JP2010185728A - X線タルボ回折格子の製造方法、x線タルボ回折格子、x線タルボ干渉計及びx線位相イメージング装置 - Google Patents

X線タルボ回折格子の製造方法、x線タルボ回折格子、x線タルボ干渉計及びx線位相イメージング装置 Download PDF

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Abstract

【課題】X線タルボ干渉計に用いる高アスペクト比のX線回折格子を安定的に供給可能な製造方法を提供する。
【解決手段】ICP装置において、シリコンからなる基板7に対し、SF6ガスを導入して反応性イオンエッチングにより凹部を形成する。次に、C48ガスの導入により、凹部の底面及び側壁面にポリマー膜を保護膜9として堆積する。このエッチング工程と保護膜堆積工程を交互に反復することで、溝16を形成する。次に、ICP装置において酸素ガスを導入することにより、溝16の底面及び側壁面にSiO2膜を電気絶縁膜12として形成する。更にSF6ガスを導入して、反応性イオンエッチングにより、溝16の底面の電気絶縁膜12を除去し、基板7のシリコンを露出させる。次に、この露出したシリコン表面をシード層13として電気メッキを行い、X線吸収金属部を析出させる。
【選択図】図6

Description

本発明は、主要には、X線タルボ干渉計に用いられる回折格子(好適には、振幅型回折格子)の製造方法に関する。
X線透視装置は例えば医療用画像診断技術に関して広く用いられているが、被写体によるX線吸収の大小によって画像のコントラストを形成する原理であるために、血液、血管壁やその周辺の軟組織についてはX線吸収係数が殆ど等しく、十分なコントラストを得がたいという問題がある。高コントラストを実現するには、例えば撮像に長時間を掛けたり、ヨウ素などの造影物質を注射する方法が考えられるが、この場合は患者の負担や検査コストが増大してしまう。
この課題を解決できる手法の1つとして、X線が被写体中を伝播する速さの違いをコントラスト形成に利用するX線位相コントラスト法が近年活発に研究されている。このX線位相コントラスト法は、X線が被写体の内部を透過する際に、減衰が殆どない場合であってもその位相が顕著にシフトすることを利用したイメージング法であり、感度の著しい向上を実現することができる。中でもX線タルボ干渉計を用いる方法は、2枚の透過型X線回折格子(位相型回折格子と振幅型回折格子)を光軸に沿って並べる簡素な構成であり、例えば病院内で使用されるコンパクトなX線源に適合させることが容易な手法として、その開発が期待されている。
このX線タルボ干渉計において、上記2枚の回折格子の品質は、最終的な撮像装置の性能に決定的な影響を及ぼす。特に、振幅型回折格子のパターン高さ(アスペクト比)が大きいことは、被写体へのX線照射量の軽減を実現でき、また、厚い被写体の観察を可能にできるという観点から、重要な要因の1つとなっている。
この点、本願発明者らは、特許文献1に示すように、X線タルボ干渉計における振幅型回折格子を、X線リソグラフィーと電鋳及びモールディングを組み合わせた方法により製造する方法を提案している。特許文献1は、この製造方法により、厚みの大きな振幅型回折格子においてアスペクト比が大きな加工を十分な精度をもって行うことができるとする。
一方、非特許文献1及び2は、例えば半導体センサの小型化のために、半導体の反応性イオンエッチング(RIE)、具体的には誘導結合プラズマ(ICP)装置による高密度プラズマエッチングを用いて、シリコン基板に対し異方性の高い加工を高速で行う方法を開示する。この方法では、最初に、SF6プラズマによるエッチング工程と、C48プラズマによってポリマー膜による保護膜を堆積させる保護膜堆積工程と、を所定の深さに達するまで交互に繰り返す。次に、SF6プラズマによるエッチング工程と、酸素プラズマによるシリコン酸化膜(SiO2膜、第2保護膜)を形成する第2保護膜プロセスと、を所望の深さに達するまで交互に繰り返す。非特許文献1及び2は、以上の方法(二重保護膜法)により、更なる高アスペクト比の溝加工を実現できるとする。
特開2006−259264号公報
大原淳士、外5名,「二重側壁保護膜を用いた新しいディープRIE技術の開発」,デンソーテクニカルレビュー,デンソー株式会社,2000年6日,Vol.5 No.1 2000,p.45−50 北森武彦、外3名編,「マイクロ化学チップの技術と応用」,丸善株式会社,平成16年9月20日発行,p.228−230
