JP2007112913A - リサイクルプラスチック及びリサイクルプラスチック厚板材 - Google Patents
リサイクルプラスチック及びリサイクルプラスチック厚板材 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2007112913A JP2007112913A JP2005306485A JP2005306485A JP2007112913A JP 2007112913 A JP2007112913 A JP 2007112913A JP 2005306485 A JP2005306485 A JP 2005306485A JP 2005306485 A JP2005306485 A JP 2005306485A JP 2007112913 A JP2007112913 A JP 2007112913A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- recycled plastic
- plastic
- nailing
- waste
- weight
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02W—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
- Y02W30/00—Technologies for solid waste management
- Y02W30/50—Reuse, recycling or recovery technologies
- Y02W30/62—Plastics recycling; Rubber recycling
Landscapes
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Processing And Handling Of Plastics And Other Materials For Molding In General (AREA)
- Separation, Recovery Or Treatment Of Waste Materials Containing Plastics (AREA)
Abstract
【課題】容器リサイクル法による一般廃棄物中のその他のプラスチックに該当する廃棄物を原料として、曲げ剛性と耐釘打ち性能に優れたリサイクルプラスチックを開発し、その他のプラスチックのリサイクルを促進する。
【解決手段】 比重1.0以下で、ポリオレフィンを70重量%以上含む廃プラスチックに対し、4重量%〜49重量%の無機フィラーと、必要に応じて2〜10重量%の熱可塑性エラストマーを混合したものを溶融、成形する。優れた曲げ剛性と耐釘打ち性能を有するので、木材の代用品としての用途をはじめとして種々の用途に用いることができる。
【選択図】 図1
【解決手段】 比重1.0以下で、ポリオレフィンを70重量%以上含む廃プラスチックに対し、4重量%〜49重量%の無機フィラーと、必要に応じて2〜10重量%の熱可塑性エラストマーを混合したものを溶融、成形する。優れた曲げ剛性と耐釘打ち性能を有するので、木材の代用品としての用途をはじめとして種々の用途に用いることができる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、容器リサイクル法の主に家庭から廃棄される一般廃棄物中のその他のプラスチックに該当する廃棄物から容易に製造でき、木材の代用として使用可能な書物性、特に曲げ剛性、耐釘打ち性能を有するリサイクルプラスチック、及びこのリサイクルプラスチックを板状に成形したもので、土木・建築材料、家具材料、梱包材料など木材の代用材として使用可能なリサイクルプラスチック厚板材に関する。
プラスチック廃棄の総排出量は年間1千万トンと言われ巨大な排出量は資源、環境問題を起こしているため、容器リサイクル法によってポリエチレンテレフタレート(PET)は回収およびマテリアルリサイクルが行われてきているが、もっとも多く家庭ごみとして廃棄される一般廃棄物の中のその他のプラスチックはポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニール、ポリ塩化ビニリデン、ナイロン、ポリカーボネートなどの熱可塑性プラスチックや熱硬化性樹脂など種々のプラスチックから構成され、加えて食品による汚れや、ラベルなどの紙、土、砂や金属などの異物の混入などがあり、マテリアルリサイクルの材料の用途として、高い物性を要求するような用途には適用できなかった。
しかし、多量に回収される一般廃棄物プラスチックのリサイクル用途開発技術が待ち望まれる中で水の比重選別で水より比重の小さいポリエチレンとポリプロピレンを主体とする廃プラスチック材料が選別、水洗浄、乾燥、ペレット化して得られるようになった。
