JP2007115934A - 電子部品突き上げ装置及び電子部品の供給方法 - Google Patents

電子部品突き上げ装置及び電子部品の供給方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2007115934A
JP2007115934A JP2005306716A JP2005306716A JP2007115934A JP 2007115934 A JP2007115934 A JP 2007115934A JP 2005306716 A JP2005306716 A JP 2005306716A JP 2005306716 A JP2005306716 A JP 2005306716A JP 2007115934 A JP2007115934 A JP 2007115934A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
push
electronic component
pin
pins
pushing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2005306716A
Other languages
English (en)
Inventor
Takafumi Tsujisawa
孝文 辻澤
Shunji Onobori
俊司 尾登
Masachika Narita
正力 成田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP2005306716A priority Critical patent/JP2007115934A/ja
Publication of JP2007115934A publication Critical patent/JP2007115934A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Die Bonding (AREA)
  • Dicing (AREA)
  • Container, Conveyance, Adherence, Positioning, Of Wafer (AREA)

Abstract

【課題】粘着シート上に整列配置されて貼付けられた電子部品を、上記粘着シートの下面から突き上げることで、その上方より部品保持部材により保持取り出し可能とさせる電子部品の突き上げにおいて、上記粘着シートからの上記電子部品の剥離を効率的かつ確実に行う。
【解決手段】上記電子部品を突き上げる第1突き上げピンと、上記第1の突上げピンを包囲するように配置され、上記電子部品を突き上げる複数の第2突き上げピンと、上記第1突き上げピンと上記それぞれの第2突き上げピンとにより上記電子部品を突き上げるように、当該それぞれの突き上げピンの一体的に上昇させた後、上記それぞれの第2突き上げピンによる突き上げを解除するように、上記第2突き上げピンを相対的に下降させる突き上げピン昇降駆動装置とを備えさせる。
【選択図】図11