しかし、上記特許文献1の方法は、回折格子の製造にあたって巨大なX線放射光施設によるX線リソグラフィが必要になり、市場に供給するために回折格子を量産化することは困難である。従って、上記のようなX線リソグラフィ方式に代わる新規な製造法を開発することが至急の課題となっている。
また、非特許文献1及び2は高アスペクト比の溝を形成する方法を開示するものの、X線を吸収する吸収体を溝の内部にどのように析出させるかについては開示がなく、X線回折格子の製造方法として採用するには技術的な課題が多く残されていた。
本発明は以上の事情に鑑みてされたものであり、その目的は、X線タルボ干渉計に用いる回折格子を安定的に供給可能な製造方法を提供することにある。
課題を解決するための手段及び効果
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段とその効果を説明する。
本発明の第1の観点によれば、以下のようなX線タルボ回折格子の製造方法が提供される。即ち、このX線タルボ回折格子の製造方法は、溝形成工程と、シリコン酸化膜形成工程と、シリコン露出工程と、電気メッキ工程と、を含む。前記溝形成工程では、エッチング工程と、保護膜堆積工程と、を交互に反復することで溝を形成する。前記エッチング工程では、誘導結合型プラズマ処理装置においてシリコン基板に対してF原子を含むガスによる選択的な反応性イオンエッチングを行うことで、凹部を形成する。前記保護膜堆積工程では、誘導結合型プラズマ処理装置においてフルオロカーボン系のガスを導入することにより、ポリマー膜を前記凹部の底面及び側壁面に保護膜として堆積する。前記シリコン酸化膜形成工程では、誘導結合型プラズマ処理装置において酸素ガスを導入することにより、前記溝の底面及び側壁面にシリコン酸化膜からなる電気絶縁膜を形成する。前記シリコン露出工程では、誘導結合型プラズマ処理装置においてF原子を含むガスによる反応性イオンエッチングを行うことで、前記電気絶縁膜のうち前記溝の底面に形成されている部分を除去し、当該底面において前記シリコン基板のシリコンを露出させる。前記電気メッキ工程では、露出した前記シリコンの表面をシード層として電気メッキを行い、前記溝の内部にX線吸収金属部を析出させる。
これにより、高アスペクト比の溝加工を行うとともに、無機の電気絶縁膜を溝の側壁面に隙間なく形成することで、その良好な電気絶縁作用により、X線吸収金属部を溝の底部から好適に析出させることができる。この結果、格子ラインの欠陥が少ないX線回折格子を得ることができる。
前記のX線タルボ回折格子の製造方法においては、前記エッチング工程と、前記保護膜堆積工程と、前記シリコン酸化膜形成工程と、前記シリコン露出工程と、が同一の誘導結合型プラズマ処理装置で行われることが好ましい。
これにより、同一の誘導結合型プラズマ処理装置において導入ガスを切り替えるだけで工程を進めることができるので、製造工程の簡素化を実現することができる。
本発明の第2の観点によれば、以下のようなX線タルボ回折格子の製造方法が提供される。即ち、このX線タルボ回折格子の製造方法は、溝形成工程と、溝深さ増加工程と、シリコン露出工程と、電気メッキ工程と、を含む。前記溝形成工程では、エッチング工程と、保護膜堆積工程と、を交互に反復することで溝を形成する。前記エッチング工程では、誘導結合型プラズマ処理装置においてシリコン基板に対してF原子を含むガスによる選択的な反応性イオンエッチングを行うことで、凹部を形成する。前記保護膜堆積工程では、誘導結合型プラズマ処理装置においてフルオロカーボン系のガスを導入することにより、ポリマー膜を前記凹部の底面及び側壁面に保護膜として堆積する。前記溝深さ増加工程では、第2保護膜形成工程と、第2エッチング工程と、を交互に反復することで前記溝の深さを増加させる。前記第2保護膜形成工程では、誘導結合型プラズマ処理装置において酸素ガスを導入することにより、前記溝の底面及び側壁面にシリコン酸化膜からなる第2保護膜を形成する。前記第2エッチング工程では、誘導結合型プラズマ処理装置においてF原子を含むガスによる反応性イオンエッチングを行うことで凹部を形成する。前記シリコン露出工程では、誘導結合型プラズマ処理装置においてF原子を含むガスによる反応性イオンエッチングを行うことで、前記第2保護膜のうち前記溝の底面に形成されている部分を除去し、当該底面において前記シリコン基板のシリコンを露出させる。前記電気メッキ工程では、露出した前記シリコンの表面をシード層として電気メッキを行い、前記溝の内部にX線吸収金属部を析出させる。
