JP2007114525A - 定着装置および画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 安定した定着性能を有した定着装置および画像形成装置を提供する。
【解決手段】 定着装置60は、加熱部材の一例としての定着ベルトモジュール61と、定着ベルトモジュール61に対して圧接して配置された加圧部材の一例としての加圧ロール62と、冷却手段90と、で主要部が構成されている。冷却手段90は、定着ロール611と加圧ロール62によるニップ直後の用紙Pの表面温度を下げる役割を果たす。冷却手段90は、被冷却部91と、剥離パッド64と被冷却部91とを連結する連結パイプ93と、被冷却部91を冷却するための冷却媒体を流動させる流動手段の一例としての冷却ファン92とから構成されている。剥離パッド64により用紙Pが剥離される前において、用紙P上のトナーの固化が促進され剥離パッド64による剥離時において、定着ベルト610にトナーが転移することを抑制することができる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、複写機、プリンタなどの画像形成装置に用いられる定着装置等に関し、より詳しくは回動可能なベルト部材を備えた定着装置等に関する。
画像形成装置に用いられる定着装置としては、例えば、記録紙を加熱する加熱部材が、複数のテンションロールによって張架されたベルト部材(定着ベルト)で構成されたものが存在する。この技術においては、記録紙の表面にはトナー像が担持されているため、定着ベルトの熱によってトナー像が溶融した際にトナー像が接着剤となり、記録紙と定着ベルトとの間に付着力を作用させる。このため、定着ベルト表面から記録紙を剥離する機構を設ける必要がある。
記録紙を定着ベルト表面から剥離する機構としては、従来からニップ部の下流側に定着ベルトに当接して分離爪を配設する構成が用いられている(特許文献1参照)。このような分離爪を用いる場合には、記録紙を定着ベルト側から安定的に剥離するために、分離爪を定着ベルトに当接させて配設する必要がある。しかしながら、このような構成で高速の定着を行うと、記録紙の先端が分離爪に衝突し、用紙がダメージを受けるという問題が発生する。特に記録紙が薄い場合、この問題はより顕著に発生してしまう。この対策として、分離爪をより強く定着ベルトに接触させる方法もあるが、分離爪により定着ベルト表面が摩耗し、ベルトの寿命が短くなってしまう。また、定着ベルト表面に分離爪による磨耗が生じると、定着画像上に定着ベルト表面の磨耗痕に対応した定着ムラが発生して画像品質を低下させる場合もある。
このような問題点に対して、例えば定着ロールと加圧ロールとの圧接部であるニップ部の出口部(最下流部)に対応した位置の定着ベルトの内側に、固定部材を設けた機構が開示されている(例えば、特許文献2および特許文献3参照)。この固定部材は、定着ベルトの曲率を大きく設定するとともに、ベルトの曲率を変化させ記録紙を剥離する。また、剥離爪を用いずに用紙を剥離するため、用紙へのダメージを抑えることが可能となる。
特開平3−133871号公報(図1等) 特開昭63−193168号公報(図2等) 特開2003−5566号公報(図4等)
しかしながら、記録紙を剥離する際に、記録紙上のトナーの一部若しくは全部が溶融状態にあり、記録紙に未だ完全に定着されていない状態にあると、トナーが定着ベルトの方に転移し、剥離後の画像にムラ等の画像不良が発生する場合がある。
特に記録紙が厚い場合、熱容量自体も大きいために熱を保持する傾向にありトナーの溶融状態が維持されやすく、画像不良が生じやすい。
また、例えば高温で厚紙の定着を行っていた後に薄紙の定着を行う場合において、定着部周辺の温度が薄紙の定着に適した温度まで低下していない場合、トナーが過度に加熱され、記録紙を剥離するときに未だトナーが溶融状態にあることも考えられる。この場合も画像不良という問題が生じてしまう。
さらに、異なる厚さの記録紙に対応するため、例えば定着温度を高、中、低のように温度を3種類に可変できるようにし、定着される用紙の厚さに対応した温度に変化させる方法もある。しかしながら、この場合においても全ての厚さの記録紙に対応できるわけではなく、ある記録紙にとっては温度が高すぎ、画像不良が生じてしまうという問題が依然として残ってしまう。
そこで本発明は、以上のような技術的課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、安定した定着性能を有した定着装置および画像形成装置を提供することにある。
