JPH1093336A - アレーアンテナとアンテナ装置 - Google Patents

アレーアンテナとアンテナ装置

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JPH1093336A
JPH1093336A JP8246541A JP24654196A JPH1093336A JP H1093336 A JPH1093336 A JP H1093336A JP 8246541 A JP8246541 A JP 8246541A JP 24654196 A JP24654196 A JP 24654196A JP H1093336 A JPH1093336 A JP H1093336A
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antenna
patches
array antenna
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Hiroshi Kudo
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01QANTENNAS, i.e. RADIO AERIALS
    • H01Q21/00Antenna arrays or systems
    • H01Q21/06Arrays of individually energised antenna units similarly polarised and spaced apart
    • H01Q21/061Two dimensional planar arrays
    • H01Q21/065Patch antenna array
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01QANTENNAS, i.e. RADIO AERIALS
    • H01Q23/00Antennas with active circuits or circuit elements integrated within them or attached to them

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  • Variable-Direction Aerials And Aerial Arrays (AREA)
  • Waveguide Aerials (AREA)
  • Aerials With Secondary Devices (AREA)
  • Details Of Aerials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 指向性を可変できるアレーアンテナとアンテ
ナ装置を提供する。 【解決手段】 基板3の第1の面に配列された複数のパ
ッチと、各パッチに結合された給電線と、を備え、前記
パッチを用いて電波を放射または吸収するアレーアンテ
ナにおいて、前記複数のパッチは複数の第1のパッチP
1と複数の第2のパッチP2からなり、第1のパッチP
1に結合された給電線S1は基板3の第1の面に形成さ
れており、第2のパッチP2に結合された給電線S2は
基板3の第2の面に形成されているアレーアンテナ7。
このアレーアンテナ7と送受信回路とでアンテナ装置を
構成してもよく、アレーアンテナ7を1次放射器として
アンテナ装置を構成してもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アレーアンテナ
と、このアレーアンテナを備えたアンテナ装置とに関す
る。
【0002】
【従来の技術】特開平5−251928号公報では、
送,受信回路がIC化された基板とホーン型の1次放射
器とが一体に組み込まれたアンテナ装置が開示されてい
る。
【0003】特開平8−97620号公報では、誘電体
基板上に配列された複数のパッチと、給電部と、この給
電部と前記各パッチとの間を接続する給電線とを備えた
アレーアンテナが開示されている。また、給電部と各パ
ッチとの間を接続するマイクロストリップ形式の給電線
が各パッチと共に誘電体基板上に形成された実施例が記
載されている。
【0004】隣接するアンテナ素子間の位相差を変えて
放射ビームの方向を変え、主ローブの方向を移動させる
のが、フェーズドアレーアンテナである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】同一構造の平面アンテ
ナを配列してアレーアンテナを構成すると、位相差だけ
を変えることでフェーズドアレーアンテナとして使用で
きるが、例えば検出対象物の大きさや距離等に応じて指
向性の形を変えることが困難である、という課題があ
る。
【0006】また、アレーアンテナにおいて、各平面ア
ンテナのパッチとその給電線とを同一平面に形成する
と、非常に簡単な給電方式になるが、給電線からも不要
な電波が放射されるので指向性が劣化する、という課題
がある。
【0007】本発明は、上記した従来技術の課題を解決
するためになされたものであって、その目的は、指向性
を可変できるアレーアンテナと、これを備えた小型のア
ンテナ装置とを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1では、基板の第
1の面に配列された複数のパッチと、各パッチに結合さ
れた給電線と、を備え、前記パッチを用いて電波を放射
または吸収するアレーアンテナにおいて、前記複数のパ
ッチは複数の第1のパッチと複数の第2のパッチからな
り、第1のパッチに結合された給電線は基板の第1の面
に形成されており、第2のパッチに結合された給電線は
基板の第2の面に形成されていることを特徴とする。
【0009】第1のパッチの選択及び位相差によって時
分割走査アンテナまたはフェーズドアレーアンテナを構
成することができる。第2のパッチの選択及び位相差に
よって時分割走査アンテナまたはフェーズドアレーアン
テナを構成することができる。第1,第2のパッチに結
合された給電線は各々基板の第1,第2の面に形成され
ており、第1のパッチと第2のパッチの給電線の位置お
よび結合形態が異なるので、第1のパッチを備えた第1
の素子アンテナと第2のパッチを備えた第2の素子アン
テナの指向性を異なる形とすることができる。
【0010】第1のパッチと第2のパッチの給電線の位
置および結合形態が異なるので、第1の素子アンテナと
第2の素子アンテナの指向性を異なる形とすることがで
きる。従って、第1,第2のパッチを組み合わせて同時
に使用することで、第1,第2の素子アンテナの指向性
とは異なる指向性をパッチの選択と位相差を可変して作
り出すことができる。指向性を種々の形に変えることが
できるので、アダプティブアレーアンテナとして使用す
ることができる。
【0011】また、第1,第2のパッチの給電線を基板
の別の面に各々形成することで、第1のパッチの給電線
間隔や第2のパッチの給電線間隔を広くとることがで
き、給電線間の相互輻射によるノイズを低減することが
できる。
【0012】請求項2では、請求項1記載のアレーアン
テナにおいて、基板は地板とこの地板を挟んだ2枚の誘
電体基板とからなり、各給電線と地板とこれらの間にあ
る誘電体基板はマイクロストリップ線路を構成してお
り、第1のパッチと地板とこれらの間にある誘電体基板
はパッチアンテナを構成しており、第2のパッチと地板
とこれらの間にある誘電体基板は、地板にスロットを設
