JP2007116451A - 無線通信システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】通信制御装置112のアンテナ113は、該アンテナ113から放射される電波(変調信号)を反射する反射板114と対向配設されている。この反射板114は、人や物などの識別情報が登録された無線タグ111と通信制御装置112との間での情報授受に際し、アンテナ113から送信される電波を同無線タグ111越しに反射する。ここで、反射板114は、通信制御装置112のアンテナ113から電波として入射される入射波の偏波面に対し、反射する電波である反射波の偏波面を異ならしめる反射構造を有してなる。
【選択図】図5
Description
すなわち、この無線通信システムでは、例えば人や物の識別情報(ID)などが登録される情報媒体としての無線タグ1を対象として、該無線タグ1に内蔵されるメモリ及びその制御回路との間での情報授受を上記RF帯域の電波を搬送波とした無線通信によって行う通信制御装置2が設けられている。なお、この通信制御装置2は、通信による情報処理機能、例えば上記無線タグ1との間での識別情報(ID)の読み出し機能や書き込み機能、等々を有している。
・無線タグに付与される電波強度の向上。
・無線タグによる電波受信領域の拡大。
・電波干渉の緩和。
等々が重要である。そこで従来は、例えば特許文献1に記載の無線通信システムによるように、上記通信制御装置2のアンテナ3から放射される搬送波を意図的に反射させるようにしたものなども提案されている。
・前記通信制御装置からアンテナを介して前記無線タグに送信される電波が直線偏波であるとき、前記反射板が、該直線偏波として入射される入射波に対し、その偏波面が異なる直線偏波の反射波を反射する反射構造を有してなる。
若しくは、請求項4に記載の無線通信システムによるように、
・前記通信制御装置からアンテナを介して前記無線タグに送信される電波が直線偏波であるとき、前記反射板が、該直線偏波として入射される入射波に対し、円偏波の反射波を反射する反射構造を有してなる。
若しくは、請求項5に記載の無線通信システムによるように、
・前記通信制御装置からアンテナを介して前記無線タグに送信される電波が円偏波であるとき、前記反射板が、該円偏波として入射される入射波に対し、各々の進行方向に対する旋回の方向が同一となる円偏波の反射波を反射する反射構造を有してなる。
若しくは、請求項6に記載の無線通信システムによるように、
・前記通信制御装置からアンテナを介して前記無線タグに送信される電波が円偏波であるとき、前記反射板が、該円偏波として入射される入射波に対し、直線偏波の反射波を反射する反射構造を有してなる。
等々、の反射構造を有するものを採用するようにすることが、上記入射波及び反射波の干渉を適切に緩和する上で実用上望ましい。
・前記通信制御装置からアンテナを介して前記無線タグに送信される電波が直線偏波であるとき、前記第1の反射板が、該直線偏波として入射される入射波に対し、その偏波面が直交する直線偏波の第1の反射波を反射する反射構造を有してなり、前記第2の反射板が、該直線偏波として入射される前記第1の反射波に対し、円偏波の第2の反射波を反射する反射構造を有してなる。
若しくは、請求項9に記載の無線通信システムによるように、
・前記通信制御装置からアンテナを介して前記無線タグに送信される電波が円偏波であるとき、前記第1の反射板が、該円偏波として入射される入射波に対し、各々の進行方向に対する旋回の方向が同一となる円偏波の第1の反射波を反射する反射構造を有してなり、前記第2の反射板が、該円偏波として入射される前記第1の反射波に対し、直線偏波の第2の反射波を反射する反射構造を有してなる。
等々、の反射構造を有するものを採用するようにすることが、上記アンテナから送信される電波及び上記第1及び第2の反射波の干渉を適切に緩和する上で実用上望ましい。
・前記無線タグが、コンベアにより運搬される荷物に付されてなり、前記通信制御装置のアンテナ及び前記反射板が、前記コンベアを挟むかたちで設けられてなるもの。
あるいは、請求項26に記載の無線通信システムによるように、
・前記無線タグが、コンベアにより運搬される荷物に付されてなり、前記反射板が、前記コンベアの運搬面に配置され、前記荷物が、該反射板上に配置され、前記通信制御装置のアンテナが、前記コンベアの運搬面に対して前記電波を放射するかたちで設けられてなるもの。
あるいは、請求項27に記載の無線通信システムによるように、
・前記無線タグが、本棚に格納されている本の別に添付されてなり、前記通信制御装置が、それら本の別に添付されている無線タグとの間で無線通信による情報授受を行うものであり、前記反射板が、前記本棚の背面に設けられてなるもの。
等々、といった適用例が考えられる。
前述のように、無線通信システムにあって、通信による情報処理機能を有する通信制御装置と情報媒体としての無線タグとの間での無線通信にかかる信頼性の向上を図る上では、
・無線タグに付与される電波強度の向上。
・無線タグによる電波受信領域の拡大。
・電波干渉の緩和。
等々が有効である。そしてそのために、上記通信制御装置のアンテナから放射されるRF帯域の電波を反射板にて反射させ、同アンテナから送信される電波及びその反射波を通じて無線タグとの情報授受を行うことがある。しかしながら、このような無線通信システムでは、アンテナから送信される電波と上記反射板によって反射される電波とが混在する領域においては、それら電波の干渉による、いわゆる定在波が発生し、こうして生じた定在波のヌル点に置かれる無線タグに対しては、その通信環境に及ぼす悪影響が避けられないものとなることは前述の通りである。