かかる目的のもと、本発明が適用される定着装置は、記録材上に転写されたトナー像を記録材に定着するものであり、回動可能に設けられたベルト部材と、ベルト部材を加熱するヒーターと、を含む。さらに、ベルト部材に圧接するように配置され、ベルト部材との間で記録材が通過するニップ部を形成する加圧部材と、ベルト部材に圧接するように配置されるとともに、ベルト部材を屈曲させベルト部材から記録材を剥離するための剥離部材と、ベルト部材と加圧部材によるニップ部直後の記録材表面温度を下げるための冷却手段と、を含むことを特徴としている。
また、ベルト部材を張架する定着ロールを更に含み、ニップ部は、定着ロールと加圧部材との間で形成され、加圧部材のニップ部における変形量は、定着ロールのニップ部における変形量よりも大きいことを特徴とすることができる。また、冷却手段は、剥離部材を冷却するとともに、剥離部材により記録材の表面温度を下げることを特徴とすることができる。さらに、冷却手段は、剥離部材と連結した被冷却部と、被冷却部を冷却するための冷却媒体を流動させる流動手段と、から構成されたことを特徴とすることができる。
また、被冷却部は、ニップ部と離間して配置され、冷却媒体による冷却の効果がニップ部には及ばないことを特徴とすることができる。さらに、ヒーターは、ニップ部におけるトナー像の温度を、ベルト部材にトナーの転移が発生する境界温度であるホットオフセット発生温度以上に上昇させるとともに、冷却手段は、記録材がベルト部材から剥離される際のトナー像の温度を、ホットオフセット発生温度より低くすることを特徴とすることができる。
さらに、本発明を画像形成装置と捉えた場合、本発明の画像形成装置は、トナー像を形成するトナー像形成手段と、トナー像形成手段によって形成されたトナー像を記録材上に転写する転写手段と、記録材上に転写されたトナー像を記録材に定着する定着手段と、を含み、定着手段は、回動可能に設けられたベルト部材と、ベルト部材を加熱するヒーターと、ベルト部材に圧接するように配置され、ベルト部材との間で記録材が通過するニップ部を形成する加圧部材と、ベルト部材に圧接するように配置されるとともに、ベルト部材を屈曲させベルト部材から記録材を剥離するための剥離部材と、ベルト部材と加圧部材によるニップ部直後の記録材表面温度を下げるための冷却手段と、を含むことを特徴とすることができる。
本発明によれば、安定した定着性能を有した定着装置および画像形成装置を提供することが可能となる。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は本発明の実施形態が適用される画像形成装置を示した概略構成図である。図1に示す画像形成装置は、一般にタンデム型と呼ばれる中間転写方式の画像形成装置である。この画像形成装置には、電子写真方式により各色成分のトナー像が形成される複数の画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kが備えられている。また、各画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kにより形成された各色成分トナー像を中間転写ベルト15に順次転写(一次転写)させる一次転写部10が備えられている。さらに、中間転写ベルト15上に転写された重畳トナー画像を記録材(記録紙)である用紙Pに一括転写(二次転写)させる二次転写部20が備えられている。また、二次転写された画像を用紙P上に定着させる定着装置60が備えられている。さらに、各装置(各部)の動作を制御する制御部40が備えられている。
本実施の形態において、各画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kには、次のような電子写真用デバイスが順次配設されている。矢印A方向に回転する感光体ドラム11の周囲に、これらの感光体ドラム11を帯電する帯電器12が設けられている。また、感光体ドラム11上に静電潜像を書込むレーザ露光器13(図中露光ビームを符号Bmで示す)が設けられている。さらに、各色成分トナーが収容されて感光体ドラム11上の静電潜像をトナーにより可視像化する現像器14が設けられている。また、感光体ドラム11上に形成された各色成分トナー像を一次転写部10にて中間転写ベルト15に転写する一次転写ロール16が設けられている。また、感光体ドラム11上の残留トナーが除去されるドラムクリーナ17が設けられている。
中間転写ベルト15は、定速性に優れたモータ(図示せず)により駆動されて中間転写ベルト15を回動させる駆動ロール31などの各種ロールによって図1に示す矢印B方向に所定の速度で循環駆動(回動)されている。
