JP2007114758A - 露光方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】立体形状へのフォトリソグラフィにおいて、レジストの高さ位置A,B,C及び膜厚分布を2次元のマトリックスに分割し、光学系の焦点の上下移動、基板の上下移動、基板形状に合わせた上下以外の移動のうちの少なくとも一つの移動を行って、フォトマスクを用いずにマトリックスごとに露光高さA’,B’,C’に合わせた焦点高さと、レジスト厚さに合わせた露光ドーズ量を用いて露光を行う。
【選択図】図2
Description
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(a)立体形状にレジストを均一な膜厚で成膜することが難しい。
(b)レジストを塗布したサンプルとフォトマスクの位置合わせが難しい。
(c)レジスト厚及びレジスト膜への露光入射角度が大きく変化することにより露光ドーズ量が変化し、正確なフォトリソグラフィが行えない。
したがって本発明は、上記従来の問題点を解消し、立体形状へのフォトリソグラフィにおいて、最適な露光分布条件を実現することを課題とするものである。
(1)立体形状へのフォトリソグラフィにおいて、レジストの高さ位置及び膜厚分布を2次元のマトリックスに分割し、フォトマスクを用いずにマトリックスごとに露光高さに合わせた焦点高さと、レジスト厚さに合わせた露光ドーズ量を用いて露光を行うことを特徴とする露光方法。
(2)レジスト内部の光の乱反射、レジストとその下層の界面における反射などを考慮し、レジストの高さ位置と膜厚分布に基づいて、隣り合った2次元マトリックス間の相互作用を予め見積もることでレジスト膜内における潜像を反映した最適な露光を行うことを特徴とする(1)に記載の露光方法。
(3)レジストの高さ位置及び膜厚分布を測定し、測定結果を2次元のマトリックスに分割し、露光に反映させることを特徴とする(1)又は(2)に記載の露光方法。
(4)レジストの高さ位置及び膜厚分布の測定は、レーザー変位計、光コヒーレンストモグラフィー、ガウスのレンズ法則、 フィゾー干渉計のうちの少なくとも一つを用いて測定することを特徴とする(3)に記載の露光方法。
(5)露光ドーズ量を変化させることで、現像されるレジストの高さを変えるグレースケール露光を用い、立体形状の上にレジストの3次元構造を作製することを特徴とする(1)又は(2)に記載の露光方法。
(6)露光高さは、光学系による焦点の上下移動、基板の上下移動、基板形状に合わせた上下以外の移動のうちの少なくとも一つを用いることにより最適化することを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載の露光方法。
(7)スロープ形状を有する基板に対し、スロープの傾きに対応する基板の斜め移動又は基板の傾けのいずれかを行うことを特徴とする(5)に記載の露光方法。
(8)点照射を行う単一の露光ビームを用いることを特徴とする(1)〜(7)のいずれかに記載の露光方法。
(9)光スキャナーやDMDなどの光偏向装置を用いた1次元あるいは2次元のいずれかの一括照射を行うことを特徴とする(1)〜(8)のいずれかに記載の露光方法。
(10)円柱又は円筒のような曲面の外形を有する基板、基板上の円柱形状凸部又は凹部のいずれかに対し、円形状の中心軸を中心とする回転と、回転に同期した長軸方向の線状パターン露光を行うことを特徴とする(8)に記載の露光方法。
(11)円柱又は円筒のような曲面の外径を有する基板、基板上の円柱形状凸部又は凹部のいずれかに対し、長軸方向の直線移動と円形状の中心軸を中心とする回転と、それぞれの動きに同期した点照射を行うことを特徴とする(9)に記載の露光方法。
(12)前記立体形状は、基板チューブとその周囲を被覆する支持層であり、露光後に基板チューブを除去することを特徴とする(1)〜(11)のいずれかに記載の露光方法。
図2からわかるように、立体形状(基板の凸面及び凹面)へのフォトリソグラフィにおいて、レジストの高さ位置(A、B、C)及び膜厚分布を2次元のマトリックスに分割し、フォトマスクを用いずにマトリックスごとに露光高さ(A’、B’、C’)に合わせた焦点高さと、レジスト厚さに合わせた露光ドーズ量を用いて露光を行うものである。
さらにレジスト内部の光の乱反射、レジストとその下層の界面における反射などを考慮し、レジストの高さ位置と膜厚分布に基づいて、隣り合った2次元マトリックス間の相互作用を予め見積もることでレジスト膜内における潜像を反映した最適な露光を行い、より正確でファインなリソグラフィが実現できる。
(a):ガラス円筒の外面にCu/Tiのシード層をスパッタリングで形成する。
(b):ネガレジスト(東京応化工業, OMR83)をディップコート又はスプレーコートした後、露光を次のような手順で行う。
