、この種の無線通信システムとしては、図18に示すような無線通信システムが知られている。
すなわち、この無線通信システムでは、例えば人や物の識別情報(ID)などが登録される情報媒体としての無線タグ1を対象として、該無線タグ1に内蔵されるメモリ及びその制御回路との間での情報授受を上記RF帯域の電波を搬送波とした無線通信によって行う通信制御装置2が設けられている。なお、この通信制御装置2は、通信による情報処理機能、例えば上記無線タグ1との間での識別情報(ID)の読み出し機能や書き込み機能、等々を有している。
ここで、上記通信制御装置2は、上記無線タグ1との間での情報授受、例えば上記識別情報(ID)の取得要求に際しては、アンテナ3を介してその旨を示す要求情報を変調信号として無線タグ1に送信する。これにより、無線タグ1では、そのアンテナ(図示略)を介してこの変調信号を受信するとともにこれを復調してその内容が上記識別情報(ID)の取得要求であることを認識する。そして、上記制御回路を通じて自らが内蔵するメモリにアクセスし、そこに格納されている識別情報(ID)を読み出すとともにこれを同じく変調信号として上記通信制御装置2に送信する。通信制御装置2と無線タグ1との間でのこうした処理を通じて、無線タグ1に登録されている人や物の識別情報(ID)が通信制御装置2に取得され、例えば照合処理などに供されるようになる。
ところで、このような無線通信システムにあって、上記無線タグ1との間での無線通信にかかる信頼性の向上を図る上では、
・無線タグに付与される電波強度の向上。
・無線タグによる電波受信領域の拡大。
・電波干渉の緩和。
等々が重要である。そこで従来は、例えば特許文献1に記載の無線通信システムによるように、上記通信制御装置2のアンテナ3から放射される搬送波を意図的に反射させるようにしたものなども提案されている。
すなわち、この特許文献1に記載の無線通信システムでは、図19に示されるように、無線タグ1が存在する領域を挟むかたちで反射板4を上記アンテナ3に対向配設するとともに、この反射板4の反射面を凸状とすることによって、アンテナ3を介した通信制御装置2による無線タグ1の読取りエリアの拡大を図るようにしている。このような構成によれば、同図18に示されるように、上記アンテナ3と上記反射板4との間の領域Q1に位置する無線タグ1に対してはもとより、同反射板4にて拡大された領域Q2に存在する無線タグ1に対してもアンテナ3から送信された電波が受信されるようになるため、通信制御装置2と無線タグ1との間の通信環境も大きく改善されるようになる。
特開2005−5876号公報
このように、上記特許文献1に記載の無線通信システムによれば、反射板4の配設によって、通信制御装置2と無線タグ1との間の通信環境は確かに改善される。ただし、アンテナ3から送信される電波IWと上記反射板4によって反射される電波RWとが混在する特に上記領域Q1においては、それら電波IW及びRWの干渉による、いわゆる定在波が発生することともなる。図20に、このような定在波の発生態様を模式的に示す。
この図20に示されるように、定在波CWは、上記搬送波(RF)の半波長を周期とする電波であり、その振幅値が最小となる位相(ヌル点)では通常、上記アンテナ3から送信される電波IWよりもその振幅値が小さくなる。すなわち、上記特許文献1に記載の無線通信システムでは、上記定在波CWの振幅値が最大となる位相に置かれた無線タグ1aに対してはその電界強度の向上が図られるものの、上記ヌル点に置かれた無線タグ1bに対してはその電界強度が逆に低下し、上記通信制御装置2から送信される電波(変調信号)の受信が困難ともなりかねない。特に、上記無線タグ1bが電源を内蔵しないパッシブ型の無線タグからなる場合には、上記通信制御装置2から送信される電波の強度によっては、その駆動電源の確保ができなくなる懸念すらある。
なお、このような定在波CWは通常、上記反射板4に限らず、アンテナ3から送信された電波がその進行方向に存在する反射体(適宜の金属部材)にて反射された反射波と干渉するだけで発生する。そしてこの場合であれ、こうして生じた定在波のヌル点に置かれる無線タグに対しては、やはりその通信環境に及ぼす悪影響が避けられないものとなる。
この発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、アンテナから送信される電波及びその反射波を通じて無線タグとの情報授受を行う場合であれ、常に好適な通信環境を維持することのできる無線通信システムを提供することにある。
こうした目的を達成するため、請求項1に記載の無線通信システムでは、通信による情報処理機能を有する通信制御装置と情報媒体としての無線タグとの間で無線通信による情報授受を行うにあたり、前記通信制御装置からアンテナを介して前記無線タグに送信される電波を同無線タグ越しに反射する反射板を備え、それらアンテナから送信される電波と反射板にて反射される電波とが重複する領域で前記無線タグとの情報授受を行う無線通信システムにあって、前記反射板が、前記通信制御装置のアンテナから電波として入射される入射波の偏波面に対して前記反射する電波である反射波の偏波面を異ならしめる反射構造を有してなるようにした。
前述の通り、定在波は通常、アンテナから送信された電波がその進行方向に存在する反射体(適宜の金属部材)にて反射された反射波と干渉するだけで発生する。そしてこの場合、こうして生じた定在波のヌル点に置かれる無線タグに対しては、その通信環境に及ぼす悪影響が避けられないものとなる。この点、上記構成では、上記入射波の偏波面に対して上記反射波の偏波面を異ならしめる反射構造を有する反射板を備えるようにしたため、それら入射波及び反射波の干渉が緩和されるようになり、ひいては上記定在波の発生を好適に抑制することができるようになる。しかも、このような定在波の発生の抑制を図りつつも、アンテナから送信される電波及びその反射波が重複する領域で上記無線タグとの情報授受を行うようにしているため、同無線タグに付与される電波強度の向上も期待できるようになる。なお、このような無線通信システムは、上記通信制御装置と上記無線タグとの間での情報授受をUHF帯(例えば950MHz)の電波を用いて行うシステムに適用して特に有効であることが発明者らによって確認されている。
なお、請求項1に記載の無線通信システムにおいて、上記反射板としては、例えば請求項2に記載の無線通信システムによるように、
・前記通信制御装置からアンテナを介して前記無線タグに送信される電波が直線偏波であるとき、前記反射板が、該直線偏波として入射される入射波に対し、その偏波面が異なる直線偏波の反射波を反射する反射構造を有してなる。
若しくは、請求項4に記載の無線通信システムによるように、
・前記通信制御装置からアンテナを介して前記無線タグに送信される電波が直線偏波であるとき、前記反射板が、該直線偏波として入射される入射波に対し、円偏波の反射波を反射する反射構造を有してなる。
若しくは、請求項5に記載の無線通信システムによるように、
・前記通信制御装置からアンテナを介して前記無線タグに送信される電波が円偏波であるとき、前記反射板が、該円偏波として入射される入射波に対し、各々の進行方向に対する旋回の方向が同一となる円偏波の反射波を反射する反射構造を有してなる。
若しくは、請求項6に記載の無線通信システムによるように、
・前記通信制御装置からアンテナを介して前記無線タグに送信される電波が円偏波であるとき、前記反射板が、該円偏波として入射される入射波に対し、直線偏波の反射波を反射する反射構造を有してなる。
等々、の反射構造を有するものを採用するようにすることが、上記入射波及び反射波の干渉を適切に緩和する上で実用上望ましい。
ちなみに、上記通信制御装置からアンテナを介して上記無線タグに送信される電波が直線偏波である場合、該無線タグは通常、直線偏波受信用のアンテナを備える。そして、該アンテナを介して受信される電波に基づき上記通信制御装置との間での情報授受を行うこととなる。ただし、この直線偏波受信用のアンテナは、その指向性が高く、上記通信制御装置からアンテナを介して送信される電波(直線偏波)の偏波面との関係によっては、同電波の受信が困難となる懸念がある。この点、上記請求項2または4に記載の無線通信システムでは、このような直線偏波として入射される電波の偏波面を異ならしめて反射する反射板を備えるようにしたため、上記無線タグには偏波面の異なる2つの電波が放射されるようになり、上述の懸念も好適に解消されるようになる。なお、上記請求項2に記載の無線通信システムにおいては特に、請求項3に記載の無線通信システムによるように、前記反射板の反射構造を、前記入射波の偏波面に対し、前記反射波の偏波面を直交せしめるものとするようにすることが、上述の懸念を解消する上でも、また、上記入射波及び反射波の干渉の緩和を図る上でもより望ましい。
また、請求項1に記載の無線通信システムにおいて、請求項7に記載の無線通信システムでは、前記通信制御装置からアンテナを介して前記無線タグに送信される電波を反射する反射板を第1の反射板、及び該第1の反射板にて反射された反射波を第1の反射波とするとき、前記通信制御装置と前記無線タグとの間で無線通信による情報授受を行うにあたり、前記第1の反射板から見てそれら通信制御装置及び無線タグの後方にて前記第1の反射波を反射する第2の反射板をさらに備え、該第2の反射板が、前記第1の反射波として入射される入射波の偏波面に対して前記反射する電波である第2の反射波の偏波面を異ならしめる反射構造を有してなるようにしている。
このような構成では、上記アンテナから送信される電波と上記第1の反射波との干渉はもとより、該第1の反射波と上記第2の反射波との干渉も緩和されるようになるため、上述の定在波の発生をより好適に抑制することができるようになる。また、このような定在波の発生の抑制を図りつつも、アンテナから送信される電波及び上記第1及び第2の反射波が重複する領域で上記無線タグとの情報授受を行うようにしているため、同無線タグに付与される電波強度のさらなる向上も期待できるようになる。
なお、請求項7に記載の無線通信システムにおいて、上記第1及び第2の反射板としては、例えば請求項8に記載の無線通信システムによるように、
・前記通信制御装置からアンテナを介して前記無線タグに送信される電波が直線偏波であるとき、前記第1の反射板が、該直線偏波として入射される入射波に対し、その偏波面が直交する直線偏波の第1の反射波を反射する反射構造を有してなり、前記第2の反射板が、該直線偏波として入射される前記第1の反射波に対し、円偏波の第2の反射波を反射する反射構造を有してなる。
若しくは、請求項9に記載の無線通信システムによるように、
・前記通信制御装置からアンテナを介して前記無線タグに送信される電波が円偏波であるとき、前記第1の反射板が、該円偏波として入射される入射波に対し、各々の進行方向に対する旋回の方向が同一となる円偏波の第1の反射波を反射する反射構造を有してなり、前記第2の反射板が、該円偏波として入射される前記第1の反射波に対し、直線偏波の第2の反射波を反射する反射構造を有してなる。
