JP2007115489A - 燃料電池および燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料電池スタックを小型化する。さらに、磁束をより効率的に検出することを可能とする。
【解決手段】燃料電池1と係合する磁束センサモジュール14を設ける。この場合、磁束センサモジュール14は、燃料電池スタック3に内包あるいは内蔵されている等、燃料電池スタック3に形成された空隙に配置されていることが好ましい。
【選択図】図3

Description

本発明は、燃料電池および燃料電池システムに関する。さらに詳述すると、本発明は、磁束をセンシングする機能を有している燃料電池スタックにおける構造の改良に関する。
従来、燃料電池の発電時に当該燃料電池を取り囲むように生じる磁束を検出し、当該検出結果に基づいて燃料電池(または燃料電池を構成する単セル)における電流密度を診断するという技術が利用されている。このように磁束を検出するにあたっては、燃料電池本体の外側に配置した磁束センサを用いるのが通常となっている(例えば、特許文献1参照)。
特表2005−141936号公報
しかしながら、上述のように燃料電池の外側(例えば外部フレーム)に磁束センサを設けているという従来の電流密度診断手法の場合、相対的な位置ずれが生じうるため検出精度が低かった。
そこで、本発明は、磁界をより高い精度で検出することを可能にした構造の燃料電池および燃料電池システムを提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明者は、燃料電池における磁束センサモジュールの配置あるいは燃料電池自体の構造をどのようにすれば精度よくセンシングを行うことが可能となるか種々の検討を行い、その結果、上述のような問題を解決しうる技術を知見するに至った。すなわち、従来の燃料電池におけるそもそもの構造を見直した結果、実際に発電が行われる単セルの直近または近傍に磁束センサモジュールを配置すれば検出感度が向上することに加え、外部の外乱による影響を遮断することも可能となるために従来よりも精度の高い磁束検出が可能になるとの知見を得た。
本発明はかかる知見に基づくもので、請求項1に記載の発明である燃料電池は、燃料電池本体と係合する磁束センサモジュールが設けられていることを特徴としているものである。この燃料電池によれば、磁束センサの相対的な位置ずれを抑えることにより、磁界をより高い精度で検出することが可能となる。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の燃料電池において、前記係合により、燃料電池スタックに対する前記磁束センサモジュールの少なくとも1次元的な位置が規定されていることを特徴とするものである。少なくとも1次元的な位置、好ましくは2次元、3次元的な位置が規定された磁束センサモジュールは、スタック本体との相対距離を保持しやすいものとなる。これによれば磁束センサモジュールの取付精度が向上し、より精度の高い検出を実現することが可能である。
さらに、ここまで説明した燃料電池における前記磁束センサモジュールは、請求項3に記載のように、前記燃料電池スタックを構成する前記セル面内方向について複数設けられており、それら複数の磁束センサモジュールは、当該燃料電池の外郭のうち互いに略対向する面にそれぞれ接触するように設けられていることが好ましい。これら複数の磁束センサモジュールを互いに離れた配置とすればセル面内における磁束の分布をさらに精度よく測定することが可能となる。
また、請求項4に記載のように、上述の磁束センサモジュールがセルモニタ用の端子を含んでいることも好ましい。この燃料電池によれば、磁束センサモジュールが備えるセルモニタ用の端子を介して所定の単セルにおける発電状態を計測することができる。
請求項5に記載の発明は、燃料電池を構成する燃料電池スタックに当該燃料電池の電流密度を検出するための磁束センサモジュールが一体化されていることを特徴とするものである。この燃料電池によれば、スタック本体との相対距離を保持して診断精度を向上させることが可能である。
また、請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の燃料電池において、前記磁束センサモジュールは、前記燃料電池スタックに内包あるいは内蔵されていることを特徴とするものである。
以上の燃料電池における磁束センサモジュールは、請求項7に記載のように、前記燃料電池スタックに形成された空隙に配置されていることが好ましい。この燃料電池によれば、磁束センサモジュールを、燃料電池の内部のうち発電に寄与しない部分に配置することにより、発電システムに影響を及ぼすことなく磁束を精度よくセンシングすることが可能となる。また、燃料電池スタックに形成された空隙、例えば位置決め孔やエア抜き用貫通孔に磁束センサモジュールを配置しているために燃料電池の小型化も実現できる。