一方、厚物板状木材は建築、土木、家具や輸送梱包などその需要は益々大きなものになっているが、その資源の枯渇や海外への依存度が大きくなっていて供給は不安定になってきている。そこで、上記のポリエチレンとポリプロピレンを主体とする廃プラスチック材を原料として成形したリサイクルプラスチック厚板材を厚物板状木材の代用材料として使用できれば、一石二鳥の用途開発であるといえる。
しかし、この水より比重の小さい選別された廃プラスチックは、プラスチックの中で最も多量に生産され消費されているポリエチレンおよびポリプロピレンが主成分の混合物となっているものの、廃棄物であるために製造法やメーカーが異なる上に、元来ポリエチレンとポリプロピレンは分子構造や結晶構造も異なっていて両者は非相溶であり、混合物の機械的な物性はそれぞれ単独のものより大きく低下してしまう。さらに、木材の代用品として使用するためには、相応の剛性及び耐釘打ち性能を必要とするので、上記の廃プラスチックからこのような用途に使用できるリサイクルプラスチックを得ることは困難であると考えられていた。
下記特許文献1には、廃プラスチックからコンクリート型枠として使用可能な板材を製造する方法が記載されている。しかしこの方法は、熱硬化性廃プラスチックと廃ポリスチレンを原材料とするものであるから、廃棄物から熱硬化性プラスチックとポリスチレンを選別しなければならず、この選別に多大の労力を必要とするものである。
また、下記特許文献2には、使用済みプラスチックから分離した比重1.0以下のプラスチック混合物を原料としたコンクリート型枠用のプラスチック複合パネルが開示されているが、これは、中心層とその両側の外層とからなり、中心層が発泡プラスチックであるため、木材の代用として一般的に用いるには剛性不足とならざるを得ないものである。
特開平7−124947号公報
特開2002−322809号公報
本発明は、容器リサイクル法による一般廃棄物中のその他のプラスチックに該当する廃棄物を、最も容易な分別法である、水による比重分離で分別した比重1.0以下の廃プラスチックを原料として、木材の代用となりうる剛性と耐釘打ち性能を有するリサイクルプラスチックを得ることを課題とするものである。
〔請求項1〕
本発明は、比重1.0以下で、ポリオレフィンを70重量%以上含む廃プラスチックに対し、4重量%〜49重量%(限界値を含む)の無機フィラーを混合したものを溶融、成形したことを特徴とするリサイクルプラスチックである。
本発明は、比重1.0以下で、ポリオレフィンを70重量%以上含む廃プラスチックに対し、4重量%〜49重量%(限界値を含む)の無機フィラーを混合したものを溶融、成形したことを特徴とするリサイクルプラスチックである。
〔請求項2〕
また本発明は、前記請求項1のリサイクルプラスチックにおいて、前記無機フィラーを、無機フィラーを含有しているポリオレフィン複合材を添加することにより混合したことを特徴とするリサイクルプラスチックである。
また本発明は、前記請求項1のリサイクルプラスチックにおいて、前記無機フィラーを、無機フィラーを含有しているポリオレフィン複合材を添加することにより混合したことを特徴とするリサイクルプラスチックである。
〔請求項3〕
また本発明は、比重1.0以下で、ポリオレフィンを70重量%以上含む廃プラスチックに対し、4重量%〜49重量%(限界値を含む)の無機フィラーと、2〜10重量%(限界値を含む)の熱可塑性エラストマーを混合したものを溶融、成形したことを特徴とするリサイクルプラスチックである。
また本発明は、比重1.0以下で、ポリオレフィンを70重量%以上含む廃プラスチックに対し、4重量%〜49重量%(限界値を含む)の無機フィラーと、2〜10重量%(限界値を含む)の熱可塑性エラストマーを混合したものを溶融、成形したことを特徴とするリサイクルプラスチックである。
〔請求項4〕
また本発明は、前記請求項3のリサイクルプラスチックにおいて、前記無機フィラーを、無機フィラーを含有しているポリオレフィン複合材を添加することにより混合したことを特徴とするリサイクルプラスチックである。
また本発明は、前記請求項3のリサイクルプラスチックにおいて、前記無機フィラーを、無機フィラーを含有しているポリオレフィン複合材を添加することにより混合したことを特徴とするリサイクルプラスチックである。
〔請求項5〕
また本発明は、前記請求項1〜4のいずれかのリサイクルプラスチックであって、厚さ10〜50mm(限界値を含む)の厚板状に成形したことを特徴とするリサイクルプラスチック厚板材である。
また本発明は、前記請求項1〜4のいずれかのリサイクルプラスチックであって、厚さ10〜50mm(限界値を含む)の厚板状に成形したことを特徴とするリサイクルプラスチック厚板材である。