等々、の反射構造を有するものを採用するようにすることが、上記アンテナから送信される電波及び上記第1及び第2の反射波の干渉を適切に緩和する上で実用上望ましい。
ここで、上記請求項3〜6、8、9に記載されている反射板の反射機能を各々実現するためには、その反射構造として、例えば、以下の反射構造を各々採用するようにすればよい。
すなわち、上記請求項3に記載の無線通信システムに採用されている反射板の反射機能を実現するためには、請求項10に記載の無線通信システムによるように、前記反射板が、前記反射構造として、a1.前記入射波のうち、その偏波面に対して45度だけ傾いたベクトル成分を透過するとともに、該ベクトル成分に直交する成分についてはこれを反射する金属スリット、及びb1.前記金属スリットに対して誘電体を挟むかたちで離間して配設されるとともに、前記入射波のうちの前記金属スリットを透過したベクトル成分を反射する金属板、を有してなり、前記入射波のうちの前記金属スリットを透過したベクトル成分の前記誘電体中の波長を「λg」とするとき、前記金属スリットと前記金属板との距離が電気長で「λg/4」に設定されてなるものを採用するようにすればよい。
また、上記請求項4に記載の無線通信システムに採用されている反射板の反射機能を実現するためには、請求項11に記載の無線通信システムによるように、前記反射板が、前記反射構造として、a2.前記入射波のうち、その偏波面に対して45度だけ傾いたベクトル成分を透過するとともに、該ベクトル成分に直交する成分についてはこれを反射する金属スリット、及びb2.前記金属スリットに対して誘電体を挟むかたちで離間して配設されるとともに、前記入射波のうちの前記金属スリットを透過したベクトル成分を反射する金属板、を有してなり、前記入射波のうちの前記金属スリットを透過したベクトル成分の前記誘電体中の波長を「λg」とするとき、前記金属スリットと前記金属板との距離が電気長で「λg/8」に設定されてなるものを採用するようにすればよい。
また、上記請求項5に記載の無線通信システムに採用されている反射板の反射機能を実現するためには、請求項12に記載の無線通信システムによるように、前記反射板が、前記反射構造として、a3.前記入射波のうちの特定のベクトル成分を透過するとともに、該ベクトル成分に直交する成分についてはこれを反射する金属スリット、及びb3.前記金属スリットに対して誘電体を挟むかたちで離間して配設されるとともに、前記入射波のうちの前記金属スリットを透過したベクトル成分を反射する金属板、を有してなり、前記入射波のうちの前記金属スリットを透過したベクトル成分の前記誘電体中の波長を「λg」とするとき、前記金属スリットと前記金属板との距離が電気長で「λg/4」に設定されてなるものを採用するようにすればよい。
また、上記請求項6に記載の無線通信システムに採用されている反射板の反射機能を実現するためには、請求項13に記載の無線通信システムによるように、前記反射板が、前記反射構造として、a4.前記入射波のうちの特定のベクトル成分を透過するとともに、該ベクトル成分に直交する成分についてはこれを反射する金属スリット、及びb4.前記金属スリットに対して誘電体を挟むかたちで離間して配設されるとともに、前記入射波のうちの前記金属スリットを透過したベクトル成分を反射する金属板、を有してなり、前記入射波のうちの前記金属スリットを透過したベクトル成分の前記誘電体中の波長を「λg」とするとき、前記金属スリットと前記金属板との距離が電気長で「λg/8」に設定されてなるものを採用するようにすればよい。
また、上記請求項8に記載の無線通信システムに採用されている第1及び第2の反射板の反射機能を各々実現するためには、請求項14に記載の無線通信システムによるように、前記第1の反射板が、その反射構造として、a5.前記入射波のうち、その偏波面に対して45度だけ傾いたベクトル成分を透過するとともに、該ベクトル成分に直交する成分についてはこれを反射する第1の金属スリット、及びb5.前記第1の金属スリットに対して第1の誘電体を挟むかたちで離間して配設されるとともに、前記入射波のうちの前記第1の金属スリットを透過したベクトル成分を反射する第1の金属板、を有してなり、前記入射波のうちの前記第1の金属スリットを透過したベクトル成分の前記第1の誘電体中の波長を「λg」とするとき、前記第1の金属スリットと前記第1の金属板との距離が電気長で「λg/4」に設定されてなるものを採用し、前記第2の反射板が、その反射構造として、c5.前記第1の反射波のうち、その偏波面に対して45度だけ傾いたベクトル成分を透過するとともに、該ベクトル成分に直交する成分についてはこれを反射する第2の金属スリット、及びd5.前記第2の金属スリットに対して第2の誘電体を挟むかたちで離間して配設されるとともに、前記第1の反射波のうちの前記第2の金属スリットを透過したベクトル成分を反射する第2の金属板、を有してなり、前記第1の反射波のうちの前記第2の金属スリットを透過したベクトル成分の前記第2の誘電体中の波長を「λg’」とするとき、前記第2の金属スリットと前記第2の金属板との距離が電気長で「λg’/8」に設定されてなるものを採用するようにすればよい。
また、上記請求項9に記載の無線通信システムに採用されている第1及び第2の反射板の反射機能を各々実現するためには、請求項15に記載の無線通信システムによるように、前記第1の反射板が、その反射構造として、a6.前記入射波のうちの特定のベクトル成分を透過するとともに、該ベクトル成分に直交する成分についてはこれを反射する第1の金属スリット、及びb6.前記第1の金属スリットに対して第1の誘電体を挟むかたちで離間して配設されるとともに、前記入射波のうちの前記第1の金属スリットを透過したベクトル成分を反射する第1の金属板、を有してなり、前記入射波のうちの前記第1の金属スリットを透過したベクトル成分の前記第1の誘電体中の波長を「λg」とするとき、前記第1の金属スリットと前記第1の金属板との距離が電気長で「λg/4」に設定されてなるものを採用し、前記第2の反射板が、その反射構造として、c6.前記第1の反射波のうちの特定のベクトル成分を透過するとともに、該ベクトル成分に直交する成分についてはこれを反射する第2の金属スリット、及びd6.前記第2の金属スリットに対して第2の誘電体を挟むかたちで離間して配設されるとともに、前記第1の反射波のうちの前記第2の金属スリットを透過したベクトル成分を反射する第2の金属板、を有してなり、前記第1の反射波のうちの前記第2の金属スリットを透過したベクトル成分の前記第2の誘電体中の波長を「λg’」とするとき、前記第2の金属スリットと前記第2の金属板との距離が電気長で「λg’/8」に設定されてなるものを採用するようにすればよい。
このように、請求項10〜15のいずれか一項に記載の無線通信システムを採用するようにすれば、上記請求項3〜6、8、9に記載されている反射板の反射機能を容易且つ的確に実現することができるようになる。ただし、上記請求項3〜6、8、9に記載されている反射板の反射機能は、上記請求項10〜15のいずれか一項に記載の無線通信システムに限らず、その反射構造として、例えば、以下の反射構造を各々採用することによっても容易且つ的確に実現されるようになる。
すなわち、上記請求項3に記載の無線通信システムに採用されている反射板の反射機能は、請求項16に記載の無線通信システムによるように、前記反射板が、前記反射構造として、a1.前記入射波のうち、その偏波面に対して45度だけ傾いたベクトル成分を透過するとともに、該ベクトル成分に直交する成分についてはこれを反射する金属スリット、及びb1.前記金属スリットに対して誘電体を挟むかたちで離間して配設されるとともに、前記入射波のうちの前記金属スリットを透過したベクトル成分を反射する金属板、及びc1.前記金属スリット及び前記金属板の間でループを形成する複数のスルーホール、を有してなり、前記金属スリット間の距離に応じて決定される当該反射板のキャパシタンスを「C」、及び前記ループの長さに応じて決定される当該反射板のインダクタンスを「L」とするとき、それら「C」及び「L」が、前記入射波のうちの前記金属スリットを透過したベクトル成分の反射前後の位相差を「0度」とするかたちで各々設定されてなるものを採用することによっても容易且つ的確に実現される。
また、上記請求項4に記載の無線通信システムに採用されている反射板の反射機能は、請求項17に記載の無線通信システムによるように、前記反射板が、前記反射構造として、a2.前記入射波のうち、その偏波面に対して45度だけ傾いたベクトル成分を透過するとともに、該ベクトル成分に直交する成分についてはこれを反射する金属スリット、及びb2.前記金属スリットに対して誘電体を挟むかたちで離間して配設されるとともに、前記入射波のうちの前記金属スリットを透過したベクトル成分を反射する金属板、及びc2.前記金属スリット及び前記金属板の間でループを形成する複数のスルーホール、を有してなり、前記金属スリット間の距離に応じて決定される当該反射板のキャパシタンスを「C」、及び前記ループの長さに応じて決定される当該反射板のインダクタンスを「L」とするとき、それら「C」及び「L」が、前記入射波のうちの前記金属スリットを透過したベクトル成分の反射前後の位相差を「+90度」または「−90度」とするかたちで各々設定されてなるものを採用することによっても容易且つ的確に実現される。
また、上記請求項5に記載の無線通信システムに採用されている反射板の反射機能は、請求項18に記載の無線通信システムによるように、前記反射板が、前記反射構造として、a3.前記入射波のうちの特定のベクトル成分を透過するとともに、該ベクトル成分に直交する成分についてはこれを反射する金属スリット、及びb3.前記金属スリットに対して誘電体を挟むかたちで離間して配設されるとともに、前記入射波のうちの前記金属スリットを透過したベクトル成分を反射する金属板、及びc3.前記金属スリット及び前記金属板の間でループを形成する複数のスルーホール、を有してなり、前記金属スリット間の距離に応じて決定される当該反射板のキャパシタンスを「C」、及び前記ループの長さに応じて決定される当該反射板のインダクタンスを「L」とするとき、それら「C」及び「L」が、前記入射波のうちの前記金属スリットを透過したベクトル成分の反射前後の位相差を「0度」とするかたちで各々設定されてなるものを採用することによっても容易且つ的確に実現される。