これにより、高いエッチング耐性を有する無機の第2保護膜を側壁面の保護に用いることで、アスペクト比が一層高い溝加工を行うことができる。また、この第2保護膜を電気絶縁膜として利用することで、その良好な電気絶縁作用により、X線吸収金属部を溝の底部から好適に析出させることができる。この結果、格子ラインの欠陥が少ないX線回折格子を得ることができる。
前記のX線タルボ回折格子の製造方法においては、前記エッチング工程と、前記保護膜堆積工程と、前記第2保護膜形成工程と、前記第2エッチング工程と、前記シリコン露出工程と、が同一の誘導結合型プラズマ処理装置で行われることが好ましい。
これにより、同一の誘導結合型プラズマ処理装置において導入ガスを切り替えるだけで工程を進めることができるので、製造工程の簡素化を実現することができる。
本発明の他の観点によれば、上記の製造方法により製造されたX線回折格子、それを備えるX線タルボ干渉計及びX線位相イメージング装置が提供される。
本発明の回折格子が適用されるX線タルボ干渉計の構成の一例を示す概念図。 X線タルボ干渉計で観測した画像の例を示す図。 位相型回折格子の構造を示す模式図。 振幅型回折格子の構造を示す模式図。 振幅型回折格子の製造方法のうち溝形成工程を示す説明図。 シリコン酸化膜形成工程及びシリコン露出工程を示す説明図。 電気メッキ工程を示す図。 変形例に係る振幅型回折格子の製造方法のうち溝深さ増大工程を示す説明図。 変形例の製造方法におけるシリコン露出工程を示す図。
以下、本発明の好適な実施形態について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の回折格子が用いられるX線タルボ干渉計を示す概念図である。図2(a)はX線タルボ干渉計で得られるタルボ干渉像の例を示す図、図2(b)は縞走査法により得られる微分位相像を示す図、図2(c)は位相型X線CTの例を示す図である。図3は位相型回折格子の構造を示す模式図であり、図4は振幅型回折格子の構造を示す模式図である。
図1を参照して、本発明の方法で製造されるX線回折格子が使用されるX線タルボ干渉計の光学系について説明する。このX線タルボ干渉計は、X線供給源1及びスクリーン(画像検出部)3を備えるとともに、1枚目の回折格子(位相型回折格子)10と2枚目の回折格子(振幅型回折格子)20とを特定の距離だけ離して平行に配置した構成となっている。位相型回折格子10は、振幅型回折格子20よりもX線供給源1に近い側に配置される。観察したい試料2は位相型回折格子10よりもX線供給源1に近い側に配置され、スクリーン3は振幅型回折格子20よりもX線供給源1から遠い側に配置される。
図3及び図4に示すように、位相型回折格子10及び振幅型回折格子20のそれぞれはX線吸収金属部11を備える。このX線吸収金属部11は、X線を吸収するy方向に細長く形成されるとともに、x方向に周期的に並べられて配置されている。
位相型回折格子10及び振幅型回折格子20の周期が波長に比べて十分に大きいとき、位相型回折格子10を通過した後の光は、回折角が非常に小さくなるために、回折された多数の光が重なり合って干渉する。そして、各回折光の位相が揃う条件を満たすような距離だけ離れた位置において、位相型回折格子10の透過直後と同じパターン、即ち自己像が干渉の結果として現れる(タルボ効果)。
次に、試料2を位相型回折格子10の前に配置したときの自己像に着目すると、干渉する各回折光は試料2の内部において僅かに異なる光路を通過しているため、そのときの位相差によって干渉縞の様子が変化する。従って、この変形した自己像の位置に前記の振幅型回折格子20を重ねることによって、いわゆるモアレ縞の画像(タルボ干渉像)5を取得でき、この画像5においては微分位相が等高線のように現れることになる(図2(a)を参照)。なお、図2(a)は、直径1.2mmのプラスチック球を試料2として採用した際のタルボ干渉像である。
上記のタルボ干渉像5を観察するだけでは上記微分位相を定量的に取得することは困難であるが、縞の位相を人為的に変化させたときの干渉縞の変化を解析することによって、微分位相を決定することができる(縞走査法)。例えば、図1において、2枚の回折格子10,20の相対位置関係をx方向にズラすことでモアレ縞の位相を変化させながら、複数のタルボ干渉像5を取得して解析することにより、図2(b)に示すような定量的な微分位相像を得ることができる。また、この画像を単純に積分処理すれば、位相像そのものを得ることもできる。