新規なポリエチレンとポリプロピレンは、非相溶であるためにブレンドされることはほとんど無いが、ポリエチレンとポリプロピレン両方の構造要素をもつエチレンプロピレンゴムおよびエチレンプロピレンターポリマーなどの相溶化剤を添加すると強度や破壊時の伸びや衝撃強度といった物性が改良できることは知られている。しかし、相溶化剤を添加すると厚物板成形体に最も要求される剛性率が著しく低下してしまうので、木材の代用品としての使用には耐えられない。
また新規なポリエチレンとポリプロピレンを主成分とするブレンド物は剛性率をあげるためには無機フィラーを充填することが可能であるが、強度や衝撃強度の低下を招いてしまい、目的の高剛性で尚且つ衝撃強度が大きく尚且つ木材の組み立てに要求される釘打ちに対して耐えられる耐釘打ち性能をもった厚物板成形体を得ることはできなかった。
ところが容器リサイクル法による一般廃棄物中のその他のプラスチックに該当する廃棄物の水による比重分離により選別された比重1.0以下の廃プラスチック材料(ポリオレフィンを70重量%以上含む)にタルク、炭カル等の無機フィラーを添加した混合物を適当な手段で成形したリサイクルプラスチックは、意外にも新規ポリオレフィンのブレンド物と同様に剛性が高くなると同時に衝撃強度の低下は殆ど見られず釘打ちによる衝撃強度は改善することが分かり、無機フィラーの添加がリサイクル材の物性改良に著しく効果があることが判明した。
無機フィラーはすでにポリエチレンやポリプロピレンに添加されて複合材として市場で多く使われていて、充填量も20〜60重量%と多く、多量に廃棄されているが、このような複合材は、水による分離では水より比重が大きいため別に分離されていて、リサイクル用途を探しているのが現状であるが、これを無機フィラー充填の目的で上記の廃プラスチックに充填したところ、剛性率が高くなると同時に無機フィラーを直接添加した場合より耐釘打ち性能が改善され、複合材のリサイクルに寄与するとともに、非相溶であるための低い物性が一挙に改良できることが判明した。
加えて、これらの混合物にスチレンーブタジエン−スチレンブロック共重合体エラストマー(SBSエラストマー)やその水素添加物(SBESエラストマー)のような熱可塑性エラストマーを添加して適当な手段で成形したリサイクルプラスチックは剛性率が保持された上に、耐釘打ち性能が著しく改善された。
本発明の原料である比重1.0以下で、ポリオレフィンを70重量%以上含む廃プラスチックは、例えば、容器リサイクル法による一般廃棄物中の「その他のプラスチック」に該当する廃棄物や、その他のプラスチック廃棄物を、水による比重分離することで、又は遠心分離法で軽量物として分離することで容易に得ることができる。容器リサイクル法による一般廃棄物系の使用済みプラスチックは、大量に製造消費されている安価なポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニール、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニリデンが主成分であり、その他の熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂に加えて紙や繊維、木材、砂、金属類なども混入している。これらの廃棄物を分別する方法としては、風選、磁選、比重分離、ろ過分離などが行われているが、本発明においては、水による比重分離を行うことで、比重が1.0を越えるPET、熱硬化性樹脂、塩化ビニル、金属などが取り除かれ、ポリエチレンとポリプロピレンを主体とするポリオレフィンを70重量%以上含む廃プラスチックが得られる。この廃プラスチックを必要に応じて水洗浄・乾燥したもの、またはこの廃プラスチックを溶融混練押出機によりペレット化したもの、さらに加工性を改良するための樹脂ブレンドしたものも原料として用いることができる。
本発明で使用される無機フィラーの代表例としては酸化物としてシリカ、酸化チタン、アルミナ、酸化マグネシウム、酸化アンチモン、軽石など、水酸化物として水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、塩基性炭酸カルシウムなど、炭酸塩として炭酸カルシウム、ドロマイトなど、硫酸塩として硫酸カルシウム、硫酸バリウムなど、けい酸塩としてタルク、クレー、マイカ、ガラス、けい酸カルシウム、モンモリロナイトなど、炭素としてカーボンブラック、グラファイト、カーボンナノチューブなど、金属粉として鉄粉、ステンレス粉など、その他としてゼオライト、ホウ酸塩などの平均粒径が100μm以下の粉体で、形状は多くは球状であるが、板状、円柱状、繊維状などのものも用いることができ、物性向上の観点からは板状や繊維フィラーが望ましい。