Description

本発明は、粘着シート上に貼付けられて配置された電子部品を、上記粘着シートの下面から突き上げることで、その上方から部品保持部材によって上記電子部品を取り出し可能な状態とさせる電子部品突き上げ装置及び電子部品の供給方法に関する。
従来、このように粘着シート上に貼付けられた半導体チップのような電子部品を、粘着シートの下面より突き上げることで、粘着シートから当該チップを剥離させて、吸着ノズルのような部品保持部材に当該チップを供給可能とさせる装置および方法としては様々な構造のものが知られており、粘着シートから確実かつ効率的にチップの剥離を実現すべく、様々な工夫が考えられている。
例えば、特許文献1に記載の半導体チップの供給装置は、半導体チップの貼り付け面を上向きにした粘着シートを、その下面側から吸着保持する吸着リングと、粘着シートの下面近傍に針先を置いて設置された突き上げ針と、吸着リングと突き上げ針とを個別に昇降させる駆動機構とを備え、粘着シートを吸着リングによって吸着保持した後、駆動機構により、吸着リングとこれに吸着保持された粘着シートを突き上げ針に対して下降させて、粘着シート上に貼付けられている半導体チップの下面を、粘着シートを貫通しながら突き上げ針により突き上げることで、粘着シートより半導体チップを剥離させるというものである。すなわち、吸着リングを下降させることにより粘着シートに対して下方に引っ張る力を付与しながら、粘着シートを貫通しながら突き上げ針により電子部品を突き上げることで、電子部品に対して上方へ持ち上げる力を付与して、両者の剥離を実現しようとするものである。
また、例えば、特許文献2に記載の電子部品突き上げ装置は、第1突き上げピンと、その周囲に配置された第2突き上げピンと、この第1突き上げピン又は第2突き上げピンにより電子部品を選択的に突き上げるように、第1突き上げピンと第2突き上げピンを選択的に上下動させる駆動手段とを備え、ウェハシート上に貼付けられた電子部品のサイズに応じて、例えば小さなサイズの電子部品に対しては、第1のピンを選択して当該第1のピンにより突き上げ、例えば大きなサイズの電子部品に対しては、第2のピンを選択して当該第2のピンより突き上げることで、電子部品のサイズに応じて、突き上げた電子部品が傾くことがないように確実な突き上げを実現しようとするものである。
さらに、例えば、特許文献3に記載の電子部品突き上げ装置は、電子部品の突き上げを行うニードルと、ニードルにより突き上げられて、粘着シートから剥離される電子部品を吸着保持して取り出すコレットとを備え、電子部品のサイズに応じて、ニードルとコレットとの同期上昇における速度の最適化を図り、例えば、粘着力の小さな電子部品の場合は、その上昇速度を早く設定し、逆に粘着力の大きな電子部品の場合は、その上昇速度を遅く設定して、確実かつ効率的な突き上げ動作および取り出し動作を実現しようとするものである。
特開平8−37395号公報 特公平6−71155号公報 特開平9−246295号公報
従来の電子部品の突き上げにおいては、一般的に、ウェハシート上に貼り付けされた状態の半導体チップを剥離させて取り出し可能な状態とさせるために、0.5〜1秒程度の時間を要しており、このような剥離に要する時間を短縮化して、電子部品の実装に要する時間を短縮化し、その効率化を図りたいという要望が存在している。
近年、このような半導体チップのような電子部品においては、その薄型化が進行しており、特に、その厚みが100μm以下、例えば50μm程度にまで薄型化された半導体チップを突き上げピンにより突き上げてウェハシートより剥離させるような場合には、剥離に要する時間がより長くかかり、例えば5秒程度も要する場合がある。これは、半導体チップが薄型化されていることにより、突き上げとともに半導体チップがウェハシートとともに曲がってしまい、チップをシートから剥離させる方向に力が掛かりにくくなるからである。
このように薄型化された半導体チップに対して、特許文献1に記載の突き上げ方法を適用するような場合には、粘着シートを貫通させて突き上げ針がチップを突き上げることで、突き上げ針のみによりチップを持ち上げることとなるため、当該針により薄型化されてその構造的強度が低くなっているチップを損傷させてしまう場合がある。さらに、薄型化されたチップに対する剥離を実現するための剥離時間をより長く取る必要があり、効果的な剥離を行うことができないという問題がある。
また、特許文献2や特許文献3の方法では、単にチップのサイズに応じて突き上げの仕方を変えているだけであり、このような薄型化された半導体チップの剥離を、チップに対して損傷を与えることなく、より促進させて行うという効果を得ることは困難である。
従って、本発明の目的は、上記問題を解決することにあって、粘着シート上に貼付けられて配置された電子部品を、上記粘着シートの下面から突き上げることで、その上方から部品保持部材によって上記電子部品を取り出し可能な状態とさせる電子部品の突き上げにおいて、当該突き上げにより上記粘着シートからの上記電子部品の剥離を効率的かつ確実に行うことができる電子部品突き上げ装置及び電子部品の供給方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は以下のように構成する。
本発明の第1態様によれば、粘着シート上に貼付けられて配置された電子部品を、上記粘着シートの下面から突き上げることで、その上方から部品保持部材によって上記電子部品を取り出し可能な状態とさせる電子部品突き上げ装置において、
上記電子部品を突き上げる第1突き上げ部材と、
上記第1突上げ部材の周囲に配置され、上記電子部品を突き上げる第2突き上げ部材と、
上記第1突き上げ部材と第2突き上げ部材とを一体的に上昇させることによって上記電子部品を突き上げて、その後、上記第2突き上げ部材を下降させる突き上げ部材昇降駆動装置とを備えることを特徴とする電子部品突き上げ装置を提供する。
本発明の第2態様によれば、上記第1突き上げ部材は、上記電子部品を突き上げる第1突き上げピンであり、
上記第2突き上げ部材は、上記第1突き上げピンを包囲するように配置されて、上記第1突き上げピンとともに上記電子部品を突き上げる複数の第2突き上げピンである、第1態様に記載の電子部品突き上げ装置を提供する。
本発明の第3態様によれば、上記突き上げ部材昇降駆動装置は、上記第1突き上げピンと上記それぞれの第2突き上げピンとを一体的に上昇させることによって上記電子部品を突き上げて、上記第2突き上げピンの先端が上記粘着シートの下面と当接するそれぞれの第2突き上げ位置まで上記シートを剥離させ、その後、上記それぞれの第2突き上げピンを下降させて当該それぞれの第2突き上げピンによる突き上げを解除することによって、上記それぞれの第2突き上げ位置から上記第1突き上げピンの先端が上記粘着シートの下面と当接する第1突き上げ位置に向けて当該シートが剥離された領域を拡大させる、第2態様に記載の電子部品突き上げ装置を提供する。
本発明の第4態様によれば、上記突き上げ部材昇降駆動装置は、
上記第1突き上げピンを、上記それぞれの第2突き上げピンとは独立して昇降させる第1昇降装置と、
上記それぞれの第2突き上げピンを、上記第1突き上げピンとは独立して昇降させる第2昇降装置とを備える、第2態様または第3態様に記載の電子部品突き上げ装置を提供する。
本発明の第5態様によれば、上記突き上げ部材昇降駆動装置は、上記それぞれの第2突き上げピンを一体的に上昇させた後、それらを一体的に下降させる、第2態様から第4態様のいずれか1つに記載の電子部品突き上げ装置を提供する。
本発明の第6態様によれば、上記それぞれの第2突き上げピンは、上記第1突き上げピンの配置位置をその中心とした同心円あるいは同心の長円上に均等に配置される、第2態様から第5態様のいずれか1つに記載の電子部品突き上げ装置を提供する。
本発明の第7態様によれば、上記それぞれの突き上げピンの先端部は、上記粘着シートを介して上記電子部品を突き上げ可能なように、凸状曲面が形成されている、第2態様から第6態様のいずれか1つに記載の電子部品突き上げ装置を提供する。
本発明の第8態様によれば、上記第2突き上げピンの先端部が粘着シートを介して電子部品と接触する接触面積が、上記第1突き上げピンの先端部が粘着シートを介して電子部品と接触する接触面積より大きくなるよう、上記それぞれの第2突き上げピンの上記先端部が形成されている、第2態様から第7態様のいずれか1つに記載の電子部品突き上げ装置を提供する。
本発明の第9態様によれば、上記突き上げ部材昇降駆動装置は、上記第1突き上げピンの先端部の高さ位置と、上記それぞれの第2突き上げピンの先端部の高さ位置とが、略同じ高さ位置となるように、上記第1突き上げピンと上記それぞれの第2突き上げピンとを同期させて上昇させる、第2態様から第8態様のいずれか1つに記載の電子部品突き上げ装置を提供する。
本発明の第10態様によれば、上記電子部品は略方形状を有し、
上記それぞれの第2突き上げピンは、上記電子部品の上記略方形状の各々の角部分近傍を突き上げ可能なように配置される、第2態様から第9態様のいずれか1つに記載の電子部品突き上げ装置を提供する。
本発明の第11態様によれば、上記それぞれの第2突き上げピンと上記第1突き上げピンとの間に、上記第1突き上げピンを包囲するように複数の第3突き上げピンがさらに備えられ、
上記突き上げ部材昇降駆動装置は、上記第1突き上げピンおよび上記それぞれの第2突き上げピンとともに上記それぞれの第3突き上げピンを一体的に上昇させることによって上記電子部品を突き上げて、その後、上記それぞれの第2突き上げピンを下降させ、次に上記それぞれの第3突き上げピンを下降させる、第2態様から第10態様のいずれか1つに記載の電子部品突き上げ装置を提供する。
本発明の第12態様によれば、上記電子部品は、100μm以下の厚さを有する薄型の半導体チップである、第1態様から第11態様のいずれか1つに記載の電子部品突き上げ装置を提供する。
本発明の第13態様によれば、粘着シート上に貼付けられて配置された電子部品を、上記貼付けシートの下面から突き上げることで、その上方から部品保持部材によって取り出し可能に上記電子部品を供給する電子部品供給方法において、
第1突き上げピンと、上記第1突き上げピンを包囲するように配置された複数の第2突き上げピンとを一体的に上昇させることによって上記電子部品を突き上げて、上記第2突き上げピンの先端が上記粘着シートの下面と当接するそれぞれの第2突き上げ位置まで上記シートを剥離させ、
その後、上記それぞれの第2突き上げピンを下降させて当該それぞれの第2突き上げピンによる突き上げを解除することによって、上記それぞれの第2突き上げ位置から上記第1突き上げピンの先端が上記粘着シートの下面と当接する第1突き上げ位置に向けて上記シートが剥離された領域を拡大させて、上記部品保持部材により取り出し可能に上記電子部品を供給することを特徴とする電子部品供給方法を提供する。