更に、試料2に対して多数の投影方向から前記の図2(b)に示すような微分位相像を取得し、これを積分することで位相像とし、多数の投影方向からの位相像を合成することで、図2(c)に示すように位相型X線CT(コンピュータ断層撮影)を行うことも可能である。図2(c)では、試料2としてのプラスチック球をコンピュータ上で仮想的に1/8だけ切り取った断面が示されており、試料2としてのプラスチック球の形成時に生じたと思われる内部の泡の様子も明確に観察することができる。このような撮像装置をはじめとするX線位相イメージング装置は、生体軟組織に対しても十分な感度を実現することができるので、医療用画像診断技術に著しく寄与し、例えばリウマチ等の関節疾患の診断や乳がん診断等に役立つものと期待されている。
X線タルボ干渉計は、図1のように試料2の背後に2枚の回折格子10,20を配置するだけという簡素な光学系であり、また、結晶のような繊細な光学素子を用いないため、精密な光学素子調整や高い安定性をそれほど必要としないという特徴を有している。また、強度をモアレ縞として検出するので、空間分解能の高い検出器を必ずしも必要としない点でも有利である。更には、タルボ干渉計は原理的に小さな光源を必要とするが単色性はそれほど必要でなく、球面波のような発散光も使用できるので、巨大な設備を必要とするシンクロトロン放射光以外のX線源を利用できる余地があり、装置の小型化に貢献して病院などでの実用化に道を拓くものとして期待されている。
なお、上記のように有用性が指摘されるX線タルボ干渉計であるが、一般にX線は物質による吸収が非常に小さく、位相変化もそれほど大きくないため、上記の回折格子10,20は可視光領域のタルボ干渉計のそれよりも製造が困難である。また当然ながら、タルボ干渉計を機能させるには、2枚の回折格子10,20それぞれにおいてX線吸収金属部11の周期をX線の可干渉距離より小さくする必要があり、具体的には10μm以下、望ましくは5μm程度とする必要がある。
また、いわゆる分数タルボ効果による自己像は、位相型回折格子10の位相シフト量がπ/2になるときに、最も高いコントラストが得られるという性質がある。そして、位相シフト量がπ/2を実現するのに必要な位相型回折格子10の厚さを本願発明者が試算したところ、波長が0.7Å〜1.1Åの場合で、位相型回折格子10のX線吸収金属部11としてX線吸収性能の高い金を材料として用いた場合、位相型回折格子10では1μm〜10μmとなった。
一方、振幅型回折格子20については、タルボ干渉計で得られるモアレ縞の可視性の向上という観点からは振幅型回折格子20の強度透過率を小さくすることが重要であり、例えば強度透過率1%を実現できる程度のX線吸収を得ることができれば理想的である。この点、例えば強度透過率1%を実現するのに必要な振幅型回折格子20の厚さを本願の発明者が同様に試算したところ、金を材料として用いたとしても、波長が0.7Å〜1.1Åの場合で10μm〜100μmの厚みが必要になるとの結果が得られた。
従って、X線タルボ干渉計を実現するにあたっては、そのような2枚の回折格子10,20、特に、極めて大きいアスペクト比(例えば、5以上)が要求される振幅型回折格子20を製造できるか否かが重要な鍵となっている。
以上の課題を解決すべく、本願の発明者は鋭意研究を重ね、以下に説明するような位相型回折格子10及び振幅型回折格子20の製造方法を提案するに至ったものである。以下、それぞれについて詳細に説明する。
先ず、図3及び図4を参照して、位相型回折格子10及び振幅型回折格子20の具体的な構成を説明する。
位相型回折格子10は、図3に示すように、例えば厚さ約150μmの基板6の厚み方向一側の面に一体的に形成されている。この基板6は、例えばシリコン又はガラスにより製造されたものを用いることができる。この位相型回折格子10は、基板6上に等間隔で多数並べて設けられた細長い前記X線吸収金属部11を有している。X線吸収金属部11のそれぞれは、X線吸収性能に優れた金を素材として構成されている。X線吸収金属部11が基板6から突出する厚みt1(位相型回折格子10の厚みに相当する)及びその幅w1は、複数のX線吸収金属部11で互いに等しくなっている。X線吸収金属部11とX線吸収金属部11との間は、単なる空間になっている。
それぞれの寸法の例としては、X線吸収金属部11の厚みt1が1μm以上5μm以下、幅w1が2μm以上10μm以下、周期d1が2μm以上10μm以下とすることができる。これにより、位相型回折格子10において、X線が通過する際の位相シフト量をπ/2とするのに十分な厚みを確保することができる。この位相型回折格子については、アスペクト比が1程度の加工により実現できるので、例えば商品名SU−8(Microlithography Chemical Corp.製)等の厚膜レジストを用い、半導体製造のために広く用いられている紫外光リソグラフィ法によって作製することができる。