けることで電磁結合パッチアンテナを構成していること
を特徴とする。
【0013】第1のパッチと地板とこれらの間にある誘
電体基板によりパッチアンテナ(マイクロストリップア
ンテナ)を構成することで、第1のパッチに結合された
給電線と地板とこれらの間にある誘電体基板により構成
されたマイクロストリップ線路との接続を容易化するこ
とができる。
【0014】第2のパッチと地板とこれらの間にある誘
電体基板は、地板にスロットを設けることで電磁結合パ
ッチアンテナを構成している。電磁界の相互誘導を利用
して第2のパッチを給電することで、第2のパッチと第
2の面の給電線とを縦方向(基板の厚さ方向)の導体線
で接続する手間を省くことができる。また、地板に切っ
たスロットを介して給電するので、インピーダンスをス
ロット寸法で調整することができる。
【0015】更に、基板は地板を挟んだ2枚の誘電体基
板からなるので、第2のパッチとこの第2のパッチに結
合された給電線との間に地板(アース板)を介在させる
ことができ、この給電線からの第1の面への不要輻射を
抑止して電磁結合パッチアンテナの指向性を向上させる
ことができる。
【0016】請求項3では、請求項1〜2記載のアレー
アンテナにおいて、第1のパッチと第2のパッチとを基
板の第1の面に交互に配置したことを特徴とする。
【0017】交互に配置することで、この配置間隔で第
1のパッチを連設した場合や第2のパッチを連設した場
合に比べ、基板の各面の給電線間隔を広げることがで
き、給電線間の相互輻射によるノイズを低減することが
できる。パッチの配置は必ずしも等間隔にする必要はな
く、給電するパッチの数及び位相差によって放射特性を
制御することができる。
【0018】請求項4では、請求項1〜3記載のアレー
アンテナにおいて、基板の第2の面は誘電体基板または
地板を備えた誘電体基板で覆われていることを特徴とす
る。
【0019】基板の第2の面を誘電体基板で覆うこと
で、基板の第2の面に形成された給電線を保護でき、基
板を補強することができる。基板の第2の面を地板を備
えた誘電体基板で覆うことで、給電線を保護でき、基板
を補強できると共に、基板の裏側への不要輻射を低減す
ることができる。
【0020】請求項5に係るアンテナ装置は、請求項1
〜3の何れか1つに記載のアレーアンテナと、このアレ
ーアンテナが備える第1のパッチに電力を送電し、また
は、第1のパッチから電力を受電する第1の回路と、こ
のアレーアンテナが備える第2のパッチに電力を送電
し、または、第2のパッチから電力を受電する第2の回
路と、を有し、第1の回路を基板の第1の面に設け、第
2の回路を基板の第2の面に設けると共に、配列された
前記複数のパッチの片側に第1の回路と第2の回路を配
置したことを特徴とする。
【0021】基板の両面の有効利用によって基板を小型
化することができ、アンテナ装置を小型化することがで
きる。また、基板の片面に第1の回路のみを設けること
で、第1,第2の回路を基板の片面に設ける場合に比べ
て回路面積を縮小することができ、この点でも基板を小
型化することができる。更に、配列された前記複数のパ
ッチの片側に第1,第2の回路を配置して基板の片端に
寄せることで、外部回路から第1,第2の回路への配線
接続を短くすることができ、伝送損失を低減することが
できると共に、この配線に対する不要輻射またはこの配
線からの不要輻射の影響を低減することができる。
【0022】請求項6では、請求項5記載のアンテナ装
置において、前記第1及び第2の回路は、送電または受
電するパッチ及びその位相を任意に選択できる構成から
なることを特徴とする。
【0023】第1及び第2の回路にパッチの選択、位相
の制御を行えるような機能を持たせることによって、ア
レーアンテナの指向性を任意に可変することができ、ビ
ーム成形、ビーム走査、時分割マルチビームの発生など
が可能となる。
【0024】請求項7では、1次放射器と2次放射器を
備えたアンテナ装置において、1次放射器は、請求項1
〜4の何れか1つに記載のアレーアンテナまたは請求項
5〜6の何れか1つに記載のアンテナ装置からなり、2
次放射器は、反射鏡またはレンズからなることを特徴と
する。
【0025】1次放射器を請求項1〜4の何れか1つに
記載のアレーアンテナとすることで、デフォーカス給電
等によるマルチビームを各パッチに対応して生成でき、
主ビームの方向を変化させてマルチビームアンテナとし
て使用できる。オフセットパラボラアンテナの1次放射
器を請求項5〜6の何れか1つに記載の小型化されたア
ンテナ装置とすることで、基板による開口ブロッキング
を除去することができると共に基板の小型化の分だけ反
射鏡を拡大することができ、アンテナ利得を向上するこ
とができる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に示す実施形
態に基づいて説明する。図1は、本発明に係るアレーア
ンテナとアンテナ装置の説明図である。図1(A)は基
板3の第1の面(表面)の側から見たときの説明図であ
り、図1(B)は基板3の第2の面(裏面)の側から見
たときの説明図である。
【0027】図1のアレーアンテナ7は、基板3の第1
の面に配列された複数のパッチと、各パッチに結合され
た給電線と、を備え、前記パッチを用いて電波を放射ま
たは吸収する。前記複数のパッチは複数の第1のパッチ
P1と複数の第2のパッチP2からなり、第1のパッチ
P1に結合された給電線S1は基板3の第1の面に形成
されており、第2のパッチP2に結合された給電線S2
は基板3の第2の面に形成されている。
【0028】基板3は地板5とこの地板5を挟んだ2枚
の誘電体基板3A,3Bとからなり、第1のパッチP1
に結合された給電線S1と地板5とこれらの間にある誘
電体基板3Aはマイクロストリップ線路6を構成してお
り、また、第2のパッチP2に結合された給電線S2と
地板5とこれらの間にある誘電体基板3Bはマイクロス
トリップ線路6を構成している。第1のパッチP1と地
板5とこれらの間にある誘電体基板3Aはパッチアンテ
ナQを構成しており、第2のパッチP2と地板5とこれ
らの間にある誘電体基板3Bは、図5に示すように地板
5にスロット4を設けることで電磁結合パッチアンテナ
Dを構成している。
【0029】第1のパッチP1の配列によりパッチアン
テナQを配列し、これの選択及び位相差によって時分割
走査アンテナまたはフェーズドアレーアンテナを構成す
ることができる。また、第2のパッチP2の配列により
電磁結合パッチアンテナDを配列し、これの選択及び位
相差によって時分割走査アンテナまたはフェーズドアレ
ーアンテナを構成することができる。第1,第2のパッ
チP1,P2に結合された給電線S1,S2は各々基板
3の第1,第2の面に形成されており、パッチP1,P
2の給電線S1,S2の位置および結合形態が異なるの
で、パッチアンテナQと電磁結合パッチアンテナDの指
向性を異なる形とすることができる。
【0030】パッチP1,P2の給電線S1,S2の位
置および結合形態が異なるので、パッチアンテナQと電
磁結合パッチアンテナDの指向性を異なる形とすること
ができる。従って、第1,第2のパッチP1,P2を組
み合わせて同時に使用する(例えば同時に電波を放射す
る)ことで、パッチアンテナQや電磁結合パッチアンテ
ナDの指向性とは異なる指向性をパッチの選択と位相差
を可変して作り出すことができる。指向性を種々の形に
変えることができるので、アダプティブアレーアンテナ
として使用できる。例えば、ある方向から妨害波が到来