本発明によれば、薄型化された半導体チップ等の電子部品を粘着シートから剥離させるための突き上げ動作を行う電子部品突き上げ装置において、突き上げ対象となる上記電子部品を突き上げ可能に配置された第1突き上げ部材を独立して昇降させることが可能であって、さらに当該第1突き上げ部材の周囲に配置されて、上記電子部品の外周縁部近傍を突き上げ可能に配置された第2突き上げ部材を独立して昇降させることが可能な突き上げ部材昇降駆動装置が備えられていることにより、全ての上記突き上げ部材により上記粘着シートを介して上記電子部品を突き上げた後、上記第2突き上げ部材を下降させて、当該第2突き上げ部材による突き上げを解除させることで、上記電子部品の下面における上記粘着シートの剥離領域を拡大させて、上記電子部品に対する上記粘着シートの粘着力を十分に低減させた状態とさせることができる。
すなわち、上記突き上げ部材昇降駆動装置により、第1の突き上げ動作として、上記全ての突き上げ部材による突き上げ動作を行うことで、上記電子部品の下面における外周から上記それぞれの第2突き上げ部材による第2突き上げ位置まで、上記粘着シートの剥離を行い、その後、第2の突き上げ動作として、上記第2突き上げ部材を下降させて、その突き上げ動作を解除させることで、上記第1突き上げ部材による第1突き上げ位置に向けて剥離された領域を大幅に拡大させることができる。従って、上記粘着シートへの粘着力が十分に低減された状態にて、例えば、部品保持部材による上記電子部品の取り出しを円滑に行うことができ、効率的かつ確実な突き上げ動作を実現することができる。
以下に、本発明にかかる実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
(実施形態)
本発明の一の実施形態にかかる電子部品突き上げ装置を備える電子部品実装装置の一例である電子部品実装装置11の外観及びその構成を図1及び図2に示す。なお、図1及び図2において、X軸方向とY軸方向は回路基板13の表面沿いの方向あるいは水平方向であり、Y軸方向は回路基板13の表面に対して垂直な方向あるいは鉛直方向である。
まず、電子部品実装装置11の全体的な構成及び動作を説明する。この電子部品実装装置11は、チップ部品やベアICチップ等の電子部品12を回路基板13に実装する実装動作を行う装置であり、大別して、複数の電子部品12を供給可能に収容する部品供給装置の一例である部品供給ユニット装置14と、この部品供給ユニット装置14から供給される各電子部品12を回路基板13に実装する実装動作を行う実装ユニット装置15とを備えている。また、電子部品実装装置11は部品供給ユニット装置14と実装ユニット装置15の動作を制御するための制御装置の一例であるコントローラ16を備える。なお、本実施形態において取り扱われる電子部品12は、その厚みが100μm以下、例えば50μm程度にまで薄型化された半導体チップ等の電子部品であり、このような薄型化に伴う可撓性を有するとともに、外力付加により損傷を受け易いというような特徴を有する電子部品である。
図3を併せて参照すると、部品供給ユニット装置14はリフター17、プレート移動装置18、プレート配置装置19、電子部品突き上げ装置20、認識カメラ21、及び反転ヘッド装置(部品供給ヘッド装置)22を備える。一方、実装ユニット装置15は実装ヘッド装置24、XYテーブル25、及び2視野系認識カメラ26を備える。
まず、部品供給ユニット装置14の構成について説明する。図3に示すように、部品供給ユニット装置14のリフター17は、昇降可能なマガジン28を備え、このマガジン28に電子部品12をウェハの形態で供給するためのウェハ供給用プレート29を供給可能に収納している。図4に示すように、ウェハ供給用プレート29は、大略円盤状のリング形状を有し、ダイシングが施されたウェハ32がその上面に貼付けられた伸縮性を有する粘着シートであるウェハシート34と、このウェハシート34をその外周端部近傍において保持するウェハリング35とを備えている。このようにウェハ供給用プレート29が形成されていることにより、ウェハシート8を放射状に延伸させることで、格子状に配置されている夫々の電子部品12の配置位置も放射状に延伸させることができ、いわゆるエキスパンドを行うことが可能となっている。
図3に示すプレート移動装置18は、Y軸方向に移動可能でありリフター17のマガジン28から取り出したウェハ供給用プレート29をプレート配置装置19まで搬送する。ウェハ供給用プレート29は、バンプ39が形成されている側の表面であって電子部品12が回路基板13に実装される実装側表面12aを鉛直方向において上向きになるように電子部品を配置した状態で、プレート配置装置19に保持される。
図2、図3、図5、及び図6に示すように、プレート配置装置19は、ウェハ供給用プレート29の下面を支持するプレート支持ピン41と、これらのプレートの上面側に位置するプレート押圧体42を備える。プレート支持ピン41は平面視でリング状を有する取付部材43に対して鉛直方向に移動可能に支持されている。また、プレート支持ピン41にはコイルばね44が装着されており、このコイルばね44によりプレート支持ピン41は鉛直方向上向きに弾性的に付勢されている。一方、プレート押圧体42はシリンダ45により昇降される。さらに、取付部材43の内側には円筒状のエキスパンド部材46が配置され、その先端はウェハシート34の下面に当接している。図5に示すように、ウェハ供給用プレート29はプレート支持ピン41の先端部分とプレート押圧体42の間に挟持される。また、シリンダ45によって図5に示す位置からプレート押圧体42が降下されると、図6に示すようにエキスパンド部材46の先端が支点となってウェハシート34が放射状に延びる。このいわゆるエキスパンドにより隣接する電子部品12の間隔が広がる。また、図2に示すように、プレート配置装置19は駆動用モータ47を備えるY軸ロボット48によりY軸方向に移動可能である。
図2及び図7に示すように、電子部品突き上げ装置20は、駆動用モータ51を備えるX軸ロボット52によりX軸方向に移動可能である。また、電子部品突き上げ装置20はアーム53の先端に突き上げヘッド54を備える。突き上げヘッド54のホルダ内には複数の突き上げピンが昇降可能に収容されている。それぞれの突き上げピンがウェハシート34に貼付けられた電子部品12を、ウェハシート34を介して下面から突き上げることで、電子部品12がウェハシート34から剥離(あるいは略剥離された状態と)される。なお、電子部品突き上げ装置20の構成及び動作は後に詳述する。
図1、図2、及び図3に示すように、認識カメラ21は駆動用モータ58を備えるX軸ロボット59に搭載されており、X軸方向に移動可能である。また、認識カメラ21はプレート配置装置19に保持されたウェハ供給用プレート29における電子部品12の位置を光学的認識する。
図2に示すように、反転ヘッド装置22は、駆動用モータを備えるX軸ロボット51によりX軸方向に移動可能である。反転ヘッド装置22は真空ポンプの吸引力により電子部品12を吸着保持するための吸着ノズル65(部品保持部材の一例である)を備える。吸着ノズル65は昇降可能であり、かつZ軸周りに回転可能である。さらに、吸着ノズル65は鉛直方向の向きを反転可能である。
次に、図1及び図2を参照して実装ユニット装置15について説明する。実装ヘッド装置24は、モータ66により作動するX軸ロボット67によりX軸方向に沿って進退移動可能である。また、実装ヘッド装置24はボイスコイルモータ68にて昇降可能であり、モータ69によりそれ自体の軸線周りに回転可能な保持部70を備える。保持部70は吸着保持した電子部品12を介して、押圧エネルギー、超音波振動エネルギー、又は熱エネルギー等の接合エネルギーを、回路基板13の接合部に付与できるように構成されている。
XYテーブル25の上面には、回路基板13を保持して固定する基板保持台72が設置されている。この基板保持台72は、X軸方向に回路基板13を搬送する基板搬送装置73により供給された回路基板13を保持する。XYテーブル25はX軸及びY軸方向の駆動用モータ74、75を備え、基板保持台72に保持された回路基板13をX軸方向及びY軸方向に移動させる。この移動により、実装ヘッド装置24に対する回路基板13上における電子部品12が実装される位置の位置決めがなされる。
また、2視野系認識カメラ26は実装ヘッド装置24に保持された電子部品12と回路基板13の両方を光学的に認識する。
次に、このような構成を有する電子部品実装装置11における部品供給ユニット装置14及び実装ユニット装置15の全体的な動作を概説する。
まず、部品供給ユニット装置14において、プレート移動装置18がリフター17のマガジン28からウェハ供給用プレート29を取り出し、Y軸方向に移動してプレート配置装置19に供給する。プレート配置装置19によってウェハ供給用プレート29が保持されて(図5参照)エキスパンドされた(図6参照)後、Y軸ロボット48によるプレート配置装置19のY軸方向の移動とX軸ロボット52による電子部品突き上げ装置20のX軸方向の移動により、認識カメラ21の認識結果に基づいて突き上げヘッド54がいずれかの電子部品12に対して位置決めされる。また、反転ヘッド装置22におけるX軸ロボットによる反転ヘッド装置22のX軸方向の移動により、反転ヘッド装置22が当該電子部品12に対して位置決めされる。反転ヘッド装置22の吸着ノズル65による吸着動作と同期して、電子部品突き上げ装置20のそれぞれの突き上げピン56でウェハシート34の下面側から電子部品12を突き上げることで、電子部品12がウェハシート34から剥離されるとともに、吸着ノズル65で吸着保持され、電子部品12がウェハ供給用プレート29から取り出される(ピックアップされる)。
その後、部品供給ユニット装置14から実装ユニット装置15における電子部品12の受渡位置まで反転ヘッド装置22がX軸方向に移動されるとともに、反転ヘッド装置22によって吸着ノズル65の向きが、上下方向に反転される。また、実装ヘッド装置24もX軸ロボット67により上記受渡位置までX軸方向に移動される。実装ヘッド装置24の保持部70により電子部品12が保持されると、反転ヘッド装置22の吸着ノズル65は電子部品12の吸着を解除し、電子部品12は反転ヘッド装置22から実装ヘッド装置24に受け渡される。電子部品12が受け渡された実装ヘッド装置24はXYテーブル25上の回路基板13の上方に移動する。XYテーブル25により回路基板13がX軸方向及びY軸方向に移動することで、2視野系認識カメラ26の認識結果に基づいて、実装ヘッド装置24に対して回路基板13上における適切な位置が位置決めされる。この位置決め後に実装ヘッド装置24が電子部品12を回路基板13に実装する。なお、さらに別の電子部品12が回路基板13に実装される場合には、上述の動作が繰り返される。
次に、図1、図2、及び図7、並びに、図8及び図9に示す電子部品突き上げ装置20の模式断面図を参照しながら、電子部品突き上げ装置20の構造を詳細に説明する。
図2及び図7に示すように、電子部品突き上げ装置20は、駆動用モータ51を備えるX軸ロボット52に搭載された基部80を備える。この基部80にはY軸方向に延びるアーム53の基端側が取り付けられている。アーム53の基端側はZ軸方向に延びるLMガイド81を介して基部80に取り付けられており、基部80で支持された図示しないシリンダによってアーム53全体が昇降する。