本発明で使用される繊維状フィラーとしてはガラス繊維、炭素繊維、芳香族アラミド繊維、チタン酸カリウムウィスカー、炭化珪素繊維、アルミナ繊維、セラミック繊維、アスベスト繊維がある。
また、本発明で使用される無機フィラーの添加方法は無機フィラーを添加するまえに、プラスチック中での分散をよくするため、チタネート系カップリング剤およびシラン系またはアミノ系カップリング剤などでフィラーの表面処理をしたものでもよく、ステアリン酸カルシウムやマグネシウムなどの分散剤を添加したものでもよく、また添加方法も廃プラスチックをペレット化する時に添加してペレット化してもよく、廃プラスチックを溶融混練機に投入するときに同時に投入するなどしてもよい。
また、本発明で使用されるこれらの無機フィラーの多くがすでにポリエチレン、ポリプロピレンに添加されていろいろの用途に使用されているが、そのようなプラスチックと無機フィラーの複合材を廃棄物から分離して、廃プラスチックに添加したところ、剛性率及び耐釘打ち性能が無機フィラーを単に添加する以上に改善されることが判明した。
これはフィラーがすでにポリオレフィンに分散していてポリオレフィンとなじんでいるためにフィラーの充填効果と相溶効果が十分に発揮されたものと考えられ、第一にポリオレフィン複合材のリサイクルに寄与できること、第二に背反する物性改良が出来ることから一石二鳥の効果が得られたことになる。
無機フィラーに加えエラストマーを添加することは耐釘打ち性能の向上に特に効果があったので、そのエラストマーについて述べると、エラストマーとしては天然ゴムに代表されるポリイソプレン、スチレンーブタヂエンゴムなどのゴム物質も有効であるが、本発明としては熱可塑性エラストマーが望ましい。
本発明で使用される熱可塑性エラストマーとしてはスチレン系、オレフィン系、塩ビ系、ウレタン系、エステル系、アミド系、イソプレン系、フッ素系などがあるが、スチレン系、オレフィン系、イソプレン系が望ましく、特にスチレン系熱可塑性エラストマーが望ましい。
本発明のリサイクルプラスチックにおいて、加工形状はどのようなものでもよく、例えばペレットに加工したものも含む。本発明のリサイクルプラスチック厚板材の成形加工は、例えば図1の厚板材製造装置により行うことができる。図1において符号1は溶融混練機(単軸押出機、2軸押出機、ニーダー混練機等)、2はリザーバー、3はプレス成形装置、4は冷却装置、5、6は弁であり、これらの各装置は図示しない制御装置によって作動する。
溶融混練機1は、供給された廃プラスチック、無機フィラー等の原料を溶融すると共に混練し、スクリューによってリザーバー2に送る。このとき、弁5は開、弁6は閉となっており、リザーバーは内部のピストンロッド2aが後退してシリンダ内に溶融混練された予定量の原材料をリザーブする。廃プラスチックは、ポリエチレン、ポリプロピレン、その他のプラスチックなどが混在しているが、リザーバーで一旦リザーブすることで、これらが均等に混練され、成形品が均質で物性に優れたものとなる。リザーブ完了後、弁5を閉、弁6を開に切り替え、ピストンロッド2aが前進し、溶融混練した原料をプレス成形装置3の金型内に射出する。プレス成形装置3でプレス成形された厚板材は冷却装置4に送られる。冷却装置4は内部に通水された2枚の冷却板を備え、成形直後の厚板材の両面を2枚の冷却板で挟んで押圧しながら厚板材を徐々に冷却する。これにより、成形後の厚板材は平滑に保持されたまま徐冷されて内部歪みが取り除かれ、反りのない平滑な厚板材となる。
本発明のリサイクルプラスチックは、容器リサイクル法の主に家庭から廃棄される一般廃棄物中のその他のプラスチックに該当する廃プラスチックを原料とするにもかかわらず、優れた曲げ剛性を有し、また無発泡でありながら優れた耐釘打ち性能を有するので、木材の代用品などとして種々の用途に用いることができ、従来リサイクル需要がほとんど無かった、一般廃棄物中のその他のプラスチックのリサイクル促進に貢献するものである。
本発明のリサイクルプラスチック厚板材は、木製板の代用品として好適であるので、土木・建築材料、家具材料、梱包材料、荷役パレットの材料などとして広い用途があり、一般廃棄物中のその他のプラスチックのリサイクル促進に貢献するものである。
上記の厚板材製造装置により、平面形状600mm×2400mmの長方形、厚さ15mmの実施例1〜6及び比較例の厚板材を製造した。これらについて、JIS K 7171に準拠して曲げ試験を行い曲げ強度および曲げ弾性率を求めた。釘打ち試験は厚板材を98mm×300mmに切断したものを気温20℃の室内に放置した後、気温20℃の室内でロール釘打ち機を使い、釘は21−38のサイズのスクリュー型および丸型を使い、その板の破壊状況を目視観察し、サンプル数に対して破壊数(破壊数/試験数)を釘打破損率として求めた。