請求項8に記載の燃料電池システムは、請求項1から7のいずれかに記載の燃料電池を含んでいるというものである。これによれば、上述した効果を奏する燃料電池を包含したシステムを実現することができる。
本発明によれば、磁界をより高い精度で検出することが可能となる。
以下、本発明の構成を図面に示す実施の形態の一例に基づいて詳細に説明する。
図1〜図8に本発明にかかる燃料電池および燃料電池システムの一実施形態を示す。本実施形態における燃料電池1は、当該燃料電池1と係合するように磁束センサモジュール14が一体的に設けられていることが特徴的である。この場合の磁束センサモジュール14は、燃料電池1と係合することにより、少なくともその1次元的な位置、場合によっては2次元的ないしは3次元的な位置が規定されている。以下に示す実施形態においては、まず、燃料電池システム10の概略を説明した後に燃料電池1の構造や構成を中心に説明し、続いて磁束センサモジュール14およびその配置の態様等について説明することとする(図1、図6等参照)。
図6に本実施形態にかかる燃料電池システム10の概略構成を示す。本実施形態に示す燃料電池システム10は、例えば燃料電池車両(FCHV;Fuel Cell Hybrid Vehicle)の車載発電システムとして利用可能なものであるが、これに限られることはなく、各種移動体(例えば船舶や飛行機など)やロボットなどといった自走可能なものに搭載される発電システム等としても用いることが可能である。
燃料電池システム10は、燃料電池1に接続された燃料ガス循環供給系70と酸化ガス供給系80とを備えている。これらのうち、燃料ガス循環供給系70は燃料電池1に対して燃料ガスを給排するものであり、例えば本実施形態の場合には、燃料ガス供給路71、燃料ガス循環路72、アノードオフガス流路73、そして燃料ガス供給源74を含んだ構成となっている(図6参照)。
燃料ガス供給源74は、例えば高圧水素タンクまたは水素貯蔵タンク等の水素貯蔵源によって構成されている。燃料ガス供給路71は燃料ガス供給源74から放出される燃料ガスを燃料電池1のアノード(燃料極)に導くためのガス流路であり、図示はしていないが、そのガス流路には上流から下流にかけてタンクバルブ、高圧レギュレータ、低圧レギュレータ、水素供給バルブ、およびFC入口バルブが各々されている。高圧に圧縮された燃料ガスは高圧レギュレータにて中圧に減圧され、さらに低圧レギュレータにて低圧(通常運転圧力)に減圧されるようになっている。
燃料ガス循環路72は未反応燃料ガスを燃料電池1に還流させるための帰還ガス流路であり、そのガス流路には上流から下流にかけて図示しないFC出口バルブ、水素ポンプ、および逆止弁が配設されている。燃料電池1から排出された低圧の未反応燃料ガスは水素ポンプによって適度に加圧され、燃料ガス供給路71に導かれる。また、この燃料ガス循環路72の途中で分岐するアノードオフガス流路73は燃料電池1から排出された水素オフガスをシステム外に排気するためのガス流路であり、下流において希釈器93に接続されている。
酸化ガス供給系80は、酸化ガス供給路81、カソードオフガス流路82等を含んだ構成となっている(図6参照)。燃料電池1の電池反応に供された後の酸素オフガスはカソードオフガス流路82を流れてシステム外に排気される。加湿モジュール92は、酸化ガス供給路81を流れる低湿潤状態の酸化ガスと、カソードオフガス流路82を流れる高湿潤状態の酸素オフガスとの間で水分交換を行い、燃料電池1に供給される酸化ガスを適度に加湿する。カソードオフガス流路82はその下流において希釈器93に接続されている。
制御部50は図示しないアクセルセンサが検出したアクセル開度、車速センサが検出した車速等に基づいてシステム要求電力(車両走行電力と補機電力との総和)を求め、燃料電池1が目標電力に一致するようにシステムを制御する。さらに、ECU(Electric Computer Unit)19が燃料電池1に接続されている(図6参照)。
続いて、燃料電池1の構成について説明する(図1参照)。本実施形態にかかる燃料電池1は単セル2が積層されたスタック構造となっている。この燃料電池1の構造および単セル2の構造自体には特に特徴があるわけではなく、従前のものと大きく変わるところがない。すなわち、この燃料電池1は、複数の単セル2を積層したスタック本体3を有し、スタック本体3の両端に位置する単セル2,2の外側に順次、出力端子5付きの集電板6、絶縁板7およびエンドプレート8が各々配置された構造となっている。また、燃料電池1は、例えば両エンドプレート8,8間を架け渡すようにして設けられたテンションプレート(図示省略)が各エンドプレート8,8にボルト等で固定されることにより、単セル2の積層方向に所定の圧縮力がかかった状態となっている。