また、図7に示すように、アーム53はその先端に突き上げヘッド54を備えている。また、図2、図5及び図6に示すように、突上げヘッド54は、ウェハ供給用プレート29が配置された状態のプレート配置装置19において、当該ウェハ供給用プレート29の下方に配置されている。
また、図8に示すように、突き上げヘッド54は、アーム53の先端において固定されかつその内部に複数の突き上げピン91、92を突き上げ可能に収容するケーシングであるポット90を備えている。ポット90は、大略中空円柱状の形状を有している。また、ポット90の内部には、平面視にてその略中央に位置される第1突き上げピン91(第1突き上げ部材の一例)と、この第1突き上げピン91を囲むようにその周囲において、例えば同心円上に均等に配置された複数(例えば、4本)の第2突き上げピン92(第2突き上げ部材の一例)が備えられている。第1突き上げピン91は、円柱シャフト状の第1のピン固定部材93の一端にその基端部が固定されており、それぞれの第2突き上げピン92は、円筒シャフト状の第2のピン固定部材94の一端にそれぞれの基端部が固定されている。また、この第2のピン固定部材94の筒状の中空部分には、第1のピン固定部材93が挿入されており、それぞれのピン固定部材93、94は鉛直方向に延在するようにポット90の内部に配置されるとともに、ポット90内部において、互いに独立して昇降可能に配置されている。
また、図8に示すように、ポット90の図示上面は略平坦状に形成されており、この上面部分がウェハシート34の下面に当接されるとともに、当接された状態のウェハシート34に対して吸引力を付与することで吸着保持を行う吸着面90bとなっている。また、このポット90の吸着面90bには、それぞれの突き上げピン91、92の配置に合わせて各々のピン91、92が接触することなく貫通可能に複数の吸着孔90aが形成されている。このようにそれぞれの吸着孔90aが形成されていることにより、それぞれの吸着孔90aを通して、ポット90内に収容された突き上げピン91、92が、吸着面90bよりも上方に突き上げられることが可能となっている。
また、ポット90の内部空間は、それぞれの吸着孔90aが形成されていることを除いては気密性を有するように形成されており、さらにこの内部空間を真空排気することで、当該内部空間を減圧雰囲気とさせる真空排気装置97が例えば圧力連通管路等を通してポット90に接続されている。このように、真空排気装置97が備えられていることにより、ポット90の内部空間を減圧雰囲気とさせて、吸着面90bに当接された状態のウェハシート34に対して吸着力を付与してその保持を行うことが可能となる。さらに、ポット90の吸着面90bの周縁部には、吸着面90bに配置されたウェハシート34を吸着する複数の吸着孔90cが形成されている。このようなそれぞれの吸着孔90cは、上記のそれぞれの吸着孔90bと同様にポット90の内部空間を減圧雰囲気とさせることでウェハシート34に対して吸着力を付与する機能を有しており、特にそれぞれの突き上げピン91、92による電子部品12の突き上げ動作が行われる際に、吸着面90bの周縁部において確実にウェハシート34を吸着保持する機能を有している。
また、電子部品突き上げ装置20には、第1のピン固定部材93を昇降させる第1昇降装置95と、第2のピン固定部材94を昇降させる第2昇降装置96とが備えられている。第1昇降装置95は、第1のピン固定部材93の上端に固定された第1突き上げピン91の先端がポット90の内部に格納される格納高さ位置H1と、吸着孔90aより突出されて吸着面90bよりも上方の高さ位置である突き上げ高さ位置H2との間で、第2昇降装置96から独立して、第1突き上げピン91を昇降させる機能を有している。また、第2昇降装置96は、第2のピン固定部材94の上端に固定されたそれぞれの第2突き上げピン92を、第1昇降装置95から独立して格納高さ位置H1と上記突き上げ高さ位置H2との間で、一体的に昇降させる機能を有している。すなわち、突き上げヘッド54は、図9(図8におけるA−A線矢視断面図である)に示すように、その中央に配置された第1突き上げピン91と、その周囲に同心円状に配置されたそれぞれの第2突き上げピン92とを、ポット90の吸着面90bよりも上方に個別に突き上げさせることが可能である。
なお、このようなそれぞれの昇降装置95、96には、例えば、カムとカムフォロアを用いた機構、シリンダを用いた機構、さらにボールねじ軸を用いた機構など様々な機構を適用することができる。また、第1突き上げピン91及びそれぞれの第2突き上げピン92が突き上げ高さ位置H2に位置された状態において、それぞれのピン91及び92の先端の高さ位置は略同じ高さ位置となるように、すなわち同一水平面に位置されるように構成されている。なお、本実施形態においては、第1昇降装置95と第2昇降装置96とにより突き上げ部材(ピン)昇降駆動装置が構成されている。
なお、このような突き上げヘッド54におけるウェハシート34の吸着保持動作やそれぞれの突き上げピン91、92の突き上げ動作は、真空排気装置97及びそれぞれの昇降装置95、96がコントローラ16により互いの動作が関連付けられながら統括的に制御されることにより行われる。なお、このような突き上げヘッド54におけるそれぞれの動作制御が、電子部品実装装置11におけるコントローラ16により統括的に行われるような場合に代えて、電子部品突き上げ装置20に個別の制御装置を備えさせ、当該制御装置により行われるような場合であってもよい。
次に上記のような構成を有する電子部品突き上げ装置20の突き上げヘッド54がウェハシート34上に貼付けられた電子部品12を突き上げる動作について説明する。当該突き上げ動作の説明にあたって、突き上げ動作の手順を示すフローチャートを図10に示し、それぞれの手順における模式説明図を図11(A)〜(C)に示す。
まず、既に説明したように、プレート配置装置19に、供給配置されたウェハ供給用プレート29に貼付けられたウェハシート34のエキスパンド動作が実行される。次に、認識カメラ21がX軸ロボット59によりX軸方向に移動されるとともに、プレート配置装置19により保持されたウェハ供給用プレート29がY軸ロボット48によりY軸方向に移動されることにより、突き上げ対象となる一つの電子部品12と認識カメラ21との位置合わせが行われる。この位置合わせが行われると、認識カメラ21により上記一つの電子部品12の画像が撮像され、当該画像データがコントローラ16へ入力されることで、上記一つの電子部品12の位置の認識が行われる。
その後、図10のフローチャートのステップS1において、この認識結果情報に基づいて、上記突き上げ対象となる一の電子部品12と、突き上げヘッド54との位置合わせが行われる。具体的には、電子部品突き上げ装置20において、X軸ロボット52によりアーム53とともに突き上げヘッド54のX軸方向沿いの移動が行われるとともに、プレート配置装置19において、Y軸ロボット48によりウェハ供給用プレート29のY軸方向沿いの移動が行われることで、上記一の電子部品12と突き上げヘッド54との位置合わせが行われる。なお、突き上げヘッド54のZ軸周りの回転機能を備えさせて、当該回転方向における電子部品12の貼付け姿勢に対する補正動作が行われるような場合であってもよい。
この位置合わせの後、電子部品突き上げ装置20において、LMガイド81に沿ってアーム53を上昇させることで、突き上げヘッド54のポット90の吸着面90bを、上記一つの電子部品12の下面にウェハシート34を介して当接させる。この当接とともに、あるいはこの当接の前に、真空排気装置97によりポット90の内部空間が減圧雰囲気とされて、これにより、それぞれの吸着孔90aを通して当接されたウェハシート34を吸引することで、吸着面90bによるウェハシート34の吸着保持が行われる(ステップS2)。なお、図11(A)に示すように、このような状態においては、それぞれの突き上げピン91、92は格納高さ位置H1に位置されており、ウェハシート34に貼付けられた電子部品12の突き上げはまだ行われていない状態である。
次に、図10のステップS3において、第1突き上げピン91及びそれぞれの第2突き上げピン92が一体的に上昇されて、ポット90の内部の格納高さ位置H1からポット90の外部の突き上げ高さ位置H2へと上昇される。この状態において、第1突き上げピン91の先端がウェハシート34を介して電子部品12に当接している位置を第1突き上げ位置Qとし、それぞれの第2突き上げピン92の先端がウェハシート34を介して電子部品に当接している位置を第2突き上げ位置Pとする(図11(B)参照)。具体的には、電子部品突き上げ装置20において、第1昇降装置95により第1のピン固定部材93が上昇されることで、第1突き上げピン91が上昇されて突き上げ高さ位置H2に位置されるとともに、この上昇動作と同期されながら、第2昇降装置96により第2のピン固定部材94が上昇されることで、それぞれの第2突き上げピン92が上昇されて突き上げ高さ位置H2に位置される。すなわち、格納高さ位置H1においてその先端高さ位置が略同じ高さ位置に位置されている第1突き上げピン91とそれぞれの第2突き上げピン92とが、一体的に上昇され、それぞれの吸着孔90aを貫通しながら、それぞれの先端高さ位置が略同じ高さ位置に位置された状態にて、突き上げ高さ位置H2へと位置される。なお、このような突き上げ高さ位置H2は、例えばポット90の吸着面90bよりも上方に4mmの高さ位置である。また、上記第1突き上げピン91の上昇とそれぞれの第2突き上げピン92の上昇は、同期させて一体的に行うことが好ましいが、いずれか一方が多少早く、あるいは遅れて上昇されるような場合であってもよい。このような場合であっても上昇された後は、一体的に電子部品12を突き上げた状態とすることができるからである。
このようなそれぞれの突き上げピン91、92の一体的な上昇により、図11(B)に示すように、ポット90の吸着面90bに吸着保持されていた状態のウェハシート34が、この吸着面90bより離間されるように持ち上げられ、当該離間された突き上げ高さ位置H2において、ウェハシート34を介して電子部品12が突き上げられた状態とされる。なお、このとき、上記離間されたウェハシート34の下面とポット90の吸着面90bとの間に生じた空間Sには、それぞれの吸着孔90aを通じて吸着力が付与されているため、例えば減圧された環境とされて、持ち上げられたウェハシート34を吸着面90bに戻そうとする力が生じている。
その結果、このような突き上げ動作が行われることで、図11(B)に示すように、第1突き上げピン91の周囲に配置されているそれぞれの第2突き上げピン92によるウェハシート34を介した電子部品12の突き上げ位置であるそれぞれの第2突き上げ位置Pあるいはその近傍では、電子部品12の下面よりウェハシート34を部分的に剥離させて、両者の間に剥離角θを生じさせることができる。このように、電子部品12からウェハシート34が剥離し始める位置では、エキスパンドされた状態のウェハシート34が持ち上げられることにより生じる張力が、剥離角θが生じたウェハシート34の電子部品が貼付けられている表面沿いの方向に作用することとなり、電子部品12の下面よりウェハシート34を剥離させる力を効率的に作用させることができる。