振幅型回折格子20は、図4に示すように、前記位相型回折格子10を厚み方向(X線の光軸方向)に引き伸ばしたものに相当する。具体的には、振幅型回折格子20のそれぞれのX線吸収金属部11は、小幅で細長くかつ大きな厚みを有する形状としており、これが幅方向に等間隔で多数並べて設けられている。X線吸収金属部11のそれぞれは、前記位相型回折格子10と同様にX線吸収性能に優れた金を素材としており、その厚みt2(振幅型回折格子20の厚みに相当する)及び幅w2は、複数のX線吸収金属部11で互いに等しくなっている。
このX線吸収金属部11は、シリコンからなる基板7に等間隔で形成された細長い溝16に埋め込まれるようにして配置されている。溝16はスリット状に形成されており、隣り合う溝16と溝16とを隔てるように平板状のシリコンが配置されている。このシリコンが、X線吸収金属部11とX線吸収金属部11との間にサンドイッチ状に介在されている(言い換えれば、X線吸収金属部11と平板状のシリコンとが交互に重ねられた構成となっている)。
それぞれの寸法の例としては、X線吸収金属部11の厚みt2が2μm以上300μm以下、幅w2が2μm以上10μm以下、周期d2が2μm以上10μm以下とすることが考えられる。これにより振幅型回折格子20の十分な厚みを確保し、モアレ縞の可視性が良好な低い透過強度率を実現することができる。
以上の構成により、図1のX線タルボ干渉計において、振幅型回折格子20の直後の位置で正確なモアレ縞のタルボ干渉像5を確実に得ることができるとともに、鮮明なモアレ縞が得られる。この結果、信頼性及び精度の高いX線タルボ干渉計を実現できる。
次に、シリコン基板の異方性エッチングを用いて基板7に溝を形成し、振幅型回折格子20を製造する方法について説明する。図5(a)から図7(g)までには、振幅型回折格子20を作製する過程が順を追って模式的に示されている。
最初に、シリコンからなる基板7の一側の面に、適宜のレジストマスクからなるマスク8を形成したものを用意する。このマスク8は、選択的な露光の後に現像されることで、前記溝16の開口部に相当する部分がスリット状に除去された状態となっている。
次に、図5(a)に示すように、誘導結合型プラズマ処理装置(ICP装置)を用い、F原子を含むガス(具体的には、SF6プラズマガス)を流してドライエッチングを行う(エッチング工程)。このとき、装置に導入したSF6ガスは高周波電力の印加によりプラズマ状態となり、発生した陽イオン(Fイオン)は加速して基板に衝突し、物理化学的なエッチング反応を促進させる(反応性イオンエッチング)。導入されるガスの圧力等が所定の条件を満たすと、イオンの運動方向が基板に垂直な方向に揃うので、これを利用して異方性エッチングを実現することができる。本実施形態のエッチング工程では、SF6プラズマ中のFラジカルとFイオンによる反応性イオンエッチングにより、基板7の表面が選択的に除去され、適宜の深さの凹部15が形成される。
更に、前記ICP装置においてフルオロカーボン系のガス(C48ガス)を流すことで、フルオロカーボン系のポリマー膜である保護膜9を、前記凹部15の底面及び側壁面に堆積する(保護膜堆積工程)。この保護膜9は、C48プラズマ中のCFX(X=1,2,・・・)ラジカル及びそれらの重合反応によって形成されるものであり、テフロン(登録商標)に近い組成を有している。
そして、図5(c)に示すように、再び図5(a)と同様のエッチング工程を行う。これにより、凹部15の底部に更に凹部15が形成される。なお、図5(b)の保護膜形成工程では、保護膜9は凹部15の底面及び側壁面に堆積するが、その次のエッチング工程(図5(c))では、Fイオンが底面に向かった方向性を有しているので、底面の保護膜9が側壁面の保護膜9よりも優先的に除去される。従って、凹部15の底面のエッチングは積極的に行われる一方、凹部15の側壁面のエッチングは抑制されるので、図5(c)のような異方性を有するエッチングが行われ、凹部15が深さ方向にのみ成長するような加工を実現することができる。
このようにエッチング工程と保護膜堆積工程を交互に複数回繰り返すことにより、図6(d)に示すような深い溝16が形成される。本実施形態の方法では、エッチング工程と側壁保護のための保護膜堆積工程とが独立しているため、エッチングと保護を同時に行うプロセスと比較して、より異方性の高い高アスペクト比の加工が可能になる。
次に、図6(e)に示すように、前記ICP装置においてO2ガスを流すことで、前記溝16の底面と側壁面のシリコンを酸化させ、シリコン酸化膜(SiO2膜)を電気絶縁膜12として形成する(シリコン酸化膜形成工程)。このとき、前記保護膜9(ポリマー膜)は分解して除去されるので、電気絶縁膜12は溝16の底面及び側壁面全体を隙間なく覆うように形成される。