した時に、その方向の指向性を小さくすることができ
る。
【0031】また、給電線S1,S2を基板の別の面に
各々形成することで、第1のパッチP1の給電線S1〜
S1間隔や第2のパッチP2の給電線S2〜S2間隔を
広くとることができ、給電線S1〜S1,S2〜S2間
の相互輻射によるノイズを低減することができる。
【0032】給電線S1と地板5と誘電体基板3Aによ
りマイクロストリップ線路6を構成することで、伝送損
失を低減することができる。給電線S2と地板5と誘電
体基板3Bによりマイクロストリップ線路6を構成する
ことで、伝送損失を低減することができる。第1のパッ
チP1と地板5と誘電体基板3Aによりパッチアンテナ
(マイクロストリップアンテナ)Qを構成することで、
給電線S1と地板5と誘電体基板3Aにより構成された
マイクロストリップ線路6との接続を容易化することが
できる。
【0033】図1のアレーアンテナ7では、第1のパッ
チP1と第2のパッチP2とを基板3の第1の面に交互
に等間隔に配置している。
【0034】交互に配置することで、第1のパッチP1
を連設した場合や第2のパッチP2を連設した場合に比
べ、基板3の各面の給電線S1〜S1,S2〜S2間隔
を広げることができ、給電線S1〜S1,S2〜S2間
の相互輻射によるノイズを低減できる。
【0035】図1のアンテナ装置8は、アレーアンテナ
7と、このアレーアンテナ7が備える第1のパッチP1
に電力を送電し(信号を送り出し)、または、第1のパ
ッチP1から電力を受電する(受信信号を入力する)第
1の送受信回路1と、このアレーアンテナ7が備える第
2のパッチP2に電力を送電し(信号を送り出し)、ま
たは、第2のパッチP2から電力を受電する(受信信号
を入力する)第2の送受信回路2と、を有し、第1の送
受信回路1を基板3の第1の面に設け、第2の送受信回
路2を基板3の第2の面に設けると共に、配列された複
数のパッチP1,P2の片側に位置するように第1の送
受信回路1と第2の送受信回路2を配置している。
【0036】第1,第2の送受信回路1,2を基板3の
両面に配置して基板3の実装密度を高くしている。この
ように、基板3の両面の有効利用によって基板3を小型
化でき、アンテナ装置8を小型化できる。また、基板3
の片面に第1の送受信回路1のみを設けることで、第
1,第2の送受信回路1,2を基板3の片面に設ける場
合に比べて回路面積を縮小でき、この点でも基板3を小
型化できる。更に、配列された複数のパッチP1,P2
の片側に第1,第2の送受信回路1,2を配置して基板
3の片端に寄せることで、外部回路(不図示)から第
1,第2の送受信回路1,2への配線接続を短くするこ
とができ、伝送損失を低減することができると共に、こ
の配線(不図示)に対する不要輻射またはこの配線から
の不要輻射の影響を低減できる。
【0037】第1,第2の送受信回路1,2は、例え
ば、マルチビームを放射するための切換型送受信回路と
してもよい。増幅回路とサーキュレータとアンテナ切換
用PINダイオードで構成してもよく、更にFM信号発
生器や方向性結合器(カップラー)やミキサを備えても
よく、例えば、特開平8−97620号公報の図3に示
されたレーダーモジュールの回路としてもよく、これら
によりパッチの選択や位相制御を行ってもよい。第1,
第2の送受信回路1,2を各々ICに組み込んでもよ
い。
【0038】図2は本発明と対比されるアンテナ装置1
8の説明図である。アレーアンテナ17は、基板13の
片面に配列された複数のパッチと、各パッチに結合され
た給電線Sと、を備え、前記パッチを用いて電波を放射
または吸収する。前記複数のパッチは複数の第1のパッ
チP11と複数の第2のパッチ12からなり、第1,第
2のパッチP11,P12に結合された各給電線Sは基
板13の片面に形成されている。
【0039】アンテナ装置18は、アレーアンテナ17
と、このアレーアンテナ17が備える第1のパッチP1
1に電力を送電し(信号を送り出し)、または、第1の
パッチP11から電力を受電する(受信信号を入力す
る)第1の送受信回路11と、このアレーアンテナ17
が備える第2のパッチP12に電力を送電し(信号を送
り出し)、または、第2のパッチP12から電力を受電
する(受信信号を入力する)第2の送受信回路12と、
を有し、第1,第2の送受信回路11,12を基板13
の片面に設けると共に、配列された複数のパッチP1
1,P12の片側に位置するように第1の送受信回路1
1を配置し、他の片側に第2の送受信回路12を配置し
ている。
【0040】基板13は地板15とこの地板15を挟ん
だ2枚の誘電体基板13A,13Bとからなり、第1の
パッチP11に結合された給電線Sと地板15とこれら
の間にある誘電体基板13Aはマイクロストリップ線路
6を構成しており、第2のパッチP12に結合された給
電線Sと地板15とこれらの間にある誘電体基板13B
はマイクロストリップ線路6を構成している。第1のパ
ッチP11と地板15とこれらの間にある誘電体基板1
3AはパッチアンテナQを構成し、また、第2のパッチ
P12と地板15とこれらの間にある誘電体基板13A
はパッチアンテナQを構成している。
【0041】送受信回路11,12は、各々図1の送受
信回路1,2と同じ構成である。パッチP11,P12
は、図1のパッチP1と同じ構成である。アレーアンテ
ナ17の素子数は、図1のアレーアンテナ7の素子数と
等しい。
【0042】図3は、アンテナ装置18を1次放射器と
し、放物鏡面の一部である反射鏡19を2次放射器とし
たオフセットパラボラアンテナの説明図である。図4
は、アンテナ装置8を1次放射器とし、放物鏡面の一部
である反射鏡9を2次放射器としたオフセットパラボラ
アンテナの説明図である。反射鏡9,19の焦点距離は
等しく、焦点の位置にアレーアンテナ7,17のパッチ
の何れか1つが配置されている。
【0043】図3のオフセットパラボラアンテナでは、
反射鏡19の上端〜下端で反射した反射ビーム〜が
得られる。図4のオフセットパラボラアンテナでは、反
射鏡9の上端〜下端で反射した反射ビーム〜が得ら
れる。第2の送受信回路2を基板3の裏面に設けたので
基板13より基板3を小型化でき、その分だけ反射鏡9
を大きくしてパッチからのビームをより多く反射させる
ことができる。従って、図3に比べて図4のオフセット
パラボラアンテナでは、アンテナの利得を向上すること
ができ、アンテナ装置の消費電力を低減することができ
る。
【0044】なお、図4のオフセットパラボラアンテナ
では、デフォーカス給電によるマルチビームを各パッチ
に対応して生成でき、主ビームの方向を変化させてマル
チビームアンテナとして使用してもよい。
【0045】図5は、電磁結合パッチアンテナの説明図
であり、図1のパッチP2およびその周辺の構造を説明
するものである。
【0046】給電線S2と地板5と誘電体基板3Bはマ
イクロストリップ線路6を構成している。第2のパッチ
P2と地板5と誘電体基板3Aは、地板5にスロット4
を設けることで電磁結合パッチアンテナDを構成してい
る。パッチP2は共振する大きさになっており、スロッ
ト4の長さは半波長より短い。
【0047】電磁界の相互誘導を利用して第2のパッチ
P2を給電することで、第2のパッチP2と第2の面の
給電線S2とを縦方向(基板3の厚さ方向)の導体線で
接続する手間を省くことができる。また、地板5に切っ
た非共振長のスロット4を介してパッチP2を給電する
ので、インピーダンスをスロット4の寸法で調整するこ
とができる。
【0048】更に、基板3は地板5とこの地板5を挟ん