ここで、このような剥離角θを生じさせることにより電子部品12の下面において、ウェハシート34の部分的な剥離が生じた状態におけるそれぞれの突き上げピン91、92の配置とウェハシート34の剥離が生じた領域との関係を示す電子部品12の下面の模式説明図を図12に示す。図12に示すように、4本の第2突き上げピン92による突き上げ位置の内側の領域R1(貼付けられた領域)においては、ウェハシート34は電子部品12の下面に貼付けられたままの状態であるが、領域R1の外周の領域R2(図12においてハッチングを付した領域)においては、第1突き上げピン91とそれぞれの第2突き上げピン92とを一体的に上昇させて、ウェハシートを介して電子部品12を突上げることにより、ウェハシート34が電子部品12の下面より剥離されていることが判る。
次に、図10のステップS4において、第1突き上げピン91を突き上げ高さ位置H2に位置させたまま、それぞれの第2突き上げピン92を下降させることによって、それぞれの第2突き上げ位置Pにおけるウェハシート34を介しての電子部品12の突き上げを解除させる。具体的には、第1昇降装置95による第1のピン固定部材93の昇降を行わずに、第2昇降装置96による第2のピン固定部材94の下降を独立して行い、第1のピン固定部材93の外周に沿って第2のピン固定部材94を下降させる。これにより、ウェハシート34を介して電子部品12の下面を突き上げている状態の第1突き上げピン91に対して、それぞれの第2突き上げピン92を一体的下降させて、電子部品12の下面より離間させることができる。すなわち、ウェハシート34を介して電子部品12の下面を突き上げている(すなわち、支持している)状態の突き上げピンを、第1突き上げピン91のみとすることができる。
この状態が、図11(C)に示す状態である。図11(C)に示すように、それぞれの第2突き上げピン92が下降されることで、それぞれの第2突き上げピン92による突き上げにより電子部品12からウェハシート34が剥離し始める位置(第2突き上げピン92の先端がウェハシートを介して電子部品に当接している第2突き上げ位置P)を、第1突き上げピン91の先端がウェハシートを介して電子部品に当接している第1突き上げ位置Qに近づくように移動させることができる。言い換えれば、電子部品12の下面において、ウェハシート34の部分的な剥離により剥離角θが生じた位置を、電子部品12の下面の略中央の位置である第1突き上げ位置Qに近づくように移動させることができる。これにより、上記ウェハシート34を剥離させようとする力が作用する位置を電子部品12の下面における略中央付近に向けて徐々に移動させることができ、その結果、部分的に生じていた剥離がさらに拡大されることとなる。
ここで、図11(C)に示す状態における電子部品12の下面におけるウェハシート34の剥離状態を示す模式説明図を図13に示す。図13に示すように、図12の状態と比較して、ハッチングを付して示す剥離された領域R2は電子部品12の下面の中央付近に向けて拡大されており、第1突き上げピン91による第1突き上げ位置Qを除いてウェハシート34が電子部品12の下面より剥離されたことが判る。すなわち、ウェハシート34による電子部品12に対する粘着力が十分に低下された状態とされている。
この状態において、反転ヘッド装置22の吸着ノズル65により電子部品12の実装側表面12aを吸着保持して、吸着ノズル65を上昇させることで、ウェハシート34上から電子部品12を容易に取り出すことができる。特に、その厚さが100μm以下、例えば50μm程度にまで薄型化されたような電子部品12に対しても、ウェハシート34による粘着力が十分に低下されているため、このような吸着ノズル65による吸着取り出しが行われても電子部品12に対して損傷を与えることを防止することができる。
なお、このような吸着ノズル65による電子部品12の吸着保持のタイミングは、様々なタイミングを採用することができ、例えば、図11(B)に示すように全ての突き上げピン91、92により電子部品12が突き上げられた状態において吸着保持が行われるような場合であってもよく、また、図11(C)に示すように、第1突き上げピン91により突き上げられた状態において吸着保持が行われるような場合であってもよい。
また、上述の突き上げ動作の説明においては、突き上げヘッド54において、1本の第1突き上げピン91と4本の第2突き上げピン92とが備えられているような場合について説明したが、突き上げピンの装備本数としては様々な仕様を採用することができる。
例えば、第1突き上げピン91と、その周囲に同心円上に配置された複数の第2突き上げピン92との間に配置される同心円状に、複数の第3突き上げピン98を備えさせることもできる。すなわち、第1突き上げピン91の周囲に第1突き上げピン91を囲むようにそれぞれの第3突き上げピン98が同心円上に配置され、さらにその外側においてこの同心円よりも大きな同心円上にそれぞれの第2突き上げピン92が配置されるような構成を採用することができる。このような構成においては、第1突き上げピン91と、第2突き上げピン92と、第3突き上げピン98とを個別に昇降させる3つの昇降装置が備えられている。
ここで、このような構成の突き上げヘッドにより突き上げ動作が段階的に行われたそれぞれの状態における電子部品12の下面の剥離状態を示す模式説明図を図14、図15、及び図16に示す。まず、図14に示す状態においては、全ての突き上げピン91、92、98により一体的に突き上げを行っている状態であり、一番外側に配置されている第2突き上げピン92による突き上げ位置の外周の領域R2においてウェハシート34が剥離されている。次に、図15に示す状態においては、第1突き上げピン91及びそれぞれの第3突き上げピン98を突き上げ高さ位置H2に位置させたままで、それぞれの第2突き上げピン92を下降させることで、それぞれの第3突き上げピン98による突き上げ位置にまで、剥離された領域R2が拡大されている。さらに、図16に示す状態においては、第1突き上げピン91を突き上げ高さ位置H2に位置させたままで、それぞれの第3突き上げピン98を下降させることで、第1突き上げピン91による突き上げ位置まで、剥離された領域R2がさらに拡大されていることが判る。
このような多段階にて順次外周側の突き上げピンを下降させていくことで、電子部品12の外周端部に生じた剥離された領域R2を電子部品12の下面の中央付近に向けて徐々に拡大させていくことができ、特に、貼付け面積の大きな比較的大型の電子部品に対してこのような手法は好適である。また、このような手法によれば、電子部品12の外周側より徐々にウェハシート34の剥離を行うことができるため、剥離動作により電子部品12へ大きな外力が付加されることを確実に防止することができ、より薄型化された電子部品に対して、損傷の発生を防止しながら効率的な剥離動作を行うことができる。
なお、図14〜図16に示すように、それぞれの第2突き上げピン92による電子部品12の突き上げ位置が、電子部品12の下面の隅部分に位置され、それぞれの第3突き上げピン98による突き上げ位置が、互いに隣接するそれぞれの第2突き上げピン92による突き上げ位置の中間付近に位置されるように、それぞれの突き上げピン91、92、98を配置させることで、それぞれの突き上げ位置をバランス良く配置させることができ、上記段階的な剥離を効果的に実現することができる。なお、最も外周側に位置されるそれぞれの第2突き上げピン92による突き上げ位置は、最初に剥離角θを生じさせることが可能なように、電子部品12の外周端部よりもやや内側の位置に配置されることが好ましい。
上述した突き上げ方法の説明においては、全ての突き上げピンによる一体的な突き上げ動作を行った後、外周側に配置されているそれぞれの突き上げピンを下降させることで、ウェハシート34の剥離領域を拡大させるように突き上げ動作が行われる場合について説明したが、このような本実施形態の突き上げ方法をその比較例と対比することで、本実施形態の突き上げ方法が有する有利な効果について以下に説明する。
まず、本実施形態の突き上げ方法の比較例にかかる突き上げ方法を示す模式説明図を図17に示す。図17に示す比較例の突き上げ方法では、例えば、全ての突き上げピン91、92を一体的に上昇させて突き上げ高さ位置H2に位置させ、ウェハシート34を介して電子部品12を突き上げた後(すなわち、図11(B)に示す状態とした後)、それぞれの第2突き上げピン92を下降させるのではなく、突き上げ高さ位置H2よりもさらに上方の高さ位置である突き上げ高さ位置H3に第1突き上げピン91を位置させるように、第1突き上げピン91を上昇させる。図17に示すように、比較例の突き上げ動作が行われた状態では、図11(C)に示すような本実施形態の突き上げ動作が行われた状態と一見類似するように見えるが、以下に示すような点において、その効果は大きく異なる。
具体的には、図11(C)に示す本実施形態の突き上げ方法においては、それぞれの突き上げピン91、92による一体的な突き上げ動作を行った後、それぞれの第2突き上げピン92を下降させることでもって、ウェハシート34の剥離領域を拡大させるようにしている。そのため、上記剥離領域を拡大させる際に、第1突き上げピン91による電子部品12の突き上げ状態は解除されず保持されたままではあるものの、第1突き上げピン91の高さ位置を不変とすることができるため、第1突き上げピン91から電子部品12に対して積極的に集中荷重が付加されることを確実に防止することができる。
これに対して、図17に示す比較例の突き上げ方法においては、それぞれの突き上げピン91、92による一体的な突き上げ動作を行った後、第1突き上げピン91をさらに上昇させているため、第1突き上げピン91の先端より電子部品12に対して積極的に集中荷重が付加されることとなる。このように積極的に電子部品12に対して集中荷重が付加されると、図17に示すように、その厚みが薄型化された半導体チップ等の電子部品12には、クラック等の損傷が生じる場合がある。
従って、電子部品12においてこのような損傷が発生する可能性を低減できるという点において、本実施形態の突き上げ方法は有利な効果を有していると言える。
また、上述の説明においては、第1突き上げピン91が中央に配置され、その周囲において、例えば第1突き上げピン91の配置位置をその中心とした同心円状に複数の第2突き上げピン92を均等配置させるような場合について説明したが、本発明はこのような配置についてのみ限定されるものではない。このような同心円上の均等配置の構成は、例えば電子部品12が平面視略正方形状を有するような場合に、それぞれの第2突き上げピン92による突き上げ位置を正方形状に対してバランス良く配置できるという点で効果的である。一方、電子部品12が長方形状を有するような場合にあっては、例えば、第1突き上げピン91の配置位置を中心とした長円上にそれぞれの第2突き上げピン92を配置させることで、突き上げ位置をバランス良く配置させることができる。また、このような長円上の配置が採用されるような場合にあっては、必要に応じて第1突き上げピン91を複数配置させるような場合であってもよい。すなわち、それぞれの突き上げピンの配置や本数は、突き上げ対象となる電子部品12の大きさや形状に応じて、それぞれの突き上げ位置がバランス良く配置させることを考慮して決定することが好ましい。