・入射波IWのうち、その偏波面に対して45度だけ傾いたベクトル成分V2を透過するとともに、該ベクトル成分V2に直交する成分V1についてはこれを反射する金属スリット14a、及び
・上記金属スリット14aに対して適宜の誘電体を挟むかたちで離間して配設されるとともに、上記入射波IWのうちの上記金属スリット14aを透過したベクトル成分V2を反射する金属板14b。
を有してなり、上記ベクトル成分V2の反射前後の位相差(反射位相)が「0度」である反射板14を採用するようにすることが実用上望ましい。このような反射板14では、上記金属スリット14a及び金属板14bにて各々反射されたベクトル成分V1及びV2の合成態様の調整を通じて、上記入射波IWの偏波面に対してその反射波RW(図2(a))の偏波面が直交するようになる。なお、上記金属スリット14aや金属板14bの材料としては、例えばアルミニウムなど、適宜の金属を用いることができる。また、それら金属スリット14a及び金属板14bの間に設けられる誘電体の材料としては、発泡スチロールなどの適宜の誘電体を用いることができる。
・入射波IWのうち、その偏波面に対して45度だけ傾いたベクトル成分V4を透過するとともに、該ベクトル成分V4に直交する成分V3についてはこれを反射する金属スリット24a、及び
・上記金属スリット24aに対して適宜の誘電体を挟むかたちで離間して配設されるとともに、上記入射波IWのうちの上記金属スリット24aを透過したベクトル成分V4を反射する金属板24b。
を有してなり、上記ベクトル成分V4の反射前後の位相差(反射位相)が「+90度」または「−90度」である反射板24を採用するようにすることが実用上望ましい。このような反射板24によれば、上記金属スリット24a及び金属板24bにて各々反射されたベクトル成分V3及びV4の合成態様の調整を通じて、直線偏波の入射波IWに対し、円偏波がその反射波RW(図2(b))として反射されるようになる。
・入射波IWのうちの特定のベクトル成分V6を透過するとともに、該ベクトル成分V6に直交する成分V5についてはこれを反射する金属スリット34a、及び
・上記金属スリット34aに対して適宜の誘電体を挟むかたちで離間して配設されるとともに、上記入射波IWのうちの上記金属スリット34aを透過したベクトル成分V6を反射する金属板34b。
を有してなり、上記ベクトル成分V6の反射前後の位相差(反射位相)が「0度」である反射板34を採用するようにすることが実用上望ましい。このような反射板34によれば、上記金属スリット34a及び金属板34bにて各々反射されたベクトル成分V5及びV6の合成態様の調整を通じて、上記入射波IWに対し、各々の進行方向に対する旋回の方向が同一となる円偏波がその反射波RW(図2(c))として反射されるようになる。
・入射波IWのうちの特定のベクトル成分V8を透過するとともに、該ベクトル成分V8に直交する成分V7についてはこれを反射する金属スリット44a、及び
・上記金属スリット44aに対して適宜の誘電体を挟むかたちで離間して配設されるとともに、上記入射波IWのうちの上記金属スリット44aを透過したベクトル成分V8を反射する金属板44b、
を有してなり、上記ベクトル成分V8の反射前後の位相差(反射位相)が「+90度」または「−90度」である反射板44を採用するようにすることが実用上望ましい。このような反射板44によれば、上記金属スリット44a及び金属板44bにて各々反射されたベクトル成分V7及びV8の合成態様の調整を通じて、円偏波の入射波IWに対し、直線偏波がその反射波RW(図2(d))として反射されるようになる。
図5及び図6に、こうした原理に基づいて構成したこの発明にかかる無線通信システムの第1の実施の形態を示す。図5は、この実施の形態にかかる無線通信システムについてその全体構成を示したものである。また、図6は、この実施の形態の反射板の反射構造、及びこの反射板に入射される電波(入射波)、及びその反射波の関係を模式的に示したものである。なお、この図6では、同反射板のうち、特に金属スリットと金属板との関係を示しており、便宜上、それら金属スリット及び金属板の間の誘電体についてはその図示を割愛している。
・例えば人や物の識別情報(ID)などが登録される情報媒体としての無線タグ111を対象として、通信による情報処理機能、例えば該無線タグ111との間での識別情報の読み出し機能や書き込み機能、等々を有する通信制御装置112。
・上記無線タグ111と通信制御装置112との間での情報授受、例えば上記通信制御装置112による上記識別情報の送信要求に際し、UHF帯(例えば950MHz)の直線偏波からなる電波を変調信号として放射するアンテナ113。
・上記アンテナ113と対向配設されるとともに、該アンテナ113から放射される電波(変調信号)を上記無線タグ111越しに反射する反射板114。
等々、を備えて構成されている。
(イ)入射波IWのうち、その偏波面に対して45度だけ傾いたベクトル成分を透過するとともに、該ベクトル成分に直交する成分についてはこれを反射する金属スリット114a、及び
(ロ)上記金属スリット114aに対して適宜の誘電体114cを挟むかたちで離間して配設されるとともに、上記入射波IWのうちの上記金属スリット114aを透過したベクトル成分を反射する金属板114b。