一次転写部10は、中間転写ベルト15を挟んで感光体ドラム11に対向して配置される一次転写ロール16を含んで構成されている。そして、各々の感光体ドラム11上のトナー像が中間転写ベルト15に順次、静電吸引され、中間転写ベルト15上に重畳されたトナー像が形成されるようになっている。
二次転写部20は、中間転写ベルト15のトナー像担持面側に配置される二次転写ロール22と、バックアップロール25とを含んで構成される。二次転写ロール22は中間転写ベルト15を挟んでバックアップロール25に圧接配置されている。さらに二次転写ロール22は接地されてバックアップロール25との間に二次転写バイアスが形成され、二次転写部20に搬送される用紙P上にトナー像を二次転写する。
次に、本実施の形態に係る画像形成装置の基本的な作像プロセスについて説明する。図1に示すような画像形成装置では、図示しない画像読取装置(IIT)等から画像データが出力される。そして、この画像データは図示しない画像処理装置(IPS)により所定の画像処理が施され、Y、M、C、Kの4色の色材階調データに変換され、レーザ露光器13に出力される。レーザ露光器13では、入力された色材階調データに応じて、例えば半導体レーザから出射された露光ビームBmを画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kの各々の感光体ドラム11に照射している。各感光体ドラム11では、帯電器12によって表面が帯電された後、このレーザ露光器13によって表面が走査露光され、静電潜像が形成される。感光体ドラム11上に形成されたトナー像は、各感光体ドラム11と中間転写ベルト15とが当接する一次転写部10において、中間転写ベルト15上に転写される。
トナー像が中間転写ベルト15の表面に順次一次転写された後、中間転写ベルト15は移動してトナー像が二次転写部20に搬送される。二次転写部20では、二次転写ロール22が中間転写ベルト15を介してバックアップロール25に押圧される。このとき、タイミングを合わせて搬送ロール52等により搬送された用紙Pは、中間転写ベルト15と二次転写ロール22との間に挟み込まれる。中間転写ベルト15上に担持された未定着トナー像は、二次転写部20において、用紙P上に一括して静電転写される。その後、トナー像が静電転写された用紙Pは、二次転写ロール22によって中間転写ベルト15から剥離された状態でそのまま搬送され、二次転写ロール22の用紙搬送方向下流側に設けられた搬送ベルト55へと搬送される。搬送ベルト55では、用紙Pを最適な搬送速度で定着装置60まで搬送する。
次に、本実施形態が適用される定着装置60について説明する。
図2は、本実施形態が適用される定着装置60の概略構成を示す側断面図である。この定着装置60は、加熱部材の一例としての定着ベルトモジュール61と、定着ベルトモジュール61に対して圧接して配置された加圧部材の一例としての加圧ロール62と、冷却手段90と、で主要部が構成されている。
定着ベルトモジュール61は、ベルト部材の一例としての定着ベルト610と、定着ベルト610を張架しながら回転駆動する定着ロール611と、内側から定着ベルト610を張架するテンションロール612とを備えている。また定着ベルトモジュール61は、外側から定着ベルト610を張架するテンションロール613と、定着ロール611とテンションロール612との間で定着ベルト610の姿勢を矯正する姿勢矯正ロール614と、を備えている。さらに、定着ベルトモジュール61は、定着ベルトモジュール61と加圧ロール62とが圧接する領域であるニップ部N内の下流側領域であって定着ロール611の近傍位置に配置された剥離部材の一例としての剥離パッド64を備えている。また定着ベルトモジュール61は、ニップ部Nの下流側において定着ベルト610を張架するテンションロール615を備えている。
定着ベルト610は、フレキシブルなエンドレスベルトである。そして、ポリイミド等からなる厚さ80μm程度のベース層と、ベース層の表面側(外周面側)に積層された厚さ50μm程度のシリコーンゴム等からなる弾性体層と、さらに弾性体層上に被覆された30μm程度のPFA等からなる離型層とで構成されている。
定着ロール611は、図示しない駆動モータからの駆動力を受けて、矢印C方向に回転する。また、定着ロール611の内部には、加熱源としてヒーター616aが配設されている。テンションロール612は、円筒状ロールである。そして、テンションロール612の内部には加熱源としてヒーター616bが配設されている。したがって、テンションロール612は、定着ベルト610を張架する機能とともに、定着ベルト610を内周面側から加熱する機能をも併せ持っている。また、テンションロール612の両端部には定着ベルト610を外側に押圧するバネ部材(不図示)が配設され、定着ベルト610全体に張力を与えている。