また、第1突き上げピン91と第2突き上げピン92は、その先端形状が略同じ形状を有し、例えば、当該先端部分に半径10〜20μm程度の曲面加工(いわゆるアール部の形成加工)が成されており、電子部品12の突き上げ動作を行った際においても、ウェハシート34を突き破ることが無いように形成されている。これは、比較的大きな平面形状を有する薄型化された電子部品12全体を突き上げ動作によりウェハシート34とともに持ち上げて、本実施形態による効果的な剥離を実現するためであり、また、突き上げピンがウェハシート34を貫通してしまうことにより、電子部品12の下面にウェハシート34の欠片が付着することを防止するためでもある。なお、比較的に小型の電子部品12に対しては、その貼付け面積が小さく、また突き上げに対する構造的な強度が薄型かつ大型の電子部品と比較して強いこともあり、ウェハシート34をポット90の吸着面90bにて確実に吸着保持しながら、ウェハシート34を貫通するように突き上げピンにて突き上げることで、効率的な剥離を行うこともできる。
また、上述のようにそれぞれの突き上げピン91、92の先端部分の形状が同じ形状を有しているような場合に代えて、その形状を異ならせるような場合であってもよい。例えば、全ての突き上げピン91、92によって電子部品が突上げられた時のウェハシート34に発生する張力は、第1突き上げピン91の先端がウェハシートに当接している第1突き上げ位置Qでより、それぞれの第2突き上げピン92の先端がウェハシートに当接している第2突き上げ位置Pでの方が、より強く作用する。これは、剥離されていない状態のウェハシート34を電子部品12の下面の周縁部において初期の剥離を実施することで、比較的大きな張力が作用するためである。このような比較的大きな力が電子部品12に対して作用することで当該電子部品12に対して損傷が発生することを防止するには、例えば、図18の模式図に示すように、第1突き上げピン91に対して、それぞれの第2突き上げピン92の先端部分92aにより大きな曲面加工を施こすような構成を採用することができる。このような曲面部分としては、例えば、150〜250μm程度の半径のアール部を形成することが好ましい。このように第2突き上げピン92の先端に大きな曲面部分を形成することで、それぞれの第2突き上げピン92とウェハシート34を介しての電子部品12の下面との接触面積を大きくすることができ、当該接触により生じる応力を分散させて低減させることが可能となる。なお、このように接触面積を拡大させる手段としては、このように曲面部分を大きくするような場合のみに限られず、例えば、突き上げピンの先端部分に平面部分を形成するような場合であってもよい。
また、上記説明においては、突き上げヘッド54に第1突き上げピン91と複数の第2突き上げピン92とが装備されるような場合について説明したが、このような場合に代えて、第1突き上げピン91を囲むように独自に昇降されるリング状の部材を第2突き上げ部材として装備されるような場合であってもよい。すなわち、第2突き上げ部材はピン状に形成されるような場合についてのみに限定されるものではなく、電子部品12の突き上げを行う機能を有していれば、このようにリング形状等に形成することもできる。
上記実施形態によれば、薄型化された半導体チップ等の電子部品12をウェハシート34から剥離させるための突き上げ動作を行う電子部品突き上げ装置20において、突き上げ対象となる電子部品12の下面略中央を突き上げ可能に配置された第1突き上げピン91を独立して昇降させる第1昇降装置95と、第1突き上げピン91の周囲に配置されて、電子部品12の外周縁部近傍を突き上げ可能に配置された複数の第2突き上げピン92を独立して昇降させる第2昇降装置96とが備えられていることにより、まず、全ての突き上げピン91、92によりウェハシート34を介して電子部品12が突き上げられた後、第2昇降装置96によりそれぞれの第2突き上げピン92を下降させて、第2突き上げピン92による突き上げを解除させることで、電子部品12の下面からのウェハシート34の剥離領域R2を拡大させて、電子部品12に対するウェハシート34の粘着力を十分に低減させた状態とさせることができる。
すなわち、第1の突き上げ動作では、全ての突き上げピン91、92により電子部品12が突き上げられることによって、それぞれの第2突き上げピン92の先端がウェハシートを介して電子部品に当接している第2突き上げ位置Pあるいはその近傍までウェハシート34が剥離する。それによって、部分的なウェハシート34の剥離が生じ、電子部品12の下面とウェハシート34との間に剥離角θが生じる。その後、第2の突き上げ動作では、それぞれの第2突き上げピン92を下降させることによって、上記剥離角θが生じ始めた剥離位置は、さらに第1突き上げピン91の突き上げ位置Qに近付くように移動する。その結果、ウェハシート34が剥離された領域R2を大幅に拡大させることができる。従って、ウェハシート34への粘着力が十分に低減された状態にて、吸着ノズル65による電子部品12の取り出しを円滑に行うことができる。
特に、このように薄型化された電子部品12においては、従来のようにそれぞれの突き上げピンにより全体的に突き上げられた状態では、電子部品12の周縁部でしかウェハシート34が剥離されず、その結果、粘着力の十分な低減がなされていない状態において吸着ノズルによる取り出しが行われることとなり、当該取り出しにより電子部品に対して大きな外力が作用して、当該電子部品を損傷させてしまう恐れがある。また、初めから電子部品の下面中央部分のみを突き上げるような場合にあっては、当該突き上げによる応力の一点集中が生じ、電子部品を損傷させてしまうか、あるいは、薄型化されて可撓性を有しているような場合にあっては、その可撓性により十分な剥離を行うことができない場合があるという問題がある。
しかしながら、上記実施形態の突き上げ動作では、第1の突き上げ動作により電子部品の外周縁部近傍の剥離をまず行った後、第2の突き上げ動作により、この外周縁部近傍を突き上げているそれぞれの第2突き上げピンを下降させることで、外周縁部の剥離された領域R2を徐々に拡大させることができる。また、このように上記第1の突き上げ動作を行った後、剥離を促進させるために上記第2の突き上げ動作を積極的に行うことで、剥離に要する時間を短縮化させることができる。従って、薄型化された電子部品に対して、損傷を与えることなく、十分にかつ効果的にウェハシートの剥離を行って、その粘着力を低下させることができ、効率的かつ確実な剥離を実現することができる。
なお、上記様々な実施形態のうちの任意の実施形態を適宜組み合わせることにより、それぞれの有する効果を奏するようにすることができる。
本発明の一の実施形態にかかる電子部品実装装置の外観斜視図である。 図1の電子部品実装装置の主要な構成を示す模式図である。 図1の電子部品実装装置が備えるプレート移動装置及びプレート配置装置の斜視図である。 ウェハ供給用プレートの模式図である。 プレート配置装置にウェハ供給用プレートが配置され状態を示す模式図であって、エキスパンド動作が行われる前の状態を示す図である。 プレート配置装置にウェハ供給用プレートが配置された状態を示す模式図であって、エキスパンド動作が行われた状態を示す図である。 図1の電子部品実装装置が備える電子部品突き上げ装置の構成を示す斜視図である。 電子部品突き上げ装置における突き上げヘッドの構成を示す模式断面図である。 図8の突き上げヘッドにおけるA−A線矢視断面図である。 電子部品突き上げ装置における突き上げ動作の手順を示すフローチャートである。 上記突き上げ動作の手順を説明するための模式説明図であって、(A)はウェハシートがポットにより吸着保持された状態を示す図であり、(B)はそれぞれの突き上げピンが突き上げ高さ位置に位置された状態を示す図であり、(C)は第2突き上げピンが下降された状態を示す図である。 突き上げ動作が行われた状態における電子部品の下面の剥離状態を示す模式図であって、それぞれの突き上げピンによる一体的な突き上げ動作が行われた状態を示す図である。 突き上げ動作が行われた状態における電子部品の下面の剥離状態を示す模式図であって、それぞれの第2突き上げピンが下降されて、剥離された領域が拡大された状態を示す図である。 第3の突き上げピンが追加装備された突き上げヘッドにより、突き上げ動作が行われた状態における電子部品の下面の剥離状態を示す模式図であって、それぞれの突き上げピンによる一体的な突き上げ動作が行われた状態を示す図である。 第3の突き上げピンが追加装備された突き上げヘッドにより、突き上げ動作が行われた状態における電子部品の下面の剥離状態を示す模式図であって、それぞれの第2突き上げピンが下降されて、剥離された領域が拡大された状態を示す図である。 第3の突き上げピンが追加装備された突き上げヘッドにより、突き上げ動作が行われた状態における電子部品の下面の剥離状態を示す模式図であって、さらにそれぞれの第3の突き上げピンが下降されて、剥離された領域がさらに拡大された状態を示す図である。 上記実施形態の比較例にかかる突き上げ方法を説明するための模式説明図であって、第1突き上げピンをさらに上昇させることにより、電子部品が損傷を受けた状態を示す図である。 上記実施形態の変形例にかかる第2突き上げピンの構成を示す模式図であって、第2突き上げピンの先端部分に大きな曲面部が形成された状態を示す図である。
符号の説明
11 電子部品実装装置
12 電子部品
12a 実装側表面
13 回路基板
14 部品供給ユニット装置
15 実装ユニット装置
16 コントローラ
17 リフター
18 プレート移動装置
19 プレート配置装置
20 電子部品突上げ装置
21 認識カメラ
22 反転ヘッド装置
24 実装ヘッド装置
25 XYテーブル
26 2視野光学系認識カメラ
28 マガジン
29 ウェハ供給用プレート
32 ウェハ
34 ウェハシート
35 ウェハリング
39 バンプ
41 プレート支持ピン
42 プレート押圧体
43 取付部材
44 コイルばね
45 シリンダ
46 エキスパンド部材
47 モータ
48 Y軸ロボット
51 モータ
52 X軸ロボット
53 アーム
54 突上げヘッド
58 モータ
59 X軸ロボット
65 吸着ノズル
67 X軸ロボット
68 ボイスコイルモータ
69 モータ
70 保持部
72 基板保持台
73 基板搬送装置
74,75 モータ
80 基部
81 LMガイド
90 ポット
90a 吸着孔
90b 吸着面
91 第1突き上げピン
92 第2突き上げピン
93 第1のピン固定部材
94 第2のピン固定部材
95 第1昇降装置
96 第2昇降装置
97 真空排気装置
98 第3の突き上げピン
H1 格納高さ位置
H2 突き上げ高さ位置
H3 突き上げ高さ位置
P 第2突き上げ位置
Q 第1突き上げ位置
R1 貼付けられた領域
R2 剥離された領域