更に、図6(f)に示すように、前記ICP装置においてSF6ガスを流すことで、前記溝16の底面をエッチングする(シリコン露出工程)。前述のとおり、Fイオンは底面に向かった方向性を有しているので、底面の電気絶縁膜12が側壁面の電気絶縁膜12よりも優先的に除去される。この結果、溝16の底面だけにシリコンを露出させることができる。本実施形態では、この露出部分をシード層13としている。
次に、前記シード層13を導体として電気メッキを行うことによって、図7(g)に示すように、前記溝16の内部にX線吸収金属部11を析出させる(電気メッキ工程)。このとき、溝16の底面以外は強力なSiO2による絶縁膜で覆われているので、溝16の底面のシード層13から開口部に向かってX線吸収金属部11を整然と成長させ、空洞等のないX線吸収金属部11を形成することができる。
なお、前記保護膜9(ポリマー膜)も絶縁性を有しているので、当該保護膜9を電気絶縁膜として利用し、例えば図6(d)の状態から電気メッキ工程を行うことも考えられる。しかしながら、当該ポリマー膜は有機膜であるため、電解液による膨潤等によって剥がれ等が発生し易かった。従って、例えば溝16の開口部付近や深さ方向中途部において基板7のシリコンが露出し、その部分にX線吸収金属部11が局所的に析出して溝16を塞ぎ、溝16内におけるX線吸収金属部11の適切な析出が阻害されるおそれがある。
この点、本実施形態の製造方法によれば、シリコン酸化膜からなる電気絶縁膜12は無機膜であって膨潤のおそれはなく、また、表面酸化膜であるので密着性に優れており、溝16の側壁や開口部付近を確実に絶縁できる。従って、電気絶縁膜12で電気的に絶縁しながら電気メッキを行うことにより、それぞれの溝16においてX線吸収金属部11を均一に析出させることができ、格子ラインの欠損等を回避して高品質なX線回折格子を製造することができる。
上記電気メッキ工程の後は、研磨等の手法により基板7を必要な厚さまで薄くするとともに、メンブレム実装を行う。以上により、図4に示すような振幅型回折格子20を得ることができる。
なお、図5(a)〜図6(f)に示すそれぞれの工程は、複数のICP装置で行っても良いが、本実施形態では単一のICP装置で単に導入ガスを切り替えることにより各工程を行っている。これにより、製造工程を簡略化でき、コストを低減することができる。
以上に説明したように、本実施形態の位相型回折格子10は、溝形成工程と、シリコン酸化膜形成工程と、シリコン露出工程と、電気メッキ工程と、を含む方法で製造されている。溝形成工程(図5(a)〜図6(d))では、エッチング工程と、保護膜堆積工程と、を交互に反復することで溝16を形成する。エッチング工程(図5(a))では、ICP装置においてシリコンからなる基板7に対してSF6ガスによる選択的な反応性イオンエッチングを行うことで凹部15を形成する。保護膜堆積工程(図5(b))では、ICP装置においてC48ガスを導入することにより、ポリマー膜を凹部15の底面及び側壁面に保護膜9として堆積する。シリコン酸化膜形成工程(図6(e))では、ICP装置において酸素ガスを導入することにより、溝16の底面及び側壁面にシリコン酸化膜からなる電気絶縁膜12を形成する。シリコン露出工程(図6(f))では、ICP装置においてSF6ガスによる反応性イオンエッチングを行うことで、電気絶縁膜12のうち溝16の底面に形成されている部分を除去し、当該底面において基板7のシリコンを露出させる。電気メッキ工程(図7(g))では、露出したシリコンの表面をシード層13として電気メッキを行い、溝16の内部にX線吸収金属部11を析出させる。
これにより、高アスペクト比の溝加工を行うとともに、無機の表面酸化膜である電気絶縁膜12を溝16の側壁面に隙間なく形成することで、その良好な電気絶縁作用により、X線吸収金属部11を溝16の底部から好適に析出させることができる。この結果、格子ラインの欠陥が少ない振幅型回折格子20を得ることができる。
また、本実施形態の位相型回折格子10を製造するにあたっては、エッチング工程と、保護膜堆積工程と、シリコン酸化膜形成工程と、シリコン露出工程と、が同一のICP装置で行われている。
これにより、同一のICP装置において導入ガスを切り替えるだけで工程を進めることができるので、製造工程の簡素化を実現することができる。
次に、上記の製造方法よりも更に高いアスペクト比の振幅型回折格子20を実現できる変形例について、図8及び図9を参照して説明する。