を有し、上記金属スリット114aを透過するベクトル成分の反射前後の位相差(反射位相)を「0度」とすることで、入射波IW及びその反射する電波(反射波)RWの干渉を緩和するようにしている。なお、それら電波IW及びRWの緩和態様や同反射板114の反射構造については、基本的には、先に図2(a)及び図3(a)を例示しつつ説明した通りである。
(1)通信制御装置112からアンテナ113を介して上記無線タグ111に送信される電波IWが直線偏波であるとき、反射板114が、該直線偏波として入射される入射波IWに対し、その偏波面が直交する直線偏波の電波(反射波)RWを反射する反射構造を有することとした。このため、それら入射波IW及び反射波RWの干渉が緩和されるようになり、ひいては上記定在波の発生を好適に抑制することができるようになる。しかも、このような定在波の発生の抑制を図りつつも、アンテナ113から送信される電波IW及びその反射波RWが重複する領域で上記無線タグ111との情報授受を行うようにしているため、同無線タグ111に付与される電波強度の向上も期待できるようになる。
上記実施の形態では、図6に示したように、上記反射板114を、その金属スリット114aが上記入射波IWの偏波面に対して右回りに45度だけ傾くかたちで配設することとした。ただし、上記通信制御装置112からアンテナ113を介して送信される電波IWが直線偏波である場合には、該電波IWに対し、同反射板114を、図7(a)に示される態様で配設することもできる。
(第2変形例)
また、同反射板114については、図7(b)に示されるように、上記通信制御装置112からアンテナ113を介して送信される電波IWが進行方向に対して右旋回する円偏波である場合であっても採用することができる。このような構成では、先に図2(c)及び図3(c)を例示しつつ説明した原理に従って、同じく進行方向に対して右旋回する円偏波がその反射波RWとして反射されるようになる。
(第3変形例)
また、同反射板114については、図7(c)に示されるように、上記電波IWが進行方向に対して左旋回する円偏波である場合にも採用することができる。このような構成であれ、同じく進行方向に対して左旋回する円偏波がその反射波RWとして反射されるようになる。
(第4変形例)
上記実施の形態では、図5及び図6に示したように、金属スリット114aと金属板114bとの距離Dが電気長で「λg/4」に設定された反射板114を、その金属スリット114aが上記入射波IWの偏波面に対して右回りに45度だけ傾くかたちで配設することとした。ただし、上記通信制御装置112からアンテナ113を介して送信される電波IWが直線偏波である場合には、同反射板114に代えて、図7(d)に示される反射構造を有する反射板214を用いることもできる。
(第5変形例)
上記電波IWが直線偏波である場合には、同反射板214を、図7(e)に示されるように、その金属スリット114aが上記入射波IWの偏波面に対して左回りに45度だけ傾くかたちで配設することもできる。このような反射構造であれ、円偏波がその反射波RWとして反射されるようになる。
(第6変形例)
また、同反射板214については、図7(f)に示されるように、上記電波IWが進行方向に対して右旋回する円偏波である場合にも採用することができる。このような構成では、基本的には先に図2(d)及び図3(d)を例示しつつ説明した原理に従って、直線偏波がその反射波RWとして反射されるようになる。
(第7変形例)
また、同反射板214については、図7(g)に示されるように、上記電波IWが進行方向に対して左旋回する円偏波である場合にも採用することができる。このような構成であれ、直線偏波がその反射波RWとして反射されるようになる。
(第2の実施の形態)
次に、この発明にかかる無線通信システムについてその第2の実施の形態を示す。なお、この実施の形態の無線通信システムも、基本的には、先の第1の実施の形態の無線通信システム(図5)とほぼ同様の構成である。ただし、この実施の形態では、上記反射板114に代えて、図8(a)及び(b)に示されるように、その反射構造として、
・上記金属スリット114a及び上記金属板114bの間でループを形成する複数のスルーホール114d。
を、上記誘電体114c中にさらに有する反射板314を採用するようにしている。すなわち、図8(c)に示されるように、この反射板314では、上記金属スリット114a間の距離に応じて決定される当該反射板314のキャパシタンスを「C」、及び上記ループの長さに応じて決定される当該反射板314のインダクタンスを「L」とするとき、それら「C」及び「L」を通じて、上記金属スリット114aを透過するベクトル成分の反射位相を「0度」とするようにしている。そして、このような反射板314を、上記アンテナ113から送信される電波(入射波)IWに対して図9に示されるかたちで配設するようにすることで、それら入射波IW及び反射波RWの干渉の緩和を図るようにしている。なお、この図9では、同反射板314のうち、特に金属スリット114aと金属板114bとの関係を示しており、便宜上、それら金属スリット114a及び金属板114bの間の誘電体114cについてはその図示を割愛している。
Z=jωL/(1−ω2LC)・・・(1)