〔比較例〕
容器リサイクル法による一般廃棄物中のその他のプラスチックに該当する廃棄物を、水による比重分離で分別し、比重1.0以下で、ポリオレフィンを70重量%以上含む廃プラスチック(以下単に「廃プラスチック」という。)を得た。この廃プラスチックのみを原料として比較例の厚板材を製造した。比較例の曲げ剛性は0.82GPa、釘打破損率はスクリュータイプ釘打ちでは15/30、丸釘打ちでは19/30であった。
容器リサイクル法による一般廃棄物中のその他のプラスチックに該当する廃棄物を、水による比重分離で分別し、比重1.0以下で、ポリオレフィンを70重量%以上含む廃プラスチック(以下単に「廃プラスチック」という。)を得た。この廃プラスチックのみを原料として比較例の厚板材を製造した。比較例の曲げ剛性は0.82GPa、釘打破損率はスクリュータイプ釘打ちでは15/30、丸釘打ちでは19/30であった。
〔実施例1〕
比較例に使用した同じ廃プラスチックに、タルクを40重量%含有するポリプロピレン複合材を10重量%加えたものを原料とし、実施例1の厚板材を製造した。実施例1の曲げ剛性は1GPa、釘打破損率はスクリュータイプ釘打ちが10/30、丸釘打ちが15/30であり、比較例よりも曲げ剛性及び耐釘打ち性能が改善された。
比較例に使用した同じ廃プラスチックに、タルクを40重量%含有するポリプロピレン複合材を10重量%加えたものを原料とし、実施例1の厚板材を製造した。実施例1の曲げ剛性は1GPa、釘打破損率はスクリュータイプ釘打ちが10/30、丸釘打ちが15/30であり、比較例よりも曲げ剛性及び耐釘打ち性能が改善された。
〔実施例2〕
比較例に使用した同じ廃プラスチックに、タルクを40重量%含有するポリプロピレン複合材を20重量%加えたものを原料とし、実施例2の厚板材を製造した。実施例2の曲げ剛性は1GPa、釘打破損率はスクリュータイプ釘打ちが10/30、丸釘打ちが12/30であり、比較例よりも曲げ剛性及び耐釘打ち性能が改善された。
比較例に使用した同じ廃プラスチックに、タルクを40重量%含有するポリプロピレン複合材を20重量%加えたものを原料とし、実施例2の厚板材を製造した。実施例2の曲げ剛性は1GPa、釘打破損率はスクリュータイプ釘打ちが10/30、丸釘打ちが12/30であり、比較例よりも曲げ剛性及び耐釘打ち性能が改善された。
〔実施例3〕
比較例に使用した同じ廃プラスチックに、タルクを40重量%含有するポリプロピレン複合材を30重量%加えたものを原料とし、実施例3の厚板材を製造した。実施例3の曲げ剛性は1GPa、釘打破損率はスクリュータイプ釘打ちが9/30、丸釘打ちが9/30であり、比較例よりも曲げ剛性及び耐釘打ち性能が改善された。
比較例に使用した同じ廃プラスチックに、タルクを40重量%含有するポリプロピレン複合材を30重量%加えたものを原料とし、実施例3の厚板材を製造した。実施例3の曲げ剛性は1GPa、釘打破損率はスクリュータイプ釘打ちが9/30、丸釘打ちが9/30であり、比較例よりも曲げ剛性及び耐釘打ち性能が改善された。
〔実施例4〕
比較例に使用した同じ廃プラスチックに、タルク粉10重量%を加えたものを原材料とし、実施例4の厚板材を製造した。実施例4の曲げ剛性は1GPa、釘打破損率はスクリュータイプ釘打ちが10/30、丸釘打ちが19/30であり、比較例よりも曲げ剛性及び耐釘打ち性能が改善された。
比較例に使用した同じ廃プラスチックに、タルク粉10重量%を加えたものを原材料とし、実施例4の厚板材を製造した。実施例4の曲げ剛性は1GPa、釘打破損率はスクリュータイプ釘打ちが10/30、丸釘打ちが19/30であり、比較例よりも曲げ剛性及び耐釘打ち性能が改善された。
〔実施例5〕
比較例に使用した同じ廃プラスチックに、タルクを40重量%含有するポリプロピレン複合材を30重量%、及びスチレンーブタヂエン−スチレン熱可塑性エラストマー2重量%を加えたものを原材料とし、実施例5の厚板材を製造した。実施例5の曲げ剛性は1GPa、釘打破損率はスクリュータイプ釘打ちが5/30、丸釘打ちが4/30であり、比較例よりも曲げ剛性が改善され、耐釘打ち性能は著しく改善された。
比較例に使用した同じ廃プラスチックに、タルクを40重量%含有するポリプロピレン複合材を30重量%、及びスチレンーブタヂエン−スチレン熱可塑性エラストマー2重量%を加えたものを原材料とし、実施例5の厚板材を製造した。実施例5の曲げ剛性は1GPa、釘打破損率はスクリュータイプ釘打ちが5/30、丸釘打ちが4/30であり、比較例よりも曲げ剛性が改善され、耐釘打ち性能は著しく改善された。
〔実施例6〕