必要に応じてレジストの高さ位置と膜厚分布を測定し、レジストの高さ位置及び膜厚分布を2次元のマトリックスに分割し、マトリックスごとに露光高さに合わせた焦点高さと、レジスト厚さに合わせた露光ドーズ量を用いてレジストの露光を行う。
また露光高さは、光学系による焦点の上下移動、基板の上下移動、基板形状に合わせた上下以外の移動のうちの少なくとも一つを用いることにより最適化する。
次に現像を行い、レジストパターンを形成する。
(d):レジストを除去し、不要なシード層をエッチングする。
(e):SiO2絶縁層をPECVD(プラズマ支援化学気相成長)で形成する。
(f):ポジレジスト(東京応化工業、OFPR800)をディップコート又はスプレーコートし、同様に露光・現像を行い、レジストパターンを形成する。
(g):SiO2をエッチングし、レジストを除去する。
(h):上記(a)〜(g)のプロセスを再び繰り返す。
ステージ制御型点照射装置では、YAGレーザーの第3高調波(355nm)を用いて直径2mmのガラス円筒に銅でテストパターン、電極配線パターン及びソレノイドコイルを作製した。DMD(デジタルマイクロミラーデバイス)を利用した露光装置では、直径3mmのガラス円筒にクロムでテストパターン、ソレノイドコイルを作製した。
また、DMDを用いた露光装置では、厚膜レジスト(PMER P-LA900, 東京応化工業)を用いて、グレースケール露光を利用して直径3mmのガラス円筒の軸方向・円周方向にレジストのスロープ構造(幅500μm、長さ500, 1000, 1500μm)を作製した。
また図8は、DMDを利用したライン照射露光装置を用いて作製されたガラスチューブ(直径3mm)上へのクロムパターン露光装置で作製したパターンである。
ソレノイドコイルにおいては、プローバーとインピーダンスアナライザを用いて抵抗とインダクタンスをそれぞれ測定し、理論値に近い測定結果が得られた。
グレースケール露光によるスロープ構造作製では、図9に示すように最大高さ約20μmの滑らかなスロープが得られた。
Claims (12)
- 立体形状へのフォトリソグラフィにおいて、レジストの高さ位置及び膜厚分布を2次元のマトリックスに分割し、フォトマスクを用いずにマトリックスごとに露光高さに合わせた焦点高さと、レジスト厚さに合わせた露光ドーズ量を用いて露光を行うことを特徴とする露光方法。
- レジスト内部の光の乱反射、レジストとその下層の界面における反射などを考慮し、レジストの高さ位置と膜厚分布に基づいて、隣り合った2次元マトリックス間の相互作用を予め見積もることでレジスト膜内における潜像を反映した最適な露光を行うことを特徴とする請求項1に記載の露光方法。
- レジストの高さ位置及び膜厚分布を測定し、測定結果を2次元のマトリックスに分割し、露光に反映させることを特徴とする請求項1又は2に記載の露光方法。
- レジストの高さ位置及び膜厚分布の測定は、レーザー変位計、光コヒーレンストモグラフィー、ガウスのレンズ法則、 フィゾー干渉計のうちの少なくとも一つを用いて測定することを特徴とする請求項3に記載の露光方法。
- 露光ドーズ量を変化させることで、現像されるレジストの高さを変えるグレースケール露光を用い、立体形状の上にレジストの3次元構造を作製することを特徴とする請求項1又は2に記載の露光方法。
- 露光高さは、光学系による焦点の上下移動、基板の上下移動、基板形状に合わせた上下以外の移動のうちの少なくとも一つを用いることにより最適化することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の露光方法。
- スロープ形状を有する基板に対し、スロープの傾きに対応する基板の斜め移動又は基板の傾けのいずれかを行うことを特徴とする請求項5に記載の露光方法。
- 点照射を行う単一の露光ビームを用いることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の露光方法。
- 光スキャナーやDMDなどの光偏向装置を用いた1次元あるいは2次元のいずれかの一括照射を行うことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の露光方法。
- 円柱又は円筒のような曲面の外形を有する基板、基板上の円柱形状凸部又は凹部のいずれかに対し、円形状の中心軸を中心とする回転と、回転に同期した長軸方向の線状パターン露光を行うことを特徴とする請求項8に記載の露光方法。
- 円柱又は円筒のような曲面の外径を有する基板、基板上の円柱形状凸部又は凹部のいずれかに対し、長軸方向の直線移動と円形状の中心軸を中心とする回転と、それぞれの動きに同期した点照射を行うことを特徴とする請求項9に記載の露光方法。
- 前記立体形状は、基板チューブとその周囲を被覆する支持層であり、露光後に基板チューブを除去することを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の露光方法。
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