として表わされる。そして、このインピーダンスの値「Z」は、同反射板314に設定される反射位相に対して一義的に導き出される関係にある。そこで、このような「C」及び「L」の設定に際しては、同反射板314の特性として設定すべき反射位相、ここでは「0度」に対応する上記インピーダンスの値「Z」をまずは算出する。そして次に、該算出された値「Z」と、当該無線通信システムに用いられる電波IWの周波数(ω)とを上記(1)式に代入し、このときの上記「L」及び「C」の条件を得る。そして、この得られた上記「L」及び「C」の条件が満たされるように、上記金属スリット114a間の距離や上記スルーホール114d(ループ)の長さ、等々をシミュレーションなどにより決定することで、上記「L」及び「C」を各々設定する。これにより、先の図10中の周波数f2が、同反射板314に入射される電波IWの周波数と一致し、上記「C」及び「L」を通じて、上記金属スリット114aを透過するベクトル成分の反射位相が「0度」とされるようになる。
上記実施の形態では、図9に示したように、上記反射板314を、その金属スリット114aが上記入射波IWの偏波面に対して右回りに45度だけ傾くかたちで配設することとした。ただし、上記通信制御装置112からアンテナ113を介して送信される電波IWが直線偏波である場合には、該電波IWに対し、同反射板314を、図11(a)に示される態様で配設することもできる。
(第2変形例)
また、同反射板314については、図11(b)に示されるように、上記通信制御装置112からアンテナ113を介して送信される電波IWが進行方向に対して右旋回する円偏波である場合であっても採用することができる。このような構成では、先に図2(c)及び図3(c)を例示しつつ説明した原理に従って、同じく進行方向に対して右旋回する円偏波がその反射波RWとして反射されるようになる。
(第3変形例)
また、同反射板314については、図11(c)に示されるように、上記電波IWが進行方向に対して左旋回する円偏波である場合にも採用することができる。このような構成であれ、同じく進行方向に対して左旋回する円偏波がその反射波RWとして反射されるようになる。
(第4変形例)
上記実施の形態では、先の図10中の周波数f2が上記通信制御装置112からアンテナ113を介して送信される電波IWの周波数と一致するように上記「C」及び「L」を設定することとした。そして、こうして設定された反射板314を、図9に示したように、その金属スリット114aが上記入射波IWの偏波面に対して右回りに45度だけ傾くかたちで配設することとした。ただし、上記電波IWが直線偏波である場合には、同反射板314に代えて、図12(a)に示される反射構造を有する反射板414を用いることもできる。
(第5変形例)
上記電波IWが直線偏波である場合には、同反射板414を、図12(b)に示されるように、その金属スリット114aが上記入射波IWの偏波面に対して左回りに45度だけ傾くかたちで配設することもできる。このような反射構造であれ、円偏波がその反射波RWとして反射されるようになる。
(第6変形例)
また、同反射板414については、図12(c)に示されるように、上記通信制御装置112からアンテナ113を介して送信される電波IWが進行方向に対して右旋回する円偏波である場合にも採用することができる。このような構成では、基本的には先に図2(d)及び図3(d)を例示しつつ説明した原理に従って、上記電波IWに対し、直線偏波がその反射波RWとして反射されるようになる。
(第7変形例)
また、同反射板414については、図12(d)に示されるように、上記電波IWが進行方向に対して左旋回する円偏波である場合にも採用することができる。このような構成であれ、直線偏波がその反射波RWとして反射されるようになる。
(第8変形例)
上記実施の形態では、先の図10中の周波数f2が上記通信制御装置112からアンテナ113を介して送信される電波IWの周波数と一致するように上記「C」及び「L」を設定することとした。そして、こうして設定された反射板314を、図9に示したように、その金属スリット114aが上記入射波IWの偏波面に対して右回りに45度だけ傾くかたちで配設することとした。ただし、上記電波IWが直線偏波である場合には、同反射板314に代えて、図13(a)に示される反射構造を有する反射板514を用いることもできる。
(第9変形例)
上記電波IWが直線偏波である場合には、同反射板514を、図13(b)に示されるように、その金属スリット114aが上記入射波IWの偏波面に対して左回りに45度だけ傾くかたちで配設することもできる。このような反射構造であれ、円偏波がその反射波RWとして反射されるようになる。
(第10変形例)
また、同反射板414については、図13(c)に示されるように、上記通信制御装置112からアンテナ113を介して送信される電波IWが進行方向に対して右旋回する円偏波である場合にも採用することができる。このような構成では、先に図2(d)及び図3(d)を例示しつつ説明した原理に従って、上記電波IWに対し、直線偏波がその反射波RWとして反射されるようになる。
(第11変形例)
また、同反射板414については、図13(d)に示されるように、上記電波IWが進行方向に対して左旋回する円偏波である場合にも採用することができる。このような構成であれ、直線偏波がその反射波RWとして反射されるようになる。
(第3の実施の形態)
次に、この発明にかかる無線通信システムについてその第3の実施の形態を示す。なお、この実施の形態の無線通信システムも、基本的には、先の第1の実施の形態の無線通信システム(図5)とほぼ同様の構成である。ただし、この実施の形態にかかる無線通信システムでは、図14にその全体構成を示すように、先の第1の実施の形態における反射板を第1の反射板1141、及び該第1の反射板1141にて反射された反射波を第1の反射波RW1とするとき、