テンションロール613は、円筒状ロールである。テンションロール613の内部には、加熱源としてのヒーター616cが配設されている。このため、テンションロール613は、定着ベルト610を張架する機能とともに、定着ベルト610を外周面側から加熱する機能をも併せ持っている。したがって、本実施の形態では、定着ロール611とテンションロール612およびテンションロール613とによって定着ベルト610が加熱される構成を採用している。
剥離パッド64は、例えばSUSの金属や樹脂等の剛体で形成された断面が略円弧形状のブロック部材である。そして、剥離パッド64はこの加圧ロール62が定着ベルト610を介して定着ロール611に圧接される領域「ロールニップ部N1」(後段の図3参照)の下流側近傍位置に配置されている。また剥離パッド64は、定着ベルト610を介して加圧ロール62を所定の幅領域(例えば、定着ベルト610の進行方向に沿って2mmの幅)に亘って所定の荷重(例えば、10kgf)で均一に押圧するように設置されている。そして後段で述べる「剥離パッドニップ部N2」(後段の図3参照)を形成している。
また、テンションロール615は、円柱状ロールである。そして、剥離パッド64を通過した定着ベルト610が定着ロール611に向けて円滑に回動するように、剥離パッド64の定着ベルト610進行方向下流側近傍に配置されている。また、加圧ロール62は、円柱状ロール621を基体としている。そして、基体側から、弾性層622と、離型層623とが順に積層されてソフトロールを構成している。また、加圧ロール62は、定着ベルトモジュール61に押圧されるように設置されている。定着ベルトモジュール61の定着ロール611が矢印C方向へ回転するのに伴い、定着ロール611に従動して矢印E方向に回動する。
次に冷却手段90について説明する。この冷却手段90は、定着ロール611と加圧ロール62によるニップ部直後の用紙Pの表面温度を下げる役割を果たす。
同図に示すように、冷却手段90は、被冷却部91と、剥離パッド64と被冷却部91とを連結する連結パイプ93と、被冷却部91を冷却するための冷却媒体を流動させる流動手段の一例としての冷却ファン92とから構成されている。
上述のとおり、剥離パッド64は、例えばSUSの金属や樹脂等の剛体で形成された断面が略円弧形状のブロック部材である。そして、この剥離パッド64は加圧ロール62が定着ベルト610を介して定着ロール611に圧接される領域の下流側近傍位置において、定着ロール611の軸方向に沿って配置されている。また剥離パッド64は、定着ベルト610を介して加圧ロール62を所定の幅領域に亘って所定の荷重で均一に押圧するように設置されている。
本実施形態における連結パイプ93としては、作動液としての例えば少量の純水やフロンなどの液体が封入されたヒートパイプを用いている。また、このヒートパイプは、剥離パッド64と被冷却部91とを連結している。連結パイプ93は、本実施形態においては2本設けられており、一方の連結パイプ93は、剥離パッド64の一端部と被冷却部91の一端部とを連結している。他方の連結パイプ(不図示)は、剥離パッド64の他端部と被冷却部91の他端部とを連結している。
被冷却部91は、ベース部91bと放熱部91aとから構成されている。そして、ベース部91bと上記の連結パイプ93とが連結する構成となっている。また、放熱部91aは、平行に並べられた多数枚の金属製の板状部材から構成されたヒートシンクとなっており、連結パイプ93からの熱を拡散しやすいように形成されている。
被冷却部91の近傍には、被冷却部91を冷却するための冷却媒体を流動させる流動手段の一例としての冷却ファン92が設けられている。この冷却ファン92は、冷却媒体の一例としての空気を被冷却部91に送出し、被冷却部91からの放熱を促進させる。なお、冷却媒体としては、空気などの気体の他、水などの液体も用いることができる。
ロールニップ部N1(図3参照)におけるニップ直後においては、用紙Pの表面温度が高い状態であるため、トナーが溶融状態の場合もあり、トナーの全部若しくは一部が定着ベルト610に転移してしまう(以下、この現象を「ホットオフセット」と称する。)可能性がある。しかし、定着ロール611と加圧ロール62とによるニップ直後の用紙Pの表面温度を下げるための冷却手段90が設けてあり、用紙Pの表面が冷却され用紙P表面のトナーの固化が促進される。このため、ホットオフセットの発生が抑制され、剥離後の画像に画像不良が発生することを抑制可能となる。