この変形例に係る製造方法では、最初に、前述した実施形態の図5(a)〜図6(e)と同様の手順で、シリコンからなる基板7に溝16を形成するとともに、当該溝16の底面及び側壁面にSiO2からなる膜を形成する(溝形成工程及びシリコン酸化膜形成工程)。ただし、図6(e)の工程で溝16の側壁面に形成されるSiO2膜(符号12)は、当初は電気絶縁膜としてではなく、後述する第2エッチング工程での保護膜(第2保護膜)として用いられる。
その後、図8(e2)に示すように、ICP装置にSF6ガスを導入することで、前記溝16の底面をエッチングする(第2エッチング工程)。Fイオンは底面に向かった方向性を有しているので、底面の第2保護膜12xが側壁面の第2保護膜12xよりも優先的に除去される。この異方性を有するエッチングの結果、溝16の深さを増大させることができる。次に、図8(e3)に示すように、ICP装置に酸素ガスを導入することで、当該溝16の底面及び側壁面にSiO2からなる膜を第2保護膜12xとして形成する(シリコン酸化膜形成工程)。
上述の工程で形成されるSiO2膜(第2保護膜12x)は、前述のポリマー膜(保護膜9)よりも高いエッチング耐性を有している。従って、このシリコン酸化膜形成工程と第2エッチング工程とを交互に繰り返すことで、溝16の深さを図6(d)の状態から更に増大させ、一層高いアスペクト比の溝16を形成することができる(溝深さ増大工程)。
その後、図9(fx)に示すように、前記ICP装置においてSF6ガスを流すことで、前記溝16の底面をエッチングする(シリコン露出工程)。この異方性を有するエッチングにより、底面の第2保護膜12xが側壁面の第2保護膜12xよりも優先的に除去され、基板7のシリコンが溝16の底面だけに露出する。そして、最後は前記実施形態の図7(g)と同様に、当該露出部分をシード層13として電気メッキを行い、X線吸収金属部11を析出させる。このとき、前記第2保護膜12xが電気絶縁膜として機能するので、前記の実施形態と同様に、X線吸収金属部11を溝16の底部から好適に析出させることができる。以上により、前述の実施形態よりも更にアスペクト比が大きい振幅型回折格子を得ることができる。
以上に説明したように、本変形例の振幅型回折格子20を製造するに当たっては、前記溝形成工程(図5(a)〜図6(d))の後に、溝深さ増大工程が行われる。この溝深さ増大工程(図6(e)、図8(e2)、図8(e3))では、第2保護膜形成工程と、第2エッチング工程と、を交互に反復することで、溝16の深さを増加させる。第2保護膜形成工程(図6(e)、図8(e3))では、ICP装置において酸素ガスを導入することにより、溝16の底面及び側壁面に、シリコン酸化膜からなる第2保護膜12xを形成する。第2エッチング工程(図8(e2))では、ICP装置においてSF6ガスによる反応性イオンエッチングを行うことで凹部を形成する。その後のシリコン露出工程(図9(fx))では、ICP装置においてSF6ガスによる反応性イオンエッチングを行うことで、第2保護膜12xのうち溝16の底面に形成されている部分を除去し、当該底面において基板7のシリコンを露出させる。電気メッキ工程では、露出した前記シリコンの表面をシード層13として電気メッキを行い、溝16の内部にX線吸収金属部11を析出させる。
これにより、高いエッチング耐性を有する無機の第2保護膜12xを側壁面の保護に用いることで、アスペクト比が一層高い溝加工を行うことができる。また、この第2保護膜12xを電気絶縁膜として利用することで、その良好な電気絶縁作用により、X線吸収金属部11を溝16の底部から好適に析出させることができる。この結果、格子ラインの欠陥が少ない振幅型回折格子20を得ることができる。
以上に本発明の好適な実施の形態及び変形例を説明したが、上記の構成は例えば以下のように変更することができる。
エッチング工程、シリコン露出工程、及び第2エッチング工程においては、SF6ガスに代えて、F原子を含む他のガスをICP装置において導入するように変更することができる。また、保護膜堆積工程においては、C48ガスに代えて、フルオロカーボン系の他のガスをICP装置において導入するように変更することができる。
X線吸収金属部11としては、上記実施形態では金が用いられているが、この構成に代えて、白金、金、銀及びチタンから選択された1又は2以上の組合せによりなる金属を使用することができる。
位相型回折格子10については、上記実施形態では紫外光リソグラフィ法によって製造されているが、この位相型回折格子についても振幅型回折格子と同一の方法で製造するように変更することもできる。