単セル2は、MEA11と、MEA11を挟持する一対のセパレータ12a,12bとで構成されている(図2参照)。MEA11および各セパレータ12a,12bは略平面状の部品であり、尚かつ平面視矩形の外形形状となっている。また、MEA11はその外形が各セパレータ12a,12bの外形よりも僅かに小さくなるように形成されている。さらに、MEA11と各セパレータ12a,12bとは、それらの間の周辺部を第1シール部材13a,13bとともに成形樹脂によってモールドされている。
MEA11は、高分子材料のイオン交換膜からなる電解質膜21と、電解質膜21を両面から挟んだ一対の電極22a,22b(カソードおよびアノード)とで構成されている。これらのうち、電解質膜21は、各電極22a,22bよりも僅かに大きくなるように形成されている。この電解質膜21には、その周縁部24を残した状態で各電極22a,22bが例えばホットプレス法により接合されている。
MEA11を構成する電極22a,22bは、その表面に付着された白金などの触媒を担持した例えば多孔質のカーボン素材(拡散層)で構成されている。一方の電極22a(カソード)には空気や酸化剤などの酸化ガス、他方の電極22b(アノード)には燃料ガスとしての水素ガスが供給され、これら2つ(2種類)のガスによりMEA11内で電気化学反応が生じて単セル2の起電力が得られるようになっている。
セパレータ12a,12bは、ガス不透過の導電性材料で構成されている。導電性材料としては、例えばカーボンや導電性を有する硬質樹脂のほか、アルミニウムやステンレス等の金属(メタル)が挙げられる。本実施形態のセパレータ12a,12bの基材は板状のメタルで形成されているものであり、この基材の電極側の面には耐食性に優れた膜(例えば金メッキで形成された皮膜)が形成されている。
また、セパレータ12a,12bの両面には、複数の凹部によって構成される溝状の流路が形成されている。これら流路は、例えば板状のメタルによって基材が形成されている本実施形態のセパレータ12a,12bの場合であればプレス成形によって形成することができる。このようにして形成される溝状の流路は酸化ガスのガス流路31aや水素ガスのガス流路31b、あるいは冷却水流路32を構成している。より具体的に説明すると、セパレータ12aの電極22a側となる内側の面にはストレート状の酸化ガスのガス流路31aが複数形成され、その裏面(外側の面)にはストレート状の冷却水流路32が複数形成されている(図2参照)。同様に、セパレータ12bの電極22b側となる内側の面にはストレート状の水素ガスのガス流路31bが複数形成され、その裏面(外側の面)には同じくストレート状である冷却水流路32が複数形成されている(図2参照)。例えば本実施形態の場合、単セル2におけるこれらガス流路31aおよびガス流路31bは、互いに平行となるように形成されている。さらに、本実施形態においては、隣接する2つの単セル2,2に関し、一方の単セル2のセパレータ12aの外面と、これに隣接する単セル2のセパレータ12bの外面とを付き合わせた場合に両者の冷却水流路32が一体となり断面が例えば矩形の流路が形成される構造となっている。なお、隣接する単セル2,2のセパレータ12aとセパレータ12bは、それらの間における周辺の部分が成形樹脂によりモールドされるようになっている。
また、セパレータ12a,12bの端部付近(本実施形態の場合であれば、長手方向の一端に近い部分)には、酸化ガスの入口側のマニホールド41、水素ガスの入口側のマニホールド42、および冷却水の入口側のマニホールド43が形成されている。例えば本実施形態の場合、これらマニホールド41,42,43は各セパレータ12a,12bに設けられた略矩形の透孔によって形成されている(図2参照)。さらに、セパレータ12a,12bのうち反対側の端部には、酸化ガスの出口側のマニホールド51、水素ガスの出口側のマニホールド52、および冷却水の出口側のマニホールド53が形成されている。本実施形態の場合、これらマニホールド51,52,53も略矩形の透孔によって形成されている(図2参照)。