また、上記請求項6に記載の無線通信システムに採用されている反射板の反射機能は、請求項19に記載の無線通信システムによるように、前記反射板が、前記反射構造として、a4.前記入射波のうちの特定のベクトル成分を透過するとともに、該ベクトル成分に直交する成分についてはこれを反射する金属スリット、及びb4.前記金属スリットに対して誘電体を挟むかたちで離間して配設されるとともに、前記入射波のうちの前記金属スリットを透過したベクトル成分を反射する金属板、及びc4.前記金属スリット及び前記金属板の間でループを形成する複数のスルーホール、を有してなり、前記金属スリット間の距離に応じて決定される当該反射板のキャパシタンスを「C」、及び前記ループの長さに応じて決定される当該反射板のインダクタンスを「L」とするとき、それら「C」及び「L」が、前記入射波のうちの前記金属スリットを透過したベクトル成分の反射前後の位相差を「+90度」または「−90度」とするかたちで各々設定されてなるものを採用することによっても容易且つ的確に実現される。
また、上記請求項8に記載の無線通信システムに採用されている反射板の反射機能は、請求項20に記載の無線通信システムによるように、前記第1の反射板が、その反射構造として、a5.前記入射波のうち、その偏波面に対して45度だけ傾いたベクトル成分を透過するとともに、該ベクトル成分に直交する成分についてはこれを反射する第1の金属スリット、及びb5.前記第1の金属スリットに対して第1の誘電体を挟むかたちで離間して配設されるとともに、前記入射波のうちの前記第1の金属スリットを透過したベクトル成分を反射する第1の金属板、及びc5.前記第1の金属スリット及び前記第1の金属板の間で第1のループを形成する複数の第1のスルーホール、を有してなり、前記第1の金属スリット間の距離に応じて決定される当該第1の反射板のキャパシタンスを「C1」、及び前記第1のループの長さに応じて決定される当該第1の反射板のインダクタンスを「L1」とするとき、それら「C1」及び「L1」が、前記入射波のうちの前記第1の金属スリットを透過したベクトル成分の反射前後の位相差を「0度」とするかたちで各々設定されてなるものを採用し、前記第2の反射板が、その反射構造として、d5.前記第1の反射波のうち、その偏波面に対して45度だけ傾いたベクトル成分を透過するとともに、該ベクトル成分に直交する成分についてはこれを反射する第2の金属スリット、及びe5.前記第2の金属スリットに対して第2の誘電体を挟むかたちで離間して配設されるとともに、前記第1の反射波のうちの前記第2の金属スリットを透過したベクトル成分を反射する第2の金属板、及びf5.前記第2の金属スリット及び前記第2の金属板の間で第2のループを形成する複数の第2のスルーホール、を有してなり、前記第2の金属スリット間の距離に応じて決定される当該第2の反射板のキャパシタンスを「C2」、及び前記第2のループの長さに応じて決定される当該第2の反射板のインダクタンスを「L2」とするとき、それら「C2」及び「L2」が、前記第1の反射波のうちの前記第2の金属スリットを透過したベクトル成分の反射前後の位相差を「+90度」または「−90度」とするかたちで各々設定されてなるものを採用することによっても容易且つ的確に実現される。
また、上記請求項9に記載の無線通信システムに採用されている反射板の反射機能は、請求項21に記載の無線通信システムによるように、前記第1の反射板が、その反射構造として、a6.前記入射波のうちの特定のベクトル成分を透過するとともに、該ベクトル成分に直交する成分についてはこれを反射する第1の金属スリット、及びb6.前記第1の金属スリットに対して第1の誘電体を挟むかたちで離間して配設されるとともに、前記入射波のうちの前記第1の金属スリットを透過したベクトル成分を反射する第1の金属板、及びc6.前記第1の金属スリット及び前記第1の金属板の間で第1のループを形成する複数の第1のスルーホール、を有してなり、前記第1の金属スリット間の距離に応じて決定される当該第1の反射板のキャパシタンスを「C1」、及び前記第1のループの長さに応じて決定される当該第1の反射板のインダクタンスを「L1」とするとき、それら「C1」及び「L1」が、前記第1の入射波のうちの前記第1の金属スリットを透過したベクトル成分の反射前後の位相差を「0度」とするかたちで各々設定されてなるものを採用し、前記第2の反射板が、その反射構造として、d6.前記第1の反射波のうちの特定のベクトル成分を透過するとともに、該ベクトル成分に直交する成分についてはこれを反射する第2の金属スリット、及びe6.前記第2の金属スリットに対して第2の誘電体を挟むかたちで離間して配設されるとともに、前記第1の反射波のうちの前記第2の金属スリットを透過したベクトル成分を反射する第2の金属板、及びf6.前記第2の金属スリット及び前記第2の金属板の間で第2のループを形成する複数の第2のスルーホール、を有してなり、前記第2の金属スリット間の距離に応じて決定される当該第2の反射板のキャパシタンスを「C2」、及び前記第2のループの長さに応じて決定される当該第2の反射板のインダクタンスを「L2」とするとき、それら「C2」及び「L2」が、前記第1の反射波のうちの前記第2の金属スリットを透過したベクトル成分の反射前後の位相差を「+90度」または「−90度」とするかたちで各々設定されてなるものを採用することによっても容易且つ的確に実現される。
すなわち、反射板の反射構造としては、要は、請求項22に記載の無線通信システムによるように、反射板が、その反射構造として、前記入射波のうちの特定のベクトル成分を透過するとともに該ベクトル成分に直交する成分についてはこれを反射する金属スリットと、前記金属スリットに対して誘電体を挟むかたちで離間して配設されるとともに、前記入射波のうちの前記金属スリットを透過したベクトル成分を反射する金属板と、を有してなり、それら金属スリット及び金属板にて各々反射されたベクトル成分の合成態様の調整を通じて前記入射波の偏波面に対して前記反射波の偏波面を異ならしめるものを採用するようにすることで、同反射板として要求される反射機能を容易且つ的確に実現することができるようになる。
そしてこのうち、請求項23に記載の無線通信システムによるように、上記金属スリット及び上記金属板にて各々反射されたベクトル成分の合成態様の調整を上記金属スリットと上記金属板との距離の設定によって行うようにしたものが、上記請求項10〜15のいずれか一項に記載の無線通信システムに対応するものであり、また、請求項24に記載の無線通信システムによるように、上記金属スリット及び上記金属板にて各々反射されたベクトル成分の合成態様の調整を上記「C」及び「L」の設定によって行うようにしたものが上記請求項16〜21のいずれか一項に記載の無線通信システムである。
ちなみに、このような無線通信システムの適用例としては、例えば請求項25に記載の無線通信システムによるように、
・前記無線タグが、コンベアにより運搬される荷物に付されてなり、前記通信制御装置のアンテナ及び前記反射板が、前記コンベアを挟むかたちで設けられてなるもの。
あるいは、請求項26に記載の無線通信システムによるように、
・前記無線タグが、コンベアにより運搬される荷物に付されてなり、前記反射板が、前記コンベアの運搬面に配置され、前記荷物が、該反射板上に配置され、前記通信制御装置のアンテナが、前記コンベアの運搬面に対して前記電波を放射するかたちで設けられてなるもの。
あるいは、請求項27に記載の無線通信システムによるように、
・前記無線タグが、本棚に格納されている本の別に添付されてなり、前記通信制御装置が、それら本の別に添付されている無線タグとの間で無線通信による情報授受を行うものであり、前記反射板が、前記本棚の背面に設けられてなるもの。
等々、といった適用例が考えられる。
はじめに、図1〜図4を参照して、この発明の原理について説明する。
前述のように、無線通信システムにあって、通信による情報処理機能を有する通信制御装置と情報媒体としての無線タグとの間での無線通信にかかる信頼性の向上を図る上では、
・無線タグに付与される電波強度の向上。
・無線タグによる電波受信領域の拡大。
・電波干渉の緩和。
等々が有効である。そしてそのために、上記通信制御装置のアンテナから放射されるRF帯域の電波を反射板にて反射させ、同アンテナから送信される電波及びその反射波を通じて無線タグとの情報授受を行うことがある。しかしながら、このような無線通信システムでは、アンテナから送信される電波と上記反射板によって反射される電波とが混在する領域においては、それら電波の干渉による、いわゆる定在波が発生し、こうして生じた定在波のヌル点に置かれる無線タグに対しては、その通信環境に及ぼす悪影響が避けられないものとなることは前述の通りである。
例えば、いま、上記アンテナからRF帯域の電波が直線偏波として放射され、適宜の金属板からなる反射板(図示略)に該電波が入射されたとすると、同反射板は通常、図1(a)に示すように、入射された電波(入射波)IWに対して同一の偏波面を有する電波(反射波)RWを反射する。これにより、このような電波IW及びRWが混在する領域において、それら電波IW及びRWが各々の偏波面にて干渉し、ひいては上述の定在波が発生することとなる。
しかし、このような場合であれ、図2(a)に示すように、直線偏波の入射波IWに対し、その偏波面(電界の変化面)が直交する電波(反射波)RWを反射させるようにすれば、それら電波IW及びRWの干渉が好適に緩和されるようになる。すなわち、上記アンテナから送信される電波IW及びその反射波RWを通じて無線タグとの情報授受を行う場合であれ、常に好適な通信環境を維持することができるようになる。なお、このような反射機能を有する反射板としては、図3(a)に示されるように、例えば、その反射構造として、
・入射波IWのうち、その偏波面に対して45度だけ傾いたベクトル成分V2を透過するとともに、該ベクトル成分V2に直交する成分V1についてはこれを反射する金属スリット14a、及び
・上記金属スリット14aに対して適宜の誘電体を挟むかたちで離間して配設されるとともに、上記入射波IWのうちの上記金属スリット14aを透過したベクトル成分V2を反射する金属板14b。
を有してなり、上記ベクトル成分V2の反射前後の位相差(反射位相)が「0度」である反射板14を採用するようにすることが実用上望ましい。このような反射板14では、上記金属スリット14a及び金属板14bにて各々反射されたベクトル成分V1及びV2の合成態様の調整を通じて、上記入射波IWの偏波面に対してその反射波RW(図2(a))の偏波面が直交するようになる。なお、上記金属スリット14aや金属板14bの材料としては、例えばアルミニウムなど、適宜の金属を用いることができる。また、それら金属スリット14a及び金属板14bの間に設けられる誘電体の材料としては、発泡スチロールなどの適宜の誘電体を用いることができる。
また、直線偏波として入射される上述の入射波IWに対しては、図2(b)に示すように、円偏波の電波(反射波)RWを反射させるようにしても、それら電波IW及びRWの干渉を好適に緩和することが可能である。なお、このような反射機能を有する反射板としては、図3(b)に示されるように、例えば、その反射構造として、