Claims (13)

  1. 粘着シート上に貼付けられて配置された電子部品を、上記粘着シートの下面から突き上げることで、その上方から部品保持部材によって上記電子部品を取り出し可能な状態とさせる電子部品突き上げ装置において、
    上記電子部品を突き上げる第1突き上げ部材と、
    上記第1突上げ部材の周囲に配置され、上記電子部品を突き上げる第2突き上げ部材と、
    上記第1突き上げ部材と第2突き上げ部材とを一体的に上昇させることによって上記電子部品を突き上げて、その後、上記第2突き上げ部材を下降させる突き上げ部材昇降駆動装置とを備えることを特徴とする電子部品突き上げ装置。
  2. 上記第1突き上げ部材は、上記電子部品を突き上げる第1突き上げピンであり、
    上記第2突き上げ部材は、上記第1突き上げピンを包囲するように配置されて、上記第1突き上げピンとともに上記電子部品を突き上げる複数の第2突き上げピンである、請求項1に記載の電子部品突き上げ装置。
  3. 上記突き上げ部材昇降駆動装置は、上記第1突き上げピンと上記それぞれの第2突き上げピンとを一体的に上昇させることによって上記電子部品を突き上げて、上記第2突き上げピンの先端が上記粘着シートの下面と当接するそれぞれの第2突き上げ位置まで上記シートを剥離させ、その後、上記それぞれの第2突き上げピンを下降させて当該それぞれの第2突き上げピンによる突き上げを解除することによって、上記それぞれの第2突き上げ位置から上記第1突き上げピンの先端が上記粘着シートの下面と当接する第1突き上げ位置に向けて当該シートが剥離された領域を拡大させる、請求項2に記載の電子部品突き上げ装置。
  4. 上記突き上げ部材昇降駆動装置は、
    上記第1突き上げピンを、上記それぞれの第2突き上げピンとは独立して昇降させる第1昇降装置と、
    上記それぞれの第2突き上げピンを、上記第1突き上げピンとは独立して昇降させる第2昇降装置とを備える、請求項2または3に記載の電子部品突き上げ装置。
  5. 上記突き上げ部材昇降駆動装置は、上記それぞれの第2突き上げピンを一体的に上昇させた後、それらを一体的に下降させる、請求項2から4のいずれか1つに記載の電子部品突き上げ装置。
  6. 上記それぞれの第2突き上げピンは、上記第1突き上げピンの配置位置をその中心とした同心円あるいは同心の長円上に均等に配置される、請求項2から5のいずれか1つに記載の電子部品突き上げ装置。
  7. 上記それぞれの突き上げピンの先端部は、上記粘着シートを介して上記電子部品を突き上げ可能なように、凸状曲面が形成されている、請求項2から6のいずれか1つに記載の電子部品突き上げ装置。
  8. 上記第2突き上げピンの先端部が粘着シートを介して電子部品と接触する接触面積が、上記第1突き上げピンの先端部が粘着シートを介して電子部品と接触する接触面積より大きくなるよう、上記それぞれの第2突き上げピンの上記先端部が形成されている、請求項2から7のいずれか1つに記載の電子部品突き上げ装置。
  9. 上記突き上げ部材昇降駆動装置は、上記第1突き上げピンの先端部の高さ位置と、上記それぞれの第2突き上げピンの先端部の高さ位置とが、略同じ高さ位置となるように、上記第1突き上げピンと上記それぞれの第2突き上げピンとを同期させて上昇させる、請求項2から8のいずれか1つに記載の電子部品突き上げ装置。
  10. 上記電子部品は略方形状を有し、
    上記それぞれの第2突き上げピンは、上記電子部品の上記略方形状の各々の角部分近傍を突き上げ可能なように配置される、請求項2から9のいずれか1つに記載の電子部品突き上げ装置。
  11. 上記それぞれの第2突き上げピンと上記第1突き上げピンとの間に、上記第1突き上げピンを包囲するように複数の第3突き上げピンがさらに備えられ、
    上記突き上げ部材昇降駆動装置は、上記第1突き上げピンおよび上記それぞれの第2突き上げピンとともに上記それぞれの第3突き上げピンを一体的に上昇させることによって上記電子部品を突き上げて、その後、上記それぞれの第2突き上げピンを下降させ、次に上記それぞれの第3突き上げピンを下降させる、請求項2から10のいずれか1つに記載の電子部品突き上げ装置。
  12. 上記電子部品は、100μm以下の厚さを有する薄型の半導体チップである、請求項1から11のいずれか1つに記載の電子部品突き上げ装置。
  13. 粘着シート上に貼付けられて配置された電子部品を、上記貼付けシートの下面から突き上げることで、その上方から部品保持部材によって取り出し可能に上記電子部品を供給する電子部品供給方法において、
    第1突き上げピンと、上記第1突き上げピンを包囲するように配置された複数の第2突き上げピンとを一体的に上昇させることによって上記電子部品を突き上げて、上記第2突き上げピンの先端が上記粘着シートの下面と当接するそれぞれの第2突き上げ位置まで上記シートを剥離させ、
    その後、上記それぞれの第2突き上げピンを下降させて当該それぞれの第2突き上げピンによる突き上げを解除することによって、上記それぞれの第2突き上げ位置から上記第1突き上げピンの先端が上記粘着シートの下面と当接する第1突き上げ位置に向けて上記シートが剥離された領域を拡大させて、上記部品保持部材により取り出し可能に上記電子部品を供給することを特徴とする電子部品供給方法。
JP2005306716A 2005-10-21 2005-10-21 電子部品突き上げ装置及び電子部品の供給方法 Pending JP2007115934A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005306716A JP2007115934A (ja) 2005-10-21 2005-10-21 電子部品突き上げ装置及び電子部品の供給方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005306716A JP2007115934A (ja) 2005-10-21 2005-10-21 電子部品突き上げ装置及び電子部品の供給方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007115934A true JP2007115934A (ja) 2007-05-10