上述のような各マニホールドのうち、セパレータ12aにおける酸化ガス用のマニホールド41とマニホールド51は、セパレータ12aに溝状に形成されている入口側の連絡通路61および出口側の連絡通路62を介してそれぞれが酸化ガスのガス流路31aに連通している。同様に、セパレータ12bにおける水素ガス用のマニホールド42とマニホールド52は、セパレータ12bに溝状に形成されている入口側の連絡通路63および出口側の連絡流路64を介してそれぞれが水素ガスのガス流路31bに連通している(図2参照)。さらに、各セパレータ12a,12bにおける冷却水のマニホールド43とマニホールド53は、各セパレータ12a,12bに溝状に形成されている入口側の連絡通路65および出口側の連絡流路66を介してそれぞれが冷却水流路32に連通している。ここまで説明したような各セパレータ12a,12bの構成により、単セル2には、酸化ガス、水素ガスおよび冷却水が適切に供給されるようになっている。ここで具体例を挙げておくと、例えば酸化ガスは、セパレータ12aのマニホールド41から連絡通路61を通り抜けてガス流路31aに流入し、MEA11の発電に供された後、連絡通路62を通り抜けてマニホールド51に流出することになる。
第1シール部材13a,13bは、ともに枠状であり同一形状に形成されている部材である(図2参照)。これらのうち、第1シール部材13aはMEA11とセパレータ12aとの間に設けられるもので、より詳細には、電解質膜21の周縁部24と、セパレータ12aのうちガス流路31aの周囲の部分との間に介在するように設けられる。また、もう一方の第1シール部材13bは、MEA11とセパレータ12bとの間に設けられるもので、より詳細には、電解質膜21の周縁部24と、セパレータ12bのうちガス流路31bの周囲の部分との間に介在するように設けられる。
さらに、隣接する単セル2,2のセパレータ12aとセパレータ12bとの間には、枠状の第2シール部材13cが設けられている(図2参照)。この第2シール部材13cは、セパレータ12aにおける冷却水流路32の周囲の部分と、セパレータ12bにおける冷却水流路32の周囲の部分との間に介在するように設けられてこれらの間をシールする部材である。ちなみに、本実施形態の単セル2においては、セパレータ12a,12bにおける流体の各種通路(31a,31b,32,41〜43,51〜53,61〜66)のうち、各種流体の入口側のマニホールド41〜43および出口側のマニホールド51〜53が、第1シール部材13a,13bや第2シール部材13cの外側に位置する通路ということになる(図2参照)。
続いて、燃料電池1に一体化するように設けられる磁束センサモジュール14について説明する(図3等参照)。
磁束センサモジュール14は、燃料電池1の発電時における電流密度を診断するために設けられているモジュールで、当該燃料電池1を取り囲むように生じる磁束を検出するようになっている。本実施形態では、この磁束センサモジュール14を、燃料電池1(あるいは燃料電池1を構成するスタック本体3)と係合するように設けることとしている。より具体的には、当該磁束センサモジュール14が燃料電池スタック本体3に内包され、あるいは内蔵された状態となるような配置とし、これにより、磁束センサモジュール14が燃料電池1の外郭(燃料電池1の外形を区画する部分のことであり、輪郭ないしは外枠といってもよい)からはみ出ないように一体的に配置することとしている。以下、このような配置あるいは構造とする場合の具体例を説明する(図3等参照)。なお、本実施形態にて用いる磁束センサモジュール14の構造自体は特に新規なものではなくて構わない。
本実施形態においては、燃料電池スタックに形成された空隙に上述した磁束センサモジュール14を配置することとしている(図3参照)。ここでいう空隙は、単セル2を積層した際にその内部に形成される空間であって磁束センサモジュール14を配置するに足るスペースを有しており、尚かつ、発電に寄与しないもの(完全に寄与しないばかりでなく、寄与はあっても十分に小さい場合を含む)である。このような空隙としては、例えば、スタック本体3に形成される貫通孔や位置決め孔などが該当する。以下、具体例を挙げて説明する(図3参照)。
図3に示す実施形態においては、位置決め孔15の中に磁束センサモジュール14を配置して当該燃料電池1と係合させた状態としている。この位置決め孔14は各単セル2上の同じ位置にあらかじめ設けられているもので、単セル2が積層された場合に当該積層方向に一様に連なる貫通孔を形成してスタック締結時に位置合わせができるようになっている。本実施形態においては、この位置決め孔15によって形成される内部空間内に磁束センサモジュール14を配置することにより、当該磁束センサモジュール14が燃料電池1に内包(あるいは内蔵)された状態としている(図3参照)。