より詳細に説明すると、ロールニップ部N1(図3参照)におけるニップ部直後においては、用紙Pの表面温度は高い状態となっているが、剥離パッド64により定着ベルト610と用紙Pとが剥離される前において、この剥離パッド64により定着ベルト610を介して用紙Pは冷却される構成となっている。このため、剥離パッド64により用紙Pが剥離される前において、用紙P上のトナーの固化が促進され剥離パッド64による剥離時において、定着ベルト610にトナーが転移することを抑制することができる。このように剥離パッド64は、上記の通り用紙Pを定着ベルト610から剥離する機能と、用紙Pを冷却する機能を兼ね備えている。
一方、用紙Pが冷却されるのに対し、剥離パッド64は熱を有するようになり、冷却効率が低下してくる。しかし、ヒートパイプとして形成された連結パイプ93が剥離パッド64の熱を被冷却部91まで移送する。そして、この被冷却部91は冷却ファン92により冷却されているため、効果的に放熱が行われる。この結果、剥離パッド64の冷却を効果的にすることができるようになる。このため、用紙P上のトナーの固化が促進され剥離パッド64による剥離時において、定着ベルト610にトナーが転移することを抑制することができる。また、剥離パッド64を直接冷却するのではなく、被冷却部91を冷却することで間接的に冷却する態様であるため、冷却手段90のレイアウト等の設計の自由度を拡げることができる。
さらに、被冷却部91と定着ロール611との間には、隔壁80が設けられ冷却ファン92による冷却媒体の流れが定着ロール611に及ばないように構成されている。詳細に説明すると、定着ロール611と被冷却部91とは離間して配置されている。そして、この離間した定着ロール611と被冷却部91との間に隔壁80が設けられている。冷却ファン92による空気が被冷却部91に当たるようになるが、この空気の流れは隔壁80により妨げられる。このため、空気が定着ロール611と加圧ロール62によるロールニップ部N1(図3参照)に及ぶことが防止される。すなわち、空気による冷却の効果が、ロールニップ部N1に及ぶことが防止される。
ロールニップ部N1(図3参照)の後においては、次に行われる剥離に備えて冷却が必要とされるが、ロールニップ部N1内のおいては、トナーがある程度高温に加熱されることが望ましい。トナーをある程度の温度まで上昇させると、剥離後に用紙Pの表面に形成されたトナー像に光沢などが生じ、画像の品位を向上させることができるからである。従って、ロールニップ部N1の温度低下は画像品位の向上という観点からは好ましくない。本実施形態では、上述のとおり隔壁80により、空気による冷却の効果がロールニップ部N1に及ぶことを防止している。このため、画像品位の低下という問題の発生を抑制することができる。
続いて、定着ベルトモジュール61と加圧ロール62とが圧接されたニップ部Nについて説明する。
図3は、ニップ部Nの近傍領域を表す概略断面図である。同図に示すように、定着ベルトモジュール61(図2参照)と加圧ロール62とが圧接されたニップ部Nが形成されている。このニップ部Nには、定着ベルト610が定着ロール611に巻き付けられた(ラップされた)領域(ラップ領域)内において、加圧ロール62が定着ベルト610の外周面に圧接するように配置されている。この配置により、ロールニップ部(第1ニップ部)N1が形成されている。
ここで、本実施の形態の定着装置60(図2参照)では、上述したように、ロールニップ部N1を形成する一方のロールである定着ロール611は、弾性層が被覆されておらず、アルミニウムの芯金(コアロール)の表面に耐熱性樹脂(フッ素樹脂)を被覆して構成されたハードロールである。また、ロールニップ部N1を形成する他方のロールである加圧ロール62は、弾性層622が被覆されたソフトロールである。
このような定着ロール611と加圧ロール62との構成により、本実施の形態のロールニップ部N1では、加圧ロール62の弾性層622が変形することでロールニップ部N1が形成されている。そして、加圧ロール62側がニップ部を形成するロール(NIP Forming Pressure Roll)として機能している。すなわち、ロールニップ部N1では、定着ロール611には凹みが殆ど生じず、加圧ロール62表面のみが大きく凹んだ状態(加圧ロール62の凹み量>定着ロール611の凹み量)が形成される。このようにして、定着ベルト610の進行方向に所定の幅を持ったニップ領域を作り出している。