だ2枚の誘電体基板3A,3Bとからなるので、第2の
パッチP2と給電線S2との間に地板5を介在させるこ
とができ、この給電線S2からの第1の面への不要輻射
を抑止して電磁結合パッチアンテナDの指向性を向上さ
せることができる。
【0049】誘電体基板3Bの表面、すなわち基板3の
第2の面を誘電体基板または地板を備えた誘電体基板で
覆ってもよい。
【0050】基板3の第2の面を誘電体基板で覆うこと
で、基板の第2の面に形成された給電線S2を保護で
き、基板3を補強することができる。基板3の第2の面
を地板を備えた誘電体基板で覆うことで、給電線S2を
保護でき、基板3を補強することができると共に、基板
3の裏側への不要輻射を低減することができる。特に、
基板3の裏側に回路を設けた場合に、この回路に対する
不要輻射の影響を低減することができる。地板5を厚く
して基板3を補強してもよい。
【0051】なお、アンテナ装置8とレンズとを組み合
わせて使用してもよい。レンズとしては、誘電体レン
ズ、パスレングスレンズ、および、導波管形メタルレン
ズ等がある。アレーアンテナ7の素子間隔(配列間隔)
は1波長より小さくしたり、半波長以下としたり、1/
4波長程度としてもよい。アレーアンテナ7は、平面ア
ンテナを直線状に配列するリニアアレー(lineararra
y)としてもよく、平面状に配列するプラナーアレイ(p
laner array)としてもよい。第1のパッチP1を円形
パッチとし、第2のパッチP2を方形パッチとしてもよ
く、また、これらを組み合わせてもよい。方形パッチの
1辺の長さは半波長程度としてもよい。例えば、送り出
す信号(FM信号)の周波数を約60GHz程度とし、
方形パッチの1辺を約1.6〜約2.2mm程度とし、
方形パッチ間の間隔を約0.2〜約0.4mm程度とし
てもよい。基板3の誘電体基板3A,3Bは同じ厚さと
してもよい。
【0052】本発明のアレーアンテナとアンテナ装置を
車載用レーダー装置に応用して障害物(ターゲット)の
探知に用いてもよく、室内用無線LANに応用してもよ
い。また、上記実施形態は本発明の一例であり、本発明
は上記実施形態に限定されない。
【0053】
【発明の効果】請求項1に係るアレーアンテナによれ
ば、第1のパッチの配列によりフェーズドアレーアンテ
ナを構成でき、第2のパッチの配列によりフェーズドア
レーアンテナを構成できる。第1のパッチを備えた第1
の素子アンテナと第2のパッチを備えた第2の素子アン
テナの指向性を異なる形とすることができる。
【0054】また、第1,第2のパッチを組み合わせて
同時に使用することで、第1,第2の素子アンテナの指
向性とは異なる指向性をパッチの選択と位相差を可変し
て作り出すことができる。指向性を種々の形に変えるこ
とができるので、時分割走査アンテナやアダプティブア
レーアンテナとして使用することができ、その用途が広
い。
【0055】更に、第1のパッチの給電線間隔や第2の
パッチの給電線間隔を広くとることができ、給電線間の
相互輻射によるノイズを低減することができる。
【0056】請求項2に係るアレーアンテナによれば、
第1のパッチと地板とこれらの間にある誘電体基板によ
りパッチアンテナ(マイクロストリップアンテナ)を構
成することで、第1のパッチに結合された給電線と地板
とこれらの間にある誘電体基板により構成されたマイク
ロストリップ線路との接続を容易化することができる。
【0057】電磁結合パッチアンテナを形成し、電磁界
の相互誘導を利用して第2のパッチを給電することで、
第2のパッチと第2の面の給電線とを縦方向(基板の厚
さ方向)の導体線で接続する手間を省くことができる。
また、地板に切ったスロットを介して給電するので、イ
ンピーダンスをスロット寸法で調整することができる。
【0058】更に、基板は地板を挟んだ2枚の誘電体基
板からなるので、第2のパッチとこの第2のパッチに結
合された給電線との間に地板(アース板)を介在させる
ことができ、この給電線からの第1の面への不要輻射を
抑止して電磁結合パッチアンテナの指向性を向上させる
ことができる。
【0059】請求項3に係るアレーアンテナによれば、
第1,第2のパッチを交互に配置することで、この配置
間隔で第1のパッチを連設した場合や第2のパッチを連
設した場合に比べ、基板の各面の給電線間隔を広げるこ
とができ、給電線間の相互輻射によるノイズを低減する
ことができる。素子間隔を変化させて配置することで、
アンテナの指向性を制御することもできる。
【0060】請求項4に係るアレーアンテナによれば、
基板の第2の面を誘電体基板で覆うことで、基板の第2
の面に形成された給電線を保護でき、基板を補強するこ
とができる。基板の第2の面を地板を備えた誘電体基板
で覆うことで、給電線を保護でき、基板を補強すること
ができると共に、基板の裏側への不要輻射を低減するこ
とができる。
【0061】請求項5に係るアンテナ装置によれば、基
板の両面の有効利用によって基板を小型化することがで
き、アンテナ装置を小型化することができる。また、基
板の片面に第1の回路のみを設けることで、第1,第2
の回路を基板の片面に設ける場合に比べて回路面積を縮
小することができ、この点でも基板を小型化することが
でき、アンテナ装置を小型化することができる。更に、
配列された複数のパッチの片側に第1,第2の回路を配
置して基板の片端に寄せることで、外部回路から第1,
第2の回路への配線接続を短くすることができ、伝送損
失を低減することができると共に、この配線に対する不
要輻射またはこの配線からの不要輻射の影響を低減する
ことができ、アンテナ装置の信頼性を向上することがで
きる。
【0062】また、第1の平面アンテナと第1の回路、
および、第2の平面アンテナと第2の回路により、シス
テムを2重化できる利点がある。
【0063】請求項6に係るアンテナ装置によれば、第
1及び第2の回路にパッチ選択、位相制御を行う機能を
持たせることによって、アレーアンテナの指向性を任意
に可変することができ、ビーム成形、ビーム走査、時分
割マルチビームの発生などができる。
【0064】請求項7に係るアンテナ装置によれば、1
次放射器を請求項1〜4の何れか1つに記載のアレーア
ンテナとすることで、デフォーカス給電等によるマルチ
ビームを各パッチに対応して生成することができ、主ビ
ームの方向を変化させてマルチビームアンテナとして使
用することができる。オフセットパラボラアンテナの1
次放射器を請求項5〜6の何れか1つに記載の小型化さ
れたアンテナ装置とすることで、基板による開口ブロッ
キングを除去することができると共に基板の小型化の分
だけ反射鏡を拡大でき、アンテナ利得を向上させること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るアレーアンテナとアンテナ装置の
説明図
【図2】本発明と対比されるアンテナ装置の説明図
【図3】図2のアンテナ装置を1次放射器としたオフセ
ットパラボラアンテナの説明図
【図4】図1のアンテナ装置を1次放射器としたオフセ
ットパラボラアンテナの説明図
【図5】電磁結合パッチアンテナの説明図
【符号の説明】
1,11…第1の送受信回路(第1の回路)、2,12
…第2の送受信回路(第2の回路)、3,13…基板、
3A,3B,13A,13B…誘電体基板、4…スロッ
ト、5,15…地板(アース板)、6…マイクロストリ
ップ線路、7,17…アレーアンテナ、8,18…アン
テナ装置、9,19…反射鏡(リフレクタ)、D…電磁
結合パッチアンテナ、P1,P11…第1のパッチ、P