上記実施形態の振幅型回折格子20では、ベースとなる基板(シリコン基板)7が、X線吸収金属部11を保持するための構造としてそのまま使用されている。しかしながら、X線吸収金属部11を保持するためのベース部材として、X線の吸収がシリコンより少ない材料で構成した構造体を使用することもでき、この場合は感度の一層の向上が実現できる。そのような材料としては、例えば、レジスト樹脂として知られるマイクロケム社の商品名「SU−8」や、ポリイミド樹脂が考えられる。このような振幅型回折格子は、電気メッキが行われた方向から樹脂を例えば50〜100μm程度流し込み、その後、シリコンをエッチングによって除去することで製造することができる。同様に、位相型回折格子10においても、シリコン又はガラスからなる基板6に代えて、X線の吸収がない材料で構成した部材にX線吸収金属部11を保持させるように変更することができる。
7 基板
8 マスク
9 保護膜
11 X線吸収金属部
12 電気絶縁膜
12x 第2保護膜
13 シード層
15 凹部
16 溝
20 振幅型回折格子(X線タルボ回折格子)

Claims (7)

  1. 誘導結合型プラズマ処理装置においてシリコン基板に対してF原子を含むガスによる選択的な反応性イオンエッチングを行うことで凹部を形成するエッチング工程と、誘導結合型プラズマ処理装置においてフルオロカーボン系のガスを導入することによりポリマー膜を前記凹部の底面及び側壁面に保護膜として堆積する保護膜堆積工程と、を交互に反復することで溝を形成する溝形成工程と、
    誘導結合型プラズマ処理装置において酸素ガスを導入することにより、前記溝の底面及び側壁面にシリコン酸化膜からなる電気絶縁膜を形成するシリコン酸化膜形成工程と、
    誘導結合型プラズマ処理装置においてF原子を含むガスによる反応性イオンエッチングを行うことで、前記電気絶縁膜のうち前記溝の底面に形成されている部分を除去し、当該底面において前記シリコン基板のシリコンを露出させるシリコン露出工程と、
    露出した前記シリコンの表面をシード層として電気メッキを行い、前記溝の内部にX線吸収金属部を析出させる電気メッキ工程と、
    を含むことを特徴とするX線タルボ回折格子の製造方法。
  2. 請求項1に記載のX線タルボ回折格子の製造方法であって、
    前記エッチング工程と、前記保護膜堆積工程と、前記シリコン酸化膜形成工程と、前記シリコン露出工程と、が同一の誘導結合型プラズマ処理装置で行われることを特徴とするX線タルボ回折格子の製造方法。
  3. 誘導結合型プラズマ処理装置においてシリコン基板に対してF原子を含むガスによる選択的な反応性イオンエッチングを行うことで凹部を形成するエッチング工程と、誘導結合型プラズマ処理装置においてフルオロカーボン系のガスを導入することによりポリマー膜を前記凹部の底面及び側壁面に保護膜として堆積する保護膜堆積工程と、を交互に反復することで溝を形成する溝形成工程と、
    誘導結合型プラズマ処理装置において酸素ガスを導入することにより前記溝の底面及び側壁面にシリコン酸化膜からなる第2保護膜を形成する第2保護膜形成工程と、誘導結合型プラズマ処理装置においてF原子を含むガスによる反応性イオンエッチングを行うことで凹部を形成する第2エッチング工程と、を交互に反復することで前記溝の深さを増加させる溝深さ増加工程と、
    誘導結合型プラズマ処理装置においてF原子を含むガスによる反応性イオンエッチングを行うことで、前記第2保護膜のうち前記溝の底面に形成されている部分を除去し、当該底面において前記シリコン基板のシリコンを露出させるシリコン露出工程と、
    露出した前記シリコンの表面をシード層として電気メッキを行い、前記溝の内部にX線吸収金属部を析出させる電気メッキ工程と、
    を含むことを特徴とするX線タルボ回折格子の製造方法。
  4. 請求項3に記載のX線タルボ回折格子の製造方法であって、
    前記エッチング工程と、前記保護膜堆積工程と、前記第2保護膜形成工程と、前記第2エッチング工程と、前記シリコン露出工程と、が同一の誘導結合型プラズマ処理装置で行われることを特徴とするX線タルボ回折格子の製造方法。
  5. 請求項1から4までの何れか一項に記載の製造方法で製造されたことを特徴とするX線タルボ回折格子。
  6. 請求項5に記載のX線タルボ回折格子を備えるX線タルボ干渉計。
  7. 請求項5に記載のX線タルボ回折格子を備えるX線位相イメージング装置。
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