Family

ID=38097848

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005306716A Pending JP2007115934A (ja) 2005-10-21 2005-10-21 電子部品突き上げ装置及び電子部品の供給方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2007115934A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010135544A (ja) * 2008-12-04 2010-06-17 Canon Machinery Inc 剥離装置及び剥離方法
JP2011216529A (ja) * 2010-03-31 2011-10-27 Furukawa Electric Co Ltd:The 半導体装置の製造方法
CN108298316A (zh) * 2018-03-19 2018-07-20 深圳市新浦自动化设备有限公司 一种用于将电池送入干燥机箱的机械手装置以及输送方法
CN109791903A (zh) * 2017-08-25 2019-05-21 上野精机株式会社 电子零件交接装置
KR20200034600A (ko) * 2018-09-21 2020-03-31 파스포드 테크놀로지 주식회사 반도체 제조 장치, 밀어올림 지그 및 반도체 장치의 제조 방법
CN113675133A (zh) * 2020-05-13 2021-11-19 先进科技新加坡有限公司 管芯排出器的高度调节
KR20220017416A (ko) * 2019-12-24 2022-02-11 칩모어 테크놀로지 코퍼레이션 리미티드 칩 패키징에 이용되는 밀핀 장치

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63255937A (ja) * 1987-04-14 1988-10-24 Sumitomo Electric Ind Ltd チツプ実装装置
JPH04162445A (ja) * 1990-10-24 1992-06-05 Nec Corp ペレット突上げ機構
JP2002050670A (ja) * 2000-08-04 2002-02-15 Toshiba Corp ピックアップ装置及びピックアップ方法
JP2003243485A (ja) * 2002-02-18 2003-08-29 Sanyo Electric Co Ltd 半導体装置の製造方法
JP2004039865A (ja) * 2002-07-03 2004-02-05 Fujitsu Ltd 半導体チップ剥離装置およびその方法
JP2005117019A (ja) * 2003-09-17 2005-04-28 Renesas Technology Corp 半導体装置の製造方法

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63255937A (ja) * 1987-04-14 1988-10-24 Sumitomo Electric Ind Ltd チツプ実装装置
JPH04162445A (ja) * 1990-10-24 1992-06-05 Nec Corp ペレット突上げ機構
JP2002050670A (ja) * 2000-08-04 2002-02-15 Toshiba Corp ピックアップ装置及びピックアップ方法
JP2003243485A (ja) * 2002-02-18 2003-08-29 Sanyo Electric Co Ltd 半導体装置の製造方法
JP2004039865A (ja) * 2002-07-03 2004-02-05 Fujitsu Ltd 半導体チップ剥離装置およびその方法
JP2005117019A (ja) * 2003-09-17 2005-04-28 Renesas Technology Corp 半導体装置の製造方法

Cited By (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010135544A (ja) * 2008-12-04 2010-06-17 Canon Machinery Inc 剥離装置及び剥離方法
JP2011216529A (ja) * 2010-03-31 2011-10-27 Furukawa Electric Co Ltd:The 半導体装置の製造方法
CN109791903A (zh) * 2017-08-25 2019-05-21 上野精机株式会社 电子零件交接装置
CN109791903B (zh) * 2017-08-25 2023-08-22 上野精机株式会社 电子零件交接装置
CN108298316A (zh) * 2018-03-19 2018-07-20 深圳市新浦自动化设备有限公司 一种用于将电池送入干燥机箱的机械手装置以及输送方法
KR20200034600A (ko) * 2018-09-21 2020-03-31 파스포드 테크놀로지 주식회사 반도체 제조 장치, 밀어올림 지그 및 반도체 장치의 제조 방법
KR102296641B1 (ko) 2018-09-21 2021-09-02 파스포드 테크놀로지 주식회사 반도체 제조 장치, 밀어올림 지그 및 반도체 장치의 제조 방법
JP2022538987A (ja) * 2019-12-24 2022-09-07 チップモア テクノロジー コーポレーション リミテッド チップパッケージ用のエジェクターピン装置
KR20220017416A (ko) * 2019-12-24 2022-02-11 칩모어 테크놀로지 코퍼레이션 리미티드 칩 패키징에 이용되는 밀핀 장치
JP7271730B2 (ja) 2019-12-24 2023-05-11 チップモア テクノロジー コーポレーション リミテッド チップパッケージ用のエジェクターピン装置
KR102680707B1 (ko) * 2019-12-24 2024-07-01 칩모어 테크놀로지 코퍼레이션 리미티드 칩 패키징에 이용되는 밀핀 장치
KR20210139182A (ko) * 2020-05-13 2021-11-22 에이에스엠 테크놀러지 싱가포르 피티이 엘티디 다이 이젝터 높이 조정
KR102557524B1 (ko) * 2020-05-13 2023-07-21 에이에스엠피티 싱가포르 피티이. 엘티디. 다이 이젝터 높이 조정
CN113675133A (zh) * 2020-05-13 2021-11-19 先进科技新加坡有限公司 管芯排出器的高度调节
CN113675133B (zh) * 2020-05-13 2024-06-04 先进科技新加坡有限公司 管芯排出器的高度调节

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101666276B1 (ko) 콜릿 및 다이 본더
JP4156460B2 (ja) ワークのピックアップ方法及びその装置、実装機
JP6685245B2 (ja) 半導体製造装置および半導体装置の製造方法
JP2007115934A (ja) 電子部品突き上げ装置及び電子部品の供給方法
JP6643197B2 (ja) 半導体製造装置および半導体装置の製造方法
JPH0837395A (ja) 半導体チップ供給装置および供給方法
JP2007109936A (ja) チップピックアップ装置およびチップピックアップ方法ならびにチップ剥離装置およびチップ剥離方法
JP2009188157A (ja) チップ剥離装置およびチップ剥離方法ならびにチップピックアップ装置
JP4735829B2 (ja) チップ突き上げ装置
JP2024098101A (ja) 半導体製造装置および半導体装置の製造方法
JP2006005030A (ja) 半導体チップのピックアップ方法および装置
JPH11297793A (ja) チップ突き上げ装置及びそれを用いたダイボンディング装置
JP4755634B2 (ja) ピックアップ装置及びピックアップ方法
JP2018063967A (ja) チップのピックアップ方法
JP6200735B2 (ja) ダイボンダ及びボンディング方法
JP2013214683A (ja) 半導体チップのピックアップ装置
JP2010062472A (ja) 半導体チップのピックアップ装置およびこれを用いた半導体チップのピックアップ方法
JP2009060014A (ja) チップ剥離装置およびチップ剥離方法ならびにチップピックアップ装置
JP5075769B2 (ja) 半導体チップのピックアップ装置およびこれを用いた半導体チップのピックアップ方法
JP4627649B2 (ja) 半導体チップのピックアップ装置、ピックアップ方法及び実装装置
JP2014239090A (ja) ピックアップシステム
JP5356061B2 (ja) 剥離装置及び剥離方法
JP2007073778A (ja) 半導体チップのピックアップ方法及び装置
JP2017041532A (ja) チップ剥離装置、およびチップ剥離方法
JP2009059961A (ja) ダイボンダー装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20081007

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100714

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100720

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100917

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20110308