2,P12…第2のパッチ、P1’…基板3の第2の面
における第1のパッチP1の透視位置、P2’…基板3
の第2の面における第2のパッチP2の透視位置、Q…
パッチアンテナ(マイクロストリップアンテナ)、S,
S1,S2…給電線(ストリップ導体)。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年4月8日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 アレーアンテナとアンテナ装置
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アレーアンテナ
と、このアレーアンテナを備えたアンテナ装置とに関す
る。
【0002】
【従来の技術】特開平5−251928号公報では、
送,受信回路がIC化された基板とホーン型の1次放射
器とが一体に組み込まれたアンテナ装置が開示されてい
る。
【0003】特開平8−97620号公報では、誘電体
基板上に配列された複数のパッチと、給電部と、この給
電部と前記各パッチとの間を接続する給電線とを備えた
アレーアンテナが開示されている。また、給電部と各パ
ッチとの間を接続するマイクロストリップ形式の給電線
が各パッチと共に誘電体基板上に形成された実施例が記
載されている。
【0004】隣接するアンテナ素子間の位相差を変えて
放射ビームの方向を変え、主ローブの方向を移動させる
のが、フェーズドアレーアンテナである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】同一構造の平面アンテ
ナを配列してアレーアンテナを構成すると、位相差だけ
を変えることでフェーズドアレーアンテナとして使用で
きるが、例えば検出対象物の大きさや距離等に応じて指
向性の形を変えることが困難である、という課題があ
る。
【0006】また、アレーアンテナにおいて、各平面ア
ンテナのパッチとその給電線とを同一平面に形成する
と、非常に簡単な給電方式になるが、給電線からも不要
な電波が放射されるので指向性が劣化する、という課題
がある。
【0007】本発明は、上記した従来技術の課題を解決
するためになされたものであって、その目的は、指向性
を可変できるアレーアンテナと、これを備えた小型のア
ンテナ装置とを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1では、基板の第
1の面に配列された複数のパッチと、各パッチに結合さ
れた給電線と、を備え、前記パッチを用いて電波を放射
または吸収するアレーアンテナにおいて、前記複数のパ
ッチは複数の第1のパッチと複数の第2のパッチからな
り、第1のパッチに結合された給電線は基板の第1の面
に形成されており、第2のパッチに結合された給電線は
基板の第2の面に形成されていることを特徴とする。
【0009】第1のパッチの選択及び位相差によって時
分割走査アンテナまたはフェーズドアレーアンテナを構
成することができる。第2のパッチの選択及び位相差に
よって時分割走査アンテナまたはフェーズドアレーアン
テナを構成することができる。第1,第2のパッチに結
合された給電線は各々基板の第1,第2の面に形成され
ており、第1のパッチと第2のパッチの給電線の位置お
よび結合形態が異なるので、第1のパッチを備えた第1
の素子アンテナと第2のパッチを備えた第2の素子アン
テナの指向性を異なる形とすることができる。
【0010】第1のパッチと第2のパッチの給電線の位
置および結合形態が異なるので、第1の素子アンテナと
第2の素子アンテナの指向性を異なる形とすることがで
きる。従って、第1,第2のパッチを組み合わせて同時
に使用することで、第1,第2の素子アンテナの指向性
とは異なる指向性をパッチの選択と位相差を可変して作
り出すことができる。指向性を種々の形に変えることが
できるので、アダプティブアレーアンテナとして使用す
ることができる。
【0011】また、第1,第2のパッチの給電線を基板
の別の面に各々形成することで、第1のパッチの給電線
間隔や第2のパッチの給電線間隔を広くとることがで
き、給電線間の相互輻射によるノイズを低減することが
できる。
【0012】請求項2では、請求項1記載のアレーアン
テナにおいて、基板は地板とこの地板を挟んだ2枚の誘
電体基板とからなり、各給電線と地板とこれらの間にあ
る誘電体基板はマイクロストリップ線路を構成してお
り、第1のパッチと地板とこれらの間にある誘電体基板
はパッチアンテナを構成しており、第2のパッチと地板
とこれらの間にある誘電体基板は、地板にスロットを設
けることで電磁結合パッチアンテナを構成していること
を特徴とする。
【0013】第1のパッチと地板とこれらの間にある誘
電体基板によりパッチアンテナ(マイクロストリップア
ンテナ)を構成することで、第1のパッチに結合された
給電線と地板とこれらの間にある誘電体基板により構成
されたマイクロストリップ線路との接続を容易化するこ
とができる。
【0014】第2のパッチと地板とこれらの間にある誘
電体基板は、地板にスロットを設けることで電磁結合パ
ッチアンテナを構成している。電磁界の相互誘導を利用
して第2のパッチを給電することで、第2のパッチと第
2の面の給電線とを縦方向(基板の厚さ方向)の導体線
で接続する手間を省くことができる。また、地板に切っ
たスロットを介して給電するので、インピーダンスをス
ロット寸法で調整することができる。
【0015】更に、基板は地板を挟んだ2枚の誘電体基
板からなるので、第2のパッチとこの第2のパッチに結
合された給電線との間に地板(アース板)を介在させる
ことができ、この給電線からの第1の面への不要輻射を
抑止して電磁結合パッチアンテナの指向性を向上させる
ことができる。
【0016】請求項3では、請求項1〜2記載のアレー
アンテナにおいて、第1のパッチと第2のパッチとを基
板の第1の面に交互に配置したことを特徴とする。
【0017】交互に配置することで、この配置間隔で第
1のパッチを連設した場合や第2のパッチを連設した場
合に比べ、基板の各面の給電線間隔を広げることがで
き、給電線間の相互輻射によるノイズを低減することが
できる。パッチの配置は必ずしも等間隔にする必要はな
く、給電するパッチの数及び位相差によって放射特性を
制御することができる。
【0018】請求項4では、請求項1〜3記載のアレー
アンテナにおいて、基板の第2の面は誘電体基板または
地板を備えた誘電体基板で覆われていることを特徴とす
る。
【0019】基板の第2の面を誘電体基板で覆うこと
で、基板の第2の面に形成された給電線を保護でき、基
板を補強することができる。基板の第2の面を地板を備
えた誘電体基板で覆うことで、給電線を保護でき、基板
を補強できると共に、基板の裏側への不要輻射を低減す
ることができる。
【0020】請求項5に係るアンテナ装置は、請求項1
〜3の何れか1つに記載のアレーアンテナと、このアレ
ーアンテナが備える第1のパッチに信号を送り出し、ま
たは、第1のパッチから受信信号を入力する第1の回路
と、このアレーアンテナが備える第2のパッチに信号を
送り出し、または、第2のパッチから受信信号を入力す
第2の回路と、を有し、第1の回路を基板の第1の面
に設け、第2の回路を基板の第2の面に設けると共に、
配列された前記複数のパッチの片側に第1の回路と第2
の回路を配置したことを特徴とする。
【0021】基板の両面の有効利用によって基板を小型
化することができ、アンテナ装置を小型化することがで