・通信制御装置112と無線タグ111との間で無線通信による情報授受を行うにあたり、上記第1の反射板1141から見てそれら通信制御装置112及び無線タグ111の後方にて上記第1の反射波RW1を反射する第2の反射板1142。
をさらに備えている。そして、この第2の反射板1142は、自らが反射する電波RW2と上記第1の反射板1141にて反射される電波RW1との間での干渉が緩和される反射構造を採用している。このような構成では、上記アンテナ113から送信される電波IWと上記第1の反射波RW1との干渉はもとより、該第1の反射波RW1と上記第2の反射波RW2との干渉も緩和されるようになるため、前述の定在波の発生をより好適に抑制することができるようになる。また、このような定在波の発生の抑制を図りつつも、アンテナ113から送信される電波IW及び上記第1及び第2の反射波RW1及びRW2が重複する領域で上記無線タグ111との情報授受を行うようにしているため、同無線タグ111に付与される電波強度のさらなる向上も期待できるようになる。
<第1のパターン>
(イ)電波IWが直線偏波。
(ロ)第1の反射板1141の反射構造が、上記電波IWに対して偏波面の異なる直線偏波の電波(第1の反射波)RW1を反射する反射構造。
(ハ)第2の反射板1142の反射構造が、上記第1の反射波RW1に対し、円偏波の電波(第2の反射波)RW2を反射する反射構造。
<第2のパターン>
(ニ)電波IWが円偏波。
(ホ)第1の反射板1141の反射構造が、上記電波IWに対し、各々の進行方向に対する旋回の方向が同一となる円偏波の電波(第1の反射波)RW1を反射する反射構造。
(ヘ)第2の反射板1142の反射構造が、上記第2の反射波RW2に対し、直線偏波の電波(第2の反射板)RW2を反射する反射構造。
等々、といった組み合わせがある。そして、それら反射板1141及び1142の反射構造については、具体的には、先の図6や、図7(a)〜(g)や、図9や、図11(a)〜(c)や、図12(a)〜(d)や、図13(a)〜(d)などにおいて例示した反射構造を適宜に採用することで容易に実現できる。
なお、上記各実施の形態は、以下のように変更して実施することもできる。
・上記第1及び第2の実施の形態にかかる無線通信システムについては、例えば以下のような物流管理システムに適用するようにしてもよい。すなわち、図15に示されるように、この物流管理システムは、ベルトコンベア101により運搬される荷物(物品)102の別に該当する物品102の識別情報(ID)が登録された、もしくは識別情報を登録する無線タグ111を付し、この識別情報に基づいてそれら物流を管理するシステムである。この物流管理システムに適用された無線通信システムにあって、通信制御装置112のアンテナ113と反射板614とは、上記ベルトコンベア101を挟むかたちで対向配設されるとともに、それらの間の領域での電波干渉を緩和する構成とされている。このような物流管理システムによれば、ベルトコンベア101により運搬される荷物(物品)102に付されている無線タグ111と上記通信制御装置112との間での情報授受が適切に行われるようになる。なお、このような物流管理システムにおいても、上記第3の実施の形態のように、上記反射板614から見て、上記アンテナ113の後方に別の反射板をさらに配設するようにしてもよい。
Claims (27)
- 通信による情報処理機能を有する通信制御装置と情報媒体としての無線タグとの間で無線通信による情報授受を行うにあたり、前記通信制御装置からアンテナを介して前記無線タグに送信される電波を同無線タグ越しに反射する反射板を備え、それらアンテナから送信される電波と反射板にて反射される電波とが重複する領域で前記無線タグとの情報授受を行う無線通信システムであって、
前記反射板は、前記通信制御装置のアンテナから電波として入射される入射波の偏波面に対して前記反射する電波である反射波の偏波面を異ならしめる反射構造を有してなる
ことを特徴とする無線通信システム。 - 前記通信制御装置からアンテナを介して前記無線タグに送信される電波が直線偏波であり、前記反射板は、該直線偏波として入射される入射波に対し、その偏波面が異なる直線偏波の反射波を反射する反射構造を有してなる
請求項1に記載の無線通信システム。 - 前記反射板の反射構造は、前記入射波の偏波面に対し、前記反射波の偏波面を直交せしめるものである
請求項2に記載の無線通信システム。 - 前記通信制御装置からアンテナを介して前記無線タグに送信される電波が直線偏波であり、前記反射板は、該直線偏波として入射される入射波に対し、円偏波の反射波を反射する反射構造を有してなる
請求項1に記載の無線通信システム。 - 前記通信制御装置からアンテナを介して前記無線タグに送信される電波が円偏波であり、前記反射板は、該円偏波として入射される入射波に対し、各々の進行方向に対する旋回の方向が同一となる円偏波の反射波を反射する反射構造を有してなる
請求項1に記載の無線通信システム。 - 前記通信制御装置からアンテナを介して前記無線タグに送信される電波が円偏波であり、前記反射板は、該円偏波として入射される入射波に対し、直線偏波の反射波を反射する反射構造を有してなる
請求項1に記載の無線通信システム。 - 請求項1に記載の無線通信システムにおいて、前記通信制御装置からアンテナを介して前記無線タグに送信される電波を反射する反射板を第1の反射板、及び該第1の反射板にて反射された反射波を第1の反射波とするとき、前記通信制御装置と前記無線タグとの間で無線通信による情報授受を行うにあたり、前記第1の反射板から見てそれら通信制御装置及び無線タグの後方にて前記第1の反射波を反射する第2の反射板をさらに備え、