このように、本実施の形態の定着装置60では、加圧ロール62のロールニップ部N1における変形量を、定着ロール611のロールニップ部N1における変形量よりも大きくしてある。すなわち、ロールニップ部N1において定着ベルト610がラップされている側の定着ロール611は殆ど変形せず、円筒形状が維持されている。定着ベルト610は定着ロール611表面の円周面に沿って回動し、その回動半径に変動が生じることがない。このため、進行速度を一定に維持しながらロールニップ部N1を通過することができる。これにより、定着ベルト610がロールニップ部N1を通過する際にも、定着ベルト610にはシワや歪みが極めて発生し難い。その結果、定着画像に画像乱れが生じることが抑制され、良質の定着画像を安定的に提供することができる。
さらに、ロールニップ部N1の下流側近傍には剥離パッド64が配設されており、剥離パッド64は定着ベルト610を加圧ロール62表面に押圧している。それにより、ロールニップ部N1の下流側には、ロールニップ部N1に連続して、定着ベルト610が加圧ロール62表面にラップされた剥離パッドニップ部(第2ニップ部)N2が形成されている。
剥離パッドニップ部N2を形成する剥離パッド64は、断面が略円弧形状に形成され、ロールニップ部N1の下流側近傍にて定着ロール611の軸方向に沿って配置されている。そして、剥離パッドニップ部N2を通過した後の定着ベルト610は、剥離パッド64の側面に倣って回動する。それにより、定着ベルト610の進行方向は剥離パッド64によってテンションロール615方向に屈曲するように急激に変化する。
そのため、ロールニップ部N1および剥離パッドニップ部N2を通過した用紙Pは、剥離パッドニップ部N2を出た時点で定着ベルト610の進行方向の変化に追随できなくなる。この結果、用紙Pは自身の所謂「コシ」によって定着ベルト610から剥離される。このようにして、剥離パッドニップ部N2の出口部において、用紙Pに対する曲率分離が安定的に行なわれる。なお、定着ベルト610から分離された用紙Pは、剥離パッドニップ部N2の下流側に配設された剥離案内板83により、その進行方向が導かれる。剥離案内板83により案内された用紙Pは、その後、図示しない排紙ガイドおよび排紙ロールによって機外に排出されて、定着処理が完了する。
図4は、ニップ部N周辺において、用紙P上のトナー温度の分布の概略を示した図である。図中(A)の温度分布は上述の冷却手段90を用いた場合におけるプロセス方向位置におけるトナーの温度を図示しており、図中(B)の温度分布は図中(A)よりも全体的にトナー温度を低下させたものを示している。
(A)の温度分布においては、ロールニップ部N1においてトナー温度をオフセット発生温度に上昇させている。そして、剥離パッド64が配置された領域N2Tにおいて、用紙Pは急速に冷却され定着ベルト610から用紙Pが剥離される時点において、トナー温度はオフセット発生温度よりも低くなっている。
すなわち、ロールニップ部N1におけるトナー像のトナー温度を、定着ベルト610にトナーの転移が発生する境界温度であるホットオフセット発生温度以上に上昇させている。一方、冷却手段90により剥離パッド64が冷却されているために、用紙Pが定着ベルト610から剥離される際のトナー像の温度が、ホットオフセット発生温度以下となっている。
ロールニップ部N1におけるトナー像のトナー温度を、ホットオフセットが発生するほどの高温まで上昇させているため、剥離後に用紙P上に形成されるトナー像の表面に光沢を付与することができる。一方、剥離時にはホットオフセット発生温度以下にトナー像の温度をしているため、ホットオフセットが防止される。従って、トナー像をこのような温度分布とすることで、光沢を有する良好な画像をホットオフセットなしに提供することが可能となる。一方、(B)の温度分布では、剥離時におけるトナー像の温度をホットオフセット発生温度以下にしているため、ホットオフセットは防止可能となる。しかしながら、ロールニップ部N1においてトナー温度をオフセット発生温度を超えるほどの高温にまで上昇されていない。このため、定着が不十分になる可能性がある。また、定着が行われてもトナー像に光沢感を生じさせることが困難となる。