きる。また、基板の片面に第1の回路のみを設けること
で、第1,第2の回路を基板の片面に設ける場合に比べ
て回路面積を縮小することができ、この点でも基板を小
型化することができる。更に、配列された前記複数のパ
ッチの片側に第1,第2の回路を配置して基板の片端に
寄せることで、外部回路から第1,第2の回路への配線
接続を短くすることができ、伝送損失を低減することが
できると共に、この配線に対する不要輻射またはこの配
線からの不要輻射の影響を低減することができる。
【0022】請求項6では、請求項5記載のアンテナ装
置において、前記第1及び第2の回路は、信号を送り出
し、または、受信信号を入力するパッチの選択及び位相
制御を行う機能を持つことを特徴とする。
【0023】第1及び第2の回路にパッチの選択、位相
の制御を行えるような機能を持たせることによって、ア
レーアンテナの指向性を任意に可変することができ、ビ
ーム成形、ビーム走査、時分割マルチビームの発生など
が可能となる。
【0024】請求項7では、1次放射器と2次放射器を
備えたアンテナ装置において、1次放射器は、請求項1
〜4の何れか1つに記載のアレーアンテナまたは請求項
5〜6の何れか1つに記載のアンテナ装置からなり、2
次放射器は、反射鏡またはレンズからなることを特徴と
する。
【0025】1次放射器を請求項1〜4の何れか1つに
記載のアレーアンテナとすることで、デフォーカス給電
等によるマルチビームを各パッチに対応して生成でき、
主ビームの方向を変化させてマルチビームアンテナとし
て使用できる。オフセットパラボラアンテナの1次放射
器を請求項5〜6の何れか1つに記載の小型化されたア
ンテナ装置とすることで、基板による開口ブロッキング
を除去することができると共に基板の小型化の分だけ反
射鏡を拡大することができ、アンテナ利得を向上するこ
とができる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に示す実施形
態に基づいて説明する。図1は、本発明に係るアレーア
ンテナとアンテナ装置の説明図である。図1(A)は基
板3の第1の面(表面)の側から見たときの説明図であ
り、図1(B)は基板3の第2の面(裏面)の側から見
たときの説明図である。
【0027】図1のアレーアンテナ7は、基板3の第1
の面に配列された複数のパッチと、各パッチに結合され
た給電線と、を備え、前記パッチを用いて電波を放射ま
たは吸収する。前記複数のパッチは複数の第1のパッチ
P1と複数の第2のパッチP2からなり、第1のパッチ
P1に結合された給電線S1は基板3の第1の面に形成
されており、第2のパッチP2に結合された給電線S2
は基板3の第2の面に形成されている。
【0028】基板3は地板5とこの地板5を挟んだ2枚
の誘電体基板3A,3Bとからなり、第1のパッチP1
に結合された給電線S1と地板5とこれらの間にある誘
電体基板3Aはマイクロストリップ線路6を構成してお
り、また、第2のパッチP2に結合された給電線S2と
地板5とこれらの間にある誘電体基板3Bはマイクロス
トリップ線路6を構成している。第1のパッチP1と地
板5とこれらの間にある誘電体基板3Aはパッチアンテ
ナQを構成しており、第2のパッチP2と地板5とこれ
らの間にある誘電体基板3Bは、図5に示すように地板
5にスロット4を設けることで電磁結合パッチアンテナ
Dを構成している。
【0029】第1のパッチP1の配列によりパッチアン
テナQを配列し、これの選択及び位相差によって時分割
走査アンテナまたはフェーズドアレーアンテナを構成す
ることができる。また、第2のパッチP2の配列により
電磁結合パッチアンテナDを配列し、これの選択及び位
相差によって時分割走査アンテナまたはフェーズドアレ
ーアンテナを構成することができる。第1,第2のパッ
チP1,P2に結合された給電線S1,S2は各々基板
3の第1,第2の面に形成されており、パッチP1,P
2の給電線S1,S2の位置および結合形態が異なるの
で、パッチアンテナQと電磁結合パッチアンテナDの指
向性を異なる形とすることができる。
【0030】パッチP1,P2の給電線S1,S2の位
置および結合形態が異なるので、パッチアンテナQと電
磁結合パッチアンテナDの指向性を異なる形とすること
ができる。従って、第1,第2のパッチP1,P2を組
み合わせて同時に使用する(例えば同時に電波を放射す
る)ことで、パッチアンテナQや電磁結合パッチアンテ
ナDの指向性とは異なる指向性をパッチの選択と位相差
を可変して作り出すことができる。指向性を種々の形に
変えることができるので、アダプティブアレーアンテナ
として使用できる。例えば、ある方向から妨害波が到来
した時に、その方向の指向性を小さくすることができ
る。
【0031】また、給電線S1,S2を基板の別の面に
各々形成することで、第1のパッチP1の給電線S1〜
S1間隔や第2のパッチP2の給電線S2〜S2間隔を
広くとることができ、給電線S1〜S1,S2〜S2間
の相互輻射によるノイズを低減することができる。
【0032】給電線S1と地板5と誘電体基板3Aによ
りマイクロストリップ線路6を構成することで、伝送損
失を低減することができる。給電線S2と地板5と誘電
体基板3Bによりマイクロストリップ線路6を構成する
ことで、伝送損失を低減することができる。第1のパッ
チP1と地板5と誘電体基板3Aによりパッチアンテナ
(マイクロストリップアンテナ)Qを構成することで、
給電線S1と地板5と誘電体基板3Aにより構成された
マイクロストリップ線路6との接続を容易化することが
できる。
【0033】図1のアレーアンテナ7では、第1のパッ
チP1と第2のパッチP2とを基板3の第1の面に交互
に等間隔に配置している。
【0034】交互に配置することで、第1のパッチP1
を連設した場合や第2のパッチP2を連設した場合に比
べ、基板3の各面の給電線S1〜S1,S2〜S2間隔
を広げることができ、給電線S1〜S1,S2〜S2間
の相互輻射によるノイズを低減できる。
【0035】図1のアンテナ装置8は、アレーアンテナ
7と、このアレーアンテナ7が備える第1のパッチP1
信号を送り出し、または、第1のパッチP1から受信
信号を入力する第1の送受信回路1と、このアレーアン
テナ7が備える第2のパッチP2に信号を送り出し、ま
たは、第2のパッチP2から受信信号を入力する第2の
送受信回路2と、を有し、第1の送受信回路1を基板3
の第1の面に設け、第2の送受信回路2を基板3の第2
の面に設けると共に、配列された複数のパッチP1,P
2の片側に位置するように第1の送受信回路1と第2の
送受信回路2を配置している。
【0036】第1,第2の送受信回路1,2を基板3の
両面に配置して基板3の実装密度を高くしている。この
ように、基板3の両面の有効利用によって基板3を小型
化でき、アンテナ装置8を小型化できる。また、基板3
の片面に第1の送受信回路1のみを設けることで、第
1,第2の送受信回路1,2を基板3の片面に設ける場
合に比べて回路面積を縮小でき、この点でも基板3を小
型化できる。更に、配列された複数のパッチP1,P2
の片側に第1,第2の送受信回路1,2を配置して基板
3の片端に寄せることで、外部回路(不図示)から第
1,第2の送受信回路1,2への配線接続を短くするこ
とができ、伝送損失を低減することができると共に、こ
の配線(不図示)に対する不要輻射またはこの配線から
の不要輻射の影響を低減できる。
【0037】第1,第2の送受信回路1,2は、例え
ば、マルチビームを放射するための切換型送受信回路と