該第2の反射板は、前記第1の反射波として入射される入射波の偏波面に対して前記反射する電波である第2の反射波の偏波面を異ならしめる反射構造を有してなる
ことを特徴とする無線通信システム。 - 前記通信制御装置からアンテナを介して前記無線タグに送信される電波が直線偏波であり、前記第1の反射板は、該直線偏波として入射される入射波に対し、その偏波面が直交する直線偏波の第1の反射波を反射する反射構造を有してなり、前記第2の反射板は、該直線偏波として入射される前記第1の反射波に対し、円偏波の第2の反射波を反射する反射構造を有してなる
請求項7に記載の無線通信システム。 - 前記通信制御装置からアンテナを介して前記無線タグに送信される電波が円偏波であり、前記第1の反射板は、該円偏波として入射される入射波に対し、各々の進行方向に対する旋回の方向が同一となる円偏波の第1の反射波を反射する反射構造を有してなり、前記第2の反射板は、該円偏波として入射される前記第1の反射波に対し、直線偏波の第2の反射波を反射する反射構造を有してなる
請求項7に記載の無線通信システム。 - 前記反射板は、前記反射構造として、
a1.前記入射波のうち、その偏波面に対して45度だけ傾いたベクトル成分を透過するとともに、該ベクトル成分に直交する成分についてはこれを反射する金属スリット、及び
b1.前記金属スリットに対して誘電体を挟むかたちで離間して配設されるとともに、前記入射波のうちの前記金属スリットを透過したベクトル成分を反射する金属板、
を有してなり、前記入射波のうちの前記金属スリットを透過したベクトル成分の前記誘電体中の波長を「λg」とするとき、前記金属スリットと前記金属板との距離が電気長で「λg/4」に設定されてなる
請求項3に記載の無線通信システム。 - 前記反射板は、前記反射構造として、
a2.前記入射波のうち、その偏波面に対して45度だけ傾いたベクトル成分を透過するとともに、該ベクトル成分に直交する成分についてはこれを反射する金属スリット、及び
b2.前記金属スリットに対して誘電体を挟むかたちで離間して配設されるとともに、前記入射波のうちの前記金属スリットを透過したベクトル成分を反射する金属板、
を有してなり、前記入射波のうちの前記金属スリットを透過したベクトル成分の前記誘電体中の波長を「λg」とするとき、前記金属スリットと前記金属板との距離が電気長で「λg/8」に設定されてなる
請求項4に記載の無線通信システム。 - 前記反射板は、前記反射構造として、
a3.前記入射波のうちの特定のベクトル成分を透過するとともに、該ベクトル成分に直交する成分についてはこれを反射する金属スリット、及び
b3.前記金属スリットに対して誘電体を挟むかたちで離間して配設されるとともに、前記入射波のうちの前記金属スリットを透過したベクトル成分を反射する金属板、
を有してなり、前記入射波のうちの前記金属スリットを透過したベクトル成分の前記誘電体中の波長を「λg」とするとき、前記金属スリットと前記金属板との距離が電気長で「λg/4」に設定されてなる
請求項5に記載の無線通信システム。 - 前記反射板は、前記反射構造として、
a4.前記入射波のうちの特定のベクトル成分を透過するとともに、該ベクトル成分に直交する成分についてはこれを反射する金属スリット、及び
b4.前記金属スリットに対して誘電体を挟むかたちで離間して配設されるとともに、前記入射波のうちの前記金属スリットを透過したベクトル成分を反射する金属板、
を有してなり、前記入射波のうちの前記金属スリットを透過したベクトル成分の前記誘電体中の波長を「λg」とするとき、前記金属スリットと前記金属板との距離が電気長で「λg/8」に設定されてなる
請求項6に記載の無線通信システム。 - 前記第1の反射板は、その反射構造として、
a5.前記入射波のうち、その偏波面に対して45度だけ傾いたベクトル成分を透過するとともに、該ベクトル成分に直交する成分についてはこれを反射する第1の金属スリット、及び
b5.前記第1の金属スリットに対して第1の誘電体を挟むかたちで離間して配設されるとともに、前記入射波のうちの前記第1の金属スリットを透過したベクトル成分を反射する第1の金属板、
を有してなり、前記入射波のうちの前記第1の金属スリットを透過したベクトル成分の前記第1の誘電体中の波長を「λg」とするとき、前記第1の金属スリットと前記第1の金属板との距離が電気長で「λg/4」に設定され、前記第2の反射板は、その反射構造として、
c5.前記第1の反射波のうち、その偏波面に対して45度だけ傾いたベクトル成分を透過するとともに、該ベクトル成分に直交する成分についてはこれを反射する第2の金属スリット、及び
d5.前記第2の金属スリットに対して第2の誘電体を挟むかたちで離間して配設されるとともに、前記第1の反射波のうちの前記第2の金属スリットを透過したベクトル成分を反射する第2の金属板、
を有してなり、前記第1の反射波のうちの前記第2の金属スリットを透過したベクトル成分の前記第2の誘電体中の波長を「λg’」とするとき、前記第2の金属スリットと前記第2の金属板との距離が電気長で「λg’/8」に設定されてなる
請求項8に記載の無線通信システム。 - 前記第1の反射板は、その反射構造として、
a6.前記入射波のうちの特定のベクトル成分を透過するとともに、該ベクトル成分に直交する成分についてはこれを反射する第1の金属スリット、及び