・入射波IWのうち、その偏波面に対して45度だけ傾いたベクトル成分V4を透過するとともに、該ベクトル成分V4に直交する成分V3についてはこれを反射する金属スリット24a、及び
・上記金属スリット24aに対して適宜の誘電体を挟むかたちで離間して配設されるとともに、上記入射波IWのうちの上記金属スリット24aを透過したベクトル成分V4を反射する金属板24b。
を有してなり、上記ベクトル成分V4の反射前後の位相差(反射位相)が「+90度」または「−90度」である反射板24を採用するようにすることが実用上望ましい。このような反射板24によれば、上記金属スリット24a及び金属板24bにて各々反射されたベクトル成分V3及びV4の合成態様の調整を通じて、直線偏波の入射波IWに対し、円偏波がその反射波RW(図2(b))として反射されるようになる。
一方、例えば、上記アンテナからRF帯域の電波が円偏波として放射され、適宜の金属板からなる反射板(図示略)に該電波が入射された場合も同様、同反射板は通常、図1(b)に示すように、入射された電波(入射波)IWに対し、各々の進行方向に対する旋回の方向が逆となる円偏波の反射波RWを反射する。そしてこの場合、それら電波IW及びRWが干渉し、ひいては上述の定在波が発生することとなる。
しかし、このような場合であれ、図2(c)に示すように、上記円偏波として入射される入射波IWに対し、各々の進行方向に対する旋回の方向が同一となる円偏波をその反射波RWとして反射させるようにすれば、それら電波IW及びRWの干渉が好適に緩和されるようになる。すなわち、上記アンテナから送信される電波IW及びその反射波RWを通じて無線タグとの情報授受を行う場合であれ、常に好適な通信環境を維持することができるようになる。なお、このような反射機能を有する反射板としては、図3(c)に示されるように、例えば、その反射構造として、
・入射波IWのうちの特定のベクトル成分V6を透過するとともに、該ベクトル成分V6に直交する成分V5についてはこれを反射する金属スリット34a、及び
・上記金属スリット34aに対して適宜の誘電体を挟むかたちで離間して配設されるとともに、上記入射波IWのうちの上記金属スリット34aを透過したベクトル成分V6を反射する金属板34b。
を有してなり、上記ベクトル成分V6の反射前後の位相差(反射位相)が「0度」である反射板34を採用するようにすることが実用上望ましい。このような反射板34によれば、上記金属スリット34a及び金属板34bにて各々反射されたベクトル成分V5及びV6の合成態様の調整を通じて、上記入射波IWに対し、各々の進行方向に対する旋回の方向が同一となる円偏波がその反射波RW(図2(c))として反射されるようになる。
また、円偏波として入射される上述の入射波IWに対しては、図2(d)に示すように、直線偏波の反射波RWを反射させるようにしても、それら電波IW及びRWの干渉が好適に緩和され、常に好適な通信環境を維持することができるようになる。なお、このような反射機能を有する反射板としては、図3(d)に示されるように、例えば、その反射構造として、
・入射波IWのうちの特定のベクトル成分V8を透過するとともに、該ベクトル成分V8に直交する成分V7についてはこれを反射する金属スリット44a、及び
・上記金属スリット44aに対して適宜の誘電体を挟むかたちで離間して配設されるとともに、上記入射波IWのうちの上記金属スリット44aを透過したベクトル成分V8を反射する金属板44b、
を有してなり、上記ベクトル成分V8の反射前後の位相差(反射位相)が「+90度」または「−90度」である反射板44を採用するようにすることが実用上望ましい。このような反射板44によれば、上記金属スリット44a及び金属板44bにて各々反射されたベクトル成分V7及びV8の合成態様の調整を通じて、円偏波の入射波IWに対し、直線偏波がその反射波RW(図2(d))として反射されるようになる。
図4(a)は、上記通信制御装置のアンテナから放射される電波を、先の図1(a)または(b)に例示した態様にて反射させた場合において、それら入射波及び反射波が重複する領域における電波の強度を示す分布図である。これに対し、図4(b)は、上記通信制御装置のアンテナから放射される電波を、先の図2(a)〜(d)に例示したいずれかの態様にて反射させた場合において、それら入射波及び反射波が重複する領域における電波の強度を示す分布図である。また、図4(c)は、上記通信制御装置のアンテナから放射される電波を反射させなかった場合の電波強度の分布を参考までに示したものである。
これら図4(a)及び(b)からも明らかなように、先の図2(a)〜(d)に例示した反射態様によれば、上述のヌル点X1〜X4での電波強度の低下が好適に抑制され、常に好適な通信環境を維持することができるようになる。また、このように定在波の発生の抑制を図りつつも、上記通信制御装置のアンテナから送信される電波及びその反射波が重複する領域で上記無線タグとの情報授受を行うようにしているため、図4(b)及び(c)からも明らかなように、同無線タグに付与される電波強度の向上も期待できるようになる。
(第1の実施の形態)
図5及び図6に、こうした原理に基づいて構成したこの発明にかかる無線通信システムの第1の実施の形態を示す。図5は、この実施の形態にかかる無線通信システムについてその全体構成を示したものである。また、図6は、この実施の形態の反射板の反射構造、及びこの反射板に入射される電波(入射波)、及びその反射波の関係を模式的に示したものである。なお、この図6では、同反射板のうち、特に金属スリットと金属板との関係を示しており、便宜上、それら金属スリット及び金属板の間の誘電体についてはその図示を割愛している。
同図5に示されるように、この実施の形態にかかる無線通信システムは、大きくは、
・例えば人や物の識別情報(ID)などが登録される情報媒体としての無線タグ111を対象として、通信による情報処理機能、例えば該無線タグ111との間での識別情報の読み出し機能や書き込み機能、等々を有する通信制御装置112。
・上記無線タグ111と通信制御装置112との間での情報授受、例えば上記通信制御装置112による上記識別情報の送信要求に際し、UHF帯(例えば950MHz)の直線偏波からなる電波を変調信号として放射するアンテナ113。
・上記アンテナ113と対向配設されるとともに、該アンテナ113から放射される電波(変調信号)を上記無線タグ111越しに反射する反射板114。
等々、を備えて構成されている。
そしてこのうち、上記反射板114は、その反射構造として、図6に併せて示されるように、
(イ)入射波IWのうち、その偏波面に対して45度だけ傾いたベクトル成分を透過するとともに、該ベクトル成分に直交する成分についてはこれを反射する金属スリット114a、及び
(ロ)上記金属スリット114aに対して適宜の誘電体114cを挟むかたちで離間して配設されるとともに、上記入射波IWのうちの上記金属スリット114aを透過したベクトル成分を反射する金属板114b。
を有し、上記金属スリット114aを透過するベクトル成分の反射前後の位相差(反射位相)を「0度」とすることで、入射波IW及びその反射する電波(反射波)RWの干渉を緩和するようにしている。なお、それら電波IW及びRWの緩和態様や同反射板114の反射構造については、基本的には、先に図2(a)及び図3(a)を例示しつつ説明した通りである。
ただし、図5に示されるように、この反射板114では、入射される電波(入射波)IWの上記誘電体114c中の波長を「λg」とするとき、上記金属スリット114aと金属板114bとの距離Dが電気長で「λg/4」に設定されている。すなわち、この反射板114では、上記金属スリット114aと上記金属板114bとの距離Dの設定を通じて、上記金属スリット114aを透過するベクトル成分の反射位相を「0度」とするようにしている。
以上説明したように、この実施の形態にかかる無線通信システムによれば、以下に記載するような優れた効果が得られるようになる。
(1)通信制御装置112からアンテナ113を介して上記無線タグ111に送信される電波IWが直線偏波であるとき、反射板114が、該直線偏波として入射される入射波IWに対し、その偏波面が直交する直線偏波の電波(反射波)RWを反射する反射構造を有することとした。このため、それら入射波IW及び反射波RWの干渉が緩和されるようになり、ひいては上記定在波の発生を好適に抑制することができるようになる。しかも、このような定在波の発生の抑制を図りつつも、アンテナ113から送信される電波IW及びその反射波RWが重複する領域で上記無線タグ111との情報授受を行うようにしているため、同無線タグ111に付与される電波強度の向上も期待できるようになる。
(2)直線偏波として入射される電波IWの偏波面に対し、反射波RWの偏波面を直交せしめる反射板114を用いるようにしたため、上記無線タグ111には偏波面の異なる2つの電波IW及びRWが放射されるようになる。このため、同無線タグ111が直線偏波受信用のアンテナを備えるものであったとしても、該無線タグ111は、上記通信制御装置112からアンテナ113を介して送信される電波IWの偏波面によることなく、同通信制御装置112からの情報を適切に受信することができるようになる。
なお、この発明にかかる無線通信システムは、上記第1の実施の形態として示した反射板やその反射構造に限らず、これを適宜に変形した、例えば以下に例示する反射板や反射構造を採用して実施することもできる。
(第1変形例)
上記実施の形態では、図6に示したように、上記反射板114を、その金属スリット114aが上記入射波IWの偏波面に対して右回りに45度だけ傾くかたちで配設することとした。ただし、上記通信制御装置112からアンテナ113を介して送信される電波IWが直線偏波である場合には、該電波IWに対し、同反射板114を、図7(a)に示される態様で配設することもできる。
すなわちここでは、反射板114を、その金属スリット114aが上記入射波IWの偏波面に対して左回りに45度だけ傾くかたちで配設するようにしている。このような反射構造であれ、同反射板114にて反射される電波RWの偏波面は、上記アンテナ113から直線偏波として入射される入射波IWの偏波面に対して直交するようになる。
したがって、このような変形例によっても、上記(1)及び(2)とほぼ同様の効果が得られるようになる。
(第2変形例)
また、同反射板114については、図7(b)に示されるように、上記通信制御装置112からアンテナ113を介して送信される電波IWが進行方向に対して右旋回する円偏波である場合であっても採用することができる。このような構成では、先に図2(c)及び図3(c)を例示しつつ説明した原理に従って、同じく進行方向に対して右旋回する円偏波がその反射波RWとして反射されるようになる。