図5は、冷却手段90の変形例の概略構成を示す概略構成図である。本変形例における冷却手段90の連結パイプ93は、ヒートパイプではなく中空のパイプを用いている。そして、この連結パイプ93で剥離パッド64と被冷却部91とを連結している。また、剥離パッド64と被冷却部91の内部には空気や水などの流動体が流通し得るように、流路が形成されている。また、連結パイプ93上には連結パイプ93などの内部に位置する流動体を流動させるための駆動部95が設けられている。この駆動部95により流動体が流動され、連結パイプ93、剥離パッド64、および、被冷却部91内を流動体が流動するように構成されている。剥離パッド64において加温された流動体は、被冷却部91において流動ファン92により冷却される。そしてこの冷却された流動体は、再度剥離パッド64の冷却に用いられる。このような態様によっても、剥離パッド64による用紙Pの剥離時において、定着ベルト610にトナーが転移することを抑制することができる。
本実施の形態が適用される画像形成装置を示した概略構成図である。 本実施の形態が適用される定着装置の概略構成を示す側断面図である。 ニップ部の近傍領域を表す概略断面図である。 ニップ部N周辺において、用紙上のトナー温度の分布の概略を示した図である。 冷却手段の変形例の概略構成を示す概略構成図である。
符号の説明
60…定着装置、62…加圧ロール、64…剥離パッド、90…冷却手段、91…被冷却部、92…冷却ファン(流動手段の一例)、610…定着ベルト、611…定着ロール、616a〜616c…ヒーター、P…用紙

Claims (7)

  1. 記録材上に転写されたトナー像を記録材に定着する定着装置であって、
    回動可能に設けられたベルト部材と、
    前記ベルト部材を加熱するヒーターと、
    前記ベルト部材に圧接するように配置され、当該ベルト部材との間で記録材が通過するニップ部を形成する加圧部材と、
    前記ベルト部材に圧接するように配置されるとともに、当該ベルト部材を屈曲させ当該ベルト部材から記録材を剥離するための剥離部材と、
    前記ベルト部材と前記加圧部材による前記ニップ部直後の記録材表面温度を下げるための冷却手段と、
    を含む定着装置。
  2. 前記ベルト部材を張架する定着ロールを更に含み、
    前記ニップ部は、前記定着ロールと前記加圧部材との間で形成され、
    前記加圧部材の前記ニップ部における変形量は、前記定着ロールの前記ニップ部における変形量よりも大きいことを特徴とする請求項1記載の定着装置。
  3. 前記冷却手段は、前記剥離部材を冷却するとともに、当該剥離部材により記録材の表面温度を下げることを特徴とする請求項1記載の定着装置。
  4. 前記冷却手段は、前記剥離部材と連結した被冷却部と、当該被冷却部を冷却するための冷却媒体を流動させる流動手段と、から構成されたことを特徴とする請求項1記載の定着装置。
  5. 前記被冷却部は、前記ニップ部と離間して配置され、冷却媒体による冷却の効果が前記ニップ部には及ばないことを特徴とする請求項4記載の定着装置。
  6. 前記ヒーターは、前記ニップ部におけるトナー像の温度を、前記ベルト部材にトナーの転移が発生する境界温度であるホットオフセット発生温度以上に上昇させるとともに、
    前記冷却手段は、記録材が前記ベルト部材から剥離される際のトナー像の温度を、前記ホットオフセット発生温度より低くすることを特徴とする請求項1記載の定着装置。
  7. トナー像を形成するトナー像形成手段と、
    前記トナー像形成手段によって形成されたトナー像を記録材上に転写する転写手段と、
    前記記録材上に転写されたトナー像を当該記録材に定着する定着手段と、を含み、
    前記定着手段は、
    回動可能に設けられたベルト部材と、
    前記ベルト部材を加熱するヒーターと、
    前記ベルト部材に圧接するように配置され、当該ベルト部材との間で記録材が通過するニップ部を形成する加圧部材と、
    前記ベルト部材に圧接するように配置されるとともに、当該ベルト部材を屈曲させ当該ベルト部材から記録材を剥離するための剥離部材と、
    前記ベルト部材と前記加圧部材による前記ニップ部直後の記録材表面温度を下げるための冷却手段と、
    を含む画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010009041A (ja) * 2008-06-27 2010-01-14 Xerox Corp 定着器アセンブリ、ゼログラフ装置、及び媒体上にトナーを定着させる方法
JP2010191380A (ja) * 2009-02-20 2010-09-02 Ricoh Co Ltd 定着装置及びこれを搭載する画像形成装置

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