あるいは、上述のような位置決め孔15の代わりとして、ダミー孔などと呼ばれるエア抜き用貫通孔16を利用してもよい。例えば、隣接する単セル2,2のセパレータどうしを例えば接着剤を使って貼り合わせた場合、貼り合わせ面に閉じ込められた空気(例えば貼り合わせ時に生じた気泡など)を外部に逃がすための流路としてエア抜き用貫通孔16が設けられる場合がある(図3参照)。このようなエア抜き用貫通孔16は、上述の位置決め孔15と同様、各単セル2上の同じ位置にあらかじめ設けられ、積層された場合に積層方向に一様に連なるように形成されている(図3参照)。このようなエア抜き用貫通孔16が形成されている場合には、当該エア抜き用貫通孔16によって形成される内部空間内に磁束センサモジュール14を配置することにより、上述の場合と同様、当該磁束センサモジュール14が燃料電池1に内包(あるいは内蔵)された状態とすることが可能である。
また、磁束センサモジュール14は複数設けられていることが好ましい。例えば上述のように位置決め孔15に磁束センサモジュール14を配置する場合であれば、当該位置決め孔15に単セル2の積層方向に沿って複数の磁束センサモジュール14を配置することが好ましい。例えば2つの磁束センサモジュール14を離して配置した場合であれば、各磁束センサモジュール14が検出した磁束に基づいて両モジュール間における電流密度を例えばデータを補間することによって算出することが可能となる。この点からすれば両磁束センサモジュール14は離間して配置されていることが好ましく、また、燃料電池1の電流密度をより精度よく診断するという観点からすれば磁束センサモジュール14は2つに限らずより多く設けられていることが好ましい。
また、磁束センサモジュール14を複数設ける場合にあっては、燃料電池1のスタック本体3を構成するセル面内方向であって、尚かつ、燃料電池1の外郭のうち互いに略対向する面にそれぞれ接触するように設けることも好ましい。いずれかの単セル2における電流密度の面内分布を測定するにあたっては、これら複数の磁束センサモジュール14は互いに離れた位置に配置されていることが好ましい。
結局、少なくとも2つの磁束センサモジュール14を配置することとすれば、いわゆる二点検知法を実施することが可能になるという点で好ましい。測定ポイントを少なくとも2つ設定して検出感度を向上させる二点検知法によれば、電流密度の診断精度をさらに向上させることが可能となる。なお、複数の磁束センサモジュール14をセル積層方向、あるいはセル面内方向のいずれに配置する場合であっても、2点間(あるいはそれ以上のポイント間)の距離は大きい方が好ましい。また、ここまで説明したように磁束センサモジュール14を積層方向ないしは面内方向に配置することにより、スタック本体3内における各磁束センサモジュール14の1次元的、さらには2次元的、3次元的な位置、つまりは、セル積層方向における位置、ならびにセル面内における縦方向および横方向における位置が規定されることになる(図3等参照)。
さらに、磁束センサモジュール14を配置するにあたっては、当該磁束センサモジュール14を、例えば単セル2を構成しているセパレータ12a(12b)に固着することが好ましい。燃料電池システム10が例えば車載用として使用された場合など、振動や熱変化などを受けて磁束センサモジュール14の相対位置が変化することによって電流密度の検出精度に変化が生じるおそれがあるが、このようにセパレータを有効利用した場合には相対位置に変化を比較的少なく抑えることが可能となる。また、取付精度も向上することから、取付時に生じうる取付誤差を相対位置の誤差等を極力抑えることも可能となる。
ここまで説明した本実施形態の燃料電池1(およびこの燃料電池1によって構成される燃料電池システム10)によれば、磁束センサモジュール14が燃料電池1に係合した構成となっていることから、位置ずれが生じるのが抑制されて磁界をより高い精度で検出することが可能となる。また、従前は外部に配置するしかなかった磁束センサモジュール14を内蔵(内包)した状態で一体化したことから、スタック本体3あるいは燃料電池1自体を小型化することができるという利点がある。しかも、このような構成とした結果、磁束センサモジュール14が各単セル2あるいはスタック本体3に内蔵された状態となるから、実際に電流を生じる部位を極めて近傍にて検出することができる。加えて、このように内蔵されることにより、燃料電池1の外側においては受けることの多い外乱による影響を減少させ、あるいは遮断できることにもなるため、極めて検出感度が高く精度のよい診断を実施することが可能になるという利点がある。結局、磁束センサモジュール14と燃料電池1との距離が近づくほど、より詳しくは距離の2乗に反比例するように検出精度が向上することになる。さらには、上述したように各磁束センサモジュール14をセパレータに固着すれば位置精度が向上して診断の精度をさらに向上させることが可能になる。