比較例に使用した同じ廃プラスチックに、タルクを40重量%含有するポリプロピレン複合材を30重量%、及びスチレンーブタヂエン−スチレン熱可塑性エラストマー5重量%を加えたものを原材料とし、実施例6の厚板材を製造した。実施例6の曲げ剛性は1GPa、釘打破損率はスクリュータイプ釘打ちが0/30、丸釘打ちが0/30であり、比較例よりも曲げ剛性が改善され、耐釘打ち性能は著しく改善された。
比較例に使用した同じ廃プラスチックに、タルクを40重量%含有するポリプロピレン複合材を30重量%、及びスチレンーブタヂエン−スチレン熱可塑性エラストマー5重量%を加えたものを原材料とし、実施例6の厚板材を製造した。実施例6の曲げ剛性は1GPa、釘打破損率はスクリュータイプ釘打ちが0/30、丸釘打ちが0/30であり、比較例よりも曲げ剛性が改善され、耐釘打ち性能は著しく改善された。
1 溶融混練機
2 リザーバー
3 プレス成形装置
4 冷却装置
5 弁
6 弁
2 リザーバー
3 プレス成形装置
4 冷却装置
5 弁
6 弁
Claims (5)
- 比重1.0以下で、ポリオレフィンを70重量%以上含む廃プラスチックに対し、4重量%〜49重量%(限界値を含む)の無機フィラーを混合したものを溶融、成形したことを特徴とするリサイクルプラスチック。
- 請求項1のリサイクルプラスチックにおいて、前記無機フィラーを、無機フィラーを含有しているポリオレフィン複合材を添加することにより混合したことを特徴とするリサイクルプラスチック。
- 比重1.0以下で、ポリオレフィンを70重量%以上含む廃プラスチックに対し、4重量%〜49重量%(限界値を含む)の無機フィラーと、2〜10重量%(限界値を含む)の熱可塑性エラストマーを混合したものを溶融、成形したことを特徴とするリサイクルプラスチック。
- 請求項3のリサイクルプラスチックにおいて、前記無機フィラーを、無機フィラーを含有しているポリオレフィン複合材を添加することにより混合したことを特徴とするリサイクルプラスチック。
- 請求項1〜4のいずれかのリサイクルプラスチックであって、厚さ10〜50mm(限界値を含む)の厚板状に成形したことを特徴とするリサイクルプラスチック厚板材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005306485A JP2007112913A (ja) | 2005-10-21 | 2005-10-21 | リサイクルプラスチック及びリサイクルプラスチック厚板材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005306485A JP2007112913A (ja) | 2005-10-21 | 2005-10-21 | リサイクルプラスチック及びリサイクルプラスチック厚板材 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007112913A true JP2007112913A (ja) | 2007-05-10 |
Family
ID=38095398
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005306485A Pending JP2007112913A (ja) | 2005-10-21 | 2005-10-21 | リサイクルプラスチック及びリサイクルプラスチック厚板材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2007112913A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010209604A (ja) * | 2009-03-11 | 2010-09-24 | Akita Eco Plash Co Ltd | 雨水貯留槽用のブロック部材 |
JP2011226261A (ja) * | 2011-06-03 | 2011-11-10 | Akita Eco Plash Co Ltd | 雨水貯留槽用のブロック部材 |
US9969868B2 (en) | 2011-06-20 | 2018-05-15 | Imerys Minerals Limited | Methods and compositions related to recycling polymer waste |
KR102122851B1 (ko) * | 2019-09-11 | 2020-06-15 | 하태근 | 폐 혼합 합성수지의 재생용 충전재 |
KR102212871B1 (ko) * | 2019-11-13 | 2021-02-04 | 유한회사 삼성피앤티 | 폐합성수지 재생용 충전재 조성물 및 그의 제조방법 |
CN114790315A (zh) * | 2021-05-13 | 2022-07-26 | 上海睿聚环保科技有限公司 | 一种下水管道材料的制备方法 |
Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH10249859A (ja) * | 1997-03-18 | 1998-09-22 | Koubundou:Kk | ポリエチレン管の廃材再生利用方法及びそれを用いて得られたゴミ収集袋と包装袋 |
JPH11291248A (ja) * | 1998-04-09 | 1999-10-26 | Koohan:Kk | 複合プラスチック廃材を原料とする建築用床材及びその製造方法 |
JP2001246621A (ja) * | 2000-03-06 | 2001-09-11 | Nippon Steel Chem Co Ltd | 再生ポリオレフィン樹脂組成物の製造方法及び再生ポリオレフィン樹脂組成物 |
JP2003268108A (ja) * | 2002-03-19 | 2003-09-25 | Osaka Gas Co Ltd | 相溶化剤、プラスチック材料、再生プラスチック材料及び成形体 |
JP2004231873A (ja) * | 2003-01-31 | 2004-08-19 | Nippon Steel Chem Co Ltd | ポリオレフィン系樹脂の再生利用方法 |
JP2006077144A (ja) * | 2004-09-10 | 2006-03-23 | Gifu Prefecture Kenkyu Kaihatsu Zaidan | 廃棄プラスチックを利用した射出成形用材料、その製造方法、及びこの射出成形用材料を利用した成形品の製造方法 |
-
2005
- 2005-10-21 JP JP2005306485A patent/JP2007112913A/ja active Pending
Patent Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH10249859A (ja) * | 1997-03-18 | 1998-09-22 | Koubundou:Kk | ポリエチレン管の廃材再生利用方法及びそれを用いて得られたゴミ収集袋と包装袋 |
JPH11291248A (ja) * | 1998-04-09 | 1999-10-26 | Koohan:Kk | 複合プラスチック廃材を原料とする建築用床材及びその製造方法 |
JP2001246621A (ja) * | 2000-03-06 | 2001-09-11 | Nippon Steel Chem Co Ltd | 再生ポリオレフィン樹脂組成物の製造方法及び再生ポリオレフィン樹脂組成物 |
JP2003268108A (ja) * | 2002-03-19 | 2003-09-25 | Osaka Gas Co Ltd | 相溶化剤、プラスチック材料、再生プラスチック材料及び成形体 |
JP2004231873A (ja) * | 2003-01-31 | 2004-08-19 | Nippon Steel Chem Co Ltd | ポリオレフィン系樹脂の再生利用方法 |
JP2006077144A (ja) * | 2004-09-10 | 2006-03-23 | Gifu Prefecture Kenkyu Kaihatsu Zaidan | 廃棄プラスチックを利用した射出成形用材料、その製造方法、及びこの射出成形用材料を利用した成形品の製造方法 |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010209604A (ja) * | 2009-03-11 | 2010-09-24 | Akita Eco Plash Co Ltd | 雨水貯留槽用のブロック部材 |
JP2011226261A (ja) * | 2011-06-03 | 2011-11-10 | Akita Eco Plash Co Ltd | 雨水貯留槽用のブロック部材 |
US9969868B2 (en) | 2011-06-20 | 2018-05-15 | Imerys Minerals Limited | Methods and compositions related to recycling polymer waste |
US10336891B2 (en) | 2011-06-20 | 2019-07-02 | Imertech Sas | Methods and compositions related to recycling polymer waste |
KR102122851B1 (ko) * | 2019-09-11 | 2020-06-15 | 하태근 | 폐 혼합 합성수지의 재생용 충전재 |