してもよい。増幅回路とサーキュレータとアンテナ切換
用PINダイオードで構成してもよく、更にFM信号発
生器や方向性結合器(カップラー)やミキサを備えても
よく、例えば、特開平8−97620号公報の図3に示
されたレーダーモジュールの回路としてもよく、これら
によりパッチの選択や位相制御を行ってもよい。第1,
第2の送受信回路1,2を各々ICに組み込んでもよ
い。
【0038】図2は本発明と対比されるアンテナ装置1
8の説明図である。アレーアンテナ17は、基板13の
片面に配列された複数のパッチと、各パッチに結合され
た給電線Sと、を備え、前記パッチを用いて電波を放射
または吸収する。前記複数のパッチは複数の第1のパッ
チP11と複数の第2のパッチ12からなり、第1,第
2のパッチP11,P12に結合された各給電線Sは基
板13の片面に形成されている。
【0039】アンテナ装置18は、アレーアンテナ17
と、このアレーアンテナ17が備える第1のパッチP1
1に信号を送り出し、または、第1のパッチP11から
受信信号を入力する第1の送受信回路11と、このアレ
ーアンテナ17が備える第2のパッチP12に信号を送
り出し、または、第2のパッチP12から受信信号を入
力する第2の送受信回路12と、を有し、第1,第2の
送受信回路11,12を基板13の片面に設けると共
に、配列された複数のパッチP11,P12の片側に位
置するように第1の送受信回路11を配置し、他の片側
に第2の送受信回路12を配置している。
【0040】基板13は地板15とこの地板15を挟ん
だ2枚の誘電体基板13A,13Bとからなり、第1の
パッチP11に結合された給電線Sと地板15とこれら
の間にある誘電体基板13Aはマイクロストリップ線路
6を構成しており、第2のパッチP12に結合された給
電線Sと地板15とこれらの間にある誘電体基板13B
はマイクロストリップ線路6を構成している。第1のパ
ッチP11と地板15とこれらの間にある誘電体基板1
3AはパッチアンテナQを構成し、また、第2のパッチ
P12と地板15とこれらの間にある誘電体基板13A
はパッチアンテナQを構成している。
【0041】送受信回路11,12は、各々図1の送受
信回路1,2と同じ構成である。パッチP11,P12
は、図1のパッチP1と同じ構成である。アレーアンテ
ナ17の素子数は、図1のアレーアンテナ7の素子数と
等しい。
【0042】図3は、アンテナ装置18を1次放射器と
し、放物鏡面の一部である反射鏡19を2次放射器とし
たオフセットパラボラアンテナの説明図である。図4
は、アンテナ装置8を1次放射器とし、放物鏡面の一部
である反射鏡9を2次放射器としたオフセットパラボラ
アンテナの説明図である。反射鏡9,19の焦点距離は
等しく、焦点の位置にアレーアンテナ7,17のパッチ
の何れか1つが配置されている。
【0043】図3のオフセットパラボラアンテナでは、
反射鏡19の上端〜下端で反射した反射ビーム〜が
得られる。図4のオフセットパラボラアンテナでは、反
射鏡9の上端〜下端で反射した反射ビーム〜が得ら
れる。第2の送受信回路2を基板3の裏面に設けたので
基板13より基板3を小型化でき、その分だけ反射鏡9
を大きくしてパッチからのビームをより多く反射させる
ことができる。従って、図3に比べて図4のオフセット
パラボラアンテナでは、アンテナの利得を向上すること
ができ、アンテナ装置の消費電力を低減することができ
る。
【0044】なお、図4のオフセットパラボラアンテナ
では、デフォーカス給電によるマルチビームを各パッチ
に対応して生成でき、主ビームの方向を変化させてマル
チビームアンテナとして使用してもよい。
【0045】図5は、電磁結合パッチアンテナの説明図
であり、図1のパッチP2およびその周辺の構造を説明
するものである。
【0046】給電線S2と地板5と誘電体基板3Bはマ
イクロストリップ線路6を構成している。第2のパッチ
P2と地板5と誘電体基板3Aは、地板5にスロット4
を設けることで電磁結合パッチアンテナDを構成してい
る。パッチP2は共振する大きさになっており、スロッ
ト4の長さは半波長より短い。
【0047】電磁界の相互誘導を利用して第2のパッチ
P2を給電することで、第2のパッチP2と第2の面の
給電線S2とを縦方向(基板3の厚さ方向)の導体線で
接続する手間を省くことができる。また、地板5に切っ
た非共振長のスロット4を介してパッチP2を給電する
ので、インピーダンスをスロット4の寸法で調整するこ
とができる。
【0048】更に、基板3は地板5とこの地板5を挟ん
だ2枚の誘電体基板3A,3Bとからなるので、第2の
パッチP2と給電線S2との間に地板5を介在させるこ
とができ、この給電線S2からの第1の面への不要輻射
を抑止して電磁結合パッチアンテナDの指向性を向上さ
せることができる。
【0049】誘電体基板3Bの表面、すなわち基板3の
第2の面を誘電体基板または地板を備えた誘電体基板で
覆ってもよい。
【0050】基板3の第2の面を誘電体基板で覆うこと
で、基板の第2の面に形成された給電線S2を保護で
き、基板3を補強することができる。基板3の第2の面
を地板を備えた誘電体基板で覆うことで、給電線S2を
保護でき、基板3を補強することができると共に、基板
3の裏側への不要輻射を低減することができる。特に、
基板3の裏側に回路を設けた場合に、この回路に対する
不要輻射の影響を低減することができる。地板5を厚く
して基板3を補強してもよい。
【0051】なお、アンテナ装置8とレンズとを組み合
わせて使用してもよい。レンズとしては、誘電体レン
ズ、パスレングスレンズ、および、導波管形メタルレン
ズ等がある。アレーアンテナ7の素子間隔(配列間隔)
は1波長より小さくしたり、半波長以下としたり、1/
4波長程度としてもよい。アレーアンテナ7は、平面ア
ンテナを直線状に配列するリニアアレー(lineararra
y)としてもよく、平面状に配列するプラナーアレイ(p
laner array)としてもよい。第1のパッチP1を円形
パッチとし、第2のパッチP2を方形パッチとしてもよ
く、また、これらを組み合わせてもよい。方形パッチの
1辺の長さは半波長程度としてもよい。例えば、送り出
す信号(FM信号)の周波数を約60GHz程度とし、
方形パッチの1辺を約1.6〜約2.2mm程度とし、
方形パッチ間の間隔を約0.2〜約0.4mm程度とし
てもよい。基板3の誘電体基板3A,3Bは同じ厚さと
してもよい。
【0052】本発明のアレーアンテナとアンテナ装置を
車載用レーダー装置に応用して障害物(ターゲット)の
探知に用いてもよく、室内用無線LANに応用してもよ
い。また、上記実施形態は本発明の一例であり、本発明
は上記実施形態に限定されない。
【0053】
【発明の効果】請求項1に係るアレーアンテナによれ
ば、第1のパッチの配列によりフェーズドアレーアンテ
ナを構成でき、第2のパッチの配列によりフェーズドア
レーアンテナを構成できる。第1のパッチを備えた第1
の素子アンテナと第2のパッチを備えた第2の素子アン
テナの指向性を異なる形とすることができる。
【0054】また、第1,第2のパッチを組み合わせて
同時に使用することで、第1,第2の素子アンテナの指
向性とは異なる指向性をパッチの選択と位相差を可変し
て作り出すことができる。指向性を種々の形に変えるこ
とができるので、時分割走査アンテナやアダプティブア
レーアンテナとして使用することができ、その用途が広
い。
【0055】更に、第1のパッチの給電線間隔や第2の
パッチの給電線間隔を広くとることができ、給電線間の
相互輻射によるノイズを低減することができる。