b6.前記第1の金属スリットに対して第1の誘電体を挟むかたちで離間して配設されるとともに、前記入射波のうちの前記第1の金属スリットを透過したベクトル成分を反射する第1の金属板、
を有してなり、前記入射波のうちの前記第1の金属スリットを透過したベクトル成分の前記第1の誘電体中の波長を「λg」とするとき、前記第1の金属スリットと前記第1の金属板との距離が電気長で「λg/4」に設定され、前記第2の反射板は、その反射構造として、
c6.前記第1の反射波のうちの特定のベクトル成分を透過するとともに、該ベクトル成分に直交する成分についてはこれを反射する第2の金属スリット、及び
d6.前記第2の金属スリットに対して第2の誘電体を挟むかたちで離間して配設されるとともに、前記第1の反射波のうちの前記第2の金属スリットを透過したベクトル成分を反射する第2の金属板、
を有してなり、前記第1の反射波のうちの前記第2の金属スリットを透過したベクトル成分の前記第2の誘電体中の波長を「λg’」とするとき、前記第2の金属スリットと前記第2の金属板との距離が電気長で「λg’/8」に設定されてなる
請求項9に記載の無線通信システム。 - 前記反射板は、前記反射構造として、
a1.前記入射波のうち、その偏波面に対して45度だけ傾いたベクトル成分を透過するとともに、該ベクトル成分に直交する成分についてはこれを反射する金属スリット、及び
b1.前記金属スリットに対して誘電体を挟むかたちで離間して配設されるとともに、前記入射波のうちの前記金属スリットを透過したベクトル成分を反射する金属板、及び
c1.前記金属スリット及び前記金属板の間でループを形成する複数のスルーホール、
を有してなり、前記金属スリット間の距離に応じて決定される当該反射板のキャパシタンスを「C」、及び前記ループの長さに応じて決定される当該反射板のインダクタンスを「L」とするとき、それら「C」及び「L」が、前記入射波のうちの前記金属スリットを透過したベクトル成分の反射前後の位相差を「0度」とするかたちで各々設定されてなる
請求項3に記載の無線通信システム。 - 前記反射板は、前記反射構造として、
a2.前記入射波のうち、その偏波面に対して45度だけ傾いたベクトル成分を透過するとともに、該ベクトル成分に直交する成分についてはこれを反射する金属スリット、及び
b2.前記金属スリットに対して誘電体を挟むかたちで離間して配設されるとともに、前記入射波のうちの前記金属スリットを透過したベクトル成分を反射する金属板、及び
c2.前記金属スリット及び前記金属板の間でループを形成する複数のスルーホール、
を有してなり、前記金属スリット間の距離に応じて決定される当該反射板のキャパシタンスを「C」、及び前記ループの長さに応じて決定される当該反射板のインダクタンスを「L」とするとき、それら「C」及び「L」が、前記入射波のうちの前記金属スリットを透過したベクトル成分の反射前後の位相差を「+90度」または「−90度」とするかたちで各々設定されてなる
請求項4に記載の無線通信システム。 - 前記反射板は、前記反射構造として、
a3.前記入射波のうちの特定のベクトル成分を透過するとともに、該ベクトル成分に直交する成分についてはこれを反射する金属スリット、及び
b3.前記金属スリットに対して誘電体を挟むかたちで離間して配設されるとともに、前記入射波のうちの前記金属スリットを透過したベクトル成分を反射する金属板、及び
c3.前記金属スリット及び前記金属板の間でループを形成する複数のスルーホール、
を有してなり、前記金属スリット間の距離に応じて決定される当該反射板のキャパシタンスを「C」、及び前記ループの長さに応じて決定される当該反射板のインダクタンスを「L」とするとき、それら「C」及び「L」が、前記入射波のうちの前記金属スリットを透過したベクトル成分の反射前後の位相差を「0度」とするかたちで各々設定されてなる
請求項5に記載の無線通信システム。 - 前記反射板は、前記反射構造として、
a4.前記入射波のうちの特定のベクトル成分を透過するとともに、該ベクトル成分に直交する成分についてはこれを反射する金属スリット、及び
b4.前記金属スリットに対して誘電体を挟むかたちで離間して配設されるとともに、前記入射波のうちの前記金属スリットを透過したベクトル成分を反射する金属板、及び
c4.前記金属スリット及び前記金属板の間でループを形成する複数のスルーホール、
を有してなり、前記金属スリット間の距離に応じて決定される当該反射板のキャパシタンスを「C」、及び前記ループの長さに応じて決定される当該反射板のインダクタンスを「L」とするとき、それら「C」及び「L」が、前記入射波のうちの前記金属スリットを透過したベクトル成分の反射前後の位相差を「+90度」または「−90度」とするかたちで各々設定されてなる
請求項6に記載の無線通信システム。 - 前記第1の反射板は、その反射構造として、
a5.前記入射波のうち、その偏波面に対して45度だけ傾いたベクトル成分を透過するとともに、該ベクトル成分に直交する成分についてはこれを反射する第1の金属スリット、及び
b5.前記第1の金属スリットに対して第1の誘電体を挟むかたちで離間して配設されるとともに、前記入射波のうちの前記第1の金属スリットを透過したベクトル成分を反射する第1の金属板、及び
c5.前記第1の金属スリット及び前記第1の金属板の間で第1のループを形成する複数の第1のスルーホール、
を有してなり、前記第1の金属スリット間の距離に応じて決定される当該第1の反射板のキャパシタンスを「C1」、及び前記第1のループの長さに応じて決定される当該第1の反射板のインダクタンスを「L1」とするとき、それら「C1」及び「L1」が、前記入射波のうちの前記第1の金属スリットを透過したベクトル成分の反射前後の位相差を「0度」とするかたちで各々設定され、前記第2の反射板は、その反射構造として、