したがって、このような変形例によっても、上記(1)とほぼ同様の効果が得られるようになる。
(第3変形例)
また、同反射板114については、図7(c)に示されるように、上記電波IWが進行方向に対して左旋回する円偏波である場合にも採用することができる。このような構成であれ、同じく進行方向に対して左旋回する円偏波がその反射波RWとして反射されるようになる。
したがって、このような変形例によっても、上記(1)とほぼ同様の効果が得られるようになる。
(第4変形例)
上記実施の形態では、図5及び図6に示したように、金属スリット114aと金属板114bとの距離Dが電気長で「λg/4」に設定された反射板114を、その金属スリット114aが上記入射波IWの偏波面に対して右回りに45度だけ傾くかたちで配設することとした。ただし、上記通信制御装置112からアンテナ113を介して送信される電波IWが直線偏波である場合には、同反射板114に代えて、図7(d)に示される反射構造を有する反射板214を用いることもできる。
すなわち、この反射板214では、金属スリット114aと金属板114bとの距離D(図5)が電気長で「λg/8」に設定されている。また、同反射板214は、その金属スリット114aが上記入射波IWの偏波面に対して右回りに45度だけ傾くかたちで配設されている。このような反射構造では、先に図2(b)及び図3(b)を例示しつつ説明した原理に従って、円偏波がその反射波RWとして反射されるようになる。
したがって、このような変形例によっても、上記(1)及び(2)とほぼ同様の効果が得られるようになる。
(第5変形例)
上記電波IWが直線偏波である場合には、同反射板214を、図7(e)に示されるように、その金属スリット114aが上記入射波IWの偏波面に対して左回りに45度だけ傾くかたちで配設することもできる。このような反射構造であれ、円偏波がその反射波RWとして反射されるようになる。
したがって、このような変形例によっても、上記(1)及び(2)とほぼ同様の効果が得られるようになる。
(第6変形例)
また、同反射板214については、図7(f)に示されるように、上記電波IWが進行方向に対して右旋回する円偏波である場合にも採用することができる。このような構成では、基本的には先に図2(d)及び図3(d)を例示しつつ説明した原理に従って、直線偏波がその反射波RWとして反射されるようになる。
したがって、このような変形例によっても、上記(1)とほぼ同様の効果が得られるようになる。
(第7変形例)
また、同反射板214については、図7(g)に示されるように、上記電波IWが進行方向に対して左旋回する円偏波である場合にも採用することができる。このような構成であれ、直線偏波がその反射波RWとして反射されるようになる。
したがって、このような変形例によっても、上記(1)とほぼ同様の効果が得られるようになる。
(第2の実施の形態)
次に、この発明にかかる無線通信システムについてその第2の実施の形態を示す。なお、この実施の形態の無線通信システムも、基本的には、先の第1の実施の形態の無線通信システム(図5)とほぼ同様の構成である。ただし、この実施の形態では、上記反射板114に代えて、図8(a)及び(b)に示されるように、その反射構造として、
・上記金属スリット114a及び上記金属板114bの間でループを形成する複数のスルーホール114d。
を、上記誘電体114c中にさらに有する反射板314を採用するようにしている。すなわち、図8(c)に示されるように、この反射板314では、上記金属スリット114a間の距離に応じて決定される当該反射板314のキャパシタンスを「C」、及び上記ループの長さに応じて決定される当該反射板314のインダクタンスを「L」とするとき、それら「C」及び「L」を通じて、上記金属スリット114aを透過するベクトル成分の反射位相を「0度」とするようにしている。そして、このような反射板314を、上記アンテナ113から送信される電波(入射波)IWに対して図9に示されるかたちで配設するようにすることで、それら入射波IW及び反射波RWの干渉の緩和を図るようにしている。なお、この図9では、同反射板314のうち、特に金属スリット114aと金属板114bとの関係を示しており、便宜上、それら金属スリット114a及び金属板114bの間の誘電体114cについてはその図示を割愛している。
ここで、図10を併せ参照して、上記「C」及び「L」の設定の手順についてその一例を説明する。なお、同図10は、反射板314に入射される電波IWとその反射波RWの反射位相との関係を同電波IWの電界ベクトルE1及びE2(図8(a))の別に示したグラフであり、図中の横軸が、電波IWの周波数を、また縦軸が反射位相をそれぞれ示している。
同図10に示されるように、このような反射板314では、入射される電波IWのうち、上記金属スリット114aを透過する電界ベクトルE2が、上記「C」及び「L」による影響を受けてその反射位相が可変とされる。なお、電界ベクトルE1は、上記金属スリット114aの表面にて反射されるため、その反射位相が「180度」で一定である。一方、当該反射板314の表面を、上記電界ベクトルE2(図8(a))の方向に電流が流れるとしたとき、この電流は、等価的には「L」と「C」の並列共振回路を流れると考えることが可能であり、そのインピーダンスの値「Z」は、

Z=jωL/(1−ωLC)・・・(1)

として表わされる。そして、このインピーダンスの値「Z」は、同反射板314に設定される反射位相に対して一義的に導き出される関係にある。そこで、このような「C」及び「L」の設定に際しては、同反射板314の特性として設定すべき反射位相、ここでは「0度」に対応する上記インピーダンスの値「Z」をまずは算出する。そして次に、該算出された値「Z」と、当該無線通信システムに用いられる電波IWの周波数(ω)とを上記(1)式に代入し、このときの上記「L」及び「C」の条件を得る。そして、この得られた上記「L」及び「C」の条件が満たされるように、上記金属スリット114a間の距離や上記スルーホール114d(ループ)の長さ、等々をシミュレーションなどにより決定することで、上記「L」及び「C」を各々設定する。これにより、先の図10中の周波数f2が、同反射板314に入射される電波IWの周波数と一致し、上記「C」及び「L」を通じて、上記金属スリット114aを透過するベクトル成分の反射位相が「0度」とされるようになる。
以上説明したように、この第2の実施の形態にかかる無線通信システムによっても、基本的には先の第1の実施の形態の前記(1)及び(2)の効果と同等、あるいはそれに準じた効果を得ることができるようになる。
なお、この発明にかかる無線通信システムは、上記第2の実施の形態として示した反射板やその反射構造に限らず、これを適宜に変形した、例えば以下に例示する反射板や反射構造を採用して実施することもできる。
(第1変形例)
上記実施の形態では、図9に示したように、上記反射板314を、その金属スリット114aが上記入射波IWの偏波面に対して右回りに45度だけ傾くかたちで配設することとした。ただし、上記通信制御装置112からアンテナ113を介して送信される電波IWが直線偏波である場合には、該電波IWに対し、同反射板314を、図11(a)に示される態様で配設することもできる。
すなわちここでは、反射板314を、その金属スリット114aが上記入射波IWの偏波面に対して左回りに45度だけ傾くかたちで配設するようにしている。このような反射構造であれ、同反射板314にて反射される電波RWの偏波面は、上記アンテナ113から直線偏波として入射される入射波IWの偏波面に対して直交するようになる。
したがって、このような変形例によっても、上記(1)及び(2)とほぼ同様の効果が得られるようになる。
(第2変形例)
また、同反射板314については、図11(b)に示されるように、上記通信制御装置112からアンテナ113を介して送信される電波IWが進行方向に対して右旋回する円偏波である場合であっても採用することができる。このような構成では、先に図2(c)及び図3(c)を例示しつつ説明した原理に従って、同じく進行方向に対して右旋回する円偏波がその反射波RWとして反射されるようになる。
したがって、このような変形例によっても、上記(1)とほぼ同様の効果が得られるようになる。
(第3変形例)
また、同反射板314については、図11(c)に示されるように、上記電波IWが進行方向に対して左旋回する円偏波である場合にも採用することができる。このような構成であれ、同じく進行方向に対して左旋回する円偏波がその反射波RWとして反射されるようになる。
したがって、このような変形例によっても、上記(1)とほぼ同様の効果が得られるようになる。
(第4変形例)
上記実施の形態では、先の図10中の周波数f2が上記通信制御装置112からアンテナ113を介して送信される電波IWの周波数と一致するように上記「C」及び「L」を設定することとした。そして、こうして設定された反射板314を、図9に示したように、その金属スリット114aが上記入射波IWの偏波面に対して右回りに45度だけ傾くかたちで配設することとした。ただし、上記電波IWが直線偏波である場合には、同反射板314に代えて、図12(a)に示される反射構造を有する反射板414を用いることもできる。
すなわち、この反射板414では、先の図10中の周波数f1が上記電波IWの周波数と一致するように上記「C」及び「L」が設定されている。また、同反射板414は、その金属スリット114aが上記入射波IWの偏波面に対して右回りに45度だけ傾くかたちで配設されている。このような反射構造では、上記アンテナ113から直線偏波として送信される電波IWに対し、円偏波がその反射波RWとして反射されるようになる。
したがって、このような変形例によっても、上記(1)及び(2)とほぼ同様の効果が得られるようになる。
(第5変形例)
上記電波IWが直線偏波である場合には、同反射板414を、図12(b)に示されるように、その金属スリット114aが上記入射波IWの偏波面に対して左回りに45度だけ傾くかたちで配設することもできる。このような反射構造であれ、円偏波がその反射波RWとして反射されるようになる。
したがって、このような変形例によっても、上記(1)及び(2)とほぼ同様の効果が得られるようになる。
(第6変形例)
また、同反射板414については、図12(c)に示されるように、上記通信制御装置112からアンテナ113を介して送信される電波IWが進行方向に対して右旋回する円偏波である場合にも採用することができる。このような構成では、基本的には先に図2(d)及び図3(d)を例示しつつ説明した原理に従って、上記電波IWに対し、直線偏波がその反射波RWとして反射されるようになる。
したがって、このような変形例によっても、上記(1)とほぼ同様の効果が得られるようになる。
(第7変形例)