WO2021049851A1 (ko) * | 2019-09-11 | 2021-03-18 | 주식회사 씨케이유 | 폐 혼합 합성수지의 재생용 충전재 |
KR102212871B1 (ko) * | 2019-11-13 | 2021-02-04 | 유한회사 삼성피앤티 | 폐합성수지 재생용 충전재 조성물 및 그의 제조방법 |
CN114790315A (zh) * | 2021-05-13 | 2022-07-26 | 上海睿聚环保科技有限公司 | 一种下水管道材料的制备方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
TWI330649B (en) | Biodegradable resin composition with improved toughness and thermal resistance and production method thereof | |
CN106751607A (zh) | 一种fdm打印用颗粒状pla改性材料及制备方法 | |
JP2007112913A (ja) | リサイクルプラスチック及びリサイクルプラスチック厚板材 | |
US20090281252A1 (en) | Novel thermoplastic elastomer-resin alloy composition and preparation method thereof | |
CN105255094A (zh) | 一种复合再生ps/abs/pp交联改性阻燃塑料及其制备方法 | |
CN101914241A (zh) | 一种电、摩动车外壳专用料配方 | |
KR20100122303A (ko) | 재생 수지가 포함된 열가소성 abs 수지 조성물 | |
JP2001246621A (ja) | 再生ポリオレフィン樹脂組成物の製造方法及び再生ポリオレフィン樹脂組成物 | |
CN104497500A (zh) | 一种废旧回收聚酯饮料瓶共混改性增强增韧材料及其制备方法 | |
JP2008238626A (ja) | 熱可塑性樹脂組成物の製造方法 | |
CN101423640B (zh) | 一种塑胶材料及其制备方法和在制冷电器内衬上的应用 | |
JP5066790B2 (ja) | 樹脂組成物 | |
KR100431873B1 (ko) | 무기 충전제를 이용한 혼합 폐플라스틱의 재생 방법 | |
JP4775877B2 (ja) | 廃棄プラスチックを利用した射出成形用材料、その製造方法、及びこの射出成形用材料を利用した成形品の製造方法 | |
JP2008184534A (ja) | 廃複合樹脂組成物の改質方法 | |
JP5209178B2 (ja) | 樹脂組成物 | |
JP2007112028A (ja) | リサイクルプラスチックパネル製造方法及び製造装置 | |
KR100616723B1 (ko) | 재생 폴리아미드 나노복합체 조성물 | |
JP5503359B2 (ja) | 熱可塑性樹脂複合体 | |
JP4125942B2 (ja) | プラスチック廃棄物を利用した混合材料及びその製造装置並びにその製造方法 | |
Chaiwutthinan et al. | Influence of poly (butylene terephthalate) and wollastonite on properties of recycled poly (ethylene terephthalate) preforms | |
JP2016190967A (ja) | 樹脂組成物 | |
JP2000336264A (ja) | リサイクル熱可塑性樹脂組成物 | |
AU2019232925A1 (en) | Apparatus and method for producing thermoplastic elastomer, elastomers produced thereby and articles produced from the elastomers | |
JP3962555B2 (ja) | 再生プラスチック組成物及びその成形方法並びにます蓋 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20070921 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20100727 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20100824 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20110201 |