【0056】請求項2に係るアレーアンテナによれば、
第1のパッチと地板とこれらの間にある誘電体基板によ
りパッチアンテナ(マイクロストリップアンテナ)を構
成することで、第1のパッチに結合された給電線と地板
とこれらの間にある誘電体基板により構成されたマイク
ロストリップ線路との接続を容易化することができる。
【0057】電磁結合パッチアンテナを形成し、電磁界
の相互誘導を利用して第2のパッチを給電することで、
第2のパッチと第2の面の給電線とを縦方向(基板の厚
さ方向)の導体線で接続する手間を省くことができる。
また、地板に切ったスロットを介して給電するので、イ
ンピーダンスをスロット寸法で調整することができる。
【0058】更に、基板は地板を挟んだ2枚の誘電体基
板からなるので、第2のパッチとこの第2のパッチに結
合された給電線との間に地板(アース板)を介在させる
ことができ、この給電線からの第1の面への不要輻射を
抑止して電磁結合パッチアンテナの指向性を向上させる
ことができる。
【0059】請求項3に係るアレーアンテナによれば、
第1,第2のパッチを交互に配置することで、この配置
間隔で第1のパッチを連設した場合や第2のパッチを連
設した場合に比べ、基板の各面の給電線間隔を広げるこ
とができ、給電線間の相互輻射によるノイズを低減する
ことができる。素子間隔を変化させて配置することで、
アンテナの指向性を制御することもできる。
【0060】請求項4に係るアレーアンテナによれば、
基板の第2の面を誘電体基板で覆うことで、基板の第2
の面に形成された給電線を保護でき、基板を補強するこ
とができる。基板の第2の面を地板を備えた誘電体基板
で覆うことで、給電線を保護でき、基板を補強すること
ができると共に、基板の裏側への不要輻射を低減するこ
とができる。
【0061】請求項5に係るアンテナ装置によれば、基
板の両面の有効利用によって基板を小型化することがで
き、アンテナ装置を小型化することができる。また、基
板の片面に第1の回路のみを設けることで、第1,第2
の回路を基板の片面に設ける場合に比べて回路面積を縮
小することができ、この点でも基板を小型化することが
でき、アンテナ装置を小型化することができる。更に、
配列された複数のパッチの片側に第1,第2の回路を配
置して基板の片端に寄せることで、外部回路から第1,
第2の回路への配線接続を短くすることができ、伝送損
失を低減することができると共に、この配線に対する不
要輻射またはこの配線からの不要輻射の影響を低減する
ことができ、アンテナ装置の信頼性を向上することがで
きる。
【0062】また、第1の平面アンテナと第1の回路、
および、第2の平面アンテナと第2の回路により、シス
テムを2重化できる利点がある。
【0063】請求項6に係るアンテナ装置によれば、第
1及び第2の回路にパッチ選択、位相制御を行う機能を
持たせることによって、アレーアンテナの指向性を任意
に可変することができ、ビーム成形、ビーム走査、時分
割マルチビームの発生などができる。
【0064】請求項7に係るアンテナ装置によれば、1
次放射器を請求項1〜4の何れか1つに記載のアレーア
ンテナとすることで、デフォーカス給電等によるマルチ
ビームを各パッチに対応して生成することができ、主ビ
ームの方向を変化させてマルチビームアンテナとして使
用することができる。オフセットパラボラアンテナの1
次放射器を請求項5〜6の何れか1つに記載の小型化さ
れたアンテナ装置とすることで、基板による開口ブロッ
キングを除去することができると共に基板の小型化の分
だけ反射鏡を拡大でき、アンテナ利得を向上させること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るアレーアンテナとアンテナ装置の
説明図
【図2】本発明と対比されるアンテナ装置の説明図
【図3】図2のアンテナ装置を1次放射器としたオフセ
ットパラボラアンテナの説明図
【図4】図1のアンテナ装置を1次放射器としたオフセ
ットパラボラアンテナの説明図
【図5】電磁結合パッチアンテナの説明図
【符号の説明】 1,11…第1の送受信回路(第1の回路)、2,12
…第2の送受信回路(第2の回路)、3,13…基板、
3A,3B,13A,13B…誘電体基板、4…スロッ
ト、5,15…地板(アース板)、6…マイクロストリ
ップ線路、7,17…アレーアンテナ、8,18…アン
テナ装置、9,19…反射鏡(リフレクタ)、D…電磁
結合パッチアンテナ、P1,P11…第1のパッチ、P
2,P12…第2のパッチ、P1’…基板3の第2の面
における第1のパッチP1の透視位置、P2’…基板3
の第2の面における第2のパッチP2の透視位置、Q…
パッチアンテナ(マイクロストリップアンテナ)、S,
S1,S2…給電線(ストリップ導体)。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板の第1の面に配列された複数のパッ
    チと、各パッチに結合された給電線と、を備え、前記パ
    ッチを用いて電波を放射または吸収するアレーアンテナ
    において、 前記複数のパッチは複数の第1のパッチと複数の第2の
    パッチからなり、 第1のパッチに結合された給電線は基板の第1の面に形
    成されており、 第2のパッチに結合された給電線は基板の第2の面に形
    成されていることを特徴とするアレーアンテナ。
  2. 【請求項2】 基板は地板とこの地板を挟んだ2枚の誘
    電体基板とからなり、 各給電線と地板とこれらの間にある誘電体基板はマイク
    ロストリップ線路を構成しており、 第1のパッチと地板とこれらの間にある誘電体基板はパ
    ッチアンテナを構成しており、 第2のパッチと地板とこれらの間にある誘電体基板は、
    地板にスロットを設けることで電磁結合パッチアンテナ
    を構成していることを特徴とする請求項1記載のアレー
    アンテナ。
  3. 【請求項3】 第1のパッチと第2のパッチとを基板の
    第1の面に交互に配置した請求項1〜2記載のアレーア
    ンテナ。
  4. 【請求項4】 基板の第2の面は誘電体基板または地板
    を備えた誘電体基板で覆われた請求項1〜3記載のアレ
    ーアンテナ。
  5. 【請求項5】 請求項1〜3の何れか1つに記載のアレ
    ーアンテナと、 このアレーアンテナが備える第1のパッチに電力を送電
    し、または、第1のパッチから電力を受電する第1の回
    路と、 このアレーアンテナが備える第2のパッチに電力を送電
    し、または、第2のパッチから電力を受電する第2の回
    路と、を有し、 第1の回路を基板の第1の面に設け、 第2の回路を基板の第2の面に設けると共に、配列され
    た前記複数のパッチの片側に第1の回路と第2の回路を
    配置してなるアンテナ装置。
  6. 【請求項6】 前記第1及び第2の回路は、送電または
    受電するパッチ及びその位相を任意に選択できる構成か
    らなることを特徴とする請求項5記載のアンテナ装置。
  7. 【請求項7】 1次放射器と2次放射器を備えたアンテ
    ナ装置において、 1次放射器は、請求項1〜4の何れか1つに記載のアレ
    ーアンテナまたは請求項5〜6の何れか1つに記載のア
    ンテナ装置からなり、 2次放射器は、反射鏡またはレンズからなることを特徴
    とするアンテナ装置。
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