d5.前記第1の反射波のうち、その偏波面に対して45度だけ傾いたベクトル成分を透過するとともに、該ベクトル成分に直交する成分についてはこれを反射する第2の金属スリット、及び
e5.前記第2の金属スリットに対して第2の誘電体を挟むかたちで離間して配設されるとともに、前記第1の反射波のうちの前記第2の金属スリットを透過したベクトル成分を反射する第2の金属板、及び
f5.前記第2の金属スリット及び前記第2の金属板の間で第2のループを形成する複数の第2のスルーホール、
を有してなり、前記第2の金属スリット間の距離に応じて決定される当該第2の反射板のキャパシタンスを「C2」、及び前記第2のループの長さに応じて決定される当該第2の反射板のインダクタンスを「L2」とするとき、それら「C2」及び「L2」が、前記第1の反射波のうちの前記第2の金属スリットを透過したベクトル成分の反射前後の位相差を「+90度」または「−90度」とするかたちで各々設定されてなる
請求項8に記載の無線通信システム。 - 前記第1の反射板は、その反射構造として、
a6.前記入射波のうちの特定のベクトル成分を透過するとともに、該ベクトル成分に直交する成分についてはこれを反射する第1の金属スリット、及び
b6.前記第1の金属スリットに対して第1の誘電体を挟むかたちで離間して配設されるとともに、前記入射波のうちの前記第1の金属スリットを透過したベクトル成分を反射する第1の金属板、及び
c6.前記第1の金属スリット及び前記第1の金属板の間で第1のループを形成する複数の第1のスルーホール、
を有してなり、前記第1の金属スリット間の距離に応じて決定される当該第1の反射板のキャパシタンスを「C1」、及び前記第1のループの長さに応じて決定される当該第1の反射板のインダクタンスを「L1」とするとき、それら「C1」及び「L1」が、前記入射波のうちの前記第1の金属スリットを透過したベクトル成分の反射前後の位相差を「0度」とするかたちで各々設定され、前記第2の反射板は、その反射構造として、
d6.前記第1の反射波のうちの特定のベクトル成分を透過するとともに、該ベクトル成分に直交する成分についてはこれを反射する第2の金属スリット、及び
e6.前記第2の金属スリットに対して第2の誘電体を挟むかたちで離間して配設されるとともに、前記第1の反射波のうちの前記第2の金属スリットを透過したベクトル成分を反射する第2の金属板、及び
f6.前記第2の金属スリット及び前記第2の金属板の間で第2のループを形成する複数の第2のスルーホール、
を有してなり、前記第2の金属スリット間の距離に応じて決定される当該第2の反射板のキャパシタンスを「C2」、及び前記第2のループの長さに応じて決定される当該第2の反射板のインダクタンスを「L2」とするとき、それら「C2」及び「L2」が、前記第1の反射波のうちの前記第2の金属スリットを透過したベクトル成分の反射前後の位相差を「+90度」または「−90度」とするかたちで各々設定されてなる
請求項9に記載の無線通信システム。 - 前記反射板は、前記反射構造として、前記入射波のうちの特定のベクトル成分を透過するとともに該ベクトル成分に直交する成分についてはこれを反射する金属スリットと、前記金属スリットに対して誘電体を挟むかたちで離間して配設されるとともに、前記入射波のうちの前記金属スリットを透過したベクトル成分を反射する金属板と、を有してなり、それら金属スリット及び金属板にて各々反射されたベクトル成分の合成態様の調整を通じて前記入射波の偏波面に対して前記反射波の偏波面を異ならしめる
請求項1〜6のいずれか一項に記載の無線通信システム。 - 前記金属スリットと前記金属板との距離が、前記金属スリット及び前記金属板にて各々反射されたベクトル成分の合成態様を調整するかたちで設定されてなる
請求項22に記載の無線通信システム。 - 前記反射板は、前記反射構造として、前記金属スリット及び前記金属板の間でループを形成する複数のスルーホール、をさらに有してなり、前記金属スリット間の距離に応じて決定される当該反射板のキャパシタンスを「C」、及び前記ループの長さに応じて決定される当該反射板のインダクタンスを「L」とするとき、それら「C」及び「L」が、前記金属スリット及び前記金属板にて各々反射されたベクトル成分の合成態様を調整するかたちで各々設定されてなる
請求項22に記載の無線通信システム。 - 前記無線タグは、コンベアにより運搬される荷物に付されてなり、前記通信制御装置のアンテナ及び前記反射板は、前記コンベアを挟むかたちで設けられてなる
請求項1〜24のいずれか一項に記載の無線通信システム。 - 前記無線タグは、コンベアにより運搬される荷物に付されてなり、前記反射板は、前記コンベアの運搬面に配置され、前記荷物は、該反射板上に配置され、前記通信制御装置のアンテナは、前記コンベアの運搬面に対して前記電波を放射するかたちで設けられてなる
請求項1〜24のいずれか一項に記載の無線通信システム。 - 前記無線タグは、本棚に格納されている本の別に添付されてなり、前記通信制御装置は、それら本の別に添付されている無線タグとの間で無線通信による情報授受を行うものであり、前記反射板は、前記本棚の背面に設けられてなる
請求項1〜24のいずれか一項に記載の無線通信システム。
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