続いて、本発明の別の実施形態(第2の実施形態)について説明する(図4参照)。上述の実施形態ではスタック本体3をセル積層方向に貫通する孔を利用して磁束センサモジュール14を内蔵することとしたが、これに限らず、例えば各単セル2の発電状態を計測するための別のセンサ等、他の部材と一体化させた構造とすることも可能である。一例を挙げれば、スタック本体3の一部(例えば各セル2の縁部)にセル間の電圧を計測するためのセルモニタ17が設けられている場合に、このセルモニタ17に磁束センサモジュール14を一体化することが該当する(図4参照)。この場合における一体化としては、例えばスタック本体3とセルモニタ17との間に磁束センサモジュール14を介在させるなど種々の態様を採りうる。このように磁束センサモジュール14をセルモニタ17と一体化した構造とした場合、当該スタック本体3の外側に磁束センサモジュール14を配置しなくて済むことから、上述した実施形態と同様、スタック本体3あるいは燃料電池1自体の小型化を図ることが可能となり、しかも、上述の場合と同様、検出感度を向上させて電流密度の診断精度を高めることが可能となる。
なお、図4に示す実施形態においても磁束センサモジュール14は複数設けられていることが好ましい。例えば、セルモニタ17が設けられるスタック本体3の角部に磁束センサモジュール14を配置し、さらにスタック本体3の内部(例えば単セル2を構成しているセパレータ)に別の磁束センサモジュール14を配置することにより、上述の実施形態と同様、いわゆる二点検知法の検出感度を向上させることが可能となる。
また、ここではセルモニタ17に磁束センサモジュール14を一体化させることとしたが、これのみならず、当該磁束センサモジュール14を他の部材やモジュール等と一体化させることも可能である。例示すれば、燃料電池1を構成する集電板(ターミナル)6、絶縁板(インシュレータ)7、エンドプレート8、さらには図示していないテンションプレートなどといったセル近傍の部材に磁束センサモジュール14を一体化することも可能である。要は、従前は外部に配置されていた磁束センサモジュール14をいずれかの部材に一体化する構造とすれば燃料電池1の小型化と検出感度向上とを両立させることが可能となる。
あるいは、以上のような観点からすれば、セパレータ(図7および図8において符号12で示す)がその板面視で周縁に凸部を有し、当該凸部に磁束センサモジュール14が係合する構造としてもよい。例示すれば、セパレータ12に一体化されているかあるいは別体の突起(一例として、出力端子5の基部など)18を設け、当該突起18と係合するように磁束センサモジュール14を設けることが好ましい(図7参照)。こうすれば、磁束センサモジュール14と単セル2との間におけるセル積層方向への相対的な位置ずれを抑制することができる。さらには、磁束センサモジュール14にてセパレータ12やエンドプレート8をその厚み方向で把持(あるいは挟持、保持)するような構成、具体例を示せばあたかもクリップのような形で係合させる構成としてもよい(図8参照)。いずれにせよ、磁束センサモジュール14を何かしらの方法で燃料電池1のいずれかの部位に係合させることができれば、相対的な位置ずれが生じるのを抑制することにより、当該燃料電池1における磁界(磁束)をより高い精度で検出することが可能となる。なお、図8に示す符号17aはセルモニタ17用のコネクタ、符号20はハウジングを表している。
以下において、本発明の更に別の実施形態(第3の実施形態)を説明する(図5参照)。ここでは、単セル2のセル内部あるいは単セル2の外部における特定部位に磁束センサモジュール14を配置することにより、燃料電池1において生じる磁束をより効率的に測定することを可能とするものである。ここでいう特定の部位とは、例えば積層された単セル2の両端部付近、あるいは単セル2と集電板6との接触面付近などといったような、構造が一様でないために特に電流密度の変化が生じる部分が該当する。さらには、単セルの材質や形状あるいは電化質など積層途中で異なる仕様とされている場合であれば、これら性質の異なる単セル2,2’どうしが隣接する部分(図5中における太線部分参照)など、電流密度の測定が必要となる部分なども該当する。これら特定の部位の近傍あるいは直近に磁束センサモジュール14を配置することにより当該部分の電流密度やその変化を集中的かつ効率的に検出することが可能となる。例えば、上述の第2の実施形態のごとく磁束センサモジュール14を別センサ等に一体化する場合において、当該磁束センサモジュール14を所望の位置に配置することとすれば、燃料電池1の小型化と検出感度向上とを両立させつつ、磁束測定をさらに効率的に実施することが可能になるという点でさらに好ましい。