また、同反射板414については、図12(d)に示されるように、上記電波IWが進行方向に対して左旋回する円偏波である場合にも採用することができる。このような構成であれ、直線偏波がその反射波RWとして反射されるようになる。
したがって、このような変形例によっても、上記(1)とほぼ同様の効果が得られるようになる。
(第8変形例)
上記実施の形態では、先の図10中の周波数f2が上記通信制御装置112からアンテナ113を介して送信される電波IWの周波数と一致するように上記「C」及び「L」を設定することとした。そして、こうして設定された反射板314を、図9に示したように、その金属スリット114aが上記入射波IWの偏波面に対して右回りに45度だけ傾くかたちで配設することとした。ただし、上記電波IWが直線偏波である場合には、同反射板314に代えて、図13(a)に示される反射構造を有する反射板514を用いることもできる。
すなわち、この反射板514では、先の図10中の周波数f3が上記電波IWの周波数と一致するように上記「C」及び「L」が設定されている。また、同反射板514は、その金属スリット114aが上記入射波IWの偏波面に対して右回りに45度だけ傾くかたちで配設されている。このような反射構造では、上記アンテナ113から直線偏波として送信される電波IWに対し、先に図2(b)及び図3(b)を例示しつつ説明した原理に従って、円偏波がその反射波RWとして反射されるようになる。
したがって、このような変形例によっても、上記(1)及び(2)とほぼ同様の効果が得られるようになる。
(第9変形例)
上記電波IWが直線偏波である場合には、同反射板514を、図13(b)に示されるように、その金属スリット114aが上記入射波IWの偏波面に対して左回りに45度だけ傾くかたちで配設することもできる。このような反射構造であれ、円偏波がその反射波RWとして反射されるようになる。
したがって、このような変形例によっても、上記(1)及び(2)とほぼ同様の効果が得られるようになる。
(第10変形例)
また、同反射板414については、図13(c)に示されるように、上記通信制御装置112からアンテナ113を介して送信される電波IWが進行方向に対して右旋回する円偏波である場合にも採用することができる。このような構成では、先に図2(d)及び図3(d)を例示しつつ説明した原理に従って、上記電波IWに対し、直線偏波がその反射波RWとして反射されるようになる。
したがって、このような変形例によっても、上記(1)とほぼ同様の効果が得られるようになる。
(第11変形例)
また、同反射板414については、図13(d)に示されるように、上記電波IWが進行方向に対して左旋回する円偏波である場合にも採用することができる。このような構成であれ、直線偏波がその反射波RWとして反射されるようになる。
したがって、このような変形例によっても、上記(1)とほぼ同様の効果が得られるようになる。
(第3の実施の形態)
次に、この発明にかかる無線通信システムについてその第3の実施の形態を示す。なお、この実施の形態の無線通信システムも、基本的には、先の第1の実施の形態の無線通信システム(図5)とほぼ同様の構成である。ただし、この実施の形態にかかる無線通信システムでは、図14にその全体構成を示すように、先の第1の実施の形態における反射板を第1の反射板1141、及び該第1の反射板1141にて反射された反射波を第1の反射波RW1とするとき、
・通信制御装置112と無線タグ111との間で無線通信による情報授受を行うにあたり、上記第1の反射板1141から見てそれら通信制御装置112及び無線タグ111の後方にて上記第1の反射波RW1を反射する第2の反射板1142。
をさらに備えている。そして、この第2の反射板1142は、自らが反射する電波RW2と上記第1の反射板1141にて反射される電波RW1との間での干渉が緩和される反射構造を採用している。このような構成では、上記アンテナ113から送信される電波IWと上記第1の反射波RW1との干渉はもとより、該第1の反射波RW1と上記第2の反射波RW2との干渉も緩和されるようになるため、前述の定在波の発生をより好適に抑制することができるようになる。また、このような定在波の発生の抑制を図りつつも、アンテナ113から送信される電波IW及び上記第1及び第2の反射波RW1及びRW2が重複する領域で上記無線タグ111との情報授受を行うようにしているため、同無線タグ111に付与される電波強度のさらなる向上も期待できるようになる。
なお、この実施の形態にかかる無線通信システムを実現するための上記アンテナ113から放射される電波IWの種類、及び上記第1の反射板1141の反射構造、及び上記第2の反射板1142の反射構造の組み合わせとしては、例えば、
<第1のパターン>
(イ)電波IWが直線偏波。
(ロ)第1の反射板1141の反射構造が、上記電波IWに対して偏波面の異なる直線偏波の電波(第1の反射波)RW1を反射する反射構造。
(ハ)第2の反射板1142の反射構造が、上記第1の反射波RW1に対し、円偏波の電波(第2の反射波)RW2を反射する反射構造。
<第2のパターン>
(ニ)電波IWが円偏波。
(ホ)第1の反射板1141の反射構造が、上記電波IWに対し、各々の進行方向に対する旋回の方向が同一となる円偏波の電波(第1の反射波)RW1を反射する反射構造。
(ヘ)第2の反射板1142の反射構造が、上記第2の反射波RW2に対し、直線偏波の電波(第2の反射板)RW2を反射する反射構造。
等々、といった組み合わせがある。そして、それら反射板1141及び1142の反射構造については、具体的には、先の図6や、図7(a)〜(g)や、図9や、図11(a)〜(c)や、図12(a)〜(d)や、図13(a)〜(d)などにおいて例示した反射構造を適宜に採用することで容易に実現できる。
以上説明したように、この第3の実施の形態にかかる無線通信システムによっても、基本的には先の第1の実施の形態の前記(1)及び(2)の効果のうち、少なくとも(1)の効果についてはそれよりも顕著な効果として得ることができるようになる。
(他の実施の形態)
なお、上記各実施の形態は、以下のように変更して実施することもできる。
・上記第1及び第2の実施の形態にかかる無線通信システムについては、例えば以下のような物流管理システムに適用するようにしてもよい。すなわち、図15に示されるように、この物流管理システムは、ベルトコンベア101により運搬される荷物(物品)102の別に該当する物品102の識別情報(ID)が登録された、もしくは識別情報を登録する無線タグ111を付し、この識別情報に基づいてそれら物流を管理するシステムである。この物流管理システムに適用された無線通信システムにあって、通信制御装置112のアンテナ113と反射板614とは、上記ベルトコンベア101を挟むかたちで対向配設されるとともに、それらの間の領域での電波干渉を緩和する構成とされている。このような物流管理システムによれば、ベルトコンベア101により運搬される荷物(物品)102に付されている無線タグ111と上記通信制御装置112との間での情報授受が適切に行われるようになる。なお、このような物流管理システムにおいても、上記第3の実施の形態のように、上記反射板614から見て、上記アンテナ113の後方に別の反射板をさらに配設するようにしてもよい。
・上記第1及び第2の実施の形態にかかる無線通信システムを、上記物流管理システムに適用する場合、反射板714については、図16に示されるように、ベルトコンベア101により運搬される荷物102の下方にて配置するようにしてもよい。ただしこの場合、上記アンテナ113は、上記ベルトコンベア101の運搬面にその電波を放射するかたちで配設されることとなる。
・上記第1及び第2の実施の形態にかかる無線通信システムについては、例えば以下のような図書管理システムに適用することもできる。すなわち、図17に示されるように、この図書管理システムは、本棚201に格納されている本202の別に該当する本202の識別情報が登録された、若しくは識別情報を登録する無線タグ(図示略)を添付し、この識別情報に基づいてそれら図書を管理するシステムである。なお、この図書管理システムに適用された無線通信システムでは、上記アンテナ113の機能を内蔵する通信制御装置1123が採用されている。また、反射板814は、本棚201の裏面に設けられ、上記通信制御装置1123との間の領域での電波干渉を緩和する構成とされている。このような図書管理システムによれば、上記通信制御装置1123を用いて上記本棚201の前面から電波を送信するようにすることで、本棚201に格納されている本202に添付されている無線タグ(図示略)と上記通信制御装置1123との間での情報授受が適切に行われるようになる。なお、このような図書管理システムにおいても、上記第3の実施の形態のように、上記反射板814から見て、上記本棚201の後方に反射板をさらに配設するようにしてもよい。
・上記各実施の形態に用いられる反射板については、その反射特性が維持される限りは、その形状を適宜に変更してもよい。例えば、その反射面を凸状とするようにすれば、先の図19に示したように、無線タグによる電波受信領域の拡大を図ることができるようになる。
・入射波の偏波面に対してその反射波の偏波面を異ならしめる反射構造を有する反射板であれば、上記各実施の形態に用いられる反射板として適宜に採用してもよい。ちなみに、このような反射板としては、例えば、金属スリット114a及び金属板114bにて各々反射されたベクトル成分の合成態様の調整を通じて入射波の偏波面に対してその反射波の偏波面を異ならしめる反射板などがある。そしてこのうち、その合成態様の調整を上記金属スリット114aと上記金属板114bとの距離の設定によって行うようにしたものが、第1の実施の形態にて採用された反射板である。また、同ベクトル成分の合成態様の調整を上記「C」及び「L」の設定によって行うようにしたものが、第2の実施の形態にて採用された反射板である。
