JP2007113720A - 遊星歯車付針状ころ軸受および遊星歯車機構 - Google Patents
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Abstract
【課題】軸方向への移動を規制し、かつ、針状ころの円滑な回転を維持可能な遊星歯車支持用の針状ころ軸受を提供する。
【解決手段】針状ころ軸受41は、針状ころ44と、外径面に針状ころ44が転動する軌道面を有する内輪42と、針状ころ44の間隔を保持する保持器45とを備える。そして、内輪42は、針状ころ44の軸方向への移動を規制するために、軸方向の一方側端部に顎部42aを有し、他方側端部には位置決め部材46を配置する。
【選択図】図1
【解決手段】針状ころ軸受41は、針状ころ44と、外径面に針状ころ44が転動する軌道面を有する内輪42と、針状ころ44の間隔を保持する保持器45とを備える。そして、内輪42は、針状ころ44の軸方向への移動を規制するために、軸方向の一方側端部に顎部42aを有し、他方側端部には位置決め部材46を配置する。
【選択図】図1
Description
この発明は、遊星歯車を支持する針状ころ軸受および遊星歯車機構に関するものである。
従来の遊星歯車機構1は、例えば図3に示すように、遊星キャリア軸2aを有する第1回転軸2と、第2回転軸3と、遊星キャリア軸2aに針状ころ軸受11を介して嵌合する遊星歯車4と、第2回転軸3に嵌合する太陽歯車5と、太陽歯車5と同軸上に配置される内歯車6とを備え、太陽歯車5および内歯車6の間に複数の遊星歯車4が配置されている。
上記構成の遊星歯車機構1は、入力部と出力部と固定部とを選択することにより、増速機、減速機、後退装置として機能する。
例えば、増速機として使用する場合には、内歯車6を固定して、第1回転軸2を入力軸、第2回転軸3を出力軸とする。減速機として使用する場合には、内歯車6を固定して、第2回転軸3を入力軸、第1回転軸2を出力軸とする。この場合、太陽歯車5と内歯車6との歯数の差が大きいほど、増速率および減速率が高い。
一方、遊星キャリア軸2aを固定することにより、太陽歯車5と内歯車6とが逆回転するので、第2回転軸3または内歯車6のいずれか一方を入力軸、他方を出力軸とすることにより、後退装置として機能する。
上記構成のような遊星歯車機構1の遊星歯車4を支持する針状ころ軸受11が、例えば特開平6−17832号公報(特許文献1)に記載されている。同公報に記載されている針状ころ軸受11は、図4に示すように、針状ころ13と、針状ころ13の間隔を保持する保持器14とを備えるケージ&ローラタイプの軸受である。また、針状ころ軸受11と遊星歯車4との間には、内径面に針状ころ13が転動する軌道面を有するリング12が配置される。
この針状ころ軸受11は、変荷重の影響によりスラスト荷重を受けるので、軸方向への移動を規制するために、リング12の両端面と位置決め部材15との間にスラストワッシャ16を設ける。また、針状ころ13は、リング12の内径面と遊星キャリア軸2aの表面とを軌道面として転動する。
また、遊星歯車4を支持する他の例として、図5に示すような針状ころ軸受21が使用されることもある。針状ころ軸受21は、複列に配置される針状ころ23と、軸方向に隣接する針状ころ軸受23の間に配置されるスペーサ24とを備えるケージ&ローラタイプの軸受であって、針状ころ軸受21と遊星歯車4との間にリング22と、針状ころ軸受21と位置決め部材25との間にスラストワッシャ26が配置されている。また、この針状ころ軸受21は、保持器を有さず、円周方向に隣接する針状ころ23が互いに接触する総ころ形式の軸受であるので負荷容量が高く、高負荷環境下で使用するのに適している。
特開平6−17832号公報
上記構成の遊星歯車機構1において、通常、スラストワッシャ16,26の材質は銅合金であり熱処理が施されていないので、軸受鋼と比較すると強度が低い。このため、針状ころ軸受11,21の軸方向への移動を完全に規制することができない恐れがある。
また、保持器14や針状ころ23の端面が粗面である場合には、摺動部分での摩耗が大きくなり、針状ころ軸受11,21の軸方向への移動量が大きくなったり、摩耗粉の混入による潤滑剤の劣化等が問題となる。
さらに、針状ころ13,23は、遊星キャリア軸2aの表面を軌道面として転動するので、針状ころ13,23の円滑な回転を維持するためには、遊星キャリア軸2aに熱処理や研削加工等を施す必要が生じる。これにより、製造工数や製造コストが増大し、結果として製品コストの上昇を招く。