なお、上述の実施形態は本発明の好適な実施の一例ではあるがこれに限定されるものではなく本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。例えば、上述した第1の実施形態においては位置決め孔15やエア抜き用貫通孔16といった、そもそも別の目的でスタック本体3に形成される空隙を利用して磁束センサモジュール14を設置することとしたが、これは好適に実施例に過ぎず、これらとは別に磁束センサモジュール14を設置するための専用の空隙(スペース)を別途設けることとしても構わない。要は、上述したような貫通孔に代表されるような、燃料電池1の発電に寄与しない、あるいは発電に影響を及ぼさないような空隙に磁束センサモジュール14を配置することができれば燃料電池モジュールの小型化を図りつつ電流密度の検出感度向上を実現することが可能となる。
あるいは、位置決め孔15に使用する位置決めピンの役割を同時に果たす磁束センサモジュール14を配置することとしてもよい。位置決め孔15に配置される磁束センサモジュール14が同時に位置決めピンとしても機能すれば、部材点数を減らして燃料電池モジュールの軽量化を図れるという点でも好ましい。
さらには、セルモニタ用の端子を含んだ構造の磁束センサモジュール14を採用することも好ましい。上述した集電板6の出力端子5のごとくスタック本体3の外郭から突出した状態の端子を備えている場合、当該端子を介して所定の単セル2における発電状態を計測することができて簡便である。
なお、上述した各実施形態ではガス流路31a,31bや冷却水流路32がストレート流路である場合を例に説明したが、もちろんこれらの各流路31a,31b,32をサーペンタイン流路で構成してもよいのはいうまでもない。
本発明にかかる燃料電池の構造を示す斜視図である。 図1に示した燃料電池の単セルを分解して示す分解斜視図である。 本発明の第1の実施形態を示すもので、磁束センサモジュールを内蔵したスタック本体の構造を示す斜視図である。 本発明の第2の実施形態を示すもので、磁束センサモジュールをセルモニタに一体化した構造のスタック本体を示す斜視図である。 本発明の第3の実施形態を説明するためのスタック本体の一例を示す斜視図である。 本実施形態における燃料電池システムの構成を示す概略図である。 セパレータの突起と係合するように磁束センサモジュールを設ける形態について説明するための概略図である。 磁束センサモジュールにてセパレータ等を把持するようにした構成の一例を示す図である。
符号の説明
1…燃料電池、2…単セル、3…スタック本体(燃料電池スタック)、10…燃料電池システム、14…磁束センサモジュール、15…位置決め孔(空隙)、16…ダミー孔(空隙)、17…セルモニタ

Claims (8)

  1. 燃料電池本体と係合する磁束センサモジュールが設けられていることを特徴とする燃料電池。
  2. 前記係合により、燃料電池スタックに対する前記磁束センサモジュールの少なくとも1次元的な位置が規定されていることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池。
  3. 前記磁束センサモジュールは、前記燃料電池スタックを構成する前記セル面内方向について複数設けられており、それら複数の磁束センサモジュールは、当該燃料電池の外郭のうち互いに略対向する面にそれぞれ接触するように設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の燃料電池。
  4. 前記磁束センサモジュールは、セルモニタ用の端子を含むことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の燃料電池。
  5. 燃料電池を構成する燃料電池スタックに当該燃料電池の電流密度を検出するための磁束センサモジュールが一体化されていることを特徴とする燃料電池。
  6. 前記磁束センサモジュールは、前記燃料電池スタックに内包あるいは内蔵されていることを特徴とする請求項5に記載の燃料電池。
  7. 前記磁束センサモジュールは、前記燃料電池スタックに形成された空隙に配置されていることを特徴とする請求項5または6に記載の燃料電池。
  8. 請求項1から7のいずれかに記載の燃料電池を含むことを特徴とする燃料電池システム。

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JP2009070770A (ja) * 2007-09-18 2009-04-02 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 平板型燃料電池スタック及びモジュール
JP2011086476A (ja) * 2009-10-15 2011-04-28 Univ Of Tsukuba 検出装置および燃料電池システム
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