(a)および(b)は、この発明の原理を説明する図。 (a)〜(d)は、この発明の原理を説明する図。 (a)〜(d)は、この発明の原理を説明する図。 (a)は、図1(a)または(d)に示した入射波と反射波とが重複する領域での電波強度を示す分布図。(b)は、図2(a)〜(d)に示した入射波と反射波とが重複する領域での電波強度を示す分布図。(c)は、電波が反射されない領域での電波強度を示す分布図。 この発明にかかる無線通信システムの第1の実施の形態についてその全体構成を一部ブロック図として示す側面図。 同実施の形態の反射板の反射構造、及びこの反射板に入射される電波(入射波)、及びその反射波の関係を模式的に示す平面図。 (a)〜(g)は、同実施の形態の変形例にて用いられる反射板の反射構造、及びこの反射板に入射される電波(入射波)、及びその反射波の関係を模式的に示す平面図。 (a)は、この発明にかかる無線通信システムの第2の実施の形態において用いられる反射板の反射構造を示す平面図。(b)は、(a)のA−A線に沿った断面構造を示す断面図。(c)は、(b)の特定の部分を特に説明するための図。 同実施の形態の反射板の反射構造、及びこの反射板に入射される電波(入射波)、及びその反射波の関係を模式的に示す平面図。 同実施の形態の反射板の反射特性を示すグラフ。 (a)〜(c)は、同実施の形態の変形例にて用いられる反射板の反射構造、及びこの反射板に入射される電波(入射波)、及びその反射波の関係を模式的に示す平面図。 (a)〜(d)は、同実施の形態の変形例にて用いられる反射板の反射構造、及びこの反射板に入射される電波(入射波)、及びその反射波の関係を模式的に示す平面図。 (a)〜(d)は、同実施の形態の変形例にて用いられる反射板の反射構造、及びこの反射板に入射される電波(入射波)、及びその反射波の関係を模式的に示す平面図。 この発明にかかる無線通信システムの第3の実施の形態についてその全体構成を一部ブロック図として示す側面図。 この発明にかかる無線通信システムの適用例を示す斜視図。 この発明にかかる無線通信システムの適用例を示す斜視図。 この発明にかかる無線通信システムの適用例を示す斜視図。 従来の無線通信システムについてその全体構成を一部ブロック図として示す側面図。 従来の無線通信システムに用いられる反射板の反射態様を示す平面図。 定在波のヌル点と無線タグとの位置関係を示す側面図。
符号の説明
14、114、214、314、414、514、614、714、814…反射板、1141…第1の反射板、1142…第2の反射板、14a、114a…金属スリット、14b、114b…金属板、114c…誘電体、114d…スルーホール、111…無線タグ、112…通信制御装置、113…アンテナ、101…ベルトコンベア、102…荷物(物品)、201…本棚、202…本、IW…電波(入射波)、RW…電波(反射波)、CW…定在波、D…距離、Q1、Q2…領域。

Claims (27)

  1. 通信による情報処理機能を有する通信制御装置と情報媒体としての無線タグとの間で無線通信による情報授受を行うにあたり、前記通信制御装置からアンテナを介して前記無線タグに送信される電波を同無線タグ越しに反射する反射板を備え、それらアンテナから送信される電波と反射板にて反射される電波とが重複する領域で前記無線タグとの情報授受を行う無線通信システムであって、
    前記反射板は、前記通信制御装置のアンテナから電波として入射される入射波の偏波面に対して前記反射する電波である反射波の偏波面を異ならしめる反射構造を有してなる
    ことを特徴とする無線通信システム。
  2. 前記通信制御装置からアンテナを介して前記無線タグに送信される電波が直線偏波であり、前記反射板は、該直線偏波として入射される入射波に対し、その偏波面が異なる直線偏波の反射波を反射する反射構造を有してなる
    請求項1に記載の無線通信システム。
  3. 前記反射板の反射構造は、前記入射波の偏波面に対し、前記反射波の偏波面を直交せしめるものである
    請求項2に記載の無線通信システム。
  4. 前記通信制御装置からアンテナを介して前記無線タグに送信される電波が直線偏波であり、前記反射板は、該直線偏波として入射される入射波に対し、円偏波の反射波を反射する反射構造を有してなる
    請求項1に記載の無線通信システム。
  5. 前記通信制御装置からアンテナを介して前記無線タグに送信される電波が円偏波であり、前記反射板は、該円偏波として入射される入射波に対し、各々の進行方向に対する旋回の方向が同一となる円偏波の反射波を反射する反射構造を有してなる
    請求項1に記載の無線通信システム。
  6. 前記通信制御装置からアンテナを介して前記無線タグに送信される電波が円偏波であり、前記反射板は、該円偏波として入射される入射波に対し、直線偏波の反射波を反射する反射構造を有してなる
    請求項1に記載の無線通信システム。
  7. 請求項1に記載の無線通信システムにおいて、前記通信制御装置からアンテナを介して前記無線タグに送信される電波を反射する反射板を第1の反射板、及び該第1の反射板にて反射された反射波を第1の反射波とするとき、前記通信制御装置と前記無線タグとの間で無線通信による情報授受を行うにあたり、前記第1の反射板から見てそれら通信制御装置及び無線タグの後方にて前記第1の反射波を反射する第2の反射板をさらに備え、
    該第2の反射板は、前記第1の反射波として入射される入射波の偏波面に対して前記反射する電波である第2の反射波の偏波面を異ならしめる反射構造を有してなる
    ことを特徴とする無線通信システム。
  8. 前記通信制御装置からアンテナを介して前記無線タグに送信される電波が直線偏波であり、前記第1の反射板は、該直線偏波として入射される入射波に対し、その偏波面が直交する直線偏波の第1の反射波を反射する反射構造を有してなり、前記第2の反射板は、該直線偏波として入射される前記第1の反射波に対し、円偏波の第2の反射波を反射する反射構造を有してなる
    請求項7に記載の無線通信システム。
  9. 前記通信制御装置からアンテナを介して前記無線タグに送信される電波が円偏波であり、前記第1の反射板は、該円偏波として入射される入射波に対し、各々の進行方向に対する旋回の方向が同一となる円偏波の第1の反射波を反射する反射構造を有してなり、前記第2の反射板は、該円偏波として入射される前記第1の反射波に対し、直線偏波の第2の反射波を反射する反射構造を有してなる
    請求項7に記載の無線通信システム。
  10. 前記反射板は、前記反射構造として、
    a1.前記入射波のうち、その偏波面に対して45度だけ傾いたベクトル成分を透過するとともに、該ベクトル成分に直交する成分についてはこれを反射する金属スリット、及び
    b1.前記金属スリットに対して誘電体を挟むかたちで離間して配設されるとともに、前記入射波のうちの前記金属スリットを透過したベクトル成分を反射する金属板、
    を有してなり、前記入射波のうちの前記金属スリットを透過したベクトル成分の前記誘電体中の波長を「λg」とするとき、前記金属スリットと前記金属板との距離が電気長で「λg/4」に設定されてなる
    請求項3に記載の無線通信システム。
  11. 前記反射板は、前記反射構造として、
    a2.前記入射波のうち、その偏波面に対して45度だけ傾いたベクトル成分を透過するとともに、該ベクトル成分に直交する成分についてはこれを反射する金属スリット、及び
    b2.前記金属スリットに対して誘電体を挟むかたちで離間して配設されるとともに、前記入射波のうちの前記金属スリットを透過したベクトル成分を反射する金属板、
    を有してなり、前記入射波のうちの前記金属スリットを透過したベクトル成分の前記誘電体中の波長を「λg」とするとき、前記金属スリットと前記金属板との距離が電気長で「λg/8」に設定されてなる
    請求項4に記載の無線通信システム。
  12. 前記反射板は、前記反射構造として、
    a3.前記入射波のうちの特定のベクトル成分を透過するとともに、該ベクトル成分に直交する成分についてはこれを反射する金属スリット、及び
    b3.前記金属スリットに対して誘電体を挟むかたちで離間して配設されるとともに、前記入射波のうちの前記金属スリットを透過したベクトル成分を反射する金属板、
    を有してなり、前記入射波のうちの前記金属スリットを透過したベクトル成分の前記誘電体中の波長を「λg」とするとき、前記金属スリットと前記金属板との距離が電気長で「λg/4」に設定されてなる
    請求項5に記載の無線通信システム。
  13. 前記反射板は、前記反射構造として、
    a4.前記入射波のうちの特定のベクトル成分を透過するとともに、該ベクトル成分に直交する成分についてはこれを反射する金属スリット、及び
    b4.前記金属スリットに対して誘電体を挟むかたちで離間して配設されるとともに、前記入射波のうちの前記金属スリットを透過したベクトル成分を反射する金属板、
    を有してなり、前記入射波のうちの前記金属スリットを透過したベクトル成分の前記誘電体中の波長を「λg」とするとき、前記金属スリットと前記金属板との距離が電気長で「λg/8」に設定されてなる
    請求項6に記載の無線通信システム。
  14. 前記第1の反射板は、その反射構造として、
    a5.前記入射波のうち、その偏波面に対して45度だけ傾いたベクトル成分を透過するとともに、該ベクトル成分に直交する成分についてはこれを反射する第1の金属スリット、及び
    b5.前記第1の金属スリットに対して第1の誘電体を挟むかたちで離間して配設されるとともに、前記入射波のうちの前記第1の金属スリットを透過したベクトル成分を反射する第1の金属板、
    を有してなり、前記入射波のうちの前記第1の金属スリットを透過したベクトル成分の前記第1の誘電体中の波長を「λg」とするとき、前記第1の金属スリットと前記第1の金属板との距離が電気長で「λg/4」に設定され、前記第2の反射板は、その反射構造として、
    c5.前記第1の反射波のうち、その偏波面に対して45度だけ傾いたベクトル成分を透過するとともに、該ベクトル成分に直交する成分についてはこれを反射する第2の金属スリット、及び
    d5.前記第2の金属スリットに対して第2の誘電体を挟むかたちで離間して配設されるとともに、前記第1の反射波のうちの前記第2の金属スリットを透過したベクトル成分を反射する第2の金属板、
    を有してなり、前記第1の反射波のうちの前記第2の金属スリットを透過したベクトル成分の前記第2の誘電体中の波長を「λg’」とするとき、前記第2の金属スリットと前記第2の金属板との距離が電気長で「λg’/8」に設定されてなる
    請求項8に記載の無線通信システム。
  15. 前記第1の反射板は、その反射構造として、
    a6.前記入射波のうちの特定のベクトル成分を透過するとともに、該ベクトル成分に直交する成分についてはこれを反射する第1の金属スリット、及び
    b6.前記第1の金属スリットに対して第1の誘電体を挟むかたちで離間して配設されるとともに、前記入射波のうちの前記第1の金属スリットを透過したベクトル成分を反射する第1の金属板、
    を有してなり、前記入射波のうちの前記第1の金属スリットを透過したベクトル成分の前記第1の誘電体中の波長を「λg」とするとき、前記第1の金属スリットと前記第1の金属板との距離が電気長で「λg/4」に設定され、前記第2の反射板は、その反射構造として、
    c6.前記第1の反射波のうちの特定のベクトル成分を透過するとともに、該ベクトル成分に直交する成分についてはこれを反射する第2の金属スリット、及び
    d6.前記第2の金属スリットに対して第2の誘電体を挟むかたちで離間して配設されるとともに、前記第1の反射波のうちの前記第2の金属スリットを透過したベクトル成分を反射する第2の金属板、