そこで、この発明の目的は、より低コストで、軸方向への移動を規制し、かつ、針状ころの円滑な回転を維持可能な遊星歯車支持用の針状ころ軸受を提供することである。また、このような針状ころ軸受を使用した低コストで信頼性の高い遊星歯車機構を提供することを目的とする。
この発明に係る針状ころ軸受は、複数の針状ころと、外径面に複数の針状ころが転動する軌道面、および一方側端部に径方向外側に延びる顎部を有する内輪と、内輪の他方側端部に当接し、針状ころの軸方向への移動を規制する位置決め部材とを備える。また、この針状ころ軸受は、隣接する針状ころが接触する総ころ形式であってもよいし、隣接する針状ころの間隔を保持する保持器をさらに備えるものであってもよい。
上記構成の針状ころ軸受において、内輪の顎部と位置決め部材とが針状ころの軸方向への移動を規制するので、スラストワッシャを設けなくとも軸受を正確に位置決めすることができる。また、針状ころは内輪の外径面として転動することになるので、遊星キャリア軸の表面に熱処理や研削加工を施す必要がなくなる。これにより、製造工数および製造コストを低減することができる。
この発明に係る遊星歯車は、上記構成の針状ころ軸受と、内径面に複数の針状ころが転動する軌道面、および外径面に遊星歯車を構成する複数の歯を有する外輪と、内輪および位置決め部材が嵌合する遊星キャリア軸とを備える。
上記構成の遊星歯車は、内輪の顎部と位置決め部材とにより軸方向の移動を規制できると共に、外輪と歯車を一体として構成することにより、部品点数を削減することが可能となる。
この発明に係る遊星歯車機構は、太陽歯車と、太陽歯車と同軸上に配置される内歯車と、太陽歯車および内歯車と噛み合う上記構成の遊星歯車と、太陽歯車と同軸上に配置され、遊星キャリア軸と連結する遊星キャリアとを備える。
上記構成のような、低コストで、軸方向への移動を防止でき、かつ、針状ころの円滑な回転を維持可能な針状ころ軸受を使用することにより、低コストで信頼性の高い遊星歯車機構を得ることができる。
遊星キャリア軸上に一方側端部に顎部を有する内輪と、内輪の他方側端部に位置決め部材とを設けることにより、針状ころ軸受の軸方向への移動を確実に規制することができる。
また、遊星キャリア軸上に嵌められる内輪の外径面を軌道面とすることにより、製造工数および製造コストを低減した遊星歯車付針状ころ軸受を得ることができる。さらに、このような針状ころ軸受を使用することにより、低コストで信頼性の高い遊星歯車機構を得ることができる。
図1および図2を参照して、この発明の一実施形態に係る遊星歯車機構31および遊星歯車付針状ころ軸受41を説明する。
遊星歯車機構31は、図2に示すように、遊星キャリア軸32aを有し、遊星キャリアとして機能する第1回転軸32と、第2回転軸33と、第2回転軸33に嵌合する太陽歯車34と、太陽歯車34と同軸上に配置される内歯車35と、太陽歯車34および内歯車35と噛み合う複数の遊星歯車43aとを備える。
そして、遊星歯車43aを支持する針状ころ軸受41は、図1に示すように、針状ころ44と、外径面に針状ころ44が転動する軌道面を有する内輪42と、針状ころ44の間隔を保持する保持器45とを備える。また、外径面に遊星歯車43aを構成する複数の歯と、内径面に針状ころ44が転動する軌道面と、軸方向の両端部に顎部43bとを有し、針状ころ軸受41の外輪として機能するリング43をさらに備える。
内輪42は、針状ころ44の軸方向への移動を規制するために、軸方向の一方側端部に径方向外側に延びる顎部42aを有し、他方側端部には位置決め部材46を配置する。製造方法としては、金属材料を所定の形状にプレス加工した後、熱処理を施して完成となる。
また、内輪42および位置決め部材46は、遊星キャリア軸32aの軸方向から圧入して組み込まれ、嵌め合いによって固定される。一方、針状ころ44は、内輪42の外径面およびリング43の内径面を軌道面として、歯車の噛み合いによって自転運動および公転運動を行う。
上記構成の針状ころ軸受41は、また、顎部42a,43bおよび位置決め部材46を設けることによって、軸方向への移動が規制される。その結果、軸受両端部にスラストワッシャを設ける必要が無くなるので、製品コストの低減が可能となる。
このとき、針状ころ44の端面と摺動する顎部42a,43bや位置決め部材46を高硬度にすれば、摺動部分の摩耗量を比較的少なくすることができる。その結果、針状ころ44の軸方向への移動を確実に規制できると共に、摩耗粉の混入による潤滑剤の劣化を抑制することができる。
また、針状ころ44は、内輪42の外径面を軌道面として転動するので、遊星キャリア軸32aの表面には熱処理や研削加工を施す必要がない。その結果、製造工数や製造コストを低減することが可能となるので、低コストで信頼性の高い遊星歯車機構31を得ることができる。
さらに、針状ころ軸受41の外輪として機能するリング43と遊星歯車43aとを一体化することによって、部品点数の削減を図ることができるので、製造コストの低減効果が期待できる。
なお、上記の実施形態においては、単列の針状ころ軸受41の例を示したが、これに限ることなく、軸方向に複数の針状ころを配置した複列の針状ころ軸受であってもよい。また、高負荷環境下で使用する場合には、保持器を用いず、円周方向に隣接する針状ころが接触する総ころ形式の針状ころ軸受としてもよい。
以上、図面を参照してこの発明の実施形態を説明したが、この発明は、図示した実施形態のものに限定されない。図示した実施形態に対して、この発明と同一の範囲内において、あるいは均等の範囲内において、種々の修正や変形を加えることが可能である。
この発明は、遊星歯車を支持する針状ころ軸受に有利に利用される。
1,31 遊星歯車機構、2,32 第1回転軸、2a,32a 遊星キャリア軸、3,33 第2回転軸、4,43a 遊星歯車、5,34 太陽歯車、6,35 内歯車、11,21,41 針状ころ軸受、42 内輪、42a,43b 顎部、12,22,43 リング、13,23,44 針状ころ、14,45 保持器、24 セパレータ、15,25,46 位置決め部材、16,26 スラストワッシャ。
Claims (4)
- 複数の針状ころと、
外径面に前記複数の針状ころが転動する軌道面、および一方側端部に径方向外側に延びる顎部を有する内輪と、
前記内輪の他方側端部に当接し、前記針状ころの軸方向への移動を規制する位置決め部材とを備える、針状ころ軸受。 - 前記針状ころ軸受は、隣接する前記針状ころの間隔を保持する保持器をさらに備える、請求項1に記載の針状ころ軸受。
- 請求項1または2に記載の前記針状ころ軸受と、
内径面に前記複数の針状ころが転動する軌道面、および外径面に遊星歯車を構成する複数の歯を有する外輪と、
前記内輪および前記位置決め部材が嵌合する遊星キャリア軸とを備える、遊星歯車。 - 太陽歯車と、
前記太陽歯車と同軸上に配置される内歯車と、
前記太陽歯車および前記内歯車と噛み合う請求項3に記載の遊星歯車と、
前記太陽歯車と同軸上に配置され、前記遊星キャリア軸と連結する遊星キャリアとを備える遊星歯車機構。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005306891A JP2007113720A (ja) | 2005-10-21 | 2005-10-21 | 遊星歯車付針状ころ軸受および遊星歯車機構 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2005306891A JP2007113720A (ja) | 2005-10-21 | 2005-10-21 | 遊星歯車付針状ころ軸受および遊星歯車機構 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2007113720A true JP2007113720A (ja) | 2007-05-10 |
Family
ID=38096092
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2005306891A Withdrawn JP2007113720A (ja) | 2005-10-21 | 2005-10-21 | 遊星歯車付針状ころ軸受および遊星歯車機構 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2007113720A (ja) |
-
2005
- 2005-10-21 JP JP2005306891A patent/JP2007113720A/ja not_active Withdrawn
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