    を有してなり、前記第1の反射波のうちの前記第2の金属スリットを透過したベクトル成分の前記第2の誘電体中の波長を「λg’」とするとき、前記第2の金属スリットと前記第2の金属板との距離が電気長で「λg’/8」に設定されてなる
    請求項9に記載の無線通信システム。
  16. 前記反射板は、前記反射構造として、
    a1.前記入射波のうち、その偏波面に対して45度だけ傾いたベクトル成分を透過するとともに、該ベクトル成分に直交する成分についてはこれを反射する金属スリット、及び
    b1.前記金属スリットに対して誘電体を挟むかたちで離間して配設されるとともに、前記入射波のうちの前記金属スリットを透過したベクトル成分を反射する金属板、及び
    c1.前記金属スリット及び前記金属板の間でループを形成する複数のスルーホール、
    を有してなり、前記金属スリット間の距離に応じて決定される当該反射板のキャパシタンスを「C」、及び前記ループの長さに応じて決定される当該反射板のインダクタンスを「L」とするとき、それら「C」及び「L」が、前記入射波のうちの前記金属スリットを透過したベクトル成分の反射前後の位相差を「0度」とするかたちで各々設定されてなる
    請求項3に記載の無線通信システム。
  17. 前記反射板は、前記反射構造として、
    a2.前記入射波のうち、その偏波面に対して45度だけ傾いたベクトル成分を透過するとともに、該ベクトル成分に直交する成分についてはこれを反射する金属スリット、及び
    b2.前記金属スリットに対して誘電体を挟むかたちで離間して配設されるとともに、前記入射波のうちの前記金属スリットを透過したベクトル成分を反射する金属板、及び
    c2.前記金属スリット及び前記金属板の間でループを形成する複数のスルーホール、
    を有してなり、前記金属スリット間の距離に応じて決定される当該反射板のキャパシタンスを「C」、及び前記ループの長さに応じて決定される当該反射板のインダクタンスを「L」とするとき、それら「C」及び「L」が、前記入射波のうちの前記金属スリットを透過したベクトル成分の反射前後の位相差を「+90度」または「−90度」とするかたちで各々設定されてなる
    請求項4に記載の無線通信システム。
  18. 前記反射板は、前記反射構造として、
    a3.前記入射波のうちの特定のベクトル成分を透過するとともに、該ベクトル成分に直交する成分についてはこれを反射する金属スリット、及び
    b3.前記金属スリットに対して誘電体を挟むかたちで離間して配設されるとともに、前記入射波のうちの前記金属スリットを透過したベクトル成分を反射する金属板、及び
    c3.前記金属スリット及び前記金属板の間でループを形成する複数のスルーホール、
    を有してなり、前記金属スリット間の距離に応じて決定される当該反射板のキャパシタンスを「C」、及び前記ループの長さに応じて決定される当該反射板のインダクタンスを「L」とするとき、それら「C」及び「L」が、前記入射波のうちの前記金属スリットを透過したベクトル成分の反射前後の位相差を「0度」とするかたちで各々設定されてなる
    請求項5に記載の無線通信システム。
  19. 前記反射板は、前記反射構造として、
    a4.前記入射波のうちの特定のベクトル成分を透過するとともに、該ベクトル成分に直交する成分についてはこれを反射する金属スリット、及び
    b4.前記金属スリットに対して誘電体を挟むかたちで離間して配設されるとともに、前記入射波のうちの前記金属スリットを透過したベクトル成分を反射する金属板、及び
    c4.前記金属スリット及び前記金属板の間でループを形成する複数のスルーホール、
    を有してなり、前記金属スリット間の距離に応じて決定される当該反射板のキャパシタンスを「C」、及び前記ループの長さに応じて決定される当該反射板のインダクタンスを「L」とするとき、それら「C」及び「L」が、前記入射波のうちの前記金属スリットを透過したベクトル成分の反射前後の位相差を「+90度」または「−90度」とするかたちで各々設定されてなる
    請求項6に記載の無線通信システム。
  20. 前記第1の反射板は、その反射構造として、
    a5.前記入射波のうち、その偏波面に対して45度だけ傾いたベクトル成分を透過するとともに、該ベクトル成分に直交する成分についてはこれを反射する第1の金属スリット、及び
    b5.前記第1の金属スリットに対して第1の誘電体を挟むかたちで離間して配設されるとともに、前記入射波のうちの前記第1の金属スリットを透過したベクトル成分を反射する第1の金属板、及び
    c5.前記第1の金属スリット及び前記第1の金属板の間で第1のループを形成する複数の第1のスルーホール、
    を有してなり、前記第1の金属スリット間の距離に応じて決定される当該第1の反射板のキャパシタンスを「C1」、及び前記第1のループの長さに応じて決定される当該第1の反射板のインダクタンスを「L1」とするとき、それら「C1」及び「L1」が、前記入射波のうちの前記第1の金属スリットを透過したベクトル成分の反射前後の位相差を「0度」とするかたちで各々設定され、前記第2の反射板は、その反射構造として、
    d5.前記第1の反射波のうち、その偏波面に対して45度だけ傾いたベクトル成分を透過するとともに、該ベクトル成分に直交する成分についてはこれを反射する第2の金属スリット、及び
    e5.前記第2の金属スリットに対して第2の誘電体を挟むかたちで離間して配設されるとともに、前記第1の反射波のうちの前記第2の金属スリットを透過したベクトル成分を反射する第2の金属板、及び
    f5.前記第2の金属スリット及び前記第2の金属板の間で第2のループを形成する複数の第2のスルーホール、
    を有してなり、前記第2の金属スリット間の距離に応じて決定される当該第2の反射板のキャパシタンスを「C2」、及び前記第2のループの長さに応じて決定される当該第2の反射板のインダクタンスを「L2」とするとき、それら「C2」及び「L2」が、前記第1の反射波のうちの前記第2の金属スリットを透過したベクトル成分の反射前後の位相差を「+90度」または「−90度」とするかたちで各々設定されてなる
    請求項8に記載の無線通信システム。
  21. 前記第1の反射板は、その反射構造として、
    a6.前記入射波のうちの特定のベクトル成分を透過するとともに、該ベクトル成分に直交する成分についてはこれを反射する第1の金属スリット、及び
    b6.前記第1の金属スリットに対して第1の誘電体を挟むかたちで離間して配設されるとともに、前記入射波のうちの前記第1の金属スリットを透過したベクトル成分を反射する第1の金属板、及び
    c6.前記第1の金属スリット及び前記第1の金属板の間で第1のループを形成する複数の第1のスルーホール、
    を有してなり、前記第1の金属スリット間の距離に応じて決定される当該第1の反射板のキャパシタンスを「C1」、及び前記第1のループの長さに応じて決定される当該第1の反射板のインダクタンスを「L1」とするとき、それら「C1」及び「L1」が、前記入射波のうちの前記第1の金属スリットを透過したベクトル成分の反射前後の位相差を「0度」とするかたちで各々設定され、前記第2の反射板は、その反射構造として、
    d6.前記第1の反射波のうちの特定のベクトル成分を透過するとともに、該ベクトル成分に直交する成分についてはこれを反射する第2の金属スリット、及び
    e6.前記第2の金属スリットに対して第2の誘電体を挟むかたちで離間して配設されるとともに、前記第1の反射波のうちの前記第2の金属スリットを透過したベクトル成分を反射する第2の金属板、及び
    f6.前記第2の金属スリット及び前記第2の金属板の間で第2のループを形成する複数の第2のスルーホール、
    を有してなり、前記第2の金属スリット間の距離に応じて決定される当該第2の反射板のキャパシタンスを「C2」、及び前記第2のループの長さに応じて決定される当該第2の反射板のインダクタンスを「L2」とするとき、それら「C2」及び「L2」が、前記第1の反射波のうちの前記第2の金属スリットを透過したベクトル成分の反射前後の位相差を「+90度」または「−90度」とするかたちで各々設定されてなる
    請求項9に記載の無線通信システム。
  22. 前記反射板は、前記反射構造として、前記入射波のうちの特定のベクトル成分を透過するとともに該ベクトル成分に直交する成分についてはこれを反射する金属スリットと、前記金属スリットに対して誘電体を挟むかたちで離間して配設されるとともに、前記入射波のうちの前記金属スリットを透過したベクトル成分を反射する金属板と、を有してなり、それら金属スリット及び金属板にて各々反射されたベクトル成分の合成態様の調整を通じて前記入射波の偏波面に対して前記反射波の偏波面を異ならしめる
    請求項1〜6のいずれか一項に記載の無線通信システム。
  23. 前記金属スリットと前記金属板との距離が、前記金属スリット及び前記金属板にて各々反射されたベクトル成分の合成態様を調整するかたちで設定されてなる
    請求項22に記載の無線通信システム。
  24. 前記反射板は、前記反射構造として、前記金属スリット及び前記金属板の間でループを形成する複数のスルーホール、をさらに有してなり、前記金属スリット間の距離に応じて決定される当該反射板のキャパシタンスを「C」、及び前記ループの長さに応じて決定される当該反射板のインダクタンスを「L」とするとき、それら「C」及び「L」が、前記金属スリット及び前記金属板にて各々反射されたベクトル成分の合成態様を調整するかたちで各々設定されてなる
    請求項22に記載の無線通信システム。
  25. 前記無線タグは、コンベアにより運搬される荷物に付されてなり、前記通信制御装置のアンテナ及び前記反射板は、前記コンベアを挟むかたちで設けられてなる
    請求項1〜24のいずれか一項に記載の無線通信システム。
  26. 前記無線タグは、コンベアにより運搬される荷物に付されてなり、前記反射板は、前記コンベアの運搬面に配置され、前記荷物は、該反射板上に配置され、前記通信制御装置のアンテナは、前記コンベアの運搬面に対して前記電波を放射するかたちで設けられてなる
    請求項1〜24のいずれか一項に記載の無線通信システム。
  27. 前記無線タグは、本棚に格納されている本の別に添付されてなり、前記通信制御装置は、それら本の別に添付されている無線タグとの間で無線通信による情報授受を行うものであり、前記反射板は、前記本棚の背面に設けられてなる
    請求項1〜24のいずれか一項に記載の無線通信システム。
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